JPH0429207B2 - - Google Patents
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- JPH0429207B2 JPH0429207B2 JP62322992A JP32299287A JPH0429207B2 JP H0429207 B2 JPH0429207 B2 JP H0429207B2 JP 62322992 A JP62322992 A JP 62322992A JP 32299287 A JP32299287 A JP 32299287A JP H0429207 B2 JPH0429207 B2 JP H0429207B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵
抗体に関し、さらに詳しくは、避雷器などの過電
圧保護装置に使用される電圧非直線抵抗体の製造
方法に関するものである。 (従来の技術) 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体は、
そのすぐれた非直線電圧−電流特性から電圧安定
化あるいはサージ吸収を目的とした避雷器やサー
ジアブソーバに広く利用されている。この電圧非
直線低抗体は、主成分の酸化亜鉛に電圧非直線性
を発現する少量のビスマス、アンチモン、コバル
ト、マンガン等の酸化物を添加し、混合、造粒、
成形したのち焼成し好ましくは側面高抵抗層を形
成するため無機物質を塗布した後焼成し、その焼
結体に電極を取り付けることにより構成されてい
る。 このようにして得られた電圧非直線抵抗体を大
きなサージ吸収を目的とする避雷器に適用する場
合には、電圧非直線邸抗体の放電耐量は大きいこ
とが望ましい。電圧非直線邸抗体の放電耐量は、
4/10マイクロ秒の波形のインパルス電流を5分隔
隙で2回印加し、電圧非直線抵抗体が破壊または
沿面閃絡を起こすまで、電流値ステツプアツプし
ていつたときの破壊または沿面閃絡を起こさない
最大電流で表わすことができる。 電圧非直線抵抗体の放電耐量は焼結体中のボイ
ドに依存するものと考えられる。すなわち、4/10
マイクロ秒の波形のインパルス電流を印加したと
きの破壊は熱応力によるものと考えられるので、
ボイドをなくして焼結体の機械的強度を高めれ
ば、放電耐量の向上が期待される。また、ボイド
が存在すると電流方向に直交するボイド先端に電
流が集中し、4/10マイクロ秒のような短時間で
は、まわりへの熱伝導が小さいため局部的な温度
上昇を招く。この温度上昇により熱応力が発生
し、熱応力が焼結体の機械的強度を上回つた場合
は破壊に至る。このため、焼結体の機械的強度を
高めるとともに、電流集中を生じにくくする目的
で、ボイドを除去することが望ましい。焼結体中
からのボイドの除去については、焼成工程の昇温
工程中800℃〜1150℃までを大気圧以下の減圧状
態でで行う方法が、特開昭58−28802号公報にお
いて開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、特開昭58−28802号公報記載の
製造方法においては、ボイド減少の効果は2ミリ
秒の矩形波電流により評価される放電耐量(以
下、2ms矩形波電流放電耐量と表わす)の向上
が示されているのみで、4/10マイクロ秒の波形の
インパルス電流により評価される放電耐量(以
下、4/10μsインパルス電流放電耐量と表わす)対
しては不明であつた。2ms矩形波電流放電耐量
と4/10μsインパルス電流放電耐量は、それぞれの
破壊の形態が前者で貫通破壊、後者で裂損破壊と
異なるように、本来、性質の異なるものである。
従つて、ボイドの影響は2ms矩形波電流放電耐
量と4/10μsインパルス電流放電耐量で異なるもの
と考えられる。ここで、貫通破壊とは、電圧非直
線抵抗体に直径1ミリメートル程度の貫通孔が生
じ、電圧非直線抵抗体の抵抗が1KΩ以下となつ
て非直線電圧−電流特性が失われる破壊をいう。
また、裂損破壊とは、電圧非直線低抗体にクラツ
クが入つたり、電圧非直線抵抗体がばらばらに砕
けて飛散する破壊という。前記したように、裂損
破壊の原因はインパルス電流印加時の熱応力と考
えられている。 また、特開昭58−28802号公報記載の製造方法
