JPH0329809B2 - - Google Patents

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JPH0329809B2
JPH0329809B2 JP1190244A JP19024489A JPH0329809B2 JP H0329809 B2 JPH0329809 B2 JP H0329809B2 JP 1190244 A JP1190244 A JP 1190244A JP 19024489 A JP19024489 A JP 19024489A JP H0329809 B2 JPH0329809 B2 JP H0329809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリウレタンの水系分散体に関する。
さらに詳しくは耐水性、耐熱性に優れた皮膜を形
成し得る粒子径の微少なポリウレタンの水系分散
体に関する。 従来より塗料、インキ、コーテイング剤、接着
剤および繊維製品、紙等の各種処理剤の分野で有
機溶剤が多量に用いられてきているが、近年石油
資源の節約および環境汚染防止の観点より有機溶
剤の使用は非常に困難な状況になるつつある。そ
こで種々の方法、例えば1)ハイソリツドタイ
プ、2)非水系デイスパージヨンタイプ、3)水
系デイスパージヨンタイプ、4)エマルジヨンタ
イプ、5)無溶剤タイプ等が提案されすでに実施
されているものも多い。これらの中でも水系デイ
スパージヨンタイプは、その取り扱い易さ故に最
も汎用性があり有望視されている。 一方、現在使用されている樹脂の多くは疎水性
であり、これを如何に水に分散または水性化させ
るかが大きな課題である。さらに、一旦何らかの
方法により水に対する親和性を付与された樹脂か
ら形成される皮膜に耐水性や耐熱性を付与するか
も重要な課題である。これらの技術的解決はいか
なる樹脂についても共通したものであり、ポリウ
レタンについても例外ではない。 すでにポリエステルを水に分散または水性化さ
せる方法としては親水性の原料を共重合する方
法、例えばスルホン酸金属塩基を含有する原料や
ポリアルキレングリコールまたは脂肪族ジカルボ
ン酸等を単独または併せて共重合する方法等が知
られている。ポリウレタンについても同様の方法
があるいは3級窒素化合物を導入する方法等が知
られている。しかしながらいずれの方法において
も優れた水に対する溶解性または分散性を付与す
るためには多量の上記した親水性原料の使用を必
要とし、得られた皮膜の耐水性や耐熱性は非常に
劣つたものとなる。 例えば特公昭47−40873号公報、特公昭43−
9076号公報では、十分に水に消散させるために多
量のスルホン酸金属塩基含有化合物、ポリアルキ
レンエーテルグリコール含窒素化合物あるいは脂
肪族ジカルボン酸等の使用が記載されている。こ
うしたポリエステルあるいはポリウレタンの耐水
性や耐熱性が劣つたものであることは容易に想像
できる。すなわち十分水に消散し得るということ
は乾燥後、形成される皮膜の耐水性が劣ることを
意味する。この場合、皮膜が水と接すると密着性
が低下するばかりでなく色相の変化が起り、した
がつて塗料、インキ、コーテイング剤、接着剤等
の使用に耐えない。 このように親水性の付与と耐水性、耐熱性の付
与という相矛盾する性能付与の問題を克服しなけ
れば実用性のある皮膜とはいえない。 本発明者等は耐水性、耐熱性および耐候性等の
優れたポリウレタンの水系分散体について鋭意研
究を続け、既にその一部は特願昭54−167002号に
おいて提案をした。しかしながら塗料、接着剤、
インキあるいはコーテイング剤用途で要求される
皮膜の性能は、次第に高度なものを求められるよ
うになつてきている。塗料、コーテイング剤、イ
ンキ用途においては塗膜硬度、耐汚染性、耐候性
あるいは耐沸水性等の性能、接着剤用途では高度
の接着性とりわけ高温時の接着性の向上が求めら
れている。水系塗料、接着剤において、困難な技
術的問題点の1つは硬化剤としてフリーのポリイ
ソシアネート化合物が使用できない点がある。貯
蔵安定性を向上するためブロツク化ポリイソシア
ネートが使用される場合が多いが、この場合には
硬化時発生するブロツク化剤による塗膜性能の低
下あるいは作業環境の汚染が指摘されている。と
りわけフイルムの接着においてはブロツク化剤の
揮発が困難なためブロツク化剤による接着力の低
下、あるいはふくれといつた問題が生じ実使用が
困難となつている。 本発明者等は従来の知見をもとに更に高度の耐
水性、耐熱性を有する水系分散体を得るべく研究
を行つたところポリウレタン中に適量の光架橋性
化合物とスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸を
含有させると水あるいは水および水と相溶性のあ
る有機化合物との混和物に対して均一に分散する
