JPH0455966B2 - - Google Patents
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- JPH0455966B2 JPH0455966B2 JP57074920A JP7492082A JPH0455966B2 JP H0455966 B2 JPH0455966 B2 JP H0455966B2 JP 57074920 A JP57074920 A JP 57074920A JP 7492082 A JP7492082 A JP 7492082A JP H0455966 B2 JPH0455966 B2 JP H0455966B2
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Description
本発明はバナジウム−リン系酸化物粒状体を製
造する方法に関するものである。さらに詳しく
は、ブタンの気相酸化により無水マレイン酸を製
造する際の触媒として好適なバナジウム−リン系
酸化物粒状体を製造する方法に関するものであ
る。 炭素数4の直鎖脂肪族炭化水素の気相酸化によ
り無水マレイン酸を製造する方法に関しては、既
に多くの触媒やプロセスが提案されている。 特にブテン類、ブタン等を原料とする方法につ
いては、最近結晶性のバナジウム−リン系酸化物
が提案され、その結晶学的な検討も進められてい
る(イー ボーデス ピー カーテイン ジヤー
ナルオブキヤタリシス(E.Bordes,P.Courtine,
J.Catal.,)57,236−52(1979))。結晶性のバナ
ジウム−リン系酸化物は、高活性であり、とくに
ブタンの酸化に有効である。しかし同一の結晶型
を有する複合酸化物であつても、その製造法よ
り、結晶純度に問題が生じたり、種々の不純物の
ために活性化の途中で溶融して比表面積や細孔溶
積の小さいものが生成する等で、触媒として使用
するには不適切な場合が少なくない。バナジウム
−リン系酸化物を製造する方法はすでに種々知ら
れている(特開昭51−95990、特開昭53−146992、
特公昭53−2631、米国特許第4283288等)が、従
来の方法では、腐食性の大きな化合物を使用する
必要があつたり、有機溶媒の使用に伴う、副生ギ
酸による腐食や溶媒の回収等の工業的実施の面で
の問題、あるいは、流動触媒としての触媒活性、
強度等面で十分ではなかつた。 本発明者等は上記種々問題点を改良すべく検討
した結果本明に到達した。 すなわち本願第一の発明は 水性媒体中で、リン酸、無機還元剤および五
酸化バナジウムを反応させ、次いで水熱処理を
施し、結晶性のバナジウム−リン系酸化物を含
有するスラリーを得る第一工程 第一工程で得られたスラリーからバナジウム
−リン系酸化物を分離する第二工程 第二工程で得られる、バナジウム−リン系酸
化物分離後の水性溶液を必要に応じて希釈ある
いは濃縮し、リン酸、還元剤および五酸化バナ
ジウムを添加溶解する第三工程 第三工程で得られる水性溶液に第二工程で得
られた結晶性のバナジウム−リン系酸化物、あ
るいはその焼成物およびシリカゾルを混合しス
ラリーを得る第四工程 第四工程で得られたスラリーを噴霧乾燥し、
焼成する第五工程 から成るバナジウム−リン系酸化物粒状体の製造
方法 を要旨とするものであり、第二の発明は 水性媒体中で、リン酸、無機還元剤および五
酸化バナジウムを反応させ、次いで水熱処理を
施し、結晶性のバナジウム−リン系酸化物を含
有するスラリーを得る第一工程 第一工程で得られたスラリーを、必要に応じ
希釈あるいは濃縮し、リン酸、還元剤および五
酸水バナジウムを添加溶解する第二工程 第二工程で得られたスラリーにシリカゾルを
添加する第三工程 第三工程で得られたスラリーを噴霧乾燥し、
焼成する第四工程 からなるバナジウム−リン系酸化物粒状体の製造
方法 を要旨とするものである。 以下本発明を詳細に説明する。 本願第一および第二の発明で、水性媒体中で、
リン酸、無機還元剤および五酸化バナジウムを反
応させ、次いで水熱処理を施し、結晶性のバナジ
ウム−リン系酸化物を含有するスラリーを得るこ
とが第一の工程である。 本発明で使用される無機還元剤としては、ヒド
ラジン(通常抱水ヒドラジン水溶液として市販さ
れている。)またはそのリン酸塩、ヒドロキシル
アミンまたはそのリン酸塩が好ましいが特に限定
されるものではない。しかしその他の無機酸塩、
例えば塩塩等は、ハロゲンイオンを残留させ、反
応器材質の面で不利となるため、工業的には好ま
しくない。 また、無機系還元剤として、亜リン酸のような
三価のリン化合物は還元速度が緩慢で、均一溶液
とするには五酸化バナジウムを含むスラリーを長
時間の煮沸還流処理する必要があり、還元剤が高
価である上、エネルギー消費も大きいという欠点
がある。 還元剤としては一般にシユウ酸、アルコールの
ような有機還元剤も知られている。 しかし本発明者等の検討結果では、過剰の有機
化合物共存下での水熱合成は経済性からも結晶生
成面でも不利である。例えばバナジウム1グラム
原子当たり0.5モル以上のシユウ酸を共存させる
と、水熱合成条件を過酷にしない限り結晶生成反
応は進行しない。 水性媒体としては、一般に水が使用される。所
望によりアルコール、カルボン酸、エーテル類、
ケトン類等の親水性有機溶媒を併用してもよい
が、バナジウムの還元速度が低下するので、その
使用量は50重量%以下の水性媒体とすべきであ
る。 リン酸の使用量は、目的生成物であるバナジウ
ム−リン系酸化物粒状体中のバナジウム原子に対
するリン原子のモル比(以下P/Vと記す)を
0.8〜1.5とする範囲で添加するのが好ましい。水
