JPH0336929B2 - - Google Patents
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- JPH0336929B2 JPH0336929B2 JP61193945A JP19394586A JPH0336929B2 JP H0336929 B2 JPH0336929 B2 JP H0336929B2 JP 61193945 A JP61193945 A JP 61193945A JP 19394586 A JP19394586 A JP 19394586A JP H0336929 B2 JPH0336929 B2 JP H0336929B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、超高分子量ポリエチレンを用いて高
弾性率、高強度を有し、かつより品質の安定した
繊維、フイルム等延伸物を製造する方法に関す
る。 〔従来の技術とその問題点〕 超高分子量ポリエチレンを溶媒に溶かした後紡
糸、延伸することにより、高強度高弾性の延伸物
が得られることはよく知られている。例えば特開
昭55−107506号公報、特開昭56−15408号公報あ
るいは、特開昭58−5228号公報の如く、超高分子
量ポリエチレンを濃度2〜10重量%程度の稀薄溶
液とした後紡糸し、高倍率に延伸する方法が提案
されている。これらの技術においては、使用する
ポリマー溶液が均一であることが極めて重要であ
り、そのために溶液の均一調整法として種々の提
案がなされている(特公昭60−22010、特開昭59
−23123、特開昭59−223307、特開昭60−40133な
ど)。 これらの方法を用いて、均一溶液の調整を行つ
ても、これらの方法に使用される溶媒はいずれも
室温において液体であることから、以下に述べる
如く種々の問題点を有している。すなわち、上記
提案された方法を用いて均一溶液を調整したのち
紡糸する場合、ポリマー溶液が冷却されゲル状物
質を形成する際に、多量の溶媒が遊離し、特にそ
の紡糸条件において、ドラフトを掛けて巻取るな
どの操作は、溶媒の回収の意味からもほとんど行
なわれない状況であつた。又いつたん巻取られた
ゲル状物質はまだかなりの溶媒を含んでいるた
め、巻取テンシヨンの変動、湿潤ゲルの融着、巻
取後の時間経過による溶剤脱離差による品質の変
動又は延伸に用いられるゲル状物の幅及び厚さ方
向に著しい不均一性を生じてしまう結果となる。 一方、常温固体で高温において超高分子量ポリ
エチレンと均一系を形成しうる物質を用いて溶融
押出後延伸する方法が種々提案されている。例え
ば、特開昭59−130313号公報、特開昭60−198220
号公報、60−240432号公報、61−8323号公報など
である。これらの提案では先述の常温で液体の溶
媒を用いた場合の問題点については全く触れてい
ない。又、これらの方法において、超高分子量ポ
リエチレンを均一に混合する方法としては、二軸
の混練機を用いる方法、又はあらかじめヘンシエ
ルミキサー、V−ブレンダー等で混合する方法、
更に混合後単軸又は多軸押出機で溶融混練して造
粒する方法などが提案されているが、これらの方
法においては高度の混練度でかつ2度ものせん断
下に置かれることによりポリマーの変質又は分子
量低下を生じる危険性を有していたり、不均一な
為高度に延伸出来ないなどの問題を有している。
例えば特定のパラフインワツクスを用いた特開昭
59−130313号公報においては、その均一性が充分
でない為、超高分子量ポリエチレンの量が15重量
部未満では、実施出来ない(引例 明細書 比較
例3)等の結果が報告されている。また別の方法
として超高分子量ポリエチレンの量が10重量部を
越えて実施する場合、混合物を高温下に保持し充
分膨潤化させた後バンバリーミキサー等の混練機
で加熱混練して均一混合物を得る方法が記されて
いる(特開昭60−198220号公報、明細書2ページ
右下20行〜3ページ左上4行)。しかしながらこ
の方法を用いても、超高分子量ポリエチレンの融
点以上の温度にて保持される為、溶融したポリマ
ー粒子が膨潤する前に互いに融着して大きなかた
まりを形成して、充分均一な膨潤をしていない溶
融固体と粘度の低い添加剤溶融液との混合物にな
つてしまうなど、常温固体の物質を利用して高温
にて均一な融液を得るのに有効な方法は未だ報告
されていない状況であつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らは、超高分子量ポリエチレンを用い
て高強力高弾性率を有する延伸物を製造する方法
を鋭意研究した結果、超高分子量ポリエチレンを
高濃度においても均一性に優れた溶液を調製出来
ること、更にはその溶液を紡糸した後延伸ある迄
の間、その取扱いが容易で、溶剤含有量が変動す
ることなく高い品質を保つことが、連続して品質
の安定した高強度高弾性率の延伸物を製造するた
めに必須な条件であると考え、研究を重ねた。 〔問題点解決の手段〕 すなわち超高分子量ポリエチレンを溶かす溶剤
として、室温で固体でありかつ該超高分子量ポリ
エチレンとの相溶性に優れているパラフインワツ
クスを用いることが紡糸後の未延伸糸の取扱いが
容易で、かつ巻取り等による溶剤含有量の変動が
ほとんどないなど連続して品質の安定した延伸物
を製造する上で、特に優れていること、パラフイ
ンワツクスに対して、均一にかつ速やかに超高分
子量ポリエチレンを相溶させる方法が従来知られ
ていないことなどの点についてその最適な方法と
して、予め加熱溶融させたパラフインワツクスと
該パラフインワツクスと相溶性を有する液状有機
化合物中に分散させるかまたは湿潤させた超高分
子量ポリエチレンとを混合することによつて得ら
れた融液が非常に均一であることを見出した。 更にこの方法で調製した超高分子量ポリエチレ
ンを含むパラフインワツクス融液を用いて特定条
件下で紡糸した後加熱延伸することにより、高強
度、高弾性率を有し、かつ長期間に亘つて製造す
る場合にも、品質の安定した延伸物が得られるこ
とを見出した。 すなわち本発明は、超高分子量ポリエチレン延
伸物の製造方法において、予め加熱溶融されたパ
ラフインワツクスと、該パラフインワツクスと相
溶性のある液状有機化合物により、湿潤又は分散
された重量平均分子量1×106以上の超高分子量
ポリエチレンとを、混合することによつて得られ
たパラフインワツクス融液を押出し、少なくとも
1以上のドラフトをかけた後冷却固化させ、延伸
温度が60〜140℃で少なくとも8倍を越える延伸
比にて延伸することを特徴とする超高分子量ポリ
エチレン延伸物の製造方法を提供する。 本発明に用いられる超高分子量ポリエチレンと
してはエチレンあるいは、エチレンと少量の他の
α−オレフイン、例えばプロピレン、ブテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1等と
を、いわゆるチーグラー重合等遷移金属触媒を用
いて重合することにより得られるポリエチレンの
中で、重量平均分子量が1×106以上のものが用
いられる。重量平均分子量が1×106未満のもの
は溶解は容易であるが、延伸しても、充分に高い
性能を得ることは難しい。又その上限については
特に規定はないが、その重量平均分子量が1×
107を越えるものについては、実用的な融液を得
ることは難しい傾向にある。 本発明に用いるパラフインワツクスとしては常
