JPH0365435B2 - - Google Patents
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- JPH0365435B2 JPH0365435B2 JP60131556A JP13155685A JPH0365435B2 JP H0365435 B2 JPH0365435 B2 JP H0365435B2 JP 60131556 A JP60131556 A JP 60131556A JP 13155685 A JP13155685 A JP 13155685A JP H0365435 B2 JPH0365435 B2 JP H0365435B2
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- chromium
- iron alloy
- alloy material
- treatment
- layer
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は金型、治工具類及び機械部品などの鉄
合金材料の表面にクロムの窒化物あるいは炭窒化
物層を形成せしめる表面処理方法に関するもので
ある。
合金材料の表面にクロムの窒化物あるいは炭窒化
物層を形成せしめる表面処理方法に関するもので
ある。
鉄合金材料の方面にクロムの炭窒化物、窒化物
または炭窒化物から成る表面処理層を被覆する
と、鉄合金材料の耐摩耗性、耐焼付性、耐酸化
性、耐食性などの諸性質が改善されることはよく
知られている。この表面層を被覆する方法につい
て、近年多くの提案がなされている。例えば、塩
化物系の溶融塩浴中に鉄合金材料を浸漬してクロ
ムの炭化物層を形成しようとするもの(特開昭57
−200555号、特開昭58−197264号公報)あるいは
予め鉄合金材料に窒化処理を施した後にクロマイ
ジング処理を施してクロムの炭窒化物から成る表
面層を形成しようとするもの(特公昭42−24967
号、U.S.P.4242151号公報)などがある。
または炭窒化物から成る表面処理層を被覆する
と、鉄合金材料の耐摩耗性、耐焼付性、耐酸化
性、耐食性などの諸性質が改善されることはよく
知られている。この表面層を被覆する方法につい
て、近年多くの提案がなされている。例えば、塩
化物系の溶融塩浴中に鉄合金材料を浸漬してクロ
ムの炭化物層を形成しようとするもの(特開昭57
−200555号、特開昭58−197264号公報)あるいは
予め鉄合金材料に窒化処理を施した後にクロマイ
ジング処理を施してクロムの炭窒化物から成る表
面層を形成しようとするもの(特公昭42−24967
号、U.S.P.4242151号公報)などがある。
しかしながら、上記の方法では、いずれも鉄の
AC1変態点である約700℃より高い温度域で加熱
処理を行つているため、鉄合金材料の母材に歪み
が発生し、複雑形状の材料では割れるおそれがあ
る。また高熱のため作業環境が悪いなどの問題点
もある。
AC1変態点である約700℃より高い温度域で加熱
処理を行つているため、鉄合金材料の母材に歪み
が発生し、複雑形状の材料では割れるおそれがあ
る。また高熱のため作業環境が悪いなどの問題点
もある。
一方、700℃以下の温度域でクロムを含む表面
層を形成しようとする方法として、クロムのハロ
ゲン化物などを利用するCVD(化学的気相蒸着
法)やPVD(物理的気相蒸着法)などが提案され
ている。しかし、これらの方法においては、形成
された表面層のつきまわり性や密着性が良好なも
のを得ることは難しい。また、処理工程が複雑
で、装置が高価である。また水素中あるいは減圧
中で実施しなければならないので能率も悪い。
層を形成しようとする方法として、クロムのハロ
ゲン化物などを利用するCVD(化学的気相蒸着
法)やPVD(物理的気相蒸着法)などが提案され
ている。しかし、これらの方法においては、形成
された表面層のつきまわり性や密着性が良好なも
のを得ることは難しい。また、処理工程が複雑
で、装置が高価である。また水素中あるいは減圧
中で実施しなければならないので能率も悪い。
本発明は上記従来の問題点を解消して、きわめ
て簡単な装置で、能率よく低温の加熱処理によ
り、母材に歪みを発生させることなく、鉄合金材
料に母材との密着性の優れたクロムの窒化物或い
は炭窒化物から成る表面層を形成する方法を提供
しようとするものである。
て簡単な装置で、能率よく低温の加熱処理によ
り、母材に歪みを発生させることなく、鉄合金材
料に母材との密着性の優れたクロムの窒化物或い
は炭窒化物から成る表面層を形成する方法を提供
しようとするものである。
本発明は鉄合金材料の表面に鉄・窒素または
鉄・炭素・窒素の窒化物層を形成させる窒化処理
を施した後、該鉄合金材料と、クロム材料と、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、ホ
ウ弗化物、弗化物、酸化物、臭化物、ヨウ化物、
炭酸塩、硝酸塩、硼酸塩のうちの1種または2種
以上あるいはハロゲン化アンモニウム塩または金
属ハロゲン化物の一方または双方から成る処理材
とを共存せしめて、680℃以下において加熱処理
し、クロムを上記鉄合金材料表面に拡散せしめる
ことにより、鉄合金材料表面にクロムの窒化物あ
るいは炭窒化物から成る表面層を形成せしめるこ
とを特徴とする鉄合金材料の表面処理方法であ
る。
鉄・炭素・窒素の窒化物層を形成させる窒化処理
を施した後、該鉄合金材料と、クロム材料と、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、ホ
ウ弗化物、弗化物、酸化物、臭化物、ヨウ化物、
炭酸塩、硝酸塩、硼酸塩のうちの1種または2種
以上あるいはハロゲン化アンモニウム塩または金
属ハロゲン化物の一方または双方から成る処理材
とを共存せしめて、680℃以下において加熱処理
し、クロムを上記鉄合金材料表面に拡散せしめる
ことにより、鉄合金材料表面にクロムの窒化物あ
るいは炭窒化物から成る表面層を形成せしめるこ
とを特徴とする鉄合金材料の表面処理方法であ
る。
本発明において、鉄合金材料はクロムの窒化物
あるいは炭窒化物層を表面に形成する被処理材で
ある。該鉄合金材料としては、炭素を含むもの例
えば炭素鋼、合金鋼、鋳鉄、焼結合金等でもよ
く、また純鉄のような炭素を極くわずかしか含ま
ないものでもよい。また鉄合金材料鋳の炭素含有
量が多ければ、それだけ形成されるクロムの炭窒
化物層中の炭素量も増える。そのため形成される
表面層の炭素量を増やす目的で、窒化処理に先立
つて、浸炭処理等により表面部の炭素含有量を増
加させてもよく、窒化処理中に浸炭させてもよ
い。なお、工業用純鉄を被処理材とする場合に
は、母材中に含有される極く微量の炭素がクロム
の炭窒化物層に入る。
あるいは炭窒化物層を表面に形成する被処理材で
ある。該鉄合金材料としては、炭素を含むもの例
えば炭素鋼、合金鋼、鋳鉄、焼結合金等でもよ
く、また純鉄のような炭素を極くわずかしか含ま
ないものでもよい。また鉄合金材料鋳の炭素含有
量が多ければ、それだけ形成されるクロムの炭窒
化物層中の炭素量も増える。そのため形成される
表面層の炭素量を増やす目的で、窒化処理に先立
つて、浸炭処理等により表面部の炭素含有量を増
加させてもよく、窒化処理中に浸炭させてもよ
い。なお、工業用純鉄を被処理材とする場合に
は、母材中に含有される極く微量の炭素がクロム
の炭窒化物層に入る。
窒化処理とは、鉄合金材料の表面に窒化(N)を拡
散させ、窒化物を形成するものである。この窒化
物層は、鉄と窒素とが反応した鉄の窒化物あるい
は鉄と窒素と母材中の炭素とが反応した鉄の炭窒
化から成る。なお該窒化物層の直下には窒素の鉄
への固溶体層(拡散層)が形成されている。そし
て、この鉄合金材料をクロム材料と共に加熱処理
することにより窒化物層にクロムが拡散し、クロ
ムと上記窒化物層中の鉄との置換反応が起こる。
この際、窒化物層が鉄の炭窒化層の場合にはクロ
ムの炭窒化物から成る表面層が形成され、また窒
化物層が鉄の窒化物層の場合にはクロムの窒化物
から成る表面層が形成される。該窒化処理した鉄
合金材料に形成され得る表面層の最大厚さは、窒
化物層の層厚さと同じであり、従つて表面層の厚
さは窒化処理によつて規定される。
散させ、窒化物を形成するものである。この窒化
物層は、鉄と窒素とが反応した鉄の窒化物あるい
は鉄と窒素と母材中の炭素とが反応した鉄の炭窒
化から成る。なお該窒化物層の直下には窒素の鉄
への固溶体層(拡散層)が形成されている。そし
て、この鉄合金材料をクロム材料と共に加熱処理
することにより窒化物層にクロムが拡散し、クロ
ムと上記窒化物層中の鉄との置換反応が起こる。
