JPH034551B2 - - Google Patents
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- JPH034551B2 JPH034551B2 JP7428681A JP7428681A JPH034551B2 JP H034551 B2 JPH034551 B2 JP H034551B2 JP 7428681 A JP7428681 A JP 7428681A JP 7428681 A JP7428681 A JP 7428681A JP H034551 B2 JPH034551 B2 JP H034551B2
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Description
本発明は2−オキサゾリドン類、2−チアゾリ
ドン類、2−チオオキサゾリドン類等からなる有
機副生物を不純物として含有する粗2−メルカプ
トチアゾリン類の精製方法に関する。 下記式(1)で表わされる2−メルカプトチアゾリ
ン類は (式中、R1,R2,R3およびR4は水素原子、低級
アルキル基ヒドロキシ置換低級アルキル基を示
し、互に同一でも異つていてもよい) 生理活性作用を有し農・医薬原料中間体として
使用される他、メツキ用助剤、樹脂添加剤、ゴム
用加硫促進剤等に使用され工業的に重要な化合物
である。 前記式(1)で表わされる2−メルカプトチアゾリ
ン類はモノエタノールアミン類と二硫化炭素を水
酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ存在下に直接
反応させる方法()、あるいはモノエタノール
アミン類をいつたん硫酸エステルとした後同様に
水酸化アルカリ存在下で二硫化炭素と反応させる
方法()等により合成される。 (式中、R1,R2,R3およびR4は水素原子、低級
アルキル基、ヒドロキシ置換低級アルキル基を示
し、互に同一でも異つていてもよい) (式中、R1,R2,R3およびR4は式()の場合
と同じ意味を示す) しかして上記反応は、通常温度30〜90℃で4〜
10時間程度行なわれる。生成した2−メルカプト
チアゾリン類は結晶として析出し、系はスラリー
状となるが、該スラリーを40℃前后の温度に保つ
て、副生する芒硝等の析出をおさえながら、上記
2−メルカプトチアゾリン類の結晶を過分離す
る。 上記のごとくして得られた粗2−メルカプトチ
アゾリン類結晶は不純物として10〜40%程度の無
機塩類、2〜5%程度の有機副生物(他は数%程
度の水分)を含有しており、その純度は65%前後
であるため、精製操作を施して純度98%好ましく
は99%以上の精製品とする必要がある。 しかして、上記無機塩は()、()式に示さ
れるごときNa2SO4,Na2S,NaHS等のアルカリ
塩であり、水を溶剤とする再結晶操作により容易
に除去することが可能である。 すなわち、これら無機塩類の水に対する溶解度
は、2−メルカプトチアゾリン類の水に対する溶
解度より、はるかに大であるから、上記無機塩類
を20〜30%含有する粗2−メルカプトチアゾリン
類を、該チアゾリン成分を溶解せしめるのにたる
水量の水に溶解せしめればこれらの塩類もチアゾ
リン成分と共に容易に溶解するばかりでなくその
溶液中の濃度はそれぞれの飽和濃度よりはるかに
低い水準にあたるため、該溶液を冷却した場合、
2−メルカプトチアゾリン類のみが析出し、これ
ら無機塩類は安定に溶解したままであり、したが
つて容易に再結晶操作により2−メルカプトチア
ゾリン類から分離することができるのである。 しかして、この再結晶操作における溶解温度
(粗2−メルカプトチアゾリン類結晶を溶解する
温度)は、2−メルカプトチアゾリン類の溶解度
が温度の上昇と共に急激に増加するので、できる
だけ高い方が再結晶効果の点から当然望ましい
(たとえば2−メルカプトチアゾリン結晶の場合、
溶解度は100gH2O当り、20℃で0.7g、40℃で
1.7g、70℃で6.0g、90℃で12.5gである)。 本発明者らは、したがつて、粗−2−メルカプ