においては、1150℃までは減圧下すなわち酸素分
圧の低い状態で焼成しているため、焼成工程の昇
温工程中1150℃を越えてはじめて焼結体の酸化が
開始される。そのため、焼結体寸法がたとえば直
径25mm、厚さ20mmのように直径、厚さともにある
程度以上大きい場合には、数時間の焼成保持では
ボイドは減少するものの、焼結体の酸化が内部ま
で十分行われず、通常の大気中焼結品と同等の非
直線電圧−電流特性が得られない欠点があつた。
また、焼結体の内部まで酸化を進めるために焼成
の保持時間を長くした場合には、Bi2O3成分が蒸
発するため不均一な焼結体しか得られないという
欠点があつた。 さらに、通常の避雷器等の過電圧保護装置にお
いては、沿面閃絡を防止するために電圧非直線抵
抗体の側面に高抵抗層を設ける必要がある。高抵
抗層は、通常、被焼成物の側面に無機物質を塗布
し、この無機物質と被焼成物側面を焼成により反
応させて形成されている。このため側面高抵抗層
の密着性も良い。従つて、側面に塗布した無機物
質は、焼成時に被焼成物が収縮しても剥離しない
ことが重要である。しかし、前記した特開昭58−
28802号公報記載の製造方法では850℃付近の温度
で被焼成物が急激に収縮するため、塗布した無機
物質と被焼成物の収縮に大きな差を生じ、無機物
質が剥離してしまう。このため、電圧非直線抵抗
体の側面に密着性良くかつ一様に高抵抗層を形成
できないという欠点があつた。 本発明の目的は上述した不具合を解消して、高
密度かつ十分な非直線電圧−電流特性をもつた焼
結体を得ることができ、しかも側面高抵抗層の形
成も容易な電圧非直線抵抗体の製造方法を提供し
ようとするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法は、主成
分の酸化亜鉛に焼成後に焼結体自身に電圧非直線
性を発現させる添加物の少なくとも1種以上を添
加し、混合、造粒、成形したのち、大気圧より低
い減圧状態でかつ温度850〜1000℃で一次焼成工
程を実施し、次いで被焼成体の少なくとも側面に
焼成後に高抵抗層を形成する無機物質を塗布し、
さらに少なくとも前記一次焼成工程よりも高い酸
素分圧を有する酸化性雰囲気ものとでかつ温度
1050〜1300℃で二次焼成工程を実施することを特
徴とするものである。 (作用) 上述した構成において、減圧下で行う一次焼成
(仮焼)工程と、焼結体の酸化を行う二次焼成
(本焼)工程とが分離されているため、ボイドが
二次焼成工程において除去されるのに十分な下地
を、減圧下の一次焼成工程で作製するとともに、
二次焼成工程においてボイドが除去され、かつ焼
結体の酸化が十分進行するため、高密度であると
同時に十分な非直線電圧−電流特性を有する焼結
体が得られ、放電耐量も向上する。 また、本発明の電圧非直線低抗体の製造方法
は、一次焼成工程で被焼成物の収縮をほぼ完了さ
せたのち、高抵抗層形成のための無機物質を塗布
して二次焼成工程を実施しているので、二次焼成
工程での収縮がほとんどなく、側面塗布物質の剥
離がなくなるため、密着性の良好な側面高抵抗層
を得ることができる。 なお、本発明の製造方法の一次焼成工程は減圧
下で行うため、添加物の1種として例えばBi2O3
のように蒸気圧の高い化合物を用いた場合は、大
気中と比べてBi2O3が蒸発しやすいため、被焼成
物からのBi2O3蒸発を抑制するために、主成分と
しての酸化亜鉛と少なくともBi2O3とを含む粉粒
体に埋め込んで焼成することが好ましい。また、
この粉粒体は被焼成物と同一化学成分を含有して
いるとさらに好ましい。減圧下におけるこのよう
な埋め込み焼成の効果は、以下のように説明でき
る。粉粒体の外側付近では粉粒体中のBi2O3のよ
うな高蒸気圧成分の蒸発がさかんに進むが、被焼
成物の表面付近ではBi2O3蒸気が飽和状態に近く
なるため、被焼成物からのBi2O3蒸発は抑制され
る。一方、被焼成物の収縮により抜け出た空気
は、付近のBi2O3蒸気圧は高いものの、空気を構
成する窒素と酸素の分圧は、減圧により低くなつ
ているので、系外に排出される。通常知られてい
る大気圧下での埋め込み焼成では空気の抜け出し
も抑制されるので、このような効果は得られな
い。このような効果を得るためには、被焼成物を
