JPH0543328A - 窒化ケイ素系焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化ケイ素系焼結体の製造方法

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JPH0543328A
JPH0543328A JP3197865A JP19786591A JPH0543328A JP H0543328 A JPH0543328 A JP H0543328A JP 3197865 A JP3197865 A JP 3197865A JP 19786591 A JP19786591 A JP 19786591A JP H0543328 A JPH0543328 A JP H0543328A
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JP
Japan
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powder
silicon nitride
sintered body
sintering aid
solvent
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JP3197865A
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English (en)
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Yasushi Chikugi
保志 筑木
Tomoyuki Awazu
知之 粟津
Osamu Komura
修 小村
Akira Yamakawa
晃 山川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、強度の低下がなく、物性バラツキ
の小さい信頼性の高い窒化ケイ素焼結体を得ることを目
的とする。 【構成】 窒化ケイ素粉末および焼結助剤粉末の表面に
有機金属化合物を結合させ、これらの粉末を溶媒中で分
散処理した混合粉末を成形焼成する方法である。有機金
属化合物の例はRnSi(OR´)4-nもしくはRnS
iX4-n(R´:アルキル基、アリール基、X:ハロゲ
ン、n=1〜3)で、焼結助剤の例はY、Al、Mgの
各々の酸化物、窒化物、酸窒化物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強度等の物性バラツキ
の小さい信頼性の高い窒化ケイ素系焼結体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の窒化ケイ素焼結体の製造方法は、
窒化ケイ素粉末と主にY23、Al23等の焼結助剤粉
末とを有機溶剤や水等の溶媒中でボールミル等を用いて
粉砕混合し、これに成形用バインダーを加えて乾燥造粒
して成形し、脱脂等の処理を施こした後、非酸化性雰囲
気で焼成し、焼結体を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、窒化ケイ素
粉末および焼結助剤粉末との混合において、各々の粉末
で表面特性、例えば、溶媒に対する濡れ性が異るために
同種粉末同士の凝集が生じ、成形体中の焼結助剤が偏在
するという問題があった。このような成形体は、焼成中
に形成される液相の分布や組成が不均一になり、異常粒
成長や粒界相の不均質、不均一分布を生じ、焼結体強度
の低下を招き、結果的に強度のバラツキを増加させ信頼
性を著しく低下させてしまう。これに対して、従来粉砕
を強化したり、溶媒中に界面活性剤などの解こう剤を添
加するなどの対策がとられてきた。しかし、機械的な粉
砕には限界があり、粉砕を強化することで逆にメディア
の摩耗による不純物の混入が生じる。又、解こう剤の添
加においても、表面特性の違いにより、粉末種によって
はかえって凝集を促進する結果となり、全ての粉末に対
して分散性を向上させることは非常に困難であり、未だ
有効な手段が見出されていないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記点に鑑み、本発明
は、各原料粉末を溶媒中で均一に分散させて焼結助剤の
偏在のない成形体を得ることで、強度のバラツキが小さ
い信頼性の高い窒化ケイ素系焼結体の製造方法を提供す
るものである。
【0005】すなわち、本発明は、窒化ケイ素粉末およ
び焼結助剤粉末の表面に有機金属化合物を結合させ、こ
れらの粉末を溶媒中で分散処理した混合粉末を成形焼成
することを特徴とする窒化ケイ素系焼結体の製造方法で
ある。
【0006】なお、本発明の実施態様として少なくとも
下記が含まれる。
【0007】イ.上記有機金属化合物がRnSi(OR
´)4-nもしくはRnSiX4-nで表わされる構造を有
し、Rは有機化合物鎖、R´がアルキル基もしくはアリ
ール基、Xがハロゲン、n=1〜3であるものを用いる
こと。
【0008】ロ.焼結助剤粉末がY,Al,Mgの各々
の酸化物、窒化物、酸窒化物の少なくとも一種であるこ
と。
【0009】ハ.窒化ケイ素粉末および焼結助剤粉末の
平均粒子経が1μm以下であること。
【0010】本発明において、有機金属化合物の内有機
ケイ素化合物としては、例えばビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β
(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、n−ブチルトリクロロシラン、オクタデシルトリ
クロロシランなどがあげられる。
【0011】その他、焼結助剤として用いられる金属化
合物と同じ金属を含む有機金属化合物、例えば、アセト
アルコキシアルミニウムジイソプロピレート等の有機ア
ルミニウム化合物などを用いることができる。有機金属
化合物を粉末表面に結合させる方法は、特に制約はない
が、例えばアルコール等の溶剤に有機金属化合物を溶解
した溶液を作成し、これに粉末を分散、反応させた後、
乾燥等により脱溶媒させる方法、粉末に直接、該溶液を
吹きつけて乾燥させる方法等があげられる。あるいは、
各原料粉末を各々有機金属化合物を溶解させた溶液中で
処理し、そのまま各溶液を混合して混合粉末を得てもよ
い。この方法では、脱溶媒工程を省くことができるので
工業的に有利である。このようにして粉末表面に有機金
属化合物を結合させることで、表面特性の異なる各原料
粉末の表面を同質化し、溶媒中で均一分散させた混合粉
末が得られる。
【0012】各粉末に対する有機金属化合物の処理量
は、0.1〜5wt%が好ましい。0.1wt%未満で
は、表面の改質が不十分となり分散性向上効果が得られ
難く、また、5wt%を超えると余剰の有機金属化合物
が生じるので好ましくない。
【0013】本発明において用いる窒化ケイ素粉末およ
び焼結助剤の平均粒子径は、1μm以下であることが好
ましい。粒子経が大きくなると、粗大粒子自体が微細粒
子の凝集体と等価となるため、均一分散による効果が得
られにくくなる。
【0014】上記の方法で有機金属化合物を表面に結合
させた各粉末を溶媒中で撹拌しながら混合を行う。この
際、混合液に超音波を照射すると、さらに分散性を改善
することができる。得られた混合粉末溶液に必要に応じ
適量バインダーを添加混合した後、溶媒量を調整してス
ラリー化し鋳込み法等により成形するかあるいは、スプ
レードライヤーを用いて乾燥造粒し成形を行う。なお、
成形法については、特に上記方法に限定するものではな
い。成形体は、必要に応じて脱脂処理を行い、N2など
の非酸化性雰囲気中で焼成を行う。
【0015】
【作用】微細粉末を溶媒中に分散させた場合、粉末表面
と溶媒との界面には界面張力γが存在する。界面張力γ
は単位界面積に存在する界面自由エネルギー{gs}で
ある。今、粉末全体で1gを含む系をとり粒子全体の界
面積(比界面積m2・g-1)をSとすると、全界面自由
エネルギーGsは、Gs={gs}S=γSとなる{g
s}=γは正の値をとるためGsの値も正となり、粒子
を含む系は熱力学的に不安定となる。従って、この系
は、界面積Sを減少させる方向へ向う。すなわち粉末粒
子は凝集してSを減らそうとする。この際、粉末粒子表
面の特性、例えば、溶媒との濡れ性(溶媒和)や表面電
位の作用によって凝集速度が粉末種により異なってく
る。従って、従来の製造方法のように、各原料粉末を溶
媒中で単に混合するだけでは、同種粉末間の凝集を回避
することは難しく、機械的粉砕を強化したとしても上記
熱力学的な安定性から再凝集が生じ、結果的には各原料
粉末の分散性向上に対して大きい効果は得られない。
【0016】一方、界面活性剤や分散剤などの解コウ剤
の作用は主に、粉末表面に解コウ剤である高分子あるい
は有機物質を吸着させることで、その表面を被覆し、凝