トチアゾリン類を、まず、できるだけ高温度で処
理することを試みたが、意外なことにかかる条件
下における再結晶操作では、次のごとき予想外の
問題を生ずるおそれがあることが判明した。 すなわち、(i)粗結晶を溶解する際、黄色ないし
茶色の油状物が突然、しかもかなり大量に生成
し、該油状物質は付着性を有するので、撹拌機、
反応器の壁や底部に付着するのみならず布等を
使用した過操作によつては分離が困難でありし
たがつて折角析出させた精−2−メルカプトチア
ゾリン類結晶中へ混入し精製品の純度を低下させ
てしまうこと、(ii)および、該生成した油状物質は
これまた意外なことに、2−メルカプトチアゾリ
ン類の抽出溶剤としての作用を有し、水溶液中に
溶解している2−メルカプトチアゾリン類はかな
りの量が、すなわち、油状物質1に対してその9
倍量にも達する量が、水溶液から該油状物質中へ
抽出されてしまう。したがつてこの抽出された2
−メルカプトチアゾリン類は、もちろん次の晶析
工程で晶出回収されないから大きな2−メルカプ
トチアゾリン類の損失を招くことになる。 本発明者らはかかる再結晶操作を防害する油状
物質の生成を機構について検討を重ねた結果、該
油状物質は以下のごとくして前記した粗2−メル
カプトチアゾリン類結晶中に2〜5%程度含有さ
れている有機副生物が原因となつて生じることが
明らかになつた。 すなわち、上記有機副生物を分析したところ該
副生物は反応原料のモノエタノールアミン類と二
硫化炭素に由来する下記式の化合物を主として含
有していることが確認された。 しかして、これら副生物は、粗2−メルカプト
チアゾリン類結晶中に白色の結晶として存在して
おり、また、おのおのの成分の結晶は明確な融点
を有し該融点以上に加熱すればそのまま熔融する
もののみであり、油状物質とは本来なり得ないは
ずのものである。しかるに、実際上は、これらが
混合物(あるいは共融物)の形で存在し水の存在
下に加熱されると、上記したごとく油状物質を形
成し再結晶操作上非常な障害となるのである。 本発明者らはかかる点に鑑み、該油状物質を形
成させることなく再結晶操作を行う方法を検討し
た結果、油状物質の形成(現出)と再結晶溶媒で
ある水の温度とは意外なことに密接な関係があ
り、特定の温度以下で水溶媒による溶解処理を行
えば上記油状物質は全く生成しないことおよびこ
の温度を越えると油状物質が大量に現出すること
を見い出し本発明を完成した。 すなわち、本発明は2−オキサゾリドン類、2
−チアゾリドン類、2−チオオキサゾリドン類、
2−メルカプトオキサゾリドン類、2−(2′−メ
ルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン類、お
よびアミノアルキルチオール類等からなる有機副
生物を不純物として含有する粗2−メルカプト−
2−チアゾリン類を水溶媒による溶解処理により
精製する方法であつて、上記溶解処理を上記有機
副生物が熔融しない範囲の温度において行つて、
上記有機副生物を液化油状化させることなく上記
2−メルカプト−2−チアゾリン類のみの全量を
上記水溶媒中へ溶解移行せしめ、上記有機副生物
からなる固相と上記2−メルカプト−2−チアゾ
リン類の水溶液相とに分離した後、該水溶液相か
ら2−メルカプト−2−チアゾリン類を晶析させ
ることを特徴とする2−メルカプト−2−チアゾ
リン類の精製法。 を構成要件とするものである。 以下本発明の構成要件を分説するに、本発明の
対象としている粗2−メルカプトチアゾリン類
は、モノエタノールアミン類と二硫化炭素を主原
料とし水酸化アルカリの存在下に主として前記
()式や()式に従つて反応させて得られる
ものであるが、それのみに限られるものではな
く、モノエタノールアミン類をハロゲン化エチル
アミン類とした後、同様に水酸化アルカリ存在下
で二硫化炭素と反応させる方法など要するに不純
物として2−オキサゾリドン類、2−チアゾリド
ン類等モノエタノールアミン類と二硫化炭素に由
来する有機副生物を少くとも不純物として副生含
有しうるものであればその他いずれの方法による
ものも含まれる。 本発明における不純物たる有機副生物は、前記