温で固形であり、飽和脂肪族炭化水素化合物を主
体とした融点が40ないし120℃、好ましくは45な
いし70℃で、かつ分子量が2000以下、好ましくは
1000以下のものであり、具体的には、ドコサン、
トリコサン、テトラコサン等の炭素数22以上のn
−アルカンあるいはそれらを主成分とする低級n
−アルカン混合物、石油から分離精製されたパラ
フインワツクス、エチレンあるいはエチレンと他
のαオレフインとを共重合して得られる低分子量
重合体である中低圧ポリエチレンワツクス、高圧
法ポリエチレンワツクス、あるいは中低圧ポリエ
チレン、高圧法ポリエチレンを熱減成等により分
子量を低下させたワツクス及びそれらワツクスの
酸化物あるいはマレイン酸変性物等の酸化ワツク
ス、マレイン酸変性ワツクス等が挙げられる。融
点が40℃未満のものあるいは液状パラフイン混合
物を用いた場合、本発明による紡糸巻取工程での
各種変動要因の解決が期待出来ないばかりか、押
出機を利用した製造において種々の問題を生じ
る。一方融点が120℃を越え、且つ分子量が2000
を超えるものを用いても、高倍率に延伸出来ない
ばかりか、更に延伸前又は延伸後において過剰の
パラフインワツクスを抽出することも出来ない。 本発明における超高分子量ポリエチレンとパラ
フインワツクスとの混合比は3対97ないし30対70
の範囲、好ましくは5対95ないし20対80の範囲で
ある。超高分子量ポリエチレンが3重量%未満に
おいてはその融液を紡糸した後得られたストラン
ドが脆く延伸に適さない。又、超高分子量ポリエ
チレンが30重量%を超える範囲では、パラフイン
ワツクス融液の粘度が非常に高く、その後の成形
性及び延伸性に乏しくなる。 本発明に用いられる該パラフインワツクスと相
溶性を有する液状有機化合物としては、該超高分
子量ポリエチレンを分散又は湿潤させることが可
能であれば特に限定されないが、該加熱パラフイ
ンワツクス中にすみやかに超高分子量ポリエチレ
ンを分散させ、かつ超高分子量ポリエチレン粒子
内に該加熱パラフインワツクスを浸透させる為に
は自ずから特定の溶解パラメーター範囲及び粘度
範囲にある有機化合物に限定される。好ましくは
溶解パラメーターの範囲が7.3〜9.3であり、かつ
20℃での粘度が3c.p以下であることが好ましい。
例えばn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、n−ノナン及びn−デカン等の脂肪族炭化水
素化合物、及びトルエン、キシレン、ベチルベン
ゼン、シクロヘキシルベンゼン、ドデシルベンゼ
ン等の芳香族炭化水素化合物及びその水素化誘導
体、ハロゲン誘導体等が挙げられる。これらは任
意の割合で2種類以上混合して用いてもよい。こ
こでいう溶解パラメーターとは、単位体積当りの
蒸発エネルギーの平方根で定義されるものであ
り、蒸発エネルギーをΔE〔cal/mole〕、その物
質の分子容をV〔c.c.〕で表わすとすれば、溶解パ
ラメーターδは下式で表わされる。 δ=(ΔE/V)1/2 本発明における加熱溶融されたパラフインワツ
クスの温度としては、混合後の系内が該超高分子
量ポリエチレンの融点以上に保持出来る温度であ
れば特に限定はないが、好ましくは140℃以上該
超高分子量ポリエチレン及びパラフインワツクス
の分解温度以下、更に好ましくは150℃以上270℃
以下の範囲である。該パラフインワツクスの温度
が140℃未満の場合、該超高分子量ポリエチレン
の分散又は湿潤液の該加熱パラフインワツクスへ
の浸透が不充分でかつ該超高分子量ポリエチレン
の膨潤が不充分であり巨視的にも均一融液は得ら
れない。従つてこのまま紡糸延伸を行つても本発
明による安定した品質を有する高性能延伸物は得
られない。一方該分解温度を越える温度では、該
超高分子量ポリエチレンの分子量が低下するか、
パラフインワツクスとともに変質してしまい、や
はり延伸後、安定した高い性能を有する延伸物が
得られない。 本発明における該加熱溶融したパラフインワツ
クスと該液状有機化合物中に分散又は湿潤した該
超高分子量ポリエチレンとを混合して融液を作る
方法としては、加熱溶融したパラフインワツクス
を撹拌した中へ該分散又は湿潤状態の超高分子量
ポリエチレンを加える方法、あるいは該分散又は
湿潤状態の超高分子量ポリエチレンを撹拌した中
へ加熱溶融したパラフインワツクスを加える方
法、及び加熱溶融パラフインワツクスと該分散又
は湿潤状態の超高分子量ポリエチレンを同時に接
触せしめた後加熱混練可能な装置に供給する方法
などがあげられるが、特に限定されるものではな
い。 又超高分子量ポリエチレンの濃度が高いパラフ
インワツクス融液の調製においては、あらかじめ
該液状有機化合物に分散又は湿潤状態の超高分子
量ポリエチレンを該液状有機化合物の沸点以下に
加温せしめた後、該加熱溶融させたパラフインワ
ツクスと混合する方法、あるいはこのようにして
調製した混合物を押出機に通す方法なども利用出
来る。 本発明において該液状有機化合物に超高分子量
ポリエチレンを分散又は湿潤する方法としては超
高分子量ポリエチレンとそれと等量ないし約3倍
量の該液状有機化合物とを混合できれば特に限定
されないが、好ましくは該超高分子量ポリエチレ
ンが沈降しない状態で分散又は湿潤されているこ
とが望ましい。そのために粘度改良剤を加えた
り、超音波振動を加えながら混合する方法も用い
られる。 本発明の方法を用いて該パラフインワツクスと
該超高分子量ポリエチレンを混合することによつ
て、広い濃度範囲にわたつて超高分子量ポリエチ
レンの均一なパラフインワツクス融液を調整出来
かつ極めて品質の安定した高性能の延伸物が得ら
れる要因の1つは、溶融した超高分子量ポリエチ
レン粒子が互いに融着する前に充分膨潤させ、膨
潤後均一に分散することにより、均一融液を形成
するものと考えられる。そのためには該超高分子
量ポリエチレンを分散又は湿潤させる液状有機化
合物は、加熱されたパラフインワツクスと相溶性
を有することが必要であり、又混合後すみやかに
該超高分子量ポリエチレンをその融点を越える温
度に昇温させるのに充分であり、かつ該超高分子
量ポリエチレンが該パラフインワツクスにて充分
膨潤しうるのに充分な温度に該パラフインワツク
スが加熱されていることが重要である。 本発明においては該超高分子量ポリエチレンを
含む加熱パラフインワツクスを押出す際、少なく
とも1以上好ましくは5以上のドラフトをかけた
後冷却固化させることが重要である。ドラフトを
かけて紡糸することにより、ドラフトをかけない
場合に比較して高強度、高弾性率を有する延伸物
が得られる。本発明で言うドラフト比とは紡口出
口の速度と巻取速度の比で定義される。 本発明における冷却固化した超高分子量ポリエ
チレンを含むパラフインワツクス未延伸物の延伸
方法としては、あらかじめn−ヘプタン等の溶剤
を用いてパラフインワツクスを抽出した後、延伸
する方法、あるいはそのまま熱媒中で延伸する方
法のいずれの方法も可能であり、その延伸温度と
しては通常60℃以上140℃未満、好ましくは90℃
以上超高分子量ポリエチレンの融点未満の範囲で
ある。60℃未満では高度に延伸することが出来
ず、又140℃以上では延伸されても高強度高弾性
率を有する延伸物は得られない。 本発明における延伸時の熱媒としては空気、水
蒸気、不活性ガス、溶媒のいずれを用いてもよ
く、延伸に用いる未延伸物の性状により任意に選