性媒体中のリン酸濃度は5〜50重量%、好ましく
は5〜35重量%である。水性媒体中のリン酸濃度
が高すぎると、五酸化バナジウムが還元される以
前にリン酸と反応する可能性があり、液粘度も著
しく高くなつて取扱いが困難になる。またこの濃
度が低すぎると反応容器が過大となつて支障の出
る場合がある。 無機還元剤の使用量は五価のバナジウムを四価
に還元するに要する化学量論量で十分であり、通
常その95〜120%の範囲で使用される。 本発明においては、あらかじめリン酸および無
機還元剤を溶解した酸性水性媒体中に五酸化バナ
ジウムを添加溶解する方法が好ましい。一般に五
酸化バナジウムをあらかじめ還元した後リン酸を
添加反応させる方法が知られているが、この方法
では、リン酸との反応性が低い低原子価の酸化バ
ナジウムが生成したり、また均一溶液を形成でき
ない場合があり、結果的に、触媒活性が十分なも
のが得られない可能性がある。 ヒドラジン、ヒドロキシルアミン等の無機還元
剤およびリン酸を含有する水性媒体中に五酸化バ
ナジウムを添加すると、発泡しつつ還元が進行
し、やがて四価のバナジウムイオンを含有する青
色の均一溶液が生成する。その際、自ら発熱する
が、わずかに外部から加熱してもよい。また発泡
がおさまつた後、反応を完結させるために溶液を
煮沸してもよい。均一溶液とするまでの時間は、
反応量にもよるが、通常5分〜5時間である。こ
の溶液は長く放置すると、好ましくない沈澱を生
ずることがあるので、すみやかに次の水熱処理を
施さなければならない。 なお、水熱反応を行う以前の段階で、ブタンの
酸化反応の活性促進成分を添加してもよい。活性
促進成分としては鉄、クロム、アルミニウム、チ
タン、コバルト、マグネシウム等の化合物が挙げ
られる。 これらの化合物としては、本発明で得られる溶
液に可溶なものならば特に限定されないが、好ま
しくは塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩等の無機
酸塩、酢酸、シユウ酸等の有機酸塩が挙げられ
る。チタンの場合には過酸化物の使用も可能であ
る。 添加時期は、水熱処理を行う以前の段階ならば
特に限定されない。 添加量はバナジウム元素1モルあたり金属とし
て0.01〜0.4モルの範囲に調節すべきであり、よ
り好ましくは0.02〜0.2モルとする。 上記金属成分は、一種でも、また望むならば複
種の混合であつても良い。 本発明においては、以上のような方法で得られ
た溶液を、水分の蒸発を防ぐために、実質的に密
封された容器内で110℃〜250℃、好ましくは120
℃〜180℃の範囲で水熱処理を行う。水熱処理は
0.5〜200時間程度実施するのが好ましい。このよ
うに水熱処理を行うと淡青色の微細な結晶を含有
するスラリーを生ずる。この結晶はバナジウム−
リン系酸化物であり、通常次の表−1に示すよう
な主要X線回折パターン(対陰極;Cu−Kα)を
有する化合物が主成分である。 表−1 2θ゜(±0.2゜) 強度比 15.7 100 19.6 50 24.2 40 27.1 45 28.8 25 30.4 80 この化合物は前述の特開昭51−95990に記載さ
れている結晶性のバナジウム−リン系の酸化物と
同一のものである。 この第一工程を終了した後、得られたスラリー
から酸化物を分離するかあるいは、分離しないで
第二工程に進むが、以下にスラリーを分離する第
一の発明の場合について説明する。 第一工程で得られたスラリーから、過等の手
段により結晶性酸化物を分離し、得られた水性溶
液は適宜希釈、あるいは濃縮して、リン酸、還元
剤および五酸化バナジウムを添加する、一般的に
はリン酸を含有する水性溶液に、還元剤と五酸化
バナジウムを添加溶解して得られる。ここで使用
される還元剤としては特に限定されず、抱水ヒド
ラジン、ヒドラジンまたはヒドロキシルアミンの
塩酸塩、リン酸塩等の無機還元剤、乳酸、シユウ
酸のような有機還元剤等が挙げられる。水性溶液
中のバナジウム原子に対するリン原子のモル比は
0.5〜10の範囲とするのが好ましい。なおこの際、
最終的に得られる粒状体のP/Vが0.8〜1.5とな
るよう選択すべきである。使用する還元剤の量は
五酸化バナジウムを還元するに足る量で十分であ
る。水性溶液中では、バナジウムとリンはリン酸
バナジルとして存在すると考えられるが、リン酸
バナジル溶液は一に不安定であるため、この水性
溶液を長時間安定に保つ必要がある場合には水性
溶液中にシユウ酸を存在させることが好ましい。
その量はバナジウム原子に対するシユウ酸のモル
比で、1.2以下好ましくは0.2〜1の範囲である。
シユウ酸のがあまり多いと触媒の機械的強度、嵩
密度、活性面に好ましくない影響を与える。ま
た、還元剤としてシユウ酸を用いる場合には、還
元終了後に、上記量のシユウ酸が残存するように
過剰に使用することにより、本目的を達成でき
る。 この結果得られる水性溶液には二つの大きな意
味がある。一つには、この水性溶液は、バナジウ
ム−リン系酸化物と触媒担体とのバインダーとし
ての効果を有し、触媒強度を向上させる。また一
つには、触媒製造過程(第一工程)で得られる廃
物の問題を解消し、触媒製造工程の合理化を可能
とする。 次いでこのバナジウムおよびリンを含有する水
性溶液に、第二工程で分離したバナジウム−リン
系酸化物あるいはその焼成物、および触媒担体で
あるシリカゾルを混合する。 第二工程で分離したバナジウム−リン系酸化物
とは、第一工程の方法で別途製造され、ストツク
されたものであつてもよい。バナジウム−リン系
酸化物の焼成物と、酸化物を400〜600℃の範囲で
