JPH0354556B2 - - Google Patents
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- JPH0354556B2 JPH0354556B2 JP63079680A JP7968088A JPH0354556B2 JP H0354556 B2 JPH0354556 B2 JP H0354556B2 JP 63079680 A JP63079680 A JP 63079680A JP 7968088 A JP7968088 A JP 7968088A JP H0354556 B2 JPH0354556 B2 JP H0354556B2
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- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、モルヒネ様鎮痛作用を示すペプチド
であるメチオニンエンケフアリン(チロシン
(Tyr)−グリシン(Gly)−グリシン(Gly)−フ
エニルアラニン(Phe)−メチオニン(Met)の
5個のアミノ酸配列よりなるペプチド、以下、
MEKと略す。)を含む融合タンパク質を大量に生
産可能とする新規組換えプラスミドpMEK2、
pMEK2に含有する大腸菌、MEKを酵素のカル
ボキシ末端側に有するジヒドロ葉酸還元酵素−
MEK融合タンパク質(以下、DHFR−MEKと
略す。)、DHFR−MEKの分離精製方法、および
MEKの製造方法に関するものである。本発明の
新規組換えプラスミドpMEK2は、第1図におい
て示さえるDNA配列を有する。本発明は、発酵
工業、医薬品工業等の分野に好適である。 従来の技術 MEKは、ロイシンエンケフアリン(以下、
LEKと略す。)と同様、モルヒネ様鎮痛作用を示
す内因性ペプチドとして知られ、習慣性のない鎮
痛剤また麻酔薬としての利用が期待される興味深
い生理活性ペプチドである。MEKの鎮痛効果は、
LEKの約1.5倍であるとされている。 本発明の技術的背景としては、いわゆる遺伝子
操作技術がある。しかしながら、遺伝子操作を利
用した効率のよいMEKの製造方法に関しては、
知られていない。 一方、既に、本発明者らは、大腸菌由来のジヒ
ドロ葉酸還元酵素(以下、DHFRと略す。)遺伝
子に関して、その遺伝子の改変の結果、異種遺伝
子発現用プラスミドベクターpTP70−1(特開昭
63−46193号公報)及びそれを利用した融合遺伝
子の作成方法(特開平1−144992号公報)を開発
している。これらの方法を利用した場合、融合遺
伝子の発現の結果得られる融合タンパク質の大腸
菌菌体の蓄積量は、全菌体タンパク質の約20%が
期待される。しかしながら、MEKの生産に上記
発現ベクターを用いた例はない。 発明の目的 本発明の目的は、いまだ確立されていない、遺
伝子操作の手法を用いたMEKの大量生産方法を
開発することにある。 既に、本発明者らは(1)大腸菌のDHFRを大量
に発現する発現プラスミドを構築していること
(特開昭62−69990号公報)、(2)大腸菌のDHFRの
カルボキシ末端側の配列を変化させても、酵素活
性が失われないこと、(3)大腸菌のDHFRのカル
ボキシ末端側に異種ペプチドを融合させることを
可能とするプラスミドベクターpTP70−1を構
築していること(特開昭63−46193号公報)、(4)
pTP70−1上の改変DHFRは、大腸菌で効率良
く発現すること、を明らかにしている。 本発明者らは、上記の知見を利用し、鋭意研究
の結果、MEK遺伝子を化学合成し、pTP70−1
に組み込むことにより、MEK遺伝子とDHFR遺
伝子の融合遺伝子を作成し、融合遺伝子を大腸菌
で発現させることにより、DHFR−MEKを大量
に生産できることを見いだし、さらに、DHFR
−MEKを用いることにより効果的にMEKを作成
できることを明らかにし、本発明を完成させた。 発明の構成 本発明は、(1)DHFR−MEKの大量発現を可能
にする新規組換えプラスミドpMEK2、(2)
pMEK2を含有する大腸菌菌体、(3)pMEK2を含
有する大腸菌が生産するDHFR−MEK、(4)
pMEK2を含有する大腸菌からのDHFR−MEK
の分離精製、および(5)DHFR−MEKを用いた
MEKの製造方法、の発明により構成される。 (1) 新規組換えプラスミドpMEK2 第1図は、本発明のpMEK2の全塩基配列を
示している。図は、2本鎖環状DNAのうち片
方のDNA鎖配列だけを、プラスミド中に2箇
所存在する制限酵素Cla部位のうちHind部
位に近い方の切断認識部位、5′−ATCGAT−
3′、の最初の“A”を1番として数えて、5′末
端から3′末端の方向に記述している。本発明の
pMEK2は、新規な組換えプラスミドである。
pMEK2は、4640塩基対の大きさであり、宿主
である大腸菌にトリメトプリムおよびアンピシ
リン耐性を付与することができる。pMEK2
は、pTP70−1のBamH部位にMEKを暗号
化する配列を含む32塩基対の化学合成DNAが
結合した構造をしていてる。第1図において、
533番目から564番目迄の配列が化学合成DNA
由来の配列である。それ以外の配列がpTP70
−1由来の配列である。 化学合成したDNAの配列には、制限酵素
Xhoの認識切断部位、5′−CTCGAG−3′(第
1図の、558番目から563番目までの配列)、を
含ませてある。pTP70−1由来の部分には、
Xho部位が存在しない。従つて、pMEK2の
BamH部位(第1図の532番目から537番目
までの配列)からXho部位までの配列を他の
配列に置き換えることにより、方向を定めて異
種DNAの導入を行い、DHFR遺伝子との融合
遺伝子の作成をさらに容易に行うことができ
る。 第1図の57番目から554番目まで配列は、
DHFRのカルボキシ末端側にMEKがアルギニ
ンを介して結合したDHFR−LEKを暗号化し
ている。 DHFR−LEKを暗号化する配列の上流には、
DHFR−LEK遺伝子の発現を効率良く行わせ
る配列が存在する(特開昭63−46193号公報)。
即ち、43番目から50番目までの配列がSD配列
と呼ばれるもので、効率の良い翻訳に、また、
4598番目から4626番目までが、コンセンサス転
写プロモーターであり、効率の良い転写に貢献
する。このことから、pMEK2は、大腸菌に導
入された場合、多種のDHFR−MEKを作る。
作られたDHFR−LEKは、菌体内に可溶性の
状態で、菌体タンパク質の約20%程度蓄積す
る。このことによつて、pMEK2を含有する大
腸菌はトリメトプリム耐性を示すようになる。
また、pMEK2は、pTP70−1由来の、アンピ
シリン耐性遺伝子を有している。このことか
ら、pMEK2が導入された大腸菌は、アンピシ
リン耐性をも示す。pMEK2は、大腸菌に導入
されて安定状態に保たれ、pMEK2を含有する
大腸菌は、微工研にFERMBP−1816として寄
託されている。 このような特長を有するpMEK2は、実施例
1に従つて作成することができるが、組換えプ
ラスミドの作成方法によつて本発明が制限され
るものではない。 (2) pLEK1を含有する大腸菌 pMEK2を含有する大腸菌は、トリメトプリ
ム及びアンピシリンに対して耐性を示す。
pMEK2を含有する大腸菌は、pMEK2上の
DHFR−MEK遺伝子の効率のよい発現の結
果、DHFR−MEKを菌体内に可溶性の状態で
大量に蓄積する。pMEK2を含有する大腸菌を
YT+Ap培地(培地1l中に、5gのNaCl、8
gのトリプトン、5gのイーストエキス、及び
50mgのアンピシリンナトリウムを含む液体培
地)を用いて、37℃で定常期まで培養した場
合、蓄積するDHFR−MEKは、菌体タンパク
質の約20%に達する。培養菌体を、リン酸緩衝
液などの適当な緩衝液に懸濁し、フレンチプレ
ス法もしくは音波破砕法で破砕し、これを遠心
分離法により上清と沈澱に分離した場合、ほと
んど全てのDHFR−MEKは上清中に回収され
る。pMEK2を含有する大腸菌は、微工研に
FERMBP−1816として寄託されている。 (3) DHFR−MEK 第2図は、DHFR−MEKを暗号化する部分
のDNA配列とそれから作られると予想される
タンパク質のアミノ酸配列を示している。
DHFR−MEKは、166アミノ酸よりなる新規
なタンパク質である。アミノ末端側から数え
て、1から159番目までの配列が、大腸菌の野
生型DHFRに1箇所アミノ酸置換置換が起こ
つた(Cys−152(Wild type)→Glu−152)配
列であり、162番目から166番目までがMEKの
