JPH0359995B2 - - Google Patents
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- JPH0359995B2 JPH0359995B2 JP852284A JP852284A JPH0359995B2 JP H0359995 B2 JPH0359995 B2 JP H0359995B2 JP 852284 A JP852284 A JP 852284A JP 852284 A JP852284 A JP 852284A JP H0359995 B2 JPH0359995 B2 JP H0359995B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は鉄−亜鉛合金電気めつき方法に関する
ものである。詳しくは、鉄−亜鉛合金電気めつき
において、本発明の有機添加剤をめつき浴に加え
ることにより、鉄−亜鉛濃度調整を行ないやすく
するとともに、めつき表面光沢の向上に寄与する
ことのみならず、めつきによつて消費された
Fe2+,Zn2+イオンのイオン補給にあたつて、金
属Fe,Znにて補給する際、Fe3+イオンの還元溶
解反応の選択性を著しく向上させるとともに、一
方では、めつき浴中のFe2+イオンの空気酸化及
び通電時の陽極酸化を抑制し、めつき浴中の
Fe3+イオン濃度を低位にバランスさせることが
可能となり、めつき品質、めつき効率の向上につ
ながり、より低コストにFe−Zn合金電気めつき
鋼板が製造可能となるものである。 〔従来技術〕 硫酸塩を基本とするFe−Zn合金電気めつきに
おいては、化学的に貴な金属である鉄よりも亜鉛
が優先的に析出する特性を有する(異常型析出と
称される)。とりわけ、めつき浴中にSn,Sbイオ
ン等の不純物イオンが混入する場合には、さら
に、この特性が助長される。 このようなことから、目的とする合金めつき組
成のめつき板を製造するためには、めつき浴中の
(Zn2+/Fe2++Zn2+)濃度比をめつき板の合金めつき 組成に比べ、著しく低くしなければならず、その
ため、わずかな浴変動によりめつき組成が大きく
変動しやすくめつき操業を難しくしている原因と
なつている。このようなことから、めつき皮膜組
成とめつき浴組成ができるだけ等しいか又は近い
値になるようなめつき浴の開発、即ち、より正常
型析出に近づけせしめうるようなめつき浴開発、
例えば特開昭57−192284号のごときものがある。
又、めつき浴中のFe2+イオンはめつき浴循環時
には空気を捲き込むため、空気中の酸素により、
容易に酸化されるほか、特に、不溶解性陽極使用
時には陽極より発生する酸素により、又は、陽極
での直接的な電極反応により酸化され、Fe3+イ
オンが生成され浴中のFe3+イオン濃度を増大さ
せる。 このFe3+イオンは第1図(めつき条件は、
Fe2+:65g/、Zn2+:35g/、Fe3+:0,
5,10,15,20g/、遊離H2SO4:10g/、
浴温60℃、電流密度100A/dm2)に示すごとく、
めつき効率を低下せしめる害を及ぼす他、めつき
操業、品質にも悪影響を及ぼす。 従つて、空気酸化及び陽極酸化が生じにくいめ
つき浴開発のニーズには非常に高いものがある。
加えて、一旦生成されたFe3+イオンについては、
めつきによつて消費されたFe2+,Zn2+イオンの
イオン補給としてFe3+イオンの還元が期待でき
る金属Fe,Znを使用する場合、金属Fe,Znの
Fe3+還元溶解反応の効率をよりいつそう向上せ
しめうる作用をも兼ねそなえためつき浴を切に望
まれる。 さらに、最近では自動車の外板防錆を目的とし
て、Fe−Znめつき鋼板が使用されつつあるが、
自動車外板に使用される場合には従来の自動車内
板で使用されているもの以上にすぐれためつき外
観品質を有するめつき鋼板が望まれている。 従つて、めつき光沢が得られうるめつき浴の開
発はめつき品質向上の観点から高いニーズがあ
る。 以上に記した4点の高いニーズがめつき浴の改
良に求められているが、本発明の添加剤を含有す
るめつき浴はこれら4点のニーズを同時に満足せ
しめうる作用をもつたものであり、めつき品質、
