JPH0459010B2 - - Google Patents

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JPH0459010B2
JPH0459010B2 JP60147316A JP14731685A JPH0459010B2 JP H0459010 B2 JPH0459010 B2 JP H0459010B2 JP 60147316 A JP60147316 A JP 60147316A JP 14731685 A JP14731685 A JP 14731685A JP H0459010 B2 JPH0459010 B2 JP H0459010B2
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latex
coagulant
coagulated
polymer
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JP60147316A
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JPS627429A (ja
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Hideo Yasui
Yasuhiro Miki
Wataru Okada
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Priority to EP86108905A priority patent/EP0217006B1/en
Priority to US06/881,294 priority patent/US4767803A/en
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Publication of JPH0459010B2 publication Critical patent/JPH0459010B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は水性コロイド粒子凝集反応、凝固反応
を利用して規則性のある配列充填体の粒子をつく
り水性粒子コロイドから分離したのち、その粒子
内部の水を除くことにより最密充填されたコロイ
ド粒子の集合体を製造する方法に関する。
ここでいう水性粒子コロイドとは水相を分散媒
とし、分散相が10〜3000〓の固形もしくはゲルと
して扱える粒子のもので、分散相が水相中に電荷
を帯びて分散浮遊している液であり、凝固剤を加
えることにより、凝集・凝固せしめることのでき
る液をいう。当然、乳化重合等で得られる高分子
ラテツクスも含む。
「従来技術と問題点」 従来、天然、人工を問わず水性粒子コロイドか
らコロイド粒子を回収する方法として、そのコロ
イド粒子が極めて微小体であることから、それら
粒子の集合体を形成させて後、精製、乾燥のプロ
セスを採用するのが普通である。この種の技術は
高分子ラテツクスに限るものではないが、軟化温
度が低いことにより本技術の適用が難しい水性コ
ロイドの代表とも言える高分子(合成樹脂)ラテ
ツクスについて説明する。
高分子ラテツクスからその分散相である樹脂状
重合体を回収する場合、一般にはラテツクス中に
無機塩類、酸類等の凝固剤水溶液を投入し、又は
逆に凝固剤水溶液中にラテツクスを投入し、液相
中で凝固させ熱処理等の操作によりスラリー状に
した後、脱水乾燥を経て粉粒体状で得ている。し
かしこの方法の場合には、パウダーの形状は不定
形となり、粉粒径は調整が難しく、粒径分布は広
くなり、相当量の微粉末が含まれる。その結果、
飛散に基づく損失、微粉末の目詰りによる工程上
のトラブルの頻発、粉塵発生による作業環境の悪
化、粉塵による爆発の危険性増大等好ましからざ
る結果を生じていた。又、パウダー嵩比重を大き
くすることが困難なため、輸送費、倉庫保管料等
が増大し、更に又脱水性、乾燥性、流動性、耐ブ
ロツキング性等が悪いため、高価な脱水・乾燥設
備を必要としていた。
これらの問題を改良する目的で合成樹脂製造分
野では極めて熱心な努力が払われており、例えば
高分子ラテツクスを凝固性雰囲気中へ噴霧して球
状凝固粒子として回収する方法や、水相に分散し
た有機溶剤滴中へ凝固体を吸収させ、溶剤の除去
と凝固体の固化をすることで球状凝固粒子を回収
する方法等が提案されている。このような各種回
収法の開発の背景には、高分子そのものの物性値
よりも粉粒体の分布や大きさ、充填率などの特性
の良し悪しが製品の価値を左右する度合が増して
いる時代の潮流がある。
前者の方法に於いては500μm以上の大粒子製造
や80℃以上の軟化温度を有する高耐熱性高分子の
製造には工業的利用が難しいこと、粒子内部を密
充填することが難しいという難点があるし、また
後者の方法では、溶剤の除去、夾雑物の除去、粒
子内部の密充填の困難さに加え、高分子の種類に
よつては該方法を利用できる有機溶媒がないな
ど、コスト面、品質面、適用範囲、粒子特性等々
の問題が提起されている。
一方、ラテツクスを直接乾燥して固体を得る方
法としてスプレー乾燥や真空造粒乾燥があり、数
多くの装置上の工夫が為されている。しかし乍
ら、これらの方法ではラテツクス中に夾雑してい
る成分の除去が困難であること、大きい粒子を作
成する際は設備が大型化するのに加え、低濃度の
ラテツクスでは大量の熱エネルギーが要ることか
ら処理費が嵩むなど、品質面、コスト面での制約
が大きい。これら従来法の共通の問題として、ラ
テツクス中の夾雑物の除去が困難であること、ま
た乾燥して回収した粉体を溶媒に溶解したり、分
散媒中にラテツクス粒子を再分散したり、又加工
成型機にてゲル化する場合、迅速な作業が困難で
あつたり、均質な分散化、ゲル化が困難であるこ
となどがある。
「問題点を解決するための手段」 本発明は上記欠点を一挙に解決することを目的
として開発された方法である。
即ち、本発明は (A) 凝固剤を加えることにより凝固反応を起こす
水性粒子コロイド中に、コロイド粒子の融着合
一する温度(軟化温度)より低い温度で凝固剤
を加え、該凝固剤が該コロイド中に溶解拡散す
る前に凝固剤のユニツトをコロイド分散液中に
点在させ、 (B) 点在した凝固剤ユニツトを中心としてその外
表面でコロイド粒子を凝固させて内部から外部
へ積層させることにより凝固粒子を成長させた
任意の大きさの球状粒子となし、 (C) 該凝固粒子を該水性粒子コロイドより分離し
て凝固粒子を得、 (D) コロイド粒子の軟化温度より低い温度に該凝
固粒子の温度を保つた状態で乾燥もしくは水相
で加熱することにより凝固粒子を構成するコロ
イド粒子が融着しない状態で最密充填した球形
コロイド粒子集合体を取得する方法を内容とす
るものである。
本発明は凝固剤の添加により凝固反応を起こ
し、コロイド粒子が固体の凝固体として回収し得
る全ての水性粒子コロイドに適用できる。
ここで、固体とは固体として挙動する物、取り
扱うことのできる物の意味であり、弾性体である
