JPH0456788B2 - - Google Patents
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- JPH0456788B2 JPH0456788B2 JP61260152A JP26015286A JPH0456788B2 JP H0456788 B2 JPH0456788 B2 JP H0456788B2 JP 61260152 A JP61260152 A JP 61260152A JP 26015286 A JP26015286 A JP 26015286A JP H0456788 B2 JPH0456788 B2 JP H0456788B2
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- pitch
- pressure
- temperature
- carbon
- carbon fiber
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は、ロケツトノズル、航空機用デイス
クブレーキ、或いは炭素発熱体等に使用して優れ
た性能を発揮する炭素繊維強化炭素材の製造方法
に関するものである。
クブレーキ、或いは炭素発熱体等に使用して優れ
た性能を発揮する炭素繊維強化炭素材の製造方法
に関するものである。
〈従来技術とその問題点〉
軽量で高強度を示し、しかも耐熱性にも優れた
炭素繊維強化炭素材(以下「C/C複合材」と略
称する)は、今や宇宙航空機部材や発熱体、更に
は医療用材料として欠かせない存在となつている
が、その製造には“炭素繊維と熱硬化性樹脂或い
はピツチとを混合し炭化する手段”が一般的に採
用されている。しかし、C/C複合材の製造にこ
の方法を採用すると炭化後の成形体中に多量の気
孔が生成し易く、従つて「ピツチ含浸−炭化処
理」を繰り返したり、「炭素のCVD(化学蒸着)
処理」を施す等の高密度化処理が必要であるな
ど、工程が極めて複雑となるので工業的に決して
好ましい手段とは言えなかつた。
炭素繊維強化炭素材(以下「C/C複合材」と略
称する)は、今や宇宙航空機部材や発熱体、更に
は医療用材料として欠かせない存在となつている
が、その製造には“炭素繊維と熱硬化性樹脂或い
はピツチとを混合し炭化する手段”が一般的に採
用されている。しかし、C/C複合材の製造にこ
の方法を採用すると炭化後の成形体中に多量の気
孔が生成し易く、従つて「ピツチ含浸−炭化処
理」を繰り返したり、「炭素のCVD(化学蒸着)
処理」を施す等の高密度化処理が必要であるな
ど、工程が極めて複雑となるので工業的に決して
好ましい手段とは言えなかつた。
一方、「炭素繊維と炭素質骨材並びに高軟化点
のピツチからなる混合物とを交互に積層し、これ
を加圧・加熱成形してから炭化すると、ピツチ含
浸やCVD等の高密度化処理を施さなくとも高密
度で強度の高いC/C複合材が得られる」との報
告もなされている(「炭素材料科学会第11回年会
要旨集」第98〜99頁)。しかしながら、この方法
によつても、得られるC/C複合材の強度は曲げ
強度で高々800Kg/cm2程度にしかならず、C/C
複合材に対する現在の要求を十分に満たすものと
は言い難かつた。
のピツチからなる混合物とを交互に積層し、これ
を加圧・加熱成形してから炭化すると、ピツチ含
浸やCVD等の高密度化処理を施さなくとも高密
度で強度の高いC/C複合材が得られる」との報
告もなされている(「炭素材料科学会第11回年会
要旨集」第98〜99頁)。しかしながら、この方法
によつても、得られるC/C複合材の強度は曲げ
強度で高々800Kg/cm2程度にしかならず、C/C
複合材に対する現在の要求を十分に満たすものと
は言い難かつた。
このように、軽量・高強度素材として脚光を浴
びているC/C複合材ではあるが、その物性や製
造手段に対しては未だ強い改善要求がなされてい
たのである。
びているC/C複合材ではあるが、その物性や製
造手段に対しては未だ強い改善要求がなされてい
たのである。
このようなことから、本発明者等は、曲げ、引
張り、圧縮及び剪断等の強度や、耐摩耗性を始め
