JPH0352528B2 - - Google Patents
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- JPH0352528B2 JPH0352528B2 JP58160620A JP16062083A JPH0352528B2 JP H0352528 B2 JPH0352528 B2 JP H0352528B2 JP 58160620 A JP58160620 A JP 58160620A JP 16062083 A JP16062083 A JP 16062083A JP H0352528 B2 JPH0352528 B2 JP H0352528B2
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Description
本発明は稀土類元素及び遷移金属元素を含む永
久磁石合金に関する。英国特許出願第2100286A
号(名称「高保磁力稀土類−鉄磁石」)は新規硬
磁性組成物及びその製法を開示する。より具体的
には、それは1以上の遷移金属と1以上の稀土類
元素の合金化混合物に関する。これらの合金は溶
融状態からそれらが粉末試料のX線回折により決
定可能なような極めて微少な粒子結晶の微細構造
をもつて固化するように注意深く制御された速度
で溶融状態から急冷される。これらの合金は飽和
磁化後に少なくとも約1000エルステツドの室温固
有保磁力を有する。これらの磁石合金の好ましい
遷移金属は鉄であり、好ましい稀土類元素はプラ
セオジム及びネオジムである。これらの構成成分
は何故好まれるかという理由の中にはそれらの自
然界における比較的豊富さ、低コスト及び本来の
より高い磁気モーメントがある。 本発明により上記初期の発見に対比して、著し
く改良された特性を有する新規磁石群が発見され
た。本発明の目的は、極めて高い残留磁気及びエ
ネルギー積並びに室温より十分高いキユーリー温
度を有する極めて微細な粒子結晶構造を有する稀
土類元素及び鉄に基づく新規硬磁性組成物を提供
することである。本発明のもう一つの目的は、強
い永久磁石が信頼性よく且つ経済的に製造される
ように溶融され、及び迅速に急冷される合金中に
安定な、微細結晶状の硬磁性の稀土類元素及び鉄
含有相を形成することである。 より具体的な目的は、1以上の稀土類元素、1
以上の遷移金属元素及びホウ素元素の混合物を溶
融し迅速に急冷することにより硬磁性合金を作る
ことである。その様な合金は、ホウ素を含まない
合金よりもより高い固有保磁力及びエネルギー積
を示す。更に特別の目的は、その様な高強度の磁
石合金を鉄、ホウ素及び低原子量稀土類元素特に
ネオジム及びプラセオジムから作ることである。
もう一つの目的は、これらの硬磁性合金を溶融ス
ピニング法或いは同様な迅速固化法により作るこ
とである。 更に又本発明の目的は新規で、安定で、稀土類
−鉄−ホウ素の金属間の極めて微細結晶構造の磁
性相を提供することである。更に特別の目的は、
晶子径が直接急冷或いは過急冷及び引続く加熱処
理により最適な単一磁性領域(磁区)径に合致す
るように表われるようにその様な相の形成を制御
することである。更に又別の目的は溶融スピニン
グ法その他の迅速に急冷されたRE−Fe−B合金
特にネオジム又はプラセオジム−鉄−ホウ素合金
中にその様な最適領域径晶子を直接或いは間接的
に形成することである。 更に本発明の目的は、低原子量稀土類元素と鉄
の混合物中に適量のホウ素を提供して高い残留磁
気及びエネルギー積を有する安定で極めて微細結
晶の金属間相の形成を促進することである。もう
一つの特別の目的は構成金属元素を適当な割合で
提供し、これらの新らたな金属間相を形成し、次
いでこれらの合金を得られる硬磁性特性を最適化
するように加工することである。 本発明の硬磁性特性を有する合金は基本式
RE1-x(TM1-yBy)xを有するように形成される。 この式においてREは1以上の稀土類元素を表
わし、その60原子パーセント以上はネオジムおよ
び/またはプラセオジムである。稀土類元素は周
期律表のA族のスカンジウム及びイツトリウム
及び原子番号57(ランタン)〜71(ルテチウム)の
元素を含む。好ましい稀土類元素はランタニド系
列の低原子量元素であり、特にネオジム及びプラ
セオジムである。しかしながら、実質量の或る種
のその他の稀土類元素も永久磁石特性を破壊しな
いかあるいは実質的に劣化することなくこれらの
好ましい稀土類元素と混合することができる。 また、TMは1以上の遷移金属を表わし、その
60原子パーセント以上は鉄である。鉄はその比較
的高い残留磁気、低コストにより好ましい。鉄と
その他の遷移金属とを磁気特性に悪影響を及ぼす
ことなく混合することができる。ただし、鉄或い
は鉄とコバルトの混合体であることが望ましい。
ニツケル、クロム、マンガンも又遷移金属であ
る。しかしながら、それらを10%の量を越えて含
ませると、一般的にNd−Fe−B合金の永久磁石
特性に悪影響があることが見出された。 最も好ましい合金は、稀土類元素Ndおよび/
またはPr、及び遷移金属元素Feを含有する。こ
れらの軽稀土類−鉄の組合せのすぐれた特性は、
少なくとも一部は軽稀土類元素と鉄間の強磁性結
合によるものと思われる。即ち、最適合金におい
て、稀土類の軌道磁性モーメント(L→)は鉄のス
ピンモーメント(S→)と同一の平行方向へ並び、
その結果全モーメント(J→)はL→+S→に等しくな
る。Er、Tb及びHoのような重稀土類元素におい
ては、磁性結合は反強磁性であり、稀土類元素の
軌道磁性モーメントは鉄スピンモーメントに対し
逆平行となり、その結果全モーメントJ→=L→−S→
となる。従つて、強磁性的に結合された軽稀土類
−鉄合金の全磁性モーメントは反強磁性的に結合
された重稀土類元素/鉄合金のそれよりも大き
い。稀土類元素、サマリウムは鉄と強磁性的に或
いは反強磁性的に結合することができ、従つて、
本発明に関して云えば、軽稀土類元素及び重稀土
類元素のいずれとしても挙動する。 Bはホウ素元素の原子記号である。Xは該組成
物中に存在する遷移金属とホウ素を合わせた原子
分率であり、一般的に0.5x0.9好ましくは0.8
x0.9である。yは存在するホウ素及び遷移
金属の量に基づいた組成物中に存在するホウ素の
原子分率である。yに対して許容可能な範囲は
0.005y0.10、好ましい範囲は0.05y0.07
である。Bは総組成の約10原子%を越えて存在す
べきではなく、好ましくは7%未満である。適当
な微少な結晶微細構造を有する合金中への僅かに
少量のホウ素の添加が200℃まで、或いはそれ以
上の温度における特に高鉄濃度を有するRE−Fe
合金の保磁力を実質的に増大させることが見出さ
れた。事実、合金、Nd0.2(Fe0.95B0.05)0.8ははるか
に高価なSmCo5磁石の硬磁性特性と実質的に匹
敵する約20キロエルステツドを越える固有室温保
磁力を示した。ホウ素の含有は又合金のエネルギ
ー積を改良し、そのキユーリー温度を増大させ
た。 本発明による永久磁石合金は適当な重量割合の
元素形態の稀土類、遷移金属及びホウ素を混合す
ることにより作られる。この混合物をアーク炉熔
解して合金インゴツトを形成する。この合金を次
いで石英るつぼ内で再溶融し、小さなノズルを通
して、回転する冷表面上に絞り出す。これにより
合金の薄いリボンが生成する。この方法を一般的
にこの技術分野では「溶融スピニング法」と称
し、又特開昭57−210934号公報に説明されてい
る。溶融スピニング法において、溶融スピニング
された材料の急冷速度は急冷表面の線速度を変化
させることにより変えることができる。適当な速
度範囲を選択することにより、高い固有保磁力及
び残留磁気を示す生成物が得られた。更に、その
様な性質を有する製品は溶融物から直接急冷して
も或いは後述の如く過急冷し焼なますことによつ
ても製造することができることが見出された。い
ずれの場合にも良好な磁性特性が得られる場合に
は、磁性材料は極めて小さな(約20〜400ナノメ
ータ平均直径)最適単一磁性領域径以下の近くの
大きさにあると思われる晶子よりなるものであつ
た。走査電子顕微鏡により示された晶子の全く均
一な形状は正方晶或いは立方晶構造のような全て
の方向に全く均一な結晶構造を示唆する。その様
な構造の合金は従来知られていなかつた磁性相を
構成する。 稀土類元素及び鉄の混合物への適量のホウ素の
含有は十分に広い範囲の急冷速度にわたつて安定
な硬磁性相の形成を促進することが見出された。
全ての溶融スピニングされた硬磁性のホウ素含有
RE−鉄−合金の残留磁気及びエネルギー積が改
良された。合金のキユーリー温度も又実質的に上
昇した。以下本発明を更に詳細に説明する。 本発明は改良された硬磁性稀土類−遷移金属組
成物を作るに当り、少量のホウ素元素を導入し、
構成成分の溶融混合物をアモルフアスの軟磁性材
料をもたらす速度と軟磁性結晶材料をもたらす速
度の間の速度で急冷することにより製造する方法
に関する。 ここに、Hは印加された磁場の強度を指し、
Hciは固有保磁力即ち磁化Mを有する磁化試料を
ゼロ磁化に戻すのに必要な逆磁場である。Mは電
磁気単位での試料の磁化である。Msは飽和磁化
即ち印加された磁場により試料中に誘導されるこ
とのできる最大磁化である。Bは磁気誘導即ち試
料の磁束密度でありB=H+4πM(emu)(B、M
及びHはガウス或いはエルステツドの単位)、Br
は残留磁気誘導である。BHはエネルギー積であ
る。及びTは特に断りのない限り、ケルビン度の
温度である。「硬磁石」及び「硬磁性合金」とは
少なくとも約1000エルステツドの固有保磁力を有
する組成物を指す。 溶融スピニング法 溶融スピニング法は高合金鋼から「溶融ガラ
ス」を作るために用いられてきたよく知られた方
法である。本発明に関する限り、溶融スピニング
法は適当な重量割合の構成成分を混合し、それら
を一緒に溶融して所望組成の合金を形成すること
を含む。アーク熔融法は、合金の加熱容器からの
汚染を防止するので、実験目的のためには好まし
い技術である。 以下の実施例においては、合金インゴツトは石
英製のスピン溶融管(るつぼ或いはタンデツシ
ユ)の内側に嵌めこまれるに十分に小さな塊に破
壊された。セラミツクその他の適当な耐火材料を
使用することが可能である。各管はそれを通して
合金が押し出されることのできる小さなオリフイ
スをその底に有した。管の頂部は密封され、溶融
合金上の管内に加圧ガスを含有させる手段が設け
られた。溶融スピニングされる合金を含有する管
の部分の周りには、加熱コイルが配置された。コ
イルを活性化した際に管内の合金の塊は溶融し、
流動物を形成した。 不活性ガスを溶融合金上の空間に一定の正圧で
導入し、それを一定速度で小さなオリフイスを通
して射出する。このオリフイスは溶融金属が迅速
に冷却され固化されてリボン形状にされる冷表面
から僅かに短い距離を置いて設けられる。この表
面はクロムメツキされた回転銅盤の外部周面であ
つたが、その他の冷表面及び材料例えば高熱伝導
性を示すモリブデンなども又使用可能なものであ
る。 円盤は射出された合金と冷表面間の相対速度が
実質的に一定であるように一定の速度で回転され
た。しかしながら、急冷表面が動く速度は実験の
間を通して急冷表面の加熱、合金溶融温度の変化
或いはリボン内の所望の微細構造の形成などの要
因を斟酌して変え得る。 ここで円盤速度(Vs)は溶融スピナーの急冷
円盤が一定の回転速度で回転する際の冷表面上の
一点のメートル/秒で表わされた速度である。冷
円盤は合金リボンよりもはるかに質量があるので
それはその上で固化する金属に対して無限に厚い
熱溜りとして作用する。この円盤は長期間の運転
に熱の蓄積を防止するために任意の適当な手段で
冷却することができる。ここで用いられる「溶融
スピニング」或いは「溶融スピニングされた」と
いう用語は上記の如き方法並びに同様な結果を達
成する同様な方法を指すものである。 比較的より冷たい円盤上での合金のリボンの冷
却速度の主たる限定要因はその厚みである。リボ
ンが余りに厚いと冷表面から最も離れた金属は余
りにもゆつくり冷却し、磁性的に軟質の状態で結
晶化する。若し、合金が極めて迅速に冷却すると
リボンは殆んど完全にアモルフアスないし極めて
微細の結晶状態の間のどこかの微細構造をとるよ
うになる。 過急冷された溶融スピンリボンは通常数百エル
ステツド未満の低い固有保磁力を有する。若しそ
れらがアモルフアス即ち完全にガラス状であれば
それらは最適速度で直接急冷された合金に匹敵す
る磁性特性を達成するように後で焼なますことが
できない。しかしながら、もし合金がガラスを生
成する速度よりは僅かに遅い速度で冷却されるな
らば初期の微細構造が発生するようである。僅か
に過急冷された合金は形成されたままでは低い保
磁力を有するが、最適微細結晶硬磁石相に近い相
を発生する能力を有する。即ち、幾分過急冷され
た合金をコントロールして迅速に焼なますと微細
結晶硬磁石相の成長を促進することが可能であ
る。この相は最良の直接急冷されたホウ素含有合
金リボンに存在するものと同一のものと思われ
る。 以下の実施例の全てにおいて、上記型の溶融ス
ピニング装置を用いて新規磁性組成物のリボンを
作成した。実施例1、2、4〜9、12〜20及び23
〜24に用いた石英管は約100mm長及び12.7mm直径
であつた。各実験に約4gの合金塊を管に添加し
た。射出オリフイスは丸型で約500ミクロン直径
であり、約34.47kPa(5psi)のアルゴン射出圧力
を使用した。残りの実施例については、石英管は
約127mm長及び25mm直径であつた。各実験には約
25〜40gの合金の塊を添加した。押し出しオリフ
イスは丸型で直径は約675ミクロンであつた。約
20.68kPa(3.0psi)のアルゴン押し出し圧力を使
用した。いずれの場合も、オリフイスは冷却円盤
の冷表面から約3.1mm〜6.3mm(1/8〜1/4インチ)
離して配置した。円盤は初めに室温であり外部的
に冷却は行わなかつた。得られた溶融スピニング
されたリボンは約30〜50ミクロンの厚さであり、
約1.5mm幅であつた。 溶融スピニング法は、本発明のホウ素で強化さ
れたRE−TM磁石材料を作成するのに好ましい
方法であるが、その他の匹敵する方法を使用する
こともできる。溶融スピニング法の重要な要素は
所望の極めて微小な結晶微細構造を生成するため
の溶融合金の制御された急冷である。 X線データは硬磁性相が事実極めて微細結晶性
を有するとの仮定を裏付けている。走査電子顕微
鏡の結果は、最適平均結晶径が約20〜400ナノメ
ータにあることを示す。その様な小さな晶子径は
本発明のRE−Fe−B合金の最適単一領域径にほ
ぼ合致するものと思われる。 組成物 本発明の磁性組成物は或る種の稀土類元素、遷
移金属元素及びホウ素の溶融された均一な混合物
から形成される。 稀土類元素としては、周期律表の第A族のス
カンジウム及びイツトリウム並びに原子番号57番
(ランタン)乃至原子番号71番(ルテチウム)の
ランタニド系列元素が含まれるが、本発明の磁石
組成物について所望の高保磁力を達成するために
は、好ましい稀土類構成元素或いは合金のf−軌
道は空、完全充填、或いは半充填であるべきでな
い。即ち、合金化稀土類構成成分のf−軌道に存
在する電子の数は0、7又は14であるべきでな
い。 本発明に使用するのに好ましい稀土類元素は二
つのランタニド系列の低原子量元素即ちネオジム
及びプラセオジムである。これらは、軽稀土類元
素の中で最も豊富にあり、最も安価であり、最高
の磁性モーメントを有するものである。元素Nd
及びPrは又固有的に高い磁性モーメントを有し、
鉄と強磁性的に結合する。(全モーメントJ→=L→
+S→)。 合金の結晶格子中において稀土類元素を相互に
置換することは通常可能である。例えば、稀土類
元素の原子半径が、それが遷移金属と混合されて
いる合金の挙動及び顕微鏡的構造に対し重要であ
る場合には例えば二種の稀土類元素、一つはより
大きな原子径を有し、一つはより小さな半径を有
する異つた稀土類元素の置換は元の合金と同様な
結晶学的構造を有する合金を生成する可能性があ
る。 従つて、我々の合金においてもPr及びNdの代
りにその他の稀土類元素を置換することは可能で
ある。しかしながら、テルビウム、ホルミウム、
ジスプロシウム、エルビウム及びツリウムなどの
重稀土類元素は鉄とは反強磁性的に結合する。従
つて、これらの重稀土類含有鉄合金はNd−Fe及
びPr−Fe合金のように強い永久磁石を製造する
ことは期待することができないであろう。 元素鉄、ニツケル、コバルト、クロム、銅及び
マンガンは遷移金属である。本発明の実施におい
て鉄は必要且つ好ましい成分である。更に、鉄は
天然に豊富に存在し、安価であり、残留磁気が固
有的に高い。コバルトは鉄の一部の代りに用いる
ことが出来る。その他の少量の遷移金属は本発明
の合金に永久磁性特性を余り激しく妨害するもの
ではないが、それらは又永久磁性特性を強化する
ものでもない。 ホウ素は全ての場合に稀土類及び遷移金属元素
と同様に元素形態で使用された。しかしながらホ
ウ素とその他の元素との合金化された形成物も又
等しく適するものである。少量のその他の元素も
又それらが組成物の磁性特性を余り劣化させない
限り存在し得る。 一緒に合金化されるRE、TM及びBの相対量
はここでは、原子分率或いは原子%で表わされ
る。ここでは、原子分率と原子量分率とは区別さ
れる。例えば、Nd0.4(Fe0.95B0.05)0.6の原子分率式
を有する組成物の1原子量単位は下記の通りであ
る: 0.4×原子量Nd=0.4×144.24=57.696gNd 0.6×0.95×原子量Fe=0.57×55.85=31.835gFe 0.6×0.05×原子量B=0.03×10.81=0.324gB 計89.855g これを成分の重量分率或いは重量%で表わすと
