JPH0635673B2 - 表面品位および耐食性に優れた亜鉛−クロム系電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

表面品位および耐食性に優れた亜鉛−クロム系電気めっき鋼板の製造方法

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JPH0635673B2
JPH0635673B2 JP62210254A JP21025487A JPH0635673B2 JP H0635673 B2 JPH0635673 B2 JP H0635673B2 JP 62210254 A JP62210254 A JP 62210254A JP 21025487 A JP21025487 A JP 21025487A JP H0635673 B2 JPH0635673 B2 JP H0635673B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車、家電、建材等に使用される表面品位お
よび耐食性に優れた亜鉛−クロム系電気めつき鋼板の製
造方法に関する。
(従来技術、発明が解決しようとする問題点) 亜鉛ないし亜鉛系合金めつき中にクロムを含有せしめた
電気めつき鋼板の製造方法としては、例えば特公昭61
−36078,特公昭58−56039,特開昭61−
270398等が公知であるが、Crの共析率が0.005〜
5%までの極めて微量であつて、耐食性にとつてCrの効
果は付随的でしかあり得ない。耐食性を改善する目的か
らは更に高含量のクロムを共析させることが強く望まれ
るところである。
しかしながら、従来Cr共析率を高め得るZn−Cr電気めつ
き技術がなかつた。即ち、単にめつき浴中の3価クロム
イオン濃度を高めても、密着性のある正常なめつきが得
られず、電流効率も急減する等の障害があつて、工業的
には極めて困難であつた。
めつきの外観に関しては、特公昭58−56039は酸
性亜鉛めつき層中にクロムを10〜100 ppm共析させれ
ば、パール状の光沢が得られるとの開示がある。しか
し、Cr含量が1%を越えるとCr含量増加につれて次第に
黒灰色化し、また条痕状のまだら模様が現われて、外観
上は商品価値が著しく劣化する。また、特開昭61−2
70398はAl2O3等を含むため更にめつき外観が劣化
する。即ち表面の凹凸が激しくなり、条痕状のムラも助
長される。従つて、耐食性向上とめつきの表面品位とは
両立しないうらみがあつた。
上記用途では一般に塗装して使用されるので、耐食性は
勿論のこと、塗装後の美麗な外観が要求される。そのた
めにはめつき鋼板の表面が粗さの小さい、光沢ある品位
をもつことが望まれる。更にプレス加工工程において押
し疵等のプレス欠陥が容易に検出できることが実際強く
要望されており、従来一般のめつき鋼板はめつき結晶が
粗く、プレス油を吸収してしまうので、油膜を介しての
疵検査が困難となり、プレス製品の品質保証に難点があ
つた。
本発明は従来の問題点を有利に解決するため耐食性を大
巾に改善できる高Cr含有率であつて、かつ表面品位の優
れた亜鉛−クロム系電気めつき鋼板の製造方法を提供し
ようとするものである。
(問題を解決するための手段) 本発明の特徴とするところは、亜鉛イオン、3価クロム
イオンおよび0.01〜20g/のポリオキシアルキレンを
含む酸性めつき浴を用いて、電流密度50A/dm2以上
でめつきすることを特徴とする、表面品位および耐食性
に優れた亜鉛−クロム系電気めつき鋼板の製造方法に関
するものである。
(作用) 元来、亜鉛−3価クロムめつき系は相合わないめつき系
である。即ち、めつき浴中の亜鉛イオン比率を高める
と、Znは析出するが、Crはほとんど析出しない。一方3
価クロムイオン比率を高めると、亜鉛の析出が著しく抑
制され、クロムも正常に析出しなくなる。
このような挙動は他の合金めつき系、例えばZn−Fe,Zn-
Ni系では見られない。亜鉛−3価クロム系特有の現象で
あり、従来工業化を阻んでいた理由でもある。
ところがこの系にポリオキシアルキレン誘導体を添加す
ると、ZnもCrも共に有利な電流効率で電析されてくるの
である。
ポリオキシアルキレン誘導体を添加することによつては
じめて高いCr共析率のZn−Crめつきが達成できることが
