JPH04318902A - 電圧非直線性素子の製造方法 - Google Patents

電圧非直線性素子の製造方法

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JPH04318902A
JPH04318902A JP3112514A JP11251491A JPH04318902A JP H04318902 A JPH04318902 A JP H04318902A JP 3112514 A JP3112514 A JP 3112514A JP 11251491 A JP11251491 A JP 11251491A JP H04318902 A JPH04318902 A JP H04318902A
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JP
Japan
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powder
zno
voltage
nonlinear element
sintered body
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Application number
JP3112514A
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English (en)
Inventor
Toru Fukuhara
徹 福原
Rie Suzuki
利恵 鈴木
Isamu Masuyama
勇 増山
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MASUYAMA SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Narumi China Corp
Original Assignee
MASUYAMA SHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Narumi China Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印加電圧によって抵抗値
が変化する電圧非直線性素子に関するもので,電圧安定
化,異常電圧制御,さらにはマトリクス駆動の液晶,E
Lなどの表示デバイスのスイッチング素子などに利用さ
れるものである。
【0002】
【従来技術】従来の電圧非直線性素子は,酸化亜鉛(Z
nO)に酸化ビスマス(Bi2 O3 ),酸化コバル
ト(Co2 O3),酸化マンガン(MnO2 ),酸
化アンチモン(Sb2 O3 )などの酸化物を添加し
て,1000〜1350℃で焼結したバリスタなど,種
々のものがある。その中で,ZnOバリスタは電圧非直
線指数α,サージ耐量が大きいことから,最も一般的に
使われている(特公昭46−19472号公報参照)。 このような従来の電圧非直線性素子は,ZnOバリスタ
を始めとして,素子の厚みを薄く(数十μm以下)する
ことに限界があるため,バリスタ電圧(バリスタに電流
1mAを流した時の電圧V1mAで表される)を低くす
ることに限界があり,低電圧用ICの保護素子や低電圧
における電圧安定化素子としては使えなかった。
【0003】また,上述したように,焼結時に,100
0℃以上の高温プロセスを必要とするため,ガラス基板
上あるいは回路基板上に電圧非直線性素子を直接形成で
きないという問題があった。さらに,従来のものは並列
静電容量が大きく,たとえば液晶などのスイッチ素子と
しては不適当であるなどの問題点を有していた。この問
題点を解決し,たとえば液晶のスイッチング素子として
使えるようにするために,半導体化したZnO焼結体粒
