JPH047333B2 - - Google Patents
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- JPH047333B2 JPH047333B2 JP24479683A JP24479683A JPH047333B2 JP H047333 B2 JPH047333 B2 JP H047333B2 JP 24479683 A JP24479683 A JP 24479683A JP 24479683 A JP24479683 A JP 24479683A JP H047333 B2 JPH047333 B2 JP H047333B2
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は一般式〔〕
(式〔〕中、xは1〜2、yは1〜6、nは
1以上の範囲の数を表わす。) で示される臭素化アセナフチレン縮合体の合成方
法に関し、さらに詳しくは一般式〔〕 (式〔〕中、x,yおよびnは前記式〔〕
と同じ意を表わす。)で示される臭素化アセナフ
テン縮合体を脱臭化水素反応して、臭素化アセナ
フチレン縮合体を製造する方法に関するものであ
る。 本発明方法により得られる臭素化アセナフチレ
ン縮合体(以下Con−BACNと略する)は、難燃
性および耐放射線性に優れた化合物で、各種樹脂
に配合されて該樹脂を難燃性および耐放射線性に
する性質がある。また分子内に二重結合を有して
いるため、遊離基発生処理を施すことにより樹脂
にグラフト化も可能であり、また縮合体であるた
め樹脂との相溶性に優れ、従つて長期に亘つて安
定した難燃および耐放射線性を維持することがで
きる化合物として注目されている。(特開昭56−
122862号公報) 特にCon−BACNは、難燃性と同時に耐放射線
性を有することが要求される原子炉、増殖炉ある
いはイオン化放射線発生器などに使用される電線
ケーブル用被覆絶縁材料、各種樹脂組成物への利
用が期待されている。 本発明の目的は、耐放射線性および難燃性に優
れたCon−BACNを工業的に製造する方法を提供
することである。 本発明でいうCon−BACNとは、臭素をナフタ
レン核に少なくとも1個以上含有する化合物であ
り、臭素化アセナフテンが形式的にはフリーデ
ル・クラフツ反応により縮合し、縮合度2以上の
多量体となり、続いて脱臭化水素反応により臭素
化アセナフチレンの縮合体となつたものをいう。 すなわち、一般式〔〕で示される化合物であ
り、より具体的には一般式〔〕もしくは〔〕 (式中yは1〜6の数を表わす)で表わされる
単位を構成要素とする縮合体であり、その結合様
式はアセナフチレンのベンジル位炭素とアセナフ
チレンのアリール位炭素との分子間の結合であ
る。その結合点は、 例えば1(あるいは2)、5′− または1(あるいは2)、6′− 等が例示されるが、その他にも1(あるいは2)、
3′−,1(あるいは2)、4′−,1(あるいは2)、
7′−,1(あるいは2)、8′−等の結合が考えられ
る。縮合度3以上のものは、このような結合の何
れかにより構成単位を増大せしめたものである。 本発明では、樹脂との相溶性に優れている縮合
度10以下のものが実用上の観点より好ましい。 Con−BACNは、一般にアセナフテンの臭素
化、縮合および脱臭化水素反応により製造され
る。 例えば、アセナフテンをハロゲン化炭化水素溶
媒中で臭素を添加して、ベンジル位側鎖の臭素
化、縮合、ナフタレン核への臭素化を行ない、一
般式〔〕で示される臭素化アセナフテン縮合体
を製造する。続いて本化合物を塩基により脱臭化
水素反応してCon−BACNを製造する。 該臭素化アセナフテン縮合体を脱臭化水素反応
する方法としては、ベンゼン等の芳香族炭化水素
溶媒中で苛性カリーエタノールの溶液を滴下して
行なう方法(特開昭56−122862号公報)や本発明
者らが先に出願した四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素中で苛性カリ−メタノールの溶液を滴下し
て行なう方法(特願昭57−169835号)が知られて
いる。 これらの方法では、苛性カリを低級アルコール
に溶解して脱臭化水素反応を行なうが、脱離反応
と競争的にアルコキシ基の求核置換反応が起り、