ことを見出した。しかも得られた水分散体を塗
布、乾燥した後、活性光線を照射することにより
皮膜は架橋を起こし高度の耐水性、耐熱性が得ら
れることを見出し本発明に到達した。 すなわち本発明は(A)ポリカルボン酸成分のう
ち、スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸を0.5
〜20モル%含有し、かつ光架橋性ジカルボン酸ま
たは光架橋性ヒドロキシモノカルボン酸をポリカ
ルボン酸成分に対して0.01〜50モル%および/ま
たは光架橋性グリコールをグリコール成分に対し
て0.01〜50モル%含有するポリエステルとポリイ
ソシアネートとから得られるポリウレタン、(B)沸
点が70〜200℃の水溶性有機化合物および(C)水を
含み、かつ(A)、(B)および(C)が式(1)、(2)および(3)の
配合比を満足することを特徴とする水系分散体で
ある。 式(1) (A)+(B)+(C)=100(重量比) 式(2) (A)/(B)/(C)=5〜70/0〜50/95〜20 (重量比) 式(3) 0≦(B)/(C)≦0.66(重量比) 本発明のポリウレタンの原料であるポリエステ
ルはジカルボン酸成分を主とするポリカルボン酸
成分とグリコール成分を主とするポリオール成分
からなる。 本発明のポリウレタンは上記ポリエステルとポ
リイソシアネートから製造される。 本発明のポリウレタンの原料のポリエステルは
ポリカルボン酸成分のうち、0.5〜20モル%がス
ルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸である。 スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸としては
スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、
4−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン
−2、7−ジカルボン酸、5〔4−スルホフエノ
キシ〕イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、ス
ルホコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸等の金属塩
およびこれらのエステル形成性誘導体をあげるこ
とができる。金属塩としてはLi、Na、K、Mg、
Ca、Cu、Fe等の塩が挙げられる。特に好ましい
ものとしては5−ナトリウムスルホイソフタル酸
およびそのエステル形成性誘導体である。 また本発明のポリエステルは光架橋性ジカルボ
ン酸、光架橋性ヒドロキシモノカルボン酸およ
び/または光架橋性グリコールを必須成分とす
る。 光架橋性ジカルボン酸、ヒドロキシモノカルボ
ン酸又はグリコールとしては、下記一般式()
〜()で示される化合物がある。 (式中、X、Yはカルボキシル基またはヒドロ
キシル基であり、XとYは同じでも異なつていて
もよい。R1、R2は1価の有機基であり、好まし
くは炭素数1以上、通常1〜10の脂肪族、芳香族
または脂環族の1価の残基であつて、同じでも異
なつていてもよい。R3、R4は炭素原子数1以上、
通常1〜20の脂肪族、芳香族または脂環族の2価
の残基であり、その中にエーテル結合、エステル
結合、アミド結合、イミド結合等が含まれていて
もよく、R3とR4は同じでも異なつていてもよい。
k、lは0〜3の整数である。) (式中、R3、R4はメトキシ基、塩素、弗素、−
(CH2x−OH,−O−(CH22−OH又は−(CH2x
COORであり、ここでxは0〜10、Rは水素又は
低級アルキル基である。R3、R4の各々の少くと
も1個はメトキシ基、塩素、弗素以外の上記置換
基であり、m、nは1〜5の整数である。) (式中、R5、R6はメトキシ基、塩素、弗素、−
(CH2x−OH,−O−(CH2x−OH又は−(CH2x
COORであり、ここでxは0〜10、Rは水素又は
低級アルキル基である。R5、R6の各々の少くと
も1個はメトキシ基、塩素、弗素以外の上記置換
基であり、p、qは1〜5の整数である。) 一般式()で示される化合物は芳香核に置換
基を含むかあるいは含まないベンゾフエノンテト
ラカルボン酸および/またはその誘導体(好まし
くは酸無水物)と分子中に1個の第1級アミノ基
および少くとも1個のエステル形成性官能基を有
する化合物とから製造される。分子中に1個の第
1級アミノ基および少くとも1個のエステル形成
性官能基を有する化合物としては、炭素原子数2
〜10のアルカノールアミン、例えばモノエタノー
ルアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミ
ンなど、または炭素原子数2〜10のアミノ酸、例
えばグリシン、β−アラニン、γ−アミン−n−
