JPH035821B2 - - Google Patents
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- JPH035821B2 JPH035821B2 JP56193735A JP19373581A JPH035821B2 JP H035821 B2 JPH035821 B2 JP H035821B2 JP 56193735 A JP56193735 A JP 56193735A JP 19373581 A JP19373581 A JP 19373581A JP H035821 B2 JPH035821 B2 JP H035821B2
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Description
本発明は、生体免疫機能に起因する各種疾患と
密接な関係をもつと考えられている自己抗体およ
び/または免疫複合体を特異的に吸着除去する吸
着材に関する。 周知の如く、血液中に発現する自己抗体およ
び/または免疫複合体は、癌、免疫増殖性症候
群、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス
等の自己免疫疾患、あるいはアレルギー、臓器移
植時の拒絶反応等の生体免疫機能に関係した疾患
および現象の原因あるいは進行と密接な関係をも
つていると考えられている。 そこで、血液、血漿等の体液成分から、上記自
己抗体および/または免疫複合体を特異的に吸着
除去することによつて、上記の如き疾患の進行を
防止し、症状を軽減せしめ、さらには治癒を早め
ることが期待されていた。 本発明者らは、上記要請に沿つて鋭意研究した
結果、実に驚くべきことには、不溶性担体に結合
したプリン塩基、ピリミジン塩基または糖リン酸
を構成要素として含む低分子量の物質ないしはそ
の誘導体の少なくとも1種が極めて高活性に自己
抗体、免疫複合体を吸着すること、特に全身性エ
リテマトーデスの抗DNA抗体、抗核抗体、免疫
複合体を特異的に吸着することを見い出し、先に
特許出願した(特昭56−76776)。 本発明は、先の発明に関して担体についてより
詳細に検討した結果なされたものであり、担体の
改良に関する。 従来、本目的を対象として特別に設計された担
体は知られていない。したがつて、通常アフイニ
テイクロマトグラフイ用として公知の担体を転用
する他はなかつた。公知の担体としては、アガロ
ース系担体、デキストラン系担体、セルロース系
担体等の天然高分子系担体、ポリアクリルアミド
系担体、ガラス系担体等が知られている。 しかしながら、天然高分子系担体は治療用に用
いる時、以下の欠点を有する。 (1) 機械的強度が不十分なために操作上の制約が
多い。たとえば活性化、固定化等の吸着体の調
製時に破壊されたり、輸送、使用時に担体のカ
ケ、クダケが生じる。 (2) 軟質ゲルであるため、カラムに充填し体外循
環に用いる場合に、除去すべき物質を含む体液
を高流速で流すことができない。体液のような
高粘度、高溶質濃度液を高流速で流すと、軟質
ゲルであるため、充填体積が減少し、目づまり
と流量低下をおこし、ついには流れなくなる場
合もある。 (3) 軟質ゲルでありパーマネントポアーではない
ため、体外循環治療用吸着材の必須要件である
滅菌操作も容易に行えない。例えばエチレンオ
キサイドガス滅菌のように薬剤滅菌の場合、凍
結乾燥して滅菌されるが、凍結乾燥によつて細
孔が破壊され、再び水系媒体に分散しても元に
もどらない。凍結乾燥時その体積は約半量まで
減少し、再び水系媒体に分散しても元の体積の
たかだか80%程度にしかもどらず、吸着能力も
減少するのが常である。凍結乾燥時細孔を保護
するため、添加剤を混入して行う方法もある
が、添加剤が体液に入るのを防ぐため、使用前
に徹底的な洗浄を施さなければならない。また
高圧蒸気滅菌のような熱滅菌も細孔を破壊する
ので用いることができない。同様に放射線滅菌
もその骨格および細孔を破壊するので用いるこ
とができない。 (4) さらには天然高分子系担体は体外循環治療用
に用いる時、補体系の活性化、凝固系の活性化
がおこり、ロイコペニア、スロンボサイトペニ
ア等を生来するといわれ、あまり好ましくな
い。 ポリアクリルアミド系担体は、物理的、化学的
に比較的安定であるという長所を有するものの、
血漿タンパクの非特異的吸着が生じ、またアクリ
ルアミドの残留毒性も無視し得ない。ガラス系担
体は物理的、化学的に安定であるが、血漿タンパ
クの非特異的吸着が著しく、また全血に用いる場
合には血栓形成を起こし、用いられない。 本発明の目的は、上記の如き従来技術に基づく
担体の問題点に鑑み、一般的に普及可能であり、
自己抗体および/または免疫複合体を高活性かつ
特異的に吸着し、安定な活性を保持し、安全性が
あり、滅菌操作も簡易に行なうことができ、体液
浄化あるいは再生用に適した吸着材を提供せんと
するものである。 本発明者らは、上記目的に沿つて研究を進め、
各種の担体にプリン塩基、ピリミジン塩基または
糖リン酸を構成要素として含む低分子量の物質な
いしはその誘導体を結合し、自己抗体、免疫複合
体に対する結合活性および血漿タンパクの非特異
吸着と全血に対する使用性を評価したところ、実
に驚くべきことには、ビニルアルコール単位を主
構成成分とする共重合体が、担体として極めて好
結果を与えることを見い出し、本発明を完成する
に至つた。 すなわち、本発明は、ビニルアルコール単位を
主構成成分とする架橋共重合体からなる担体に、
プリン塩基、ピリミジン塩基または糖リン酸を構
成要素として含む低分子量の物質ないしはその誘
導体の少なくとも1種が結合していることを特徴
とする自己抗体および/または免疫複合体の吸着
材に係る。 本目的に用いる担体としては、血漿タンパク
の非特異吸着が少ない、補体系、凝固系を活性
化しないいの血漿タンパクとの相互作用特性およ
び吸着特性が要求される。また安全性の面では、
滅菌可能であること、物理的強度があり、担
体のカケやクダケが発生しないこと、担体より
溶出物がないことが要求される。さらに全血用吸
着材として用いる場合には、血球成分との相互作
用、すなわち、血栓形成や血球成分の非特異粘着
残血量が問題になる。デキストラン、アガロー
ス、セルロース等の糖を含む天然高分子系担体
は、血球、血漿成分と相互作用し、補体系の活性
化、凝固系の活性化を起こす。一方、合成高分子
系担体は、比較的これらの問題を起こさないとさ
れている。本発明者らは、合成高分子担体につい
て検討した結果、ビニルアルコール単位を主構成
成分とする共重合体からなる担体は、以上の未解
決の問題をみごとに解決することを見い出した。 ビニルアルコール単位を主構成成分とする架橋
共重合体からなる担体は、その親水性のため、血
漿中のタンパク質等溶質との相互作用が小さく、
非特異吸着を最小限に低下させる。また血漿中の
補体系、凝固系と相互作用しない等の極めて優れ
た特性を有する。物理的特性の面でも、耐熱性を
有し、熱滅菌を可能ならしめ、さらには合成高分
子の特性である物理的機械的強度に優れている。
全血用吸着材の担体として用いる場合にも、血球
成分との相互作用が少なく、血栓形成や血球成分
の非特異粘着、残血等を最少限におさえる等の極
めて優れた特性を併せ持つている。 本発明の架橋共重合体の水酸基の密度は、高く
なればなるほどその親水性が増加し、血液成分と
の相互作用を最小にする上では好都合であり、ま
た活性化試薬で活性化した場合の活性基密度も高
水準に保持でき好ましいが、一方、架橋密度(架
橋剤含量)との関係で、物理的、機械的強度が低
下する。したがつて、水酸基密度としては5〜
17meq/gが好ましく、より好ましくは6〜
15meq/gである。 水酸基密度は、担体をピリジン溶媒中で無水酢
酸と反応させて、水酸基と反応して消費した無水
酢酸の量または担体の重量変化を測定し、これか
ら求めることができる。乾燥担体1gが1mmol
の無水酢酸と反応したときの水酸基密度が
1meq/gである。 ビニルアルコール単位を主構成々分とする架橋
重合体は、水酸基を有するモノマーの重合または