この際、窒化物層が鉄の炭窒化層の場合にはクロ
ムの炭窒化物から成る表面層が形成され、また窒
化物層が鉄の窒化物層の場合にはクロムの窒化物
から成る表面層が形成される。該窒化処理した鉄
合金材料に形成され得る表面層の最大厚さは、窒
化物層の層厚さと同じであり、従つて表面層の厚
さは窒化処理によつて規定される。
窒化処理の方法としては、ガス窒化、ガス軟窒
化、塩浴軟窒化、グロー放電窒化など如何なる方
法でもよい。窒化物層の窒化濃度は高い方が望ま
しく、また窒化物層厚さは深い方が望ましいが、
最も望ましいのは窒化物層厚さが3〜15μmの範
囲である。窒化物層厚さが浅すぎると形成される
クロムの窒化物あるいは炭窒化物層の厚さが薄く
なり、一方深すぎると鉄号き材料の靭性が低下す
るおそれがある。
化、塩浴軟窒化、グロー放電窒化など如何なる方
法でもよい。窒化物層の窒化濃度は高い方が望ま
しく、また窒化物層厚さは深い方が望ましいが、
最も望ましいのは窒化物層厚さが3〜15μmの範
囲である。窒化物層厚さが浅すぎると形成される
クロムの窒化物あるいは炭窒化物層の厚さが薄く
なり、一方深すぎると鉄号き材料の靭性が低下す
るおそれがある。
鉄合金材料に上記立化処理を施した後、該鉄合
金材料とクロム材料とを共存させて加熱処理す
る。
金材料とクロム材料とを共存させて加熱処理す
る。
この加熱処理は、鉄合金材料の表面にクロムを
拡散させて、クロムの窒化物あるいは炭窒化物か
ら成る表面層を形成するものである。
拡散させて、クロムの窒化物あるいは炭窒化物か
ら成る表面層を形成するものである。
上記クロム最良とは、鉄合金材料の表面に拡散
するクロムを供給するものであり、クロムを含む
金属あるいはクロム化合物等を用いる。クロムを
含む金属としては、純クロムやフエロクロム等の
クロム合金が挙げられ、クロム化合物としては、
CrCl3、CrF6、Cr2O3、K2CrO3等のクロムの塩化
物、弗化物、酸化物等が挙げられる。しかして、
これらクロム材料のうち1種または2種以上を用
いるが、純クロムを用いるのが最も実用的であ
る。
するクロムを供給するものであり、クロムを含む
金属あるいはクロム化合物等を用いる。クロムを
含む金属としては、純クロムやフエロクロム等の
クロム合金が挙げられ、クロム化合物としては、
CrCl3、CrF6、Cr2O3、K2CrO3等のクロムの塩化
物、弗化物、酸化物等が挙げられる。しかして、
これらクロム材料のうち1種または2種以上を用
いるが、純クロムを用いるのが最も実用的であ
る。
また、前記処理剤は、クロムが鉄合金材料の表
面に拡散する媒介となる働きを有している。該処
理剤としては、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の塩化剤、弗化物、ホウ弗化物、酸化物、臭
化物、ヨウ化物、炭酸塩、硝酸塩、硼酸塩のうち
の1種または2種以上から成るアルカリ金属また
はアルカリ土類金属の化合物、あるいはハロゲン
化アンモニウム塩または金属ハロゲン化物の一方
または双方から成るものであり、加熱処理方法に
よつて適宜選択して使用する。
面に拡散する媒介となる働きを有している。該処
理剤としては、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の塩化剤、弗化物、ホウ弗化物、酸化物、臭
化物、ヨウ化物、炭酸塩、硝酸塩、硼酸塩のうち
の1種または2種以上から成るアルカリ金属また
はアルカリ土類金属の化合物、あるいはハロゲン
化アンモニウム塩または金属ハロゲン化物の一方
または双方から成るものであり、加熱処理方法に
よつて適宜選択して使用する。
例えば上記アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の化合物としては、NaCl、CaCl2、LiCl、
NaF、KF、LiF、KBF4、Na2CO3、LiCO3、
KCO3、NaNO3、Na2O等が挙げられ、これらの
うちの1種または2種以上を使用する。また、ハ
ロゲン化アンモニウム塩としては、NH4Cl、
NH4Br、NH4I、NH4F等が挙げられ、金属ハロ
ゲン化物としては、CrI2、CrBr3、TiF4、VCl3、
TiBr4等が挙げられ、これらのうちの1種または
2種以上を使用する。なおTiやVを含む化合物
を使用する場合には、Crと同時にTi、Vが含ま
れた表面層が形成される可能性がある。
属の化合物としては、NaCl、CaCl2、LiCl、
NaF、KF、LiF、KBF4、Na2CO3、LiCO3、
KCO3、NaNO3、Na2O等が挙げられ、これらの
うちの1種または2種以上を使用する。また、ハ
ロゲン化アンモニウム塩としては、NH4Cl、
NH4Br、NH4I、NH4F等が挙げられ、金属ハロ
ゲン化物としては、CrI2、CrBr3、TiF4、VCl3、
TiBr4等が挙げられ、これらのうちの1種または
2種以上を使用する。なおTiやVを含む化合物
を使用する場合には、Crと同時にTi、Vが含ま
れた表面層が形成される可能性がある。
また、処理剤としてCrCl3等のクロムハロゲン
化物を使用する場合、前記クロム材料として兼用
することもできる。
化物を使用する場合、前記クロム材料として兼用
することもできる。
加熱処理方法としては、処理温度においてこれ
ら処理剤が溶融状態にあるか固体状態にあるかに
よつて、溶融塩浸漬法、溶融塩電解法、粉末法等
がある。
ら処理剤が溶融状態にあるか固体状態にあるかに
よつて、溶融塩浸漬法、溶融塩電解法、粉末法等
がある。
上記溶融塩浸漬法とは、前記処理剤を溶融して
溶融浴を形成し、該溶融浴にクロム材料と鉄合金
材料とを浸漬するものである。この方法で用いる
処理剤は、前記処理剤のうちのアルカリ金属また
はアルカリ土類金属の塩化物、弗化物、ホウ弗化
物、炭酸塩、硝酸塩、酸化物、硼酸塩の1種また
は2種以上、あるいは加熱処理温度以下の温度で
溶融し蒸発しない金属ハロゲン化物を使用する。
なお、溶融状態を良好にするため、NaClと
CaCl2との組合わせのように2種類以上の上記化
合物を使用するのが望ましい。更に溶融浴の粘性
を調節するなどの目的ためにAl2O3、ZrO2等の酸
化物やNaCN等のシアン化合物等を添加してもよ
い。
溶融浴を形成し、該溶融浴にクロム材料と鉄合金
材料とを浸漬するものである。この方法で用いる
処理剤は、前記処理剤のうちのアルカリ金属また
はアルカリ土類金属の塩化物、弗化物、ホウ弗化
物、炭酸塩、硝酸塩、酸化物、硼酸塩の1種また
は2種以上、あるいは加熱処理温度以下の温度で
溶融し蒸発しない金属ハロゲン化物を使用する。
なお、溶融状態を良好にするため、NaClと
CaCl2との組合わせのように2種類以上の上記化
合物を使用するのが望ましい。更に溶融浴の粘性
を調節するなどの目的ためにAl2O3、ZrO2等の酸
化物やNaCN等のシアン化合物等を添加してもよ
い。
上記溶融浴にクロム材料を浸漬するのは、溶融
浴中にクロムを溶入させるためである。クロム材
料を浸漬する手段としては、前記純クロム等のク
ロム材料を粉末状(好ましくは200メツシユ以下)
または薄板状で溶融浴に添加する方法あるいは棒
状または板状のクロム材料を陽極として溶融浴中
に浸漬して電解しクロム陽極溶解させる方法等が
あるが、上記陽極溶解によりクロムを溶入する場
合には、クロムが迅速に溶入して作業能率を向上
させることができ、しかも未溶解のクロム材料が
浴底に堆積するとはないという点で有利である。
なお、この場合の陽極としては溶融浴の容器また
は他に挿入した導電性物質を使用する。陽極溶解
するときの陽極電流密度は、これを大きくすれば
溶入速度は大きくなるが、電解しなくても溶入す
ることから考えても比較的低い電流密度で充分で
ある。実用上は0.1〜0.8A/cm2が適当である。
浴中にクロムを溶入させるためである。クロム材
料を浸漬する手段としては、前記純クロム等のク
ロム材料を粉末状(好ましくは200メツシユ以下)
または薄板状で溶融浴に添加する方法あるいは棒
状または板状のクロム材料を陽極として溶融浴中
に浸漬して電解しクロム陽極溶解させる方法等が
あるが、上記陽極溶解によりクロムを溶入する場
合には、クロムが迅速に溶入して作業能率を向上
させることができ、しかも未溶解のクロム材料が
浴底に堆積するとはないという点で有利である。
なお、この場合の陽極としては溶融浴の容器また
は他に挿入した導電性物質を使用する。陽極溶解
するときの陽極電流密度は、これを大きくすれば
溶入速度は大きくなるが、電解しなくても溶入す
ることから考えても比較的低い電流密度で充分で
ある。実用上は0.1〜0.8A/cm2が適当である。
浴中に溶入したクロムは鉄合金材料の窒化処理