焼成したものであり、この際、焼成をブタンや、
ブテン類を含んでいても良い空気の存在下、ある
いはアルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行
うのが好ましい。表−1に示すX線回折ピークを
示す酸化物を焼成すると表−2に示すような主要
X線回折ピーク(対陰極;Cu−Kα)を示す結晶
に変化する。 表−2 2θ゜(±0.2゜) 強度比 14.2 20 15.7 20 18.5 20 23.0 100 28.4 90 30.0 50 33.7 40 36.8 40 この焼成物を用いる方が、触媒の強度および活
性の面で好ましい。 シリカゾルは10〜50重量%の溶液を直接、また
は必要に応じてらかじめ濃度調整して使用するの
が好ましい。 バナジウム−リン系酸化物、バナジウムとリン
を含有する水性溶液およびシリカゾルの混合割合
は以下の範囲とするのが好ましい。但し割合は乾
燥重量%で示し、バナジウムとリンを含有する水
性溶液の場合は、バナジウムおよびリンをV2O4
およびP2O5の合量として計算する。バナジウム
−リン系酸化物:水性溶液=20:80〜80:20、水
性溶液:シリカゾル=50:50〜90:10、バナジウ
ム−リン系酸化物:シリカゾル=50:50〜90:10
の範囲から選択される。 このようにして得られたスラリーを第五工程で
噴霧乾燥し、焼成することにより、流動性、強度
および活性にすぐれた触媒として有用なリン−バ
ナジウム系酸化物粒状体が得られる。噴霧乾燥の
条件は、通常、風量、給液量を適当に調節して、
乾燥域でのガス温度を120〜350℃の範囲に設定す
るのが良く、このときの乾燥ガスの入口温度は通
常200〜350℃とする。また給液量とデイスク回転
数を調節して、噴霧乾燥后の触媒粒子径の平均値
が30〜100ミクロン程度、より好適には40〜70ミ
クロンとなる様にする。 以上のようにして得られた粒状体は、400〜600
℃の範囲で焼成される。 この際、焼成をブタンやブテン類を含んでいて
も良い空気の存在下、あるいはアルゴン、窒素等
の不活性ガス雰囲気下に実施することが好まし
い。 以上、本願第一の発明に関し、詳細に説明した
が、第二の発明においてめ、使用する化合物の量
比、種類は全く同様にして実施でき、最終的に
は、第一の発明と実質的に同一の粒状体が得られ
る。第一の発明と異なるところは第二の発明の第
二工程であり、この第二工程においてはバナジウ
ム−リン系酸化物を分離することなく、リン酸、
還元剤および五酸化バナジウムを添加する。 しかし、必要に応じてバナジウム−リン系酸化
物の一部を抜き出しても、あるいは加えてもさし
つかえない。 添加するリン酸、還元剤および五酸化バナジウ
ムの量比は、スラリー中のバナジウム−リン系酸
化物を除いた水性溶液に関して第一の発明と同様
に決められる。バナジウム−リン系酸化物の存在
下に、リン酸、還元剤、五酸化バナジウムを添加
しても、既に生成しているバナジウム−リン系酸
化物は変化しない。 以上詳述したように本発明によれば、炭素数4
の炭化水素、とりわけn−ブタンの酸化に適した
流動触媒として好適なバナジウム−リン系酸化物
粒状体が得られる。 以下本発明を実施例により説明する。 実施例 1 (第一および第二の発明の第一工程) グラスライニングを施した容量100のジヤケ
ツト付き容器内で、水24.6、85%リン酸14.156
Kgを混合し、85%抱水ヒドラジン溶液1.73Kgを添
加、撹拌した。次いで五酸化バナジウム10.635Kg
を気泡発生に注意しながら添加し均一な青色の溶
液が得られた。その後熱媒の温度を上げ、気泡発
生停止を確認后密閉し120℃の液温になるまで昇
温した。昇温に要した時間は約1時間であつた。
更にこの温度で12時間加熱を継続し水熱合成を完
結させた。スラリーの少量を過し、淡青色沈澱
のX線回折測定を行なつたところ、表−1に示す
X線スペクトルを与えることが分つた。固体の組
成式は元素分析の結概略(V2O4)(P2O5)
(2H2O)で記述できるが、この組成式でスラリ
ーの濃度を示すと40重量%に相当する。 実施例 2 (第一の発明の第二、第三工程) 実施例1で得られた水性スラリーを遠心過機
で過し、液約27Kgおよび湿潤ケーキ23.1Kgを
得た。ケーキは170℃にて温風乾燥器中、恒量に
なるまで乾燥した。液は淡青色を呈し、4価の
バナジルイオンの溶出が明きらかである。この
液に85%リン酸9.25Kg、シユウ酸8.9Kgを添加し、
加熱溶解し、次いで五酸化バナジウム6.46Kgを少
量ずつ添加して溶解した。 実施例 3 (第一の発明の第四工程) 実施例2で得られた乾燥ケーキ5.0Kgおよび溶
液13.7Kgと40%シリカゾルスラリー5.0Kgを混合
し、ホモジナイザーにより40分間充分撹拌した。
スラリーは高い粘稠性を呈し、少くとも一部はゲ
ル化が進行した。スラリー中の溶液部分の酸化物
(V2O4+P2O5)と結晶性の酸化物の濃度は合計
で約40重量%であつた。このスラリーの結晶性の
酸化物と溶液部分の酸化物およびシリカゾルとの
比は45/35/20であつた。 実施例 4 (第一の発明の第五工程) 実施例3の第四工程で得られたスラリーをスプ
レー乾燥機を用いて噴霧乾燥した。スラリーは
15000rpmの回転デイスクより噴霧され、加熱空
気と接触して乾燥される。乾燥用空気の温度は入
口で270℃、スプレー乾燥器出口でのガス温度は
138℃であつた。 得られた触媒(P/V=1.088)は窒素気流下
に500℃、2時間流動焼成して活性化したのち、
分級し反応に使用した。 反応例 1 触媒の活性化終了后、25〜88μの粒子径部分を