ポリマーの化学反応による水酸基の導入により合
成できる。両者を併用して合成することもでき
る。重合方法としては、ラジカル重合法を用いる
ことができる。架橋剤は重合時共重合により導入
してもよいし、またポリマーの化学反応(ポリマ
ー間、ポリマーと架橋剤)で導入してもよく、両
者を併用してもよい。 一例をあげると、ビニル系モノマーとビニル系
またはアリル系架橋剤との共重合により作ること
ができる。この場合のビニル系モノマーとして
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のアルボ
ン酸のビニルエステル類、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類
を例示することができる。 架橋剤としては、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレート等のアリル化合物
類、エチレングリコールジメタアクリレート、ジ
エチレングリコールジメタアクリレート等のジ
(メタ)アクリレート類、ブタンジオールジビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエー
テル、テトラビニルグリオキザール等のポリビニ
ルエーテル類、ジアリリデンペンタエリスリツ
ト、テトラアリロキシエタンのようなポリアリル
エーテル類、グリシジルメタクリレート等のグリ
シジルアクリレート類を用いることができる。ま
た必要に応じて、他のコモノマーを共重合したも
のも用いることができる。 ビニル系共重合体の場合には、カルボン酸のビ
ニルエステルとイソシアヌレート環を有するビニ
ル化合物(アリル化合物)を共重合し、共重合体
を架水分解して得られるビニルアルコールのトリ
アリルイソシアヌレート架橋体が、強度、化学的
安定性の面で特に良好な担体を与える。 以上ビニル系共重合体の場合を例示したが、本
発明は、これに限定されるものではない。 本発明の形状としては、球状、粒状、糸状、中
空糸状、平膜状等いずれも有効に用いられるが、
その担体表面積(吸着材としての吸着能力)およ
び体外循環時の体液の流通面より、球状または粒
状が特に好ましく用いられる。したがつて、担体
の合成法としては、公知の懸濁重合法が特に有効
に用いられる。 球状または粒子状担体の平均粒径は25〜
2500μmのものを利用できるが、その比表面積
(吸着材としての吸着能力)と体液の流通面より、
150〜1500μmのものが特に好ましい。 本発明においては、架橋共重合体の比表面積が
少なくとも5m2/gを保持するものが好ましい。 比表面積とは、乾燥架橋共重合体単位重量当り
に吸着した窒素ガスが占有す表面でもつて表示し
たものである。つまり比表面積は単位重量の架橋
共重合体を構成する物質が乾燥状態でいかに有効
に表面を形成しているかを表示している。 一般に架橋共重合体は、その架橋共重合体と親
和性のある媒体中で膨潤し、乾燥すると収縮す
る。膨潤時に媒体が満たされているポアーが架橋
の網目のみで維持されている軟質ゲルの場合は、
乾燥すると網目がつぶれてしまい、ポアーはほと
んど消失する。この場合の比表面積は、ほとんど
粒子の外側だけの値になるため、一般に1m2/g
以下の低い値を示す。従来アフイニテイクロマト
グラフイ用として知られているアガロースは軟質
ゲルであるため、乾燥によつてポアーが消失して
しまう。したがつて、滅菌操作も容易に行えず、
さらにはつぶれやすい軟質の網目を持つているた
め、カラムに充填し体外循環に用いる場合にも、
体液を長時間、高流速で流すことができない。 一方、ポアーがしつかりした構造をもち、凍結
乾燥や熱滅菌に耐える硬質ゲル(架橋共重合体)
の場合には、乾燥した際にポアーは多少収縮する
ものの、膨潤時の状態をほとんど維持する。つま
りパーマネントポアーを有し、比表面積は軟質ゲ
ルより高い値を示し、少なくとも5m2/g以上の
値を示した。 本発明の比表面積の測定は、最も一般的な窒素
ガスによるベツト法(BET法)で求めた。また
比表面積測定に用いるサンプルは、十分乾燥して
おかなければならないが、本発明の架橋共重合体
は乾燥しにくいこともあり、水にぬれた担体をア
セトンで平衡にした後、60℃以下で減圧乾燥して
測定に供した。 本発明に用いる架橋共重合体の保水量(以下
W2という)は0.5〜16g/gの範囲にあるのが適
当であり、好ましくは1.0〜15.0g/gの範囲で
ある。 WRとは、架橋共重合体を生理食塩水と平衡に
した時、粒子内に含みうる生理食塩水の量を架橋
共重合体乾燥重量あたりの値として表示したもの
である。つまりWRは架橋共重合体内の孔量の目
安になる。WRが大きくなると、水中において架
橋共重合体単位体積あたりの骨格を形成する部
分、つまり架橋共重合体そのものの重量が相対的
に低下し、そのため生理食塩水中さらには体液中
において、架橋共重合体の機械的強度が低下す
る。またWRが小さくなると、吸着に有効な単位
重量(または単位体積)あたりの孔量が少なくな
るので吸着能力が低下する。したがつて、WRが
適当な範囲にあることが本目的の担体にとつて好
ましい。 WRは予め十分に乾燥した架橋共重合体の重量
(W2)を測定した後に、生理食塩水と十分平衡に
した架橋共重合体を遠心分離器にかけて架橋共重
合体表面に付着している生理食塩水を除去した
後、その重量(W1)を測定し、次式によつて求
めることができる。 WR=W1−W2/W2 (g/g) 担体の排除限界分子量(タンパク質)として
は、本発明の目的吸着物質の分子量が15万
(IgG)より免疫複合体特にIgM免疫複合体の場
合には1000万に達するので、15〜1000万が好まし
い。本発明の目的に最も汎用的な排除限界分子量
は100〜500万である。 本発明で吸着除去対象とする物質は、抗DNA
抗体(例えば、ネイテイブDNA抗体、ダブルス
トランドDNA抗体、シングルストランドDNA抗
体)、抗核抗体その他の抗核抗原抗体、抗原形質
抗原抗体等の自己抗体および/またはその免疫複
合体である。対象疾患としては、上記物質にいず
れかが出現するものであれば適用できる。具体的
には、全身性エリテマトーデス(SLE)、混合性
結合織病(MCTD)、全身性硬化症、シエーグレ
ン症候群、皮膚筋炎(多発性筋炎)、ケイハイ症、
慢性関節リウマチ、悪性関節リウマチ、橋本病、
慢性肝炎、糖尿病、気管支拡張症などに適用され
る。 本発明に用いられるプリン塩基およびピリミジ
ン塩基を構成する低分子物質とは、アデニン、シ
トシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサ
ンチン、キサンチンなどの塩基、アデノシン、シ
チジン、グアノシン、ウリジン、イノシン、キサ
ントシン、デオキシアデノシン、デオキシシチジ
ン、デオキシグアノシン、デオキシウリジン、チ
ミンジンなどのヌクレオシド、デアノシン5′−リ
ン酸、シチジン5′−リン酸、グアノシン5′−リン
酸、イノシン5′−リン酸、ウリジン5′−リン酸、
およびこれらのリポースがデオキシリポースにな
つたもの、および二リン酸、三リン酸、また、
2′位、3′位にリン酸がついたものなどのヌクレオ
チド、ヌクレオチドにグルコース、マンノース等
の糖が結合したもの、ヌクレオチド数10以下のオ
リゴヌクレオチド、ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(NAD)、フラビンアデニンジヌクレ
オチド(FAD)、コエンザイムA、コエンザイム
B12などのヌクレオチド補酵素、およびこれらす
べての誘導体をさす。このうち特に、塩基、ヌク
レオシド、ヌクレオチドが好ましく、さらには塩
基が良く、その中でもプリン塩基のアデニン、グ
アニンがより好ましい。これらを単に一つだけ固
定するのではなく、複数の種類を担体に固定して
もよい。 本発明に用いられる糖リン酸を構成要素として
含む低分子量の物質とは、エリトロース、トレオ
ース等のテトロース類、アラビノース、キシロー
ス、リキソース、リポース等のアルドペントース
類、キシルロース、ペンツロース、リグロース等
