JPH0424478B2 - - Google Patents

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JPH0424478B2
JPH0424478B2 JP61286206A JP28620686A JPH0424478B2 JP H0424478 B2 JPH0424478 B2 JP H0424478B2 JP 61286206 A JP61286206 A JP 61286206A JP 28620686 A JP28620686 A JP 28620686A JP H0424478 B2 JPH0424478 B2 JP H0424478B2
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moisture
fiberboard
inorganic
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alkali metal
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Sakio Koyama
Akira Matsuoka
Kozo Takayama
Kazuhiro Sakamoto
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、防火性を有し、且つ、木材素板と同
等以上の吸放湿性を発揮して内装用の建築用板材
として使用した時に、住宅やビルあるいは美術館
等の室内空間の湿度状態を、快適な状態に保つよ
うに湿度調整を行う事が出来る吸放湿性無機質繊
維板に関するものである。 (従来技術とその問題点) 従来、日本建築には多くの木質材料が使用さ
れ、木材特有の吸放湿作用によつて、木質の内装
材料を使用した空間は、木材が周囲の湿度環境と
の関係で吸湿と放湿とを繰り返して、室内が極度
に乾燥したり、また逆に多湿になつたりすること
がないという利点を有していた。 即ち、木材素板の吸湿性は、木材の中でも吸放
湿性の高い25mm杉板例の場合、温度が25℃で相対
湿度が40%の状態から80%の多湿状態にすると約
80g/m2・日の吸湿性を有し、この吸湿状態から
逆に25℃の温度条件下で相対湿度80%から40%に
除湿した時には、同様に約80g/m2・日の放湿を
行うものであり、室内の湿度条件が80%に近付く
ような環境に向かえば吸湿し、50%以下に近付く
ような乾燥の方向に向かえば吸収した湿気を放湿
して、室内の湿度条件を自然とコントロールする
機能を有しており、このような木質材を内装材料
として多く使うことで、生活空間や美術品の保管
スペースの相対湿度が自然に調整出来ていたもの
である。 しかしながら、近年は、内装材料に防火性が要
求されることから木質の内装材料の使用範囲が制
限されたり、タイルやセメント等の不燃材料など
に置き換わるなどして、室内の調湿機能が不十分
となりやすかつた。 特に、天井材は防火の面から木質材の使用が減
少し、防火性と断熱性及び吸音性に優れた無機質
繊維板が多く使用されている。 しかし、無機質繊維板としては従来から岩綿や
鉱滓綿などが知られているが、これらは防火性に
優れている反面、木質素板に比べて吸湿・放湿に
よる湿度調整機能が極端に低いために、例えば、
冬の暖房効率を重視した気密性の高い居室構造の
内装材として使用した場合、温度変化によつて相
対湿度が著しく且つ頻繁に変化する事になる。 このため、長時間の暖房を行うと室内の相対湿
度が低下して皮膚がかさついたり、静電気が生じ
易くなり、又、喉の痛みなどを招いたりしていて
快適な湿度状態とはいえなかつた。 従つて、相対湿度が50%を下回るような湿度状