酪酸、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸
等を挙げることができる。 一般式()で表わされる化合物としては、具
体的にはN,N′−ビス(β−ヒドロキシエチル)
ベンゾフエノンテトラカルボン酸イミド、N,
N′−ビス(β−カルボキシエチル)ベンゾフエ
ノンテトラカルボン酸イミド、N−(β−ヒドロ
キシエチル)−N′−(β−カルボキシエチル)ベ
ンゾフエノンテトラカルボン酸イミド等を挙げる
ことができる。 一般式()で示される化合物としては、具体
的には4,4′−ジカルボキシベンゾフエノン、
4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノン、4−カル
ボキシ−4′−ヒドロキシベンゾフエノン等があ
る。 一般式()で示される化合物としては、具体
的には4,4′−ジカルボキシジナフチルケトン、
4,4′−ジヒドロキシジナフチルケトン、4−カ
ルボキシ−4′−ヒドロキシジナフチルケトン等が
ある。 本発明のポリエステルを構成する他のジカルボ
ン酸、グリコール、ラクトンまたはオキシカルボ
ン酸として次の様なものがある。 他のジカルボン酸の例としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエノキシエタ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカンジオン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボ
ン酸等を挙げることができるが、この他にも分子
内にイミド環を含むジカルボン酸も用いられる。 他のグリコールとしてはエチレングリコール、
トリメチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール(分子量10000以下)、ポ
リテトラメチレングリコール(分子量10000以下)
等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
等の脂環族グリコール、レゾルシン、ハイドロキ
ノン、2,2−ビス−(4,4′−ヒドロキシフエ
ニル)プロパン等の芳香族ジオール等を挙げるこ
とができ、芳香族ジオールはさらにエチレンオキ
サイドおよび/またはプロピレンオキサイドを付
加した形のものでもよい。 ラクトンまたは他のオキシカルボン酸の例とし
てはβ−プロピオラクトン、γ−ブチロラクト
ン、ε−カプリラクトン、m−またはp−ヒドロ
キシ安息香酸、N−ヒドロキシエチルトリメリツ
ト酸イミド等が挙げられる。 また、本発明において使用されるポリエステル
は性能上許される範囲内で3官能以上のポリカル
ボン酸および/またはポリオールを含有すること
ができる。3官能以上のポリカルボン酸としては
トリメリツト酸、ピリメツト酸、ブタンテトラカ
ルボン酸等を挙げることができ、ポリオールとし
てはグリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ペンタンエリスリトール等を
挙げることができ、性能上許される範囲内、好ま
しくは全ポリカルボン酸および/または全ポリオ
ールに対して10モル%以下である。 本発明のポリウレタンは前記ジカルボン酸とグ
リコールとから得られるポリエステル(ポリオー
ル)とポリイソシアネート化合物を反応させるこ
とにより得られる。ポリイソシアネート化合物と
してはトルエンジイソシアネート、ジフエニルメ
タンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、水素化ジフエニルメ
タンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙
げることができる。 本発明のポリエステルはスルホン酸金属塩基含
有ジカルボン酸と光架橋性ジカルボン酸、光架橋
性ヒドロキシカルボン酸および/または光架橋性
グリコールと他のジカルボン酸および/または他
のグリコール等を用いて従来公知の任意の方法で
製造される。ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン
酸あるいはグリコール等の原料は、そのエステル
形成性誘導体を用いてもよい。例えばジカルボン
酸低級アルキルエステルとアルキレングリコール
を触媒と共に加熱し、グリコールエステルとし、
更に高温下、必要により高真空下に加熱する。光
架橋性化合物は上記反応の任意の段階で添加し反
応させることができる。但し光架橋性化合物がカ
ルボキシル基を含有する場合はカルボン酸ジアル
キルエステルとアルキレングリコールのエステル
交換反応が終了した後に添加するのが好ましい。
また前記光架橋性化合物を用いる代りにその原料
であるベンゾフエノンテトラカルボン酸と分子中
に1個の第1級アミノ基および少なくとも1個の
