JPH05325171A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH05325171A JPH05325171A JP12775092A JP12775092A JPH05325171A JP H05325171 A JPH05325171 A JP H05325171A JP 12775092 A JP12775092 A JP 12775092A JP 12775092 A JP12775092 A JP 12775092A JP H05325171 A JPH05325171 A JP H05325171A
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- iron carbide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気抵抗の低減化を図りつつ、良好な耐久性
を確保し、同時に媒体としての磁気特性を向上させる。 【構成】 非磁性支持体上に少なくとも磁性粉末と結合
剤とを主体とする磁性層が形成されてなり、該磁性層中
に磁性炭化鉄を添加させる。この時、前記磁性炭化鉄の
占める割合が、上記磁性粉末と磁性炭化鉄の合計量中5
〜40重量%とされることが望ましい。また、この磁性
炭化鉄をメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサ
ノンのうちの少なくとも1種により前処理することによ
り、分散性が良好となる。
を確保し、同時に媒体としての磁気特性を向上させる。 【構成】 非磁性支持体上に少なくとも磁性粉末と結合
剤とを主体とする磁性層が形成されてなり、該磁性層中
に磁性炭化鉄を添加させる。この時、前記磁性炭化鉄の
占める割合が、上記磁性粉末と磁性炭化鉄の合計量中5
〜40重量%とされることが望ましい。また、この磁性
炭化鉄をメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサ
ノンのうちの少なくとも1種により前処理することによ
り、分散性が良好となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性層中に磁性炭化鉄
を含有する塗布型の磁気記録媒体に関し、特に耐候性、
電気抵抗に優れた磁気記録媒体に関する。
を含有する塗布型の磁気記録媒体に関し、特に耐候性、
電気抵抗に優れた磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばオーディオ用磁気テープ等の所謂
塗布型の磁気記録媒体においては、小型化や長時間化等
を図るために、より一層の高記録密度化が要求されてい
る。この高記録密度化に伴い、磁性層を構成する磁性粉
末としては、従来より使用されている酸化物系から金属
・合金系の強磁性金属粉末が主流になりつつある。この
強磁性金属粉末は、従来の酸化鉄系の強磁性粉末よりも
優れた磁気特性を有しており、この強磁性金属粉末を磁
性粉末として用いることにより、高記録密度化や高周波
帯域における優れた電磁変換特性を達成することができ
る。
塗布型の磁気記録媒体においては、小型化や長時間化等
を図るために、より一層の高記録密度化が要求されてい
る。この高記録密度化に伴い、磁性層を構成する磁性粉
末としては、従来より使用されている酸化物系から金属
・合金系の強磁性金属粉末が主流になりつつある。この
強磁性金属粉末は、従来の酸化鉄系の強磁性粉末よりも
優れた磁気特性を有しており、この強磁性金属粉末を磁
性粉末として用いることにより、高記録密度化や高周波
帯域における優れた電磁変換特性を達成することができ
る。
【0003】ところで、上記塗布型の磁気記録媒体にお
いては、周知の如く、電気抵抗の低減化を図り、媒体表
面の帯電による支障を防止することを目的として、磁性
層を構成する磁性塗料中に例えば導電率の高いカーボン
ブラック等が添加されている。この他、上記磁性塗料中
には、ヘッドとの摺接による摩耗を抑え、耐久性を向上
させるために、比較的大きな硬度を有する無機微粒子が
研磨剤(減磨剤)として加えられる。この研磨剤として
は、例えばアルミナ(Al2 O3 )、酸化クロム(Cr