篩により分級した。平均粒径は56μであつた。こ
の50mlを小型の流動床反応器に充填した。種々の
濃度のn−ブタン、空気混合ガスを反応器に導
き、GHSV500で反応させた。生成物は水捕集
し、電位差滴定および廃ガスのガスクロ分析によ
り定量した。反応結果を表−3に示した。
造する方法に関するものである。さらに詳しく
は、ブタンの気相酸化により無水マレイン酸を製
造する際の触媒として好適なバナジウム−リン系
酸化物粒状体を製造する方法に関するものであ
る。 炭素数4の直鎖脂肪族炭化水素の気相酸化によ
り無水マレイン酸を製造する方法に関しては、既
に多くの触媒やプロセスが提案されている。 特にブテン類、ブタン等を原料とする方法につ
いては、最近結晶性のバナジウム−リン系酸化物
が提案され、その結晶学的な検討も進められてい
る(イー ボーデス ピー カーテイン ジヤー
ナルオブキヤタリシス(E.Bordes,P.Courtine,
J.Catal.,)57,236−52(1979))。結晶性のバナ
ジウム−リン系酸化物は、高活性であり、とくに
ブタンの酸化に有効である。しかし同一の結晶型
を有する複合酸化物であつても、その製造法よ
り、結晶純度に問題が生じたり、種々の不純物の
ために活性化の途中で溶融して比表面積や細孔溶
積の小さいものが生成する等で、触媒として使用
するには不適切な場合が少なくない。バナジウム
−リン系酸化物を製造する方法はすでに種々知ら
れている(特開昭51−95990、特開昭53−146992、
特公昭53−2631、米国特許第4283288等)が、従
来の方法では、腐食性の大きな化合物を使用する
必要があつたり、有機溶媒の使用に伴う、副生ギ
酸による腐食や溶媒の回収等の工業的実施の面で
の問題、あるいは、流動触媒としての触媒活性、
強度等面で十分ではなかつた。 本発明者等は上記種々問題点を改良すべく検討
した結果本明に到達した。 すなわち本願第一の発明は 水性媒体中で、リン酸、無機還元剤および五
酸化バナジウムを反応させ、次いで水熱処理を
施し、結晶性のバナジウム−リン系酸化物を含
有するスラリーを得る第一工程 第一工程で得られたスラリーからバナジウム
−リン系酸化物を分離する第二工程 第二工程で得られる、バナジウム−リン系酸
化物分離後の水性溶液を必要に応じて希釈ある
いは濃縮し、リン酸、還元剤および五酸化バナ
ジウムを添加溶解する第三工程 第三工程で得られる水性溶液に第二工程で得
られた結晶性のバナジウム−リン系酸化物、あ
るいはその焼成物およびシリカゾルを混合しス
ラリーを得る第四工程 第四工程で得られたスラリーを噴霧乾燥し、
焼成する第五工程 から成るバナジウム−リン系酸化物粒状体の製造
方法 を要旨とするものであり、第二の発明は 水性媒体中で、リン酸、無機還元剤および五
酸化バナジウムを反応させ、次いで水熱処理を
施し、結晶性のバナジウム−リン系酸化物を含
有するスラリーを得る第一工程 第一工程で得られたスラリーを、必要に応じ
希釈あるいは濃縮し、リン酸、還元剤および五
酸水バナジウムを添加溶解する第二工程 第二工程で得られたスラリーにシリカゾルを
添加する第三工程 第三工程で得られたスラリーを噴霧乾燥し、
焼成する第四工程 からなるバナジウム−リン系酸化物粒状体の製造
方法 を要旨とするものである。 以下本発明を詳細に説明する。 本願第一および第二の発明で、水性媒体中で、
リン酸、無機還元剤および五酸化バナジウムを反
応させ、次いで水熱処理を施し、結晶性のバナジ
ウム−リン系酸化物を含有するスラリーを得るこ
とが第一の工程である。 本発明で使用される無機還元剤としては、ヒド
ラジン(通常抱水ヒドラジン水溶液として市販さ
れている。)またはそのリン酸塩、ヒドロキシル
アミンまたはそのリン酸塩が好ましいが特に限定
されるものではない。しかしその他の無機酸塩、
例えば塩塩等は、ハロゲンイオンを残留させ、反
応器材質の面で不利となるため、工業的には好ま
しくない。 また、無機系還元剤として、亜リン酸のような
三価のリン化合物は還元速度が緩慢で、均一溶液
とするには五酸化バナジウムを含むスラリーを長
時間の煮沸還流処理する必要があり、還元剤が高
価である上、エネルギー消費も大きいという欠点
がある。 還元剤としては一般にシユウ酸、アルコールの
ような有機還元剤も知られている。 しかし本発明者等の検討結果では、過剰の有機
化合物共存下での水熱合成は経済性からも結晶生
成面でも不利である。例えばバナジウム1グラム
原子当たり0.5モル以上のシユウ酸を共存させる
と、水熱合成条件を過酷にしない限り結晶生成反
応は進行しない。 水性媒体としては、一般に水が使用される。所
望によりアルコール、カルボン酸、エーテル類、
ケトン類等の親水性有機溶媒を併用してもよい
が、バナジウムの還元速度が低下するので、その
使用量は50重量%以下の水性媒体とすべきであ
る。 リン酸の使用量は、目的生成物であるバナジウ
ム−リン系酸化物粒状体中のバナジウム原子に対
するリン原子のモル比(以下P/Vと記す)を
0.8〜1.5とする範囲で添加するのが好ましい。水
性媒体中のリン酸濃度は5〜50重量%、好ましく
は5〜35重量%である。水性媒体中のリン酸濃度
が高すぎると、五酸化バナジウムが還元される以
前にリン酸と反応する可能性があり、液粘度も著
しく高くなつて取扱いが困難になる。またこの濃
度が低すぎると反応容器が過大となつて支障の出
る場合がある。 無機還元剤の使用量は五価のバナジウムを四価
に還元するに要する化学量論量で十分であり、通
常その95〜120%の範囲で使用される。 本発明においては、あらかじめリン酸および無
機還元剤を溶解した酸性水性媒体中に五酸化バナ