択できる。パラフインワツクスを含んだ未延伸物
を用いて延伸する場合には、延伸時に過剰のパラ
フインワツクスを同時に抽出除去出来る溶媒と熱
媒として用いることが好ましく、具体的にはn−
デカン、デカリンなどが好ましい。 本発明における延伸時の延伸倍率としては少な
くとも8倍を越える条件にて延伸されることが好
ましい。延伸倍率が上記未満では最も高いドラフ
ト比にて冷却固化させて得た未延伸物を用いても
高強力高弾性率を有する延伸物は得られない。 本発明において用いられる超高分子量ポリエチ
レンワツクスには本発明の目的を損わない範囲
で、安定剤、顔料、染料、滑剤及び少量の無機充
填剤等の通常ポリオレフインに添加して使用され
る各種添加剤で延伸を大きく阻害しないものを配
合して用いてもよい。 〔発明の効果〕 本発明の超高分子量ポリエチレンを含むパラフ
インワツクス融液を用いて高強度高弾性率を有す
る延伸物の製造方法は、これ迄の方法を用いて延
伸物を得る場合に比較して、特に高性能化の可能
な超高分子量ポリエチレンの低濃度領域から比較
的高濃度領域迄の広い範囲において、品質が極め
て安定でかつ、原材料の損失が極めて少なく生産
効率が高いばかりか、極めて短時間でかつポリマ
ーの劣化を生じないで安定した連続運転可能な、
より有効な製造方法である。本発明の方法を用い
て製造される超高分子量ポリエチレンの延伸物
は、品質の極めて安定した高性能延伸物であり、
海洋資材、レジヤー用途、補強材等幅広い分野で
利用出来、産業上極めて有用な製品となる。 〔実施例〕 次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何んら制約
されるものではない。 実施例 1 超高分子量ポリエチレン(サンフアイン−U
UH900、重量平均分子量3.3×106)を最終的な濃
度が5重量%になるように秤量し、室温で超高分
子量ポリエチレンの重量に対して2倍量のn−ヘ
プタンを加えた後充分に撹拌しスラリー化した超
高分子量ポリエチレン懸濁液を得た。一方別容器
に所定量のパラフインワツクス(融点52〜54℃、
分子量350)を190℃に加熱溶融させ、この中にパ
ラフインワツクスの重量に対して0.2%のジ・タ
ーシヤルブチル・パラクレゾールを添加しておい
た。この融液を撹拌しながら、あらかじめ調製し
た超高分子量ポリエチレンスラリーを沈降しない
ように注意しながら、すみやかにこの融液に加え
た。その際容器内温度が190℃を保つように引続
き加熱した。注入後超高分子量ポリエチレン粒子
は熱パラフインワツクスを吸収して急激に膨潤
し、撹拌棒に沿つて融液が盛り上がる、いわゆる
『ワイゼンベルク効果』が認められた。この時点
で撹拌をやめ、5分間放置したところ、極めて均
一な超高分子量ポリエチレンを含むパラフイン融
液が生成した。融液はn−ヘプタンの蒸発の為、
かなりの気泡を含んでいたが、脱気処理後170℃
に加熱された紡糸筒(ノズル径1.0mmφ)より水
中に押出し、ドラフト比5の条件で巻取り連続し
たストランドを得た。紡糸中糸切れは全く起らな
かつた。得られたストランドを2つに分け、一方
はそのまま130℃に加熱されたn−デカン中で延
伸し、もう一方はあらかじめn−ヘキサンを用い
てストランドからパラフインワツクスを抽出し乾
燥したキセロゲルを得、入口温度120℃出口温度
135℃に設定された加熱筒を用いて延伸した。得
られた延伸物を東洋ボールドウイン社製テンシロ
ンを用いて、試料長100mm、引張速度100mm/min
の条件でその強伸度特性を評価した。得られたS
−S曲線よりJIS L1013に従つて引張強度、初期
弾性率を算出した。その結果を表1に示す。又得
られた未延伸物の品質変動を評価する為に直径50
mmのボビンに300mの未延伸糸を巻取り、室温に
2日間放置した後、そのボビンの最上層、中間層
及びボビンに接している層の3点を抽出して、先
と同様に130℃に加熱したn−デカン中にて延伸
した。得られた延伸物を先と同様に評価した結果
を表1に示した。この結果ボビンに巻取つた未延
伸糸にはほとんど品質の変動は認められなかつ
た。 実施例 2 実施例1と同様のポリエチレンを用いて、最終
的な濃度が8重量%になるように秤量し、室温で
超高分子量ポリエチレンの重量に対して2倍量の
n−デカンを加えた後、充分に撹拌し超高分子量
ポリエチレンスラリーを得た。一方別の容器内
で、所定量のパラフインワツクス(融点69℃ 分
子量460)を200℃に加熱溶融させ、パラフインワ
ツクスの重量に対して0.2%のジターシヤルブチ
ル・パラクレゾールを加え、撹拌しながら200℃
に保温した。この中に先に調製した超高分子量ポ
リエチレンスラリーを加え実施例1と同様にして
均一な超高分子量ポリエチレンを含むパラフイン
ワツクス融液を得た。実施例1と同様に脱気処理
後、180℃に加熱された紡糸筒(ノズル径1mmφ)
より水中に押出し、その際紡口出口速度に対して
巻取速度をそれぞれ1倍、5倍、15倍と変化させ
巻取つた。それぞれ延伸切れすることなく巻取る
ことが出来た。 得られた未延伸糸はn−ヘキサンを用いてパラ
フインワツクスを抽出した後、入口温度120℃出
口温度135℃に設定された加熱筒を用いて延伸し
た。得られた延伸物を実施例1と同様に評価した
結果を表1に示す。 実施例 3 実施例1と同様のポリエチレンを用いて、最終
的な濃度が20重量%になるように秤量し、100℃
に加熱された超高分子量ポリエチレンの重量に対
して等量のn−デカンを加えた後、充分に撹拌し
超高分子量ポリエチレンスラリーを作成した。一
方撹拌装置を有する容器中に所定量のパラフイン
ワツクス(融点42〜44℃ 分子量300)を220℃に
加熱溶融させ実施例1と同様な方法でパラフイン
ワツクス融液を得た。この融液は非常に粘度が高
いため、あらかじめ180℃に設定したスクリユー
式単軸押出機に供給して、紡口径2mmφのダイス
より水中に押出し、未延伸物を得た。その際、実
施例2と同様にドラフト率をそれぞれ5、10、30
倍と変化させ巻取つた。これらの未延伸物を用い
て、130℃に加熱されたn−デカン中で延伸し、
種々の延伸比の延伸物を得た。これを実施例1と
同様に評価した結果を表2に示す。 比較例 1 実施例2と同様のポリエチレン10gとパラフイ
ンワツクス(融点52〜54℃ 分子量350)190gを
同時に容器に入れ、パラフインワツクスを溶融さ
せた後、撹拌しながら200℃迄急激に加熱し、そ
の温度に保ちながら撹拌を続けた。しかしなが
ら、設定した温度に到達後20分間経過した後も、
超高分子量ポリエチレンの溶融した固まりと所定
の濃度より希薄な溶液との2相に分離したままで
極めて不均一であつた。その後更に60分間撹拌を
続けたが均一な融液は得られなかつた。この融液
を180℃に設定された単軸押出機に供給して押出、
紡糸した。しかしストランドが非常に脆く、連続
して巻取ることが出来なかつた。 比較例 2 実施例1と同様のポリエチレンを用いて、最終
的な濃度が5重量%になるように秤量し、室温で
超高分子量ポリエチレンの重量に対して2倍量の
デカリンを加え、更にこのポリマーの重量に対し
て0.2%のジ・ターシヤルブチル・パラクレゾー
ルを添加し、該ポリエチレン粒子が充分湿潤する
ようにかきまぜた。一方、別の容器中に所定量の
デカリン沸騰するまで加熱し、この熱デカリンを
先にデカリンにて湿潤させておいたポリエチレン
