JPH0477112B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0477112B2 JPH0477112B2 JP63075184A JP7518488A JPH0477112B2 JP H0477112 B2 JPH0477112 B2 JP H0477112B2 JP 63075184 A JP63075184 A JP 63075184A JP 7518488 A JP7518488 A JP 7518488A JP H0477112 B2 JPH0477112 B2 JP H0477112B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- damper
- holding cylinder
- viscous
- plastic
- upper structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は、建築物とその基礎のような上部構
造と下部構造間に介設され、下部構造から上部構
造に伝わる地震エネルギーを減少させる免震装置
等に用いる減衰装置に関する。
造と下部構造間に介設され、下部構造から上部構
造に伝わる地震エネルギーを減少させる免震装置
等に用いる減衰装置に関する。
〈従来の技術〉
建物の耐震構造の一つとしては、第3図に示す
ように、複数個の免震装置であるアイソレータ5
1,51を上部構造52と下部構造53との間に
挟み込み、上部構造52を支持するようにしたも
のがある。このアイソレータ51は鋼板などの剛
性板と天然ゴムなどの薄い弾性板を交互に垂直方
向に重ね合わせたもので、鉛直方向には大きな剛
性を持ち、水平方向にはゴムの剪断変形による小
さな水平バネ剛性を持つている。したがつて、重
量物である上部構造を安定性良く支え、水平方向
の動きを弱いバネで規制したことになる。このよ
うに支持すると、構造物の系全体の水平方向の振
動周期を増大させ、それを地震の最大エネルギー
成分の周期よりも大きくする。したがつて、地震
発生時の地震からの入力に対する建物の応答加速
を減少させることができる。
ように、複数個の免震装置であるアイソレータ5
1,51を上部構造52と下部構造53との間に
挟み込み、上部構造52を支持するようにしたも
のがある。このアイソレータ51は鋼板などの剛
性板と天然ゴムなどの薄い弾性板を交互に垂直方
向に重ね合わせたもので、鉛直方向には大きな剛
性を持ち、水平方向にはゴムの剪断変形による小
さな水平バネ剛性を持つている。したがつて、重
量物である上部構造を安定性良く支え、水平方向
の動きを弱いバネで規制したことになる。このよ
うに支持すると、構造物の系全体の水平方向の振
動周期を増大させ、それを地震の最大エネルギー
成分の周期よりも大きくする。したがつて、地震
発生時の地震からの入力に対する建物の応答加速
を減少させることができる。
しかしながら、上記アイソレータ51のみによ
つて上部構造52を支持すると、アイソレータ5
1の水平方向のバネ力が小さいため次の問題が生
じる。
つて上部構造52を支持すると、アイソレータ5
1の水平方向のバネ力が小さいため次の問題が生
じる。
第1の問題は、地震動の作用によつて一旦上部
構造52が振動し始めると、その振動振幅がアイ
ソレータ51を用いず直接下部構造53に上部構
造52を支持させた場合に比べて大きくなると共
に、その揺れが静まるまで時間がかかることであ
る。すなわち物理的に安全が保障されたとして
も、居住者にとつて心理的に不安な状態が長く続
くことになり、建築物には不適当である。
構造52が振動し始めると、その振動振幅がアイ
ソレータ51を用いず直接下部構造53に上部構
造52を支持させた場合に比べて大きくなると共
に、その揺れが静まるまで時間がかかることであ
る。すなわち物理的に安全が保障されたとして
も、居住者にとつて心理的に不安な状態が長く続
くことになり、建築物には不適当である。
第2の問題は、台風の風荷重等の横方向荷重が
建築物に加わつた場合、その方向に上部構造52
が位置ずれするおそれがあり、上部構造52の安
定性が保障されないことである。
建築物に加わつた場合、その方向に上部構造52
が位置ずれするおそれがあり、上部構造52の安
定性が保障されないことである。
これらの問題点を解決するために、最近、建築
物の上部構造と下部構造との間に流体の粘性抵抗
を利用した粘性ダンパーとからなる減衰装置を介
在させ、その粘性抵抗でもつて振動エネルギーを
