JPH0337177B2 - - Google Patents

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JPH0337177B2
JPH0337177B2 JP58210625A JP21062583A JPH0337177B2 JP H0337177 B2 JPH0337177 B2 JP H0337177B2 JP 58210625 A JP58210625 A JP 58210625A JP 21062583 A JP21062583 A JP 21062583A JP H0337177 B2 JPH0337177 B2 JP H0337177B2
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Yoshihide Fujimaki
Yoshiaki Takei
Yasuo Suzuki
Hiroyuki Nomori
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
1 産業上の利用分野 本発明は、キヤリア発生相とキヤリア輸送相と
からなる感光層を有する感光体、例えば電子写真
感光体に関するものである。 2 従来技術 従来、電子写真感光体としては、セレン、酸化
亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を主
成分とする感光層を有する無機感光体が広く用い
られている。しかしながら、こうした無機感光体
は感度、熱安定性、耐湿性、耐久性等の如く電子
写真感光体として要求される特性において必ずし
も満足すべきものではない。例えば、セレンは
熱、指紋等の汚れの付着等により結晶化するた
め、電子写真感光体としての特性が劣化し易い。
また硫化カドミウムを用いたときは耐湿性及び耐
久性において、酸化亜鉛を用いたときは耐久性に
おいて問題があり、更にセレン、硫化カドミウム
は製造上、取扱い上の制約が大きい。 上記の如き無機感光体の有する欠点を克服する
ために、種々の有機光導電性物質を電子写真感光
体の感光層の材料として利用することが近年活発
に開発、研究されている。 例えば、特公昭50−10496号公報には、ポリ−
N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニト
ロ−9フルオレノンを含有した感光層を有する有
機感光体について記載されている。しかしこの感
光体は、感度及び耐久性において必ずしも満足で
きるものではない。このような欠点を改善するた
めに、感光層において、キヤリア発生機能とキヤ
リア輸送機能とを異なる物質に個別に分担させる
ことにより、感度が高くて耐久性の大きい有機感
光体を開発する試みがなされている。このよう
な、いわば機能分離型の電子写真感光体において
は、各機能を発揮する物質を広い範囲のものから
選択することができるので、任意の特性を有する
電子写真感光体を比較的容易に作製することが可
能である。 こうした機能分離型の電子写真感光体に有効な
キヤリア発生物質として、従来数多くの物質が提
案されている。無機物質を用いる例としては、例
えば特公昭43−16198号公報に記載されているよ
うに、無定形セレンがある。これは有機キヤリア
輸送物質と組み合されるが、無定形セレンからな
るキヤリア発生層は、上述したと同様に熱等によ
り結晶化してその特性が劣化する欠点を有する。 また、有機染料や有機顔料をキヤリア発生物質
として用いた電子写真感光体も多数提案されてお
り、例えば、ビスアゾ化合物を含有する感光層を
有するものは、特開昭47−37543号公報、特開昭
55−22834号公報、特開昭54−79632号公報、特開
昭56−116040号公報等により既に知られている。
しかしこれらのビスアゾ化合物を用いた電子写真
感光体は、感度、残留電位、或いは更に繰返し使
用時の安定性等の点において、必ずしも満足でき
るものではなく、しかもキヤリア輸送物質として
用いるべき物質の選択範囲が限定される等、電子
写真感光体が経験する電子写真プロセスにおける
幅の広い要求を十分に満足するものではない。し
かも、公知のビスアゾ化合物は短波長若しくは中
波長域では比較的良好な感度を示すが、長波長域
での感度がなく、例えば光源としてタングステン
ランプを使用した場合にその長波長成分な無駄と
なり、また半導体レーザー等の如き長波長光を光
源に使用することができない。従つて、使用可能
な波長範囲に制限があり、多用途に用いることが
できない。 また、一般に感光体においては、ある特定のキ
ヤリア発生物質に対して有効なキヤリア輸送物質
が、他のキヤリア発生物質に対しても有効である
とは限らず、又、特定のキヤリア輸送物質に対し
て有効なキヤリア発生物質が、他のキヤリア輸送
物質に対しても有効であるとも言うことはできな
い。両物質の組合せが不適当な場合には電子写真
