JPH05148201A - 2−アミドフエノール類の製造方法 - Google Patents

2−アミドフエノール類の製造方法

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JPH05148201A
JPH05148201A JP3339333A JP33933391A JPH05148201A JP H05148201 A JPH05148201 A JP H05148201A JP 3339333 A JP3339333 A JP 3339333A JP 33933391 A JP33933391 A JP 33933391A JP H05148201 A JPH05148201 A JP H05148201A
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JP3339333A
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Mitsuo Takahashi
滿雄 高橋
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般的な設備で実施でき安価かつ生産性の高
い2−アミドフェノール類の製造方法を提供する。 【構成】 2−ニトロフェノール類を遷移金属触媒を含
有する反応溶媒中にてギ酸もしくはギ酸塩類を用いて常
温・常圧にて還元し、得られる還元生成物2−アミノフ
ェノール類を単離することなくカルボン酸ハライドと反
応させて2−アミドフェノールを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー写真感光材料用カ
プラーに供されるアミドフェノール類の製造方法に関
し、更に詳しくは簡便且つ高収率で高純度の目的物を得
る事が出来る2−アミドフェノール類の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー写真用薬品として用いられ
るアミドフェノール化合物を製造する場合は、アミノ化
合物と酸ハライドとの反応を利用するのが一般的であ
る。
【0003】この場合、アミノ化合物はニトロ体の還元
で得られるが、その還元法としては例えば、ラネーニッ
ケル触媒の存在する有機溶媒中で加圧水素を用いて行わ
れている。水素添加還元反応は加圧下でありオートクレ
ーブのような耐圧性容器にて反応させる必要があり使用
できる製造設備が限定される。また還元により生成する
2−アミノフェノール類は、その構造的特異性により触
媒であるニッケルと錯体を形成し易く、収率低下をおこ
す。
【0004】さらに、次工程のアミド化については一般
的に単離したアミノ化合物を用いて反応させる。
【0005】例えば特開昭60−24547号公報には
5−アミノ−2−アミドフェノールと酸ハライドとの反
応例が記載されているが、5−アミノ−2−アミドフェ
ノールをアセトニトリルと酢酸エチルに懸濁させ、酸ハ
ライドを1時間で滴下した後、4時間加熱還流し、次い
で冷却して結晶を濾取後、酢酸エチル/n−ヘキサンで
再結晶して目的とするアミド化合物を得ている。また特
開昭61−69065号公報では5−アミノ−2−アミ
ドフェノールをジメチルアセトアミドに溶解し、カルボ
ン酸ハライドを滴下して反応させ、その反応生成物を室
温で攪拌後、水及び酢酸エチルを添加し、目的とするア
ミドフェノール化合物を酢酸エチルにより抽出し、この
酢酸エチル層を水で洗浄後濃縮し、更にこの濃縮物をメ
タノールに加熱溶解後、晶析させることにより目的とす
るアミドフェノール化合物を得ている。
【0006】しかし特開昭60−24547号公報に記
載された製造法は、反応時間が長くかつ高温反応である
ため不純物が副生し、目的物の含量が低下するため再結
晶が必要であること、また反応で副生するHClガスの
中和・除去が行われていないため、晶析・濾過・乾燥な
どの後処理工程で設備の腐食が問題となるし、目的物の
収率も60%程度と低い。
【0007】また特開昭61−69065号公報に記載
された製造法は、反応生成物を水と酢酸エチルで抽出水
洗して、まず良溶媒のジメチルアセトアミドと酸分を除
去し、次いで酢酸エチル層を濃縮後貧溶媒のメタノール
で置換晶析し、目的とするアミド化合物を得ているが、
この製造法では抽出時に中和を行っていないため酸分が
残存し、後処理工程で設備の腐食が生じること、さらに
酢酸エチル層の濃縮、貧溶媒への置換が必要なことから
作業面で煩雑である。また晶析濾液へのロスが大きく、