粒子の入つた容器中に素早く注入しつつ撹拌を行
つた。ポリエチレンは会合することなく熱デカリ
ンを吸収して膨潤し、5分間放置したのち、粘調
な均一溶液が得られた。この溶液をあらかじめ
150℃に加熱された紡糸筒を用いて水中に押出し、
デカリンを多量に含んだゲル状繊維を得た。しか
し紡糸中かなりのデカリンが冷却槽、巻取ボビン
上ににじみ出しドラフトをかけて巻取ることがで
きなかつた。そのゲル状物からn−ヘキサンを用
いてデカリンを抽出し乾燥した後、入口温度120
℃、出口温度135℃に設定した加熱筒を用いて延
伸し延伸物を得た。得られた延伸物を実施例1と
同様に評価した結果を表2に示す。又実施例1と
同様に未延伸物の品質変動を評価する為に直径50
mmのボビンに300mの未延伸糸を巻取り、水中に
2日間放置した。巻取られた未延伸物からそのボ
ビンの最外層、中間層、及びボビンに接している
最内層の3点を選び、n−ヘキサンを用いてデカ
リンを抽出した後乾燥し先と同様の延伸温度にて
延伸し、得られた延伸物の性能を評価した。その
結果を表2に示す。この結果からボビンに巻取ら
れた未延伸物にはその延伸倍率及び延伸後の性能
にかなりの差が認められ、又延伸中では湿潤した
未延伸物同士が融着しているものが認められ、し
ばしば延伸を中断しなければならなかつた。 比較例 3 実施例1と同様の超高分子量ポリエチレンを用
いて、この超高分子量ポリエチレンとパラフイン
ワツクス(融点42〜44℃ 分子量300)とを20:
80の混合比にてヘンシエルミキサーを用いて混合
し200℃に設定したスクリユー式単軸押出機に供
給し、溶融混練を行つた。次いで紡口径2mmφの
ダイスより水中に押出し未延伸物を得た。その際
ドラフト比をそれぞれ5、10、30倍と変化させ巻
取つた。これらの未延伸物を用いて、130℃に加
熱されたn−デカン中で延伸し、延伸物を得た。
これを実施例1と同様に評価した結果を表3に示
す。本発明のパラフインワツクスと超高分子量ポ
リエチレンとの融液調製法を使用しないで、実施
した場合長期間の運転においてしばしば延伸切れ
を生じ、又最終到達強度も延伸倍率が低い為に本
発明の実施例に比較して低いことがわかる。 比較例 4 超高分子量ポリエチレンとパラフインワツクス
との混合比率を8:92に変更した以外は比較例3
と同様にヘンシエルミキサーで混合したのちスク
リユー式単軸押出機を用いて溶融混練したとこ
ろ、未溶融のポリエチレンを含むゲル状物が多
く、連続して溶融物を引取ることが困難であつ
た。その一部について比較例3と同様にして延伸
しようとしてみたが、未延伸糸がもろく、まつた
く連続して延伸することができなかつた。 比較例 5 (低温湿潤温度の決定) 実施例1で用いた超高分子量ポリエチレンを用
いて、これを各10gと実施例1で用いたパラフイ
ンワツクス各100gとを混合し、80、90、100、
110、120及び130℃の各処理温度で15分撹拌を行
ない、超高分子量ポリエチレン中に浸透したパラ
フインワツクスの量を求めようとしたが、130℃
の条件でも、超高分子量ポリエチレン粉末はほと
んど膨潤せず、その表面のみ溶け出すだけであ
り、低温湿潤温度は決定できなかつた。 (超高分子量ポリエチレン融液の調製) 前記超高分子量ポリエチレン8gとパラフイン
ワツクス92gとをガラスビーカーに投入後、撹拌
下に該ポリエチレンの融点より低い130℃の温度
まで加温し約30分撹拌を続けたところ、いわゆる
“ままこ”の状態となつた。引続き温度を200℃に
まで昇温させ、撹拌を続けたが、均一溶液となら
ず、希薄な融液部分とポリエチレンの溶融した固
まりが認められた。 この融液を用いて実施例1と同様にして押出そ
うとしたが、ぶつぎれとなり、連続して押出すこ
とができなかつた。 比較例 6 特開昭59−232123号公報の、実施例などに記載
された方法に従つて、実施例1と同様のポリエチ
レンを用いて、デカリンを溶剤として用いた場合
の低温湿潤処理温度を測定したところ、その温度
は108℃であつた。 実施例1と同様のポリエチレンを最終溶液濃度
が5重量%となるようにデカリンと混合し、撹拌
下に系の温度を110℃まで加温し、その温度にて
10分間保持して該ポリエチレン粉末の湿潤化を行
なつた。系全体の粘度が高くなるのを確認後、更
に160℃まで昇温し撹拌を続けたところ、粘調な
均一溶液が得られた。この溶液を予め150℃に加
熱された紡糸管を用いて水中に押出し、デカリン
を多量に含んだゲル状繊維を得た。しかし、紡糸
中かなりのデカリンが冷却槽、巻取ボビン上にに
じみ出しドラフトをかけて巻取ることができなか
つた。 そのあと、比較例2と同様にして延伸物を得
た。これを実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、比較例2に記したと同様の、延伸中断の現象
を生じ、また、表2に示したとほぼ同様の劣つた
物性となつた。
弾性率、高強度を有し、かつより品質の安定した
繊維、フイルム等延伸物を製造する方法に関す
る。 〔従来の技術とその問題点〕 超高分子量ポリエチレンを溶媒に溶かした後紡
糸、延伸することにより、高強度高弾性の延伸物
が得られることはよく知られている。例えば特開
昭55−107506号公報、特開昭56−15408号公報あ
るいは、特開昭58−5228号公報の如く、超高分子
量ポリエチレンを濃度2〜10重量%程度の稀薄溶
液とした後紡糸し、高倍率に延伸する方法が提案
されている。これらの技術においては、使用する
ポリマー溶液が均一であることが極めて重要であ
り、そのために溶液の均一調整法として種々の提
案がなされている(特公昭60−22010、特開昭59
−23123、特開昭59−223307、特開昭60−40133な
ど)。 これらの方法を用いて、均一溶液の調整を行つ
ても、これらの方法に使用される溶媒はいずれも
室温において液体であることから、以下に述べる
如く種々の問題点を有している。すなわち、上記
提案された方法を用いて均一溶液を調整したのち
紡糸する場合、ポリマー溶液が冷却されゲル状物
質を形成する際に、多量の溶媒が遊離し、特にそ
の紡糸条件において、ドラフトを掛けて巻取るな
どの操作は、溶媒の回収の意味からもほとんど行
なわれない状況であつた。又いつたん巻取られた
ゲル状物質はまだかなりの溶媒を含んでいるた
め、巻取テンシヨンの変動、湿潤ゲルの融着、巻
取後の時間経過による溶剤脱離差による品質の変
動又は延伸に用いられるゲル状物の幅及び厚さ方
向に著しい不均一性を生じてしまう結果となる。 一方、常温固体で高温において超高分子量ポリ
エチレンと均一系を形成しうる物質を用いて溶融
押出後延伸する方法が種々提案されている。例え
ば、特開昭59−130313号公報、特開昭60−198220
号公報、60−240432号公報、61−8323号公報など
である。これらの提案では先述の常温で液体の溶
媒を用いた場合の問題点については全く触れてい
ない。又、これらの方法において、超高分子量ポ
リエチレンを均一に混合する方法としては、二軸
の混練機を用いる方法、又はあらかじめヘンシエ
ルミキサー、V−ブレンダー等で混合する方法、
更に混合後単軸又は多軸押出機で溶融混練して造
粒する方法などが提案されているが、これらの方
法においては高度の混練度でかつ2度ものせん断
下に置かれることによりポリマーの変質又は分子
量低下を生じる危険性を有していたり、不均一な
為高度に延伸出来ないなどの問題を有している。