配列である。MEKの配列の直前のアミノ酸は
アルギニン(Arg)である。このことにより、
DHFR−MEKをトリプシンで処理することに
より、MEKを特異的に切り出すことができる。
160番目ののイソロイシン(Ile)は、pTP70−
1のBamH部位にMEKを暗号化するDNA
を導入する際に、遺伝暗号の読み取り枠を合わ
せるために生じた配列である。pTP70−1が
作るDHFRは、162個のアミノ酸よりなり、第
2図のDHFR−MEKのアミノ酸配列のうち、
アミノ末端側から数えて、1から160番目まで
の配列に、Gln−Ileの2個のアミノ酸配列が結
合した配列をしている。DHFR−MEKの分子
量は、18850である。 DHFR−MEKは、新規なタンパク質であ
る。DHFR−MEKはDHFRのカルボキシ末端
側に、MEKが融合した構造をしているにもか
かわらず、DHFR酵素活性を有する。このた
め、大腸菌がDHFR−MEKを多量につくる
と、DHFRの阻害剤であり抗細菌剤であるト
リメトプリムに対して、耐性を示すようにな
る。 (4) DHFR−MEKの分離精製 本発明のDHFR−MEKの分離精製法は、
菌体の培養、菌体の破砕、DEAE−トヨパ
ールカラム処理、メソトリキセート
(MTX)結合アフイニテイクロマトグラフイ
ー、およびDEAE−トヨパールカラムクロマ
トグラフイーの過程より成り立つている。 菌体の培養 pMEK2を含有する大腸菌の培養は、YT
+Ap培地(培地1l中に、5gのNaCl、8g
のトリプトン、5gのイーストエキスおよび
50mgのアンピシリンナトリウムを含む液体培
地。)で培養することができる。培地として
は、この他にST+Ap培地(培地1l中に、2
gのグルコース、1gのリン酸2カリウム、
5gのポリペプトン、5gのイーストエキス
および50mgのアンピシリンナトリウムを含む
液体培地。)など、菌体が成長する培地であ
れば、どの様な培地でも用いることができる
が、調べた限りでは、DHFR−MEKの生産
にはYT+Ap培地が最適であつた。 pMEK2を含有する大腸菌を、培地に接種
し、37℃で対数成長期の後期もしくは定常期
まで培養する。培養温度により菌体中の
DHFR−MEKの蓄積量が変動し、調べた限
りでは、培養温度が高いほど蓄積量が大であ
つた。培養した菌体は、5000回転/分の遠心
分離により集める。培地1lより湿重量2から
4gの菌体が得られる。 集菌およびこれ以後の操作は、特に断わら
ない限り低温(0から10℃の間、4℃が望ま
しい)で行う。 菌体の破砕 培養して得られた菌体を、湿重量の3倍の
緩衝液1(0.1mM エチレンジアミン4酢酸
ナトリウム(EDTA)を含む10mMリン酸
カリウム緩衝液、PH7.0)に懸濁し、フレン
チプレスを用いて菌体を破砕する。菌体破砕
液を5000回転、10分間遠心分離し、上清を得
る。さらに、上清を、35000回転、1時間超
遠心分離し、上清を得る(無細胞抽出液)。 DEAE−トヨパールカラム処理 この操作は、次の精製過程の前処理の目的
で行う。無細胞抽出液を、あらかじめ0.1M
のKClを含む緩衝液1で平衡化したDEAEト
ヨパールカラムにかけ、0.1MのKClを含む
緩衝液1でカラムを洗う。酵素の溶出は、
0.3MのKClを含む緩衝液1を用いて行う。
溶出液を一定量ずつフラクシヨンコレクター
を用いて分画する。分画した溶出液について
DHFR活性を測定し、酵素活性が含まれる
画分を集める。 MTX結合アフイニテイクロマドグラフイ
ー 上記の操作により得られた酵素液を、あら
かじめ緩衝液1で平衡化したMTX結合
Sepharoseアフイニテイカラムに吸着させ
る。吸着後、1MのKClを含む緩衝液2(0.1
mM EDTAを含む10mMリン酸カリウム
緩衝液、PH8.5)で洗う。洗いは、カラムか
らの溶出液の280nmの吸光度を測定し、吸
光度が0.1以下になるまで同緩衝液を流し続
ける。酵素の溶出は、1MのKClと3mMの
葉酸を含む緩衝液2を用いて行い、溶出液を
一定量ずつフラクシヨンコレクターを用いて
分画する。分画した溶出液についてDHFR
活性を測定し、酵素活性が含まれる画分を集
める。得られた酵素液を、緩衝液1に対し
て、3回透析する。この段階で、純度90%以
上のDHFR−MEKが得られる。 DEAE−トロパールカラムクロマトグラフ
イー 透析した酵素液を、あらかじめ緩衝液1で
平衡化したDEAE−トヨパールカラムに吸着
させる。吸着後、0.1MKClを含む緩衝液1
で洗う。洗いは、カラムからの溶出液の
280nmの吸光度を測定し、吸光度が0.01以下
になるまで同緩衝液を流し続ける。酵素の溶
出は、緩衝液1を用いて0.1Mから0.3Mの
KClの直線濃度勾配を用いて行い、溶出液を
一定量ずつフラクシヨンコレクターを用いて
分画する。分画した溶出液について280nm
の吸光度とDHFR活性とを測定する。酵素
活性/280nmの吸光度の値が、一定な画分
を集める。 以上の操作により、DHFR−MEKの高度精
製均一化を、再現性良く行うことができる。 本発明に従うと、DHFR−MEKの精製は、
培養を含めて一週間以内に行うことができ、回
収率50%以上で、均一な酵素標品を得ることが
できる。 DHFR酵素活性は、反応液(0.05mMのジヒ
ドロ葉酸、0.06mMのNADPH、12mMの2−
メルカプトエタノール、50mMのリン酸緩衝液
(PH7.0))を、1mlのキユベツトとり、これに
酵素液を加え、340nmの吸光度の時間変化を
測定することにより行う。酵素1ユニツトは、
上記反応条件において、1分間に1マイクロモ
ルのジヒドロ葉酸を還元するのに必要な酵素量
として定義する。この測定は、分光光度計を用
いて容易に行うことができる。 (5) DHFR−MEKを用いたMEKの製造 精製したDHFR−MEKからのMEKの切
断・分離は、トリプシン処理することにより行
う。緩衝液1中、30℃で、DHF−MEKの百分
の1量のトリプシンを作用させる。トリプシン
による切断反応は、約90分でほぼ完全に完了す
る。トリプシン処理液に、2分の1容の酢酸を
加える。 トリプシン処理した試料をHPLC装置(島津
LC−4A、inertsil−0DSカラム)を用いて、
0.1%トリフルオロ酢酸中、15%から50%のア
セトニトリルの濃度勾配を用いて溶出・分離す
ることができる。溶出物は、220nmにおける
吸光度の測定により検出することができる。第
3図は、トリプシン処理したDHFR−MEK試
料の高速液体クロマトグラムを示している。試
料注入後約15分後のピークがMEKである。こ
のピーク画分を分離する。分離した溶出液をエ
バホレーターで乾燥後、少量の水を加え凍結乾
燥し溶媒を除き、MEKを得ることができる。
また、得られたペプチドを酸加水分解後、アミ
ノ酸分析することによりアミノ酸組成を確かめ
ることができる。 本発明の実施例においては、3lの培地から湿重
量約11gの菌体が得られ、この菌体(計算上、約
115mgのDHFR−MEK、約3.5mgのMEKを含む。)
から、約63mgのDHFR−MEK(収率、54.7%、計
算上約1.9mgのMEKを含む。)を精製して得るこ
とができ、20mgのDHFR−MEKをトリプシン処
理後、HPLCで分離・精製することにより、約
0.48mgのMEKを得ることができた。 次に本発明の実施例および参考例を示す。 実施例 1 pMEK2の作成 MEKを暗号化するDNAとしては、 1 5′− GATCCGTTACGGTGGTTTCATGTAAC
TCGAGA−3′ 2 5′− GATCTCTCGAGTTACATGAAACCACCG
TAACG−3′ の2本の32ヌクレオチドからなるDNAをホスホ
アミダイト法に従つて化学合成し、精製後、ポリ
ヌクレオチドキナーゼを用いて、各DNAの5′末
端をリン酸化した。リン酸化したDNAを約0.1ml
(約0.01μgのDNAを含んでいる。)ずつ取り、こ
れを60℃でインキユベートすることによつて両
DNAをアニールさせた(これをDNA1と呼ぶ)。 約1μgのpTP70−1を、BamHで切断した
後、アルカリホスフアターゼ処理をした。アルカ
リホスフアターゼ処理したDNAをフエノール処
理することにより、共存する酵素タンパク質を変
性除去し、その後エタノールでDNAを沈澱させ
た。沈澱したDNAを70%エタノールで洗つた後、
エタノールを除き、減圧下に沈澱を乾燥させた。
BamHによるDNAの切断、アルカリホスフア
ターゼ処理、フエノール処理、およびエタノール
沈澱の各操作は、いずれも、“Molecular
Cloning A Loboratory Manual”(T.