ジウムを添加溶解する方法が好ましい。一般に五
酸化バナジウムをあらかじめ還元した後リン酸を
添加反応させる方法が知られているが、この方法
では、リン酸との反応性が低い低原子価の酸化バ
ナジウムが生成したり、また均一溶液を形成でき
ない場合があり、結果的に、触媒活性が十分なも
のが得られない可能性がある。 ヒドラジン、ヒドロキシルアミン等の無機還元
剤およびリン酸を含有する水性媒体中に五酸化バ
ナジウムを添加すると、発泡しつつ還元が進行
し、やがて四価のバナジウムイオンを含有する青
色の均一溶液が生成する。その際、自ら発熱する
が、わずかに外部から加熱してもよい。また発泡
がおさまつた後、反応を完結させるために溶液を
煮沸してもよい。均一溶液とするまでの時間は、
反応量にもよるが、通常5分〜5時間である。こ
の溶液は長く放置すると、好ましくない沈澱を生
ずることがあるので、すみやかに次の水熱処理を
施さなければならない。 なお、水熱反応を行う以前の段階で、ブタンの
酸化反応の活性促進成分を添加してもよい。活性
促進成分としては鉄、クロム、アルミニウム、チ
タン、コバルト、マグネシウム等の化合物が挙げ
られる。 これらの化合物としては、本発明で得られる溶
液に可溶なものならば特に限定されないが、好ま
しくは塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩等の無機
酸塩、酢酸、シユウ酸等の有機酸塩が挙げられ
る。チタンの場合には過酸化物の使用も可能であ
る。 添加時期は、水熱処理を行う以前の段階ならば
特に限定されない。 添加量はバナジウム元素1モルあたり金属とし
て0.01〜0.4モルの範囲に調節すべきであり、よ
り好ましくは0.02〜0.2モルとする。 上記金属成分は、一種でも、また望むならば複
種の混合であつても良い。 本発明においては、以上のような方法で得られ
た溶液を、水分の蒸発を防ぐために、実質的に密
封された容器内で110℃〜250℃、好ましくは120
℃〜180℃の範囲で水熱処理を行う。水熱処理は
0.5〜200時間程度実施するのが好ましい。このよ
うに水熱処理を行うと淡青色の微細な結晶を含有
するスラリーを生ずる。この結晶はバナジウム−
リン系酸化物であり、通常次の表−1に示すよう
な主要X線回折パターン(対陰極;Cu−Kα)を
有する化合物が主成分である。 表−1 2θ゜(±0.2゜) 強度比 15.7 100 19.6 50 24.2 40 27.1 45 28.8 25 30.4 80 この化合物は前述の特開昭51−95990に記載さ
れている結晶性のバナジウム−リン系の酸化物と
同一のものである。 この第一工程を終了した後、得られたスラリー
から酸化物を分離するかあるいは、分離しないで
第二工程に進むが、以下にスラリーを分離する第
一の発明の場合について説明する。 第一工程で得られたスラリーから、過等の手
段により結晶性酸化物を分離し、得られた水性溶
液は適宜希釈、あるいは濃縮して、リン酸、還元
剤および五酸化バナジウムを添加する、一般的に
はリン酸を含有する水性溶液に、還元剤と五酸化
バナジウムを添加溶解して得られる。ここで使用
される還元剤としては特に限定されず、抱水ヒド
ラジン、ヒドラジンまたはヒドロキシルアミンの
塩酸塩、リン酸塩等の無機還元剤、乳酸、シユウ
酸のような有機還元剤等が挙げられる。水性溶液
中のバナジウム原子に対するリン原子のモル比は
0.5〜10の範囲とするのが好ましい。なおこの際、
最終的に得られる粒状体のP/Vが0.8〜1.5とな
るよう選択すべきである。使用する還元剤の量は
五酸化バナジウムを還元するに足る量で十分であ
る。水性溶液中では、バナジウムとリンはリン酸
バナジルとして存在すると考えられるが、リン酸
バナジル溶液は一に不安定であるため、この水性
溶液を長時間安定に保つ必要がある場合には水性
溶液中にシユウ酸を存在させることが好ましい。
その量はバナジウム原子に対するシユウ酸のモル
比で、1.2以下好ましくは0.2〜1の範囲である。
シユウ酸のがあまり多いと触媒の機械的強度、嵩
密度、活性面に好ましくない影響を与える。ま
た、還元剤としてシユウ酸を用いる場合には、還
元終了後に、上記量のシユウ酸が残存するように
過剰に使用することにより、本目的を達成でき
る。 この結果得られる水性溶液には二つの大きな意
味がある。一つには、この水性溶液は、バナジウ
ム−リン系酸化物と触媒担体とのバインダーとし
ての効果を有し、触媒強度を向上させる。また一
つには、触媒製造過程(第一工程)で得られる廃
物の問題を解消し、触媒製造工程の合理化を可能
とする。 次いでこのバナジウムおよびリンを含有する水
性溶液に、第二工程で分離したバナジウム−リン
系酸化物あるいはその焼成物、および触媒担体で
あるシリカゾルを混合する。 第二工程で分離したバナジウム−リン系酸化物
とは、第一工程の方法で別途製造され、ストツク
されたものであつてもよい。バナジウム−リン系
酸化物の焼成物と、酸化物を400〜600℃の範囲で
焼成したものであり、この際、焼成をブタンや、
ブテン類を含んでいても良い空気の存在下、ある
いはアルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行
うのが好ましい。表−1に示すX線回折ピークを
示す酸化物を焼成すると表−2に示すような主要
X線回折ピーク(対陰極;Cu−Kα)を示す結晶
に変化する。 表−2 2θ゜(±0.2゜) 強度比 14.2 20 15.7 20 18.5 20 23.0 100 28.4 90 30.0 50 33.7 40 36.8 40 この焼成物を用いる方が、触媒の強度および活