感度が低くなるばかりでなく、特に低電界時の放
電効率が悪いため、いわゆる残留電位が大きくな
り、最悪の場合には反復して使用する度に電位が
蓄積し、実用上電子写真の用途に供に得なくな
る。 このように、キヤリア発生相の構成物質とキヤ
リア輸送相の構成物質との好適な組合せについて
は法則的な選択手段はないと考えられ、多くの物
質群の中から有利な組合せを実践的に決定する必
要がある。 3 発明の目的 本発明の目的は、特定のキヤリア発生物質を含
有し、熱及び光に対して安定であり、かつキヤリ
ア発生効率が高くて広い波長域でも優れた光導電
性を有し、しかも特定のキヤリア輸送物質との組
合せによつて繰返し使用時でも電位の履歴状態が
安定に維持され、常に良好な可視像を形成するこ
とのできる感光体を提供することにある。 4 発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、キヤリア発生相とキヤリア輸
送相とからなる感光層を有する感光体において、
前記キヤリア発生相が下記一般式〔〕で表わさ
れるビスアゾ化合物を含有し、前記キヤリア輸送
相が下記一般式〔〕で表わされるピラゾリン化
合物を含有することを特徴とする感光体に係るも
のである。 一般式〔〕: (但、この一般式中、Aは
【式】
【式】
【式】または
【式】であり、 Z:置換若しくは未置換の芳香族炭素環または置
換若しくは未置換の芳香族複素環を構成するに
必要な原子群、 Y:水素原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基
若しくはそのエステル基、スルホ基、置換若し
くは未置換のカルバモイル基、または置換若し
くは未置換のスルフアモイル基、 R1:水素原子、置換若しくは未置換のアルキル
基、置換若しくは未置換のアミノ基、置換若し
くは未置換のカルバモイル基、カルボキシル基
若しくはそのエステル基、またはシアノ基、 Ar:置換若しくは未置換のアリール基、 R2:置換若しくは未置換のアルキル基、置換若
しくは未置換のアラルキル基、または置換若し
くは未置換のアリール基 を表わす。) 一般式〔〕: 〔但、この一般式中、 lは、0又は1、 R3、R4およびR5は、置換若しくは未置換をア
リール基、 R6およびR7は、水素原子、炭素原子数1〜4
のアルキル基、又は置換若しくは未置換のアリー
ル基若しくはアラルキル基 (但、R6およびR7は共に水素原子であることは
なく、また前記lが0のときはR6は水素原子で
はない。) を表わす。〕 なお、本発明における上記「相」とは、いわゆ
る層をなしている場合の他、各構成物質が互いに
接し合うフエイズを形成している場合も包含す
る。 本発明によれば、後述する実施例の説明からも
明かなように、熱及び光に対して安定であり、ま
た電荷保持力、感度、残留電位等の特性において
優れており、しかも繰返し使用したときにも疲労
変化が少なくて耐久性の大きい感光対を提供する
ことができる。特に本発明においては、上記一般
式〔〕で示されるビスアゾ化合物が優れたキヤ
リア発生能を有することを利用し、これを上記一
般式〔〕のキヤリア輸送物質と組み合せて感光
層を機能分離型の構成とすることにより、一段と
優れた特性の感光体を得ることができる。 特に、上記一般式〔〕のビスアゾ化合物のう
ち、下記一般式〔′〕で表わされるカルバゾー
ル基含有ビスアゾ化合物が有効である。 一般式〔I′〕: (但、R10、R11は、アルキル基、アルコキシ基
又はアリール基、 R12、R13、R14、R15、R16、R17は、水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アミ
ノ基、水酸基、アリール基である。) この一般式〔′〕のビスアゾ化合物は、分子
内に有するカルバゾール基が増感作用に寄与して
いるものと考えられ、特に長波長域でも優れた感
度を付与し、同分子内のカルバモイル基部分との
組合せでカプラーとして有効に作用して広い波長
範囲に亘つて良好な感度特性を示し、半導体レー
ザー用感光体として優れた特性を示す。 また、本発明に係る前記一般式〔〕で示され
るピラゾリン化合物は種々の高分子バインダーと
の相溶性がすぐれていて、高分子バインダーに対
する量を多くしても濁り及び不透明化を生ずるこ
とがないので、高分子バインダーの混合範囲を非
常に広くとることができ、従つて好ましい電荷輪
送性能及び物性をもつ感光体を作ることができ
る。相溶性がすぐれていることから電荷輸送相が
均一、かつ安定であり、結果的に感度、帯電特性
及びカブリがなく、高濃度で鮮明な画像を形成で
きる感光体をうることができる。又、特に反復転
写式電子写真に用いたとき、疲労劣化を生ずるこ
とがないという作用効果を奏することができる。
本発明の電荷輸送物質として用いられるピラゾリ
ン化合物は電荷を発生する物質によつて発生され
た電荷の注入を受け、それを輸送する役割を持つ
ている。そのため、本発明のピラゾリン化合物は
