JPH0357119B2 - - Google Patents

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JPH0357119B2
JPH0357119B2 JP59149784A JP14978484A JPH0357119B2 JP H0357119 B2 JPH0357119 B2 JP H0357119B2 JP 59149784 A JP59149784 A JP 59149784A JP 14978484 A JP14978484 A JP 14978484A JP H0357119 B2 JPH0357119 B2 JP H0357119B2
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    • Y10S930/01Peptide or protein sequence
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Description

【発明の詳細な説明】
現在一般的に血糖低下ホルモンであるインシユ
リンの製剤は真性糖尿病の治療において非経口的
に投与される。インシユリンおよびその代謝物の
特殊な性質は、単純な溶液の作用持続すなわち糖
尿病患者の血糖制御の持続が極めて短いことを意
味しており、測定装置を用いて継続注入するか、
数日間毎日注射するかまたは作用を遅延せしめた
インシユリン製剤を投与することが必要である。
注射部位では少ししか溶解しないようなインシユ
リンの状態(たとえば結晶または無定形の状態)
は本明細書中で遅延作用成分として特に重要であ
る。それらの遅い再溶解過程の間一定の時間にわ
たつてインシユリンを放出する亜鉛インシユリン
の結晶またはプロタミンインシユリンの結晶は考
慮されるべき別の例である。 今や、その作用特性ができるだけ厳密に個々の
患者の要求を満たすような種々の有効なインシユ
リン製剤を得ることは治療において極めて有用で
あると証明された。非最適調節と関連して、ただ
ちに発現する作用たとえば高血糖症または低血糖
症の他に網膜症、神経障害、腎障害および細小お
よび巨大血管障害を含めて遅れて発現する合併症
が論議される。 糖尿病患者におけるインシユリンの欠乏はその
身体がもはやその本来のホルモン平衡を達成でき
ないことを意味する。 本発明の目的は現在まで慣習的に使用されてい
る形態のインシユリンを投与した場合よりも、糖
尿病状態において本来のホルモン平衡により接近
し、そしてこの平衡がよく保持されるようなイン
シユリン誘導体または相当する薬学的薬剤を提供
することである。 今や、本発明によりこの目的はそのB鎖がC末
端部分に塩基性の有機基を有する1種または数種
のインシユリン誘導体、およびこのインシユリン
誘導体を活性化合物として含有する薬学的薬剤に
より達成される。 B鎖のC−末端部にArg−OHまたはArg−
Arg−OH基を有するインシユリン誘導体はすで
に記載されている。知られているようにこれらの
誘導体は生体内でプロインシユリンをインシユリ
ンに酵素的に変換する際の天然の中間体として生
成され、そしてまた膵臓抽出物中にも少量検出す
ることができる。上記の基は通常トリプシンおよ
び/またはカルボキシペプチダーゼBまたは同様
の特異性を有する酵素により解裂せしめられ、そ
して修飾されていないインシユリンが遊離する。 本発明は式 〔式中R1はH−Pheを表わし、R30はAla,Thrま
たはSerを表わし、R31はコリンエステル基−
OCH2CH2N(CH33を表わし、そしてA鎖および
B(2−29)鎖はウシ、ブタまたはヒトインシユ
リンの配列を表わす〕を有するインシユリン誘導
体およびそれらの生理学的に許容しうる塩に関す
る。 本発明はまた式を有するインシユリン誘導体
の製造法に関するものであり、それは a 式 (ただし式中、R1はPheまたは結合を表わし、
