JPH054353B2 - - Google Patents
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- JPH054353B2 JPH054353B2 JP59137047A JP13704784A JPH054353B2 JP H054353 B2 JPH054353 B2 JP H054353B2 JP 59137047 A JP59137047 A JP 59137047A JP 13704784 A JP13704784 A JP 13704784A JP H054353 B2 JPH054353 B2 JP H054353B2
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- Japan
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- sintered body
- sintering
- volume
- organosilicon compound
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- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は、特に耐熱性、耐食性に優れ、かつ強
度、靭性などの機械的性質にも優れた構造部材に
好適なセラミツクス焼結体の製造方法に関する。
度、靭性などの機械的性質にも優れた構造部材に
好適なセラミツクス焼結体の製造方法に関する。
従来、耐熱性及び機械的強度がともに優れた材
料としてセラミツクス、特にSiC,Si3N4,
SiAlONなどが知られている。しかし、これら
は、金属に比べて非常に靭性が小さいため、構造
部材として使用する場合に信頼性に劣る。そこで
近年、これらのセラミツクスの靭性を向上するた
め、セラミツクス−セラミツクス、金属−セラミ
ツクスなどの複合化による靭性向上の研究が進め
られ、かなりの成果が得られつつある。しかし、
これら従来の複合化技術は、SiC,Si3N4,
SiAlONなどに比べて耐熱性や耐酸化性の劣る物
質を混合するので、必ずしも焼結体の耐熱性、耐
酸化性が良くなく、これらの材料を実用化する際
に大きな問題となつている。
料としてセラミツクス、特にSiC,Si3N4,
SiAlONなどが知られている。しかし、これら
は、金属に比べて非常に靭性が小さいため、構造
部材として使用する場合に信頼性に劣る。そこで
近年、これらのセラミツクスの靭性を向上するた
め、セラミツクス−セラミツクス、金属−セラミ
ツクスなどの複合化による靭性向上の研究が進め
られ、かなりの成果が得られつつある。しかし、
これら従来の複合化技術は、SiC,Si3N4,
SiAlONなどに比べて耐熱性や耐酸化性の劣る物
質を混合するので、必ずしも焼結体の耐熱性、耐
酸化性が良くなく、これらの材料を実用化する際
に大きな問題となつている。
本発明の目的は、上記の従来の複合化セラミツ
クスに比べて、耐熱性、靭性ともに優れた新しい
微構造を持つセラミツクス焼結体の製造方法を提
供することにある。
クスに比べて、耐熱性、靭性ともに優れた新しい
微構造を持つセラミツクス焼結体の製造方法を提
供することにある。
本発明のセラミツクス焼結体の製造方法を述べ
るに先立ち、その製造方法の製造対象物であるセ
ラミツクス焼結体について説明する。このセラン
ミクス焼結体は、従来の複合化による欠点を克服
するため、第1成分としての金属又はセラミツク
ス粒子の周囲を、第2成分としての無機ケイ素化
合物よりなる耐熱性セラミツクスで取り囲んだ2
重粒子構造をもつ粒子が少くとも大半を占める集
合体で構成された微構造を有し、上記2重粒子に
おける第1成分物質の体積の第2成分物質の体積
に対する比が0.05〜10の範囲にあるセラミツクス
焼結体を構成することで、複合化による靭性の向
上とともにセラミツクス焼結体の耐熱性を付与し
たものである。
るに先立ち、その製造方法の製造対象物であるセ
ラミツクス焼結体について説明する。このセラン
ミクス焼結体は、従来の複合化による欠点を克服
するため、第1成分としての金属又はセラミツク
ス粒子の周囲を、第2成分としての無機ケイ素化
