JPH054926B2 - - Google Patents
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- JPH054926B2 JPH054926B2 JP60245435A JP24543585A JPH054926B2 JP H054926 B2 JPH054926 B2 JP H054926B2 JP 60245435 A JP60245435 A JP 60245435A JP 24543585 A JP24543585 A JP 24543585A JP H054926 B2 JPH054926 B2 JP H054926B2
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- earth metal
- molar ratio
- aluminoborosilicate
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- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B35/00—Boron; Compounds thereof
- C01B35/08—Compounds containing boron and nitrogen, phosphorus, oxygen, sulfur, selenium or tellurium
- C01B35/10—Compounds containing boron and oxygen
- C01B35/1009—Compounds containing boron and oxygen having molecular-sieve properties
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P30/00—Technologies relating to oil refining and petrochemical industry
- Y02P30/20—Technologies relating to oil refining and petrochemical industry using bio-feedstock
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- Y02P30/00—Technologies relating to oil refining and petrochemical industry
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- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は新規なアルカリ土類金属含有アルミノ
ボロシリケート(以下、単にゼオライトまたはア
ルミノボロシリケートと記す場合がある)、その
製造方法およびそれを触媒とする低級オレフイン
の製造方法に関し、詳しくは各種の化学反応用の
触媒、特にエチレン、プロピレン等の低級オレフ
イン製造用の触媒として有効に利用することので
きる新規な構造の微結晶ゼオライト、その効率の
よい製造方法およびこの新規な構造の微結晶ゼオ
ライトを用いて低級オレフインを効率よく製造す
る方法に関する。 本発明のアルミノボロシリケートは従来公知の
ゼオライト触媒に比べて高いSiO2/Al2O3比を有
し、微結晶でしかも高いアルカリ土類金属含量を
有するものであつて、このアルカリ土類金属の少
なくとも一部はイオン交換法によつては容易に他
のイオンに交換されえず、そしてこの高いアルカ
リ土類金属含量は通常のイオン交換法によつては
導入されえない。 本発明のアルミノボロシリケートの製造方法の
特徴はアルミノボロシリケート結晶製造時にアル
ミノボロシリケート製造用原料の一部として予め
ホウ素およびアルカリ土類金属塩を存在させてお
く点にある。 さらに本発明ん低級オレフインの製造方法はメ
タノールおよび/またはジメチルエーテルを気相
で加熱下に上記のアルミノボロシリケートと接触
させることからなるC2〜C4低級オレフインの製
法に関するものであり、CO及びCO2への分解が
少なく低級オレフインが高選択率で得られ、パラ
フイン、芳香族の副生が少なく触媒上へのカーボ
ン析出が抑制され高温でも触媒活性の低下、触媒
の劣化をもたらさない。 近年石油資源の供給に心配がもたれ、殊に我国
では海外に依存する率が89%を超える現状にあつ
ては、石炭、天然ガス等の有効利用が重要な課題
となつており、メタン、CO等から得られるメタ
ノールからオレフイン、パラフイン、芳香族等の
有機化合物の工業的合成法の確立が求められてい
る。本発明はこの要求に応えるものである。 [従来の技術および発明が解決しようとする問題
点] 従来、各種の結晶性アルミノシリケートが知ら
れているが、それらの中、結晶性アルミノシリケ
ートゼオライトは最も代表的なものである。結晶
性アルミノシリケートゼオライトは天然に数多く
存在すると共に、合成によつても得られ、一定の
結晶構造を有し、構造内に多数の空隙及びトンネ
ルがあり、これによりある大きさまでの分子は吸
着するが、それ以上のものは排斥するという機能
をもち、分子篩とも称される。空隙やトンネルに
よる細孔は結晶構造中でSiO2とAl2O3が酸素を共
有して結合する形態によつて決まる。アルミニウ
ムを含有する四面体の電気的陰性は通常アルカリ
金属イオン、特にナトリウム及び/又はカリウム
より電気的中性に保たれている。 通常、結晶性アルミノシリケートゼオライトを
構造するには、SiO2、Al2O3、アルカリ金属イオ
ンの各供給源及び水を所望の割合に混合し、常圧
又は加圧下で水熱処理を行う方法が取られてい
る。また塩基として有機窒素化合物ないしは有機
リン化合物を用いる方法もあり、これによりさま
ざまな吸着能や触媒作用を持つた各種のゼオライ
トが合成され、近年この種のゼオライトの合成が
非常に盛んである。特にモービルオイル社による
ZSM系ゼオライトはテトラアルキルアンモニウ
ム化合物、テトラアルキルホスホニウム化合物、
ピロリジン、エチレンジアミン、コリン等を用い
て合成され、その特異な吸着能と触媒作用が注目
を集めている。そのうち、ZSM−5は5〜6Å
の中程度の大きさの細孔径を有するため、直鎖状
炭化水素及びわずかに枝分れした炭化水素は吸着
するが、高度に分岐した炭化水素は吸着しない特
性を有する。このZSM−5は通常SiO2、Al2O3、
アルカリ金属の各供給源、水及びテトラ−n−プ
ロピルアンモニウム化合物とからなる混合物を水
熱処理することによつて合成される(特開昭52−
43800号公報)。 メタノール及び/又はジメチルエーテルを反応
させて炭化水素を得るための研究は近年非常に盛
んに行われている。この反応に用いる触媒は一般
に固体酸と呼ばれるものが使用され、各種のゼオ
ライト、ヘテロポリ酸等について多くの特許が出
願されている。特に前述のモービルオイル社によ
るZSM−5はメタノールを原料にして、炭素数
10までのガソリン留分を主体とする炭化水素を合
成するのに優れており、その触媒としての寿命も
比較的長く安定した活性を示す触媒であるが、エ
チレン、プロピレン、等の低級オレフインの選択
率が低い。一方、同じくZSM−34は、同じ反応
で、低級オレフインを製造するための触媒として
高いエチレン、プロピレンへの選択性を有するも
のの、高温でカーボン生成による劣化が急激に起
こり、実用的でない。 したがつて、高温でのカーボン生成による活性
劣化が抑制され、触媒寿命が長く、かつ低級オレ
フインの選択性にすぐれた触媒は得られていない
のが現状である。 [問題点を解決するための手段] 本発明者は上記従来の問題点を解消するため鋭