Maniatis,E.F.Fritsch,J.Sambrook、eds.Cold
Spring Harbor Laboratory(1982)、以下、文献
1と呼ぶ。)に記載している方法に従つて行つた。
乾燥させたDNAを50μlのリガーゼ用反応液(10
mM Tris−HCl、PH7.4、5mM MgCl2、10
mMジチオトレイトール、5mM ATP)に溶
解後、5μlのDNA1を加え、これに1ユニツトの
T4−DNAリガーゼを加えて、10℃で、12時間
DNAの連結反応を行わせた。この反応物を、形
質転換法(transformation method、上記文献1
に記載)に従つて、大腸菌に取り込ませた。この
処理した菌体を、50mg/mlのアンピシリンナトリ
ウムおよび10mg/mlのトリメトプリムを含む栄養
寒天倍地(倍地11中に、2gのグルコース、1g
のリン酸2カリウム、5gのイーストエキス、5
gのポリペプトン、15gの寒天を含む。)上に塗
布し、37℃に24時間培養することにより、19個の
コロニーを得ることができた。これらのコロニー
から適当に8個選び、1.5mlのYT+Ap倍地(倍
地11中に、5gのNaCl、5gのイーストエスキ、
8gのトリプトン、50mgのアンピシリンナトリウ
ムを含む。)で、37℃、1晩、菌体を培養した。
培養液を、各々エツペンドルフ遠心管にとり、
12000回転/分で10分間遠心分離し、菌体を沈澱
として集めた。これに、0.1mlの電気泳動用サン
プル調製液(0.0625MのTris−HCl、PH6.8、2%
のラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、10%のグリ
セン、5%の2−メルカプトエタノール、0.001
%のブロムフエノールブルーを含む。)を加え、
菌体を懸濁し、これを沸騰水中に5分間保ち、菌
体を溶かした。この処理をしたサンプルをSDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(U.K.
Lammli;Nature、vol.227、p.680(1970))に従
つて分析した。標準サンプルとしてpTP70−1
を含有する大腸菌に同様な処理をしたもの、およ
び分子量マーカーとしてラクトアルブミン(分子
量14200)、トリプシンインヒビター(分子量
20100)、トリプシノーゲン(分子量24000)、カル
ボニツクアンヒドラーゼ(分子量29000)、グリセ
ロアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(分子
量36000)、卵アルブミン(分子量45000)、および
牛血清アルブミン(分子量66000)を含むサンプ
ルをポリアクリルアミド濃度の10から20%濃度勾
配ゲルで泳動した。その結果、8個のコロニーの
うち、4個では(以下、これら、C型の組換え体
と称する。)、pTP70−1のDHFRのバンドが消
失し、それより明らかに分子量が大きくなつたタ
ンパク質(分子量約22000と推定される。)を新た
に生産していること、また、3個のコロニーでは
(以下、これを、R型の組換え体と称する。)
pTP70−14のDHFRのバンドが消失し、それよ
り明らかに分子量が大きくなつたタンパク質が2
種類(それぞれ、分子量約21500と23500推定され
る。)が新たに生産されている、また、残りの1
個では、DHFRとほぼ同じ大きさのタンパク質
を生産すること、pTP70−1のDHFR(分子量
18379)は、この条件で分子量約21000のタンパク
質として泳動することが明らかになつた。C型お
よびR型の組換え体から、それぞれ一株づつ選
び、各々、これをYT+Ap倍地で培養し、
TanakaとWeisblumの方法(T.Tanaka、B.
Weisblum;J.Bacteriology、vol.121、p.354
(1975))に従つて、プラスミドを調製した。得ら
れたプラスミドをpMEK2およびpMEK1と名づ
けた。pMEK1もしくはpMEK2は、pTP70−1
のBamH部位に、化学合成してDNA配列が挿
入した構造をしているはずである。合成DNAに
は、制限酸素Xhoで切断認識される配列、5′−
CTCGAG−3′が、含まれているので、Xhoで
pLEK1およびpMEK2の切断を試みたところ、確
かに切断された。また、pMEK1およびpMEK2
のEcoR(第1図の471−476番目の配列)とSal
(第1図の85−862番目の配列)による切断に
よつて得られる約400ヌクレオチド長のDNAにつ
いて、M13フアージを用いたジデオキシ法(J.