子を主体とし,この粒子の表面に薄い絶縁性被膜を形成
させたものの集合体からなる電圧非直線性素子が開発さ
れた(たとえば特開昭62−190801号公報参照)
。この方法は特に低電圧で電圧非直線性の優れたものが
比較的容易に得られること,並列静電容量が小さいもの
ができるという特徴がある。
【0004】この方法を更に詳しく説明すると,先ずZ
nO,或いはこれに微量の添加物を加えたものを700
℃以上の高温で焼成する。このようにして得られる焼結
体を0.5〜50μmの粒子径(平均粒子径1〜10μ
m)に粉砕する。この粉末に,高抵抗層化合物として,
たとえばBi,Co,Mn,Sbなどの酸化物を添加し
て700℃以上の温度で焼成する。これによってZnO
粉末の個々の粒子の表面がこれらの添加物成分を含む高
抵抗層で覆われた状態になる。
【0005】ところで,前記ZnOバリスタの場合は,
焼結体を構成するZnO微結晶粒子自体の境界に高抵抗
の境界層を形成させて,この高抵抗層でバリスタ特性を
出していた。これに対して,上記電圧非直線性素子は,
高抵抗層がZnO微結晶粉末の表面に形成されたもので
ある。また,基本的には,この場合の表面高抵抗層は,
ZnOバリスタの焼結体の微結晶粒子境界層と同質のも
のである。そして,上記ZnO微結晶粉末を,無機質あ
るいは有機質の結合材で固めて電極を付けて,電圧非直
線性素子としたものである。
【0006】こうして得られる電圧非直線性素子は,高
抵抗層で覆われたZnO微結晶粒子集合体の粒子接触を
,無機質あるいは有機質結合材で固着させた構造になっ
ている(後述の図1参照)。また,その電圧電流特性は
,非常に急峻な非直線性を示す。その微構造をZnOバ
リスタとの比較で見れば,ZnOバリスタは,微結晶粒
子は高抵抗層を通じて面接触しているのに対して,この
方法の素子は,微結晶粒子は高抵抗層を介して点接触し
ている。したがって,上記素子の持つ並列静電容量は,
従来のZnOバリスタと比較して桁違いに小さい。 このことは,本素子を液晶のマトリックス駆動における
アクティブ素子として用いる場合,静電容量によるロス
がなくなり,高デューティー駆動に好適である。この方
法は,結合材を適当に選ぶことにより,液晶のITO基
板上にバリスタ素子を形成することを可能にする。
【0007】また,従来のバリスタ素子は,1000℃
以上の高温プロセスを不可欠としていたので,直接基板
上にバリスタを形成することができなかった。しかし,
上記素子の製造方法では,あらかじめ作成したバリスタ
粒子を用いて,結合材で硬化,結合しさえすればよいわ
けである。バリスタ粒子を結合材と混ぜてペースト化し
,これを基板に印刷して,焼付け,硬化してバリスタを
形成することも可能である。バリスタを液晶のアクティ
ブマトリックス駆動用素子として使う試みは,種々検討
されてきた。しかし,実用化を阻んでいる問題は,バリ
スタ電圧の低いものが出来にくいということと,特性の
バラツキがあげられる。
【0008】バリスタ電圧は電極間距離に比例するから
,低いバリスタ電圧を得ようとすれば,電極間隔を短く
すれば良い。電極間隔が同じであっても,電極間に直列
に並ぶバリスタ粒子の数を制御することによって,バリ
スタ電圧を変えることができる。即ち,バリスタ粒子の
粒径を変えると,バリスタ電圧はそれに伴って変動する
。例えば,粒径が倍になると,バリスタ電圧は半分にな
る。電極間距離と粒径の制御によって,上記方法で得ら
れるバリスタ素子は,液晶のアクティブマトリックス駆
動素子として有用である。また,電極間距離10〜数1
00μmの範囲でもバリスタ電圧10V以上で特性の優
れたものを,自由に得ることができる。
【0009】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来方法