取り囲む粉粒体の層の厚さは少なくとも10mm以上
必要であり、20mm以上であるとより好ましい。 ここで、一次焼成工程において被焼成物を粉粒
体で埋め込む方法は、被焼成物と粉粒体とが強固
に付着することなく、また被焼成物に化学組成の
不均一を生じない方法であれば、被焼成物を粉粒
体に埋没させる方法に限定されるものではない。 なお、このような一次焼成工程の埋め込み焼成
による効果は、本発明の製造方法のように一次焼
成工程と二次焼成工程とを分離している場合に得
られるものであり、二次焼成工程まで埋め込み焼
成とすると、被焼成物と埋め込みのための粉粒体
とが強固に付着し、滑らかな側面をもつた焼結体
が得られないので好ましくない。 一次焼成の温度は、被焼成物からボイドを十分
除去するため、また高抵抗層形成のために塗布し
た無機物質が剥離しないように被焼成物の収縮を
二次焼成で小さく、一次焼成で大きくするため、
さらに被焼成物と埋め込みのための粉粒体とが強
固に付着することのないようにするため、850〜
1000℃が、また二次焼成の温度は焼結体の内部ま
で十分酸化し、良好な非直線電圧−電流特性が得
られるようにするため1050〜1300℃がそれぞれ好
ましい。二次焼成工程の気圧は、主成分および添
加物の酸化を十分進行させる程度に酸素分圧を高
くする必要があり、少なくとも一次焼成工程より
も高い酸素分圧を有する酸化性雰囲気が好まし
い。雰囲気制御が容易な点で、大気圧下がさらに
好ましく、酸化性を高めるために空気や酸素を二
次焼成中に加圧することも好ましい。 (実施例) 以下、実際の例について説明する。 所定調合割合の酸化亜鉛と焼成後に焼結体自身
に電圧非直線性を発現させる添加物とを混合、造
粒、成形したのち、成形体を成形体と同一の化学
成分を有する粉粒体に10mm没するように埋め込
み、1Torrの減圧状態下において所定条件の一次
焼成を実施した。次いで、この一次焼結体の外周
側面に、電圧非直線抵抗体の側面抵抗層を形成す
るための無機物質、例えばBi2O3,Sb2O3,SiO2
から成る混合物をペースト状にして塗布し乾燥し
たのち、大気中で所定条件下の二次焼成を実施し
た。 得られた焼結体の一部について、浮力法により
嵩密度を、JIS R1601により4点曲げ強度をそれ
ぞれ測定した。また、焼結体の断面を研磨して、
光学顕微鏡によりボイドの分布状態を観察、評価
した。 別の焼結体について、その両端面を研磨しアル
ミニウムを溶射して電極を形成し、直径28mm、電
極径25mm、厚さ18mmの電圧非直線低抗体を得た。
この電圧非直線抵抗体について、電流1mAにお
ける単位厚さあたりの電圧、VlmA/mm、電流
0.1mAと1mAの間における電圧非曲線指数α
(αは1=(V/C)2で定義される。但し、Iは電
流、Vは電圧、Cは定数である。)および放電耐
量を測定した。放電耐量の測定は、4/10μsの波形
のインパルス電流を5分間隔で2回印加し、電圧
非直線抵抗体が破壊するまで電流値をステツプア
ツプする方法で行つた。電流値は20KAから開始
し、5KAステツプで増加させた。放電耐量は、
試料数n=30として、各試料が破壊する直前の電
流値の平均で表した。 酸化亜鉛と添加物の調合割合、一次焼成条件お
よび二次焼成条件、および各種特性の測定結果を
第1表に示す。 なお一次焼成を大気中で実施した例、二次焼成
を減圧下で実施した例、および一次焼成に先立つ
て成形体側面に高抵抗層形成のための無機物質を
塗布した例を、他の条件は実施例と同一として焼
結体および電圧非直線抵抗体を得、特性を測定し
た結果をそれぞれ比較例11,12,13として
第1表に合わせて示した。第1表中、ボイド評価
は、直径10μm以上のボイドが存在しないものを
○、10μm以上のボイドが認められたものを×と
して示した。
抗体に関し、さらに詳しくは、避雷器などの過電
圧保護装置に使用される電圧非直線抵抗体の製造
方法に関するものである。 (従来の技術) 酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体は、
そのすぐれた非直線電圧−電流特性から電圧安定
化あるいはサージ吸収を目的とした避雷器やサー
ジアブソーバに広く利用されている。この電圧非
直線低抗体は、主成分の酸化亜鉛に電圧非直線性