次の通りになる: 重量分率 重量% Nd 57.696/89.855=0.642 64.2 Fe 31.835/89.855=0.354 35.4 B 0.324/89.855=0.004 0.4 本発明の硬磁石合金の好ましい組成範囲は約10
〜20原子%の稀土類元素と残りが遷移金属及び少
量(全部で10原子%未満、好ましくは7原子%未
満)のホウ素よりなるものである。これよりも高
い割合の稀土類元素の量も可能であるが、磁気エ
ネルギー積に悪影響を及ぼす。少量のその他の元
素も又本発明の実施に実質的に悪影響を及ぼさな
い限り存在することが可能である。以下本発明を
実施例により更に説明する。 実施例 1 第1図において、ネオジムと鉄の合金をこれら
の元素の実質的に純粋な市販の入手可能な形態で
適当な重量比で混合することにより作成した。こ
れらの混合物をアーク炉熔解により合金インゴツ
トを形成した。各合金中のネオジムの量は0.4の
原子分率に維持した。鉄及びホウ素構成成分を合
わせて0.6の原子分率にした。ホウ素の原子分率
は鉄及びホウ素の存在量に対して0.01〜0.03に変
化させた。各合金を上記方法により溶融スピニン
グを行つた。各合金急冷速度は急冷ホイールの表
面速度を変えることにより変化させた。各試料当
り約4gのリボンを作成した。 本実施例及びその他の実施例の各々の合金の固
有保磁力は下記の方法により求めた。合金リボン
を先ず硬表面上でローラーを用いて粉末化した。
ほぼ100mgの粉末を磁力計用標準円筒試料ホルダ
ー中に充填した。試料を次いでほぼ45キロエルス
テツドのパルス化磁界内において磁化させた。こ
の磁界は対象合金の磁気飽和(Ms)に到達する
に十分強いものではないと思うが利用可能な最強
のものであつた。固有保磁力の測定は19キロエル
ステツドの最大操作磁界を有するプリンストン応
用研究所振動試料磁力計を用いて行つた。磁化値
はアーク炉製錬された磁性材料の密度に対して基
準化された。 第1図より固有保磁力(Hci)は急冷速度(Vs
の函数)及びホウ素含量に依存することがわか
る。最高の総括固有保磁力は鉄及びホウ素の存在
量に対して最大のホウ素(3%)を含有するネオ
ジム鉄合金について達成された。より少ないホウ
素割合のものもホウ素のない合金に比して組成物
の固有保磁力が改良された。最適の基材速度は
500ミクロンの射出オリフイス及び約34.47kPa
(5psi)の射出圧力を有する小さな石英管につい
ては約7.5m/秒であつた。ホイール速度が5
m/秒未満及び15m/秒を越えるものについては
固有保磁力はより低かつた。 実施例 2 第2図は、ネオジムが合金の25原子%を占める
場合のネオジムと鉄の合金についての固有保磁力
対基材急冷速度のプロツトである。試料は実施例
1と同様にして作成され、試験を行つた。明らか
に、ホウ素を鉄及びホウ素の存在量に対して3及
び5原子%の量で含ませるとこれらの合金の固有
室温保磁力を大きく改良した。ホウ素なしには、
この高鉄含量合金は極めて高い固有保磁力を示さ
ない(高々2.3kOe)。少量のホウ素の含有によつ
てさえ、それが存在しないある種の合金内におい
て高い固有保磁力を形成できるように思われる。
Nd0.25(Fe0.95B0.05)0.75合金(3.75原子%B)は例
えば稀土類元素−コバルト磁石の固有保磁力に比
肩し得る19.7kOeのHciを達成した。 実施例 3 第3図は、鉄及びホウ素の存在量に対するホウ
素の分率が0.03、0.05、0.07及び0.09であるNd0.15
(Fe1-yBy)0.85の溶融スピニングされたリボンの急
冷速度の函数としての固有室温保磁力のプロツト
である。本実施例においてはこの合金は約675ミ
クロンのオリフイス直径を有するより大きな石英
管から約20.68kPa(3psi)のアルゴンの射出圧力
において溶融スピニングされた。最大保磁力は約
17.5m/秒の急冷表面速度においてy=0.07に対
して達成された。y=0.05及び0.09に対する最大
固有保磁力はいずれもy=0.07よりも低かつた。
0.09のものは又高保磁力磁性相が形成される急冷
速度の枠がより狭いものであつた。0.03のホウ素
を含有することにより、ホウ素を有しないものに
比べて、合金の固有保磁力を増大させたが、しか
し、固有保磁力の最大値はより高いホウ素含有合
金のそれよりも実質的に低いものであつた。 実施例 4 第4図はNd含量が10〜30原子%と変化せしめ
られ、鉄対ホウ素の比が0.95:0.05に一定に保た
れたネオジム、鉄及びホウ素の溶融スピニングさ
れた合金リボンの急冷速度の函数としての固有室
温保磁力のプロツトである。10原子%のネオジム
に対して達成された最大保磁力は僅かに約6キロ
エルステツドであつた。15原子%のネオジムにつ
いては、達成された最大固有保磁力は約17キロエ
ルステツドであつた。しかしながら、その他の全
てのネオジム含量について、最大固有保磁力は少
なくとも20キロエルステツドであつた。これらの
合金に対する最適急冷速度は10〜15m/秒の範囲
であるように思われた。 実施例 5 第5図は、溶融スピニングされたネオジム鉄合
金の室温において測定された残留磁気の基材急冷
速度の函数としてのプロツトである。高鉄含量合
金については材料の残留磁気がそれを越えると迅
速に低下する明確な臨界基材急冷速度がある。20
m/秒未満の基材急冷速度においてはネオジム合
金は少なくとも4キロガウスの残留磁気を示し
た。鉄の濃度を増加させると、残留磁気がX=
0.67における最大4.6KGからX=0.9に対する
8.0KGまで相当に増大する。急冷されすぎたリボ
ン(例えばVs>20m/s)を注意深く制御して
迅速に焼なますと、以下に説明される如く最適に
急冷された合金に対応する保磁力及び残留磁気を
誘導することができる。 実施例 6 第6図はいくつかの異つた基材冷却速度に対す
る溶融スピニングされたNd0.25(Fe0.95B0.05)0.75に
対する減磁曲線である。Vs=7.5及びVs=10m/
秒に対する第2象限における比較的平坦な減磁曲
線により特徴付けられる比較的四角のヒステリシ
スループはより高いエネルギー積が得られるため
に多くの硬磁石用途に望ましいものである。 実施例 7 第7図は、溶融スピニングされたNd0.2(Fe0.96
B0.04)0.8合金についての初期磁化磁界の函数とし
ての減磁曲線を示す。この曲線は19キロエルステ
ツドの磁化磁界について45キロエルステツドの磁
界よりも実質的に低い。実施例1で述べた如く、
磁気飽和を誘導するに十分なより強い磁化磁界を
与えればこのRE−Fe−B組成物についてもより
高い残留磁気及びHciを達成することが可能であ
る。 実施例 8 第8図は、溶融スピニングされた25原子%のネ
オジム鉄合金に対する減磁曲線である。0.03及び
0.05の原子分率のホウ素(鉄及びホウ素の存在量
に対して)を添加すると、この合金に対する減磁
曲線を実質的に平坦にし、且つ延長し、より高い
エネルギー積を示している。第7図に示したより
もより高いホウ素含量、例えばy=0.07、は保磁
力の更に増大する量が少なく、残留磁気が低下
し、エネルギー積の低下が生ずる。 一般的に、溶融スピニングされた稀土類元素−
鉄合金に余りに多量のホウ素(全組成物に基づ
き)を添加しても固有保磁力におけるたいした利
益は得られず、エネルギー積の損失が生ずること
がある。過剰のホウ素は又望ましい磁性相が直接
形成される急冷速度の範囲を狭ばめるようであ
る。(例えば第3図を参照)。実験的証拠の示すと
ころによれば約5〜6の総原子%を越えるホウ素
の濃度はこれらの材料の硬磁性特性が基づく磁性
RE−Fe−B金属間相のホウ素濃度平衡を越える
ものである。過剰のホウ素は10原子%まで或いは
それを越える濃度まで磁性相を破壊するものでは
ないが約6原子%を越えるホウ素濃度は合金の磁
性特性を実際に稀釈するものである。しかしなが
ら、約5〜6%以下の量でホウ素を含有せしめる
と、急冷に際し極めて微細な結晶性の硬磁性の微
細構造を形成する結晶性金属間磁性相の形成を安
定化させる。5〜6原子%を越える過剰のホウ素
は磁性的に軟質のFe−Bガラスの形成を促進す
るようである。 実施例 9 第9図はPr0.4Fe0.6及びPr0.4(Fe0.95B0.05)0.6に
対
する固有室温保磁力を示す。少量のホウ素、ここ
においては全組成物の3%、の添加は約7.5m/
秒の急冷速度においてプラセオジム−鉄化合物の
固有保磁力をおよそ6.0から16kOeを越える値ま
で改良することがわかつた。ネオジム−鉄系につ
いては、広範に検討を行つたが、ホウ素を含有
し、本発明に従つて作成されたその他の稀土類及
び遷移金属合金は以下の実施例により例示される
ような永久磁石特性を示す。 実施例 10 第11図及び第12図はNd1-x(Fe0.95B0.05)x合
金の特性を示す。これらの試料はVs=15m/s
の最適速度に近い速度で動いている急冷ホイール
上に675ミクロンの毛細管から射出された。第1
1図はいくつかのネオジム含量についてのエネル
ギー積(BH)、残留磁気(Br)及び誘導保磁力
(Hc)である。残留磁気、保磁力及び磁気エネル
ギー積は全てほぼ0.86に等しいX(Fe及びBの全
原子分率)にピークを有する。ほぼ配向サマリウ
ム−コバルト磁石のエネルギー積に対応する
14.1MGOeのエネルギー積が達成された。第12
は固有保磁力Hciを示す。最大Hciは約X=0.75
において達成された。 第13図は、14.1メガガウスエルステツド直接
急冷合金のリボン試料の横断破断表面の走査電子
顕微鏡写真である。これらの写真は急冷表面近
く、即ち溶融スピニング法において急冷ホイール
に衝突する表面の近く、リボン断面の中心、及び
自由表面即ち急冷ホイールから最も遠い表面にお
いてとられたものである。 リボンの厚み方向に実質的に均一な晶子径を示
す磁性材料は厚み方向に実質的に変化した晶子径
を示すよりもより良い永久磁力特性を示す傾向を
有することがわかつた。第13図の直接急冷材料
はほぼ20〜50ナノメータの範囲の大きさの微細晶
子よりなるように思われる。この晶子径はおそら
く最適単一磁性領域径に近いものである。 第14図は、14.1メガガウスエルステツド直接
急冷磁性材料の減磁挙動を示すものである。約
8.2kGの比較的高い残留磁気が高いエネルギー積
(B×H)に実質的に寄与する。 実施例 11 第15図はNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金中のネオジ
ム含量の変化の第2象限減磁曲線に及ぼす影響を
示すものである。これらの試料はVs=15m/s
の最適急冷ホイール速度近傍において675ミクロ
ン毛細管から射出された。約10%未満のネオジム
含量に対しては誘導保磁力Hは約7キロエルステ
ツド未満である。最高残留磁気はほぼ15〜13.4原
子%のネオジム含量について達成されている。X
=0.8及びX=0.75のより高いネオジム含量は残
留磁気を減少させる傾向を有するが、しかし、直
接急冷合金の固有保磁力を増大させる。この知見
よりネオジム−鉄−ホウ素合金の最適に近い組成
はほぼ14%のネオジムを含有するものと仮定され
た。しかしながら、最終的磁石特性において達成
を希望するものに応じて、これらの組成において
は実質的な自由度が存在し得る。更に、以下に示
すようにネオジムの代りに所定量のその他の稀土
類金属を用いることが出来る。 実施例 12 第16図は、溶融スピニングされたNd0.33
(Fe0.95B0.05)0.67の温度の函数としての減磁曲線を
示す。これらの試料は温度変化の間にパルス化さ
れた45kOe磁界中において再磁化されたものであ
る。高温はこれらの材料の残留磁気に何等かの悪
い影響を及ぼす。実験証拠によると、ほぼ40%の
Hciが400〜500℃の温度間において失われ得る。
これは一般的に同様な温度においてミツシユメタ
ル−サマリウム−コバルト及びSmCo5磁石によ
り経験される損失に匹敵するものである。しかし
ながら、本合金に高い初期Hciを与えれば多くの
用途においてその様な損失は許容可能なものであ
る。 実施例 13 第17図は、溶融スピニングされたNd0.15
(Fe0.95B0.05)0.85についての温度の函数としての減
磁曲線を示す。第16図と対比して鉄の原子%が
より高くなると、高温におけるこの合金の残留磁
気従つてエネルギー積を改良する傾向を示すこと
が明らかである。 実施例 14 第18図は、3種の異つたネオジム−鉄−ホウ
素合金について固有保磁力の対数の基準化された
プロツトを温度の函数として示すものである。よ
り高い鉄含量の合金においては、より高いネオジ
ム分率を含有する化合物よりも、固有保磁率の温
度函数としての減少が遅い。 実施例 15 第19図は、X=0.85、0.80、0.67であるNd1-x
(Fe0.95B0.05)x及びNd0.4(Fe0.97B0.03)0.6に対す
る残
留磁気の値をケルビン度における温度の函数とし
て示すものである。ここでも又より高い鉄含量の
合金は高温におけるより高い残留磁気を示してい
る。 実施例 16 第20図は、溶融スピニングされたNd0.25
(Fe1-yBy)0.75の磁化の温度依存性を示す。より高
いホウ素含量の合金は約100と300度ケルビンの温
度の間において凹みを示した。この見かけ上の変
態の理由は現在のところ理解されていない。キユ
ーリー温度(Tc)はホウ素の添加により実質的
に上昇した:即ちホウ素のない場合にはTc=453
ml及び3.75原子%ホウ素(y=0.05)の場合は
533mlである。第20図は各種ネオジム−鉄−ホ
ウ素合金に対するキユーリー温度に及ぼすホウ素
添加の影響を示すものである。 実施例 17 第21図は、ネオジム−鉄−ホウ素合金におい
てネオジム量の変化が0°〜600mlの温度範囲にお
いて溶融スピニングされた試料の磁化に及ぼす影
響を示す。全ての曲線において100°〜300°ケルビ
ンの間に凹みがみられるが、高鉄含量合金の磁化
曲線はより高いネオジム含量合金に比べてその温
度範囲において実質的により平坦である。 実施例 18 第22図はVs=15m/sで動く冷ホイール上
に675ミクロンのオリフイスから射出された
Nd0.15(Fe1-yBy)0.85(y=0.00、0.03、0.05、
0.07、0.09)のX線スペクトル(CuKアルフア)
を示す。選ばれた試料は各ホウ素量に対して最大
固有保磁力を示した。このX線のデータは数時間
に亘つて微細に粉末化された試料からとられたも
のである。X線強度単位は任意スケールによる。 ホウ素のない合金のX線スペクトルはネオジム
及びNd2Fe17に対応するブラツグ(Bragg)反射
を含んでいるが、そのいずれの組成もがNd或い
は(Nd2Fe17)の最高キユーリー温度が僅かに
331〓であるので、これらの合金における制限さ
れた量の保磁力の説明になるものは思われない。
〔Nd0.15(Fe1-yBy)0.85〕(ここで0.03y0.05)
中にホウ素を含有させると、Nd−Fe−B金属間
相が安定されることがX線データにより示されて
いる。この相は、永久磁石特性の役割を任うもの
である。そのキユーリー温度はその他の如何なる
知られたNd−Fe化合物のそれよりも十分に高い
ものである。 実施例 19 第23図は、Nd0.25(Fe0.95B0.05)0.75合金リボン
の急冷表面のX線スペクトルを自由表面と対比す
るものである。急冷表面は冷却基材上に衝突する
リボンの表面と定義される。自由表面は冷却表面
に接触しないリボンの反対側の平坦部である。明
らかに、自由表面試料は急冷表面よりもより大き
な結晶性を示す。これは自由表面が急冷表面より
も比較的ゆつくり冷却し、元素の結晶学的配列の
ためにより多くの時間を許容するという事実によ
り説明される。 実施例 20 第24図は、第2図から最大保磁力を示す最適
な直接急冷されたNd0.25(Fe1-yBy)0.75についての
示差熱走査熱量測定を示す。このデータは80〓/
分の加熱速度でとられたものである。ホウ素の添
加は明らかに結晶特性を増大させ、これらの最適
溶融スピンされた合金のアモルフアス或いはガラ
ス状特性を減少させる。これは、ホウ素は或るそ
の他の組成物例えば(Fe8B2)においてはガラス
形成を促進することが知られているので予測され
なかつたことである。y=0.05の合金は1000〓ま
でに何等の増大した見かけ上の比熱(ASH)放
出がないことに示されるように、特に結晶性を有
するものと思われる。940〓におけるASHの鋭い
上昇は合金の部分的溶融に伴うものと思われる。 実施例 21 第25図は、Vs=15m/s及び30m/sにお
いて急冷されたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金(y=
0.0、0.05及び0.09)についての示差熱走査熱量測
定のデータを示す。最適急冷に近い全てのVs=
15m/s合金のDSC記録線図は比較的平坦であ
り、X線データにより示された主として結晶性特
性を確認するものである。これに対して、y=
0.05及び0.09に対するVs=30m/s合金の全て
は、850〜900〓の近辺において見かけ比熱の増大
を示し、合金中にランダムに配列された原子がこ
の温度範囲において結晶化を行うことを示してい
る。加熱前の合金のX線パターンは又ガラス様或
いはアルモルフアス挙動を示し、20〜40°に単一
の幅広いピークを示している。 これに対して、y=0.0(ホウ素なし)合金に対
するDSC及びX線データはVs=15及び30m/s
間において殆んど変化しなかつた。更に900〓よ
り高温において見かけ比熱の何等の大きな増大も
生じ得ない。ホウ素はその後に硬磁性状態に焼な