により形成された窒化物層表面に拡散してクロム
の窒化物あるいは炭窒化物層を形成する。
により形成された窒化物層表面に拡散してクロム
の窒化物あるいは炭窒化物層を形成する。
なお溶融浴の容器としては黒鉛や鋼などが用い
られるが、実用上は鋼で充分である。
られるが、実用上は鋼で充分である。
また前記溶融塩電解法とは、処理剤を溶融せし
めた浴にクロム材料を浸漬しクロムを溶入せしめ
た状態で、該溶融浴に鉄合金材料を陰極として浸
漬し、電解処理を行うものである。なおこの場
合、陰極として浴の容器または別に挿入した導電
性物質を用いる。
めた浴にクロム材料を浸漬しクロムを溶入せしめ
た状態で、該溶融浴に鉄合金材料を陰極として浸
漬し、電解処理を行うものである。なおこの場
合、陰極として浴の容器または別に挿入した導電
性物質を用いる。
処理剤としては、上記溶融塩浸漬法と同様なも
のを使用し、該処理剤を溶融した浴にクロム材料
を浸漬してクロムを溶入する手段も前記溶融浴塩
浸漬法と同様な方法でよい。また処理剤の溶融浴
にクロム材料を陽極、鉄合金材料を陰極として浸
漬し、電解処理を行うこともできる。この場合、
クロムの陽極溶解と表面層の形成とを同時に行う
ことができるというメリツトがある。
のを使用し、該処理剤を溶融した浴にクロム材料
を浸漬してクロムを溶入する手段も前記溶融浴塩
浸漬法と同様な方法でよい。また処理剤の溶融浴
にクロム材料を陽極、鉄合金材料を陰極として浸
漬し、電解処理を行うこともできる。この場合、
クロムの陽極溶解と表面層の形成とを同時に行う
ことができるというメリツトがある。
また鉄合金材料を浸漬して電解処理を行う陰極
電流密度は2A/cm2以下、実用的には0.8〜
0.05A/cm2が適当である。
電流密度は2A/cm2以下、実用的には0.8〜
0.05A/cm2が適当である。
なお、上記溶融塩浸漬法、溶融塩電解法とも大
気雰囲気あるいは保護ガス(N2、Ar等)中いず
れもにても処理が可能である。
気雰囲気あるいは保護ガス(N2、Ar等)中いず
れもにても処理が可能である。
次に粉末法とは、前記処理剤とクロム材料との
混合粉末及び鉄合金材料を共存させ、加熱するも
のである。
混合粉末及び鉄合金材料を共存させ、加熱するも
のである。
該粉末法において、処理剤とクロム材料との混
合粉末及び鉄合金材料と共存させる方法としては
次のものがある。即ち、埋設法と一般に言われて
いる鉄合金材料を上記混合粉末中に埋めこむ方
法、ペースト法と一般に言われている鉄合金材料
の表面に上記混合粉末を被覆する方法、非接触法
と一般に言われている一定の空間内に鉄合金材料
と上記混合粉末とを非接触状態で配置する方法、
及び流動層法と一般に言われている上記混合粉末
を流動状態として流動層を形成し該流動層に鉄合
金材料を挿入する方法がある。
合粉末及び鉄合金材料と共存させる方法としては
次のものがある。即ち、埋設法と一般に言われて
いる鉄合金材料を上記混合粉末中に埋めこむ方
法、ペースト法と一般に言われている鉄合金材料
の表面に上記混合粉末を被覆する方法、非接触法
と一般に言われている一定の空間内に鉄合金材料
と上記混合粉末とを非接触状態で配置する方法、
及び流動層法と一般に言われている上記混合粉末
を流動状態として流動層を形成し該流動層に鉄合
金材料を挿入する方法がある。
上記粉末法で用いる処理剤はアルカリ金属また
はアルカリ土類金属の塩化剤、弗化物、臭化物、
ヨウ化物、ホウ弗化物のうちの1種または2種以
上あるいはハロゲン化アンモニウム塩または金属
ハロゲン化物の一方または双方から成るものであ
る。なお、粉末法の中でも流動層の場合には、上
記金属ハロゲン化物は加熱処理温度以下の温度で
昇華または蒸発するもの(TlF4、VF3、TiBr4
等)を使用する。これは、加熱処理温度以下の温
度で昇華または蒸発しない金属ハロゲ化物を使用
すると、処理剤から発生しクロムの拡散の働きに
寄与するガスの発生量が少なく生成する層の厚さ
が薄くなるためである。
はアルカリ土類金属の塩化剤、弗化物、臭化物、
ヨウ化物、ホウ弗化物のうちの1種または2種以
上あるいはハロゲン化アンモニウム塩または金属
ハロゲン化物の一方または双方から成るものであ
る。なお、粉末法の中でも流動層の場合には、上
記金属ハロゲン化物は加熱処理温度以下の温度で
昇華または蒸発するもの(TlF4、VF3、TiBr4
等)を使用する。これは、加熱処理温度以下の温
度で昇華または蒸発しない金属ハロゲ化物を使用
すると、処理剤から発生しクロムの拡散の働きに
寄与するガスの発生量が少なく生成する層の厚さ
が薄くなるためである。
処理剤とクロム材料との配合割合は、クロム材
料に対して0.5〜20重量%(以下重量%を%とす
る)の処理剤が含まれる範囲が望ましい。この範
囲外であると連続的にクロムの窒化物あるいは炭
窒化物から成る表面層を形成することが困難にな
り、またこの範囲の中心に近づくと、連続的な表
面層形成が容易になる傾向にある。
料に対して0.5〜20重量%(以下重量%を%とす
る)の処理剤が含まれる範囲が望ましい。この範
囲外であると連続的にクロムの窒化物あるいは炭
窒化物から成る表面層を形成することが困難にな
り、またこの範囲の中心に近づくと、連続的な表
面層形成が容易になる傾向にある。
また処理剤とクロム材料との混合粉末の粒度
は、埋設法、ペースト法、非接触法を実施する場
合JISNo.100のフルイ通過程度でよい。これより粗
くとも細かくとも特に大きな影響はない。また流
動層法を実施する場合60〜350メツシユの粒度の
範囲のものが好ましい。60メツシユより粗いと混
合粉末を流動化させるために多量のガスを必要と
し、しかも表面層形成が進みにくい。逆に350メ
ツシユより細かくなると混合粉末が浮遊しやすく
なり、取り扱いが困難になる。
は、埋設法、ペースト法、非接触法を実施する場
合JISNo.100のフルイ通過程度でよい。これより粗
くとも細かくとも特に大きな影響はない。また流
動層法を実施する場合60〜350メツシユの粒度の
範囲のものが好ましい。60メツシユより粗いと混
合粉末を流動化させるために多量のガスを必要と
し、しかも表面層形成が進みにくい。逆に350メ
ツシユより細かくなると混合粉末が浮遊しやすく
なり、取り扱いが困難になる。
混合粉末法には上記処理剤とクロム材料以外に
添加剤を加えることができる。たとえばペースト
法を実施する場合デキストリン、水ガラス等の粘
着剤を添加することができる。また処理剤の種類
によつては加熱処理中に固化しやすい傾向のもの
もある。この場合にはアルミナ(Al2O3)等の不
活性粉末を添加することができる。更にクロム材
料と処理の組合わせによつては表面層形成効果の
乏しい組合わせもある。かかる場合には従来活性
剤として公知のハロゲン化物を添加し、表面層形
成高価を高めることができる。これらの添加物の
添加量は目的に応じて任意に選択することができ
る。
添加剤を加えることができる。たとえばペースト
法を実施する場合デキストリン、水ガラス等の粘
着剤を添加することができる。また処理剤の種類
によつては加熱処理中に固化しやすい傾向のもの
もある。この場合にはアルミナ(Al2O3)等の不
活性粉末を添加することができる。更にクロム材
料と処理の組合わせによつては表面層形成効果の
乏しい組合わせもある。かかる場合には従来活性
剤として公知のハロゲン化物を添加し、表面層形
成高価を高めることができる。これらの添加物の
添加量は目的に応じて任意に選択することができ
る。
以下、粉末法の具体例である埋設法、ペースト
法、非接触法及び流動層法について詳しく説明す
る。
法、非接触法及び流動層法について詳しく説明す
る。
埋設法では一定の容器の処理剤とクロム材料と
の混合粉末を入れその粉末中に被処理剤たる鉄合
金材料を埋めこみ、大気下の加熱炉あるいは雰囲
気炉に容器を入れ、容器ごと鉄合金材料を加熱す
る方法である。なお容器の開口部に外気の侵入を
防止するためアルミナ等の不活性粉末あるいは鉄
−ボロン粉末等の金属分毎を設けることがある。
の混合粉末を入れその粉末中に被処理剤たる鉄合
金材料を埋めこみ、大気下の加熱炉あるいは雰囲
気炉に容器を入れ、容器ごと鉄合金材料を加熱す
る方法である。なお容器の開口部に外気の侵入を
防止するためアルミナ等の不活性粉末あるいは鉄
−ボロン粉末等の金属分毎を設けることがある。
ペースト法とし混合粉末に例えばデキストリン
水溶液、グリセリン、水ガラス、エチレングリコ
ールとアルコール等の粘着剤を添加し、混合粉末
をペースト化して使用するものである。この混合
粉末のペーストは鉄合金材料の表面に通常1mm以
上の厚さで被覆される。ペーストを被覆された鉄
合金材料は通常容器に入れられて加熱炉で加熱さ
れる。雰囲気は大気中でよいが非酸化性雰囲気下
ではペーストの皮膚層を薄くすることができる。
またこのペースト法ではペーストの被覆された表
面部のみに表面層が形成されるため鉄合金材料の
任意の一部表面部のみに表面層を形成することが
できる。
水溶液、グリセリン、水ガラス、エチレングリコ
ールとアルコール等の粘着剤を添加し、混合粉末
をペースト化して使用するものである。この混合
粉末のペーストは鉄合金材料の表面に通常1mm以
上の厚さで被覆される。ペーストを被覆された鉄
合金材料は通常容器に入れられて加熱炉で加熱さ
れる。雰囲気は大気中でよいが非酸化性雰囲気下
ではペーストの皮膚層を薄くすることができる。
またこのペースト法ではペーストの被覆された表
面部のみに表面層が形成されるため鉄合金材料の
任意の一部表面部のみに表面層を形成することが
できる。
非接触法とは一定の密閉空間中に鉄合金材料と
混合粉末を共存させるものである。具体的には容
器の開口部近くに混合粉末を配置して外気の侵入
を防止し、容器中の混合粉末と接触しない位置に
鉄合金材料を配置する方法で加熱処理を実施す
る。この方法は鉄合金材料と混合粉末とが接触し
ていないため作業上の利点がある。
混合粉末を共存させるものである。具体的には容
器の開口部近くに混合粉末を配置して外気の侵入
を防止し、容器中の混合粉末と接触しない位置に
鉄合金材料を配置する方法で加熱処理を実施す
る。この方法は鉄合金材料と混合粉末とが接触し
ていないため作業上の利点がある。
流動層法とは、流動層式炉を用いるものであ
り、混合粉末が流動中に固まりとなるのを防ぐた
めのアルミナ等の耐火物を上記混合粉末に添加し
た粉末と鉄合金材料とを上記炉中に配置し、更に
流動化ガスを導入して粉末が流動化した流動層状
態にするものである。この方法で加熱処理を実施
するときわめて平滑な表面層を得ることができ、
さらに流動層の温度分布が均一であるので、均一
な厚さの表面層を形成することができる。流動化
ガスとしては、アルゴンガス等の不活性ガスや窒
素ガス等の非酸化性ガスを使用することができ
る。また流動化ガスの流速流動層中で50cm/分以
上とするのが、表面層の粉末の付着がなく望まし
い。ガス圧としては、取り扱い上0.5〜2Kg/cm2
の範囲がよい。
り、混合粉末が流動中に固まりとなるのを防ぐた
めのアルミナ等の耐火物を上記混合粉末に添加し
た粉末と鉄合金材料とを上記炉中に配置し、更に
流動化ガスを導入して粉末が流動化した流動層状
態にするものである。この方法で加熱処理を実施
するときわめて平滑な表面層を得ることができ、
さらに流動層の温度分布が均一であるので、均一
な厚さの表面層を形成することができる。流動化
ガスとしては、アルゴンガス等の不活性ガスや窒
素ガス等の非酸化性ガスを使用することができ
る。また流動化ガスの流速流動層中で50cm/分以
上とするのが、表面層の粉末の付着がなく望まし
い。ガス圧としては、取り扱い上0.5〜2Kg/cm2
の範囲がよい。
以上のような加熱処理の加熱温度は680℃以下
とする必要がある。680℃より高い温度では鉄合
金材料の母剤が歪みを受けてしまう。またその下
限温度としては450℃とするのが望ましい。450℃
より低温で加熱処理を施した場合、クロムの窒化
物あるいは炭窒化物から成る表面層の形成速度は
非常に遅い。実用上はダイス鋼の高温焼戻し温
度、構造用鋼の焼戻し温度の500〜650℃が望まし
い。
とする必要がある。680℃より高い温度では鉄合
金材料の母剤が歪みを受けてしまう。またその下
限温度としては450℃とするのが望ましい。450℃
より低温で加熱処理を施した場合、クロムの窒化
物あるいは炭窒化物から成る表面層の形成速度は
非常に遅い。実用上はダイス鋼の高温焼戻し温
度、構造用鋼の焼戻し温度の500〜650℃が望まし
い。
加熱処理の処理時間が長長なれば表面層中のク
ロム含有量が増加する。さのため処理時間は所望
とするクロム含有量により定まるが、1〜50時間
の範囲で選ばれる。
ロム含有量が増加する。さのため処理時間は所望
とするクロム含有量により定まるが、1〜50時間
の範囲で選ばれる。
また形成する表面層の厚さは3〜45μm程度が
実用的である。
実用的である。
本発明によるクロムの窒化物あるいは炭窒化物
から成る表面層の形成機構は明確ではないが、本
発明者らがマイクロアナライザ分析や処理時間と
厚さの関係などから判断すると、以下のようにな
つていると考えられる。なお、以下の説明はクロ
ムの炭窒化物層を形成する機構についてである
(以下のm、n、o、pはそれぞれ数字を表す)。
から成る表面層の形成機構は明確ではないが、本
発明者らがマイクロアナライザ分析や処理時間と
厚さの関係などから判断すると、以下のようにな
つていると考えられる。なお、以下の説明はクロ
ムの炭窒化物層を形成する機構についてである
(以下のm、n、o、pはそれぞれ数字を表す)。
まず被処理材である鉄合金材料に窒化処理が施
すことにより、外部から供給される窒素(N)が鉄合
金材料の表面部の鉄(Fe)及び炭素(C)と反応し
てFem(C、N)oの形で窒化物層が形成される。
またこの窒化物層の直下には、窒素固溶体(Fe
−Nの形)も形成される。
すことにより、外部から供給される窒素(N)が鉄合
金材料の表面部の鉄(Fe)及び炭素(C)と反応し
てFem(C、N)oの形で窒化物層が形成される。
またこの窒化物層の直下には、窒素固溶体(Fe
−Nの形)も形成される。
その後鉄合金材料に加熱処理を施すことによ
り、上記窒化物層に外部からのクロム(Cr)が
拡散する。この拡散はFem(C、N)oのFeとCrと
が置換する反応であり、窒化物層は(Cr、Fe)p
(C、N)pに変化する。そしてFem(C、N)o層が
すべて(Cr、Fe)p(C、N)pに変化するとそれ以
上(Cr、Fe)p(C、N)p層の成長はない。なお
(Cr、Fe)p(C、N)p層においては表面ほどCrが
多く、母材に近いほどFeが多い傾向にある。従
つて条件によつては表面部のFe量は著しく小さ
く、Crp(C、N)pと表示するのが妥当な場合もあ
る。
り、上記窒化物層に外部からのクロム(Cr)が
拡散する。この拡散はFem(C、N)oのFeとCrと
が置換する反応であり、窒化物層は(Cr、Fe)p
(C、N)pに変化する。そしてFem(C、N)o層が
すべて(Cr、Fe)p(C、N)pに変化するとそれ以
上(Cr、Fe)p(C、N)p層の成長はない。なお
(Cr、Fe)p(C、N)p層においては表面ほどCrが
多く、母材に近いほどFeが多い傾向にある。従
つて条件によつては表面部のFe量は著しく小さ
く、Crp(C、N)pと表示するのが妥当な場合もあ
る。
従つて、形成される表面層の厚さは最初の窒化
処理により形成される窒化物層の厚さと同じであ
る。そのため窒化処理の条件によつて表面層の最
大層厚さを規定することができる。またすべての
Fem(C、N)o層が(Cr、Fe)p(C、N)pに変化
するまでの間は表面側に(Cr、Fe)p(C、N)p
層、母材側にFem(C、N)o層のそ材する二層か
ら成る表面層が存在している。そしてこの表面層
の厚さほ最初のFem(C、N)o層の厚さにほぼ等
しい。
処理により形成される窒化物層の厚さと同じであ
る。そのため窒化処理の条件によつて表面層の最
大層厚さを規定することができる。またすべての
Fem(C、N)o層が(Cr、Fe)p(C、N)pに変化
するまでの間は表面側に(Cr、Fe)p(C、N)p
層、母材側にFem(C、N)o層のそ材する二層か
ら成る表面層が存在している。そしてこの表面層
の厚さほ最初のFem(C、N)o層の厚さにほぼ等
しい。
またクロムの窒化物から成る表面層を形成する
場合についても、表面層形成機構は上記と同様で
ある。
場合についても、表面層形成機構は上記と同様で
ある。
これは本発明方法が680℃以下という低温で加
熱処理を行つているためであり、このような機構
での、したがつてこのような処理時間−厚さ関係
を持つ表面層の形成はこれまで知られていない。
本発明方法では、実施例1の第1図に表されるよ
うに加熱処理を550℃で行つた場合(曲線A)の
表面層厚さ(Fem(C、N)o層の厚さと(Cr、
Fe)p(C、N)p層厚さの合計厚さ)は加熱処理時
間には影響されていない。それに対して1000℃と
いう高温で加熱処理を行つた場合(曲線S1)に
は加熱処理時が長くなれば一般に拡散処理と同じ
く表面層厚さも増加している。
熱処理を行つているためであり、このような機構
での、したがつてこのような処理時間−厚さ関係
を持つ表面層の形成はこれまで知られていない。
本発明方法では、実施例1の第1図に表されるよ
うに加熱処理を550℃で行つた場合(曲線A)の
表面層厚さ(Fem(C、N)o層の厚さと(Cr、
Fe)p(C、N)p層厚さの合計厚さ)は加熱処理時
間には影響されていない。それに対して1000℃と
いう高温で加熱処理を行つた場合(曲線S1)に
は加熱処理時が長くなれば一般に拡散処理と同じ
く表面層厚さも増加している。
なお実用上には鉄・炭素・窒素の窒化物層を全
部(Cr、Fe)p(C、N)p層に変えてしまう必要は
ない。2つの層の共存する状態でも全部が(Cr、
Fe)p(C、N)p層に変わつた状態でもよい(鉄・
窒素の窒化物層をクロムの窒化物から成る表面層
に変える場合についても同様)。
部(Cr、Fe)p(C、N)p層に変えてしまう必要は
ない。2つの層の共存する状態でも全部が(Cr、
Fe)p(C、N)p層に変わつた状態でもよい(鉄・
窒素の窒化物層をクロムの窒化物から成る表面層
に変える場合についても同様)。
本発明によれば、鉄・窒素あるいは鉄・炭素・
窒素の窒化物層を形成後、680℃以下で前記特定
の処理材を用いクロム拡散処理を行うので、低温
においても鉄合金材料にクロムの窒化物あるいは
炭窒化物から成る優れた表面層を形成することが
できる。
窒素の窒化物層を形成後、680℃以下で前記特定
の処理材を用いクロム拡散処理を行うので、低温
においても鉄合金材料にクロムの窒化物あるいは
炭窒化物から成る優れた表面層を形成することが
できる。
また低温で鉄合金材料を加熱するため材料の母
材に歪みが発生しにくい。更に低温処理による操
作性が良好であり、多大のエネルギーを必要とし
ない。
材に歪みが発生しにくい。更に低温処理による操
作性が良好であり、多大のエネルギーを必要とし
ない。
また本発明による層は拡散によつて形成される
ため、低温で処理するにもかかわらず、拡散反応
のないPVDによる炭化物層、窒化物層の場合と
異なり母材との密着性に優れ、緻密な表面像を形
成することができる。
ため、低温で処理するにもかかわらず、拡散反応
のないPVDによる炭化物層、窒化物層の場合と
異なり母材との密着性に優れ、緻密な表面像を形
成することができる。
また、本発明によつて形成された窒化物層等は
層境界部に鉄量が多く、該層と母材との熱膨張係
数が接近しているため、耐熱衝突性に優れてお
り、溶融アルミニウム中で使用する場合のように
熱衝突が加わつても剥離等が起こりにくい。
層境界部に鉄量が多く、該層と母材との熱膨張係
数が接近しているため、耐熱衝突性に優れてお
り、溶融アルミニウム中で使用する場合のように
熱衝突が加わつても剥離等が起こりにくい。
以下、本発明の実施例を説明する。なお%は重
量%を意味する。
量%を意味する。
実施例 1
直径6mm、長さ30mmのJIS・SKH51丸棒試片を
570℃の塩浴中に2時間浸漬して塩浴窒化処理を
施した。次にCaCl252モル%のNaCl48モル%と
の混合物の入つた耐熱鋼容器を大気中の電気炉に
て加熱して550℃の溶融塩浴を形成し、更に浴中
に−100メツシユの純クロム粉末を上記溶融塩浴
に対して20%添加した。この550℃の溶融塩浴に
上記窒化処理した試片を1〜25時間浸漬後、取り
出して油冷した。付着浴剤を洗滌除去後、断面を
研磨して、断面組織の観察により表面に形成され
た層の厚さを測定した。その結果を第1図の曲線
Aに示す。この曲線Aにおいて浸漬時間0時の厚
さとは最初の窒化処理により形成された窒化物層
の厚さであり、1hr以降の厚さは該窒化物層とク
ロムの炭窒化物層との合計厚さ(全表面層の厚
さ)である(なお、Crの炭窒化物層の厚さを曲
線Bに示す。)。全表面層の厚さは処理時間が異な
つてもほとんど同じであり、約4μmであつた。
570℃の塩浴中に2時間浸漬して塩浴窒化処理を
施した。次にCaCl252モル%のNaCl48モル%と
の混合物の入つた耐熱鋼容器を大気中の電気炉に
て加熱して550℃の溶融塩浴を形成し、更に浴中
に−100メツシユの純クロム粉末を上記溶融塩浴
に対して20%添加した。この550℃の溶融塩浴に
上記窒化処理した試片を1〜25時間浸漬後、取り
出して油冷した。付着浴剤を洗滌除去後、断面を
研磨して、断面組織の観察により表面に形成され
た層の厚さを測定した。その結果を第1図の曲線
Aに示す。この曲線Aにおいて浸漬時間0時の厚
さとは最初の窒化処理により形成された窒化物層
の厚さであり、1hr以降の厚さは該窒化物層とク
ロムの炭窒化物層との合計厚さ(全表面層の厚
さ)である(なお、Crの炭窒化物層の厚さを曲
線Bに示す。)。全表面層の厚さは処理時間が異な
つてもほとんど同じであり、約4μmであつた。
なお9時間浸漬処理して形成された表面層の断
面組織の顕微鏡写真(倍率400倍)を第2図に示
す。該表面層は表面の滑らかな層であり、しかも
層と母剤との境界は複雑に入り組み密着性に優れ
た被覆層である。またX線マイクロアナライザー
による分析では第3図に示すように表面層中には
CrとともにNとCとが認められた。表面からの
分析結果によると、約60%のCr量が存在した。
更にX線回折ではCr2Nに相当する回折線が認め
られた。このことより形成された表面層は、
(Cr、Fe)2(N、C)+(Cr、Fe)(N、C)から成
るクロムの炭窒化物層であることが確かめられ
た。
面組織の顕微鏡写真(倍率400倍)を第2図に示
す。該表面層は表面の滑らかな層であり、しかも
層と母剤との境界は複雑に入り組み密着性に優れ
た被覆層である。またX線マイクロアナライザー
による分析では第3図に示すように表面層中には
CrとともにNとCとが認められた。表面からの
分析結果によると、約60%のCr量が存在した。
更にX線回折ではCr2Nに相当する回折線が認め
られた。このことより形成された表面層は、
(Cr、Fe)2(N、C)+(Cr、Fe)(N、C)から成
るクロムの炭窒化物層であることが確かめられ
た。
また比較のため、上記と同じ処理で窒化された
JIS・SKH51試片を、1000℃に加熱された上記と
同様な溶融塩浴に浸漬して、処理したところ、第
1図の曲線S1に示される厚さのクロム炭窒化物
層が形成された。この比較例で明らかなように、
浸漬時間が長くなるにつれて層厚さは厚くなつて
いるが、本発明では長くなつても全表面厚さは厚
くならない。したがつて本発明の炭窒化物層の形
成機構は比較例の高温処理の場合の形成機構と異
なつていることが明らかになつた。
JIS・SKH51試片を、1000℃に加熱された上記と
同様な溶融塩浴に浸漬して、処理したところ、第
1図の曲線S1に示される厚さのクロム炭窒化物
層が形成された。この比較例で明らかなように、
浸漬時間が長くなるにつれて層厚さは厚くなつて
いるが、本発明では長くなつても全表面厚さは厚
くならない。したがつて本発明の炭窒化物層の形
成機構は比較例の高温処理の場合の形成機構と異
なつていることが明らかになつた。
実施例 2
実施例1と同様にしてJIS・S45C試片(直径7
mm、長さ50mm)を塩浴窒化処理した。次に実施例
1と同様の組成のCaCl2+NaClの溶融塩浴を調
整し、更にこの浴中にCrCl3粉末(−320メツシ
ユ)を上記溶融塩浴に対して15%添加した。この
溶融塩浴を500℃にして上記試片を浴に1〜16時
間浸漬し、その後浴中より取り出し油冷した。
mm、長さ50mm)を塩浴窒化処理した。次に実施例
1と同様の組成のCaCl2+NaClの溶融塩浴を調
整し、更にこの浴中にCrCl3粉末(−320メツシ
ユ)を上記溶融塩浴に対して15%添加した。この
溶融塩浴を500℃にして上記試片を浴に1〜16時
間浸漬し、その後浴中より取り出し油冷した。
形成された表面層は浸漬時間にかかわらずほと
んど同じ層厚さ、同じ組織の層が形成された。一
例として4時間の浸漬で処理された試片を調べた
ところ、第4図の表面層の断面組織の顕微鏡写真
(倍率400倍)に示すように層厚さ約8μmの表面
層が形成されていた。X線回折や第5図に示すX
線マイクロアナライザー分析の結果よりこの表面
層は(Cr、Fe)2(N、C)+(Cr、Fe)(N、C)
より成るクロムの炭素窒化物層であることが確か
められた。
んど同じ層厚さ、同じ組織の層が形成された。一
例として4時間の浸漬で処理された試片を調べた
ところ、第4図の表面層の断面組織の顕微鏡写真
(倍率400倍)に示すように層厚さ約8μmの表面
層が形成されていた。X線回折や第5図に示すX
線マイクロアナライザー分析の結果よりこの表面
層は(Cr、Fe)2(N、C)+(Cr、Fe)(N、C)
より成るクロムの炭素窒化物層であることが確か
められた。
実施例 3
外径φ10mm、内径φ6mm、長さ25mmの円筒形
JIS・S48C試片を570℃、6時間でガス軟窒化処
理した。
JIS・S48C試片を570℃、6時間でガス軟窒化処
理した。
次に実施例1と同様の組成のCaCl2+NaClの
溶融塩浴を調整し、更にこの浴中に上記塩浴に対
して3%のAl2O3(−320メツシユ)と20%のフエ
ロークロム合金粉末(−200メツシユ)を添加し
た。の溶融塩浴塩を550℃にして上記試片を1、
9、25、50時間でそれぞれ浸漬し、その後浴中よ
り取り出し油冷した。
溶融塩浴を調整し、更にこの浴中に上記塩浴に対
して3%のAl2O3(−320メツシユ)と20%のフエ
ロークロム合金粉末(−200メツシユ)を添加し
た。の溶融塩浴塩を550℃にして上記試片を1、
9、25、50時間でそれぞれ浸漬し、その後浴中よ
り取り出し油冷した。
これら4種類の試片について真円度を測定した
ところ、すべてほとんど同じ真円度であり、試片
の上部の下部とも約5μmと小さかつた。なお比
較のため溶融塩浴への浸漬温度を850℃(浸漬時
間は4時間)にした場合の試片では真円度は約
20μmであり、本発明で処理した試片に比べて約
4倍も大きかつた。
ところ、すべてほとんど同じ真円度であり、試片
の上部の下部とも約5μmと小さかつた。なお比
較のため溶融塩浴への浸漬温度を850℃(浸漬時
間は4時間)にした場合の試片では真円度は約
20μmであり、本発明で処理した試片に比べて約
4倍も大きかつた。
本発明で処理(浸漬温度550℃、浸漬時間50時
間)した試片を切断して表面層を観察した断面組
織の顕微鏡写真(倍率400倍)を第6図に示す。
またX線マイクロアナライザーによる分析では第
7図に示すように形成された表面層は厚さ約8μ
mであり、(Cr、Fe)2(N、C)+(Cr、Fe)(N、
C)より成るクロムの炭窒化物層であることが確
かめられた。
間)した試片を切断して表面層を観察した断面組
織の顕微鏡写真(倍率400倍)を第6図に示す。
またX線マイクロアナライザーによる分析では第
7図に示すように形成された表面層は厚さ約8μ
mであり、(Cr、Fe)2(N、C)+(Cr、Fe)(N、
C)より成るクロムの炭窒化物層であることが確
かめられた。
実施例 4
JIS・SKH51試片(直径6mm、長さ30mm)を
550℃、3時間の条件でイオン窒化処理した。
550℃、3時間の条件でイオン窒化処理した。
次に実施例1と同様の組成のCaCl2+NaClの
溶融塩浴を黒鉛容器中で調整し、更にこの浴の中
央に40mm×35mm×4mmの純クロム板を挿入し、こ
れを陽極、黒鉛容器を陰極として、0.8A/cm2の
陽極電流密度で約15時間通電した。このクロムの
陽極処理によつてクロム板の重量減から計算して
塩浴量全体に対して約7%のクロムが浴中に溶入
された。この溶融塩浴中に上記試片を550℃で9
時間浸漬した後、取り出し油冷した。
溶融塩浴を黒鉛容器中で調整し、更にこの浴の中
央に40mm×35mm×4mmの純クロム板を挿入し、こ
れを陽極、黒鉛容器を陰極として、0.8A/cm2の
陽極電流密度で約15時間通電した。このクロムの
陽極処理によつてクロム板の重量減から計算して
塩浴量全体に対して約7%のクロムが浴中に溶入
された。この溶融塩浴中に上記試片を550℃で9
時間浸漬した後、取り出し油冷した。
処理された試片を切断してX線マイクロアナラ
イザー分析で調べたところ、第8図に示すように
表面層中にはCrとNの他にCも認められた。ま
たX線回折結果ではCrNとCr2Nの回折とよく一
致したことから表面層はクロムの炭窒化物層であ
ることが確かめられた。
イザー分析で調べたところ、第8図に示すように
表面層中にはCrとNの他にCも認められた。ま
たX線回折結果ではCrNとCr2Nの回折とよく一
致したことから表面層はクロムの炭窒化物層であ
ることが確かめられた。
実施例 5
直径約7mm×長さ50mmのJIS・S45Cの試片を
570℃、1時間塩浴窒化処理した。
570℃、1時間塩浴窒化処理した。
次にKF50モル%とLiF50モル%の混合物の入
つた黒鉛容器を大気中に電気炉にて600℃に加熱
して溶融塩浴を調整し、更にこの浴に−100メツ
シユの純クロム粉末を溶融塩浴に対して25%添加
した。この600℃の浴に上記窒化処理した試片を
浸漬してこれを陰極、黒鉛容器を陽極として陰極
電流密度0.1A/cm2で8時間通電して電解を行つ
た。
つた黒鉛容器を大気中に電気炉にて600℃に加熱
して溶融塩浴を調整し、更にこの浴に−100メツ
シユの純クロム粉末を溶融塩浴に対して25%添加
した。この600℃の浴に上記窒化処理した試片を
浸漬してこれを陰極、黒鉛容器を陽極として陰極
電流密度0.1A/cm2で8時間通電して電解を行つ
た。
試片を浴から取り出し油冷して、形成された表
面層をX線マイクロアナライザーにより分析した
ところ、表面層は(Cr、Fe)2(C、N)+(Cr、
Fe)(C、N)より成ることが確かめられた。ま
た表面からの分析結果では約60%のCrの他に、
NとCが確認された。
面層をX線マイクロアナライザーにより分析した
ところ、表面層は(Cr、Fe)2(C、N)+(Cr、
Fe)(C、N)より成ることが確かめられた。ま
た表面からの分析結果では約60%のCrの他に、
NとCが確認された。
実施例 6
実施例1と同様にしてJIS・SKH51試片を塩浴
窒化処理した。
窒化処理した。
次にLi2CO345%、K2CO325%、Na2CO330%の
混合物の入つた耐熱鋼容器を大気中の雰囲気炉に
て550℃に加熱して溶融塩浴を調整し、更にこの
浴に−100メツシユの純クロム粉末を溶融塩浴に
対して30%添加した。この浴を十分に撹拌した
後、この550℃の浴に上記試片を4時間浸漬保持
した。
混合物の入つた耐熱鋼容器を大気中の雰囲気炉に
て550℃に加熱して溶融塩浴を調整し、更にこの
浴に−100メツシユの純クロム粉末を溶融塩浴に
対して30%添加した。この浴を十分に撹拌した
後、この550℃の浴に上記試片を4時間浸漬保持
した。
試片を浴から取り出し油冷して、形成された表
面層をX線マイクロアナライザーにより分析した
ところ、表面層は(Cr、Fe)2(C、N)+(Cr、
Fe)(C、N)より成ることが確かめられた。
面層をX線マイクロアナライザーにより分析した
ところ、表面層は(Cr、Fe)2(C、N)+(Cr、
Fe)(C、N)より成ることが確かめられた。
実施例 7
直径8mm×長さ30mmのJIS・S45C試片を570%、
150分の条件でガス軟窒化処理した。
150分の条件でガス軟窒化処理した。
次にステンレス鋼容器に入れた−100メツシユ
の純クロム90℃の硼フツ化カリウム(KBF4)10
%からなる混合粉末に上記試片を埋設した。更に
酸化防止のため混合粉末の上に−100メツシユの
フエロボロン粉末を3〜4mmの厚さで被覆した。
これを容器ごと大気炉で600℃、16時間加熱した。
容器を炉から取り出して空冷後、粉末中から試片
を取り出した。
の純クロム90℃の硼フツ化カリウム(KBF4)10
%からなる混合粉末に上記試片を埋設した。更に
酸化防止のため混合粉末の上に−100メツシユの
フエロボロン粉末を3〜4mmの厚さで被覆した。
これを容器ごと大気炉で600℃、16時間加熱した。
容器を炉から取り出して空冷後、粉末中から試片
を取り出した。
試片に形成された表面層をX線マイクロアナラ
イザーで分析したところ、第9図に示すように表
面層中にCrとN、Cとが認められ表面からの分
析結果では約60%のCrが認められ、この層はク
ロムの炭窒化物層であることが確かめられた。
イザーで分析したところ、第9図に示すように表
面層中にCrとN、Cとが認められ表面からの分
析結果では約60%のCrが認められ、この層はク
ロムの炭窒化物層であることが確かめられた。
実施例 8
直径7mm×長さ30mmのJIS・SK4試片を570℃、
60時間の条件でガス窒化処理した。
60時間の条件でガス窒化処理した。
次に上記試片を実施例7と同様な粉末中に埋設
して650℃、16時間加熱した。形成された表面層
をX線マイクロアナライザーで分析したところ、
第10図に示すように表面層はCr、N、Cから
成つており、表面からの分析結果では約50%の
Crが検出されクロムの炭窒化物層であることが
確かめられた。
して650℃、16時間加熱した。形成された表面層
をX線マイクロアナライザーで分析したところ、
第10図に示すように表面層はCr、N、Cから
成つており、表面からの分析結果では約50%の
Crが検出されクロムの炭窒化物層であることが
確かめられた。
実施例 9
アルミナ(Al2O3−200メツシユ)40%、フエ
ロークロム合金(−100メツシユ)55%、塩化ア
ンモニウム(NH4Cl−80+100メツシユ)5%か
らる混合粉末を、エチルアルコールでエチルセル