エステル形成性官能基を有する化合物の混合物ま
たは付加化合物であるアミド酸を重合工程の中で
反応させることも可能である。 本発明のポリウレタンは上述した方法により得
られる分子量600〜5000のポリエステル(ポリオ
ール)とポリイソシアネートを公知の方法により
60〜180℃、好ましくは70〜130℃の範囲内でヒド
ロキシル基/イソシアネート基=1/0.6〜1.5
(当量比)で溶剤中または無溶剤中で反応させる
ことにより得られる。 本発明のポリウレタンは光架橋性化合物をポリ
エステル(ポリオール)中に含有することが好ま
しいが、光架橋性グリコールの場合にはポリウレ
タンのポリオールの一成分として直接ウレタン化
することも可能である。この場合光架橋性化合物
はポリウレタン中、0.02〜30重量%、好ましくは
0.2〜20重量%含まれる。 本発明のポリウレタンの製造に用いるポリエス
テル(ポリオール)には前記光架橋性ジカルボン
酸またはヒドロキシカルボン酸をポリカルボン酸
成分に対して0.01〜50モル%含有する。光架橋性
グリコールはポリオール成分に対して0.01〜50モ
ル%含有する。光架橋性ジカルボン酸、ヒドロキ
シカルボン酸またはグリコールがポリカルボン酸
またはポリオール成分に対して0.01モル%未満の
場合、水分散体を塗布、乾燥後得られた皮膜に光
照射しても、架橋あるいは高分子量化が起り難
く、従つて皮膜の耐水性、耐熱性等の性能も充分
なものではない。一方、50モル%を越える場合、
光照射による皮膜は可撓性に欠け、塗料、接着
剤、コーテイング剤等の用途には適さない。好ま
しくは0.1〜20モル%、特に好ましくは0.5〜10モ
ル%である。 本発明のポリウレタンの製造に用いるポリエス
テル(ポリオール)中にはポリカルボン酸に対し
て0.5〜20モル%、望ましくは1〜10モル%のス
ルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸を有する。ス
ルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸が0.5モル%
未満の場合、水を主成分とした媒体中に均一に分
散させることが困難となり、20モル%以上の場合
には得られた皮膜の耐水性が不良となる。 本発明のポリウレタンの製造に用いるポリエス
テル(ポリオール)中の他のジカルボン酸として
は、前記した化合物が任意に選択され使用するこ
とができるが、好ましくは芳香族ジカルボン酸を
40モル%以上含有することが望ましい。また、結
晶性のポリエステル、例えばポリエステル中にエ
チレンテレフタレート単位あるいはテトラメチレ
ンテレフタレート単位を80モル%以上含有するも
のは水分散化が困難なため単独では使用できな
い。但し、このような結晶性ポリエステルも他の
非結晶性ポリエステルとブレンドすることにより
水分散化は可能となり実用上問題はなくなる。 本発明のポリウレタンの分子量は、2000〜
100000であり、水単独あるいは水と相溶性のある
有機化合物の共存下、溶解あるいは良好な水系分
散体が得られる。但し、得られる皮膜の乾燥性、
耐水性を考慮すると水溶液として使用するよりは
水系分散体として使用するほうが好ましい。 本発明に用いられる水溶性有機化合物は20℃で
1の水に対する溶解度が20g以上の有機化合物
であり、具体的には脂肪族および脂環族のアルコ
ール、エーテル、エステル、およびケトン化合物
等が挙げられる。具体的には例えばエタノール、
n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタ
ノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、
tert−ブタノール等の一価アルコール類、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール等のグリコ
ール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
イソプロピルセロソルブ、n−ブチルセロソル
ブ、tert−ブチルセロソルブ、3−メチル−3−
メトキシブタノール、n−ブチルセロソルブアセ
テート等のグリコール誘導体、ジオキサン等のエ
ーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、シクロオクタノ
ン、シクロデカノン、イソホロン等のケトン類な
どである。特に好ましいのはn−ブチルセロソル
ブ、tert−ブチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、イソプロピルセロソルブ、イソプロパノール
等である。これらの水溶性有機化合物は単独また
は2種以上を併用することができる。これらの水
溶性有機化合物の沸点は60〜200℃の範囲にある