(後者の公報)で得られる電圧非直線性素子は,次の問
題点がある。即ち,電圧非直線性素子を液晶のマトリッ
クス駆動用素子として使う場合は,駆動する画素1個に
1個ずつのバリスタをITO基板上に形成しなければな
らない。たとえば,640×480の画素数であれば,
それだけの数のバリスタアレイを基板上に形成する必要
がある。そのため,これだけの数のバリスタを歩留まり
良く,バラツキを抑えて,作ることが要求される。その
ため,バリスタの粒子集合体を用いる上記従来の製造方
法は,バリスタ電圧のバラツキにはバリスタ粒子の粒径
のバラツキが直接に関係する。
【0010】即ち,バリスタ粒子の粒径は,あらかじめ
高温で焼結させたZnO焼結体を粉砕したものを分級し
て用いるから,分級の精度によって決定される。更に,
粒径と同様に,粒形状も重要であることは言うまでもな
い。しかし,上記公報記載の従来の製造方法は,ZnO
焼結体の粉砕を機械的な強制解砕方法に頼っているため
,粉砕した粉体の粒形は雑多であり,必然的に角張って
いる。角取りの工程を入れても,基本的には粒形を大幅
に変えることは不可能である。そして,電圧非直線性素
子は,上記のごとく,その構成原理から言っても,粒形
は出来る限り球形に近いことが望ましい。
【0011】以上より知られるごとく,従来の電圧非直
線性素子の製造方法においては,ZnO焼結体を粉砕す
る際に,強制的な機械粉砕を行わなければならない。そ
のため,これにより,得られた粉末は,角張った形状を
なしている。それ故,該粉末より得られる電圧非直線性
素子は,バリスタ電圧のバラツキが大きいという欠点が
ある。そこで,ZnO焼結体の粉砕に際しては,強制的
な機械的粉砕でなく,焼結体が容易にほぐれて粉末とな
る方法が必要である。これにより,表面が比較的円滑で
球形に近い粉末が得られるからである。本発明者らは,
かかる問題点を解決すべく鋭意検討を重ね,本発明をな
すに至ったのである。本発明は,ZnO焼結体がその粉
砕時に容易にほぐれて粉末となり,またバリスタ電圧の
バラツキが少ない電圧非直線性素子の製造方法を提供し
ようとするものである。
【0012】
【課題の解決手段】本発明は,ZnOを主成分とする酸
化亜鉛基材粒子を加熱焼成し,次いでその焼結体をほぐ
して粉末となし,更に該粉末に絶縁性の結合材を添加混
合して,これを複数の電極の間に配置し,その後熱処理
することにより電圧非直線性素子を製造する方法におい
て,上記酸化亜鉛基材粒子の加熱焼成は,該酸化亜鉛基
材粒子に対してCl,Br,I,またはこれらのいずれ
かのハロゲン化合物の少なくとも1種類以上を添加混合
して行うことを特徴とする電圧非直線性素子の製造方法
にある。本発明においても最も注目すべきことは,Zn
Oを主成分とする酸化亜鉛基材粒子を加熱焼成する工程
において,Cl(塩素),Br(臭素),I(ヨウ素)
,又はこれらのハロゲン化合物の存在下で焼成すること
にある。
【0013】上記Cl,Br,I,ハロゲン化合物は1
種類又は2種類以上を用いる。上記ハロゲン化合物とし
ては,ZnCl2 (塩化亜鉛),ZnBr2 (臭化
亜鉛),ZnI2 (ヨウ化亜鉛)などがあり,これら
の1種以上を用いる。また,この中,ZnCl2 はZ
nOに対して,0.02〜0.5モル(mol)%添加
することが好ましい。また,ZnBr2 はZnOに対
して0.1〜0.5モル%添加することが好ましい。更
に,ZnI2 はZnOに対して0.2〜2.0モル%
添加することが好ましい。これらにより,バリスタ電圧
のバラツキが低い電圧非直線性素子を得ることができる
(実施例参照)。
【0014】また,ハロゲン化合物は,沸点が500〜
1250℃の範囲にあるものを用いることが好ましい。 500℃未満では本発明の効果が少なく,一方1250
℃を越えると酸化亜鉛粒子の加熱焼成温度の上限が13
00℃程度であり,また,ハロゲン化合物があまり分解
せず,効果が少ないからである。かかるハロゲン化合物
としては,ZnCl2 ,ZnBr2 ,ZnI2 ,
SnCl2 ,PbCl2 ,MnCl2 などがある
。なお,上記ハロゲン化合物のうち,ZnCl2 ,Z
nBr2 及びZnI2 は,その沸点が732℃,6
50℃及び625℃である。
【0015】また,酸化亜鉛基材粒子の加熱焼成は,C
l,Br,Iの少なくとも1種類以上のガスイオンを含
む雰囲気中,例えばHCl,HBr,HIのガス中で行
うことが好ましい。この場合には,酸化亜鉛基材粒子内
に,充分に上記ハロゲンを供給できるので,得られた焼
結体が一層粉砕性に優れ,ほぐし易い。また,酸化亜鉛
基材粒子は,ZnO粒子のみならず,これにBi,Co
,Mn,Pr(プルトニウム)のいずれかを含む高抵抗
層用化合物の1種類以上を混合したものとすることもで
きる。また,高抵抗層用化合物は,前記従来のごとく,
一旦ZnO焼結体を作り,これをほぐしたZnO粉末に
添加して,再焼成に供することもできる。そして,この
再焼結体をほぐした粉末に結合材を加える。
【0016】上記高抵抗層用化合物としては,Bi2 
O3 ,Co2 O3 ,MnO2 ,Pr6 O11
などがある。また,これらに,添加副成分として,Al
(アルミニウム),Ti(チタン),Sr(ストロンチ
ウム),Mg(マグネシウム),Ni(ニッケル),C
r(クロム),Si(ケイ素)等の金属酸化物,または
これらの金属の有機化合物を用いることもできる。上記
のごとく高抵抗層用化合物,或いは副成分を,当初より
ZnOに添加混合して焼成した場合にも,得られた焼結
体はほぐし易く,その粉末も球状形である。そして,粉
末の表面に高抵抗層化合物が被覆されている。
【0017】また,上記焼結体を粉砕した粉末には,絶
縁性の結合材を添加混合してペイント材となし,該ペイ
ント材を絶縁基板上に設けた複数の電極間に塗布し,そ
の後熱処理して,電圧非直線性素子を得る。上記絶縁性
の結合材としては,例えば,低融点ガラスがある。該絶
縁性結合材は,エチルセルロース等の有機バインダーと
混合して,上記粉末に添加混合する。有機バインダーは
,上記熱処理時に焼失する。また,上記絶縁性結合材は
,ZnO粉末に対して10〜100重量%添加すること
が好ましい。10%未満では結合が不充分で,100%
を越えると電圧非直線性素子の機能が低下するおそれが
ある。
【0018】
【作用及び効果】本発明においては,酸化亜鉛基材粒子
を加熱焼成するに当たり,Cl,Br,I又はこれらの
ハロゲン化合物を添加混合している。そのため,得られ
た焼結体は,焼結微結晶粒の相互間の結合が弱く,溶易
に解砕でき,ほぐし易い。そして,解砕された粉末は,
強制的な機械的粉砕によるものではないため,より球状
に近い形状を呈している。また,そのため,粉末の分級
も精度が良く,得られる電圧非直線性素子のバラツキも
非常に小さく,例えばバリスタ電圧のバラツキを5%以
内に抑えることも可能である。
【0019】また,本発明により得られる電圧非直線性
素子は,低電流領域で電圧非直線指数αが大きく特性の
バラツキの小さいものである。そのため,消費電流の小
さい液晶,ELなどのデバイスのスイッチング素子とし
て最適な素子である。また,バリスタ電圧の低いものが
得られ,上記電圧非直線指数αが大きいことと相まって
,従来のZnOバリスタでは対応することが出来なかっ
た低電圧用ICの保護素子や低電圧における電圧安定化
として使用することができる。
【0020】さらに,低融点ガラス等の低融点の結合材
により固結して素子形成を行うために,高温プロセスを
必要とすることなく簡単に作ることができる。そのため
,回路基板やガラス基板上に素子を直接形成することが
できる。上記のごとく,本発明によれば,ZnO焼結体
