JPH0430450B2 - - Google Patents

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JPH0430450B2
JPH0430450B2 JP61246217A JP24621786A JPH0430450B2 JP H0430450 B2 JPH0430450 B2 JP H0430450B2 JP 61246217 A JP61246217 A JP 61246217A JP 24621786 A JP24621786 A JP 24621786A JP H0430450 B2 JPH0430450 B2 JP H0430450B2
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【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は蒸着用Ni−Fe基合金に係り、特にそ
の高透磁率を利用したヘツド材や磁気記録材料の
下地材料として用いられる薄膜の製造に好適な蒸
着用Ni−Fe基合金に関する。 [従来の技術] 非磁性基板上に磁性合金薄膜を形成した磁気記
録材料は周知である。 この磁気記録材料の薄膜を製造する方法として
は、スパツタリングや真空蒸着、イオンプレーテ
イング等の蒸着法が広く用いられている。 特にスパツタリング法は、均一な内部組成で一
定の合金元素を含んだターゲツト材が得られさえ
すれば、スパツタリング装置内の圧力をコントロ
ールしながら組成的に均一な薄膜を得ることがで
きる点で有利である。 磁性合金薄膜を形成する強磁性合金としては、
ニツケル合金、コバルト合金、鉄合金などが従来
より用いられているが、これらのうち、Ni−Fe
基合金は、透磁率が大きいことから種々のものが
実用されている。例えばNi−Fe系の35〜90%Ni
合金は高い透磁率を有する合金という意味でパー
マロイ(Pemalloy)と称され、特に70〜80%Ni
合金はパーマロイ(PA)と称し、弱磁場で初透
磁率μo、最大透磁率μmが大きい。特に近年は
薄膜ヘツドと共に、垂直磁気記録材料の下地材と
して注目されている。 ところで、パーマロイの大きな透磁率は高温度
(約600℃以上)から急冷して得られるので、製品
の特性が不均一になりやすい。この欠点を改善す
るために、Mo、Cr、Cu、Nbなどの元素を加え
て規則格子の生成を抑制し、徐冷状態で極めて大
きな透磁率が再現性よく得られている。 [発明が解決しようとする問題点] 従来より用いられている磁性合金について種々
検討を重ねたところ、酸素、窒素、硫黄、炭素、
その他金属酸化物等の介在物が比較的多量に含ま
れており、得られる薄膜の磁気特性に多大な悪影
響をもたらすことが認められた。 [問題点を解決するための手段] 本発明は上記従来の実情に鑑み、不純物含有量
の少ない高特性磁性薄膜を安定かつ効率的に得る
ことができる蒸着用Ni−Fe基合金を提供するべ
くなされたものであつて、 Ni35〜85重量%、Mo、Cr、Cu及びNbよりな
る群から選ばれる1種又は2種以上3〜15重量
%、Al0.005〜1重量%、Ti1重量%以下、Ca及
び/又はMg300ppm以下、並びに、不純物とし
てO30ppm以下及びN30ppm以下を含有し、残部
が実質的にFeであることを特徴とする蒸着用Ni
−Fe基合金、 を要旨とするものである。 即ち、本発明者は、蒸着用合金の不純物に起因
する問題を解決し、高特性磁性薄膜を得るべく、
鋭意検討を重ねた結果、蒸着用Ni−Fe基合金中
に、特定量のCa及び/又はMgとAl及びTiとを
含有させることにより、不純物含有量の少ない合
金が得られ、しかもCa及び/又はMgとAl及び/
又はTiとによるゲツタ作用により、蒸着雰囲気
中のガス成分をも低減し、極めて高純度で高特性
の磁性薄膜を得ることができることを見出し、本
発明を完成させた。 以下、本発明につき詳細に説明する。 なお、本明細書において、「%」は「重量%」
を表すものである。 本発明の蒸着用Ni−Fe基合金は、真空蒸着あ
るいはスパツタリング、イオンプレーテイング等
の蒸着用材料として用いられ、磁性薄膜の製造等
に利用されるものであつて、その組成は、下記の
通りである。 Ni:35〜82% Mo、Cr、Cu及びNbの1種以上: 3〜15% Fe:残部 Al:0.005〜1% Ti:1%以下 Ca及び/又はMg:300ppm以下 O:30ppm以下 N:30ppm以下 以下に本発明の合金組成の限定理由について説
