JPH0481612B2 - - Google Patents

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JPH0481612B2
JPH0481612B2 JP26415684A JP26415684A JPH0481612B2 JP H0481612 B2 JPH0481612 B2 JP H0481612B2 JP 26415684 A JP26415684 A JP 26415684A JP 26415684 A JP26415684 A JP 26415684A JP H0481612 B2 JPH0481612 B2 JP H0481612B2
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JP
Japan
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group
copolymer
vinyl
alkyl
meth
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JP26415684A
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JPS61141717A (ja
Inventor
Taikichi Yanagihara
Hideaki Kamya
Original Assignee
Tome Sangyo Kk
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Publication date
Application filed by Tome Sangyo Kk filed Critical Tome Sangyo Kk
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はすぐれた光学的性質、高含水性および
力学的性質を有するヒドロゲルの材料に用いられ
るヒドロゲル基材に関する。 [従来の技術] 近年、高分子材料の医療産業分野への利用が進
むにつれて、親水性重合体への関心が高まりつつ
ある。とくに水不溶性で、かつ大きな含水性を有
するヒドロゲルは、医療用材料をはじめとした各
種膜材料、カテーテル、カニユーレ、含水性コン
タクトレンズなどに用いられるようになつてい
る。しかし、このような水不溶性で、かつ大きな
含水性を有するヒドロゲルは、含水率が高くなる
につれて力学的性質が急激に低下したり、気体透
過性を高めようとするとかえつて透明性が失なわ
れたりするため、光学的性質、気体透過性および
力学的性質を同時に充分に満足するヒドロゲルの
開発が望まれている。 従来、N−ビニルラクタムの重合物は、透明性
および水溶性にすぐれていることが知られてお
り、たとえばアクリル酸またはメタクリル酸のア
ルキルエステルとN−ビニルラクタムとの重合物
は、すぐれた力学的性質を有することが知られて
い。しかしながら、もともとN−ビニルラクタム
とアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエス
テルとは共重合性がわるく、これらを混合し重合
させると、それぞれの単独重合体に近い組成の2
種類の共重合体の混合物がえられる傾向が大き
い。すなわち、N−ビニルラクタムを主体とし、
アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステ
ルが少量嵌入した共重合体と、アクリル酸または
メタクリル酸のアルキルエステルを主体とし、N
−ビニルラクタムが少量混入した共重合体とが精
製する傾向があり、そしてそれらはたがいに相分
離しやすいので、えられた重合物は含水時に白濁
現象をおこしたり、力学的性質が充分でなかつた
りする。 これらの問題を解決するべく、重合方法または
架橋剤の検討が行なわれている。たとえば、N−
ビニルラクタムとアクリル酸またはメタクリル酸
のアルキルエステルとを、それぞれ架橋しやすい
架橋剤を用いて架橋N−ビニルラクタムおよび架
橋アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエス
テルにし、これらを重合させることにより二重架
橋重合体とする方法や、架橋剤としてジカルボン
酸ジビニル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビ
ニルなどを用いて重合する方法が提案されてい
る。 しかしながら、前記重合方法は、いずれも重合
形態が複雑であり、そのうえ完全に共重合させる
ことが難しいため、未架橋のN−ビニルラクタム
の重合物が溶出しやすいという問題がある。また
ジカルボ酸ジビニル、アクリル酸ビニル、メタク
リル酸ビニルなどの架橋剤を用いたばあいには、
該架橋剤が有するビニル黄は、一般に重合性が低
く、未重合基として残存しやすいので、N−ビニ
ルラクタムの有するN−ビニル基と必ずしも満足
しうる重合が行なわれないため、N−ビニルラク
タムの重合物を完全に架橋させることが難しいと
いう問題がある。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、前述のごとき従来技術の欠点に
鑑みて、すぐれた光学的性質、高含水性および力
学的性質を有するヒドロゲルをうるべく鋭意研究
を重ねた結果、N−ビニルラクタム類の共重合性
がよく、かつN−ビニルラクタム類の重合物を補
強するのに好適な分子内に少なくとも1個の重合
基およびその重合基に隣接したカルボキシル基を
有する重合物を見出し、さらに該重合物をN−ビ
ニルラクタム類と重合したばあいには、前記目的
を達成し、かつ含水時においても白濁のない透明
なヒドロゲルがえられることを見出し、本発明を
完成するにいたつた。 [問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、 (A) 無水マレイン酸類と、(メタ)アクリル酸の
炭素数1〜18のアルキルエステル、スチレン、
アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエステ
ル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族カル
ボン酸ビニルエステルおよび酢酸イソプロペニ
ルから選ばれた疎水性モノマーとの共重合体お
よび (B) 一般式(): (式中、R3は水素原子、炭素数1〜6のアル
キル基、フエニル基およびR4から選ばれた基、
R4は(メタ)アクリロイル基、アリル基、ク
ロチル基またはビニルフエニレン基を示す)で
表わされるアミン系モノマー、またはアリルア
ルコール、クロチルアルコール、ヒドロキシス
チレン、ヒドロキシα−メチルスチレンおよび
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから
選ばれた水酸基含有モノマーを反応してなる分
子内に少なくとも1個の重合基および該重合基
に隣接したカルボキシル基を有する重合物と、 N−ビニルラクタム類とを重合してなる光学的
に透明なヒドロゲル基材に関する。 [作用および実施例] 本発明のヒドロゲル基材はつぎの3つの反応過
程を経てえられる。 (1) 無水マレイン酸類と疎水性モノマーとの共重
合体(以下、共重合体(A)という)をうる反応。 (2) 共重合体(A)と、アミン系モノマーまたは水酸
基含有モノマーとを反応させることにより、分
子内に少なくとも1個の重合基および該重合基
に隣接したカルボキシルを有する高分子化合物
(重合物)(以下、高分子化合物(B)という)をう
る反応。 (3) 高分子化合物(B)とN−ビニルラクタム類とを
重合することにより光学的に透明なヒドロゲル
基材をうる反応。 すなわち、本発明においては、N−ビニルラク
タム類が用いられているので、えられるヒドロゲ
ルの含水率が大きく、また分子内に重合基を有す
る高分子化合物が前記N−ビニルラクタム類の重
合物を補強するため、N−ビニルラクタム類と低
分子化合物(通常のモノマー)の共重合体よりも
数段の補強効果を期待することができる。 また、前記高分子化合物(B)中の重合基が無水マ
レイン酸類の酸無水基の開環反応により導入され
るため、該重合基に隣接した親水性基であるカル
ボキシル基も同時に導入され、したがつて、該高
分子化合物(B)はN−ビニルラクタム類との共重合
性にもすぐれたものとなる。その結果、本発明の
ヒドロゲル基材を含水させてえられるヒドロゲル
は、力学的性質にすぐれ、またマクロな相分離の
ない均一でかつ含水時における失透現象のないも
のとなる。 さらに、前記共重合体(A)中の酸無水基は、ポリ
マー骨格上に隣接しては存在せず、比較的均一に
広がつた形で存在しているため、それから誘導さ
れた高分子化合物(B)中の重合基は比較的均一に広
がつた形で存在しやすく、高分子化合物(B)とN−
ビニルラクタム類が共重合するときに、N−ビニ
ルラクタム類から生成した親水性ポリマー鎖と、
高分子化合物(B)中の共重合体(A)に起因する前記疎
水性モノマーから生成した疎水性ポリマー鎖と
が、比較的均一に存在することになる。したがつ
て、えられるヒドロゲルは、いわゆるマクロな相
分離構造を有するのではなく、ミクロな相分離構
造を有するため、本発明の目的である高含水性お
よび含水時における良好な透明性と強度維持とが
発現されるのである。 まず共重合体(A)をうる反応について説明する。
無水マレイン酸類としては、無水マレイン酸、無
水シトラコン酸などのように一般式(): (式中、R1およびR2は同じかまたは異なり、水
素原子または炭素数1〜2の低級アルキル基であ
る)で表わされる化合物が用いられる。 疎水性モノマーとしては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピ
ル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、デシル
(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリ
レート、テトラデシル(メタ)アクリレートなど
の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキル
エステル;スチレン;α−メチルスチレン;イソ
プロピルスチレン;t−ブチルスチレンなどのア
ルキルスチレン;イタコン酸プロピル、クロトン
酸プロピルなどのイタコン酸またはクロトン酸の
アルキルエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルなどの脂肪族カルボン酸のビニルエステル;
酢酸イソプロペニルがあげられ、これらは単独で
または2種以上を混合して用いられる。 前記疎水性モノマーのうち(メタ)アクリル酸
またはイタコン酸、クロトン酸アルキルエステル
を選択するばあいには、そのアルキル基は、必要
に応じ、たとえばジフルオロエチル基、トリフル
オロエチル基、トリフルオロプロピル基、トリフ
ルオロブチル基、トリフルオロペンチル基、トリ
フルオロヘキシル基、ペンタフルオロブチル基、
ペンタフルオロヘプチル基のようなフツ素置換ア
ルキル基であつてもよい。 前記無水マレイン酸類と前記疎水性モノマーと
を共重合させるばあい、無水マレイン酸に代表さ
れる環状酸無水物は単独重合性を有さないが、疎
水性モノマーとの混合系においては通常のラジカ
ル重合開示剤を用いることにより、良好な共重合
性を示す。 えられる共重合体(A)の分子量は、種々の重合条
件、たとえば重合開始剤の種類、その使用量、重
合時に使用する溶媒量、重合時間、重合温度など
を調整することにより広範囲に変えうるものであ
る。 重合反応は溶媒下または無溶媒下で行ないうる
が、効率よく重合反応を進めるためには溶媒を用
いる。このばあい、用いられる溶媒は反応に供す
るモノマーおよびそれからえられる重合物を溶解
するものであればよく、たとえばテトラヒドロフ
ラン、ベンゼン、1,4−ジオキサン、トルエ
ン、キシレンなどがあげられる、その使用量は反
応に供するモノマーの濃度が約30〜95%(重量
%、以下同様)となる程度の量である。 前記重合開始剤としては、たとえば2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド
などの過酸化物、あるいはレドツクス開始剤など
があげられ、なかでも比較的低温での重合を可能
にする2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル)が好まし
い。かかる重合開示剤の使用量は重合に供せられ
るすべての化合物の合計量に対して約0.001〜1
モル%、好ましくは約0.01〜0.1モル%である。 また重合条件は、とくに限定はないが、一般的
には0〜100℃、好ましくは約25〜80℃の範囲で
数時間〜数十時間である。 前記無水マレイン酸類と前記疎水性モノマーと
の混合比は、前記無水マレイン酸類が単独重合性
を有しないことから、理論上モル比で約1:1で
ある。このばあい、えられる共重合体(A)は、前記
無水マレイン酸類と前記疎水性モノマーとが交互
に反応しあつた交互共重合体となるので好まし
い。また、共重合体(A)中の酸無水基の量を減らす
ばあいには、前記無水マレイン酸類の量を疎水性
モノマーの量に比して、減らしてもよい。 したがつて、前記無水マレイ酸類と前記疎水性
モノマーの混合比は、無水マレイン酸類/疎水性
モノマー(モル比)が約1/1〜1/4となるよ
うに調整する。 なお、共重合体(A)中の酸無水基を減らすのは、
共重合体(A)中の酸無水基の量を減らすことにより
相対的に補強能にすぐれた疎水性モノマーから誘
導された部分を多くし、共重合体(A)から誘導され
る高分子化合物(B)の補強能を増大することができ
るなど効果を期待しうるからである。 かくしてえられた共重合体(A)を含む反応液を再
沈法にて精製する。すなわち、前記重合反応によ
りえられた反応液をアセトン、テトラヒドロフラ
ンなどの溶媒を用いて希釈したのち、n−ヘキサ
ン、各種エーテル類、メタノール、エタノールな
どの低級アルコールなどの多量の溶媒中に投下す
ることによつて、えられた共重合体(A)は沈澱し、
未反応化合物などを取り除くことができる。 かくして合成される共重合体(A)は、溶媒に溶解
した溶液状態で無色透明であり、透明性にすぐれ
ており、また乾燥状態では白色粉末状である。該
共重合体(A)の分子量をゲル浸透クロマトグラフイ
ー(以下、GPCという)(Tritrotor 型GPC
分析装置(日本分光(株)製)、検出器:Shodex RI
SE−31(昭和電工(株)製)、カラム:Shodex PAK
GPC用A−80M型(昭和電工(株)製)、流量:1.0
ml/min、カラム温度:40℃、溶媒:テトラヒド
ロフラン)により測定すると、約5000〜500000の
範囲内にある。前記分子量は、生成ヒドロゲルの
力学的性質に影響を及ぼす。前記分子量は大きい
ほど生成ヒドロゲルの力学的性質が良好となり、
かつ合成した共重合体(A)の分離、精製上も有利で
あるので好ましいが、逆にあまりに分子量が大き
すぎると、共重合体(A)成分から誘導された高分子
化合物(B)をN−ビニルラクタム類と共重合すると
きに、N−ビニルラクタム類と均一に混合しにく
くなる。したがつて、好ましい分子量の範囲は、
約10000〜300000である。 つぎに高分子化合物(B)をうる反応について説明
する。前記反応は、前記共重合体(A)中に存在する
酸無水基にアミン系モノマーまたは水酸基含有モ
ノマーを反応させ、共重合体(A)内に少なくとも1
個の重合基および該重合基に隣接したカルボキシ
ル基を導入し、えられた高分子化合物(B)とN−ビ
ニルラクタム類との共重合体を極力含水率を低下
させずに効率よく補強および架橋するために行な
われる。 前記反応は、前記白色粉末状の共重合体(A)とN
−ビニルラクタム類とを相溶し、これらの化合物
をその相溶後に除去しやすいテトラヒドロフラ
ン、アセトン、ジクロロメタン、クロロホルムな
どのハロゲン化炭化水素やジエチルエーテルなど
のような低沸点の揮発性溶媒中に溶解させ、つい
でそのなかへアミン系モノマーまたは水酸基含有
モノマーを混合したのち、前記共重合体(A)中の酸
無水基の所望量を、アミン系モノマーを用いてア
ミド化または水酸基含有モノマーを用いてエステ
ル化することによつて行なわれる。 まず、前記アミン系モノマーによるアミド化に
ついて説明する。 アミン系モノマーとしては、アリルアミン、p
−アミノスチレン、クロチルアミン、アクリルア
ミドなどの一般式() (式中、R3は水素原子、炭素数1〜6のアルキ
ル基、フエニル基およびR4から選ばれた基、R4
は(メタ)アクリロイル基、アリル基、クロチル
基(CH3CH=CHCH2−)またはビニルフエニレ
ン基 を示す)で表わされる化合物が用いられる。これ
らのなかでは、N−ビニルラクタム類の重合基で
あるN−ビニル基と重合しやすいビニル系重合基
を有するものが好ましい。 前記アミン系モノマーは、前記共重合体(A)中の
所望量の酸無水基を開環させて重合基とカルボキ
シル基に変成させるために用いられるものであ
る。かかるアミン系モノマーの使用量は、前記共
重合体(A)の構成成分の種類、分子量などにより最
適量が異なるが、前記共重合体(A)と該アミン系モ
ノマーの合計重量に対して数〜数十%の範囲内で
調整される。 前記アミド化は室温(20〜50℃)で約1〜数時
間反応させることにより行なわれる。 前記共重合体(A)をアミン系モノマーでアミド化
したばあいの反応形態の一例を以下に示す。 アミン系モノマーとしてアリルアミンを用いた
アミド化: つぎに水酸基含有モノマーによるエステル化に
ついて説明する。 このエステル化は、酸触媒(硫酸、p−トルエ
ンスルホン酸、塩化亜鉛、酢酸ナトリウム、ピリ
ジン、ジメチルアミノピリジンなど)を共重合体
(A)と水酸基含有モノマーとの合計100gに対して
約0.01〜1g用い、水酸基含有モノマーを前記共
重合体(A)中の酸無水基と反応させてアシル化する
(水酸基含有モノマーにより、共重合体(A)中の酸
無水基はエステル化される)ことにより行なわれ
る。 前記水酸基含有モノマーとしては、アリルアル
コール、クロチルアルコール、ヒドロキシスチレ
ン、ヒドロキシα−メチルスチレン、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロイシプロピ
ル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートがあげられる。これらの
かなではN−ビニルラクタム類の重合基であるN
−ビニル基と重合しやすいビニル系重合基を有す
るものが好ましく用いられる。 反応条件、共重合体(A)の使用量などについては
前記アミン系モノマーによるアミド化のばあいと
同様である。 なお、反応系内には前記酸触媒が含まれている
ため、N−ビニルラクタム類と反応させる段階
で、エーテル類などの溶媒を用いて再沈澱精製し
てからN−ビニルラクタム類と混合して重合反応
を進行させることが、えられる重合体の純度を向
上させ、本発明のヒドロゲル基材の主な用途であ
る医療用材料として使用するうえで好ましい。 前記共重合体(A)を水酸基含有モノマーでエステ
ル化したばあいの反応形態の一例を以下に示す。 水酸基含有モノマーとしてアリルアルコールを
用いたエステル化: このようにしてえられる高分子化合物(B)は分子
内に少なくとも1個の重合基および該重合基に隣
接した部分に親水基であるカルボキシル基を有し
ているため、疎水性基のみからなる高分子化合物
に比してN−ビニルラクタム類との相溶性がよ
い。 つぎに前記高分子化合物(B)とN−ビニルラクタ
ム類を反応させることにより、ヒドロゲル基材が
えられる。 本発明に用いられるN−ビニルラクタム類とし
ては、たとえばN−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルピペリドン、N−ビニルカプロラクタムなどや
これらのラクタム環が1個以上の炭素原子数1〜
4の低級アルキル基で置換されたものなどがあげ
られるが、本発明はこれらのみに限定されるもの
ではない。これらのN−ビニルラクタム類は単独
で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよ
い。また、N−ビニル基を有する化合物で重合性
があり、重合体が親水性を有するもの、たとえば
N−ビニルヘテロ環化合物であるN−ビニルピリ
ジン、N−ビニルサクシンイミドのようなもの、
あるいは前記N−ビニルラクタム類と同様な性質
を有する化合物、たとえばα−メチレン−N−メ
チルピロリドンのようなものをN−ビニルラクタ
ム類とともにまたはN−ビニルラクタム類にかえ
て使用してもよい。 まず、所定量のN−ビニルラクタム類を、高分
子化合物(B)をうるために用いた反応系(溶媒を含
んだ状態)中に入れ、均一に溶解させたのち、減
圧下、溶媒などを除去し、重合開始剤を加え、通
常の加熱重合などにより、重合する。 前記N−ビニルラクタム類と高分子化合物の使
用量は、N−ビニルラクタム:高分子化合物(B)
(重量比)が95:5〜60:40、好ましくは90:10
〜70:30となるように調整する。 なお、ヒドロゲル基材をフイルム状に成形する
ようなばあいには、前記高分子化合物(B)とN−ビ
ニルラクタム類の混合物の粘度を下げる目的でジ
メチルスルホキシドのような溶媒を使用してもよ
い。 前記重合開示剤としては、たとえば2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド
などの過酸化物あるいはレドツクス開始剤などが
あげられ、これらのなかでは比較的低温での重合
を可能にする、2,2′−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)が
好ましい。かかる重合開始剤の使用量は、重合に
供せられる化合物の全量に対して約0.0001〜1
%、好ましくは約0.001〜0.01%である。 また重合の方法は、とくに限定はないが、昇温
方式にて行なうのが好ましく、その重合条件は、
一般的には室温〜120℃、好ましくは25〜80℃の
範囲で、各温度につき数時間〜数十時間の昇温に
て重合を完結させるようにすることが好ましい。 本発明のヒドロゲル基剤を含水させてえられる
ヒドロゲルは、透明性にすぐれたものであり、低
含水性のものから高含水性のものまで幅広い含水
率を有するように調整することができる。とくに
本発明のヒドロゲル基材は、従来例にみられるよ
うに、含水率を高めると白濁化したり、強度が著
しく低下するという欠点を克服しており、高含水
率でかつ透明性および強度のすぐれたものであ
る。かかる効果は親水性の大きいN−ビニルラク
タム類を使用し、該N−ビニルラクタム類から誘
導されるポリマーの補強成分として、分子内に重
合基および該重合基に隣接した部分にカルボキシ
ル基を有し、該N−ビニルラクタム類となじみや
すい高分子化合物(B)を使用している点に起因する
ものである。 本発明のヒドロゲル基材は、その有効性から
種々の医療用材料に利用することができるが、架