吸収するようにしたものが提案されている(たと
えば実公昭59−41218号公報)。
物の上部構造と下部構造との間に流体の粘性抵抗
を利用した粘性ダンパーとからなる減衰装置を介
在させ、その粘性抵抗でもつて振動エネルギーを
吸収するようにしたものが提案されている(たと
えば実公昭59−41218号公報)。
〈発明が解決しようとする課題〉
ところで、上記従来の粘性ダンパーの設計にお
いて、その可能な最大変位が、建築物に作用する
地震のうち最大の地震の振幅(変位約250mm)以
上になるように設計する。
いて、その可能な最大変位が、建築物に作用する
地震のうち最大の地震の振幅(変位約250mm)以
上になるように設計する。
一方、粘性剪断力Fは、
F=ηV/d・S
F=粘性剪断力
S=抵抗板剪断面積
V=相対速度
d=2面間の距離
η=粘性係数
と表わせ(第2図参照)、相対速度Vに比例する。
ところが、地震によつて建築物が揺れるとき、
その建築物によつて固有振動数は一定であるか
ら、振幅の大きい地震の振動速度は、振幅の小さ
い地震のときのそれよりも大きくなる。それ故、
大きい地震に対応して粘性ダンパーを設計する
と、粘性係数の小さい粘性流体を用いることにな
るが、そのような粘性ダンパーでは最も多く発生
する振幅の小さい地震が発生したときには、相対
速度が小さいので、大きな粘性剪断力が得られ
ず、すなわち、振動エネルギを吸収することがで
きず、建築物は長時間揺れることになる。居住者
にとつて心理的に不安になる。
その建築物によつて固有振動数は一定であるか
ら、振幅の大きい地震の振動速度は、振幅の小さ
い地震のときのそれよりも大きくなる。それ故、
大きい地震に対応して粘性ダンパーを設計する
と、粘性係数の小さい粘性流体を用いることにな
るが、そのような粘性ダンパーでは最も多く発生
する振幅の小さい地震が発生したときには、相対
速度が小さいので、大きな粘性剪断力が得られ
ず、すなわち、振動エネルギを吸収することがで
きず、建築物は長時間揺れることになる。居住者
にとつて心理的に不安になる。
そこで、この発明の目的は、小さい振幅の振動
時にも、大きな振幅の振動時にも振動エネルギを
効果的に吸収して減衰機能を発揮できる減衰装置
を提供することにある。
時にも、大きな振幅の振動時にも振動エネルギを
効果的に吸収して減衰機能を発揮できる減衰装置
を提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉
上記目的を達成するため、この発明の減衰装置
は、一端が上部構造に、他端が下部構造に取り付
けられ、大きい振幅の振動時に減衰能を有する粘
性ダンパーと、 上記上部構造に固定した上保持筒と、上記下部
構造に固定した下保持筒と、上記上下保持筒の内
部に密に挿入された鉛製の棒体とを有し、上記上
保持筒の先端と上記下保持筒の先端との間の隙間
は上記上下保持筒の内径寸法よりも小さくて、上
記上部構造が上記下部構造に対して小さな振幅で
振動しても上記棒体が塑性剪断変形をするように
した弾塑性ダンパーとを備え、 上記粘性ダンパーと上記弾塑性ダンパーとは、
上記上部構造と上記下部構造との間に並列に設け
たことを特徴としている。
は、一端が上部構造に、他端が下部構造に取り付
けられ、大きい振幅の振動時に減衰能を有する粘
性ダンパーと、 上記上部構造に固定した上保持筒と、上記下部
構造に固定した下保持筒と、上記上下保持筒の内
部に密に挿入された鉛製の棒体とを有し、上記上
保持筒の先端と上記下保持筒の先端との間の隙間
は上記上下保持筒の内径寸法よりも小さくて、上
記上部構造が上記下部構造に対して小さな振幅で
振動しても上記棒体が塑性剪断変形をするように
した弾塑性ダンパーとを備え、 上記粘性ダンパーと上記弾塑性ダンパーとは、
上記上部構造と上記下部構造との間に並列に設け
たことを特徴としている。
〈作用〉
小さい地震により、上部構造が小さく振動した
ときには、粘性ダンパーは相対速度が小さくて、
粘性剪断力が小さいからエネルギーを殆ど吸収し
得ないが、弾塑性ダンパーは、鉛製の棒体が上下
の保持筒によつて拘束されて、ほとんど弾性曲げ
変形ができず、上下保持筒の間の隙間の箇所で、
塑性剪断変形するため、小さな振動エネルギーは
この鉛製の棒体の塑性剪断変形領域での、ヒステ
リシス効果により吸収される。したがつて、振幅
の小さい地震が発生しても、上部構造の振動は極
めて短時間に減衰し、居住者が地震の発生後、そ
の振動を感じなくなるまでの時間が極めて短縮さ
れる。