少なくともひとつのアリール基がアミノ基、ジア
ルキルアミン基、ジアリールアミノ基、ジアラル
キルアミノ基、アルコキシ基等の電子供与性基
(ハメツトのシグマ(σ)値が負であるような置
換基)で置換されていることが好ましい。その理
由は、これらの電子供与性基は化合物のイオン化
ポテンシヤルを低下させ、電荷を発生する物質か
らの電荷の注入を受け取りやすくする効果を持つ
ているからであると推察される。 前記一般式〔〕で示されるピラゾリン化合物
のうち、次の一般式〔a〕で示されるものが好
ましい。 一般式〔a〕: 〔この一般式中、lは0又は1を表わし、R18
R19及びR20は水素原子、アミノ基、ジアルキル
アミノ基、ジアリールアミノ基、ジアラルキルア
ミノ基、アルコキシ基、R6及びR7は前記したも
のと同じ。〕 前記一般式〔〕で示される本発明に有効なビ
スアゾ化合物の具体例としては、例えば次の構造
式で示されるものを挙げることができるが、これ
によつて本発明に用いられるべきビアスゾ化合物
が限定されるものではない。 前記一般式〔〕で示される本発明に有用なピ
ラゾリン化合物として、例えば次の構造式を有す
るものが挙げられる。 上述した如きビスアゾ化合物、例えば上記(
−1)で示されるビスアゾ化合物は、例えば以下
の合成例に示される方法により合成することがで
きる。 まず2,7−ジニトロ−9−フルオレノンとマ
ロン酸ニトリルとを公知の方法(例べば、J.Org.
Chem.誌第30巻第644頁(1965年発行参照)によ
り脱水縮合せしめて得られる化合物(2,7−ジ
ニトロ−9−ジシアノメチリデンフルオレン)を
スズと塩酸により還元すると、2,7−ジアミノ
−9−ジシアノメチリデンフルオレン・二塩酸塩
が得られた。その3.30g(0.01モル)を塩酸100
ml中に分散し、撹拌しながらこの分散液を温度5
℃に冷却し、これに亜硝酸ナトリウム1.4gを20
mlの水に溶解せしめた水溶液を摘下して加えた。
滴下終了後、更に1時間の間冷却下で撹拌を継続
し、その後濾過を行ない、得られた瀘液に六フツ
化リン酸アンモニウム10gを加え、生じた結晶を
濾取し、テトラゾニウムのヘキサフルオロホスフ
エートを得た。この結晶をN,N−ジメチルホル
ムアミド200ml中に溶解し、次のカツプリング反
応の滴下液を得た。 次に2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド
(ナフトールAS)5.27g(0.02モル)をN,N−
ジメチルホルムアミド200ml中に溶解し、これに
トリエタノールアミン5.5gを加え、この溶液を
温度5℃に冷却して激しく撹拌しながら、これに
既述の滴下液を滴下して加えた。滴下終了後、冷
却下で1時間の間撹拌し、更に室温で2時間撹拌
した後、生じる結晶を濾取した。この結果を1
のN,N−ジメチルホルムアミドにより2回、1
のアセトンにより2回洗浄した後乾燥して青色
の化合物6.70g(収率83.0%)を得た。 この青色の化合物は、その赤外線吸収スペクト
ルにおいてはν=1680cm-1にアミドのC=O結合
による吸収が観測されること、及び元素分析の実
測値が高い一致性を示すことから、目的とする化
合物(−1)であると確認された。また、元素
分析結果(化学式はC50H30N8O4である。)は次の
通りであつた。 元 素 C H N 実測値(%) 74.61 3.70 13.67 理論値(%) 74.43 3.74 13.89 前記一般式〔〕で示されるビスアゾ化合物に
より本発明の感光体、例えば電子写真感光体の感
光層を構成するためには、当該ビスアゾ化合物を
バインダー中に分散せしめた層を導電性支持体上
に設ければよい。或いは、当該ビスアゾ化合物を
キヤリア発生物質として用い、キヤリア輸送能を
有する前記一般式〔〕のキヤリア輸送物質と組
み合せ、積層型若しくは分散型のいわゆる機能分
離型感光層を設けてもよい。感光層の構成におい
ては、前記一般式〔〕で示されるビスアゾ化合
物の1種のみでなく2種以上を組み合せて用いる
こと、他のビスアゾ化合物、その他のキヤリア発
生物質と組み合せて用いることもできる。 電子写真感光体を機能分離型とする場合、通常
は第1図〜第6図の如く構成する。第1図及び第
3図のものは、導電性支持体1上に上述のビスア
ゾ化合物を主成分とするキヤリア発生層2と、上
述のピラゾリン化合物を主成分として含有するキ
ヤリア輸送層3との積層体からなる感光層4を設
けた構成である。第2図及び第4図のものはそれ
ぞれ、第1図及び第3図の構成において導電性支
持体1と感光層4との間に中間層5を設けた構成
を有する。第5図のものは、上述のビスアゾ化合
物より成るキヤリア発生物質7を、上述のピラゾ
リン化合物(キヤリア輸送物質)を主成分として
含有する層6中に分散せしめて成る感光層4を導
電性支持体1上に直接設けた構成、第6図のもの
は、第5図と同様の感光層4を中間層5を介して
導電性支持体1上に設けた構成である。 二層構成の感光層を形成する場合におけるキヤ