明する。 本発明の蒸着用Ni−Fe基合金において、Niは
35〜85%とする。これは、この範囲のNi含有率
にて、極めて高い透磁率が得られるためであつ
て、好ましいNi含有率は70〜85%、特に78.5%と
することにより、著しく高い透磁率が得られる。 Mo、Cr、Cu、Nbは、前述の如く、透磁率の
改善、磁気特性の改善に有効に作用する。しかし
ながら、その含有量があまりに多過ぎるとNi−
Fe基合金の高透磁率特性に悪影響を及ぼすこと
から、その含有量は3〜15%、好ましくはMo3
〜8%、Cr3〜15%、Cu5〜15%、Nb3〜15%と
する。 本発明の蒸着用Ni−Fe基合金のNiと上記Mo、
Cr、Cu、Nbとの成分比(%)の具体例として
は、下記のようなパーマロイC級合金系のものが
挙げられる。 1040合金:72Ni−14Cu−3Mo−Fe ミユーメタル:77Ni−5Cu−4Mo−Fe Cr−パーマロイ:78.5Ni−3.8Cu−Fe Mo−パーマロイ:79Ni−4Mo−Fe スーパーマロイ:79Ni−5Mo−Fe ハードパーム:79Ni−9Nb−Fe Al及びTiは、合金の溶製を行なう際に、Ca、
Mgと共に合金の清浄化に作用し、また蒸着雰囲
気中にてガス成分を捕促するゲツタ作用を有す
る。ただし、Al、Tiはその量があまりに多過ぎ、
合金特性に影響を及ぼす量であつて好ましくな
く、このため本発明においては、各々1%以下と
する。当然のことながら、Al、Tiは、その量が
あまりに少な過ぎると上記清浄化作用及びゲツタ
作用による十分な効果が得られないことから、特
にAlは0.005%以上とする。本発明においては、
Al0.005〜0.5%及びTi0.5%以下、より好ましく
は、Al0.05〜0.2%及びTi0.2%以下とするのが望
ましい。なお、Al又はTiは、固溶Al又は固溶Ti
の形態で合金中に存在することにより、本発明の
効果を奏するものであるので、Al又はTiの存在
形態は固溶状態であることが重要である。 Ca及びMgは前述の如くAl及び/又はTiと共
に合金の清浄化に作用し、またゲツタ作用を奏す
る。Ca及びMgは、その含有量があまりに多過ぎ
ると合金特性に影響を及ぼし、また、金属間化合
物の析出により合金を脆くすることがある。この
ため、本発明においてはCa及び/又はMgの含有
量は300ppm以下とする。一方、Ca及び/又は
Mgの含有量は少な過ぎても、Ca、Mgによる十
分な清浄化作用及びゲツタ作用が現れない。この
ようなことから、Ca、Mg含有量は、各々、5〜
100ppmの範囲、好ましくは各々10〜50ppmの範
囲とするのが好ましい。なお、CaはCaOないし
CaO−Al2O3の形態では本発明の効果は奏し得
ず、同様に、MgはMgOの形態では本発明の効果
を奏し得ないことから、合金中のCa、Mgの存在
形態は金属Ca、金属Mgであることが重要であ
る。 合金中の不純物であるO、Nの量が多いと、蒸
着に使用した際に、蒸着雰囲気の真空度を悪化さ
せたり、また良好な蒸着が行なえず、高特性の磁
性薄膜が得られない。このため、合金中のO含有
量は30ppm以下、好ましくは20ppm以下、N含有
量は30ppm以下、好ましくは20ppm以下とする。 なお、本発明において、Si、Mn、P、S等の
不純物が合金中に不可避的に含有されるのは、特
に問題とはならないが、上述したことと同様の理
由から、本発明において、合金中の他の不純物は
できるだけ少なくするのが良く、例えば、Si含有
量は0.1%以下、Mn含有量は0.05%以下、P含有
量は50ppm以下、S含有量は10ppm以下とするの
が好ましい。 このような本発明の蒸着用Ni−Fe基合金は、
例えば、以下に説明する方法に従つて製造するこ
とができる。 即ち、まず、合金化のためのNi、Fe、Mo、
Cr、Cu及びNbの1種以上、Al、Tiの金属又は
合金材料を、内面がCaO質耐火材で構成された容
器中で、真空又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気
等の非酸化性雰囲気にて、常法例えば高周波ある
いは低周波誘導加熱法等で加熱して溶解すること
により、所望の組成の合金溶湯を得る。 本発明において、用いられる容器の内面を構成
するCaO質耐火材としては、カルシア(CaO)、
ラルナイト(安定化2CaO・SiO2)、メルウイナ