合物よりなる耐熱性セラミツクスで取り囲んだ2
重粒子構造をもつ粒子が少くとも大半を占める集
合体で構成された微構造を有し、上記2重粒子に
おける第1成分物質の体積の第2成分物質の体積
に対する比が0.05〜10の範囲にあるセラミツクス
焼結体を構成することで、複合化による靭性の向
上とともにセラミツクス焼結体の耐熱性を付与し
たものである。
このセラミツクス焼結体は、全ての粒子が2重
粒子構造をもつものでもよく、一部に2重粒子構
造をもたない粒子を含んでいてもよい。また、第
1成分物質と第2成分物質が、異なる物質で構成
されていてもよく、又は同じ物質で構成されてい
てもよく、一部が異なる物質、一部が同じ物質で
構成されていてもよい。
粒子構造をもつものでもよく、一部に2重粒子構
造をもたない粒子を含んでいてもよい。また、第
1成分物質と第2成分物質が、異なる物質で構成
されていてもよく、又は同じ物質で構成されてい
てもよく、一部が異なる物質、一部が同じ物質で
構成されていてもよい。
第1成分の、つまり核となる部分の、大きさは
平均径で一般に4μm以下が望ましく、特に3μm以
下が適当である。このように第1成分の粒径が細
かいと焼結体強度の維持が容易である。尚、この
径の大きさは焼結後のものに基づく。焼結後のも
のは焼結前のものよりも一般に大きくなつてい
る。
平均径で一般に4μm以下が望ましく、特に3μm以
下が適当である。このように第1成分の粒径が細
かいと焼結体強度の維持が容易である。尚、この
径の大きさは焼結後のものに基づく。焼結後のも
のは焼結前のものよりも一般に大きくなつてい
る。
図面は上記セラミツクス焼結体の微構造の模式
図である。第1図は、2重粒子構造をもつ粒子の
みによつて構成されている焼結体の断面の模式
図、第2図は、2重粒子構造をもつ粒子と、2重
粒子構造をもたない粒子によつて構成されている
焼結体の断面の模式図である。図において1のハ
ツチングを施した部分は第1成分物質、2は第2
成分物質、3は2重粒子構造とされていない第2
成分物質よりなる粒子である。
図である。第1図は、2重粒子構造をもつ粒子の
みによつて構成されている焼結体の断面の模式
図、第2図は、2重粒子構造をもつ粒子と、2重
粒子構造をもたない粒子によつて構成されている
焼結体の断面の模式図である。図において1のハ
ツチングを施した部分は第1成分物質、2は第2
成分物質、3は2重粒子構造とされていない第2
成分物質よりなる粒子である。
第2成分は、耐熱性に優れた無機ケイ素化合
物、例えば、炭化ケイ素や窒化ケイ素であること
が好ましい。第1成分物質としては、金属の炭化
物、窒化物、硼化物、ケイ化物、酸化物、金属及
びセラミツクスから、これを取り囲む第2成分物
質との物理的性質の違いがセラミツクス焼結体の
靭性向上に寄与するものを1種又は2種以上選ぶ
ことが特に有利である。例えば、第1成分物質と
して、第2成分物質と熱膨脹係数や弾性率の適度
に異なるものを選ぶことにより第1成分物質と第
2成分物質の界面や第1成分物質内部に内部応力
を生じさせることができる。
物、例えば、炭化ケイ素や窒化ケイ素であること
が好ましい。第1成分物質としては、金属の炭化
物、窒化物、硼化物、ケイ化物、酸化物、金属及
びセラミツクスから、これを取り囲む第2成分物
質との物理的性質の違いがセラミツクス焼結体の
靭性向上に寄与するものを1種又は2種以上選ぶ
ことが特に有利である。例えば、第1成分物質と
して、第2成分物質と熱膨脹係数や弾性率の適度
に異なるものを選ぶことにより第1成分物質と第
2成分物質の界面や第1成分物質内部に内部応力
を生じさせることができる。
さらに、この内部応力に応じて、第1成分物質
と第2成分物質の界面や、第1成分物質内部にの
みマイクロクラツクを生じさせることもできる。
クラツクがこれらの2重粒子内部に進展した場合
には内部応力によつて第1成分物質内部で多数の
マイクロクラツクを発生したり、又は、すでに存
在しているマイクロクラツクとの相互作用によ
り、クラツク先端のエネルギーを吸収するので、
これによつてセラミツクス焼結体の靭性が向上で
きる。
と第2成分物質の界面や、第1成分物質内部にの
みマイクロクラツクを生じさせることもできる。
クラツクがこれらの2重粒子内部に進展した場合
には内部応力によつて第1成分物質内部で多数の