S1はプロトン加溶媒分解またはβ−脱離により
解裂することができるアミノの保護基たとえば
第3級ブトキシカルボニル(Boc)、第3級ア
ミルオキシカルボニル(Aoc)またはメチルス
ルホニルエトキシカルボニル(Msc)基を表わ
す)のデス−オクタペプチド(B23〜30)−イ
ンシユリンを式 H−Gly−Phe−Phe−Tyr(S2)−Thr(S2)−
Pro− Lys(S3)−R30−R31 () (ただし式中、R30およびR31は上記に定義
された意味を有し、S2は水素、Bzlまたは第3
級ブチルを表わし、そしてS3はウレタンの保護
基たとえばBoc、Moc、FmocまたはZを表わ
し、必要な場合には基R30およびR31に存在す
る遊離のCOOH、OH、SH、NH2、グアニジ
ノおよび/またはイミダゾール基が本来既知の
方法で保護されていてもよい)のペプチドと縮
合させ、そして適当な場合には本来既知の方法
で存在する保護基を解裂するか、 b 式(ただし式中、R1はHまたはH−Pheを
表わし、そしてC−末端R30−R31は一緒にな
つてOHを表わす)のデス−B30−インシユリ
ンをトリプシンまたはトリプシン様エンドペプ
チダーゼの存在下で式 H−R30−R31 () (ただし式中、R30およびR31は上記に定義
された意味を有し、そして必要な場合には存在
する遊離のCOOH、OH、SH、ω−NH2、グ
アニジノおよび/またはイミダゾール基は本来
既知の方法で保護されている)の化合物と反応
させ、そしてつぎに適当な場合には存在する保
護基を本来既知の方法で解裂するか、または c R31にL−配置のアミノ酸基を有するインシ
ユリン誘導体を製造するために、プロインシユ
リン、プロインシユリン類似体またはプレプロ
インシユリン類似体またはこれらの化合物の中
間体を化学的に、そして/または酵素的に解裂
する ことから成る。 前記a法においてはたとえば米国特許第
4029642号明細書に記載されたのと同様の方法に
よりデス−オクタペプチド−(B23〜30)−インシ
ユリンのN〓A1,N〓B1−ビス−Boc誘導体を縮合剤
として1当量よりもわずかに少ないジシクロヘキ
シルカルボジイミドを使用して1−ヒドロキシベ
ンゾトリアゾールの存在下で1当量の式の化合
物と直接に反応せしめる。 この方法においては通常カルボキシル基を保護
する必要がないので、エステル化の間でもまたア
ルカリ加水分解の間でも通常インシユリン誘導体
に対する損害は避けられる。反応しなかつたデス
−オクタペプチドおよびおよびAspA21−OHと
の縮合により生成したペプチドはそれらの分子サ
イズおよび電荷数の相違に基づいてセフアデツク
ス −LH20の分配クロマトグラフイーによる
か、またはセフアデツクス −G75またはG50
(微細粒)のゲルクロマトグラフイーにより容易
に除去することができる。 第3級ブチル保護基を解裂するためにはその反
応生成物を室温で30〜60分間トリフルオロ酢酸で
処理するだけでよい。この反応はインシユリン誘
導体に損害を与えない。メチルスルホニルエトキ
シカルボニル基がN−保護基として選ばれる場合
には、β−脱離により除去するためにアルカリで
処理する必要がある。その反応条件はインシユリ
ン誘導体が損害を受けないような条件(たとえば
0.1N水酸化ナトリウム、0℃、5秒間)である。
出発物質として使用される豚からのN〓A1,N〓B1
ビス−Boc−デス−B23〜30−オクタペプチド−イ
ンシユリンはたとえばつぎの経路により製造され
る。 豚インシユリンをジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシドおよび水の混合物中N−エチル
モルホリンの存在下で過剰の第3級ブトキシカル
ボニル−N−ヒドロキシサクシンイミドと反応さ
せる。それにより期待されたN〓A1,N〓B1,N〓B29