性の面で好ましい。 シリカゾルは10〜50重量%の溶液を直接、また
は必要に応じてらかじめ濃度調整して使用するの
が好ましい。 バナジウム−リン系酸化物、バナジウムとリン
を含有する水性溶液およびシリカゾルの混合割合
は以下の範囲とするのが好ましい。但し割合は乾
燥重量%で示し、バナジウムとリンを含有する水
性溶液の場合は、バナジウムおよびリンをV2O4
およびP2O5の合量として計算する。バナジウム
−リン系酸化物:水性溶液=20:80〜80:20、水
性溶液:シリカゾル=50:50〜90:10、バナジウ
ム−リン系酸化物:シリカゾル=50:50〜90:10
の範囲から選択される。 このようにして得られたスラリーを第五工程で
噴霧乾燥し、焼成することにより、流動性、強度
および活性にすぐれた触媒として有用なリン−バ
ナジウム系酸化物粒状体が得られる。噴霧乾燥の
条件は、通常、風量、給液量を適当に調節して、
乾燥域でのガス温度を120〜350℃の範囲に設定す
るのが良く、このときの乾燥ガスの入口温度は通
常200〜350℃とする。また給液量とデイスク回転
数を調節して、噴霧乾燥后の触媒粒子径の平均値
が30〜100ミクロン程度、より好適には40〜70ミ
クロンとなる様にする。 以上のようにして得られた粒状体は、400〜600
℃の範囲で焼成される。 この際、焼成をブタンやブテン類を含んでいて
も良い空気の存在下、あるいはアルゴン、窒素等
の不活性ガス雰囲気下に実施することが好まし
い。 以上、本願第一の発明に関し、詳細に説明した
が、第二の発明においてめ、使用する化合物の量
比、種類は全く同様にして実施でき、最終的に
は、第一の発明と実質的に同一の粒状体が得られ
る。第一の発明と異なるところは第二の発明の第
二工程であり、この第二工程においてはバナジウ
ム−リン系酸化物を分離することなく、リン酸、
還元剤および五酸化バナジウムを添加する。 しかし、必要に応じてバナジウム−リン系酸化
物の一部を抜き出しても、あるいは加えてもさし
つかえない。 添加するリン酸、還元剤および五酸化バナジウ
ムの量比は、スラリー中のバナジウム−リン系酸
化物を除いた水性溶液に関して第一の発明と同様
に決められる。バナジウム−リン系酸化物の存在
下に、リン酸、還元剤、五酸化バナジウムを添加
しても、既に生成しているバナジウム−リン系酸
化物は変化しない。 以上詳述したように本発明によれば、炭素数4
の炭化水素、とりわけn−ブタンの酸化に適した
流動触媒として好適なバナジウム−リン系酸化物
粒状体が得られる。 以下本発明を実施例により説明する。 実施例 1 (第一および第二の発明の第一工程) グラスライニングを施した容量100のジヤケ
ツト付き容器内で、水24.6、85%リン酸14.156
Kgを混合し、85%抱水ヒドラジン溶液1.73Kgを添
加、撹拌した。次いで五酸化バナジウム10.635Kg
を気泡発生に注意しながら添加し均一な青色の溶
液が得られた。その後熱媒の温度を上げ、気泡発
生停止を確認后密閉し120℃の液温になるまで昇
温した。昇温に要した時間は約1時間であつた。
更にこの温度で12時間加熱を継続し水熱合成を完
結させた。スラリーの少量を過し、淡青色沈澱
のX線回折測定を行なつたところ、表−1に示す
X線スペクトルを与えることが分つた。固体の組
成式は元素分析の結概略(V2O4)(P2O5)
(2H2O)で記述できるが、この組成式でスラリ
ーの濃度を示すと40重量%に相当する。 実施例 2 (第一の発明の第二、第三工程) 実施例1で得られた水性スラリーを遠心過機
で過し、液約27Kgおよび湿潤ケーキ23.1Kgを
得た。ケーキは170℃にて温風乾燥器中、恒量に
なるまで乾燥した。液は淡青色を呈し、4価の
バナジルイオンの溶出が明きらかである。この
液に85%リン酸9.25Kg、シユウ酸8.9Kgを添加し、
加熱溶解し、次いで五酸化バナジウム6.46Kgを少
量ずつ添加して溶解した。 実施例 3 (第一の発明の第四工程) 実施例2で得られた乾燥ケーキ5.0Kgおよび溶
液13.7Kgと40%シリカゾルスラリー5.0Kgを混合
し、ホモジナイザーにより40分間充分撹拌した。
スラリーは高い粘稠性を呈し、少くとも一部はゲ
ル化が進行した。スラリー中の溶液部分の酸化物
(V2O4+P2O5)と結晶性の酸化物の濃度は合計
で約40重量%であつた。このスラリーの結晶性の
酸化物と溶液部分の酸化物およびシリカゾルとの
比は45/35/20であつた。 実施例 4 (第一の発明の第五工程) 実施例3の第四工程で得られたスラリーをスプ
レー乾燥機を用いて噴霧乾燥した。スラリーは
15000rpmの回転デイスクより噴霧され、加熱空
気と接触して乾燥される。乾燥用空気の温度は入
口で270℃、スプレー乾燥器出口でのガス温度は
138℃であつた。 得られた触媒(P/V=1.088)は窒素気流下
に500℃、2時間流動焼成して活性化したのち、
分級し反応に使用した。 反応例 1 触媒の活性化終了后、25〜88μの粒子径部分を
篩により分級した。平均粒径は56μであつた。こ
の50mlを小型の流動床反応器に充填した。種々の
濃度のn−ブタン、空気混合ガスを反応器に導
き、GHSV500で反応させた。生成物は水捕集
し、電位差滴定および廃ガスのガスクロ分析によ
り定量した。反応結果を表−3に示した。
【表】
実施例 6
(第二の発明)
10ビーカーに85%リン酸622.55g、85%抱水
ヒドラジン水溶液73.6gおよび脱塩水2550gを混合
し、次いで五酸化バナジウム454.75gを添加し、
撹拌した。発泡とともに液温は約60℃まで上昇し