マイクロクラツクを発生したり、又は、すでに存
在しているマイクロクラツクとの相互作用によ
り、クラツク先端のエネルギーを吸収するので、
これによつてセラミツクス焼結体の靭性が向上で
きる。
また第1成分物質として、硬度や弾性係数の小
さい物質を選び、さらに2重粒子の粒径を適当に
制御することにより、破壊の際のクラツク先端が
2重粒子内部に侵入し第1成分物質中で制止され
ることによる、いわゆるピンニングによる強靭化
又はクラツク先端での微小な塑性変形によるエネ
ルギーの吸収機構を利用した強靭化が可能であ
る。
さい物質を選び、さらに2重粒子の粒径を適当に
制御することにより、破壊の際のクラツク先端が
2重粒子内部に侵入し第1成分物質中で制止され
ることによる、いわゆるピンニングによる強靭化
又はクラツク先端での微小な塑性変形によるエネ
ルギーの吸収機構を利用した強靭化が可能であ
る。
また本発明において、第1成分物質として第2
成分物質と同じものを用いることも可能である。
この場合には、クラツクは2重粒子の内部に侵入
し、第1成分物質と第2成分物質の境界にそつて
進展し、この2重粒子内部の境界でそのまま停止
したり、大きく方向を変えてさらに進んでゆく。
これらはすべて焼結体の靭性向上に寄与する。
成分物質と同じものを用いることも可能である。
この場合には、クラツクは2重粒子の内部に侵入
し、第1成分物質と第2成分物質の境界にそつて
進展し、この2重粒子内部の境界でそのまま停止
したり、大きく方向を変えてさらに進んでゆく。
これらはすべて焼結体の靭性向上に寄与する。
以上述べた靭性向上のための機構を有効に働か
せるには、前記2種粒子における第1成分物質の
体積の第2成分物質の体積に対する比が0.05以上
である必要がある。0.05以下では、第1成分物質
の体積が小さすぎて、クラツクのエネルギーを吸
収したり、クラツクの方向を変えたりする機構が
充分に働かず、焼結体の靭性はあまり向上しや
い。一方、この比が10を越えると、第1成分物質
を第2成分物質で完全に被うことが、困難とな
り、第1成分物質が耐酸化性のあまり良くない物
質である場合には焼結体の耐酸化性が悪くなると
同時に、第2成分物質の体積が小さすぎるため前
述の靭性向上の機構も、充分に働かなくなるので
好ましくない。
せるには、前記2種粒子における第1成分物質の
体積の第2成分物質の体積に対する比が0.05以上
である必要がある。0.05以下では、第1成分物質
の体積が小さすぎて、クラツクのエネルギーを吸
収したり、クラツクの方向を変えたりする機構が
充分に働かず、焼結体の靭性はあまり向上しや
い。一方、この比が10を越えると、第1成分物質
を第2成分物質で完全に被うことが、困難とな
り、第1成分物質が耐酸化性のあまり良くない物
質である場合には焼結体の耐酸化性が悪くなると
同時に、第2成分物質の体積が小さすぎるため前
述の靭性向上の機構も、充分に働かなくなるので
好ましくない。
焼結体の特性の最適化の為に、成分物質の量的
な制御が必要な場合には、第1成分として2種以
上のものを選択することも可能であり、さらにこ
のうちの1種を第2成分物質と同一のものとする
ことも可能である。さらにこのような場合に、第
2図に示すように第1成分物質のうち第2成分と
異なるものだけを2重粒子構造とし、第2成分と
同一の物質は2重構造でない普通の粒子のままで
焼結することもできるし、または第1図に示すよ
うに第1成分の粒子をすべて第2成分物質で取り
囲んだ2重粒子とすることも可能である。
な制御が必要な場合には、第1成分として2種以
上のものを選択することも可能であり、さらにこ
のうちの1種を第2成分物質と同一のものとする
ことも可能である。さらにこのような場合に、第
2図に示すように第1成分物質のうち第2成分と
異なるものだけを2重粒子構造とし、第2成分と
同一の物質は2重構造でない普通の粒子のままで
焼結することもできるし、または第1図に示すよ
うに第1成分の粒子をすべて第2成分物質で取り
囲んだ2重粒子とすることも可能である。
次に、本発明のセラミツクス焼結体の製造方法
について述べる。まず第2成分の原料である有機
ケイ素化合物を、有機溶媒に溶解させ粘稠な液体
とする。第2成分を炭化ケイ素とする場合には、