O2 )、酸化チタン(TiO2 )等が一般に使用されて
いる。
いては、周知の如く、電気抵抗の低減化を図り、媒体表
面の帯電による支障を防止することを目的として、磁性
層を構成する磁性塗料中に例えば導電率の高いカーボン
ブラック等が添加されている。この他、上記磁性塗料中
には、ヘッドとの摺接による摩耗を抑え、耐久性を向上
させるために、比較的大きな硬度を有する無機微粒子が
研磨剤(減磨剤)として加えられる。この研磨剤として
は、例えばアルミナ(Al2 O3 )、酸化クロム(Cr
O2 )、酸化チタン(TiO2 )等が一般に使用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの添
加剤は、それ自身が磁性を有していないので、本質的に
は媒体としての磁気特性を低下させるものであると言え
る。このために、上述のように強磁性金属粉末を磁性粉
末として用いた場合でも、強磁性金属粉末の有する優れ
た磁気特性を十分に活かすことができない。特に、媒体
としての性能が高度に要求され、上記添加剤による大き
な効果が期待される場合には、その添加量を増やす必要
があるので、上述のような問題が一層深刻になる。
加剤は、それ自身が磁性を有していないので、本質的に
は媒体としての磁気特性を低下させるものであると言え
る。このために、上述のように強磁性金属粉末を磁性粉
末として用いた場合でも、強磁性金属粉末の有する優れ
た磁気特性を十分に活かすことができない。特に、媒体
としての性能が高度に要求され、上記添加剤による大き
な効果が期待される場合には、その添加量を増やす必要
があるので、上述のような問題が一層深刻になる。
【0005】そこで、本発明はこのような実情に鑑みて
提案されたものであって、電気抵抗の低減化を図りつ
つ、良好な耐久性を確保し、同時に媒体としての磁気特
性を向上させることが可能な磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
提案されたものであって、電気抵抗の低減化を図りつ
つ、良好な耐久性を確保し、同時に媒体としての磁気特
性を向上させることが可能な磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、添加剤としてそれ
自身が磁性を有する材料を使用することにより、媒体と
しての良好な磁気特性を確保しつつ、電気抵抗、耐久性
を改善することができることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
的を達成せんものと鋭意研究の結果、添加剤としてそれ
自身が磁性を有する材料を使用することにより、媒体と
しての良好な磁気特性を確保しつつ、電気抵抗、耐久性
を改善することができることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0007】即ち、本発明は、非磁性支持体上に少なく
とも磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層が形成され
てなる磁気記録媒体において、上記磁性層中に磁性炭化
鉄を含有することを特徴とするものである。
とも磁性粉末と結合剤とを主体とする磁性層が形成され
てなる磁気記録媒体において、上記磁性層中に磁性炭化
鉄を含有することを特徴とするものである。
【0008】本発明の磁気記録媒体においては、磁性粉
末を結合剤や有機溶剤、各種添加剤等とともに混練して
調製された磁性塗料を非磁性支持体上に塗布、乾燥する
ことによって磁性層が形成される。
末を結合剤や有機溶剤、各種添加剤等とともに混練して
調製された磁性塗料を非磁性支持体上に塗布、乾燥する
ことによって磁性層が形成される。
【0009】本発明は、上記磁性層を構成する磁性塗料
中に添加剤として磁性炭化鉄が添加されることを特徴と
している。上記磁性炭化鉄は、一般式Fex Cy (但
し、式中x,yは、組成比を表す。)で表され、飽和磁
化140〜169emu/g程度、比表面積40〜60
m2/g程度の磁気特性を有するものとされる。また、
この磁性炭化鉄は、通常磁性塗料中に添加される帯電防
止剤と研磨剤の効果を併せもっている。このように、そ
れ自身が磁性を有し、且つ帯電防止剤と研磨剤の両者の
効果を発揮できる磁性炭化鉄を従来より帯電防止剤や研
磨剤として用いられている非磁性の塗料材料(例えばカ
ーボンブラックやアルミナ等)の一部、又は全部と置換
して使用することにより、媒体としての磁気特性の劣化
を極力抑えつつ、電気抵抗、耐久性を改善することがで
きる。
中に添加剤として磁性炭化鉄が添加されることを特徴と
している。上記磁性炭化鉄は、一般式Fex Cy (但
し、式中x,yは、組成比を表す。)で表され、飽和磁
化140〜169emu/g程度、比表面積40〜60
m2/g程度の磁気特性を有するものとされる。また、
この磁性炭化鉄は、通常磁性塗料中に添加される帯電防
止剤と研磨剤の効果を併せもっている。このように、そ
れ自身が磁性を有し、且つ帯電防止剤と研磨剤の両者の
効果を発揮できる磁性炭化鉄を従来より帯電防止剤や研
磨剤として用いられている非磁性の塗料材料(例えばカ
ーボンブラックやアルミナ等)の一部、又は全部と置換
して使用することにより、媒体としての磁気特性の劣化
を極力抑えつつ、電気抵抗、耐久性を改善することがで
きる。
【0010】この磁性炭化鉄の添加量は、上記磁性粉末
と磁性炭化鉄の合計量中5〜40重量%とされることが
好ましい。添加量が前記範囲よりも少ないと、添加剤と
しての効果が不足し、十分な耐久性、電気抵抗の改善が
望めない。逆に、添加量が上記範囲を上回る場合には、
媒体の磁気特性が劣化してしまう。
と磁性炭化鉄の合計量中5〜40重量%とされることが
好ましい。添加量が前記範囲よりも少ないと、添加剤と
しての効果が不足し、十分な耐久性、電気抵抗の改善が
望めない。逆に、添加量が上記範囲を上回る場合には、
媒体の磁気特性が劣化してしまう。
【0011】なお、磁性塗料を調製する際に、上記磁性
炭化鉄は、帯電防止剤、或いは研磨剤として単独で添加
されても良く、従来より使用されている帯電防止剤や研
磨剤と組み合わせて添加されも良い。
炭化鉄は、帯電防止剤、或いは研磨剤として単独で添加
されても良く、従来より使用されている帯電防止剤や研
磨剤と組み合わせて添加されも良い。
【0012】また、この磁性炭化鉄は、予め高沸点の溶
剤により処理されることが望ましい。これにより、分散
性が向上し、良好な磁気特性を確保することができる。
上記溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエン、シ
クロヘキサノンのうちの少なくとも1種から選定され、
磁性粉末や結合剤等の種類に応じて適宜選定すれば良
い。
剤により処理されることが望ましい。これにより、分散
性が向上し、良好な磁気特性を確保することができる。
上記溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエン、シ
クロヘキサノンのうちの少なくとも1種から選定され、
磁性粉末や結合剤等の種類に応じて適宜選定すれば良
い。
【0013】これら溶剤により上記磁性炭化鉄を前処理
する方法としては、例えば磁性炭化鉄を上記溶剤中に浸
漬する方法等が考えられるが、これに限定されるもので
はない。
する方法としては、例えば磁性炭化鉄を上記溶剤中に浸
漬する方法等が考えられるが、これに限定されるもので
はない。
【0014】本発明の磁気記録媒体において、上記磁性
粉末としては、通常使用されるものが何れも使用可能と
されるが、特に強磁性金属粉末を使用した場合に大きな
効果が得られる。この強磁性金属粉末としては、Fe、
Co、Ni等の強磁性金属材料や、Fe−Co、Fe−
Ni、Fe−Co−Ni、Co−Ni、Fe−Mn−Z
n、Fe−Ni−Zn、Fe−Co−Ni−Cr、Fe
−Co−Ni−P、Fe−Co−B、Fe−Co−Cr
−B、Fe−Co−V等のFe、Co、Niを主成分と
する各種強磁性合金材料からなる強磁性金属粉末が使用
可能とされ、更にこれらの種々の特性を改善する目的で
Al、Si、Ti、Cr、Mn、Cu、Zn、Mg、P
等の元素が添加されたものであっても良い。
粉末としては、通常使用されるものが何れも使用可能と
されるが、特に強磁性金属粉末を使用した場合に大きな
効果が得られる。この強磁性金属粉末としては、Fe、
Co、Ni等の強磁性金属材料や、Fe−Co、Fe−
Ni、Fe−Co−Ni、Co−Ni、Fe−Mn−Z
n、Fe−Ni−Zn、Fe−Co−Ni−Cr、Fe
−Co−Ni−P、Fe−Co−B、Fe−Co−Cr
−B、Fe−Co−V等のFe、Co、Niを主成分と
する各種強磁性合金材料からなる強磁性金属粉末が使用
可能とされ、更にこれらの種々の特性を改善する目的で
Al、Si、Ti、Cr、Mn、Cu、Zn、Mg、P
等の元素が添加されたものであっても良い。
【0015】なお、これら強磁性金属粉末には、耐候性
を向上させる目的で、例えば鉄に比べて優れた耐酸化性
を示すCo,Ni等の合金化やAl及び/又はSi等の
軽金属酸化物表面層の形成、或いは低分子有機物による
表面処理等、従来公知とされる技術が施されても何ら不
都合は生じない。この場合、シランカップリング剤によ
り上記強磁性金属粉末の表面を被覆する方法が好適であ
る。
を向上させる目的で、例えば鉄に比べて優れた耐酸化性
を示すCo,Ni等の合金化やAl及び/又はSi等の
軽金属酸化物表面層の形成、或いは低分子有機物による
表面処理等、従来公知とされる技術が施されても何ら不
都合は生じない。この場合、シランカップリング剤によ
り上記強磁性金属粉末の表面を被覆する方法が好適であ
る。
【0016】この他、上記結合剤や有機溶剤、或いは上
記磁性炭化鉄以外の各種添加剤としては、通常の磁気記
録媒体に用いられるものがいずれも使用可能である。
記磁性炭化鉄以外の各種添加剤としては、通常の磁気記
録媒体に用いられるものがいずれも使用可能である。
【0017】また、本発明の磁気記録媒体において、特
にオーディオ用磁気テープとしての用途を考えた場合に
は、周波数特性のバランスを重視する観点から、上記磁
性層の保磁力を1150〜1350Oeの範囲内とする
ことが望ましく、そのために上記磁性粉末として保磁力
が1150〜1350Oeである強磁性金属粉末を使用
することが望ましい。
にオーディオ用磁気テープとしての用途を考えた場合に
は、周波数特性のバランスを重視する観点から、上記磁
性層の保磁力を1150〜1350Oeの範囲内とする
ことが望ましく、そのために上記磁性粉末として保磁力
が1150〜1350Oeである強磁性金属粉末を使用
することが望ましい。
【0018】一般に、1350Oeを越える高保磁力を
有する強磁性金属粉末を使用した場合、得られる磁気記
録媒体の高域特性は非常に高くなるが、低域特性に関し
ては顕著な特性向上が望めないので、結果として周波数
特性のバランスが悪い媒体となる。また、磁性層の保磁
力が高くなるに従って、消去特性は悪化する。逆に、保
磁力が1150Oeよりも低いと、所謂メタルテープ特
有の優れた高域特性を発揮させることができず、ダイナ
ミックレンジが狭くなってしまう。
有する強磁性金属粉末を使用した場合、得られる磁気記
録媒体の高域特性は非常に高くなるが、低域特性に関し
ては顕著な特性向上が望めないので、結果として周波数
特性のバランスが悪い媒体となる。また、磁性層の保磁
力が高くなるに従って、消去特性は悪化する。逆に、保
磁力が1150Oeよりも低いと、所謂メタルテープ特
有の優れた高域特性を発揮させることができず、ダイナ
ミックレンジが狭くなってしまう。
【0019】
【作用】磁性塗料を調製する際に、従来より帯電防止剤
や研磨剤として使用されているカーボンブラック、或い
はアルミナ等の非磁性材料を磁性炭化鉄で代用させるこ
とにより、これら非磁性材料の含有量を抑えつつ、それ
らを用いた場合と同様な効果が得られる。
や研磨剤として使用されているカーボンブラック、或い
はアルミナ等の非磁性材料を磁性炭化鉄で代用させるこ
とにより、これら非磁性材料の含有量を抑えつつ、それ
らを用いた場合と同様な効果が得られる。
【0020】また、磁性層を構成する磁性塗料中におけ
る非磁性材料の割合が減少されることにより、磁性層の
磁気特性が良好に保たれる。従って、媒体としての磁気
特性が向上されるとともに、電気抵抗、耐久性が改善さ
れる。
る非磁性材料の割合が減少されることにより、磁性層の
磁気特性が良好に保たれる。従って、媒体としての磁気
特性が向上されるとともに、電気抵抗、耐久性が改善さ
れる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。本実施例は、添加剤として磁性炭化
鉄(Fe5 C2 )が添加された磁性塗料の塗膜より磁性
層が形成されてなる、所謂塗布型のオーディオ用メタル
テープの例である。
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。本実施例は、添加剤として磁性炭化
鉄(Fe5 C2 )が添加された磁性塗料の塗膜より磁性
層が形成されてなる、所謂塗布型のオーディオ用メタル
テープの例である。
【0022】先ず、本実施例で添加剤として使用した磁
性炭化鉄(Fe5 C2 )の磁気特性を下記の表1に示
す。なお、表1中に、磁性粉末として通常使用される強
磁性金属粉末(ここでは、Fe粉末を用いた。)の磁気
特性も併せて記した。
性炭化鉄(Fe5 C2 )の磁気特性を下記の表1に示
す。なお、表1中に、磁性粉末として通常使用される強
磁性金属粉末(ここでは、Fe粉末を用いた。)の磁気
特性も併せて記した。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示すように、上記磁性炭化鉄(Fe
5 C2 )は、通常使用されているFe粉末と比べて、同
程度、或いはそれを上回る磁気特性を有していることか
ら、これを塗料材料中の添加剤として使用しても、通常
使用されている添加剤を用いた場合よりも磁気的な劣化
は少ないと考えられる。
5 C2 )は、通常使用されているFe粉末と比べて、同
程度、或いはそれを上回る磁気特性を有していることか
ら、これを塗料材料中の添加剤として使用しても、通常
使用されている添加剤を用いた場合よりも磁気的な劣化
は少ないと考えられる。
【0025】次に、この磁性炭化鉄(Fe5 C2 )を溶
剤(メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン
=1:1:1の割合で調製されたもの)30g、結合剤
15gとともに100ccポリビンにて24時間攪拌
し、これを2インチ幅のポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に塗布、乾燥してサンプルテープを作製した。
剤(メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノン
=1:1:1の割合で調製されたもの)30g、結合剤
15gとともに100ccポリビンにて24時間攪拌
し、これを2インチ幅のポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に塗布、乾燥してサンプルテープを作製した。
【0026】そして、このサンプルテープの電気抵抗及
び角度45°における表面光沢度を測定し、上記磁性炭
化鉄(Fe5 C2 )の代わりに、上記Fe粉末、或いは
通常この種の磁気テープにおいて帯電防止剤として使用
されているカーボンブラックを使用した場合の結果と比
較した。この結果を下記の表2に表す。
び角度45°における表面光沢度を測定し、上記磁性炭
化鉄(Fe5 C2 )の代わりに、上記Fe粉末、或いは
通常この種の磁気テープにおいて帯電防止剤として使用
されているカーボンブラックを使用した場合の結果と比
較した。この結果を下記の表2に表す。
【0027】
【表2】
【0028】表2に示すように、上記磁性炭化鉄(Fe
5 C2 )を用いたサンプルテープの電気抵抗は、帯電防
止効果に優れたカーボンブラックを用いた場合のそれと
比べると若干低いものの、上記Fe粉末を用いた場合よ
りは106 倍近くも高い値を示した。
5 C2 )を用いたサンプルテープの電気抵抗は、帯電防
止効果に優れたカーボンブラックを用いた場合のそれと
比べると若干低いものの、上記Fe粉末を用いた場合よ
りは106 倍近くも高い値を示した。
【0029】また、上記磁性炭化鉄を添加剤として使用
するためは、その分散性が問題となる。そこで、実際の
使用に際する磁性炭化鉄の分散性について検討した。即
ち、上記磁性炭化鉄A、又は予め所定の溶剤(メチルエ
チルケトン:トルエン:シクロヘキサノン=1:1:1
の割合で調製されたもの)で前処理した磁性炭化鉄B1
5gを結合剤2.5g、有機溶剤及びスチールボール1
50gとともにアジターにて24時間混合した後、ベー
スフィルム上に塗布してシート化した。
するためは、その分散性が問題となる。そこで、実際の
使用に際する磁性炭化鉄の分散性について検討した。即
ち、上記磁性炭化鉄A、又は予め所定の溶剤(メチルエ
チルケトン:トルエン:シクロヘキサノン=1:1:1
の割合で調製されたもの)で前処理した磁性炭化鉄B1
5gを結合剤2.5g、有機溶剤及びスチールボール1
50gとともにアジターにて24時間混合した後、ベー
スフィルム上に塗布してシート化した。
【0030】そして、得られたシート状体の磁気特性を
測定した。この結果を下記の表3に示す。
測定した。この結果を下記の表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】表3に示すように、未処理の場合に比べ、
前処理が施された磁性炭化鉄Bを用いた場合では、角形
比RS が6%も向上しており、十分な実用性が得られる
ことが判った。
前処理が施された磁性炭化鉄Bを用いた場合では、角形
比RS が6%も向上しており、十分な実用性が得られる
ことが判った。
【0033】以上の結果をふまえて、上述のように所定
の溶剤により前処理された磁性炭化鉄(Fe5 C2 )を
添加剤として用い、以下のようにして磁気テープを作製
した。磁性塗料の組成 強磁性金属粉末 0〜95重量部 磁性炭化鉄(Fe5 C2 ) 5〜100重量部 ポリエステル−ポリウレタン樹脂 100重量部 イソシアネート系硬化剤 10重量部 (商品名,コロネートL50) シランカップリング剤(商品名,A-1100) 2重量部 カーボンブラック(商品名,ACARB-M ) 2重量部 アルミナ粉末 4重量部 ミリスチン酸 0.3重量部 ステアリン酸エステル 0.3重量部 シリコーン系潤滑剤 0.5重量部 シリコーン系潤滑剤
の溶剤により前処理された磁性炭化鉄(Fe5 C2 )を
添加剤として用い、以下のようにして磁気テープを作製
した。磁性塗料の組成 強磁性金属粉末 0〜95重量部 磁性炭化鉄(Fe5 C2 ) 5〜100重量部 ポリエステル−ポリウレタン樹脂 100重量部 イソシアネート系硬化剤 10重量部 (商品名,コロネートL50) シランカップリング剤(商品名,A-1100) 2重量部 カーボンブラック(商品名,ACARB-M ) 2重量部 アルミナ粉末 4重量部 ミリスチン酸 0.3重量部 ステアリン酸エステル 0.3重量部 シリコーン系潤滑剤 0.5重量部 シリコーン系潤滑剤
【0034】上記組成中に示す強磁性金属粉末と磁性炭
化鉄(Fe5 C2 )の総重量6kgに対して各塗料材料
を上述の割合で調合した。そして、上記磁性炭化鉄(F
e5 C2 )を溶剤(メチルエチルケトン:トルエン:シ
クロヘキサノン=1:1:1の割合で調製されたもの)
により前処理した後、プレミキサーにて上記塗料材料を
メチルエチルケトン、トルエン及びシクロヘキサノンを
用いて希釈溶解し、これをサンドミルにより分散混合し
て塗料とした。なお、得られた塗料の最終固形分は、3
5%とした。
化鉄(Fe5 C2 )の総重量6kgに対して各塗料材料
を上述の割合で調合した。そして、上記磁性炭化鉄(F
e5 C2 )を溶剤(メチルエチルケトン:トルエン:シ
クロヘキサノン=1:1:1の割合で調製されたもの)
により前処理した後、プレミキサーにて上記塗料材料を
メチルエチルケトン、トルエン及びシクロヘキサノンを
用いて希釈溶解し、これをサンドミルにより分散混合し
て塗料とした。なお、得られた塗料の最終固形分は、3
5%とした。
【0035】続いて、この磁性塗料を12μm厚のポリ
エチレンテレフタレートからなるベースフィルム上に塗
布し、カレンダー処理を経て、3.81mm幅に裁断し
て磁気テープとした。
エチレンテレフタレートからなるベースフィルム上に塗
布し、カレンダー処理を経て、3.81mm幅に裁断し
て磁気テープとした。
【0036】このようにして得られる磁気テープにおい
て、上記強磁性金属粉末と磁性炭化鉄(Fe5 C2 )の
合計量が100重量部となるようにしながら、上記性炭
化鉄(Fe5 C2 )の比率を変化させた時の残留磁束密
度、電気抵抗及び耐久性を調べた。この結果を下記の表
4に示す。なお、表4中に、比較用として磁性塗料中に
上記磁性炭化鉄(Fe5 C2 )を全く添加していない磁
気テープ(比較例)の結果も併せて記した。また、耐久
性は、5段階評価を行い、良好な結果が得られた場合を
○、耐久性に乏しい場合を×として、その中間を●(や
や良好)、△(中程度)、▲(若干悪い)により表し
た。
て、上記強磁性金属粉末と磁性炭化鉄(Fe5 C2 )の
合計量が100重量部となるようにしながら、上記性炭
化鉄(Fe5 C2 )の比率を変化させた時の残留磁束密
度、電気抵抗及び耐久性を調べた。この結果を下記の表
4に示す。なお、表4中に、比較用として磁性塗料中に
上記磁性炭化鉄(Fe5 C2 )を全く添加していない磁
気テープ(比較例)の結果も併せて記した。また、耐久
性は、5段階評価を行い、良好な結果が得られた場合を
○、耐久性に乏しい場合を×として、その中間を●(や
や良好)、△(中程度)、▲(若干悪い)により表し
た。
【0037】
【表4】
【0038】表4より、残留磁束密度について着目する
と、上記磁性炭化鉄の比率が上記強磁性金属粉末と磁性
炭化鉄の合計量中40重量%以下である場合には、該磁
性炭化鉄を添加せず、上記強磁性金属粉末のみを使用し
た磁気テープとほぼ同程度、もしくはそれを上回る良好
な値が得られた。これに対して、上記磁性炭化鉄の比率
が50重量%及び100重量%となると、残留磁束密度
がやや低下し、磁気特性の向上を図る上では不利となる
ことが判った。
と、上記磁性炭化鉄の比率が上記強磁性金属粉末と磁性
炭化鉄の合計量中40重量%以下である場合には、該磁
性炭化鉄を添加せず、上記強磁性金属粉末のみを使用し
た磁気テープとほぼ同程度、もしくはそれを上回る良好
な値が得られた。これに対して、上記磁性炭化鉄の比率
が50重量%及び100重量%となると、残留磁束密度
がやや低下し、磁気特性の向上を図る上では不利となる
ことが判った。
【0039】一方、電気抵抗に関しては、上記磁性炭化
鉄が無添加の場合には、1.8×1011Ωと非常に大き
な値を示すのに対して、上記強磁性金属粉末を全て磁性
炭化鉄に置き換えて使用した場合では、僅か1.4×1
04 Ωに過ぎず、上記磁性炭化鉄の添加量を0とした場
合より107 倍以上も電気抵抗を低減することができ
た。
鉄が無添加の場合には、1.8×1011Ωと非常に大き
な値を示すのに対して、上記強磁性金属粉末を全て磁性
炭化鉄に置き換えて使用した場合では、僅か1.4×1
04 Ωに過ぎず、上記磁性炭化鉄の添加量を0とした場
合より107 倍以上も電気抵抗を低減することができ
た。
【0040】このような磁性炭化鉄(Fe5 O2 )の比
率と電気抵抗の関係を図1に示した。図1に示すよう
に、上記磁性炭化鉄の比率が高くなるに従い、飛躍的に
電気抵抗が改善されることが明らかとなった。
率と電気抵抗の関係を図1に示した。図1に示すよう
に、上記磁性炭化鉄の比率が高くなるに従い、飛躍的に
電気抵抗が改善されることが明らかとなった。
【0041】また、耐久性の点で見れば、磁性炭化鉄の
添加量の依存性は、上述の電気抵抗の場合ほど顕著では
ないが、上記磁性炭化鉄を添加することによって、1〜
3ランク程度改善することができ、耐久性の向上を図る
ためには、磁性炭化鉄を添加することが望ましいことが
判った。
添加量の依存性は、上述の電気抵抗の場合ほど顕著では
ないが、上記磁性炭化鉄を添加することによって、1〜
3ランク程度改善することができ、耐久性の向上を図る
ためには、磁性炭化鉄を添加することが望ましいことが
判った。
【0042】従って、単に添加剤としての効果を大きく
する目的ならば、上記磁性炭化鉄の添加量を多くするこ
とが好ましいが、磁気特性との兼ね合いから、上記磁性
炭化鉄の比率が上記強磁性金属粉末と磁性炭化鉄の合計
量中5〜40重量%の範囲内となるように制限する必要
があると言える。
する目的ならば、上記磁性炭化鉄の添加量を多くするこ
とが好ましいが、磁気特性との兼ね合いから、上記磁性
炭化鉄の比率が上記強磁性金属粉末と磁性炭化鉄の合計
量中5〜40重量%の範囲内となるように制限する必要
があると言える。
【0043】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体では、停電防止効果や研磨剤としての
効果を有する磁性炭化鉄を添加剤として使用しているの
で、従来より媒体の電気抵抗を低減させるために添加さ
れているカーボンブラックや、研磨剤として添加される
アルミナ等の非磁性材料の添加量を控える、又は削除す
ることができる。このため、磁性層中における非磁性材
料の割合が減少されるので、電気抵抗、耐久性を改善し
つつ、磁性粉末の有する磁気特性を最大限に引き出すこ
とができ、優れた磁気特性が得られる。
明の磁気記録媒体では、停電防止効果や研磨剤としての
効果を有する磁性炭化鉄を添加剤として使用しているの
で、従来より媒体の電気抵抗を低減させるために添加さ
れているカーボンブラックや、研磨剤として添加される
アルミナ等の非磁性材料の添加量を控える、又は削除す
ることができる。このため、磁性層中における非磁性材
料の割合が減少されるので、電気抵抗、耐久性を改善し
つつ、磁性粉末の有する磁気特性を最大限に引き出すこ
とができ、優れた磁気特性が得られる。
【0044】また、従来、炭化鉄材料は、粒度分布が非
常に悪く、単体では満足な分散性を確保することが困難
とされていたが、本発明のように、磁性粉末と磁性炭化
鉄を混合して使用することによって磁性炭化鉄の使用が
可能となり、従来の問題を解消することができる。
常に悪く、単体では満足な分散性を確保することが困難
とされていたが、本発明のように、磁性粉末と磁性炭化
鉄を混合して使用することによって磁性炭化鉄の使用が
可能となり、従来の問題を解消することができる。
【図1】磁性炭化鉄の比率と電気抵抗の関係を示す特性
図である。
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 行彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも磁性粉末と
結合剤とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録
媒体において、 上記磁性層中に磁性炭化鉄を含有することを特徴とする
磁気記録媒体。 - 【請求項2】 上記磁性炭化鉄の占める割合が、上記磁
性粉末と磁性炭化鉄の合計量中5〜40重量%であるこ
とを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 上記磁性粉末として強磁性金属粉末が使
用されることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
体。 - 【請求項4】 上記磁性層の保磁力が1150〜135
0Oeであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録
媒体。 - 【請求項5】 上記磁性炭化鉄がメチルエチルケトン、
トルエン、シクロヘキサノンのうちの少なくとも1種に
より前処理されてなることを特徴とする請求項1記載の
磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12775092A JPH05325171A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12775092A JPH05325171A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05325171A true JPH05325171A (ja) | 1993-12-10 |
Family
ID=14967763
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12775092A Withdrawn JPH05325171A (ja) | 1992-05-20 | 1992-05-20 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05325171A (ja) |
-
1992
- 1992-05-20 JP JP12775092A patent/JPH05325171A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990803 |