JPH05305976A - 容器の蓋 - Google Patents

容器の蓋

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JPH05305976A
JPH05305976A JP4106956A JP10695692A JPH05305976A JP H05305976 A JPH05305976 A JP H05305976A JP 4106956 A JP4106956 A JP 4106956A JP 10695692 A JP10695692 A JP 10695692A JP H05305976 A JPH05305976 A JP H05305976A
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lid
container
layer
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material layer
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JP4106956A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Yoshiho
保 光 男 吉
Takashi Toyoda
田 昴 豊
Taiji Hosono
野 泰 司 細
Takashi Funato
戸 孝 船
Yukio Kohama
浜 行 雄 小
Kazunori Yamada
田 和 範 山
Toshiaki Watanabe
辺 利 明 渡
Chiaki Kanai
井 千 秋 金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Aluminum Foil Co Ltd
Yupo Corp
Original Assignee
Tokai Aluminum Foil Co Ltd
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 給湯中に自動的に蓋が閉じることがなく、給
湯後に手を添えて蓋を閉じる安全性の増した自閉性容器
の蓋を提供する。 【構成】 基材層/接着層/金属層/ヒートシール性樹
脂層の積層シートよりなり、容器の封緘に用いられる蓋
であって、かつ、該蓋が前記ヒートシール性樹脂層を介
して容器に熱融着された際に、該容器から蓋の引き剥が
しを行なう引張り部を端部に備える容器の蓋もしくは引
き剥がし方向が印刷されている容器の蓋において、前記
基材層が内部に微細なボイドを多数有する延伸樹脂フィ
ルムの単独層又は内部に微細なボイドを多数有する延伸
樹脂フィルムを含む積層シートよりなる層にて形成し、
前記引張り部の蓋部に形成される位置もしくは印刷され
ている引き剥がし方向が該蓋部の基材層の昇温速度10
℃/分で5分かけて30℃の温度から80℃の温度にま
で昇温させたときの熱膨張率の小さい方向に合致させて
設けられていることを特徴とする容器の蓋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱湯を容器内に注いで
一定時間保持した後に食される、即席のカップ麺、カッ
プしるこ、カップスープ、カップ味噌汁、カップ雑炊、
カップ雑煮などのインスタント食品の容器の熱シールに
用いられる蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、即席カップ麺に代表されるインス
タント食品は、熱湯を容器内に注ぎ、数分間(1〜5分
間)待つだけで食することができるので、その手軽さが
受けて、独身者、工場夜勤者、単身赴任者、学生などに
大量に食されている。このようなインスタント食品を食
するには、例えば、即席カップ麺の場合について具体的
に説明すると、先ず購入した際に包装されている透明の
シュリンク包装フィルムを取り去り、次に、容器に熱シ
ール(熱封緘)された蓋の引張り部を指で摘んで引き上
げて、該蓋の約1/3〜1/2を容器より引き剥がす。
次いで、容器内の麺以外の具やスープの入った袋を指で
切り裂き、麺の上に置き、これに熱湯を注ぐ。熱湯を注
ぎ終わった後、前記引き剥がされた蓋の部分を容器上端
のフランジ部に重ねて蓋を閉じ、この蓋の上に該蓋が捲
れ上がって開かないように重しをするか、又はテープで
止める等して容器内の熱が逃げないようして熱効率を高
め、かつ、これにより内容物を蒸らしている。そして、
所定時間(1〜5分間)が経過した後、蓋の上の重し等
を取り去り、捲れ上がった蓋を引張って、該蓋を容器よ
り完全に引き剥がして取り去り、これによって蒸らし終
わった内容物を食することができる。
【0003】このようなインスタント食品に使用される
容器としては、通常、保温性の良好な、ポリスチレンペ
ーパー、ハイインパクトポリスチレンシート、ナイロン
とポリエチレンとの積層シートをプラグアシスト真空成
形或いは圧空成形してカップ状としたもの、型内ビーズ
発泡成形して得られる発泡ポリスチレン製カップ、ポリ
プロピレンを射出成形して得た容器などが用いられてい
る。また、上記容器に用いられる蓋としては、図5に示
すような、表面に印刷14が施されている肉厚が70〜
80μmの上質紙を基材層2とし、これに低密度ポリエ
チレン、エチレン・アクリル酸共重合体の溶融樹脂フィ
ルムを押出コーティングした肉厚が15〜25μmの接
着剤層3又はウレタン系やポリエステル系の液状接着剤
(いわゆるアンカーコート剤)を塗布した肉厚1〜5μ
mの接着剤層3、これに肉厚6〜15μmのアルミニウ
ム箔を貼合せたアルミニウム箔層4、更にこのアルミニ
ウム箔層4の上に低密度ポリエチレンやエチレン・酢酸
ビニル共重合体の低融点(80〜135℃)樹脂を押出
ラミネート又は溶剤に溶かして塗工した肉厚2〜25μ
mのヒートシール層5よりなる、ヒートシール性を付与
した四層構造の積層シート1が使用されていた。しか
し、このようなインスタント食品容器の蓋は、容器の蓋
を一部開いて熱湯を注ぐと、熱湯の湯気が蓋の内側のア
ルミニウム層を介して基材の上質紙を加熱し、上質紙中
の水分を放出する結果、上質紙が収縮し、蓋が上方にカ
ールして反り返る(図6参照)。従って、この種の熱湯