集に対する立体障害の付与にある。しかし、粉末の表面
電位および電荷等により、これらの解コウ剤と粉末との
相互作用は大きく異なる。例えば、窒化ケイ素は酸化に
よりその表面に形成されているケイ素酸化物の状態によ
り中性域の溶媒中では主にマイナスの表面電位を有す
る。逆にAl23は一般にプラスの表面電位を示す。従
って、解コウ剤の電荷により、同一の解コウ剤を用いた
場合、窒化ケイ素とAl23とでは全く逆の相互作用が
生じ各原料粉末全てに分散性向上効果を得ることは非常
に難しい。さらに同符号の電位を有する異種粉末に対し
ても、その表面電荷量あるいは、解コウ剤の吸着サイト
となる表面官能基量等の違いにより、最適な解コウ剤量
が異なる。通常、解コウ剤量の不足あるいは、過剰添加
は、粉末間で解コウ剤の架橋が生じ、逆に凝集を促進す
る結果となる。
【0017】これに対し、本発明では、上記したような
表面特性の異なる異種粉末の表面に、同じ有機金属化合
物を強固に化学結合させ、表面特性を同質化すること
で、溶媒に対する親和性を均一化し、かつ有機金属化合
物の有する有機物質により有効な凝集反発力を付与する
ことで、大幅に混合粉末の分散性を向上させることがで
きる。これにより焼結助剤が一次粒子に近い状態で均一
分散した成形体を得ることができ、強度バラツキの小さ
い信頼性の高い焼結体を得ることができる。
【0018】本発明により得られた成形体は、酸化雰囲
気中で焙焼することにより、粉末表面に結合した有機金
属化合物中の金属の酸化物、例えば有機ケイ素化合物を
結合させた場合はSiO2が粉末表面に生成する。これ
らの金属酸化物は、焼結助剤として作用する。一般に窒
化ケイ素系焼結体では、焼結助剤としてのSiO2は窒
化ケイ素表面の酸化層から供給されるが、本発明では、
同様に焼結助剤の表面にもSiO2の被覆が形成される
ことから、焼結助剤粉末の均一分散に加えて、さらに液
相組成の均質化にも効果が得られる。なお、焼結助剤の
混合量は、粉末表面に結合させた有機金属化合物から形
成される金属酸化物量を加味した上で決定することが望
ましい。また、上記焙焼の温度は、用いる有機金属化合
物の種類によって異なるが、数百〜1000℃の範囲が
好ましい。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例並びに比較例について
説明する。
【0020】実施例1 平均粒径0.4μm、粒度分布(3σ)0.3μm、α
結晶化率96.5%、酸素量1.4重量%のSi34
末及び、平均粒径が各々0.7μm、0.4μm、0.
9μmのY23、Al23、AIN粉末を各々、予め各
粉末の2.0重量%の有機ケイ素化合物、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシランを溶解したエタノール中で3
時間撹拌し、粉末と有機ケイ素化合物を反応させ、乾燥
して各処理粉末を得た。Si34処理粉末92重量%に
23、Al23、AIN各処理粉末を各々4、3、1
重量%添加し、エタノール中で、撹拌混合器を用いて5
時間撹拌混合した後、乾燥し得られた混合粉末を300
0Kg/cm2でCIP成形した。この成形体を大気中
800℃で焙焼後、N2ガス中1750℃にて5時間焼
結し、得られた焼結体を1720℃、1000気圧N2
中にて3時間HIP処理した。
【0021】この焼結体より、試験片を30本切り出
し、JISR1601に準拠した四点曲げ試験を行った
(試験片寸法3mm×4mm×40mm)。
【0022】その結果、平均強度122Kg/mm2
ワイブル係数20を得た。
【0023】実施例2 実施例1で用いた、Si34粉末92重量%、Y23
末4重量%、Al23粉末3重量%、AIN粉末1重量
%を各々、別々の溶器に移し、γ−アミノプロピル−ト
リエトキシシランを各粉末に対し2.0重量%溶解した
エタノール中で、超音波を照射しながら3時間撹拌し、
粉末と有機ケイ素化合物を反応させた。次いで各溶液を
全て、実施例1で用いた撹拌混合器に移し、5時間撹拌
混合した後、乾燥して混合粉末を得た。この混合粉末を
3000Kg/cm2でCIP成形し、大気中800℃
で焙焼後、N2ガス中1750℃にて5時間焼結し、得
られた焼結体を1720℃、1000気圧N2中にて3
時間HIP処理した。
【0024】この焼結体より、試験片を30本切り出
し、JISR1601に準拠した四点曲げ試験を行った
結果、平均強度120Kg/mm2、ワイブル係数22
であった。
【0025】比較例1 実施例1で用いた、Si34粉末92重量%、Y23
末4重量%、Al23粉末3重量%及びAIN粉末1重
量%を実施例1で用いた撹拌混合器でエタノール中8時
間撹拌混合した後、乾燥して混合粉末を得た。この混合
粉末を3000Kg/cm2でCIP成形し、大気中8
00℃で焙焼後、N2ガス中1750℃にて5時間焼結
し、得られた焼結体を1720℃、1000気圧でN2
中にて3時間HIP処理した。
【0026】この焼結体より、試験片を30本切り出
し、JISR1601に準拠した四点曲げ試験を行った
ところ、平均強度100Kg/mm2、ワイブル係数1
2であった。
【0027】比較例2 実施例1で用いた、Si34粉末92重量%、Y23
末4重量%、Al23粉末3重量%及びAIN粉末1重
量%を全粉末重量に対して0.5重量%のポリカルボン
酸系解コウ剤を添加したエタノール中で、実施例1で用
いた撹拌混合器により8時間撹拌混合し、乾燥して混合
粉末を得た。この混合粉末を3000Kg/cm2でC
IP成形し、大気中800℃で焼結後、N2ガス中17
50℃にて5時間焼結し、得られた焼結体を1720
℃、1000気圧でN2中にて3時間HIP処理した。
【0028】この焼結体より、試験片を30本切り出
し、JISR1601に準拠した四点曲げ試験を行った
ところ、平均強度103Kg/mm2、ワイブル係数1
4であった。
【0029】比較例3 実施例4において、撹拌混合器の代りにAl23製ボー
ルシルを用い100rpmで100時間混合して、同様
の方法で得た焼結体から試験片を30本切り出し、JI
SR1601に準拠した四点曲げ試験を行ったところ、
平均強度112Kg/mm2、ワイブル係数13であっ
た。
【0030】以上の各実施例、比較例により得られた焼
結体の平均強度、ワイブル係数を表1にまとめる。
【0031】
【表1】
【0032】尚、各実施例並びに比較例において得られ
た成形体をEPMAによりAl、Yの面分析を行った結
果、比較例、1、2、3においては数μm程度のAl
(Al23、AIN)の凝集及び3〜数μmのY(Y2
3)の凝集が多数認められるのに対し、本発明による
実施例1、2ではY、Alの顕著な偏在は認められなか
った。
【0033】また、曲げ強度評価後の破壊起点を調査し
たところ、比較例1、2、3共においてYの偏析が検出
される異常組織が、さらに比較例1においてはAlの偏
析が検出される異物、比較例3では粗大β結晶粒が認め
られた。
【0034】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、焼結助剤の
偏在がない均一な成形体が得られるため、焼結体強度の
低下がなく、バラツキの極めて小さい信頼性の高い窒化
ケイ素焼結体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山川 晃 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化ケイ素粉末および焼結助剤粉末の表
    面に有機金属化合物を結合させ、これらの粉末を溶媒中
    で分散処理した混合粉末を成形焼成することを特徴とす
    る窒化ケイ素系焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機金属化合物がRnSi(OR´)
    4-nもしくはRnSiX4-nで表わされる構造を有し、R
    は有機化合物鎖、R´がアルキル基もしくはアリール
    基、Xがハロゲン、n=1〜3である。請求項1記載の
    窒化ケイ素系焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 焼結助剤粉末がY、Al、Mgの各々の
    酸化物、窒化物、酸窒化物の少なくとも一種である請求
    項1記載の窒化ケイ素系焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】 窒化ケイ素粉末および焼結助剤粉末の平
    均粒子径が1μm以下である請求項1記載の窒化ケイ素
    系焼結体の製造方法。
JP3197865A 1991-08-07 1991-08-07 窒化ケイ素系焼結体の製造方法 Pending JPH0543328A (ja)

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