−トリス−Boc−インシユリンが生成する。 電気泳動によりもはや出発物質が検出されなく
なるまで、この化合物のジメチルホルムアミドお
よびトリス緩衝液(PH7.5)中溶液に少量のトリ
プシンを加える。セフアデツクス −LH20の分
配クロマトグラフイーによりN〓A1,N〓B1−ビス−
Boc−デス−B23〜30−オクタペプチド−インシユ
リンを精製する。 つぎにこの化合物をジメチルホルムアミド中約
PH7〜8で式のペプチド1モル(それはペプチ
ド化学により本来知られている方法で製造され
る)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1〜2
モルおよびジシクロヘキシルカルボジイミド約
0.9モルと反応させる〔「Chem.Ber.」第103巻第
788頁(1970年)参照〕。 分配クロマトグラフイーにより粗生成物を精製
し、そして室温でトリフルオロ酢酸/アニソール
を用いて処理することにより保護基を除去して遊
離の形にする。エーテルを用いて沈澱させ、水か
ら等電点沈澱させ、そしてセフアデツクスG75ま
たはG50微細粒のクロマトグラフイーに付したの
ち、その化合物は電気泳動的に純粋であり、そし
て既知の方法で結晶化することができる。このよ
うにして得られたインシユリン誘導体は生物学的
に充分に活性である。 本発明の方法に対する出発化合物としてのデス
−PheB1−インシユリンはたとえばドイツ特許第
2005658号またはヨーロツパ特許第A−46979号各
明細書により知られている。 前記b法において出発化合物として使用される
デス−B30−インシユリンはたとえばヨーロツパ
特許第A−46979号明細書または「Hoppe−
Seyler's Z.Physiol.Chem.」第359巻第799頁
(1978年)により知られている。b法で使用され
る式の出発物質は本来ペプチド化学の方法によ
り知られている方法で製造される。に対して使
用することができる保護基はM.Bodanzyky氏ら
著「Peptide Synthesis」第2版(1976年Wiley
&Sons社発行)に詳細に記載されている。 デス−B30−インシユリンおよび式の化合物
は米国特許第4320196号明細書に記載されたのと
同様の操作により、PH5〜9の有機−水性溶媒系
中20〜40℃の温度でトリプシンまたはトリプシン
様エンドペプチダーゼの存在下で互いに縮合させ
る。生成するインシユリン誘導体はペプチド化学
の通常の方法により単離することができる。 一方ヒトまたは霊長類動物からのプロインシユ
リンはc法に対する出発物質として遺伝子工学的
方法により入手することができる。Arg(B31)
およびジ−Arg(B31〜32)誘導体はトリプシン
またはトリプシン様の酵素を用いる簡単な消化に
よりそれから得られる。しかしながらさらにまた
対応するプレプロインシユリン誘導体を解裂する
ことにより新規なインシユリン誘導体に導くよう
な比較的簡単なプラスミドを構成することも可能
である。なぜならばそれらはB31またはB32にお
いて天然に存在するアルギニンの代わりに他の中
性または塩基性アミノ酸をコード化するからであ
る。 DNA組換え法を使用するプロインシユリンの
製造はプロインシユリンのアミノ酸配列にコード
を与えるようなDNA配列の生成を必要とし、そ
れは単離または構成によるか、または両者の組合
わせにより達成することができる。つぎにプロイ
ンシユリンDNAを適当なクローニングに挿入し、
そして表現担体を読み取り相に挿入する。その担
体は適当な微生物を改良せしめるのに役立ち、つ
ぎにそれにより得られた改良微生物を発酵状態に
付すと、プロインシユリン遺伝子を含むベクター
の別の複製物が生成し、プロインシユリン、プロ
インシユリン誘導体またはプロインシユリン前駆
体(またはプレプロインシユリン誘導体)が表現
せしめられる。 表現生成物がプロインシユリン前駆体である場