リア発生層2は、次の如き方法によつて設けるこ
とができる。 (イ) 既述のビスアゾ化合物を適当な溶剤に溶解し
た溶液或いはこれにバインダーを加えて混合溶
解した溶液を塗布する方法。 (ロ) 既述のビスアゾ化合物をボールミル、ホモミ
キサーなどによつて分散媒中で微細粒子とし、
必要に応じてバインダーを加えて混合分散して
得られる分散液を塗布する方法。 これらの方法において超音波の作用下に粒子を
分散させると、均一分散が可能である。 キヤリア発生層の形成に使用される溶剤或いは
分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルア
ミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミ
ン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロホルム、1,2
−ジクロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ
る。 キヤリア発生層若しくはキヤリア輸送層の形成
にバインダーを用いる場合に、当該バインダーと
しては任意のものを用いることができるが、特に
疎水性でかつ誘電率が高い電気絶縁性のフイルム
形成性高分子重合体が好ましい。こうした重合体
としては、例えば次のものを挙げることができる
が、勿論これらに限定されるものではない。 (a) ポリカーボネート (b) ポリエステル (c) メタクリル樹脂 (d) アクリル樹脂 (e) ポリ塩化ビニル (f) ポリ塩化ビニリデン (g) ポリスチレン (h) ポリビニルアセテート (i) スチレン−ブタジエン共重合体 (j) 塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体 (k) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (l) 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体 (m) シリコン樹脂 (n) シリコン−アルキツド樹脂 (o) フエノール−ホルムアルデヒド樹脂 (p) スチレン−アルキツド樹脂 (q) ポリ−N−ビニルカルバゾール (r) ポリビニルブチラール これらのバインダーは、単独であるいは2種以
上の混合物として用いることができる。 また、バインダーに対するキヤリア発生物質の
割合は0〜100重量%(特に0〜10重量%)、キヤ
リア輸送物質は10〜500重量部とするのがよい。 このようにして形成されるキヤリア発生層2の
厚さは0.01〜20μmであることが好ましいが、更
に好ましくは0.05〜5μmである。キヤリア輸送層
の厚さは2〜100μm、好ましくは5〜30μmであ
る。 また既述のビスアゾ化合物を分散せしめて感光
層若しくはキヤリア発生層を形成する場合におい
ては、当該ビスアゾ化合物は5μm以下、好まし
くは2μm以下、更に好ましくは1μm以下の平均
粒径の粉粒体とされるのが好ましい。即ち、粒径
があまり大きいと層中への分散が悪くなると共
に、粒子が表面に一部突出して表面の平滑性が悪
くなり、場合によつては粒子の突出部分で放電が
生じたり或いはそこにトナー粒子が付着してトナ
ーフイルミング現象が生じ易い。 本発明のキヤリア発生物質の長波長光(〜
800nm)に対して感度を有するものは、キヤリ
ア発生物質の中での熱励起キヤリアの発生により
表面電荷が中和され、キヤリア発生物質の粒径が
大きいとこの中和効果が大きいと思われる。従つ
て、粒径を微小化することによつて初めて高抵抗
化、高感度化が達成できる。但、上記粒径があま
り小さいと却つて凝集し易く、層の抵抗が上昇し
たり、結晶欠陥が増えて感度及び繰返し特性が低
下したり、或いは微細化する上で限界があるか
ら、平均粒径の下限を0.01μmとするのが望まし
い。 また、上記のキヤリア発生層(又は相)には、
キヤリア発生物質に対して20倍以下のモル数(望
ましくは微量)のアミンは一般に感度向上のため
に効果があるとされている(特開昭52−55643号
参照)が、その量があまり多いとアミンは刺激臭
の強いものが多いので、多量のアミンを使用する
ことにより塗布時の環境条件を悪くしてしまうと
か、塗布後の乾燥時間が長くなり、乾燥後も表面
がべとついたりしてしまう。しかし、アミンをキ
ヤリア発生物質の20倍以下(望ましくは10倍以
下、特に5倍以下)に特定すれば、キヤリア発生
層の塗布形成時にアミンによつて電荷発生物質が
実質的に溶解することはなく(即ちアミンは溶媒
として作用せず)、塗布液中に分散した状態とな
すことができる。この結果、分散状態での塗布が
可能となり、塗布層の結晶性が向上すると共に、
吸収スペクトルの変化がなくなつて光感度が向上
する。しかも、一般にアゾ系化合物をキヤリア発