たが、発泡がほぼ停止した時点から沸騰状態まで
加熱し、還元を完結させた。 この液を煮沸し、液重量を2500gになるまで濃
縮したのち、2.5容量のオートクレーブに移し、
密閉容器中で130℃に加温し、5時間の水熱処理
を行なつた。得られた粘稠なスラリーを冷却し、
再び10のビーカーに少量の水とともに移した。
次に85%リン酸384.46g、シユウ酸382.80g、水
600mlおよび五酸化バナジウム276.16gを加え、撹
拌しながら緩やかに昇温した。発泡しながら還元
は進行し、全体が青色のスラリーに変化したのち
更に煮沸し還元を完結させた。 スラリー全体を3200gになるまで濃縮した。こ
のようにして得られたスラリー中の溶液部分の酸
化物(V2O4+P2O5)重量及び結晶性の酸化物の
重量の合計は40%であり、結晶性の酸化部分と溶
液成分の酸化物換算重量比は約58:42である。ス
ラリーを少量過し、X線回折測定を行なつたと
ころ、表−1に示したスペクトルと完全に一致し
た。これは水熱処理により得られたスラリー中の
結晶と同一スペクトルであり、五酸化バナジウム
の第2次溶解過程における結晶構造の変化は起こ
らないことが判明した。次いで30%濃度のシリカ
ゾル1800gを添加し、ホモジナイザーにより充分
混合して噴霧乾燥用の粘稠なスラリーを調合し
た。実施例4と同じ条件で乾燥し、得られた触媒
を空気流通下に350℃で1時間、次いで窒素気流
下に500℃で2時間焼成し活性化した後、分級し、
反応に使用した。酸化物換算の触媒中のSiO2含
有量は30%である。 実施例 7 実施例1と全く同様して結晶性酸化物を含むス
ラリーを得た後、遠心過機で過し、ケーキを
乾燥した。小塊状に粉砕し、焼成管中で窒素気下
に2時間焼成した。このもののX線回折ピークは
表−2に示すものと一致した。得られた小塊約
18.0Kgをハンマーミルにて精粉砕した。次いで
液3500gに85%リン酸1180g、シユウ酸800gを添
加して加熱溶解し五酸化バナジウム576.6gを少量
づつ添加して溶解した。これに40%シリカゾル溶
液1785gを加え、また精粉砕した酸化物固体
1000gを加えて、ホモジナイザーにより充分撹拌
混合して噴霧乾燥用スラリーを得た。実施例4と
同じ条件で乾燥し、得られた触媒を実施例7と同
様に焼成して活性化した後、分級して反応に使用
した。酸化物換算の触媒中のSiO2含有量は25%
である。 反応例 2 実施例6および7の触媒を反応例1と同様に分
級し、同様な条件下で活性テストを行つた。結果
を表−4に示す。
ヒドラジン水溶液73.6gおよび脱塩水2550gを混合
し、次いで五酸化バナジウム454.75gを添加し、
撹拌した。発泡とともに液温は約60℃まで上昇し
たが、発泡がほぼ停止した時点から沸騰状態まで
加熱し、還元を完結させた。 この液を煮沸し、液重量を2500gになるまで濃
縮したのち、2.5容量のオートクレーブに移し、
密閉容器中で130℃に加温し、5時間の水熱処理
を行なつた。得られた粘稠なスラリーを冷却し、
再び10のビーカーに少量の水とともに移した。
次に85%リン酸384.46g、シユウ酸382.80g、水
600mlおよび五酸化バナジウム276.16gを加え、撹
拌しながら緩やかに昇温した。発泡しながら還元
は進行し、全体が青色のスラリーに変化したのち
更に煮沸し還元を完結させた。 スラリー全体を3200gになるまで濃縮した。こ
のようにして得られたスラリー中の溶液部分の酸
化物(V2O4+P2O5)重量及び結晶性の酸化物の
重量の合計は40%であり、結晶性の酸化部分と溶
液成分の酸化物換算重量比は約58:42である。ス
ラリーを少量過し、X線回折測定を行なつたと
ころ、表−1に示したスペクトルと完全に一致し
た。これは水熱処理により得られたスラリー中の
結晶と同一スペクトルであり、五酸化バナジウム
の第2次溶解過程における結晶構造の変化は起こ
らないことが判明した。次いで30%濃度のシリカ
ゾル1800gを添加し、ホモジナイザーにより充分
混合して噴霧乾燥用の粘稠なスラリーを調合し
た。実施例4と同じ条件で乾燥し、得られた触媒
を空気流通下に350℃で1時間、次いで窒素気流
下に500℃で2時間焼成し活性化した後、分級し、
反応に使用した。酸化物換算の触媒中のSiO2含
有量は30%である。 実施例 7 実施例1と全く同様して結晶性酸化物を含むス
ラリーを得た後、遠心過機で過し、ケーキを
乾燥した。小塊状に粉砕し、焼成管中で窒素気下
に2時間焼成した。このもののX線回折ピークは
表−2に示すものと一致した。得られた小塊約
18.0Kgをハンマーミルにて精粉砕した。次いで
液3500gに85%リン酸1180g、シユウ酸800gを添
加して加熱溶解し五酸化バナジウム576.6gを少量
づつ添加して溶解した。これに40%シリカゾル溶
液1785gを加え、また精粉砕した酸化物固体
1000gを加えて、ホモジナイザーにより充分撹拌
混合して噴霧乾燥用スラリーを得た。実施例4と
同じ条件で乾燥し、得られた触媒を実施例7と同
様に焼成して活性化した後、分級して反応に使用
した。酸化物換算の触媒中のSiO2含有量は25%
である。 反応例 2 実施例6および7の触媒を反応例1と同様に分
級し、同様な条件下で活性テストを行つた。結果
を表−4に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水性媒体中で、リン酸、無機還元剤およ
び五酸化バナジウムを反応させ、次いで水熱処
理を施し、結晶性のバナジウム−リン系酸化物
を含有するスラリーを得る第一工程 第一工程で得られたスラリーから該バナジウ