が容易に解砕されて粉末となり,またバリスタ電圧のバ
ラツキが少ない電圧非直線性素子の製造方法を提供する
ことができる。
【0021】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる電圧非直線性素子の製造方法に
つき説明する。まず,初めに,本発明により得ようとす
る電圧非直線性素子につき,図1〜図3につき説明する
。まず,図1に示す電圧非直線性素子1は,絶縁体とし
てのガラス基板3,3の間に,ITO(インジウム−錫
酸化物)電極2,2を介して素子本体10を形成したも
のである。該素子本体10は,ZnO粉末11と低融点
ガラス12との混合物からなる。またZnO粉末11の
表面にはMnO2 等の高抵抗層15が被覆されている
。また,図2は,上記図1に示した電圧非直線性素子1
における,素子本体周囲の全体を示す側面図である。 また,図3は,他の構造の電圧非直線性素子4を示して
いる。該電圧非直線性素子4は,1枚のガラス基板3の
上に電極21,21を設け,該電極21,21の間に上
記と同様の素子本体10を形成したものである。
【0022】次に,上記図1に示した電圧非直線性素子
1を製造するに当たっては,まずZnOを主成分とする
酸化亜鉛基材粒子を上記Cl,Br等のハロゲンの存在
下で加熱焼成し,得られた焼結体をほぐして粉末とする
。その後,該粉末に低融点ガラスと有機バインダーとか
らなる結合材を添加混合し,ペイント状とする。次いで
,該ペイントを,図1に示すごとく,ガラス基板3上に
形成したITO電極2の上に,スクリーン印刷等により
塗布する。そして,該ペイント層の上に,同様に別途ガ
ラス基板3上に形成してあるITO電極2を載置する。
【0023】その後,これらを例えば300〜500℃
,10〜30分間,大気中で熱処理し,結合材中の有機
バインダーを焼失させる。また,これにより低融点ガラ
スを溶融させ,ZnO粉末を固結すると共に,これらを
ITO電極2に結合する。なお,上記ZnOの焼成時に
高抵抗層形成用のMnO2 粉末を同時添加し,上記ハ
ロゲンの存在下で焼成した場合には,ZnO粉末の表面
にMnO2 の高抵抗層被膜が数10〜数100オング
ストロームの厚みで被覆されている(図1参照)。また
,上記MnO2 粉末の添加は,ZnO焼結時ではなく
,ZnO焼結体をほぐした粉末に添加して,再焼成する
方法もある。
【0024】実施例2 種々の割合のZnCl2 の存在下で,ZnOの焼成を
行い,その焼結体をほぐした粉末にMnO2 を添加混
合して再焼成し,再びほぐし,結合材を加えてペイント
状になし,実施例1と同様にして電圧非直線性素子を作
製した。また,焼結体のほぐれ,バリスタ電圧バラツキ
などにつき表1に示した。即ち,粒径0.05〜1μm
の,酸化亜鉛基材粒子としての,ZnO粒子に,表1に
示す種々の割合で塩化亜鉛(ZnCl2 )を添加混合
し,1000℃で加熱焼成して,焼結体を得た。次いで
,該焼結体を,らいかい機などによる軽い振動により,
容易にほぐして,0.5〜50μmのZnO粉末となし
た。更に,このZnO粉末(平均粒径7μm)に,高抵
抗層用化合物としてMnO2 を0.05wt%添加し
,空気中で,1250℃で再焼成した。再焼成物を再び
上記と同様にほぐした。この場合も,簡単に粉末にほぐ
れた。また,この粉末は,表面に高抵抗層としてのMn
O2 が,数10〜数100μmで被覆されていた。
【0025】次に,このMnO2 が被覆されたZnO
粉末に,結合材として軟化点370℃の低融点ガラス粉
末30wt%と,有機バインダーとしてのエチルセルロ
ースとを添加混合し,ペイント状にした。次に,このペ
イントを実施例1に示したごとく,ガラス基板に接合し
た電極上にスクリーン印刷塗布し,同様にガラス基板上
に設けた電極を重ね,440℃で60分間,大気中で熱