のケトペントース類、ガラクトース、グルコー
ス、タロース、マンノース等のアルドヘキソース
類、ソルボース、タガトース、プシコース、フル
クトース等のケトヘキソース類、N−アセチル−
グルコサミン等ヘキソサミン類、アルドヘプトー
ス、ケトヘプトース、ケトオクトース、ケトノノ
ース等の多単糖類、2−デオキシペントース、6
−デオキシヘキソース、2−デオキシヘキソー
ス、2,6−ジデオキシヘキソース、3,6−ジ
デオキシヘキソース等のデオキシ糖類、糖アルコ
ール無水物類、ウロン酸、ケトアルトン酸、アス
コルビン酸等の酸性糖類、糖メチルエーテル類、
分岐糖類、アミノ糖類、シアル酸類のモノまたは
ジ正リン酸エステル、モノまたはジピロリン酸エ
ステル、トリフオスフエート等がある。これらの
糖はD、L体、スレオ、エリスロ体にかゝわりな
く用いることができる。また、重合度10以下のホ
モまたはヘテロオリゴ糖に正リン酸、ピロリン
酸、トリフオスフエート基が結合したものも用い
ることができる。さらに、重合度10以下の糖リン
酸のホモまたはヘテロ重合体も用いることができ
る。これらすべての誘導体も用いることができ
る。このうち特に、ルポース、デオキシリポース
のリン酸エステルが好ましく、さらに、デオキシ
リポースの3,5ジ正リン酸およびそのオリゴマ
ーがより好ましい。 本発明において低分子量の物質とは、分子量1
万以下の物質、より好ましくは分子量1000以下の
物質である。これによりプロテインA(分子量
4200)のような天然高分子に比較して固定化時の
取扱い、固定化後の保存も容易に行えるものであ
る。また、当該物質が担体から溶出した場合に
も、分子量1万以下の物質は、生体に対する抗原
性が無視できるほど小さく安全であり、滅菌操作
も容易に行えるものである。 上記低分子量の物質をビニルアルコール単位を
主構成成分とする架橋共重合体からなる担体に結
合する方法は、共有結合、イオン結合、物理吸
着、包埋あるいは重合体表面への沈殿不溶化等あ
らゆる公知の方法を用いることができるが、結合
物の溶出性よりみて、共有結合により固定、不溶
化して用いることが好ましい。そのため通常固定
化酵素、アフイニテイクロマトグラフイで用いら
れる公知の担体の活性化方法を用いることができ
る。 活性化方法を例示すると、ハロゲン化シアン
法、エピクロルヒドリン法、ビスエポキシド法、
ハロゲン化トリアジン法、ブロモアセチルブロミ
ド法、エチルクロロホルマート法、1,1′−カル
ボニルジイミダゾール法等をあげることができ
る。本発明の活性化方法は、結合物のアミノ基、
水酸基、カルボキシル基、チオール基等の活性水
素を有する求核反応基と置換および/または付加
反応できればよく、上記の例示に限定されるもの
ではない。 また必要に応じて、架橋共重合体(担体)と該
低分子量の物質の間に、任意の長さの分子(スペ
ーサー)を導入して使用することもできる。例え
ば担体の水酸基とヘキサメチレンジイソシアナー
トの片側のイソシアナート基を反応、結合させ、
残つたイソシアナート基と結合物のアミノ基、ヒ
ドロキシル基、チオール基、カルボキシル基等を
反応、結合させるごとく実施することができる。
スペーサー長さとしては、スペーサーのないもの
から、その中に含まれる原子数で20までが特に好
ましい結果を与える。 本発明で担体に結合させるリガンドの量は、担
体1g(乾燥重量)当り0.1μmolないしは
1000μmolの範囲であり、より好ましくは0.5μmol
ないしは100μmolの範囲である。 担体と結合させるリガンド(低分子量の物質)
の部分は、水酸基、アミノ基、リン酸基等を用い
ることができる。 該吸着材の作用機構は、抗原抗体反応に近いも
のと考えられるが、本来の抗原である生体高分子
または類似した合成高分子を用いずに、万一体内
にはいつても何ら支障がなく、体内で代謝される
低分子によつて、充分な吸着除去能力を呈するこ
とは驚くべきことといえる。 本発明の吸着材は、流体の導出入口を有する容
器内に充填し、体液が吸着材と接触しつつ通過す
るようにした吸着器として用いるのが好ましい。
これの具体例を第1図と第2図に示す。第1図は
吸着材1で、円筒2の両端開口部に、内側にフイ
ルター3,3を張つたパツキング4,4′を介し
て体液導出入口5,5′を有するキヤツプ6,
6′をネジ7,7′で嵌合し、両端のフイルターの
間隙に吸着材8を充填保持させてなるものであ
る。 吸着材としては、本発明の前記吸着材を単独で
充填してもよく、他の吸着材と混合もしくは積層
してもよい。吸着材層の容積は、体外循環に用い
る場合、50〜400ml程度が適当である。 本発明の吸着材による上記吸着器を体外循環で
用いる場合には、大略次の二通りの方法がある。
一つには、体内から取り出した血液を遠心分離機
もしくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と
血球成分とに分離したのち、血漿成分を本発明の
吸着材による吸着器に通過させ、浄化した後、血
球成分と合わせて体内にもどす方法であり、他の
一つは体内から取り出した血液を直接本発明の吸
着材による吸着器に通過させ、浄化する方法であ
る。 また、血液もしくは血漿の通過速度について
は、該吸着材の吸着性能が非常に高いため、吸着
材の粒度を粗くすることができ、また充填度を低
くできるので、吸着材層の形状の如何にかゝわら
ず、高い通過速度を与えることができる。そのた
め多量の体液処理をすることができる。 体液の通液方法としては、臨床上の必要に応
じ、あるいは設備の設置状況に応じて、連続的に
通液してもよいし、また断続的に通液使用しても
よい。 本発明の吸着材は、以上述べてきたように、体
液中の抗DNA体(ネイテイブDNA抗体、ダブル
ストランドDNA抗体、シングルストランドDNA
抗体)、抗核抗体等の自己抗体および免疫複合体
を高率かつ特異的に吸着除去し、非常にコンパク
トであると共に簡便かつ安全である。 ビニルアルコール単位を主構成成分とする架橋
共重合体を担体に用いたため、血漿タンパクの非
特異吸着が少なく、補体系、凝固系との相互作用
も小さいという極めて優れた特性を有する上に、
物理的、機械的強度に優れ、吸着材の調製、取扱
いによるカケ、クダケが極めて少ない。また硬質
であるため高流速で液体を流すことができる。そ
の上、耐熱性を有するため、通常の滅菌法(エチ
レンオキサイドガス滅菌、高圧蒸気等熱滅菌、γ
線滅菌等)も容易に、かつ確実に実施できるとい
う効果を併せもつている。さらには全血用吸着材
として用いる場合にも、血球成分との相互作用が
小さいため、血栓形成や血球成分の非特異粘着、
残血等を最小限におさえられるメリツトを有す
る。 本発明は、自己血漿等の体液を浄化、再生する
一般的な用法に適用可能であり、生体免疫機能に
関係した疾患の安全で確実な治療、特に全身性エ
リテマトーデス等の自己免疫疾患の治療に有効で
ある。 また、本発明の吸着材は、装置に充填して治療
器として用いられるにとどまらず、抗DNA抗体、
抗核抗体等の自己抗体および免疫複合体の分離、
精製用吸着材およびこれらの測定用基材としても
極めて有効に利用できる。 以下、実施例により、本発明の実施の態様をよ
り詳細に説明する。 実施例 1 酢酸ビニル100g、トリアリルイソシアヌレー
ト24.1g(X=0.20)、酢酸エチル124g、ヘプタ
ン124g、ポリ酢酸ビニル(重合度500)3.1gお
よび2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3.1g
よりなる均一混合液と、ポリビニルアルコール1
重量%、リン酸二水素ナトリウム二水和物0.05重
量%およびリン酸水素二ナトリウム十二水和物
1.5重量%を溶解した水400mlとをフラスコに入
れ、十分撹拌した後、6.5℃で18時間、さらに75
℃で5時間加熱撹拌して懸濁重合を行い、粒状共
重合体を得た。過、水洗、ついでアセトン抽出
後、カセイソーダ46.5gおよびメタノール2よ
りなる溶液中で、40℃で18時間、共重合体のエス
テル交換反応を行つた。得られた粒子の平均粒径
は150μmであつた。前記方法で水酸基密度