Messing;Mehtods in Enzymology、vol.101、
p.20(1983))に従つて、塩基配列を決定した。そ
の結果、pMEK2については、第1図に示す配列
の471番目から約857番目迄の配列が確かめられ
た。一方、pME1では、533番目から567番目の配
列が逆転している配列であることが明らかにされ
た。即ち、pMEK1とpMEK2は、化学合成した
DNA配列が、pTP70−1のBamH部位に互い
に逆向きに挿入された構造をしていることが明ら
にされた。また、塩基配列を検討することによ
り、pMEK2がDHER−MEKを暗号化すること
が明らかとなつた。従つて、pMEK2が、目的の
組換えプラスミドである。 pTP70−1の塩基配列は、本発明者らによつ
て明らかにされている(特開昭63−46193号公
報)、pMEK2のEcoR−Salの配列は、
pTP70−1のEcoR−Salの間にあるBamH
部位に、32ヌクレオチド長の配列が挿入された
配列である。 また、pMEK2のEcoR−Sal切断によつて
得られる約4.2キロ塩基対のDNAは、Pst、
Hind、Pha、Aat、Pvu、Bgl、およ
びClaを用いた制限酵素による切断実験の結
果、pTP70−1のEcoR−Sal切断によつて
得られる約4.2キロ塩基対のDNAと全く同一であ
ることが示された。 以上の結果から、pMEK2の全塩基配列が第1
図に示した配列であることが決められた。 実施例 2 pMEK2を含有する大腸菌が作るDHFR−
MEK pMEK2を含有する大腸菌が作るDHFR−
MEKのアミノ酸配列は、DHFR−MEK遺伝子
の塩基配列から予想することができる。第1図の
57番目から554番目の配列がDHFR−MEKを暗
号化していることから、トリプレツト暗号表を用
いて、アミノ酸配列を推定した。その結果第2図
に示すアミノ酸配列が得られた。 pMEK2を含有する大腸菌から、DHFR−
MEKを分離精製し、精製したタンパク質の性質
を調べた。 DHFR−MEKの精製 A 用いた菌体量:湿重量 11g B 酵素精製表 表における精製過程は無細胞抽出液、
DEAE−トヨパールカラム処理、メソトリキ
セート結合アフイニテイクロマトグラフイー、
およびDEAE−トヨパールカラムクロマトグ
ラフイーを表す。
であるメチオニンエンケフアリン(チロシン
(Tyr)−グリシン(Gly)−グリシン(Gly)−フ
エニルアラニン(Phe)−メチオニン(Met)の
5個のアミノ酸配列よりなるペプチド、以下、
MEKと略す。)を含む融合タンパク質を大量に生
産可能とする新規組換えプラスミドpMEK2、
pMEK2に含有する大腸菌、MEKを酵素のカル
ボキシ末端側に有するジヒドロ葉酸還元酵素−
MEK融合タンパク質(以下、DHFR−MEKと
略す。)、DHFR−MEKの分離精製方法、および
MEKの製造方法に関するものである。本発明の
新規組換えプラスミドpMEK2は、第1図におい
て示さえるDNA配列を有する。本発明は、発酵
工業、医薬品工業等の分野に好適である。 従来の技術 MEKは、ロイシンエンケフアリン(以下、
LEKと略す。)と同様、モルヒネ様鎮痛作用を示
す内因性ペプチドとして知られ、習慣性のない鎮
痛剤また麻酔薬としての利用が期待される興味深
い生理活性ペプチドである。MEKの鎮痛効果は、
LEKの約1.5倍であるとされている。 本発明の技術的背景としては、いわゆる遺伝子
操作技術がある。しかしながら、遺伝子操作を利
用した効率のよいMEKの製造方法に関しては、
知られていない。 一方、既に、本発明者らは、大腸菌由来のジヒ
ドロ葉酸還元酵素(以下、DHFRと略す。)遺伝
子に関して、その遺伝子の改変の結果、異種遺伝
子発現用プラスミドベクターpTP70−1(特開昭
63−46193号公報)及びそれを利用した融合遺伝
子の作成方法(特開平1−144992号公報)を開発
している。これらの方法を利用した場合、融合遺
伝子の発現の結果得られる融合タンパク質の大腸
菌菌体の蓄積量は、全菌体タンパク質の約20%が
期待される。しかしながら、MEKの生産に上記
発現ベクターを用いた例はない。 発明の目的 本発明の目的は、いまだ確立されていない、遺
伝子操作の手法を用いたMEKの大量生産方法を
開発することにある。 既に、本発明者らは(1)大腸菌のDHFRを大量
に発現する発現プラスミドを構築していること
(特開昭62−69990号公報)、(2)大腸菌のDHFRの
カルボキシ末端側の配列を変化させても、酵素活
性が失われないこと、(3)大腸菌のDHFRのカル
ボキシ末端側に異種ペプチドを融合させることを
可能とするプラスミドベクターpTP70−1を構
築していること(特開昭63−46193号公報)、(4)
pTP70−1上の改変DHFRは、大腸菌で効率良
く発現すること、を明らかにしている。 本発明者らは、上記の知見を利用し、鋭意研究
の結果、MEK遺伝子を化学合成し、pTP70−1
に組み込むことにより、MEK遺伝子とDHFR遺
伝子の融合遺伝子を作成し、融合遺伝子を大腸菌
で発現させることにより、DHFR−MEKを大量
に生産できることを見いだし、さらに、DHFR
−MEKを用いることにより効果的にMEKを作成
できることを明らかにし、本発明を完成させた。 発明の構成 本発明は、(1)DHFR−MEKの大量発現を可能
にする新規組換えプラスミドpMEK2、(2)
pMEK2を含有する大腸菌菌体、(3)pMEK2を含
有する大腸菌が生産するDHFR−MEK、(4)
pMEK2を含有する大腸菌からのDHFR−MEK
の分離精製、および(5)DHFR−MEKを用いた
MEKの製造方法、の発明により構成される。 (1) 新規組換えプラスミドpMEK2 第1図は、本発明のpMEK2の全塩基配列を
示している。図は、2本鎖環状DNAのうち片
方のDNA鎖配列だけを、プラスミド中に2箇
所存在する制限酵素Cla部位のうちHind部
位に近い方の切断認識部位、5′−ATCGAT−
3′、の最初の“A”を1番として数えて、5′末
端から3′末端の方向に記述している。本発明の
pMEK2は、新規な組換えプラスミドである。
pMEK2は、4640塩基対の大きさであり、宿主
である大腸菌にトリメトプリムおよびアンピシ
リン耐性を付与することができる。pMEK2
は、pTP70−1のBamH部位にMEKを暗号
化する配列を含む32塩基対の化学合成DNAが
結合した構造をしていてる。第1図において、
533番目から564番目迄の配列が化学合成DNA
由来の配列である。それ以外の配列がpTP70
−1由来の配列である。 化学合成したDNAの配列には、制限酵素
Xhoの認識切断部位、5′−CTCGAG−3′(第
1図の、558番目から563番目までの配列)、を
含ませてある。pTP70−1由来の部分には、
Xho部位が存在しない。従つて、pMEK2の
BamH部位(第1図の532番目から537番目
までの配列)からXho部位までの配列を他の
配列に置き換えることにより、方向を定めて異
種DNAの導入を行い、DHFR遺伝子との融合
遺伝子の作成をさらに容易に行うことができ
る。 第1図の57番目から554番目まで配列は、
DHFRのカルボキシ末端側にMEKがアルギニ
ンを介して結合したDHFR−LEKを暗号化し
ている。 DHFR−LEKを暗号化する配列の上流には、
DHFR−LEK遺伝子の発現を効率良く行わせ
る配列が存在する(特開昭63−46193号公報)。
即ち、43番目から50番目までの配列がSD配列
と呼ばれるもので、効率の良い翻訳に、また、
4598番目から4626番目までが、コンセンサス転
写プロモーターであり、効率の良い転写に貢献
する。このことから、pMEK2は、大腸菌に導