ときには、粘性ダンパーは相対速度が小さくて、
粘性剪断力が小さいからエネルギーを殆ど吸収し
得ないが、弾塑性ダンパーは、鉛製の棒体が上下
の保持筒によつて拘束されて、ほとんど弾性曲げ
変形ができず、上下保持筒の間の隙間の箇所で、
塑性剪断変形するため、小さな振動エネルギーは
この鉛製の棒体の塑性剪断変形領域での、ヒステ
リシス効果により吸収される。したがつて、振幅
の小さい地震が発生しても、上部構造の振動は極
めて短時間に減衰し、居住者が地震の発生後、そ
の振動を感じなくなるまでの時間が極めて短縮さ
れる。
一方、大きい地震により、上部構造が大きく振
動したときには、粘性ダンパーにおける相対速度
が大きくて粘性抵抗が大きくなり、この粘性抵抗
により、振動エネルギーが吸収され、上部構造の
振動は速やかに減衰される。なお、このとき、弾
塑性ダンパーは塑性破壊するが、このような大き
な振動を起こす地震は極めて少ないから実用上問
題はない。
動したときには、粘性ダンパーにおける相対速度
が大きくて粘性抵抗が大きくなり、この粘性抵抗
により、振動エネルギーが吸収され、上部構造の
振動は速やかに減衰される。なお、このとき、弾
塑性ダンパーは塑性破壊するが、このような大き
な振動を起こす地震は極めて少ないから実用上問
題はない。
このように、粘性ダンパーと弾塑性ダンパーと
が振幅の大小に応じて、互いに独立して使い分け
られるのは、上記粘性ダンパーと弾塑性ダンパー
とが上部構造と下部構造との間に並列に設けられ
ているからである。
が振幅の大小に応じて、互いに独立して使い分け
られるのは、上記粘性ダンパーと弾塑性ダンパー
とが上部構造と下部構造との間に並列に設けられ
ているからである。
〈実施例〉
以下、この発明を図示の実施例により詳細に説
明する。
明する。
第1図において、1は上部構造Uと下部構造D
との間に略水平に介設された粘性ダンパー、21
は上部構造Uと下部構造Dとの間に介設された弾
塑性ダンパーである。
との間に略水平に介設された粘性ダンパー、21
は上部構造Uと下部構造Dとの間に介設された弾
塑性ダンパーである。
上記粘性ダンパー1はシリンダー2内にピスト
ン3を摺動自在に嵌合し、このピストン3にオリ
フイス5を設けている。上記ピストン3から左右
に突出するピストンロツド6の一端はブラケツト
7に直交する2つのピンによつて結合している。
このブラケツト7は、上部構造Uに埋設された取
り付け板8を挿通するアンカーボルト9にナツト
10によつて固定している。一方、シリンダー2
の左端部に固定したクレビス11はブラケツト1
2にピン結合している。このブラケツト12は下
部構造Dに埋設された取り付け板13を挿通する
アンカーボルト15にナツト16によつて固定し
ている。上記シリンダー2内には粘性流体14を
充填している。したがつて、シリンダー2内のピ
ストン3の移動により粘性流体がオリフイス5を
通つてピストン3の一方の側の室より他方の側の
室に流動し、その粘性抵抗によつて下部構造Dに
対する上部構造Uの水平振動に対して制動力を与
えるようになつている。この粘性抵抗の大きさは
シリンダー2に対するピストン3の相対速度の大
きさによつて決まるから、この制動力は振幅の大
きい地震に対して大きな制動力を与えることにな
る。
ン3を摺動自在に嵌合し、このピストン3にオリ
フイス5を設けている。上記ピストン3から左右
に突出するピストンロツド6の一端はブラケツト
7に直交する2つのピンによつて結合している。
このブラケツト7は、上部構造Uに埋設された取
り付け板8を挿通するアンカーボルト9にナツト
10によつて固定している。一方、シリンダー2
の左端部に固定したクレビス11はブラケツト1
2にピン結合している。このブラケツト12は下
部構造Dに埋設された取り付け板13を挿通する
アンカーボルト15にナツト16によつて固定し
ている。上記シリンダー2内には粘性流体14を
充填している。したがつて、シリンダー2内のピ
ストン3の移動により粘性流体がオリフイス5を
通つてピストン3の一方の側の室より他方の側の
室に流動し、その粘性抵抗によつて下部構造Dに
対する上部構造Uの水平振動に対して制動力を与
えるようになつている。この粘性抵抗の大きさは
シリンダー2に対するピストン3の相対速度の大
きさによつて決まるから、この制動力は振幅の大
きい地震に対して大きな制動力を与えることにな
る。
一方、上記弾塑性ダンパー21は鉛製の円柱状
棒体22を備える。この棒体22の上端部は上部
構造Uに固定した保持筒23に、上部構造Uとの
間に空間を設けるようにして挿入している。この
空間は棒体22が変形したときに生ずる体積変化
を吸収する。上記保持筒23は円筒部23aとフ
ランジ部23bからなり、このフランジ部23b
を、上部構造Uに埋設された取り付け板24を挿
通するアンカーボルト25にナツト26によつて
取り付けている。円筒部23aの先端は末広がり
になつており、棒体22を挿入し易くしている。
上記棒体22の下部は保持筒27に挿入してい
る。この保持筒27は前述の保持筒23と全く同
一構造をしており、下部構造Dに埋設された取り
付け板29を挿通するアンカーボルト30にナツ
ト31によつて固定している。上記鉛製の棒体2
2は塑性領域が大きくまた径が太いから大きな外
力に耐えるようになつている。
棒体22を備える。この棒体22の上端部は上部
構造Uに固定した保持筒23に、上部構造Uとの
間に空間を設けるようにして挿入している。この
空間は棒体22が変形したときに生ずる体積変化
を吸収する。上記保持筒23は円筒部23aとフ
ランジ部23bからなり、このフランジ部23b
を、上部構造Uに埋設された取り付け板24を挿
通するアンカーボルト25にナツト26によつて
取り付けている。円筒部23aの先端は末広がり
になつており、棒体22を挿入し易くしている。
上記棒体22の下部は保持筒27に挿入してい
る。この保持筒27は前述の保持筒23と全く同
一構造をしており、下部構造Dに埋設された取り
付け板29を挿通するアンカーボルト30にナツ
ト31によつて固定している。上記鉛製の棒体2
2は塑性領域が大きくまた径が太いから大きな外
力に耐えるようになつている。
上記保持筒23と上記保持筒27との対向する
先端間の隙間は両保持筒23,27の内径寸法よ
りも小さくしている。こうすることにより、上記
両筒体23,27に挿入された棒体22は、両保
持筒23,27によつて拘束されて、曲げ弾性変
形が防止され、上記隙間で塑性剪断変形を行な
い、上部構造Uと下部構造Dとの間の小さな相対
変位に対して、塑性剪断変形による減衰作用を得
るようにしている。もし、上記棒体22を保持筒
23,27に入れなかつたり、あるいは両保持筒
23,27の先端間の隙間が大きいとすると、上
記上部構造Uと下部構造Dとの間の変位が小さい
場合に、棒体22は弾性曲げ変形のみで、その変
位を吸収することになるから、つまり塑性剪断変
形しないから、小さな振幅の振動に対して、減衰
作用はないのである。
先端間の隙間は両保持筒23,27の内径寸法よ
りも小さくしている。こうすることにより、上記
両筒体23,27に挿入された棒体22は、両保
持筒23,27によつて拘束されて、曲げ弾性変
形が防止され、上記隙間で塑性剪断変形を行な
い、上部構造Uと下部構造Dとの間の小さな相対
変位に対して、塑性剪断変形による減衰作用を得
るようにしている。もし、上記棒体22を保持筒
23,27に入れなかつたり、あるいは両保持筒
23,27の先端間の隙間が大きいとすると、上
記上部構造Uと下部構造Dとの間の変位が小さい
場合に、棒体22は弾性曲げ変形のみで、その変
位を吸収することになるから、つまり塑性剪断変
形しないから、小さな振幅の振動に対して、減衰
作用はないのである。
なお、図示しないが鋼板などの剛性板と天然ゴ
ムやネオプレンゴムなどの薄い弾性板とを交互に
垂直方向に重ね合わせてなるアイソレータを下部
構造Dと上部構造Uとの間に介設している。
ムやネオプレンゴムなどの薄い弾性板とを交互に
垂直方向に重ね合わせてなるアイソレータを下部
構造Dと上部構造Uとの間に介設している。
上記構成の減衰装置によれば、小さな振幅の地
震に対しては、粘性ダンパー1のピストン3のシ
リンダー2に対する相対速度が小さいため殆ど粘
性抵抗は発生しないが、弾塑性ダンパー21の鉛
製棒体22が塑性剪断変形し、その塑性剪断変形
によるヒステリシス効果によつて振動エネルギが
吸収される。したがつて、振幅の小さい地震が発
生したときには弾塑性ダンパー21の棒体22の
塑性変形によるヒステリシス効果によつて、速や
かに上部構造Uの振動の減衰が行なわれ、上部構
造の揺れは速やかに停止する。したがつて、居住
者に心理的不安感を与えることはない。また、上
記鉛製の棒体22は断面積が大きく、かつ長さが
短いため、小さな揺れに対して大きな制動力を与
える。
震に対しては、粘性ダンパー1のピストン3のシ
リンダー2に対する相対速度が小さいため殆ど粘
性抵抗は発生しないが、弾塑性ダンパー21の鉛
製棒体22が塑性剪断変形し、その塑性剪断変形
によるヒステリシス効果によつて振動エネルギが
吸収される。したがつて、振幅の小さい地震が発
生したときには弾塑性ダンパー21の棒体22の
塑性変形によるヒステリシス効果によつて、速や
かに上部構造Uの振動の減衰が行なわれ、上部構
造の揺れは速やかに停止する。したがつて、居住
者に心理的不安感を与えることはない。また、上
記鉛製の棒体22は断面積が大きく、かつ長さが
短いため、小さな揺れに対して大きな制動力を与
える。
一方、大きな振幅を有する地震に対しては、粘
性ダンパー1のピストン3の移動速度が速くなる
ため、粘性ダンパー1における粘性抵抗が大きく
なつて、上部構造Uの振動に対して大きな制動力
を与え、速やかに上部構造Uの振動の減衰が行わ
れ、上部構造Uは速やかに停止する。なお、この
大きな振幅の振動の場合は弾塑性ダンパー21の
鉛製棒体22は変形能が小さいため破壊する。し
かし、このような大きな振幅の地震が発生する頻
度は極めて少ないから、大きな地震が発生した場
合にのみ弾塑性ダンパー21が破壊するようにし
ても実際上問題はない。
性ダンパー1のピストン3の移動速度が速くなる
ため、粘性ダンパー1における粘性抵抗が大きく
なつて、上部構造Uの振動に対して大きな制動力
を与え、速やかに上部構造Uの振動の減衰が行わ
れ、上部構造Uは速やかに停止する。なお、この
大きな振幅の振動の場合は弾塑性ダンパー21の
鉛製棒体22は変形能が小さいため破壊する。し
かし、このような大きな振幅の地震が発生する頻
度は極めて少ないから、大きな地震が発生した場
合にのみ弾塑性ダンパー21が破壊するようにし
ても実際上問題はない。
このように、小さな振幅の振動に対しては、弾
塑性ダンパー21を有効に働かせて、振動エネル
ギーを吸収し、大きな振幅の振動に対しては、粘
性ダンパー1を有効に働かせて、振動エネルギー
を吸収できるのは、上記弾塑性ダンパー21と粘
性ダンパー1とが、上部構造Uと下部構造Dとの
間に並列に設けられているからである。また、弾
塑性ダンパー21が、小さな振幅の振動に対して
エネルギーを吸収できるのは、鉛製の棒体22を
保持筒23,27で拘束して、弾性曲げ変形をし
ないようにして、隙間の箇所で変形するようにし
ているから、小さな振幅に対しても、棒体22が
塑性剪断変形するからである。
塑性ダンパー21を有効に働かせて、振動エネル
ギーを吸収し、大きな振幅の振動に対しては、粘
性ダンパー1を有効に働かせて、振動エネルギー
を吸収できるのは、上記弾塑性ダンパー21と粘
性ダンパー1とが、上部構造Uと下部構造Dとの
間に並列に設けられているからである。また、弾
塑性ダンパー21が、小さな振幅の振動に対して
エネルギーを吸収できるのは、鉛製の棒体22を
保持筒23,27で拘束して、弾性曲げ変形をし
ないようにして、隙間の箇所で変形するようにし
ているから、小さな振幅に対しても、棒体22が
塑性剪断変形するからである。
〈発明の効果〉
以上より明らかなように、この発明の減衰装置
は、大きな振幅の振動時に減衰能を有する粘性ダ
ンパーと、弾塑性材料からなり小さな振幅の振動
時に塑性剪断変形することにより減衰能を有する
弾塑性ダンパーとを、上部構造と下部構造との間
に並列に備えているので、それぞれを、互いに独
立に働かせて、小さい振幅の振動時にも、大きな
振幅の振動時にも振動エネルギを効果的に吸収し
て減衰機能を発揮でき、したがつて大きい地震に
対しても小さい地震に対しても、速やかに上部構
造を静止させることができる。
は、大きな振幅の振動時に減衰能を有する粘性ダ
ンパーと、弾塑性材料からなり小さな振幅の振動
時に塑性剪断変形することにより減衰能を有する
弾塑性ダンパーとを、上部構造と下部構造との間
に並列に備えているので、それぞれを、互いに独
立に働かせて、小さい振幅の振動時にも、大きな
振幅の振動時にも振動エネルギを効果的に吸収し
て減衰機能を発揮でき、したがつて大きい地震に
対しても小さい地震に対しても、速やかに上部構
造を静止させることができる。
また、この発明の減衰装置は、弾塑性ダンパー
において、鉛製の棒体を上下の保持筒で拘束し
て、曲げ変形をしにくいようにし、両保持筒の対
向する先端間の隙間の箇所で塑性剪断変形させる
ようにしているから、小さい振幅の振動が加えら
れた場合でも、上記棒体は塑性剪断変形をして、
振動エネルギーを吸収することができる。
において、鉛製の棒体を上下の保持筒で拘束し
て、曲げ変形をしにくいようにし、両保持筒の対
向する先端間の隙間の箇所で塑性剪断変形させる
ようにしているから、小さい振幅の振動が加えら
れた場合でも、上記棒体は塑性剪断変形をして、
振動エネルギーを吸収することができる。
第1図はこの発明の一実施例の減衰装置の断面
図、第2図は粘性抵抗を説明する図、第3図は従
来の免震装置の断面図である。 1……粘性ダンパー、2……シリンダー、3…
…ピストン、5……オリフイス、21……弾塑性
ダンパー、U……上部構造、D……下部構造。
図、第2図は粘性抵抗を説明する図、第3図は従
来の免震装置の断面図である。 1……粘性ダンパー、2……シリンダー、3…
…ピストン、5……オリフイス、21……弾塑性
ダンパー、U……上部構造、D……下部構造。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一端が上部構造に、他端が下部構造に取り付
けられ、大きい振幅の振動時に減衰能を有する粘
性ダンパーと、 上記上部構造に固定した上保持筒と、上記下部
構造に固定した下保持筒と、上記上下保持筒の内
部に密に挿入された鉛製の棒体とを有し、上記上
保持筒の先端と上記下保持筒の先端との間の隙間
は上記上下保持筒の内径寸法よりも小さくて、上
記上部構造が上記下部構造に対して小さな振幅で
振動しても上記棒体が塑性剪断変形をするように
した弾塑性ダンパーとを備え、 上記粘性ダンパーと上記弾塑性ダンパーとは、
上記上部構造と上記下部構造との間に並列に設け
たことを特徴とする減衰装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7518488A JPH01247666A (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | 減衰装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7518488A JPH01247666A (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | 減衰装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01247666A JPH01247666A (ja) | 1989-10-03 |
| JPH0477112B2 true JPH0477112B2 (ja) | 1992-12-07 |
Family
ID=13568862
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7518488A Granted JPH01247666A (ja) | 1988-03-28 | 1988-03-28 | 減衰装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01247666A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0868132A (ja) * | 1994-08-26 | 1996-03-12 | Sumitomo Constr Co Ltd | 振動及び衝撃音防止装置 |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2733150B2 (ja) * | 1991-06-26 | 1998-03-30 | 株式会社河合楽器製作所 | ピアノの自動演奏方法及び装置 |
| CA2072204C (en) * | 1991-06-26 | 1997-03-25 | Tetsusai Kondo | Recording/reproducing method and device for an automatic performing piano |
| JP2637324B2 (ja) * | 1991-11-13 | 1997-08-06 | 株式会社河合楽器製作所 | 自動演奏装置におけるソレノイド駆動装置 |
| JP3006698B2 (ja) * | 1991-12-13 | 2000-02-07 | 株式会社河合楽器製作所 | 自動演奏装置 |
| JPH05273981A (ja) * | 1992-03-26 | 1993-10-22 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | 電子楽器 |
| JP5104238B2 (ja) * | 2007-11-12 | 2012-12-19 | 株式会社大林組 | 免振装置 |