式(2)〜(7)によりあらわされる2−オキサゾリドン
類、2−チアゾリドン類、2−チオオキサゾリド
ン類、2−メルカプトオキサゾリン類、2−
(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン
類、およびアミノアルキルチオール類等からなる
ものであるが、これをすべて含有することは必要
なく、上記の少くとも2種ないし3種を必須成分
として含有するものであればもちろん差しつかえ
ない。また、その他、類似骨格の化合物ないし硫
黄の重合物を含むことも自由である。 本発明の粗2−メルカプトチアゾリン類はかか
る有機副生物を通常2〜5%程度含有するもので
あるが該含有量は場合によつては多少増減すこと
もありうる。 また、その他の不純物として前記したごとく
Na2SO4,Ta2S,NaSH,NaCl等の無機塩類を
10〜40%通常は20〜30%程度含有しており、また
多少の水分を含むことも普通であるが、これらは
再結晶操作により容易に除去しうるものである。 本発明の2−メルカプトチアゾリン類は前記一
般式(1)で表わされる化合物で、たとえば、2−メ
ルカプトチアゾリン、4−メチル−2−メルカプ
トチアゾリン、4,4−ジメチル−2−メルカプ
トチアゾリン、4,4−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−メルカプトチアゾリン、5,5−ジメ
チル−2−メルカプトチアゾリン、5−エチル−
2−メルカプトチアゾリン、4,5−ジメチル−
2−メルカプトチアゾリン、4,4,5−トリメ
チル−2−メルカプトチアゾリン、4,4,5,
5−テトラメチル−2−メルカプトチアゾリン、
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)−2−メルカ
プトチアゾリン、4−プロピル−2−メルカプト
チアゾリン、4−エチル−2−メルカプトチアゾ
リン、5−プロピル−2−メルカプトチアゾリ
ン、5−メチル−2−メルカプトチアゾリンなど
がある。 本発明において上記粗2−メルカプトチアゾリ
ン類を溶解処理せしめるに際し、使用さるべき水
溶媒の量(処理水量)は粗結晶を溶解させるに必
要十分な量を採用することが再結晶収率の点から
望ましい。この必要水量は、温度によつて異なる
が、2−メルカプトチアゾリンの場合は粗結晶
100g当り、40℃では3800g、50℃では3200g、
60℃では1850g、70℃では1250g程度である。 該溶解処理温度は再結晶率を上げるためできる
だけ高い方が好ましいが、少くとも上記有機副生
物が熔融しない範囲の温度において行う必要があ
る。しからざれば該有機副生物は熔融すると共
に、油状化して前記のごとく再結晶操作を非常に
防害する油状物質を形成するからである。かかる
有機副生物の液化油状化温度は、該有機副生物の
組成等により多少は異なるが、通常は70℃を越え
ると油状化現象が現出するので、上記溶解処理温
度は70℃以下好ましくは65℃以下で行うことが望
ましい。 かくして、上記有機副生物が熔融したがつて液
化油状化しない温度で粗2−メルカプトチアゾリ
ン類を熔解処理することにより、2−メルカプト
チアゾリン類成分は完全に水溶媒中へ溶解移行す
るが、同時に含有されているNa2SO4等の副生無
機塩も溶解度の関係から必然的にすべて溶解し水
溶液相を形成する。しかるに該有機副生物は、結
晶のまま変化せず固相を形成するので、この両者
は過、遠心分離等の手段で容易に分離できる。
しかる後、該水溶液相から2−メルカプトチアゾ
リン類を晶析させることにより純度98%以上特に
99%以上の結晶を容易に得ることができる。この
晶析の手段は任意であるが、2−メルカプトチア
ゾリン類の溶解度曲線から上記水溶液を25〜5
℃、好ましくは15〜10℃程度に冷却することによ
り晶析させるのが望ましい。なお、その他の方法
として、常圧ないし減圧下に溶媒たる水を蒸発除
去することにより晶析させてもよいし、冷却法と
蒸発法を組み合わせて、減圧下に断熱蒸発冷却操