とする各種物性に優れた高密度C/C複合材の安
定生産手段の確立が急務であるとの認識の下に、
高炭化収率が得られることから密度・強度の面で
有利であるとの考えから“ピツチをバインダーと
した加圧・加熱成形によるC/C複合材の製造手
段”を採り上げると共に、特に、その加圧・加熱
成形パターンに着目し、該加圧・加熱成形パター
ンが製品特性に及ぼす影響について基礎的な検討
を行つた。
張り、圧縮及び剪断等の強度や、耐摩耗性を始め
とする各種物性に優れた高密度C/C複合材の安
定生産手段の確立が急務であるとの認識の下に、
高炭化収率が得られることから密度・強度の面で
有利であるとの考えから“ピツチをバインダーと
した加圧・加熱成形によるC/C複合材の製造手
段”を採り上げると共に、特に、その加圧・加熱
成形パターンに着目し、該加圧・加熱成形パター
ンが製品特性に及ぼす影響について基礎的な検討
を行つた。
ところで、ピツチをバインダーとしたC/C複
合材の加圧・加熱成形時の加圧・加熱成形パター
ンとしては、従来、大略次の2法が採用されてい
た。即ち、 (A) 室温から成形の最終温度まで高圧で加圧し続
ける方法。
合材の加圧・加熱成形時の加圧・加熱成形パター
ンとしては、従来、大略次の2法が採用されてい
た。即ち、 (A) 室温から成形の最終温度まで高圧で加圧し続
ける方法。
(B) ピツチが高粘度化する550℃から加圧を開始
し、650℃程度まで加圧を続ける方法。
し、650℃程度まで加圧を続ける方法。
ところが、上述した本発明者等の基礎的な検討
により、上記(A)法では成形体内にピツチの熱分解
ガスが内包されて製品の多孔質化を招き易く、こ
れが製品強度の改善を阻んでいたことが、他方上
記(B)法では加熱開始時にピツチが過度に重合して
粘度が高くなり過ぎ、炭素繊維や炭素質骨材を接
着する能力が低下するのでやはり製品強度が十分
に向上しないとの事実がそれぞれ確認されたので
ある。
により、上記(A)法では成形体内にピツチの熱分解
ガスが内包されて製品の多孔質化を招き易く、こ
れが製品強度の改善を阻んでいたことが、他方上
記(B)法では加熱開始時にピツチが過度に重合して
粘度が高くなり過ぎ、炭素繊維や炭素質骨材を接
着する能力が低下するのでやはり製品強度が十分
に向上しないとの事実がそれぞれ確認されたので
ある。
〈問題点を解決するための手段〉
そこで本発明者等は、強度を始めとした物性に
十分満足出来る高密度C/C複合材を“ピツチを
バインダーとした加圧・加熱成形手段”にて安定
生産し得る方法を提供すべく、そのためには加
圧・加熱パターンの工夫が欠かせないとの観点に
立つて研究を重ねた結果、 「炭素繊維、炭素質骨材、及びバインダーピツ
チとの混合原料を加圧・加熱して成形し、その後
炭化乃至黒鉛化してC/C複合材を製造する際、
その加圧・加熱成形工程として、まず、バインダ
ーピツチの熱分解がある程度進行してガス発生量
が少なくはなるが、ピツチの重合反応はそれ程進
まずに粘度が未だ低い状態であるところの360〜
480℃の温度範囲に至るまでは実質的な加圧を開
始せず、この温度域に到達して始めて特定圧以上
の加圧を開始して昇温を続け、ピツチの分解・固
化反応が能率良く完了するところの加圧開始温度
より高い430〜550℃の温度域まで加圧を続行して
保持すると、緻密で高性能のC/C複合材を安定
し得ることが可能となる」 との知見を得るに至つたのである。
十分満足出来る高密度C/C複合材を“ピツチを
バインダーとした加圧・加熱成形手段”にて安定
生産し得る方法を提供すべく、そのためには加
圧・加熱パターンの工夫が欠かせないとの観点に
立つて研究を重ねた結果、 「炭素繊維、炭素質骨材、及びバインダーピツ
チとの混合原料を加圧・加熱して成形し、その後
炭化乃至黒鉛化してC/C複合材を製造する際、
その加圧・加熱成形工程として、まず、バインダ
ーピツチの熱分解がある程度進行してガス発生量
が少なくはなるが、ピツチの重合反応はそれ程進
まずに粘度が未だ低い状態であるところの360〜
480℃の温度範囲に至るまでは実質的な加圧を開
始せず、この温度域に到達して始めて特定圧以上
の加圧を開始して昇温を続け、ピツチの分解・固