入された場合、多種のDHFR−MEKを作る。
作られたDHFR−LEKは、菌体内に可溶性の
状態で、菌体タンパク質の約20%程度蓄積す
る。このことによつて、pMEK2を含有する大
腸菌はトリメトプリム耐性を示すようになる。
また、pMEK2は、pTP70−1由来の、アンピ
シリン耐性遺伝子を有している。このことか
ら、pMEK2が導入された大腸菌は、アンピシ
リン耐性をも示す。pMEK2は、大腸菌に導入
されて安定状態に保たれ、pMEK2を含有する
大腸菌は、微工研にFERMBP−1816として寄
託されている。 このような特長を有するpMEK2は、実施例
1に従つて作成することができるが、組換えプ
ラスミドの作成方法によつて本発明が制限され
るものではない。 (2) pLEK1を含有する大腸菌 pMEK2を含有する大腸菌は、トリメトプリ
ム及びアンピシリンに対して耐性を示す。
pMEK2を含有する大腸菌は、pMEK2上の
DHFR−MEK遺伝子の効率のよい発現の結
果、DHFR−MEKを菌体内に可溶性の状態で
大量に蓄積する。pMEK2を含有する大腸菌を
YT+Ap培地(培地1l中に、5gのNaCl、8
gのトリプトン、5gのイーストエキス、及び
50mgのアンピシリンナトリウムを含む液体培
地)を用いて、37℃で定常期まで培養した場
合、蓄積するDHFR−MEKは、菌体タンパク
質の約20%に達する。培養菌体を、リン酸緩衝
液などの適当な緩衝液に懸濁し、フレンチプレ
ス法もしくは音波破砕法で破砕し、これを遠心
分離法により上清と沈澱に分離した場合、ほと
んど全てのDHFR−MEKは上清中に回収され
る。pMEK2を含有する大腸菌は、微工研に
FERMBP−1816として寄託されている。 (3) DHFR−MEK 第2図は、DHFR−MEKを暗号化する部分
のDNA配列とそれから作られると予想される
タンパク質のアミノ酸配列を示している。
DHFR−MEKは、166アミノ酸よりなる新規
なタンパク質である。アミノ末端側から数え
て、1から159番目までの配列が、大腸菌の野
生型DHFRに1箇所アミノ酸置換置換が起こ
つた(Cys−152(Wild type)→Glu−152)配
列であり、162番目から166番目までがMEKの
配列である。MEKの配列の直前のアミノ酸は
アルギニン(Arg)である。このことにより、
DHFR−MEKをトリプシンで処理することに
より、MEKを特異的に切り出すことができる。
160番目ののイソロイシン(Ile)は、pTP70−
1のBamH部位にMEKを暗号化するDNA
を導入する際に、遺伝暗号の読み取り枠を合わ
せるために生じた配列である。pTP70−1が
作るDHFRは、162個のアミノ酸よりなり、第
2図のDHFR−MEKのアミノ酸配列のうち、
アミノ末端側から数えて、1から160番目まで
の配列に、Gln−Ileの2個のアミノ酸配列が結
合した配列をしている。DHFR−MEKの分子
量は、18850である。 DHFR−MEKは、新規なタンパク質であ
る。DHFR−MEKはDHFRのカルボキシ末端
側に、MEKが融合した構造をしているにもか
かわらず、DHFR酵素活性を有する。このた
め、大腸菌がDHFR−MEKを多量につくる
と、DHFRの阻害剤であり抗細菌剤であるト
リメトプリムに対して、耐性を示すようにな
る。 (4) DHFR−MEKの分離精製 本発明のDHFR−MEKの分離精製法は、
菌体の培養、菌体の破砕、DEAE−トヨパ
ールカラム処理、メソトリキセート
(MTX)結合アフイニテイクロマトグラフイ
ー、およびDEAE−トヨパールカラムクロマ
トグラフイーの過程より成り立つている。 菌体の培養 pMEK2を含有する大腸菌の培養は、YT
+Ap培地(培地1l中に、5gのNaCl、8g
のトリプトン、5gのイーストエキスおよび
50mgのアンピシリンナトリウムを含む液体培
地。)で培養することができる。培地として
は、この他にST+Ap培地(培地1l中に、2
gのグルコース、1gのリン酸2カリウム、
5gのポリペプトン、5gのイーストエキス
および50mgのアンピシリンナトリウムを含む
液体培地。)など、菌体が成長する培地であ
れば、どの様な培地でも用いることができる
が、調べた限りでは、DHFR−MEKの生産
にはYT+Ap培地が最適であつた。 pMEK2を含有する大腸菌を、培地に接種
し、37℃で対数成長期の後期もしくは定常期
まで培養する。培養温度により菌体中の
DHFR−MEKの蓄積量が変動し、調べた限
りでは、培養温度が高いほど蓄積量が大であ
つた。培養した菌体は、5000回転/分の遠心
分離により集める。培地1lより湿重量2から
4gの菌体が得られる。 集菌およびこれ以後の操作は、特に断わら
ない限り低温(0から10℃の間、4℃が望ま
しい)で行う。 菌体の破砕 培養して得られた菌体を、湿重量の3倍の
緩衝液1(0.1mM エチレンジアミン4酢酸
ナトリウム(EDTA)を含む10mMリン酸
カリウム緩衝液、PH7.0)に懸濁し、フレン
チプレスを用いて菌体を破砕する。菌体破砕
液を5000回転、10分間遠心分離し、上清を得
る。さらに、上清を、35000回転、1時間超
遠心分離し、上清を得る(無細胞抽出液)。 DEAE−トヨパールカラム処理 この操作は、次の精製過程の前処理の目的
で行う。無細胞抽出液を、あらかじめ0.1M
のKClを含む緩衝液1で平衡化したDEAEト
ヨパールカラムにかけ、0.1MのKClを含む
緩衝液1でカラムを洗う。酵素の溶出は、
0.3MのKClを含む緩衝液1を用いて行う。
溶出液を一定量ずつフラクシヨンコレクター
を用いて分画する。分画した溶出液について
DHFR活性を測定し、酵素活性が含まれる
画分を集める。 MTX結合アフイニテイクロマドグラフイ
ー 上記の操作により得られた酵素液を、あら
かじめ緩衝液1で平衡化したMTX結合
Sepharoseアフイニテイカラムに吸着させ
る。吸着後、1MのKClを含む緩衝液2(0.1
mM EDTAを含む10mMリン酸カリウム
緩衝液、PH8.5)で洗う。洗いは、カラムか
らの溶出液の280nmの吸光度を測定し、吸
光度が0.1以下になるまで同緩衝液を流し続
ける。酵素の溶出は、1MのKClと3mMの
葉酸を含む緩衝液2を用いて行い、溶出液を
一定量ずつフラクシヨンコレクターを用いて
分画する。分画した溶出液についてDHFR
活性を測定し、酵素活性が含まれる画分を集
める。得られた酵素液を、緩衝液1に対し
て、3回透析する。この段階で、純度90%以
上のDHFR−MEKが得られる。 DEAE−トロパールカラムクロマトグラフ
イー 透析した酵素液を、あらかじめ緩衝液1で
平衡化したDEAE−トヨパールカラムに吸着
させる。吸着後、0.1MKClを含む緩衝液1
で洗う。洗いは、カラムからの溶出液の
280nmの吸光度を測定し、吸光度が0.01以下
になるまで同緩衝液を流し続ける。酵素の溶
出は、緩衝液1を用いて0.1Mから0.3Mの
KClの直線濃度勾配を用いて行い、溶出液を
一定量ずつフラクシヨンコレクターを用いて
分画する。分画した溶出液について280nm
の吸光度とDHFR活性とを測定する。酵素
活性/280nmの吸光度の値が、一定な画分
を集める。 以上の操作により、DHFR−MEKの高度精
製均一化を、再現性良く行うことができる。 本発明に従うと、DHFR−MEKの精製は、
培養を含めて一週間以内に行うことができ、回
収率50%以上で、均一な酵素標品を得ることが
できる。 DHFR酵素活性は、反応液(0.05mMのジヒ
ドロ葉酸、0.06mMのNADPH、12mMの2−
メルカプトエタノール、50mMのリン酸緩衝液
(PH7.0))を、1mlのキユベツトとり、これに
酵素液を加え、340nmの吸光度の時間変化を
測定することにより行う。酵素1ユニツトは、