ム−リン系酸化物を分離する第二工程 第二工程で得られる、該バナジウム−リン系
酸化物分離後の水性溶液を、必要に応じて希釈
あるいは濃縮し、リン酸、還元剤および五酸化
バナジウムを添加溶解する第三工程 第三工程で得られる水性溶液に第二工程で得
られた結晶性バナジウム−リン系酸化物、ある
いはその焼成物およびシリカゾルを混合しスラ
リーを得る第四工程 第四工程で得られたスラリーを噴霧乾燥し、
焼成する第五工程 から成るバナジウム−リン系酸化物粒状体の製造
方法。 2 第五工程で得られるバナジウム−リン系酸化
物粒状体中のバナジウム原子に対するリン原子の
モル比が0.8〜1.5であることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の方法。 3 第三工程で得られる水性溶液中のバナジウム
原子に対するリン原子のモル比が0.5〜10である
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方
法。 4 水性媒体中で、リン酸、無機還元剤およ
び五酸化バナジウムを反応させ、次いで水熱処
理を施し、結晶性のバナジウム−リン系酸化物
を含有するスラリーを得る第一工程。 第一工程で得られたスラリーを、必要に応じ
希釈あるいは濃縮し、リン酸、還元剤および五
酸化バナジウムを添加溶解する第二工程。 第二工程で得られたスラリーにシリカゾルを
添加する第三工程 第三工程で得られたスラリーを噴霧乾燥し、
焼成する第四工程 から成るバナジウム−リン系酸化物粒状体の製造
方法。 5 第四工程で得られるバナジウム−リン系酸化
物粒状体中のバナジウム原子に対するリン原子の
モル比が0.8〜15であることを特徴とする特許請
求の範囲第4項記載の方法。 6 第二工程で得られるスラリー中の、溶液部分
のバナジウム原子に対するリン原子のモル比が
0.5〜10であることを特徴とする特許請求の範囲
第4項記載の方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57074920A JPS58194726A (ja) | 1982-05-04 | 1982-05-04 | バナジウム−リン系酸化物粒状体の製造方法 |
| US06/473,196 US4472527A (en) | 1982-03-31 | 1983-03-08 | Process for preparing an oxidation catalyst composition |
| GB08306615A GB2118060B (en) | 1982-03-31 | 1983-03-10 | Process for preparing an oxidation catalyst composition |
| DE3311681A DE3311681C2 (de) | 1982-03-31 | 1983-03-30 | Oxidationskatalysator und Verfahren zu dessen Herstellung |
| CA000424905A CA1186674A (en) | 1982-03-31 | 1983-03-30 | Process for preparing an oxidation catalyst composition |
| KR1019830001332A KR900009016B1 (ko) | 1982-03-31 | 1983-03-31 | 산화 촉매 조성물의 제조방법 |
| US06/591,997 US4520127A (en) | 1982-03-31 | 1984-03-21 | Oxidation catalyst composition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57074920A JPS58194726A (ja) | 1982-05-04 | 1982-05-04 | バナジウム−リン系酸化物粒状体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58194726A JPS58194726A (ja) | 1983-11-12 |
| JPH0455966B2 true JPH0455966B2 (ja) | 1992-09-07 |
Family
ID=13561293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57074920A Granted JPS58194726A (ja) | 1982-03-31 | 1982-05-04 | バナジウム−リン系酸化物粒状体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58194726A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0355393Y2 (ja) * | 1985-05-20 | 1991-12-10 | ||
| JPH0825731B2 (ja) * | 1990-09-20 | 1996-03-13 | 信越化学工業株式会社 | 希土類リン酸塩の製造方法 |
-
1982
- 1982-05-04 JP JP57074920A patent/JPS58194726A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58194726A (ja) | 1983-11-12 |
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