化反応が能率良く完了するところの加圧開始温度
より高い430〜550℃の温度域まで加圧を続行して
保持すると、緻密で高性能のC/C複合材を安定
し得ることが可能となる」 との知見を得るに至つたのである。
この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であり、 微粉状炭素質骨材、バインダーピツチ及び炭素
繊維から成る成形原料を、まず360〜480℃の温度
範囲まで20Kg/cm2以下の圧力下で昇温し、続いて
前記到達温度よりも高い最高到達温度域が430〜
550℃である加熱下で30Kg/cm2以下の加圧を行つ
て成形した後、炭化乃至黒鉛化することによつ
て、高密度であり、曲げ、引張り、圧縮及び剪断
等の強度並びに耐摩耗性等の物性に優れたC/C
複合材を工業的規模で安定生産し得るようにした
点、 に特徴を有するものである。
であり、 微粉状炭素質骨材、バインダーピツチ及び炭素
繊維から成る成形原料を、まず360〜480℃の温度
範囲まで20Kg/cm2以下の圧力下で昇温し、続いて
前記到達温度よりも高い最高到達温度域が430〜
550℃である加熱下で30Kg/cm2以下の加圧を行つ
て成形した後、炭化乃至黒鉛化することによつ
て、高密度であり、曲げ、引張り、圧縮及び剪断
等の強度並びに耐摩耗性等の物性に優れたC/C
複合材を工業的規模で安定生産し得るようにした
点、 に特徴を有するものである。
ここで、炭素質骨材としてはC/C複合材の製
造に従来から使用されている炭素粉、カーボンブ
ラツク。黒鉛等の何れをも採用することができ、
またその粒径は格別に限定されるものではない
が、粒径が20μを越えると複合体の炭化処理後に
骨材とピツチのマトリツクス中にクラツクが発生
し易くなることから、好ましくは20μ以下の炭素
質骨材(例えば5〜15μの粒径のものが主体をな
すもの)を使用するのが良い。
造に従来から使用されている炭素粉、カーボンブ
ラツク。黒鉛等の何れをも採用することができ、
またその粒径は格別に限定されるものではない
が、粒径が20μを越えると複合体の炭化処理後に
骨材とピツチのマトリツクス中にクラツクが発生
し易くなることから、好ましくは20μ以下の炭素
質骨材(例えば5〜15μの粒径のものが主体をな
すもの)を使用するのが良い。
また、この発明の方法ではバインダーとしてピ
ツチを採用している。なぜなら、熱硬化性樹脂よ
りもピツチの方が炭化収率が高くて有利だからで
ある。そして、バインダーピツチとしてはその種
類が格別に制限されるものではないが、揮発分の
低いものほど炭化収率が高くて緻密なマトリツク
スが得られるので、このような観点かれすれば30
%以下の揮発分のものが好ましい。一方、炭素繊
維や炭素質骨材の接着と言う観点からは軟化・流
動性の良いものが好ましく、このような軟化・流
動性の面からは揮発分が15%以上のものが適当で
ある。
ツチを採用している。なぜなら、熱硬化性樹脂よ
りもピツチの方が炭化収率が高くて有利だからで
ある。そして、バインダーピツチとしてはその種
類が格別に制限されるものではないが、揮発分の
低いものほど炭化収率が高くて緻密なマトリツク
スが得られるので、このような観点かれすれば30
%以下の揮発分のものが好ましい。一方、炭素繊
維や炭素質骨材の接着と言う観点からは軟化・流
動性の良いものが好ましく、このような軟化・流
動性の面からは揮発分が15%以上のものが適当で
ある。
上述のような揮発分が15〜30%のバインダーピ
ツチは、例えばコールタールピツチや石油系ピツ
チを減圧下で350℃以上の温度で熱処理する方法
で得ることができる。
ツチは、例えばコールタールピツチや石油系ピツ
チを減圧下で350℃以上の温度で熱処理する方法
で得ることができる。
この発明で使用される炭素繊維は高性能品或い
は汎用性の何れでも良く、また使用する炭素繊維
の炭化温度は一般的な1000℃以上である必要はな
く500〜1000℃程度のもので十分であり(むしろ、
これら比較的低温で焼成したものの方が成形体の
炭化時に収縮傾向を示すので、マトリツクスとの
収縮差が無くなつて高い強度を実現することが多
い)、これらは目標とするC/C複合材の性能に