収率も84%と低い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法において
は、まず還元条件が過酷で且つ耐圧性容器で反応させね
ばならない制約がある。従って製造設備は限定される。
またアミド化反応は、単離したアミン体を用い抽出・濃
縮等の煩雑な操作を要し製造もしくは作業上の適性、コ
ストさらには収率の点から不利である。
【0009】この発明はこれらの欠点を解消し、一般的
な設備で安価かつ生産性の高い製造方法を提供しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の2−アミドフェ
ノール類の製造方法は、2−ニトロフェノール類を遷移
金属触媒を含有する反応溶媒中にてギ酸もしくはギ酸塩
類を用いて常温・常圧にて還元し、得られる還元生成物
2−アミノフェノール類を単離することなくカルボン酸
ハライドと反応させて2−アミドフェノールとした後、
反応混合物を中和抽出し分離した有機溶媒層に含水アル
コール類を加えて2−アミドフェノール類を沈澱させる
ことを特徴とする。
【0011】以下、本発明について詳しく説明する。
【0012】(1)還元工程 2−ニトロフェノール類は下記式(1)で示される。
【0013】
【化2】 (式中、Xは、水素またはカップリング離脱基を、Y
は、水素または低級アルキル基を、Zは、水素またはハ
ロゲン原子を、R1は、アルキル基、アリール基または
ヘテロ環を、それぞれ示す。) 上記2−ニトロフェノール類は、1つの水酸基とオルト
位に隣接するニトロ基を有し、他に通常ベンゼン核に置
換しうる−OH、−NH2 以外の任意の置換基を有して
いてもよい。
【0014】遷移金属触媒としては、パラジウム、ニッ
ケル、ルテニウム、ロジウム、コバルト等の単体もしく
はその錯体・炭素担持体等の誘導体、好ましくはパラジ
ウム、ルテニウム系触媒、更に好ましくはパラジウム−
黒、パラジウム−炭素、ジクロロルテニウムトリストリ
フェニルホスフィン錯体が有用である。
【0015】ギ酸もしくはギ酸塩類は下記式(4)で示
される。
【0016】HCOO・M (4) (式中は、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類
金属、またはNH(R2)3 を、R2は水素原子または
アルキル基を、それぞれ示す。)ギ酸塩を形成する対イ
オンとしてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機対
イオンであるアンモニウム、トリアルキルアンモニウ
ム、好ましくはナトリウム、カリウム、アンモニウム、
トリエチルアンモニウムが有用である。
【0017】まず式(1)に示される化合物の還元を行
う。
【0018】使用される遷移金属触媒の(1)で示され
る化合物に対するモル比は通常0.00001〜2.
0、好ましくは0.01〜0.5である。使用するギ酸
もしくはギ酸塩類のモル比は通常1.0〜20.0、好
ましくは3.0〜10.0更に好ましくは3.5〜5.
0である。この反応は通常、溶媒中で行われ、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、トルエン、
キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(TH
F)、ジオキサン、メチルセルソルブ、塩化メチレン、
四塩化炭素、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、水等の溶
媒、またはこれらの各々の混合溶媒が用いられるが、ト
ルエン、酢酸エチルまたは酢酸エチル、DMACの混合
溶媒が好ましい。
【0019】反応温度は通常−30〜150℃であり、
好ましくは0〜80℃である。
【0020】反応時には加圧時の操作を必要とせず、常
圧でよい。
【0021】反応時間は通常0.5〜20時間、好まし
くは1〜5時間である。
【0022】還元反応終了後は、直接そのままカルボン
酸ハライドと反応させてアミド化反応を行って、その後
濾過により触媒を除去しても良いが、通常は還元反応後
に触媒を濾過によって除去する。ここで濾過により得ら
れた触媒は再び還元に用いることができる。
【0023】(2)アミド化工程 還元によって得られたアミン体(2)に対してカルボン
酸ハライドを反応させてアミドを生成させる。
【0024】カルボン酸ハライドとしては下記式(5)
で示される。
【0025】 R1COX ・・・・・・・・(5) (式(5)中、R1は式(3)中のR1と同一であり、
Xはハロゲン原子を示す。)カルボン酸ハライドに含ま
れる炭素数は1〜30であり、好ましくは式(5)で示
され、ハライドを構成するハロゲン原子としては塩素が
好ましい。
【0026】R1のアルキル基は、炭素数が1〜30で
あり、置換基を有していてもよい。置換基はカルボン酸
クロリドと反応しにくい置換基であることが好ましい。
これらの好ましい置換基の例は、アリールオキシ基、ア
リール基、アリールチオ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基である。
【0027】生成する2−アミドフェノール類は下記式
(3)で示される。
【0028】
【化3】 (式中、Xは、水素またはカップリング離脱基を、Y
は、水素または低級アルキル基を、Zは、水素またはハ
ロゲン原子を、R1は、アルキル基、アリール基または
ヘテロ環を、それぞれ示す。)前記一般式(3)におい
て、R1が無置換のアルキル基、フッ素原子により部分
的にもしくは完全に置換されたアルキル基、または次の
一般式(6)または(7)で示される基である化合物は
特に有用である。
【0029】
【化4】 式(6)中、Aはアルキレン基を、R1 は水素原子また
はアルキル基を、R2 及びR3 は、同一でも異なっても
よく、各々、水素原子、アルキル基またはアルコキシ基
を、nは0または1を表す。
【0030】
【化5】 (式(7)中、R4 及びR5 は、同一でも異なってもよ
く、各々アルキル基を表す。)更に式(1)〜(3)に
ついて更に詳しく説明する。これらの式中R1のアルキ
ル基は、直鎖、分枝鎖、環状いずれでもよく、また置換
アルキル基をも含有する。ここで置換基としてはハロゲ
ン原子(例えば塩素原子、フッ素原子)、アルコキシ基
(例えばメトキシ、プロポキシ、アミルオキシメトキ
シ、オクトキシ、ドデシルオキシ、ジアミルシクロヘキ
シルオキシ、オクタデシルオキシ)、アルキルチオ基
(例えばメチルチオ、ブチルチオ、オクチルチオ、ドデ
シルチオ、オクタデシルチオ)、アリールオキシ基(例
えばフェノキシ、アミルフェノキシ、ジアミルフェノキ
シ、ペンタデシルフェノキシ、ドデシルオキシフェノキ
シ、クロロテトラデシルフェノキシ、オクタデカンアミ
ドフェノキシ、N−メチル−N−オクタデシルスルファ
モイルフェノキシ、ジ(メトキシカルボニル)フェノキ
シ、ドデシルサクシンイミドフェノキシ)、カルボンア
ミド基(例えばN−ブチルデカンアミド、ジアミルフェ
ノキシアセトアミド、オクタデジルオキシベンズアミ
ド、ペンタデシルフェノキシブタンアミド)、カルバモ
イル基(例えばN,N−ジエチルカルバモイル、N−ヘ
キサデシルカルバモイル、N−テトラデシルオキシフェ
ニルカルバモイル、N−ブチル−N−ドデシルカルバモ
イル、N−ジアミルフェノキシフェニルカルバモイ
ル)、アルコキシカルボニル基(例えばエトキシカルボ
ニル、ドデシルオキシカルボニル、エトキシカルボニル
ペンタデシルオキシカルボニル)、アリール基(例えば
フェニル、トリデシルカルボニルフェニル、N−テトラ
デシルスルフォニルフェニル、ジアミルフェノキシアセ
トアミドフェニル、ヘキサデシルオキシフェニル、エト
キシカルボニルドデシルオキシフェニル、オクタデシル
サクシンイミドフェニル)、複素環基(例えばN−ドデ
シルフェニルサクシンイミド、ドデシルサクシンイミ
ド、オクタデシルカルバモイルフタリミド)等が挙げら
れる。
【0031】前記一般式(1)もしくは(3)におい
て、R1 で示されるアリール基は、置換アリール基をも
包含する。ここで置換基としてはアルキル基(例えばア
ミル、オクタデシル)、アリール基(例えばフェニル、
トリル)、アルコキシ基(例えばアミルオキシ)、アリ
ールオキシ基(例えばフェノキシ、アミルフェノキシ、
ジアミルフェノキシ)、カルボンアミド基(例えばアミ
ルフェノキシブタンアミド、アミルフェノキシベンズア
ミド、ジ(メトキシカルボニル)フェニルカルバモイル
ペンタンアミド、ジ(メトキシカルボニルメトキシ)ベ
ンズアミド)、スルファモイル基(例えば(メトキシカ
ルボニル)フェニルスルファモイル、オクタデシルスル
ファモイル)等が挙げられる。
【0032】前記一般式(1)もしくは(3)におい
て、Y及びZは同一でも異なってもよく、各々、水素原
子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)、アル
キル基(例えばメチル、オクチル、ペンタデシル)、ア
リール基(例えばフェニル、アミルフェニル)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ、ドデシルオキシ)、カルボン
アミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミド、ドデカ
ンアミド、ジアミルフェノキシアセトアミド、クロロス
ルホニルベンズアミド、アミルベンズアミド、フリルア
ミド、ジ(メトキシカルボニル)フェニルカルバモイル
ペンタンアミド、ペンタデシルフェノキシブタンアミ
ド、テトラフルオロプロパンアミド、パープルオロオク
タンアミド、ブチルヒドロキシフェノキシテトラデカン
アミド、ドデシルオキシフェノキシアセトアミド、ドデ
カフルオロヘプタンアミドベンズアミド)、スルホンア
ミド基(例えばメチルスルホンアミド、ドデシルスルホ
ンアミド、フェニルスルホンアミド、N−ドデカンアミ
ドフェニルスルホンアミド)、カルバモイル基(例えば
N,N−ジエチルカルバモイル、N−ブチル−N−ドデ
シルカルバモイル、フェニルカルバモイル)、またはス
ルファモイル、メチルスルファモイル、オクチルスルフ
ァモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、フェニル
スルファモイル)を表す。
【0033】また前記一般式(1)もしくは(3)にお
いて、Xは水素原子またはカップリング離脱基を表す。
ここでカップリング離脱基なる語は、写真用色形成カプ
ラーの分野において通常よく用いられる用語であって、
写真用色形成カプラーがカラー現像主薬(例えば芳香族
一級アミン現像主薬)の酸化生成物とカップリングする
際、離脱し得る原子または基を包含する。カップリング
離脱基の例としては、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
フッ素原子、ヨウ素原子)、アルコキシ基(例えばメト
キシ、プロポキシ、メトキシエトキシ、メチルスルファ
モイルエトキシ、N−プロピルアミノプロポキシ)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ、エチルフェノキ
シ、クロロフェノキシ、ニトロフェノキシ、アミノフェ
ノキシ、ブチルカルバモイルフエノキシ、エチルスルフ
ァモイルフェノキシ、フェニルスルホニルフェノキシ、
ナフチルオキシ)、カルボニルオキシ基(例えばアセチ
ルオキシ、ブチロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、アミ
ルベンゾイルオキシ、ステアロイルオキシ、エトキシカ
ルボニルオキシ、フェノキシカルボニルオキシ、カルバ
モイルオキシ、メチルカルバモイルオキシ、フェニルカ
ルバモイルオキシ)、スルホニルオキシ基(例えばメチ
ルスルホニルオキシ、エトキシエチルスルホニルオキ
シ、N−メチルアミノエチルスルホニルオキシ、メチル
スルホニルプロピルスルホニルオキシ)、スルホンアミ
ド基(例えばエチルスルホンアミド、ブチルスルホンア
ミド、ノニルスルホンアミド、フェニルスルホンアミ
ド、ナフチルスルホンアミド)、アリールアゾ基(例え
ばフェニルアゾ、ナフチルアゾ)、アルキルチオ基(例
えばメチルチオ、オクチルチオ)、アリールチオ基(例
えばフェニルチオ、ニトロフェニルチオ)、ヘテロ環チ
オ基(例えばテトラゾリルチオ、ベンゾチアゾリルチ
オ、ベンゾオキサゾリルチオ)、ヘテロ環基(例えばト
リアゾリル、ベンゾトリアゾル)、環状イミド基(例え
ばサクシンイミド、フタルイミド)等が挙げられる。
【0034】式(3)で好ましい組み合わせは X=Cl、またはOもしくはNで離脱する離脱基 Y=メチル基またはエチル基 Z=X=Cl である。
【0035】このアミド化反応は、水と混和しない有機
溶媒を添加した極性溶媒及びアルカリ水溶液とからなる
不均一系中で反応させて2−アミドフェノール類を生成
させた後、分離した有機溶媒層に貧溶媒を加えて2−ア
ミドフェノール類を沈澱させる。
【0036】また、極性溶媒とは、分子内部に固定的に
電子双極子をもつ液体であって、かなり大きな誘電率を
もつものをいい、式(1)で示される化合物を溶解する
ものが望ましい。好ましくは25℃において、比誘電率
εが10〜200の液体である。これらの液体は、例え
ば化学便覧(改定3版、基礎編II−502ページ)
J.A.Riddick編“Organic Solv
ents”(JohnWiley & Sons,19
86)により容易に特定できる。より好ましいεは30
〜40である。ジメチルホルムアミド(No.442)
DMFε=36.71、及びジメチルアセトアミド(N
o.445)DMAC ε=37.78は最も好まし
い。
【0037】また極性溶媒は1種以上を混合して使用で
き、この場合には混合物のεが規定の範囲であればよ
い。極性溶媒は少なくとも10容量%、好ましくは15
〜100容量%使用する(内%)。
【0038】使用する量は式(1)の化合物の0.1〜
100重量部であり、好ましくは0.1〜10重量部で
あり、特に好ましくは0.3〜2重量部である。
【0039】添加する有機溶媒としては、水と混和しな
い溶媒が好ましく、例えばトルエン、酢酸エチルであ
り、使用する量は式(1)で示される化合物に対して
0.1〜100重量部であり、好ましくは1〜10重量
部、特に好ましくは1.5〜5重量部である。
【0040】また反応に使用するアルカリ化合物は、炭
酸水素ナトリウム、炭素水素カリウムいずれでもよく、
水に対して溶解していても、してなくともよい。アルカ
リ化合物の使用量は、式(1)で示される化合物に対し
て0.5〜2当量であり、好ましくは当量である。
【0041】貧溶媒とは、目的物たるアミド類を溶解し
ない又はほとんど溶解しない溶媒である。
【0042】例えば低級アルコール類、n−ヘキサン等
の石油系溶媒、アセトニトリル、水等がある。低級アル
コール類は炭素数1〜10までのものであり、好ましく
はメタノール、エタノールイソプロパノールであり、特
に好ましくはメタノールである。使用にあたっては含水
アルコール、含水アセトニトリルの形で使用するとよ
く、アルコール及び水の量は、水と混和しない有機溶媒
である酢酸エステル類の0.1〜10重量部であり、好
ましくは0.3〜4重量部であり、特に好ましくは0.
3〜2重量部である。
【0043】本発明において、まず式(2)に示す2−
アミノフェノール溶液を、水と混和しない有機溶媒及び
アルカリ水溶液を極性溶媒中に添加した不均一系中に添
加し、攪拌する。次いで、式(5)で示すカルボン酸ハ
ライドを添加して反応させる。カルボン酸ハライドの量
は初めに仕込んだ2−ニトロフェノールに対し0.5〜
2.0当量であるが、コストメリット、反応性を考慮す
ると、1.0〜1.2当量であり、特に好ましくは「実
質的に当モル」である1.00〜1.05当量である。
【0044】また、反応温度は、−20〜40℃が良
く、好ましくは0〜30℃である。
【0045】反応時間は、カルボン酸ハライドの投入直
後から10時間程度まで問題はないが、生産性を考慮す
ると1時間以内が望ましい。
【0046】反応終了後、攪拌を止め2層に分離する水
層を分液除去し、有機溶媒層にアルコール類、水を添加
し、目的とする2−アミドフェノール類を沈澱させる。
【0047】本発明の方法により製造される2−アミド
フェノール類の具体的化合物例を以下に示す。しかし本
発明はこれら化合物に限定されるものではない。
【0048】
【化6】
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】 発明の作用及び効果 一般に還元反応は遷移金属触媒下で加圧水素を水素供与
体として行うために耐圧特殊容器を必要とするため、製
造スケール・設備が限定される。また、水素を用いるた
めの発火・爆発危険度が高い。また、2−アミノフェノ
ール類の構造的特異性により触媒との錯体を形成し、目
的化合物の収率低下をひきおこす。本発明では水素供与
体としてギ酸またはギ酸塩を用いており常圧で用いる一
般設備での製造が可能であり、また発火・爆発危険がな
い。更に、ギ酸は還元力が強いために、アミン体と触媒
とが錯体を形成することなく反応をすすめることができ
る。また、生成するアミン体を取り出さず直接アミド化
するため、抽出・濃縮・晶析といった工程を省略でき、
ほぼ100%の収率で次工程のアミド化に誘導できるた
め、従来技術よりも大幅なコストダウンを達成すること
ができる。
【0053】またアミド化反応は一般に短時間にほぼ定
量的に進行するが、反応を水と混和しない有機溶媒とア
ルカリ水溶液との不均一系中で行い、次いで2層に分離
した反応液における有機溶媒層に貧溶媒を添加すること
により、再結晶による副反応生成物の除去が不要となり
高純度で収率良く、目的物を得ることができる。また、
脱酸のための抽出、中和、分液操作やそれに伴う抽出溶
媒の濃縮工程が不要となり、コストダウン効果が大き
く、フェノール系シアンカプラーを大量生産するのに適
した製造方法となしうるものである。
【0054】以下、本発明を実施例により説明するが本
発明の実施の態様はこれにより限定されるものではな
い。
【0055】
【実施例】
(実施例1)5−エチル−4,6−ジクロロ−2−(α
−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ヘキシ
ルアミド)フェノール(化合物4)の合成。
【0056】5−エチル−4,6−ジクロロ−2−ニト
ロフェノール11.8g,5%パラジウム−炭素1.5
gと、酢酸エチル70ml、DMAC23ml、H2
5mlを混合し常圧・室温下にて攪拌した。
【0057】次にギ酸アンモニウム15.76gを添加
して、4時間攪拌した。その後、触媒を除去するために
反応液をセライト濾過し、濾剤を酢酸エチル30mlに
て洗浄した。
【0058】次に、濾過後の反応液に炭酸水素ナトリウ
ム3.8gを溶解した水溶液を添加して窒素雰囲気下で
攪拌した。
【0059】次いでα−(2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノキシ)ヘキサノイルクロリド18.8gを10
℃以下で30分かけて滴下した。この後、加温溶解し、
静置後水層を捨ててメタノール96mlを加え、更に水
40mlを35℃で加え、5℃で1時間冷却し、濾別
し、化合物4の白色結晶24.49g(収率=91.4
%) 融点:110.6〜112.6℃ 元素分析値:実測値 H : 8.01% C :67.24% N : 2.60% CL:13.32% 計算値 H : 8.08% C :67.15% N : 2.61% CL:13.21% 。
【0060】(実施例2)5−エチル−4,6−ジクロ
ロ−2−ヘキサデカノイルアミノフェノール(化合物
5)の合成。
【0061】実施例1と同様に5−エチル−4.6−ジ
クロロ−2−ニトロフェノール11.8g,5%パラジ
ウム−炭素1.5gと、酢酸エチル70ml、DMAC
23ml、H2 O 5mlを混合し常圧・室温下にて攪
拌した。
【0062】次にギ酸アンモニウム15.76gを添加
して、4時間攪拌した。その後、触媒を除去するために
反応液をセライト濾過し、濾剤を酢酸エチル30mlに
て洗浄した。
【0063】次に、濾過後の反応液に、炭酸水素ナトリ
ウム3.8gを溶解した水溶液を添加して窒素雰囲気下
で攪拌した。
【0064】次いでヘキサデカノイルクロリド13.7
4g(1当量)を20℃以下で15分かけて滴下した。
30分反応後、加温し、静置後、水層を分液除去する一
方、有機溶媒層にメタノール40mlを添加し、次いで
30℃で水30mlを滴下した。5℃に冷却して30分
間晶析し、化合物5の白色結晶21.8g(収率=98
5)を得た。 融点:77.5℃〜79℃ 元素分析値:実測値 H : 8.79% C :65.03% N : 3.20% CL:15.92% 計算値 H : 8.84% C :64.85% N : 3.15% CL:15.95% 。
【0065】(実施例3)5−メチル−4,6−ジクロ
ロ−2−(α−(2,4−ジ−tert−アミルフェノ
キシ)ブチルアミド)フェノール(化合物1)の合成 原料として5−メチル−4,6−ジクロロ−2−ニトロ
フェノールとα−(2,4−ジ−tert−アミルフェ
ノキシ)ブチロイルクロリドを用いて実施例1は同様な
方法で例示化合物1を収率96%で製造することができ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 231/02 // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示される2−ニトロフェノー
    ル類を遷移金属触媒を含有する反応溶媒中にて式(4)
    で示されるギ酸もしくはギ酸塩類を用いて還元し、式
    (2)で示される2−アミノフェノール類とした後、単
    離することなく式(5)で示されるカルボン酸ハライド
    と反応させることにより式(3)で示される2−アミド
    フェノール類を得ることを特徴とする、2−アミドフェ
    ノール類の製造方法。 【化1】 (式(1),(2)及び(3)中、 Xは、水素またはカップリング離脱基を、 Yは、水素または低級アルキル基を、 Zは、水素またはハロゲン原子を、 R1は、アルキル基、アリール基またはヘテロ環をそれ
    ぞれ示す。)前記ギ酸もしくはギ酸塩類は下記式(4)
    で示される。 HCOO・M (4) (式(4)中、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ
    土類金属、またはNH(R2)3 を、R2は水素原子ま
    たはアルキル基をそれぞれ示す。)さらに前記カルボン
    酸ハライドは下記式(5)で示される。 R1COX ・・・・・・・・(5) (式(5)中、R1は式(3)中のR1と同一であり、
    Xはハロゲン原子を示す。)
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