イト(3CaO・MgO・2SiO2)、アノルサイト
(CaO・Al2O3・2SiO2)ならびにCaOを富化した
ドロマイト等が挙げられるが、特に、電融カルシ
アが好適である。 このようなカルシア質炉材は、そのCaO含有率
が40%以上、特に60%以上のものが好ましい。 CaOは高融点であると共に、高温で極めて安定
であり、溶製にあたり、金属酸化物を生成して溶
湯を不純物により汚染することがなく、高清浄な
溶湯を得ることが可能とされる。 特に、CaO含有量の高いCaO質耐火材で内面が
構成された容器を用いた場合には、脱O、脱S、
脱介在物等の精錬作用も奏され、極めて有利であ
る。 しかも、溶湯中にAl及びTiが存在するため、
溶湯中の脱O、脱Sが行なわれ、これに伴つて脱
Nも起こる。また、炉壁材のCaOとAlとの反応
により溶湯中へのCaの溶出もおこる。即ち、Al
は溶湯中のO及び炉壁のCaOと溶湯中のSと反応
して CaO+S→CaS+O となつて生じたOと反応して、 2Al+3O→Al2O3 となり、Al2O3を生じる。また溶湯中のAlは炉壁
のCaOと反応して 2Al+3CaO→Al2O3+3Ca(g) となり、これによつてもAl2O3が生じる。(この
場合、生じたCaは、ガスとなつて系外に抜ける
が、一部が合金中に残留して、本発明の合金の
Ca含有量を満足させる。) Al2O3は次式の如く炉壁のCaOと反応して。
3CaO・Al2O3又は12CaO・7Al2O3の活性な層が
炉壁表面に形成される。 Al2O3+3CaO→3CaO・Al2O3 7Al2O3+12CaO→ 12CaO・7Al2O3 この12CaO・7Al2O3及び3CaO・Al2O3、特に
3CaO・Al2O3は溶湯の脱S能が高く、脱Sが良
好に進行する。 このように、Alにより脱Oが、またAlの還元
作用により生じた活性な3CaO・Al2O3、12CaO、
7Al2O3やCaOにより脱Sが行なわれる。 また、耐火材がCaO−MgO系の容器を用いて
溶製を行なつた場合、Caと共にMgの溶出も見ら
れ、溶湯中に金属態Mgが残留し、Caと同様に蒸
着時にゲツタ作用を奏し、その効果を補完し、更
に強力なものとする。即ち、炉壁のMgOは 3MgO+CaO+2Al→CaO・Al2O3+3Mg(g) となり、生じたMgの一部が合金中に残留する。 また溶湯中のNは前述のAlとCaOとの反応に
より生じたCa等の蒸発(沸騰)等に伴つて溶湯
中から離脱し、溶湯中のN量も低減される。 Tiは、Alの作用を補完し、更にAlと同様の作
用により脱O、脱S、脱Nを行なう。 従つて、内面がCaO質耐火材で構成された容器
中で溶製を行なうことにより、本発明の低O、低
N含有量のNi−Fe基合金を容易に得ることがで
きる。 ところで、本発明においては、内面がCaO質耐
火材で構成された容器中にて溶製する際に、Al
及びTiを冷却固化後のAl及びTi残留量が本発明
の範囲、即ち、Al0.005〜1%及びTi1%以下と
なるように添加するのであるが、溶製に用いる容
器の内面を、特にCaO及びMgO(MgO含有率60
〜15%)のカルシア系耐火物よりなるものとする
ことにより、Al及びTiの添加により、溶湯中へ
CaだけでなくMgの溶出も認められ、得られる合
金中のCa、Mg含有量を容易に本発明の範囲即ち
300ppm以下とすることができる。 このようにして得られた合金溶湯を、常法に従
つて非酸化性雰囲気下で鋳造する。 このような方法によれば、Ni35〜85重量%、
Mo、Cr、Cu及びNbよりなる群から選ばれる1
種又は2種以上3〜15%、Al0.005〜1%、Ti1
%以下、Ca及び/又はMg300ppm以下、不純物
としてO30ppm以下及びN30ppm以下を含有し、
残部が実質的にFeである本発明の蒸着用Ni−Fe
基合金を極めて容易に製造することができる。 [作用] 本発明の蒸着用Ni−Fe基合金は、O、N含有
量が少ないため、高特性の磁性薄膜を得ることが
できる。 また、本発明の蒸着用Ni−Fe基合金に含有さ
れるAl及びTi、Ca、Mgは、真空蒸着又はスパ
ツタリング等の蒸着雰囲気中にて、 4Al+3O2→2Al2O3 2Al+N2→2AlN 2Ca+O2→2CaO 3Ca+N2→Ca3N2 のように反応して、雰囲気中のガス成分を低下さ
せる、いわゆるゲツタ作用を奏する。 Ti、Mgについても同様にそれぞれAl、Caの
作用を下式のように補完して良好なゲツタ作用を