応じて選択すれば良い。更に、炭素繊維の形態も
チヨツプ状、繊物状など種々のものが使用でき、
格別に制限されるものではない。ただ、織物の場
合には繊維の配向方向に高い特性が得られるもの
の異方性が極めて大きくなることから、用途によ
つては等方性が比較的良好で、しかも原料混合の
容易なチヨツプ材を使用するのが好ましい場合も
ある。
は汎用性の何れでも良く、また使用する炭素繊維
の炭化温度は一般的な1000℃以上である必要はな
く500〜1000℃程度のもので十分であり(むしろ、
これら比較的低温で焼成したものの方が成形体の
炭化時に収縮傾向を示すので、マトリツクスとの
収縮差が無くなつて高い強度を実現することが多
い)、これらは目標とするC/C複合材の性能に
応じて選択すれば良い。更に、炭素繊維の形態も
チヨツプ状、繊物状など種々のものが使用でき、
格別に制限されるものではない。ただ、織物の場
合には繊維の配向方向に高い特性が得られるもの
の異方性が極めて大きくなることから、用途によ
つては等方性が比較的良好で、しかも原料混合の
容易なチヨツプ材を使用するのが好ましい場合も
ある。
また、繊維径は特に制限されるものではない
が、5〜20μ程度のものが適当である。そして、
これらの炭素繊維はエポキシ樹脂等でサイジング
されているのが普通であるが、サイジングされた
まま用いると加熱時にサイジング剤が硬化してピ
ツチが炭素繊維束内へ含浸し難くなる上、ピツチ
と炭素繊維との界面に異物が存在することになる
ため、使用に当つては事前に溶剤でサイジング剤
を除去しておくこと望ましい。
が、5〜20μ程度のものが適当である。そして、
これらの炭素繊維はエポキシ樹脂等でサイジング
されているのが普通であるが、サイジングされた
まま用いると加熱時にサイジング剤が硬化してピ
ツチが炭素繊維束内へ含浸し難くなる上、ピツチ
と炭素繊維との界面に異物が存在することになる
ため、使用に当つては事前に溶剤でサイジング剤
を除去しておくこと望ましい。
さて、炭素質骨材とバインダーピツチと炭素繊
維とが用意されると、これらは通常の乾式混合等
の手段で混合されたり、炭素質骨材とバインダー
ピツチとの混合物と炭素繊維とを交互に積層した
積層材とされた後、次の加圧・加熱成形工程に付
されて成形がなされる。勿論、この加圧・加熱成
形に先立つて、混合成形原料を常圧で加圧し予備
成形にしておくことが好ましい措置である。
維とが用意されると、これらは通常の乾式混合等
の手段で混合されたり、炭素質骨材とバインダー
ピツチとの混合物と炭素繊維とを交互に積層した
積層材とされた後、次の加圧・加熱成形工程に付
されて成形がなされる。勿論、この加圧・加熱成
形に先立つて、混合成形原料を常圧で加圧し予備
成形にしておくことが好ましい措置である。
加圧・加熱工程は、加圧無しか或いは精々20
Kg/cm2以下の低加圧下で360〜480℃の範囲の温度
tsまで昇温する第1段階と、これに引き続いて、
前記温度tsからこの温度よりも高い430〜550℃
(出来れば430〜540℃)の範囲の最高到達温度
tnaxまで30Kg/cm2以上(好ましくは40Kg/cm2以
上)の圧力で加圧し、ピツチが十分固化するまで
保持する第2段階とで構成されているが(因に、
第1図は加圧・加熱成形パターンの1例を温度及
び成形圧と経過時間との関係で模式的に示したグ
ラフである)、ここで各段階の加熱温度及び加圧
力を前記の如くに数値限定したのは次の理由によ
る。
Kg/cm2以下の低加圧下で360〜480℃の範囲の温度
tsまで昇温する第1段階と、これに引き続いて、
前記温度tsからこの温度よりも高い430〜550℃
(出来れば430〜540℃)の範囲の最高到達温度
tnaxまで30Kg/cm2以上(好ましくは40Kg/cm2以
上)の圧力で加圧し、ピツチが十分固化するまで
保持する第2段階とで構成されているが(因に、
第1図は加圧・加熱成形パターンの1例を温度及
び成形圧と経過時間との関係で模式的に示したグ
ラフである)、ここで各段階の加熱温度及び加圧
力を前記の如くに数値限定したのは次の理由によ
る。
即ち、360℃を下回る程度の温度はピツチは軟