一部エーテル化合物の副生が見られる。 これらが製品Con−BACN中に混入するとCon
−BACNの熱安定性を低下させる原因となるた
め、本発明者らが既に出願した方法(特願昭57−
193145号)による精製が必要であつた。 また苛性カリに比べ安価な苛性ソーダを用いよ
うとする場合、アルコールに対する溶解度が低い
ため多量のアルコールを要したり、塩基濃度を高
く出来ないため反応が遅い等の欠点を有してい
た。 更に、脱臭化水素反応を芳香族炭化水素中で行
なう方法では、前工程の臭素化、縮合反応をハロ
ゲン化炭化水素溶媒中で行なう方法が必修の技術
であるため、これらの反応終了後、反応溶媒をハ
ロゲン化炭化水素から芳香族炭化水素に置換する
工程が必要である。それゆえ、本方法は製造プロ
セス上、繁雑にならざるを得ない。 従つて臭素化、縮合および脱臭化水素反応を同
一の溶媒中で行なう方法が、製造プロセス上有利
な方法である。 しかし、脱臭化水素反応をハロゲン化炭化水素
中で行なうと、一部溶媒の分解が起つていること
が明らかとなつた。 例えば、四塩化帳炭素の場合、下記に示す分解
が見られる。 CCl4+6KOH→K2CO3+3H2OO+4KCl 加えて、苛性カリのアルコール溶液を臭素化ア
セナフテン縮合体の溶液に滴下するため、固体状
苛性カリをアルコールに溶解させる操作が必要で
あり、特に本反応のような回分反応においては作
業が繁雑となり、また固体苛性を扱うため労働安
全上も問題である。 更に本反応は臭素化アセナフテン縮合体の溶液
と水酸化カリウムのアルコール溶液が二相を形成
して進行するが、反応の進行とともに臭化カリウ
ムの塩が多量に析出し、反応器壁や撹拌羽根に付
着して、反応終了後の処理操作が繁雑になる。 このように公知の脱臭化水素方法は、製品品質
面からも、また経済性及び操作性に於いて工業規
模の製造技術としても、末だ満足出来るものでは
なかつた。かかる事情に鑑み、本発明者らが、該
脱臭化水素反応方法について鋭意検討した結果、
ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解した臭素化アセナ
フテン縮合体をアルカリ金属水酸化物で脱臭化水
素する際、水/アルコール重量比が0.1〜0.5の含
水アルコールを該アルカリ金属水酸化物の溶媒と
して使用すれば、上記公知技術の欠点が著しく解
消される事実を見出し本発明を完成するに到つ
た。 即ち本発明の方法によれば、アルカリ金属水酸
化物濃度を向上しうるため、水添加による反応速
度の低下を来たすことはなく、脱臭化水素反応を
実施することが可能である。次に、この含水アル
コール溶媒を用いると前記の副反応が著しく抑え
られる。つまり、アルコキシ基による求核置換反
応は全く見られないため、得られるCon−BACN
の品質は優れている。更にはハロゲン化炭化水素
溶媒の分解も非常に抑えられるため、経済的に有
利である。 また本発明の方法では、アルカリ金属水酸化物
を水溶液の状態でアルコール中に添加し混合する
だけでアルカリ液の調整が可能となるため、固体
苛性の場合に必要であつた溶解操作が不要とな
り、作業性が非常に向上する。 更に、含水アルコールを使用すると、反応の進
行とともに副生するアルカリ金属塩が溶解し、そ
の析出が抑えられるため、反応終了後の後処理操
作が容易となる。 このように本発明は、簡単な操作で臭素化アセ
ナフテン縮合体から経済的にCon−BACNを製造
する方法をプロセスの一環として提供するもので
ある。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明で使用されるハロゲン化炭化水素は、ア
セナフテンの臭素化・縮合および脱臭化水素反応
に不活性な溶媒であり、例えば四塩化炭素、クロ
ロホルム、塩化メチレン、エチレンジクロリド、
エチレンジブロミド、トリクロロエタン、などを
あげることができるが、好ましくは四塩化炭素が
選ばれる。 また溶媒の使用量については格別の限定はない
が、該溶媒中、臭素化アセナフテン縮合体が完全
に溶解している方が望ましいため、生成するCon
−BACNの濃度として通常10〜70重量%程度が
用いられる。 次に本発明の方法で使用されるアルカリ金属水
酸化物としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム等の水酸化物が用いられるが、経済