ロースを溶かした溶媒を用いてペースト状にし
た。実施例8と同じ条件でガス窒化処理した
JIS・SK4試片(直径20mm、長さ10mm)に3〜5
mm厚みに上記ペーストを塗布した後、ステンレス
製容器中に装入し、アルゴン雰囲気中にて600℃、
16時間加熱した。
ロークロム合金(−100メツシユ)55%、塩化ア
ンモニウム(NH4Cl−80+100メツシユ)5%か
らる混合粉末を、エチルアルコールでエチルセル
ロースを溶かした溶媒を用いてペースト状にし
た。実施例8と同じ条件でガス窒化処理した
JIS・SK4試片(直径20mm、長さ10mm)に3〜5
mm厚みに上記ペーストを塗布した後、ステンレス
製容器中に装入し、アルゴン雰囲気中にて600℃、
16時間加熱した。
形成された表面層をX線マイクロアナライザー
で分析したところ、表面層はクロムの炭窒化物よ
り成つていることが確かめられた。
で分析したところ、表面層はクロムの炭窒化物よ
り成つていることが確かめられた。
実施例 10
Al2O3(−80メツシユ)60%、純クロム(−100
メツシユ)38.8%、NH4Cl(−80メツシユ)12%
から成る混合粉末を流動層炉内に入れ、炉の下部
より導入したアルゴンガス(炉内での流速200
cm/分、炉導入口での圧力1.5Kg/cm2)で上記混
合粉末を流動状態にした。この流動層炉内に実施
例1と同様に塩浴窒化処理したJIS・SK4棒(直
径7mm、長さ50mm)を装入し600℃で16時間加熱
処理した。
メツシユ)38.8%、NH4Cl(−80メツシユ)12%
から成る混合粉末を流動層炉内に入れ、炉の下部
より導入したアルゴンガス(炉内での流速200
cm/分、炉導入口での圧力1.5Kg/cm2)で上記混
合粉末を流動状態にした。この流動層炉内に実施
例1と同様に塩浴窒化処理したJIS・SK4棒(直
径7mm、長さ50mm)を装入し600℃で16時間加熱
処理した。
形成された表面層をX線マイクロアナライザー
で分析したところ、第11図に示すように表面層
はCrとN、Cから成つており、表面分析では約
40%のCrが検出され、かつX線回折の結果では
CrN回折線とよく一致したことから、層は(Cr、
Fe)(C、N)であることが確かめられた。
で分析したところ、第11図に示すように表面層
はCrとN、Cから成つており、表面分析では約
40%のCrが検出され、かつX線回折の結果では
CrN回折線とよく一致したことから、層は(Cr、
Fe)(C、N)であることが確かめられた。
実施例 11
直径7mm、長さ50mmのJIS・SKD61試片を570
℃、4時間の条件で塩浴窒化処理した。
℃、4時間の条件で塩浴窒化処理した。
次にAl2O3(−80メツシユ)58.8%、純クロム
(−100メツシユ)40%、NH4Cl(−80メツシユ)
1.2%から成る混合粉末を流動層炉内に入れ炉の
下部より導入したアルゴンガス(流速200cm/分、
圧力1.5Kg/cm2)で上記混合粉末を流動状態とし
た。この流動層炉内に上記SKD61試片を装入し、
600℃で16時間保持して加熱処理した。
(−100メツシユ)40%、NH4Cl(−80メツシユ)
1.2%から成る混合粉末を流動層炉内に入れ炉の
下部より導入したアルゴンガス(流速200cm/分、
圧力1.5Kg/cm2)で上記混合粉末を流動状態とし
た。この流動層炉内に上記SKD61試片を装入し、
600℃で16時間保持して加熱処理した。
形成された表面層をX線マイクロアナライザー
で分析したところ、第12図に示すように表面層
はCrとN、Cから成り、表面からの分析では約
60%のCrが検出された。X線回折の結果では
CrN回折線とよく一致したことから、層は(Cr、
Fe)2(C、N)であることが確かめられた。
で分析したところ、第12図に示すように表面層
はCrとN、Cから成り、表面からの分析では約
60%のCrが検出された。X線回折の結果では
CrN回折線とよく一致したことから、層は(Cr、
Fe)2(C、N)であることが確かめられた。
実施例 12
直径6.5mm、長さ40mmのJIS・S45C試片を実施
例1と同様にして塩浴窒化処理した。
例1と同様にして塩浴窒化処理した。
次にCaCl252モル%とNaCl48モル%の混合物
を耐熱鋼容器に入れ、大気中の電気炉にて600℃
に加熱して溶融塩浴を調整し、更にこの浴に−
200メツシユの純クロム粉末を溶融塩浴全量に対
して25%添加した。この600℃の浴に上記試片を
8時間浸漬した後、取り出し油冷した。
を耐熱鋼容器に入れ、大気中の電気炉にて600℃
に加熱して溶融塩浴を調整し、更にこの浴に−
200メツシユの純クロム粉末を溶融塩浴全量に対
して25%添加した。この600℃の浴に上記試片を
8時間浸漬した後、取り出し油冷した。
形成された表面層をX線回折で調べたところ、
(Cr、Fe)2(C、N)+(Cr、Fe)(C、N)に相当
する回折線が認められ、表面層はクロムの炭窒化
物層であることが確かめられた。
(Cr、Fe)2(C、N)+(Cr、Fe)(C、N)に相当
する回折線が認められ、表面層はクロムの炭窒化
物層であることが確かめられた。
次に上記クロム炭窒化物被覆試片(試料No.C)
について、ガス浸炭焼入されたJIS・SCM415を
相手材としてフアビリー試験機により乾式、荷重
200Kg、回転数300rpm、摩擦速度0.1m/secの条
件で摩擦試験を実施した。また比較のため、上記
の窒化処理も可燃処理も施していないJIS・S45C
試片(試料No.S2)と窒化処理のみ施したS45C
試片(試料No.S3)についても摩擦試験を実施し
た。
について、ガス浸炭焼入されたJIS・SCM415を
相手材としてフアビリー試験機により乾式、荷重
200Kg、回転数300rpm、摩擦速度0.1m/secの条
件で摩擦試験を実施した。また比較のため、上記
の窒化処理も可燃処理も施していないJIS・S45C
試片(試料No.S2)と窒化処理のみ施したS45C
試片(試料No.S3)についても摩擦試験を実施し
た。
試料No.S2の試片は約3秒の試験時間で焼付
き、約90mg/cm2の摩耗量を示した。また試料No.S
3の試片は3分の試験時間では焼付かなかつた
が、約35mg/cm2の大きな摩耗量を示した。
き、約90mg/cm2の摩耗量を示した。また試料No.S
3の試片は3分の試験時間では焼付かなかつた
が、約35mg/cm2の大きな摩耗量を示した。
これに対して本発明による試料No.Cで試片では
3分の試験時間で摩耗量はほとんど認められず、
焼付いた形跡も認められなかつた。
3分の試験時間で摩耗量はほとんど認められず、
焼付いた形跡も認められなかつた。
また900℃の高温度の溶融塩浴中に3時間浸漬
して約3μm厚さの炭化バナジウム層(VC)層を
被覆したJIS・S45C試片あるいは850℃、4時間
の条件で化学気相蒸着法(CVD)により約7μm
厚さのTi(C、N)からなるチタンの炭窒化層を
被覆したJIS・S45C試片についても摩擦試験を行
つたところ、本発明により処理した試料No.Cの試
片とほとんど同じような摩耗量であつた。このこ
とより、本発明により形成した表面層は、高温で
の溶融塩浴浸漬法やCVDにより形成した表面層
に比べて、耐摩耗性や耐焼付性の点において劣つ
ていないことが分かる。
して約3μm厚さの炭化バナジウム層(VC)層を
被覆したJIS・S45C試片あるいは850℃、4時間
の条件で化学気相蒸着法(CVD)により約7μm
厚さのTi(C、N)からなるチタンの炭窒化層を
被覆したJIS・S45C試片についても摩擦試験を行
つたところ、本発明により処理した試料No.Cの試
片とほとんど同じような摩耗量であつた。このこ
とより、本発明により形成した表面層は、高温で
の溶融塩浴浸漬法やCVDにより形成した表面層
に比べて、耐摩耗性や耐焼付性の点において劣つ
ていないことが分かる。
第1図は実施例1において形成された表面層の
層厚さの浸漬時間に対する変化を示す図、第2
図、第4図、第6図はそれぞれ実施例1、2、3
において本発明の処理により形成された表面層の
断面組織を示す顕微鏡写真(400倍)、第3図、第
5図、第7図、第8図、第9図、第10図、第1
1図、第12図はそれぞれ実施例1ないし4、
7、8、10、11において本発明により処理された
鉄合金材料の表面部のX線マイクロアナライザー
分析結果を示す図である。
層厚さの浸漬時間に対する変化を示す図、第2
図、第4図、第6図はそれぞれ実施例1、2、3
において本発明の処理により形成された表面層の
断面組織を示す顕微鏡写真(400倍)、第3図、第
5図、第7図、第8図、第9図、第10図、第1
1図、第12図はそれぞれ実施例1ないし4、
7、8、10、11において本発明により処理された