ことが必要である。沸点が60℃に達しない場合は
ポリエステルをこの有機化合物に混合または溶解
させるには十分な温度を保つことが困難である。
さらに沸点が200℃を越えると得られた水系分散
体を塗布した後、速い乾燥性が得られない。また
水溶性化合物としてアミド系あるいはスルホン酸
エステル系化合物を用いた場合は乾燥性が劣ると
同時に水系分散体の貯蔵安定性が劣つたものとな
つてしまう。 本発明における水系分散体は(A)ポリウレタンと
(B)水溶性有機化合物とを50〜200℃であらかじめ
混合し、これに(C)水を加えるかあるいは(A)と(B)と
の混合物を水に加え50〜120℃で撹拌することに
より製造される。あるいは(C)水と(B)水溶性有機化
合物との混合溶液中へ(A)ポリエステルあるいはポ
リウレタンを添加し、60〜100℃で撹拌して分散
させる方法によつても製造される。あるいは(A)を
直接50〜100℃の温水中に混合し溶解あるいは分
散させることもできる。 本発明のポリウレタン水系分散体はそれ自体で
も使用することができるが、耐水性、耐熱性を向
上させるために皮膜形成後、光照射により架橋お
よび/または高分子量化させることが望ましい。
光照射はそれ自体公知の方法で行うことができ、
光源として例えば高圧水銀灯、低圧水銀灯、キヤ
ノンランプ、太陽光線などを使用し、通常その波
長が200mμ〜400mμの紫外線(特に好ましくは
310〜400mμ)が好ましいが、他の電磁波も同様
に利用できる。本発明の光照射の条件、即ち照射
時間、照射雰囲気などについては特に制限はな
い。照射時間は製品として要求される物性により
0.1秒から30分の間で適当に決めることができる。
酸素雰囲気下でもそれ程、本発明の架橋および/
または高分子量化反応は阻害されない。照射効率
からいえば照射前の皮膜のガラス転移温度以上、
融点以下の温度で実施することが好ましい。照射
量は通常約10〜500w/m2、好ましくは50〜
300w/m2である。 本発明の水系分散体はそのままでも使用し、光
照射により優れた耐水性、耐熱性を得ることがで
きるが、さらに架橋剤であるアミノ樹脂、エポキ
シ化合物およびイソシアネート化合物の群より選
ばれた1種以上の化合物を配合して使用すること
ができる。 アミノ樹脂としては例えば尿素、メラミン、ベ
ンゾグアナミン等のホルムアルデヒド付加物、さ
らに尿素数が1〜6のアルコールによるアルキル
化物をあげることができる。また必要によりホル
マリンの併用により好ましい効果をあげることも
できる。 エポキシ化合物としてはビスフエノールAのジ
グリンジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素
化ビスフエノールAのジグリシジルエーテルおよ
びそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリシジル
エステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、
テレフタル酸ジグリシジルエステル、P−オキシ
安息香酸グリシジルエステルエーテル、テトラハ
イドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハ
イドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸
ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジル
エステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,4−
プタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−
ヘキサンジオールジグリシジルエーテルおよびポ
リアルキレングリコールジグリシジルエーテル
類、トリメリツト酸トリグリシジルエステル、ト
リグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリ
シジルオキシベンゼン、ジグリシジルジメチルヒ
ダントイン、ジグリシジルエチレン尿素、ジグリ
シジルプロピレン尿素、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル、トリメチロールエタンポリグリシ
ジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリ
シジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリ
シジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサ
イド付加物のポリグリシジルエーテル等を挙げる
ことができる。 さらにイソシアネート化合物としては芳香族、