本発明の骨子である。
めつき層の耐食性に関してはCr含有を高めることが好ま
しい。Cr1%以上からやゝ効果が認められ、5%以上に
なると、例えば塩水噴霧試験等では赤錆発生が抑制さ
れ、効果が顕著に認められる。更に7%以上になると、
全く赤錆は発生しなくなり、画期的な効果が出てくる。
腐食電位も貴側に移行してくるので、Crの効果がほゞ完
全に現われたとみなせる。
30%を越えると耐食性向上効果は飽和し、40%を越
えると、耐食性効果は認められるものの、加工時にめつ
き剥離が起り易くなるので、実用上はめつき組成範囲と
してCr1〜40%、好ましくはCr5〜40%に本発明を
適用することが好ましい。
このような高耐食性は、従来公知の亜鉛めつきあるいは
Zn−Fe,Zn-Ni等の合金めつきでは到底達成できないレベ
ルであり、本発明によるめつき鋼板が画期的な性能を示
すことが理解できよう。
なお、本発明によるめつき鋼板の腐食電位は甘汞電極基
準で−1.0〜-0.9V程度であり、十分な犠牲防食作用を
有することがわかる。それにもかかわらずめつき層の耐
久性があるのはCrの腐食生成物が保護皮膜を沈積するた
めと考えられる。
次にめつき層の表面品位について述べる。本発明のめつ
き層の表面色調は、ステンレスの様な光揮ある銀白色で
あり、亜鉛系めつきの乳白色とは全く異なる外観を呈
し、また色調は均一である。防錆油あるいはプレス油を
塗布した状態で、油膜は光り、表面疵があれば容易に検
出できる。一方亜鉛系めつきの乳白色表面では油膜は光
沢を失い、表面疵を識別することが困難である。また、
塗装後の外観も、本発明によるめつき鋼板は鮮映性を高
めることができる。
めつき層の表面品位はポリオキシアルキレン誘導体添加
の効果と考えられる。ポリオキシアルキレン誘導体を添
加しない場合、同一条件でめつきしてもCr5%以上含有
するめつき層は得られないので、ポリオキシアルキレン
誘導体の効果を直接比較して論議できないが、他のめつ
き条件で得られるCr5%以上含有するZn-Crめつき鋼板
と比較すれば、ポリオキシアルキレン誘導体の効果は顕
著である。即ち、ポリオキシアルキレン誘導体を添加せ
ず、亜鉛イオン−3価クロムイオンを含む酸性めつき浴
から300A/dm2程度の高電流密度でめつきすれば、C
r5%以上含有するZn−Crめつきは得られるが、めつき
外観は灰白色−黒灰色を呈し、しかも条痕状のムラが出
易い。一方、本発明のめつき鋼板はCr1〜40%にわたつ
て、ムラのない、銀白色均一な外観を呈する。
ポリオキシアルキレン誘導体は一般的に R2−O−(R1−O)−H および、あるいは R2−(R1−O)−H で示される化合物を指す。
ここで、 R1: アルキレン基 R2: H,アルキル基、フエニル基、ナフチル基および
あるいはその誘導体、 n=1〜2000 具体的な例を挙げれば、 ・ポリオキシエチレン(ポリエチレングリコール) HO−(CH2−CH2−O)−H n=1〜2000 ・アルキルポリオキシエチレンエーテル R−O−(CH2−CH2−O)−H n=1〜2000 R:アルキル基CmH2m+1,m=0〜20 R:アルキル基 CmH2m+1 m:0〜20 ・アルキルフエニルポリオキシエチレンエーテル n:6〜2000 R:アルキル基 CmH2m+1 m:0〜20 ・アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテル n:4〜2000 R:アルキル基 CmH2m+1 m:0〜20 ・ポリオキシプロピレン(ポリプレングリコール) n:3〜2000 ・アルキルポリオキシプロピレンエーテル n:1〜2000 R:アルキル基 CmH2m+1 m:0〜20 ・アルキルフエニルポリオキシプロピレンエーテル n:6〜2000 R:アルキル基 CmH2m+1 m:0〜20 ・アルキルナフチルポリオキシプロピレンエーテル n:4〜2000 R:アルキル基 CmH2m+1 m:0〜20 ・ポリオキシメチレン誘導体 R1−O−(CH2−O)−H n=3〜5000 R1:H,アルキル,アリール ・α−エトキシレーテツドナフトール(略称EN) n=1〜20 ・エトキシレーテツド−α−ナフトールスルフオン酸 (略称ENSA) n=1〜20 等である。
ポリオキシアルキレン誘導体のめつき浴中の添加量は0.