を発現する少量のビスマス、アンチモン、コバル
ト、マンガン等の酸化物を添加し、混合、造粒、
成形したのち焼成し好ましくは側面高抵抗層を形
成するため無機物質を塗布した後焼成し、その焼
結体に電極を取り付けることにより構成されてい
る。 このようにして得られた電圧非直線抵抗体を大
きなサージ吸収を目的とする避雷器に適用する場
合には、電圧非直線邸抗体の放電耐量は大きいこ
とが望ましい。電圧非直線邸抗体の放電耐量は、
4/10マイクロ秒の波形のインパルス電流を5分隔
隙で2回印加し、電圧非直線抵抗体が破壊または
沿面閃絡を起こすまで、電流値ステツプアツプし
ていつたときの破壊または沿面閃絡を起こさない
最大電流で表わすことができる。 電圧非直線抵抗体の放電耐量は焼結体中のボイ
ドに依存するものと考えられる。すなわち、4/10
マイクロ秒の波形のインパルス電流を印加したと
きの破壊は熱応力によるものと考えられるので、
ボイドをなくして焼結体の機械的強度を高めれ
ば、放電耐量の向上が期待される。また、ボイド
が存在すると電流方向に直交するボイド先端に電
流が集中し、4/10マイクロ秒のような短時間で
は、まわりへの熱伝導が小さいため局部的な温度
上昇を招く。この温度上昇により熱応力が発生
し、熱応力が焼結体の機械的強度を上回つた場合
は破壊に至る。このため、焼結体の機械的強度を
高めるとともに、電流集中を生じにくくする目的
で、ボイドを除去することが望ましい。焼結体中
からのボイドの除去については、焼成工程の昇温
工程中800℃〜1150℃までを大気圧以下の減圧状
態でで行う方法が、特開昭58−28802号公報にお
いて開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、特開昭58−28802号公報記載の
製造方法においては、ボイド減少の効果は2ミリ
秒の矩形波電流により評価される放電耐量(以
下、2ms矩形波電流放電耐量と表わす)の向上
が示されているのみで、4/10マイクロ秒の波形の
インパルス電流により評価される放電耐量(以
下、4/10μsインパルス電流放電耐量と表わす)対
しては不明であつた。2ms矩形波電流放電耐量
と4/10μsインパルス電流放電耐量は、それぞれの
破壊の形態が前者で貫通破壊、後者で裂損破壊と
異なるように、本来、性質の異なるものである。
従つて、ボイドの影響は2ms矩形波電流放電耐
量と4/10μsインパルス電流放電耐量で異なるもの
と考えられる。ここで、貫通破壊とは、電圧非直
線抵抗体に直径1ミリメートル程度の貫通孔が生
じ、電圧非直線抵抗体の抵抗が1KΩ以下となつ
て非直線電圧−電流特性が失われる破壊をいう。
また、裂損破壊とは、電圧非直線低抗体にクラツ
クが入つたり、電圧非直線抵抗体がばらばらに砕
けて飛散する破壊という。前記したように、裂損
破壊の原因はインパルス電流印加時の熱応力と考
えられている。 また、特開昭58−28802号公報記載の製造方法
においては、1150℃までは減圧下すなわち酸素分
圧の低い状態で焼成しているため、焼成工程の昇
温工程中1150℃を越えてはじめて焼結体の酸化が
開始される。そのため、焼結体寸法がたとえば直
径25mm、厚さ20mmのように直径、厚さともにある
程度以上大きい場合には、数時間の焼成保持では
ボイドは減少するものの、焼結体の酸化が内部ま
で十分行われず、通常の大気中焼結品と同等の非
直線電圧−電流特性が得られない欠点があつた。
また、焼結体の内部まで酸化を進めるために焼成
の保持時間を長くした場合には、Bi2O3成分が蒸
発するため不均一な焼結体しか得られないという
欠点があつた。 さらに、通常の避雷器等の過電圧保護装置にお
いては、沿面閃絡を防止するために電圧非直線抵
抗体の側面に高抵抗層を設ける必要がある。高抵
抗層は、通常、被焼成物の側面に無機物質を塗布
し、この無機物質と被焼成物側面を焼成により反
応させて形成されている。このため側面高抵抗層
の密着性も良い。従つて、側面に塗布した無機物
質は、焼成時に被焼成物が収縮しても剥離しない
ことが重要である。しかし、前記した特開昭58−
28802号公報記載の製造方法では850℃付近の温度
で被焼成物が急激に収縮するため、塗布した無機
物質と被焼成物の収縮に大きな差を生じ、無機物