生産性の著しい向上に効果がある。 〔発明の目的〕 本発明は上記の利点を生かすためになされたも
のであり、その特徴とするところは、鉄−亜鉛合
金めつき浴にポリオキシエチレン誘導体化合物、
ポリオキシプロピレン誘導体化合物を1種又は2
種以上添加し、めつきすることを特徴とする鉄−
亜鉛合金電気めつき浴に関するものである。但
し、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ポリオキ
シプロピレン誘導体化合物とは、以下に記すもの
及びその硫酸化物である。 ・ ポリオキシエチレン(ポリエチレングリコー
ル) H−O−(CH2−CH2−O)o−H n=1〜2000 ・ アルキルポリオキシエチレンエーテル R−O−(CH2−CH2−O)o−H n:1〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルフエニルポリオキシエチレンエーテ
ル n:6〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテ
ル n:4〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ ポリオキシプロピレン(ポリプレングリコー
ル) n:2000 ・ アルキルポリオキシプロピレンエーテル n:1〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルフエニルポリオキシプロピレンエー
テル n:6〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルナフチルポリオキシプロピレンエー
テル n:4〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 〔発明の構成、作用〕 本発明のポリオキシエチレン誘導体化合物、ポ
リオキシプロピレン誘導体化合物の1種又は2種
上をめつき浴へ添加することにより、以下に述べ
る4項目の構成及び作用により、その効果が得ら
れる。 第一に、硫酸塩を基本とする鉄−亜鉛合金電気
めつきにおいては、化学的に卑な金属である亜鉛
が、貴な金属である鉄より優先的に析出する異常
型電析特性を示す。しかし、本発明においては、
前述の添加剤をめつき浴に添加することで、正常
析出の方向に改善されることから、卑な金属であ
る亜鉛の析出が抑制され、本来化学的に貴な金属
である鉄の析出が相対的に促進される効果を有す
る。 一般にめつき条件が同一であれば、めつき皮膜
組成は浴中の亜鉛イオン比により決まる。すなわ
ち、浴中の亜鉛イオン比:Zn2+/(Zn2++Fe2+)
が高いほど亜鉛組成が高くなる。したがつて、通
常の場合は、所定のめつき組成をうるためには、
亜鉛イオン比をかなり小さく設定する必要があ
る。 これに対し、本発明においては、ある亜鉛組成
のめつき皮膜(例えば85wt%Zn)を電析させる
場合に、前述の浴中への添加剤により亜鉛の析出
が著しく抑制されることから、通常浴に比べて、
Fe2+イオンに対するZn2+イオンの割合をより高
めることが可能となる。すなわち、通常浴に比べ
本発明では、より高い亜鉛イオン比で同一亜鉛組
成のめつき皮膜を得ることができるものである。 このように亜鉛イオン比を高めた状態でめつき
することができ、このために後述するようにFe
−Zn系合金めつきに対して、種々の優れた特徴
を発揮できることができる。 第2に、無添加浴では、めつき結晶が粗く、か
つ、操業時の電流密度バラツキの影響を受けて、
めつき外観が不均一になり、光沢が得られにくい
ものであつたが、本発明の添加剤の作用により、
結晶は細く、かつ電流密度の影響を受けにくくす
るため、光沢のある均一なめつき外観のめつき皮
膜が得られる。 第3に、イオン補給時の金属Fe,ZnのFe3+イ
オン還元溶解反応の選択性を著しく向上させる。
即ち、めつきによつて消費される金属イオン
(Fe2+,Zn2+イオン)のイオン補給方法としてめ
つき浴中のFe3+イオンの還元をあわせて行なう
べく、金属のFe,Zn(0価)を使用する。しかし
て、特開昭58−151489号公報に記されているよう