合にはそのような生成物は一般的にプロインシユ
リンのアミノ酸配列を含んでおり、それはその末
端アミノ基において通常プロインシユリンまたは
プロインシユリン誘導体が挿入された遺伝子配列
により表現される蛋白質のフラグメントと結合せ
しめられる。プロインシユリンアミノ酸配列は特
異的に解裂されうる位置(それはたとえばメチオ
ニンである)でその蛋白質のフラグメントと結合
せしめられる。生成するプロインシユリンのアミ
ノ酸配列はたとえばドイツ特許第A−3232036号
明細書に記載されたようにして縮合遺伝子生成物
から解裂せしめられ、そして精製後プロインシユ
リンが単離される。 この方法で得られたプロインシユリンまたはプ
ロインシユリン誘導体の酵素的解裂は「Excer−
pta Medica International Congress Series」
第231号第292頁およびそれ以降に記載されている
か、またはドイツ特許出願第P3209184号明細書
に記載されているのと同様の操作により行われ
る。 既知のアルギニン(B30)およびジアルギニン
(B31〜32)誘導体および遺伝子工学的方法によ
り得られ、そしてR31に天然に存在するL−アミ
ノ酸を有するようなそれらの誘導体に加えて、特
徴として1種または数種の塩基性基の存在およ
び/または遊離のカルボキシル基の非存在を示
し、従つて分子の正味の荷電が変更されていない
インシユリンと比較してかまたはデス−PheB1
インシユリンと比較して正の荷電が少なくとも1
個増加しているような多数の新規なインシユリン
誘導体が上記の半合成的方法により得られる。 これらの誘導体にはたとえば天然に存在する
B31位のアミノ酸であるL−リジン、L−ヒスチ
ジン、またはL−アルギニンの代わりにそれらの
D−鏡像異性体またはその側鎖に塩基性基(たと
えばオルニチンまたはヒドロキシリジン)を有す
る通常のD−またはL−アミノ酸類似体を含有す
る誘導体が含まれる。アミノ酸の代わりにたとえ
ばコリンエステル基がB31位に存在していてもよ
く、その場合には2個の正味の正の荷電が得られ
る。B31位のアミノ酸またはアミノ酸類似体は遊
離のカルボキシル末端を有することができ、また
単純なアルコール(たとえばメタノールまたはエ
タノールでエステル化されているか、または単純
な窒素塩基(たとえばアンモニアまたはモノーま
たはジ−メチルアミン)でアミド化されていても
よく、さらにたとえばコリンでエステル化されて
いてもよい。たとえば中性またはもう一つの天然
に存在する塩基性アミノ酸または上記のアミノ酸
誘導体の一つはB32位に存在することができ、同
様にそのカルボキシル基は遊離であるか、エステ
ル化されているか、またはアミド化されていても
よい。この場合にもまたたとえばコリンエステル
基または別の中性または塩基性アミノ酸またはア
ミノ酸類似体が存在することができる。 これらのインシユリン誘導体はすべてその分子
表面に正の電荷が追加されたことによりその分子
の等電点が中性領域に移動しているという一般的
な特徴を有する。誘導体により5.8〜8.5、特に6.2
〜8.2の等電点が等電点集束法で測定される。こ
のように中性領域の誘導体は、PH5.4にそれらの
等電点を有し、従つてそこに最大溶解度領域を有
する変更されていないインシユリンまたはプロイ
ンシユリンよりも溶解しにくいが、他方それらは
中性範囲内では通常溶解した形態で存在する。 インシユリンまたはプロインシユリンの溶解度
特性は等電点よりも上の領域において、すなわち
治療上特に興味深い中性領域において亜鉛イオン
の添加により影響せしめられる。亜鉛はここでは
インシユリンの六量体状態を安定化させることに
より蓄積(デポ)成分として作用しそして結晶化
せしめるように作用する。これらの凝集物は皮下
組織で再び溶解する。 現在使用されているもう一つの蓄積(デポ)成
分はインシユリンまたはプロインシユリンを塩基