作を行い晶析させてもよい。 以下実施例により本発明を説明するが、これら
はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲(特
許法第70条)がこれらによつて制限的に解釈され
るものであると解してはならない。 実施例 1 ()式に従つてモノエタノールアミンの硫酸
エステルを経由して合成した下記組成を有する粗
2−メルカプトチアゾリン結晶100gを、 2−メルカプトチアゾリン 64.7% Na2SO4 25.3% 有機副生物 2.5% H2O 7.5% 撹拌機付の3フラスコに仕込み、水1450gを
加え、65℃で30分間撹拌して、有機副生物結晶を
残し完全に溶解した。この未溶解の有機副生物結
晶を650℃で過分離した液を10℃まで冷却し
て2−メルカプトチアゾリン結晶を析出させた。
該析出結晶を過しさらに100gの冷水で洗浄し
た後80℃40mmHgの減圧下で2時間乾燥して純度
100%の精2−メルカプトチアゾリン結晶56.1g
を得た。なお、結晶純度の分析はヨードによる−
SH基の定量法によつた。また、液200gを採取
濃縮して液体クロマトグラフイおよびガスクロマ
トグラフイーにより分析を行つたが有機副生物の
ピークはほとんど検出されなかつた。 実施例 2 水溶媒量および溶解処理温度を変えた以外は実
施例1と同様の実験を行つた。 結果を第1表に示す。
ドン類、2−チオオキサゾリドン類等からなる有
機副生物を不純物として含有する粗2−メルカプ
トチアゾリン類の精製方法に関する。 下記式(1)で表わされる2−メルカプトチアゾリ
ン類は (式中、R1,R2,R3およびR4は水素原子、低級
アルキル基ヒドロキシ置換低級アルキル基を示
し、互に同一でも異つていてもよい) 生理活性作用を有し農・医薬原料中間体として
使用される他、メツキ用助剤、樹脂添加剤、ゴム
用加硫促進剤等に使用され工業的に重要な化合物
である。 前記式(1)で表わされる2−メルカプトチアゾリ
ン類はモノエタノールアミン類と二硫化炭素を水
酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ存在下に直接
反応させる方法()、あるいはモノエタノール
アミン類をいつたん硫酸エステルとした後同様に
水酸化アルカリ存在下で二硫化炭素と反応させる
方法()等により合成される。 (式中、R1,R2,R3およびR4は水素原子、低級
アルキル基、ヒドロキシ置換低級アルキル基を示
し、互に同一でも異つていてもよい) (式中、R1,R2,R3およびR4は式()の場合
と同じ意味を示す) しかして上記反応は、通常温度30〜90℃で4〜
10時間程度行なわれる。生成した2−メルカプト
チアゾリン類は結晶として析出し、系はスラリー
状となるが、該スラリーを40℃前后の温度に保つ
て、副生する芒硝等の析出をおさえながら、上記
2−メルカプトチアゾリン類の結晶を過分離す
る。 上記のごとくして得られた粗2−メルカプトチ
アゾリン類結晶は不純物として10〜40%程度の無
機塩類、2〜5%程度の有機副生物(他は数%程
度の水分)を含有しており、その純度は65%前後
であるため、精製操作を施して純度98%好ましく
は99%以上の精製品とする必要がある。 しかして、上記無機塩は()、()式に示さ
れるごときNa2SO4,Na2S,NaHS等のアルカリ
塩であり、水を溶剤とする再結晶操作により容易
に除去することが可能である。 すなわち、これら無機塩類の水に対する溶解度
は、2−メルカプトチアゾリン類の水に対する溶
解度より、はるかに大であるから、上記無機塩類
を20〜30%含有する粗2−メルカプトチアゾリン
類を、該チアゾリン成分を溶解せしめるのにたる
水量の水に溶解せしめればこれらの塩類もチアゾ
リン成分と共に容易に溶解するばかりでなくその
溶液中の濃度はそれぞれの飽和濃度よりはるかに
低い水準にあたるため、該溶液を冷却した場合、
2−メルカプトチアゾリン類のみが析出し、これ
ら無機塩類は安定に溶解したままであり、したが
つて容易に再結晶操作により2−メルカプトチア
ゾリン類から分離することができるのである。 しかして、この再結晶操作における溶解温度