例えば特定のパラフインワツクスを用いた特開昭
59−130313号公報においては、その均一性が充分
でない為、超高分子量ポリエチレンの量が15重量
部未満では、実施出来ない(引例 明細書 比較
例3)等の結果が報告されている。また別の方法
として超高分子量ポリエチレンの量が10重量部を
越えて実施する場合、混合物を高温下に保持し充
分膨潤化させた後バンバリーミキサー等の混練機
で加熱混練して均一混合物を得る方法が記されて
いる(特開昭60−198220号公報、明細書2ページ
右下20行〜3ページ左上4行)。しかしながらこ
の方法を用いても、超高分子量ポリエチレンの融
点以上の温度にて保持される為、溶融したポリマ
ー粒子が膨潤する前に互いに融着して大きなかた
まりを形成して、充分均一な膨潤をしていない溶
融固体と粘度の低い添加剤溶融液との混合物にな
つてしまうなど、常温固体の物質を利用して高温
にて均一な融液を得るのに有効な方法は未だ報告
されていない状況であつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明者らは、超高分子量ポリエチレンを用い
て高強力高弾性率を有する延伸物を製造する方法
を鋭意研究した結果、超高分子量ポリエチレンを
高濃度においても均一性に優れた溶液を調製出来
ること、更にはその溶液を紡糸した後延伸ある迄
の間、その取扱いが容易で、溶剤含有量が変動す
ることなく高い品質を保つことが、連続して品質
の安定した高強度高弾性率の延伸物を製造するた
めに必須な条件であると考え、研究を重ねた。 〔問題点解決の手段〕 すなわち超高分子量ポリエチレンを溶かす溶剤
として、室温で固体でありかつ該超高分子量ポリ
エチレンとの相溶性に優れているパラフインワツ
クスを用いることが紡糸後の未延伸糸の取扱いが
容易で、かつ巻取り等による溶剤含有量の変動が
ほとんどないなど連続して品質の安定した延伸物
を製造する上で、特に優れていること、パラフイ
ンワツクスに対して、均一にかつ速やかに超高分
子量ポリエチレンを相溶させる方法が従来知られ
ていないことなどの点についてその最適な方法と
して、予め加熱溶融させたパラフインワツクスと
該パラフインワツクスと相溶性を有する液状有機
化合物中に分散させるかまたは湿潤させた超高分
子量ポリエチレンとを混合することによつて得ら
れた融液が非常に均一であることを見出した。 更にこの方法で調製した超高分子量ポリエチレ
ンを含むパラフインワツクス融液を用いて特定条
件下で紡糸した後加熱延伸することにより、高強
度、高弾性率を有し、かつ長期間に亘つて製造す
る場合にも、品質の安定した延伸物が得られるこ
とを見出した。 すなわち本発明は、超高分子量ポリエチレン延
伸物の製造方法において、予め加熱溶融されたパ
ラフインワツクスと、該パラフインワツクスと相
溶性のある液状有機化合物により、湿潤又は分散
された重量平均分子量1×106以上の超高分子量
ポリエチレンとを、混合することによつて得られ
たパラフインワツクス融液を押出し、少なくとも
1以上のドラフトをかけた後冷却固化させ、延伸
温度が60〜140℃で少なくとも8倍を越える延伸
比にて延伸することを特徴とする超高分子量ポリ
エチレン延伸物の製造方法を提供する。 本発明に用いられる超高分子量ポリエチレンと
してはエチレンあるいは、エチレンと少量の他の
α−オレフイン、例えばプロピレン、ブテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1等と
を、いわゆるチーグラー重合等遷移金属触媒を用
いて重合することにより得られるポリエチレンの
中で、重量平均分子量が1×106以上のものが用
いられる。重量平均分子量が1×106未満のもの
は溶解は容易であるが、延伸しても、充分に高い
性能を得ることは難しい。又その上限については
特に規定はないが、その重量平均分子量が1×
107を越えるものについては、実用的な融液を得
ることは難しい傾向にある。 本発明に用いるパラフインワツクスとしては常
温で固形であり、飽和脂肪族炭化水素化合物を主
体とした融点が40ないし120℃、好ましくは45な
いし70℃で、かつ分子量が2000以下、好ましくは
1000以下のものであり、具体的には、ドコサン、
トリコサン、テトラコサン等の炭素数22以上のn
−アルカンあるいはそれらを主成分とする低級n
−アルカン混合物、石油から分離精製されたパラ
フインワツクス、エチレンあるいはエチレンと他
のαオレフインとを共重合して得られる低分子量
重合体である中低圧ポリエチレンワツクス、高圧
法ポリエチレンワツクス、あるいは中低圧ポリエ
チレン、高圧法ポリエチレンを熱減成等により分
子量を低下させたワツクス及びそれらワツクスの
酸化物あるいはマレイン酸変性物等の酸化ワツク
ス、マレイン酸変性ワツクス等が挙げられる。融
点が40℃未満のものあるいは液状パラフイン混合
物を用いた場合、本発明による紡糸巻取工程での
各種変動要因の解決が期待出来ないばかりか、押
出機を利用した製造において種々の問題を生じ
る。一方融点が120℃を越え、且つ分子量が2000
を超えるものを用いても、高倍率に延伸出来ない
ばかりか、更に延伸前又は延伸後において過剰の
パラフインワツクスを抽出することも出来ない。 本発明における超高分子量ポリエチレンとパラ
フインワツクスとの混合比は3対97ないし30対70
の範囲、好ましくは5対95ないし20対80の範囲で
ある。超高分子量ポリエチレンが3重量%未満に
おいてはその融液を紡糸した後得られたストラン
ドが脆く延伸に適さない。又、超高分子量ポリエ
チレンが30重量%を超える範囲では、パラフイン
ワツクス融液の粘度が非常に高く、その後の成形
性及び延伸性に乏しくなる。 本発明に用いられる該パラフインワツクスと相
溶性を有する液状有機化合物としては、該超高分
子量ポリエチレンを分散又は湿潤させることが可
能であれば特に限定されないが、該加熱パラフイ
ンワツクス中にすみやかに超高分子量ポリエチレ
ンを分散させ、かつ超高分子量ポリエチレン粒子
内に該加熱パラフインワツクスを浸透させる為に
は自ずから特定の溶解パラメーター範囲及び粘度
範囲にある有機化合物に限定される。好ましくは
溶解パラメーターの範囲が7.3〜9.3であり、かつ
20℃での粘度が3c.p以下であることが好ましい。
例えばn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、n−ノナン及びn−デカン等の脂肪族炭化水
素化合物、及びトルエン、キシレン、ベチルベン
ゼン、シクロヘキシルベンゼン、ドデシルベンゼ
ン等の芳香族炭化水素化合物及びその水素化誘導
体、ハロゲン誘導体等が挙げられる。これらは任
意の割合で2種類以上混合して用いてもよい。こ
こでいう溶解パラメーターとは、単位体積当りの
蒸発エネルギーの平方根で定義されるものであ
り、蒸発エネルギーをΔE〔cal/mole〕、その物
質の分子容をV〔c.c.〕で表わすとすれば、溶解パ
ラメーターδは下式で表わされる。 δ=(ΔE/V)1/2 本発明における加熱溶融されたパラフインワツ
クスの温度としては、混合後の系内が該超高分子
量ポリエチレンの融点以上に保持出来る温度であ
れば特に限定はないが、好ましくは140℃以上該
超高分子量ポリエチレン及びパラフインワツクス
の分解温度以下、更に好ましくは150℃以上270℃
以下の範囲である。該パラフインワツクスの温度