質が剥離してしまう。このため、電圧非直線抵抗
体の側面に密着性良くかつ一様に高抵抗層を形成
できないという欠点があつた。 本発明の目的は上述した不具合を解消して、高
密度かつ十分な非直線電圧−電流特性をもつた焼
結体を得ることができ、しかも側面高抵抗層の形
成も容易な電圧非直線抵抗体の製造方法を提供し
ようとするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法は、主成
分の酸化亜鉛に焼成後に焼結体自身に電圧非直線
性を発現させる添加物の少なくとも1種以上を添
加し、混合、造粒、成形したのち、大気圧より低
い減圧状態でかつ温度850〜1000℃で一次焼成工
程を実施し、次いで被焼成体の少なくとも側面に
焼成後に高抵抗層を形成する無機物質を塗布し、
さらに少なくとも前記一次焼成工程よりも高い酸
素分圧を有する酸化性雰囲気ものとでかつ温度
1050〜1300℃で二次焼成工程を実施することを特
徴とするものである。 (作用) 上述した構成において、減圧下で行う一次焼成
(仮焼)工程と、焼結体の酸化を行う二次焼成
(本焼)工程とが分離されているため、ボイドが
二次焼成工程において除去されるのに十分な下地
を、減圧下の一次焼成工程で作製するとともに、
二次焼成工程においてボイドが除去され、かつ焼
結体の酸化が十分進行するため、高密度であると
同時に十分な非直線電圧−電流特性を有する焼結
体が得られ、放電耐量も向上する。 また、本発明の電圧非直線低抗体の製造方法
は、一次焼成工程で被焼成物の収縮をほぼ完了さ
せたのち、高抵抗層形成のための無機物質を塗布
して二次焼成工程を実施しているので、二次焼成
工程での収縮がほとんどなく、側面塗布物質の剥
離がなくなるため、密着性の良好な側面高抵抗層
を得ることができる。 なお、本発明の製造方法の一次焼成工程は減圧
下で行うため、添加物の1種として例えばBi2O3
のように蒸気圧の高い化合物を用いた場合は、大
気中と比べてBi2O3が蒸発しやすいため、被焼成
物からのBi2O3蒸発を抑制するために、主成分と
しての酸化亜鉛と少なくともBi2O3とを含む粉粒
体に埋め込んで焼成することが好ましい。また、
この粉粒体は被焼成物と同一化学成分を含有して
いるとさらに好ましい。減圧下におけるこのよう
な埋め込み焼成の効果は、以下のように説明でき
る。粉粒体の外側付近では粉粒体中のBi2O3のよ
うな高蒸気圧成分の蒸発がさかんに進むが、被焼
成物の表面付近ではBi2O3蒸気が飽和状態に近く
なるため、被焼成物からのBi2O3蒸発は抑制され
る。一方、被焼成物の収縮により抜け出た空気
は、付近のBi2O3蒸気圧は高いものの、空気を構
成する窒素と酸素の分圧は、減圧により低くなつ
ているので、系外に排出される。通常知られてい
る大気圧下での埋め込み焼成では空気の抜け出し
も抑制されるので、このような効果は得られな
い。このような効果を得るためには、被焼成物を
取り囲む粉粒体の層の厚さは少なくとも10mm以上
必要であり、20mm以上であるとより好ましい。 ここで、一次焼成工程において被焼成物を粉粒
体で埋め込む方法は、被焼成物と粉粒体とが強固
に付着することなく、また被焼成物に化学組成の
不均一を生じない方法であれば、被焼成物を粉粒
体に埋没させる方法に限定されるものではない。 なお、このような一次焼成工程の埋め込み焼成
による効果は、本発明の製造方法のように一次焼
成工程と二次焼成工程とを分離している場合に得
られるものであり、二次焼成工程まで埋め込み焼
成とすると、被焼成物と埋め込みのための粉粒体
とが強固に付着し、滑らかな側面をもつた焼結体
が得られないので好ましくない。 一次焼成の温度は、被焼成物からボイドを十分
除去するため、また高抵抗層形成のために塗布し
た無機物質が剥離しないように被焼成物の収縮を
二次焼成で小さく、一次焼成で大きくするため、
さらに被焼成物と埋め込みのための粉粒体とが強
固に付着することのないようにするため、850〜
1000℃が、また二次焼成の温度は焼結体の内部ま
で十分酸化し、良好な非直線電圧−電流特性が得
られるようにするため1050〜1300℃がそれぞれ好
ましい。二次焼成工程の気圧は、主成分および添
加物の酸化を十分進行させる程度に酸素分圧を高
くする必要があり、少なくとも一次焼成工程より