意研究を重ねた。その結果、シリカ源、アルミナ
源、アルカリ金属源等を含有する混合物の水熱合
成時にホウ素およびアルカリ土類金属塩を予め添
加することにより、通常のイオン交換では達成さ
れない多量のアルカリ土類金属を含有し、しかも
ホウ素で骨格置換した特定のX線回折パターンを
有する新規な構造の微結晶ゼオライトが得られ、
かつこの微結晶ゼオライトが上記従来の問題点を
解消しうるものであることを見出した。 すなわち、従来より、結晶性アルミノシリケー
トをアルカリ土類金属イオンで修飾することは広
く知られており、通常はプロトンH+型の結晶性
アルミノシリケートにアルカリ土類金属イオンを
イオン交換により担持する方法が用いられる。 しかしながら、このイオン交換法では、アルカ
リ土類金属イオンを多量に担持せしめるのは困難
であり、また多大な労力を要し、経済的でない。 ところが驚くべきことに、本発明者は結晶性ア
ルミノシリケートの合成時にホウ素およびアルカ
リ土類金属塩を添加することにより極めて容易に
多量のアルカリ土類金属を含有させることがで
き、またアルミニウムに対して等電的量以上にア
ルカリ土類金属イオンを含有させうること、そし
てさらにはこのようにして得られる微結晶ゼオラ
イト触媒がメタノールおよび/またはジメチルエ
ーテルの転化反応においてエチレンやプロピレン
等のC2〜C4低級オレフインの選択的生成とカー
ボン生成の抑制、したがつて触媒活性の接続性に
優れていることを見出し、本発明を完成するに到
つた。 従来結晶性アルミノシリケートの製造にあたつ
て製造原料中にアルカリ土類金属塩を共存させる
と、結晶格子の配列が乱れ、結晶の成長が妨げら
れ非晶質の製品ができやすいので避けられてき
た。しかしながら、本発明者の研究によれば、結
晶化調整剤としてテトラプロピルアンモニウム化
合物を用い、ZSM−5型結晶性アルミノシリケ
ートを製造する際に、従来採用されていたよりも
高いSiO2/Al2O3比を採用することによつて、ア
ルミノシリケート結晶製造用原料中に予め多量の
ホウ素およびアルカリ土類金属塩を存在させても
何等の支障なく結晶性アルミノボロシリケートを
得ることができ、しかもこの結晶性アルミノボロ
シリケートが予期せざる優れた触媒活性を示すこ
とを見出したものである。 すなわち本発明は第1に酸化物のモル比で表わ
した組成が、 aM1 2O・bM2O・Al2O3・B2O3・cSiO2・
nH2O …[] (式中、M1はアルカリ金属および/または水
素原子、M2はアルカリ土類金属、aは0〜2,
bは0.1〜100,cは12〜3000,nは0〜30であ
り、b/cは0.007〜0.025である。) で表わされ、かつ下記の第1表に示されるX線回
折パターンを有することを特徴とするアルカリ土
類金属含有アルミノボロシリケートを提供するも
のである。 また本発明は第2にSiO2/Al2O3モル比が12〜
3000,SiO2/B2O3モル比が1〜1000,M2O/
SiO2モル比が0.007〜0.025,OH−/SiO2モル比
が0.02〜10,H2O/SiO2モル比が1〜2000、テ
トラプロピルアンモニウム化合物/SiO2モル比
が0.01〜3、アルカリ土類金属/Al原子比が0.03
〜300の組成を満足する原料を80〜250℃の温度で
水熱反応させることを特徴とする、酸化物のモル
比で表わした組成が、前記式[]で表わされ、
かつ下記の第1表に示されるX線回折パターンを
有するアルカリ土類金属含有アルミノボロシリケ
ートの製造方法を提供するものである。 さらに本発明は第3にメタノールおよび/また
はジメチルエーテルを気相中で触媒と接触させて
低級オレフインを製造するにあたり、前記触媒と
して上記本発明の第1のアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートを用いることを特徴とする
低級オレフインの製造方法を提供するものであ
る。
ボロシリケート(以下、単にゼオライトまたはア
ルミノボロシリケートと記す場合がある)、その
製造方法およびそれを触媒とする低級オレフイン
の製造方法に関し、詳しくは各種の化学反応用の
触媒、特にエチレン、プロピレン等の低級オレフ
イン製造用の触媒として有効に利用することので
きる新規な構造の微結晶ゼオライト、その効率の
よい製造方法およびこの新規な構造の微結晶ゼオ
ライトを用いて低級オレフインを効率よく製造す
る方法に関する。 本発明のアルミノボロシリケートは従来公知の
ゼオライト触媒に比べて高いSiO2/Al2O3比を有
し、微結晶でしかも高いアルカリ土類金属含量を
有するものであつて、このアルカリ土類金属の少
なくとも一部はイオン交換法によつては容易に他
のイオンに交換されえず、そしてこの高いアルカ
リ土類金属含量は通常のイオン交換法によつては
導入されえない。 本発明のアルミノボロシリケートの製造方法の
特徴はアルミノボロシリケート結晶製造時にアル
ミノボロシリケート製造用原料の一部として予め
ホウ素およびアルカリ土類金属塩を存在させてお
く点にある。 さらに本発明ん低級オレフインの製造方法はメ
タノールおよび/またはジメチルエーテルを気相
で加熱下に上記のアルミノボロシリケートと接触
させることからなるC2〜C4低級オレフインの製
法に関するものであり、CO及びCO2への分解が
少なく低級オレフインが高選択率で得られ、パラ
フイン、芳香族の副生が少なく触媒上へのカーボ
ン析出が抑制され高温でも触媒活性の低下、触媒
の劣化をもたらさない。 近年石油資源の供給に心配がもたれ、殊に我国
では海外に依存する率が89%を超える現状にあつ
ては、石炭、天然ガス等の有効利用が重要な課題
となつており、メタン、CO等から得られるメタ
ノールからオレフイン、パラフイン、芳香族等の
有機化合物の工業的合成法の確立が求められてい
る。本発明はこの要求に応えるものである。 [従来の技術および発明が解決しようとする問題
点] 従来、各種の結晶性アルミノシリケートが知ら
れているが、それらの中、結晶性アルミノシリケ
ートゼオライトは最も代表的なものである。結晶
性アルミノシリケートゼオライトは天然に数多く
存在すると共に、合成によつても得られ、一定の
結晶構造を有し、構造内に多数の空隙及びトンネ
ルがあり、これによりある大きさまでの分子は吸
着するが、それ以上のものは排斥するという機能
をもち、分子篩とも称される。空隙やトンネルに
よる細孔は結晶構造中でSiO2とAl2O3が酸素を共
有して結合する形態によつて決まる。アルミニウ
ムを含有する四面体の電気的陰性は通常アルカリ
金属イオン、特にナトリウム及び/又はカリウム
より電気的中性に保たれている。 通常、結晶性アルミノシリケートゼオライトを
構造するには、SiO2、Al2O3、アルカリ金属イオ
ンの各供給源及び水を所望の割合に混合し、常圧
又は加圧下で水熱処理を行う方法が取られてい
る。また塩基として有機窒素化合物ないしは有機
リン化合物を用いる方法もあり、これによりさま
ざまな吸着能や触媒作用を持つた各種のゼオライ
トが合成され、近年この種のゼオライトの合成が
非常に盛んである。特にモービルオイル社による
ZSM系ゼオライトはテトラアルキルアンモニウ
ム化合物、テトラアルキルホスホニウム化合物、
ピロリジン、エチレンジアミン、コリン等を用い
て合成され、その特異な吸着能と触媒作用が注目
を集めている。そのうち、ZSM−5は5〜6Å
の中程度の大きさの細孔径を有するため、直鎖状
炭化水素及びわずかに枝分れした炭化水素は吸着
するが、高度に分岐した炭化水素は吸着しない特
性を有する。このZSM−5は通常SiO2、Al2O3、
アルカリ金属の各供給源、水及びテトラ−n−プ
ロピルアンモニウム化合物とからなる混合物を水