鉄合金材料の表面部のX線マイクロアナライザー
分析結果を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 鉄合金材料の表面に鉄・窒素または鉄・炭素
窒素の窒化物層を形成させる窒化処理を施した
後、該鉄合金材料と、クロム材料と、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の塩化物、弗化物、ホ
ウ弗化物、酸化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸塩、
硝酸塩、硼酸塩のうちの1種または2種以上ある
いはハロゲン化アンモニウム塩または金属ハロゲ
ン化物の一方または双方から成る処理剤とを共存
せしめて、680℃以下において加熱処理し、クロ
ムを上記鉄合金材料表面に拡散せしめることによ
り、鉄合金材料表面にクロムの窒化物あるいは炭
窒化物から成り、上記窒化物層の層厚さの範囲内
の層厚さを有する表面層を形成せしめることを特
徴とする鉄合金材料の表面処理方法。 2 上記クロム材料は、純クロム、クロム合金、
クロム化合物の1種または2種以上から成る特許
請求の範囲第1項記載の鉄合金材料の表面処理方
法。 3 上記加熱処理は、上記処理剤を溶融せしめた
溶融浴中にクロム材料と鉄合金材料とを浸漬する
ことにより行う特許請求の範囲第1項記載の鉄合
金材料の表面処理方法。 4 上記加熱処理は、上記処理剤を溶融せしめ、
クロム材料を浸漬した溶融浴中で鉄合金材料を陰
極とし、電解処理により行う特許請求の範囲第1
項記載の鉄合金材料の表面処理方法。 5 上記加熱処理は、上記処理剤とクロム材料と
の混合粉末中に鉄合金材料を埋設することにより
行う特許請求の範囲第1項記載の鉄合金材料の表
面処理方法。 6 上記加熱処理は、上記処理剤とクロム材料と
の混合粉末のペーストを鉄合金材料に塗布するこ
とにより行う特許請求の範囲第1項記載の鉄合金
材料の表面処理方法。 7 上記加熱処理は、上記処理剤とクロム材料と
の混合粉末と鉄合金材料との一定空間内に非接触
状態で配置することにより行う特許請求の範囲第
1項記載の鉄合金材料の表面処理方法。 8 上記加熱処理は、上記処理剤とクロム材料と
の混合粉末を流動状態にしてその中に鉄合金材料
を入れることにより行う特許請求の範囲第1項記
載の鉄合金材料の表面処理方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13155685A JPS61291962A (ja) | 1985-06-17 | 1985-06-17 | 鉄合金材料の表面処理方法 |
| AU59620/86A AU582000B2 (en) | 1985-06-17 | 1986-06-09 | Treating the surface of iron alloy materials |
| PCT/JP1986/000287 WO1986007614A1 (en) | 1985-06-17 | 1986-06-09 | Method of treating the surface of iron alloy materials |
| US07/023,862 US4765847A (en) | 1985-06-17 | 1986-06-09 | Method of treating the surface of iron alloy materials |
| EP86903588A EP0264448B1 (en) | 1985-06-17 | 1986-06-09 | Method of treating the surface of iron alloy materials |
| DE8686903588T DE3668913D1 (de) | 1985-06-17 | 1986-06-09 | Verfahren zur behandlung der oberflaeche von eisenlegierungsmaterialien. |
| CA000511632A CA1247468A (en) | 1985-06-17 | 1986-06-16 | Method of treating the surface of iron alloy materials |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13155685A JPS61291962A (ja) | 1985-06-17 | 1985-06-17 | 鉄合金材料の表面処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61291962A JPS61291962A (ja) | 1986-12-22 |
| JPH0365435B2 true JPH0365435B2 (ja) | 1991-10-11 |
Family
ID=15060827
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13155685A Granted JPS61291962A (ja) | 1985-06-17 | 1985-06-17 | 鉄合金材料の表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61291962A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015086409A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | トヨタ自動車株式会社 | 金属の表面処理方法 |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5475552A (en) * | 1992-07-31 | 1995-12-12 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic head having a chromium nitride protective film for use in a magnetic recording and/or reproducing apparatus and a method of manufacturing the same |
| JP2007327077A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Nippon Karoraizu Kogyo Kk | クロマイズ処理による耐熱部品の製造方法 |
| JP4721450B2 (ja) * | 2006-12-08 | 2011-07-13 | 本田技研工業株式会社 | 動弁装置の摺動部品 |
| JP4855961B2 (ja) * | 2007-02-05 | 2012-01-18 | トーカロ株式会社 | 表面被覆部材およびその製造方法 |
| JP5378715B2 (ja) * | 2008-06-27 | 2013-12-25 | エア・ウォーターNv株式会社 | 鋼材の表面処理方法および表面処理装置 |
| KR101650318B1 (ko) * | 2015-03-24 | 2016-08-23 | 금오공과대학교 산학협력단 | 스테인리스강의 질화방법 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2483468A2 (fr) * | 1980-05-29 | 1981-12-04 | Creusot Loire | Perfectionnement dans la chromisation des aciers par voie gazeuse |
-
1985
- 1985-06-17 JP JP13155685A patent/JPS61291962A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015086409A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | トヨタ自動車株式会社 | 金属の表面処理方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61291962A (ja) | 1986-12-22 |
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Legal Events
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