上記反応条件において、1分間に1マイクロモ
ルのジヒドロ葉酸を還元するのに必要な酵素量
として定義する。この測定は、分光光度計を用
いて容易に行うことができる。 (5) DHFR−MEKを用いたMEKの製造 精製したDHFR−MEKからのMEKの切
断・分離は、トリプシン処理することにより行
う。緩衝液1中、30℃で、DHF−MEKの百分
の1量のトリプシンを作用させる。トリプシン
による切断反応は、約90分でほぼ完全に完了す
る。トリプシン処理液に、2分の1容の酢酸を
加える。 トリプシン処理した試料をHPLC装置(島津
LC−4A、inertsil−0DSカラム)を用いて、
0.1%トリフルオロ酢酸中、15%から50%のア
セトニトリルの濃度勾配を用いて溶出・分離す
ることができる。溶出物は、220nmにおける
吸光度の測定により検出することができる。第
3図は、トリプシン処理したDHFR−MEK試
料の高速液体クロマトグラムを示している。試
料注入後約15分後のピークがMEKである。こ
のピーク画分を分離する。分離した溶出液をエ
バホレーターで乾燥後、少量の水を加え凍結乾
燥し溶媒を除き、MEKを得ることができる。
また、得られたペプチドを酸加水分解後、アミ
ノ酸分析することによりアミノ酸組成を確かめ
ることができる。 本発明の実施例においては、3lの培地から湿重
量約11gの菌体が得られ、この菌体(計算上、約
115mgのDHFR−MEK、約3.5mgのMEKを含む。)
から、約63mgのDHFR−MEK(収率、54.7%、計
算上約1.9mgのMEKを含む。)を精製して得るこ
とができ、20mgのDHFR−MEKをトリプシン処
理後、HPLCで分離・精製することにより、約
0.48mgのMEKを得ることができた。 次に本発明の実施例および参考例を示す。 実施例 1 pMEK2の作成 MEKを暗号化するDNAとしては、 1 5′− GATCCGTTACGGTGGTTTCATGTAAC
TCGAGA−3′ 2 5′− GATCTCTCGAGTTACATGAAACCACCG
TAACG−3′ の2本の32ヌクレオチドからなるDNAをホスホ
アミダイト法に従つて化学合成し、精製後、ポリ
ヌクレオチドキナーゼを用いて、各DNAの5′末
端をリン酸化した。リン酸化したDNAを約0.1ml
(約0.01μgのDNAを含んでいる。)ずつ取り、こ
れを60℃でインキユベートすることによつて両
DNAをアニールさせた(これをDNA1と呼ぶ)。 約1μgのpTP70−1を、BamHで切断した
後、アルカリホスフアターゼ処理をした。アルカ
リホスフアターゼ処理したDNAをフエノール処
理することにより、共存する酵素タンパク質を変
性除去し、その後エタノールでDNAを沈澱させ
た。沈澱したDNAを70%エタノールで洗つた後、
エタノールを除き、減圧下に沈澱を乾燥させた。
BamHによるDNAの切断、アルカリホスフア
ターゼ処理、フエノール処理、およびエタノール
沈澱の各操作は、いずれも、“Molecular
Cloning A Loboratory Manual”(T.
Maniatis,E.F.Fritsch,J.Sambrook、eds.Cold
Spring Harbor Laboratory(1982)、以下、文献
1と呼ぶ。)に記載している方法に従つて行つた。
乾燥させたDNAを50μlのリガーゼ用反応液(10
mM Tris−HCl、PH7.4、5mM MgCl2、10
mMジチオトレイトール、5mM ATP)に溶
解後、5μlのDNA1を加え、これに1ユニツトの
T4−DNAリガーゼを加えて、10℃で、12時間
DNAの連結反応を行わせた。この反応物を、形
質転換法(transformation method、上記文献1
に記載)に従つて、大腸菌に取り込ませた。この
処理した菌体を、50mg/mlのアンピシリンナトリ
ウムおよび10mg/mlのトリメトプリムを含む栄養
寒天倍地(倍地11中に、2gのグルコース、1g
のリン酸2カリウム、5gのイーストエキス、5
gのポリペプトン、15gの寒天を含む。)上に塗
布し、37℃に24時間培養することにより、19個の
コロニーを得ることができた。これらのコロニー
から適当に8個選び、1.5mlのYT+Ap倍地(倍
地11中に、5gのNaCl、5gのイーストエスキ、
8gのトリプトン、50mgのアンピシリンナトリウ
ムを含む。)で、37℃、1晩、菌体を培養した。
培養液を、各々エツペンドルフ遠心管にとり、
12000回転/分で10分間遠心分離し、菌体を沈澱
として集めた。これに、0.1mlの電気泳動用サン
プル調製液(0.0625MのTris−HCl、PH6.8、2%
のラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、10%のグリ
セン、5%の2−メルカプトエタノール、0.001
%のブロムフエノールブルーを含む。)を加え、
菌体を懸濁し、これを沸騰水中に5分間保ち、菌
体を溶かした。この処理をしたサンプルをSDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(U.K.
Lammli;Nature、vol.227、p.680(1970))に従
つて分析した。標準サンプルとしてpTP70−1
を含有する大腸菌に同様な処理をしたもの、およ
び分子量マーカーとしてラクトアルブミン(分子
量14200)、トリプシンインヒビター(分子量
20100)、トリプシノーゲン(分子量24000)、カル
ボニツクアンヒドラーゼ(分子量29000)、グリセ
ロアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(分子
量36000)、卵アルブミン(分子量45000)、および
牛血清アルブミン(分子量66000)を含むサンプ
ルをポリアクリルアミド濃度の10から20%濃度勾
配ゲルで泳動した。その結果、8個のコロニーの
うち、4個では(以下、これら、C型の組換え体
と称する。)、pTP70−1のDHFRのバンドが消
失し、それより明らかに分子量が大きくなつたタ
ンパク質(分子量約22000と推定される。)を新た
に生産していること、また、3個のコロニーでは
(以下、これを、R型の組換え体と称する。)
pTP70−14のDHFRのバンドが消失し、それよ
り明らかに分子量が大きくなつたタンパク質が2
種類(それぞれ、分子量約21500と23500推定され
る。)が新たに生産されている、また、残りの1
個では、DHFRとほぼ同じ大きさのタンパク質
を生産すること、pTP70−1のDHFR(分子量
18379)は、この条件で分子量約21000のタンパク
質として泳動することが明らかになつた。C型お
よびR型の組換え体から、それぞれ一株づつ選
び、各々、これをYT+Ap倍地で培養し、
TanakaとWeisblumの方法(T.Tanaka、B.
Weisblum;J.Bacteriology、vol.121、p.354
(1975))に従つて、プラスミドを調製した。得ら
れたプラスミドをpMEK2およびpMEK1と名づ
けた。pMEK1もしくはpMEK2は、pTP70−1
のBamH部位に、化学合成してDNA配列が挿
入した構造をしているはずである。合成DNAに
は、制限酸素Xhoで切断認識される配列、5′−
CTCGAG−3′が、含まれているので、Xhoで
pLEK1およびpMEK2の切断を試みたところ、確
かに切断された。また、pMEK1およびpMEK2
のEcoR(第1図の471−476番目の配列)とSal
(第1図の85−862番目の配列)による切断に
よつて得られる約400ヌクレオチド長のDNAにつ
いて、M13フアージを用いたジデオキシ法(J.