奏する。 Ti+O2→TiO2 Ti+N2→TiN2 2Mg+O2→2MgO 3Mg+N2→Mg3N2 このため、蒸着時の薄膜形成安定性及び形成速
度を向上させると共に、得られる薄膜は高純度で
磁気特性が大幅に改善され、高特性薄膜を高生産
効率で製造することを可能とする。 [実施例] 以下、実施例について説明する。 実施例 1 第1表に示す組成のNi−Fe基合金を蒸着用材
料として用い、下記仕様のスパツタリング装置に
て、直径10cmのガラス基盤上に各3回ずつ薄膜を
形成した。なお、基盤加熱温度は150℃とした。 スパツタリング装置仕様 マグネトロンタイプ高周波スパツタリング装置 最大出力:1KW 到達真空度:10-7torr ターゲツト寸法:100mm(φ)×3mmmm(t)
【表】
【表】 スパツタ電力、アルゴンガス圧を変えて、各蒸
着用材料により形成された薄膜の膜厚を調べた結
果を、それぞれ第1図、第2図に示す。 第1図、第2図より、本発明の蒸着用Ni−Fe
基合金は、バツチごとのバラツキが少なく、均質
な上に膜形成効率が高いことが認められる。 実施例 2 実施例1で用いたスパツタリング装置及び基盤
を用い、第1表のNo.1〜8の蒸着用合金にて、
Ar圧又は基板加熱温度を変えて、それぞれ3μm
厚さの薄膜を3回ずつ形成して高透磁率薄膜を作
成した。なお、スパツタ電圧は500Wで行なつた。 得られた高透磁率材料薄膜の保磁率Hcを調べ、
基盤加熱温度又はAr圧との関係をそれぞれ第3
図、第4図に示す。 第3図及び第4図より、本発明の蒸着用Ni−
Fe基合金によれば、極めて保磁率の低い高透磁
率な磁性材料がバラツキなく安定して得られるこ
とが認められる。また、基盤加熱等の生産上手数
がかかる工程も省略することができ、工業上極め
て有利となる。 実施例 3 実施例2において、No.1及び2の合金材料より
基盤加熱温度200℃、Ar圧4×10-2torrにて得ら
れた高透磁率材料について、その磁気特性を調べ
た結果を第2表に示す。第2表には同時に比較合
金No.5、6の値も示した。
【表】 第2表より、本発明の蒸着用Ni−Fe基合金に
より得られる高透磁率材料はヒステリシス特性に
優れ、透磁率が高く、極めて高特性のものである
ことがが認められる。 [発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の蒸着用Ni−Fe基
合金は、O、N含有量が少ない上に、Al及びTi
とCa及び/又はMgによるゲツタ作用により、蒸
着雰囲気中のガス成分が大幅に低減される。 このため、蒸着による膜形成安定性及び膜形成
速度が向上されるとともに、得られる薄膜は高純
度で極めて磁気特性に優れたものとなる。 従つて、本発明の蒸着用Ni−Fe基合金によれ
ば、高特性薄膜を高効率で得ることができ、本発
明の蒸着用Ni−Fe基合金は、高透磁率材料の薄
膜製造用蒸着材料として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は実施例1で得られた結果を示
すグラフであつて、それぞれ、スパツタ電圧、ア
ルゴン圧、スパツタ時間と得られる膜厚との関係
を示す。第3図及び第4図は実施例2で得られた
結果を示すグラフであつて、それぞれ、基盤加熱
温度、アルゴン圧と磁気記録材料の保磁率との関
係を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 Ni35〜85重量%、Mo、Cr、Cu及びNbより
    なる群から選ばれる1種又は2種以上3〜15重量
    %、Al0.005〜1重量%、Ti1重量%以下、Ca及
    び/又はMg300ppm以下、並びに不純物として
    O30ppm以下及びN30ppm以下を含有し、残部が
    実質的にFeであることを特徴とする蒸着用Ni−
    Fe基合金。
JP24621786A 1986-10-16 1986-10-16 蒸着用Ni−Fe基合金 Granted JPS63100148A (ja)

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JP24621786A JPS63100148A (ja) 1986-10-16 1986-10-16 蒸着用Ni−Fe基合金

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