ゴム状物質や高粘度のゲル状可塑物質も当然適用
範囲に含まれる。常温で流動性を示す凝固体であ
つても冷却によつて固体となるものは冷却下で操
作することで適用できる。水性粒子コロイドの一
例として高分子ラテツクスを取り上げ本発明を説
明する。
本発明はラテツクス中に凝固剤を加え、凝固剤
の該ラテツクス中への拡散を押さえて該ラテツク
ス中へ分散させて点在した凝固ユニツトをつく
り、しかる後該点在する凝固剤ユニツトの外表面
でラテツクス粒子を凝固、積層させることによ
り、凝固剤ユニツトを中心として凝固粒子を内部
より外部へ成長せしめた後、凝固粒子として該ラ
テツクスより分離し、乾燥の後もしくは乾燥せず
に軟化温度以上の高温で焼結することにより粒子
を製造する方法である。このようにして得られる
凝固粒子は、ラテツクスを構成する基本粒子が結
晶格子状に規則的に配列した球状粒子となる。
本発明に用いられる凝固剤としては、ラテツク
スを凝固しうる物質、もしくは予めラテツクスに
混入した物質と新たに加えられる物質とが反応等
により凝固機能を有する物質を作り出すものとが
ある。
凝固しうる物質は気体状、液体状、固体状のい
ずれであつても良い。また予めラテツクスと凝固
剤を撹拌混合して得られる凝固スラリーを凝固剤
として用いても良い。またその反応として上記凝
固剤を用いて予め凝固したスラリーを同種又は異
種のラテツクスの凝固剤として用い、カプセル状
の複合体を作ることもできる。また、予め準備し
た粉粒体に上記凝固剤を含浸又は混合し凝固剤と
してラテツクスに加え、カプセル状の複合体を作
ることもできる(この方法は予め凝固種を作つて
おくことと同じ)。
液体もしくは固体の状態で用いられる凝固剤は
例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リ
チウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リ
チウム、沃化カリウム、硫酸カリウム、硫酸アン
モニウム、硫酸ナトリウム、塩化アンモニウム、
硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、塩化カルシウ
ム、硫酸第1鉄、硝酸マグネシウム、硫酸亜鉛、
硫酸銅、塩化バリウム、塩化第1鉄、塩化マグネ
シウム、塩化第2鉄、硫酸第2鉄、硫酸アルミニ
ウム、カリウムミヨウバン、鉄ミヨウバン等の無
機塩類、塩類、硫酸、燐酸、硝酸等の無機酸類、
苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウム等の無機アルカリ類、酢酸、蟻酸
等の有機酸類、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウ
ム、蟻酸ナトリウム、蟻酸カルシウム等の有機酸
の塩類であつて、単独又は混合物の固体、液体、
水溶性もしくは水溶性有機溶媒の溶液がある。固
体を難溶性且つ水溶性の有機溶媒中に分散させて
スラリー状で加えても良い。
本発明の対象となり得るラテツクスは固体状で
回収しうる粒子から成るものであればなんでも良
く、例として高分子ラテツクスについて言えば、
例えば次の様なものであり、実質上乳化重合又は
懸濁重合で得られた樹脂状で回収し得るほとんど
全ての高分子ラテツクスを対象とし得る。
次のモノマー群から選ばれた1種又は2種以上
のモノマーを主とする単量体組成物を重合又は共
重合又はグラフト重合させた重合体ラテツクスの
単独又は混合ラテツクスが対象となり得る。但
し、重合し得ないものを除くのは当然である。ス
チレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族;アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルシ
アン化物;メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等のアクリルエステ
ル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート等のメタクリルエステ
ル;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル等のハ
ロゲン化ビニル;塩化ビニリデン、臭化ビニリデ
ン等のハロゲン化ビニリデン;アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニ
ル、エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン;アリルメタクリ
レート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌ
レート、モノエチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジビニルベンゼン、グリシジルメタクリレー
ト等の架橋モノマー。
更に、本発明に於いて以下に示す高分子ラテツ
クスは特に好適に使用され得る。
(1) アクリロニトリルモノマー20〜80部と、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビ
ニリデンの1種又は2種以上の混合物20〜80部
と易染性モノマー0〜10部とから成る単量体を
重合して得られる高分子ラテツクス。
(2) スチレン0〜50wt%(重量%、以下他種%
と記さない限り%はwt%とする)、ブタジエン
50〜100%より成るブタジエン系重合体ラテツ
クス。
(2′) (2)のブタジエン系重合体ラテツクス20〜
80部の存在下にアクリルエステル0〜50%、メ
タクリルエステル0〜100%、ビニル芳香族0
〜90%、ビニルシアン化物0〜90%及び他の共
重合可能な単量体0〜20%よりなる単量体20〜
80部を重合して得られる高分子ラテツクス。
(3) スチレン0〜50%、ブタジエン50〜100%、
アクリルエステル0〜30%より成るゴム状重合
体ラテツクス0〜20部の存在下に、メチルメタ
クリレート0〜100%、メチルメタクリレート
を除く他のメタクリルエステル又はアクリルエ
ステル0〜60%、ビニル芳香族0〜90%、ビニ
ルシアン化物0〜90%より成る単量体80〜100
部を重合して得られる高分子ラテツクス。
(4) スチレン0〜50%、ブタジエン50〜100%よ
り成るブタジエン系重合体10〜90部の存在下
に、ビニル芳香族、メタクリルエステル、アク
リルエステル、ビニルシアン化物の中から選ば
れた1種又は2種以上の単量体を10〜90部重合
させたグラフト共重合物(A)0〜50部と、α−メ
チルスチレン0〜70モル%を含み、ビニル芳香
族、メタクリルエステル、アクリルエステル、
アクリル酸、ビニルシアン化物の中から選ばれ
た1種又は2種以上の単量体を30〜100モル%
含む単量体を重合させた重合物(B)50〜100部と
の混合ラテツクス。
(5) アクリルエステル40〜100%と、ビニル芳香