に、金属Fe,Zn溶解時には、H2発生溶解反応
と、Fe3+還元溶解反応の2つがあり、これら2
つの反応が互いに競争反応として生じるため、
H2発生溶解反応を抑制し、Fe3+イオン還元反応
が選択的に生じさせる有効手段が望まれる。この
対策手段として特開昭58−41963号のごときめつ
き浴中への反応選択性向上添加剤の投入がある
が、本発明の添加剤も同様の効果があり、Fe3+
還元溶解反応の選択性を著しく向上させる。 第4に、本発明の有機添加剤の投入により、め
つき浴中のFe2+イオンのFe3+イオンへの空気酸
化及び通電時の陽極酸化を抑制する。 FeはFe2+,Fe3+イオンをもつた多価イオンで
あるが、分析化学等で知られているように、
Fe2+イオンは空気中の酸素によつて容易に酸化
される。従つて、めつきを行なうために、液循環
を行なう際、空気に接触した時、又、不溶解性陽
極使用時、陽極より発生する多量の純酸素に接触
し、Fe2+イオンはFe3+イオンに酸化されるが、
本発明の界面活性剤性能を有する添加剤の投入に
より、気液の直接接触面積が縮小させられるため
空気酸化及び通電時の陽極酸化を抑制するもので
ある。 なお、第1の作用で記したように、浴中の
(Zn2+/Fe2++Zn2+)比が従来に比し、大きくするこ とができるようになつたため、即ち、浴中の
Fe2+濃度を従来より低くできるようになつたた
め、不溶解性陽極使用時におけるFe2+→Fe3+へ
の直接酸化反応(この反応はFe2+イオンの拡散
律速支配反応である)も低くなる。従つて、第
1,第4の両者の効果により、Fe2+→Fe3+への
酸化はかなり低減される。 前記のごとき、4項目の作用を有効に働かせし
めうる本発明の構成としては、前記で、その添加
量は0.01〜10g/である。0.01g/以下で
は、効果が小さく、10g/以上では、ドラツグ
アウト等の損失により、高価な有機物が減少する
ことによる経済的なデメリツト及び多量の有機物
が排液中に混入するため、排液処理能力を大幅に
増やす必要が生ずることによるデメリツトがあ
る。 〔発明の効果〕 かくすることにより、次の(1)〜(6)の効果が得ら
れる。 (1) 適正なめつき組成のめつき皮膜をより容易に
製造可能なものとし、歩留りの向上とともに、
品質が向上する。 (2) めつき皮膜の光沢向上により、商品価値をよ
り一層高める。 (3) イオン補給時の還元溶解反応の向上及び空気
酸化、不溶解性陽極使用時における通電酸化の
大幅な低減により、めつき浴中のFe3+イオン
バランス濃度を低位に維持できるため、めつき
効率の向上、即ち、生産性の向上が図れる。 (4) 又、(3)の効果により、充分にFe3+イオン濃
度を低く維持しえる場合には、特願昭58−
92076号に記されているような、Fe3+イオンに
起因する塩基性硫酸第二酸の固形浮遊物の生成
が著しく減少するため、めつき浴電導性向上に
有効である(NH4)2SO4,Na2SO4,K2SO4の
添加も可能となり、めつき電力コストの低減に
つながる (5) 所定のめつき組成を得るのに、浴中Zn比
(Zn2+/Fe2++Zn2+)を高められるため、電流効率 向上効果がある。 (6) 常温での溶解度が相対的に大きいZn2+イオ
ンの濃度を高められるため、全濃度(Fe2++
Zn2+)を高めることができ、電流効率向上効
果がある 等の優れた効果が得られる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を比較例とともに挙げる。 表1,2,3,4に示すごとく、めつき皮膜組
成及び添加剤を変化させて実施した。表1は目標
めつき皮膜中の亜鉛組成が85%±3%、表2は70
%±3%、表3は40%±3%、表4は20%±3%
である。 めつき条件はいずれも、Fe2++Zn2+=100g/
、浴温60℃、電流密度100A/dm2にて行なつ
た。又、めつき層表面光沢は、光沢度計にて測定
したもので、0〜100%の評価値であらわした。
なお、イオン補給還元効率は以下の定義式にて求
めたものである。 イオン補給還元効率=(Fe3+還元溶解反応量)/(
H2発生溶解反応量)+(Fe3+還元溶解反応量)×100(