生物質として使用することによる暗減衰及び繰返
し使用時の受容電位の低下等も、上記のアミン含
有量範囲によつて効果的に防止される。更にま
た、アミン量が少ないことから、塗布後の乾燥時
間が短縮され、表面のべとつきがなくなる上に、
塗布時の環境保全面も有利となる。 また、上記アミン含有量によつて、アミン添加
による光感度等の諸特性の向上を図ることができ
るが、これは、キヤリア発生物質が上述のビスア
ゾ化合物の如くシアノ基等の電子吸引性基を有し
ている場合に顕著である。また、上記含有量のア
ミンによつて、アミンがキヤリア発生層中のアク
セプターサイトに効果的に吸着し、アクセプター
濃度を減少せしめてキヤリア発生層の電気抵抗を
増大させるために、受容電位の増大と暗減衰の減
少とを図れるものと考えられる。 キヤリア発生層に微量添加される上記アミン
は、モノエタノールアミン、n−ブチルアミン、
エチレンジアミン等の1級アミン、ジエタノール
アミン、ジエチルアミン等の2級アミン、トリエ
タノールアミン、トリエチルアミン等の3級アミ
ン、ピリジン、ピペリジン等の複素環式のもの等
からなつていてよい。 更に、上記キヤリア発生層には感度の向上、残
留電位乃至反復使用時の疲労低減等を目的とし
て、一種又は二種以上の電子受容性物質を含有せ
しめることができる。ここに用いることのできる
電子受容性物質としては、例えば無水コハク酸、
無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水
フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、テトラブ
ロム無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4
−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリツト酸、無
水メリツト酸、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−
ジニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベン
ゼン、パラニトロベンゾニトリル、ピクリルクロ
ライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブル
マニル、ジクロロジシアノパラベンゾキノン、ア
ントラキノン、ジニトロアントラキノン、2,7
−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニト
ロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ
フルオレノン、9−フルオレニリデン〔ジシアノ
メチレンマロノジニトリル〕、ポリニトロ−9−
フルオレニリデン−〔ジシアノメチレンマロノジ
ニトリル〕、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、
p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香
酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチ
ル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、
メリツト酸、その他の電子親和力の大きい化合物
を挙げることができる。また、電子受容性物質の
添加割合は、重量比でキヤリア発生物質:電子受
容性物質=100:0.01〜200好ましくは100:0.1〜
100である。 なお、上述した感光層を設けるべき支持体1
は、金属板、金属ドラムまたは導電性ポリマー、
酸化インジウム等の導電性化合物若しくはアルミ
ニウム、パラジウム、金等の金属より成る導電性
薄層を、塗布、蒸着、ラミネート等の手段によ
り、紙、プラスチツクフイルム等の基体に設けて
成るものが用いられる。接着層或いはバリヤー層
等として機能する中間層としては、結着剤として
説明したような高分子重合体、ポリビニルアルコ
ール、エチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースなどの有機高分子物質または酸化アルミニ
ウムなどより成るものが用いられる。 5 実施例 以下、本発明を具体的な実施例について、比較
例の参照下に更に詳細に説明する。 アルミニウム箔をラミネートしたポリエステル
フイルムより成る導電性支持体上に、塩化ビニル
−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体「エスレ
ツクMF−10」(積水化学社製)より成る厚さ
0.05μmの中間層を形成した。次いで、第7図に
示した所定粒径の各キヤリア発生物質とバインダ
ーとを1,2−ジクロロエタン67mlに加えてボー
ルミルで12時間分散せしめて得られる分散液(ア