(qOH)を求めたところ、13meq/gであつた。 このゲルを内径7.5mm、長さ25cmのステンレス
製カラムに充填して、種々の分子量を持つデキス
トランやポリエチレングリコールの水溶液および
アルブミン、イムのグロブリンG、イムノグロブ
リンM、β−リボプロテインのリン酸緩衝塩溶液
を測定したところ、それぞれ分子量の大きい順に
溶出された。デキストランの排除限界分子量は約
3×105、タンパク質の排除限界分子量は約18×
105であつた。また0.3M塩化ナトリウムおよび
0.1Mリン酸ナトリウムを含む水溶液を溶媒とし
て、ヒト−γ−グロブリン、ヒト−アルブミンの
溶液を流したところ、ほとんど100%の回収率で
回収され、ゲルの非特異的吸着は非常に少なかつ
た。サンプルの測定はすべて流速1ml/minで実
施した。 つぎにエステル交換され、水で十分に洗浄され
たゲル50c.c.を200mlの水に懸濁し、3gの臭化シ
アンを加え、撹拌する。2N水酸化ナトリウム水
溶液を用いてPHを10〜11に保ち8分間反応させ
た。反応終了後はすみやかにガラスフイルターで
過し、ついで水2で洗浄して活性化ゲルを得
た。該活性化ゲルに通常の方法によつてアデニン
〔ヤマサ醤油(株)製〕を結合せしめ、過剰の活
性基をグリシンでブロツキングした。保持量は
6N塩酸で室温24時間処理した後、リガンドを遊
離させ、260nmの吸収から算出した。吸着材は生
理食塩水で充分に洗浄した後、脱水して実験に使
用した。 吸着実験は、全身性エリテマトーデス患者血漿
3容と吸着材1容を混合し、37℃、3時間インキ
ユベーシヨンにより行つた。また、対照として、
未活性化セフアローズ4Bを用いた。 抗DNA抗体価は、ホルマリン固定鶏血球に
DNAを感作したものと、処理または未処理の患
者血漿の段階希釈液との混和によつて生じる凝集
反応(室温)の有無により、陽性か陰性かを判断
し、陽性を示す最高希釈倍数をもつて抗体価を求
めた。測定には「DNAテスト」〔富士臓器製薬
(株)製〕のキツトを用いた。 抗核抗体値は、細胞を塗抹したスライドガラス
に段階希釈した検体(一次抗体)を滴下し、抗原
抗体反応を行い。ベルオキシダーゼ標識抗ヒト免
疫グロブリン抗体(二次抗体)を滴下し、酵素の
呈色反応を光学顕微鏡で観察した。測定には、
「エンザイムANAテスト」〔(株)医学生物学研
究所製〕のキツトを用いた。陽性を示す最高希釈
倍数をもつて抗体価を表示した。 免疫複合体量の測定には、ポリエチレングリコ
ール(PEG)により免疫複合体を沈降させ、補
体溶血反応と組合わせる方法を用いた。この方法
の操作方法、条件は次のようにして行つた。 (1) 検体0.3mlを分離管に注ぐ、次に、
0.2NEDTA50μを加えて撹拌し、さらにほう
酸緩衝液を50μ加えて撹拌する。12.5%PEG
(分子量6000)を0.1ml加えて撹拌し、4℃、90
分静置する。 (2) 4℃、1700gで10分間遠心し、沈澱を2.5%
PEG1.0mlで洗う。1700gで15分間遠心し、上
清を捨てる。 (3) 37℃のGVB++(2価陽イオンをむゼラチンベ
ロナール緩衝液)30μを加え、沈澱を溶解す
る。補体源としてプール健康人血清10μを加
える。37℃、30分間、免疫複合体と補体とを反
応させる。 (4) 1.5×108/mlEA(抗体感作赤血球)1.0mlを加
え、37℃、60分間、振とうさせて、残存補体に
よる溶血反応を促進させる。 (5) 反応後、4℃の生理食塩水6.5mlを加えて遠
心し、上清の吸光度(OD414)を測定する。 (6) 健康人血清と対照とし、これに対する溶血の
阻止率を算出する。単位をPEG−CC%とする。 阻止率=(対照)−(検体吸光度)/(対照吸光度)
×100 除去率=(未処理)−(処理血漿阻止率)/(未処理
血漿阻止率) ×100 EAは日本凍結乾燥研究所製の補体価測定用感
作赤血球(KW)を用いた。 アルブミン量はブロムクレゾールグリーン
(BCG)を用いるアルブミン測定法を利用し、試
薬は〔A/G B−テスト ワコー、和光純薬工
業(株)製〕を用いた。吸着実験後のアルブミン
の減少量の患者血漿に対する割合を除去率とし
た。 結果を表−1に示した。 表−1より、ビニルアルコール単位を主構成々
分とする架橋共重合体に結合したアデニンが、特
異的かつ高率に抗DNA抗体、抗核抗体、免疫複
合体吸着することが明らかである。
密接な関係をもつと考えられている自己抗体およ
び/または免疫複合体を特異的に吸着除去する吸
着材に関する。 周知の如く、血液中に発現する自己抗体およ
び/または免疫複合体は、癌、免疫増殖性症候
群、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス
等の自己免疫疾患、あるいはアレルギー、臓器移
植時の拒絶反応等の生体免疫機能に関係した疾患
および現象の原因あるいは進行と密接な関係をも
つていると考えられている。 そこで、血液、血漿等の体液成分から、上記自
己抗体および/または免疫複合体を特異的に吸着
除去することによつて、上記の如き疾患の進行を
防止し、症状を軽減せしめ、さらには治癒を早め
ることが期待されていた。 本発明者らは、上記要請に沿つて鋭意研究した
結果、実に驚くべきことには、不溶性担体に結合
したプリン塩基、ピリミジン塩基または糖リン酸
を構成要素として含む低分子量の物質ないしはそ
の誘導体の少なくとも1種が極めて高活性に自己
抗体、免疫複合体を吸着すること、特に全身性エ
リテマトーデスの抗DNA抗体、抗核抗体、免疫
複合体を特異的に吸着することを見い出し、先に
特許出願した(特昭56−76776)。 本発明は、先の発明に関して担体についてより
詳細に検討した結果なされたものであり、担体の
改良に関する。 従来、本目的を対象として特別に設計された担
体は知られていない。したがつて、通常アフイニ
テイクロマトグラフイ用として公知の担体を転用
する他はなかつた。公知の担体としては、アガロ
ース系担体、デキストラン系担体、セルロース系
担体等の天然高分子系担体、ポリアクリルアミド
系担体、ガラス系担体等が知られている。 しかしながら、天然高分子系担体は治療用に用
いる時、以下の欠点を有する。 (1) 機械的強度が不十分なために操作上の制約が
多い。たとえば活性化、固定化等の吸着体の調
製時に破壊されたり、輸送、使用時に担体のカ
ケ、クダケが生じる。 (2) 軟質ゲルであるため、カラムに充填し体外循
環に用いる場合に、除去すべき物質を含む体液
を高流速で流すことができない。体液のような
高粘度、高溶質濃度液を高流速で流すと、軟質
ゲルであるため、充填体積が減少し、目づまり
と流量低下をおこし、ついには流れなくなる場
合もある。 (3) 軟質ゲルでありパーマネントポアーではない
ため、体外循環治療用吸着材の必須要件である
滅菌操作も容易に行えない。例えばエチレンオ
キサイドガス滅菌のように薬剤滅菌の場合、凍
結乾燥して滅菌されるが、凍結乾燥によつて細
孔が破壊され、再び水系媒体に分散しても元に
もどらない。凍結乾燥時その体積は約半量まで
減少し、再び水系媒体に分散しても元の体積の
たかだか80%程度にしかもどらず、吸着能力も
減少するのが常である。凍結乾燥時細孔を保護
するため、添加剤を混入して行う方法もある
が、添加剤が体液に入るのを防ぐため、使用前
に徹底的な洗浄を施さなければならない。また
高圧蒸気滅菌のような熱滅菌も細孔を破壊する
ので用いることができない。同様に放射線滅菌
もその骨格および細孔を破壊するので用いるこ
とができない。 (4) さらには天然高分子系担体は体外循環治療用
に用いる時、補体系の活性化、凝固系の活性化
がおこり、ロイコペニア、スロンボサイトペニ
ア等を生来するといわれ、あまり好ましくな
い。 ポリアクリルアミド系担体は、物理的、化学的
に比較的安定であるという長所を有するものの、
血漿タンパクの非特異的吸着が生じ、またアクリ
ルアミドの残留毒性も無視し得ない。ガラス系担
体は物理的、化学的に安定であるが、血漿タンパ
クの非特異的吸着が著しく、また全血に用いる場
合には血栓形成を起こし、用いられない。 本発明の目的は、上記の如き従来技術に基づく