%) 又、Fe3+イオンの生成量(g/c)は不溶解
性陽極としてPb−Sn(5%)を使用し、100A/
dm2にて、10000c/通電した際のFe3+増加量
(g/)より求めたものである。さらに、空気
酸化速度の値は第2図に示す実験装置にて1m3/
minの空気(O2含有率20%)吹込時のFe3+生成量
(Kg/Hr)として求めた。即ち、長さ100mの端
部開放型容器1内にめつき液2(Fe2+:65g/
,Zn2+:35g/,遊離H2SO4:10g/,
Fe3+:15g/,浴温60℃)を充てんし、他端
部の散気筒3を介して空気を吹込んだ。
ものである。詳しくは、鉄−亜鉛合金電気めつき
において、本発明の有機添加剤をめつき浴に加え
ることにより、鉄−亜鉛濃度調整を行ないやすく
するとともに、めつき表面光沢の向上に寄与する
ことのみならず、めつきによつて消費された
Fe2+,Zn2+イオンのイオン補給にあたつて、金
属Fe,Znにて補給する際、Fe3+イオンの還元溶
解反応の選択性を著しく向上させるとともに、一
方では、めつき浴中のFe2+イオンの空気酸化及
び通電時の陽極酸化を抑制し、めつき浴中の
Fe3+イオン濃度を低位にバランスさせることが
可能となり、めつき品質、めつき効率の向上につ
ながり、より低コストにFe−Zn合金電気めつき
鋼板が製造可能となるものである。 〔従来技術〕 硫酸塩を基本とするFe−Zn合金電気めつきに
おいては、化学的に貴な金属である鉄よりも亜鉛
が優先的に析出する特性を有する(異常型析出と
称される)。とりわけ、めつき浴中にSn,Sbイオ
ン等の不純物イオンが混入する場合には、さら
に、この特性が助長される。 このようなことから、目的とする合金めつき組
成のめつき板を製造するためには、めつき浴中の
(Zn2+/Fe2++Zn2+)濃度比をめつき板の合金めつき 組成に比べ、著しく低くしなければならず、その
ため、わずかな浴変動によりめつき組成が大きく
変動しやすくめつき操業を難しくしている原因と
なつている。このようなことから、めつき皮膜組
成とめつき浴組成ができるだけ等しいか又は近い
値になるようなめつき浴の開発、即ち、より正常
型析出に近づけせしめうるようなめつき浴開発、
例えば特開昭57−192284号のごときものがある。
又、めつき浴中のFe2+イオンはめつき浴循環時
には空気を捲き込むため、空気中の酸素により、
容易に酸化されるほか、特に、不溶解性陽極使用
時には陽極より発生する酸素により、又は、陽極
での直接的な電極反応により酸化され、Fe3+イ
オンが生成され浴中のFe3+イオン濃度を増大さ
せる。 このFe3+イオンは第1図(めつき条件は、
Fe2+:65g/、Zn2+:35g/、Fe3+:0,
5,10,15,20g/、遊離H2SO4:10g/、
浴温60℃、電流密度100A/dm2)に示すごとく、
めつき効率を低下せしめる害を及ぼす他、めつき
操業、品質にも悪影響を及ぼす。 従つて、空気酸化及び陽極酸化が生じにくいめ
つき浴開発のニーズには非常に高いものがある。
加えて、一旦生成されたFe3+イオンについては、
めつきによつて消費されたFe2+,Zn2+イオンの
イオン補給としてFe3+イオンの還元が期待でき
る金属Fe,Znを使用する場合、金属Fe,Znの
Fe3+還元溶解反応の効率をよりいつそう向上せ
しめうる作用をも兼ねそなえためつき浴を切に望
まれる。 さらに、最近では自動車の外板防錆を目的とし
て、Fe−Znめつき鋼板が使用されつつあるが、
自動車外板に使用される場合には従来の自動車内
板で使用されているもの以上にすぐれためつき外
観品質を有するめつき鋼板が望まれている。 従つて、めつき光沢が得られうるめつき浴の開
発はめつき品質向上の観点から高いニーズがあ
る。 以上に記した4点の高いニーズがめつき浴の改
良に求められているが、本発明の添加剤を含有す
るめつき浴はこれら4点のニーズを同時に満足せ
しめうる作用をもつたものであり、めつき品質、
生産性の著しい向上に効果がある。 〔発明の目的〕 本発明は上記の利点を生かすためになされたも
のであり、その特徴とするところは、鉄−亜鉛合
金めつき浴にポリオキシエチレン誘導体化合物、