熱処理することによつて合成される(特開昭52−
43800号公報)。 メタノール及び/又はジメチルエーテルを反応
させて炭化水素を得るための研究は近年非常に盛
んに行われている。この反応に用いる触媒は一般
に固体酸と呼ばれるものが使用され、各種のゼオ
ライト、ヘテロポリ酸等について多くの特許が出
願されている。特に前述のモービルオイル社によ
るZSM−5はメタノールを原料にして、炭素数
10までのガソリン留分を主体とする炭化水素を合
成するのに優れており、その触媒としての寿命も
比較的長く安定した活性を示す触媒であるが、エ
チレン、プロピレン、等の低級オレフインの選択
率が低い。一方、同じくZSM−34は、同じ反応
で、低級オレフインを製造するための触媒として
高いエチレン、プロピレンへの選択性を有するも
のの、高温でカーボン生成による劣化が急激に起
こり、実用的でない。 したがつて、高温でのカーボン生成による活性
劣化が抑制され、触媒寿命が長く、かつ低級オレ
フインの選択性にすぐれた触媒は得られていない
のが現状である。 [問題点を解決するための手段] 本発明者は上記従来の問題点を解消するため鋭
意研究を重ねた。その結果、シリカ源、アルミナ
源、アルカリ金属源等を含有する混合物の水熱合
成時にホウ素およびアルカリ土類金属塩を予め添
加することにより、通常のイオン交換では達成さ
れない多量のアルカリ土類金属を含有し、しかも
ホウ素で骨格置換した特定のX線回折パターンを
有する新規な構造の微結晶ゼオライトが得られ、
かつこの微結晶ゼオライトが上記従来の問題点を
解消しうるものであることを見出した。 すなわち、従来より、結晶性アルミノシリケー
トをアルカリ土類金属イオンで修飾することは広
く知られており、通常はプロトンH+型の結晶性
アルミノシリケートにアルカリ土類金属イオンを
イオン交換により担持する方法が用いられる。 しかしながら、このイオン交換法では、アルカ
リ土類金属イオンを多量に担持せしめるのは困難
であり、また多大な労力を要し、経済的でない。 ところが驚くべきことに、本発明者は結晶性ア
ルミノシリケートの合成時にホウ素およびアルカ
リ土類金属塩を添加することにより極めて容易に
多量のアルカリ土類金属を含有させることがで
き、またアルミニウムに対して等電的量以上にア
ルカリ土類金属イオンを含有させうること、そし
てさらにはこのようにして得られる微結晶ゼオラ
イト触媒がメタノールおよび/またはジメチルエ
ーテルの転化反応においてエチレンやプロピレン
等のC2〜C4低級オレフインの選択的生成とカー
ボン生成の抑制、したがつて触媒活性の接続性に
優れていることを見出し、本発明を完成するに到
つた。 従来結晶性アルミノシリケートの製造にあたつ
て製造原料中にアルカリ土類金属塩を共存させる
と、結晶格子の配列が乱れ、結晶の成長が妨げら
れ非晶質の製品ができやすいので避けられてき
た。しかしながら、本発明者の研究によれば、結
晶化調整剤としてテトラプロピルアンモニウム化
合物を用い、ZSM−5型結晶性アルミノシリケ
ートを製造する際に、従来採用されていたよりも
高いSiO2/Al2O3比を採用することによつて、ア
ルミノシリケート結晶製造用原料中に予め多量の
ホウ素およびアルカリ土類金属塩を存在させても
何等の支障なく結晶性アルミノボロシリケートを
得ることができ、しかもこの結晶性アルミノボロ
シリケートが予期せざる優れた触媒活性を示すこ
とを見出したものである。 すなわち本発明は第1に酸化物のモル比で表わ
した組成が、 aM1 2O・bM2O・Al2O3・B2O3・cSiO2・
nH2O …[] (式中、M1はアルカリ金属および/または水
素原子、M2はアルカリ土類金属、aは0〜2,
bは0.1〜100,cは12〜3000,nは0〜30であ
り、b/cは0.007〜0.025である。) で表わされ、かつ下記の第1表に示されるX線回
折パターンを有することを特徴とするアルカリ土
類金属含有アルミノボロシリケートを提供するも
のである。 また本発明は第2にSiO2/Al2O3モル比が12〜
3000,SiO2/B2O3モル比が1〜1000,M2O/
SiO2モル比が0.007〜0.025,OH−/SiO2モル比
が0.02〜10,H2O/SiO2モル比が1〜2000、テ
トラプロピルアンモニウム化合物/SiO2モル比
が0.01〜3、アルカリ土類金属/Al原子比が0.03
〜300の組成を満足する原料を80〜250℃の温度で
水熱反応させることを特徴とする、酸化物のモル
比で表わした組成が、前記式[]で表わされ、
かつ下記の第1表に示されるX線回折パターンを
有するアルカリ土類金属含有アルミノボロシリケ
ートの製造方法を提供するものである。 さらに本発明は第3にメタノールおよび/また
はジメチルエーテルを気相中で触媒と接触させて
低級オレフインを製造するにあたり、前記触媒と
して上記本発明の第1のアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートを用いることを特徴とする
低級オレフインの製造方法を提供するものであ
る。
【表】
【表】
本発明の第1のアルカリ土類金属含有アルミノ
ボロシリケートは、従来公知の5〜6Åの細孔径
を有するゼオライト触媒とX線回折パターンにお
いては近似しているが、それに比べSiO2/Al2O3
比およびアルカリ土類金属/Al比が共に高く、
また触媒活性において区別されうる新規な物質で
ある。また、本発明の第2のアルカリ土類金属含
有アルミノボロシリケートの製造方法は結晶製造
時に、原料中にホウ素およびアルカリ土類金属塩
を存在させる点で従来法と区別され、しかも得ら
れる製品の触媒性能も従来公知のものと異なる。 本発明の第1におけるアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートは新規な構造の微結晶であ
り、様々な方法により製造することができるが、
特に本発明の第2の方法により製造したものが好
ましい。 すなわち、通常のゼオライト触媒の製造の際に
用いられるシリカ源、アルミナ源およびアルカリ
金属源の他に、水熱合成時にホウ素源およびアル
カリ土類金属源を予め添加しておき、これを水性
媒体中で水熱反応させる。この場合、水性媒体中
には有機アミン類などの結晶化調整剤、とりわけ
テトラプロピルアンモニウム化合物を添加するこ
とが好ましい。 ここでシリカ源としては、水ガラス、シリカゾ
ル、シリカゲルあるいはシリカ粉末が使用でき、
特に水ガラスおよびシリカゾルが好適に用いられ
る。次に、アルミナ源としてはアルミナ酸ナトリ
ウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ア
ルミナゾル、アルミナ等が使用できるが、アルミ
ン酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミ
ニウムが好ましい。 また、ホウ素源としてはホウ酸、ホウ酸アンモ
ウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ
酸カルシウム、酸化ホウ素等が用いられる。 一方、アルカリ金属源としては、例えば水ガラ
ス中の酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等が用いられる。 さらに、アルカリ土類金属源としてはアルカリ
土類金属の酢酸塩、プロピオン酸塩等の有機塩あ
るいは塩化物、硝酸塩等の無機塩などが用いられ
る。ここでアルカリ土類金属としては、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等
が挙げられ、特にカルシウム、ストロンチウムが
好ましく、次いでマグネシウムが好ましく、バリ