性蛋白質たとえばグロビンまたはプロタミンとの
錯体として結晶化せしめる。 プロインシユリンが溶液中でかまたは上記の蓄
積成分とともに使用される場合には、変性されて
いない充分に活性なインシユリンを遊離させるた
めにさらに蛋白質分解が必要である。無傷のプロ
インシユリンはわずかにインシユリンの生物活性
の約8分の1の活性を有するにすぎない。なぜな
らば理論によれば表面上の生物学的活性領域すな
わち受容体結合領域はプロインシユリンに存在す
るC−ペプチドにより遮蔽されているからであ
る。言うまでもなく同族のプロインシユリンすな
わちヒトの配列を有するプロインシユリンだけが
糖尿病の治療に適当である(たとえばドイツ特許
A1−3232036号明細書参照)。異型のプロインシ
ユリンは有意の免疫原性を有する。この点につい
てはヒトのプロインシユリンはC−ペプチド部分
が変化してもよいことに注目すべきである。 Chance氏(「Excerpta Medica International
Congress Series」第231号第292〜293頁)の研究
によれば、豚インシユリン−ArgB31OHおよび対
応するジアルギニン誘導体はそれぞれ変性されて
いない豚インシユリンの活性の62%および66%を
有するにすぎない。 今や驚くべきことには、インシユリン−ArgB31
−OH、インシユリン−ArgB31−ArgB32−OHお
よびB鎖が塩基性のC−末端有機基を有するよう
な他のインシユリン誘導体はプロインシユリンと
は対照的に変性されていないインシユリンの活性
とほぼ同水準の生物活性を有することが見い出さ
れた。 従つて本発明は薬学的に許容しうる担体および
式(ただし式中、R1はHまたはH−Pheを表わ
し、R30は遺伝的コードを与えることができる中
性L−アミノ酸の基を表わし、R31は50個までの
炭素原子を有し、その構造において0〜3種のα
−アミノ酸が関与しており、そしてそこにおける
任意の末端カルボキシル基は遊離の形態でか、エ
ステル基としてか、アミド基としてか、ラクトン
としてかまたはCH2OHに還元された形態で存在
することができるような生理学的に許容しうる塩
基性の有機基を表わす)を有し、そして等電点が
5.8〜8.5であるようなインシユリン誘導体または
その生理学的に許容しうる塩である活性化合物を
含有する、真性糖尿病を治療するための医薬に関
する。 さらに本発明による医薬は完全に新規な遅延作
用成分であり、蓄積性補助剤たとえば亜鉛または
プロタミン硫酸塩を用いることなくその作用を開
始することができる。蓄積(デポ)作用は蛋白質
化学に固有の物理的性質すなわちその等電点にお
いてはインシユリン誘導体は殆んど溶解しないと
いう性質による。その誘導体を生理学的条件下で
再度溶解することは、おそらくさらに加えられた
塩基性基を解裂することにより達成されるであろ
う。そしてそれは誘導体によりトリプシンまたは
トリプシン様の活性および/またはカルボキシペ
プチダーゼBまたはカルボキシペプチダーゼB様
活性および/またはエステラーゼ活性により行わ
れる。解裂される特定の基は純粋に生理学的な代
謝物たとえばアミノ酸、オルニチンまたはコリン
であるか、または容易に代謝しうる生理学的に許
容しうる物質である。 まだ異型のC−ペプチド部分を含む文献記載の
中間体とは対照的に、これらの新規な医薬の活性
化合物として使用されるインシユリン誘導体は対
応するインシユリンそれ自体よりも強力な免疫原
作用を有しない。 上記のChance氏の活性値はあまりにも低いが、
それはおそらく研究されたフラクシヨンが充分に
純粋ではないためか、もしくは系統的な測定誤差
によるものであろう。いずれにせよ医薬中におけ
る活性化合物としてのそれらの有用性は(おそら
くこの事実のために)現在まで知られていない。 本発明による薬剤は活性化合物として1種また
は数種の式を有する新規なインシユリン誘導体
またはインシユリン−ArgB31−OHまたはインシ
ユリン−ArgB31−ArgB32−OHを含有する。 それらは好ましくはPH値が2.5〜8.5であり、そ
して適当な等張剤、適当な防腐剤および適当な場
合にはPHを5.0〜8.5の範囲内にするための適当な
緩衝剤を含有する。 記載された誘導体の典型的な使用形態は等電点
以下で生理学的に許容しうる賦形剤中の溶液の形
態で存在する生成物である。その溶液のPHは典型
的には5.0でありうる。すなわち酸がそのままの
形であるインシユリンのPH(典型的にはPH3.0)
よりも有意に高い。ある環境においては耐容性の
点でさらに中性の注射溶液が著しく利点を与え
る。 ほぼ中性のPHを有する生理学的に許容しうる賦
形剤中上記誘導体の無定形または結晶性沈澱の懸
濁物はもう一つの典型的な使用形態である。 しかしながら別の蓄積(デポ)成分たとえば亜
鉛またはプロタミン硫酸塩を加えることにより、
生理学的なPH範囲においてその誘導体に固有の難
溶性を増強することも可能である。加えられる亜
鉛の量はインシユリン100単位あたりZn2+100μg
まで、典型的にはインシユリン100単位あたり
Zn2+約50μgでありうる。プロタミンの量は100
単位あたり0.28mg〜0.6mg(プロタミン硫酸塩と
して)でありうる。この方法で作用時間が特に長
い製剤を得ることができる。将来はそのような製
剤を現在までよりも広く使用するようになるであ
ろう。なぜならば正確に基本的な量のインシユリ
ンは治療上有利であると考えられるからである。
このことはすでにインシユリン測定装置を用いる
治療から認められている。 インシユリン誘導体と適合しうる適当な生理学
的に許容しうる賦形剤である媒質は、通常の方法
でたとえばグリセロール、塩化ナトリウムまたは
グルコースを用いて血液と等張にした無菌的な水
性溶液であり、そしてそれはさらに通常の防腐剤
たとえばフエノール、m−クレゾールまたはp−
ヒドロキシ安息香酸エステルを含有することもで
きる。賦形剤である媒質はさらに緩衝性物質たと
えば酢酸ナトリウム、くえん酸ナトリウムまたは
燐酸ナトリウムを含有することもできる。PHを調
節するためには希酸(典型的には塩酸)またはア
ルカリ(典型的には水酸化ナトリウム)が使用さ
れる。 上記のインシユリン誘導体はまた本発明による
薬剤中でアルカリ金属塩またはアニモニウム塩の
形態で使用することができる。1種または数種の
式のインシユリン誘導体または1種の式のイ
ンシユリン誘導体の所望された量をそれぞれの場
合に互いに無関係に溶解された形態でか、無定形
および/または結晶の形態でこの種の別のインシ
ユリン誘導体と混合することができる。 処方物が種々の物質と接触することにより熱ま
たは機械的圧力にさらされた場合に、蛋白質の沈
澱生成を阻止するような適当な安定剤の適量を本
発明による処方物に加えることがしばしば有利で
ある。そのような安定剤はたとえばヨーロツパ特
許第A−18609号、ドイツ特許第A−3240177号ま
たはWO−83/00288号各明細書から知られてい
る。 既知の遅延作用成分の一つ、たとえばプロタミ
ン硫酸塩、グロビンまたは亜鉛の適当量をも含有
することができる本発明による薬剤において、そ
のような遅延作用成分は活性化合物の全量とか、
またはその一部と組み合わせてか、または1種ま
たは数種の式のインシユリン誘導体と混合して
使用することができる。薬剤は遅延作用を有する
数種の異なつた補助剤と組み合わせて式を有す
る種々のインシユリン誘導体を含有することがで
きる。 このように種々の極めて細かく調節できる作用
特性が本発明による治療剤を用いて達成できるこ
とは明らかである。導入部の記載からこのことに
より特に長期の糖尿病合併症に対して進歩がもた
らされたと言える。 本発明のインシユリン誘導体は、例えば約40I.
U./ml濃度の溶液または懸濁液の形態で0.4I.
