JPH05323101A - 反射防止性を有する電磁波シールドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
反射防止性を有する電磁波シールドフィルムおよびその製造方法Info
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- JPH05323101A JPH05323101A JP4155684A JP15568492A JPH05323101A JP H05323101 A JPH05323101 A JP H05323101A JP 4155684 A JP4155684 A JP 4155684A JP 15568492 A JP15568492 A JP 15568492A JP H05323101 A JPH05323101 A JP H05323101A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 反射防止性に優れた電磁波シールドフィルム
および該フィルムの製造方法を提供することにある。 【構成】 透明合成樹脂フィルムの表面に透明無機導電
層を設け、さらにその表層に導電層よりも低い屈折率の
層を設けた反射防止性を有する電磁波シールドフィル
ム、および透明合成樹脂フィルム上に設けられた透明無
機導電層の表面を低温プラズマに曝した後、透明無機導
電層の表面に導電層よりも低い屈折率の層を形成する電
磁波シールドフィルムの製造方法。
および該フィルムの製造方法を提供することにある。 【構成】 透明合成樹脂フィルムの表面に透明無機導電
層を設け、さらにその表層に導電層よりも低い屈折率の
層を設けた反射防止性を有する電磁波シールドフィル
ム、および透明合成樹脂フィルム上に設けられた透明無
機導電層の表面を低温プラズマに曝した後、透明無機導
電層の表面に導電層よりも低い屈折率の層を形成する電
磁波シールドフィルムの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電層の光線反射を防
止した電磁波シールドフィルム、およびその製造方法に
関する。
止した電磁波シールドフィルム、およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】各種コ
ンピュータ、ワードプロセッサーなどの各種OAディス
プレイや家庭用テレビで使われている陰極線管(以後C
RTと略す)からは、有害な電磁波が多量に発生してお
り、これらの装置によるオペレーターへの健康障害が指
摘されている。
ンピュータ、ワードプロセッサーなどの各種OAディス
プレイや家庭用テレビで使われている陰極線管(以後C
RTと略す)からは、有害な電磁波が多量に発生してお
り、これらの装置によるオペレーターへの健康障害が指
摘されている。
【0003】従来より上記障害を防ぐため種々の提案が
なされており、例えば導電性金属メッシュ自体をディス
プレイ全面に貼付けしたり、導電性金属メッシュをガラ
スや透明プラスチック板で挟んだ合わせ板をディスプレ
イ全面に装着したりするなどしていた。しかし、これら
の方法では導電性メッシュを使用しているため、オペレ
ーターにはディスプレイに表示された文字が見えにくい
という問題があった。この問題を解決するため、に可視
光線を透過しかつ導電性に優れ電磁波を有効に遮蔽でき
ることで知られる酸化インジウムと酸化スズの混合膜
(以下ITO膜という)を導電層として利用する方法が
考えられる。しかしながら、市販され広く用いられてい
るITO膜を設けたポリエチレンテレフタレートフィル
ムを用いた場合には、ITO膜がポリエチレンテレフタ
レートフィルムよりも屈折率が高く、光線反射率が大き
いため、各種コンピュータ、ワードプロセッサーなどの
各種OAディスプレイの前面板等、背景の写り込みを嫌
う用途では使えないという問題があった。
なされており、例えば導電性金属メッシュ自体をディス
プレイ全面に貼付けしたり、導電性金属メッシュをガラ
スや透明プラスチック板で挟んだ合わせ板をディスプレ
イ全面に装着したりするなどしていた。しかし、これら
の方法では導電性メッシュを使用しているため、オペレ
ーターにはディスプレイに表示された文字が見えにくい
という問題があった。この問題を解決するため、に可視
光線を透過しかつ導電性に優れ電磁波を有効に遮蔽でき
ることで知られる酸化インジウムと酸化スズの混合膜
(以下ITO膜という)を導電層として利用する方法が
考えられる。しかしながら、市販され広く用いられてい
るITO膜を設けたポリエチレンテレフタレートフィル
ムを用いた場合には、ITO膜がポリエチレンテレフタ
レートフィルムよりも屈折率が高く、光線反射率が大き
いため、各種コンピュータ、ワードプロセッサーなどの
各種OAディスプレイの前面板等、背景の写り込みを嫌
う用途では使えないという問題があった。
【0004】したがって、本発明の目的は、反射防止性
に優れた電磁波シールドフィルムおよび該フィルムの製
造方法を提供することにある。
に優れた電磁波シールドフィルムおよび該フィルムの製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、透明合成樹脂フィルムの表面に透明無機導電層を
設け、さらにその表層に導電層よりも低い屈折率の層を
設けた反射防止性を有する電磁波シールドフィルム、お
よび透明合成樹脂フィルム上に設けられた透明無機導電
層の表面を低温プラズマに曝した後、透明無機導電層の
表面に導電層よりも低い屈折率の層を形成する反射防止
性を有する電磁波シールドフィルムの製造方法により達
成される。
れば、透明合成樹脂フィルムの表面に透明無機導電層を
設け、さらにその表層に導電層よりも低い屈折率の層を
設けた反射防止性を有する電磁波シールドフィルム、お
よび透明合成樹脂フィルム上に設けられた透明無機導電
層の表面を低温プラズマに曝した後、透明無機導電層の
表面に導電層よりも低い屈折率の層を形成する反射防止
性を有する電磁波シールドフィルムの製造方法により達
成される。
【0006】本発明で用いる透明合成樹脂フィルムとし
ては、この表層に透明導電層が密着性良好に形成され得
るものであればいかなるものであっても良いが、ロール
処理に適した機械的強度を有し、比較的安価に入手可能
なポリエチレンテレフタレート(以下PETと略称す
る)フィルムが最も好ましい。透明合成樹脂フィルムの
厚みは特に限定されるものではないが通常6μm〜35
0μm、好ましくは25μm〜150μm、最も好まし
くは50μm〜125μmである。
ては、この表層に透明導電層が密着性良好に形成され得
るものであればいかなるものであっても良いが、ロール
処理に適した機械的強度を有し、比較的安価に入手可能
なポリエチレンテレフタレート(以下PETと略称す
る)フィルムが最も好ましい。透明合成樹脂フィルムの
厚みは特に限定されるものではないが通常6μm〜35
0μm、好ましくは25μm〜150μm、最も好まし
くは50μm〜125μmである。
【0007】本発明で透明合成樹脂フィルムの表面に設
けられ透明無機導電層とは、濁りなどのない実質的に可
視光線を透過する無機質のものであればいかなるもので
あってもよいが、透明性、機械的強度の点からIn2 O
3 (酸化インジウム)、SnO2 (酸化スズ)、または
In2 O3 とSnO2 の混合物(以下ITOという)か
らなる層が好ましく、ITOからなる層が最も好まし
い。上記導電層の膜厚は、本発明の性能を発揮できる程
度の膜厚であれば特に限定されるものではないが、通常
500Å〜5000Å、膜密着性、透明性の点から70
0Å〜2000Åが好ましい。上記ITOからなる層
は、一般にスパッタリング法や酸素プラズマ中でのイオ
ンプレーティング法などにより形成することができる。
けられ透明無機導電層とは、濁りなどのない実質的に可
視光線を透過する無機質のものであればいかなるもので
あってもよいが、透明性、機械的強度の点からIn2 O
3 (酸化インジウム)、SnO2 (酸化スズ)、または
In2 O3 とSnO2 の混合物(以下ITOという)か
らなる層が好ましく、ITOからなる層が最も好まし
い。上記導電層の膜厚は、本発明の性能を発揮できる程
度の膜厚であれば特に限定されるものではないが、通常
500Å〜5000Å、膜密着性、透明性の点から70
0Å〜2000Åが好ましい。上記ITOからなる層
は、一般にスパッタリング法や酸素プラズマ中でのイオ
ンプレーティング法などにより形成することができる。
【0008】本発明で用いる前記導電層よりも低い屈折
率の層とは、特に限定されるものではないが、例えば、
SiO2 (二酸化珪素)、MgF2 (フッ化マグネシウ
ム)、Al2 O3 (酸化アルミニウム)などの無機誘電
体、有機ポリシロキサン重縮合膜、メタクリル酸エステ
ル化合物の架橋膜などの有機物塗膜などからなる層であ
る。これらのうち、反射防止性能と耐擦傷性などの機械
的強度の点でSiO2からなる層が最も好ましい。上記
低屈折率層の膜厚は可視光線の反射を防止できる程度で
あれば特に限定されるものではないが、可視光線領域に
おける光学膜厚(幾何学膜厚×膜の屈折率)がλ/4と
なる膜厚が最も好ましい(ここでλは光線の波長(n
m)である)。無機誘電体からなる層の形成方法として
は、スパッタリング法、イオンプレーティング法あるい
は真空蒸着法があげられるが、これらの方法により形成
された無機誘電体層は、ITO膜との密着性が十分とは
いえず、使用状態によっては無機誘電体層がITO膜か
ら剥離したり、傷がついたりする可能性があり、膜強度
の点で、透明無機導電層の表面に前記無機誘電体層を形
成する前に、透明導電層の表面を低温プラズマに曝す処
理を施すことがより好ましい。特に成膜装置の制限、ラ
ンニングコスト、装置メンテナンス等の点で最も有利な
真空蒸着法によって密着性良好な上記無機誘電体層を形
成する場合には、上記低温プラズマによる透明無機導電
層の表面前処理が必要である。低温プラズマは、減圧状
態の槽内にガスを導入し、槽内の電極に、直流、交流、
高周波電圧を印加することによって発生される。ここで
使用されるガスは、特に限定されるものではないが、好
ましくは酸素、アルゴンであり、ITO膜の電気的特性
劣化の危険性をなくする目的からアルゴンガスが最も好
ましい。用いられるガスの圧力は、プラズマ状態が安定
する範囲であれば特に限定されるものではないが、好ま
しくは5×10-5〜1×10-1Torrである。低温プ
ラズマ処理時間は、プラズマの状態により異なるが、通
常約10秒以上で十分な処理効果が得られる。無機誘電
体層の形成は、透明無機導電層の表面を低温プラズマ処
理した後に一旦大気中にさらした後でもさしつかえない
が、大気中のゴミによる汚染を防ぐ目的から、透明無機
導電層の表面を低温プラズマ処理した直後に行うことが
より好ましい。
率の層とは、特に限定されるものではないが、例えば、
SiO2 (二酸化珪素)、MgF2 (フッ化マグネシウ
ム)、Al2 O3 (酸化アルミニウム)などの無機誘電
体、有機ポリシロキサン重縮合膜、メタクリル酸エステ
ル化合物の架橋膜などの有機物塗膜などからなる層であ
る。これらのうち、反射防止性能と耐擦傷性などの機械
的強度の点でSiO2からなる層が最も好ましい。上記
低屈折率層の膜厚は可視光線の反射を防止できる程度で
あれば特に限定されるものではないが、可視光線領域に
おける光学膜厚(幾何学膜厚×膜の屈折率)がλ/4と
なる膜厚が最も好ましい(ここでλは光線の波長(n
m)である)。無機誘電体からなる層の形成方法として
は、スパッタリング法、イオンプレーティング法あるい
は真空蒸着法があげられるが、これらの方法により形成
された無機誘電体層は、ITO膜との密着性が十分とは
いえず、使用状態によっては無機誘電体層がITO膜か
ら剥離したり、傷がついたりする可能性があり、膜強度
の点で、透明無機導電層の表面に前記無機誘電体層を形
成する前に、透明導電層の表面を低温プラズマに曝す処
理を施すことがより好ましい。特に成膜装置の制限、ラ
ンニングコスト、装置メンテナンス等の点で最も有利な
真空蒸着法によって密着性良好な上記無機誘電体層を形
成する場合には、上記低温プラズマによる透明無機導電
層の表面前処理が必要である。低温プラズマは、減圧状
態の槽内にガスを導入し、槽内の電極に、直流、交流、
高周波電圧を印加することによって発生される。ここで
使用されるガスは、特に限定されるものではないが、好
ましくは酸素、アルゴンであり、ITO膜の電気的特性
劣化の危険性をなくする目的からアルゴンガスが最も好
ましい。用いられるガスの圧力は、プラズマ状態が安定
する範囲であれば特に限定されるものではないが、好ま
しくは5×10-5〜1×10-1Torrである。低温プ
ラズマ処理時間は、プラズマの状態により異なるが、通
常約10秒以上で十分な処理効果が得られる。無機誘電
体層の形成は、透明無機導電層の表面を低温プラズマ処
理した後に一旦大気中にさらした後でもさしつかえない
が、大気中のゴミによる汚染を防ぐ目的から、透明無機
導電層の表面を低温プラズマ処理した直後に行うことが
より好ましい。
【0009】本発明によれば、透明無機導電層を導線な
どで接地しなくても電磁波シールド効果が発現すること
が確認されている。しかし、帯電防止性や加温による防
曇性等の付与のために、透明無機導電層の接地や導線と
の接続を必要とする場合は、各々目的に適したマスク技
術により、導電層の一部が絶縁体層に被覆されないよう
な工夫をすることができる。
どで接地しなくても電磁波シールド効果が発現すること
が確認されている。しかし、帯電防止性や加温による防
曇性等の付与のために、透明無機導電層の接地や導線と
の接続を必要とする場合は、各々目的に適したマスク技
術により、導電層の一部が絶縁体層に被覆されないよう
な工夫をすることができる。
【0010】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。
説明する。
【0011】実施例1、比較例1 市販のPETフィルム(東レ株式会社製“ルミラー”T
タイプ)の50μm品の片面にITO膜をイオンプレー
ティング法で成膜した。ITOは、SnO2 5重量%含
有の焼結ペレット品を使用し、酸素低温プラズマ中で、
電子ビームで加熱し蒸発させた。PETフィルム上への
堆積速度は約1.5Å/秒、膜厚は約800Åであっ
た。一旦大気中に取りだし、次にITO膜付きPETフ
ィルムを真空蒸着装置((株)昭和真空製SGCー16
WA)の真空槽内のプラネタリーに取付け、真空槽内を
真空ポンプで排気し、3×10-5Torrに到達したと
ころでアルゴンガスを1×10-4Torrまで槽内に導
入しながら、槽内に配置したコイル状電極に13.56
MHzの高周波電力を出力600W印加したところ、真
空槽内全体に赤紫色のプラズマが発生した。ITO膜面
を上記プラズマ雰囲気に1分間曝した後、電極への高周
波電力の印加とアルゴンガスの導入を停止しプラズマ処
理を終えた。真空槽内の圧力は5×10-5Torrであ
った。続いてSiO2 を電子ビームで加熱蒸発させ上記
ITO膜上に堆積させた。堆積速度は約18Å/秒、膜
厚は約940Åであった。得られた表面処理フィルムに
ついて5度正光線反射率、膜の密着性、表面の耐擦傷
性、および電磁波シールド性の各項目について評価し
た。5度正光線反射率は日立製作所製自記分光光度計U
−3400型で測定した。SiO2 膜を形成する前のフ
ィルムの可視光線領域の分光光線反射率スペクトル(I
TO膜側から測定)を図1に、ITO膜上にSiO2 膜
を形成したフィルムの可視光線領域の分光光線反射率ス
ペクトル(SiO2膜側から測定)を図2に示す。55
0nm波長での光線反射率は、SiO2 膜を形成する前
は約20%(裏面反射を含む)であった(比較例1)の
に対し、ITO膜上にSiO2 膜を形成したフィルムの
それは約6%(裏面反射を含む)に低減し、光線反射に
よるギラつき感は全く感じられなかった。膜の密着性
は、ITO膜およびSiO2 膜側からカッターナイフに
よって約1cm2面積中に100ケの碁盤目を切り込
み、その上にセロハンテープを均一に貼り付けた後に9
0度の角度ですばやく引き剥がす方法で評価したとこ
ろ、共に膜の剥離はなく、密着性良好であった。表面の
耐擦傷性は、ネル布で400g/cm2の荷重をかけな
がら100往復擦ったときの傷の発生状況を観察する方
法で評価したところ、共に傷の発生はなく良好であっ
た。電磁波シールド性は、(財)関西電子工業振興セン
ター法のセルを使用した近接電界シールド効果測定にて
評価したところ、周波数300MHzにおける電磁波の
減衰率は、共に17デシベルであった。さらに、50℃
・90%RHの環境下に96時間放置した後に同様の評
価をおこなったが、いずれの項目も変化なく、耐久性も
良好であることがわかった。以上の結果を表1に示し
た。
タイプ)の50μm品の片面にITO膜をイオンプレー
ティング法で成膜した。ITOは、SnO2 5重量%含
有の焼結ペレット品を使用し、酸素低温プラズマ中で、
電子ビームで加熱し蒸発させた。PETフィルム上への
堆積速度は約1.5Å/秒、膜厚は約800Åであっ
た。一旦大気中に取りだし、次にITO膜付きPETフ
ィルムを真空蒸着装置((株)昭和真空製SGCー16
WA)の真空槽内のプラネタリーに取付け、真空槽内を
真空ポンプで排気し、3×10-5Torrに到達したと
ころでアルゴンガスを1×10-4Torrまで槽内に導
入しながら、槽内に配置したコイル状電極に13.56
MHzの高周波電力を出力600W印加したところ、真
空槽内全体に赤紫色のプラズマが発生した。ITO膜面
を上記プラズマ雰囲気に1分間曝した後、電極への高周
波電力の印加とアルゴンガスの導入を停止しプラズマ処
理を終えた。真空槽内の圧力は5×10-5Torrであ
った。続いてSiO2 を電子ビームで加熱蒸発させ上記
ITO膜上に堆積させた。堆積速度は約18Å/秒、膜
厚は約940Åであった。得られた表面処理フィルムに
ついて5度正光線反射率、膜の密着性、表面の耐擦傷
性、および電磁波シールド性の各項目について評価し
た。5度正光線反射率は日立製作所製自記分光光度計U
−3400型で測定した。SiO2 膜を形成する前のフ
ィルムの可視光線領域の分光光線反射率スペクトル(I
TO膜側から測定)を図1に、ITO膜上にSiO2 膜
を形成したフィルムの可視光線領域の分光光線反射率ス
ペクトル(SiO2膜側から測定)を図2に示す。55
0nm波長での光線反射率は、SiO2 膜を形成する前
は約20%(裏面反射を含む)であった(比較例1)の
に対し、ITO膜上にSiO2 膜を形成したフィルムの
それは約6%(裏面反射を含む)に低減し、光線反射に
よるギラつき感は全く感じられなかった。膜の密着性
は、ITO膜およびSiO2 膜側からカッターナイフに
よって約1cm2面積中に100ケの碁盤目を切り込
み、その上にセロハンテープを均一に貼り付けた後に9
0度の角度ですばやく引き剥がす方法で評価したとこ
ろ、共に膜の剥離はなく、密着性良好であった。表面の
耐擦傷性は、ネル布で400g/cm2の荷重をかけな
がら100往復擦ったときの傷の発生状況を観察する方
法で評価したところ、共に傷の発生はなく良好であっ
た。電磁波シールド性は、(財)関西電子工業振興セン
ター法のセルを使用した近接電界シールド効果測定にて
評価したところ、周波数300MHzにおける電磁波の
減衰率は、共に17デシベルであった。さらに、50℃
・90%RHの環境下に96時間放置した後に同様の評
価をおこなったが、いずれの項目も変化なく、耐久性も
良好であることがわかった。以上の結果を表1に示し
た。
【0012】実施例2 PETフィルムにITO膜を成膜する代わりに市販の透
明導電膜(ITO)付PETフィルム(東洋メタライジ
ング(株)製“メタクリスタ”T−R60、PETの厚
み50μm)を用いる以外は、実施例1と同様にして、
ITO膜面をアルゴンガス低温プラズマ処理し、SiO
2 膜を蒸着した。得られた表面処理フィルムの性能を実
施例1と同様の方法で評価したとこころ、600nm波
長での光線反射率は約6%(裏面反射を含む)であり、
光線反射によるギラつき感は全く感じられなかった。S
iO2 膜の密着性、耐擦傷性共に良好であり、周波数3
00MHzにおける電磁波の減衰率は19デシベルであ
った。さらに、50℃・90%RHの環境下に96時間
放置した後に同様の評価をおこなったが、いずれの項目
も変化なく、耐久性も良好であることがわかった。以上
の結果の表1に示した。
明導電膜(ITO)付PETフィルム(東洋メタライジ
ング(株)製“メタクリスタ”T−R60、PETの厚
み50μm)を用いる以外は、実施例1と同様にして、
ITO膜面をアルゴンガス低温プラズマ処理し、SiO
2 膜を蒸着した。得られた表面処理フィルムの性能を実
施例1と同様の方法で評価したとこころ、600nm波
長での光線反射率は約6%(裏面反射を含む)であり、
光線反射によるギラつき感は全く感じられなかった。S
iO2 膜の密着性、耐擦傷性共に良好であり、周波数3
00MHzにおける電磁波の減衰率は19デシベルであ
った。さらに、50℃・90%RHの環境下に96時間
放置した後に同様の評価をおこなったが、いずれの項目
も変化なく、耐久性も良好であることがわかった。以上
の結果の表1に示した。
【0013】実施例3 ITO膜面のアルゴンガス低温プラズマ処理条件を、真
空槽内の到達圧力3×10-5Torr、アルゴンガス導
入後圧力1×10-4Torr、周波数13.56MH
z、出力200Wで処理時間15秒とした以外は実施例
2と同様にしてPET/ITO/SiO2 フィルムを得
た。得られた表面処理フィルムの性能を実施例1と同様
の方法で評価したとこころ、600nm波長での光線反
射率は約6%(裏面反射を含む)であり、光線反射によ
るギラつき感は全く感じられなかった。SiO2 膜の密
着性、耐擦傷性共に良好であり、周波数300MHzに
おける電磁波の減衰率は19デシベルであった。さら
に、50℃・90%RHの環境下に96時間放置した後
に同様の評価をおこなったが、いずれの項目も変化な
く、耐久性も良好であることがわかった。以上の結果を
表1に示した。
空槽内の到達圧力3×10-5Torr、アルゴンガス導
入後圧力1×10-4Torr、周波数13.56MH
z、出力200Wで処理時間15秒とした以外は実施例
2と同様にしてPET/ITO/SiO2 フィルムを得
た。得られた表面処理フィルムの性能を実施例1と同様
の方法で評価したとこころ、600nm波長での光線反
射率は約6%(裏面反射を含む)であり、光線反射によ
るギラつき感は全く感じられなかった。SiO2 膜の密
着性、耐擦傷性共に良好であり、周波数300MHzに
おける電磁波の減衰率は19デシベルであった。さら
に、50℃・90%RHの環境下に96時間放置した後
に同様の評価をおこなったが、いずれの項目も変化な
く、耐久性も良好であることがわかった。以上の結果を
表1に示した。
【0014】実施例4 ITO膜面のアルゴンガス低温プラズマ処理条件を、真
空槽内の到達圧力3×10-5Torr、アルゴンガス導
入後圧力1×10-4Torr、周波数13.56MH
z、出力800Wで処理時間5分とした以外は実施例2
と同様にしてPET/ITO/SiO2 フィルムを得
た。得られた表面処理フィルムの性能を実施例1と同様
の方法で評価したとこころ、600nm波長での光線反
射率は約6%(裏面反射を含む)であり、光線反射によ
るギラつき感は全く感じられなかった。SiO2 膜の密
着性、耐擦傷性共に良好であり、周波数300MHzに
おける電磁波の減衰率は19デシベルであった。さら
に、50℃・90%RHの環境下に96時間放置した後
に同様の評価をおこなったが、いずれの項目も変化な
く、耐久性も良好であることがわかった。以上の結果を
表1に示した。
空槽内の到達圧力3×10-5Torr、アルゴンガス導
入後圧力1×10-4Torr、周波数13.56MH
z、出力800Wで処理時間5分とした以外は実施例2
と同様にしてPET/ITO/SiO2 フィルムを得
た。得られた表面処理フィルムの性能を実施例1と同様
の方法で評価したとこころ、600nm波長での光線反
射率は約6%(裏面反射を含む)であり、光線反射によ
るギラつき感は全く感じられなかった。SiO2 膜の密
着性、耐擦傷性共に良好であり、周波数300MHzに
おける電磁波の減衰率は19デシベルであった。さら
に、50℃・90%RHの環境下に96時間放置した後
に同様の評価をおこなったが、いずれの項目も変化な
く、耐久性も良好であることがわかった。以上の結果を
表1に示した。
【0015】実施例5 SiO2 の代わりにMgF2 (フッ化マグネシウム)を
真空蒸着法で成膜する以外は実施例2と同様にしてPE
T/ITO/MgF2 フィルムを得た。成膜条件は、真
空槽内圧力5×10-5Torr、電子ビーム加熱、堆積
速度は約25Å/秒、膜厚は約1000Åであった。こ
のフィルムの性能を実施例1と同様の方法で評価したと
ころ、600nm波長での光線反射率は約6%(裏面反
射を含む)であり、光線反射によるギラつき感は全く感
じられなかった。MgF2 膜の密着性、耐擦傷性共に良
好であり、周波数300MHzにおける電磁波の減衰率
は19デシベルであった。50℃・90%RHの環境下
に96時間放置した後に同様の評価をおこなったとこ
ろ、耐擦傷性試験において若干の傷の発生が見られた。
しかし、それ以外は、変化なく耐久性も良好であった。
以上の結果を表1に示した。
真空蒸着法で成膜する以外は実施例2と同様にしてPE
T/ITO/MgF2 フィルムを得た。成膜条件は、真
空槽内圧力5×10-5Torr、電子ビーム加熱、堆積
速度は約25Å/秒、膜厚は約1000Åであった。こ
のフィルムの性能を実施例1と同様の方法で評価したと
ころ、600nm波長での光線反射率は約6%(裏面反
射を含む)であり、光線反射によるギラつき感は全く感
じられなかった。MgF2 膜の密着性、耐擦傷性共に良
好であり、周波数300MHzにおける電磁波の減衰率
は19デシベルであった。50℃・90%RHの環境下
に96時間放置した後に同様の評価をおこなったとこ
ろ、耐擦傷性試験において若干の傷の発生が見られた。
しかし、それ以外は、変化なく耐久性も良好であった。
以上の結果を表1に示した。
【0016】比較例2 ITO膜面のアルゴンガス低温プラズマ処理を実施しな
い以外は実施例1と同様にしてPET/ITO/SiO
2 フィルムを得た。SiO2 膜の密着性を実施例1と同
様に評価したところ、セロハンテープに密着した全面積
でSiO2 膜が剥離した。結果を表1に示した。
い以外は実施例1と同様にしてPET/ITO/SiO
2 フィルムを得た。SiO2 膜の密着性を実施例1と同
様に評価したところ、セロハンテープに密着した全面積
でSiO2 膜が剥離した。結果を表1に示した。
【0017】比較例3 ITO膜面のアルゴンガス低温プラズマ処理を実施しな
い以外は、実施例5と同様にしてPET/ITO/Mg
F2フィルムを得た。MgF2 膜の密着性を実施例1と
同様に評価したところ、セロハンテープに密着した全面
積でMgF2 膜が剥離した。結果を表1に示した。
い以外は、実施例5と同様にしてPET/ITO/Mg
F2フィルムを得た。MgF2 膜の密着性を実施例1と
同様に評価したところ、セロハンテープに密着した全面
積でMgF2 膜が剥離した。結果を表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明は以上述べたように、透明合成樹
脂フィルムの表面に透明無機導電層を設け、その表層に
前記導電層よりも低い屈折率の層を設けた構成を有する
電磁波シールドフィルムであるから、電磁波シールド性
を有し、かつ視認性に優れ、導電層の光線反射を防止し
た電磁波シールドフィルムを提供することができる。さ
らに、透明無機導電層の表面をアルゴンガスなどの低温
プラズマに曝した後に、透明無機導電層の表面に導電層
よりも低い屈折率の層を形成する方法により、膜密着
性、耐擦傷性などの膜強度の耐久性が優れた、電磁波シ
ールド性を有し、かつ視認性に優れ、導電層の光線反射
を防止した電磁波シールドフィルムを提供することがで
きる。
脂フィルムの表面に透明無機導電層を設け、その表層に
前記導電層よりも低い屈折率の層を設けた構成を有する
電磁波シールドフィルムであるから、電磁波シールド性
を有し、かつ視認性に優れ、導電層の光線反射を防止し
た電磁波シールドフィルムを提供することができる。さ
らに、透明無機導電層の表面をアルゴンガスなどの低温
プラズマに曝した後に、透明無機導電層の表面に導電層
よりも低い屈折率の層を形成する方法により、膜密着
性、耐擦傷性などの膜強度の耐久性が優れた、電磁波シ
ールド性を有し、かつ視認性に優れ、導電層の光線反射
を防止した電磁波シールドフィルムを提供することがで
きる。
【図1】SiO2膜を形成する前のフィルムの可視光線
領域の分光光線反射率スペクトルを示す図である。
領域の分光光線反射率スペクトルを示す図である。
【図2】ITO膜上にSiO2膜を形成したフィルムの
可視光線領域の分光光線反射率スペクトルを示す図であ
る。
可視光線領域の分光光線反射率スペクトルを示す図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 透明合成樹脂フィルムの表面に透明無機
導電層を設け、さらにその表層に導電層よりも低い屈折
率の層を設けたことを特徴とする反射防止性を有する電
磁波シールドフィルム。 - 【請求項2】 透明合成樹脂フィルムがポリエチレンテ
レフタレート樹脂フィルムであり、透明無機導電層がI
n2 O3 とSnO2 の混合物からなる層であり、かつ導
電層よりも低い屈折率の層がSiO2 からなる層である
請求項1記載の電磁波シールドフィルム。 - 【請求項3】 透明合成樹脂フィルム上に設けられた透
明無機導電層の表面を低温プラズマに曝した後、前記導
電層の表面に、導電層よりも低い屈折率の層を形成する
ことを特徴とする反射防止性を有する電磁波シールドフ
ィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4155684A JPH05323101A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 反射防止性を有する電磁波シールドフィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4155684A JPH05323101A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 反射防止性を有する電磁波シールドフィルムおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05323101A true JPH05323101A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=15611304
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4155684A Pending JPH05323101A (ja) | 1992-05-22 | 1992-05-22 | 反射防止性を有する電磁波シールドフィルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05323101A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997026566A1 (fr) * | 1996-01-18 | 1997-07-24 | Toyo Metallizing Co., Ltd. | Article optique en plastique a film anti-reflet multicouches |
| US6086979A (en) * | 1997-11-11 | 2000-07-11 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electromagnetically shielding bonding film, and shielding assembly and display device using such film |
| US6207266B1 (en) | 1997-06-03 | 2001-03-27 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electromagnetically shielding bonding film |
| US6583935B1 (en) * | 1998-05-28 | 2003-06-24 | Cpfilms Inc. | Low reflection, high transmission, touch-panel membrane |
| US6733869B2 (en) | 2002-02-21 | 2004-05-11 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Electromagnetic shielding sheet and method of producing the same |
| US7236064B2 (en) | 2004-09-23 | 2007-06-26 | Samsung Electro-Mechanics Co. Ltd. | Laminated balun transformer |
| WO2009151056A1 (ja) | 2008-06-10 | 2009-12-17 | ダイセル化学工業株式会社 | 多孔質層を有する積層体、及びそれを用いた機能性積層体 |
| US7732038B2 (en) | 2004-07-12 | 2010-06-08 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Electromagnetic wave shielding filter |
| DE10393020B4 (de) * | 2002-08-08 | 2011-11-17 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Blatt zur elektromagnetischen Abschirmung und Verfahren zu dessen Herstellung |
-
1992
- 1992-05-22 JP JP4155684A patent/JPH05323101A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997026566A1 (fr) * | 1996-01-18 | 1997-07-24 | Toyo Metallizing Co., Ltd. | Article optique en plastique a film anti-reflet multicouches |
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| US6197408B1 (en) | 1997-11-11 | 2001-03-06 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electromagnetically shielding bonding film, and shielding assembly and display device using such film |
| US6583935B1 (en) * | 1998-05-28 | 2003-06-24 | Cpfilms Inc. | Low reflection, high transmission, touch-panel membrane |
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| US7236064B2 (en) | 2004-09-23 | 2007-06-26 | Samsung Electro-Mechanics Co. Ltd. | Laminated balun transformer |
| WO2009151056A1 (ja) | 2008-06-10 | 2009-12-17 | ダイセル化学工業株式会社 | 多孔質層を有する積層体、及びそれを用いた機能性積層体 |
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