態となると、湿度を保つために、加湿器などで室
内の湿気を補つて快適な湿度環境を保つ工夫が必
要であつた。 又、逆に暖房を切れば、相対湿度が上がつて、
ジメジメとした湿度環境になつてしまい、相対湿
度が80%を上回るような湿度状態になると不快感
を招き易いという問題があつた。 このような問題を改善するには、無機質繊維板
に吸放湿材料を加えて調湿機能を付与することが
考えられるが、パルプ等の植物質繊維を無機質繊
維中に混合して吸放湿性を付与する場合、木質素
板と同等以上の吸放湿性を発揮させるには大量
の、植物質繊維を混合せねばならず、無機質繊維
板の防火性能が損なわれてしまう。 又、紙おむつ等で使用されている高吸水性樹脂
(特開昭57−80403号、特開昭59−189103号)を混
合して吸放湿性を付与すると、高吸水性樹脂は吸
湿で数十倍から数百倍に容積が膨潤して強度低下
や寸法変化が大きくなるという問題がある。 又、吸水性樹脂は、水分を取り込むとOH基等
との化学結合で水分子が強く結合されていて、放
湿速度が非常に遅く、室内の相対湿度が50%以下
に低下しても室内への放湿量が少なく、吸湿した
湿気がいつまでも繊維板内部に残つて室内の乾燥
状態が長く続いて木材のようなスムーズな放湿性
が期待出来ないものであつた。 一方、食品包装などの乾燥材で、パルプにシリ
カゲル等の無機質の吸放湿剤を20重量%以上混合
してシート状に形成したシリカゲル含有紙による
乾燥材が特開昭54−101910号で知られているが、
シリカゲル等の無機質の吸放湿剤は、乾燥剤用途
に使用されているように、量が多くなると吸湿性
は向上するが、逆に一度吸着すればその湿気を放
湿し難くなるという性質を有しており、特に紙の
状態にして緻密な密度で抄きこんでしまうと、湿
気が紙の中に取り込まれる一方で、自然な放湿が
少なく、表面を加熱したり強制的に風を送つたり
しないと、内部に吸湿した湿気が外気まで放湿さ
れず、通常の生活環境の温度や湿度条件の下で
は、放湿性が不十分であり、生活空間への適切な
湿度調整機能が得られないものであつた。 又、シリカゲルは、大きな塊の状態で繊維板の
中に入り込むと、シリカゲルの塊の中を空気が通
らないために吸着した湿気がシリカゲルの塊の表
面から、わずかづつしか放湿されず、例えば温度
が25℃のような生活環境の温度条件下で相対湿度
が50%以下の乾燥状態になつても、吸着した湿気
の数%しか放湿されず、放湿作用が極めて小さい
ものになつてしまうという問題点があり、単位時
間当たりの吸湿量とのバランスが取れず、吸湿性
だけが強い板になり、放湿に対する応答速度が遅
くて木材素板のようなスムーズな放湿性が期待出
来ないものであつた。 本発明は、このような問題点を解決したもので
あり、無機質繊維を主体として抄造して得た無機
質繊維板で、防火性を損なう事なく住宅や美術館
の空間の相対湿度に応じて吸湿と放湿とを繰り返
し発揮し得る構成を鋭意研究の結果、無機質繊維
板の密度を湿気が通過し易い密度にすると共に、
ポリアクリル酸ナトリウムやケイ酸ナトリウムを
硬化もしくはゲル化させたアルカリ金属塩化合物
の粒子を、無機質繊維板の繊維間空隙より小さい
サイズで内添保持させて、上記粒子の回りに繊維
間空隙による通気空間と十分な吸放湿空間を確保
した構成にして木材素板と同等以上の吸放湿性を
具備させた吸放湿性無機質繊維板を提供するもの
である。 (問題点を解決するための手段) 本発明の吸放湿性無機質繊維板は、前記問題点
を解決するために、無機質繊維を主体として抄造
して得られた比重0.3〜0.5の多孔質の無機質繊維
板であつて、無機質繊維同士が2〜10重量%のポ
リビニールアルコール、スターチ、メラミン、フ
エノールから選ばれた1種または2種以上の結合