担体の問題点に鑑み、一般的に普及可能であり、
自己抗体および/または免疫複合体を高活性かつ
特異的に吸着し、安定な活性を保持し、安全性が
あり、滅菌操作も簡易に行なうことができ、体液
浄化あるいは再生用に適した吸着材を提供せんと
するものである。 本発明者らは、上記目的に沿つて研究を進め、
各種の担体にプリン塩基、ピリミジン塩基または
糖リン酸を構成要素として含む低分子量の物質な
いしはその誘導体を結合し、自己抗体、免疫複合
体に対する結合活性および血漿タンパクの非特異
吸着と全血に対する使用性を評価したところ、実
に驚くべきことには、ビニルアルコール単位を主
構成成分とする共重合体が、担体として極めて好
結果を与えることを見い出し、本発明を完成する
に至つた。 すなわち、本発明は、ビニルアルコール単位を
主構成成分とする架橋共重合体からなる担体に、
プリン塩基、ピリミジン塩基または糖リン酸を構
成要素として含む低分子量の物質ないしはその誘
導体の少なくとも1種が結合していることを特徴
とする自己抗体および/または免疫複合体の吸着
材に係る。 本目的に用いる担体としては、血漿タンパク
の非特異吸着が少ない、補体系、凝固系を活性
化しないいの血漿タンパクとの相互作用特性およ
び吸着特性が要求される。また安全性の面では、
滅菌可能であること、物理的強度があり、担
体のカケやクダケが発生しないこと、担体より
溶出物がないことが要求される。さらに全血用吸
着材として用いる場合には、血球成分との相互作
用、すなわち、血栓形成や血球成分の非特異粘着
残血量が問題になる。デキストラン、アガロー
ス、セルロース等の糖を含む天然高分子系担体
は、血球、血漿成分と相互作用し、補体系の活性
化、凝固系の活性化を起こす。一方、合成高分子
系担体は、比較的これらの問題を起こさないとさ
れている。本発明者らは、合成高分子担体につい
て検討した結果、ビニルアルコール単位を主構成
成分とする共重合体からなる担体は、以上の未解
決の問題をみごとに解決することを見い出した。 ビニルアルコール単位を主構成成分とする架橋
共重合体からなる担体は、その親水性のため、血
漿中のタンパク質等溶質との相互作用が小さく、
非特異吸着を最小限に低下させる。また血漿中の
補体系、凝固系と相互作用しない等の極めて優れ
た特性を有する。物理的特性の面でも、耐熱性を
有し、熱滅菌を可能ならしめ、さらには合成高分
子の特性である物理的機械的強度に優れている。
全血用吸着材の担体として用いる場合にも、血球
成分との相互作用が少なく、血栓形成や血球成分
の非特異粘着、残血等を最少限におさえる等の極
めて優れた特性を併せ持つている。 本発明の架橋共重合体の水酸基の密度は、高く
なればなるほどその親水性が増加し、血液成分と
の相互作用を最小にする上では好都合であり、ま
た活性化試薬で活性化した場合の活性基密度も高
水準に保持でき好ましいが、一方、架橋密度(架
橋剤含量)との関係で、物理的、機械的強度が低
下する。したがつて、水酸基密度としては5〜
17meq/gが好ましく、より好ましくは6〜
15meq/gである。 水酸基密度は、担体をピリジン溶媒中で無水酢
酸と反応させて、水酸基と反応して消費した無水
酢酸の量または担体の重量変化を測定し、これか
ら求めることができる。乾燥担体1gが1mmol
の無水酢酸と反応したときの水酸基密度が
1meq/gである。 ビニルアルコール単位を主構成々分とする架橋
重合体は、水酸基を有するモノマーの重合または
ポリマーの化学反応による水酸基の導入により合
成できる。両者を併用して合成することもでき
る。重合方法としては、ラジカル重合法を用いる
ことができる。架橋剤は重合時共重合により導入
してもよいし、またポリマーの化学反応(ポリマ
ー間、ポリマーと架橋剤)で導入してもよく、両
者を併用してもよい。 一例をあげると、ビニル系モノマーとビニル系
またはアリル系架橋剤との共重合により作ること
ができる。この場合のビニル系モノマーとして
は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のアルボ
ン酸のビニルエステル類、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類
を例示することができる。 架橋剤としては、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレート等のアリル化合物
類、エチレングリコールジメタアクリレート、ジ
エチレングリコールジメタアクリレート等のジ
(メタ)アクリレート類、ブタンジオールジビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエー
テル、テトラビニルグリオキザール等のポリビニ
ルエーテル類、ジアリリデンペンタエリスリツ
ト、テトラアリロキシエタンのようなポリアリル
エーテル類、グリシジルメタクリレート等のグリ
シジルアクリレート類を用いることができる。ま
た必要に応じて、他のコモノマーを共重合したも
のも用いることができる。 ビニル系共重合体の場合には、カルボン酸のビ
ニルエステルとイソシアヌレート環を有するビニ
ル化合物(アリル化合物)を共重合し、共重合体
を架水分解して得られるビニルアルコールのトリ
アリルイソシアヌレート架橋体が、強度、化学的
安定性の面で特に良好な担体を与える。 以上ビニル系共重合体の場合を例示したが、本
発明は、これに限定されるものではない。 本発明の形状としては、球状、粒状、糸状、中
空糸状、平膜状等いずれも有効に用いられるが、
その担体表面積(吸着材としての吸着能力)およ
び体外循環時の体液の流通面より、球状または粒
状が特に好ましく用いられる。したがつて、担体
の合成法としては、公知の懸濁重合法が特に有効
に用いられる。 球状または粒子状担体の平均粒径は25〜
2500μmのものを利用できるが、その比表面積
(吸着材としての吸着能力)と体液の流通面より、
150〜1500μmのものが特に好ましい。 本発明においては、架橋共重合体の比表面積が
少なくとも5m2/gを保持するものが好ましい。 比表面積とは、乾燥架橋共重合体単位重量当り
に吸着した窒素ガスが占有す表面でもつて表示し
たものである。つまり比表面積は単位重量の架橋
共重合体を構成する物質が乾燥状態でいかに有効
に表面を形成しているかを表示している。 一般に架橋共重合体は、その架橋共重合体と親
和性のある媒体中で膨潤し、乾燥すると収縮す
る。膨潤時に媒体が満たされているポアーが架橋
の網目のみで維持されている軟質ゲルの場合は、
乾燥すると網目がつぶれてしまい、ポアーはほと
んど消失する。この場合の比表面積は、ほとんど
粒子の外側だけの値になるため、一般に1m2/g
以下の低い値を示す。従来アフイニテイクロマト
グラフイ用として知られているアガロースは軟質
ゲルであるため、乾燥によつてポアーが消失して
しまう。したがつて、滅菌操作も容易に行えず、
さらにはつぶれやすい軟質の網目を持つているた
め、カラムに充填し体外循環に用いる場合にも、
体液を長時間、高流速で流すことができない。 一方、ポアーがしつかりした構造をもち、凍結
乾燥や熱滅菌に耐える硬質ゲル(架橋共重合体)
の場合には、乾燥した際にポアーは多少収縮する
ものの、膨潤時の状態をほとんど維持する。つま
りパーマネントポアーを有し、比表面積は軟質ゲ
ルより高い値を示し、少なくとも5m2/g以上の
値を示した。 本発明の比表面積の測定は、最も一般的な窒素
ガスによるベツト法(BET法)で求めた。また
比表面積測定に用いるサンプルは、十分乾燥して
おかなければならないが、本発明の架橋共重合体
は乾燥しにくいこともあり、水にぬれた担体をア
セトンで平衡にした後、60℃以下で減圧乾燥して
測定に供した。 本発明に用いる架橋共重合体の保水量(以下
W2という)は0.5〜16g/gの範囲にあるのが適
当であり、好ましくは1.0〜15.0g/gの範囲で
ある。 WRとは、架橋共重合体を生理食塩水と平衡に
した時、粒子内に含みうる生理食塩水の量を架橋
共重合体乾燥重量あたりの値として表示したもの
である。つまりWRは架橋共重合体内の孔量の目
安になる。WRが大きくなると、水中において架
橋共重合体単位体積あたりの骨格を形成する部
分、つまり架橋共重合体そのものの重量が相対的
に低下し、そのため生理食塩水中さらには体液中
において、架橋共重合体の機械的強度が低下す
る。またWRが小さくなると、吸着に有効な単位
重量(または単位体積)あたりの孔量が少なくな
るので吸着能力が低下する。したがつて、WRが
適当な範囲にあることが本目的の担体にとつて好
ましい。 WRは予め十分に乾燥した架橋共重合体の重量
(W2)を測定した後に、生理食塩水と十分平衡に
した架橋共重合体を遠心分離器にかけて架橋共重
合体表面に付着している生理食塩水を除去した
後、その重量(W1)を測定し、次式によつて求
めることができる。 WR=W1−W2/W2 (g/g) 担体の排除限界分子量(タンパク質)として
は、本発明の目的吸着物質の分子量が15万
(IgG)より免疫複合体特にIgM免疫複合体の場
合には1000万に達するので、15〜1000万が好まし
い。本発明の目的に最も汎用的な排除限界分子量
は100〜500万である。 本発明で吸着除去対象とする物質は、抗DNA
抗体(例えば、ネイテイブDNA抗体、ダブルス
トランドDNA抗体、シングルストランドDNA抗
体)、抗核抗体その他の抗核抗原抗体、抗原形質
抗原抗体等の自己抗体および/またはその免疫複
合体である。対象疾患としては、上記物質にいず
れかが出現するものであれば適用できる。具体的
には、全身性エリテマトーデス(SLE)、混合性
結合織病(MCTD)、全身性硬化症、シエーグレ
ン症候群、皮膚筋炎(多発性筋炎)、ケイハイ症、
慢性関節リウマチ、悪性関節リウマチ、橋本病、
慢性肝炎、糖尿病、気管支拡張症などに適用され
る。 本発明に用いられるプリン塩基およびピリミジ
ン塩基を構成する低分子物質とは、アデニン、シ
トシン、グアニン、ウラシル、チミン、ヒポキサ
ンチン、キサンチンなどの塩基、アデノシン、シ
チジン、グアノシン、ウリジン、イノシン、キサ
ントシン、デオキシアデノシン、デオキシシチジ
ン、デオキシグアノシン、デオキシウリジン、チ
ミンジンなどのヌクレオシド、デアノシン5′−リ
ン酸、シチジン5′−リン酸、グアノシン5′−リン
酸、イノシン5′−リン酸、ウリジン5′−リン酸、
およびこれらのリポースがデオキシリポースにな
つたもの、および二リン酸、三リン酸、また、
2′位、3′位にリン酸がついたものなどのヌクレオ
チド、ヌクレオチドにグルコース、マンノース等
の糖が結合したもの、ヌクレオチド数10以下のオ
リゴヌクレオチド、ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(NAD)、フラビンアデニンジヌクレ
オチド(FAD)、コエンザイムA、コエンザイム
B12などのヌクレオチド補酵素、およびこれらす
べての誘導体をさす。このうち特に、塩基、ヌク
レオシド、ヌクレオチドが好ましく、さらには塩
基が良く、その中でもプリン塩基のアデニン、グ
アニンがより好ましい。これらを単に一つだけ固
定するのではなく、複数の種類を担体に固定して
もよい。 本発明に用いられる糖リン酸を構成要素として
含む低分子量の物質とは、エリトロース、トレオ
ース等のテトロース類、アラビノース、キシロー
ス、リキソース、リポース等のアルドペントース
類、キシルロース、ペンツロース、リグロース等
のケトペントース類、ガラクトース、グルコー
ス、タロース、マンノース等のアルドヘキソース
類、ソルボース、タガトース、プシコース、フル
クトース等のケトヘキソース類、N−アセチル−
グルコサミン等ヘキソサミン類、アルドヘプトー
ス、ケトヘプトース、ケトオクトース、ケトノノ
ース等の多単糖類、2−デオキシペントース、6
−デオキシヘキソース、2−デオキシヘキソー
ス、2,6−ジデオキシヘキソース、3,6−ジ
デオキシヘキソース等のデオキシ糖類、糖アルコ
ール無水物類、ウロン酸、ケトアルトン酸、アス
コルビン酸等の酸性糖類、糖メチルエーテル類、
分岐糖類、アミノ糖類、シアル酸類のモノまたは
ジ正リン酸エステル、モノまたはジピロリン酸エ
ステル、トリフオスフエート等がある。これらの
糖はD、L体、スレオ、エリスロ体にかゝわりな
く用いることができる。また、重合度10以下のホ
モまたはヘテロオリゴ糖に正リン酸、ピロリン
酸、トリフオスフエート基が結合したものも用い
ることができる。さらに、重合度10以下の糖リン
酸のホモまたはヘテロ重合体も用いることができ
る。これらすべての誘導体も用いることができ
る。このうち特に、ルポース、デオキシリポース
のリン酸エステルが好ましく、さらに、デオキシ
リポースの3,5ジ正リン酸およびそのオリゴマ
ーがより好ましい。 本発明において低分子量の物質とは、分子量1
万以下の物質、より好ましくは分子量1000以下の
物質である。これによりプロテインA(分子量
4200)のような天然高分子に比較して固定化時の
取扱い、固定化後の保存も容易に行えるものであ
る。また、当該物質が担体から溶出した場合に
も、分子量1万以下の物質は、生体に対する抗原
性が無視できるほど小さく安全であり、滅菌操作
も容易に行えるものである。 上記低分子量の物質をビニルアルコール単位を
主構成成分とする架橋共重合体からなる担体に結
合する方法は、共有結合、イオン結合、物理吸
着、包埋あるいは重合体表面への沈殿不溶化等あ
らゆる公知の方法を用いることができるが、結合
物の溶出性よりみて、共有結合により固定、不溶
化して用いることが好ましい。そのため通常固定
化酵素、アフイニテイクロマトグラフイで用いら
れる公知の担体の活性化方法を用いることができ
る。 活性化方法を例示すると、ハロゲン化シアン
法、エピクロルヒドリン法、ビスエポキシド法、
ハロゲン化トリアジン法、ブロモアセチルブロミ
ド法、エチルクロロホルマート法、1,1′−カル
ボニルジイミダゾール法等をあげることができ
る。本発明の活性化方法は、結合物のアミノ基、
水酸基、カルボキシル基、チオール基等の活性水
素を有する求核反応基と置換および/または付加
反応できればよく、上記の例示に限定されるもの
ではない。 また必要に応じて、架橋共重合体(担体)と該
低分子量の物質の間に、任意の長さの分子(スペ
ーサー)を導入して使用することもできる。例え
ば担体の水酸基とヘキサメチレンジイソシアナー
トの片側のイソシアナート基を反応、結合させ、
残つたイソシアナート基と結合物のアミノ基、ヒ
ドロキシル基、チオール基、カルボキシル基等を
反応、結合させるごとく実施することができる。
スペーサー長さとしては、スペーサーのないもの
から、その中に含まれる原子数で20までが特に好
ましい結果を与える。 本発明で担体に結合させるリガンドの量は、担
体1g(乾燥重量)当り0.1μmolないしは
1000μmolの範囲であり、より好ましくは0.5μmol
ないしは100μmolの範囲である。 担体と結合させるリガンド(低分子量の物質)
の部分は、水酸基、アミノ基、リン酸基等を用い
ることができる。 該吸着材の作用機構は、抗原抗体反応に近いも
のと考えられるが、本来の抗原である生体高分子
または類似した合成高分子を用いずに、万一体内
にはいつても何ら支障がなく、体内で代謝される
低分子によつて、充分な吸着除去能力を呈するこ
とは驚くべきことといえる。 本発明の吸着材は、流体の導出入口を有する容
器内に充填し、体液が吸着材と接触しつつ通過す
るようにした吸着器として用いるのが好ましい。
これの具体例を第1図と第2図に示す。第1図は
吸着材1で、円筒2の両端開口部に、内側にフイ
ルター3,3を張つたパツキング4,4′を介し
て体液導出入口5,5′を有するキヤツプ6,
6′をネジ7,7′で嵌合し、両端のフイルターの
間隙に吸着材8を充填保持させてなるものであ
る。 吸着材としては、本発明の前記吸着材を単独で
充填してもよく、他の吸着材と混合もしくは積層
してもよい。吸着材層の容積は、体外循環に用い
る場合、50〜400ml程度が適当である。 本発明の吸着材による上記吸着器を体外循環で
用いる場合には、大略次の二通りの方法がある。
一つには、体内から取り出した血液を遠心分離機
もしくは膜型血漿分離器を使用して、血漿成分と
血球成分とに分離したのち、血漿成分を本発明の
吸着材による吸着器に通過させ、浄化した後、血
球成分と合わせて体内にもどす方法であり、他の
一つは体内から取り出した血液を直接本発明の吸
着材による吸着器に通過させ、浄化する方法であ
る。 また、血液もしくは血漿の通過速度について
は、該吸着材の吸着性能が非常に高いため、吸着
材の粒度を粗くすることができ、また充填度を低
くできるので、吸着材層の形状の如何にかゝわら
ず、高い通過速度を与えることができる。そのた
め多量の体液処理をすることができる。 体液の通液方法としては、臨床上の必要に応
じ、あるいは設備の設置状況に応じて、連続的に
通液してもよいし、また断続的に通液使用しても
よい。 本発明の吸着材は、以上述べてきたように、体
液中の抗DNA体(ネイテイブDNA抗体、ダブル
ストランドDNA抗体、シングルストランドDNA
抗体)、抗核抗体等の自己抗体および免疫複合体
を高率かつ特異的に吸着除去し、非常にコンパク
トであると共に簡便かつ安全である。 ビニルアルコール単位を主構成成分とする架橋
共重合体を担体に用いたため、血漿タンパクの非
特異吸着が少なく、補体系、凝固系との相互作用
も小さいという極めて優れた特性を有する上に、
物理的、機械的強度に優れ、吸着材の調製、取扱
いによるカケ、クダケが極めて少ない。また硬質
であるため高流速で液体を流すことができる。そ
の上、耐熱性を有するため、通常の滅菌法(エチ
レンオキサイドガス滅菌、高圧蒸気等熱滅菌、γ
線滅菌等)も容易に、かつ確実に実施できるとい
う効果を併せもつている。さらには全血用吸着材
として用いる場合にも、血球成分との相互作用が
小さいため、血栓形成や血球成分の非特異粘着、
残血等を最小限におさえられるメリツトを有す
る。 本発明は、自己血漿等の体液を浄化、再生する
一般的な用法に適用可能であり、生体免疫機能に
関係した疾患の安全で確実な治療、特に全身性エ
リテマトーデス等の自己免疫疾患の治療に有効で
ある。 また、本発明の吸着材は、装置に充填して治療
器として用いられるにとどまらず、抗DNA抗体、
抗核抗体等の自己抗体および免疫複合体の分離、
精製用吸着材およびこれらの測定用基材としても
極めて有効に利用できる。 以下、実施例により、本発明の実施の態様をよ
り詳細に説明する。 実施例 1 酢酸ビニル100g、トリアリルイソシアヌレー
ト24.1g(X=0.20)、酢酸エチル124g、ヘプタ
ン124g、ポリ酢酸ビニル(重合度500)3.1gお
よび2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3.1g
よりなる均一混合液と、ポリビニルアルコール1
重量%、リン酸二水素ナトリウム二水和物0.05重
量%およびリン酸水素二ナトリウム十二水和物
1.5重量%を溶解した水400mlとをフラスコに入
れ、十分撹拌した後、6.5℃で18時間、さらに75
℃で5時間加熱撹拌して懸濁重合を行い、粒状共
重合体を得た。過、水洗、ついでアセトン抽出
後、カセイソーダ46.5gおよびメタノール2よ
りなる溶液中で、40℃で18時間、共重合体のエス
テル交換反応を行つた。得られた粒子の平均粒径
は150μmであつた。前記方法で水酸基密度
(qOH)を求めたところ、13meq/gであつた。 このゲルを内径7.5mm、長さ25cmのステンレス
製カラムに充填して、種々の分子量を持つデキス
トランやポリエチレングリコールの水溶液および
アルブミン、イムのグロブリンG、イムノグロブ
リンM、β−リボプロテインのリン酸緩衝塩溶液
を測定したところ、それぞれ分子量の大きい順に
溶出された。デキストランの排除限界分子量は約
3×105、タンパク質の排除限界分子量は約18×
105であつた。また0.3M塩化ナトリウムおよび
0.1Mリン酸ナトリウムを含む水溶液を溶媒とし
て、ヒト−γ−グロブリン、ヒト−アルブミンの
溶液を流したところ、ほとんど100%の回収率で
回収され、ゲルの非特異的吸着は非常に少なかつ
た。サンプルの測定はすべて流速1ml/minで実
施した。 つぎにエステル交換され、水で十分に洗浄され
たゲル50c.c.を200mlの水に懸濁し、3gの臭化シ
アンを加え、撹拌する。2N水酸化ナトリウム水
溶液を用いてPHを10〜11に保ち8分間反応させ
た。反応終了後はすみやかにガラスフイルターで
過し、ついで水2で洗浄して活性化ゲルを得
た。該活性化ゲルに通常の方法によつてアデニン
〔ヤマサ醤油(株)製〕を結合せしめ、過剰の活
性基をグリシンでブロツキングした。保持量は
6N塩酸で室温24時間処理した後、リガンドを遊
離させ、260nmの吸収から算出した。吸着材は生
理食塩水で充分に洗浄した後、脱水して実験に使
用した。 吸着実験は、全身性エリテマトーデス患者血漿
3容と吸着材1容を混合し、37℃、3時間インキ
ユベーシヨンにより行つた。また、対照として、
未活性化セフアローズ4Bを用いた。 抗DNA抗体価は、ホルマリン固定鶏血球に
DNAを感作したものと、処理または未処理の患
者血漿の段階希釈液との混和によつて生じる凝集
反応(室温)の有無により、陽性か陰性かを判断
し、陽性を示す最高希釈倍数をもつて抗体価を求
めた。測定には「DNAテスト」〔富士臓器製薬
(株)製〕のキツトを用いた。 抗核抗体値は、細胞を塗抹したスライドガラス
に段階希釈した検体(一次抗体)を滴下し、抗原
抗体反応を行い。ベルオキシダーゼ標識抗ヒト免
疫グロブリン抗体(二次抗体)を滴下し、酵素の
呈色反応を光学顕微鏡で観察した。測定には、
「エンザイムANAテスト」〔(株)医学生物学研
究所製〕のキツトを用いた。陽性を示す最高希釈
倍数をもつて抗体価を表示した。 免疫複合体量の測定には、ポリエチレングリコ
ール(PEG)により免疫複合体を沈降させ、補
体溶血反応と組合わせる方法を用いた。この方法
の操作方法、条件は次のようにして行つた。 (1) 検体0.3mlを分離管に注ぐ、次に、
0.2NEDTA50μを加えて撹拌し、さらにほう
酸緩衝液を50μ加えて撹拌する。12.5%PEG
(分子量6000)を0.1ml加えて撹拌し、4℃、90
分静置する。 (2) 4℃、1700gで10分間遠心し、沈澱を2.5%
PEG1.0mlで洗う。1700gで15分間遠心し、上
清を捨てる。 (3) 37℃のGVB++(2価陽イオンをむゼラチンベ
ロナール緩衝液)30μを加え、沈澱を溶解す
る。補体源としてプール健康人血清10μを加
える。37℃、30分間、免疫複合体と補体とを反
応させる。 (4) 1.5×108/mlEA(抗体感作赤血球)1.0mlを加
え、37℃、60分間、振とうさせて、残存補体に
よる溶血反応を促進させる。 (5) 反応後、4℃の生理食塩水6.5mlを加えて遠
心し、上清の吸光度(OD414)を測定する。 (6) 健康人血清と対照とし、これに対する溶血の
阻止率を算出する。単位をPEG−CC%とする。 阻止率=(対照)−(検体吸光度)/(対照吸光度)
×100 除去率=(未処理)−(処理血漿阻止率)/(未処理
血漿阻止率) ×100 EAは日本凍結乾燥研究所製の補体価測定用感
作赤血球(KW)を用いた。 アルブミン量はブロムクレゾールグリーン
(BCG)を用いるアルブミン測定法を利用し、試
薬は〔A/G B−テスト ワコー、和光純薬工
業(株)製〕を用いた。吸着実験後のアルブミン
の減少量の患者血漿に対する割合を除去率とし
た。 結果を表−1に示した。 表−1より、ビニルアルコール単位を主構成々
分とする架橋共重合体に結合したアデニンが、特
異的かつ高率に抗DNA抗体、抗核抗体、免疫複
合体吸着することが明らかである。
【表】
実施例 2
実施例1の活性化ゲルに、通常の方法によつて
デオキシリボース3,5−ジリン酸を結合せしめ
(“実験と応用アフイニテイクロマトグラフイー”
P48、1976講談社サイエンテイフイツク刊)、通
常の活性基をトリハイドロオキシメチルアミノメ
タンでブロツキングした。保持量は60μmol/g
であつた。吸着材は生理食塩水で充分に洗浄した
後、脱水して実験に供した。抗ds−DNA抗体価
はクリチデア ルシリア(crithidia luciliae)を
用いる螢光抗体間接法を用いた。他は実施例1と
同様に行つた。 結果を表−2に示した。 表−2より、ビニルアルコール単位を主構成成
分とする架橋共重合体に結合したデオキシリボー
ス3,5−ジリン酸が、特異的かつ高率に抗ダブ
ルストランドDNA抗体、抗核抗体、免疫複合体
を吸着することが明らかである。また吸着前後の
補体価を測定したが、その減少はわずかであつ
た。
デオキシリボース3,5−ジリン酸を結合せしめ
(“実験と応用アフイニテイクロマトグラフイー”
P48、1976講談社サイエンテイフイツク刊)、通
常の活性基をトリハイドロオキシメチルアミノメ
タンでブロツキングした。保持量は60μmol/g
であつた。吸着材は生理食塩水で充分に洗浄した
後、脱水して実験に供した。抗ds−DNA抗体価
はクリチデア ルシリア(crithidia luciliae)を
用いる螢光抗体間接法を用いた。他は実施例1と
同様に行つた。 結果を表−2に示した。 表−2より、ビニルアルコール単位を主構成成
分とする架橋共重合体に結合したデオキシリボー
ス3,5−ジリン酸が、特異的かつ高率に抗ダブ
ルストランドDNA抗体、抗核抗体、免疫複合体
を吸着することが明らかである。また吸着前後の
補体価を測定したが、その減少はわずかであつ
た。
【表】
実施例 3
実施例1、2の吸着材を各2.5ml計5ml第1図
の如き容器内に収納し、吸着器を作成し、第2図
に示す実験系を用い吸着実験を行つた。 すなわち、容器9に全身性エリテマトーデス患
者血漿10を20ml入れ、ポンプ11により毎分
0.5mlの流速で汲み出し、吸着器1に送り、ドリ
ツプキヤンバー14およびサンプリング口12を
経て、容器9に返送されるようにチユーブ13を
配設した。 上記装置により、血漿を1時間循環させた後、
血漿をサンプリングし、血漿中のタンパク成分を
測定した。結果を表−3に示した。
の如き容器内に収納し、吸着器を作成し、第2図
に示す実験系を用い吸着実験を行つた。 すなわち、容器9に全身性エリテマトーデス患
者血漿10を20ml入れ、ポンプ11により毎分
0.5mlの流速で汲み出し、吸着器1に送り、ドリ
ツプキヤンバー14およびサンプリング口12を
経て、容器9に返送されるようにチユーブ13を
配設した。 上記装置により、血漿を1時間循環させた後、
血漿をサンプリングし、血漿中のタンパク成分を
測定した。結果を表−3に示した。
第1図は本発明の吸着材による吸着器の1例を
示す断面図、第2図は実施例におけるモデル実験
説明図である。 1…吸着除去器、2…円筒、3,3′…フイル
ター、4,4′…パツキング、5,5′…体液導出
入口、6,6′…キヤツプ、7,7′…ネジ、8…
吸着材、9…容器、10…血漿、11…ポンプ、
12…サンプリング口、13…チユーブ、14…
ドリツプチヤンバー。
示す断面図、第2図は実施例におけるモデル実験
説明図である。 1…吸着除去器、2…円筒、3,3′…フイル
ター、4,4′…パツキング、5,5′…体液導出
入口、6,6′…キヤツプ、7,7′…ネジ、8…
吸着材、9…容器、10…血漿、11…ポンプ、
12…サンプリング口、13…チユーブ、14…
ドリツプチヤンバー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ビニルアルコール単位を主構成成分とする架
橋共重合体からなる担体に、プリン塩基、ピリミ
ジン塩基または糖リン酸を構成要素として含む低
分子量の物質ないしはその誘導体の少なくとも1
種が結合していることを特徴とする自己抗体、免
疫複合体の吸着材。 2 ビニルアルコール単位を主構成成分とする架
橋共重合体が、カルボン酸のビニルエステルとイ
ソシアヌレート環を有するビニル化合物の共重合
体を加水分解して得られる架橋ポリビニルアルコ
ールである特許請求の範囲第1項記載の吸着材。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56193735A JPS5898142A (ja) | 1981-12-03 | 1981-12-03 | 悪性物質吸着材 |
| US06/378,924 US4430229A (en) | 1981-05-22 | 1982-05-17 | Immune adsorbent and adsorbing device |
| AT82104437T ATE15144T1 (de) | 1981-05-22 | 1982-05-20 | Immunoadsorbens und adsorptionsgeraet. |
| EP82104437A EP0066209B1 (en) | 1981-05-22 | 1982-05-20 | Immune adsorbent and adsorbing device |
| DE8282104437T DE3265809D1 (en) | 1981-05-22 | 1982-05-20 | Immune adsorbent and adsorbing device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56193735A JPS5898142A (ja) | 1981-12-03 | 1981-12-03 | 悪性物質吸着材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5898142A JPS5898142A (ja) | 1983-06-10 |
| JPH035821B2 true JPH035821B2 (ja) | 1991-01-28 |
Family
ID=16312931
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56193735A Granted JPS5898142A (ja) | 1981-05-22 | 1981-12-03 | 悪性物質吸着材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5898142A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10196520B2 (en) | 2014-12-22 | 2019-02-05 | Kao Germany Gmbh | Direct dyes and composition comprising the dyes |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0197521B1 (en) * | 1985-04-09 | 1989-08-02 | TERUMO KABUSHIKI KAISHA trading as TERUMO CORPORATION | Immunoglobulin adsorbent and adsorption apparatus |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS52155893A (en) * | 1976-06-18 | 1977-12-24 | Medekusu Kk | Blood purifying adsorber for artificial liver |
-
1981
- 1981-12-03 JP JP56193735A patent/JPS5898142A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US10196520B2 (en) | 2014-12-22 | 2019-02-05 | Kao Germany Gmbh | Direct dyes and composition comprising the dyes |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5898142A (ja) | 1983-06-10 |
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