Messing;Mehtods in Enzymology、vol.101、
p.20(1983))に従つて、塩基配列を決定した。そ
の結果、pMEK2については、第1図に示す配列
の471番目から約857番目迄の配列が確かめられ
た。一方、pME1では、533番目から567番目の配
列が逆転している配列であることが明らかにされ
た。即ち、pMEK1とpMEK2は、化学合成した
DNA配列が、pTP70−1のBamH部位に互い
に逆向きに挿入された構造をしていることが明ら
にされた。また、塩基配列を検討することによ
り、pMEK2がDHER−MEKを暗号化すること
が明らかとなつた。従つて、pMEK2が、目的の
組換えプラスミドである。 pTP70−1の塩基配列は、本発明者らによつ
て明らかにされている(特開昭63−46193号公
報)、pMEK2のEcoR−Salの配列は、
pTP70−1のEcoR−Salの間にあるBamH
部位に、32ヌクレオチド長の配列が挿入された
配列である。 また、pMEK2のEcoR−Sal切断によつて
得られる約4.2キロ塩基対のDNAは、Pst、
Hind、Pha、Aat、Pvu、Bgl、およ
びClaを用いた制限酵素による切断実験の結
果、pTP70−1のEcoR−Sal切断によつて
得られる約4.2キロ塩基対のDNAと全く同一であ
ることが示された。 以上の結果から、pMEK2の全塩基配列が第1
図に示した配列であることが決められた。 実施例 2 pMEK2を含有する大腸菌が作るDHFR−
MEK pMEK2を含有する大腸菌が作るDHFR−
MEKのアミノ酸配列は、DHFR−MEK遺伝子
の塩基配列から予想することができる。第1図の
57番目から554番目の配列がDHFR−MEKを暗
号化していることから、トリプレツト暗号表を用
いて、アミノ酸配列を推定した。その結果第2図
に示すアミノ酸配列が得られた。 pMEK2を含有する大腸菌から、DHFR−
MEKを分離精製し、精製したタンパク質の性質
を調べた。 DHFR−MEKの精製 A 用いた菌体量:湿重量 11g B 酵素精製表 表における精製過程は無細胞抽出液、
DEAE−トヨパールカラム処理、メソトリキ
セート結合アフイニテイクロマトグラフイー、
およびDEAE−トヨパールカラムクロマトグ
ラフイーを表す。
【表】
DHFR酵素活性は、反応液(0.05mMのジヒド
ロ葉酸、0.06mMのNADPH、12mMの2−メル
カプトエタノール、50mMのリン酸緩衝液(PH
7.0))を、1mlのキユベツトとり、これに酵素液
を加え、340nmの吸光度の時間変化を測定する
ことにより行つた。酸素1ユニツトは、上記反応
条件において、1分間に1マイクロモルのジヒド
ロ葉酸を還元するのに必要な酵素量として定義し
た。 得られた酵素タンパク室をSDS電気泳動法(上
記実施例に記載の方法)により分析したところ、
約22000の単一なタンパク質バンドが示され、得
られた酵素標品が均一であることが示された。 分離精製したDHFR−MEKの性質 精製したDHFR活性を示すタンパク質をエン
ザイムイムノアツセイにより検討したところ、
MEに対する抗体と反応することが示された。即
ち、精製して得られたタンパク質は免疫学的に
MEKと同等の構造を有することが明らかとなつ
た。 精製して得られたタンパク質のカルボキシ末端
側のアミノ酸配列を明らかにするために、カルボ
キシペプチダーゼYを、精製タンパク質に時間を
変化させて作用させ、遊離してくるアミノ酸を定
量した(カルボキシペプチダーゼ法によるカルボ
キシ末端側のアミノ酸配列の決定法)。その結果、
−Gly−Gly−Met(カルボキシ末端)であること
が予想された。また、精製して得られたタンパク
質を酸加水分解した後、アミノ酸分析したとこ
ろ、塩基配列の結果予想されるアミノ酸組成と一
致した結果が得られた。 実施例 3 精製分離したDHFR−MEKからのMEKの分
離 実施例2で得られた2mlの精製タンパク質溶液
(緩衝液1中、約20mg、約1060nmoleのDHFR−
MEKを含む)に、0.2mgのトリプシンを加え、30
℃で90分反応させる。反応後、1mlの酢酸を加え
る。そのうちの、0.5ml(約177nmoleのDHFR−
MEKを含むはず)をとり、高速液体クロマトグ
ラフイー装置(島津LC−4A)を用いlnertsil−
0DS5μmカラムで分離した。溶出は、0.1%トリ
フルオロ酢酸中、アセトニトリルの濃度勾配(15
%から50%)をかけることにより行つた。0から
2分までは、15%のアセニトリルを用い、2分か
ら32分までは、15%から50%のアセトニトリルの
直線濃度勾配にかけた。その結果、第3図に示す
ような溶出曲線が得られた。試料注入後約15分後
のピーク画分を分離し、分離した溶出液をエバホ
レーターで乾燥後、少量の水を加え凍結乾燥し溶
媒を除き、ペプチドを得た。得られたペプチドを
酸加水分解後、その10分の1をアミド酸分析に用
いた。その結果、チロシン、グリシン、フエニル
アラニン、およびメチオニンがそれぞれ14.1、
27.5、13.8および13.9nmoleずつ検出された。ア
ミノ酸組成は、MEKのそれと一致した値であり、
また分析した試料は、約13.9nmole(約8.0μg)の
MEKを含んでいることが明らかとなつた。この
結果を用いると、トリプシン処理して得られたサ
ンプル0.5mlをHPLCを用いて分離することによ
り、収率約79%(13.9x10nmole/177nmole)で
MEKを回収できたこと、またこの操作を繰り返
すことにより、20mgのDHFR−MAKから約480μ
g(8.0μgx10x6)のMEKが得られることが示
される。 また、DHFR−MEKの精製の収率が約55%で
あり、DHFR−MEKからLEKの分離の収率が約
80%であることから、大腸菌がつくるMEKのペ
プチド部分の単離収率が、約44%程度であること
が算出される。 発明の効果 上記のように、新規繰換えプラスミドpMEK2
は、DHFR−MEKを暗号化しており、かつ
pMEK2を有する大腸菌は、DHFR−MEKを可
溶性の状態で大量に蓄積生産する。さらに、生成
したDHFR−MEKは、DHFR酵素活性を保持し
ており、精製を容易に行うことができる。また、
DHFR−MEKをトラプシン処理後、HPLCで分
離することにより、MEKを容易に単離すること
ができる。このような性質を有することから、本
発明は、DHFR−MEKとそれを利用したMEK
の生産に有益である。 また、pMEK2には、Xho部位が新たに付け
加えられており、異種遺伝子の発現ベクターとし
て有用であると考えられる。
ロ葉酸、0.06mMのNADPH、12mMの2−メル
カプトエタノール、50mMのリン酸緩衝液(PH
7.0))を、1mlのキユベツトとり、これに酵素液
を加え、340nmの吸光度の時間変化を測定する
ことにより行つた。酸素1ユニツトは、上記反応
条件において、1分間に1マイクロモルのジヒド
ロ葉酸を還元するのに必要な酵素量として定義し
た。 得られた酵素タンパク室をSDS電気泳動法(上
記実施例に記載の方法)により分析したところ、
約22000の単一なタンパク質バンドが示され、得
られた酵素標品が均一であることが示された。 分離精製したDHFR−MEKの性質 精製したDHFR活性を示すタンパク質をエン
ザイムイムノアツセイにより検討したところ、
MEに対する抗体と反応することが示された。即
ち、精製して得られたタンパク質は免疫学的に
MEKと同等の構造を有することが明らかとなつ
た。 精製して得られたタンパク質のカルボキシ末端
側のアミノ酸配列を明らかにするために、カルボ
キシペプチダーゼYを、精製タンパク質に時間を
変化させて作用させ、遊離してくるアミノ酸を定
量した(カルボキシペプチダーゼ法によるカルボ
キシ末端側のアミノ酸配列の決定法)。その結果、
−Gly−Gly−Met(カルボキシ末端)であること
が予想された。また、精製して得られたタンパク
質を酸加水分解した後、アミノ酸分析したとこ
ろ、塩基配列の結果予想されるアミノ酸組成と一
致した結果が得られた。 実施例 3 精製分離したDHFR−MEKからのMEKの分
離 実施例2で得られた2mlの精製タンパク質溶液
(緩衝液1中、約20mg、約1060nmoleのDHFR−
MEKを含む)に、0.2mgのトリプシンを加え、30
℃で90分反応させる。反応後、1mlの酢酸を加え
る。そのうちの、0.5ml(約177nmoleのDHFR−
MEKを含むはず)をとり、高速液体クロマトグ
ラフイー装置(島津LC−4A)を用いlnertsil−
0DS5μmカラムで分離した。溶出は、0.1%トリ
フルオロ酢酸中、アセトニトリルの濃度勾配(15
%から50%)をかけることにより行つた。0から
2分までは、15%のアセニトリルを用い、2分か
ら32分までは、15%から50%のアセトニトリルの
直線濃度勾配にかけた。その結果、第3図に示す