原料にポリカルボシランを用いることが好まし
く、第2成分を窒化ケイ素とする場合には、シラ
ザン基を有する有機ケイ素化合物、例えばカーボ
シラザン樹脂等を用いることが好ましい。次に、
この溶液に、複合化したい第1成分物質としての
金属またはセラミツクス粉末、及び必要に応じて
焼結助剤を添加して混合し、有機溶媒を揮発させ
ることにより、添加した第1成分物質の粉末の周
囲に上記有機ケイ素化合物(例えばポリカルボシ
ラン)が結合した粉末ができる。この際第2成分
物質が完全に第1成分粒子を取り囲むためには、
第2成分物質の量は体積で言つて第1成分粒子の
体積の10%以上必要である。一方、有機ケイ素化
合物は、無機物化する際に気体を発生するため、
第2成分物質量として第1成分粒子の体積の100
%以上を混合すると緻密な焼結体が得られなくな
る。よつて、第1成分物質としての金属又はセラ
ミツクス粉末100容量部に対して第2成分の原料
としての有機ケイ素化合物の量は、熱分解後の生
成物量に換算して10〜100容量部とする。
について述べる。まず第2成分の原料である有機
ケイ素化合物を、有機溶媒に溶解させ粘稠な液体
とする。第2成分を炭化ケイ素とする場合には、
原料にポリカルボシランを用いることが好まし
く、第2成分を窒化ケイ素とする場合には、シラ
ザン基を有する有機ケイ素化合物、例えばカーボ
シラザン樹脂等を用いることが好ましい。次に、
この溶液に、複合化したい第1成分物質としての
金属またはセラミツクス粉末、及び必要に応じて
焼結助剤を添加して混合し、有機溶媒を揮発させ
ることにより、添加した第1成分物質の粉末の周
囲に上記有機ケイ素化合物(例えばポリカルボシ
ラン)が結合した粉末ができる。この際第2成分
物質が完全に第1成分粒子を取り囲むためには、
第2成分物質の量は体積で言つて第1成分粒子の
体積の10%以上必要である。一方、有機ケイ素化
合物は、無機物化する際に気体を発生するため、
第2成分物質量として第1成分粒子の体積の100
%以上を混合すると緻密な焼結体が得られなくな
る。よつて、第1成分物質としての金属又はセラ
ミツクス粉末100容量部に対して第2成分の原料
としての有機ケイ素化合物の量は、熱分解後の生
成物量に換算して10〜100容量部とする。
次に、上記2重粒子構造の粉末、場合によつて
この粉末に普通の粒子を加えた粉末を所定の形状
を有する成形体に成形する。次に、該成形体に対
して、不融化処理を施す。ここで、不融化処理と
は、上記有機ケイ素化合物が後記の焼結工程にお
いて溶融することなく分解して無機物化し得るよ
うに、上記有機ケイ素化合物を改質する処理であ
り、分子構造的には上記有機ケイ素化合物の高分
子鎖間を酸素で架橋する処理を指す。この不融化
処理の一例は、上記成形体を酸化性雰囲気中で50
〜800℃の温度範囲で加熱することであり、また、
不融化処理の他の例としては、上記成形体をオゾ
ンガス中に曝すこと、γ線で照射すること、又
は、有機過酸化物で処理すること、が挙げられ
る。この不融化処理を施すことにより、前記成形
体中の2重構造をした粒子はその後の焼成過程に
おいて、その形状を保つたままで第2成分出発原
料の無機物化、さらに非晶質状態、超微粉状態を
経て焼結が進む。
この粉末に普通の粒子を加えた粉末を所定の形状
を有する成形体に成形する。次に、該成形体に対
して、不融化処理を施す。ここで、不融化処理と
は、上記有機ケイ素化合物が後記の焼結工程にお
いて溶融することなく分解して無機物化し得るよ
うに、上記有機ケイ素化合物を改質する処理であ
り、分子構造的には上記有機ケイ素化合物の高分
子鎖間を酸素で架橋する処理を指す。この不融化
処理の一例は、上記成形体を酸化性雰囲気中で50
〜800℃の温度範囲で加熱することであり、また、
不融化処理の他の例としては、上記成形体をオゾ
ンガス中に曝すこと、γ線で照射すること、又
は、有機過酸化物で処理すること、が挙げられ
る。この不融化処理を施すことにより、前記成形
体中の2重構造をした粒子はその後の焼成過程に
おいて、その形状を保つたままで第2成分出発原
料の無機物化、さらに非晶質状態、超微粉状態を
経て焼結が進む。
不融化された成形体は、次に真空、不活性ガ
ス、COガス、水素ガス、N2ガスのうちから選ば
れる何れか少なくとも1種の雰囲気中で焼結され