ますことができる過急冷合金における微細構造を
達成するために必要である。ホウ素なしには過急
冷合金を硬磁性状態に焼まなすことは不可能であ
る。これはNd−Fe−B相が存在しないからであ
る。 実施例 22 第26図は、各種永久磁石材料の典型的減磁曲
線を示し、それらの最大エネルギー積の値を掲げ
るものである。明らかにSmCo5のみが本発明の
ネオジム−鉄−ホウ素組成物より僅かに良好な室
温磁性特性を示している。ボンデツドSmCo5粉
末磁石は実質的により弱いものである。本発明の
RE−TM−B組成物は、より低いコストの構成
元素及びより容易な製造方法のために配向
SmCo5磁石よりも実質的に低いコストで高品質
高保磁力の硬磁石用途に使用することができるも
のと思われる。本発明の硬磁石組成物は通常のマ
ンガン−アルミニウム−炭素、アルニコ、及びフ
エライト磁石よりもはるかに良好な特性を有する
ものである。 実施例 23 第27図は、Nd1-x(Fe1-yBy)x合金へのホウ素
の添加が合金の見かけキユーリー温度を上昇させ
ることを示している。本発明の実用性に関する限
り増大したキユーリー温度はこれらの改良された
硬磁石材料の使用可能性を拡大するものである。
例えば約500〓(237℃)より高いキユーリー温度
を有する磁石は150℃の温度が生じ得るボンネツ
ト下の用途に使用することができる。 第27図において、黒丸で示した点は特に40原
子%未満のネオジムを含有するネオジム−鉄溶融
スピニングされた合金の鉄含量に基づいて5%の
ホウ素を添加した場合に与えられる実質的なキユ
ーリー温度の増大を示すものである。ホウ素を添
加しないが、同様に40原子%未満のネオジムを含
有する合金において、著しい見かけキユーリー温
度の低下への傾向が示された。即ち、ホウ素の含
有はキユーリー温度を上昇させるのみならず、相
対的に低い稀土類元素濃度においてもキユーリー
温度を上昇させる。即ち、ホウ素を適当な実質的
にアモルフアスに近い状態のRE−TM合金に添
加することは比較的高い鉄濃度において固有保磁
力及びキユーリー温度を増大させる。これらの結
果は極めて望ましいものである。 実施例 24 本発明のRE−TM−B組成物中において、磁
性的に軟質の、実質的にアモルフアスに近い状態
の合金の焼なますことにより、比較的硬質の磁性
特性が誘導することができるかを決定するために
鉄に富んだ合金について実験を行つた。第28図
においてNd0.15(Fe0.95B0.05)0.85の代表的な合金を
30m/sの表面速度Vsを有する冷却円盤上に溶
融スピニングした。その様にして製造されたリボ
ンは、極めて微細な結晶とアモルフアス状の領域
とを含んでいると思われ、その減磁曲線の急な傾
斜(第28図の焼なましなし、Vs=30m/sの
曲線)により示される軟磁性を示した。この急冷
されたままの状態では、約1kOeの保磁力および
約2kGより大きい残留磁気を有していた。このリ
ボンを約850〓において約15分間焼なましたとこ
ろ、最大保磁力は約10.5kOeに増大し、合金は硬
磁性特性を示した。 同様なNd−Fe−B合金を溶融スピニングし、
Vs=15m/sの表面速度を有する冷円盤上で同
様に急冷したところ、約17kOeの固有室温保磁力
を有するアモルフアスに近い微細結晶状の合金が
生成した。(第28図の焼なまし無し、Vs=15
m/s)。これは焼なまし前後のいずれにおいて
もVs=30で急冷された合金よりもはるかに高い
保磁力である。Vs=15m/sで溶融スプニング
された合金を約850〓で焼なましたところ、その
固有保磁力は焼なまされたVs=30の試料のそれ
とほぼ匹敵する水準まで落ちた。 実施例 25 Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86の合金を25gの溶融合金
を石英るつぼからVs=30m/sの速度で回転す
るクロムめつき銅円盤の周辺上に射出して調製し
た。オリフイス径はほぼ670ミクロンであり、射
出圧力はほぼ20.68kPa(3.0psi)アルゴンであつ
た。これにより実質的に何等の硬磁性特性を有し
ない過急冷合金が生成した。「焼なまし無し」と
第29図上に印される線は溶融スピニングした状
態の合金の保磁力及び残留磁気を示す。 この溶融スピニングしたリボンを粗粉砕し、ほ
ぼ各々60mgの試料を秤量した。引続き加熱及び焼
なましを1気圧のアルゴン気流中においてパーキ
ン−エンマー(Parkin−Elmer)(DSC−ii)示
差熱熱量測定計において行つた。この熱量測定計
ははじめ室温にし、温度を160〓/分の速度で950
〓のピーク温度まで上昇させた。試料を室温まで
同じ速度で冷却した。減磁性データは最初試料を
約40キロガウスのパルス化磁界中において磁化し
た後に磁気測定計上でとられた。 第29図は、試料の第2象限減磁曲線をそれら
が950〓のピーク焼なまし温度に如何に長く維持
されるかの函数として示している。O分で示され
た線は950〓までに傾斜速度160〓/分で上昇さ
れ、次いで直ちに同一の160〓/分の速度で冷却
された試料の磁性特性を示す。5、10及び30分で
示される曲線は、それぞれ160〓/分の加熱及び
冷却傾斜速度において試料を950〓のピーク温度
に、5、10及び30分間維持したことを示す。 このデータより試料を950℃の高温度に任意の
実質的時間保持することは焼なまし合金の磁気強
度に悪影響を及ぼすことが明らかである。最良の
磁気特性は迅速に焼なまし、次いで迅速に冷却さ
れた試料について得られたので合金における望ま
しい硬磁性特性の形成のために焼なまし工程の速
度が重要であるように思われる。稀土類−鉄−ホ
ウ素合金において永久磁石相を形成するのに迅速
な対流加熱が有効であるが、その他の過急冷合金
を機械的に加工し、或いは熱加熱をするような方
法も又極めて微細な結晶永久磁石相の形成を促進
する。 実施例 26 Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金をVs=27.5及び30
m/sの急冷ホイール速度で溶融スピニングし
た。試料を40及び160〓/分の加熱及び冷却傾斜
速度で示差熱熱量測定中において焼なました。
Vs=27.5m/sで急冷した合金はVs=30.0m/
s合金よりもより高い残留磁気を示した。いずれ
のVs値に対してもより高い160〓/分の傾斜速度
で焼なました試料は40〓/分の傾斜速度で焼なま
したものよりもより高い第2象限残留磁気及び保
磁力を示した。この様に迅速な加熱及び最大温度
での短い時間が約20〜200ナノメータの望ましい
径の範囲の晶子の形成を促進するように思われ
る。過剰焼なましは、おそらく過剰の結晶成長を
引き起こし、最適単一領域径粒子よりも大きい、
粒子を形成するものと思われる。延長された焼な
まし(例えば第29図参照)などによりもたらさ
れた過剰の結晶生成は磁気強化を劣化させる傾向
を示す。 実施例 27 第31図は、Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金の最大
エネルギー積のプロツトを示す。白丸のデータ点
はX軸上に示される急冷ホイール速度Vsにおい
て直接急冷された合金のエネルギー積を示す。そ
の他のデータ点はX軸上に示されるVsで急冷さ
れ次いでそれぞれ1000、975及び950〓の最大温度
に160〓/分の加熱及び冷却傾斜速度で示差走査
熱量測定計中で焼なまされた合金の最大エネルギ
ー積を示す。 ほぼ19m/sのホイール速度で直接急冷された
合金については14.1メガガウスエルステツドの最
大エネルギー積に到達した。約20.5m/sよりも
大きいホイール速度で直接急冷された合金は急冷
ホイール速度と共に迅速に減少するエネルギー積
を示す。約Vs=30m/sにおいては、急冷され
たままの合金は実質的にエネルギー積を有しな
い。黒丸、三角形及び四角形のデータ点は各々
1000、975及び950〓の最大温度に焼まなされた後
に対応するX軸上のVsにおいて急冷された合金
に対する測定された最大エネルギー積を示す。焼
なまし工程は、160〓/分の加熱及び冷却傾斜速
度において、示差熱走査熱量測定計中において行
われた。第31図から合金を過急冷した後焼なま
すことにより高磁気エネルギー積を有する合金の
形態を形成することができることが明らかであ
る。これは、合金中の永久磁石特性の役割を担う
ものが微細結晶であり、おそらく最適単一領域径
と合致するという仮定を強く支持するものであ
る。過急冷合金即ちこの場合においては約20m/
sよりも大きいホイール速度で急冷された溶融ス
ピニングされたリボンはアモルフアスに近く、最
適単一磁気領域の径よりも小さい、それらの微細
構造の晶子又は粒子径を有するものである。加熱
工程は微細構造中の晶子或いは粒子の成長を促成
させ、最適単一領域径に近い径を達成するものと
思われる。驚くべきことに、950〓までに迅速加
熱後の晶子の大きさはリボンの厚さに亘つて十分
に均一である。 第32図は、示されたホイール速度において直
接に急冷された第31図の合金の第2象限磁化曲
線である。第33図は、これらの合金が示された
ホイール速度で急冷ホイールを離れた時点でのX
線回折パターンを示す。これらのX線スペクトル
から、ホイール速度を増大すると特異ピークの発
生を減少させ、はるかにアモルフアスに近い様相
を示すパターンを形成することが明らかである。
Vs=35及び40m/sに対するパターンはアモル
フアス、ガラス状物質の特性に近いものである。
第31図に関して説明した方法に従つて任意の合
金を焼なますと、第33図のVs=19m/sと同
様なX線回折パターンを形成する。しかしなが
ら、よりよい磁気特性は第33図のVs=27.5
m/sのような初めて何等かの初期結晶化を示す
適当に焼まなされた試料に見られる。ガラス状に
近いX線パターン(例えば第33図におけるVs
=35及び40m/s)有する合金な焼まなすと永久
磁力特性が形成されるが、残留磁気はより低いも
のである。 Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金の第2象限磁気特性
について初めに20.5m/sのホイール速度で急冷
したもの(第35図)と、35m/sのホイール速
度で急冷したもの(第36図)を対比した。僅か
に過急冷した材料(Vs=20.5m/s)は8キロ
ガウスを越える残留磁気及び12キロエルステツド
を越える磁力及び13.7メガガウスエルステツドの
最大エネルギー積を示した。他方、非常に過急冷
した合金(Vs=35m/s)は8メガガウス未満
の最大残留磁気を示した。非常に過急冷したVs
=35m/s合金の最大エネルギー積は11.9メガガ
ウスエルステツドであつた。 第34図はホイール速度Vs=19、20.5及び35
m/sにおいて急冷された第31図の合金につい
ての示差熱走査熱量測定計の記録を示す。最適直
接急冷合金を表わす19m/sで急冷されたものは
焼575〓において見かけ比熱(ASH)の減少を示
し、次いでDSCについて利用可能な最大走査温
度(〜1000〓)まで僅かなASHの増大を示す。
Vs=20.5m/sにおいて僅かに過急冷された合
金は575〓においてASHの減少を示したが、それ
は又約875〓においてASHの実質的増大を示し
た。この875〓におけるピークは合金中の結晶化
及び磁性相の成長に伴うものと理論付けられた。
実質的にアモルフアスに近い非常に過冷却された
Vs=35m/sで溶融スピニングされた合金は575
〓においてASHの減少を示さず、約875〓におい
て更に大きな増大を示す。 本実施例及びその他の実施例において、0.88
x0.86及び0.05y0.07である。RE1-x(Fe1-y
By)xは硬磁性特性の主として役割を担う相の名
目上の組成物であると思われる。好ましいRE元
素は実質的に相互に交換可能なネオジム及びプラ
セオジムである。この相はしかしながら、Pr及
びNdに代えて40%程度までのその他の稀土類を
置換してもそれを破壊することなく鈍感である。
同様にして、実質的量のその他の遷移金属も又相
を破壊することなく鉄の代りに使用することがで
きる。この相は、硬磁性特性を有する適当な微細
構造のあらゆる組成物中に存在するものと思われ
る。しかしながら、構成成分の量の変化は存在す
る磁性相の量を変化させ、従つて磁性特性特に残
留磁気を変化させる。 第37図は、自由表面、中間表面及び急冷表面
近傍の微細構造を示す過急冷(Vs=30m/s)
のNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86の破断表面の走査電子顕
微鏡写真である。より遅い冷却が行われる自由表
面は顕微鏡写真上に斑点状外観として示される極
めて少ない程度の結晶化を示す。図面の中枠の点
は異質の無意味なSEM特質である。リボンの中
間及び急冷表面は実質的にアモルフアスに近く、
個々の晶子が明確には区別できない。 第38図は、160〓/分の加熱及び冷却傾斜速
度における950〓の最大温度へのDSC焼なまし後
の過急冷(Vs=30m/s)のNd0.14(Fe0.95B0.05)
0.86の破断表面のSEMでる。このSEMより焼なま
し工程の結果、十分に規則的な形状の晶子或いは
粒子がリボン中に形成されていることが明らかで
ある。これらの晶子は20〜400ナノメータの平均
径を有するが、14.1MGOeの直接急冷合金の晶子
程にはリボンの厚み方向において均一な径を有し
ない。均一晶子径は最大エネルギー積合金の特性
のように思われる。これらの晶子の好ましい径の
範囲は約20〜400ナノメータ好ましくは約40〜50
ナノメータ平均である。 第39図は、本実施例の最適に直接急冷された
合金の第2象限磁化曲線を過急冷され焼なまされ
たVs=20.5及び35m/s試料と対比して示すも
のである。 実施例 28 第10図は、ホウ素のない及びy=0.03、
0.05、0.07、0.09合金に対するNd0.15(Fe1-yBy)0.85
の残留磁気のプロツトである。これらの試料は、
ほぼ27.5m/sの急冷速度においてほぼ675ミク
ロン径のオリフイスからキヤストされたものであ
る。後述する如く、これらの試料はほぼ160〓/
分の加熱及び冷却傾斜速度で示差熱走査熱量測定
計中においてほぼ975〓のピーク温度に加熱され
た。ホウ素のない合金y=0.0は焼なまし及び磁
化後に実質的に何等の保磁力を示さなかつた。
0.03ホウ素を含有するものはほぼ6キロエルステ
ツドの保磁力を示した。0.05のホウ素含量におい
ては、残留磁気及び保磁力は共にそれぞれほぼ
17.5キロエルステツド及び7.5キロガウスまで実
質的に増大した。0.07のホウ素含量においては保
磁力は増大したが他方残留磁気は僅かに低下し
た。0.09のホウ素含量においては、残留磁気及び
保磁力は共に0.07のホウ素含量のものに比べて低
下した。 実施例 29 第40図はVs=30m/sの急冷ホイール上に
675ミクロンのオリフイスを通して溶融スピニン
グされたPr0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁プ
ロ
ツトである。得られた合金リボンは過急冷され、
実質的に保磁力を有しなかつた。このリボンの試
料を160〓/分の加熱及び冷却傾斜速度において
示差熱走査熱量測定計中において、それぞれ900、
925、及び975〓の最大ピーク温度に焼なまされ
た。900〓の最大温度に加熱された合金が最も高
い残留磁気を有した。ピーク焼なまし温度の増加
は残留磁気を僅かに減少させる傾向を有したが保
磁力を極めて増大させた。 明らかに、プラセオジムも又稀土類−鉄−ホウ
素硬磁性相の稀土類の主成分として有用である。
又、過急冷された元々永久磁石でない合金を焼な
ます時間および温度を永久磁石特性を所望通りに
あつらえるようにコントロールできることが明ら
かであるように思われる。迅速なより高温な焼な
ましは幾分残留磁気を減少するものの極めて高い
保磁力を達成するために使用することが出来るよ
うである。他方、より低温の迅速焼なましを用い
ると、15キロエルステツドを越える保磁力におい
てもなお残留磁気を増大することによりエネルギ
ー積を最大にする傾向を有する可能性がある。 実施例 30 第41図は、REがプラセオジム、ネオジム、
サマリウム、ランタン、セリウム、テルビウム或
いはジスプロシウムであるRE0.135(Fe0.935B0.065)0
.865合金についての減磁曲線を示す。各合金中に
おいては、単一の稀土類のみが使用された。即
ち、これらの稀土類元素は合金試料を形成するた
めに互に混ぜ合わされなかつた。各合金はVs=
30m/sで回転する急冷ホイール上にほぼ675ミ
クロン径の射出オリフイスを通して溶融スピニン
グされた。形成されたままの合金の各々は1キロ
エルステツド未満の保磁力を有し、過急冷されて
いた。これらの合金試料を160〓/分の加熱及び
冷却傾斜速度のおいて示差熱走査熱量測定中にお
いて950〓の最大温度で約500〓以下の最低温度に
焼なました。 これらの試めされた稀土類元素の中で高い保磁
力、残留磁気及びエネルギー積を有する焼なまし
合金を形成したものはプラセオジム及びネオジム
のみであつた。サマリウム及びランタンは十分に
傾斜の大きい残留磁気曲線と共に極めて僅かな保
磁力を示した。セリウムは幾らかの保磁力及び残
留磁気を示した。テルビウムは低い保磁力及び極
めて低い残留磁気を示した。純粋なプラセオジム
及びネオジム合金以外のものは、いずれも極めて
強力な永久磁石を作成するに適した特性を示さな
かつたが、その他の稀土類元素のヒステリシス特
性は軟磁性その他の用途に極めて有用であり得る
磁性材料を提供する可能性がある。 実施例 31 第42図は、(Nd0.8RE0.2)0.135(Fe0.935B0.065)
0.
865合金中の異なつた稀土類元素をネオジムとそ
のような稀土類元素の量に基づいて20%置換させ
た場合の影響である。これらの80%のネオジム及
び20%のその他の稀土類元素合金の各々は実施例
31と同様にして溶融スピニングされ加工された。
20%のジスプロシウム、プラセオジム及びランタ
ンの置換は良好な永久磁石特性を有する合金を形
成した。テルビウム含有合金は磁力計で測定し得
る以上の保磁力を有した。サマリウム含有合金は
8キロガウスを越える残留磁気及び約6キロエル
ステツドの保磁力を示した。表1は実施例31及び
32で示された合金の組成、固有保磁力、残留磁気
及びエネルギー積を示す。
久磁石合金に関する。英国特許出願第2100286A
号(名称「高保磁力稀土類−鉄磁石」)は新規硬
磁性組成物及びその製法を開示する。より具体的
には、それは1以上の遷移金属と1以上の稀土類
元素の合金化混合物に関する。これらの合金は溶
融状態からそれらが粉末試料のX線回折により決
定可能なような極めて微少な粒子結晶の微細構造
をもつて固化するように注意深く制御された速度
で溶融状態から急冷される。これらの合金は飽和
磁化後に少なくとも約1000エルステツドの室温固
有保磁力を有する。これらの磁石合金の好ましい
遷移金属は鉄であり、好ましい稀土類元素はプラ
セオジム及びネオジムである。これらの構成成分
は何故好まれるかという理由の中にはそれらの自
然界における比較的豊富さ、低コスト及び本来の
より高い磁気モーメントがある。 本発明により上記初期の発見に対比して、著し
く改良された特性を有する新規磁石群が発見され
た。本発明の目的は、極めて高い残留磁気及びエ
ネルギー積並びに室温より十分高いキユーリー温
度を有する極めて微細な粒子結晶構造を有する稀
土類元素及び鉄に基づく新規硬磁性組成物を提供
することである。本発明のもう一つの目的は、強
い永久磁石が信頼性よく且つ経済的に製造される
ように溶融され、及び迅速に急冷される合金中に
安定な、微細結晶状の硬磁性の稀土類元素及び鉄
含有相を形成することである。 より具体的な目的は、1以上の稀土類元素、1
以上の遷移金属元素及びホウ素元素の混合物を溶
融し迅速に急冷することにより硬磁性合金を作る
ことである。その様な合金は、ホウ素を含まない
合金よりもより高い固有保磁力及びエネルギー積
を示す。更に特別の目的は、その様な高強度の磁
石合金を鉄、ホウ素及び低原子量稀土類元素特に
ネオジム及びプラセオジムから作ることである。
もう一つの目的は、これらの硬磁性合金を溶融ス
ピニング法或いは同様な迅速固化法により作るこ
とである。 更に又本発明の目的は新規で、安定で、稀土類
−鉄−ホウ素の金属間の極めて微細結晶構造の磁
性相を提供することである。更に特別の目的は、
晶子径が直接急冷或いは過急冷及び引続く加熱処
理により最適な単一磁性領域(磁区)径に合致す
るように表われるようにその様な相の形成を制御
することである。更に又別の目的は溶融スピニン
グ法その他の迅速に急冷されたRE−Fe−B合金
特にネオジム又はプラセオジム−鉄−ホウ素合金
中にその様な最適領域径晶子を直接或いは間接的
に形成することである。 更に本発明の目的は、低原子量稀土類元素と鉄
の混合物中に適量のホウ素を提供して高い残留磁
気及びエネルギー積を有する安定で極めて微細結
晶の金属間相の形成を促進することである。もう
一つの特別の目的は構成金属元素を適当な割合で
提供し、これらの新らたな金属間相を形成し、次
いでこれらの合金を得られる硬磁性特性を最適化
するように加工することである。 本発明の硬磁性特性を有する合金は基本式
RE1-x(TM1-yBy)xを有するように形成される。 この式においてREは1以上の稀土類元素を表
わし、その60原子パーセント以上はネオジムおよ
び/またはプラセオジムである。稀土類元素は周
期律表のA族のスカンジウム及びイツトリウム
及び原子番号57(ランタン)〜71(ルテチウム)の
元素を含む。好ましい稀土類元素はランタニド系
列の低原子量元素であり、特にネオジム及びプラ
セオジムである。しかしながら、実質量の或る種
のその他の稀土類元素も永久磁石特性を破壊しな
いかあるいは実質的に劣化することなくこれらの
好ましい稀土類元素と混合することができる。 また、TMは1以上の遷移金属を表わし、その
60原子パーセント以上は鉄である。鉄はその比較
的高い残留磁気、低コストにより好ましい。鉄と
その他の遷移金属とを磁気特性に悪影響を及ぼす
ことなく混合することができる。ただし、鉄或い
は鉄とコバルトの混合体であることが望ましい。
ニツケル、クロム、マンガンも又遷移金属であ
る。しかしながら、それらを10%の量を越えて含
ませると、一般的にNd−Fe−B合金の永久磁石
特性に悪影響があることが見出された。 最も好ましい合金は、稀土類元素Ndおよび/
またはPr、及び遷移金属元素Feを含有する。こ
れらの軽稀土類−鉄の組合せのすぐれた特性は、
少なくとも一部は軽稀土類元素と鉄間の強磁性結
合によるものと思われる。即ち、最適合金におい
て、稀土類の軌道磁性モーメント(L→)は鉄のス
ピンモーメント(S→)と同一の平行方向へ並び、
その結果全モーメント(J→)はL→+S→に等しくな
る。Er、Tb及びHoのような重稀土類元素におい
ては、磁性結合は反強磁性であり、稀土類元素の
軌道磁性モーメントは鉄スピンモーメントに対し
逆平行となり、その結果全モーメントJ→=L→−S→
となる。従つて、強磁性的に結合された軽稀土類
−鉄合金の全磁性モーメントは反強磁性的に結合
された重稀土類元素/鉄合金のそれよりも大き
い。稀土類元素、サマリウムは鉄と強磁性的に或
いは反強磁性的に結合することができ、従つて、
本発明に関して云えば、軽稀土類元素及び重稀土
類元素のいずれとしても挙動する。 Bはホウ素元素の原子記号である。Xは該組成
物中に存在する遷移金属とホウ素を合わせた原子
分率であり、一般的に0.5x0.9好ましくは0.8
x0.9である。yは存在するホウ素及び遷移
金属の量に基づいた組成物中に存在するホウ素の
原子分率である。yに対して許容可能な範囲は
0.005y0.10、好ましい範囲は0.05y0.07
である。Bは総組成の約10原子%を越えて存在す
べきではなく、好ましくは7%未満である。適当
な微少な結晶微細構造を有する合金中への僅かに
少量のホウ素の添加が200℃まで、或いはそれ以
上の温度における特に高鉄濃度を有するRE−Fe
合金の保磁力を実質的に増大させることが見出さ
れた。事実、合金、Nd0.2(Fe0.95B0.05)0.8ははるか
に高価なSmCo5磁石の硬磁性特性と実質的に匹
敵する約20キロエルステツドを越える固有室温保
磁力を示した。ホウ素の含有は又合金のエネルギ
ー積を改良し、そのキユーリー温度を増大させ
た。 本発明による永久磁石合金は適当な重量割合の
元素形態の稀土類、遷移金属及びホウ素を混合す
ることにより作られる。この混合物をアーク炉熔
解して合金インゴツトを形成する。この合金を次
いで石英るつぼ内で再溶融し、小さなノズルを通
して、回転する冷表面上に絞り出す。これにより
合金の薄いリボンが生成する。この方法を一般的
にこの技術分野では「溶融スピニング法」と称
し、又特開昭57−210934号公報に説明されてい
る。溶融スピニング法において、溶融スピニング
された材料の急冷速度は急冷表面の線速度を変化
させることにより変えることができる。適当な速
度範囲を選択することにより、高い固有保磁力及
び残留磁気を示す生成物が得られた。更に、その
様な性質を有する製品は溶融物から直接急冷して
も或いは後述の如く過急冷し焼なますことによつ
ても製造することができることが見出された。い
ずれの場合にも良好な磁性特性が得られる場合に
は、磁性材料は極めて小さな(約20〜400ナノメ
ータ平均直径)最適単一磁性領域径以下の近くの
大きさにあると思われる晶子よりなるものであつ
た。走査電子顕微鏡により示された晶子の全く均
一な形状は正方晶或いは立方晶構造のような全て
の方向に全く均一な結晶構造を示唆する。その様
な構造の合金は従来知られていなかつた磁性相を
構成する。 稀土類元素及び鉄の混合物への適量のホウ素の
含有は十分に広い範囲の急冷速度にわたつて安定
な硬磁性相の形成を促進することが見出された。
全ての溶融スピニングされた硬磁性のホウ素含有
RE−鉄−合金の残留磁気及びエネルギー積が改
良された。合金のキユーリー温度も又実質的に上
昇した。以下本発明を更に詳細に説明する。 本発明は改良された硬磁性稀土類−遷移金属組
成物を作るに当り、少量のホウ素元素を導入し、
構成成分の溶融混合物をアモルフアスの軟磁性材
料をもたらす速度と軟磁性結晶材料をもたらす速
度の間の速度で急冷することにより製造する方法
に関する。 ここに、Hは印加された磁場の強度を指し、
Hciは固有保磁力即ち磁化Mを有する磁化試料を
ゼロ磁化に戻すのに必要な逆磁場である。Mは電
磁気単位での試料の磁化である。Msは飽和磁化
即ち印加された磁場により試料中に誘導されるこ
とのできる最大磁化である。Bは磁気誘導即ち試
料の磁束密度でありB=H+4πM(emu)(B、M
及びHはガウス或いはエルステツドの単位)、Br
は残留磁気誘導である。BHはエネルギー積であ
る。及びTは特に断りのない限り、ケルビン度の
温度である。「硬磁石」及び「硬磁性合金」とは
少なくとも約1000エルステツドの固有保磁力を有
する組成物を指す。 溶融スピニング法 溶融スピニング法は高合金鋼から「溶融ガラ
ス」を作るために用いられてきたよく知られた方
法である。本発明に関する限り、溶融スピニング
法は適当な重量割合の構成成分を混合し、それら
を一緒に溶融して所望組成の合金を形成すること
を含む。アーク熔融法は、合金の加熱容器からの
汚染を防止するので、実験目的のためには好まし
い技術である。 以下の実施例においては、合金インゴツトは石
英製のスピン溶融管(るつぼ或いはタンデツシ
ユ)の内側に嵌めこまれるに十分に小さな塊に破
壊された。セラミツクその他の適当な耐火材料を
使用することが可能である。各管はそれを通して
合金が押し出されることのできる小さなオリフイ
スをその底に有した。管の頂部は密封され、溶融
合金上の管内に加圧ガスを含有させる手段が設け
られた。溶融スピニングされる合金を含有する管
の部分の周りには、加熱コイルが配置された。コ
イルを活性化した際に管内の合金の塊は溶融し、
流動物を形成した。 不活性ガスを溶融合金上の空間に一定の正圧で
導入し、それを一定速度で小さなオリフイスを通
して射出する。このオリフイスは溶融金属が迅速
に冷却され固化されてリボン形状にされる冷表面
から僅かに短い距離を置いて設けられる。この表
面はクロムメツキされた回転銅盤の外部周面であ
つたが、その他の冷表面及び材料例えば高熱伝導
性を示すモリブデンなども又使用可能なものであ
る。 円盤は射出された合金と冷表面間の相対速度が
実質的に一定であるように一定の速度で回転され
た。しかしながら、急冷表面が動く速度は実験の
間を通して急冷表面の加熱、合金溶融温度の変化
或いはリボン内の所望の微細構造の形成などの要
因を斟酌して変え得る。 ここで円盤速度(Vs)は溶融スピナーの急冷
円盤が一定の回転速度で回転する際の冷表面上の
一点のメートル/秒で表わされた速度である。冷
円盤は合金リボンよりもはるかに質量があるので
それはその上で固化する金属に対して無限に厚い
熱溜りとして作用する。この円盤は長期間の運転
に熱の蓄積を防止するために任意の適当な手段で
冷却することができる。ここで用いられる「溶融
スピニング」或いは「溶融スピニングされた」と
いう用語は上記の如き方法並びに同様な結果を達
成する同様な方法を指すものである。 比較的より冷たい円盤上での合金のリボンの冷
却速度の主たる限定要因はその厚みである。リボ
ンが余りに厚いと冷表面から最も離れた金属は余
りにもゆつくり冷却し、磁性的に軟質の状態で結
晶化する。若し、合金が極めて迅速に冷却すると
リボンは殆んど完全にアモルフアスないし極めて
微細の結晶状態の間のどこかの微細構造をとるよ
うになる。 過急冷された溶融スピンリボンは通常数百エル
ステツド未満の低い固有保磁力を有する。若しそ
れらがアモルフアス即ち完全にガラス状であれば
それらは最適速度で直接急冷された合金に匹敵す
る磁性特性を達成するように後で焼なますことが
できない。しかしながら、もし合金がガラスを生
成する速度よりは僅かに遅い速度で冷却されるな
らば初期の微細構造が発生するようである。僅か
に過急冷された合金は形成されたままでは低い保
磁力を有するが、最適微細結晶硬磁石相に近い相
を発生する能力を有する。即ち、幾分過急冷され
た合金をコントロールして迅速に焼なますと微細
結晶硬磁石相の成長を促進することが可能であ
る。この相は最良の直接急冷されたホウ素含有合
金リボンに存在するものと同一のものと思われ
る。 以下の実施例の全てにおいて、上記型の溶融ス
ピニング装置を用いて新規磁性組成物のリボンを
作成した。実施例1、2、4〜9、12〜20及び23
〜24に用いた石英管は約100mm長及び12.7mm直径
であつた。各実験に約4gの合金塊を管に添加し
た。射出オリフイスは丸型で約500ミクロン直径
であり、約34.47kPa(5psi)のアルゴン射出圧力
を使用した。残りの実施例については、石英管は
約127mm長及び25mm直径であつた。各実験には約
25〜40gの合金の塊を添加した。押し出しオリフ
イスは丸型で直径は約675ミクロンであつた。約
20.68kPa(3.0psi)のアルゴン押し出し圧力を使
用した。いずれの場合も、オリフイスは冷却円盤
の冷表面から約3.1mm〜6.3mm(1/8〜1/4インチ)
離して配置した。円盤は初めに室温であり外部的
に冷却は行わなかつた。得られた溶融スピニング
されたリボンは約30〜50ミクロンの厚さであり、
約1.5mm幅であつた。 溶融スピニング法は、本発明のホウ素で強化さ
れたRE−TM磁石材料を作成するのに好ましい
方法であるが、その他の匹敵する方法を使用する
こともできる。溶融スピニング法の重要な要素は
所望の極めて微小な結晶微細構造を生成するため
の溶融合金の制御された急冷である。 X線データは硬磁性相が事実極めて微細結晶性
を有するとの仮定を裏付けている。走査電子顕微
鏡の結果は、最適平均結晶径が約20〜400ナノメ
ータにあることを示す。その様な小さな晶子径は
本発明のRE−Fe−B合金の最適単一領域径にほ
ぼ合致するものと思われる。 組成物 本発明の磁性組成物は或る種の稀土類元素、遷
移金属元素及びホウ素の溶融された均一な混合物
から形成される。 稀土類元素としては、周期律表の第A族のス
カンジウム及びイツトリウム並びに原子番号57番
(ランタン)乃至原子番号71番(ルテチウム)の
ランタニド系列元素が含まれるが、本発明の磁石
組成物について所望の高保磁力を達成するために
は、好ましい稀土類構成元素或いは合金のf−軌
道は空、完全充填、或いは半充填であるべきでな
い。即ち、合金化稀土類構成成分のf−軌道に存
在する電子の数は0、7又は14であるべきでな
い。 本発明に使用するのに好ましい稀土類元素は二
つのランタニド系列の低原子量元素即ちネオジム
及びプラセオジムである。これらは、軽稀土類元
素の中で最も豊富にあり、最も安価であり、最高
の磁性モーメントを有するものである。元素Nd
及びPrは又固有的に高い磁性モーメントを有し、
鉄と強磁性的に結合する。(全モーメントJ→=L→
+S→)。 合金の結晶格子中において稀土類元素を相互に
置換することは通常可能である。例えば、稀土類
元素の原子半径が、それが遷移金属と混合されて
いる合金の挙動及び顕微鏡的構造に対し重要であ
る場合には例えば二種の稀土類元素、一つはより
大きな原子径を有し、一つはより小さな半径を有
する異つた稀土類元素の置換は元の合金と同様な
結晶学的構造を有する合金を生成する可能性があ
る。 従つて、我々の合金においてもPr及びNdの代
りにその他の稀土類元素を置換することは可能で
ある。しかしながら、テルビウム、ホルミウム、
ジスプロシウム、エルビウム及びツリウムなどの
重稀土類元素は鉄とは反強磁性的に結合する。従
つて、これらの重稀土類含有鉄合金はNd−Fe及
びPr−Fe合金のように強い永久磁石を製造する
ことは期待することができないであろう。 元素鉄、ニツケル、コバルト、クロム、銅及び
マンガンは遷移金属である。本発明の実施におい
て鉄は必要且つ好ましい成分である。更に、鉄は
天然に豊富に存在し、安価であり、残留磁気が固
有的に高い。コバルトは鉄の一部の代りに用いる
ことが出来る。その他の少量の遷移金属は本発明
の合金に永久磁性特性を余り激しく妨害するもの
ではないが、それらは又永久磁性特性を強化する
ものでもない。 ホウ素は全ての場合に稀土類及び遷移金属元素
と同様に元素形態で使用された。しかしながらホ
ウ素とその他の元素との合金化された形成物も又
等しく適するものである。少量のその他の元素も
又それらが組成物の磁性特性を余り劣化させない
限り存在し得る。 一緒に合金化されるRE、TM及びBの相対量
はここでは、原子分率或いは原子%で表わされ
る。ここでは、原子分率と原子量分率とは区別さ
れる。例えば、Nd0.4(Fe0.95B0.05)0.6の原子分率式
を有する組成物の1原子量単位は下記の通りであ
る: 0.4×原子量Nd=0.4×144.24=57.696gNd 0.6×0.95×原子量Fe=0.57×55.85=31.835gFe 0.6×0.05×原子量B=0.03×10.81=0.324gB 計89.855g これを成分の重量分率或いは重量%で表わすと
