JPH05238175A - 直描型平版印刷版の製造方法 - Google Patents

直描型平版印刷版の製造方法

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JPH05238175A
JPH05238175A JP4124692A JP4124692A JPH05238175A JP H05238175 A JPH05238175 A JP H05238175A JP 4124692 A JP4124692 A JP 4124692A JP 4124692 A JP4124692 A JP 4124692A JP H05238175 A JPH05238175 A JP H05238175A
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JP
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JP4124692A
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Inventor
Eiichi Kato
栄一 加藤
Akihisa Oda
晃央 小田
Hiroshi Tashiro
宏 田代
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】平版印刷版又は事務用印刷版に好適な直描型平
版印刷版を提供する。 【構成】支持体に画像受理層を有し、画像受理層の結着
樹脂が−COOC(X)(X ′)R 0 基(X,X ′は少なくとも一方
が電子吸引基であり、X,X ′のHammetのσp 値の和が0.
45以上である)及び光及び/又は熱硬化性官能基を有す
る樹脂 A と、光及び又は熱硬化性樹脂 B とを含有す
る直描型平版印刷用原版を、画像形成後、画像受理層の
非画像部をパーソンの求核定数nが5.5 以上の値の置換
基含有親水性化合物を含む液で不感脂化処理して印刷版
とする。これにより画像部の油性インキと画像受理層の
接着性が向上し、印刷枚数が多くとも親水性が保たれ、
地汚れ発生なく耐刷力を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版、詳しくは
事務用印刷版として好適な直描型平版印刷用原版の製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、事務用印刷原版としては、支持体
上に画像受理層を有する直描型平版印刷用原版が広く用
いられている。このような印刷原版に製版、即ち画像形
成を行うには、一般に画像受理層に油性インキを手書き
により描画するか、タイプライター、インクジェット方
式あるいは転写型感熱方式で印字する方法が採用されて
いる。その他、普通紙電子写真複写機(PPC)を用い
て、帯電、露光及び現像の工程を経て、感光体上に形成
したトナー画像を画像受理層に転写定着する方法も近年
使われ始めた。いずれにしても、製版後の印刷原版は、
不感脂化液(いわゆるエッチ液)で表面処理して非画像
部を不感脂化した後、印刷版として平版印刷に供せられ
る。
【0003】従来の直描型平版印刷用原版は、紙等の支
持体の一面に裏面層が、他面に中間層を介して表面層と
して画像受理層が設けられていた。裏面層又は中間層は
PVA、澱粉等の水溶性樹脂及び合成樹脂エマルジョン
等の水分散性樹脂及び耐水化剤で形成されている。この
ような直描型平版印刷用原版の代表例は、米国特許第2
532865号明細書に記載されるように、画像受理層
をPVAのような水溶性樹脂バインダー、シリカ、炭酸
カルシウム等のような無機顔料及びメラミン・ホルムア
ルデヒド樹脂初期縮合物のような耐水化剤を主成分とし
て構成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして得られた従来の印刷版は、印刷耐久性を向上す
るために耐水化剤の添加量を多くしたり、疎水性樹脂を
使用したりして疎水性を増大させると、耐刷性は向上す
るが親水性が低下し、印刷汚れが発生し、一方、親水性
を良くすると耐水性が劣化し、耐刷性が低下するという
問題があった。特に30℃以上の高温使用環境下では、
オフセット印刷に使用する浸し水に表面層(画像受理
層)が溶解し、耐刷性の低下及び印刷汚れの両者が発生
するなど大きな欠点があった。更に、平版印刷用原版は
油性インキ等を画像部として画像受理層に描画するもの
であり、この画像受理層と油性インキの結着性が良くな
ければ、たとえ非画像部の親水性が充分で上記の如き印
刷汚れが発生しなくても、印刷時に画像部の油性インキ
が欠落してしまい、結果として耐刷性が低下してしまう
という問題もあった。
【0005】本発明は以上のような直描型平版印刷用原
版の有する問題点を解決するものである。本発明の目的
は、オフセット原版として全面一様な地汚れは勿論、点
状の地汚れも発生させない不感脂化性の優れた直描型平
版印刷版の製造方法を提供することである。本発明の他
の目的は、画像部の油性インキと画像受理層との接着性
が向上し、且つ印刷において印刷枚数が増加しても非画
像部の親水性が充分保たれ、地汚れの発生しない、高耐
刷力を有する直描型平版印刷版の製造方法を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を、支
持体上に画像受理層を有し、該画像受理層の結着樹脂が
下記樹脂〔A〕の少なくとも1種及び下記樹脂〔B〕の
少なくとも1種を含有し、且つ必要に応じて架橋剤を有
して成る直描型平版印刷用原版を、画像形成後、該画像
受理層の非画像部を少なくともパーソンの求核定数nが
5.5以上の値を有する置換基含有の親水性化合物を含
有する処理液で不感脂化処理することにより印刷版とす
ることを特徴とする直描型平版印刷版の製造方法により
解決するものである。 樹脂〔A〕;下記一般式(I)で示される官能基を有す
る重合体成分の少なくとも1種と、熱及び/または光硬
化性官能基含有の重合体成分の少なくとも1種とを含有
してなる樹脂 一般式(I)
【化2】 〔ただし、上記式(I)において、−X,−X′は、少
なくとも一方が電子吸引基であり、−X,−X′のHa
mmet σP の値の和が0.45以上であるならば、
同じでも異なっていても良く、R0 は水素原子又は炭素
数1〜6のアルキル基を表す〕 樹脂〔B〕;熱及び/又は光硬化性樹脂
【0007】
【作用】本発明は直描型平版印刷用原版の画像受理層の
結着樹脂の少なくとも一部に、上記一般式(I)で示さ
れる官能基を有する重合体成分の少なくとも一種と、熱
及び/又は光硬化性基含有重合体成分の少なくとも1種
とを含有する樹脂〔A〕並びに熱及び/又は光硬化性樹
脂〔B〕とを含有し、好ましくは架橋剤が含有されてい
ること、及び求核反応性の親水性化合物を少なくとも1
種含有する処理液で処理することにより、親水性化合物
を樹脂に導入できるものであり、これにより結着樹脂が
親水性を発現できると同時に、このとき親水性を有しつ
つ水に対して不溶もしくは難溶であることを特徴として
いる。これにより本発明による直描型平版印刷版は、原
画に対して忠実な複写画像を再現し、非画像部の親水性
が良好であるため地汚れも発生せず、画像受理層の平滑
性及び静電特性が良好であり、更に耐刷力が優れている
という利点を有する。
【0008】本発明に係る画像受理層の結着樹脂〔A〕
が親水化されるメカニズムを下記反応式(1)に示す。
反応式(1)では、求核性が優れた求核反応性の親水性
化合物により、迅速に置換反応を受ける。ただし、この
反応は、−X,−X′のHammetのσP 値の和が
0.45以上で有効であり、0.45未満の場合は、充
分な反応性を得られない。
【化3】 即ち、本発明では、直描型平版印刷版とするため、画像
形成後非画像部をエッチング処理する際に、従来のもの
より大気中の水分との反応を抑えつつ、求核反応性の親
水性化合物を用いることで、更に飛躍的に反応性を向上
させることができた。以上のようなメカニズムにより、
親水性基を導入し、親水化されることを特徴としてい
る。
【0009】本発明の、一般式(I)で示される官能基
を含有する共重合成分および熱及び/又は光硬化性官能
基をそれぞれ少なくとも1種含有する樹脂〔A〕を更に
詳細に説明する。上記一般式(I)中に示される−X,
−X′は、少なくとも一方が電子吸引基であり、−X,
−X′のHammetのσP 値の和が0.45以上であ
ればよい。ここで言う電子吸引基の例としては、例えば
アシル基、アロイル基、ホルミル基、アルコキシカルボ
ニル基、フェノキシカルボニル基、アルキルスルホニル
基、アロイルスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、ハロゲン化アルキル基、カルバモイル基等が
挙げられる。HammetのσP 値は、通常置換基の電
子吸引・供与の度合いを見積もる指標として用いられて
おり、+側に大きいほど強い電子吸引基として扱われ
る。各置換基に対する具体的な数値については、稲本直
樹著「ハメット則−構造と反応性」丸善(1984年
刊)等に記載されている。また、この系におけるHam
metのσP 値は加成性が成り立つと考えられ、−X,
−X′の両方が電子吸引基である必要はない。従って、
一方例えば−Xが電子吸引基である場合、他方の−X′
の置換基は、−X,−X′のσP 値の和が0.45以上
になるものであればいずれでもよく、特に制限されると
ころはない。また、式(I)中のR0 は、水素原子又は
炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基
等)を表す。
【0010】本発明において用いられる一般式(I)で
示される官能基を含有する共重合体成分としては、下記
一般式(II)で示すものが挙げられる。 一般式(II)
【化4】 〔上記式(II)中、Zは−COO−、−OCO−、−O
−、−CO−、
【化5】 −CONHCOO−、−CONHCONH−、CH2 C
OO−、CH2 OCO−、
【化6】 を表す。Yは、−Z− と −W0 を直接結合する又は
連結する有機残基を表す。さらに
【化7】
【化8】 と−W0 を直接結合してもよい。−W0 は一般式(I)
で示される官能基を表す。a1 ,a2 は互いに同じでも
異なってもよく、各々、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表
す。〕
【0011】一般式(II)を更に詳細に説明する。好ま
しくは、Zは
【化9】 を表す。但し、r1 は水素原子、炭素数1〜8の置換さ
れてもよいアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−
シアノエチル基、2−メトキシエチル基、2−ヒドロキ
シエチル基、3−ブロモプロピル基等)、炭素数7〜9
の置換されてもよいアラルキル基(例えばベンジル基、
フェネチル基、3−フェニルプロピル基、クロロベンジ
ル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、メトキシ
ベンジル基、クロロ−メチル−ベンジル基、ジブロモベ
ンジル基等)、置換されてもよいアリール基(例えばフ
ェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、メトキ
シフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、
クロロ−メチル−フェニル基等)等が挙げられる。
【0012】Yは連結する直接結合か、−Z−と−W0
を連結する有機残基を表す。Yが連結する有機残基を表
す場合、この連結基はヘテロ原子を介していてもよい炭
素−炭素結合を表し(ヘテロ原子としては、酸素原子、
イオウ原子、窒素原子を示す)、例えば
【化10】 等の結合単位の単独又は組合わせの構成より成るもので
ある(但しr2 ,r3 ,r4 ,r5 ,r6 は、各々前記
のr1 と同一の内容を表す)。
【0013】a1 ,a2 は同じでも異なってもよく、水
素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子
等)、シアノ基、炭化水素基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、メトキ
シカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、
ブトキシカルボニルメチル基等の置換されてもよい炭素
数1〜12のアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等
のアラルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、
クロロフェニル基等のアリール基等)を表す。
【0014】更に又、一般式(II)中の
【化11】
【化12】 と−W0 を直接連結させてもよい。
【0015】以下に本発明の一般式(I)で表される官
能基を含有する重合体成分の具体例を示す。但し、本発
明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、例
(a−1)〜(a−36)中、aは−H 又は−CH3
を表す。またRは−H又は−Cm H2m+1(mは1〜4の
整数)を表す。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【0016】本発明の樹脂〔A〕における一般式(I)
で示される官能基を含有する重合体成分は、該樹脂が共
重合体である場合には、全共重合体中の50〜99重量
%、特に60〜95重量%であることが好ましい。ま
た、該樹脂の重合体の分子量は103 〜106 、特に3
×103 〜5×10 5 であることが好ましい。
【0017】更に、本発明の樹脂〔A〕は、一般式
(I)で示される官能基含有の重合体成分と共に、加熱
又は光照射によって架橋反応をする官能基含有の重合体
成分を含有する。それらの官能基としては、後述の樹脂
〔B〕中に含有される架橋反応を示す官能基(熱及び/
又は光硬化性の官能基;硬化性官能基と略記する場合も
ある)と同様の官能基を挙げることができる。樹脂
〔A〕における、該硬化性官能基を含有する重合体成分
の含有量は、樹脂〔A〕中の好ましくは1〜30重量
%、より好ましくは3〜20重量%である。
【0018】本発明の一般式(I)で表される官能基を
有する重合体は、従来公知の合成方法によって合成する
ことができる。即ち、一般式(I)で表される官能基
と、重合性二重結合基を分子内に含有する単量体(例え
ば一般式(II)の繰り返し単位に相当する単量体)を重
合反応する方法及び一般式(I)の官能基を含有する低
分子化合物と、該低分子化合物と化学反応する官能基を
含有する重合体成分を含有する高分子化合物とを反応さ
せる(即ち高分子反応)ことで合成する方法が可能であ
る。上記した単量体合成あるいは高分子反応による合成
においてのカルボン酸エステル化反応は、例えば日本化
学会編、新実験化学講座第14巻、「有機化合物の合成
と反応」p1000(1978年)丸善(株)刊、に記
載の方法に従って行なうことができる。
【0019】本発明において、一般式(I)の官能基含
有の重合体に該硬化性官能基の群から選択される官能基
を少なくとも1種含有させる方法として、一般式(I)
の官能基を含有する重合体に低分子量の硬化性官能基含
有化合物を高分子反応で導入する方法、又は該官能基を
1種又はそれ以上含有する1種又はそれ以上の(官能基
を含有する共重合成分に相当する)単量体と前記した一
般式(II)の繰り返し単位に相当する単量体とを共重合
反応する方法( 単量体合成) 等が用いられる。
【0020】前者の高分子反応は、従来公知の方法をそ
のまま用いることができ、例えば、日本化学会編,新実
験化学講座,第14巻,「有機化合物の合成と反応
〔I〕〜〔V〕」,(1978年)丸善(株)刊、岩倉
義男,栗田恵輔著「反応性高分子」等の総説引例の公知
文献等に詳細に記載されている。
【0021】後者の単量体合成する方法に用いる、該硬
化性官能基を含有する共重合成分に相当する単量体とし
ては、樹脂〔A〕における一般式(I)の官能基を含有
する重合体成分(例えば一般式(II)に相当する化合
物)と共重合し得る、該硬化性官能基を含有するビニル
系化合物を挙げることができる。このようなビニル系化
合物は、例えば高分子学会編「高分子データ・ハンドブ
ック〔基礎編 」培風館(1986年刊)等に記載され
ている。具体的には、アクリル酸、α及び/又はβ置換
アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α−アセトキシ
メチル体、α−(2−アミノ)エチル体、α−クロロ
体、α−ブロモ体、α−フロロ体、α−トリブチルシリ
ル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロモ体、α
−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ体等)、
メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エステル類、
イタコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アルケニルカ
ルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチル−2−
ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−ヘキセ
ン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイン酸、
マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド類、ビニ
ルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビ
ニルスルホン酸、ビニルホスホ酸、ジカルボン酸塩類の
ビニル基又はアリル基の半エステル誘導体、及びこれら
のカルボン酸又はスルホン酸のエステル誘導体、アミド
誘導体の置換基中に該架橋性官能基を含有する化合物等
が挙げられる。
【0022】次に、本発明に用いられる樹脂〔B〕につ
いて詳しく説明する。該樹脂〔B〕は、熱及び/又は光
によって架橋反応を行なう硬化性樹脂であり、好ましく
は、前記した樹脂〔A〕中の官能基と架橋反応を行なう
ものであり、以下に説明する「熱及び/又は光硬化性官
能基(硬化性官能基と略記する場合もある)」を含有す
るものであれば、いずれでもよい。これらの硬化性官能
基は樹脂〔A〕中にも含有されることは、既に説明し
た。
【0023】本発明の硬化性官能基のうちの光硬化性官
能基としては、例えば乾英夫,永松元太郎,「感光性高
分子」(講談社,1977年)、角田隆弘,「新感光性
樹脂」(印刷学会出版部,1981年)、G.E.Green an
d B.P.Strark, J.Macro.Sci.Revs. Macro. Chem., C2
1(2), 187〜273頁(1981〜82年)、C.
G.Roffey「Photopolymerization of Surface Cortings
」, A.Wiley Interscience Pub. (1982年刊)等
の総説に引例された官能基、化合物等を用いることがで
きる。
【0024】また本発明における硬化性官能基のうち、
「熱硬化性官能基」は、例えば遠藤剛,「熱硬化性高分
子の精密化(C.M.C(株),1986年刊)、原崎
勇次「最新バインダー技術便覧」第II−I章(総合技術
センター,1985年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の
合成・設計と新用途開発」(中部経営開発センター出版
部,1985年刊)、大森英三「機能性アクリル系樹
脂」(テクノシステム,1985年刊)等の総説に引例
の官能基を挙げることができる。
【0025】具体的には以下に示す解離性の水素を有す
る官能基(官能基A群)、該A群と化学反応し結合する
官能基(B群)又は重合性二重結合基等が挙げられる。
解離性の水素原子を有する官能基としては、例えば−O
H基、−SH基、−NH2 基、−NHR1 基〔R1 は炭
化水素基を表し、例えば炭素数1〜10の置換されても
よいアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、2
−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−シアノ
エチル基)、炭素数4〜8の置換されてもよいシクロア
ルキル基(例えばシクロヘプチル基、シクロヘキシル基
等)、炭素数7〜12の置換されてもよいアラルキル基
(例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロ
ピル基、クロロベンジル基、メチルベンジル基、メトキ
シベンジル基等)、置換されてもよいアリール基(例え
ばフェニル基、トリル基、シリル基、クロロフェニル
基、ブロモフェニル基、メトキシフェニル基、ナフチル
基等)が挙げられる〕、−COOH基、−PO3 H2 基
等が挙げられる。
【0026】B群の解離性の水素を有する官能基と結合
する官能基としては、例えば
【化22】 −CHNHCH2 OR2 〔R2 は水素原子又は炭素数1
〜8のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等)を表
す〕、−N=C=O基及び
【化23】 {a3 ,a4 は、各々水素原子、ハロゲン原子(例えば
塩素原子、臭素原子等)又は炭素数1〜4のアルキル基
(例えばメチル基、エチル基等)を表す}等を挙げると
こができる。これら官能基間の化学結合により架橋構造
を形成する。例えば下記表−1のA群及びB群から各々
少なくとも1種組合わされる。
【0027】
【表1】
【0028】重合性二重結合基として、具体的には
【化24】 等を挙げることができる。
【0029】本発明の「熱/光硬化性官能基」を含有す
る単量体の例としては、前記した「式(II)で示される
重合体成分」に相当する単量体と共重合体し得る単量体
中の置換基中に該硬化性官能基を含有するものであれば
いずれでもよい。本発明の「熱/光硬化性官能基」を含
有する共重合体成分の具体例として、以下に繰り返し単
位(b−1)〜(b−30)を挙げて例示する。
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】
【0030】更に具体的には、下記一般式(III)で示さ
れる単量体を共重合体成分として、その総量で30重量
%以上含有する(メタ)アクリル系共重合体を樹脂
〔B〕の例として挙げることができる。 一般式(III)
【化34】 一般式(III)において、Uは、水素原子、ハロゲン原子
(例えば塩素原子、臭素原子)、シアノ基又は炭素数1
〜4のアルキル基を表す。R12は、炭素数1〜18の置
換されていてもよいアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシ
ル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基
等)、炭素数2〜18の置換されていてもよいアルケニ
ル基(例えばビニル基、アリル基、イソプロペニル基、
ブテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル
基等)、炭素数7〜12の置換されていてもよいアラル
キル基(例えばベンジル基、フェネチル基、メトキシベ
ンジル基、エトキシベンジル基、メチルベンジル基
等)、炭素数5〜8の置換さていてもよいシクロアルキ
ル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シ
クロヘプチル基等)、置換されていてもよいアリール基
(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、エトキ
シフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基
等)等を表す。
【0031】樹脂〔B〕において、「架橋し得る(架橋
性)官能基を含有する共重合体成分」は、樹脂〔B〕中
0.5〜40モル%が好ましい。樹脂〔B〕の重量平均
分子量は好ましくは1×103 〜1×105 であり、よ
り好ましくは5×103 〜5×104 である。
【0032】本発明に用いる樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の
使用量の割合は、一般に樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の用い
る割合は5〜80対95〜20(重量比)であり、好ま
しくは10〜50対90〜50(重量比)である。また
樹脂〔A〕と樹脂〔B〕の総量は画像受理層全組成物量
100重量部中10〜90重量部である。
【0033】本発明の結着樹脂は、樹脂〔A〕及び樹脂
〔B〕に加え、さらに架橋剤を含有してもよい。本発明
に用いられる架橋剤としては、通常架橋剤として用いら
れる化合物を使用することができる。具体的には、山下
晋三, 金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1
981年)、高分子学会編「高分子データハンドブック
基礎編」培風館(1986年)等に記載されている化
合物等を用いることができる。例えば、有機シラン系化
合物(例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシラン
カップリング剤等)、ポリイソシアナート系化合物(例
えばトルイレンジイソシアナート、o−トルイレンジイ
ソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ト
リフェニルメタントリイソシアナート、ポリメチレンポ
リフェニルイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシア
ナート、イソホロンジイソシアナート、高分子ポリイソ
シアナート等)、ポリオール系化合物(例えば、1,4
−ブタンジオール、ポリオキシプロピレングリコール、
ポリオキシアルキレングリコール、1,1,1−トリメ
チロールプロパン等)、ポリアミン系化合物(例えば、
エチレンジアミン、γ−ヒドロキシルプロピル化エチレ
ンジアミン、フェニレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、N−アミノエチルピペラジン、変性脂肪族ポリア
ミン類等)、ポリエポキシ基含有化合物及びエポキシ樹
脂(例えば、垣内弘編「新エポキシ樹脂」昭晃堂(19
85年刊)、橋本邦之編著「エポキシ樹脂」日刊工業新
聞社(1969年刊)等に記載された化合物類)、メラ
ミン樹脂(例えば三輪一郎,松永秀夫編著「ユリア・メ
ラミン樹脂」日刊工業新聞社(1969年刊)等に記載
された化合物類)、ポリ(メタ)アクリレート系化合物
(例えば、大河原信,三枝武夫,東海敏延編「オリゴマ
ー」講談社(1979年刊)、大森英三「機能性アクリ
ル系樹脂」テクノシステム(1985年刊)等に記載さ
れた化合物類が挙げられ、具体的には、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ベンタ
エリスリトールポリアクリレート、ビスフェノールA−
ジグリシジルエーテルジアクリレート、オリゴエステル
アクリレート:これらのメタクリレート体等がある)等
を挙げることができる。本発明に用いられる架橋剤の使
用量は、画像受理層に用いる全樹脂量に対し0.5〜3
0重量%、特に1〜10重量%であることが好ましい。
【0034】本発明では、画像受理層中での架橋反応を
促進させるために、樹脂〔A〕、樹脂〔B〕に必要に応
じて反応促進剤を添加してもよい。架橋反応が官能基間
の化学結合を形成する反応様式の場合には、例えば有機
酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、ベンゼンスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸等)等が挙げられる。架橋反応
が重合性反応様式の場合には、重合開始剤(過酸化物、
アゾビス系化合物等が挙げられ、好ましくは、アゾビス
系重合開始剤である)、多官能性重合性基含有の単量体
(例えばビニルメタクリレート、アリルメタクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、ジビニルコハク酸エステ
ル、ジビニルアジピン酸エステル、ジアリルコハク酸エ
ステル、2−メチルビニルメタクリレート、ジビニルベ
ンゼン等)等が挙げられる。
【0035】更に本発明では、本発明の樹脂〔A〕,樹
脂〔B〕以外の他の樹脂を併用させることもできる。そ
れらの樹脂としては、例えば、アルキッド樹脂、ポリブ
チラール樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢ビ共
重合体、スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ア
クリレートブタジエン樹脂、アルカン酸ビニル樹脂等が
挙げられる。具体的には、栗田隆治・石渡次郎、高分
子、第17巻、第278頁(1968年)、宮本晴視、
武井秀彦、イメージング、1973(No. 8)第9頁等
の総説に引例の公知材料等が挙げられる。本発明に係る
樹脂と公知の樹脂とは任意の割合で混合することができ
るが、全樹脂量中に本発明の官能基成分の含有量が1〜
95重量%、好ましくは5〜90重量%含有されている
必要がある。全樹脂量中の上記含有量が1重量%より少
ないと、得られた平版印刷用原版は、不感脂化液・浸し
水による不感脂化処理により生ずる親水性が充分でな
く、印刷時の汚れが発生する。一方、90重量%により
多いと、複写時の画像形成性が良くなく、且つ印刷時の
画像受理層の被膜強度が弱くなり耐久性が劣化する。
【0036】本発明の結着樹脂は、画像受理層形成物を
塗布した後架橋される。架橋を行なうためには、例え
ば、乾燥条件を高温及び/又は長時間とするか、又は塗
布溶剤の乾燥後、更に加熱処理することが好ましい。例
えば60℃〜120℃で5〜120分間処理する。
【0037】また、光架橋性樹脂を用いた場合は、塗布
した後に、電子線、X線、紫外線あるいはプラズマ光照
射することにより架橋され、乾燥中のみならず、その前
あるいは後でもいずれでもよく、上記乾燥条件の加熱に
より反応はより促進する。上述の反応促進材を併用する
と、より穏やかな条件で処理することができる。
【0038】本発明の樹脂〔A〕は、不感脂化処理によ
り親水性基が発現することにより、非画像部の親水性を
より良好にする作用を有する。更に本発明の樹脂はその
原版において、架橋構造を重合体の少なくとも一部に有
するので、親水性を保持したまま、不感脂化処理により
生成した親水性基含有の樹脂が水溶性となり画像部から
溶出してゆくことを防止する作用(すなわち、耐久性)
を有するものである。従って、非画像部の親水性が樹脂
中に生成される親水性基によって、より一層高められる
効果が向上し且つ持続性が向上することとなった。そし
て印刷機の大型化あるいは印圧の変動等印刷条件が厳し
くなった場合でも、地汚れのない鮮明な画質の印刷物を
多数枚印刷することが可能となる。
【0039】本発明の画像受理層の他の構成成分とし
て、無機顔料が使用され、該無機顔料として、例えばカ
オリンクレー、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ等が挙げられる。画
像受理層中の結着樹脂/顔料の割合は材料の種類及び顔
料の場合は更に粒径によって異なるが、一般に重量比で
1/(0.5〜5)、好ましくは1/(0.8〜2.
5)程度が適当である。
【0040】その他画像受理層には、膜強度をより向上
させるために架橋剤を添加してもよい。架橋剤として
は、通常用いられる塩化アンモニウム、有機過酸化物、
金属石けん、有機シラン、ポリウレタンの架橋剤、エポ
キシ樹脂の硬化剤等を用いることができる。具体的に
は、山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成
社刊(1981年)等に記載のものもを使用できる。
【0041】本発明に使用される支持体としては、上質
紙、湿潤強化紙、ポリエステルフィルムのようなプラス
チックフィルム、アルミ板のような金属板等が挙げられ
る。
【0042】本発明では支持体と画像受理層との間に耐
水性及び層間接着性を向上する目的で中間層を、また画
像受理層とは反対の支持体面にカール防止を目的として
バックコート層(裏面層)を設けることができる。ここ
で中間層はアクリル樹脂、エチレン−ブタジエン共重合
体、メタアクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のエマルジョン型樹脂、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル等の溶剤型樹脂、前述のような水溶性樹脂等の少
なくとも1種を主成分として構成さるが、必要に応じて
無機顔料や耐水化剤を添加することができる。バックコ
ート層の構成も中間層とほぼ同様である。
【0043】PPC製版として用いられる場合には、本
発明の印刷原版の地汚れをいっそう低減するため、印刷
原版としての体積固有抵抗が1010〜1013Ωcmとな
るように、更に画像受理層、中間層及び/又はバックコ
ート層に誘電剤を添加することができる。誘電剤として
は無機系のものでも有機系のものでもよく、無機系のも
のではNa,K,Li,Mg,Zn,Co,Ni等の1
価又は多価金属の塩が、また有機系のものではポリビニ
ルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリ
ル樹脂変性四級アンモニウム塩等の高分子カチオン導電
剤や高分子スルホン酸塩のような高分子アニオン誘電剤
が挙げられる。これらの導電剤の添加量は各層に使用さ
れるバインダー量の3〜40重量%、好ましくは5〜2
0重量%である。
【0044】本発明の直描型平版印刷用原版を作るには
一般に、支持体の一方の面に、必要あれば中間層成分を
含む水溶液を塗布乾燥して中間層を形成後、画像受理層
成分を含む水溶液を塗布乾燥して画像受理層を形成し、
更に必要あれば他方の面にバックコート層成分を含む水
溶液を塗布乾燥してバックコート層を形成すればよい。
なお画像受理層、中間層、バックコート層の各付着量
は、それぞれ1〜30g/m2 、5〜20g/m2 が適
当である。
【0045】本発明の直描型平版印刷用原版を用いた印
刷版の作成は、上記した構成の直描型平版印刷用原版
に、公知技術により画像を形成・定着して製版した後、
不感脂化液で表面処理して非画像部を不感脂化した後、
印刷版として平版印刷に供せられる。
【0046】一般式(I)で示される官能基と熱及び/
又は光硬化性官能基を含有する本発明の結着樹脂を不感
脂化する(即ち親水性の付与)方法としては、カルボニ
ル基に容易に求核反応する親水性基含有の化合物を有す
る溶液(水溶液あるいは水溶性有機溶媒の混合溶液)で
処理することによって達成される。一般式(I)で示さ
れる官能基に求核置換反応する親水性化合物としては、
パーソン(Pearson )等の求核定数n〔R. G .Pearson,
H. Sobel, J. Songstad,J. Amer. Chem. Soc., 9
0,319(1968)〕が5.5以上の値を有する置
換基を含有し、且つ蒸留水100重量部中に、1重量部
以上溶解する親水性化合物が挙げられる。具体的な化合
物としては、例えばヒドラジン、ヒドロキシルアミン、
亜硫酸塩(アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム
塩、亜鉛塩等)、チオ硫酸塩等が挙げられ、また、分子
内にヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、ホス
ホノ基、アミノ基から選ばれた少なくとも1つの極性基
を含有するメルカプト化合物、ヒドラジド化合物、スル
フィン酸化合物、第1級アミン化合物あるいは第2級ア
ミン化合物等が挙げられる。
【0047】例えばメルカプト化合物として、2−メル
カプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン、N−
メチル−2−メルカプトエチルアミン、N−(2−ヒド
ロキシエチル)2−メルカプトエチルアミン、チオグリ
コール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、メルカプト
ベンゼンジカルボン酸、2−メルカプトエタンスルホン
酸、2−メルカプトエチルホスホン酸、メルカプトベン
ゼンスルホン酸、2−メルカプトプロピオニルアミノ酢
酸、2−メルカプト−1−アミノ酢酸、1−メルカプト
プロピオニルアミノ酢酸、1,2−ジメルカプトプロピ
オニルアミノ酢酸、2,3−ジヒドロキシプロピルメル
カプタン、2−メチル−2−メルカプト−1−アミノ酢
酸等を、スルフィン酸化合物として2−ヒドロキシエチ
ルスルフィン酸、3−ヒドロキシプロパンスルフィン
酸、4−ヒドロキシブタンスルフィン酸、カルボキシベ
ンゼンスルフィン酸、ジカルボキシベンゼンスルフィン
酸等を、ヒドラジド化合物として2−ヒドラジノエタン
スルホン酸、4−ヒドラジノブタンスルホン酸、ヒドラ
ジノベンゼンスルホン酸、ヒドラジノベンゼンジスルホ
ン酸、ヒドラジノ安息香酸、ヒドラジノベンゼンジカル
ボン酸等を、第1級あるいは第2級アミン化合物とし
て、例えばN−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−ジ
(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリ(2
−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2,3
−ジヒドロキシプロピル)アミン、N,N−ジ(2,3
−ジヒドロキシプロピル)アミン、2−アミノプロピオ
ン酸、アミノ安息香酸、アミノピリジン、アミノベンゼ
ンジカルボン酸、2−ヒドロキシエチルモルホリン、2
−カルボキシエチルモルホリン、3−カルボキシピペラ
ジン等を挙げることができる。
【0048】これらの求核性化合物を結着樹脂を処理す
るための処理液に含有させて用いるこれら処理液中の該
求核性化合物の存在量は0.1モル/リットル〜10モ
ル/リットルで、好ましくは0.5モル/リットル〜5
モル/リットルである。処理の条件は、温度15℃〜6
0℃で浸漬時間は10秒〜5分間が好ましい。該処理液
は、上記した求核性化合物及びpH調整剤以外に、他の
化合物を含有してもよい。例えば水に可溶性の有機溶媒
を、水100重量部中に1〜50重量部含有してもよ
い。このような水に可溶性の有機溶媒としては、例えば
アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、プロパギルアルコール、ベンジルアルコール、フェ
ネチルアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエ
チルケトン、アセトフェノン等)、エーテル類 (ジオ
キサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、テトラヒドロピラン等)、アミド類(ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、エステ
ル類(酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸エチル等)等が挙
げられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いても
よい。また、界面活性剤を水100重量部中に0.1〜
20重量部含有してもよい。界面活性剤としては、従来
公知のアニオン性、カチオン性あるいはノニオン性の各
界面活性剤が挙げられる。例えば、堀口博「新界面活性
剤」三共出版(株)、(1975年刊)、小田良平、寺
村一広「界面活性剤の合成とその応用」槇書店(198
0年刊)等に記載される化合物を用いることができる。
本発明の範囲は、上記した具体的化合物に限定されるも
のではない。
【0049】
【実施例】以下に本発明の実施例を例示するが、本発明
の内容がこれらに限定されるものではない。 樹脂〔A〕の合成例1:樹脂〔A−1〕 下記構造の単量体(M−1)83.5g、グリシジルメ
タクリレート15g、アクリル酸1.5g及びトルエン
200gの混合溶液を窒素気流下に温度70℃に加温し
た。攪拌下にアゾビスイソブチロニトリル(以下A.I.B.
N.と略記する)1.0gを加え4時間反応し、更にA.I.
B.N. 0.4gを加えて3時間反応した。得られた重合
体〔A−1〕の重量平均分子量は、6×104 であっ
た。 単量体(M−1)
【化35】 樹脂〔A−1〕
【化36】
【0050】樹脂〔A〕の合成例2:樹脂〔A−2〕 下記構造の単量体(M−2)90g、グリシジルメタク
リレート5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5
g、及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下に
温度70℃に加温した。攪拌下に、A.I.B.N. 1.5g
を加え5時間反応し、更にA.I.B.N. 0.5gを加えて
3時間反応した。得られた重合体〔A−2〕の重量平均
分子量は5.3×104 であった。 単量体(M−2)
【化37】 樹脂〔A−2〕
【化38】
【0051】樹脂〔A〕の合成例3:樹脂〔A−3〕 グリシジルメタクリレート20g、下記構造の単量体
(M−3)80g、ジビニルベンゼン2.0g及びトル
エン200gの混合溶液を窒素気流下に温度70℃に加
温した。攪拌下にアゾビスイソバレロニトリル(以下A.
B.V.N.と略記する)1.5gを加え4時間反応した。更
にA.B.V.N.を0.5g加え4時間反応した。得られた重
合体〔A−3〕の重量平均分子量は1.5×105 であ
った。 単量体(M−3)
【化39】 樹脂〔A−3〕
【化40】
【0052】樹脂〔A〕の合成例4〜16:樹脂〔A−
4〕〜〔A−16〕 樹脂〔A−1〕の合成例と同様にして、下記表−2の各
重合体を合成した。得られた各重合体〔A−4〕〜〔A
−16〕の重量平均分子量は5×104 〜7×104 で
あった。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】樹脂〔A〕の合成例17〜24:〔A−1
7〕〜〔A−24〕 樹脂〔A−3〕の合成例において、ジビニルベンゼン2
gの代わりに、下記表−3の多官能性単量体を用いた他
は、〔A−3〕の合成例と同様にして重合体を合成し
た。得られた重合体の重量平均分子量は8×104 〜2
×105 の範囲であった。
【0059】
【表7】
【0060】実施例1 上質紙の一方の面に裏面層、他方の面に中間層が設けら
れた支持体の中間層の上に、樹脂〔A−1〕30g(固
形分量として)、下記構造の樹脂〔B−1〕10g、酸
化亜鉛50gおよびトルエン150gの混合物をボール
ミル中で2時間分散し、更にこれに無水フタル酸0.3
g及びo−クロロフェノール0.005gを加え5分間
分散した。このようにして得られた分散物を乾燥付着量
が18g/m2 となるようにワイヤーバーで塗布し、1
00℃で30秒間乾燥後、更に140℃で1時間加熱し
て平版印刷用原版を作製した。 樹脂〔B−1〕
【化41】 この原版を、下記処方に調製した不感脂化処理液(E−
1)中に20秒間浸した後水洗した。 不感脂化処理液(E−1) モノエタノールアミン 50g ベンジルアルコール 10g エマルボンT−20(東邦化学(株)製) 1g を蒸留水1リットルに溶解し、水酸化カリウムでpH1
3.0に調整した。
【0061】これに蒸留水2μlの水滴を載せ、形成さ
れた水との接触角をゴニオメーターで測定したところ、
0°であった。尚、不感脂化処理前の接触角は98°で
あった。このことは、本発明の原版の画像受理層の非画
像部が、親油性から親水性に変化したことを示す(通
常、印刷時に非画像部が印刷地汚れ、点状汚れ等を発生
しない親水化の度合は、水との接触角で20°以下であ
ることが必要である)。
【0062】次に、市販のPPCで製版し、得られた原
版を上記と同様の条件で不感脂化処理を行ない、印刷版
を得た。得られた印刷版の画像部の濃度は1.0以上で
あり非画像部の地カブリもなく、画像部の画質も鮮明で
あった。これをオフセット印刷機(桜井製作所(株)製
オリバー52型)にかけ、上質紙上に印刷した。500
0枚を越えても印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の
画質に問題を生じなかった。更に上記原版を用いて、環
境条件を30℃、80%RHとして市販のPPCで製版
したところ、得られた印刷版の画像は、画像部の濃度は
1.0以上有り、非画像部の地カブリもなく、画像部の
画質も鮮明であった。これを上記と同様に印刷したとこ
ろ、5000枚を印刷しても問題なかった。以上の如
く、本原版は高温多湿の条件下でもPPC製版で画質を
劣化させなかった。
【0063】実施例2〜11 実施例1において、樹脂〔A−1〕30gの代わりに、
下記表−4の樹脂〔A〕を各々30g用いた他は実施例
1と同様にして、各原版を作製した。
【0064】
【表8】
【0065】これら各原版を、実施例1と同様に操作し
て、製版、印刷を行った。得られた各印刷版の画像部の
濃度は1.0以上であり、非画像部の地カブリもなく、
画像部の画質も鮮明であった。これをオフセット印刷機
(桜井製作所(株)製オリバー52型)にかけ、上質紙
上に印刷した。5000枚を越えても印刷物の非画像部
の地汚れ及び画像部の画質に問題を生じなかった。更に
上記各原版を用いて、環境条件を30℃、80%RHと
して市販のPPCで製版したところ、得られた印刷版の
画像は、画像部の濃度は1.0以上有り、非画像部の地
カブリもなく、画像部の画質も鮮明であった。これを上
記と同様に印刷したところ、5000枚を印刷しても問
題なかった。以上の如く、これらの原版は高温多湿の条
件下でもPPC製版で画質を劣化させなかった。
【0066】実施例12〜21 上質紙の一方の面に裏面層および他方の面に中間層が設
けられた支持体の中間層の上に、下記表−5の樹脂
〔B〕5gと、下記表−6の樹脂〔A〕35g(固形分
量として)、酸化亜鉛10gおよびトルエン100gの
混合物を、ホモジナイザー(日本精機(株)製)中、回
転数6×103 r.p.m.で5分間分散した。更に、これに
下記表−6の架橋用化合物を加え回転数1×103 r.p.
m.で1分間分散した後、得られた分散物を乾燥付着量が
18g/m2 となるようにワイヤーバーで塗布し、14
0℃で1時間乾燥し、平版印刷用原版を作製した。
【0067】
【表9】
【0068】
【表10】
【0069】
【表11】
【0070】この原版を、実施例1と同様に操作して、
製版、印刷を行った。得られた印刷版の画像部の濃度は
1.0以上であり、非画像部の地カブリもなく、画像部
の画質も鮮明であった。これをオフセット印刷機(桜井
製作所(株)製オリバー52型)にかけ、上質紙上に印
刷した。5000枚を越えても印刷物の非画像部の地汚
れ及び画像部の画質に問題を生じなかった。更に上記原
版を用いて、環境条件を30℃、80%RHとして市販
のPPCで製版したところ、得られた印刷版の画像は、
画像部の濃度は1.0以上有り、非画像部の地カブリも
なく、画像部の画質も鮮明であった。これを上記と同様
に印刷したところ、5000枚を印刷しても問題なかっ
た。
【0071】実施例22〜26 下記表−7の各樹脂〔B〕8g、下記表−8の各樹脂
〔A〕各32g(固形分量として)、シリカゲル5g、
アルミナ5g及びトルエン80gの混合物をボールミル
中で2時間分散し、更に、下記表−8の架橋用化合物を
加えて10分間分散した。得られた分散物を乾燥付着量
が18g/m2 となるようにワイヤーバーで塗布し、指
触乾燥後、140℃で1時間加熱することにより、平版
印刷用原版を作製した。
【0072】
【表12】
【0073】
【表13】
【0074】
【表14】
【0075】この原版を、不感脂化処理液として、下記
処方で挑戦した不感脂化処理液(E−2)を用いた他
は、樹脂1と同様に操作して製版、印刷を行った。 不感脂化処理液(E−2) 亜硫酸ナトリウム 52g ニューコールB4SN(日本乳化剤(株)製) 3g ベンジルアルコール 80g これらを蒸留水で溶解し、全量を1リットルとした後、
水酸化ナトリウムでpH13.0に調整した。得られた
印刷版の画像部の濃度は1.0以上であり、非画像部の
地カブリもなく、画像部の画質も鮮明であった。これを
オフセット印刷機(桜井製作所(株)製オリバー52
型)にかけ、上質紙上に印刷した。5000枚を越えて
も印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題を
生じなかった。更に上記原版を用いて、環境条件を30
℃、80%RHとして市販のPPCで製版したところ、
得られた各印刷版とも、非画像部の水との接触角は10
°以下で充分に親水化されていた。また、印刷枚数は5
000枚でも印刷物の印刷画質は、地カブリもなく鮮明
な画像で良好であった。
【0076】実施例27 実施例1において樹脂〔A−1〕、樹脂〔B−1〕の代
わりに樹脂〔A−14〕33g及び下記構造の樹脂〔B
−17〕7gを用いた他は、実施例1と同様にして原版
を作製した。 樹脂〔B−17〕
【化42】 この材料を400W高圧水銀灯で30cmの所から3分
間光照射した後、暗所で20℃、65%RHの条件下で
24時間放置することにより、平版印刷用原版を作製し
た。これを実施例1と同様に製版したところ、得られた
印刷版の濃度は1.2以上で画質は鮮明であった。更
に、エッチング処理をして印刷機で印刷したところ、5
000枚印刷後の印刷物は非画像部のカブリがなく、画
像も鮮明であった。
【0077】実施例28〜39 下記表−9の求核性化合物0.5モル、有機溶媒100
gおよびニューコールB4SN(日本乳化剤(株)製)
3gに蒸留水を加え1リットルとした後、各混合物のp
Hを13.0に調整して不感脂化処理液とした。実施例
1〜25で作製した各印刷用原版を温度40℃で上記処
理液に1分間浸して不感脂化処理をし、次いで実施例1
と同様の印刷条件で印刷した。得られた印刷版の濃度は
1.0以上で、画質は鮮明であった。また5000枚印
刷後の印刷物の画質は、地カブリのない鮮明な画像のも
のであった。
【0078】
【表15】
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、画像受理性に優れた、
経時変化しない直描型平版印刷用原版が得られる。ま
た、印刷特性が非常に良好な印刷版が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に画像受理層を有し、該画像受
    理層の結着樹脂が下記樹脂〔A〕の少なくとも1種及び
    下記樹脂〔B〕の少なくとも1種を含有し、且つ必要に
    応じて架橋剤を有して成る直描型平版印刷用原版を、画
    像形成後、該画像受理層の非画像部を少なくともパーソ
    ンの求核定数nが5.5以上の値を有する置換基含有の
    親水性化合物を含有する処理液で不感脂化処理すること
    により印刷版とすることを特徴とする直描型平版印刷版
    の製造方法。 樹脂〔A〕;下記一般式(I)で示される官能基を有す
    る重合体成分の少なくとも1種と、熱及び/又は光硬化
    性官能基含有の重合体成分の少なくとも1種とを含有し
    てなる樹脂一般式(I) 【化1】 〔ただし、上記式(I)において、−X,−X′は、少
    なくとも一方が電子吸引基であり、−X,−X′のHa
    mmet σP の値の和が0.45以上であるならば、
    同じでも異なっていても良く、R0 は、水素原子又は炭
    素数1〜6のアルキル基を表す〕 樹脂〔B〕;熱及び/又は光硬化性樹脂
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