も高い酸素分圧を有する酸化性雰囲気が好まし
い。雰囲気制御が容易な点で、大気圧下がさらに
好ましく、酸化性を高めるために空気や酸素を二
次焼成中に加圧することも好ましい。 (実施例) 以下、実際の例について説明する。 所定調合割合の酸化亜鉛と焼成後に焼結体自身
に電圧非直線性を発現させる添加物とを混合、造
粒、成形したのち、成形体を成形体と同一の化学
成分を有する粉粒体に10mm没するように埋め込
み、1Torrの減圧状態下において所定条件の一次
焼成を実施した。次いで、この一次焼結体の外周
側面に、電圧非直線抵抗体の側面抵抗層を形成す
るための無機物質、例えばBi2O3,Sb2O3,SiO2
から成る混合物をペースト状にして塗布し乾燥し
たのち、大気中で所定条件下の二次焼成を実施し
た。 得られた焼結体の一部について、浮力法により
嵩密度を、JIS R1601により4点曲げ強度をそれ
ぞれ測定した。また、焼結体の断面を研磨して、
光学顕微鏡によりボイドの分布状態を観察、評価
した。 別の焼結体について、その両端面を研磨しアル
ミニウムを溶射して電極を形成し、直径28mm、電
極径25mm、厚さ18mmの電圧非直線低抗体を得た。
この電圧非直線抵抗体について、電流1mAにお
ける単位厚さあたりの電圧、VlmA/mm、電流
0.1mAと1mAの間における電圧非曲線指数α
(αは1=(V/C)2で定義される。但し、Iは電
流、Vは電圧、Cは定数である。)および放電耐
量を測定した。放電耐量の測定は、4/10μsの波形
のインパルス電流を5分間隔で2回印加し、電圧
非直線抵抗体が破壊するまで電流値をステツプア
ツプする方法で行つた。電流値は20KAから開始
し、5KAステツプで増加させた。放電耐量は、
試料数n=30として、各試料が破壊する直前の電
流値の平均で表した。 酸化亜鉛と添加物の調合割合、一次焼成条件お
よび二次焼成条件、および各種特性の測定結果を
第1表に示す。 なお一次焼成を大気中で実施した例、二次焼成
を減圧下で実施した例、および一次焼成に先立つ
て成形体側面に高抵抗層形成のための無機物質を
塗布した例を、他の条件は実施例と同一として焼
結体および電圧非直線抵抗体を得、特性を測定し
た結果をそれぞれ比較例11,12,13として
第1表に合わせて示した。第1表中、ボイド評価
は、直径10μm以上のボイドが存在しないものを
○、10μm以上のボイドが認められたものを×と
して示した。
【表】
第1表からわかるように、本発明の方法により
得られた焼結体は10μm以上のボイドが存在せ
ず、嵩密度および4点曲げ強度が高い。また、本
発明の方法により得られた電圧非直線抵抗体は、
電圧非直線指数αが大きく、また放電耐量が高
い。一次焼成を減圧状態下で行う本発明の方法
が、一次焼成を大気中で行う比較例11の方法によ
り嵩密度、放電耐量が向上した理由は次のようで
ある。すなわち、電圧非直線低抗体を形成するた
めの成形体は含有成分の一つであるBi2O3が850
℃付近で融解して液相を形成するため、この温度
付近で急激に収縮する。この急激な収縮は液相の
毛管圧力によるものであり、減圧下では液相が粒
子間に浸透しやすくなり、また液相に閉じ込めら
れた気泡が外部に抜け出しやすくなることから収
縮が大きくなる、すなわちボイドが減少し嵩密度
が高くなる。その結果、ボイドの存剤によるボイ
ド先端への電流集中がなくなり、またボイドの減
少により焼結体の機械的強度が増大することか
ら、熱応力による破壊が抑制され、放電耐量が向
上するものと思われる。 比較例12では、嵩密度は比較例11に対し向上す
るものの、二次焼成工程での酸化が十分でないた
め、VlmA/mmおよびαが実施例に比較して劣つ
ている。 比較例13でも嵩密度の向上は認められるが、こ
の例では側面に塗布した無機物が一次焼成におけ
る急激な収縮により剥離してしまう。このため4/
10マイクロ秒の波形のインパルス電流を印加した
とき沿面閃絡を生じ、放電耐量が低下する。非直
線電圧−電流特性は酸化亜鉛粒子と粒界層との界
面に起因すると考えられているが、焼結体を還元
熱処理すると非直線電圧−電流特性が失われ、こ
れを再び酸化熱処理すると非直線電圧−電流特性
が回復することから(ジヤーナルオブアプライド
フイジクス誌、1983年54巻6号、3466〜3472ペー