次の通りになる: 重量分率 重量% Nd 57.696/89.855=0.642 64.2 Fe 31.835/89.855=0.354 35.4 B 0.324/89.855=0.004 0.4 本発明の硬磁石合金の好ましい組成範囲は約10
〜20原子%の稀土類元素と残りが遷移金属及び少
量(全部で10原子%未満、好ましくは7原子%未
満)のホウ素よりなるものである。これよりも高
い割合の稀土類元素の量も可能であるが、磁気エ
ネルギー積に悪影響を及ぼす。少量のその他の元
素も又本発明の実施に実質的に悪影響を及ぼさな
い限り存在することが可能である。以下本発明を
実施例により更に説明する。 実施例 1 第1図において、ネオジムと鉄の合金をこれら
の元素の実質的に純粋な市販の入手可能な形態で
適当な重量比で混合することにより作成した。こ
れらの混合物をアーク炉熔解により合金インゴツ
トを形成した。各合金中のネオジムの量は0.4の
原子分率に維持した。鉄及びホウ素構成成分を合
わせて0.6の原子分率にした。ホウ素の原子分率
は鉄及びホウ素の存在量に対して0.01〜0.03に変
化させた。各合金を上記方法により溶融スピニン
グを行つた。各合金急冷速度は急冷ホイールの表
面速度を変えることにより変化させた。各試料当
り約4gのリボンを作成した。 本実施例及びその他の実施例の各々の合金の固
有保磁力は下記の方法により求めた。合金リボン
を先ず硬表面上でローラーを用いて粉末化した。
ほぼ100mgの粉末を磁力計用標準円筒試料ホルダ
ー中に充填した。試料を次いでほぼ45キロエルス
テツドのパルス化磁界内において磁化させた。こ
の磁界は対象合金の磁気飽和(Ms)に到達する
に十分強いものではないと思うが利用可能な最強
のものであつた。固有保磁力の測定は19キロエル
ステツドの最大操作磁界を有するプリンストン応
用研究所振動試料磁力計を用いて行つた。磁化値
はアーク炉製錬された磁性材料の密度に対して基
準化された。 第1図より固有保磁力(Hci)は急冷速度(Vs
の函数)及びホウ素含量に依存することがわか
る。最高の総括固有保磁力は鉄及びホウ素の存在
量に対して最大のホウ素(3%)を含有するネオ
ジム鉄合金について達成された。より少ないホウ
素割合のものもホウ素のない合金に比して組成物
の固有保磁力が改良された。最適の基材速度は
500ミクロンの射出オリフイス及び約34.47kPa
(5psi)の射出圧力を有する小さな石英管につい
ては約7.5m/秒であつた。ホイール速度が5
m/秒未満及び15m/秒を越えるものについては
固有保磁力はより低かつた。 実施例 2 第2図は、ネオジムが合金の25原子%を占める
場合のネオジムと鉄の合金についての固有保磁力
対基材急冷速度のプロツトである。試料は実施例
1と同様にして作成され、試験を行つた。明らか
に、ホウ素を鉄及びホウ素の存在量に対して3及
び5原子%の量で含ませるとこれらの合金の固有
室温保磁力を大きく改良した。ホウ素なしには、
この高鉄含量合金は極めて高い固有保磁力を示さ
ない(高々2.3kOe)。少量のホウ素の含有によつ
てさえ、それが存在しないある種の合金内におい
て高い固有保磁力を形成できるように思われる。
Nd0.25(Fe0.95B0.05)0.75合金(3.75原子%B)は例
えば稀土類元素−コバルト磁石の固有保磁力に比
肩し得る19.7kOeのHciを達成した。 実施例 3 第3図は、鉄及びホウ素の存在量に対するホウ
素の分率が0.03、0.05、0.07及び0.09であるNd0.15
(Fe1-yBy)0.85の溶融スピニングされたリボンの急
冷速度の函数としての固有室温保磁力のプロツト
である。本実施例においてはこの合金は約675ミ
クロンのオリフイス直径を有するより大きな石英
管から約20.68kPa(3psi)のアルゴンの射出圧力
において溶融スピニングされた。最大保磁力は約
17.5m/秒の急冷表面速度においてy=0.07に対
して達成された。y=0.05及び0.09に対する最大
固有保磁力はいずれもy=0.07よりも低かつた。
0.09のものは又高保磁力磁性相が形成される急冷
速度の枠がより狭いものであつた。0.03のホウ素
を含有することにより、ホウ素を有しないものに
比べて、合金の固有保磁力を増大させたが、しか
し、固有保磁力の最大値はより高いホウ素含有合
金のそれよりも実質的に低いものであつた。 実施例 4 第4図はNd含量が10〜30原子%と変化せしめ
られ、鉄対ホウ素の比が0.95:0.05に一定に保た
れたネオジム、鉄及びホウ素の溶融スピニングさ
れた合金リボンの急冷速度の函数としての固有室
温保磁力のプロツトである。10原子%のネオジム
に対して達成された最大保磁力は僅かに約6キロ
エルステツドであつた。15原子%のネオジムにつ
いては、達成された最大固有保磁力は約17キロエ
ルステツドであつた。しかしながら、その他の全
てのネオジム含量について、最大固有保磁力は少
なくとも20キロエルステツドであつた。これらの
合金に対する最適急冷速度は10〜15m/秒の範囲
であるように思われた。 実施例 5 第5図は、溶融スピニングされたネオジム鉄合
金の室温において測定された残留磁気の基材急冷
速度の函数としてのプロツトである。高鉄含量合
金については材料の残留磁気がそれを越えると迅
速に低下する明確な臨界基材急冷速度がある。20
m/秒未満の基材急冷速度においてはネオジム合
金は少なくとも4キロガウスの残留磁気を示し
た。鉄の濃度を増加させると、残留磁気がX=
0.67における最大4.6KGからX=0.9に対する
8.0KGまで相当に増大する。急冷されすぎたリボ
ン(例えばVs>20m/s)を注意深く制御して
迅速に焼なますと、以下に説明される如く最適に
急冷された合金に対応する保磁力及び残留磁気を
誘導することができる。 実施例 6 第6図はいくつかの異つた基材冷却速度に対す
る溶融スピニングされたNd0.25(Fe0.95B0.05)0.75に
対する減磁曲線である。Vs=7.5及びVs=10m/
秒に対する第2象限における比較的平坦な減磁曲
線により特徴付けられる比較的四角のヒステリシ
スループはより高いエネルギー積が得られるため
に多くの硬磁石用途に望ましいものである。 実施例 7 第7図は、溶融スピニングされたNd0.2(Fe0.96
B0.04)0.8合金についての初期磁化磁界の函数とし
ての減磁曲線を示す。この曲線は19キロエルステ
ツドの磁化磁界について45キロエルステツドの磁
界よりも実質的に低い。実施例1で述べた如く、
磁気飽和を誘導するに十分なより強い磁化磁界を
与えればこのRE−Fe−B組成物についてもより
高い残留磁気及びHciを達成することが可能であ
る。 実施例 8 第8図は、溶融スピニングされた25原子%のネ
オジム鉄合金に対する減磁曲線である。0.03及び
0.05の原子分率のホウ素(鉄及びホウ素の存在量
に対して)を添加すると、この合金に対する減磁
曲線を実質的に平坦にし、且つ延長し、より高い
エネルギー積を示している。第7図に示したより
もより高いホウ素含量、例えばy=0.07、は保磁
力の更に増大する量が少なく、残留磁気が低下
し、エネルギー積の低下が生ずる。 一般的に、溶融スピニングされた稀土類元素−
鉄合金に余りに多量のホウ素(全組成物に基づ
き)を添加しても固有保磁力におけるたいした利
益は得られず、エネルギー積の損失が生ずること
がある。過剰のホウ素は又望ましい磁性相が直接
形成される急冷速度の範囲を狭ばめるようであ
る。(例えば第3図を参照)。実験的証拠の示すと
ころによれば約5〜6の総原子%を越えるホウ素
の濃度はこれらの材料の硬磁性特性が基づく磁性
RE−Fe−B金属間相のホウ素濃度平衡を越える
ものである。過剰のホウ素は10原子%まで或いは
それを越える濃度まで磁性相を破壊するものでは
ないが約6原子%を越えるホウ素濃度は合金の磁
性特性を実際に稀釈するものである。しかしなが
ら、約5〜6%以下の量でホウ素を含有せしめる
と、急冷に際し極めて微細な結晶性の硬磁性の微
細構造を形成する結晶性金属間磁性相の形成を安
定化させる。5〜6原子%を越える過剰のホウ素
は磁性的に軟質のFe−Bガラスの形成を促進す
るようである。 実施例 9 第9図はPr0.4Fe0.6及びPr0.4(Fe0.95B0.05)0.6に
対
する固有室温保磁力を示す。少量のホウ素、ここ
においては全組成物の3%、の添加は約7.5m/
秒の急冷速度においてプラセオジム−鉄化合物の
固有保磁力をおよそ6.0から16kOeを越える値ま
で改良することがわかつた。ネオジム−鉄系につ
いては、広範に検討を行つたが、ホウ素を含有
し、本発明に従つて作成されたその他の稀土類及
び遷移金属合金は以下の実施例により例示される
ような永久磁石特性を示す。 実施例 10 第11図及び第12図はNd1-x(Fe0.95B0.05)x合
金の特性を示す。これらの試料はVs=15m/s
の最適速度に近い速度で動いている急冷ホイール
上に675ミクロンの毛細管から射出された。第1
1図はいくつかのネオジム含量についてのエネル
ギー積(BH)、残留磁気(Br)及び誘導保磁力
(Hc)である。残留磁気、保磁力及び磁気エネル
ギー積は全てほぼ0.86に等しいX(Fe及びBの全
原子分率)にピークを有する。ほぼ配向サマリウ
ム−コバルト磁石のエネルギー積に対応する
14.1MGOeのエネルギー積が達成された。第12
は固有保磁力Hciを示す。最大Hciは約X=0.75
において達成された。 第13図は、14.1メガガウスエルステツド直接
急冷合金のリボン試料の横断破断表面の走査電子
顕微鏡写真である。これらの写真は急冷表面近
く、即ち溶融スピニング法において急冷ホイール
に衝突する表面の近く、リボン断面の中心、及び
自由表面即ち急冷ホイールから最も遠い表面にお
いてとられたものである。 リボンの厚み方向に実質的に均一な晶子径を示
す磁性材料は厚み方向に実質的に変化した晶子径
を示すよりもより良い永久磁力特性を示す傾向を
有することがわかつた。第13図の直接急冷材料
はほぼ20〜50ナノメータの範囲の大きさの微細晶
子よりなるように思われる。この晶子径はおそら
く最適単一磁性領域径に近いものである。 第14図は、14.1メガガウスエルステツド直接
急冷磁性材料の減磁挙動を示すものである。約
8.2kGの比較的高い残留磁気が高いエネルギー積
(B×H)に実質的に寄与する。 実施例 11 第15図はNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金中のネオジ
ム含量の変化の第2象限減磁曲線に及ぼす影響を
示すものである。これらの試料はVs=15m/s
の最適急冷ホイール速度近傍において675ミクロ
ン毛細管から射出された。約10%未満のネオジム
含量に対しては誘導保磁力Hは約7キロエルステ
ツド未満である。最高残留磁気はほぼ15〜13.4原
子%のネオジム含量について達成されている。X
=0.8及びX=0.75のより高いネオジム含量は残
留磁気を減少させる傾向を有するが、しかし、直
接急冷合金の固有保磁力を増大させる。この知見
よりネオジム−鉄−ホウ素合金の最適に近い組成
はほぼ14%のネオジムを含有するものと仮定され
た。しかしながら、最終的磁石特性において達成
を希望するものに応じて、これらの組成において
は実質的な自由度が存在し得る。更に、以下に示
すようにネオジムの代りに所定量のその他の稀土
類金属を用いることが出来る。 実施例 12 第16図は、溶融スピニングされたNd0.33
(Fe0.95B0.05)0.67の温度の函数としての減磁曲線を
示す。これらの試料は温度変化の間にパルス化さ
れた45kOe磁界中において再磁化されたものであ
る。高温はこれらの材料の残留磁気に何等かの悪
い影響を及ぼす。実験証拠によると、ほぼ40%の
Hciが400〜500℃の温度間において失われ得る。
これは一般的に同様な温度においてミツシユメタ
ル−サマリウム−コバルト及びSmCo5磁石によ
り経験される損失に匹敵するものである。しかし
ながら、本合金に高い初期Hciを与えれば多くの
用途においてその様な損失は許容可能なものであ
る。 実施例 13 第17図は、溶融スピニングされたNd0.15
(Fe0.95B0.05)0.85についての温度の函数としての減
磁曲線を示す。第16図と対比して鉄の原子%が
より高くなると、高温におけるこの合金の残留磁
気従つてエネルギー積を改良する傾向を示すこと
が明らかである。 実施例 14 第18図は、3種の異つたネオジム−鉄−ホウ
素合金について固有保磁力の対数の基準化された
プロツトを温度の函数として示すものである。よ
り高い鉄含量の合金においては、より高いネオジ
ム分率を含有する化合物よりも、固有保磁率の温
度函数としての減少が遅い。 実施例 15 第19図は、X=0.85、0.80、0.67であるNd1-x
(Fe0.95B0.05)x及びNd0.4(Fe0.97B0.03)0.6に対す
る残
留磁気の値をケルビン度における温度の函数とし
て示すものである。ここでも又より高い鉄含量の
合金は高温におけるより高い残留磁気を示してい
る。 実施例 16 第20図は、溶融スピニングされたNd0.25
(Fe1-yBy)0.75の磁化の温度依存性を示す。より高
いホウ素含量の合金は約100と300度ケルビンの温
度の間において凹みを示した。この見かけ上の変
態の理由は現在のところ理解されていない。キユ
ーリー温度(Tc)はホウ素の添加により実質的
に上昇した:即ちホウ素のない場合にはTc=453
ml及び3.75原子%ホウ素(y=0.05)の場合は
533mlである。第20図は各種ネオジム−鉄−ホ
ウ素合金に対するキユーリー温度に及ぼすホウ素
添加の影響を示すものである。 実施例 17 第21図は、ネオジム−鉄−ホウ素合金におい
てネオジム量の変化が0°〜600mlの温度範囲にお
いて溶融スピニングされた試料の磁化に及ぼす影
響を示す。全ての曲線において100°〜300°ケルビ
ンの間に凹みがみられるが、高鉄含量合金の磁化
曲線はより高いネオジム含量合金に比べてその温
度範囲において実質的により平坦である。 実施例 18 第22図はVs=15m/sで動く冷ホイール上
に675ミクロンのオリフイスから射出された
Nd0.15(Fe1-yBy)0.85(y=0.00、0.03、0.05、
0.07、0.09)のX線スペクトル(CuKアルフア)
を示す。選ばれた試料は各ホウ素量に対して最大
固有保磁力を示した。このX線のデータは数時間
に亘つて微細に粉末化された試料からとられたも
のである。X線強度単位は任意スケールによる。 ホウ素のない合金のX線スペクトルはネオジム
及びNd2Fe17に対応するブラツグ(Bragg)反射
を含んでいるが、そのいずれの組成もがNd或い
は(Nd2Fe17)の最高キユーリー温度が僅かに
331〓であるので、これらの合金における制限さ
れた量の保磁力の説明になるものは思われない。
〔Nd0.15(Fe1-yBy)0.85〕(ここで0.03y0.05)
中にホウ素を含有させると、Nd−Fe−B金属間
相が安定されることがX線データにより示されて
いる。この相は、永久磁石特性の役割を任うもの
である。そのキユーリー温度はその他の如何なる
知られたNd−Fe化合物のそれよりも十分に高い
ものである。 実施例 19 第23図は、Nd0.25(Fe0.95B0.05)0.75合金リボン
の急冷表面のX線スペクトルを自由表面と対比す
るものである。急冷表面は冷却基材上に衝突する
リボンの表面と定義される。自由表面は冷却表面
に接触しないリボンの反対側の平坦部である。明
らかに、自由表面試料は急冷表面よりもより大き
な結晶性を示す。これは自由表面が急冷表面より
も比較的ゆつくり冷却し、元素の結晶学的配列の
ためにより多くの時間を許容するという事実によ
り説明される。 実施例 20 第24図は、第2図から最大保磁力を示す最適
な直接急冷されたNd0.25(Fe1-yBy)0.75についての
示差熱走査熱量測定を示す。このデータは80〓/
分の加熱速度でとられたものである。ホウ素の添
加は明らかに結晶特性を増大させ、これらの最適
溶融スピンされた合金のアモルフアス或いはガラ
ス状特性を減少させる。これは、ホウ素は或るそ
の他の組成物例えば(Fe8B2)においてはガラス
形成を促進することが知られているので予測され
なかつたことである。y=0.05の合金は1000〓ま
でに何等の増大した見かけ上の比熱(ASH)放
出がないことに示されるように、特に結晶性を有
するものと思われる。940〓におけるASHの鋭い
上昇は合金の部分的溶融に伴うものと思われる。 実施例 21 第25図は、Vs=15m/s及び30m/sにお
いて急冷されたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金(y=
0.0、0.05及び0.09)についての示差熱走査熱量測
定のデータを示す。最適急冷に近い全てのVs=
15m/s合金のDSC記録線図は比較的平坦であ
り、X線データにより示された主として結晶性特
性を確認するものである。これに対して、y=
0.05及び0.09に対するVs=30m/s合金の全て
は、850〜900〓の近辺において見かけ比熱の増大
を示し、合金中にランダムに配列された原子がこ
の温度範囲において結晶化を行うことを示してい
る。加熱前の合金のX線パターンは又ガラス様或
いはアルモルフアス挙動を示し、20〜40°に単一
の幅広いピークを示している。 これに対して、y=0.0(ホウ素なし)合金に対
するDSC及びX線データはVs=15及び30m/s
間において殆んど変化しなかつた。更に900〓よ
り高温において見かけ比熱の何等の大きな増大も
生じ得ない。ホウ素はその後に硬磁性状態に焼な
ますことができる過急冷合金における微細構造を
達成するために必要である。ホウ素なしには過急
冷合金を硬磁性状態に焼まなすことは不可能であ
る。これはNd−Fe−B相が存在しないからであ
る。 実施例 22 第26図は、各種永久磁石材料の典型的減磁曲
線を示し、それらの最大エネルギー積の値を掲げ
るものである。明らかにSmCo5のみが本発明の
ネオジム−鉄−ホウ素組成物より僅かに良好な室
温磁性特性を示している。ボンデツドSmCo5粉
末磁石は実質的により弱いものである。本発明の
RE−TM−B組成物は、より低いコストの構成
元素及びより容易な製造方法のために配向
SmCo5磁石よりも実質的に低いコストで高品質
高保磁力の硬磁石用途に使用することができるも
のと思われる。本発明の硬磁石組成物は通常のマ
ンガン−アルミニウム−炭素、アルニコ、及びフ
エライト磁石よりもはるかに良好な特性を有する
ものである。 実施例 23 第27図は、Nd1-x(Fe1-yBy)x合金へのホウ素
の添加が合金の見かけキユーリー温度を上昇させ
ることを示している。本発明の実用性に関する限
り増大したキユーリー温度はこれらの改良された
硬磁石材料の使用可能性を拡大するものである。
例えば約500〓(237℃)より高いキユーリー温度
を有する磁石は150℃の温度が生じ得るボンネツ
ト下の用途に使用することができる。 第27図において、黒丸で示した点は特に40原
子%未満のネオジムを含有するネオジム−鉄溶融
スピニングされた合金の鉄含量に基づいて5%の
ホウ素を添加した場合に与えられる実質的なキユ
ーリー温度の増大を示すものである。ホウ素を添
加しないが、同様に40原子%未満のネオジムを含
有する合金において、著しい見かけキユーリー温
度の低下への傾向が示された。即ち、ホウ素の含
有はキユーリー温度を上昇させるのみならず、相
対的に低い稀土類元素濃度においてもキユーリー
温度を上昇させる。即ち、ホウ素を適当な実質的
にアモルフアスに近い状態のRE−TM合金に添
加することは比較的高い鉄濃度において固有保磁
力及びキユーリー温度を増大させる。これらの結
果は極めて望ましいものである。 実施例 24 本発明のRE−TM−B組成物中において、磁
性的に軟質の、実質的にアモルフアスに近い状態
の合金の焼なますことにより、比較的硬質の磁性
特性が誘導することができるかを決定するために
鉄に富んだ合金について実験を行つた。第28図
においてNd0.15(Fe0.95B0.05)0.85の代表的な合金を
30m/sの表面速度Vsを有する冷却円盤上に溶
融スピニングした。その様にして製造されたリボ
ンは、極めて微細な結晶とアモルフアス状の領域
とを含んでいると思われ、その減磁曲線の急な傾
斜(第28図の焼なましなし、Vs=30m/sの
曲線)により示される軟磁性を示した。この急冷
されたままの状態では、約1kOeの保磁力および
約2kGより大きい残留磁気を有していた。このリ
ボンを約850〓において約15分間焼なましたとこ
ろ、最大保磁力は約10.5kOeに増大し、合金は硬
磁性特性を示した。 同様なNd−Fe−B合金を溶融スピニングし、
Vs=15m/sの表面速度を有する冷円盤上で同
様に急冷したところ、約17kOeの固有室温保磁力
を有するアモルフアスに近い微細結晶状の合金が
生成した。(第28図の焼なまし無し、Vs=15
m/s)。これは焼なまし前後のいずれにおいて
もVs=30で急冷された合金よりもはるかに高い
保磁力である。Vs=15m/sで溶融スプニング
された合金を約850〓で焼なましたところ、その
固有保磁力は焼なまされたVs=30の試料のそれ
とほぼ匹敵する水準まで落ちた。 実施例 25 Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86の合金を25gの溶融合金
を石英るつぼからVs=30m/sの速度で回転す
るクロムめつき銅円盤の周辺上に射出して調製し
た。オリフイス径はほぼ670ミクロンであり、射
出圧力はほぼ20.68kPa(3.0psi)アルゴンであつ
た。これにより実質的に何等の硬磁性特性を有し
ない過急冷合金が生成した。「焼なまし無し」と
第29図上に印される線は溶融スピニングした状
態の合金の保磁力及び残留磁気を示す。 この溶融スピニングしたリボンを粗粉砕し、ほ
ぼ各々60mgの試料を秤量した。引続き加熱及び焼
なましを1気圧のアルゴン気流中においてパーキ
ン−エンマー(Parkin−Elmer)(DSC−ii)示
差熱熱量測定計において行つた。この熱量測定計
ははじめ室温にし、温度を160〓/分の速度で950
〓のピーク温度まで上昇させた。試料を室温まで
同じ速度で冷却した。減磁性データは最初試料を
約40キロガウスのパルス化磁界中において磁化し
た後に磁気測定計上でとられた。 第29図は、試料の第2象限減磁曲線をそれら
が950〓のピーク焼なまし温度に如何に長く維持
されるかの函数として示している。O分で示され
た線は950〓までに傾斜速度160〓/分で上昇さ
れ、次いで直ちに同一の160〓/分の速度で冷却
された試料の磁性特性を示す。5、10及び30分で
示される曲線は、それぞれ160〓/分の加熱及び
冷却傾斜速度において試料を950〓のピーク温度
に、5、10及び30分間維持したことを示す。 このデータより試料を950℃の高温度に任意の
実質的時間保持することは焼なまし合金の磁気強
度に悪影響を及ぼすことが明らかである。最良の
磁気特性は迅速に焼なまし、次いで迅速に冷却さ
れた試料について得られたので合金における望ま
しい硬磁性特性の形成のために焼なまし工程の速
度が重要であるように思われる。稀土類−鉄−ホ
ウ素合金において永久磁石相を形成するのに迅速
な対流加熱が有効であるが、その他の過急冷合金
を機械的に加工し、或いは熱加熱をするような方
法も又極めて微細な結晶永久磁石相の形成を促進
する。 実施例 26 Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金をVs=27.5及び30
m/sの急冷ホイール速度で溶融スピニングし
た。試料を40及び160〓/分の加熱及び冷却傾斜
速度で示差熱熱量測定中において焼なました。
Vs=27.5m/sで急冷した合金はVs=30.0m/
s合金よりもより高い残留磁気を示した。いずれ
のVs値に対してもより高い160〓/分の傾斜速度
で焼なました試料は40〓/分の傾斜速度で焼なま
したものよりもより高い第2象限残留磁気及び保
磁力を示した。この様に迅速な加熱及び最大温度
での短い時間が約20〜200ナノメータの望ましい
径の範囲の晶子の形成を促進するように思われ
る。過剰焼なましは、おそらく過剰の結晶成長を
引き起こし、最適単一領域径粒子よりも大きい、
粒子を形成するものと思われる。延長された焼な
まし(例えば第29図参照)などによりもたらさ
れた過剰の結晶生成は磁気強化を劣化させる傾向
を示す。 実施例 27 第31図は、Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金の最大
エネルギー積のプロツトを示す。白丸のデータ点
はX軸上に示される急冷ホイール速度Vsにおい
て直接急冷された合金のエネルギー積を示す。そ
の他のデータ点はX軸上に示されるVsで急冷さ
れ次いでそれぞれ1000、975及び950〓の最大温度
に160〓/分の加熱及び冷却傾斜速度で示差走査
熱量測定計中で焼なまされた合金の最大エネルギ
ー積を示す。 ほぼ19m/sのホイール速度で直接急冷された
合金については14.1メガガウスエルステツドの最
大エネルギー積に到達した。約20.5m/sよりも
大きいホイール速度で直接急冷された合金は急冷
ホイール速度と共に迅速に減少するエネルギー積
を示す。約Vs=30m/sにおいては、急冷され
たままの合金は実質的にエネルギー積を有しな
い。黒丸、三角形及び四角形のデータ点は各々
1000、975及び950〓の最大温度に焼まなされた後
に対応するX軸上のVsにおいて急冷された合金
に対する測定された最大エネルギー積を示す。焼
なまし工程は、160〓/分の加熱及び冷却傾斜速
度において、示差熱走査熱量測定計中において行
われた。第31図から合金を過急冷した後焼なま
すことにより高磁気エネルギー積を有する合金の
形態を形成することができることが明らかであ
る。これは、合金中の永久磁石特性の役割を担う
ものが微細結晶であり、おそらく最適単一領域径
と合致するという仮定を強く支持するものであ
る。過急冷合金即ちこの場合においては約20m/
sよりも大きいホイール速度で急冷された溶融ス
ピニングされたリボンはアモルフアスに近く、最
適単一磁気領域の径よりも小さい、それらの微細
構造の晶子又は粒子径を有するものである。加熱
工程は微細構造中の晶子或いは粒子の成長を促成
させ、最適単一領域径に近い径を達成するものと
思われる。驚くべきことに、950〓までに迅速加
熱後の晶子の大きさはリボンの厚さに亘つて十分
に均一である。 第32図は、示されたホイール速度において直
接に急冷された第31図の合金の第2象限磁化曲
線である。第33図は、これらの合金が示された
ホイール速度で急冷ホイールを離れた時点でのX
線回折パターンを示す。これらのX線スペクトル
から、ホイール速度を増大すると特異ピークの発
生を減少させ、はるかにアモルフアスに近い様相
を示すパターンを形成することが明らかである。
Vs=35及び40m/sに対するパターンはアモル
フアス、ガラス状物質の特性に近いものである。
第31図に関して説明した方法に従つて任意の合
金を焼なますと、第33図のVs=19m/sと同
様なX線回折パターンを形成する。しかしなが
ら、よりよい磁気特性は第33図のVs=27.5
m/sのような初めて何等かの初期結晶化を示す
適当に焼まなされた試料に見られる。ガラス状に
近いX線パターン(例えば第33図におけるVs
=35及び40m/s)有する合金な焼まなすと永久
磁力特性が形成されるが、残留磁気はより低いも
のである。 Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金の第2象限磁気特性
について初めに20.5m/sのホイール速度で急冷
したもの(第35図)と、35m/sのホイール速
度で急冷したもの(第36図)を対比した。僅か
に過急冷した材料(Vs=20.5m/s)は8キロ
ガウスを越える残留磁気及び12キロエルステツド
を越える磁力及び13.7メガガウスエルステツドの
最大エネルギー積を示した。他方、非常に過急冷
した合金(Vs=35m/s)は8メガガウス未満
の最大残留磁気を示した。非常に過急冷したVs
=35m/s合金の最大エネルギー積は11.9メガガ
ウスエルステツドであつた。 第34図はホイール速度Vs=19、20.5及び35
m/sにおいて急冷された第31図の合金につい
ての示差熱走査熱量測定計の記録を示す。最適直
接急冷合金を表わす19m/sで急冷されたものは
焼575〓において見かけ比熱(ASH)の減少を示
し、次いでDSCについて利用可能な最大走査温
度(〜1000〓)まで僅かなASHの増大を示す。
Vs=20.5m/sにおいて僅かに過急冷された合
金は575〓においてASHの減少を示したが、それ
は又約875〓においてASHの実質的増大を示し
た。この875〓におけるピークは合金中の結晶化
及び磁性相の成長に伴うものと理論付けられた。
実質的にアモルフアスに近い非常に過冷却された
Vs=35m/sで溶融スピニングされた合金は575
〓においてASHの減少を示さず、約875〓におい
て更に大きな増大を示す。 本実施例及びその他の実施例において、0.88
x0.86及び0.05y0.07である。RE1-x(Fe1-y
By)xは硬磁性特性の主として役割を担う相の名
目上の組成物であると思われる。好ましいRE元
素は実質的に相互に交換可能なネオジム及びプラ
セオジムである。この相はしかしながら、Pr及
びNdに代えて40%程度までのその他の稀土類を
置換してもそれを破壊することなく鈍感である。
同様にして、実質的量のその他の遷移金属も又相
を破壊することなく鉄の代りに使用することがで
きる。この相は、硬磁性特性を有する適当な微細
構造のあらゆる組成物中に存在するものと思われ
る。しかしながら、構成成分の量の変化は存在す
る磁性相の量を変化させ、従つて磁性特性特に残
留磁気を変化させる。 第37図は、自由表面、中間表面及び急冷表面
近傍の微細構造を示す過急冷(Vs=30m/s)
のNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86の破断表面の走査電子顕
微鏡写真である。より遅い冷却が行われる自由表
面は顕微鏡写真上に斑点状外観として示される極
めて少ない程度の結晶化を示す。図面の中枠の点
は異質の無意味なSEM特質である。リボンの中
間及び急冷表面は実質的にアモルフアスに近く、
個々の晶子が明確には区別できない。 第38図は、160〓/分の加熱及び冷却傾斜速
度における950〓の最大温度へのDSC焼なまし後
の過急冷(Vs=30m/s)のNd0.14(Fe0.95B0.05)
0.86の破断表面のSEMでる。このSEMより焼なま
し工程の結果、十分に規則的な形状の晶子或いは
粒子がリボン中に形成されていることが明らかで
ある。これらの晶子は20〜400ナノメータの平均
径を有するが、14.1MGOeの直接急冷合金の晶子
程にはリボンの厚み方向において均一な径を有し
ない。均一晶子径は最大エネルギー積合金の特性
のように思われる。これらの晶子の好ましい径の
範囲は約20〜400ナノメータ好ましくは約40〜50
ナノメータ平均である。 第39図は、本実施例の最適に直接急冷された
合金の第2象限磁化曲線を過急冷され焼なまされ
たVs=20.5及び35m/s試料と対比して示すも
のである。 実施例 28 第10図は、ホウ素のない及びy=0.03、
0.05、0.07、0.09合金に対するNd0.15(Fe1-yBy)0.85
の残留磁気のプロツトである。これらの試料は、
ほぼ27.5m/sの急冷速度においてほぼ675ミク
ロン径のオリフイスからキヤストされたものであ
る。後述する如く、これらの試料はほぼ160〓/
分の加熱及び冷却傾斜速度で示差熱走査熱量測定
計中においてほぼ975〓のピーク温度に加熱され
た。ホウ素のない合金y=0.0は焼なまし及び磁
化後に実質的に何等の保磁力を示さなかつた。
0.03ホウ素を含有するものはほぼ6キロエルステ
ツドの保磁力を示した。0.05のホウ素含量におい
ては、残留磁気及び保磁力は共にそれぞれほぼ
17.5キロエルステツド及び7.5キロガウスまで実
質的に増大した。0.07のホウ素含量においては保
磁力は増大したが他方残留磁気は僅かに低下し
た。0.09のホウ素含量においては、残留磁気及び
保磁力は共に0.07のホウ素含量のものに比べて低
下した。 実施例 29 第40図はVs=30m/sの急冷ホイール上に
675ミクロンのオリフイスを通して溶融スピニン
グされたPr0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁プ
ロ
ツトである。得られた合金リボンは過急冷され、
実質的に保磁力を有しなかつた。このリボンの試
料を160〓/分の加熱及び冷却傾斜速度において
示差熱走査熱量測定計中において、それぞれ900、
925、及び975〓の最大ピーク温度に焼なまされ
た。900〓の最大温度に加熱された合金が最も高
い残留磁気を有した。ピーク焼なまし温度の増加
は残留磁気を僅かに減少させる傾向を有したが保
磁力を極めて増大させた。 明らかに、プラセオジムも又稀土類−鉄−ホウ
素硬磁性相の稀土類の主成分として有用である。
又、過急冷された元々永久磁石でない合金を焼な
ます時間および温度を永久磁石特性を所望通りに
あつらえるようにコントロールできることが明ら
かであるように思われる。迅速なより高温な焼な
ましは幾分残留磁気を減少するものの極めて高い
保磁力を達成するために使用することが出来るよ
うである。他方、より低温の迅速焼なましを用い
ると、15キロエルステツドを越える保磁力におい
てもなお残留磁気を増大することによりエネルギ
ー積を最大にする傾向を有する可能性がある。 実施例 30 第41図は、REがプラセオジム、ネオジム、
サマリウム、ランタン、セリウム、テルビウム或
いはジスプロシウムであるRE0.135(Fe0.935B0.065)0
.865合金についての減磁曲線を示す。各合金中に
おいては、単一の稀土類のみが使用された。即
ち、これらの稀土類元素は合金試料を形成するた
めに互に混ぜ合わされなかつた。各合金はVs=
30m/sで回転する急冷ホイール上にほぼ675ミ
クロン径の射出オリフイスを通して溶融スピニン
グされた。形成されたままの合金の各々は1キロ
エルステツド未満の保磁力を有し、過急冷されて
いた。これらの合金試料を160〓/分の加熱及び
冷却傾斜速度のおいて示差熱走査熱量測定中にお
いて950〓の最大温度で約500〓以下の最低温度に
焼なました。 これらの試めされた稀土類元素の中で高い保磁
力、残留磁気及びエネルギー積を有する焼なまし
合金を形成したものはプラセオジム及びネオジム
のみであつた。サマリウム及びランタンは十分に
傾斜の大きい残留磁気曲線と共に極めて僅かな保
磁力を示した。セリウムは幾らかの保磁力及び残
留磁気を示した。テルビウムは低い保磁力及び極
めて低い残留磁気を示した。純粋なプラセオジム
及びネオジム合金以外のものは、いずれも極めて
強力な永久磁石を作成するに適した特性を示さな
かつたが、その他の稀土類元素のヒステリシス特
性は軟磁性その他の用途に極めて有用であり得る
磁性材料を提供する可能性がある。 実施例 31 第42図は、(Nd0.8RE0.2)0.135(Fe0.935B0.065)
0.