橋重合性が良好であり透明性にすぐれていること
などから、とりわけ含水性コンタクトレンズに好
適に使用されうる。 本発明のヒドロゲル基材を含水性コンタクトレ
ンズに用いるばあいには、通常の重合技術および
成形技術を用いればよい。すなわち、えられたヒ
ドロゲル基材を切削研磨加工することにより、コ
ンタクトレンズ形状の成形品にしてもよく、また
所望のコンタクトレンズに対応した形状を有する
成形型内で、前記分子内に重合基および該重合基
に隣接したカルボキシル基を有する高分子化合物
(B)とN−ビニルラクタム類との混合液を注型重合
させ、成形品にしてもよい。 つぎに本発明のヒドロゲル基材およびこれより
えられたヒドロゲルを実施例に基づき説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。 参考例 1 [本発明に用いられる無水マレイン酸類と疎水
性モノマーとの共重合体(A)の合成] 無水マレイン酸(以下、MAnという)49.1g
(0.5モル)とメチルメタクリレート(以下、
MMAという)50.0g(0.5モル)をテトラヒドロ
フラン(以下、THFという)溶媒47.8mlに溶解
し(モノマー濃度70%)、ついで重合開始剤とし
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)(以下、V−65という)0.3ミリモルを加
え、チツ素雰囲気下50℃で24時間重合した。 えられた粘性液体をTHF約400mlで希釈し、n
−ヘキサン−ジエチルエーテル混合溶媒(1:1
(容量比))5中に投入し、沈澱物をえ、該沈澱
物を濾別乾燥して白色固体61.0g(収率61.6%)
をえた。 こうしてえられた共重合体(A)の分子量をGPC
により測定したところ、数平均分子量(Mn)=
99000、重量平均分子量(Mw)=288000であつ
た。なお、その結果を多分散性(Mw/Mn)と
ともに第1表に示す。 参考例 2〜13 第1表に示す組成および分子量のものを参考例
1と同様にして重合した。えられた共重合体(A)の
分子量、多分散性を参考例1と同様にして測定し
た。その結果を第1表に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 1 参考例1でえられた白色粉末状の固体1gを
THF溶媒24ml中に溶解し、アリルアミン(以下、
AAmという)256.9mg(20.4%)を加え、室温に
て2時間反応させた。 反応液中に、N−ビニル−2−ピロリドン(以
下、NVPという)9gを加え、均一になるよう
撹拌混合したのち、5mmHgの減圧下にて溶媒な
どを除去し、V−65 0.05gを加え、重合してヒ
ドロゲルからなるプレート状フイルムをえた。重
合反応方法には、30℃にて48時間、40℃にて24時
間、50℃にて24時間、60℃にて24時間といつた通
常の昇温式重合法を採用した。 えられたプレート状フイルム(含水時のフイル
ムの厚さ0.2mm、直径15mm)の物性値を第2表に
示す。なお、諸別性はつぎの方法で測定した。 (含水率) 含水率(%)=W0−W1/W0×100 W0:平衝含水重量(g) W1:乾燥ゲル重量(g) (突き抜き荷重) 水中浸漬状態のフイルム状試験片の中央部へ径
1.5mmの先端を丸くした針をあて、突き抜いたと
きの荷重(g)を測定した。 (伸び) 前記突き抜き荷重時のフイルムの率(%)を測
定した。 (可視光線透過率) 可視光線(380nm)の透過率(%)を、自記
分光光度計UV−240((株)島津製作所製)を用いて
測定した。 実施例 2〜20 第2表に示す成分、分量を用いたほかは実施例
1と同様にして重合反応させてプレート状フイル
ムをえた。ただし、共重合体(A)として参考例1〜
13でえられた13種を用いた。えられたプレート状
フイルムの含水率、突き抜き荷重、伸び率および
可視光線透過率を実施例1と同様にして測定し
た。その結果を第2表に示す。
【表】
【表】
【表】 比較例 1 比較のため市販の高含水性ソフトコンタクトレ
ンズの物性を前記実施例と同様にして測定したと
ころ、含水率78.0%、突き抜き荷重125g、伸び
率63%、可視光線透過率90%以上であつた。 ここで、実施例でえられたヒドロゲルフイルム
のうち、比較例1の高含水性ソフトコンタクトレ
ンズの含水率と同程度の含水率を有する実施例4
および16でえられたものをとりあげて比較してみ
ると、いずれのものも比較例1と同程度の含水率
を有するにもかかわらず、突き抜き荷重は、本発
明の実施例4および16でえられたものではそれぞ
れ146g、203gと比較例1よりもすぐれているこ
とがわかる。 また本発明の実施例6、12、15および20でえら
れたもののように比較例1でえられたものと同等
以上の突き抜き荷重(g)を有するものと比較例
1でえられたものとを比べると、これらの実施例
でえられたものはいずれも含水率が80%以上とす
ぐれていることがわかる。 実験例 1 つぎに本発明のヒドロゲル基材からえられたフ
イルムの抗凝血性試験について調べた。 実施例4、6、9および16でえられたフイルム
とポリヒドロキシエチルメタクリレート(以下、
ポリHEMAという)製フイルムの各試験片を時
計皿に入れ、各試験片上にヒツジのACD血液を
各々0.25mlのせ、さらに0.1モル塩化カルシウム
水溶液を各々0.025mlずつ加えて撹拌したのち、
ガラス板で被い、37℃の恒温槽中に9分間静置し
た。その後、時計皿に5mlの蒸留水を加えて凝血
を停止させた。生成した凝血塊を5ml蒸留水中に
浸漬し、さらに37%ホルムアルデヒド水溶液3ml
中に10分間浸し、水洗後、デシケーター中にて一
昼夜乾燥して秤量した。試験片の大きさは45mm×
45mm×2mmである。 また対照として時計皿(直径75mm)のみについ
ても同様に試験を実施した。その結果を第3表に
示す。ただし、ここでいう凝血率とは、ガラス時
計皿のみにおける凝血重量を100とし、これに対
して各試験の凝血重量を百分率で表わしたもので
ある。 第3表から、本発明のヒドロゲル基材からえら
れたヒドロゲルは、ガラスやポリHEMAよりも
抗凝血性に関してすぐれた性質を有することがわ
かる。
【表】
【表】 実験例 2 つぎに本発明のヒドロゲル基材からえられたフ
イルムの耐汚染性を調べた。 実施例4、6、9および16でえられたフイルム
ならびにポリHEMA製フイルムの各試験片5枚
を用意し、第4表に記載の組成からなる人工涙液
中に浸漬し、15分間煮沸した。試験片を水洗後、
洗浄剤(商品名メニクリーン、東洋コンタクトレ
ンズ(株)製)および専用パフ(商品名シリコーンパ
フ、東洋コンタクトレンズ(株)製)を用いて洗浄
し、さらに蒸留水ですすいだのち、乾燥してタン
パク質の付着状態を肉眼で観察した。前記操作を
4回繰り返した。その結果を第5表に示す。 第5表から、本発明のヒドロゲル基剤からえら
れらヒドロゲルは、従来のポリHEMA材に比し
て耐汚染性がすぐれていることがわかる。
【表】
【表】 +:やや付着
:かなり付着
[発明の効果] 本発明のヒドロゲル基材を含水させてえられる
ヒドロゲルは、透明性にすぐれ、しかも低含水性
のものから高含水性のものまで幅広い含水率のも
のとすることができるものである。とくに本発明
のヒドロゲル基材は、従来例にみられるように、
含水率を高めると白濁化したり、強度がいちじる
しく低下するという欠点を克服しており、高含水
率でかつ透明性および強度のすぐれたヒドロゲル
を提供しうるという効果を奏する。 したがつて、本発明のヒドロゲル基材は、その
有用性から種々の医薬用材料に好適に使用するこ
とができ、しかも架橋状態が良好であり、透明性
にすぐれていることなどから、とりわけ含水性コ
ンタクトレンズに好適に使用しうるものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 無水マレイン酸類と、(メタ)アクリル
    酸の炭素数1〜18のアルキルエステル、スチレ
    ン、アルキルスチレン、イタコン酸アルキルエ
    ステル、クロトン酸アルキルエステル、脂肪族
    カルボン酸ビニルエステルおよび酢酸イソプロ
    ペニルから選ばれた疎水性モノマーとの共重合
    体および (B) 一般式(): (式中、R3は水素原子、炭素数1〜6のアル
    キル基、フエニル基およびR4から選ばれた基、
    R4は(メタ)アクリロイル基、アリル基、ク
    ロチル基またはビニルフエニレン基を示す)で
    表わされるアミン系モノマー、またはアリルア
    ルコール、クロチルアルコール、ヒドロキシス
    チレン、ヒドロキシα−メチルスチレンおよび
    ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから
    選ばれた水酸基含有モノマーを反応してなる分
    子内に少なくとも1個の重合基および該重合基
    に隣接したカルボキシル基を有する重合物と、 N−ビニルラクタム類とを重合してなる光学
    的に透明なヒドロゲル基材。
JP26415684A 1984-12-13 1984-12-13 ヒドロゲル基材 Granted JPS61141717A (ja)

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