01〜20g/が好ましい範囲である。0.01g/未満では
ほとんど効果が認められない。また20g/を越える
と、Cr析出促進効果、表面品位上効果ともに飽和し、め
つき浴中への溶解度に制約される。
上記ポリオキシアルキレン誘導体は1種または2種以上
混合して使用することもできる。
亜鉛イオン、3価クロムイオン濃度は特に制限されるも
のではないが、通常各々10〜150g/の範囲で、目
的とするめつき組成および電流効率を勘案して最適条件
を採用することができる。
めつき浴の陰イオンに関しては硫酸浴、塩化浴ともに適
用可能である。めつき浴のpHは3〜0.5の範囲が好まし
い。
更に、Na +,K+,NH4 +,Mg+2イオン等の無関係塩を添加
することは、浴の電導度を高め、酸化物コロイドの析出
調整効果を補助するため有効である。
なお、目的に応じてはCr+6,Ni,Co,Fe,Mn,Cu,Sn,
Cd,Pb等のイオンを少量添加してめつき層に第3成分を
少量共析させても本発明の効果は本質的には変らない。
次にめつき条件について説明する。
電流密度は50A/dm2以上とることが好ましい。50
A/dm2未満ではCrはほとんど共析しない。高電流密度
領域ではCrの共析は容易になるが、実用上250A/dm
2までで操業することが好ましい。250A/dm2を越え
ると電圧負荷が過大となり、また電流負荷も大きくなつ
て、実用されているめつきセルでは適用が困難となる。
なお、ポリオキシアルキレン誘導体を添加しない場合で
は例えば150A/dm2以上の高電流密度で条件によつ
てはCr5%以上のめつきは可能ではあるが、電流効率が
落ちること、黒灰色状外観を呈する等問題がある。ポリ
オキシアルキレン誘導体を添加することによつて、容易
に中電流密度領域でめつきすることができる点が実用上
の有利な効果である。
めつき液の流速は鋼帯との相対速度として30〜200
m/min、めつき温度は40〜70℃が適当である。
(実施例) 次に本発明の実施例を比較例とともに挙げる。
第1表の条件で冷延鋼板(0.6mm厚)に目付量20g/m2
のめつきを施した。得られた実施例1〜11のめつき板は
JIS Z 8741に準拠した60゜/60゜光沢度で80以上
の光沢ある均一な外観を呈した。比較例1および4は亜
鉛めつき鋼板と同様の乳白色の外観を呈し、比較例2お
よび3はムラのある灰色〜黒灰色の外観であつた。
得られためつき板の塩水噴霧試験(JIS Z 2371に準
拠)をしたところ、Cr7%以上のものは700hr後も赤
錆の発生は認められなかつた。一方、比較例1および4
は24時間以内で赤錆が発生した。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明により高耐食性でかつ表面品
位の優れた防錆鋼板が実用的に容易な電流密度領域で製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 真一 愛知県東海市東海町5―3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭53−26741(JP,A) 特開 昭61−30695(JP,A) 特開 昭61−143590(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛イオン、3価クロムイオンおよび0.01
    〜20g/のポリオキシアルキレン誘導体を含む酸性
    めつき浴を用いて、電流密度50A/dm2以上でめつき
    することを特徴とする、表面品位および耐食性に優れた
    亜鉛−クロム系電気めつき鋼板の製造方法
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