性を考慮して一般に水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムが選ばれる。これらアルカリ金属水酸化物
の使用量は、原料の臭素化アセナフテン縮合体の
構造単位1モル相当に対して0.8モル以上が選ば
れ、更に好ましくは1〜3モル程度である。 本発明の方法では、アルカリ金属水酸化物の溶
媒として含水アルコールが使用されるため、アル
コールとしては水の溶解度が高い炭素数4以下の
アルコールが用いられる。例えばメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、i−プロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール等をあげることが出来る。特にメタノー
ル、エタノールの場合、反応が速く、反応終了後
の後処理も容易なため好ましい。 これら低級アルコールの使用量は、水を添加し
た状態でアルカリ金属水酸化物を溶解する量以上
が選ばれるが、反応を速め該アルコールの回収負
担を抑えるため、アルコール中のアルカリ金属水
酸化物濃度が高濃度になるような量が好ましい。 アルコールに添加する水の量は、水/アルコー
ルの重量比が0.1〜0.5になるような量が選ばれ
る。更に好ましくは0.2〜0.4の範囲の量である。
水/アルコールの重量比が0.1以下の場合は、脱
臭化水素反応の際に、前記の副反応即ちアルコキ
シ基による求核置換反応やハロゲン化炭化水素溶
媒の分解が多く見られる。一方0.5以上の場合は、
反応が極端に遅くなり、反応が完結しないように
なる。 本発明の水の添加量では、反応は充分速く進行
し完結して、収率は定量的となる。更に前述の副
反応も非常に抑えられる。 反応温度は、一般に反応を常圧下で行なうため
溶媒の沸点以下であり、通常30〜100℃程度が選
ばれる。一般に、より高温で行なう方が反応がす
みやかにかつ定量的に進行するため好ましい。 反応時間は反応温度等により変りうるが、通常
10分ないし約8時間程度である。 反応終了後、生成したCon−BACNは公知の手
段で粉体として単離することが出来る。例えば、
反応混合液を水洗して、有機層をアセトン等の貧
溶媒中に添加しCon−BACNを再沈殿させて分離
すれば、Con−BACNを粉体として得ることが出
来る。 このように本発明によれば、簡単な操作により
臭素化アセナフテン縮合体から品質の優れたCon
−BACNを経済的に製造することが出来る。従
つて従来プロセスを簡略化した工業的に有利な
Con−BACNの製造法が可能となつた。 次に実施例を以つて本発明の方法をさらに具体
的に説明するが、これに限定するものではない。 実施例 1 アセナフテン308gと2.2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル6.6gを四塩化炭素950ml中に加え77℃
で加熱還流した。この溶液に臭素320gを四塩化
炭素470mlに溶解した液を撹拌しながら1.5時間に
わたり滴下し、さらに0.5時間反応した。反応後、
反応液を冷却し四塩化チタン38gを25℃で反応液
に添加し、そのまま1時間、反応した。続いて臭
素1120gを25℃で4時間にわたり滴下し、その後
75℃まで昇温し加熱還流して3時間反応した。反
応後、反応液に亜硫酸水素ナトリウム水溶液を添
加して未反応の臭素を除き反応液を水洗して、臭
素化アセナフテン縮合体840g(原料アセナフテ
ン・モノマー単位当り、2.0モルに相当する。)を
含む、四塩化炭素溶液1500mlを得た。この臭素化
アセナフテン縮合体は臭素含有率64.3%の化合物
であつた。 この四塩化炭素溶液から臭素化アセナフテン縮
合体168gを含む300mlの溶液を次の脱臭化水素反
応に用いた。 窒素気流下、上記の反応液に苛性カリ31.4g、
メタノール80gおよび水32gを含む溶液を滴下
し、58℃還流下で反応を行なつた。 H1−NMRスペクトル測定により反応の経時変
化を追跡し、一般式〔〕から一般式〔〕への
転化率を求めた。反応前後のH1−NMRチヤート
を第1図に示す。 いずれのスペクトルにもδH=7.0〜7.9PPmにナ
フタレン環に結合した 1Hのピークが観測され
る。中間体(スペクトル(a))ではδH=5.65〜
5.9PPmのベンジル位置の 1Hによるピークが観
測され、最終生成物(スペクトル(b)では、脱臭化
水素反応による二重結合生成で、このピークはδH
=6.7〜7.0PPmに移動し、強度も小さくなる。 反応終了後メチルエーテルの副生を示すピーク
は見られなかつた。 次に反応終了後、窒素雰囲気下で反応液に水を
添加して有機相を3回水洗した。水相中の炭酸イ
オンの量をオルザツト分析法により定量し、四塩
化炭素の分解率を求めた。 第1表にこれらの反応条件および分析結果を示
す。 得られた有機相を撹拌下i−オクタン1.2中
に添加してCon−BACNの再沈殿を行ない、析出
した粉体を別し乾燥して、臭素含有率56.1%融
点125〜147℃の赤褐色粉末状Con−BACN110g
を得た。高速液体クロマトグラフイー(GPC)
による縮合度の分析は、単量体22%、2量体25
%、3〜8量体53%であつた。尚、液中には26
gのCon−BACNが含まれており、反応終了後の
Con−BACNの収量は、ほぼ定量的である。 実施例 2 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに、苛性カ
リ31.4g、メタノール105gおよび水21gを含む
溶液を滴下し、58℃還流下で反応を行なつた。 得られた結果を第1表に示す。 実施例 3 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに、40%苛
性ソーダ水溶液56g(苛性ソーダ22.4g含有)と
メタノール80gを混合した溶液を滴下し、58℃還
流下で反応を行なつた。得られた結果を第1表に
示す。 比較例 1 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに、固体苛
性カリ31.4gをメタノール120gに溶解して滴下
し、58℃還流下で反応を行なつた。反応終了後の
H1−NMR分析によると、δH=4.0〜4.3PPmにメ
チルエーテル結合に由来するピークが観測され
た。得られた結果を第1表に示す。 比較例 2 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに苛性カリ
31.4g、メタノール75gおよび水45gを含む溶液
を滴下し、58℃還流下で反応を行なつた。 得られた結果を第1表に示す。
1以上の範囲の数を表わす。) で示される臭素化アセナフチレン縮合体の合成方
法に関し、さらに詳しくは一般式〔〕 (式〔〕中、x,yおよびnは前記式〔〕
と同じ意を表わす。)で示される臭素化アセナフ
テン縮合体を脱臭化水素反応して、臭素化アセナ
フチレン縮合体を製造する方法に関するものであ
る。 本発明方法により得られる臭素化アセナフチレ
ン縮合体(以下Con−BACNと略する)は、難燃
性および耐放射線性に優れた化合物で、各種樹脂
に配合されて該樹脂を難燃性および耐放射線性に
する性質がある。また分子内に二重結合を有して
いるため、遊離基発生処理を施すことにより樹脂
にグラフト化も可能であり、また縮合体であるた
め樹脂との相溶性に優れ、従つて長期に亘つて安
定した難燃および耐放射線性を維持することがで
きる化合物として注目されている。(特開昭56−
122862号公報) 特にCon−BACNは、難燃性と同時に耐放射線
性を有することが要求される原子炉、増殖炉ある
いはイオン化放射線発生器などに使用される電線
ケーブル用被覆絶縁材料、各種樹脂組成物への利
用が期待されている。 本発明の目的は、耐放射線性および難燃性に優
れたCon−BACNを工業的に製造する方法を提供
することである。 本発明でいうCon−BACNとは、臭素をナフタ
レン核に少なくとも1個以上含有する化合物であ
り、臭素化アセナフテンが形式的にはフリーデ
ル・クラフツ反応により縮合し、縮合度2以上の
多量体となり、続いて脱臭化水素反応により臭素
化アセナフチレンの縮合体となつたものをいう。 すなわち、一般式〔〕で示される化合物であ
り、より具体的には一般式〔〕もしくは〔〕 (式中yは1〜6の数を表わす)で表わされる
単位を構成要素とする縮合体であり、その結合様
式はアセナフチレンのベンジル位炭素とアセナフ
チレンのアリール位炭素との分子間の結合であ
る。その結合点は、 例えば1(あるいは2)、5′− または1(あるいは2)、6′− 等が例示されるが、その他にも1(あるいは2)、
3′−,1(あるいは2)、4′−,1(あるいは2)、
7′−,1(あるいは2)、8′−等の結合が考えられ
る。縮合度3以上のものは、このような結合の何
れかにより構成単位を増大せしめたものである。 本発明では、樹脂との相溶性に優れている縮合
度10以下のものが実用上の観点より好ましい。 Con−BACNは、一般にアセナフテンの臭素
化、縮合および脱臭化水素反応により製造され
る。 例えば、アセナフテンをハロゲン化炭化水素溶
媒中で臭素を添加して、ベンジル位側鎖の臭素
化、縮合、ナフタレン核への臭素化を行ない、一
般式〔〕で示される臭素化アセナフテン縮合体
を製造する。続いて本化合物を塩基により脱臭化
水素反応してCon−BACNを製造する。 該臭素化アセナフテン縮合体を脱臭化水素反応
する方法としては、ベンゼン等の芳香族炭化水素
溶媒中で苛性カリーエタノールの溶液を滴下して
行なう方法(特開昭56−122862号公報)や本発明
者らが先に出願した四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素中で苛性カリ−メタノールの溶液を滴下し
て行なう方法(特願昭57−169835号)が知られて
いる。 これらの方法では、苛性カリを低級アルコール
に溶解して脱臭化水素反応を行なうが、脱離反応
と競争的にアルコキシ基の求核置換反応が起り、
一部エーテル化合物の副生が見られる。 これらが製品Con−BACN中に混入するとCon
−BACNの熱安定性を低下させる原因となるた
め、本発明者らが既に出願した方法(特願昭57−
193145号)による精製が必要であつた。 また苛性カリに比べ安価な苛性ソーダを用いよ
うとする場合、アルコールに対する溶解度が低い
ため多量のアルコールを要したり、塩基濃度を高
く出来ないため反応が遅い等の欠点を有してい
た。 更に、脱臭化水素反応を芳香族炭化水素中で行
なう方法では、前工程の臭素化、縮合反応をハロ
ゲン化炭化水素溶媒中で行なう方法が必修の技術
であるため、これらの反応終了後、反応溶媒をハ
ロゲン化炭化水素から芳香族炭化水素に置換する
工程が必要である。それゆえ、本方法は製造プロ
セス上、繁雑にならざるを得ない。 従つて臭素化、縮合および脱臭化水素反応を同
一の溶媒中で行なう方法が、製造プロセス上有利
な方法である。 しかし、脱臭化水素反応をハロゲン化炭化水素
中で行なうと、一部溶媒の分解が起つていること
が明らかとなつた。 例えば、四塩化帳炭素の場合、下記に示す分解
が見られる。 CCl4+6KOH→K2CO3+3H2OO+4KCl 加えて、苛性カリのアルコール溶液を臭素化ア
セナフテン縮合体の溶液に滴下するため、固体状
苛性カリをアルコールに溶解させる操作が必要で
あり、特に本反応のような回分反応においては作
業が繁雑となり、また固体苛性を扱うため労働安
全上も問題である。 更に本反応は臭素化アセナフテン縮合体の溶液
と水酸化カリウムのアルコール溶液が二相を形成
して進行するが、反応の進行とともに臭化カリウ
ムの塩が多量に析出し、反応器壁や撹拌羽根に付
着して、反応終了後の処理操作が繁雑になる。 このように公知の脱臭化水素方法は、製品品質
面からも、また経済性及び操作性に於いて工業規
模の製造技術としても、末だ満足出来るものでは
なかつた。かかる事情に鑑み、本発明者らが、該
脱臭化水素反応方法について鋭意検討した結果、
ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解した臭素化アセナ
フテン縮合体をアルカリ金属水酸化物で脱臭化水
素する際、水/アルコール重量比が0.1〜0.5の含
水アルコールを該アルカリ金属水酸化物の溶媒と
して使用すれば、上記公知技術の欠点が著しく解
消される事実を見出し本発明を完成するに到つ
た。 即ち本発明の方法によれば、アルカリ金属水酸
化物濃度を向上しうるため、水添加による反応速
度の低下を来たすことはなく、脱臭化水素反応を
実施することが可能である。次に、この含水アル
コール溶媒を用いると前記の副反応が著しく抑え
られる。つまり、アルコキシ基による求核置換反
応は全く見られないため、得られるCon−BACN
の品質は優れている。更にはハロゲン化炭化水素
溶媒の分解も非常に抑えられるため、経済的に有
利である。 また本発明の方法では、アルカリ金属水酸化物
を水溶液の状態でアルコール中に添加し混合する
だけでアルカリ液の調整が可能となるため、固体
苛性の場合に必要であつた溶解操作が不要とな
り、作業性が非常に向上する。 更に、含水アルコールを使用すると、反応の進
行とともに副生するアルカリ金属塩が溶解し、そ
の析出が抑えられるため、反応終了後の後処理操
作が容易となる。 このように本発明は、簡単な操作で臭素化アセ
ナフテン縮合体から経済的にCon−BACNを製造
する方法をプロセスの一環として提供するもので
ある。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明で使用されるハロゲン化炭化水素は、ア
セナフテンの臭素化・縮合および脱臭化水素反応
に不活性な溶媒であり、例えば四塩化炭素、クロ
ロホルム、塩化メチレン、エチレンジクロリド、
エチレンジブロミド、トリクロロエタン、などを
あげることができるが、好ましくは四塩化炭素が
選ばれる。 また溶媒の使用量については格別の限定はない
が、該溶媒中、臭素化アセナフテン縮合体が完全
に溶解している方が望ましいため、生成するCon
−BACNの濃度として通常10〜70重量%程度が
用いられる。 次に本発明の方法で使用されるアルカリ金属水
酸化物としては、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、セシウム等の水酸化物が用いられるが、経済
性を考慮して一般に水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムが選ばれる。これらアルカリ金属水酸化物
の使用量は、原料の臭素化アセナフテン縮合体の
構造単位1モル相当に対して0.8モル以上が選ば
れ、更に好ましくは1〜3モル程度である。 本発明の方法では、アルカリ金属水酸化物の溶
媒として含水アルコールが使用されるため、アル
コールとしては水の溶解度が高い炭素数4以下の
アルコールが用いられる。例えばメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、i−プロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール等をあげることが出来る。特にメタノー
ル、エタノールの場合、反応が速く、反応終了後
の後処理も容易なため好ましい。 これら低級アルコールの使用量は、水を添加し
た状態でアルカリ金属水酸化物を溶解する量以上
が選ばれるが、反応を速め該アルコールの回収負
担を抑えるため、アルコール中のアルカリ金属水
酸化物濃度が高濃度になるような量が好ましい。 アルコールに添加する水の量は、水/アルコー
ルの重量比が0.1〜0.5になるような量が選ばれ
る。更に好ましくは0.2〜0.4の範囲の量である。
水/アルコールの重量比が0.1以下の場合は、脱
臭化水素反応の際に、前記の副反応即ちアルコキ
シ基による求核置換反応やハロゲン化炭化水素溶
媒の分解が多く見られる。一方0.5以上の場合は、
反応が極端に遅くなり、反応が完結しないように
なる。 本発明の水の添加量では、反応は充分速く進行
し完結して、収率は定量的となる。更に前述の副
反応も非常に抑えられる。 反応温度は、一般に反応を常圧下で行なうため
溶媒の沸点以下であり、通常30〜100℃程度が選
ばれる。一般に、より高温で行なう方が反応がす
みやかにかつ定量的に進行するため好ましい。 反応時間は反応温度等により変りうるが、通常
10分ないし約8時間程度である。 反応終了後、生成したCon−BACNは公知の手
段で粉体として単離することが出来る。例えば、
反応混合液を水洗して、有機層をアセトン等の貧
溶媒中に添加しCon−BACNを再沈殿させて分離
すれば、Con−BACNを粉体として得ることが出
来る。 このように本発明によれば、簡単な操作により
臭素化アセナフテン縮合体から品質の優れたCon
−BACNを経済的に製造することが出来る。従
つて従来プロセスを簡略化した工業的に有利な
Con−BACNの製造法が可能となつた。 次に実施例を以つて本発明の方法をさらに具体
的に説明するが、これに限定するものではない。 実施例 1 アセナフテン308gと2.2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル6.6gを四塩化炭素950ml中に加え77℃
で加熱還流した。この溶液に臭素320gを四塩化
炭素470mlに溶解した液を撹拌しながら1.5時間に
わたり滴下し、さらに0.5時間反応した。反応後、
反応液を冷却し四塩化チタン38gを25℃で反応液
に添加し、そのまま1時間、反応した。続いて臭
素1120gを25℃で4時間にわたり滴下し、その後
75℃まで昇温し加熱還流して3時間反応した。反
応後、反応液に亜硫酸水素ナトリウム水溶液を添
加して未反応の臭素を除き反応液を水洗して、臭
素化アセナフテン縮合体840g(原料アセナフテ
ン・モノマー単位当り、2.0モルに相当する。)を
含む、四塩化炭素溶液1500mlを得た。この臭素化
アセナフテン縮合体は臭素含有率64.3%の化合物
であつた。 この四塩化炭素溶液から臭素化アセナフテン縮
合体168gを含む300mlの溶液を次の脱臭化水素反
応に用いた。 窒素気流下、上記の反応液に苛性カリ31.4g、
メタノール80gおよび水32gを含む溶液を滴下
し、58℃還流下で反応を行なつた。 H1−NMRスペクトル測定により反応の経時変
化を追跡し、一般式〔〕から一般式〔〕への
転化率を求めた。反応前後のH1−NMRチヤート
を第1図に示す。 いずれのスペクトルにもδH=7.0〜7.9PPmにナ
フタレン環に結合した 1Hのピークが観測され
る。中間体(スペクトル(a))ではδH=5.65〜
5.9PPmのベンジル位置の 1Hによるピークが観
測され、最終生成物(スペクトル(b)では、脱臭化
水素反応による二重結合生成で、このピークはδH
=6.7〜7.0PPmに移動し、強度も小さくなる。 反応終了後メチルエーテルの副生を示すピーク
は見られなかつた。 次に反応終了後、窒素雰囲気下で反応液に水を
添加して有機相を3回水洗した。水相中の炭酸イ
オンの量をオルザツト分析法により定量し、四塩
化炭素の分解率を求めた。 第1表にこれらの反応条件および分析結果を示
す。 得られた有機相を撹拌下i−オクタン1.2中
に添加してCon−BACNの再沈殿を行ない、析出
した粉体を別し乾燥して、臭素含有率56.1%融
点125〜147℃の赤褐色粉末状Con−BACN110g
を得た。高速液体クロマトグラフイー(GPC)
による縮合度の分析は、単量体22%、2量体25
%、3〜8量体53%であつた。尚、液中には26
gのCon−BACNが含まれており、反応終了後の
Con−BACNの収量は、ほぼ定量的である。 実施例 2 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに、苛性カ
リ31.4g、メタノール105gおよび水21gを含む
溶液を滴下し、58℃還流下で反応を行なつた。 得られた結果を第1表に示す。 実施例 3 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに、40%苛
性ソーダ水溶液56g(苛性ソーダ22.4g含有)と
メタノール80gを混合した溶液を滴下し、58℃還
流下で反応を行なつた。得られた結果を第1表に
示す。 比較例 1 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに、固体苛
性カリ31.4gをメタノール120gに溶解して滴下
し、58℃還流下で反応を行なつた。反応終了後の
H1−NMR分析によると、δH=4.0〜4.3PPmにメ
チルエーテル結合に由来するピークが観測され
た。得られた結果を第1表に示す。 比較例 2 実施例1で製造した臭素化アセナフテン縮合体
を168g含有する四塩化炭素溶液300mlに苛性カリ
31.4g、メタノール75gおよび水45gを含む溶液
を滴下し、58℃還流下で反応を行なつた。 得られた結果を第1表に示す。
【表】
○、認められないものを×で表わし
た。
た。
第1図は、中間体である臭素化アセナフテン縮
合体(a)および最終生成物であるCon−BACN(b)の
1H−NMRスペクトルを示す図である。
合体(a)および最終生成物であるCon−BACN(b)の
1H−NMRスペクトルを示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ハロゲン化炭化水素溶媒に溶解した一般式
〔〕 (式〔〕中、xは1〜2、yは1〜6、nは
1以上の範囲の数を表わす。)で示される臭素化
アセナフテン縮合体を、低級アルコールに溶解し
たアルカリ金属水酸化物により脱臭化水素反応し
て 一般式〔〕 (式〔〕中、x,yおよびnは前記式〔〕
と同じ意を表わす。)で示される臭素化アセナフ
チレン縮合体を製造するに際して、該アルコール
中に水/アルコールの重量比が0.1〜0.5になるよ
うに水を添加し脱臭化水素反応を行うことを特徴
とする、臭素化アセナフチレン縮合体の合成方
法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24479683A JPS60139630A (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | 臭素化アセナフチレン縮合体の合成方法 |
| US06/615,541 US4898998A (en) | 1983-06-01 | 1984-05-31 | Process for producing brominated acenaphthylene condensates |
| CA000455684A CA1240707A (en) | 1983-06-01 | 1984-06-01 | Process for producing brominated acenaphthylene condensates |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24479683A JPS60139630A (ja) | 1983-12-27 | 1983-12-27 | 臭素化アセナフチレン縮合体の合成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60139630A JPS60139630A (ja) | 1985-07-24 |
| JPH047333B2 true JPH047333B2 (ja) | 1992-02-10 |
Family
ID=17124058
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24479683A Granted JPS60139630A (ja) | 1983-06-01 | 1983-12-27 | 臭素化アセナフチレン縮合体の合成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60139630A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1240340A (en) * | 1982-09-30 | 1988-08-09 | Masashige Kubo | Process for producing condensed bromoacenaphthylene |
| US5173489A (en) * | 1986-04-10 | 1992-12-22 | The Dupont Merck Pharmaceutical Co. | α,α-disubstituted aromatics and heteroaromatics as cognition enhancers |
| US5434264A (en) * | 1988-08-23 | 1995-07-18 | The Du Pont Merck Pharmaceutical Company | α,α-disubstituted aromatics and heteroaromatics as cognition enhancers |
-
1983
- 1983-12-27 JP JP24479683A patent/JPS60139630A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60139630A (ja) | 1985-07-24 |
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