ミンの添加ありとなしの場合がある。)を、前記
中間層上に乾燥後の膜厚が0.5μmとなるよう塗布
乾燥してキヤリア発生層を形成した。更に、第7
図に示した各キヤリア輸送物質とバインダーとを
1,2−ジクロロエタン53mlに溶解した溶液を乾
燥後の膜厚が12μmととなるよう塗布乾燥してキ
ヤリア輸送層を形成し、各電子写真感光体を作製
した。 こうして得られた電子写真感光体を静電紙試験
機「SP−428型」(川口電機製作所製)に装着し、
以下の特性試験を行なつた。即ち、帯電器に−
6KVの電圧を印加して5秒間コロナ放電により
感光層を帯電せしめた後5秒間の間放置し(この
ときの電位をVIとする。)、次いで感光層表面に
おける照度が35luxとなる状態でタングステンラ
ンプよりの光を照射して感光層の表面電位を1/2
に減衰せしめるのに必要な露光量、即ち半減露光
量E1/2を求めた。また、上記コロナ放電による
帯電時の受容電位をVAの初期のものと、1万回
コピー後のものとを測定した。また、減衰率
(VA−VI)/VI×100(%)と、更に初期電位VI
−500(V)から−50(V)に減衰させるために必
要な露光量E500 50(lux・秒)とを測定した。更に半
導体レーザー(780nm)の感度も示した(◎印
は極めて良好、○印は良好、△はやや不良、×印
は不良、−は実験をおこなつていないことを示
す。)結果はまとめて第7図に示した。但、キヤ
リア発生物質及びキヤリア輸送物質は、上述に例
示した構造式の番号で示した。 この結果によれば、本発明に基く実施例の試料
(No.1〜No.14)はいずれも、比較例No.1〜5に比
べてかなり良好な電子写真特性を示すことが分
る。第8図には、キヤリア発生物質として、本発
明に基くビスアゾ化合物(第7図の実施例No.1の
もの)を用いて同実施例の如くに感光体を構成し
た場合の感度曲線aが示されているが、本発明に
よる感光体は広い波長域、特に半導体レーザー域
等の長波長域でも優れた感度を示すことが分る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
1図、第2図、第3図、第4図、第5図、第6図
は電子写真感光体の各例の一部分の各断面図、第
7図は各電子写真感光体の組成による特性変化を
比較して示す図、第8図はキヤリア発生物質によ
る光感度を示すグラフである。 なお、図面に示した符号において、2……キヤ
リア発生層、3……キヤリア輸送層、4……感光
層、6……キヤリア発生物質とキヤリア輸送物質
との混合層である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キヤリア発生相とキヤリア輸送相とからなる
    感光層を有する感光体において、前記キヤリア発
    生相が下記一般式〔〕で表わされるビスアゾ化
    合物を含有し、前記キヤリア輸送相が下記一般式
    〔〕で表わされるピラゾリン化合物を含有する
    ことを特徴とする感光体。 一般式〔〕: (但、この一般式中、Aは 【式】【式】 【式】または 【式】であり、 Z:置換若しくは未置換の芳香族炭素環または置
    換若しくは未置換の芳香族複素環を構成するに
    必要な原子群、 Y:水素原子、ヒドロキシル基、カルボキシル
    基、若しくはそのエステル基、スルホ基、置換
    若しくは未置換のカルバモイル基、または置換
    若しくは未置換のスルフアモイル基、 R1:水素原子、置換若しくは未置換のアルキル
    基、置換若しくは未置換のアミノ基、置換若し
    くは未置換のカルバモイル基、カルボキシル基
    若しくはそのエステル基、またはシアノ基、 Ar:置換若しくは未置換のアリール基、 R2:置換若しくは未置換のアルキル基、置換若
    しくは未置換のアラルキル基、または置換若し
    くは未置換のアリール基 を表わす。) 一般式〔〕: 〔但、この一般式中、 lは、0又は1、 R3、R4およびR5は、置換若しくは未置換のア
    リール基、 R6およびR7は、水素原子、炭素原子数1〜4
    のアルキル基、又は置換若しくは未置換のアリー
    ル基若しくはアラルキル基 (但、R6およびR7は共に水素原子であることは
    なく、また前記lが0のときはR6は水素原子で
    はない。) を表わす。〕
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11641567B2 (en) 2015-12-02 2023-05-02 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Enhancement of MT SM delivery for EDRX enabled mobile terminals

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