JPH0411964B2 - - Google Patents
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- JPH0411964B2 JPH0411964B2 JP57064569A JP6456982A JPH0411964B2 JP H0411964 B2 JPH0411964 B2 JP H0411964B2 JP 57064569 A JP57064569 A JP 57064569A JP 6456982 A JP6456982 A JP 6456982A JP H0411964 B2 JPH0411964 B2 JP H0411964B2
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- Japan
- Prior art keywords
- oxide
- group
- raw material
- mol
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
本発明は高誘電率系磁器製造用原料組成物に係
り、特に従来のチタン酸バリウム系のものに比べ
て低温度領域での焼結が可能とされた誘電体磁器
製造用の組成物に関するものである。 高誘電率系の誘電体磁器は、それを構成する成
分を与える原料組成物を焼成せしめることによつ
て得られているが、このうちチタン酸バリウム系
の原料組成物は、チタン酸バリウム、若しくはチ
タン酸バリウムを生成しうる組成物にシフターと
して、Sn、Zrなどを混合含有せしめたものであ
つて、従来から一般に1300〜1380℃の非常に高い
温度領域でなければ焼結させることは困難であつ
た。 一方、従来から、積層磁器コンデンサは、公知
のようにドクターブレード法によつて原料組成物
と有機溶剤の混合液で20〜30ミクロンの厚さの薄
膜シートを作成し、乾燥せしめた後、そのシート
の上面にパラジウム系電極塗料を印刷した後、さ
らにその上に前記の手法に従つて原料組成物の薄
膜のシートを形成せしめ(積み重ね)るようにし
たものであつて、かくして原料組成物の薄膜シー
トと電極塗料とを交互に積み重ね、積層物と為し
たものである。そして、その積層物をその積み重
ね面に対して直角な方向に、必要とする大きさに
切断し、これを焼結し、然る後、その切断面に銀
電極を焼付けて完成させるのである。勿論、シー
トとシートとの間にある電極はコンデンサが形成
されるように、交互に銀電極にて接合されること
となる。 ところで、電極塗料に使用される金属、又はそ
の酸化物は一般に貴金属であり、それらはその金
属特有の温度で、酸化物は金属と酸素に分解し、
同時に焼結されて目的とする磁器に焼きつけられ
ることとなる。従つて、磁器組成物は磁器化する
温度で電極塗料が焼き付けられ、電極が形成され
る必要があるのである。しかしながら、焼結温度
が高い原料組成物、例えば上記したチタン酸バリ
ウム系の原料組成物を使用する場合にあつては、
1350〜1380℃の焼結温度が必要であるため、かか
るチタン酸バリウム系の磁器の焼き付けに際して
は、パラジウムを主体とする電極塗料を使用しな
ければならなかつた。而して、パラジウム金属は
高価であるために、安価な貴金属が求められてい
るのであり、それの代替金属としては、例えば銀
が考えられるのであるが、銀は850℃以上の焼付
温度では蒸発散逸してしまうので、従来のチタン
酸バリウム系磁器原料組成物に対して銀電極を磁
器の上に形成することは不可能であつたのであ
る。 このため、従来では電極塗料を出来るだけ安価
なものにするために、チタン酸バリウム系磁器に
対しては、パラジウムと銀との合金を使用するこ
とが行なわれているが、未だ十分に安価なものと
はいえず、更に銀の含有量を多くして、より安価
な電極塗料とすることが要望されている。そし
て、この要望に応えるためには、出来る限り低温
度で焼結可能な磁器原料組成物が必要とされるの
である。 また、このように磁器原料組成物の焼結温度が
高ければ、これに伴なつて焼結の為の炉内温度を
上昇させ、維持する為に消費される燃料の必要量
が多くなると共に、かかる炉に用いられる炉材も
そのような高温度によく耐え得るものを使用しな
ければならないことになる。そして、この焼結
(焼成)に対して、消費される燃料が多くなれば、
それだけ燃料費は高くなり、又、耐熱性に優れた
炉材も必要とされるが、そのような炉材は高価で
あるために、かかる高温での焼成を必要とする従
来の原料組成物は必然的に焼成コストが高くなる
といつた問題も有しているのである。 ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景と
して為されたものであり、その目的とするところ
は、低温度においても磁器化の可能なチタン酸バ
リウム系磁器製造用原料組成物を提供することに
ある。 そして、かかる目的を達成するため、本発明
は、チタン酸バリウム、又はチタン酸バリウムを
生成し得る磁器原料組成物中に、酸化アンチモ
ン・酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より
選ばれた少なくとも1種を、10モル%を越えない
割合で含有せしめると共に、(A)酸化亜鉛及び酸化
カドミウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種の10モル%以下を、或いは(A)酸化亜鉛及び酸化
カドミウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種の10モル%以下と、(B)酸化リチウム、酸化ナト
リウム及び酸化カリウムからなる群より選ばれた
少なくとも1種の10モル%以下とを含有せしめる
ようにしたことにあり、これによつて磁器原料組
成物の焼結温度を大巾に低下せしめ得て、用いら
れるパラジウム−銀系電極塗料における銀の含有
量を高めることを可能とし、もつて材料コスト、
焼結コストの低減(省エネルギー化)を達成する
とともに、積層コンデンサー等に用いられる場合
における製品価格の低減に大きく寄与せしめ得た
のである。 また、かかる原料組成物の使用により、高誘電
率、小誘電損失にして、誘電率の温度に対する変
化率も小さくし得た誘電体磁器が得られることと
なつたのである。 また特に、本発明にあつては、上記のように、
チタン酸バリウム系の磁器原料組成物中に、各種
の成分を配合せしめるとともに、更に酸化銅、酸
化ベリリウム及び酸化イツトリウムからなる群よ
り選ばれた少なくとも1種を、5モル%を越えな
い割合で含有せしめることをも、その要旨とする
ものであつて、そしてこれにより上述した効果を
より一層高め得たのである。 なお、かかる本発明に従う磁器製造用の原料組
成物は、チタン酸バリウムを主成分とするもので
あつて、かかるチタン酸バリウム成分を、チタン
酸バリウム(BaTiO3)そのものとして、あるい
は焼結の過程でBaTiO3を生成しうる炭酸バリウ
ム(BaCO3)と酸化チタン(TiO2)との混合物
などとして含むものである。 また、原料組成物中におけるチタン酸バリウム
成分の占める割合は、目的とする磁器の電気特性
などに応じて適宜に決定されることとなるが、一
般に85モル%以上、好ましくは90モル%以上の値
が採用されることとなる。 更にまた、かかる組成物には、必要に応じて各
種の公知の補助添加剤、例えば着色剤、硬化剤な
どとしてのMnO、CeO2、CoO、V2O5、Cr2O3な
どが含有せしめられることとなるが、それらは一
般に0.5重量%以下の割合に制御されることとな
る。 そして、本発明は、かかるチタン酸バリウム系
の磁器原料組成物に対して、まず第1副原料とし
て酸化アンチモン(一般に、Sb2O3)、酸化ニオ
ブ(一般に、Nb2O5)及び酸化タンタル(一般
に、Ta2O5)からなる群よりなる選ばれた少なく
とも1種を、10モル%を越えない割合で(組成物
全体に対して占める割合を示す。以下同じ)含有
せしめることが必要である。なお、あまりにも多
い第1副原料の含有は磁器の電気的特性を低下せ
しめることとなり、好ましくないのである。ま
た、かかる第1副原料の添加の下限量は、添加効
果とも関連し、一義的に限定することは困難であ
るが、一般に0.1モル%、好ましくは0.5モル%以
上とされることが望ましく、一方上限量の好まし
い値としては、約5モル%程度である。 また、かかる第1副原料と共に、チタン酸バリ
ウム系磁器原料組成物に含有せしめられる第2副
原料としては、次のA群の化合物、またはA群及
びB群の化合物の組合せである。即ち、A群とし
ては、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化カドミウム(一
般にCdO)からなる群より選ばれた少なくとも1
種の化合物であり、それらはA群全体として10モ
ル%以下の割合で含有せしめられる。また、B群
としては、酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウ
ム(Na2O)及び酸化カリウム(K2O)からなる
群より選ばれた少なくとも1種の化合物であつ
て、B群全体として10モル%以下の割合で含有せ
しめられる。これら2種の第2副原料の群の化合
物の添加により、焼成温度はより効果的に低下せ
しめられる。そして、特にA群並びにB群の化合