処理し,電圧非直線性素子を得た。
【0026】この電圧非直線性素子につき,表1に示す
ごとく,電気特性,バリスタ電圧のバラツキを測定した
。また,同表には,ZnO焼結体のほぐれ状態,得られ
た粉末の状態も併示した。また,ZnCl2 は,酸化
亜鉛基材粒子としてのZnOに対するモル%で示し,0
〜30モル%の間で種々の割合で添加した。同表におい
て,「焼結体のほぐれ」の欄の×は,解砕が困難で機械
的強制解砕が必要なことを,△は比較的容易なほぐれ,
○は極めて容易なほぐれ状態であったことを示す。また
,「粉末」の欄において,「小」とは5μm以下の粒を
,「良好」とは5〜10μm程度の粒を,「異状粒成長
」とは10μm以上の大きい粒子が混在する場合を示す
。また,「電気特性」とはバリスタ電圧を示し,□は粒
子が「小」及び「良好」の範囲で,そのバラツキが5〜
20%のものを,○は最も優れたバラツキ5%未満を,
△は上記「異常粒成長」の範囲でバラツキが20%未満
を,×はバラツキが20%以上の場合を示す。
【0027】表1より知られるごとく,ZnO粒子の焼
結に当たってZnCl2 を添加した場合,焼結体のほ
ぐれは良く,特に0.02モル%以上では優れたほぐれ
性を示していた。これらのほぐれ容易性は,ZnO焼結
体,該焼結体をほぐした粉末にMnO2 を添加焼成し
た再焼結体についても同様であった。これに比して,Z
nCl2 を添加していない場合(試料No.1)は,
ほぐれは不可能で,機械的な強制解砕が必要であった。 上記の焼結体ほぐれ性から推察されるごとく,得られた
ZnO2 粉末は,ZnCl2 0.005モル5%以
上では,ほぼ球形状を有し,良好であった。また,Zn
Cl2 5%以上では異状粒成長が見られた。
【0028】次に,電気特性はZnCl2 0.02〜
0.5モル%が最も優れている。また,バリスタ電圧の
バラツキは,ZnCl2 が0.001〜2.0モル%
であれば,10%以内に抑えることができる。また,Z
nCl2 が0.02〜0.5モル%であれば,バラツ
キを5%以内に抑えることができ,より優れた電圧非直
線性素子が得られる。なお,本例において,焼成後のZ
nO粉末にMnO2 とCoOとをそれぞれ0.05w
t%添加,混合して1250℃で再焼成した場合も,そ
の再焼結体のほぐれ性も良く,上記と同様の結果を得る
ことができた。
【0029】
【表1】
【0030】実施例3 種々の割合の臭化亜鉛(ZnBr2 )の存在下で,Z
nOの焼成を行った。そして,実施例2と同様にしてそ
の焼結体の粉末にMnO2 を添加混合して再焼成し,
電圧非直線性素子を作製した。その結果を実施例2と同
様にして表2に示した。なお,本例はZnBr2 を用
いる他は実施例2と同様の条件である。表2より知られ
るごとく,ZnBr2 を用いた場合も,実施例2とほ
ぼ同様の結果が得られる。また,バリスタ電圧のバラツ
キについては,ZnBr2 が0.01〜10モル%で
あれば10%以内であり,0.1〜0.5モル%であれ
ば5%以内のバラツキに抑えることができる。
【0031】
【表2】
【0032】実施例4 種々の割合のヨウ化亜鉛(ZnI2 )の存在下でZn
Oの焼成を行った。そして,実施例2と同様にして,そ
の焼結体の粉末にMnO2 を添加混合し,再焼成し,
電圧非直線性素子を作製した。その結果を同様にして表
3に示した。なお,本例はZnI2 を用いる他は実施
例2と同様の条件である。表3より知られるごとく,Z
nI2 を用いた場合は,0.005モル%以下では,
焼結体のほぐれ性が悪かったが電気特性は良好であった
。0.01モル%以上では焼結体のほぐれた性も良く,
粉末も良好で,電気特性も良い。なお,ZnI2 20
%以上では,電気特性が若干悪くなっている。そして,
バリスタ電圧のバラツキについては,ZnI2 が0.