ような溶出曲線が得られた。試料注入後約15分後
のピーク画分を分離し、分離した溶出液をエバホ
レーターで乾燥後、少量の水を加え凍結乾燥し溶
媒を除き、ペプチドを得た。得られたペプチドを
酸加水分解後、その10分の1をアミド酸分析に用
いた。その結果、チロシン、グリシン、フエニル
アラニン、およびメチオニンがそれぞれ14.1、
27.5、13.8および13.9nmoleずつ検出された。ア
ミノ酸組成は、MEKのそれと一致した値であり、
また分析した試料は、約13.9nmole(約8.0μg)の
MEKを含んでいることが明らかとなつた。この
結果を用いると、トリプシン処理して得られたサ
ンプル0.5mlをHPLCを用いて分離することによ
り、収率約79%(13.9x10nmole/177nmole)で
MEKを回収できたこと、またこの操作を繰り返
すことにより、20mgのDHFR−MAKから約480μ
g(8.0μgx10x6)のMEKが得られることが示
される。 また、DHFR−MEKの精製の収率が約55%で
あり、DHFR−MEKからLEKの分離の収率が約
80%であることから、大腸菌がつくるMEKのペ
プチド部分の単離収率が、約44%程度であること
が算出される。 発明の効果 上記のように、新規繰換えプラスミドpMEK2
は、DHFR−MEKを暗号化しており、かつ
pMEK2を有する大腸菌は、DHFR−MEKを可
溶性の状態で大量に蓄積生産する。さらに、生成
したDHFR−MEKは、DHFR酵素活性を保持し
ており、精製を容易に行うことができる。また、
DHFR−MEKをトラプシン処理後、HPLCで分
離することにより、MEKを容易に単離すること
ができる。このような性質を有することから、本
発明は、DHFR−MEKとそれを利用したMEK
の生産に有益である。 また、pMEK2には、Xho部位が新たに付け
加えられており、異種遺伝子の発現ベクターとし
て有用であると考えられる。
第1図は、pMEK2の全塩基配列を示した図で
あり、2本鎖DNAのうち片方のDNA鎖配列だけ
を、5′末端から3′末端の方向に記述している。図
中符号は、核酸塩基を表し、Aはアデニンを、C
はシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミンを示
している。図中番号は、pLEK2に2個所存在す
る制限酵素Claのうち、Hind部位に近い方の
Cla切断認識部位、5′−ATCGAT−3′、の最初
の“A”を1番として数えた番号を示している。 第2図は、pMEK2に存在するDHFR−MEK
を暗号化する部分の塩基配列およびタンパク質の
アミノ酸配列を示す図である。図中符号は、核酸
塩基およびアミノ酸を表し、Aはアデニンを、C
はシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミンを、
Alaはアラニンを、Argはアルギニンを、Asnは
アスパラギンを、Aspはアスパラギン酸を、Cys
はシステインを、Glnはグルタミンを、Gluはグ
ルタミン酸を、Glyはグリシンを、Hisはヒスチ
ジンを、Ileはイソロイシンを、Leuはロイシン
を、Lysはリジンを、Mutはメチオニンを、Phe
はフエニルアラニンを、Proはプロリンを、Ser
はセリンを、Thrはトレオニンを、Trpはトリプ
トフアンを、Tyrはチロシンを、Valはバリンを
示している。図中番号は、1番目のアミノ酸であ
るメチオニンを暗号化するATGコドンの“A”
を1番として数えた番号を示している。 第3図は、トリプシン処理したDHFR−MEK
試料の高速液体クロマトグラムを示している。横
軸は、試料注入後の時間を分単位で、縦軸は、
220nmの吸光度を任意単位で表現している。矢
印で示したピークがMEKの溶出ピークである。
あり、2本鎖DNAのうち片方のDNA鎖配列だけ
を、5′末端から3′末端の方向に記述している。図
中符号は、核酸塩基を表し、Aはアデニンを、C
はシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミンを示
している。図中番号は、pLEK2に2個所存在す
る制限酵素Claのうち、Hind部位に近い方の
Cla切断認識部位、5′−ATCGAT−3′、の最初
の“A”を1番として数えた番号を示している。 第2図は、pMEK2に存在するDHFR−MEK
を暗号化する部分の塩基配列およびタンパク質の
アミノ酸配列を示す図である。図中符号は、核酸
塩基およびアミノ酸を表し、Aはアデニンを、C
はシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミンを、
Alaはアラニンを、Argはアルギニンを、Asnは
アスパラギンを、Aspはアスパラギン酸を、Cys
はシステインを、Glnはグルタミンを、Gluはグ
ルタミン酸を、Glyはグリシンを、Hisはヒスチ
ジンを、Ileはイソロイシンを、Leuはロイシン
を、Lysはリジンを、Mutはメチオニンを、Phe
はフエニルアラニンを、Proはプロリンを、Ser
はセリンを、Thrはトレオニンを、Trpはトリプ
トフアンを、Tyrはチロシンを、Valはバリンを
示している。図中番号は、1番目のアミノ酸であ
るメチオニンを暗号化するATGコドンの“A”
を1番として数えた番号を示している。 第3図は、トリプシン処理したDHFR−MEK
試料の高速液体クロマトグラムを示している。横
軸は、試料注入後の時間を分単位で、縦軸は、
220nmの吸光度を任意単位で表現している。矢
印で示したピークがMEKの溶出ピークである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 大腸菌において安定に複製され、宿主である
大腸菌にトリメトプリム耐性およびアンピシリン
耐性を与えることができ、4640塩基対の大きさを
有し、下記に示すDNA配列を有する新規組換え
プラスミドpMEK2。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 2 pMEK2を含有する大腸菌。 3 pMEK2を含有する大腸菌が生産し、下記に
示すアミノ酸配列を有するジヒドロ葉酸還元酵素
−メチオニンエンケフアリン融合タンパク質。 【表】 4 pMEK2を含有する大腸菌を培養し、ジヒド
ロ葉酸還元酵素活性を目安に、ジヒドロ葉酸還元
酵素−メチオニンエンケフアリン融合タンパク質
を、培養菌体の無細胞抽出液から、イオン交換カ
ラム処理、メソトリキセート結合アフイニテイカ
ラムクロマトグラフイー、および陰イオン交換カ
ラムクロマトグラフイーを用いて精製することを
特徴とするジヒドロ葉酸還元酵素−メチオニンエ
ンケフアリン融合タンパク質の分離精製方法。 5 pMEK2を含有する大腸菌の生産するジヒド
ロ葉酸還元酵素−メチオニンエンケフアリン融合
タンパク質をトリプシンを用いて分解した後、メ
チオニンエンケフアリンを分離精製することを特
徴とするメチオニンエンケフアリンの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63079680A JPH01252289A (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | メチオニンエンケファリン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63079680A JPH01252289A (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | メチオニンエンケファリン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01252289A JPH01252289A (ja) | 1989-10-06 |
| JPH0354556B2 true JPH0354556B2 (ja) | 1991-08-20 |
Family
ID=13696913
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63079680A Granted JPH01252289A (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | メチオニンエンケファリン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01252289A (ja) |
-
1988
- 1988-03-31 JP JP63079680A patent/JPH01252289A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01252289A (ja) | 1989-10-06 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |