JPH05223482A - 親水化処理組成物、親水化処理方法及び親水化処理熱交換器フィン - Google Patents

親水化処理組成物、親水化処理方法及び親水化処理熱交換器フィン

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JPH05223482A
JPH05223482A JP4217493A JP21749392A JPH05223482A JP H05223482 A JPH05223482 A JP H05223482A JP 4217493 A JP4217493 A JP 4217493A JP 21749392 A JP21749392 A JP 21749392A JP H05223482 A JPH05223482 A JP H05223482A
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heat exchanger
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JP4217493A
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Shigeo Sakai
茂男 酒井
Naokazu Takeuchi
直和 竹内
Tatsuyuki Kinoshita
達之 木下
Masateru Hayashi
昌照 林
Yutaka Inoue
裕 井上
Hiromi Harakawa
浩美 原川
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Kansai Paint Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • C09D151/00—Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D151/10—Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers grafted on to inorganic materials
    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
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    • C09D167/02—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • C09D167/025—Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds containing polyether sequences

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)(i)水分散性シリカ100重量部
(固形分)に対して(ii)加水分解性アルコキシシラン基
を含有する重合性ビニルシランモノマー0.1〜10重
量部の割合で反応させてなる重合性ビニル基含有水性シ
リカ分散体に、(iii) 前記(ii)以外の重合性不飽和モノ
マー類を反応させた有機−無機複合体反応物、(B)硬
化剤及び(C)水酸基含有ポリエステル樹脂を含有し、
成分(A)と成分(B)との配合割合が固形分重量比で
99〜50:1〜50の範囲にあり、成分(C)の配合
割合が成分(A),(B)、及び(C)からなる組成中
に固形分換算で5〜60重量%の範囲にある親水化処理
組成物;該組成物の塗膜をアルミニウム製熱交換器フィ
ンの表面に形成する親水化処理方法;及び該組成物の塗
膜をアルミニウム製熱交換器フィンの表面に形成させて
なる親水化処理熱交換器フィン。 【効果】 形成される塗膜は、無臭でありかつ親水性の
持続性が優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は親水化処理組成物、親水
化処理方法及び親水化処理熱交換器フィンに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】空調機の熱交換器は冷房時
に発生する凝縮水が水滴となってフィン間に水のブリッ
ジを形成し、空気の通風路を狭めるため通風抵抗が大き
くなって電力の損失、騒音の発生、水滴の飛散などの不
具合が発生する。かかる現象を防止する方策として、ア
ルミニウムフィン(以下「フィン」と略す。)の表面を
親水性にして水滴および水滴によるブリッジの形成を防
止することが行われている。
【0003】かかる熱交換器の表面親水化処理をおこな
う方法として、アルミニウム板を成型加工してフィン
を作成し、このものを組立てたのち、これに表面処理剤
を浸漬、スプレー、シャワーなどの塗布手段により塗布
するいわゆるアフターコート法と、あらかじめ表面処
理剤をロールコータなどによりアルミニウム板に塗布
し、表面処理膜を形成したのち、このアルミニウム板を
プレス成型加工してフィンを作成するいわゆるプレコー
ト法の二方法がある。
【0004】前者の方法において、フィンの表面を親
水性にする方法で実用化されているものとしては、
(1)一般式mSiO2 /nNa2 Oで示される水ガラ
スを塗布する方法(例えば特開昭59−13078号公
報など)、(2)水溶性ポリアミド樹脂のような有機高
分子樹脂を主体とした溶液を塗布し、樹脂皮膜を形成す
る方法(例えば特開昭61−250495号公報など)
などが挙げられるが、これらの方法は実用化されている
と言っても十分満足しうるものではなく、処理板の親水
性の持続性(水滴接触角、全面水濡性)、耐食性、臭
気、プレス加工性、さらには処理液の安定性などの点で
未だ改良すべき問題点がある。例えば、水滴接触角が2
0°以下という良好な親水持続性を示す前記(1)の水
ガラスを用いる方法についてみると、この材料で処理し
たフィンは経時で処理皮膜面が粉状を呈するようにな
り、通風時にこの粉状物が飛散し、セメント臭、あるい
は薬品臭が発生する。また熱交換器の運転時に発生する
凝縮水によって水ガラスが加水分解し、フィン表面がア
ルカリ性となるため孔食が起こり易く、また、腐食生成
物である水酸化アルミニウム粉末(白粉)が飛散するた
めに環境保全上の問題もある。一方前記(2)の処理剤
による方法では、被膜の耐水性が十分でなく、凝縮水に
よって被膜が溶解しやすくなるため、フィン表面の親水
性の持続性さらには耐食性の低下などの問題があり、し
かも、コストが高いという問題がある。
【0005】また、空調機は近年小型軽量化が進んでお
り、熱交換器もコンパクトな設計がなされるためフィン
間隔が小さくなり、そのためより高い親水性が要求さ
れ、水との接触角が30°以下であることが必須となっ
てきている。
【0006】さらに、最近では快適な居住空間が求めら
れることから空調機による臭気の発生が問題視されてい
る。使用初期の塗膜臭や空調機内に発生する微生物によ
る運転開始時の不快臭等に対する対策として防菌剤、防
カビ剤を混合した処理剤の使用等も提案されている(特
開昭58−10051号公報、特開昭61−16867
5号公報など)がなお十分ではなくその改良が求められ
ている。
【0007】以上のように、現在実用化されている方法
では、かかる要請に十分応えられるものではなく、より
親水性及び耐食性に優れ、臭気の問題もない親水化処理
組成物及び親水化処理方法の開発が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決することを目的に鋭意研究を重ねた結果、フィン
材の親水化処理剤として無機のシリカ微粉末を芯とし、
これに有機の重合性不飽和モノマー類を反応せしめて殻
とした構造を有する有機−無機複合体反応物を主成分と
し、このものにさらに硬化剤及び水酸基含有ポリエステ
ル樹脂を加えてなる親水化処理組成物が非常に有効であ
り、該組成物を親水化処理剤として用いてフィンを親水
化処理することにより、親水性、耐食性を顕著に高め、
前述のフィンのアフターコート法に好適であることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、 (A)(i)水分散性シリカ100重量部(固形分)に
対して(ii)加水分解性アルコキシシラン基を含有する重
合性ビニルシランモノマー0.1〜10重量部の割合で
反応させてなる重合性ビニル基含有水性シリカ分散体
に、(iii) 前記(ii)以外の重合性不飽和モノマー類を反
応させた有機−無機複合体反応物、 (B)硬化剤及び (C)水酸基含有ポリエステル樹脂を含有することを特
徴とする親水化処理組成物;該親水化処理組成物の固形
分濃度2〜30重量%の水分散液もしくは水溶液をアル
ミニウム製熱交換器フィンに塗装し、ついで加熱乾燥す
ることを特徴とする熱交換器フィンの親水化処理方法;
及び該組成物を表面に塗布してなることを特徴とするア
ルミニウム製熱交換器フィンに関する。
【0010】本発明の親水化処理組成物において、
(A)成分に使用する水分散性シリカ(i)は、いわゆ
るコロイダルシリカであって粒子径約3〜500mμ、
好ましくは約5〜100mμで、通常、水分散液として
供給されているものをそのまま使用することができる。
【0011】また、上記(A)成分に使用するビニルシ
ランモノマー(ii)としては、下記一般式(I)及び(I
I):
【0012】
【化1】
【0013】〔式中、R1 は炭素原子数1〜10個のア
ルキル基もしくはアルコキシアルキル基を表わし、R2
は水素原子又はメチル基を表わし、mは0又は1の整数
を表わし、nは1〜8の整数を表わす〕で示されるもの
が包含され、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルジメトキシメチルシラ
ン、γ−(メタ)アクリルオキシエチルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリルオキシエチルトリエトキシ
シラン、γ−(メタ)アクリルオキシエチルジメトキシ
メチルシラン、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−(メタ)アクリルオキシプロピ
ルトリエトキシシランなどが挙げられる。この中でも特
にγ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシ
ランが好適である。
【0014】前記した水分散性シリカ(i)とビニルシ
ランモノマー(ii)は、水分散性シリカ(i)100重量
部(固形分)に対しビニルシランモノマー(ii)を0.1
〜10重量部好ましくは0.2〜7重量部の割合で反応
させることによって重合性ビニル基含有水性シリカ分散
体が得られる。
【0015】ここで、ビニルシランモノマーの配合割合
が0.1重量部未満であると得られる水性シリカ分散体
中に含有される重合性ビニル基の量が不十分となり、一
方10重量部を越えると、水分散性シリカとビニルシラ
ンモノマーとの反応時に増粘・ゲル化をひき起こすので
好ましくない。
【0016】水分散性シリカとビニルシランモノマーと
の反応は、両者の混合物を攪拌下で、例えば、40℃以
上沸点(通常100〜110℃)以下の温度で、2〜8
時間連続的に加熱することによって達成される。このよ
うにして得られる重合性ビニル基含有水性シリカ分散体
に重合性不飽和モノマー類(iii) を反応させて(A)成
分である有機−無機複合体反応物が得られる。
【0017】(A)成分の合成に使用する重合性不飽和
モノマー類(iii) は、分子内にアミド基、水酸基及びカ
ルボキシル基から選ばれる官能基を含有するモノマーを
少なくとも一種含有するモノマー類で上記水性シリカ分
散体を芯とした殻を構成するものである。
【0018】かかる重合性不飽和モノマー類の中で、前
記した官能基を有するモノマーとしては(a)不飽和ア
ミドモノマー、(b)水酸基含有不飽和モノマーおよび
(c)カルボキシル基含有不飽和モノマーを挙げること
ができ、さらに、必要に応じてこれらのモノマーに
(d)前記(a)〜(c)以外の重合性不飽和モノマー
を組合わせて使用してもよい。
【0019】(a)モノマーは、下記一般式(III) :
【0020】
【化2】
【0021】〔式中、R2 は水素原子又はメチル基を表
わし、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子、炭素数1
〜6のアルキル基又はメチロール基を表わす。ただし、
R3 及びR4 の両者が水素原子かまたは両者のうち少な
くとも1つがメチロール基である。〕で表されるもので
あり、代表例としては、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミドなどが挙げられる。
【0022】また、(b)モノマーは、下記一般式(I
V), (V)及び(VI)で表されるものを挙げることができ
る。
【0023】
【化3】
【0024】〔式中、R2 は水素原子又はメチル基を表
わし、nは1〜4の整数を表わす。〕前記(IV)式で表さ
れる代表例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
4−ヒドロキシブチルアクリレートなどを挙げることが
でき、これらは単独で又は2種以上混合して使用するこ
とができる。
【化4】
【0025】〔式中、R2 は水素原子又はメチル基、n
は2〜100の整数を表わす。〕前記(V)及び(VI)で
表される代表例としては、nが2〜100、好ましくは
10〜40の、ポリエチレングリコールモノアクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリ
エチレングリコールモノアリルエーテルなどが挙げら
れ、これらは単独で又は2種以上混合して使用すること
ができる。また、(c)モノマーとしては、アクリル
酸、メタクリル酸、などを挙げることができる。
【0026】(A)成分の合成に使用する重合性不飽和
モノマー類はこれら(a),(b)及び(c)モノマー
成分のみの使用でもよいが、必要に応じて、これら以外
の重合性不飽和モノマー(d)を組合せて使用してもよ
い。
【0027】重合性不飽和モノマー(d)の代表例を示
すと、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸ソイプロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸
ラウリル等の(メタ)アクリル酸のC1 〜C18アルキル
エステル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート;アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メ
トキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル
酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタク
リル酸エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸のC2 〜
C18アルコキシアルキルエステル;アリルアクリレー
ト、アリルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸のC
2 〜C3 のアルケニルエステル;ジメチルアミノエチル
アクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート、モノt−ブチルアミノエチルメタ
クリレート等の(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエ
ステル;ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメ
チルアミノプロピルメタクリルアミド等の(メタ)アク
リルアミドモノマー、;等のアクリル系不飽和モノマー
を挙げることができる。
【0028】さらに、上記アクリル系不飽和モノマー以
外の(d)モノマーとして、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、アクロレイン、メタアクロレイン、ブタジエ
ン、イソプレンなどを挙げることができる。
【0029】これらの(d)モノマーは、所望の性能に
応じて適宜配合することができる。
【0030】前記した重合性不飽和モノマー類(iii) を
構成する(a)〜(d)モノマーの使用割合は特に限定
されないが、通常(a)モノマー10〜80重量%、好
ましくは20〜60重量%、(b)モノマー10〜60
重量%、好ましくは20〜40重量%、(c)モノマー
2〜20重量%、(d)モノマー50重量%以下、好ま
しくは30重量%以下の範囲内である。これらモノマー
成分が上記の範囲外となると塗膜の親水性や硬化性が低
下する傾向がみられる。
【0031】前記した重合性ビニル基含有水性シリカ分
散体と重合性不飽和モノマー類(iii) との反応は、アク
リル樹脂を製造する際のそれ自体公知の方法である溶液
重合法に準じて行なうことができる。詳しくは、アゾ系
化合物、パーオキサイド化合物、スルフィド類、スルフ
ィン類などの重合触媒の存在下、40〜180℃で4〜
10時間反応させることによって行うことができる。こ
こで、重合性ビニル基含有水性シリカ分散体と重合性不
飽和モノマー類との配合割合は、厳密に制限されるもの
ではないが、一般には前者:後者の比が固形分重量比で
10:90ないし90:10、好ましくは10:90な
いし70:30である。前者の水性シリカ分散体が10
%未満であると一般に親水化処理組成物の親水化効果が
十分でなく、90%より多くなると被膜形成性が低下す
る傾向がみられる。
【0032】かくして得られる有機−無機複合体反応物
(A)と組合せて使用される硬化剤(B)としては、有
機−無機複合体反応物中の水酸基と架橋反応ができる官
能基を有する硬化剤が使用できる。代表例としてはメラ
ミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂などのアミノ樹
脂:2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシア
ネートをフェノール、クレゾール、芳香族第2級アミ
ン、第3級アルコール、ラクタム、オキシムなどでブロ
ックしてなるブロックポリイソシアネート化合物:チタ
ン(Ti)、ジルコニウム(Zr)およびアルミニウム
(Al)から選ばれた元素の有機配位性アルコキシド化
合物(キレート化合物)などを挙げることができ、これ
らの硬化剤は単独で又は2種以上混合して使用すること
ができる。
【0033】本発明において、有機−無機複合体反応物
(A)と硬化剤(B)との配合割合は、特に限定されな
いが、固形分重量比で(A):(B)が99〜50:1
〜50、さらには、90〜70:10〜30の範囲内に
あることが好ましい。硬化剤の量が1%未満であると親
水化処理組成物の架橋・硬化が不充分となり、得られる
被膜の耐水性が劣る傾向がみられる。一方、硬化剤の量
が50%を超えると、得られる被膜の水濡性の低下及び
水との接触角の増大を起こす傾向がみられる。
【0034】本発明の親水化処理組成物において、得ら
れる被膜の水濡性の向上および水との接触角の低下を目
的として、水酸基含有ポリエステル樹脂(C)が配合さ
れる。
【0035】水酸基含有ポリエステル樹脂(C)は、多
価アルコール成分として1分子中に2個の水酸基を有す
るモノ又はポリエーテルジオール(以下、このものを
「ポリエーテルジオール」と略す。)及び1分子中に3
個以上の水酸基を有するモノ又はポリエーテルポリオー
ル(以下、このものを「ポリエーテルポリオール」と略
す。)を用い、また多塩基酸成分としてC3 〜C9 の脂
肪族二塩基酸及び/又は脂環族二塩基酸を用いて縮合し
て得られるものである。
【0036】ポリエーテルジオールは、分子中にエーテ
ル結合を1個以上、好ましくは1〜200個、更に好ま
しくは1〜100個有し、その分子主鎖の両末端に1級
及び/又は2級の水酸基をもつ鎖状化合物である。具体
的には下記一般式(VII) :
【0037】
【化5】 で表わされるポリエチレングリコール、
【0038】一般式(VIII):
【0039】
【化6】
【0040】で表わされるポリプロピレングリコール、
構成単位式として、
【0041】
【化7】
【0042】であり、上記単位式(IX)および(X)が単
独もしくは相互に繰返されていてもよく、その単位式(I
X)および(X)の合計がnであるポリエチレン−プロピ
レングリコールが挙げられる。
【0043】上記一般式(VII) 及び(VIII)におけるn及
び単位式(IX)および(X)の合計数であるnは2〜20
0、好ましくは2〜100の整数である。該nが2未満
になると親水性に優れた塗膜が形成できず、一方、20
0を越えると耐水性、耐食性などが低下するので好まし
くない。
【0044】また、ポリエーテルジオールのもつ水酸基
の種類としては、水酸基含有ポリエステル樹脂の合成の
しやすさなどの観点から1級の水酸基が好ましい。
【0045】ポリエーテルポリオールは、1分子中にエ
ーテル結合を1個以上、好ましくは1〜600個、更に
好ましくは3〜300個有し、かつ1分子中に3個以上
の水酸基を含有する分岐鎖状化合物である。エーテル結
合が1個未満になると親水性に優れた被膜が形成できな
い。また600個を越えると耐水性、耐食性などが低下
するのでこの範囲内にすることが好ましい。
【0046】該ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば3価以上の多価アルコールを原料とし環状エーテルを
付加重合させることによって得られるものが使用でき
る。
【0047】3価以上の多価アルコールは、環状エーテ
ルと重合する水酸基を分子中に3個以上有するものであ
って具体的には例えばグリセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、ジグリセリン、トリグリ
セリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトールな
どが包含される。上記した中でもトリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリス
リトールなどが好ましい。また上記多価アルコールは1
種もしくは2種以上組合わせて使用できる。
【0048】環状エーテルは、環式構造の中に1個のエ
ーテル結合をもつ化合物であり、具体的にはエチレンオ
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが
挙げられる。これらのものは1種もしくは2種以上組合
わせて使用できる。また、これらの中でもエチレンオキ
シド及びプロピレンオキシドが好ましい。
【0049】ポリエーテルポリオールの具体例として
は、例えば一般式(XI):
【0050】
【化8】
【0051】で表わされるトリメチロールエタンのエチ
レンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体、一般
式(XII) :
【0052】
【化9】
【0053】で表わされるトリメチロールプロパンのエ
チレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体、一
般式(XIII):
【0054】
【化10】
【0055】で表わされるグリセリンのエチレンオキシ
ド又はプロピレンオキシド付加重合体、一般式(XIV):
【0056】
【化11】
【0057】で表わされるペンタエリスリトールのエチ
レンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体などが
好適なものとして挙げられる。
【0058】また、一般式(XI)〜(XIV) においてn1 ,
n2 ,n3 及びn4 はそれぞれ1〜200の整数、好ま
しくは1〜100の整数である。そして、n1 〜n3 及
びn1 〜n4 の合計数はそれぞれ1以上200以下であ
る。
【0059】一方、多塩基酸成分は、1分子中に2個の
カルボキシル基又は1分子中に1個の酸無水基を有する
飽和もしくは不飽和の脂肪族二塩基酸又は脂環族二塩基
酸である。
【0060】前記二塩基酸は、下記一般式(XV): HOOC Cn H2nCOOH (XV) 〔nは1〜7,好ましくは1〜4の整数を示す。〕で表
わされる、例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、スベリン酸などの如き飽和脂肪族二塩基酸及
びその無水物(例えば無水コハク酸など);下記一般式
(XVI) : HOOC Cn H2n-2COOH (XVI) 〔nは1〜7,好ましくは1〜4の整数を示す。〕で表
わされる、例えばフマル酸、イタコン酸などの如き不飽
和脂肪族二塩基酸及びその無水物(例えば無水マレイン
酸など);並びにテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ
フタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−メチ
ルテトラヒドロフタル酸などの如き脂環族二塩基酸及び
その無水物などが包含される。
【0061】前記した多塩基酸の炭素数nが7を越える
と親水性に優れた被膜が形成できない。
【0062】本発明で用いる水酸基含有ポリエステル樹
脂(C)は、前記多価アルコール成分と脂肪族二塩基酸
もしくは脂環族二塩基酸とをエステル化反応させること
によって製造される。
【0063】多価アルコール成分と二塩基酸成分とをエ
ステル化反応させるにあたって、両成分の配合割合は多
価アルコール成分が15〜85重量%、好ましくは20
〜75重量%に対して、二塩基酸成分が15〜85重量
%、好ましくは25〜80重量%の範囲である。該多価
アルコール成分の割合が85重量%を上回り、そして二
塩基酸成分の割合が15重量%を下回ると親水化処理組
成物の耐水性、耐食性などが低下し、一方、多価アルコ
ール成分の割合が15重量%を下回り、そして二塩基酸
成分の割合が85重量%を上回ると親水性が低下するの
で好ましくない。また、多価アルコール成分中のポリエ
ーテルジオール及びポリエーテルポリオールの配合割合
は、ポリエーテルジオールが30〜95重量%、好まし
くは40〜90重量%に対して、ポリエーテルポリオー
ルが5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%の範
囲が適している。ポリエーテルジオールの割合が30重
量%を下回り、そしてポリエーテルポリオールの割合が
70重量%を上回るとポリエステルの製造安定性が低下
し、一方、ポリエーテルジオールの割合が95重量%を
上回り、そしてポリエーテルポリオールの割合が5重量
%を下回ると親水化処理組成物の親水性などが低下する
ので好ましくない。
【0064】本発明で用いる水酸基含有ポリエステル樹
脂(C)において、多価アルコール成分として、上記ポ
リエーテルジオールおよびポリエーテルポリオール以外
の多価アルコールを必要に応じて配合することもでき
る。該多価アルコール成分としては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ブチレングリコール、ペンタン
ジオール、ジメチルプロパンジオール、ヘキサンジオー
ル、水素化ビスフエノールA、シクロヘキサンジメタノ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ジグリセリ
ン、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどを挙げ
ることができる。
【0065】また、本発明で用いる水酸基含有ポリエス
テル樹脂(C)において、多塩基酸成分として、前記し
た脂肪族もしくは脂環族二塩基酸以外の多塩基酸を必要
に応じて配合することができる。該多塩基酸成分として
は、例えばアゼライン酸、セバシン酸、ドデシニルコハ
ク酸およびこれらの無水物などの脂肪族飽和二塩基酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸およびこれらの無水物などの芳香族
多塩基酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、ヘッ
ト酸、テトラクロロフタル酸、ヘキサヒドロトリメリッ
ト酸およびこれらの無水物などの脂環族多塩基酸などが
包含される。
【0066】本発明で用いる水酸基含有ポリエステル樹
脂(C)において、分子量の調整や要求される塗膜性能
に応じて脂肪酸以外の一塩基酸、例えば安息香酸、P−
tert−安息香酸などの芳香族一塩基酸を配合するこ
とができる。
【0067】水酸基含有ポリエステル樹脂(C)は、通
常のポリエステル樹脂の製造と同様の条件、例えば15
0〜250℃で1〜15時間反応させることによって製
造される。該水酸基含有ポリエステル樹脂は、30〜2
50、好ましくは30〜200の水酸基価を有すること
が好ましい。水酸基価が30未満になると親水化処理組
成物の被膜の架橋密度が低下し耐久性に優れた親水性被
膜が得られ難く、一方、水酸基価が250より大きくな
ると被膜の耐水性が低下する。
【0068】また、該水酸基含有ポリエステル樹脂
(C)は、被膜の耐久性及び親水性の観点から約500
〜20,000、好ましくは約1,000〜15,00
0の範囲の平均分子量をもつことが有利である。更に、
該ポリエステル樹脂はカルボキシル基を必要に応じて含
有させることもでき、その含有量としては、例えば酸価
約300以下の範囲である。
【0069】かくして得られる水酸基含有ポリエステル
樹脂(C)は、ポリエーテルジオール成分と脂肪族もし
くは脂環族二塩基酸成分との反応によりエーテル結合を
もつ直鎖状構造が形成されるので被膜の親水性に優れ、
またポリエーテルポリオール成分と脂肪族もしくは脂環
族二塩基酸成分との反応によりエーテル結合をもつ分岐
状構造が形成されるため、被膜の親水性持続性を向上さ
せる作用を及ぼすものと推測される。さらに、樹脂中に
含まれるエーテル結合は、親水性を付与するとともに化
学的に安定で、かつ加水分解されないので、長期にわた
って被膜の親水性を持続させることができる。更に、ポ
リエーテルジオール及びポリエーテルポリオールと組合
わせて用いる二塩基酸成分は、比較的炭素数の小さい脂
肪族二塩基酸及び脂環族二塩基酸であり、これ自体親水
性が比較的高いので被膜の親水化に良い影響を与える。
【0070】上記(C)成分の配合割合は、有機−無機
複合体反応物(A),硬化剤(B)及び水酸基含有ポリ
エステル樹脂(C)からなる組成中に固形分換算で5〜
60重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲で配合
することが必要である。(C)成分の割合が5重量%未
満であると被膜の親水性が不十分となり、一方60重量
%を超えると得られる被膜の耐水性が低下し、被膜の膨
潤および溶解が生じるので好ましくない。
【0071】本発明の親水化処理組成物には、前記した
(A),(B)及び(C)成分の他に必要に応じて次の
条件を備えた防菌剤(D)を含有させてもよい。
【0072】(1)低毒性で安全性が高いこと、(2)
熱、光、酸、アルカリなどに対して安定であり、水に対
して難溶性であり、かつ持続性にすぐれていること、
(3)低濃度で殺菌性を有するか、または菌の発育を阻
止する能力を有すること、(4)塗料に配合しても効力
が低下しないこと、また、塗料の安全性を阻害しないこ
と、(5)フィン表面に形成した皮膜の親水性およびフ
ィンの耐食性を阻害しないこと、などである。
【0073】かかる条件に適合する防菌剤は、公知の脂
肪族系、芳香族系の有機化合物又は無機化合物である。
たとえば、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾー
ル、n−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミ
ド、N−ジメチル−N´−フェノール−N´−(フルオ
ロジクロロメチルチオ)−スルファミド、o−フェニル
フェノール、10,10´−オキシビスフェノキシアル
シン、ジンクピリチオン、2,3,5,6−テトラクロ
ロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,4,5,
6−テトラクロロイソフタロニトリル、ジヨードメチル
−p−トルイルスルホン、2−ベンツイミダゾールカル
バミン酸メチル、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジ
サルファイド、N−(トリクロロメチルチオ)−4−シ
クロヘキセン1,2−ジカルボキシイミドおよびメタホ
ウ酸バリウム、ホウ酸銅、ホウ酸亜鉛、亜鉛−銅−銀−
ゼオライトなどが代表的なものである。これらの防菌剤
は単独もしくは併用することができる。
【0074】上記防菌剤(D)の配合割合は、上記
(A),(B)および(C)成分からなる組成物中固形
分で1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲
である。配合量が30重量%を超えると塗料の安全性、
造膜性を阻害し、また、得られる塗膜の親水性および塗
板の耐食性を阻害する傾向がある。
【0075】本発明の親水化処理組成物には、さらに公
知の界面活性剤、消泡剤、アルコール系溶剤、pH調整
剤(酸、アルカリ)などを必要に応じて含有させること
ができる。
【0076】本発明の親水化処理組成物は、フィンの親
水化以外にプラスチック製のフィルム又は成型品、セラ
ミックス成型品、コンクリート建造物、器物などに塗布
して結露防止、着雪氷防止の皮膜形成剤として使用する
こともできる。
【0077】本発明の組成物を用いた熱交換器フィンの
親水化処理方法は、まず、該組成物を、アルミニウム製
熱交換器フィンの親水化処理剤として適する濃度に適宜
調整し、従来の塗装方法、例えば浸漬塗装、シャワー塗
装、スプレー塗装、ロール塗装などによって成型された
熱交換器フィンに塗布し、ついで加熱乾燥させることに
よって行なわれる。
【0078】上記の親水化処理方法の中でも、特に浸漬
塗装が好適であり、かかる浸漬塗装法で親水化処理を行
う場合には、親水化処理組成物の固形分濃度を通常2〜
30重量%、好ましくは5〜10重量%の範囲に調整し
た水性浴とし、この浴中に、予め成型、組立てられたア
ルミニウム製熱交換器フィンを浸漬し、引上げた後、適
当な焼付条件、例えば120〜200℃で10〜30分
間焼付けることによって行うことができる。
【0079】本発明の親水化処理方法は、脱脂、洗浄の
み施された熱交換器フィンへ適用しても実用的な親水性
被膜を形成するが、十分に脱脂処理を施した熱交換器フ
ィンに従来公知のアルミニウム用表面処理であるリン酸
クロメート処理、又はクロム酸クロメート処理などを施
してから適用するほうが耐食性に優れた親水性被膜を形
成する点から好ましい。
【0080】かくして形成される親水性被膜は、膜厚で
0.2〜5μ、好ましくは0.5〜3μの範囲である。
膜厚が0.2μ未満であると親水性の持続性が不十分で
あり、他方5μを越えると熱交換器フィンの放熱効率が
低下するおそれがある。
【0081】
【発明の効果】本発明の親水化処理組成物は、水中に分
散された無機のシリカ微粉末を芯とし、有機のモノマー
類による共重合物を殻とした有機−無機複合体反応物を
主成分とし、このものに硬化剤、さらに水酸基含有ポリ
エステル樹脂を配合することにより、従来問題であった
親水性の持続性(全面水濡性と、水との接触角20°以
下)に優れ、しかも良好な熱硬化性を有するため、被膜
からの水溶出物がほとんどなく、その結果臭の極めて少
ない被膜を形成することができる。かくして、本発明の
組成物を用いる親水化処理方法によって形成される熱交
換器フィンは、親水性、耐食性に非常に優れている。さ
らに防菌剤を配合することによって上記性能を維持しな
がら防かび性を向上させたり、臭気の発生を抑制すると
いう効果を及ぼす。
【0082】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示す。これらの
例は本発明をより詳細に説明するためのものであって、
本発明になんら制限を加えるものではない。「部」およ
び「%」は「重量部」および「重量%」を示す。
【0083】有機−無機複合体反応物(A)の合成 合成例1 温度計、攪拌機、冷却器、滴下ロートを備えた1リット
ルの四つ口フラスコに、脱イオン水333部、イソプロ
ピルアルコール166部を入れ、攪拌しながら「キャタ
ロイドS−20L」(触媒化学工業社製、水性コロイダ
ルシリカ分散液、SiO2 含有量20%)166部を、
ついでγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン(信越化学工業社製、商品名「KBM−503」)
0.3部を滴下していき、約70℃に加熱して同温度に
て2時間保持し、水性シリカ分散体水分散液を得た。こ
のものに、十分攪拌しながら、下記配合溶液を約3時間
を要して滴下した。
【0084】 アクリルアミド 13.4部 N−メチロールアクリルアミド 6.7部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 26.8部 ポリエチレングリコールモノメタクリレート 20.1部 過硫酸アンモニウム 1.7部 脱イオン水 266部 滴下終了後、約80℃で約2時間保持して反応せしめ、
固形分10%の乳白色の有機−無機複合体反応物水分散
液を得た。
【0085】合成例2〜5 各成分の配合を表−1に示す配合とする以外は合成例1
と同様に行ない、有機−無機複合体反応物水分散液を得
た。なお、表1の配合量は重量部で固形分量である。
【0086】
【表1】
【0087】水酸基含有ポリエステル樹脂(C)の合成 合成例6 ポリエチレングリコール200(重量平均分子量20
0)28.8部、グリセリンのエチレンオキシド10モ
ル付加物51.1重量部、無水マレイン酸20.1部お
よびキシレン3部からなる混合物を、窒素ガス雰囲気中
で、攪拌しながら160〜230℃において約8時間反
応してポリエステル樹脂を得た。該樹脂に関し、水酸基
価は128、酸価は30、多塩基酸成分/多価アルコー
ル成分(モル比)は0.85であった。
【0088】合成例7 ポリエチレングリコール400(重量平均分子量40
0)51.7部、ペンタエリスリトールのプロピレンオ
キサイド20モル付加物29.5部、アジピン酸18.
8部およびキシレン3部からなる混合物を上記合成例6
と同様にして反応せしめてポリエステル樹脂を作成し
た。該樹脂に関し、水酸基価は74、酸価は20、多塩
基酸成分/多価アルコール成分(モル比)は0.85で
あった。
【0089】合成例8 ポリプロピレングリコール200(重量平均分子量20
0)27.4部、トリメチロールエタンのエチレンオキ
サイド15モル付加物45.8部、テトラヒドロ無水フ
タル酸268部およびキシレン3部からなる混合物を前
記合成例6と同様にして反応せしめてポリエステル樹脂
を作成した。該樹脂に関し、水酸基価は117、酸価は
60、多塩基酸成分/多価アルコール成分(モル比)は
0.9であった。
【0090】合成例9 ポリエチレングリコール400(重量平均分子量40
0)70.2部、ペンタエリスリトール4.2部、アジ
ピン酸25.6部およびキシレン3部からなる混合物を
合成例6と同様にして反応して、比較例用ポリエステル
樹脂を作成した。
【0091】合成例10 エチレングリコール26.7部、ペンタエリスリトール
10.4部、アジピン酸62.9部およびキシレン3部
からなる混合物を合成例6と同じ条件で反応して比較例
用ポリエステル樹脂を作成した。
【0092】実施例1 合成例1で得た固形分10%の有機−無機複合体反応物
水分散液500部に固形分70%とした「ベッカミン
N」(大日本インキ化学工業社製、水溶性尿素樹脂液)
21.4部、合成例6で得たポリエステル樹脂25部、
2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール10部を
攪拌下で加え、さらに水で希釈して固形分7%の親水化
処理組成物を得た。
【0093】ついでアルミニウム板(A1050、板厚
0.1mm)をアルカリ脱脂剤(日本シーピーケミカル
(株)製、商品名「ケミクリーナー561B」)で脱脂
したのち、クロメート処理剤(日本バーカライジング
(株)製、商品名「アルクロム713」)でクロメート
処理(クロム換算塗着量50mg/m2 )を行ない、こ
れを被塗物として、上記親水化処理組成物を乾燥被膜で
1μになるように浸漬塗装し、160℃で30分間焼付
けし、親水化処理被膜を形成させた。
【0094】得られた親水化処理板について親水性、耐
食性、防菌性などの試験を行なった。その試験結果を表
3に示す。
【0095】実施例2〜7および比較例1〜4 表2に示す配合とする以外は実施例1と同様に行なって
固形分7%の親水化処理組成物を得て、実施例1と同様
にして親水化処理被膜を形成させた。尚、表2の配合量
は、固形分量である。
【0096】得られた親水化処理板については、実施例
1と同様の試験を行ない、その試験結果は表3のとおり
である。
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】表3における試験方法は下記方法にて行な
った。
【0100】(*1)水濡性:水濡性は試験板を水道水
に30秒間浸漬、引上げた時の水濡面積率で評価した。
【0101】 ◎ :水濡面積率 100% ○ : 〃 90〜100%未満 △ : 〃 50〜 90%未満 × : 〃 50%未満 (*2)接触角:試験板に約0.03ccの脱イオン水
の水滴を形成し、20℃にて水滴の接触角を協和科学
(株)製コンタクタングルメーターDCAA型にて測定
した。なお水濡性および接触角は、初期試験板および水
道水流水中に500時間浸漬し、引上げ後、20℃、7
5%R、Hの環境下に24時間放置した流水浸漬試験板
についても行なった。
【0102】(*3)耐食性:JIS Z 2371塩
水噴霧試験300時間後の平面部における白錆発生の面
積率で評価した。
【0103】 ◎ :白錆発生面積率 1%未満 ○ : 〃 1〜10%未満 △ : 〃 10〜30%未満 × : 〃 30%以上 (*4)防菌性:JIS−Z−2911に準ずる。それ
ぞれの塗板に対して下記の試験菌の混合胞子懸濁液を噴
霧し、27℃の温度下に28日間静置したのち塗板面の
黴の繁殖度合を目視観察する。塗面に黴の発生、付着が
ない状態のものを良好(○)とした。塗面に黴の発生、
付着がある状態のものを不良(×)とした。
【0104】 アスペルギルス菌 ペニシリウム菌 アクテナリア菌 クラドスボリウム菌 の混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 達之 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社名古屋研究所内 (72)発明者 林 昌照 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁目 1番地 三菱重工業株式会社エアコン製作 所内 (72)発明者 井上 裕 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 原川 浩美 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(i)水分散性シリカ100重量
    部(固形分)に対して(ii)加水分解性アルコキシシラン
    基を含有する重合性ビニルシランモノマー0.1〜10
    重量部の割合で反応させてなる重合性ビニル基含有水性
    シリカ分散体に、(iii) 前記(ii)以外の重合性不飽和モ
    ノマー類を反応させた有機−無機複合体反応物、 (B)硬化剤及び (C)水酸基含有ポリエステル樹脂を含有することを特
    徴とする親水化処理組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の親水化処理組成物の固形
    分濃度2〜30重量%の水分散液もしくは水溶液をアル
    ミニウム製熱交換器フィンに塗装し、ついで加熱乾燥す
    ることを特徴とする熱交換器フィンの親水化処理方法。
  3. 【請求項3】 該親水化処理組成物の塗装が浸漬塗装で
    ある請求項2記載の熱交換器フィンの親水化処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の組成物を表面に塗布して
    なることを特徴とするアルミニウム製熱交換器フィン。
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