02〜10モル%であれば10%以下に抑えることがで
き,0.2〜2モル%であれば5%以下のバラツキに抑
えることができる。
【0033】
【表3】
【0034】実施例5 本例は,上記実施例2〜4に示したZnCl2 ,Zn
Br2 ,ZnI2 の他に,ハロゲン化合物としてS
nCl2 ,PbCl2 ,MnCl2 を用いたもの
である。また,上記6種類のハロゲン化合物は,いずれ
もその沸点が500〜1250℃という低温度のもので
ある(表4参照)。また,これら化合物は,ZnOに対
して0.5モル%添加混合し,その後は実施例2と同様
にして電圧非直線性素子を作製した。表4より知られる
ごとく,上記いずれのハロゲン化合物を用いた場合も,
電気特性は良く,また非直線性指数α(実施例8及び図
4参照)も大きい。
【0035】
【表4】
【0036】実施例6 酸化亜鉛基材粒子として,ZnO粒子と高抵抗層用化合
物との混合物を用い,これにZnCl2 0.1モル%
を混合し,焼成して焼結体を得た。この焼結体をほぐし
,結合材を加え,ペイント状にし,実施例2と同様に電
圧非直線性素子を作製した。即ち,本例は,高抵抗層用
化合物を当初より添加し,焼成するものである(実施例
2〜5は,一旦ZnOを焼成し,その焼結体の粉末に上
記化合物を添加し,再焼成している)。上記化合物とし
ては,酸化ビスマス(Bi2 O3 ),酸化コバルト
(CoO),酸化マンガン(MnO2 ),酸化プルト
ニウム(Pr6 O11)を用いた。その他の条件は実
施例2と同様である。表5より,ZnO焼成の当初より
,Bi2 O3 等の高抵抗層化合物を添加混合してお
いても,焼結体のほぐれ性も良く,優れた電圧非直線性
素子が得られることが分かる。
【0037】
【表5】
【0038】実施例7 本例は,ハロゲンガス雰囲気中でZnOの焼成を行った
ものである。即ち,るつぼの底に1モル/lの塩酸水溶
液を入れ,蓋をした後,その上にZnO粉末とMnO2
 粉末(0.5モル%)との混合物を置き,1000℃
で焼成した。得られた焼結体はほぐれ性も良く,粉末も
良好であった。また,この粉末を用いて実施例6と同様
にして電圧非直線性素子を作製した。この電圧非直線性
素子も,実施例6の資料No.73と同様に優れた性質
を示した。
【0039】実施例8 次に,電圧非直線性素子の電圧−電流特性について,図
4を用いて説明する。同図において,特性Aは本発明の
電圧非直線性素子の,特性Bは従来のZnOバリスタ(
比較例1)の,特性Cは従来の電圧非直線性素子(比較
例2)の特性を示している。また,上記本発明の電圧非
直線性素子は,前記実施例2における試料No.7(Z
nCl2 が0.1モル%)の条件で作製したものであ
る。この電圧非直線性素子は,素子面積1mm2 ,電
極間距離30μmである。
【0040】比較例2は,次の条件で作成したものであ
る。即ち,粒径0.05〜1μmのZnOを700℃で
加熱焼成し,その焼結体を0.5〜50μmの粒径に粉
砕し,これにMnO2 を0.5モル%添加し,900
℃,60分間熱処理した。これにより,表面に数10〜
数100μmの厚さで,MnO2 の高抵抗層が形成さ
れるたZnO粉末を得た。その後,平均粒径5〜10μ
mのZnO粉末に30wt%低融点ガラスと有機バイン
ダとを添加混合して,ペイント状となした。そして,こ
れを実施例1と同様にして電極間に配置し,熱処理し,
上記本発明にかかる電圧非直線性素子と同様の大きさの
電圧非直線性素子とした。
【0041】さて,電圧非直線性素子の電圧−電流特性
は,良く知られているように,近似的に,〔I−KVα
〕なる計算式で示されている。ここで,Iは素子に流れ
る電流,Vは素子の電極間の電圧,Kは固有抵抗の抵抗
値に相当する定数,αは上述した電圧非直線性特性の指
数を示している。また,この電圧非直線指数αが大きい
程,電圧非直線性が優れていることになる。また,通常
,ZnOバリスタではバリスタ特性を表すのに,例えば
素子に1mAの電流を流した時の電極間に現れる電圧を
バリスタ電圧V(lmA)と呼び,このバリスタ電圧V
(lmA)と上記電圧非直線指数αとを使用している。
【0042】そして,図4の特性に示されるように,ま
ず特性Bで示される従来のZnOバリスタ(比較例1)
は,低電圧域において,電圧非直線指数αが小さく,1