脂肪族、芳香脂肪族のジイソシアネート、3価以
上のポリイソシアネートがあり、低分子化合物、
高分子化合物のいずれでもよい。たとえばテトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフ
エニルメタンジイソシアネート、水素化ジフエニ
ルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、水素化キシリレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネートの3量体などのイソシアネート化合
物、あるいはこれらのイソシアネート化合物の過
剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の低分子活性水素化合物又は各種
ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオ
ール類、ポリアミド類等の高分子活性水素化合物
などとを反応させて得られる末端イソシアネート
基含有化合物等が挙げられる。 イソシアネート化合物としてはブロツク化イソ
シアネートであつてもよい。イソシアネートブロ
ツク化剤としては、たとえばフエノール、チオフ
エノール、メチルチオフエノール、エチルフエノ
ール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノー
ル、ニトロフエノール、クロロフエノール等のフ
エノール類、アセトキシム、メチルエチルケトオ
キシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム
類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール等のアルコール類、エチレンクロルヒド
リン、1,8−ジクロロ−2−プロパノール等の
ハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t
−ペンタノール、t−ブタンチオール等の第3級
アルコール類、ε−カプロラクタム、δ−バレロ
ラクタム、γ−プチロラクタム、β−プロピルラ
クタム等のラクタム類が挙げられ、その他にも芳
香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、ア
セト酢酸エステル、マロン酸エチルエステル等の
活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン
類、尿素類、ジアリール化合物類、重亜硫酸ソー
ダなども挙げられる。ブロツク化イソシアネート
は上記イソシアネート化合物とイソシアネートブ
ロツク化剤とを従来公知の適宜の方法により付加
反応させて得られる。 これらの架橋剤には硬化剤、あるいは促進剤を
併用することもできる。架橋剤の配合方法として
は(A)ポリウレタン樹脂に混合する方法、直接水系
分散体に配合する方法、さらにあらかじめ(B)水溶
性有機化合物または(C)水との混合物に溶解または
分散させる方法等があり、架橋剤の種類により任
意に選択することができる。 本発明の水系分散体は塗料、インキ、コーテイ
ング剤、接着剤および繊維製品や紙等の処理剤の
分野に使用され、従来にない優れた耐水性と耐熱
性を発揮するものである。本発明の水系分散体に
は顔料、染料、各種添加剤などを配合することが
できる。 以下に実施例によつて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。 実施例中、単に部とあるのは重量部を示す。 種々の特性の評価は下記の方法に従つた。 1) 分子量 分子量測定装置(日立製作所製
115形)を使用し測定した。 2) 軟化点 全自動融点測定装置
(METTLER社製)MODEL EP−1)を
使用して測定した。 3) 水分散体の粒子径 グラインドメーターお
よび光学顕微鏡により測定した。 4) 密着性 ASTMD−3359に準拠した。 5) 鉛筆硬度 皮膜の表面をJIS S−6006に規
定された高級鉛筆を用い、JIS K−5400に
従つて測定した。 6) 光 沢 60゜反射率を測定した。 7) エリクセン値 JISZ−2247に準拠した。 8) 耐水性 JIS5400に準拠した。 9)耐汚染性 油性インキを塗面0.5cm×2cmに
塗り20℃で1昼夜放置後、メタノールを含
浸したガーゼで拭きとつたときの汚れの度
合を測定した。 10) はくり接着力 インストロン型はくり試験
機により90℃はくりによる接着力を測定し
た。 11) 耐熱性 50℃におけるはくり接着力で評価
した。 製造例 1 シメチルテレフタレート679部、ジメチルイソ
フタレート262部、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸ジメチル44部、エチレングリコール512部、