族、ビニルシアン化物、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、酢酸ビニル、又は共役ジオレフインの
中から選ばれた1種又は2種以上の単量体を0
〜60%と、架橋剤0〜10%とを重合して得られ
るゴム重合体5〜85部の存在下に、メタクリル
エステル、ビニルシアン化物、アクリルエステ
ル、ビニル芳香族及びこれらと共重合可能な単
量体より選ばれた単量体の1種又は2種以上を
15〜95部重合して得られる高分子ラテツクス。
(6) 塩化ビニリデン40〜100部と、ビニル芳香族、
ビニルシアン化物、アクリルエステル、メタク
リルエステル、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、マレイン酸、架橋モノマーの中から
選ばれる1種又は2種以上の単量体0〜60部を
重合して得られる高分子ラテツクス。
(7) 塩化ビニル40〜100部、ビニルシアン化物0
〜20部と、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化
ビニリデン、アクリルエステル、メタクリルエ
ステル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、架橋モノマーの中から選ばれ
る1種又は2種以上の単量体の0〜60部を重合
して得られる高分子ラテツクス。
本発明は、先づ第一段階として凝固剤をラテツ
クス中に溶解させずに点在させ凝固剤ユニツトを
つくる。前述の如く疑固反応速度は一般に極めて
速いので、凝固剤がユニツトとしてラテツクス中
に分散点在する過程で疑固反応が併行して起こ
り、凝固剤の外周で凝固物が生成し、その表面を
覆つたり、又、凝固反応が一部進行した凝固粒子
が分割され、ラテツクス中に分散点在されて凝固
ユニツトとなることもある。従つて、凝固剤ユニ
ツトは凝固剤が液体や気体の場合であつても、点
在する凝固ユニツトは実際的には中心部に凝固剤
を有し、周辺に凝固体を有する固体粒子になると
考えて良い。
次ぎに第二段階として、この凝固剤ユニツトを
中心として、その外周部でラテツクス粒子が凝固
し積層し、外表面を更新しつつ凝固粒子は成長す
る。凝固剤ユニツトの外表面における凝固濃度が
十分高い間は、凝固剤ユニツトに衝突してくるラ
テツクス粒子のことごとくは凝固するが、凝固粒
子が成長するにつれて外表面の凝固剤濃度は低下
し、衝突するラテツクス粒子の一部しか凝固でき
なくなる。その凝固できる量は凝固粒子内部の凝
固剤が凝固し積層したラテツクス粒子層を通して
表面に供給される凝固剤の移動量によつて決ま
る。凝固剤の内部から表面への移動は拡散移動と
考えられるので、凝固粒子内部の凝固剤濃度の低
下につれて少なくなる。このように凝固粒子の成
長速度、つまり凝固速度は時間と共に遅くなる。
本発明を実施する際のポイントは第1段階にあ
る。即ち、第1段階に於いて、 (1) 凝固速度が遅い程、凝固粒子外表面から凝固
剤がラテツクス分散媒中へ拡散しやすい、ラテ
ツクス分散媒中の凝固剤濃度が上がる。その結
果、ラテツクス全体が凝固し、固化しやすくな
る。
(2) また外表面で生成した凝固物層が軟弱であれ
ば容易に凝固物がラテツクス中へ再分散してし
まい、同様にラテツクス全体が凝固し、固化し
やすくなる。
上記(1)、(2)は共に水性凝固スラリーを作成する
従来の凝固法の形態そのものである。
従つて(1)、(2)を防止する条件を設定する必要が
ある。凝固剤が水溶液の場合の濃度が希薄な場合
は、(1)、(2)共に起こり易くなるので濃度は大きい
方が望ましい。また希薄な場合は凝固剤のユニツ
トをきつちり作ることが難しいので、増粘剤を加
えて粘度を上げたり、温度を下げてユニツトが点
在するまでラテツクス中への溶解拡散と凝固反応
を押さえる等の工夫が要る。以上のことから凝固
剤を固体粉末で用いるのが最も手軽で確実であ
る。特に凝固剤が液体や気体の場合は、凝固速度
の大きいもの程安定的な操作が得やすくなる。一
般的には酸や配位数の多い多価金属塩程利用しや
すいが、逆に凝固が速過ぎても凝固剤ユニツトを
ラテツクス中に点在させにくくなる。従つて、液
体の場合は濃度を、気体の場合は空気や窒素又は
水溶の炭酸ガスを稀釈剤として凝固剤の濃度をコ
ントロールする必要が生じることもある。又、凝
固剤の冷却による温度調節、増粘剤添加による粘
度調節によつて、凝固剤のラテツクス中への分散
と反応速度や拡散速度との関係を調整することが
できる。
同様のことはラテツクス濃度に関しても言え
る。つまり、希薄になる程、被反応物であるラテ
ツクス粒子が凝固粒子外表面にくる頻度が少なく
なり、凝固剤はラテツクス相へ拡散してしまい易
くなることから(1)が起こり、当然凝固物層の固形
分濃度が小さく成るので凝固物層が軟弱化する、
つまり(2)が起こることになる。従つて、ラテツク
ス濃度も濃い程、確実に粒子を作ることができ
る。
本発明の実施態様を更に詳しく説明する。
(1) 凝固剤が固体の場合; ビーカー中にラテツクスを入れ攪拌する。塩
類等の粉末状固体凝固剤を入れ、ラテツクス中
に分散するように瞬間的に強攪拌にし、直ちに
緩い攪拌にする。その状態で1分〜1時間保持
し、攪拌を止めて、ラテツクスを篩メツシユを
通し凝固粒子を取り出す。この場合、必要に応
じてビーカーを氷水等で冷却する。また、攪拌
が弱いと凝固剤が底に沈澱するので半球状の凝
固粒子となる。
アルコール、ケトン類等の水溶性有機溶媒で
あつて、凝固剤に対し不溶もしくは難溶性の有
機溶媒中に凝固剤の粉末分散液をつくり、これ
をラテツクスに加える。
(2) 凝固剤が液体の場合; ラテツクス中に凝固剤を滴下する。
ラテツクス中に凝固剤をスプレイして微粒滴
で加える。
ラテツクス中に凝固剤を一括して加える場合
は凝固剤添加時だけ強攪拌にし、凝固剤を滴状
にラテツクス中に分散させた後、緩い攪拌にす
る。
拡散速度を押さえる為にラテツクスと凝固剤を
予め冷却するのが望ましい。分散後は冷却は特に
必要ない。拡散を押さえ分散滴を作る為、凝固剤
に増粘剤を加えることも有効である。
(3) 凝固剤が気体の場合; 凝固剤ガスとラテツクスを予め冷却しておき、
攪拌翼の下部近傍に加え強攪拌でガスをラテツク
ス中に分散させる。
(4) 凝固剤がスラリー状もしくは固体含浸状の場
合: 通常は固体の場合と同じ方法で良い。
尚、スラリー状とは、例えばラテツクスの強攪
拌下に希釈した凝固剤水溶液を加え微細なランダ
ム凝集体を作り凝固スラリーとすることが出来
る。また、固体含浸状とは、例えば凝固剤水溶液
中に粉体粒子を浸し、粒子に凝固剤をしみ込ませ
た後、濾過した凝固剤を含有する粒子である。
又、凝固時の攪拌は凝固剤ユニツトがラテツク
ス中に点在した後は凝固粒子同志の衝突による合
一が妨げられる程度の緩やかな強さにする。しか
し弱過ぎると凝固粒子は沈降して互いに接触する
ので合一することになる。凝固粒子は常に成長し
ているので合一しやすい。又、強過ぎる場合は凝
固粒子の合一の他に凝固体粒子の破壊からラテツ
クス分散媒中への凝固剤の溶解拡散を引き起こし