が140℃未満の場合、該超高分子量ポリエチレン
の分散又は湿潤液の該加熱パラフインワツクスへ
の浸透が不充分でかつ該超高分子量ポリエチレン
の膨潤が不充分であり巨視的にも均一融液は得ら
れない。従つてこのまま紡糸延伸を行つても本発
明による安定した品質を有する高性能延伸物は得
られない。一方該分解温度を越える温度では、該
超高分子量ポリエチレンの分子量が低下するか、
パラフインワツクスとともに変質してしまい、や
はり延伸後、安定した高い性能を有する延伸物が
得られない。 本発明における該加熱溶融したパラフインワツ
クスと該液状有機化合物中に分散又は湿潤した該
超高分子量ポリエチレンとを混合して融液を作る
方法としては、加熱溶融したパラフインワツクス
を撹拌した中へ該分散又は湿潤状態の超高分子量
ポリエチレンを加える方法、あるいは該分散又は
湿潤状態の超高分子量ポリエチレンを撹拌した中
へ加熱溶融したパラフインワツクスを加える方
法、及び加熱溶融パラフインワツクスと該分散又
は湿潤状態の超高分子量ポリエチレンを同時に接
触せしめた後加熱混練可能な装置に供給する方法
などがあげられるが、特に限定されるものではな
い。 又超高分子量ポリエチレンの濃度が高いパラフ
インワツクス融液の調製においては、あらかじめ
該液状有機化合物に分散又は湿潤状態の超高分子
量ポリエチレンを該液状有機化合物の沸点以下に
加温せしめた後、該加熱溶融させたパラフインワ
ツクスと混合する方法、あるいはこのようにして
調製した混合物を押出機に通す方法なども利用出
来る。 本発明において該液状有機化合物に超高分子量
ポリエチレンを分散又は湿潤する方法としては超
高分子量ポリエチレンとそれと等量ないし約3倍
量の該液状有機化合物とを混合できれば特に限定
されないが、好ましくは該超高分子量ポリエチレ
ンが沈降しない状態で分散又は湿潤されているこ
とが望ましい。そのために粘度改良剤を加えた
り、超音波振動を加えながら混合する方法も用い
られる。 本発明の方法を用いて該パラフインワツクスと
該超高分子量ポリエチレンを混合することによつ
て、広い濃度範囲にわたつて超高分子量ポリエチ
レンの均一なパラフインワツクス融液を調整出来
かつ極めて品質の安定した高性能の延伸物が得ら
れる要因の1つは、溶融した超高分子量ポリエチ
レン粒子が互いに融着する前に充分膨潤させ、膨
潤後均一に分散することにより、均一融液を形成
するものと考えられる。そのためには該超高分子
量ポリエチレンを分散又は湿潤させる液状有機化
合物は、加熱されたパラフインワツクスと相溶性
を有することが必要であり、又混合後すみやかに
該超高分子量ポリエチレンをその融点を越える温
度に昇温させるのに充分であり、かつ該超高分子
量ポリエチレンが該パラフインワツクスにて充分
膨潤しうるのに充分な温度に該パラフインワツク
スが加熱されていることが重要である。 本発明においては該超高分子量ポリエチレンを
含む加熱パラフインワツクスを押出す際、少なく
とも1以上好ましくは5以上のドラフトをかけた
後冷却固化させることが重要である。ドラフトを
かけて紡糸することにより、ドラフトをかけない
場合に比較して高強度、高弾性率を有する延伸物
が得られる。本発明で言うドラフト比とは紡口出
口の速度と巻取速度の比で定義される。 本発明における冷却固化した超高分子量ポリエ
チレンを含むパラフインワツクス未延伸物の延伸
方法としては、あらかじめn−ヘプタン等の溶剤
を用いてパラフインワツクスを抽出した後、延伸
する方法、あるいはそのまま熱媒中で延伸する方
法のいずれの方法も可能であり、その延伸温度と
しては通常60℃以上140℃未満、好ましくは90℃
以上超高分子量ポリエチレンの融点未満の範囲で
ある。60℃未満では高度に延伸することが出来
ず、又140℃以上では延伸されても高強度高弾性
率を有する延伸物は得られない。 本発明における延伸時の熱媒としては空気、水
蒸気、不活性ガス、溶媒のいずれを用いてもよ
く、延伸に用いる未延伸物の性状により任意に選
択できる。パラフインワツクスを含んだ未延伸物
を用いて延伸する場合には、延伸時に過剰のパラ
フインワツクスを同時に抽出除去出来る溶媒と熱
媒として用いることが好ましく、具体的にはn−
デカン、デカリンなどが好ましい。 本発明における延伸時の延伸倍率としては少な
くとも8倍を越える条件にて延伸されることが好
ましい。延伸倍率が上記未満では最も高いドラフ
ト比にて冷却固化させて得た未延伸物を用いても
高強力高弾性率を有する延伸物は得られない。 本発明において用いられる超高分子量ポリエチ
レンワツクスには本発明の目的を損わない範囲
で、安定剤、顔料、染料、滑剤及び少量の無機充
填剤等の通常ポリオレフインに添加して使用され
る各種添加剤で延伸を大きく阻害しないものを配
合して用いてもよい。 〔発明の効果〕 本発明の超高分子量ポリエチレンを含むパラフ
インワツクス融液を用いて高強度高弾性率を有す
る延伸物の製造方法は、これ迄の方法を用いて延
伸物を得る場合に比較して、特に高性能化の可能
な超高分子量ポリエチレンの低濃度領域から比較
的高濃度領域迄の広い範囲において、品質が極め
て安定でかつ、原材料の損失が極めて少なく生産
効率が高いばかりか、極めて短時間でかつポリマ
ーの劣化を生じないで安定した連続運転可能な、
より有効な製造方法である。本発明の方法を用い
て製造される超高分子量ポリエチレンの延伸物
は、品質の極めて安定した高性能延伸物であり、
海洋資材、レジヤー用途、補強材等幅広い分野で
利用出来、産業上極めて有用な製品となる。 〔実施例〕 次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何んら制約
されるものではない。 実施例 1 超高分子量ポリエチレン(サンフアイン−U
UH900、重量平均分子量3.3×106)を最終的な濃
度が5重量%になるように秤量し、室温で超高分
子量ポリエチレンの重量に対して2倍量のn−ヘ
プタンを加えた後充分に撹拌しスラリー化した超
高分子量ポリエチレン懸濁液を得た。一方別容器
に所定量のパラフインワツクス(融点52〜54℃、
分子量350)を190℃に加熱溶融させ、この中にパ
ラフインワツクスの重量に対して0.2%のジ・タ
ーシヤルブチル・パラクレゾールを添加しておい
た。この融液を撹拌しながら、あらかじめ調製し
た超高分子量ポリエチレンスラリーを沈降しない
ように注意しながら、すみやかにこの融液に加え
た。その際容器内温度が190℃を保つように引続
き加熱した。注入後超高分子量ポリエチレン粒子
は熱パラフインワツクスを吸収して急激に膨潤
し、撹拌棒に沿つて融液が盛り上がる、いわゆる
『ワイゼンベルク効果』が認められた。この時点
で撹拌をやめ、5分間放置したところ、極めて均
一な超高分子量ポリエチレンを含むパラフイン融
液が生成した。融液はn−ヘプタンの蒸発の為、
かなりの気泡を含んでいたが、脱気処理後170℃
に加熱された紡糸筒(ノズル径1.0mmφ)より水
中に押出し、ドラフト比5の条件で巻取り連続し
たストランドを得た。紡糸中糸切れは全く起らな
かつた。得られたストランドを2つに分け、一方
はそのまま130℃に加熱されたn−デカン中で延
伸し、もう一方はあらかじめn−ヘキサンを用い
てストランドからパラフインワツクスを抽出し乾
燥したキセロゲルを得、入口温度120℃出口温度
135℃に設定された加熱筒を用いて延伸した。得
られた延伸物を東洋ボールドウイン社製テンシロ
ンを用いて、試料長100mm、引張速度100mm/min
の条件でその強伸度特性を評価した。得られたS
−S曲線よりJIS L1013に従つて引張強度、初期
弾性率を算出した。その結果を表1に示す。又得
られた未延伸物の品質変動を評価する為に直径50
mmのボビンに300mの未延伸糸を巻取り、室温に
2日間放置した後、そのボビンの最上層、中間層
及びボビンに接している層の3点を抽出して、先
と同様に130℃に加熱したn−デカン中にて延伸
した。得られた延伸物を先と同様に評価した結果
を表1に示した。この結果ボビンに巻取つた未延
伸糸にはほとんど品質の変動は認められなかつ
た。 実施例 2 実施例1と同様のポリエチレンを用いて、最終
的な濃度が8重量%になるように秤量し、室温で
超高分子量ポリエチレンの重量に対して2倍量の
n−デカンを加えた後、充分に撹拌し超高分子量
ポリエチレンスラリーを得た。一方別の容器内
で、所定量のパラフインワツクス(融点69℃ 分
子量460)を200℃に加熱溶融させ、パラフインワ
ツクスの重量に対して0.2%のジターシヤルブチ
ル・パラクレゾールを加え、撹拌しながら200℃
に保温した。この中に先に調製した超高分子量ポ
リエチレンスラリーを加え実施例1と同様にして
均一な超高分子量ポリエチレンを含むパラフイン
ワツクス融液を得た。実施例1と同様に脱気処理
後、180℃に加熱された紡糸筒(ノズル径1mmφ)
より水中に押出し、その際紡口出口速度に対して
巻取速度をそれぞれ1倍、5倍、15倍と変化させ
巻取つた。それぞれ延伸切れすることなく巻取る
ことが出来た。 得られた未延伸糸はn−ヘキサンを用いてパラ
フインワツクスを抽出した後、入口温度120℃出
口温度135℃に設定された加熱筒を用いて延伸し
た。得られた延伸物を実施例1と同様に評価した
結果を表1に示す。 実施例 3 実施例1と同様のポリエチレンを用いて、最終
的な濃度が20重量%になるように秤量し、100℃
に加熱された超高分子量ポリエチレンの重量に対
して等量のn−デカンを加えた後、充分に撹拌し
超高分子量ポリエチレンスラリーを作成した。一
方撹拌装置を有する容器中に所定量のパラフイン
ワツクス(融点42〜44℃ 分子量300)を220℃に
加熱溶融させ実施例1と同様な方法でパラフイン
ワツクス融液を得た。この融液は非常に粘度が高
いため、あらかじめ180℃に設定したスクリユー
式単軸押出機に供給して、紡口径2mmφのダイス
より水中に押出し、未延伸物を得た。その際、実
施例2と同様にドラフト率をそれぞれ5、10、30
倍と変化させ巻取つた。これらの未延伸物を用い
て、130℃に加熱されたn−デカン中で延伸し、
種々の延伸比の延伸物を得た。これを実施例1と
同様に評価した結果を表2に示す。 比較例 1 実施例2と同様のポリエチレン10gとパラフイ
ンワツクス(融点52〜54℃ 分子量350)190gを
同時に容器に入れ、パラフインワツクスを溶融さ
せた後、撹拌しながら200℃迄急激に加熱し、そ
の温度に保ちながら撹拌を続けた。しかしなが
ら、設定した温度に到達後20分間経過した後も、
超高分子量ポリエチレンの溶融した固まりと所定
の濃度より希薄な溶液との2相に分離したままで
極めて不均一であつた。その後更に60分間撹拌を
続けたが均一な融液は得られなかつた。この融液
を180℃に設定された単軸押出機に供給して押出、
紡糸した。しかしストランドが非常に脆く、連続
して巻取ることが出来なかつた。 比較例 2 実施例1と同様のポリエチレンを用いて、最終
的な濃度が5重量%になるように秤量し、室温で
超高分子量ポリエチレンの重量に対して2倍量の
デカリンを加え、更にこのポリマーの重量に対し
て0.2%のジ・ターシヤルブチル・パラクレゾー
ルを添加し、該ポリエチレン粒子が充分湿潤する
ようにかきまぜた。一方、別の容器中に所定量の
デカリン沸騰するまで加熱し、この熱デカリンを
先にデカリンにて湿潤させておいたポリエチレン
粒子の入つた容器中に素早く注入しつつ撹拌を行
つた。ポリエチレンは会合することなく熱デカリ
ンを吸収して膨潤し、5分間放置したのち、粘調
な均一溶液が得られた。この溶液をあらかじめ
150℃に加熱された紡糸筒を用いて水中に押出し、
デカリンを多量に含んだゲル状繊維を得た。しか
し紡糸中かなりのデカリンが冷却槽、巻取ボビン
上ににじみ出しドラフトをかけて巻取ることがで
きなかつた。そのゲル状物からn−ヘキサンを用
いてデカリンを抽出し乾燥した後、入口温度120
℃、出口温度135℃に設定した加熱筒を用いて延
伸し延伸物を得た。得られた延伸物を実施例1と
同様に評価した結果を表2に示す。又実施例1と
同様に未延伸物の品質変動を評価する為に直径50
mmのボビンに300mの未延伸糸を巻取り、水中に
2日間放置した。巻取られた未延伸物からそのボ
ビンの最外層、中間層、及びボビンに接している
最内層の3点を選び、n−ヘキサンを用いてデカ
リンを抽出した後乾燥し先と同様の延伸温度にて
延伸し、得られた延伸物の性能を評価した。その
結果を表2に示す。この結果からボビンに巻取ら
れた未延伸物にはその延伸倍率及び延伸後の性能
にかなりの差が認められ、又延伸中では湿潤した
未延伸物同士が融着しているものが認められ、し
ばしば延伸を中断しなければならなかつた。 比較例 3 実施例1と同様の超高分子量ポリエチレンを用
いて、この超高分子量ポリエチレンとパラフイン
ワツクス(融点42〜44℃ 分子量300)とを20:
80の混合比にてヘンシエルミキサーを用いて混合
し200℃に設定したスクリユー式単軸押出機に供
給し、溶融混練を行つた。次いで紡口径2mmφの
ダイスより水中に押出し未延伸物を得た。その際
ドラフト比をそれぞれ5、10、30倍と変化させ巻
取つた。これらの未延伸物を用いて、130℃に加
熱されたn−デカン中で延伸し、延伸物を得た。
これを実施例1と同様に評価した結果を表3に示
す。本発明のパラフインワツクスと超高分子量ポ
リエチレンとの融液調製法を使用しないで、実施
した場合長期間の運転においてしばしば延伸切れ
を生じ、又最終到達強度も延伸倍率が低い為に本
発明の実施例に比較して低いことがわかる。 比較例 4 超高分子量ポリエチレンとパラフインワツクス
との混合比率を8:92に変更した以外は比較例3
と同様にヘンシエルミキサーで混合したのちスク
リユー式単軸押出機を用いて溶融混練したとこ
ろ、未溶融のポリエチレンを含むゲル状物が多
く、連続して溶融物を引取ることが困難であつ
た。その一部について比較例3と同様にして延伸
しようとしてみたが、未延伸糸がもろく、まつた
く連続して延伸することができなかつた。 比較例 5 (低温湿潤温度の決定) 実施例1で用いた超高分子量ポリエチレンを用
いて、これを各10gと実施例1で用いたパラフイ
ンワツクス各100gとを混合し、80、90、100、
110、120及び130℃の各処理温度で15分撹拌を行
ない、超高分子量ポリエチレン中に浸透したパラ
フインワツクスの量を求めようとしたが、130℃
の条件でも、超高分子量ポリエチレン粉末はほと
んど膨潤せず、その表面のみ溶け出すだけであ
り、低温湿潤温度は決定できなかつた。 (超高分子量ポリエチレン融液の調製) 前記超高分子量ポリエチレン8gとパラフイン
ワツクス92gとをガラスビーカーに投入後、撹拌
下に該ポリエチレンの融点より低い130℃の温度
まで加温し約30分撹拌を続けたところ、いわゆる
“ままこ”の状態となつた。引続き温度を200℃に
まで昇温させ、撹拌を続けたが、均一溶液となら
ず、希薄な融液部分とポリエチレンの溶融した固
まりが認められた。 この融液を用いて実施例1と同様にして押出そ
うとしたが、ぶつぎれとなり、連続して押出すこ
とができなかつた。 比較例 6 特開昭59−232123号公報の、実施例などに記載
された方法に従つて、実施例1と同様のポリエチ
レンを用いて、デカリンを溶剤として用いた場合
の低温湿潤処理温度を測定したところ、その温度
は108℃であつた。 実施例1と同様のポリエチレンを最終溶液濃度
が5重量%となるようにデカリンと混合し、撹拌
下に系の温度を110℃まで加温し、その温度にて
10分間保持して該ポリエチレン粉末の湿潤化を行
なつた。系全体の粘度が高くなるのを確認後、更
に160℃まで昇温し撹拌を続けたところ、粘調な
均一溶液が得られた。この溶液を予め150℃に加
熱された紡糸管を用いて水中に押出し、デカリン
を多量に含んだゲル状繊維を得た。しかし、紡糸
中かなりのデカリンが冷却槽、巻取ボビン上にに
じみ出しドラフトをかけて巻取ることができなか
つた。 そのあと、比較例2と同様にして延伸物を得
た。これを実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、比較例2に記したと同様の、延伸中断の現象
を生じ、また、表2に示したとほぼ同様の劣つた
物性となつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
実施例 4
実施例1と同様のポリエチレンを用いて、予め
最終ポリマー濃度が12wt%になるように秤量し、
該ポリエチレンと重量にして等量のn−デカンを
加えた後、100℃に加温して充分に撹拌した。該
ポリエチレン粉末がわずかに膨潤したポリエチレ
ンを含むスラリーを得た。 一方、撹拌装置を有する容器中で所定量のパラ
フインワツクス(融点42〜44℃分子量300)を200
℃で加熱溶融させ撹拌し、この中へ前記ポリエチ
レンスラリーをすばやく投入した。なお該パラフ
インワツクスには予め重量にして0.2%のジ・タ
ーシヤリブチル・パラクレゾールを添加しておい
た。 しばらくすると均一な超高分子量ポリエチレン
のパラフインワツクス融液が得られた。 この融液を用いて200℃の温度で紡糸筒より押
出し、その際紡口出口速度に対して巻取速度をそ
れぞれ1倍、5倍、10倍と変化させ巻取つた。糸
切れすることなく安定に巻取ることができた。 得られた未延伸糸はn−ヘキサンを用いてパラ
フインワツクスを抽出した後、入口温度120℃出
口温度135℃に設定された加熱筒を用いて延伸し
た。得られた延伸物を実施例1と同様にして評価
した結果を表4に示す。
最終ポリマー濃度が12wt%になるように秤量し、
該ポリエチレンと重量にして等量のn−デカンを
加えた後、100℃に加温して充分に撹拌した。該
ポリエチレン粉末がわずかに膨潤したポリエチレ
ンを含むスラリーを得た。 一方、撹拌装置を有する容器中で所定量のパラ
フインワツクス(融点42〜44℃分子量300)を200
℃で加熱溶融させ撹拌し、この中へ前記ポリエチ
レンスラリーをすばやく投入した。なお該パラフ
インワツクスには予め重量にして0.2%のジ・タ
ーシヤリブチル・パラクレゾールを添加しておい
た。 しばらくすると均一な超高分子量ポリエチレン
のパラフインワツクス融液が得られた。 この融液を用いて200℃の温度で紡糸筒より押
出し、その際紡口出口速度に対して巻取速度をそ
れぞれ1倍、5倍、10倍と変化させ巻取つた。糸
切れすることなく安定に巻取ることができた。 得られた未延伸糸はn−ヘキサンを用いてパラ
フインワツクスを抽出した後、入口温度120℃出
口温度135℃に設定された加熱筒を用いて延伸し
た。得られた延伸物を実施例1と同様にして評価
した結果を表4に示す。
【表】
Claims (1)
- 1 予め加熱溶融された常温で固体であるパラフ
インワツクスと、該パラフインワツクスと相溶性
のある液状有機化合物により湿潤又は分散され
た、重量平均分子量1×106以上の超高分子量ポ
リエチレンとを、パラフインワツクスと超高分子
量ポリエチレンとの混合比率が重量比で97対3か
ら70対30の範囲で混合することによつて得られた
パラフインワツクス融液を押出し、少なくとも1
以上のドラフトをかけた後、冷却固定させ、延伸
温度が60〜140℃で少なくとも8倍を超える延伸
比にて延伸することを特徴とする超高分子量ポリ
エチレン延伸物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19394586A JPS6350516A (ja) | 1986-08-21 | 1986-08-21 | 超高分子量ポリエチレン延伸物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19394586A JPS6350516A (ja) | 1986-08-21 | 1986-08-21 | 超高分子量ポリエチレン延伸物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6350516A JPS6350516A (ja) | 1988-03-03 |
| JPH0336929B2 true JPH0336929B2 (ja) | 1991-06-04 |
Family
ID=16316365
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19394586A Granted JPS6350516A (ja) | 1986-08-21 | 1986-08-21 | 超高分子量ポリエチレン延伸物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6350516A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1697453B1 (en) * | 2003-12-24 | 2009-05-13 | Gale Pacific Limited | Polymeric plastics material and manufacture thereof |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59187614A (ja) * | 1983-04-07 | 1984-10-24 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 超高分子量ポリエチレン延伸物の製造法 |
| JPH0246053B2 (ja) * | 1983-06-16 | 1990-10-12 | Kogyo Gijutsu Incho | Chokobunshiryohoriechirenyoekinoseizohoho |
-
1986
- 1986-08-21 JP JP19394586A patent/JPS6350516A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6350516A (ja) | 1988-03-03 |
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