U./Kgの投与量で注射により投与される。本発
明のインシユリン誘導体の毒性は天然インシユリ
ンと同等であり、0.4I.U./Kgの投与量で家兎に対
して何らの毒性も示さなかつた。 本発明をさらによく理解せしめるために以下に
実施例をあげて説明する。 実施例 1 ヒトインシユリン−(B30)−O−CH2−CH2
N(CH33 豚インシユリン5gをジメチルホルムアミド45
ml、ジメチルスルホキシド25ml、N−エチルモル
ホリン0.5mlおよび水2.5mlに溶解する。第3級ブ
トキシカルボニル−N−ヒドロキシサクシンイミ
ド1.5gを室温で攪拌しながら加え、そしてその
混合物を6時間反応せしめる。つぎに氷酢酸1滴
を加えることにより反応を止め、エーテルを用い
て生成物を沈澱せしめ、そして別する。残留物
をジメチルホルムアミド360mlに溶解し、そして
その溶液をトリス緩衝液(0.05M、0.01M CaCl2
中、PH7.5)320mlで希釈する。それぞれの場合に
1時間間隔で且つ36℃でトリプシン20mgずつを加
える。 全部で12回加えたのち酢酸を用いてPHを4.5と
なし、そしてその溶液を蒸発させる。その後セフ
アデツクス LH20のカラム(8×200cm)を用
いてn−ブタノール−氷酢酸−水(2:1:10)
系の分配クロマトグラフイーによりその物質を精
製するとN〓A1,N〓B1−ビス−Boc−デス−B23〜30
オクタペプチドインシユリン(豚)3.25gが得ら
れ、それは酸および塩基電気泳動で出発物質を示
さない。この物質のアミノ酸分析は正しい。Boc
基の解裂を試みたのちもはやインシユリンの活性
は見い出されない。この物質(3.25g)を1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール100mg、HCl、Gly
−Phe−Phe−Tyr(But)−Thr−Pro−Lys(Boc)
−Thr(But)−OCH2CH2−N(CH33.HCl750mg
およびN−エチルモルホリン0.5mlとともにジメ
チルホルムアミド30mlに溶解する。つぎにジシク
ロヘキシルカルボジイミド120mgを室温で加え、
そしてその反応物を24時間攪拌する。沈澱したジ
シクロヘキシル尿素を別し、そしてエーテルを
加えることにより生成物を沈澱させる。 その沈澱を別し、エーテルで洗浄し、そして
乾燥する。この物質を上記の系中セフアデツクス
−LH20の分配クロマトグラフイーにより精製す
る。主なピークから得られた物質2.6gをアセト
ン/エーテルを用いる沈澱生成により単離する。
乾燥した、まだ保護されていない誘導体をトリフ
ルオロ酢酸5mlおよびアニソール1mlの混合物と
室温で60分間反応させる。つぎにその氷冷した溶
液からエーテルの添加により粗製の物質を沈澱さ
せる。乾燥した沈澱を水に溶解し、そして水性ア
ンモニアを用いて生成物を沈澱させ、そして遠心
分離する。この生成物をセフアデツクス −G50
微細粒またはG75を用いて10%酢酸中で精製す
る。所望のピークの部分からヒトインシユリン−
(B30)−OCH2CH2NN(CH33)を凍結乾燥によ
り単離する(結晶化したのち収量1.2g)。このよ
うにして得られたインシユリン誘導体は生物学的
試験においてヒトインシユリンのそれと同等の活
性を示す。 表のオクタペプチドは通常のペプチド縮合方
法によりつぎの縮合順序により製造される。式
のオクタペプチドに対する合成順序
【表】 上記のアミノ酸および元素分析は理論と一致し
ている。 参考例 1 本例は1mlあたり40I.U.を有し且つその蓄積活
性を有する中性処方物中のヒトインシユリン−
(B30)−コリンエステル(豚インシユリンからの
半合成により製造される)の使用を示す。 ヒトインシユリン−(B30)− コリンエステル(28I.U./mg) 14.3mg 燐酸二水素ナトリウム2水和物 21.0mg m−クレゾール 27.0mg グリセロール 160.0mg 上記の成分を水に溶解し全量10mlとなす。IN
塩酸またはIN水酸化ナトリウムを加えることに
よりそのPH値を7.3にする。 そのような懸濁物は家兎においてKgあたり0.4I.
U.の投与量で顕著な蓄積活性を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 〔式中R1はH−Pheを表わし、R30はAla,Thrま
    たはSerを表わし、R31はコリンエステル基−
    OCH2CH2N(CH33を表わし、そしてA鎖および
    B(2−29)鎖はウシ、ブタまたはヒトインシユ
    リンの配列を表わす〕 を有するインシユリン誘導体またはその生理学的
    に許容しうる塩。 2 前記式において、R1はH−Pheを表わし、
    R30はThrを表わし、R31はコリンエステル基を表
    わし、そしてA鎖およびB(2−29)鎖はヒトイ
    ンシユリンの配列を表わす特許請求の範囲第1項
    記載のインシユリン誘導体またはその生理学的に
    許容しうる塩。
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