で調理するインスタント食品容器の蓋は、従来、熱湯を
注いだ後に、開封した蓋の部分に重し等によって容器の
蓋を閉じておかなければならないといった手間が必要で
あった。
【0004】一方、実開昭58−133574号公報に
は、アルミニウム箔、紙の外層に、これよりも熱収縮率
のより大きな、或いは、熱膨張性のより小さなポリエチ
レンやナイロンの熱収縮性フイルムよりなる内層を積層
した複合層より構成された即席食品用容器の蓋が開示さ
れている。該即席食品用容器の蓋は、該公報の記載によ
れば、熱湯を注ぐことにより、その熱による熱収縮等に
よって自動的に閉じることができる旨述べられている。
しかし、このような蓋は、熱湯をゆっくり注ぎすぎた
り、途中で熱湯を注ぐのを中断すると、未だ熱湯が注ぎ
終わらないうちに蓋が閉じられてしまって、これに気ず
かぬまま更に熱湯が注がれてしまうと、熱湯が容器の蓋
の上で反ね返ってしまって火傷などの危険を生じること
がある。更に、後述する比較例2に示すように蓋が自動
的にしまった後は、内側に蓋がカールして容器を完全に
閉じることができなくなる(図7参照)。
【0005】本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意研
究を重ねた結果、熱膨張率の大きな素材を用いた外側層
と熱膨張率の小さな素材を用いた内側層との間で湯気の
温度によって生じる熱膨張の差によってカールして容器
を自閉させることができる積層シートを蓋材として用
い、しかも、容器に熱融着されている蓋が引張り部を摘
んで引き剥がされる方向の蓋の端部に、該蓋を折り曲げ
て前記引張り部を係止して蓋が閉じるのを防ぐための係
止部を形成させることにより、未だ熱湯が注ぎ終わらな
いうちは自動的に容器の蓋が閉じられないように、蓋を
開けたままの状態で保持しておくことができ、また、熱
湯が注ぎ終わった後には該係止部分を解除すれば、該容
器の蓋を自動的に閉じることができるとの知見を得て、
先に基材層/接着層/金属層/ヒートシール性樹脂層の
積層シートよりなり、容器の封緘に用いられる蓋であっ
て、かつ、該蓋が前記ヒートシール性樹脂層を介して容
器に熱融着された際に、該容器から蓋の引き剥がしを行
なう引張り部を端部に備える容器の蓋において、前記基
材層が内部に微細なボイドを多数有する延伸樹脂フィル
ムの単独層又は内部に微細なボイドを多数有する延伸樹
脂フィルムを含む積層シートよりなる層にて形成し、前
記引張り部の蓋部に形成される位置が該蓋部の基材層の
昇温速度10℃/分で5分かけて30℃の温度から80
℃の温度にまで昇温させたときの熱膨張率の大きい方向
に合致させて設けられていることを特徴とする容器の蓋
を提案した(特願平3−88733号明細書)。この容
器の蓋は、カップ麺(容器の内容量1,000cc)容
器の蓋を一部容器より引き剥がし、容器内に注湯すると
蓋が注湯後18〜130秒以内に自動的に容器を閉じる
利点を有している。しかし、前述した即席食品の容器に
おいては、容器の内容量が200cc〜1,500cc
と多品種あり、それに応じて蓋が閉まる速度が5〜15
秒と変化し、中には容器内に給湯中蓋が自動的に容器を
閉じて、給湯中のお湯が蓋の上で反ね返り危険であるこ
とがあることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容器内に給
湯中は蓋が容器上に閉じることがなく、かつ、給湯後に
蓋に軽く手を添えて閉じかけるのみで湯気により短い時
間に蓋が自動的に閉まる容器の蓋を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材層/接着
層/金属層/ヒートシール性樹脂層の積層シートよりな
り、容器の封緘に用いられる蓋であって、かつ、該蓋が
前記ヒートシール性樹脂層を介して容器に熱融着された
際に、該容器から蓋の引き剥がしを行なう引張り部を端
部に備える容器の蓋もしくは引き剥がし方向が印刷され
ている容器の蓋において、前記基材層が内部に微細なボ
イドを多数有する延伸樹脂フィルムの単独層又は内部に
微細なボイドを多数有する延伸樹脂フィルムを含む積層
シートよりなる層にて形成し、前記引張り部の蓋部に形
成される位置もしくは印刷されている引き剥がし方向が
該蓋部の基材層の昇温速度10℃/分で5分かけて30
℃の温度から80℃の温度にまで昇温させたときの熱膨
張率の小さい方向に合致させて設けられていることを特
徴とする容器の蓋を提供するものである。
【0008】
【作用】容器内に給湯後、バイメタル効果により容器の
蓋は閉まろうとするが、基材の熱膨張率の大きい方向の
熱膨張が、小さい方向の熱膨張に打ち勝ち、蓋が自動的
に閉まるのが防止される。給湯終了後、蓋に軽く手を添
えて、蓋を容器の縁に接触するようにして閉じかける
と、あるいは蓋を容器の縁に接触させ、手を離すと湯気
と蓋の距離が狭まり、湯気の熱量が効果的に蓋に作用し
て、1〜5秒位で蓋は容器を閉じることができる。
【0009】[発明の具体的説明] [I] 容器の蓋 (1) 構 造 本発明の容器の蓋1は、図1に示すように、基本的に下
記に示す基材層2/接着層3/金属層4/ヒートシール
性樹脂層5の各構成層からなる積層シート6より構成さ
れている。
【0010】(a) 基材層 本発明の容器の蓋1において用いられる基材層2として
は、図1に示すように、無機微細粉末7を含む熱可塑性
樹脂フィルム2aを該樹脂の融点より低い温度で延伸し
て得られるフィルム内部に微細なボイド8を多数有する
延伸樹脂フィルム2a単独、又は、該延伸樹脂フィルム
2aと他の樹脂フィルム2b,2cとを積層した積層フ
ィルム2である。このような基材層2としては、具体的
には無機微細粉末7を5〜30重量%含有する二軸延伸
樹脂微多孔フィルム2a、該二軸延伸樹脂フィルムをコ
ア層とし、その片面又は両面に無機微細粉末7を8〜6
5重量%含有する一軸延伸樹脂微多孔フィルム2b,2
c(特公昭46−40794号、特公昭63−1183
号公報)が積層された多層構造の延伸樹脂フィルム2
(図1参照)を挙げることができる。もちろん、本発明
の容器の蓋1の自閉性を損なわない限りで、無機微細粉
末7が含有されていない樹脂フィルムを積層したもので
あっても良い。例えば、印刷に高光沢を付与するため
に、印刷が施されるべき基材層2の表面側に肉厚が0.
2〜8μmの実質的に無機微細粉末7を含有していない
(0〜3重量%)樹脂フィルム層を形成させることがで
きる。
【0011】また、基材層は無機微細粉末含有熱可塑性
樹脂フィルムの一軸延伸樹脂フィルムよりなるフィルム
内部に微細なボイドを多数有し、表面に印刷が施された
表面層と、二軸延伸樹脂フィルムよりなるコア層と、フ
ィルム内部に微細なボイドが無いか或いは有っても表面
の空隙率よりも低い空隙率のボイドを有する熱可塑性樹
脂フィルム裏面層よりなるラミネート物から構成されて
いる積層体であってもよい。更に、基材層は、無機微細
粉末(鱗片状無機微細粉末を除く)を8〜65重量%含
有する熱可塑性樹脂フィルムの延伸物よりなるフィルム
内部に微細なボイドを多数有し、表面に印刷が施された
表面層2′bと、鱗片状無機微細粉末を5〜70重量%
含有する熱可塑性樹脂フィルムよりなる裏面層の二層を
少なくとも含むラミネート物より構成されていてもよ
い。(図9参照) 上記表面層2′bは、印刷が施されるために無機微細粉
末(鱗状無機微細粉末を除く)7を8〜65重量%、好
ましくは20〜55重量%含有する熱可塑性樹脂の延伸
フィルムより形成されている。該無機微細粉末が8重量
%以下では印刷性の向上が期待できないし、フィルム内
部に微細なボイド8が生じ難く、基材層2の軽量化効果
が無いばかりでなく、ボイド8が少ないことによる湯気
の熱を蓋が受けてバイメタル効果により引き剥がす前の
一に戻った後、更に蓋1が内側にカールし、図7に示す
ように、蓋1と容器9との間に隙間10が生じてしま
う。また、該無機微細粉末7が65重量%を越えては熱
可塑性樹脂フィルム内部にこの種の粉末を充填させるこ
とは不可能である。ここで用いられる無機微細粉末(タ
ルク、雲母等の鱗片状無機微細粉末を除く)7は、粒径
が球状であったり、表面が粗い粉末であるので、該無機
微細粉末7を含有する熱可塑性樹脂フィルムを該フィル
ムの融点より低い温度で延伸すると、該無機微細粉末を
核として微細なボイド8が多数このフィルム内部に形成
される。表面層2′bの空隙率(後で定義)は一般に4
〜55%、好ましくは8〜45%である。上記裏面層
2′cは、鱗片状無機微細粉末を5〜70重量%、好ま
しくは15〜65重量%含有する熱可塑性樹脂フィルム
より形成されている。鱗片状無機微細粉末の含量が多い
ほど基材層2の曲げ弾性率が向上し、基材層2の肉厚を
薄くすることができる。
【0012】また、裏面層の鱗片状無機微細粉末を含有
する熱可塑性樹脂フィルム層は延伸されていても、され
ていなくとも良いが、延伸されていた方がより薄肉で強
度の強い基材層2とすることができる。裏面層2′cの
空隙率は一般に0〜12%で、表面層2′bの空隙率よ
りも小さい。該鱗片状無機微細粉末9は偏平な形状をし
ていることから、熱可塑性樹脂中に配合されて延伸され
てもフィルムの内部に微細なボイド8が生じ難く、この
ような鱗片状無機微細粉末9を配合した裏面層2′cは
断熱効果が小さくなるので、金属層3に伝わった湯気の
熱が表面層2′bの延伸樹脂フィルムに有効に伝達され
て、該表面層2′bの延伸樹脂フィルムを効率良く収縮
させ、蓋1を素早く開封される前の状態に戻すことがで
きる。また、このように表面層2′b、裏面層2′cに
分けて異った無機微細粉末を配合すると、表面層2′
b、裏面層2′c共に同種の無機微細粉末を配合する場
合に比較してより多量に充填することができるので、蓋
1の燃焼カロリーを低減させることができ、使用後の廃
棄物の燃焼を容易にさせることができる。更に、基材層
は、これらラミネート物の表面層(印刷は不要)の上
に、印刷されたパルプを素材とする上質紙、アート紙を
接着積層したものであってもよい。
【0013】無機微細粉末 上記無機微細粉末としては、粒径が一般に0.03〜1
5μm、好ましくは0.1〜5μmで、アスペクト比が
8〜35、好ましくは10〜20のタルク、雲母(マイ
カ)などの鱗片状無機微細粉末、粒径が0.03〜15
μmの焼成クレイ、炭酸カルシウム、珪藻土、酸化チタ
ン、バームキュライトなどを挙げることができる。
【0014】熱可塑性樹脂 上記熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブデ
ン−1共重合体、エチレン・4−メチルペンテン−1共
重合体、プロピレン・エチレン・ブデン−1共重合体、
ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン
−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロ
ン−6,12などを挙げることができる。
【0015】延 伸 上記無機微細粉末を含む熱可塑性樹脂フィルムは該樹脂
の融点より低い温度で延伸される。この時の延伸倍率は
一方向又は二方向にそれぞれ1.3〜15倍、好ましく
は3.5〜10倍である。延伸軸数は一軸又は二軸であ
る。
【0016】物 性 <ボイド>本発明の容器の蓋において、基材層2に用い
られる延伸樹脂フィルムは、無機微細粉末を核に微細な
ボイド8を多数有している。このような延伸樹脂フィル
ムは次式で計算された空隙率を4〜60%、好ましくは
8〜50%有している。 空隙率=〔(ρ0 −ρ)/ρ0 〕×100 ρ0 :延伸前のフィルムの密度 ρ :延伸後のフィルムの密度
【0017】<熱膨張率>本発明の容器の蓋においては
基材層の熱可塑性樹脂フィルム2bの熱膨張率(Le
が重要である。この熱膨張率は、真空理工(株)製の熱
機械分析装置“TM−7000“(商品名)を用い、
幅:5mm、長さ:25mmの試験片を用い、これをチ
ャックに固定し、スパン距離(L0 )を15mm、荷重
1gとした後、昇温速度10℃/分で5分間かけて30
℃の温度から80℃の温度にまで昇温させ、その80℃
の温度の時の試験片のスパン長さ(L)を測定し、次式
で求めた値(TMA法)が示される。 熱膨脹率=〔(L−L0 )/L0 〕×100 この熱膨張率の値は、小さい方の熱膨張率が0.2〜
0.8%、好ましくは0.2〜0.6%であり、大きい
方の熱膨張率が0.4〜1.2%、好ましくは0.5〜
1.0%であり、大きい方の熱膨張率と小さい方の熱膨
張率の差は0.08〜0.4%である。蓋の引き剥し方
向の基材の熱膨張率の値が0.2%未満では給湯後、蓋
に手を添え、その後、手を離した場合、蓋は自動的に容
器を閉じることはない。また、0.8%を越えては給湯
中に蓋が自動的に容器を閉じてしまうことがある。ま
た、熱膨張率の差が0.08%未満では、給湯後、蓋が
自動的に容器を閉じてしまうことがあり、0.4%を越
えては給湯後、蓋に手を添え、容器に蓋を接し、手を離
した場合、蓋は再び容器の縁より離れ、反り戻り、蓋が
自動的に容器を閉じることができない。この基材層のT
MA法により求められた熱膨張率の値は、基材層の微細
なボイドの量、延伸倍率、肉厚、延伸温度、素材樹脂、
無機微細粉末の種類等に左右される。
【0018】<引張弾性率>基材層の引張弾性率(JI
S−K7113)は、10,000〜45,000kg
/cm2 、好ましくは15,000〜30,000kg
/cm2 である。基材層は延伸により配向がフィルムに
かかっているので、弾性率が無延伸樹脂フィルムのそれ
よりも高い値を示す。それ故、基材層の肉厚を薄くする
ことができる。
【0019】肉 厚 本発明の容器の蓋に用いられる基材層の肉厚は、一般に
15〜180μm、好ましくは40〜100μmであ
る。基材層が無機微細粉末(鱗片状無機微細粉末を除
く)を8〜65重量%含有する熱可塑性樹脂フィルムの
延伸物よりなるフィルム内部に微細なボイドを多数有
し、表面に印刷が施された表面層2′bと、鱗片状無機
微細粉末を5〜70重量%含有する熱可塑性樹脂フィル
ムよりなる裏面層2′cの二層を少なくとも含むラミネ
ート物より構成されているもの(図9参照)の、表面層
2′bの肉厚は2〜80μm、好ましくは3〜40μm
であり、コア層2′aの肉厚は0〜150μm、好まし
くは20〜100μmであり、裏面層2′cの肉厚は3
〜80μm、好ましくは10〜40μmである。
【0020】(b) 接着剤層 本発明の容器の蓋において前記基材層と後記アルミニウ
ム箔などの金属層とを貼り合わせるために積層される接
着剤層としては、ウレタンプレポリマー、液状ポリエス
テル、イソシアネート系、ポリエステルイソシアネート
系、ポリエーテルイソシアネート系、ポリエチレンイミ
ン系、有機チタネート系などのアンカーコート剤、低密
度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・アクリル酸共重合体などのホットメルト接着剤を
挙げることができる。塗布型の接着剤は1〜20g/m
2 、好ましくは2〜6g/m2 の量で用いられる。ホッ
トメルト接着剤は溶融押出ラミネートされ、8〜30μ
mの厚みで使用される。このような接着剤層は一般に1
〜30μm、好ましくは2〜15μmの厚みで使用され
る。
【0021】(c) 金属層 本発明の容器の蓋において用いられる金属層としては、
肉厚が通常3〜25μmの、アルミニウム箔や鉄箔など
の金属箔を挙げることができる。特に肉厚が6〜15μ
mのアルミニウム箔を用いることが取扱い面と経済的な
理由から好んで用いられる。また、経済的な面から、通
常金属箔の肉厚は基材層よりも薄い肉厚で用いられる。
【0022】(d) ヒートシール性樹脂層 本発明における容器と蓋との熱封緘に用いられるヒート
シール性樹脂としては、該基材層を構成する樹脂の融点
よりも低い融点の樹脂が用いられる。このようなヒート
シール性樹脂の具体例としては、低密度ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体(好ましくは酢酸ビニル含量が12重量%以下のエチ
レン・酢酸ビニル共重合体)、エチレン・アクリル酸共
重合体(好ましくはエチレン含量が65〜94重量%の
エチレン・アクリル酸共重合体)、エチレン・メタクリ
ル酸アルキルエステル共重合体、アイオノマー(エチレ
ン・アクリル酸共重合体の金属塩、エチレン・メタクリ
ル酸共重合体の金属塩)、エチレン・プロピレン共重合
体、エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体などを挙げることができ
る。該ヒートシール性樹脂はアルミニウム箔などの金属
シート上に押出ラミネートコートしても良いし、溶剤に
これら樹脂を溶解し、コーターを用いてアルミニウム箔
上にコーティングし、乾燥して、ヒートシール性樹脂層
を設けても良い。該ヒートシール性樹脂層の肉厚は2〜
50μm、好ましくは3〜40μmである。このような
ヒートシール性樹脂を用いて行なわれる容器と蓋との熱
封緘は、該容器内の食品の保存期間を長くすることがで
きる。
【0023】(2) 引張り部 本発明の容器の蓋1においては、図2にて示すように、
蓋1を引き剥がすための引張り部11が設けられている
が、その形成位置が本発明においては重要である。該蓋
1の引張り部11は、蓋1の引き剥がし方向αと合致す
るので、容器内に給湯中に蓋が自動的に閉まらないよう
にするためには前記基材層2の熱膨張率の値が小さい方
向βに合致させて設けることが望ましい。しかしなが
ら、基材層2よりなる積層シート6から該蓋1をトリミ
ングする際の材料ロスを少なくするために図4に示すよ
うに小さい熱収縮率を示す方向βに対し、30度の角度
以内の角度θであるならば、給湯中の蓋が自動的に閉ま
るのが防げ、かつ、給湯終了後は蓋に軽く手を添えて容
器の縁に接触させ、次いで手を蓋から離した後の蓋の自
閉性が若干遅くなる程度で蓋1の自閉性を保持すること
ができる。
【0024】(3) 引き剥がし方向表示部 本発明の容器の蓋1においては引張り部11に代えて図
8にて示すように、蓋1の引き剥がしの方向αを印刷に
より蓋の表面に表示11′してもよい。該蓋1の引き剥
がし方向表示部11′により指示される引き剥がしの方
向αは、上記引張り部11の場合と同じである。
【0025】(4) 肉 厚 前記積層シート6よりなる蓋1の肉厚は一般に40〜2
00μm、経済的には60〜150μmである。
【0026】(5) 容 器 インスタント食品に使用されるカップ容器としては、通
常、保温性の良好なポリスチレンペーパー(PSP)、
ハイインパクトポリスチレン(HIPS)シート、ナイ
ロンとポリエチレンとの積層シートをプラグアシスト真
空成形或いは圧空成形してカップ状としたもの、型内ビ
ーズ発泡成形して得られる発泡ポリスチレン製カップ、
ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ポリカーボネー
ト等の熱可塑性樹脂を射出成形して得たカップ状容器な
どが用いられている。
【0027】(6) 収容される食品 本発明の即席食品調理容器は、即席のカップ麺、カップ
しるこ、カップスープ、カップ味噌汁、カップ雑炊、カ
ップ雑煮等に使用できる。従って、カップ状容器内に収
容される食品も従来の即席食品と同じである。例えばカ
ップ麺のときは、ラーメン、うどん、そば等の乾麺に、
スープ、乾燥野菜、乾燥肉、乾燥あぶらあげ等の具であ
る。カップスープのときは、乾燥したスープ粉末と乾燥
した野菜、茸類、例えばトウモロコシ、ネギ、ポテト、
しいたけ等の具が、カップ味噌汁では味噌と乾燥した野
菜が、カップ雑炊では、一度炊いた米を乾燥したもの
に、魚介類の乾燥した具である。カップ雑煮のときは、
餅と、粉末スープ、乾燥した野菜または魚介類である。
【0028】[II] 即席食品調理容器の製造 (1) ヒートシール 本発明の容器の蓋1となる、基材層2/接着層3/金属
層4/ヒートシール性樹脂層5からなる積層シート6
を、内部に例えば乾麺12、具13等の食品を入れた容
器9上に載せて、通常100〜160℃、好ましくは1
20〜140℃の温度で0.1〜3秒で熱シールするこ
とにより蓋付容器が製造される。 (2) 引張り部の形成 上記積層シート6に熱シールした容器9を個別の容器9
毎に切り離し、引張り部11を形成するために、一部に
突出部11が形成された略円形状(例えば直径150m
mに対して突出部11(引張り部)10mm程度)の蓋
1がトリミングされる。また、印刷された引き剥し方向
表示部11′が形成された積層シート6に熱シールした
容器9を個別の容器9毎に切り離す場合には、印刷され
た引き剥し方向11′に引き剥がしが可能なように容器
の縁部よりも大きめの円形状(例えば直径150mm)
の蓋1がトリミングされる。 (3) シュリンク包装 次いで、このようにして得られた密閉容器をシュリンク
包装して商品(即席カップ麺)が形成される。
【0029】[III] 給 湯 半ば開封された蓋1は、給湯された湯気により加熱さ
れ、蓋1を構成する素材の金属層4の熱膨脹に基材層2
の熱膨張の方が勝り、そのバイメタル効果により最初は
自動的に蓋1が元の位置に戻ろうとするが、途中で基材
熱膨張率の大きい方向(MD)の熱膨張率が、小さい方
向(TD)の熱膨張率に打ち勝ち、図10に示すように
容器の略中央(容器の蓋がシールされている縁の面と、
蓋の把手部と蓋の中心点を含む面との角度が20〜90
度)で蓋が起立した状態で止まり、給湯中、蓋が容器を
自動的に閉めてしまうことがなく、蓋上で湯が反ね返る
という現象は見受けられない。
【0030】[IV] 手添え 容器内への給湯が終わると、図11に示すように蓋の容
器の開放口側に軽く手を添えて、蓋を閉じかけるよう
に、あるいは蓋で容器を閉じ、湯気と蓋の距離を短くす
る。次いで、一度は蓋を手で閉じた後、蓋から手を離し
た時に蓋が反発して若干曲げられた状態に戻っても、湯
気により蓋は自動的に1〜5秒の時間で容器の開口部を
塞ぐ(閉じる)ことができる。
【0031】
【実施例】
実施例1基材層の製造 (1) メルトフローレート(MFR)0.8g/10分の
ポリプロピレン(融点約164〜167℃)81重量%
に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5μ
mの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物(A)
を270℃に設定した押出機にて混練した後、シート状
に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸シートを
得た。そして、このシートを150℃の温度にまで再度
加熱した後、縦方向に5倍延伸した。 (2) MFRが4g/10分のポリプロピレン(融点約1
64〜167℃)54重量%と、平均粒径1.5μmの
炭酸カルシウム46重量%を混合した組成物(B)を別
の押出機にて混練させた後、これをダイよりシート状に
押し出し、これを(1) の5倍延伸フィルムの両面に積層
し、三層構造の積層フィルムを得た。次いで、この三層
構造の積層フィルムを60℃まで冷却した後、再び約1
75℃の温度にまで加熱して、テンターを用いて横方向
に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリング処理
して、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットして
三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の、肉厚8
0μm(B/A/B=20μm/40μm/20μm)
の基材層を得た。また、各層のボイド率は、(B/A/
B=4.6%/13.9%/4.6%)であった。
【0032】蓋の製造 上記基材層の表面に多色刷りオフセット印刷を施し、更
にこの裏面側にウレタンプレポリマーのアンカーコート
剤を3g/m2 となるように塗布し、これに肉厚が6μ
mのアルミニウム箔をラミネートした。このラミネート
物のアルミニウム箔側に、エチレン・酢酸ビニル共重合
体(酢酸ビニル含量5.4重量%)を200℃で押出ラ
ミネート(肉厚22μm)した後に冷却した。これをシ
ートの送り方向に直角な方向(熱膨張率の小さいTD方
向)に引っ張り部が形成されるようにトリミングし、略
円形状の蓋を得た(直径150mm、引っ張り部10m
m)。
【0033】ヒートシール 内容量1,000cc、直径約150mmの発泡ポリス
チレン製容器内に乾燥麺250g、具25gを入れ、蓋
を140℃で0.5秒間圧力をかけてヒートシール(熱
封緘)した。
【0034】評 価 一日放置後、前記発泡ポリスチレン製容器の蓋部の引張
り部を指で引張って蓋の2/3を開口させて、この開口
部より沸騰させたお湯(温度約91℃)600ccを容
器内に8秒間で注いで蓋の自閉性を測定した。即ち、給
湯直後の蓋の開放開度(図10でのδの角度)を表1に
示した。次に、蓋に軽く手を添え、蓋を容器の開放部を
閉めるように容器の縁に蓋を接触させ、次いで、手を蓋
から離した後、2秒後および15秒後の蓋の開度を測定
した(開度が180度のものは蓋が自動的に閉じ、容器
が蓋により閉じられていることを示す、180度を越え
るものは図5に示すように蓋が内側にカールしてしまっ
たものを示す)。得られた結果を表1に示す。なお、表
1には、給湯終了後、蓋をそのまま30秒間放置したと
きの蓋の開度も参考までに示した。
【0035】実施例2 実施例1において、トリミングするときの蓋の引き剥し
用の把手部を基材のTD方向よりも15度づれた位置と
なるように行った他は同様にして容器の蓋を製造し、評
価した。結果を表1に示す。
【0036】実施例3 基材層の製造を下記のようにして製造した以外は実施例
1の方法と同様にして蓋を製造し、評価を行った。得ら
れた結果を表1に示す。基材層の製造 (1) MFR0.8g/10分のポリプロピレン81重量
%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5
μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物
(A)を270℃に設定した押出機にて混練した後、シ
ート状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸シ
ートを得た。そして、このシートを140℃の温度にま
で再度加熱した後、縦方向に5倍延伸した。 (2) MFRが4.0g/10分のポリプロピレン54重
量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量
%を混合した組成物(B)を別の押出機にて混練させた
後、これをダイよりシート状に押し出し、これを(1) の
5倍延伸フィルムの両面に積層し、三層構造の積層フィ
ルムを得た。次いで、この三層構造の積層フィルムを6
0℃まで冷却した後、再び約160℃の温度にまで加熱
して、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、16
5℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度にま
で冷却し、耳部をスリットして三層構造(一軸延伸/二
軸延伸/一軸延伸)の、肉厚60μm(B/A/B=1
5μm/30μm/15μm)の基材層を得た。また、
各層のボイド率は、(B/A/B=30%/33.7%
/30%)であった。
【0037】実施例4 実施例3において、トリミングするときの蓋の引き剥し
用の把手部を基材のTD方向よりも15度ずれた位置と
なるように行った他は同様にして容器の蓋を製造し、評
価した。結果を表1に示す。
【0038】実施例5基材層の製造 (1) MFR0.8g/10分のポリプロピレン(融点1
64℃)85重量%に、高密度ポリエチレン5重量%及
び平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム10重量%を混
合した組成物(A)を270℃に設定した押出機にて混
練した後、シート状に押し出し、冷却装置により冷却し
て、無延伸シートを得た。そして、このシートを150
℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向に5倍延伸し
た。 (2) MFRが4.0g/10分のポリプロピレン60重
量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム40重量
%を混合した組成物(B)とMFRが4.0g/10分の
ポリプロピレン60重量%とアスペクト比が12のタル
ク40重量%との混合物(C)をそれぞれ別々の押出機
にて混練させた後、これをダイよりシート状に押し出
し、これを(1) の5倍延伸フィルムの両面に積層し、三
層構造(B層/A層/C層)の積層フィルムを得た。次
いで、この三層構造の積層フィルムを60℃まで冷却し
た後、再び約161℃の温度にまで加熱して、テンター
を用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でア
ニーリング処理して、60℃の温度にまで冷却し、耳部
をスリットして三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延
伸)の、肉厚70μm(B/A/C=17μm/36μ
m/17μm)の基材層を得た。また、各層のボイド率
は、(B/A/C=30%/25%/5%)であった。
なお、印刷面はB層表面に施された。
【0039】蓋の製造 上記基材層の表面に印刷を施し、更にこの裏面側にウレ
タンプレポリマーのアンカーコート剤を3g/m2 とな
るように塗布し、これに肉厚が6μmのアルミニウム箔
をラミネートした。このラミネート物のアルミニウム箔
側に、エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量
5.4重量%)を200℃で押出ラミネート(肉厚22
μm)した後に冷却した。これをシートの送り方向(M
D)と直角の方向(TD)に引っ張り方向の印刷が一致
するようにトリミングし、円形状の蓋を得た(直径15
0mm、引張り部10mm)。
【0040】ヒートシール 内容量1,000cc、直径約150mmの発泡ポリス
チレン(PSP)製容器内に乾燥麺250g、具25g
を入れ、蓋を140℃で0.5秒間圧力をかけてヒート
シール(熱封緘)した。
【0041】評 価 一日放置後、前記発泡ポリスチレン製容器の蓋部に印刷
された引き剥し方向に蓋を指で引張って蓋の2/3を開
口させて、この開口部より沸騰させたお湯(温度約91
℃)を600ccを容器内に8秒間注ぎ、以下、実施例
1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
【0042】比較例1 基材層の製造を下記のようにして製造した以外は実施例
1の方法と同様にして蓋を製造し、評価を行なった。得
られた結果を表2に示す。基材層の製造 二村三昌(株)製の透明な無延伸ポリプロピレンフィル
ム「太閤FHK2」(商品名、肉厚60μm)を用い
た。(基材のボイド率0%)
【0043】比較例2 基材層の製造を下記のようにして製造した以外は実施例
2の方法と同様にして行なった。得られた結果を表2に
示す。基材層の製造 二村三昌(株)製の透明な無延伸ポリプロピレンフィル
ム「太閤FHK2」(商品名、肉厚60μm)を用い
た。(基材のボイド率0%)
【0044】比較例3 基材層の製造を下記のようにして製造した以外は実施例
2の方法と同様にして行なった。得られた結果を表2に
示す。基材層の製造 市販のカップラーメン用蓋の基材用の紙(富士加工
(株)の「コーモラント」(商品名)(肉厚90μm、
坪量82.4g/m2 ))を用いた。 参考例1(特願平3−88733号明細書の実施例1) 実施例1において、蓋の引張り部を設ける側を基材層の
熱膨張率の大きいシートの送り方向(MD方向)に設け
た他は同様にして容器の蓋を製造し、評価した。このも
のは、給湯後18秒で蓋が自閉した。また、給湯直後、
蓋に手を添えたときの評価結果を表2に示す。
【0045】 〔表 1〕 実 施 例 1 2 3 4 5 基材層の物性 肉 厚(μm) 80 80 60 60 70 空隙率(%) 10.2 10.2 33.0 33.0 21.4 熱膨張率 MD 0.65 0.65 0.48 0.48 0.55 (%) TD 0.41 0.41 0.28 0.28 0.30 張り弾性率 MD 26,710 26,710 17,100 17,100 19,050 (kg/cm2 ) TD 39,080 39,080 29,800 29,800 35,800 蓋の引剥し方向 TD TD+15度 TD TD+15度 TD 蓋 の 評 価 給湯前の蓋の開度 40度 50度 30度 30度 45度 給湯直後の 蓋 の 開 度 50度 50度 50度 55度 60度 蓋の自閉の有無 無 無 無 無 無 手添し、手を開放し、 2秒後の 蓋の反り返りの有無 無 無 無 無 無 蓋 の 開 度 180 度 180 度 180 度 180 度 180 度 密 閉 性 密 閉 密 閉 密 閉 密 閉 密 閉 給湯後、30秒経過後 の蓋の開度 55度 50度 95度 90度 70度
【0046】 〔表 2〕 比 較 例 参考例 1 2 3 1 基材層の物性 肉 厚(μm) 60 60 90 80 空隙率(%) 0 0 − 10.2 熱膨張率 MD 2.33 2.33 − 0.65 (%) TD 1.69 1.69 − 0.41 張り弾性率 MD 8,200 8,200 − 26,710 (kg/cm2 ) TD 8,720 8,720 − 39,080 蓋の引剥し方向 TD TD+15度 TD MD 蓋 の 評 価 給湯前の蓋の開度 35度 35度 70度 60度 給湯直後の 蓋 の 開 度 170度 160度 65度 110度 蓋の自閉の有無 有 有 無 有 手添し、手を開放し、 2秒後の 蓋の反り返りの有無 有 有 有 無 (内側カール)(内側カール)(外側カール) 蓋 の 開 度 180度< 180度< 85度 180度 密 閉 性 一部開口 一部開口 無 し 閉 密 給湯後、30秒経過後 の蓋の開度 180度< 180度< 70度 180度
【0047】
【発明の効果】本発明の即席調理食品容器の蓋は、蓋を