865合金中の異なつた稀土類元素をネオジムとそ
のような稀土類元素の量に基づいて20%置換させ
た場合の影響である。これらの80%のネオジム及
び20%のその他の稀土類元素合金の各々は実施例
31と同様にして溶融スピニングされ加工された。
20%のジスプロシウム、プラセオジム及びランタ
ンの置換は良好な永久磁石特性を有する合金を形
成した。テルビウム含有合金は磁力計で測定し得
る以上の保磁力を有した。サマリウム含有合金は
8キロガウスを越える残留磁気及び約6キロエル
ステツドの保磁力を示した。表1は実施例31及び
32で示された合金の組成、固有保磁力、残留磁気
及びエネルギー積を示す。
【表】
このデータより、ネオジム及びプラセオジム以
外の実質量の稀土類元素を稀土類−鉄−ホウ素合
金に含有せしめて極めて微細な結晶性永久磁石合
金を形成することが可能であることが明らかであ
る。ネオジム及びプラセオジム金属を適当割合の
その他の稀土類元素と混合して特別の用途の第2
象限磁気特性を所望通りに設計することができ
る。例えば極めて高い保磁力の永久磁石が所望と
される場合には、テルビウムを組成物に添加すれ
ばよい。他方、残留磁気が望ましい特性である場
合には、サラリウムを添加することが有利であ
る。 実施例 32 第43図はTMが遷移金属、鉄、コバルト及び
ニツケルであるNd0.135(TM0.935B0.065)0.865の減磁
曲線を示す。この図面において、遷移金属の合金
を形成するために相互に混合されなかつた。これ
らの合金は、実施例30と同様に溶融スピニングさ
れ加工された。 これらの遷移金属元素のうち、鉄のみが極めて
良好な永久磁石特性を有する合金をもたらす。コ
バルトは中程度の固有保磁力及び残留磁気を示す
のに対し、ニツケル含有合金は高い保磁力を示す
が、実用的に全く残留磁気を示さない。 第44図は、Nd0.135(Fe0.841TM0.094B0.065)0.865
の合金中の鉄及び当該他の遷移金属の存在量に対
して10%の遷移金属を添加する場合の影響を示
す。第45図は、Nd0.135(Fe0.748TM0.187B0.065)0.8
5の合金について鉄及び当該他の遷移金属の存在
量に対して20%の添加を行う場合の同様の曲線を
示す。これらの合金は又実施例31と同様にして加
工した。 100%のコバルト含有合金は余り高い残留磁気
及び保磁力を示さないにも拘らず、これらの合金
中に鉄の代りに20%のコバルトを置換しても余り
悪影響がないように思われる。ニツケル、クロム
及びマンガンの導入は純粋鉄合金の硬磁性特性を
実質的に希釈するように思われる。銅の添加は保
磁力を極端に低下させ、残留磁気を幾分低下させ
る。鉄含量に基づいて20%量の合金添加におい
て、ニツケル及びクロムは全鉄合金に比較して保
磁力及び残留磁気を極めて減少させた。マンガン
は第2象限保磁力或いは残留磁気を有さない合金
を生成する。 表2は、ネオジム−遷移金属−ホウ素合金の固
有保磁力、残留磁気及びエネルギー積を示す。報
告された値は目的が永久磁石を製造する場合の保
磁力、残留磁気及びエネルギー積の最良の相互組
合わせに対するものである。一般的にその様なデ
ータは最も四角形に近い形状を有する第2象限減
磁曲線を表わす。
外の実質量の稀土類元素を稀土類−鉄−ホウ素合
金に含有せしめて極めて微細な結晶性永久磁石合
金を形成することが可能であることが明らかであ
る。ネオジム及びプラセオジム金属を適当割合の
その他の稀土類元素と混合して特別の用途の第2
象限磁気特性を所望通りに設計することができ
る。例えば極めて高い保磁力の永久磁石が所望と
される場合には、テルビウムを組成物に添加すれ
ばよい。他方、残留磁気が望ましい特性である場
合には、サラリウムを添加することが有利であ
る。 実施例 32 第43図はTMが遷移金属、鉄、コバルト及び
ニツケルであるNd0.135(TM0.935B0.065)0.865の減磁
曲線を示す。この図面において、遷移金属の合金
を形成するために相互に混合されなかつた。これ
らの合金は、実施例30と同様に溶融スピニングさ
れ加工された。 これらの遷移金属元素のうち、鉄のみが極めて
良好な永久磁石特性を有する合金をもたらす。コ
バルトは中程度の固有保磁力及び残留磁気を示す
のに対し、ニツケル含有合金は高い保磁力を示す
が、実用的に全く残留磁気を示さない。 第44図は、Nd0.135(Fe0.841TM0.094B0.065)0.865
の合金中の鉄及び当該他の遷移金属の存在量に対
して10%の遷移金属を添加する場合の影響を示
す。第45図は、Nd0.135(Fe0.748TM0.187B0.065)0.8
5の合金について鉄及び当該他の遷移金属の存在
量に対して20%の添加を行う場合の同様の曲線を
示す。これらの合金は又実施例31と同様にして加
工した。 100%のコバルト含有合金は余り高い残留磁気
及び保磁力を示さないにも拘らず、これらの合金
中に鉄の代りに20%のコバルトを置換しても余り
悪影響がないように思われる。ニツケル、クロム
及びマンガンの導入は純粋鉄合金の硬磁性特性を
実質的に希釈するように思われる。銅の添加は保
磁力を極端に低下させ、残留磁気を幾分低下させ
る。鉄含量に基づいて20%量の合金添加におい
て、ニツケル及びクロムは全鉄合金に比較して保
磁力及び残留磁気を極めて減少させた。マンガン
は第2象限保磁力或いは残留磁気を有さない合金
を生成する。 表2は、ネオジム−遷移金属−ホウ素合金の固
有保磁力、残留磁気及びエネルギー積を示す。報
告された値は目的が永久磁石を製造する場合の保
磁力、残留磁気及びエネルギー積の最良の相互組
合わせに対するものである。一般的にその様なデ
ータは最も四角形に近い形状を有する第2象限減
磁曲線を表わす。
【表】
これらのデータから、コバルトが本発明合金中
約40%の量まで鉄と交換可能であることがわか
る。クロム、マンガン及びニツケルは合金の硬磁
性特性を劣化させる。 実施例 33 表3に示す如く、ネオジム−鉄−ホウ素合金に
少量の元素ジルコニウム及びチタンを添加した。
これらの合金組成物は実施例31と同様に溶融スピ
ニング及び加工を行つた。少量(約11/2原子%)
のこれらの元素の含有によつてもなお良好な硬磁
性合金を形成した。ジルコニウムの添加は、実質
的に基本合金の固有保磁力を増大する傾向を有し
た。
約40%の量まで鉄と交換可能であることがわか
る。クロム、マンガン及びニツケルは合金の硬磁
性特性を劣化させる。 実施例 33 表3に示す如く、ネオジム−鉄−ホウ素合金に
少量の元素ジルコニウム及びチタンを添加した。
これらの合金組成物は実施例31と同様に溶融スピ
ニング及び加工を行つた。少量(約11/2原子%)
のこれらの元素の含有によつてもなお良好な硬磁
性合金を形成した。ジルコニウムの添加は、実質
的に基本合金の固有保磁力を増大する傾向を有し
た。
【表】
比較例
Nd0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金中のホウ素の置
換を行つた。置換元素としては、表4に示す如
く、炭素、アルミニウム、ケイ素、リン及びゲル
マニウムが含まれた。これらの合金は上記実施例
31と同様に溶融スピニング及び加工が行われた。
炭素以外の全てについて得られた合金は磁性エネ
ルギー積を有しなかつた。炭素のみが0.9メガガ
ウスの僅かなエネルギー積を示したが、固有保磁
力及び残留磁気は底い値を有した。
換を行つた。置換元素としては、表4に示す如
く、炭素、アルミニウム、ケイ素、リン及びゲル
マニウムが含まれた。これらの合金は上記実施例
31と同様に溶融スピニング及び加工が行われた。
炭素以外の全てについて得られた合金は磁性エネ
ルギー積を有しなかつた。炭素のみが0.9メガガ
ウスの僅かなエネルギー積を示したが、固有保磁
力及び残留磁気は底い値を有した。
【表】
以上の実施例は本発明の好ましい実施態様を示
したものである。本発明のRE−Fe−B合金の保
磁力、残留磁気及びエネルギー積の組合わされた
永久磁石特性は配向SmCo5及びSm2Co17磁石のみ
を用いて従来達成されてきたものに匹敵するもの
である。Pr、Nd及びFeはサマリウム及びコバル
トよりもより安価であるのみならず、本発明の磁
性合金は永久磁石への加工がより容易であり且つ
安価である。 幾つかの実施例からのデータの集積により、示
された磁性特性を有する主たる相が形成する組成
範囲は十分に広いことが示される。Re1-x(Fe1-y
By)x合金について、xは好ましくは0.5〜0.9の範
囲であり、yは約0.005〜0.1の範囲にある。合金
の残部は好ましくは鉄である。鉄の約40%までは
有意な磁性特性の損失なくコバルトと置換するこ
とができる。ネオジム及びプラセオジムは稀土類
元素主成分として十分に交換可能であるように思
われる。その他の稀土類元素例えばサマリウム、
ランタン、セリウム、テルビウム及びジスプロシ
ウムはおそらく全稀土類元素の約40%までの量、
磁性相の破壊或いは永久磁石性の実質的損失なし
にネオジム及びプラセオジムと混合することがで
きる。その他の稀土類元素を添加することにより
減磁曲線を意図的に変成することができる。 実験データから永久磁性特性を最大化するため
のほぼ最適のNd−Fe−B及びPr−Fe−B合金の
名目組成はほぼRE0.135(Fe0.935B0.065)0.865或いは
三成分元素で表現してRE0.135Fe0.809B0.056と、決
定された。本発明の試料は実際には酸化物のよう
な或る種の残存汚染物質を含有する市販の構成成
分から調製された。より純度の高い成分が使用さ
れるならば、組成特にNdとFe−Bとの合計の比
は多分僅かに変わるであろう。これは約560〓の
見かけキユーリー温度を有する安定な相である。 更に、合金の迅速な固体化は合金微細構造中の
個々の晶子或いは粒子が最適単一磁性領域径とほ
ぼ同一径或いはより小さい条件を形成するものと
思われる。最適の磁性領域径は約40〜50ナノメー
タ平均径であると思われる。約20〜400ナノメー
タの粒径範囲の晶子を有する合金は永久磁性特性
を示す。これにより小さな晶子(<20ナノメー
タ)を有する合金を加熱することにより晶子の最
適磁性領域径への成長を促進することができる。 最適晶子径の合金が作成される経路は(1)溶融ス
ピニングのような制御された急冷速度法による溶
融物からの直接急冷、或いは(2)最適単一領域径晶
子よりも小さな微細構造への過急冷した後加熱方
法により最適単一磁性領域径への晶子の成長があ
る。 最高エネルギー積の直接急冷合金のSEMデー
タは微細構造中の晶子或いは粒子が十分に規則正
しい形状を有することを示している。磁性データ
はNd−Fe−B金属間相の結晶構造が立方晶系或
いは正方晶系のような高い対称性を有することを
示唆している。これに対する更に証拠は、理論的
には約〜0.7である残留磁気対飽和磁化率の高い
比率である。例えば六方晶系“C”軸のような単
軸結晶構造に対する立方晶構造についてはこの比
は約〜0.5であろう。主たる相が永久磁石特性に
ついて主たる役割を果すものと思われるが、電子
顕微鏡分析及びTEMデータは更に寄与する可能
性のある未測定の第2相の少量の存在を示唆して
いる。 直接冷却及び過急冷され焼なまされた合金リボ
ンは生成時には磁性的に等方性である。これは、
リボンが任意の方向に同一の強度で磁化され及び
減磁化されることにより証拠付けられる。しかし
ながら、もし単一最適磁性領域径粉末粒子或いは
晶子そのものが結晶学的に好ましい磁軸に沿つて
配向されるならば、ここに報告された磁性エネル
ギー積よりも高いエネルギー積を有する高度に磁
性的に異方性の合金を得る可能性がある。 以上要約すると、稀土類元素ネオジム及びプラ
セオジム、遷移金属元素である鉄及び少量の元素
ホウ素に基づいて新規且つ極めて強力な磁性合金
が見出された。RE−Fe系中へのホウ素の含有は
高い見かけキユーリー温度を有する平衡相の安定
化、より高価な稀土類元素成分に対する鉄のより
高い許容される比率、最適微細結晶微細構造磁石
相の形成される広い急冷速度及び渦急冷合金を焼
なまして最適微小結晶微細構造を形成する能力な
どを含む多くの明らかな利点がある。形成される
結晶相は又限られた量の多くのその他の成分の置
換を許容する。又、新種の永久磁石の製造に適し
た形態での本発明の合金を製造する効率がよく且
つ経済的な手段が見出された。これらの磁石は多
くの工業環境において用途を見出すものと予想さ
れる。 好ましい範囲の本発明の硬磁性合金組成物から
形成される永久磁石は次の組成を有する金属間磁
石相を有する: RE0.12-0.14(TM0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88(
式中
REは1以上の稀土類元素であり、少なくとも60
原子%のプラセオジム及び/又はネオジムよりな
り、TMは鉄或いは鉄対コバルトの比が約3:2
より大きい鉄とコバルトの混合物であり、Bはホ
ウ素である)。これらの好ましい永久磁石の例は
下記組成の金属間磁性相を含有するものである: Nd0.12-0.14(Fe0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88及
び
Pr0.12-0.14(Fe0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88。 以上、本発明の特別の実施態様に則して説明し
たが、その他の形態も容易に当業者により適応さ
せることが可能である。従つて、本発明の範囲は
特許請求の範囲によつてのみ制限されるものであ
る。
したものである。本発明のRE−Fe−B合金の保
磁力、残留磁気及びエネルギー積の組合わされた
永久磁石特性は配向SmCo5及びSm2Co17磁石のみ
を用いて従来達成されてきたものに匹敵するもの
である。Pr、Nd及びFeはサマリウム及びコバル
トよりもより安価であるのみならず、本発明の磁
性合金は永久磁石への加工がより容易であり且つ
安価である。 幾つかの実施例からのデータの集積により、示
された磁性特性を有する主たる相が形成する組成
範囲は十分に広いことが示される。Re1-x(Fe1-y
By)x合金について、xは好ましくは0.5〜0.9の範
囲であり、yは約0.005〜0.1の範囲にある。合金
の残部は好ましくは鉄である。鉄の約40%までは
有意な磁性特性の損失なくコバルトと置換するこ
とができる。ネオジム及びプラセオジムは稀土類
元素主成分として十分に交換可能であるように思
われる。その他の稀土類元素例えばサマリウム、
ランタン、セリウム、テルビウム及びジスプロシ
ウムはおそらく全稀土類元素の約40%までの量、
磁性相の破壊或いは永久磁石性の実質的損失なし
にネオジム及びプラセオジムと混合することがで
きる。その他の稀土類元素を添加することにより
減磁曲線を意図的に変成することができる。 実験データから永久磁性特性を最大化するため
のほぼ最適のNd−Fe−B及びPr−Fe−B合金の
名目組成はほぼRE0.135(Fe0.935B0.065)0.865或いは
三成分元素で表現してRE0.135Fe0.809B0.056と、決
定された。本発明の試料は実際には酸化物のよう
な或る種の残存汚染物質を含有する市販の構成成
分から調製された。より純度の高い成分が使用さ
れるならば、組成特にNdとFe−Bとの合計の比
は多分僅かに変わるであろう。これは約560〓の
見かけキユーリー温度を有する安定な相である。 更に、合金の迅速な固体化は合金微細構造中の
個々の晶子或いは粒子が最適単一磁性領域径とほ
ぼ同一径或いはより小さい条件を形成するものと
思われる。最適の磁性領域径は約40〜50ナノメー
タ平均径であると思われる。約20〜400ナノメー
タの粒径範囲の晶子を有する合金は永久磁性特性
を示す。これにより小さな晶子(<20ナノメー
タ)を有する合金を加熱することにより晶子の最
適磁性領域径への成長を促進することができる。 最適晶子径の合金が作成される経路は(1)溶融ス
ピニングのような制御された急冷速度法による溶
融物からの直接急冷、或いは(2)最適単一領域径晶
子よりも小さな微細構造への過急冷した後加熱方
法により最適単一磁性領域径への晶子の成長があ
る。 最高エネルギー積の直接急冷合金のSEMデー
タは微細構造中の晶子或いは粒子が十分に規則正
しい形状を有することを示している。磁性データ
はNd−Fe−B金属間相の結晶構造が立方晶系或
いは正方晶系のような高い対称性を有することを
示唆している。これに対する更に証拠は、理論的
には約〜0.7である残留磁気対飽和磁化率の高い
比率である。例えば六方晶系“C”軸のような単
軸結晶構造に対する立方晶構造についてはこの比
は約〜0.5であろう。主たる相が永久磁石特性に
ついて主たる役割を果すものと思われるが、電子
顕微鏡分析及びTEMデータは更に寄与する可能
性のある未測定の第2相の少量の存在を示唆して
いる。 直接冷却及び過急冷され焼なまされた合金リボ
ンは生成時には磁性的に等方性である。これは、
リボンが任意の方向に同一の強度で磁化され及び
減磁化されることにより証拠付けられる。しかし
ながら、もし単一最適磁性領域径粉末粒子或いは
晶子そのものが結晶学的に好ましい磁軸に沿つて
配向されるならば、ここに報告された磁性エネル
ギー積よりも高いエネルギー積を有する高度に磁
性的に異方性の合金を得る可能性がある。 以上要約すると、稀土類元素ネオジム及びプラ
セオジム、遷移金属元素である鉄及び少量の元素
ホウ素に基づいて新規且つ極めて強力な磁性合金
が見出された。RE−Fe系中へのホウ素の含有は
高い見かけキユーリー温度を有する平衡相の安定
化、より高価な稀土類元素成分に対する鉄のより
高い許容される比率、最適微細結晶微細構造磁石
相の形成される広い急冷速度及び渦急冷合金を焼
なまして最適微小結晶微細構造を形成する能力な
どを含む多くの明らかな利点がある。形成される
結晶相は又限られた量の多くのその他の成分の置
換を許容する。又、新種の永久磁石の製造に適し
た形態での本発明の合金を製造する効率がよく且
つ経済的な手段が見出された。これらの磁石は多
くの工業環境において用途を見出すものと予想さ
れる。 好ましい範囲の本発明の硬磁性合金組成物から
形成される永久磁石は次の組成を有する金属間磁
石相を有する: RE0.12-0.14(TM0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88(
式中
REは1以上の稀土類元素であり、少なくとも60
原子%のプラセオジム及び/又はネオジムよりな
り、TMは鉄或いは鉄対コバルトの比が約3:2
より大きい鉄とコバルトの混合物であり、Bはホ
ウ素である)。これらの好ましい永久磁石の例は
下記組成の金属間磁性相を含有するものである: Nd0.12-0.14(Fe0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88及
び
Pr0.12-0.14(Fe0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88。 以上、本発明の特別の実施態様に則して説明し
たが、その他の形態も容易に当業者により適応さ
せることが可能である。従つて、本発明の範囲は
特許請求の範囲によつてのみ制限されるものであ
る。
第1図は、急冷表面の線速度(Vs)の函数と
しての磁化された溶融スピニングされたNd0.4
(Fe1-yBy)0.6合金の室温固有保磁力のプロツトで
ある。第2図は急冷表面の線速度に対する磁化さ
れた溶融スピニングされたNd0.25(Fe1-yBy)0.75合
金の室温固有保磁力のプロツトである。第3図は
急冷表面の線速度の函数としての磁化された溶融
スピニングされたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金の室温
固有保磁力のプロツトである。第4図は急冷表面
の線速度の函数としての磁化された溶融スピニン
グされたNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の室温固有保磁
力のプロツトである。第5図は急冷表面の線速度
の函数としての溶融スピニングされたNd1-x
(Fe0.95B0.05)x合金の室温における残留磁束密度
Brのプロツトである。第6図は急冷表面の線速
度の函数としての溶融スピニングされたNd0.25
(Fe0.95B0.05)0.75の減磁曲線である。第7図は
19kOe及び45kOeの初期磁化磁場に対する溶融ス
ピニングされたNd0.2(Fe0.96B0.04)0.8合金の減磁曲
線である。第8図は溶融スピニングされたNd0.25
(Fe1-yBy)0.75合金の減磁曲線を示す。第9図は急
冷表面の線速度の函数としての磁化されたPr0.4
Fe0.6及びPr0.4(Fe0.95B0.05)0.6合金の室温固有保磁
力のプロツトである。第10図は溶融スピニング
されたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金の減磁曲線を示
す。第11図はネオジム含量の函数としての
Nd1-x(Fe0.95B0.05)xのエネルギー積、残留磁気及
び保磁力のプロツトであり、第12図はネオジム
含量の函数としてのNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の保
磁力を示す。第13図は、急冷時のNd0.135
(Fe0.946B0.054)0.865合金の溶融スピンニングされ
たリボンの破断表面の走査電子顕微鏡写真であ
り、これらの写真は自由表面、内部及びリボンの
急冷表面においてとられたものである。第14図