セラミツクス複合焼結体となる。なお、焼結はホ
ツトプレス法を用いて行なうこともできる。
ス、COガス、水素ガス、N2ガスのうちから選ば
れる何れか少なくとも1種の雰囲気中で焼結され
セラミツクス複合焼結体となる。なお、焼結はホ
ツトプレス法を用いて行なうこともできる。
従来の粒子混合による焼結体の製造方法によれ
ば、上述の様な種々の機構を利用して強靭化を図
るべく適当な構成物質を選び、複合セラミツクス
を製造した場合に、たとえ、高融点金属あるいは
高融点の金属化合物を用いたとしても、焼結体の
耐酸化性の点では、必ずしも良好な結果が得られ
ず、これが実用化の上では大きな問題となつてい
た。また例えば、ポリカルボシランを他の粉末と
混合し、焼結体を製造する方法も知られている
が、不融化の処理を行つておらず、従つて焼結過
程において、ポリカルボシランは溶融するので、
本発明のような2重粒子構造をもつ焼結体とはな
らない。また、焼結体にポリカルボシランを含浸
させて再焼成する方法もあるが、焼結体中の空隙
を埋めるだけで2重粒子構造とはならない。それ
に対して、本発明による方法によれば第1成分物
質は第2成分物質により覆われた形となつている
ため、第2成分として、耐熱性、耐酸化性に優れ
た物質、特に炭化ケイ素、窒化ケイ素などを用い
れば、焼結体の耐酸化性は良好なまま保つことが
できる。
ば、上述の様な種々の機構を利用して強靭化を図
るべく適当な構成物質を選び、複合セラミツクス
を製造した場合に、たとえ、高融点金属あるいは
高融点の金属化合物を用いたとしても、焼結体の
耐酸化性の点では、必ずしも良好な結果が得られ
ず、これが実用化の上では大きな問題となつてい
た。また例えば、ポリカルボシランを他の粉末と
混合し、焼結体を製造する方法も知られている
が、不融化の処理を行つておらず、従つて焼結過
程において、ポリカルボシランは溶融するので、
本発明のような2重粒子構造をもつ焼結体とはな
らない。また、焼結体にポリカルボシランを含浸
させて再焼成する方法もあるが、焼結体中の空隙
を埋めるだけで2重粒子構造とはならない。それ
に対して、本発明による方法によれば第1成分物
質は第2成分物質により覆われた形となつている
ため、第2成分として、耐熱性、耐酸化性に優れ
た物質、特に炭化ケイ素、窒化ケイ素などを用い
れば、焼結体の耐酸化性は良好なまま保つことが
できる。
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例 1
第1成分物質として平均粒径0.8μmのタングス
テンカーバイド粉末45容量部と平均粒径0.7μmの
炭化ケイ素粉末45容量部、さらに焼結助剤として
窒化アルミニウム4容量部を混合した。さらに第
2成分物質の出発原料としてポリカルボシランを
用い、これが焼成後主として炭化ケイ素から成る
無機物となつた量に換算して10容量部秤量し、こ
れを体積で7〜8倍のキシレンに溶解し、この溶
液を上記混合粉末に加えて、湿式混合を行つた。
混合と同時にキシレンを徐々に揮発させ、最終的
にタングステンカーバイド及び炭化ケイ素の周り
にポリカルボシランが結合した粉末を作つた。こ
れをさらに整粒して粗大粒子を除去した後、金型
成形した。該成形体は、350℃で3時間、大気中
で熱処理することによつて不融化処理した後、よ
り高温で焼成した。この焼成は、2050℃で1時間
保持、26MPaの圧力を加えて真空中でホツトプ
レス焼結した。エツチングして焼結体の微構造を
SEM観察したところ、この2重粒子の平均粒径
は2.2μmであつた。また、2重粒子を球形と考え
て、第1成分物質の第2成分物質に対する体積比
を計算したところ、0.2〜10であつた。
テンカーバイド粉末45容量部と平均粒径0.7μmの
炭化ケイ素粉末45容量部、さらに焼結助剤として
窒化アルミニウム4容量部を混合した。さらに第
2成分物質の出発原料としてポリカルボシランを
用い、これが焼成後主として炭化ケイ素から成る
無機物となつた量に換算して10容量部秤量し、こ
れを体積で7〜8倍のキシレンに溶解し、この溶
液を上記混合粉末に加えて、湿式混合を行つた。
混合と同時にキシレンを徐々に揮発させ、最終的
にタングステンカーバイド及び炭化ケイ素の周り
にポリカルボシランが結合した粉末を作つた。こ