ネオペンチルグリコール286部、酢酸亜鉛0.44部、
酢酸ナトリウム0.04部、三酸化アンチモン0.43部
を反応容器に仕込み140℃〜220℃で4時間反応を
行つた。次いでN,N′−ビス(β−ヒドロキシ
エチル)ベンゾフエノンテトラカルボン酸イミド
(以下HEBTIと略称する)102部を添加し、220
〜260℃で1時間エステル化反応を行つた後、
徐々に減圧にし270℃0.05〜0.2mmHgの減圧下1時
間重縮合反応を行い分子量18000、軟化点154℃の
ポリエステル(A−1)を得た。 NMR元素分析等によりポリエステル(A−
1)の組成分析を行つたところテレフタル酸70モ
ル%、イソフタル酸27モル%、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸3モル%、HEBTI5モル%、
エチレングリコール63モル%、ネオペンチルグリ
コール32モル%であつた。 同様の方法により表−1に示すポリエステル
(A−2)〜(A−9)を得た。
【表】 製造例 2 ポリエステル(A−4)200部をメチルエチル
ケトン200部に溶解した後、m−キシリレンジイ
ソシアネート12.1部を加え75〜80℃にて5時間反
応させた。溶剤を減圧下蒸発させた後得られたポ
リウレタン(B−1)の分子量を測定したところ
28000、軟化点184℃を有していた。 同様の方法により表−2で示されるポリエステ
ルとジイソシアネートよりポリウレタン(B−
2)〜(B−6)を得た。
【表】 実施例 1 ポリウレタン(B−1)300部とn−ブチルセ
ロソルブ140部とを容器中に仕込み150℃〜170℃
で約3時間撹拌し、均一で粘稠な溶融液を得た
後、激しく撹拌しながら水560部を徐々に添加し、
約1時間後に均一で淡青白色の水系分散体(C−
1)を得た。 得られた水系分散体の粒子径は1μ以下であり、
−5℃で30日間放置しても外観変化は全く認めら
れなかつた。 得られた水系分散体を125μのポリエチレンテ
レフタレートフイルム上にバーコーター#26を用
いて膜厚5〜6μとなるように塗布した後100℃で
20分間乾燥した。次にこのコート面上10cmの所か
ら450Wの高圧水銀灯で5分間照射を行なつた。
得られた皮膜は優れた密着性を有し、鉛筆硬度
3Hを有し、60℃温水中に1昼夜浸漬後も白化す
ることなくすぐれた耐水性を有していた。 実施例 2 第3表に示した割合で実施例1と同様の方法に
より水系分散体(C−2)を得た。得られた水系
分散体の性能および125μのポリエチレンテレフ
タレートフイルム上に形成された皮膜の性能を第
3表に示した。 比較例 1〜3 第3表に示した配合で実施例1と同様の方法に
より水系分散体(C−4)〜(C−6)を得た。
得られた水系分散体の性能および125μのポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に形成された皮
膜の性能を表−3に示した。
【表】 実施例 4 水系分散体(C−2)を125μポリエチレンテ
レフタレートフイルム上にバーコーター#36を用
いて膜厚15μになるよう塗布し100℃20分間乾燥
した後、他の125μポリエチレンテレフタレート
フイルムを張り合わせ150℃、1Kg/cm2荷重下2
分間接着を行つた。次にポリエステルフイルム上
10cmの距離から450W高圧水銀灯で10分間照射を
行なつた。得られた接着フイルムをインストロン
型引張り試験機を用いて、20℃、60℃におけるは
くり接着力を測定した。測定結果を表4に示し
た。 比較例 4〜5 水系分散体(C−4)(C−5)を各々用いて
実施例4と同様の張り合せを行ない、20℃、60℃
におけるはくり接着力を測定した。その結果を表
4に示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)ポリカルボン酸成分のうち、スルホン酸金
    属塩基含有ジカルボン酸を0.5〜20モル%含有し、
    かつ光架橋性ジカルボン酸または光架橋性ヒドロ
    キシモノカルボン酸をポリカルボン酸成分に対し
    て0.01〜50モル%および/または光架橋性グリコ
    ールをグリコール成分に対して0.01〜50モル%含
    有するポリエステルとポリイソシアネートとから
    得られるポリウレタン、(B)沸点が70〜200℃の水
    溶性有機化合物および(C)水を含み、かつ(A)、(B)お
    よび(C)が式(1)、(2)および(3)の配合比を満足するこ
    とを特徴とする水系分散体。 式(1) (A)+(B)+(C)=100(重量比) 式(2) (A)/(B)/(C)=5〜70/0〜50/95〜20 (重量比) 式(3) 0≦(B)/(C)≦0.66(重量比)
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