ウムは、触媒活性の発現に高温度を必要とする傾
向がある。このアルカリ土類金属源としては具体
的に酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸
マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウ
ム、硝酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、塩化
ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、酢酸バリ
ウム、塩化バリウム、硝酸バリウム等が挙げら
れ、これらを単独あるいは混合して用いれば良
い。 結晶化調整剤として具体的には臭化テトラ−n
−プロピルアンモウム、塩化テトラ−n−プロピ
ルアンモニウム、沃化テトラ−n−プロピルアン
モウム、トリ−n−プロピルアミンとn−プロピ
ルプロミドの混合物、水酸化テトラプロピルアン
モニウムなどがあり、特に臭化テトラ−n−プロ
ピルアンモウムが好ましい。 水熱反応を行なう反応混合物の組成は、次のよ
うな割合で調合する。 SiO2/Al2O3(モル比):10〜3000、さらに好ま
しくは40〜1000 SiO2/B2O3(モル比):1〜1000、さらに好ま
しくは1〜100 OH-/SiO2(モル比)(但し、有機塩基からの
水酸イオンを除く。):0.02〜10、さらに好ましく
は0.05〜0.5 H2O/SiO2(モル比):1〜2000、さらに好ま
しくは10〜500 テトラプロピルアンモニウム化合物/SiO2(モ
ル比):0.01〜3、さらに好ましくは0.02〜0.4 アルカリ土類金属/Al(原子比):0.03〜300、
さらに好ましくは0.4〜8 アルカリ土類金属/SiO2(モル比):0.007〜
0.025 上記範囲の組成を有する混合物を得るために、
前述の各化合物を加え、さらに必要に応じて適
宜、硫酸、塩酸、硝酸等の酸あるいはアルカリ金
属の水酸化物を添加して系のPHを11以下の適当な
値に調整する。 このようにして得られた混合物を、常圧下また
は加圧下で80〜300℃、好ましくは150〜180℃で
約1〜200時間、好ましくは5〜50時間加熱、一
般には加熱攪拌して水熱反応せしめればよい。 反応生成物は過ないし遠心分離により分離
し、水洗により余剰のイオン性物質を除去した後
乾燥、焼成する。 このようにしてアルカリ土類金属を含む結晶性
アルミノボロシリケートが得られるが、この結晶
性アルミノボロシリケートはアルカリ金属酸化物
及びアルカリ土類金属酸化物を含んでおり、常法
により、例えば塩酸や硫酸、硝酸等の無機酸や、
ギ酸、酢酸等の有機酸を用いてイオン交換させる
か若しくはアンモニウム化合物を用いてイオン交
換させた後焼成することによつて、プロトン
(H+)で置換された水素型の結晶性アルミノボロ
シリケートに変換することができる。この場合、
アルカリ金属はその一部又は全部がプロトン
(H+)で容易に置換されるが、アルカリ土類金属
はその一部しかプロトン(H+)で置換されない。 従来公知のアルカリ土類金属で修飾されたアル
ミノシリケートは水素型又はアルカリ金属型アル
ミノシリケートにイオン交換法によりアルカリ土
類金属イオンを導入したものであり、この場合に
は導入されたアルカリ土類金属イオンはイオン交
換法によつて再び水素型等に変換することがで
き、本発明方法で得られたアルミノボロシリケー
トと区別しうる。換言するならば、本発明方法で
得られたアルミノボロシリケート中のアルカリ土
類金属の少くとも一部は従来公知のアルカリ土類
金属含有アルミノシリケートに較べて強く結合し
ている。 このようにして前記式[]で表わされる組成
であつて、5〜6Åの細孔径を有し、かつ前記第
1表に示されるX線回折パターンを有する本発明
の第1のアルカリ土類金属含有アルミノボロシリ
ケートが得られる。 このものは、n−ヘキサンあるいは3−メチル
ペンタンの如き直鎖または僅かに分岐したパラフ
インは吸着するが、2,2−ジメチルブタンは吸
着せず、通常のZSM−5型ゼオライトとほぼ同
様の5〜6Å程度の細孔径および吸着容量であ
る。 本発明方法で得られた上記の結晶性アルミノボ
ロシリケートをメタノール及び/又はジメチルエ
ーテルから低級オレフインを製造する触媒として
使用するには、アルカリ金属の全部若しくは大部
分及びアルカリ土類金属の一部分をプロトン
(H+)で置換した水素型とするのが通常である。 この交換は公知のイオン交換技術を利用してア
ンモウニム化合物の水溶液、例えば塩化アンモニ
ウム水溶液で処理してアルカリ金属イオンをアン
モニウムイオンで交換し、しかる後焼成によつて
アンモニウムを追い出すことにより、あるいは直
接塩化水素水溶液等で処理することによりプロト
ン型に変換することも可能である。アンモニウム
水溶液又は塩化水素水溶液で処理した後、充分水
洗を行い、乾燥し、焼成する。この焼成は例えば
300〜700℃の温度で1〜100時間処理することに
よつて達成される。 前述したように、ここでアルカリ金属イオンは
その一部又は全部がプロトン(H+)に変換され
るが、アルカリ土類金属イオンは結晶内に残存し
ており、その触媒性能に極めて特徴的な効果を及
ぼしており、公知のイオン交換法によりアルカリ
土類金属を担持した場合とは異つている。 次にこのようにして得られた本発明の第1のア
ルカリ土類金属含有アルミノボロシリケートを触
媒として用いてメタノールおよび/またはジメチ
ルエーテルから低級オレフインを製造する本発明
の第3について述べる。 ここで上記本発明の第1のアルカリ土類金属含
有アルミノボロシリケートを触媒として用いる場
合、そのままの形で使用してもよく、あるいは所
望により適当な担体、例えば粘土、カオリン、ア
ルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ等と混合し、
成型して用いることもできる。 なお、本発明の第1のアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートは、オレフインの製造のみ
ならず、分解、異性化、アルキル化、重合等の触
媒として利用することもできる。 メタノールおよび/またはジメチルエーテルの
転化反応は、これら原料をガスとして供給し、固
体である触媒と充分接触させ得るものであればど
んな反応形式でもよく、固定床反応方式、流動床
反応方式、移動床反応方式等があげられる。 反応は広い範囲の条件で行なうことができる。
例えば反応温度300〜650℃、重量時間空間速度
0.1〜20hr-1、好ましくは1〜10hr-1、全圧力0.1
〜100気圧、好ましくは0.5〜10気圧の条件下で行
なうことができる。原料は水蒸気あるいは不活性
ガス、例えば窒素、アルゴン等で希釈して触媒上
に供給することも可能である。 本発明の第3の方法において、生成物の流れは
水蒸気、炭化水素、未反応原料から成り、反応条
件を適当に設定することにより炭化水素中のエチ
レン、プロピレン等の低級オレフインの割合を高
めることができる。水蒸気および炭化水素生成物
は公知の方法によつて互いに分離、精製される。 本発明の第3の低級オレフインの製造方法にお
いては、メタノールもジメチルエーテルも共に出
発原料であるので選択率の計算にあたつてはメタ
ノールから生じたジメチルエーテルは未反応原料
とみなして良い。 本発明方法であるメタノール及び/又はジメチ
ルエーテルからの低級オレフインの合成反応は発
熱反応であり、反応系の温度は自然に上昇するの
で、反応を高温で行わせることに特にエネルギー
消費の面で問題はなく、むしろ反応系の温度制御
が低温に保つより容易であり、且つ反応速度が増
大するので小さい反応器を採用しうる利点もあ
る。しかしながら、反応器の材質、例えばステン
レス鋼の面で650℃以上の高温の採用は問題があ
り、更に650℃以上の高温では反応系中に存在す
る水蒸気に基づく触媒結晶の崩壊の問題も考えら
れるので実際上採用される反応温度の上限は650
℃程度に制限される。 本発明のアルカリ土類金属含有アルミノボロシ
リケートにおいて、ホウ素イオンはアルミニウム
イオンと同様に、ゼオライトの主要骨格成分であ
るケイ素の一部と置換している。このことは以下
のX線回折、NH3昇温脱離の測定および高周波
プラズマ分析によるホウ素の定量分析から証明す
ることができる。 まず、このことは本発明のアルカリ土類金属
含有アルミノボロシリケートについて、ケイ素
がアルミニウムイオンだけでなく、それよりも
イオン半径の小さなホウ素イオンで置換されて
いることに起因する(804)面の面間隔の挟ま
りによつて確認される。 すなわち、試料としてモービル社の特許(例
えば、英国特許第1402981号明細書の実施例3)
に従つて、SiO2/Al2O3モル比を変えて調製し
たZSM−5を用い、これらの試料に内部標準
として用いる99.99%のケイ素を充分混合し、
この混合物のX線回折ピーク、特に(804)面
に基く2θが45.0度付近のピークを、ケイ素の
(220)面のピーク2θ=47.3度と対比させながら
正確に読み取る。(804)面に基くピーク位置を
SiO2/Al2O3モル比と対比させて測定した結
果、ZSM−5ではケイ素よりもイオン半径の
大きいアルミニウム含量が増えるに従つて、す
なわちSiO2/Al2O3モル比が低下するにつれ
て、(804)面のピーク位置が低角度にずれ、面
間隔が広がつていることが確認される。 したがつて、ケイ素よりもイオン半径の小さ
いホウ素では(804)面のピークが高角度にず
れ、逆に面間隔は狭まることが予想される。 そこでSiO2/Al2O3モル比100、CaO/SiO2
モル比0.025と同一仕込み組成で調製したカル
シウム含有アルミノシリケートと、さらにこの
仕込み組成にSiO2/B2O3モル比10でホウ酸を
用いて合成した本発明のカルシウム含有アルミ
ノボロシリケート(後記する調製例1のもの)
の(804)面に基くピーク値2θを比較したとこ
ろ、前者では45.02度であるが、後者のカルシ
ウム含有アルミノボロシリケートでは45.24度
と高角度にずれていることがわかつた。したが
つて、ケイ素よりもイオン半径の小さなホウ素
イオンがゼオライト骨格のケイ素と置換して面
間隔をせばめていることが理解される。 また、この種の構造を有する結晶性シリケー
トの場合、ケイ素を置換する元素の量が増える
と、結晶の対称性は単結晶系から斜方晶系に変
化する。単斜晶系と斜方晶系との違いは、X線
回折ピークにおいて、斜方晶系では2θが24.5度
付近と29.2度付近のピークがそれぞれ1本であ
るのに対し、単斜晶系ではそれぞれ2本に分裂
することによつて識別される。本発明のカルシ
ウム含有アルミノボロシリケート(後記する調
製例9のもの)では、ホウ素を用いずに同一仕
込み組成で合成した高シリカ・カルシウム含有
アルミノシリケートが単斜晶系を示すのに対
し、斜方晶系を示した。このことより、ホウ素
イオンがアルミニウムイオンと同様にケイ素の
一部と置換していることが理解される。 さらにゼオライト骨格のケイ素の一部がホウ
素で置換されると弱酸点に対応する低温側の
NH3吸着量が増加する。本発明のカルシウム
含有アルミノボロシリケート(後記する調製例
5のもの)の100℃のNH3吸着量は第3図に示
した如く、0.71mmol/gである。一方、ホウ
素を用いずに同一仕込み組成で合成したカルシ
ウム含有アルミノシリケートの100℃のNH3吸
着量は0.50mmol/gである。したがつて、本
発明のカルシウム含有アルミノボロシリケート
によれば第3図から明らかに弱酸点に対応する
低温側のNH3吸着量が増加しており、前述の
X線回折結果と併せて、骨格置換されたホウ素
によるものであることが判る。 また、ホウ素の存在は後記第4表に示される
如く高周波プラズマ分析結果よりも明らかであ
る。 次に本発明のアルカリ土類金属含有アルミノボ
ロシリケートの吸着性について調べると、ヘキサ
ン異性体の中、n−ヘキサンあるいは3−メチル
ペンタンの如き直鎖または僅かに分岐したパラフ
インは吸着するが、2,2−ジメチルブタンは吸
着しないという特異な形状選択性を有する。 したがつて、本発明のアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートはエリオナイトやオフレタ
イトのような小孔径ゼオライトと、フオージヤサ
イト型のXおよびY型のような大孔径ゼオライト
の中間に細孔径を有する新規ゼオライトと考えら
れる。 [発明の効果] 本発明の第1のアルカリ土類金属含有アルミノ
ボロシリケートは、通常のイオン交換では達成さ
れない多量のアルカリ土類金属を含有し、しかも
ホウ素で骨格置換した全く新規な構造の微結晶ゼ
オライトである。このものは触媒をはじめ吸着剤
など種々の用途に用いることができる。 本発明の第2によればこのようなアルカリ土類
金属含有アルミノボロシリケートを効率よく製造
することができる。 また、このようにして得られる本発明の第1の
アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケートは
熱安定性に優れており、900℃程度の熱処理にお
いてもその構造に変化はない。それ故、実用触媒
としての前処理や再生の際にも極めて好都合であ
る。 しかも、本発明の第1のアルカリ土類金属含有
アルミノボロシリケートを触媒として用いる本発
明の第3によれば、高温での触媒上へのカーボン
生成およびCO、CH4への分解が抑制され、メタ
ノールおよび/またはジメチルエーテルから長期
間安定した状態にて高選択率、高収率でエチレ
ン、プロピレン等の低級オレフインを製造するこ
とができる。 したがつて、本発明は石油精製、石油化学工業
の分野において幅広く、かつ有効に利用される。 [実施例] 次に、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限りこれらに限
定されるものではない。 調製例 1 臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム
(TPABr)8.11g、硝酸アルミニウム9水和物
2.28g、ホウ酸3.77g、酢酸カルシウム1.34gおよび
水酸化ナトリウム1.71gを順次、水170gに溶解し、
次に、水ガラス(SiO230〜31%、Na2O,0.37〜
0.46%、触媒化成(株)製コロイダルシリカCatdloid
SI−30)60gを加え、充分攪拌して水性ゲル混合
物を得た。なお、原料の仕込み組成を第3表に示
した。 次に、この水性ゲル混合物を300mlのオートク
レーブに仕込み、自己圧下160℃で16時間、
500rpmで攪拌しながら水熱処理した。反応生成
物は遠心分離器を用いて固体成分と溶液部に分
け、固体成分は充分水洗を施し、更に120℃で約
7時間乾燥した。 次に、空気中500℃で約5時間処理した後、こ
の焼成済のNa型ゼオライト1gに対して5%塩化
アンモニウム水溶液を13mlの割合で混合し、室温
で1時間攪拌した。その後室温で充分水洗した
後、120℃で乾燥し、次いで500℃で約3時間空気
中で焼成を行ない、水素型に変換してH型のカル
シウム含有アルミノボロシリケートを得た。得ら
れたアルミノボロシリケートは約0.2μmと微結晶
であつた。この水素型アルミノボロシリケートの
BET比表面積および蛍光X線法による分析結果
を第4表に示す。また、Na型のX線回折パター
ンを第2表および第1図に示す。 調製例 2〜9,12〜14 調製例1において、原料の仕込み組成を第3表
に示した量にしたこと以外は調製例1と同様にし
てアルカリ土類金属含有アルミノボロシリケート
を得た。得られたNa型ゼオライトのX線回折パ
ターンは第2表とほぼ同様なものであつた。 なお、調製例7〜9,12〜14について水素型変
換は塩酸を用いて行なつた。すなわち、Na型ゼ
オライト1gに対して0.6規定の塩酸水溶液を13ml
の割合で混合し、室温で24時間処理した。 調製例2〜4,6,8,12〜14で得られた水素
型アルミノボロシリケートのBET比表面積およ
び蛍光X線法による分析結果を第4表に示す。ま
た、典型的な例として調製例2で得られたアルミ
ノボロシリケートの走査型電子顕微鏡写真を第2
図に示す。結晶の大きさは0.3μm程度と微結晶ゼ
オライトであることが理解される。さらに、調製
例5で得られたアルミノボロシリケートのNH3
昇温脱離曲線を第3図aに示す。また比較のため
調製例5において、ホウ素を用いず、同一仕込み
組成で合成したカルシウム含有アルミノシリケー
トのNH3昇温脱離曲線を第3図bに示す。 調製例 10,11 調製例1において、オートクレーブの代りに
500mlの石英製容器を用い、常圧下で攪拌しなが
ら原料の仕込み組成を第3表に示した量にしたこ
と以外は調製例1と同様にしてカルシウム含有ア
ルミノボロシリケートを得た。得られたNa型ゼ
オライトのX線回折パターンは第2表とほぼ同様
なものであつた。 なお、調製例11についての水素型変換は0.6規
定の塩酸水溶液を用いて行なつた。また、得られ
た水素型ゼオライトのBET比表面積および蛍光
X線法による分析結果を第4表に示す。 調製例 15 調製例7において、ホウ酸および酢酸カルシウ
ムを加えず、原料の仕込み組成を第3表に示した
量にしたこと以外は調製例7と同様にして水素型
のZSM−5を得た。得られたZSM−5のBET比
表面積および蛍光X線法による分析結果を第4表
に示す。 調製例 16 調製例7において、ホウ酸および酢酸カルシウ
ムを加えず、原料の仕込み組成を第3表に示した
量にしたこと以外は調製例7と同様にして水素型
のZSM−5を得た。 次に、常法によりカルシウムイオンでイオン交
換を行なつた。すなわち上記ZSM−5 5gに対
し1NのCaCl2溶液を初回に40ml加え、還流コンデ
ンサーを装着して80℃に調製したオイルバス中で
攪拌を行なつた。約3時間ごとにデカンテーシヨ
ンにより交換液を除き、新しい交換液を30ml加え
た。この操作を20回繰り返した後、Cl-イオンが
認められなくなるまでよく水洗、過し、乾燥後
500℃で3時間焼成を行なつてカルシウム交換
ZSM−5を得た。カルシウムのイオン交換率は
原子吸光法による分析結果より45%であつた。 調製例 17 調製例7において、ホウ酸および酢酸カルシウ
ムを加えず、原料の仕込み組成を第3表に示した
量にしたこと以外は調製例7と同様にして水素型
のZSM−5を得た。 次に、特開昭56−133223号のモービル社特許を
参考にしてカルシウム変性を行なつた。すなわち
酢酸カルシウム4.5gを水20mlに溶解した液に上記
ZSM−5 6gを加え、還流コンデンサーを装着
して80℃に調製したオイルバス中で4時間攪拌を
行なつた。水洗、乾燥後500℃で3時間焼成を行
なつてカルシウム変性ZSM−5を得た。得られ
たカルシウム変性ZSM−5のBET比表面積およ
び蛍光X線法による分析結果を第4表に示す。 実施例1〜14、比較例1〜3 調製例1〜17で得られたゼオライト粉末を圧力
400Kg/cm2で打錠し、これを粉砕して12〜14メツ
シユにそろえたもの2c.c.を内径10mm石英製の反応
管に充填した。次いで液状メタノールを4ml/hr
の速度で気化器に送り、40ml/minで送られてく
る内部標準ガスであるアルゴンガスと混合してほ
ぼ常圧で反応管に送り、320〜600℃で反応を行な
つた。反応は320℃で開始し、2時間ごとに段階
的に600℃まで昇温していく方法により行なつた。 また、生成物の分析はガスクロマトグラフを用
いて行なつた。結果を第5表に示す。更に、実施
例2,4,5,7,8,9,10,12,13,14およ
び比較例1,2で得られた結果の詳細を第6表〜
第17表にそれぞれ示す。 第5表〜第17表より、本発明の方法で得られた
アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケートが
比較例のゼオライト触媒に比べ、高いエチレン+
プロピレン収率を与えること及び高温領域でも劣
化せず高い触媒活性を維持し、CO,CO2及びメ
タンへの分解が少なく、また、カーボン生成の原
因と考えられる芳香族の副生が少なく、触媒上へ
のカーボン析出を抑制していることが理解され
る。
ボロシリケートは、従来公知の5〜6Åの細孔径
を有するゼオライト触媒とX線回折パターンにお
いては近似しているが、それに比べSiO2/Al2O3
比およびアルカリ土類金属/Al比が共に高く、
また触媒活性において区別されうる新規な物質で
ある。また、本発明の第2のアルカリ土類金属含
有アルミノボロシリケートの製造方法は結晶製造
時に、原料中にホウ素およびアルカリ土類金属塩
を存在させる点で従来法と区別され、しかも得ら
れる製品の触媒性能も従来公知のものと異なる。 本発明の第1におけるアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートは新規な構造の微結晶であ
り、様々な方法により製造することができるが、
特に本発明の第2の方法により製造したものが好
ましい。 すなわち、通常のゼオライト触媒の製造の際に
用いられるシリカ源、アルミナ源およびアルカリ
金属源の他に、水熱合成時にホウ素源およびアル
カリ土類金属源を予め添加しておき、これを水性
媒体中で水熱反応させる。この場合、水性媒体中
には有機アミン類などの結晶化調整剤、とりわけ
テトラプロピルアンモニウム化合物を添加するこ
とが好ましい。 ここでシリカ源としては、水ガラス、シリカゾ
ル、シリカゲルあるいはシリカ粉末が使用でき、
特に水ガラスおよびシリカゾルが好適に用いられ
る。次に、アルミナ源としてはアルミナ酸ナトリ
ウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ア
ルミナゾル、アルミナ等が使用できるが、アルミ
ン酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミ
ニウムが好ましい。 また、ホウ素源としてはホウ酸、ホウ酸アンモ
ウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ
酸カルシウム、酸化ホウ素等が用いられる。 一方、アルカリ金属源としては、例えば水ガラ
ス中の酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等が用いられる。 さらに、アルカリ土類金属源としてはアルカリ
土類金属の酢酸塩、プロピオン酸塩等の有機塩あ
るいは塩化物、硝酸塩等の無機塩などが用いられ
る。ここでアルカリ土類金属としては、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等
が挙げられ、特にカルシウム、ストロンチウムが
好ましく、次いでマグネシウムが好ましく、バリ
ウムは、触媒活性の発現に高温度を必要とする傾
向がある。このアルカリ土類金属源としては具体
的に酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸
マグネシウム、酢酸カルシウム、塩化カルシウ
ム、硝酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、塩化
ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、酢酸バリ
ウム、塩化バリウム、硝酸バリウム等が挙げら
れ、これらを単独あるいは混合して用いれば良
い。 結晶化調整剤として具体的には臭化テトラ−n
−プロピルアンモウム、塩化テトラ−n−プロピ
ルアンモニウム、沃化テトラ−n−プロピルアン
モウム、トリ−n−プロピルアミンとn−プロピ
ルプロミドの混合物、水酸化テトラプロピルアン
モニウムなどがあり、特に臭化テトラ−n−プロ
ピルアンモウムが好ましい。 水熱反応を行なう反応混合物の組成は、次のよ
うな割合で調合する。 SiO2/Al2O3(モル比):10〜3000、さらに好ま
しくは40〜1000 SiO2/B2O3(モル比):1〜1000、さらに好ま
しくは1〜100 OH-/SiO2(モル比)(但し、有機塩基からの
水酸イオンを除く。):0.02〜10、さらに好ましく
は0.05〜0.5 H2O/SiO2(モル比):1〜2000、さらに好ま
しくは10〜500 テトラプロピルアンモニウム化合物/SiO2(モ
ル比):0.01〜3、さらに好ましくは0.02〜0.4 アルカリ土類金属/Al(原子比):0.03〜300、
さらに好ましくは0.4〜8 アルカリ土類金属/SiO2(モル比):0.007〜
0.025 上記範囲の組成を有する混合物を得るために、
前述の各化合物を加え、さらに必要に応じて適
宜、硫酸、塩酸、硝酸等の酸あるいはアルカリ金
属の水酸化物を添加して系のPHを11以下の適当な
値に調整する。 このようにして得られた混合物を、常圧下また
は加圧下で80〜300℃、好ましくは150〜180℃で
約1〜200時間、好ましくは5〜50時間加熱、一
般には加熱攪拌して水熱反応せしめればよい。 反応生成物は過ないし遠心分離により分離
し、水洗により余剰のイオン性物質を除去した後
乾燥、焼成する。 このようにしてアルカリ土類金属を含む結晶性
アルミノボロシリケートが得られるが、この結晶
性アルミノボロシリケートはアルカリ金属酸化物
及びアルカリ土類金属酸化物を含んでおり、常法
により、例えば塩酸や硫酸、硝酸等の無機酸や、
ギ酸、酢酸等の有機酸を用いてイオン交換させる
か若しくはアンモニウム化合物を用いてイオン交
換させた後焼成することによつて、プロトン
(H+)で置換された水素型の結晶性アルミノボロ
シリケートに変換することができる。この場合、
アルカリ金属はその一部又は全部がプロトン
(H+)で容易に置換されるが、アルカリ土類金属
はその一部しかプロトン(H+)で置換されない。 従来公知のアルカリ土類金属で修飾されたアル
ミノシリケートは水素型又はアルカリ金属型アル
ミノシリケートにイオン交換法によりアルカリ土
類金属イオンを導入したものであり、この場合に
は導入されたアルカリ土類金属イオンはイオン交
換法によつて再び水素型等に変換することがで
き、本発明方法で得られたアルミノボロシリケー
トと区別しうる。換言するならば、本発明方法で
得られたアルミノボロシリケート中のアルカリ土
類金属の少くとも一部は従来公知のアルカリ土類
金属含有アルミノシリケートに較べて強く結合し
ている。 このようにして前記式[]で表わされる組成
であつて、5〜6Åの細孔径を有し、かつ前記第
1表に示されるX線回折パターンを有する本発明
の第1のアルカリ土類金属含有アルミノボロシリ
ケートが得られる。 このものは、n−ヘキサンあるいは3−メチル
ペンタンの如き直鎖または僅かに分岐したパラフ
インは吸着するが、2,2−ジメチルブタンは吸
着せず、通常のZSM−5型ゼオライトとほぼ同
様の5〜6Å程度の細孔径および吸着容量であ
る。 本発明方法で得られた上記の結晶性アルミノボ
ロシリケートをメタノール及び/又はジメチルエ
ーテルから低級オレフインを製造する触媒として
使用するには、アルカリ金属の全部若しくは大部
分及びアルカリ土類金属の一部分をプロトン
(H+)で置換した水素型とするのが通常である。 この交換は公知のイオン交換技術を利用してア
ンモウニム化合物の水溶液、例えば塩化アンモニ
ウム水溶液で処理してアルカリ金属イオンをアン
モニウムイオンで交換し、しかる後焼成によつて
アンモニウムを追い出すことにより、あるいは直
接塩化水素水溶液等で処理することによりプロト
ン型に変換することも可能である。アンモニウム
水溶液又は塩化水素水溶液で処理した後、充分水
洗を行い、乾燥し、焼成する。この焼成は例えば
300〜700℃の温度で1〜100時間処理することに
よつて達成される。 前述したように、ここでアルカリ金属イオンは
その一部又は全部がプロトン(H+)に変換され
るが、アルカリ土類金属イオンは結晶内に残存し
ており、その触媒性能に極めて特徴的な効果を及
ぼしており、公知のイオン交換法によりアルカリ
土類金属を担持した場合とは異つている。 次にこのようにして得られた本発明の第1のア
ルカリ土類金属含有アルミノボロシリケートを触
媒として用いてメタノールおよび/またはジメチ
ルエーテルから低級オレフインを製造する本発明
の第3について述べる。 ここで上記本発明の第1のアルカリ土類金属含
有アルミノボロシリケートを触媒として用いる場
合、そのままの形で使用してもよく、あるいは所
望により適当な担体、例えば粘土、カオリン、ア
ルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ等と混合し、
成型して用いることもできる。 なお、本発明の第1のアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートは、オレフインの製造のみ
ならず、分解、異性化、アルキル化、重合等の触
媒として利用することもできる。 メタノールおよび/またはジメチルエーテルの
転化反応は、これら原料をガスとして供給し、固
体である触媒と充分接触させ得るものであればど
んな反応形式でもよく、固定床反応方式、流動床
反応方式、移動床反応方式等があげられる。 反応は広い範囲の条件で行なうことができる。
例えば反応温度300〜650℃、重量時間空間速度
0.1〜20hr-1、好ましくは1〜10hr-1、全圧力0.1
〜100気圧、好ましくは0.5〜10気圧の条件下で行
なうことができる。原料は水蒸気あるいは不活性
ガス、例えば窒素、アルゴン等で希釈して触媒上
に供給することも可能である。 本発明の第3の方法において、生成物の流れは
水蒸気、炭化水素、未反応原料から成り、反応条
件を適当に設定することにより炭化水素中のエチ
レン、プロピレン等の低級オレフインの割合を高
めることができる。水蒸気および炭化水素生成物
は公知の方法によつて互いに分離、精製される。 本発明の第3の低級オレフインの製造方法にお
いては、メタノールもジメチルエーテルも共に出
発原料であるので選択率の計算にあたつてはメタ
ノールから生じたジメチルエーテルは未反応原料
とみなして良い。 本発明方法であるメタノール及び/又はジメチ
ルエーテルからの低級オレフインの合成反応は発
熱反応であり、反応系の温度は自然に上昇するの
で、反応を高温で行わせることに特にエネルギー
消費の面で問題はなく、むしろ反応系の温度制御
が低温に保つより容易であり、且つ反応速度が増
大するので小さい反応器を採用しうる利点もあ
る。しかしながら、反応器の材質、例えばステン
レス鋼の面で650℃以上の高温の採用は問題があ
り、更に650℃以上の高温では反応系中に存在す
る水蒸気に基づく触媒結晶の崩壊の問題も考えら
れるので実際上採用される反応温度の上限は650
℃程度に制限される。 本発明のアルカリ土類金属含有アルミノボロシ
リケートにおいて、ホウ素イオンはアルミニウム
イオンと同様に、ゼオライトの主要骨格成分であ