は第13図の溶融スピニングされたNd0.135
(Fe0.946B0.054)0.865合金に対する減磁曲線(M対
H及びB対H)を示す。第15図は溶融スピニン
グされたNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の減磁曲線を示
す。第16図は295〓及び450〓の間の数個の異る
温度における溶融スピニングされたNd0.33(Fe0.95
B0.05)0.67についての減磁曲線を示す。第17図は
295〓及び450〓の間の数個の異る温度における溶
融スピニングされたNd0.15(Fe0.95B0.05)0.85につい
ての減磁曲線を示す。第18図は温度の函数とし
て3個のネオジム−鉄−ホウ素合金についての固
有保磁力の基準化された対数値をプロツトするも
のである。第19図は数個のネオジム−鉄−ホウ
素合金に対する残留磁気の温度依存性を示すプロ
ツトである。第20図は数個の異つたホウ素添加
量におせる溶融スピニングされたNd0.25(Fe1-y
By)0.75に対する磁化の温度依存性をプロツトする
ものである。第21図は、温度函数として数個の
溶融スピニングされたNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の
磁化をプロツトするものである。第22図は、約
20度及び65度の間の2θの値に対する溶融スピニン
グされたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金に対する代表的
X線スペクトルを示す。第23図は合金のリボン
の急冷表面に設置した材料及び急冷表面から離れ
た自由表面からの試料についてとられた溶融スピ
ニングされたNd0.25(Fe0.95B0.05)0.75についてのX
線スペクトルを示す。第24図は、80〓/分の加
熱速度においてとられたNd0.25(Fe1-yBy)0.75合金
に対する示差熱走査熱量測定記録を示す。第25
図は、溶融スピニング急冷速度Vs=30及び15
m/sに対し、80〓/分の加熱速度でとられた
Nd0.15(Fe0.85)、Nd0.15(Fe0.95B0.05)0.85及びNd0
.15
(Fe0.91B0.09)0.85の示差熱走査熱量測定記録を示
す。第26図は数個の永久磁石に対する典型的減
磁曲線及びそれらの最高磁気エネルギー積の値を
示す。第27図は、Nd1-x(Fe1-yBy)x合金にホウ
素を添加することキユーリー温度への影響を示
す。第28図は、30及び15m/sの急冷ホイール
速度で溶融スピニングされその後約850〓におい
て30分間焼なまされた試料の相対保磁力を示すプ
ロツトである。第29図は、初めVs=30m/s
において溶融スピニングされ急冷され、次いで
160〓/分の傾斜速度でTa=950〓の最大焼なま
し温度に昇温され、0、5、10及び30分間保持さ
れたNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86に対する減磁曲線を示
す。第30図は、Vs=27.5及び30m/sのホイ
ール速度で溶融スピニングされ急冷され、160°及
び40〓/分の傾斜速度で焼なまされたNd0.14
(Fe0.95B0.05)0.86合金に対する減磁曲線の比較であ
る。第31図はNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金に対す
る急冷表面の線速度の函数としての最大エネルギ
ー積のプロツトである。丸印は急冷時の合金の曲
線を形成するのに対し、四角印、三角印及び黒丸
は示されたVs値において溶融スピニングされ、
その後165〓/分の傾斜速度で1000、975及び950
〓の最大温度に焼まなされた材料を示す。第32
図は、数個の急冷表面線速度におけるNd0.135
(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁曲線であり、又特
別のVsに対する最大エネルギー積を示すもので
ある。第33図は、数個の異つた急冷表面速度
(Vs)において溶融スピニングされ急冷された
Nd0.135(Fe0.935B0.065)0.865のX線粉末回折パター
ンを示す。第34図は、Vs=19、20.5及び35
m/sにおいて急冷された合金について160〓/
分の加熱速度でとられたNd0.135(Fe0.946B0.054)0.86
5合金の示差熱走査熱量測定の記録を示す。第3
5図は先ずVs=20.5m/sの急冷表面線速度で
急冷され、次いで160〓/分の加熱及び冷却傾斜
速度で最大温度950、975及び1000〓に焼なまされ
たNd0.135(Fe0.946B0.054)0.865合金の減磁曲線であ
り、各々について最大エネルギー積を示すもので
ある。第36図はVs=35m/sである他は第3
5図と同様な曲線である。第37図は、急冷表面
の線速度Vs=30m/sの場合の溶融スピニング
されたNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金のリボンの破断
表面に沿つてとられた3個の走査電子顕微鏡写真
である。これらのSEMは自由表面近傍、中心部
及びリボンの急冷表面の微細構造を表わすもので
ある。第38図は、初めVs=30m/sの急冷線
速度で急冷された後160〓/分の加熱及び冷却傾
斜速度で950〓の最大温度において焼なまされた
Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金の溶融スピニングされ
たリボンの破断表面に沿つてとられた3個の走査
電子顕微鏡写真であり、これらのSEMは自由表
面、中心部及びリボンの急冷表面の近傍でとられ
たものである。第39図は、初めVs=29、20.5
及び35m/sの急冷表面線速度において急冷さ
れ、160〓/分の加熱及び冷却傾斜速度において
950〓最大温度において焼なまされたNd0.135
(Fe0.946B0.054)0.865合金に対する減磁曲線である。
第40図は、Vs=30m/sの急冷表面線速度で
溶融スピニングされ、その後160〓/分の傾斜速
度で900、925及び975〓の最大温度に焼なまされ
たPr0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁曲線であ
る。第41図は、Vs=30の急冷表面線速度で溶
融スピニングされ、急冷され次いで160〓/分の
加熱及び冷却傾斜速度において950〓の最大温度
に焼なまされたRE0.135(Fe0.935B0.065)0.865のプロ
ツトであり、式中REはプラセオジム、ネオジム、
サマリウム、ランタン、セリウム、テルビウム及
びジスプロシウムである。第42図は、Vs=30
m/sの急冷線速度において、溶融スピニング及
び急冷され、次いで160〓/分の加熱及び冷却傾
斜速度で950mlの最大温度に焼なまされた(Nd0.8
RE0.2)0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁曲線で
ある。第43図は、Vs=30m/sの急冷速度で
溶融スピニングされ、160ml/分の傾斜速度で950
mlの最大温度に焼なまされたNd0.135(TM0.935
B0.065)0.865合金の減磁曲線であり、TMは鉄、コ
バルト及びニツケルである。第44図は初めVs
=30m/sの急冷表面速度で溶融スピニングさ
れ、160ml/分の加熱及び冷却傾斜速度で950mlの
最大温度に焼なまされたNd0.135(Fe0.841TM0.094
B0.065)0.865合金の減磁曲線であり、TMはコバル
ト、ニツケル、クロム、マンガン及び銅である。
第45図は、初めVs=30m/sの急冷表面速度
で溶融スピニングされ、次いで160ml/分の加熱
及び冷却傾斜速度で950mlの最大温度に焼なまさ
れたNd0.135(Fe0.748TM0.187B0.065)0.865合金の減磁
曲線であり、式中TMはコバルト、ニツケル、ク
ロム及びマンガンである。
しての磁化された溶融スピニングされたNd0.4
(Fe1-yBy)0.6合金の室温固有保磁力のプロツトで
ある。第2図は急冷表面の線速度に対する磁化さ
れた溶融スピニングされたNd0.25(Fe1-yBy)0.75合
金の室温固有保磁力のプロツトである。第3図は
急冷表面の線速度の函数としての磁化された溶融
スピニングされたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金の室温
固有保磁力のプロツトである。第4図は急冷表面
の線速度の函数としての磁化された溶融スピニン
グされたNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の室温固有保磁
力のプロツトである。第5図は急冷表面の線速度
の函数としての溶融スピニングされたNd1-x
(Fe0.95B0.05)x合金の室温における残留磁束密度
Brのプロツトである。第6図は急冷表面の線速
度の函数としての溶融スピニングされたNd0.25
(Fe0.95B0.05)0.75の減磁曲線である。第7図は
19kOe及び45kOeの初期磁化磁場に対する溶融ス
ピニングされたNd0.2(Fe0.96B0.04)0.8合金の減磁曲
線である。第8図は溶融スピニングされたNd0.25
(Fe1-yBy)0.75合金の減磁曲線を示す。第9図は急
冷表面の線速度の函数としての磁化されたPr0.4
Fe0.6及びPr0.4(Fe0.95B0.05)0.6合金の室温固有保磁
力のプロツトである。第10図は溶融スピニング
されたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金の減磁曲線を示
す。第11図はネオジム含量の函数としての
Nd1-x(Fe0.95B0.05)xのエネルギー積、残留磁気及
び保磁力のプロツトであり、第12図はネオジム
含量の函数としてのNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の保
磁力を示す。第13図は、急冷時のNd0.135
(Fe0.946B0.054)0.865合金の溶融スピンニングされ
たリボンの破断表面の走査電子顕微鏡写真であ
り、これらの写真は自由表面、内部及びリボンの
急冷表面においてとられたものである。第14図
は第13図の溶融スピニングされたNd0.135
(Fe0.946B0.054)0.865合金に対する減磁曲線(M対
H及びB対H)を示す。第15図は溶融スピニン
グされたNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の減磁曲線を示
す。第16図は295〓及び450〓の間の数個の異る
温度における溶融スピニングされたNd0.33(Fe0.95
B0.05)0.67についての減磁曲線を示す。第17図は
295〓及び450〓の間の数個の異る温度における溶
融スピニングされたNd0.15(Fe0.95B0.05)0.85につい
ての減磁曲線を示す。第18図は温度の函数とし
て3個のネオジム−鉄−ホウ素合金についての固
有保磁力の基準化された対数値をプロツトするも
のである。第19図は数個のネオジム−鉄−ホウ
素合金に対する残留磁気の温度依存性を示すプロ
ツトである。第20図は数個の異つたホウ素添加
量におせる溶融スピニングされたNd0.25(Fe1-y
By)0.75に対する磁化の温度依存性をプロツトする
ものである。第21図は、温度函数として数個の
溶融スピニングされたNd1-x(Fe0.95B0.05)x合金の
磁化をプロツトするものである。第22図は、約
20度及び65度の間の2θの値に対する溶融スピニン
グされたNd0.15(Fe1-yBy)0.85合金に対する代表的
X線スペクトルを示す。第23図は合金のリボン
の急冷表面に設置した材料及び急冷表面から離れ
た自由表面からの試料についてとられた溶融スピ
ニングされたNd0.25(Fe0.95B0.05)0.75についてのX
線スペクトルを示す。第24図は、80〓/分の加
熱速度においてとられたNd0.25(Fe1-yBy)0.75合金
に対する示差熱走査熱量測定記録を示す。第25
図は、溶融スピニング急冷速度Vs=30及び15
m/sに対し、80〓/分の加熱速度でとられた
Nd0.15(Fe0.85)、Nd0.15(Fe0.95B0.05)0.85及びNd0
.15
(Fe0.91B0.09)0.85の示差熱走査熱量測定記録を示
す。第26図は数個の永久磁石に対する典型的減
磁曲線及びそれらの最高磁気エネルギー積の値を
示す。第27図は、Nd1-x(Fe1-yBy)x合金にホウ
素を添加することキユーリー温度への影響を示
す。第28図は、30及び15m/sの急冷ホイール
速度で溶融スピニングされその後約850〓におい
て30分間焼なまされた試料の相対保磁力を示すプ
ロツトである。第29図は、初めVs=30m/s
において溶融スピニングされ急冷され、次いで
160〓/分の傾斜速度でTa=950〓の最大焼なま
し温度に昇温され、0、5、10及び30分間保持さ
れたNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86に対する減磁曲線を示
す。第30図は、Vs=27.5及び30m/sのホイ
ール速度で溶融スピニングされ急冷され、160°及
び40〓/分の傾斜速度で焼なまされたNd0.14
(Fe0.95B0.05)0.86合金に対する減磁曲線の比較であ
る。第31図はNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金に対す
る急冷表面の線速度の函数としての最大エネルギ
ー積のプロツトである。丸印は急冷時の合金の曲
線を形成するのに対し、四角印、三角印及び黒丸
は示されたVs値において溶融スピニングされ、
その後165〓/分の傾斜速度で1000、975及び950
〓の最大温度に焼まなされた材料を示す。第32
図は、数個の急冷表面線速度におけるNd0.135
(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁曲線であり、又特
別のVsに対する最大エネルギー積を示すもので
ある。第33図は、数個の異つた急冷表面速度
(Vs)において溶融スピニングされ急冷された
Nd0.135(Fe0.935B0.065)0.865のX線粉末回折パター
ンを示す。第34図は、Vs=19、20.5及び35
m/sにおいて急冷された合金について160〓/
分の加熱速度でとられたNd0.135(Fe0.946B0.054)0.86
5合金の示差熱走査熱量測定の記録を示す。第3
5図は先ずVs=20.5m/sの急冷表面線速度で
急冷され、次いで160〓/分の加熱及び冷却傾斜
速度で最大温度950、975及び1000〓に焼なまされ
たNd0.135(Fe0.946B0.054)0.865合金の減磁曲線であ
り、各々について最大エネルギー積を示すもので
ある。第36図はVs=35m/sである他は第3
5図と同様な曲線である。第37図は、急冷表面
の線速度Vs=30m/sの場合の溶融スピニング
されたNd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金のリボンの破断
表面に沿つてとられた3個の走査電子顕微鏡写真
である。これらのSEMは自由表面近傍、中心部
及びリボンの急冷表面の微細構造を表わすもので
ある。第38図は、初めVs=30m/sの急冷線
速度で急冷された後160〓/分の加熱及び冷却傾
斜速度で950〓の最大温度において焼なまされた
Nd0.14(Fe0.95B0.05)0.86合金の溶融スピニングされ
たリボンの破断表面に沿つてとられた3個の走査
電子顕微鏡写真であり、これらのSEMは自由表
面、中心部及びリボンの急冷表面の近傍でとられ
たものである。第39図は、初めVs=29、20.5
及び35m/sの急冷表面線速度において急冷さ
れ、160〓/分の加熱及び冷却傾斜速度において
950〓最大温度において焼なまされたNd0.135
(Fe0.946B0.054)0.865合金に対する減磁曲線である。
第40図は、Vs=30m/sの急冷表面線速度で
溶融スピニングされ、その後160〓/分の傾斜速
度で900、925及び975〓の最大温度に焼なまされ
たPr0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁曲線であ
る。第41図は、Vs=30の急冷表面線速度で溶
融スピニングされ、急冷され次いで160〓/分の
加熱及び冷却傾斜速度において950〓の最大温度
に焼なまされたRE0.135(Fe0.935B0.065)0.865のプロ
ツトであり、式中REはプラセオジム、ネオジム、
サマリウム、ランタン、セリウム、テルビウム及
びジスプロシウムである。第42図は、Vs=30
m/sの急冷線速度において、溶融スピニング及
び急冷され、次いで160〓/分の加熱及び冷却傾
斜速度で950mlの最大温度に焼なまされた(Nd0.8
RE0.2)0.135(Fe0.935B0.065)0.865合金の減磁曲線で
ある。第43図は、Vs=30m/sの急冷速度で
溶融スピニングされ、160ml/分の傾斜速度で950
mlの最大温度に焼なまされたNd0.135(TM0.935
B0.065)0.865合金の減磁曲線であり、TMは鉄、コ
バルト及びニツケルである。第44図は初めVs
=30m/sの急冷表面速度で溶融スピニングさ
れ、160ml/分の加熱及び冷却傾斜速度で950mlの
最大温度に焼なまされたNd0.135(Fe0.841TM0.094
B0.065)0.865合金の減磁曲線であり、TMはコバル
ト、ニツケル、クロム、マンガン及び銅である。
第45図は、初めVs=30m/sの急冷表面速度
で溶融スピニングされ、次いで160ml/分の加熱
及び冷却傾斜速度で950mlの最大温度に焼なまさ
れたNd0.135(Fe0.748TM0.187B0.065)0.865合金の減磁
曲線であり、式中TMはコバルト、ニツケル、ク
ロム及びマンガンである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 RE1-x(TM1-yBy)x (式中、REは稀土類元素、TMは遷移金属、そ
してBはホウ素を表わし、 0.5≦x≦0.9、 0.005≦y≦0.1 であり、該稀土類元素はその60原子パーセント以
上がネオジムおよび/またはプラセオジムから成
り、該遷移金属はその60原子パーセント以上が鉄
から成る。)で表わされ、大部分が20〜400ナノメ
ータの平均粒径を有する微結晶粒から成る硬磁性
微細結晶相から成ることを特徴とする磁気等方性
の硬磁性合金組成物。 2 前記遷移金属が鉄から成る特許請求の範囲第
1項記載の合金組成物。 3 前記稀土類元素がネオジムから成る特許請求
の範囲第2項記載の合金組成物。 4 前記稀土類元素がネオジムおよび/またはプ
ラセオジムとサマリウムとから成る特許請求の範
囲第1項記載の合金組成物。 5 前記遷移金属が鉄とコバルトとから成る特許
請求の範囲第1項記載の合金組成物。 6 前記微細結晶相が式 RE0.12-0.14(TM0.93-0.95B0.05-0.07)0.86-0.88 で表わされる組成を有する特許請求の範囲第1項
記載の合金組成物。 7 REがネオジムを表わし、TMが鉄を表わす
特許請求の範囲第6項記載の合金組成物。 8 REがプラセオジムを表わし、TMが鉄を表
わす特許請求の範囲第6項記載の合金組成物。 9 一般式 RE1-x(TM1-yBy)x (式中、REは稀土類元素、TMは遷移金属、そ
してBはホウ素を表わし、 0.5≦x≦0.9、 0.005≦y≦0.1 であり、該稀土類元素はその60原子パーセント以
上がネオジムおよび/またはプラセオジムから成
り、該遷移金属はその60原子パーセント以上が鉄
から成る。)で表わされ、大部分が20〜400ナノメ
ータの平均粒径を有する微結晶粒から成る硬磁性
微細結晶相から成る磁気等方性の硬磁性合金組成
物の製造方法において、該稀土類元素、遷移金属
元素及びホウ素の混合物を形成し、該混合物を該
硬磁性微細結晶相が固化された合金中に形成され
るような速度で迅速に急冷することにより成るこ
とを特徴とする方法。 10 一般式 RE1-x(TM1-yBy)x (式中、REは稀土類元素、TMは遷移金属、そ
してBはホウ素を表わし、 0.5≦x≦0.9、 0.005≦y≦0.1 であり、該稀土類元素はその60原子パーセント以
上がネオジムおよび/またはプラセオジムから成
り、該遷移金属はその60原子パーセント以上が鉄
から成る。)で表わされ、大部分が20〜400ナノメ
ータの平均粒径を有する微結晶粒から成る硬磁性
微細結晶相から成る磁気等方性の硬磁性合金組成
物の製造方法において、該稀土類元素、遷移金属
元素及びホウ素の混合物を形成し、該混合物を急
冷して20ナノメータ未満の粒径の結晶粒を含有す
る固化された合金組成物を得、次いで該固化され
た合金組成物を該硬磁性微細結晶相が形成される
ような速度で焼きなますことを特徴とする方法。 11 前記焼きなまし工程が、前記固化された合
金組成物を850K〜1000Kの範囲の温度まで急速
に加熱し、次いで約500K以下まで冷却すること
により行われることを特徴とする特許請求の範囲
第10項記載の方法。 12 前記焼きなまし工程が、少なくとも約
160K/分の速度で前記固化された合金組成物を
加熱することから成る特許請求の範囲第10項又
は第11項記載の方法。
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