ラテツクス全体が凝固しやすくなる。特にラテツ
クス濃度が低い場合、凝固力の弱い凝固剤を使用
した場合は注意を要する。このことから、凝固時
の液の流れは層流状態が望ましい。
このように、凝固時の操作条件の設定が本発明
を具体化する上でのポイントであるので凝固剤の
分散点在速度、凝固反応速度、凝固粒子中の凝固
剤の拡散速度等の絶対的な値を得ることができな
くても相対的な関係を予め実験で把握しておくこ
とが必要である。その為には上記の如き温度、粘
度、攪拌速度等の操作条件の変化に対し、凝固粒
子の形成の挙動やラテツクスに生じる現象が定性
的にどのような傾向で変化するかを知つておくこ
とが必須である。
また本発明における凝固粒子は、ラテツクス粒
子が互いに融着合一していない状態で凝固系から
分離されることが必要である。従つて、凝固系つ
まりラテツクス槽全体の温度はラテツクス粒子の
軟化温度未満の低温に保つた状態で凝固操作を行
わなければならない。従つて、軟化温度がラテツ
クス温度よりも低い高分子のラテツクスではこの
凝固操作を冷却下で行う必要が生じる。
このようにして得られる凝固粒子の中心部には
僅かのランダムな粗充填部が認められる。このラ
ンダム粗充填部の大きさは凝固速度の速い凝固剤
程大きく、凝固剤が液体の場合は濃度が小さい程
大きくなる傾向にある。又、凝固剤が固体の場合
は粒子の中心部に固体の存在跡の空隙が残る。い
ずれにしても、かくの如き粒子中心部の粗充填部
や空隙は粒子全体からすれば極く僅かであるの
で、全体的には均質な充填物と見做すことができ
る。
「作用・効果」 本発明は従来の凝固法と比べて、一見操作上は
差がないように見えるが、基本的に異なるもので
ある。本質的な差異は、従来法での凝固体粒子は
ラテツクス粒子がランダムに配列した集合体であ
ることである。従来法は大別すると三種に分類さ
れるので、この三種の操作に基づいて説明する。
(1) まず、ラテツクスと凝固剤を混合して凝固す
る方法であるが、凝固剤として通常酸類、塩類
の水溶液を使用し、ラテツクス中へ凝固剤を混
合拡散する方法をとる。この場合、凝固剤とラ
テツクスの場合、凝固剤のラテツクス分散媒中
への拡散、ラテツクス粒子の凝固の三種の現象
が凝固系にて同時に起こる。一般には凝固反応
速度が極めて速いことから現象的には、 ラテツクスと凝固剤の接触部での凝固塊が
発生する。
その凝固塊を攪拌等の外力により破砕分割
する、 破砕分割の過程で未反応ラテツクスと混合
させ、前ラテツクスが凝固しつつ分割され
る、 というステツプが観察される。従つて、凝固粒子
は水相に分散した均質に近いスラリー状で得ら
れ、本発明の如きラテツクス中から凝固粒子を分
離する必要は全くない。
このようにして得られるランダム凝集体は水を
大量に内包し且つチキソトロピーの流動性を示
し、通常スラリー中の固形分濃度が20%以下の低
濃度にしても液状の挙動とならないので、凝固に
際して水を加えて稀釈する等の調整が必要とな
る。固形分濃度が極めて小さい場合には、攪拌力
は小さくて済むし、場合によつては水流のみで凝
固スラリーを得ることもできる。
又、弱い凝固力の稀薄凝固剤水溶液を用いて凝
固反応を溶解・拡散速度よりも小さくした場合
は、ラテツクス分散媒中の凝固剤濃度が高くなり
ラテツクス全体が同時に凝固する。攪拌がない状
態では寒天状の凝固ラテツクス体となるし、攪拌
下ではラテツクス粒子単独に近い微粒子分散の水
性スラリーとなる。
(2) 次ぎに、ラテツクスを凝固剤水溶液中に分散
滴状又はノズル等により筋状や帯状流体として
加える方法がある。
この方法はラテツクスの分散滴の形状のま
ま、筋状や帯状の場合は凝固剤中で分断した粒
子形状のまま凝固反応せしめ、粒子を作成する
考えに基づくものである。この際、分断の程度
が粒子サイズを決める為、凝固液の流れの強
さ、温度の制御を行うことになるが、ラテツク
ス粒子が水相中に分散しやすく凝固粒子保持力
が極めて小さいことから、温度をそのラテツク
ス粒子の軟化温度以上に上げるなど凝固粒子の
表層を融着させて保持力を増す等の工夫がとら
れる。従つて、凝固反応ラテツクス粒子融着を
素速く同時進行させることから、粒子内部がラ
ンダムに粗充填した凝固体にならざるを得な
い。
上記(1)や(2)で得られる凝固粒子は、当然のこと
乍ら不定形粒子で粒度分布の広い粉体とならざる
を得ない。
(3) 更に、凝固性雰囲気の気相中へラテツクス滴
を噴霧して球状の凝固粒子を得る方法がある。
この方法は(2)の欠点を取り除く為、表面張力
を理容して球状とすることができる優れた方法
であるが、次の二点において限界がある。
(a) 上記(2)と同様にラテツクス液塊を外部から
凝固させる為に生じる問題で、凝固粒子が収
縮せず内部に残留する過剰の水が規則配列を
妨げ、乾燥後は内部に空隙が生じる。
(b) 気相からの粒子の落下により粒子を回収す
る際、壊れ易く粒子内部の空隙を少なくする
条件(例えば低温)では一層微粉が発生しや
すくなる。また装置が大型化するし、大粒子
の製造は困難となる。
以上の如き従来法では、回収した凝固粒子を乾
燥もしくは水相で加熱することによつて、粒子内
部がラテツクス粒子の密充填した構造になること
は期待し得ない。この原因は、粒子を構成するラ
テツクス粒子の配列がランダムな粗充填にあると
推測される。ここでいう空隙はラテツクス粒子よ
りも大きい空隙や空洞を指し、ラテツクス粒子が
融着せずに最密充填した際にその間隙に生ずるラ
テツクスよりも小さな空隙を意味しない。このよ
うに(1)、(2)、(3)いづれの従来法においても、凝固
粒子は水相から分離されるのに対し、本発明にお
いてはラテツクスより分離されることが従来法と
本発明との基本的な差異を示唆するものである。
一方、本発明の方法は凝固剤がラテツクス分散
媒中に溶解することなく高濃度の凝固剤がラテツ
クス中に点在する状態をまず作り出し、ラテツク
ス粒子がその周囲に積層した凝固粒子をつくり、
しかる後に凝固剤を粒子内部より表面へ自然拡散
せしめることから、凝固反応は凝固剤の拡散移動
が支配する系となる。こうすることで凝固体中に
単位粒子が規則的に配列することになると思われ
る。加えて、ラテツクス粒子が凝固体として成長
する際、ラテツクス粒子はエネルギーレベルの低
い最密充填配列しようとする挙動が生じるので、
凝固体の粒子密度はラテツクスの粒子密度より大
きくなる。その密度の程度は単位粒子の合一強度
と配列する時間的余裕の程度に依存する。つま
り、ラテツクス粒子が凝固反応によつて互いに接
触した際、融着合体する強度が大きければラテツ
クス粒子が緻密配列することができない。これは
ラテツクス粒子の軟化温度と凝固系の温度のバラ
ンスで決まる。しかし、ラテツクス粒子間の引力
はフアンデルワールス力のみであり小さな力であ
るので、合一強度が小さくても緻密配列化の程度
は大きくない。この程度を上げるには外力を与え
る必要があり、具体的には流動状態をコントロー
ルし渦流をつくる手段もある。ただこの場合は粒
子の大きさには限界を生じる。また一方、凝固反
応速度が遅い程、また凝固剤の拡散速度が遅い
程、ラテツクス粒子の配列時間に余裕が出ること
から充填度は大きくなる。ラテツクス粒子間が全
く融着しない場合では、粒子間結合力はフアンデ
ルワールス力の小さな力のみであるが、それらが
複数個互いにネツトワークを組むことで凝固粒子
の保持力は強いものになる。これはラテツクス粒
子の互いに接する粒子数が増える程、つまり凝固
粒子内の充填率が大きくなる程、ラテツクス粒子
結合に規則性が出、当然近接粒子数も増加するの
で保持力は増加する。そして、融着合体しなくと
も固体として工業的にも十分取扱えることにな
る。その必要な強度は凝固粒子の取扱い作業によ
るが、前述の如くラテツクス粒子の物性や凝固体
中のラテツクス粒子の充填率に依存し、充填率を
固形分濃度で表わすと一般的には10vol%以上、
望ましくは20vol%以上必要で大きい程良い。従
つて、凝固体の取扱い面から、固さや強さに制限
がある場合には、凝固すべきラテツクスを予め濃
縮したり凝固反応速度や拡散速度を遅くする等の
工夫をする必要がある。このように充填率の上つ
た凝固粒子は保持強度が大きいので、ラテツクス
中より分離、洗浄等の物理的操作に対し、変形や
破壊を避けることができる。このようにして得ら
れる凝固粒子中のラテツクス粒子の充填のしかた
が規則的であることは、凝固粒子を割断した面に
は規則正しい階段状層状の劈開面が見られること
により、結晶状の構造体になつていることが想定
できることから確認できる。
従来法に於いては、凝固体を固体粒子として扱
う為には保持強度を増加せねばならずラテツクス
粒子間を融着合一させる必要があることから、高
温下で凝固したり、熱処理する等の操作や、軟化
温度の高い耐熱樹脂では、融着合一を促す為のト
ルエン等の有機溶剤やバインダーの添加等々が必
要であつたが、本発明にあつてはこれらは全く不
要となる。
本発明における凝固体粒子の大きさとその粒度
分布はラテツクス中に分散した凝固剤の一個一個
のユニツトの大きさとその分布及び凝固時間とそ
のバラツキに依存することになる。本来、本発明
は微粉の発生の全く心配ない均一な粒度に揃つた
粒子を作るのに適した方法である。微粒子を作り
度い場合は、凝固力の小さい凝固剤を小さなユニ
ツトでラテツクス中に分散点在させると共に短時
間に分離してやれば良いことになる。一方、大粒
子の作成は、その逆を行えば良く、大きさは自由
にコントロールできる。一般的には200μmから1
cmの直径の粒子を得るのに適している。一方粒度
分布については均一なものを得るのは容易である
が、更に均一度を向上させたい場合はラテツクス
中へ分散させる凝固剤ユニツトの大きさを揃える
ことと、凝固時間を同じにすることが望ましく、
特に連続操作の場合は、凝固粒子の凝固装置内で
の滞留時間を同一にする工夫が要る。
粒度に関しては、凝固粒子の合一がある。本発
明で作成する凝固粒子はラテツクス粒子が規則的
配列をし、しつかりしたユニツトを形成している
ので、成長が停止した状態では仮にラテツクス中
での接触によつても合一することはない。ラテツ
クス粒子の軟化溶融温度以下に保持する限り合一
の心配はない。しかし、凝固粒子が周囲のラテツ
クス粒子を凝固して成長している状態では合一合
体しやすく、特に凝固初期に於いては著しい。合
一粒子の発生を防ぐには、凝固粒子のラテツクス
中の密度を減少したり、攪拌等により凝固粒子に
運動エネルギーを与える等の工夫を要する。極端
に強い攪拌は、凝固粒子を破壊し、ラテツクス全
体を凝固固化させる原因となるので注意を要す
る。凝固粒子の成長には層流状態の緩やかな流れ
が望ましい。
このように凝固粒子の大きさは微粉から塊状ま
で自由に決めることができるが、最終的に得る乾
燥粒子や焼結粒子の大きさは、凝固粒子中の含有
水量により収縮度を考慮しなければならない。
このような凝固粒子の作成に関しては処理する
ラテツクス粒子の物性が判明しておれば凝固剤種
類、性状、攪拌条件、温度、滞留時間等々の操作
要因の採用範囲は選択できるが、正確には実験に
より最も望ましい条件を決めることになる。実際
は、前述した凝固粒子生成の機構を定性的に明確
に理解し、操作要因の変動に対して凝固粒子がど
のように変化するかという挙動を知つておけば十
分である。本発明を実施する際、最も危惧すべき
点は分散・点在すべき凝固剤がラテツクス分散媒
中に一部溶解・拡散し、ラテツクス全体の安定性
を阻害して終には全体が凝固するといういわゆる
従来の凝固形式に陥ることである。通常の操作に
おいては、これまで述べたラテツクス濃度、凝固
剤の種類、形態、濃度や温度、攪拌等の条件を選
ぶことで、容易に確認することができる。但し、
品質面、コスト面からの制約が大きく困難が伴う
場合には、ラテツクスの安定化や装置面での工夫
が必要になることも考えられる。例えばラテツク
スの安定化に対しては、分散剤や乳化剤等のラテ
ツクス安定剤を添加して、もしくは添加しつつ凝
固することも可能であるし、装置面では凝固剤の
分散点在化時の凝固剤のラテツクス分散媒中への
溶解・拡散を押さえる為、ラテツクスを霧滴化し
た雰囲気中に凝固剤を滴下して、外周部を凝固体
で覆つた凝固種を作成した後ラテツクス中に回収
分散させて、凝固による成長を行わしめることも
可能である。
このようにして得られる凝固粒子はラテツクス
粒子がかなり規則性を持つて配列しているので、
更に充密するには水を単に除去することで容易に
実現する。
凝固粒子をラテツクス粒子の融着合一しない低
温で乾燥する際に毛細管力が生じラテツクス粒子
が互いに引寄せられ緻密に再配列されてほぼ完全
な六方最密充填体を形成する。このことは、この
乾燥体を分割する際には自由な切断面を得ること
はできず、劈開面が現れることから結晶構造を有
することが推測されること、また、分割の際生成
する粒子の破片は全て同一形状の単斜晶もしくは
六方晶体と見られる結晶状となること、またラテ
ツクス粒子の充填率が73%以上となること等々よ
り推測される。このように、ラテツクス粒子の融
着合一しない温度で乾燥する場合、粒子が密充填
されるにもかかわらず、ラテツクス粒子間の間隙
は連続的につながつた状態であるので発揮性物質
が極めて容易に除去される。これは夾雑物に対し
てのみばかりでなく、粒子内部つまりラテツクス
粒子間隙にある水の乾燥除去も容易に行うことが
できる。
また、ラテツクス粒子の密充填化による粒子の
収縮は、ラテツクス粒子が融着合一しない程度の
高温の水相に浸漬することによつても発生する。
このように加熱処理は凝固粒子中のラテツクス
粒子間隙が狭まることから含有水分量が大巾に減
少することになるので、乾燥時のエネルギーが問
題になる時には省エネルギーの有効な手段にな
る。加えて、凝固粒子の収縮に伴う内部水の排
斥、水相への拡散により粒内夾雑物の含有量も効
果的に減少せしめることができる。同時に、粒子
中のラテツクス粒子間隙を通して、水溶性夾雑物
を抽出したり酸、アルカリによる反応などが容易
に行える。また軟化点以上の温度で水相で加熱処
理する場合は、表層部がまず連続層となるので内
部の水が排出されず、乾燥後も粒内に空隙が残る
ことになる。その程度は表層の融着と水の散逸の
速度のバランズによつて決り、その温度が高い程
融着が速く進むので空隙は大きくなる。
このようにして得られる凝固粒子を軟化温度以
下に保つて乾燥させると、凝固粒子内のラテツク
ス粒子間に存在していた水分が除去されるにつ
れ、毛細管力が生じ、強い力でラテツクス粒子を
互いに引き寄せる作用が現れ、凝固粒子が収縮し
た充填率が増加する。乾燥処理に於いて、粒子内
部に粗充填部を生じさせたい場合は、粒内水の散
逸速度とラテツクス粒子間の融着速度のバランス
に於いて後者を大きくすれば良く、高温化で乾燥
すれば良い。ラテツクス粒子間が融着すると、も
はや再配列することはできず、空隙を含んだまま
乾燥粒子となる。ここでいう軟化温度は互いに大
気圧下で融着する温度を意味し、一般には物質の
融点と考えて良い。しかし高分子に関しては明確
な融点が見られないことから定義は難しく、同一
重合体であつても重合度やその分布のみでは決ま
らず、その結晶度や可塑効果を与える夾雑物によ
つても大きく影響を受ける。しかし、実際的には
ガラス転移点をTg(℃)とすると、 Tg+273/0.8−273〜Tg+273/0.6−273(℃) の範囲になると考えて良い。具体的な本発明の実
施に当たつては、その高分子のTgの概略値が判
れば軟化点の概略値も掴めるので、2〜3の温度
を試すことで容易に最適温度範囲を知ることがで
きる。
上式の妥当性は、各種異なる軟化温度の高分子
ラテツクスを用いて、種々の温度にて操作して得
た粒子内部を操作型電子顕微鏡によりラテツクス
粒子の融着合一の有無を観察した結果によつて確
認される。このように、乾燥や熱処理によつて収
縮し、緻密化した粒子を割断すると、粒子の内部
には、成長した跡を示す縞模様や結晶面の規則的
な、階段状の層状配列が凝固粒子よりも一層明確
に現れてくる。このように劈開面と合わせて考え
ると粒子の収縮は結晶面に沿つて行われる物と思
われる。
本発明で得られる粒子は、前記の如く凝固粒子
中心部に凝固初期に生じた僅かのランダム粗充填
部分が十分な収縮せずに空隙として残る。これは
従来法による凝固粒子が十分な収縮をしない現象
と同一のものである。又、同じように凝固剤が固
体の場合に生じる中心部の微小空洞は、同じよう
に十分な収縮が為されずに残る。しかし、これら
中心部の微小空隙は粒子全体からみると極く僅か
なものであり、全体が緻密充填体と促えて差支え
ない。
このようにして得られる粒子は次の如き特徴を
有する; (1) 無機塩類及び有機物の水溶性夾雑物、油溶性
夾雑物や残留モノマーをはじめとする揮発性有
機溶剤の除去が容易である。つまり高純度の粒
子として回収できる。
粒子中のラテツクス粒子間間隙が閉塞せず連
続的につながつた状態が保てる為、水中もしく
は酸アルカリ等の溶液、更にはアルコールやケ
トン類等の有機溶媒への浸透作業や洗浄作業に
よる水溶性夾雑物、油溶性夾雑物の抽出、洗浄
による除去が容易である。又、乾燥操作又は水
相分散状でのエアレーシヨン等によるストリツ
ピング操作に於いて、極めて速い揮発性成分の
除去が実現するので高沸点揮発性物質の除去も
容易となる。このように、本発明により得られ
る粒子は極めて高純度のものとすることができ
る。
これに対し、従来法で得られる粒子は取扱い
上粒子保持強度を上げる必要から、加熱処理や
有機溶剤の添加によりラテツクス粒子を融着さ
せる。その結果粒子表層部は連続高分子層とな
るので、粒内物質が粒外へ移動するには連続高
分子層を拡散移動ぜねばならず、極端に移動速
度は小さくなる。このため、従来法で得られる
粒子から夾雑物質の除去は実際上工業的に困難
になつている。これが乳化重合法の欠点とされ
る理由でもある。
(2) 溶媒中への分散、溶解が容易である。
一旦乾燥した粒子を水溶液中や有機溶媒中へ
分散又は溶解する用途において、その分散速
度、溶解速度が速く、且つラテツクス粒子まで
微分散可能である。
通常、高分子を有機溶媒中へ溶解する場合
も、低温にするなど溶媒の溶解力を下げ、まず
溶媒中に粒子を均一分散した後、昇温するなど
して溶解する方法が採られる。本発明の粒子は
溶媒がラテツクス粒子間の間隙を浸透すること
でラテツクス粒子が互いに融着していないこと
から容易にラテツクス粒子をバラバラに溶媒中
へ分散することができるが、従来の方法による
粒子は前述の如く融着体であるので、分散単位
が粒子そのものである故に分散、溶解操作が著
しく遅くなる。その故に従来方法では粉体特性
を犠牲にして微粉を製造せざるを得ず、製造上
種々の問題を誘起しているのが現状である。
(3) 粒子は優れた物性及び特徴を有する。
乾燥によつて得られる粒子は、ラテツクス粒
子の全く融着合一していないものであるにもか
かわらず、ラテツクス粒子が密充填しているの
で十分に形態保持強度があり、通常の輸送、貯
蔵等の物理操作に粒子が崩壊することなく耐え
得る。また、粒体の嵩比重も従来品よりも大き
くなり、流れが大巾に改善される。また微粉の
発生が全くなくなることから、粒体取扱が便利
になる。このように放装費、運送費の削減、貯
槽内でのブロツキング、ブリツジ問題の解消、
トラツクローリーやバルク輸送、サイロ貯蔵も
可能にするに加え、高分子の場合では加工成型
時の作業性、粉塵による環境の著しい改善や加
工時の自動化の実現などコスト面ばかりでな
く、直接間接の多大のメリツトが期待できる。
更に品質的には夾雑物に起因する品質への悪影
響を除くことができ、高分子加工に於いては成
形品のフイツシユ・アイなどの一部未ゲル粒子
の発生を防ぎ均質な成形品、高品質の製品を安
定に生産することができる。また溶媒中へラテ
ツクス粒子を分散もしくは溶解して使用する場
合は、一部未分散または一部未溶解により派生
する作業上、品質上の種々の問題から開放され
る。このように数多くの問題を一挙に解決し、
多大のメリツトが期待される。本発明によれば
ラテツクス粒子が全く融着合一していない粒子
が得られるばかりでなく、下記の如く目的や必
要に応じて、粒子の内部構造を自由に設計する
ことが可能となる。即ち、水相加熱処理又は乾
燥時において水の粒子外部への排出速度とラテ
ツクス粒子の融着速度のバランスにより、粒子
内の充填度と充填形態を調整する。
水相熱処理や乾燥時の温度条件によつて、粒子
の外表面内部の融着の程度を調整すると、例えば
融着の程度が大きくなると粒子の外観は白色から
透明感のある艶が出るようになる。つまり粒子は
より固くて強く、より重くなるので取扱いは一層
容易になるものの、夾雑物の除去、ラテツクス粒
子への再分散性は困難になる。従つて、使用目的
に合わせて融着の程度、融着の形態を考慮し最適
な粒子を設計することができる。例えば夾雑物の
除去に関しても、除去すべき物質によつて水相熱
処理時、乾燥時各々の除去率を設定したり、又乾
燥後抽出溶媒に浸漬する等多様な方法を組み合わ
せることができる。
「実施例」 以下、本発明は実施例及び比較例を挙げて説明
するが、本発明はこれらにより何ら制限を受ける
ものではない。
実施例 1 ブタジエン重合体上にスチレン、アクリロニト
リル及びメチルメタクリレートの混合物をグラフ
ト共重合させた高分子ラテツクスであつて、ブタ
ジエン60%、メチルメタクリレート10%、アクリ
ロニトリル10%およびスチレン20%より成る高分
子ラテツクス(A)35%と、α−メチルスチレン20
%、アクリロニトリル25%およびスチレン55%よ
り成るホモ共重合体高分子ラテツクス(B)67%を混
合した高分子ラテツクスであつて、そのラテツク
ス中の固形分濃度が30%、温度30℃の高分子ラテ
ツクスを500mlビーカーに300mlとり、d/D=
0.5の掻揚げ3枚プロペラ羽根を用い、400rpmに
て室温で攪拌した。凝固剤として粒状食塩(粒径
0.2〜0.5mm)をこれに添加して分散させ、約10秒
後、回転数を100rpmとし、ゆるやかに攪拌しな
がら20分間処理した。
次いで、該高分子ラテツクスから60メツシユ篩
を通して凝固粒子を分離し、水洗、ヌツチエによ
る脱水を行つた後、箱型乾燥機を用い60℃にて約
2時間乾燥した。得られた粒子は白色の嵩比重
0.49(g/cm3)、粘度分布6〜16メツシユ96%の高
シヤープ化、高充填化した真球状の粉体が得られ
た。なお分離したラテツクス中には微粒の凝固粒
子は一切混入していなかつた。この粒子を稀薄石
鹸水に入れ室温にて振盪後放置した。放置後40分
後に粒子はラテツクス粒子に再分散した。
比較例 1 実施例1において、凝固剤の添加後回転数を下
げず、初期設定のままの400rpmとして同様の操
作を行つたところ、約15分後から全体の凝固が始
まり、18分後には、ビーカー内のラテツクスは全
て凝固・固化してしまい、粒子化は出来なかつ
た。
実施例 2 スチレンとメチルメタクリレートの混合物を、
スチレンとブタジエンの共重合体上にグラフト共
重合させた高分子ラテツクスであつて、スチレン
35%、メチルメタクリレート30%、ブタジエン35
%より成り、固形分濃度30%の高分子ラテツクス
を500mlビーカーに300mlとつて氷水で外部から5
℃に冷却し、d/D=0.5の掻揚げ3枚プロペラ
羽根を用い、100rpmでゆるやかに攪拌し、凝固
剤として5℃に冷却した濃塩酸溶液(約35%)を
ピペツトにて滴下した。
そのまま約10分間処理後60メツシュ篩で高分子
ラテツクスから凝固粒子を分散し、水洗ヌツチエ
による脱水を行つた後箱型乾燥器を用い40℃にて
約4時間乾燥した。得られた粒子は白色の嵩比重
0.44(g/cm3)の粒子空隙のほとんどない真球状
であつた。この粒子約1gを100ml三角フラスコに
入れた20mlのジクロルメタンに入れ、室温で振盪
機で攪拌したとろ、2分後には均一な溶液が得ら
れた。
比較例 2 実施例2において、凝固剤濃度を1%として同
様の操作を行つたところ、凝固剤添加後、数秒し
てビーカー内ラテツクスは全て凝固、固化してし
まい、粒子化はできなかった。
実施例 3 アクリロニトリルと塩化ビニルの混合物を共重
合させた高分子ラテツクスであつてアクリロニト
リル50%、塩化ビニル50%より成り固形分濃度25
%で15℃の高分子ラテツクスを500mlビーカーに
300mlとり、常温に於いてd/D≒0.5の掻き揚げ
3枚プロペラ羽根を用い400rpmで強攪拌し、凝
固剤として塩化カルシウム粉末をこれに添加して
分散させ、約10秒後回転数を100rpmとし、ゆる
やかに攪拌しながら10分間処理した。
次いで60メツシユ篩を用いて高分子ラテツクス
から凝固粒子を分離し、水洗、ヌツチエによる脱
水を行つた後、箱型乾燥器を用い、45℃で約4時
間乾燥した。得られた粒子は白色の真球であつ
た。この粒子を約5gとり−15℃に冷却した20ml
のアセトン中に加えて手で振盪したところ、5分
後には均一な分散状態が得られた。
比較例 3 実施例3において、高分子ラテツクスの固形分
濃度を3%として同様の操作を行い、2分後分離
したところ凝固粒子は形成されたもののやわらか
くて保持力が極めて乏しいため、篩を用いて高分
子ラテツクスと凝固粒子を分離する際、粒子が壊
れてしまつた。ところが約5分後から、ラテツク
ス全体が凝固をはじめ全体が粘稠な寒天状凝固体
になつた。
実施例 4 α−メチルスチレンとアクリロニトリルの混合
物を共重合させた高分子ラテツクスであつてα−
メチルスチレン70%、アクリロニトリル30%より
成り、固形分濃度35%で15℃の高分子ラテツクス
を500mlビーカーに300mlとり、d/D≒0.5の掻
き揚げ3枚プロペラ羽根を用い400rpmで強攪拌
し、凝固剤として硫酸アルミニウム粉末をアセト
ンに分散させたスラリーをピペツトて添加してラ
テツクス中へ分散させ、約10秒後、回転数を
100rpmとし、ゆるやかに攪拌しながら10分間処
理した。
次いで60メツシユ篩を用いて高分子ラテツクス
から凝固粒子を分離し、水洗、ヌツチエによる脱
水を行つた後、箱型乾燥器により、100℃で3時
間乾燥した。得られた粒子は白色で6〜16メツシ
ユ97%の高充填化、高シヤープ化した粉末を取得
出来た。
比較例 4 実施例4において、初期回転数を100rpmとし、
同様の操作を行つたところ、取得した凝固粒子は
ダルマ状で合一したものが多く、流動性が悪くな
り嵩比重も低下した、しかも、攪拌機の羽根に凝
固体の付着が見られた。
実施例 5 ブタジエン共重合体上にスチレンとアクリロニ
トリル混合物をグラフト共重合させたラテツクス
であつて、ブタジエン65%、アクリロニトリル10
%およびスチレン25%より成る高分子ラテツクス
(A)30%と、α−メチルスチレン70%、メチルメタ
クリレート10%およびアクリロニトリル20%より
成るホモ共重合体高分子ラテツクス(B)70%を混合
した高分子ラテツクスであつて、そのラテツクス
中の固形分濃度が30%、温度30℃の高分子ラテツ
クスを500mlビーカーに300mlとり、氷水で2℃に
冷却した後、d/D≒0.5の掻き揚げ3枚プロペ
ラ羽根を用い400rpmで強攪拌し、凝固剤として
0℃に冷却した30%塩化カルシウム水溶液を添加
して分散させ、約10秒後回転数を100rpmとし、
ゆるやかに攪拌しながら10分間処理した。
次いで、60メツシユ篩を用いて高分子ラテツク
スから凝固粒子を分離し、更に500mlビーカーに
300mlの水を入れ、80℃に保つた温水中に入れ60
分間緩やかな攪拌を行つた。その後水洗、ヌツチ
エによる脱水を行つた後、箱型乾燥器により90℃
で3時間乾燥した。濾液は悪臭を有する程汚れた
状態であつた。脱水後の粒子の含有率は温水浸漬
前の64%から47%に減少した。又、温水浸漬前後
の粒子中の塩素イオンと硫酸イオン量をイオンク
ロマトグラフで定量したところ、各々7.2%から
0.4%、1.9%から0.1%以下(%は乾燥粒子重量換
算)と著しく減少した。得られた乾燥粒子は白色
で嵩比重0.48(g/cm3)の真球状の粒子であつた。
実施例 6 スチレンとメチルメタクリレートの混合物をポ
リブタジエン上にグラフト重合した共重合体ラテ
ツクスであつて、スチレン40%、メチルメタクリ
レート15%、ブタジエン45%より成り、固形分濃
度25%で15℃の高分子ラテツクスを500mlビーカ
ーに300mlとり、室温でd/D≒0.5の掻き揚げ3
枚プロペラ羽根を用い400rpmで強攪拌し、凝固
剤として硫酸マグネシウム粉体を添加して分散さ
せ、約10秒後回転数を100rpmとし。ゆるやかに
攪拌しながら10分間処理した。
次いで60メツシユ篩を用いて高分子ラテツクス
から凝固粒子を分離し、水洗、ヌツチエによる脱
水を行つた後、箱型乾燥器により35℃で6時間乾
燥した。得られた粒子は白色の真球状の粒子であ
つた。
実施例 7 ブタジエン重合体上にメチルメタクリレートお
よびスチレンの混合物をグラフト共重合させた高
分子ラテツクスであつて、ブタジエン75%、メチ
ルメタクリレート20%、およびスチレン5%より
成る高分子ラテツクス33部と、α−メチルスチレ
ン45%とメチルメタクリレート5%、スチレン35
%およびアクリロニトリル15%より成るホモ共重
合体高分子ラテツクス67部を混合した高分子ラテ
ツクスであつて固形分濃度が30%の15℃の高分子
ラテツクスを500mlビーカーに300mlとり、また、
前準備として別に上記ラテツクスを50mlビーカー
に2mlとり、15%塩化カルシウム水溶液4mlを加
えて凝固させ、スパチユラにてすりつぶし、微粒
化した凝固スラリーを作成した。500mlビーカー
に300ml入れておいた高分子ラテツクスを室温下
にてd/D≒0.5の掻き揚げ3枚プロペラ羽根を
用いて400rpmで攪拌させながら、凝固スラリー
をこれに添加して分散させ、10秒後、回転数を
100rpmとしてゆるやかに攪拌しながら10分間処
理した。
次いで、60メツシユ篩を用いて高分子ラテツク
スから凝固粒子を分離し、水洗、脱水を経て箱型
乾燥器を用い、100℃で約1時間乾燥した。
乾燥前後の粒子中のα−メチルスチレンモノマ
ー量をガスクロマトグラフで定量したところ、
1.8%から0.13%と著しく減少した(%は乾燥粒
子重量換算)。また得られた乾燥粒子は白色の球
状粒子であつた。
実施例 8 アクリロニトリル、メチルメタクリレート、ブ
チルアクリレートおよびスチレンの混合物をスチ
レンとブタジエンの共重合体上にグラフト共重合
させた高分子ラテツクスであつて、アクリロニト
リル4%、メチルメタクリレート40%、スチレン
40%、ブチルアクリレート3%、およびブタジエ
ン13%より成り固形分濃度8%の高分子ラテツク
スを500mlビーカー中に300mlとり、室温にてd/
D≒0.5の掻き揚げ3枚プロペラ羽根に500rpmで
攪拌している中に、0.5%HCl水溶液30ml加えた。
即座に全体が粘稠な凝固スラリーになつた。
そのまま攪拌を続けながら電熱器で75℃に加熱
した。大量の水中に移し冷却後、ヌツチエで脱水
し、不定形の粒子を回収した。
この脱水した樹脂を大量の30%CaCl2水溶液に
1時間分散浸漬させた後、再びヌツチエで脱液し
た。得られた樹脂はCaCl2を含んだ含水樹脂であ
り、これを凝固種として用いた。
塩化ビニルのみを乳化重合させた固形分35%の
高分子ラテツクスを500mlビーカーに300mlとり、
上記攪拌機で室温に於いて400rpmで攪拌しなが
ら、上記樹脂をスパチユラで少量づつ加えた。直
ちに攪拌を100rpmに落しそのまま20分間放置し
た。60メツシユの篩を用いてラテツクスから凝固
粒子を分離すると円滑味のある楕円球凝固粒子が
得られた。この凝固粒子を50℃で箱型乾燥機中で
乾燥して得られた粒子は、カプセル状の内部に凝
固剤ユニツトとして用いた高分子、外部にPVC
層のある複合体粒子となつた。
実施例 9 α−メチルスチレンとアクリロニトリルの混合
物を共重合させた高分子ラテツクスであつて、α
−メチルスチレン70%、アクリロニトリル30%よ
り成り固形分濃度35%の高分子ラテツクスを500
mlビーカーに300mlとり、氷水で5℃以下に冷却
した。d/D掻き揚げ3枚プロペラ羽根を上記ラ
テツクス中に設置し、そのプロペラ羽根の下端に
近接して、先端を絞つたガラス管を設置し凝固性
ガスの供給管とした。
凝固性ガスとしてHClガスをボンベより一旦−
20℃に冷却した基体留めを通して、−5℃以下に
冷却したHClガスをガラス管を通して600rpmに
て攪拌中のラテツクス中に供給した。HClガスの
供給を停止すると直ちに100rpmに落とし、緩や
かな攪拌下で10分間保つた。
60メツシユ篩を用いて高分子ラテツクスから凝
固粒子を分離し、水洗後、105℃で2時間箱型乾
燥機で乾燥して得られた粒子はやや透明感のある
白色の嵩比重0.52(g/cm3)の高充填真球状粒子
であつた。
実施例 10 スチレンモノマーのみを過硫酸アンモニウムを
重合開始剤として、乳化剤フリーの重合により得
られた固形分濃度14%のポリスチレンラテツクス
を500mlビーカーに300mlとり、d/D=0.5の掻
揚げ3枚プロペラ羽根を用い400rpmにて室温で
攪拌した。食塩、塩化カルシウム(無水塩)、塩
化アルミニウム(6水塩)の直径0.8mmの大きさ
の粒を各々10ケ取り添加した。添加後、1分後に
回転数を100rpmとし、30分間攪拌をほ続けた。
60メツシユ篩によつて分離、粒子を水洗し、その
平均径と平均重量を測定し、各々5.1mm、37.4
mg;6.35mm,68.1mg;6.85mm,69.1mgの結果を得
た。なお、生成した粒子の数は塩の粒子数と同じ
10個であり、いづれもほぼ完全な球形であつた。
更に、これらの粒子を50℃の熱風循環式箱型乾燥
機で3時間乾燥して、乾燥粒子とした。これらの
乾燥粒子の空隙率は各々0.434,0.465,0.568であ
つた。またこれらの乾燥粒子を市販のコーヒーミ
ルクで1分間粉砕し、走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、ラテツクス粒子の大きさまで砕けるこ
とが確認できた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 凝固剤を加えることにより凝固反応を起
    こす水性粒子コロイドに、コロイド粒子の融着
    合一する温度(軟化温度)より低い温度で凝固
    剤を加え、該凝固剤が該水性粒子コロイドに溶
    解拡散する前に凝固剤のユニツトを該水性粒子
    コロイドに点在させ、 (B) 点在した凝固剤ユニツトを中心としてその外
    表面でコロイド粒子を凝固させて内部から外部
    へ積層させることにより凝固粒子を成長させた
    任意の大きさの球状粒子となし、 (C) 該凝固粒子を該水性粒子コロイドより分離し
    て凝固粒子を得、 (D) コロイド粒子の軟化温度より低い温度に該凝
    固粒子の温度を保つた状態で乾燥もしくは水相
    で加熱することにより凝固粒子を構成するコロ
    イド粒子が融着しない状態で密充填した球形コ
    ロイド粒子集合体を取得する方法。 2 水性粒子コロイドが高分子ラテツクスである
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
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