剤により結合されていると共に、繊維板内部にポ
リアクリル酸ナトリウムやケイ酸ナトリウムを硬
化もしくはゲル化させたアルカリ金属塩化合物の
粒子が、上記無機質繊維板の繊維間空隙より粒径
が小さい5〜50μの大きさで3〜20重量%の割合
で内添保持されてなり、25℃の温度条件下で、相
対湿度を50%から80%に加湿した時の繊維板片面
の単位面積当たりの吸湿量が80g/m2・日以上
で、且つ、25℃の温度条件下で相対湿度を80%か
ら50%に除湿した時の上記片面の単位面積当たり
の放湿量が80g/m2・日以上の吸放湿性を具備さ
せるという技術的構成を採用しているものであ
る。 (実施例) 本発明の吸放湿性無機質繊維板は、岩綿や鉱滓
綿などの無機質繊維を抄造して得られた繊維板で
あつて、無機質繊維同士が結合剤により結合され
ていると共に繊維板内部にポリアクリル酸ナトリ
ウムやケイ酸ナトリウムを硬化もしくはゲル化さ
せた金属塩化合物の粒子が内添保持されているも
のであり、木材素板と同等以上の吸放湿性を有す
るものである。無機質繊維板の比重は、0.3〜0.5
の多孔質のもので構成されており、無機質繊維板
の繊維間空隙を空気及び湿気が流通しやすい密度
にして結合剤で繊維同士を結合しているものであ
る。 結合剤としては、スターチやフエノール樹脂、
メラミン樹脂あるいはポリビニールアルコールを
単独または複合して使用できるが無機質繊維板の
防火性の保持と繊維間空隙の通気性確保のため、
結合剤の添加量は、無機質繊維板の2〜10重量%
として形成する。 すなわち結合剤の量が10重量%を超えると無機
質繊維同士の繊維間空隙が結合剤で充填される割
合が大きくなり、上記のアルカリ金属塩化合物粒
子を該繊維間空隙に十分保持させることが困難で
あると共に、繊維板内部の通気性が低下してしま
い、内部に保持させた上記の粒子の周囲の空気の
流動性が低下して吸湿した湿気の放湿が遅くなり
木材同等の放湿性が達成出来ないためである。 尚、結合剤は、上記無機質繊維の繊維間空隙よ
りも小さいサイズで、3〜20重量%の割合で繊維
間空隙に内添保持されている。 具体的には、比重が0.3から0.5の無機質繊維板
の空隙は、平均30から50μの間隔を有しており、
上記アルカリ金属塩化合物の粒子はこれより小さ
いサイズで繊維間空隙内に保持されている。 ここで、アルカリ金属塩化合物の粒子の内添量
を3から20重量%の割合とした理由は、無機質繊
維板の内部に湿気の放湿空間を保持しながら木材
と同等以上の吸放湿性を無機質繊維板の繊維間空
隙で発揮させるためであり、3重量%未満では、
相対湿度に対する吸放湿の応答速度は速くなる
が、吸湿量及び放湿量が木材素板より劣り、室内
の湿度調整機能が不足するためである。 又、20重量%を超えて添加すけば、木材の吸湿
量をはるかに上回つて吸湿量が大きくなりすぎ、
室内の相対湿度が低下しても吸収した湿気がいつ
までも放湿され難く、乾燥状態に対する放湿の応
答速度が遅いと共に、無機質繊維板の繊維間空隙
を充填して繊維板内部の空気の流通が低下し、吸
収した湿気のほとんどがそのまま繊維板の内部に
残つてしまうためである。 上記のような無機質繊維板の比重と、硬化もし
くはゲル化させたアルカリ金属塩化合物の粒子サ
イズ及び内添量によつて、繊維板全体の吸放湿量
は、25℃の温度条件下で相対湿度を50%から80%
に加湿した時の繊維板片面の単位面積当たりの吸
湿量が80g/m2・日以上で、且つ、25℃の温度条
件下で相対湿度を80%から50%に除湿した時の上
記片面の単位面積当たりの放湿量が80g/m2・日
以上になり、木材素板と同等以上の吸放湿性が発
揮されるものである。 このようなアルカリ金属塩化合物の粒子を無機
質繊維板に内添させる方法としては、湿式抄造時
に定着剤と共に添加する方法と、抄造して得られ
たマツトに強制的に含浸させる方法等を採用する
ことが出来る。 前者の方法、即ち、スラリー中に結合剤と共に
アルカリ金属塩化合物の粒子を添加する方法の場
合、ロツクウール等の無機質繊維にメラミン、ポ
リビニールアルコール、フエノール、スターチか
ら選ばれた結合剤と共に、粒度を調整したポリア
クリル酸ナトリウム又はケイ酸ナトリウムの硬化
ないしはゲル化物即ち本発明でいうアルカリ金属
塩とアニオン系定着剤を添加して抄造し、しかる
後乾燥するものであり、この方法によれば、無機
質繊維板の内部全体に亘つて吸放湿性を均一に付
与する事が出来る。 上記方法において、ポリアクリル酸ナトリウム
は、分子間の架橋によつて水中でゲル化するため
にスラリー中に添加・攪拌してスラリーの水中で
ゲル状物を生成させておき、そのサイズ調整を行
いながら無機質繊維の交錯部分に定着させる事が
可能であり、水溶性のケイ酸ナトリウムをそのま
ま使用する場合に比べて白水への流出や乾燥時に
おけるマイグレーシヨン(水分の移動に伴つてア
ルカリ金属塩が表層部分に多く移行してしまう現
象)の発生はなく、内部に均一に分散、内添させ
ることが出来るものである。 また、水性スラリー中にアルカリ金属塩化合物
の粒子を混合して抄造する方法においては、ケイ
酸ナトリウムの場合、予め酸によつて中和させて
非水溶性のゲル状物にしてから添加するか、若し
くは、グリオキザール、マレインジアルデヒド等
の硬化剤と反応させてゲル化してからスラリー中
に添加すると、抄造時に白水中にこれら硬化ない
しはゲル化粒子が流出してしまう事がなく、繊維
板の内部に十分保持させる事が出来る。 このように、ケイ酸ナトリウムを予め酸や硬化
剤と反応させてゲル化すると、ゲル状物が凝集し
て大きな塊になるので、このままでは繊維板の繊
維間空隙を充填して放湿性の遅い板となるので、
繊維間空隙よりも小さいサイズになるまで十分粉
砕して混入する。 粉砕は、50μ以下の範囲で、平均が5から30μ
のサイズにするのがよい。 尚、ケイ酸ナトリウムと酸、あるいは硬化剤を
スラリー中に直接添加してスラリー内でゲル化さ
せてもよいが、この時にはゲル状物が大きな塊に
ならないように十分スラリーを攪拌して抄造され
る。 一方後者の含浸による方法の場合、予めゲル化
して粒度調整を行つたケイ酸ナトリウムの分散水
溶液を、無機質繊維を結合剤とともに抄造して得
たウエツトマツトの表面に塗布すると共に、この
マツトの裏面側より真空吸引等で無機質繊維板の
空隙内部に内添保持させる方法で形成できる。 この方法では、吸放湿性が要求される繊維板の
表層部に多く内添保持できるので、この表層部を
室内側に向けて施工すると、室内に対する吸放湿
の反応速度を一層速くすることができる。 尚、この場合内部への含浸深さを例えば1/2厚
さにする場合、6〜10重量%の割合で含有させる
のがよい。 又、無機質繊維板は、古紙パルプ等の有機繊維
を含むものでもよいが、防火上その含有量は3重
量%以下が望ましい。 (作用) 本発明の吸放湿性無機質繊維板は、無機質繊維
を主体として抄造して得られた比重0.3〜0.5の多
孔質の無機質繊維板であつて、無機質繊維同士が
2〜10重量%のポリビニールアルコール、スター
チ、メラミン、フエノールから選ばれた1種また
は2種以上の結合剤により結合されていると共
に、繊維板内部にポリアクリル酸ナトリウムやケ
イ酸ナトリウムを硬化もしくはゲル化させたアル
カリ金属塩化合物の粒子が、上記無機質繊維板の
繊維間空隙より粒径が小さい5〜50μの大きさで
3〜20重量%の割合で内添保持されてなり、25℃
の温度条件下で、相対湿度を50%から80%に加湿
した時の繊維板の片面の単位面積当たりの吸湿量
が80g/m2・日以上で且つ、25℃の温度条件下で
相対湿度を80%から50%に除湿した時の上記片面
の単位面積当たりの放湿量が80g/m2・日以上の
吸放湿性を具備させてあるので、無機質繊維の防
火性を損なわず、吸湿は勿論、放湿においても木
材素板と同等以上の単位時間当たりの放湿量を有
しており、生活空間において、相対湿度が50%以
下の乾燥した状態に対しては、内部に吸収した湿
気をスムーズに放湿して湿度環境を調整し得るも
のである。 (実施例) 次に本発明の具体的実施例を示す。 《実施例 1》 ロツクウール ……92重量% ポリビニールアルコール ……5重量% ポリアクリル酸ナトリウム ……3重量% 定着剤(アクリルアマイド系、 アニオン性) ……0.01重量% 上記配合組成物を水中に投入、攪拌してスラリ
ーとし、このスラリーを丸網抄造機により抄造し
て無機質繊維のウエツトマツトを形成し、このウ
エツトマツトをドライヤにて高温乾燥して比重が
0.38の無機質繊維板を得た。 《実施例 2》 ケイ酸ナトリウム水溶液に硫酸を添加して両者
を中和反応させてゲル状化したケイ酸ナトリウム
の硫酸塩を沈殿させた後、このゲル状ケイ酸ナト
リウム塩に多量の水を添加してビーターにて更に
細かく30μ程度まで粉砕すると共に未反応のケイ
酸ナトリウム分及び硫酸分を希釈して反応液の温
度を室温まで低下させた。 次いで、上記ゲル状のケイ酸ナトリウム塩の分
散液をロツクウールのスラリー中に、 ロツクウール ……90重量% スターチ ……5重量% ゲル状ケイ酸ナトリウム ……5重量% 定着剤 ……0.01重量% の固形分の混合比で投入、攪拌して丸網抄造機に
より抄造して無機質繊維のウエツトマツトを形成
し、このウエツトマツトをドライヤーにて乾燥し
て比重0.38の無機質繊維板を得た。 上記実施例1〜2の方法により得られた無機質
繊維板を各々A,Bとし、実施例2においてケイ
酸ナトリウムのゲル粒子を添加せずに従来方法で
抄造成形した無機質繊維板をCとしてその吸放湿
性を比較表にて示す。 尚、吸放湿実験は温度25℃、相対湿度50%の環
境条件から、温度25℃、相対湿度80%の多湿な環
境条件にしたときの無機質繊維板の1日の吸湿量
と、この吸湿された無機質繊維板をこれとは逆に
温度25℃、相対湿度80%の多湿な環境条件から温
度25℃、相対湿度50%の環境条件に変化させた時
の1日の放湿量を検出することにより行つた。
【表】 上記表から明らかなように、本発明の実施例1
及び2より得られた無機質繊維板は、従来の無機
質繊維板に比べて優れた吸放湿性を奏するもので
あり、従つて内装材に使用した場合に、室内の相
対湿度に即応して効果的な調湿機能を発揮するも
のである。 (発明の効果) 以上のように、本発明の無機質繊維板によれ
ば、無機質繊維を主体として抄造して得られた比
重0.3〜0.5の多孔質の無機質繊維板であつて、無
機質繊維同士が2〜10重量%のポリビニールアル
コール、スターチ、メラミン、フエノールから選
ばれた1種または2種以上の結合剤により結合さ
れていると共に、繊維板内部にポリアクリル酸ナ
トリウムやケイ酸ナトリウムを硬化もしくはゲル
化させたアルカリ金属塩化合物の粒子が、上記無
機質繊維板の繊維間空隙より粒径が小さい5〜
50μの大きさで3〜20重量%の割合で内添保持さ
れてなり、25℃の温度条件下で、相対湿度を50%
から80%に加湿した時の繊維板の片面の単位面積
当たりの吸湿量が80g/m2・日以上で且つ、25℃
の温度条件下で相対湿度を80%から50%に除湿し
た時の上記片面の単位面積当たりの放湿量が
80g/m2以上の吸放湿性を具備させてあるので、
無機質繊維板が多孔質で空気及び湿気を通し易い
ものであり、繊維板内部に保有せしめたアルカリ
金属塩化合物の粒子が十分に吸放湿性を発揮する
と共に、吸放湿で該化合物が膨潤、収縮しても繊
維板の空隙部内で化合物が膨潤や収縮を繰り返す
だけであり、繊維板全体が収縮する事なく、寸法
安定性に優れ、又、上記アルカリ金属塩化合物の
粒子が吸湿した時においても、無機質繊維自体は
湿気で寸法変化することがなく、しかも該無機質
繊維同士は結合剤によつて結合されているため、
繊維同士の結合が緩むことなく、吸湿時における
繊維板の膨潤や強度低下、変形等が生じる事がな
く、これによつて天井材等に用いてもサグ(垂れ
下がり)の発生がないものである。 更に、上記アルカリ金属化合物の粒子を無機質
繊維板の内部全体に亘つて均一に含有させておく
事によつて内装材として使用した場合に、壁材等
で壁体内が多湿になると吸湿して室内側の面から
放湿する等の両面で接する空間での調湿を行うこ
とができ、アルカリ金属塩化合物の粒子を無機質
繊維板の片面にのみ密に分布含有させておけば、
該片面側を室内に向けた状態で天井材として用い
た場合に、吸湿した湿気をそのまま天井材中に保
持して天井裏の湿度状態に関係なく室内側のみで
吸湿を行う。 更に、以上のような構造であるので、吸放湿性
を具備するにも拘わらず、無機質繊維板の防火性
を損なう事がなく、木材素板と同等以上の吸放湿
性能を有しており、住宅や美術館等の湿度状態を
気温が25℃程度の生活環境下で相対湿度が50から
80%の範囲で変化しようとする時に、湿度が大き
く変化しないように吸湿と放湿を行つて、湿度条
件の調整を行う事が出来るものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 無機質繊維を主体として抄造して得られた比
    重0.3〜0.5の多孔質の無機質繊維板であつて、無
    機質繊維同士が2〜10重量%のポリビニールアル
    コール、スターチ、メラミン、フエノールから選
    ばれた1種または2種以上の結合剤により結合さ
    れていると共に、繊維板内部にポリアクリル酸ナ
    トリウムやケイ酸ナトリウムを硬化もしくはゲル
    化させたアルカリ金属塩化合物の粒子が、上記無
    機質繊維板の繊維間空隙より粒径が小さい5〜
    50μの大きさで3〜20重量%の割合で内添保持さ
    れてなり、25℃の温度条件下で、相対湿度を50%
    から80%に加湿した時の繊維板の片面の単位面積
    当たりの吸湿量が80g/m2・日以上で、且つ、25
    ℃の温度条件下で相対湿度を80%から50%に除湿
    した時の上記片面の単位面積当たりの放湿量が
    80g/m2・日以上の吸放湿性を具備させた事を特
    徴とする吸放湿性無機質繊維板。アルカリ金属
    塩化合物の粒子が無機質繊維板の片面側表層部に
    おいては密に、他面側表層部においては疎に内添
    保持されている事を特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の吸放湿性無機質繊維板。アルカリ金
    属塩化合物の粒子が無機質繊維板の内部に均一に
    内添保持されている事を特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の吸放湿性無機質繊維板。
JP28620686A 1985-12-03 1986-12-01 吸放湿性無機質繊維板 Granted JPS62257500A (ja)

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JP27229085 1985-12-03

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