れをさらに整粒して粗大粒子を除去した後、金型
成形した。該成形体は、350℃で3時間、大気中
で熱処理することによつて不融化処理した後、よ
り高温で焼成した。この焼成は、2050℃で1時間
保持、26MPaの圧力を加えて真空中でホツトプ
レス焼結した。エツチングして焼結体の微構造を
SEM観察したところ、この2重粒子の平均粒径
は2.2μmであつた。また、2重粒子を球形と考え
て、第1成分物質の第2成分物質に対する体積比
を計算したところ、0.2〜10であつた。
焼結体の密度は、単純混合物として計算した理
論密度の95%で、曲げ強度約600MN/m2、破壊
靭性値KICが約8MN/m3/2を示し、かつ耐酸化性
にも優れた焼結体を得た。
論密度の95%で、曲げ強度約600MN/m2、破壊
靭性値KICが約8MN/m3/2を示し、かつ耐酸化性
にも優れた焼結体を得た。
実施例 2
第1成分物質として平均粒径0.9μmのチタンカ
ーバイド粉末10容量部を秤量し、これに、焼成後
の炭化ケイ素に換算して10容量部に相当するポリ
カルボシランのキシレン溶液を加えて混合、乾燥
し2重粒子とした。この粉末に、平均粒径0.7μm
の窒化ケイ素粉末70容量部と、さらに焼結助剤と
してY2O36容量部、Al2O34容量部を混合し焼結用
粉末を得た。その後、実施例1と同様の方法で成
形、熱処理(不融化処理)した後、さらに高温で
焼成して焼結体を製造した。ただし焼結条件は
1750℃で1時間26MPaの圧力を加えながら窒素
中でホツトプレス焼結した。
ーバイド粉末10容量部を秤量し、これに、焼成後
の炭化ケイ素に換算して10容量部に相当するポリ
カルボシランのキシレン溶液を加えて混合、乾燥
し2重粒子とした。この粉末に、平均粒径0.7μm
の窒化ケイ素粉末70容量部と、さらに焼結助剤と
してY2O36容量部、Al2O34容量部を混合し焼結用
粉末を得た。その後、実施例1と同様の方法で成
形、熱処理(不融化処理)した後、さらに高温で
焼成して焼結体を製造した。ただし焼結条件は
1750℃で1時間26MPaの圧力を加えながら窒素
中でホツトプレス焼結した。
焼結体の微構造をSEMで観察したところ、2
重粒子と、2重構造をもたない普通粒子が存在し
ており、チタンカーバイドは、2重粒子の第1成
分物質として存在していた。
重粒子と、2重構造をもたない普通粒子が存在し
ており、チタンカーバイドは、2重粒子の第1成
分物質として存在していた。
焼結体の密度は、理論密度の98%、曲げ強度約
500MN/m2、破壊靭性値は約10MN/m3/2であ
つた。さらに該焼結体は、耐酸化性にも優れてい
た。
500MN/m2、破壊靭性値は約10MN/m3/2であ
つた。さらに該焼結体は、耐酸化性にも優れてい
た。
実施例 3
第2成分物質の出発原料としてポリカルボシラ
ンを用い、第1成分物質としては平均粒径2μmの
炭化ケイ素粉末を用いた。
ンを用い、第1成分物質としては平均粒径2μmの
炭化ケイ素粉末を用いた。
炭化ケイ素粉末75容量部に対して、ポリカルボ
シランを、焼成後の炭化ケイ素量に換算して25容
量部秤量した。
シランを、焼成後の炭化ケイ素量に換算して25容
量部秤量した。
炭化ケイ素粉末及びポリカルボシランの焼成後
の総重量に対し、焼結助剤として2容量%の窒化
アルミニウム粉末を、炭化ケイ素粉末とともに混
合し、これにポリカルボシランをその体積の7〜
8倍のキシレンに溶解した溶液を加えて湿式混合
した。その後は、実施例1に示したのと同様の方
法で成形、熱処理(不融化処理)、焼結を行ない、
焼結体を得た。
の総重量に対し、焼結助剤として2容量%の窒化
アルミニウム粉末を、炭化ケイ素粉末とともに混
合し、これにポリカルボシランをその体積の7〜
8倍のキシレンに溶解した溶液を加えて湿式混合
した。その後は、実施例1に示したのと同様の方
法で成形、熱処理(不融化処理)、焼結を行ない、
焼結体を得た。
焼結体をエツチングしてSEM観察したところ、
2重粒子構造が見られ、さらにこの2重粒子の平
均粒径は3μmであつた。またこのSEM写真から
2重粒子を球形と考えて第1成分物質の第2成分
物質に対する体積比を計算したところ、0.1〜8
であつた。
2重粒子構造が見られ、さらにこの2重粒子の平
均粒径は3μmであつた。またこのSEM写真から