化するがピツチの熱分解反応は未だ起こらない領
域であり、また360〜480℃の温度域はある程度熱
分解も進む領域であるが、この時点で20Kg/cm2を
越える高圧で加圧すると、被成形体は炭素繊維と
骨材とが密接すると共にその間隙をピツチが埋め
尽くすまで圧密され、余剰のピツチが被成形体か
ら流出するようになる。ところが、加圧・加熱成
形型の最終温度としては更なる高温が必要である
ので成形型を更に昇温すると、ピツチは熱分解反
応を起こすか或いは熱分解反応の程度を増し、発
生する熱分解生成ガス圧によりピツチは一層成形
型から流出してピツチ不足の状態を来たすため、
得られる成形体は多孔質のものとなり強度が低下
しがちとなる。また、いきなり480℃を越える温
度域に加熱すると、ピツチの熱分解反応が進み過
ぎて高粘度化するために加圧成形を行つても熱分
解ガスが内包されてしまう以上、ピツチと炭素繊
維との濡れや接着が十分に起こらずに成形体の強
度に悪影響がでる懸念がある。しかし、加圧・加
熱成形の初期工程を無加圧又は精々20Kg/cm2以下
の加圧下で360〜480℃の温度範囲にまで加熱する
ように調整すると、成形に必要な高圧加圧を実施
する前にある程度熱分解が進んでそれ以降の熱分
解生成ガス量が減るので分解ガスによるピツチの
流出現象は低減され、更にこの範囲であればピツ
チの粘度も未だ低いことから起泡の内包や骨材及
び炭素繊維とピツチの接触不良等の問題は完全に
解消される。そして、これに続いて被成形体を30
Kg/cm2以上、好ましくは40Kg/cm2以上の加圧下で
更に昇温して成形を完了し、炭化乃至黒鉛化する
と、目的強度を十分に満足するC/C複合材がよ
り一層安定確実に得られる。この場合、第1工程
での到達温度よりも高い第2工程での最高到達温
度が430℃以下ではピツチの分解・固化反応が遅
くて成形に長時間を要し、一方、560℃を越える
とピツチが固化を完了して収縮することに起因し
た“熱膨張する金型面と収縮する成形体間の膨
張・収縮差”で成形体に割れが発生することとな
る。更に、この時の成形圧が30Kg/cm2以下である
と十分に緻密化した成形体が得られない恐れがあ
る。このようなことから、それぞれの成形段階で
の加圧力及び加熱温度を前記特定の範囲に限定し
た。なお、昇温速度は格別に制限されないが、昇
温速度が大きくなると起泡を内包し易くなつて密
度・強度等を低下することも懸念され、一方昇温
速度が小さいと生産性が良くないことから、加
圧・加熱成形時の昇温速度は好ましくは1〜数+
℃/min、より好ましくは1〜10℃/min程度に
調整するのが良い。
化するがピツチの熱分解反応は未だ起こらない領
域であり、また360〜480℃の温度域はある程度熱
分解も進む領域であるが、この時点で20Kg/cm2を
越える高圧で加圧すると、被成形体は炭素繊維と
骨材とが密接すると共にその間隙をピツチが埋め
尽くすまで圧密され、余剰のピツチが被成形体か
ら流出するようになる。ところが、加圧・加熱成
形型の最終温度としては更なる高温が必要である
ので成形型を更に昇温すると、ピツチは熱分解反
応を起こすか或いは熱分解反応の程度を増し、発
生する熱分解生成ガス圧によりピツチは一層成形
型から流出してピツチ不足の状態を来たすため、
得られる成形体は多孔質のものとなり強度が低下
しがちとなる。また、いきなり480℃を越える温
度域に加熱すると、ピツチの熱分解反応が進み過
ぎて高粘度化するために加圧成形を行つても熱分
解ガスが内包されてしまう以上、ピツチと炭素繊
維との濡れや接着が十分に起こらずに成形体の強
度に悪影響がでる懸念がある。しかし、加圧・加
熱成形の初期工程を無加圧又は精々20Kg/cm2以下
の加圧下で360〜480℃の温度範囲にまで加熱する
ように調整すると、成形に必要な高圧加圧を実施
する前にある程度熱分解が進んでそれ以降の熱分
解生成ガス量が減るので分解ガスによるピツチの
流出現象は低減され、更にこの範囲であればピツ
チの粘度も未だ低いことから起泡の内包や骨材及
び炭素繊維とピツチの接触不良等の問題は完全に
解消される。そして、これに続いて被成形体を30
Kg/cm2以上、好ましくは40Kg/cm2以上の加圧下で
更に昇温して成形を完了し、炭化乃至黒鉛化する
と、目的強度を十分に満足するC/C複合材がよ
り一層安定確実に得られる。この場合、第1工程
での到達温度よりも高い第2工程での最高到達温
度が430℃以下ではピツチの分解・固化反応が遅
くて成形に長時間を要し、一方、560℃を越える
とピツチが固化を完了して収縮することに起因し
た“熱膨張する金型面と収縮する成形体間の膨
張・収縮差”で成形体に割れが発生することとな
る。更に、この時の成形圧が30Kg/cm2以下である
と十分に緻密化した成形体が得られない恐れがあ
る。このようなことから、それぞれの成形段階で
の加圧力及び加熱温度を前記特定の範囲に限定し
た。なお、昇温速度は格別に制限されないが、昇
温速度が大きくなると起泡を内包し易くなつて密
度・強度等を低下することも懸念され、一方昇温
速度が小さいと生産性が良くないことから、加
圧・加熱成形時の昇温速度は好ましくは1〜数+
℃/min、より好ましくは1〜10℃/min程度に
調整するのが良い。
上述のように加圧・加熱成形された成形体は、
緻密で、繊維フイラメント間が強固に結合された
構造を有することとなるが、この成形体を常法に
て炭化乃至は黒鉛化処理することにより、例えば
曲げ強度で2000Kg/cm2程度以上の高強度を備えた
C/C複合材の製造も可能となる。
緻密で、繊維フイラメント間が強固に結合された
構造を有することとなるが、この成形体を常法に
て炭化乃至は黒鉛化処理することにより、例えば
曲げ強度で2000Kg/cm2程度以上の高強度を備えた
C/C複合材の製造も可能となる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明す
る。
る。
〈実施例〉
GP炭素繊維チヨツプ(繊維長:0.7mm、糸強
度:70Kg/mm2、糸径:18μ)を50部、粒径が12μ
のコークス粉を25部、並びに軟化点が270℃で粒
径が100μのコールタールピツチ粉を25部用意し、
これを十分に混合してからその内の60gを内径
50φの金型に仕込み、常温から10Kg/cm2で加圧し
つつ加熱温度:10℃/minにて370℃まで昇温し、
370℃からは成形圧:100Kg/cm2にて加熱速度:4
℃/minで510℃まで昇温して1時間保持した。
引き続いて100Kg/cm2にて加圧しつつ400℃まで冷
却し、400℃からは無加圧(圧力:0Kg/cm2)で
室温まで冷却した。
度:70Kg/mm2、糸径:18μ)を50部、粒径が12μ
のコークス粉を25部、並びに軟化点が270℃で粒
径が100μのコールタールピツチ粉を25部用意し、
これを十分に混合してからその内の60gを内径
50φの金型に仕込み、常温から10Kg/cm2で加圧し
つつ加熱温度:10℃/minにて370℃まで昇温し、
370℃からは成形圧:100Kg/cm2にて加熱速度:4
℃/minで510℃まで昇温して1時間保持した。
引き続いて100Kg/cm2にて加圧しつつ400℃まで冷
却し、400℃からは無加圧(圧力:0Kg/cm2)で
室温まで冷却した。
次いで、金型から成形体を取り出し、常法通り
に、粉コークス中心に詰めてN2ガス中で加熱速
度:20℃/minにて1000℃まで昇温し、1時間保
持した後冷却すると言う炭化処理を施した。
に、粉コークス中心に詰めてN2ガス中で加熱速
度:20℃/minにて1000℃まで昇温し、1時間保
持した後冷却すると言う炭化処理を施した。
このようにして得られたC/C複合材は、曲げ
強度が1100Kg/cm2で、見掛け密度が1.58g/cm2で
あつた。
強度が1100Kg/cm2で、見掛け密度が1.58g/cm2で
あつた。
〈効果の総括〉
以上に説明した如く、この発明によれば、高密
度を有し、強度その他の諸特性が一段と優れた炭
素繊維強化炭素材を工業的規模で安定して生産す
ることが可能となり、炭素繊維強化炭素材の適用
分野の更なる拡大が期待できるなど、産業上極め
て有用な効果をもたらされるのである。
度を有し、強度その他の諸特性が一段と優れた炭
素繊維強化炭素材を工業的規模で安定して生産す
ることが可能となり、炭素繊維強化炭素材の適用