ジ)、非直線電圧−電流特性の出現には、酸化亜
鉛粒子と粒界層との界面への酸素の供給が必要と
考えられる。比較例12でVlnA/mm、αが小さいの
は酸化亜鉛粒子と粒界層との界面に十分な酸素が
供給されなかつたためであり、非直線電圧−電流
特性(VlmA/mm,α)のすぐれた電圧非直線抵
抗体を得るためには、焼成時に酸素を十分供給す
る必要があることは、これまでの記述から明らか
である。 なお、上述した本発明の実施例において、いず
れの酸化亜鉛と添加剤の組成についても嵩密度お
よび放電耐量が向上しており、本発明は添加剤の
種類に限定されるものではないことはもちろんで
ある。 (発明の効果) 以上詳細に説明したところから明らかなよう
に、本発明の電圧非直線低抗体の製造方法によれ
ば、減圧下で行う一次焼成工程と焼結体の酸化を
行う二次焼成工程とが分離されているため、焼結
体の酸化が十分進行し、その結果、高密度である
と同時にすぐれた非直線電圧−電流特性をもつた
焼結体が得られ、放電耐量も向上する。 さらに、一次焼成工程後に側面高抵抗層を塗布
形成して二次焼成工程を実施しているので、密着
性が良くはく離のない側面高抵抗層をもつた電圧
非直線低抗体を得ることができる。
得られた焼結体は10μm以上のボイドが存在せ
ず、嵩密度および4点曲げ強度が高い。また、本
発明の方法により得られた電圧非直線抵抗体は、
電圧非直線指数αが大きく、また放電耐量が高
い。一次焼成を減圧状態下で行う本発明の方法
が、一次焼成を大気中で行う比較例11の方法によ
り嵩密度、放電耐量が向上した理由は次のようで
ある。すなわち、電圧非直線低抗体を形成するた
めの成形体は含有成分の一つであるBi2O3が850
℃付近で融解して液相を形成するため、この温度
付近で急激に収縮する。この急激な収縮は液相の
毛管圧力によるものであり、減圧下では液相が粒
子間に浸透しやすくなり、また液相に閉じ込めら
れた気泡が外部に抜け出しやすくなることから収
縮が大きくなる、すなわちボイドが減少し嵩密度
が高くなる。その結果、ボイドの存剤によるボイ
ド先端への電流集中がなくなり、またボイドの減
少により焼結体の機械的強度が増大することか
ら、熱応力による破壊が抑制され、放電耐量が向
上するものと思われる。 比較例12では、嵩密度は比較例11に対し向上す
るものの、二次焼成工程での酸化が十分でないた
め、VlmA/mmおよびαが実施例に比較して劣つ
ている。 比較例13でも嵩密度の向上は認められるが、こ
の例では側面に塗布した無機物が一次焼成におけ
る急激な収縮により剥離してしまう。このため4/
10マイクロ秒の波形のインパルス電流を印加した
とき沿面閃絡を生じ、放電耐量が低下する。非直
線電圧−電流特性は酸化亜鉛粒子と粒界層との界
面に起因すると考えられているが、焼結体を還元
熱処理すると非直線電圧−電流特性が失われ、こ
れを再び酸化熱処理すると非直線電圧−電流特性
が回復することから(ジヤーナルオブアプライド
フイジクス誌、1983年54巻6号、3466〜3472ペー
ジ)、非直線電圧−電流特性の出現には、酸化亜
鉛粒子と粒界層との界面への酸素の供給が必要と
考えられる。比較例12でVlnA/mm、αが小さいの
は酸化亜鉛粒子と粒界層との界面に十分な酸素が
供給されなかつたためであり、非直線電圧−電流
特性(VlmA/mm,α)のすぐれた電圧非直線抵
抗体を得るためには、焼成時に酸素を十分供給す
る必要があることは、これまでの記述から明らか
である。 なお、上述した本発明の実施例において、いず
れの酸化亜鉛と添加剤の組成についても嵩密度お
よび放電耐量が向上しており、本発明は添加剤の
種類に限定されるものではないことはもちろんで
ある。 (発明の効果) 以上詳細に説明したところから明らかなよう
に、本発明の電圧非直線低抗体の製造方法によれ
ば、減圧下で行う一次焼成工程と焼結体の酸化を
行う二次焼成工程とが分離されているため、焼結
体の酸化が十分進行し、その結果、高密度である
と同時にすぐれた非直線電圧−電流特性をもつた
焼結体が得られ、放電耐量も向上する。 さらに、一次焼成工程後に側面高抵抗層を塗布
形成して二次焼成工程を実施しているので、密着
性が良くはく離のない側面高抵抗層をもつた電圧
非直線低抗体を得ることができる。
Claims (1)
- 1 主成分の酸化亜鉛に、焼結後に焼結体自身に
電圧非直線性を発現させる添加物の少なくとも1
種以上を添加し、混合、造粒、成形したのち、大
気圧より低い減圧状態でかつ温度850〜1000℃で
一次焼成工程を実施し、次いで被焼成体の少なく
とも側面に焼成後に高低抗層を形成する無機物質
を塗布し、さらに少なくとも前記一次焼成工程よ
りも高い酸素分圧を有する酸化性雰囲気ものとで
かつ温度1050〜1300℃で二次焼成工程を実施する
ことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62322992A JPH01165102A (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
| US07/285,528 US4940960A (en) | 1987-12-22 | 1988-12-16 | Highly densified voltage non-linear resistor and method of manufacturing the same |
| DE3888328T DE3888328T2 (de) | 1987-12-22 | 1988-12-21 | Hochkomprimierter nichtlinearer spannungsabhängiger Widerstand und Herstellungsverfahren. |
| CA000586564A CA1315093C (en) | 1987-12-22 | 1988-12-21 | Highly densified voltage non-linear resistor and method of manufacturing the same |
| EP88312114A EP0322211B1 (en) | 1987-12-22 | 1988-12-21 | Highly densified voltage non-linear resistor and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62322992A JPH01165102A (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01165102A JPH01165102A (ja) | 1989-06-29 |
| JPH0429207B2 true JPH0429207B2 (ja) | 1992-05-18 |
Family
ID=18149936
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62322992A Granted JPH01165102A (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01165102A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0667626A3 (en) * | 1994-02-10 | 1996-04-17 | Hitachi Ltd | Voltage dependent nonlinear resistance and manufacturing process. |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5321116B2 (ja) * | 1973-06-28 | 1978-06-30 | ||
| JPS5828802A (ja) * | 1981-08-13 | 1983-02-19 | 株式会社東芝 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
-
1987
- 1987-12-22 JP JP62322992A patent/JPH01165102A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01165102A (ja) | 1989-06-29 |
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