一部容器から引き剥し、容器内に給湯しても、容器の蓋
は自動的に閉って容器を塞ぐことがないので、給湯中に
蓋にお湯がはね返ってやけどすることはない。また、給
湯終了後は、蓋に軽く手を添えて容器の開口部を塞ぐだ
けで、手を蓋から放しても容器内に給湯された湯気によ
り温められ、それによりバイメタル効果が働いて自動的
に、かつ短時間で蓋は容器を密閉することができるの
で、従来のカップ麺のように給油後蓋を閉じて重しを置
く必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器の蓋の拡大断面図である。
【図2】容器内に熱湯が注がれ、蓋に手が添えられ、蓋
より手を開放した後、バイメタル効果により蓋が閉じら
れた状態の、本発明の容器の蓋及び容器の斜視図であ
る。
【図3】蓋が開封され、容器内に具などを入れて、お湯
を注ぐ前の状態の本発明の容器の蓋及び容器の斜視図で
ある。
【図4】積層シートより本発明の容器の蓋をトリミング
する際の、積層シートの平面図である。
【図5】従来の蓋の拡大断面図である。
【図6】容器内に熱湯が注がれて、より一層開かれた状
態の従来の蓋及び容器の斜視図である。
【図7】容器内に熱湯が注がれて、閉じられ過ぎて内側
に湾曲した状態の不適当な蓋及び容器の斜視図である。
【図8】本発明の別の実施態様を示す即席食品調理容器
の斜視図である。
【図9】本発明の別の実施態様を示す容器の蓋の拡大断
面図である。
【図10】容器と蓋の開度を説明するためのカップ麺容
器の斜視図である。
【図11】給湯後、カップ麺容器の蓋に手を添えた状態
を示すカップ麺容器の斜視図である。
【符号の説明】
1 容器の蓋 2 基材層 2a 二軸延伸樹脂微多孔フィルム 2b,2c 一軸延伸樹脂微多孔フィルム 3 接着層 4 金属層 5 ヒートシール性樹脂層 6 積層シート 7 無機微細粉末 8 ボイド 9 容器 10 隙間 11 引張り部 11′ 印刷された引張り方向 12 乾麺 13 具 14 印刷 α 引き剥がし方向 β 熱膨張率の値が小さい方向 γ 熱膨張率の値の大きい方向 θ 小さい熱収縮率を示す方向βに対し、30度の角度
以内の角度 δ 蓋と容器間の開度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細 野 泰 司 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田23番地 王 子油化合成紙株式会社鹿島工場内 (72)発明者 船 戸 孝 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田23番地 王 子油化合成紙株式会社鹿島工場内 (72)発明者 小 浜 行 雄 神奈川県茅ケ崎市萩園字埋田826番地 東 海アルミ箔株式会社茅ケ崎工場内 (72)発明者 山 田 和 範 神奈川県茅ケ崎市萩園字埋田826番地 東 海アルミ箔株式会社茅ケ崎工場内 (72)発明者 渡 辺 利 明 神奈川県茅ケ崎市萩園字埋田826番地 東 海アルミ箔株式会社茅ケ崎工場内 (72)発明者 金 井 千 秋 神奈川県茅ケ崎市萩園字埋田826番地 東 海アルミ箔株式会社茅ケ崎工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材層/接着層/金属層/ヒートシール性
    樹脂層の積層シートよりなり、容器の封緘に用いられる
    蓋であって、かつ、該蓋が前記ヒートシール性樹脂層を
    介して容器に熱融着された際に、該容器から蓋の引き剥
    がしを行なう引張り部を端部に備える容器の蓋もしくは
    引き剥がし方向が印刷されている容器の蓋において、前
    記基材層が内部に微細なボイドを多数有する延伸樹脂フ
    ィルムの単独層又は内部に微細なボイドを多数有する延
    伸樹脂フィルムを含む積層シートよりなる層にて形成
    し、前記引張り部の蓋部に形成される位置もしくは印刷
    されている引き剥がし方向が該蓋部の基材層の昇温速度
    10℃/分で5分かけて30℃の温度から80℃の温度
    にまで昇温させたときの熱膨張率の小さい方向に合致さ
    せて設けられていることを特徴とする容器の蓋。
  2. 【請求項2】基材層が下記の(1)〜(3)の性質を備
    えたものである請求項1に記載の容器の蓋。 (1)基材層を昇温速度10℃/分で5分かけて30℃
    の温度から80℃の温度にまで昇温させた際に、該基材
    層の引張り部が設けられている方向の熱膨張率が0.2
    〜0.8%の範囲内であること。 (2)上記熱膨張率において、基材層の熱膨張率の大き
    い値と熱膨張率の小さい値の差が0.08〜0.4%で
    あること。 (3)基材層の延伸樹脂フィルムの微細なボイドは、次
    式で算出された空隙率が4〜60%であること。 空隙率=〔(ρ0 −ρ)/ρ0 〕×100 ρ0 :延伸前のフィルムの密度 ρ :延伸後のフィルムの密度
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002370764A (ja) * 2001-06-13 2002-12-24 Fuji Seal Inc 蓋体付き容器及びその製法、並びに該容器に使用されるシート状の蓋体
WO2008084522A1 (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Yupo Corporation 封緘紙、封緘方法及び封緘物

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