(粗2−メルカプトチアゾリン類結晶を溶解する
温度)は、2−メルカプトチアゾリン類の溶解度
が温度の上昇と共に急激に増加するので、できる
だけ高い方が再結晶効果の点から当然望ましい
(たとえば2−メルカプトチアゾリン結晶の場合、
溶解度は100gH2O当り、20℃で0.7g、40℃で
1.7g、70℃で6.0g、90℃で12.5gである)。 本発明者らは、したがつて、粗−2−メルカプ
トチアゾリン類を、まず、できるだけ高温度で処
理することを試みたが、意外なことにかかる条件
下における再結晶操作では、次のごとき予想外の
問題を生ずるおそれがあることが判明した。 すなわち、(i)粗結晶を溶解する際、黄色ないし
茶色の油状物が突然、しかもかなり大量に生成
し、該油状物質は付着性を有するので、撹拌機、
反応器の壁や底部に付着するのみならず布等を
使用した過操作によつては分離が困難でありし
たがつて折角析出させた精−2−メルカプトチア
ゾリン類結晶中へ混入し精製品の純度を低下させ
てしまうこと、(ii)および、該生成した油状物質は
これまた意外なことに、2−メルカプトチアゾリ
ン類の抽出溶剤としての作用を有し、水溶液中に
溶解している2−メルカプトチアゾリン類はかな
りの量が、すなわち、油状物質1に対してその9
倍量にも達する量が、水溶液から該油状物質中へ
抽出されてしまう。したがつてこの抽出された2
−メルカプトチアゾリン類は、もちろん次の晶析
工程で晶出回収されないから大きな2−メルカプ
トチアゾリン類の損失を招くことになる。 本発明者らはかかる再結晶操作を防害する油状
物質の生成を機構について検討を重ねた結果、該
油状物質は以下のごとくして前記した粗2−メル
カプトチアゾリン類結晶中に2〜5%程度含有さ
れている有機副生物が原因となつて生じることが
明らかになつた。 すなわち、上記有機副生物を分析したところ該
副生物は反応原料のモノエタノールアミン類と二
硫化炭素に由来する下記式の化合物を主として含
有していることが確認された。 しかして、これら副生物は、粗2−メルカプト
チアゾリン類結晶中に白色の結晶として存在して
おり、また、おのおのの成分の結晶は明確な融点
を有し該融点以上に加熱すればそのまま熔融する
もののみであり、油状物質とは本来なり得ないは
ずのものである。しかるに、実際上は、これらが
混合物(あるいは共融物)の形で存在し水の存在
下に加熱されると、上記したごとく油状物質を形
成し再結晶操作上非常な障害となるのである。 本発明者らはかかる点に鑑み、該油状物質を形
成させることなく再結晶操作を行う方法を検討し
た結果、油状物質の形成(現出)と再結晶溶媒で
ある水の温度とは意外なことに密接な関係があ
り、特定の温度以下で水溶媒による溶解処理を行
えば上記油状物質は全く生成しないことおよびこ
の温度を越えると油状物質が大量に現出すること
を見い出し本発明を完成した。 すなわち、本発明は2−オキサゾリドン類、2
−チアゾリドン類、2−チオオキサゾリドン類、
2−メルカプトオキサゾリドン類、2−(2′−メ
ルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン類、お
よびアミノアルキルチオール類等からなる有機副
生物を不純物として含有する粗2−メルカプト−
2−チアゾリン類を水溶媒による溶解処理により
精製する方法であつて、上記溶解処理を上記有機
副生物が熔融しない範囲の温度において行つて、
上記有機副生物を液化油状化させることなく上記
2−メルカプト−2−チアゾリン類のみの全量を
上記水溶媒中へ溶解移行せしめ、上記有機副生物
からなる固相と上記2−メルカプト−2−チアゾ
リン類の水溶液相とに分離した後、該水溶液相か
ら2−メルカプト−2−チアゾリン類を晶析させ
ることを特徴とする2−メルカプト−2−チアゾ
リン類の精製法。 を構成要件とするものである。 以下本発明の構成要件を分説するに、本発明の
対象としている粗2−メルカプトチアゾリン類
は、モノエタノールアミン類と二硫化炭素を主原
料とし水酸化アルカリの存在下に主として前記
()式や()式に従つて反応させて得られる
ものであるが、それのみに限られるものではな
く、モノエタノールアミン類をハロゲン化エチル
アミン類とした後、同様に水酸化アルカリ存在下
で二硫化炭素と反応させる方法など要するに不純
物として2−オキサゾリドン類、2−チアゾリド
ン類等モノエタノールアミン類と二硫化炭素に由
来する有機副生物を少くとも不純物として副生含
有しうるものであればその他いずれの方法による
ものも含まれる。 本発明における不純物たる有機副生物は、前記
式(2)〜(7)によりあらわされる2−オキサゾリドン
類、2−チアゾリドン類、2−チオオキサゾリド
ン類、2−メルカプトオキサゾリン類、2−
(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン
類、およびアミノアルキルチオール類等からなる
ものであるが、これをすべて含有することは必要
なく、上記の少くとも2種ないし3種を必須成分
として含有するものであればもちろん差しつかえ
ない。また、その他、類似骨格の化合物ないし硫
黄の重合物を含むことも自由である。 本発明の粗2−メルカプトチアゾリン類はかか
る有機副生物を通常2〜5%程度含有するもので
あるが該含有量は場合によつては多少増減すこと
もありうる。 また、その他の不純物として前記したごとく
Na2SO4,Ta2S,NaSH,NaCl等の無機塩類を
10〜40%通常は20〜30%程度含有しており、また
多少の水分を含むことも普通であるが、これらは
再結晶操作により容易に除去しうるものである。 本発明の2−メルカプトチアゾリン類は前記一
般式(1)で表わされる化合物で、たとえば、2−メ
ルカプトチアゾリン、4−メチル−2−メルカプ
トチアゾリン、4,4−ジメチル−2−メルカプ
トチアゾリン、4,4−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−メルカプトチアゾリン、5,5−ジメ
チル−2−メルカプトチアゾリン、5−エチル−
2−メルカプトチアゾリン、4,5−ジメチル−
2−メルカプトチアゾリン、4,4,5−トリメ
チル−2−メルカプトチアゾリン、4,4,5,
5−テトラメチル−2−メルカプトチアゾリン、
4,5−ビス(ヒドロキシメチル)−2−メルカ
プトチアゾリン、4−プロピル−2−メルカプト
チアゾリン、4−エチル−2−メルカプトチアゾ
リン、5−プロピル−2−メルカプトチアゾリ
ン、5−メチル−2−メルカプトチアゾリンなど
がある。 本発明において上記粗2−メルカプトチアゾリ
ン類を溶解処理せしめるに際し、使用さるべき水
溶媒の量(処理水量)は粗結晶を溶解させるに必
要十分な量を採用することが再結晶収率の点から
望ましい。この必要水量は、温度によつて異なる
が、2−メルカプトチアゾリンの場合は粗結晶
100g当り、40℃では3800g、50℃では3200g、
60℃では1850g、70℃では1250g程度である。 該溶解処理温度は再結晶率を上げるためできる
だけ高い方が好ましいが、少くとも上記有機副生
物が熔融しない範囲の温度において行う必要があ
る。しからざれば該有機副生物は熔融すると共
に、油状化して前記のごとく再結晶操作を非常に
防害する油状物質を形成するからである。かかる
有機副生物の液化油状化温度は、該有機副生物の
組成等により多少は異なるが、通常は70℃を越え
ると油状化現象が現出するので、上記溶解処理温
度は70℃以下好ましくは65℃以下で行うことが望
ましい。 かくして、上記有機副生物が熔融したがつて液
化油状化しない温度で粗2−メルカプトチアゾリ
ン類を熔解処理することにより、2−メルカプト
チアゾリン類成分は完全に水溶媒中へ溶解移行す
るが、同時に含有されているNa2SO4等の副生無
機塩も溶解度の関係から必然的にすべて溶解し水
溶液相を形成する。しかるに該有機副生物は、結
晶のまま変化せず固相を形成するので、この両者
は過、遠心分離等の手段で容易に分離できる。
しかる後、該水溶液相から2−メルカプトチアゾ
リン類を晶析させることにより純度98%以上特に
99%以上の結晶を容易に得ることができる。この
晶析の手段は任意であるが、2−メルカプトチア
ゾリン類の溶解度曲線から上記水溶液を25〜5
℃、好ましくは15〜10℃程度に冷却することによ
り晶析させるのが望ましい。なお、その他の方法
として、常圧ないし減圧下に溶媒たる水を蒸発除
去することにより晶析させてもよいし、冷却法と
蒸発法を組み合わせて、減圧下に断熱蒸発冷却操
作を行い晶析させてもよい。 以下実施例により本発明を説明するが、これら
はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲(特
許法第70条)がこれらによつて制限的に解釈され
るものであると解してはならない。 実施例 1 ()式に従つてモノエタノールアミンの硫酸
エステルを経由して合成した下記組成を有する粗
2−メルカプトチアゾリン結晶100gを、 2−メルカプトチアゾリン 64.7% Na2SO4 25.3% 有機副生物 2.5% H2O 7.5% 撹拌機付の3フラスコに仕込み、水1450gを
加え、65℃で30分間撹拌して、有機副生物結晶を
残し完全に溶解した。この未溶解の有機副生物結
晶を650℃で過分離した液を10℃まで冷却し
て2−メルカプトチアゾリン結晶を析出させた。
該析出結晶を過しさらに100gの冷水で洗浄し
た後80℃40mmHgの減圧下で2時間乾燥して純度
100%の精2−メルカプトチアゾリン結晶56.1g
を得た。なお、結晶純度の分析はヨードによる−
SH基の定量法によつた。また、液200gを採取
濃縮して液体クロマトグラフイおよびガスクロマ
トグラフイーにより分析を行つたが有機副生物の
ピークはほとんど検出されなかつた。 実施例 2 水溶媒量および溶解処理温度を変えた以外は実
施例1と同様の実験を行つた。 結果を第1表に示す。
【表】
実施例 3
モノエタノールアミンから()式に従つて合
成した下記組成を有する粗2−メルカプトチアゾ
リン結晶100gを、 2−メルカプトチアゾリン 62.5% NaCO3 12.2% NaSH 12.8% 有機副生物 4.7% H2O 7.8% 撹拌機付の3フラスコに仕込み、水1450gを
加え、65℃で30分間撹拌して、有機副生物結晶を
残して完全に溶解した。この未溶解の有機副生物
結晶を65℃で過分離した液を10℃まで冷却し
て2−メルカプトチアゾリン結晶を析出させた。
該析出結晶を過しさらに100gの冷水で洗浄し
た後80℃、40mmHgの減圧下2時間乾燥して純度
100%の精2−メルカプトチアゾリン結晶54.0g
を得た。 実施例 4 ()式に従つてモノエタノールアミン類の硫
酸エステルを経由して合成した各種粗2−メルカ
プトチアゾリン類結晶100gを実施例1と同様の
方法で再結晶処理を行ない第2表の結果を得た。
成した下記組成を有する粗2−メルカプトチアゾ
リン結晶100gを、 2−メルカプトチアゾリン 62.5% NaCO3 12.2% NaSH 12.8% 有機副生物 4.7% H2O 7.8% 撹拌機付の3フラスコに仕込み、水1450gを
加え、65℃で30分間撹拌して、有機副生物結晶を
残して完全に溶解した。この未溶解の有機副生物
結晶を65℃で過分離した液を10℃まで冷却し
て2−メルカプトチアゾリン結晶を析出させた。
該析出結晶を過しさらに100gの冷水で洗浄し
た後80℃、40mmHgの減圧下2時間乾燥して純度
100%の精2−メルカプトチアゾリン結晶54.0g
を得た。 実施例 4 ()式に従つてモノエタノールアミン類の硫
酸エステルを経由して合成した各種粗2−メルカ
プトチアゾリン類結晶100gを実施例1と同様の
方法で再結晶処理を行ない第2表の結果を得た。
【表】
【表】
比較例 1
水溶媒量を1250g、溶解処理温度を80℃とした
以外は実施例1と同様の実験を行つた。溶解操作
中にフラスコ内にかなりの量の茶色の油状物質が
生じた。溶液をNo.G−3の紙で過したところ
少量の油状物質が紙ないしヌツチエ壁に付着し
たのみで大部分は液と共に紙を通過し、受容
器の底部に付着した。油状物質液を70℃でデカ
ンテーシヨンにより分離して放置したところ油状
物質は固化しタール状となつた。2500c.c.の水でタ
ール状物中の2−メルカプトチアゾリンを逆抽出
して両者を分離し分析した。タール状物質は2.0
g、タール状物質に包含されていた2−メルカプ
トチアゾリンは17.3gであつた。
以外は実施例1と同様の実験を行つた。溶解操作
中にフラスコ内にかなりの量の茶色の油状物質が
生じた。溶液をNo.G−3の紙で過したところ
少量の油状物質が紙ないしヌツチエ壁に付着し
たのみで大部分は液と共に紙を通過し、受容
器の底部に付着した。油状物質液を70℃でデカ
ンテーシヨンにより分離して放置したところ油状
物質は固化しタール状となつた。2500c.c.の水でタ
ール状物中の2−メルカプトチアゾリンを逆抽出
して両者を分離し分析した。タール状物質は2.0
g、タール状物質に包含されていた2−メルカプ
トチアゾリンは17.3gであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 2−オキサゾリドン類、2−チアゾリドン
類、2−チオオキサゾリドン類、2−メルカプト
オキサゾリン類、2−(2′−メルカプトエチルア
ミノ)−2−チアゾリン類、およびアミノアルキ
ルチオール類等からなる有機副生物を不純物とし
て含有する粗2−メルカプトチアゾリン類を水溶
媒による溶解処理により精製する方法であつて、
上記溶解処理を上記有機副生物が熔融しない範囲
の温度において行つて、上記有機副生物を液化油
状化させることなく上記2−メルカプトチアゾリ
ン類の全量を上記水溶媒中へ溶解移行せしめ、上
記有機副生物からなる固相と上記2−メルカプト
チアゾリン類の水溶液相とに分離した後、該水溶
液相から2−メルカプトチアゾリン類を晶析させ
ることを特徴とする2−メルカプトチアゾリン類
の精製法。 2 水溶媒による溶解処理を少くとも70℃以下で
おこなうことを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7428681A JPS57192376A (en) | 1981-05-19 | 1981-05-19 | Purification of 2-mercaptothiazolines |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7428681A JPS57192376A (en) | 1981-05-19 | 1981-05-19 | Purification of 2-mercaptothiazolines |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57192376A JPS57192376A (en) | 1982-11-26 |
| JPH034551B2 true JPH034551B2 (ja) | 1991-01-23 |
Family
ID=13542722
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7428681A Granted JPS57192376A (en) | 1981-05-19 | 1981-05-19 | Purification of 2-mercaptothiazolines |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57192376A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07726B2 (ja) * | 1986-02-07 | 1995-01-11 | 三井サイテック株式会社 | アクリルアミド系重合体水溶液の安定化法 |
-
1981
- 1981-05-19 JP JP7428681A patent/JPS57192376A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57192376A (en) | 1982-11-26 |
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