分野の更なる拡大が期待できるなど、産業上極め
て有用な効果をもたらされるのである。
第1図は、加圧・加熱成形パターンの1例を温
度及び成形圧と経過時間との関係で模式的に示し
たグラフである。
度及び成形圧と経過時間との関係で模式的に示し
たグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 微粉状炭素質骨材、バインダーピツチ及び炭
素繊維から成る成形原料を、まず360〜480℃の温
度範囲まで20Kg/cm2以下の圧力下で昇温し、続い
て前記到達温度よりも高い最高到達温度域が430
〜550℃である加熱下で30Kg/cm2以下の加圧を行
つて成形した後、炭化乃至黒鉛化することを特徴
とする、炭素繊維強化炭素材の製造方法。 2 チヨツプ形態の炭素繊維を使用する、特許請
求の範囲第1項に記載の炭素繊維強化炭素材の製
造方法。 3 揮発分が15〜30%であるバインダーピツチを
使用する、特許請求の範囲第1項又は第2項に記
載の炭素繊維強化炭素材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61260152A JPS63112464A (ja) | 1986-10-31 | 1986-10-31 | 炭素繊維強化炭素材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61260152A JPS63112464A (ja) | 1986-10-31 | 1986-10-31 | 炭素繊維強化炭素材の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63112464A JPS63112464A (ja) | 1988-05-17 |
| JPH0456788B2 true JPH0456788B2 (ja) | 1992-09-09 |
Family
ID=17344033
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61260152A Granted JPS63112464A (ja) | 1986-10-31 | 1986-10-31 | 炭素繊維強化炭素材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63112464A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5683281A (en) * | 1995-02-27 | 1997-11-04 | Hitco Technologies, Inc | High purity composite useful as furnace components |
| US6068925A (en) * | 1995-02-27 | 2000-05-30 | Sgl Carbon Composites | Corrosion resistant composites useful in chemical reactors |
| US5989504A (en) * | 1995-02-27 | 1999-11-23 | Sgl Carbon Composites | Chemical process employing corrosion resistant composites |
| US5858486A (en) * | 1995-02-27 | 1999-01-12 | Sgl Carbon Composites, Inc. | High purity carbon/carbon composite useful as a crucible susceptor |
-
1986
- 1986-10-31 JP JP61260152A patent/JPS63112464A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63112464A (ja) | 1988-05-17 |
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