| US20110085152A1 (en) * | 2009-05-07 | 2011-04-14 | Hideaki Nishino | Vibration control apparatus, vibration control method, exposure apparatus, and device manufacturing method |
| CA2924617C (en) * | 2013-10-11 | 2017-02-28 | The Governing Council Of The University Of Toronto | Viscous wall coupling damper for use in an outrigger building configuration |
| CN104279204B (zh) * | 2014-09-25 | 2017-02-15 | 太原科技大学 | 内置粘滞阻尼器的空心液压缸 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2650153B2 (ja) * | 1985-08-26 | 1997-09-03 | 株式会社日本免震研究センター | 免震装置 |
| JPS62121279A (ja) * | 1985-11-20 | 1987-06-02 | 清水建設株式会社 | 免震構造 |
-
1988
- 1988-03-28 JP JP7518488A patent/JPH01247666A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0868132A (ja) * | 1994-08-26 | 1996-03-12 | Sumitomo Constr Co Ltd | 振動及び衝撃音防止装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01247666A (ja) | 1989-10-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0477112B2 (ja) | ||
| KR20090058430A (ko) | 납-고무베어링과 전동식 브레이크가 장착된 준능동동조질량감쇠기 | |
| JPH1136657A (ja) | 免振装置 | |
| JP4432208B2 (ja) | ダンパ及びこれを用いた建築物 | |
| JP2004068289A (ja) | 耐震架構 | |
| JPH0438936B2 (ja) | ||
| JP3253258B2 (ja) | ブレース用の制振装置 | |
| JPS63114772A (ja) | 軸力ダンパ− | |
| JP2988882B2 (ja) | 構造物の制振装置 | |
| Nielsen et al. | Seismic isolation with a new friction-viscoelastic damping system | |
| JP3081686B2 (ja) | 構造物用免震装置 | |
| JPH0259262B2 (ja) | ||
| JPH0259261B2 (ja) | ||
| JPH01247633A (ja) | 免震装置用減衰機構 | |
| JPS62220734A (ja) | 振動エネルギ吸収装置 | |
| JP2000328811A (ja) | ワイヤ束を用いた振動エネルギ吸収装置 | |
| JPH01278639A (ja) | 減衰機構および減衰機構を有する建造物 | |
| JPS63125780A (ja) | 構造物用免震装置 | |
| JPS59228571A (ja) | 免震構体 | |
| JPH02147739A (ja) | 構造物の揺動ダンパ装置 | |
| JPH0542202Y2 (ja) | ||
| JPH11270180A (ja) | ブレースダンパ | |
| Pranesh et al. | ASEISMIC DESIGN OF TALL STRUCTURES USING VARIABLE FREQUENCY PENDULUM OSCILLATOR | |
| JPS63114783A (ja) | 構造物用免震装置 | |
| JPH11230253A (ja) | ダンパー |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |