JPH05201163A - 直描型平版印刷版の製造方法 - Google Patents

直描型平版印刷版の製造方法

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JPH05201163A
JPH05201163A JP1112892A JP1112892A JPH05201163A JP H05201163 A JPH05201163 A JP H05201163A JP 1112892 A JP1112892 A JP 1112892A JP 1112892 A JP1112892 A JP 1112892A JP H05201163 A JPH05201163 A JP H05201163A
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JP
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resin
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acid
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JP1112892A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kato
栄一 加藤
Akihisa Oda
晃央 小田
Hiroshi Tashiro
宏 田代
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直描型平版印刷版の製法、特に平版印刷用原
版の画像受理層形成用組成物及び不感脂化処理方法を改
良する。 【構成】 導電性支持体上に画像受理層を設けてなり、
該画像受理層が結着樹脂として−COOCH(X)
(X′)(X,X′は少なくとも一方が電子吸引基であ
り、両者のHammet σP 値の和が0.45以上で
ある)で示される官能基を有する重合体成分を含有する
樹脂を含有して成り、該原版に画像を形成後、該画像受
理層の非画像部を少なくともパーソンの求核定数nが
5.5以上の値を有する置換基含有親水性化合物を含有
する処理液で不感脂化処理し印刷版とすることを特徴と
する。本発明による印刷版は、過酷な条件で保管しても
安定で、且つ親水化処理時には短時間で容易に親水性を
発現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷版、詳しくは
事務用印刷原版として好適な直描型平版印刷版の製法に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、事務用印刷原版としては、支持体
上に画像受理層を有する直描型平版印刷用原版が広く用
いられている。このような印刷原版に製版、即ち画像形
成を行うには、一般に画像受理層に油性インキを手書き
により描画するか、タイプライター、インクジェット方
式あるいは転写型感熱方式で印字する方法が採用されて
いる。その他、普通紙電子写真複写機(PPC)を用い
て、帯電、露光及び現像の工程を経て、感光体上に形成
したトナー画像を画像受理層に転写定着する方法も近年
使われ始めた。いずれにしても、製版後の印刷原版は、
不感脂化液(いわゆるエッチ液)で表面処理して非画像
部を不感脂化した後、印刷版として平版印刷に供せられ
る。
【0003】従来の直描型平版印刷用原版は、紙等の支
持体の一面に裏面層が、他面に中間層を介して表面層と
して画像受理層が設けられていた。裏面層又は中間層は
PVA、澱粉等の水溶性樹脂及び合成樹脂エマルジョン
等の水分散性樹脂及び耐水化剤で形成されている。この
ような直描型平版印刷用原版の代表例は、米国特許第2
532865号明細書に記載されるように、画像受理層
をPVAのような水溶性樹脂バインダー、シリカ、炭酸
カルシウム等のような無機顔料及びメラミン・ホルムア
ルデヒド樹脂初期縮合物のような耐水化剤を主成分とし
て構成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして得られた従来の印刷版は、印刷耐久性を向上す
るために耐水化剤の添加量を多くしたり、疎水性樹脂を
使用したりして疎水性を増大させると、耐刷性は向上す
るが親水性が低下し、印刷汚れが発生し、一方、親水性
を良くすると耐水性が劣化し、耐刷性が低下するという
問題があった。特に30℃以上の高温使用環境下では、
オフセット印刷に使用する浸し水に表面層(画像受理
層)が溶解し、耐刷性の低下及び印刷汚れの両者が発生
するなど大きな欠点があった。更に、平版印刷用原版は
油性インキ等を画像部として画像受理層に描画するもの
であり、この画像受理層と油性インキの結着性が良くな
ければ、たとえ非画像部の親水性が充分で上記の如き印
刷汚れが発生しなくても、印刷時に画像部の油性インキ
が欠落してしまい、結果として耐刷性が低下してしまう
という問題もあった。
【0005】本発明は以上のような直描型平版印刷版の
有する問題点を解決するものである。本発明の目的は、
オフセット原版として全面一様な地汚れは勿論、点状の
地汚れも発生させない不感脂化性の優れた直描型平版印
刷版の製造方法を提供することである。本発明の他の目
的は、画像部の油性インキと画像受理層との接着性が向
上し、且つ印刷において印刷枚数が増加しても非画像部
の親水性が充分保たれ、地汚れの発生しない、高耐刷力
を有する直描型平版印刷版の製造方法を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を、支
持体上に画像受理層を有し、該画像受理層の結着樹脂が
下記一般式(I)で示される官能基を有する重合体成分
の少なくとも1種を含有する樹脂を少なくとも1種含有
して成る直描型平版印刷用原版を画像形成した後、該画
像受理層の非画像部を少なくともパーソンの求核定数n
が5.5以上の値を有する置換基含有の親水性化合物を
含有する処理液で不感脂化処理することにより印刷版と
することを特徴とする直描型平版印刷版の製造方法によ
り解決するものである。 一般式(I)
【化2】 〔ただし、上記式(I)において、−X,−X′は、少
なくとも一方が電子吸引基であり、−X,−X′のHa
mmet σP の値の和が0.45以上であるならば、
同じでも異なっていても良く、R0 は水素原子又は炭素
数1〜6のアルキル基を表す〕 本発明において、上記一般式(I)で示される官能基を
有する重合体成分の少なくとも1種を含有する樹脂が予
め架橋されているものであってもよく、この場合は親水
性処理液と反応して親水性を発現した際に、該樹脂は耐
水性を有するので好ましい。また、本発明の上記一般式
(I)で示される官能基を有する重合体成分の少なくと
も1種を含有する樹脂が、更に熱及び/又は光で硬化反
応を起こす官能基を少なくとも1種含有する樹脂であっ
てもよい。
【0007】
【作用】本発明は直描型平版印刷用原版の画像受理層の
結着樹脂の少なくとも一部に、上記一般式(I)で示さ
れる官能基を少なくとも一種含有する樹脂を有し、好ま
しくは該樹脂は一部が架橋されていること、及び求核反
応性の親水性化合物を少なくとも1種含有する処理液で
処理することにより、親水性化合物を樹脂に導入できる
ものであり、これにより結着樹脂が親水性を発現できる
と同時に、このとき親水性を有しつつ水に対して不溶も
しくは難溶であることを特徴としている。これにより本
発明による平版印刷版は、原画に対して忠実な複写画像
を再現し、非画像部の親水性が良好であるため地汚れも
発生せず、画像受理層の平滑性及び静電特性が良好であ
り、更に耐刷力が優れているという利点を有する。
【0008】本発明に係る画像受理層の結着樹脂が親水
化されるメカニズムを下記反応式(1)に示す。反応式
(1)では、求核性が優れた求核反応性の親水性化合物
により、迅速に置換反応を受ける。ただし、この反応
は、−X,−X′のHammetのσP 値の和が0.4
5以上で有効であり、0.45未満の場合は、充分な反
応性を得られない。
【化3】 即ち、本発明では、直描型平版印刷版とするために非画
像部をエッチング処理する際に、従来のものより大気中
の水分との反応を抑えつつ、求核反応性の親水性化合物
を用いることで、更に飛躍的に反応性を向上させること
ができた。以上のようなメカニズムにより、親水性基を
導入し、親水化されることを特徴としている。
【0009】本発明の、一般式(I)で示される官能基
を含有する共重合成分を少なくとも含有する樹脂を更に
詳細に説明する。上記一般式(I)中に示される−X,
−X′は、少なくとも一方が電子吸引基であり、−X,
−X′のHammetのσP 値の和が0.45以上であ
ればよい。ここで言う電子吸引基の例としては、例えば
アシル基、アロイル基、ホルミル基、アルコキシカルボ
ニル基、フェノキシカルボニル基、アルキルスルホニル
基、アロイルスルホニル基、ニトロ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、ハロゲン化アルキル基、カルバモイル基等が
挙げられる。HammetのσP 値は、通常置換基の電
子吸引・供与の度合いを見積もる指標として用いられて
おり、+側に大きいほど強い電子吸引基として扱われ
る。各置換基に対する具体的な数値については、稲本直
樹著「ハメット則−構造と反応性」丸善(1984年
刊)等に記載されている。また、この系におけるHam
metのσP 値は加成性が成り立つと考えられ、−X,
−X′の両方が電子吸引基である必要はない。従って、
一方例えば−Xが電子吸引基である場合、他方の−X′
の置換基は、−X,−X′のσP 値の和が0.45以上
になるものであればいずれでもよく、特に制限されると
ころはない。また、式(I)中のR0 は、水素原子又は
炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ぺンチル基、ヘキシル基
等)を表す。
【0010】本発明の画像受理層において用いられる一
般式(I)で示される官能基を含有する共重合体成分と
しては、下記一般式(II)で示すものが挙げられる。 一般式(II)
【化4】 〔上記式(II)中、Zは−COO−、−OCO−、−O
−、−CO−、
【化5】 −CONHCOO−、−CONHCONH−、CH2 C
OO−、CH2 OCO−、
【化6】 を表す。Yは、−Z− と −W0 を直接結合する又は
連結する有機残基を表す。さらに
【化7】
【化8】 と−W0 を直接結合してもよい。−W0 は一般式(I)
で示される官能基を表す。a1 ,a2 は互いに同じでも
異なってもよく、各々、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表
す。〕
【0011】一般式(II)を更に詳細に説明する。好ま
しくは、Zは
【化9】 を表す。但し、r1 は水素原子、炭素数1〜8の置換さ
れてもよいアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−
シアノエチル基、2−メトキシエチル基、2−ヒドロキ
シエチル基、3−ブロモプロピル基等)、炭素数7〜9
の置換されてもよいアラルキル基(例えばベンジル基、
フェネチル基、3−フェニルプロピル基、クロロベンジ
ル基、ブロモベンジル基、メチルベンジル基、メトキシ
ベンジル基、クロロ−メチル−ベンジル基、ジブロモベ
ンジル基等)、置換されてもよいアリール基(例えばフ
ェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、メトキ
シフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、
クロロ−メチル−フェニル基等)等が挙げられる。
【0012】Yは連結する直接結合か、−Z−と−W0
を連結する有機残基を表す。Yが連結する有機残基を表
す場合、この連結基はヘテロ原子を介していてもよい炭
素−炭素結合を表し(ヘテロ原子としては、酸素原子、
イオウ原子、窒素原子を示す)、例えば
【化10】 等の結合単位の単独又は組合わせの構成より成るもので
ある(但しr2 ,r3 ,r4 ,r5 ,r6 は、各々前記
のr1 と同一の内容を表す)。
【0013】a1 ,a2 は同じでも異なってもよく、水
素原子、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子
等)、シアノ基、炭化水素基(例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキ
シカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、メトキ
シカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、
ブトキシカルボニルメチル基等の置換されてもよい炭素
数1〜12のアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等
のアラルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、
クロロフェニル基等のアリール基等)を表す。
【0014】更に又、一般式(II)中の
【化11】
【化12】 と−W0 を直接連結させてもよい。
【0015】以下に本発明の一般式(I)で表される官
能基を含有する重合体成分の具体例を示す。但し、本発
明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、例
(a−1)〜(a−36)中、aは−H 又は−CH3
を表す。Rは水素原子又は−Ch H2h+1(hは1〜4の
整数)を表す。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【0016】以上のような本発明の一般式(I)で表さ
れる官能基を有する重合体成分を含有する樹脂は、従来
公知の合成方法によって合成することができる。即ち、
一般式(I)で表される官能基と、重合性二重結合基を
分子内に含有する単量体(例えば一般式(II)の繰り返
し単位に相当する単量体)を重合反応する方法及び一般
式(I)の官能基を含有する低分子化合物と、該低分子
化合物と化学反応する官能基を含有する重合体成分を含
有する高分子化合物とを反応させる(即ち高分子反応)
ことで合成する方法が可能である。上記した単量体合成
あるいは高分子反応による合成においてのカルボン酸エ
ステル化反応は、例えば日本化学会編、新実験化学講座
第14巻、「有機化合物の合成と反応」p1000(1
978年)丸善(株)刊、に記載の方法に従って行なう
ことができる。
【0017】本発明の樹脂における一般式(I)で示さ
れる官能基を含有する重合体成分は、該樹脂が共重合体
である場合には、全共重合体中の50〜99重量%、特
に60〜95重量%であることが好ましい。また、該樹
脂の重合体の分子量は103 〜106 、特に3×103
〜5×10 5 であることが好ましい。
【0018】本発明の樹脂は更に、直描型平版印刷用原
版において、少なくともその一部分が架橋されていても
よい。かかる樹脂としては、製版工程における画像受理
層形成物塗布時に予め架橋されている樹脂を用いてもよ
いし、あるいは一般式(I)の官能基と熱及び/又は光
で硬化反応を起こすような架橋性官能基を含有する樹脂
を用いて平版印刷用原版製造工程中(例えば乾燥工程)
に架橋させてもよい。更にこれらを併用してもよい。
【0019】重合体の一部分が予め架橋された樹脂(重
合体中に架橋構造を有する重合体)を結着樹脂として用
いる場合には、該樹脂中に含有される前記(I)式の官
能基が不感脂化処理をして親水性を発現したときに、酸
性及びアルカリ性の水溶液に対して難溶又は不溶性であ
る樹脂が好ましい。具体的には、蒸留水に対する溶解度
が、20〜25℃の温度において好ましくは50重量%
以下、より好ましくは20重量%以下の溶解性を示すも
のである。
【0020】重合体中に架橋構造を導入する方法として
は、通常知られている方法を利用することができる。即
ち、上記式(I)の官能基を含有する単量体の重合反応
において多官能性単量体(重合性官能基を2個以上含有
する単量体)あるいは多官能性オリゴマーを共存させて
重合することにより分子間に架橋を行う方法、及び重合
体中に架橋反応を進行する官能基を含有させ、しかる後
に上記式(I)の基を含有する化合物と高分子反応させ
架橋する方法である。
【0021】具体的には、多官能性単量体を本発明の一
般式(I)の官能基を少なくとも1種含有する単量体と
ともに重合する方法、あるいは該多官能性単量体を一般
式(I)の官能基を導入できる極性基(例えば
【化22】 等)を含有する単量体とともに重合して共重合体とした
後、一般式(I)の官能基を含有した低分子化合物を高
分子反応により導入する方法によって、本発明の樹脂を
製造することができる。
【0022】該重合性官能基として具体的には、
【化23】 等を挙げることができるが、上記の重合性官能基を2個
以上有する単量体は、これらの重合性官能基の同一のも
のあるいは異なったものを2個以上有した単量体であれ
ばよい。
【0023】重合性官能基を2個以上有した単量体の具
体例は、例えば同一の重合性官能基を有する単量体とし
て、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン等のスチレ
ン誘導体:多価アルコール(例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール♯200,♯400,♯60
0、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタ
ン、ペンタエリスリトール等)又は、ポリヒドロキシフ
ェノール(例えばヒドロキノン、レゾルシン、カテコー
ル及びそれらの誘導体)のメタクリル酸、アクリル酸又
はクロトン酸のエステル類、ビニルエーテル類又はアリ
ルエーテル類:二塩基性酸(例えばマロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン
酸、フタル酸、イタコン酸等)のビニルエステル類、ア
リルエステル類、ビニルアミド類又はアリルアミド類:
ポリアミン(例えばエチレンジアミン、1,3−プロピ
レンジアミン、1,4−ブチレンジアミン等)とビニル
基を含有するカルボン酸(例えば、メタクリル酸、アク
リル酸、クロトン酸、アリル酢酸等)との縮合体などが
挙げられる。
【0024】また、異なる重合性官能基を有する多官能
性単量体又はオリゴマーとして、例えばビニル基を含有
するカルボン酸〔例えばメタクリル酸、アクリル酸、メ
タクリロイル酢酸、アクリロイル酢酸、メタクリロイル
プロピオン酸、アクリロイルプロピオン酸、イタコニロ
イル酢酸、イタコニロイルプロピオン酸、カルボン酸無
水物等とアルコール又はアミンの反応体(例えばアリル
オキシカルボニルプロピオン酸、アリルオキシカルボニ
ル酢酸、2−アリルオキシカルボニル安息香酸、アリル
アミノカルボニルプロピオン酸等)等のビニル基を含有
したエステル誘導体又はアミド誘導体(例えばメタクリ
ル酸ビニル、アクリル酸ビニル、イタコン酸ビニル、メ
タクリル酸アリル、アクリル酸アリル、イタコン酸アリ
ル、メタクリロイル酢酸ビニル、メタクリロイルプロピ
オン酸ビニル、メタクリロイルプロピオン酸アリル、メ
タクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルエステル、ア
クリル酸ビニルオキシカルボニルメチルオキシカルボニ
ルエチルエステル、N−アリルアクリルアミド、N−ア
リルメタクリルアミド、N−アリルイタコン酸アミド、
メタクリロイルプロピオン酸アリルアミド等)又はアミ
ノアルコール類(例えばアミノエタノール、1−アミノ
プロパノール、1−アミノブタノール、1−アミノヘキ
サノール、2−アミノブタノール等)とビニル基を含有
したカルボン酸との縮合体などが挙げられる。
【0025】本発明に用いることのできる2個以上の重
合性官能基を有する単量体あるいはオリゴマーは、全単
量体の20重量%以下、好ましくは15重量%以下用い
て重合し、予め架橋された樹脂を形成することができ
る。
【0026】一方、架橋反応を進行する官能基を含有さ
せた重合体を高分子反応で架橋する方法では、該官能基
は、分子間で化学反応を生じ化学結合を形成し得るもの
であればいずれでもよい。即ち、縮合反応、付加反応等
による分子間の結合あるいは重合反応による架橋等を熱
及び/又は光によって生じさせる反応様式を利用するこ
とができる。具体的には、解離性の水素原子を有する官
能基{例えば−COOH基、−PO3 H2 基、
【化24】 〔RI は脂肪族基を表し、好ましくは置換されてもよい
炭素数1〜12の直鎖状又は分岐状アルキル基(例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ジ
クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメ
チル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル
基、ヒドロキシエチル基、3−クロロプロピル基等)又
は−ORII基(RIIはRI の基と同一の内容を表す)を
表す〕、−OH基、−SH基、−NH・RIII 基(R
III は水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基を表す)}と、
【化25】 シランカップリング基等の群れから各々選ばれた官能基
の組合わせを少なくとも1組含有する場合、あるいは−
CONHCH2 ORIV(RIVは水素原子又はメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素
数1〜6のアルキル基を表す)又は重合性二重結合基等
が挙げられる。該重合性二重結合基としては具体的に
は、前記の重合性官能基の具体例として挙げたものを挙
げることができる。
【0027】更には、例えば、遠藤剛「熱硬化性高分子
の精密化」,C. M. C (株)(1986年刊)、原崎勇
次「最新バインダー技術便覧」第II−1章,総合技術セ
ンター(1985年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の合
成・設計と新用途開発」中部経営開発センター出版部
(1985年刊)、大森英三「機能性アクリル系樹脂」
テクノシステム(1985年刊)、乾英夫, 永松元太郎
「感光性高分子」講談社(1977年刊)、角田隆弘
「新感光性樹脂」印刷学会出版部(1981年刊)、G.
E.Green and B.P.Star, R.J. Macro. Sci. Revs. Macr
o. Chem.,C21(2), 187〜273頁(1981
〜82年)、C.G.Roffey「Photopolymerization of Sur
face Cortings 」, A.Wiley Interscience Pub. (19
82年刊)等の総説に引例された官能基、化合物等を用
いることができる。
【0028】これらの架橋性官能基は、一般式(I)で
示される官能基と共に、一つの共重合体成分中に含有さ
れてもよいし、式(I)の官能基を含有する共重合体成
分とは別個の共重合体成分中に含有されてもよい。
【0029】これらの架橋性官能基を含有する共重合体
成分に相当する単量体の具体的なものとしては、例えば
前記一般式(II)の重合体成分と共重合し得る該官能基
を含有するビニル系化合物であればよい。このようなビ
ニル系化合物は、例えば高分子学会編「高分子データ・
ハンドブック〔基礎編 」培風館(1986年刊)等に
記載されている。具体的には、アクリル酸、α及び/又
はβ置換アクリル酸(例えばα−アセトキシ体、α−ア
セトキシメチル体、α−(2−アミノ)エチル体、α−
クロロ体、α−ブロモ体、α−フロロ体、α−トリブチ
ルシリル体、α−シアノ体、β−クロロ体、β−ブロモ
体、α−クロロ−β−メトキシ体、α,β−ジクロロ体
等)、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸半エステ
ル類、イタコン酸半アミド類、クロトン酸、2−アルケ
ニルカルボン酸類(例えば2−ペンテン酸、2−メチル
−2−ヘキセン酸、2−オクテン酸、4−メチル−2−
ヘキセン酸、4−エチル−2−オクテン酸等)、マレイ
ン酸、マレイン酸半エステル類、マレイン酸半アミド
類、ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼンスルホ
ン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホ酸、ジカルボン
酸塩類のビニル基又はアリル基の半エステル誘導体、及
びこれらのカルボン酸又はスルホン酸のエステル誘導
体、アミド誘導体の置換基中に該架橋性官能基を含有す
る化合物等が挙げられる。本発明の樹脂における「架橋
性官能基を含有する共重合体成分」の割合は、該結着樹
脂全量中好ましくは1〜60重量%である。より好まし
くは、5〜40重量%である。
【0030】かかる本発明の樹脂には、架橋反応を促進
させるために、必要に応じて、反応促進剤を添加しても
よい。例えば、酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、フェノール、
クロロフェノール、ブロモフェノール、シアノフェノー
ル等)、過酸化物、アゾビス系化合物、架橋剤、増感
剤、光重合性単量体等が挙げられる。
【0031】架橋剤としては、通常架橋剤として用いら
れる化合物を使用することができる。具体的には、山下
晋三, 金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1
981年)、高分子学会編「高分子データハンドブック
基礎編」培風館(1986年)等に記載されている化
合物等を用いることができる。例えば、通常用いられる
有機シラン、ポリウレタン、ポリイソシアナートの如き
架橋剤、エポキシ樹脂、メラミン樹脂の如き硬化剤等を
用いることができる。光架橋反応性の官能基を含有する
場合には、前記した感光性樹脂に関する総説に引例され
た化合物等を用いることができる。例えばアリルエステ
ル基、シンナモイルエステル基、ジメチルマレンイミド
基等を有する化合物が挙げられる。
【0032】画像受理層中で架橋構造を有する結着樹脂
は、本発明の樹脂を製造する際に上記した方法により架
橋構造を形成させる方法、あるいは一般式(I)で示さ
れる官能基とともに上記したような熱及び/又は光で硬
化反応を起こす架橋性官能基を含有する樹脂を用いて、
画像受理層を形成する過程あるいは不感脂化処理前の加
熱及び/又は光照射の過程等で架橋することもできる。
通常は、熱硬化処理で架橋を行なうのが好ましい。この
熱硬化処理は従来の感光体作製時の乾燥条件を厳しくす
ることにより行なうことができる。例えば、60℃〜1
20℃で5分〜120分間処理すればよい。上述の反応
促進剤を併用すると、より穏やかな条件で処理すること
が可能となる。
【0033】以上で説明した本発明に供される結着樹脂
と共に、従来公知の樹脂も併用することができる。例え
ば、前記した如きシリコーン樹脂、アルキッド樹脂、酢
酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエ
ン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられ、具体的には、栗田
隆治・石渡次郎、高分子、第17巻、第278頁(19
68年)、宮本晴視、武井秀彦、イメージング、197
3(No. 8)第9頁等の総説に引例の公知材料等が挙げ
られる。本発明に係る樹脂と公知の樹脂とは任意の割合
で混合することができるが、全樹脂量中に本発明の官能
基成分の含有量が1〜95重量%、好ましくは5〜90
重量%含有されている必要がある。
【0034】以上の本発明の結着樹脂は、不感脂化処理
により親水性基が発現することにより、非画像部の親水
性をより良好にする作用を有する。更に本発明の原版に
おいて、結着樹脂が架橋構造を重合体の少なくとも一部
に有するものでは、親水性を保持したまま、不感脂化処
理により生成した親水性基含有の樹脂が水溶性となり画
像部から溶出してゆくことを防止する作用、すなわち耐
水性をも有するものである。従って、非画像部の親水性
が樹脂中に生成される親水性基によって、より一層高め
られる効果が向上し且つ持続性が向上することとなっ
た。あるいは印刷機の大型化あるいは印圧の変動等印刷
条件が厳しくなった場合でも、地汚れのない鮮明な画質
の印刷物を多数枚印刷することが可能となる。
【0035】本発明の画像受理層の他の構成成分とし
て、無機顔料が使用され、該無機顔料として、例えばカ
オリンクレー、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、
酸化亜鉛、硫酸バリウム、アルミナ等が挙げられる。画
像受理層中の結着樹脂/顔料の割合は材料の種類及び顔
料の場合は更に粒径によって異なるが、一般に重量比で
1/(0.5〜5)、好ましくは1/(0.8〜2.
5)程度が適当である。
【0036】その他画像受理層には、膜強度をより向上
させるために架橋剤を添加してもよい。架橋剤として
は、通常用いられる塩化アンモニウム、有機過酸化物、
金属石けん、有機シラン、ポリウレタンの架橋剤、エポ
キシ樹脂の硬化剤等を用いることができる。具体的に
は、山下晋三、金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成
社刊(1981年)等に記載のものを使用できる。
【0037】本発明に使用される支持体としては、上質
紙、湿潤強化紙、ポリエステルフィルムのようなプラス
チックフィルム、アルミ板のような金属板等が挙げられ
る。
【0038】本発明では支持体と画像受理層との間に耐
水性及び層間接着性を向上する目的で中間層を、また画
像受理層とは反対の支持体面にカール防止を目的として
バックコート層(裏面層)を設けることができる。ここ
で中間層はアクリル樹脂、エチレン−ブタジエン共重合
体、メタアクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のエマルジョン型樹脂、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル等の溶剤型樹脂、前述のような水溶性樹脂等の少
なくとも1種を主成分として構成さるが、必要に応じて
無機顔料や耐水化剤を添加することができる。バックコ
ート層の構成も中間層とほぼ同様である。
【0039】PPC製版として用いられる場合には、本
発明の印刷原版の地汚れをいっそう低減するため、印刷
原版としての体積固有抵抗が1010〜1013Ωcmとな
るように、更に画像受理層、中間層及び/又はバックコ
ート層に誘電剤を添加することができる。誘電剤として
は無機系のものでも有機系のものでもよく、無機系のも
のではNa,K,Li,Mg,Zn,Co,Ni等の1
価又は多価金属の塩が、また有機系のものではポリビニ
ルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリ
ル樹脂変性四級アンモニウム塩等の高分子カチオン導電
剤や高分子スルホン酸塩のような高分子アニオン誘電剤
が挙げられる。これらの導電剤の添加量は各層に使用さ
れるバインダー量の3〜40重量%、好ましくは5〜2
0重量%である。
【0040】本発明の直描型平版印刷用原版を作るには
一般に、支持体の一方の面に、必要あれば中間層成分を
含む水溶液を塗布乾燥して中間層を形成後、画像受理層
成分を含む水溶液を塗布乾燥して画像受理層を形成し、
更に必要あれば他方の面にバックコート層成分を含む水
溶液を塗布乾燥してバックコート層を形成すればよい。
なお画像受理層、中間層、バックコート層の各付着量
は、それぞれ1〜30g/m2 、5〜20g/m2 が適
当である。
【0041】本発明の直描型平版印刷用原版を用いた印
刷版の作成は、上記した構成の直描型平版印刷用原版
に、公知技術により画像を形成・定着して製版した後、
不感脂化液で表面処理して非画像部を不感脂化した後、
印刷版として平版印刷に供せられる。
【0042】本発明に供される不感脂化処理は、画像受
理層の結着樹脂の不感脂化反応による。すなわち、、一
般式(I)で示される官能基含有の本発明の画像受理層
の結着樹脂を不感脂化する(即ち親水性の付与)方法と
しては、カルボニル基に容易に求核反応する親水性基含
有の化合物を有する溶液(水溶液あるいは水溶性有機溶
媒の混合溶液)で処理することによって達成される。一
般式(I)で示される官能基に求核置換反応する親水性
化合物としては、パーソン(Pearson )等の求核定数n
〔R. G .Pearson, H. Sobel, J. Songstad,J. Amer. Ch
em. Soc., 90,319(1968)〕が5.5以上の
値を有する置換基を含有し、且つ蒸留水100重量部中
に、1重量部以上溶解する親水性化合物が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えばヒドラジン、ヒドロキ
シルアミン、亜硫酸塩(アンモニウム塩、ナトリウム
塩、カリウム塩、亜鉛塩等)、チオ硫酸塩等が挙げら
れ、また、分子内にヒドロキシル基、カルボキシル基、
スルホ基、ホスホノ基、アミノ基から選ばれた少なくと
も1つの極性基を含有するメルカプト化合物、ヒドラジ
ド化合物、スルフィン酸化合物、第1級アミン化合物あ
るいは第2級アミン化合物等が挙げられる。
【0043】例えばメルカプト化合物として、2−メル
カプトエタノール、2−メルカプトエチルアミン、N−
メチル−2−メルカプトエチルアミン、N−(2−ヒド
ロキシエチル)2−メルカプトエチルアミン、チオグリ
コール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、メルカプト
ベンゼンジカルボン酸、2−メルカプトエタンスルホン
酸、2−メルカプトエチルホスホン酸、メルカプトベン
ゼンスルホン酸、2−メルカプトプロピオニルアミノ酢
酸、2−メルカプト−1−アミノ酢酸、1−メルカプト
プロピオニルアミノ酢酸、1,2−ジメルカプトプロピ
オニルアミノ酢酸、2,3−ジヒドロキシプロピルメル
カプタン、2−メチル−2−メルカプト−1−アミノ酢
酸等を、スルフィン酸化合物として2−ヒドロキシエチ
ルスルフィン酸、3−ヒドロキシプロパンスルフィン
酸、4−ヒドロキシブタンスルフィン酸、カルボキシベ
ンゼンスルフィン酸、ジカルボキシベンゼンスルフィン
酸等を、ヒドラジド化合物として2−ヒドラジノエタン
スルホン酸、4−ヒドラジノブタンスルホン酸、ヒドラ
ジノベンゼンスルホン酸、ヒドラジノベンゼンジスルホ
ン酸、ヒドラジノ安息香酸、ヒドラジノベンゼンジカル
ボン酸等を、第1級あるいは第2級アミン化合物とし
て、例えばN−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−ジ
(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、トリ(2
−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2,3
−ジヒドロキシプロピル)アミン、N,N−ジ(2,3
−ジヒドロキシプロピル)アミン、2−アミノプロピオ
ン酸、アミノ安息香酸、アミノピリジン、アミノベンゼ
ンジカルボン酸、2−ヒドロキシエチルモルホリン、2
−カルボキシエチルモルホリン、3−カルボキシピペラ
ジン等を挙げることができる。
【0044】これらの求核性化合物を結着樹脂を処理す
るための処理液に含有させて用いる。これら処理液中の
該求核性化合物の存在量は0.1モル/リットル〜10
モル/リットルで、好ましくは0.5モル/リットル〜
5モル/リットルである。処理の条件は、温度15℃〜
60℃で浸漬時間は10秒〜5分間が好ましい。該処理
液は、上記した求核性化合物及びpH調整剤以外に、他
の化合物を含有してもよい。例えば水に可溶性の有機溶
媒を、水100重量部中に1〜50重量部含有してもよ
い。このような水に可溶性の有機溶媒としては、例えば
アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、プロパギルアルコール、ベンジルアルコール、フェ
ネチルアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエ
チルケトン、アセトフェノン等)、エーテル類 (ジオ
キサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、テトラヒドロピラン等)、アミド類(ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、エステ
ル類(酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸エチル等)等が挙
げられ、これらは単独又は2種以上を混合して用いても
よい。また、界面活性剤を水100重量部中に0.1〜
20重量部含有してもよい。界面活性剤としては、従来
公知のアニオン性、カチオン性あるいはノニオン性の各
界面活性剤が挙げられる。例えば、堀口博「新界面活性
剤」三共出版(株)、(1975年刊)、小田良平、寺
村一広「界面活性剤の合成とその応用」槇書店(198
0年刊)等に記載される化合物を用いることができる。
本発明の範囲は、上記した具体的化合物に限定されるも
のではない。
【0045】
【実施例】以下に本発明の実施例を例示するが、本発明
の内容がこれらに限定されるものではない。なお、本発
明の画像受理層に用いる一般式(I)の官能基を有する
結着樹脂を樹脂〔A〕と称する。 樹脂〔A〕の合成例1 樹脂〔A−1〕 下記構造の単量体(M−1)83.5g、グリシジルメ
タクリレート15g、アクリル酸1.5g及びトルエン
200gの混合溶液を窒素気流下に温度70℃に加温し
た。攪拌下にアゾビスイソブチロニトリル(以下A.I.B.
N.と略記する)1.0gを加え4時間反応し、更にA.I.
B.N. 0.4gを加えて3時間反応した。得られた重合
体〔A−1〕の重量平均分子量は、6×104 であっ
た。 単量体(M−1)
【化26】 樹脂〔A−1〕
【化27】
【0046】樹脂〔A〕の合成例2:樹脂〔A−2〕 下記構造の単量体(M−2)90g、グリシジルメタク
リレート5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5
g及びトルエン200gの混合溶液を、窒素気流下に温
度70℃に加温した。攪拌下に、A.I.B.N. 1.5gを
加え5時間反応し、更にA.I.B.N. 0.5gを加えて3
時間反応した。得られた重合体〔A−2〕の重量平均分
子量は5.3×104 であった。 単量体(M−2)
【化28】 樹脂〔A−2〕
【化29】
【0047】樹脂〔A〕の合成例3:樹脂〔A−3〕 グリシジルメタクリレート20g、下記構造の単量体
(M−3)80g、ジビニルベンゼン2.0g及びトル
エン200gの混合溶液を窒素気流下に温度70℃に加
温した。攪拌下にアゾビスイソバレロニトリル(以下A.
B.V.N.と略記する)1.5gを加え4時間反応した。更
にA.B.V.N.を0.5g加え4時間反応した。得られた重
合体〔A−3〕の重量平均分子量は1.5×105 であ
った。 単量体(M−3)
【化30】 樹脂〔A−3〕
【化31】
【0048】樹脂の合成例4〜16:樹脂〔A−4〕〜
〔A−16〕 樹脂〔A−1〕の合成例と同様にして、下記表−1の各
重合体を合成した。得られた重合体〔A−4〕〜〔A−
16〕の重量平均分子量は5×104 〜7×104 であ
った。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0049】樹脂の合成例17〜24:樹脂〔A−1
7〕〜〔A−24〕 樹脂〔A−3〕の合成例において、ジビニルベンゼン2
gの代わりに、下記表−2の多官能性単量体を用いた他
は〔A−3〕の合成例と同様にして各重合体を合成し
た。得られた重合体〔A−17〕〜〔A−24〕の重量
平均分子量は8×104 〜2×105 の範囲であった。
【0050】
【表6】
【0051】実施例1 上質紙の一方の面に裏面層、他方の面に中間層が設けら
れた支持体の中間層の上に、樹脂〔A−1〕40g(固
形分量として)、酸化亜鉛50gおよびトルエン150
gの混合物をボールミル中で2時間分散し、更にこれに
無水フタル酸0.3g及びo−クロロフェノール0.0
05gを加え5分間分散した。このようにして得られた
分散物を乾燥付着量が18g/m2 となるようにワイヤ
ーバーで塗布し、100℃で30秒間乾燥後、更に14
0℃で1時間加熱して平版印刷用原版を作製した。この
原版を、下記処方に調製した不感脂化処理液(E−1)
中に20秒間浸した後水洗した。 不感脂化処理液(E−1) モノエタノールアミン 50g ベンジルアルコール 10g エマルボンT−20(東邦化学(株)製) 1g を蒸留水1リットルに溶解し、水酸化カリウムでpH1
3.0に調整した。これに蒸留水2μlの水滴を載せ、
形成された水との接触角をゴニオメーターで測定したと
ころ、0°であった。尚、不感脂化処理前の接触角は9
8°であった。このことは、本発明の原版の画像受理層
の非画像部が、親油性から親水性に変化したことを示す
(通常、印刷時に非画像部が印刷地汚れ、点状汚れ等を
発生しない親水化の度合は、水との接触角で20°以下
であることが必要である)。次に、市販のPPCで製版
し、得られた原版を上記と同様の条件で不感脂化処理を
行ない、印刷版を得た。得られた印刷版の画像部の濃度
は1.0以上であり非画像部の地カブリもなく、画像部
の画質も鮮明であった。これをオフセット印刷機(桜井
製作所(株)製オリバー52型)にかけ、上質紙上に印
刷した。5000枚を越えても印刷物の非画像部の地汚
れ及び画像部の画質に問題を生じなかった。更に上記原
版を用いて、環境条件を30℃、80%RHとして市販
のPPCで製版したところ、得られた印刷版の画像は、
画像部の濃度は1.0以上有り、非画像部の地カブリも
なく、画像部の画質も鮮明であった。これを上記と同様
に印刷したところ、5000枚を印刷しても問題なかっ
た。以上の如く、本原版は高温多湿の条件下でもPPC
製版で画質を劣化させなかった。
【0052】実施例2〜11 実施例1において、樹脂〔A−1〕40gの代わりに、
下記表−3の樹脂〔A〕を各々40g用いた他は実施例
1と同様にして、各原版を作製した。
【表7】
【0053】これら各原版を、実施例1と同様に操作し
て、製版、印刷を行った。得られた各印刷版の画像部の
濃度は1.0以上であり、非画像部の地カブリもなく、
画像部の画質も鮮明であった。これをオフセット印刷機
(桜井製作所(株)製オリバー52型)にかけ、上質紙
上に印刷した。5000枚を越えても印刷物の非画像部
の地汚れ及び画像部の画質に問題を生じなかった。更に
上記各原版を用いて、環境条件を30℃、80%RHと
して市販のPPCで製版したところ、得られた印刷版の
画像は、画像部の濃度は1.0以上有り、非画像部の地
カブリもなく、画像部の画質も鮮明であった。これを上
記と同様に印刷したところ、5000枚を印刷しても問
題なかった。以上の如く、これらの原版は高温多湿の条
件下でもPPC製版で画質を劣化させなかった。
【0054】実施例12〜21 上質紙の一方の面に裏面層および他方の面に中間層が設
けられた支持体の中間層の上に、下記表−4の樹脂
〔A〕40g(固形分量として)、酸化亜鉛10gおよ
びトルエン100gの混合物を、ホモジナイザー(日本
精機(株)製)中、回転数6×103 r.p.m.で5分間分
散した。更に、これに下記表−4の架橋用化合物を加え
回転数1×103 r.p.m.で1分間分散した後、得られた
分散物を乾燥付着量が18g/m2 となるようにワイヤ
ーバーで塗布し、140℃で1時間乾燥し、平版印刷用
原版を作製した。
【表8】 この原版を、実施例1と同様に操作して、製版、印刷を
行った。得られた印刷版の画像部の濃度は1.0以上で
あり、非画像部の地カブリもなく、画像部の画質も鮮明
であった。これをオフセット印刷機(桜井製作所(株)
製オリバー52型)にかけ、上質紙上に印刷した。50
00枚を越えても印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部
の画質に問題を生じなかった。更に上記原版を用いて、
環境条件を30℃、80%RHとして市販のPPCで製
版したところ、得られた印刷版の画像は、画像部の濃度
は1.0以上有り、非画像部の地カブリもなく、画像部
の画質も鮮明であった。これを上記と同様に印刷したと
ころ、5000枚を印刷しても問題なかった。
【0055】実施例22〜26 下記表−5の各樹脂〔A〕各40g(固形分量とし
て)、シリカゲル5g、アルミナ5g及びトルエン80
gの混合物をボールミル中で2時間分散し、更に、下記
表−5の架橋用化合物を加えて10分間分散した。得ら
れた分散物を乾燥付着量が18g/m2 となるようにワ
イヤーバーで塗布し、指触乾燥後、140℃で1時間加
熱することにより、平版印刷用原版を作製した。
【表9】
【0056】この原版を、不感脂化処理液として、下記
処方で調製した不感脂化処理液(E−2)を用いた他
は、実施例1と同様に操作して製版、印刷を行った。 不感脂化処理液(E−2) 亜硫酸ナトリウム 52g ニューコールB4SN(日本乳化剤(株)製) 3g ベンジルアルコール 80g これらを蒸留水で溶解し、全量を1リットルとした後、
水酸化ナトリウムでpH13.0に調整した。得られた
印刷版の画像部の濃度は1.0以上であり、非画像部の
地カブリもなく、画像部の画質も鮮明であった。これを
オフセット印刷機(桜井製作所(株)製オリバー52
型)にかけ、上質紙上に印刷した。5000枚を越えて
も印刷物の非画像部の地汚れ及び画像部の画質に問題を
生じなかった。更に上記原版を用いて、環境条件を30
℃、80%RHとして市販のPPCで製版したところ、
得られた各印刷版とも、非画像部の水との接触角は10
°以下で充分に親水化されていた。また、印刷枚数は5
000枚でも印刷物の印刷画質は、地カブリもなく鮮明
な画像で良好であった。
【0057】実施例27 実施例1において樹脂〔A−1〕40gの代わりに樹脂
〔A−14〕を40g用いた他は、実施例1と同様にし
て原版を作製した。この材料を400W高圧水銀灯で3
0cmの所から3分間光照射した後、暗所で20℃、6
5%RHの条件下で24時間放置することにより、平版
印刷用原版を作製した。これを実施例1と同様に製版し
たところ、得られた印刷版の濃度は1.2以上で画質は
鮮明であった。更に、エッチング処理をして印刷機で印
刷したところ、5000枚印刷後の印刷物は非画像部の
カブリがなく、画像も鮮明であった。
【0058】実施例28〜39 実施例1〜21で作成した各印刷用原版を用い、下記表
−6の求核性化合物0.5モル、有機溶媒100gおよ
びニューコールB4SN(日本乳化剤(株)製)3gに
蒸留水を加え1リットルとした後、各混合物のpHを1
3.0に調整した。各原版を温度40℃で上記処理液に
1分間浸して不感脂化処理をし、次いで実施例1と同様
の印刷条件で印刷した。
【表10】 得られた各印刷版の濃度は1.0以上で、画質は鮮明で
あった。また5000枚印刷後の印刷物の画質は、いず
れも地カブリのない鮮明な画像のものであった。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、画像受理性に優れた、
経時変化しない直描型平版印刷用原版が得られる。ま
た、印刷特性が非常に良好な印刷版が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に画像受理層を有し、該画像受
    理層の結着樹脂が下記一般式(I)で示される官能基を
    有する重合体成分の少なくとも1種を含有する樹脂を少
    なくとも1種含有して成る直描型平版印刷用原版を画像
    形成した後、該画像受理層の非画像部を少なくともパー
    ソンの求核定数nが5.5以上の値を有する置換基含有
    の親水性化合物を含有する処理液で不感脂化処理するこ
    とにより印刷版とすることを特徴とする直描型平版印刷
    版の製造方法。 一般式(I) 【化1】 〔ただし、上記式(I)において、−X,−X′は、少
    なくとも一方が電子吸引基であり、−X,−X′のHa
    mmet σP の値の和が0.45以上であるならば、
    同じでも異なっていても良く、R0 は水素原子又は炭素
    数1〜6のアルキル基を表す〕
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)で示される官能基を有
    する重合体成分の少なくとも1種を含有する樹脂が予め
    架橋されていることを特徴とする請求項1に記載の直描
    型平版印刷版の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)で示される官能基を有
    する重合体成分の少なくとも1種を含有する樹脂が、更
    に熱及び/又は光で硬化反応を起こす官能基を少なくと
    も1種含有する樹脂であることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の直描型平版印刷版の製造方法。
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