ポリオキシプロピレン誘導体化合物を1種又は2
種以上添加し、めつきすることを特徴とする鉄−
亜鉛合金電気めつき浴に関するものである。但
し、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ポリオキ
シプロピレン誘導体化合物とは、以下に記すもの
及びその硫酸化物である。 ・ ポリオキシエチレン(ポリエチレングリコー
ル) H−O−(CH2−CH2−O)o−H n=1〜2000 ・ アルキルポリオキシエチレンエーテル R−O−(CH2−CH2−O)o−H n:1〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルフエニルポリオキシエチレンエーテ
ル n:6〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテ
ル n:4〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ ポリオキシプロピレン(ポリプレングリコー
ル) n:2000 ・ アルキルポリオキシプロピレンエーテル n:1〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルフエニルポリオキシプロピレンエー
テル n:6〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルナフチルポリオキシプロピレンエー
テル n:4〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 〔発明の構成、作用〕 本発明のポリオキシエチレン誘導体化合物、ポ
リオキシプロピレン誘導体化合物の1種又は2種
上をめつき浴へ添加することにより、以下に述べ
る4項目の構成及び作用により、その効果が得ら
れる。 第一に、硫酸塩を基本とする鉄−亜鉛合金電気
めつきにおいては、化学的に卑な金属である亜鉛
が、貴な金属である鉄より優先的に析出する異常
型電析特性を示す。しかし、本発明においては、
前述の添加剤をめつき浴に添加することで、正常
析出の方向に改善されることから、卑な金属であ
る亜鉛の析出が抑制され、本来化学的に貴な金属
である鉄の析出が相対的に促進される効果を有す
る。 一般にめつき条件が同一であれば、めつき皮膜
組成は浴中の亜鉛イオン比により決まる。すなわ
ち、浴中の亜鉛イオン比:Zn2+/(Zn2++Fe2+)
が高いほど亜鉛組成が高くなる。したがつて、通
常の場合は、所定のめつき組成をうるためには、
亜鉛イオン比をかなり小さく設定する必要があ
る。 これに対し、本発明においては、ある亜鉛組成
のめつき皮膜(例えば85wt%Zn)を電析させる
場合に、前述の浴中への添加剤により亜鉛の析出
が著しく抑制されることから、通常浴に比べて、
Fe2+イオンに対するZn2+イオンの割合をより高
めることが可能となる。すなわち、通常浴に比べ
本発明では、より高い亜鉛イオン比で同一亜鉛組
成のめつき皮膜を得ることができるものである。 このように亜鉛イオン比を高めた状態でめつき
することができ、このために後述するようにFe
−Zn系合金めつきに対して、種々の優れた特徴
を発揮できることができる。 第2に、無添加浴では、めつき結晶が粗く、か
つ、操業時の電流密度バラツキの影響を受けて、
めつき外観が不均一になり、光沢が得られにくい
ものであつたが、本発明の添加剤の作用により、
結晶は細く、かつ電流密度の影響を受けにくくす
るため、光沢のある均一なめつき外観のめつき皮
膜が得られる。 第3に、イオン補給時の金属Fe,ZnのFe3+イ
オン還元溶解反応の選択性を著しく向上させる。
即ち、めつきによつて消費される金属イオン
(Fe2+,Zn2+イオン)のイオン補給方法としてめ
つき浴中のFe3+イオンの還元をあわせて行なう
べく、金属のFe,Zn(0価)を使用する。しかし
て、特開昭58−151489号公報に記されているよう
に、金属Fe,Zn溶解時には、H2発生溶解反応
と、Fe3+還元溶解反応の2つがあり、これら2
つの反応が互いに競争反応として生じるため、
H2発生溶解反応を抑制し、Fe3+イオン還元反応
が選択的に生じさせる有効手段が望まれる。この
対策手段として特開昭58−41963号のごときめつ
き浴中への反応選択性向上添加剤の投入がある
が、本発明の添加剤も同様の効果があり、Fe3+
還元溶解反応の選択性を著しく向上させる。 第4に、本発明の有機添加剤の投入により、め
つき浴中のFe2+イオンのFe3+イオンへの空気酸
化及び通電時の陽極酸化を抑制する。 FeはFe2+,Fe3+イオンをもつた多価イオンで
あるが、分析化学等で知られているように、
Fe2+イオンは空気中の酸素によつて容易に酸化
される。従つて、めつきを行なうために、液循環
を行なう際、空気に接触した時、又、不溶解性陽
極使用時、陽極より発生する多量の純酸素に接触
し、Fe2+イオンはFe3+イオンに酸化されるが、
本発明の界面活性剤性能を有する添加剤の投入に
より、気液の直接接触面積が縮小させられるため
空気酸化及び通電時の陽極酸化を抑制するもので
ある。 なお、第1の作用で記したように、浴中の
(Zn2+/Fe2++Zn2+)比が従来に比し、大きくするこ とができるようになつたため、即ち、浴中の
Fe2+濃度を従来より低くできるようになつたた
め、不溶解性陽極使用時におけるFe2+→Fe3+へ
の直接酸化反応(この反応はFe2+イオンの拡散
律速支配反応である)も低くなる。従つて、第
1,第4の両者の効果により、Fe2+→Fe3+への
酸化はかなり低減される。 前記のごとき、4項目の作用を有効に働かせし
めうる本発明の構成としては、前記で、その添加
量は0.01〜10g/である。0.01g/以下で
は、効果が小さく、10g/以上では、ドラツグ
アウト等の損失により、高価な有機物が減少する
ことによる経済的なデメリツト及び多量の有機物
が排液中に混入するため、排液処理能力を大幅に
増やす必要が生ずることによるデメリツトがあ
る。 〔発明の効果〕 かくすることにより、次の(1)〜(6)の効果が得ら
れる。 (1) 適正なめつき組成のめつき皮膜をより容易に
製造可能なものとし、歩留りの向上とともに、
品質が向上する。 (2) めつき皮膜の光沢向上により、商品価値をよ
り一層高める。 (3) イオン補給時の還元溶解反応の向上及び空気
酸化、不溶解性陽極使用時における通電酸化の
大幅な低減により、めつき浴中のFe3+イオン
バランス濃度を低位に維持できるため、めつき
効率の向上、即ち、生産性の向上が図れる。 (4) 又、(3)の効果により、充分にFe3+イオン濃
度を低く維持しえる場合には、特願昭58−
92076号に記されているような、Fe3+イオンに
起因する塩基性硫酸第二酸の固形浮遊物の生成
が著しく減少するため、めつき浴電導性向上に
有効である(NH4)2SO4,Na2SO4,K2SO4の
添加も可能となり、めつき電力コストの低減に
つながる (5) 所定のめつき組成を得るのに、浴中Zn比
(Zn2+/Fe2++Zn2+)を高められるため、電流効率 向上効果がある。 (6) 常温での溶解度が相対的に大きいZn2+イオ
ンの濃度を高められるため、全濃度(Fe2++
Zn2+)を高めることができ、電流効率向上効
果がある 等の優れた効果が得られる。 〔実施例〕 次に本発明の実施例を比較例とともに挙げる。 表1,2,3,4に示すごとく、めつき皮膜組
成及び添加剤を変化させて実施した。表1は目標
めつき皮膜中の亜鉛組成が85%±3%、表2は70
%±3%、表3は40%±3%、表4は20%±3%
である。 めつき条件はいずれも、Fe2++Zn2+=100g/
、浴温60℃、電流密度100A/dm2にて行なつ
た。又、めつき層表面光沢は、光沢度計にて測定
したもので、0〜100%の評価値であらわした。
なお、イオン補給還元効率は以下の定義式にて求
めたものである。 イオン補給還元効率=(Fe3+還元溶解反応量)/(
H2発生溶解反応量)+(Fe3+還元溶解反応量)×100(
%) 又、Fe3+イオンの生成量(g/c)は不溶解
性陽極としてPb−Sn(5%)を使用し、100A/
dm2にて、10000c/通電した際のFe3+増加量
(g/)より求めたものである。さらに、空気
酸化速度の値は第2図に示す実験装置にて1m3/
minの空気(O2含有率20%)吹込時のFe3+生成量
(Kg/Hr)として求めた。即ち、長さ100mの端
部開放型容器1内にめつき液2(Fe2+:65g/
,Zn2+:35g/,遊離H2SO4:10g/,
Fe3+:15g/,浴温60℃)を充てんし、他端
部の散気筒3を介して空気を吹込んだ。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
このように本発明によれば優れた効果が得られ
た。
た。
第1図は、めつき浴中のFe3+イオン濃度とめ
つき効率の関係を示す説明図表、第2図は空気酸
化測定の装置例を示す説明図である。
つき効率の関係を示す説明図表、第2図は空気酸
化測定の装置例を示す説明図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Fe−Zn合金めつき硫酸塩浴中へ、ポリオキ
シエチレン誘導体化合物、ポリオキシプロピレン
誘導体化合物の1種又は2種以上を合計量として
0.01〜10g/添加することを特徴する鋼板の鉄
−亜鉛合金電気めつき方法。 但し、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ポリ
オキシプロピレン誘導体化合物とは、以下に記す
もの及びその硫酸化物。 ・ ポリオキシエチレン(ポリエチレングリコー
ル) H−O−(CH2−CH2−O)o−H n=1〜2000 ・ アルキルポリオキシエチレンエーテル R−O−(CH2−CH2−O)o−H n:1〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルフエニルポリオキシエチレンエーテ
ル n:6〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテ
ル n:4〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ ポリオキシプロピレン(ポリプレングリコー
ル) n:3〜2000 ・ アルキルポリオキシプロピレンエーテル n:1〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルフエニルポリオキシプロピレンエー
テル n:6〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20 ・ アルキルナフチルポリオキシプロピレンエー
テル n:4〜2000 R:アルキル基 CnH2n+1 m:0〜20
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP852284A JPS60155697A (ja) | 1984-01-23 | 1984-01-23 | 鉄−亜鉛合金電気めつき方法 |
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| JPS60155697A JPS60155697A (ja) | 1985-08-15 |
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Family
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| JPH0635673B2 (ja) * | 1987-08-26 | 1994-05-11 | 新日本製鐵株式会社 | 表面品位および耐食性に優れた亜鉛−クロム系電気めっき鋼板の製造方法 |
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-
1984
- 1984-01-23 JP JP852284A patent/JPS60155697A/ja active Granted
Also Published As
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| JPS60155697A (ja) | 1985-08-15 |
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