物を共に含有せしめれば、さらに効果的な焼成温
度の低下を図ることが可能であるのである。 なお、A群やB群の化合物の含有量が各群で10
モル%を越えるようになると、それ以上の焼結温
度の低下がほとんど望めないのにもかかわらず、
温度変化に伴う誘電率の変化率や誘電率などの電
気的特性が低下して、望ましくない。それ故、A
群、B群ともその上限量は10モル%とする必要が
ある。 また、かかるA群、B群の下限量としては、目
的とする添加効果や添加化合物の種類に応じて、
適宜に決定されることとなるが、一般にA群化合
物にあつては、ほぼ0.1モル%以上とすることが
望ましく、またB群化合物にあつても、略0.1モ
ル%以上とすることが望ましい。 そして、本発明にあつては、また、上記の第1
副原料並びに第2副原料と共に、更に補助剤とし
て、酸化銅(一般に、CuO)、酸化ベリリウム
(一般に、BeO)及び酸化イツトリウム(Y2O3)
からなる群より選ばれた少なくとも1種を、5モ
ル%を越えない割合で含有せしめ、これによつて
更に優れた効果を、即ち従来よりも極めて低い温
度で焼結せしめ得るものである。なお、このよう
な補助剤は、多量に含有せしめられると、誘電率
などの電気的特性を低下せしめることとなるの
で、5モル%以下とする必要があり、またその下
限量はその目的とする添加効果によつて種々異な
るが、一般に0.1モル%以上とされることとなる。 このように、本発明は、チタン酸バリウム系原
料組成物に対して、所定の第1副原料並びに第2
副原料を含有せしめ、あるいはこれらと共に所定
の補助剤を加えるものであつて、かかる得られた
原料組成物を用いることによつて、従来のチタン
酸バリウムにシフターとしてSn、Zrを混合含有
せしめたチタン酸バリウム系が一般に1300〜1380
℃の高温でなければ焼結しなかつたのに対して、
1140℃、あるいはそれ以下にまで焼結温度を下げ
ることが可能となり、従来の原料組成物に比較し
てかなり低いものと為し得るのである。 従つて、電極塗料として用いられるパラジウム
銀系電極塗料においても、その中の銀の含有量を
高めることができる、換言すればパラジウムの量
を減少せしめることができるので、該塗料コスト
は著しく低下せしめられ、また燃料費あるいは炉
の構造、炉材コストなどを効果的に低下せしめ、
ひいては焼成(焼結)コストを極端に下げること
が可能となつたのである。さらに、添加する副原
料の組成内容を変更することによつて、誘電率の
温度変化率及び誘電率をコントロールすることも
可能である。 次に、上記した本発明を更に明らかにすべく、
以下に実施例を示すが、本発明はかかる実施例の
記述によつて何等の制約をも受けるものでないこ
とは言うまでもないところである。 実施例 第1〜2表に示す配合割合となるように、各成
分原料をボールミルにて湿式混合するか、或はか
かる湿式混合を行ない、ついで900℃〜1100℃で
3時間仮焼して化学反応を行わしめた後、再びボ
ールミルにて平均粒径が1ミクロン程度になるま
で粉砕した。なお、成分原料のうち水溶性である
酸化リチウム、酸化ナトリウム、及び酸化カリウ
ムについては、本実施例では、それぞれ、炭酸リ
チウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムを使用
し、混合媒体としてアルコール(メタノールまた
はエタノール)を用いた。 ついで、この混合物を乾燥後、粘結剤としてポ
リビニルアルコールを適当量加え、約1トン/cm2
の圧力にて成形し、直径16m/m、厚さ0.5m/
mの円板状成形物を多数作製した。 そして、この成形物を用い、各種温度下におい
て該成形物をそれぞれ3時間の間、本焼成した。
次いで、かかる本焼成によつて得られた焼成物に
ついて、磁器化の程度を観察した後、その中で磁
器化し、且つ融着していないものについてその両
面に銀電極を焼き付けることにより試料と為し、
それぞれの電気的特性について、かかる銀電極を
焼きつけた後3000時間経過したときに測定し、そ
の測定結果を第3〜4表に示した。 第3〜4表の結果より明らかなように、本発明
に従つて、BaTiO3成分に第1副原料としての
Nb2O5、Sb2O3及び/又はTa2O5を加え、更に第
2副原料としてZn、Cd(A群);Li、Na、K(B
群)のそれぞれの酸化物を配合せしめ、或はこれ
らとともに補助剤としてCu、Be、Yの酸化物を
配合せしめた原料組成物を用いることにより、そ
の焼結温度として、従来の1300〜1380℃にも達す
る焼結温度に対して相当低い焼結温度を採用する
ことができ、特に試料No.9〜13の組み合わせや、
試料No.31,32,37,38,43,44,51〜53,60〜
62、さらには試料No.71などにおいては、1200℃以
下の優れた焼結温度低下効果が得られたのであ
り、またそれらから得られる磁器は誘電率の高
い、且つ小誘電損失のものであり、しかも誘電率
の温度に対する変化率の特性も十分許容されるも
のであることが認められた。
り、特に従来のチタン酸バリウム系のものに比べ
て低温度領域での焼結が可能とされた誘電体磁器
製造用の組成物に関するものである。 高誘電率系の誘電体磁器は、それを構成する成
分を与える原料組成物を焼成せしめることによつ
て得られているが、このうちチタン酸バリウム系
の原料組成物は、チタン酸バリウム、若しくはチ
タン酸バリウムを生成しうる組成物にシフターと
して、Sn、Zrなどを混合含有せしめたものであ
つて、従来から一般に1300〜1380℃の非常に高い
温度領域でなければ焼結させることは困難であつ
た。 一方、従来から、積層磁器コンデンサは、公知
のようにドクターブレード法によつて原料組成物
と有機溶剤の混合液で20〜30ミクロンの厚さの薄
膜シートを作成し、乾燥せしめた後、そのシート
の上面にパラジウム系電極塗料を印刷した後、さ
らにその上に前記の手法に従つて原料組成物の薄
膜のシートを形成せしめ(積み重ね)るようにし
たものであつて、かくして原料組成物の薄膜シー
トと電極塗料とを交互に積み重ね、積層物と為し
たものである。そして、その積層物をその積み重
ね面に対して直角な方向に、必要とする大きさに
切断し、これを焼結し、然る後、その切断面に銀
電極を焼付けて完成させるのである。勿論、シー
トとシートとの間にある電極はコンデンサが形成
されるように、交互に銀電極にて接合されること
となる。 ところで、電極塗料に使用される金属、又はそ
の酸化物は一般に貴金属であり、それらはその金
属特有の温度で、酸化物は金属と酸素に分解し、
同時に焼結されて目的とする磁器に焼きつけられ
ることとなる。従つて、磁器組成物は磁器化する
温度で電極塗料が焼き付けられ、電極が形成され
る必要があるのである。しかしながら、焼結温度
が高い原料組成物、例えば上記したチタン酸バリ
ウム系の原料組成物を使用する場合にあつては、
1350〜1380℃の焼結温度が必要であるため、かか
るチタン酸バリウム系の磁器の焼き付けに際して
は、パラジウムを主体とする電極塗料を使用しな
ければならなかつた。而して、パラジウム金属は
高価であるために、安価な貴金属が求められてい
るのであり、それの代替金属としては、例えば銀
が考えられるのであるが、銀は850℃以上の焼付
温度では蒸発散逸してしまうので、従来のチタン
酸バリウム系磁器原料組成物に対して銀電極を磁
器の上に形成することは不可能であつたのであ
る。 このため、従来では電極塗料を出来るだけ安価
なものにするために、チタン酸バリウム系磁器に
対しては、パラジウムと銀との合金を使用するこ
とが行なわれているが、未だ十分に安価なものと
はいえず、更に銀の含有量を多くして、より安価
な電極塗料とすることが要望されている。そし
て、この要望に応えるためには、出来る限り低温
度で焼結可能な磁器原料組成物が必要とされるの
である。 また、このように磁器原料組成物の焼結温度が
高ければ、これに伴なつて焼結の為の炉内温度を
上昇させ、維持する為に消費される燃料の必要量
が多くなると共に、かかる炉に用いられる炉材も
そのような高温度によく耐え得るものを使用しな
ければならないことになる。そして、この焼結
(焼成)に対して、消費される燃料が多くなれば、
それだけ燃料費は高くなり、又、耐熱性に優れた
炉材も必要とされるが、そのような炉材は高価で
あるために、かかる高温での焼成を必要とする従
来の原料組成物は必然的に焼成コストが高くなる
といつた問題も有しているのである。 ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景と
して為されたものであり、その目的とするところ
は、低温度においても磁器化の可能なチタン酸バ
リウム系磁器製造用原料組成物を提供することに
ある。 そして、かかる目的を達成するため、本発明
は、チタン酸バリウム、又はチタン酸バリウムを
生成し得る磁器原料組成物中に、酸化アンチモ
ン・酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より
選ばれた少なくとも1種を、10モル%を越えない
割合で含有せしめると共に、(A)酸化亜鉛及び酸化
カドミウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種の10モル%以下を、或いは(A)酸化亜鉛及び酸化
カドミウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種の10モル%以下と、(B)酸化リチウム、酸化ナト
リウム及び酸化カリウムからなる群より選ばれた
少なくとも1種の10モル%以下とを含有せしめる
ようにしたことにあり、これによつて磁器原料組
成物の焼結温度を大巾に低下せしめ得て、用いら
れるパラジウム−銀系電極塗料における銀の含有
量を高めることを可能とし、もつて材料コスト、
焼結コストの低減(省エネルギー化)を達成する
とともに、積層コンデンサー等に用いられる場合
における製品価格の低減に大きく寄与せしめ得た
のである。 また、かかる原料組成物の使用により、高誘電
率、小誘電損失にして、誘電率の温度に対する変
化率も小さくし得た誘電体磁器が得られることと
なつたのである。 また特に、本発明にあつては、上記のように、
チタン酸バリウム系の磁器原料組成物中に、各種
の成分を配合せしめるとともに、更に酸化銅、酸
化ベリリウム及び酸化イツトリウムからなる群よ
り選ばれた少なくとも1種を、5モル%を越えな
い割合で含有せしめることをも、その要旨とする
ものであつて、そしてこれにより上述した効果を
より一層高め得たのである。 なお、かかる本発明に従う磁器製造用の原料組
成物は、チタン酸バリウムを主成分とするもので
あつて、かかるチタン酸バリウム成分を、チタン
酸バリウム(BaTiO3)そのものとして、あるい
は焼結の過程でBaTiO3を生成しうる炭酸バリウ
ム(BaCO3)と酸化チタン(TiO2)との混合物
などとして含むものである。 また、原料組成物中におけるチタン酸バリウム
成分の占める割合は、目的とする磁器の電気特性
などに応じて適宜に決定されることとなるが、一
般に85モル%以上、好ましくは90モル%以上の値
が採用されることとなる。 更にまた、かかる組成物には、必要に応じて各
種の公知の補助添加剤、例えば着色剤、硬化剤な
どとしてのMnO、CeO2、CoO、V2O5、Cr2O3な
どが含有せしめられることとなるが、それらは一
般に0.5重量%以下の割合に制御されることとな
る。 そして、本発明は、かかるチタン酸バリウム系
の磁器原料組成物に対して、まず第1副原料とし
て酸化アンチモン(一般に、Sb2O3)、酸化ニオ
ブ(一般に、Nb2O5)及び酸化タンタル(一般
に、Ta2O5)からなる群よりなる選ばれた少なく
とも1種を、10モル%を越えない割合で(組成物
全体に対して占める割合を示す。以下同じ)含有
せしめることが必要である。なお、あまりにも多
い第1副原料の含有は磁器の電気的特性を低下せ
しめることとなり、好ましくないのである。ま
た、かかる第1副原料の添加の下限量は、添加効
果とも関連し、一義的に限定することは困難であ
るが、一般に0.1モル%、好ましくは0.5モル%以
上とされることが望ましく、一方上限量の好まし
い値としては、約5モル%程度である。 また、かかる第1副原料と共に、チタン酸バリ
ウム系磁器原料組成物に含有せしめられる第2副
原料としては、次のA群の化合物、またはA群及
びB群の化合物の組合せである。即ち、A群とし
ては、酸化亜鉛(ZnO)及び酸化カドミウム(一
般にCdO)からなる群より選ばれた少なくとも1
種の化合物であり、それらはA群全体として10モ
ル%以下の割合で含有せしめられる。また、B群
としては、酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウ
ム(Na2O)及び酸化カリウム(K2O)からなる
群より選ばれた少なくとも1種の化合物であつ
て、B群全体として10モル%以下の割合で含有せ
しめられる。これら2種の第2副原料の群の化合
物の添加により、焼成温度はより効果的に低下せ
しめられる。そして、特にA群並びにB群の化合
物を共に含有せしめれば、さらに効果的な焼成温
度の低下を図ることが可能であるのである。 なお、A群やB群の化合物の含有量が各群で10
モル%を越えるようになると、それ以上の焼結温
度の低下がほとんど望めないのにもかかわらず、
温度変化に伴う誘電率の変化率や誘電率などの電
気的特性が低下して、望ましくない。それ故、A
群、B群ともその上限量は10モル%とする必要が
ある。 また、かかるA群、B群の下限量としては、目
的とする添加効果や添加化合物の種類に応じて、
適宜に決定されることとなるが、一般にA群化合
物にあつては、ほぼ0.1モル%以上とすることが
望ましく、またB群化合物にあつても、略0.1モ
ル%以上とすることが望ましい。 そして、本発明にあつては、また、上記の第1
副原料並びに第2副原料と共に、更に補助剤とし
て、酸化銅(一般に、CuO)、酸化ベリリウム
(一般に、BeO)及び酸化イツトリウム(Y2O3)
からなる群より選ばれた少なくとも1種を、5モ
ル%を越えない割合で含有せしめ、これによつて
更に優れた効果を、即ち従来よりも極めて低い温
度で焼結せしめ得るものである。なお、このよう
な補助剤は、多量に含有せしめられると、誘電率
などの電気的特性を低下せしめることとなるの
で、5モル%以下とする必要があり、またその下
限量はその目的とする添加効果によつて種々異な
るが、一般に0.1モル%以上とされることとなる。 このように、本発明は、チタン酸バリウム系原
料組成物に対して、所定の第1副原料並びに第2
副原料を含有せしめ、あるいはこれらと共に所定
の補助剤を加えるものであつて、かかる得られた
原料組成物を用いることによつて、従来のチタン
酸バリウムにシフターとしてSn、Zrを混合含有
せしめたチタン酸バリウム系が一般に1300〜1380
℃の高温でなければ焼結しなかつたのに対して、
1140℃、あるいはそれ以下にまで焼結温度を下げ
ることが可能となり、従来の原料組成物に比較し
てかなり低いものと為し得るのである。 従つて、電極塗料として用いられるパラジウム
銀系電極塗料においても、その中の銀の含有量を
高めることができる、換言すればパラジウムの量
を減少せしめることができるので、該塗料コスト
は著しく低下せしめられ、また燃料費あるいは炉
の構造、炉材コストなどを効果的に低下せしめ、
ひいては焼成(焼結)コストを極端に下げること
が可能となつたのである。さらに、添加する副原
料の組成内容を変更することによつて、誘電率の
温度変化率及び誘電率をコントロールすることも
可能である。 次に、上記した本発明を更に明らかにすべく、
以下に実施例を示すが、本発明はかかる実施例の
記述によつて何等の制約をも受けるものでないこ
とは言うまでもないところである。 実施例 第1〜2表に示す配合割合となるように、各成
分原料をボールミルにて湿式混合するか、或はか
かる湿式混合を行ない、ついで900℃〜1100℃で
3時間仮焼して化学反応を行わしめた後、再びボ
ールミルにて平均粒径が1ミクロン程度になるま
で粉砕した。なお、成分原料のうち水溶性である
酸化リチウム、酸化ナトリウム、及び酸化カリウ
ムについては、本実施例では、それぞれ、炭酸リ
チウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムを使用
し、混合媒体としてアルコール(メタノールまた
はエタノール)を用いた。 ついで、この混合物を乾燥後、粘結剤としてポ
リビニルアルコールを適当量加え、約1トン/cm2
の圧力にて成形し、直径16m/m、厚さ0.5m/
mの円板状成形物を多数作製した。 そして、この成形物を用い、各種温度下におい
て該成形物をそれぞれ3時間の間、本焼成した。
次いで、かかる本焼成によつて得られた焼成物に
ついて、磁器化の程度を観察した後、その中で磁
器化し、且つ融着していないものについてその両
面に銀電極を焼き付けることにより試料と為し、
それぞれの電気的特性について、かかる銀電極を
焼きつけた後3000時間経過したときに測定し、そ
の測定結果を第3〜4表に示した。 第3〜4表の結果より明らかなように、本発明
に従つて、BaTiO3成分に第1副原料としての
Nb2O5、Sb2O3及び/又はTa2O5を加え、更に第
2副原料としてZn、Cd(A群);Li、Na、K(B
群)のそれぞれの酸化物を配合せしめ、或はこれ
らとともに補助剤としてCu、Be、Yの酸化物を
配合せしめた原料組成物を用いることにより、そ
の焼結温度として、従来の1300〜1380℃にも達す
る焼結温度に対して相当低い焼結温度を採用する
ことができ、特に試料No.9〜13の組み合わせや、
試料No.31,32,37,38,43,44,51〜53,60〜
62、さらには試料No.71などにおいては、1200℃以
下の優れた焼結温度低下効果が得られたのであ
り、またそれらから得られる磁器は誘電率の高
い、且つ小誘電損失のものであり、しかも誘電率
の温度に対する変化率の特性も十分許容されるも
のであることが認められた。
【表】
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Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 チタン酸バリウムまたはチタン酸バリウムを
生成し得る磁器原料組成物中に、酸化アンチモ
ン、酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より
選ばれた少なくとも1種を、10モル%を越えない
割合で含有せしめると共に、酸化亜鉛及び酸化カ