2重粒子を球形と考えて第1成分物質の第2成分
物質に対する体積比を計算したところ、0.1〜8
であつた。
焼結体の密度は理論密度の98%、曲げ強度は約
700MN/m2、破壊靭性値が約6MN/m3/2であつ
た。従来の2重粒子構造をもたない炭化ケイ素焼
結体の破壊靭性値が4MN/m3/2であるので、靭
性は約1.5倍向上している。また本焼結体は耐酸
化性、高温強度も共に優れていた。
700MN/m2、破壊靭性値が約6MN/m3/2であつ
た。従来の2重粒子構造をもたない炭化ケイ素焼
結体の破壊靭性値が4MN/m3/2であるので、靭
性は約1.5倍向上している。また本焼結体は耐酸
化性、高温強度も共に優れていた。
実施例 4
第1成分物質として平均粒径0.5μmの炭化ケイ
素粉末を50容量部と、第2成分物質の出発原料と
してのポリカルボシランを、焼成後の炭化ケイ素
量に換算して50容量部を秤量した。さらに焼結助
剤としての窒化アルミニウム粉末を、炭化ケイ素
粉末及びポリカルボシランの焼成後の総量に対し
て2容量%秤量した。
素粉末を50容量部と、第2成分物質の出発原料と
してのポリカルボシランを、焼成後の炭化ケイ素
量に換算して50容量部を秤量した。さらに焼結助
剤としての窒化アルミニウム粉末を、炭化ケイ素
粉末及びポリカルボシランの焼成後の総量に対し
て2容量%秤量した。
ポリカルボシランは、その体積の7〜8倍のト
ルエンに溶解して溶液とし、これに上記、炭化ケ
イ素粉末及び窒化アルミニウム粉末を加えて混
合・乾燥した。その後は実施例1に示したのと同
様の方法により成形、熱処理(不融化処理)、焼
結を行ない、焼結体を得た。
ルエンに溶解して溶液とし、これに上記、炭化ケ
イ素粉末及び窒化アルミニウム粉末を加えて混
合・乾燥した。その後は実施例1に示したのと同
様の方法により成形、熱処理(不融化処理)、焼
結を行ない、焼結体を得た。
焼結体のエツチング面の観察から、第1成分物
質の第2成分物質に対する体積比は、0.05〜3で
あつた。
質の第2成分物質に対する体積比は、0.05〜3で
あつた。
焼結体の密度は、理論密度の約97%、曲げ強度
は約500MN/m2、破壊靭性値は約8MN/m3/2で
あつた。
は約500MN/m2、破壊靭性値は約8MN/m3/2で
あつた。
本発明によれば、2重粒子構造という特殊な微
構造を有し、この微構造を利用した強靭化機構に
より、靭性が向上すると共に、従来の複合セラミ
ツクスにおいて問題となつた耐酸化性の問題も回
避できる。セラミツクス焼結体が得られる。
構造を有し、この微構造を利用した強靭化機構に
より、靭性が向上すると共に、従来の複合セラミ
ツクスにおいて問題となつた耐酸化性の問題も回
避できる。セラミツクス焼結体が得られる。
図面は本発明により得られるセラミツクス焼結
体の微構造を示すもので、第1図は2重粒子構造
をもつ粒子のみによつて構成されている焼結体の
断面の模式図、第2図は、2重粒子構造をもつ粒
子と2重粒子構造をもたない粒子とによつて構成
されている焼結体の断面の模式図である。 1…2重粒子構造とした第1成分物質、2…2
重粒子構造とした第2成分物質、3…2重粒子構
造とされていない第2成分物質。
体の微構造を示すもので、第1図は2重粒子構造
をもつ粒子のみによつて構成されている焼結体の
断面の模式図、第2図は、2重粒子構造をもつ粒
子と2重粒子構造をもたない粒子とによつて構成
されている焼結体の断面の模式図である。 1…2重粒子構造とした第1成分物質、2…2
重粒子構造とした第2成分物質、3…2重粒子構
造とされていない第2成分物質。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 溶媒に溶解した有機ケイ素化合物と、金属又
はセラミツクス粉末と、必要に応じて焼結剤と
を、金属又はセラミツクス粉末100容量部に対し
て有機ケイ素化合物量が熱分解後の生成物量に換
算して10〜100容量部である様な割合にて、混合
して、金属又はセラミツクス粉末の周囲に有機ケ
イ素化合物を結合させる工程、該工程により得ら
れた粉末を成形する成形工程、該成形工程により
得られた成形体に該成形体に含まれる有機ケイ素
化合物を後記の焼結工程で溶融しないように改質
するための不融化処理を施す不融化処理工程、該
不融化処理工程を経た成形体を、真空、不活性ガ
ス、COガス、水素ガス、N2ガスのうちから選ば
れる何れか少くとも1種の雰囲気中で加熱し、前
記有機ケイ素化合物を熱分解して無機物化すると
同時に、該成形体を焼結させる焼結工程、からな
ることを特徴とするセラミツクス焼結体の製造方
法。 2 前記不融化処理工程は、前記成形工程から得
られた成形体を酸化性雰囲気中で50〜800℃に加
熱することからなる特許請求の範囲第1項記載の
セラミツクス焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59137047A JPS6117466A (ja) | 1984-07-02 | 1984-07-02 | セラミックス焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59137047A JPS6117466A (ja) | 1984-07-02 | 1984-07-02 | セラミックス焼結体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6117466A JPS6117466A (ja) | 1986-01-25 |
| JPH054353B2 true JPH054353B2 (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=15189627
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59137047A Granted JPS6117466A (ja) | 1984-07-02 | 1984-07-02 | セラミックス焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6117466A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2568521B2 (ja) * | 1986-10-03 | 1997-01-08 | 松下電器産業株式会社 | 複合焼結体 |
| JPS63201056A (ja) * | 1987-02-17 | 1988-08-19 | 株式会社日立製作所 | 高じん性セラミックスの製造方法及びセラミックス用組成粉 |
| JP2514107B2 (ja) * | 1990-09-19 | 1996-07-10 | 株式会社日立製作所 | タ―ボチャ―ジャロ―タ |
| US5273020A (en) * | 1992-04-30 | 1993-12-28 | Nippondenso Co., Ltd. | Fuel vapor purging control system for automotive vehicle |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54139620A (en) * | 1978-04-21 | 1979-10-30 | Tokyo Shibaura Electric Co | Manufacture of double layered granular ceramic |
| JPS55149168A (en) * | 1979-05-07 | 1980-11-20 | Nippon Chemical Ind | Basic refractories and manufacture |
| JPS5951516B2 (ja) * | 1980-12-25 | 1984-12-14 | 財団法人特殊無機材料研究所 | セラミツクス焼結成形体の製造法 |
| JPS58115074A (ja) * | 1981-12-28 | 1983-07-08 | 日本特殊陶業株式会社 | 電子部品用磁器とその製造法 |
-
1984
- 1984-07-02 JP JP59137047A patent/JPS6117466A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6117466A (ja) | 1986-01-25 |
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