0−4A以下の電流では,良好な電圧非直線性素子とし
ての機能を発揮しえない。一方,上記従来の電圧非直線
性素子(比較例2)は,特性Cで示されるように,低電
流域においても電圧非直線指数αが大きく,10−10
 A程度の電流域でも十分に電圧非直線性素子としての
機能を発揮することができることを示している。次に,
本発明における電圧非直線性素子(試料No.7)の電
圧−電流特性は,特性Aで示すごとく,ZnCl2 を
用いていない上記比較例2に比して,更に低電流領域に
おける特性が向上していることが分かる。それ故,バリ
スタ電圧V(1mA)も更に低くすることができること
が分かる。
【0043】なお,図4の特性は,上述したように電極
間距離を30μmとした素子についてのものであるが,
これはZnO粉末の平均粒径が5〜10μmという比較
的大きな粒径のためにこれ以上狭くすることが出来ない
からである。電極間距離を狭くすれば,バリスタ電圧を
低くすることができる。即ち,もしも,ZnO粉末とし
て平均粒径が0.3〜3μmのものを使えば,電極間距
離が10μm程度もしくは以下の素子を作成することが
でき,図4と同じような良好な特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の電圧非直線性素子の拡大断面図。
【図2】実施例1の電圧非直線性素子の側面図。
【図3】実施例1の他の電圧非直線性素子を示す側面図
【図4】実施例8における,本発明の電圧非直線性素子
及び比較例1,2の,電圧−電流特性線図。
【符号の説明】
1...電圧非直線性素子, 11...ZnO粉末, 2...ITO電極,

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ZnOを主成分とする酸化亜鉛基材粒
    子を加熱焼成し,次いでその焼結体をほぐして粉末とな
    し,更に該粉末に絶縁性の結合材を添加混合して,これ
    を複数の電極の間に配置し,その後熱処理することによ
    り電圧非直線性素子を製造する方法において,上記酸化
    亜鉛基材粒子の加熱焼成は,該酸化亜鉛基材粒子に対し
    てCl,Br,I,またはこれらのいずれかのハロゲン
    化合物の少なくとも1種類以上を添加混合して行うこと
    を特徴とする電圧非直線性素子の製造方法。
  2. 【請求項2】  請求項1において,ハロゲン化合物は
    ,ZnCl2 ,ZnBr2 ,ZnI2 のいずれか
    1種以上を用いることを特徴とする電圧非直線性素子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項1において,ハロゲン化合物は
    ,沸点が500〜1250℃の範囲にあるものを用いる
    ことを特徴とする電圧非直線性素子の製造方法。
  4. 【請求項4】  請求項1において,酸化亜鉛基材粒子
    の加熱焼成はCl,Br,Iの少なくとも1種類以上の
    ガスイオンを含む雰囲気中で行うことを特徴とする電圧
    非直線性素子の製造方法。
  5. 【請求項5】  請求項1において,酸化亜鉛基材粒子
    は,ZnO粒子と,Bi,Co,Mn,Prのいずれか
    を含む高抵抗層用化合物の1種類以上とを混合してなる
    ものであることを特徴とする電圧非直線性素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】  請求項1において,酸化亜鉛基材粒子
    の焼結体をほぐしてZnO粉末となし,該ZnO粉末に
    Bi,Co,Mn,Prのいずれかを含む高抵抗層用化
    合物の1種類以上を混合し,再度焼結を行い,その焼結
    体をほぐし,その後該粉末に絶縁性の結合材を添加混合
    することを特徴とする電圧非直線性素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017199765A (ja) * 2016-04-26 2017-11-02 住友ベークライト株式会社 高電圧保護粒子、高電圧保護粒子の製造方法および半導体装置

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