ドミウムからなる群より選ばれた少なくとも1種
の10モル%以下を含有せしめてなる高誘電率系磁
器製造用原料組成物。 2 チタン酸バリウムまたはチタン酸バリウムを
生成し得る磁器原料組成物中に、酸化アンチモ
ン、酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より
選ばれた少なくとも1種を、10モル%を越えない
割合で含有せしめると共に、(A)酸化亜鉛及び酸化
カドミウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種の10モル%以下と、(B)酸化リチウム、酸化ナト
リウム及び酸化カリウムからなる群より選ばれた
少なくとも1種の10モル%以下とを含有せしめて
なる高誘電率系磁器製造用原料組成物。 3 チタン酸バリウムまたはチタン酸バリウムを
生成し得る磁器原料組成物中に、酸化アンチモ
ン、酸化ニオブ及び酸化タンタルからなる群より
選ばれた少なくとも1種を、10モル%を越えない
割合で含有せしめ、且つ(A)酸化亜鉛及び酸化カド
ミウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の
10モル%以下と(B)酸化リチウム、酸化ナトリウム
及び酸化カリウムからなる群より選ばれた少なく
とも1種の10モル%以下とを含有せしめると共
に、更に酸化銅、酸化ベリリウム及び酸化イツト
リウムからなる群より選ばれた少なくとも1種
を、5モル%を越えない割合で含有せしめてなる
高誘電率系磁器製造用原料組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57064569A JPS58181205A (ja) | 1982-04-16 | 1982-04-16 | 高誘電率系磁器製造用原料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57064569A JPS58181205A (ja) | 1982-04-16 | 1982-04-16 | 高誘電率系磁器製造用原料組成物 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3054084A Division JPH04214070A (ja) | 1991-02-25 | 1991-02-25 | 高誘電率系磁器製造用原料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58181205A JPS58181205A (ja) | 1983-10-22 |
| JPH0411964B2 true JPH0411964B2 (ja) | 1992-03-03 |
Family
ID=13261985
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57064569A Granted JPS58181205A (ja) | 1982-04-16 | 1982-04-16 | 高誘電率系磁器製造用原料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58181205A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5037009B2 (ja) * | 2005-12-20 | 2012-09-26 | サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. | 焼結体及びセラミックコンデンサ並びにこれらの製造方法 |
| JP5760890B2 (ja) * | 2011-09-16 | 2015-08-12 | Tdk株式会社 | 誘電体磁器組成物および電子部品 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5553006A (en) * | 1978-10-13 | 1980-04-18 | Suwa Seikosha Kk | Dielectric material and method of manufacturing same |
-
1982
- 1982-04-16 JP JP57064569A patent/JPS58181205A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58181205A (ja) | 1983-10-22 |
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