るケイ素の一部と置換している。このことは以下
のX線回折、NH3昇温脱離の測定および高周波
プラズマ分析によるホウ素の定量分析から証明す
ることができる。 まず、このことは本発明のアルカリ土類金属
含有アルミノボロシリケートについて、ケイ素
がアルミニウムイオンだけでなく、それよりも
イオン半径の小さなホウ素イオンで置換されて
いることに起因する(804)面の面間隔の挟ま
りによつて確認される。 すなわち、試料としてモービル社の特許(例
えば、英国特許第1402981号明細書の実施例3)
に従つて、SiO2/Al2O3モル比を変えて調製し
たZSM−5を用い、これらの試料に内部標準
として用いる99.99%のケイ素を充分混合し、
この混合物のX線回折ピーク、特に(804)面
に基く2θが45.0度付近のピークを、ケイ素の
(220)面のピーク2θ=47.3度と対比させながら
正確に読み取る。(804)面に基くピーク位置を
SiO2/Al2O3モル比と対比させて測定した結
果、ZSM−5ではケイ素よりもイオン半径の
大きいアルミニウム含量が増えるに従つて、す
なわちSiO2/Al2O3モル比が低下するにつれ
て、(804)面のピーク位置が低角度にずれ、面
間隔が広がつていることが確認される。 したがつて、ケイ素よりもイオン半径の小さ
いホウ素では(804)面のピークが高角度にず
れ、逆に面間隔は狭まることが予想される。 そこでSiO2/Al2O3モル比100、CaO/SiO2
モル比0.025と同一仕込み組成で調製したカル
シウム含有アルミノシリケートと、さらにこの
仕込み組成にSiO2/B2O3モル比10でホウ酸を
用いて合成した本発明のカルシウム含有アルミ
ノボロシリケート(後記する調製例1のもの)
の(804)面に基くピーク値2θを比較したとこ
ろ、前者では45.02度であるが、後者のカルシ
ウム含有アルミノボロシリケートでは45.24度
と高角度にずれていることがわかつた。したが
つて、ケイ素よりもイオン半径の小さなホウ素
イオンがゼオライト骨格のケイ素と置換して面
間隔をせばめていることが理解される。 また、この種の構造を有する結晶性シリケー
トの場合、ケイ素を置換する元素の量が増える
と、結晶の対称性は単結晶系から斜方晶系に変
化する。単斜晶系と斜方晶系との違いは、X線
回折ピークにおいて、斜方晶系では2θが24.5度
付近と29.2度付近のピークがそれぞれ1本であ
るのに対し、単斜晶系ではそれぞれ2本に分裂
することによつて識別される。本発明のカルシ
ウム含有アルミノボロシリケート(後記する調
製例9のもの)では、ホウ素を用いずに同一仕
込み組成で合成した高シリカ・カルシウム含有
アルミノシリケートが単斜晶系を示すのに対
し、斜方晶系を示した。このことより、ホウ素
イオンがアルミニウムイオンと同様にケイ素の
一部と置換していることが理解される。 さらにゼオライト骨格のケイ素の一部がホウ
素で置換されると弱酸点に対応する低温側の
NH3吸着量が増加する。本発明のカルシウム
含有アルミノボロシリケート(後記する調製例
5のもの)の100℃のNH3吸着量は第3図に示
した如く、0.71mmol/gである。一方、ホウ
素を用いずに同一仕込み組成で合成したカルシ
ウム含有アルミノシリケートの100℃のNH3吸
着量は0.50mmol/gである。したがつて、本
発明のカルシウム含有アルミノボロシリケート
によれば第3図から明らかに弱酸点に対応する
低温側のNH3吸着量が増加しており、前述の
X線回折結果と併せて、骨格置換されたホウ素
によるものであることが判る。 また、ホウ素の存在は後記第4表に示される
如く高周波プラズマ分析結果よりも明らかであ
る。 次に本発明のアルカリ土類金属含有アルミノボ
ロシリケートの吸着性について調べると、ヘキサ
ン異性体の中、n−ヘキサンあるいは3−メチル
ペンタンの如き直鎖または僅かに分岐したパラフ
インは吸着するが、2,2−ジメチルブタンは吸
着しないという特異な形状選択性を有する。 したがつて、本発明のアルカリ土類金属含有ア
ルミノボロシリケートはエリオナイトやオフレタ
イトのような小孔径ゼオライトと、フオージヤサ
イト型のXおよびY型のような大孔径ゼオライト
の中間に細孔径を有する新規ゼオライトと考えら
れる。 [発明の効果] 本発明の第1のアルカリ土類金属含有アルミノ
ボロシリケートは、通常のイオン交換では達成さ
れない多量のアルカリ土類金属を含有し、しかも
ホウ素で骨格置換した全く新規な構造の微結晶ゼ
オライトである。このものは触媒をはじめ吸着剤
など種々の用途に用いることができる。 本発明の第2によればこのようなアルカリ土類
金属含有アルミノボロシリケートを効率よく製造
することができる。 また、このようにして得られる本発明の第1の
アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケートは
熱安定性に優れており、900℃程度の熱処理にお
いてもその構造に変化はない。それ故、実用触媒
としての前処理や再生の際にも極めて好都合であ
る。 しかも、本発明の第1のアルカリ土類金属含有
アルミノボロシリケートを触媒として用いる本発
明の第3によれば、高温での触媒上へのカーボン
生成およびCO、CH4への分解が抑制され、メタ
ノールおよび/またはジメチルエーテルから長期
間安定した状態にて高選択率、高収率でエチレ
ン、プロピレン等の低級オレフインを製造するこ
とができる。 したがつて、本発明は石油精製、石油化学工業
の分野において幅広く、かつ有効に利用される。 [実施例] 次に、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限りこれらに限
定されるものではない。 調製例 1 臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム
(TPABr)8.11g、硝酸アルミニウム9水和物
2.28g、ホウ酸3.77g、酢酸カルシウム1.34gおよび
水酸化ナトリウム1.71gを順次、水170gに溶解し、
次に、水ガラス(SiO230〜31%、Na2O,0.37〜
0.46%、触媒化成(株)製コロイダルシリカCatdloid
SI−30)60gを加え、充分攪拌して水性ゲル混合
物を得た。なお、原料の仕込み組成を第3表に示
した。 次に、この水性ゲル混合物を300mlのオートク
レーブに仕込み、自己圧下160℃で16時間、
500rpmで攪拌しながら水熱処理した。反応生成
物は遠心分離器を用いて固体成分と溶液部に分
け、固体成分は充分水洗を施し、更に120℃で約
7時間乾燥した。 次に、空気中500℃で約5時間処理した後、こ
の焼成済のNa型ゼオライト1gに対して5%塩化
アンモニウム水溶液を13mlの割合で混合し、室温
で1時間攪拌した。その後室温で充分水洗した
後、120℃で乾燥し、次いで500℃で約3時間空気
中で焼成を行ない、水素型に変換してH型のカル
シウム含有アルミノボロシリケートを得た。得ら
れたアルミノボロシリケートは約0.2μmと微結晶
であつた。この水素型アルミノボロシリケートの
BET比表面積および蛍光X線法による分析結果
を第4表に示す。また、Na型のX線回折パター
ンを第2表および第1図に示す。 調製例 2〜9,12〜14 調製例1において、原料の仕込み組成を第3表
に示した量にしたこと以外は調製例1と同様にし
てアルカリ土類金属含有アルミノボロシリケート
を得た。得られたNa型ゼオライトのX線回折パ
ターンは第2表とほぼ同様なものであつた。 なお、調製例7〜9,12〜14について水素型変
換は塩酸を用いて行なつた。すなわち、Na型ゼ
オライト1gに対して0.6規定の塩酸水溶液を13ml
の割合で混合し、室温で24時間処理した。 調製例2〜4,6,8,12〜14で得られた水素
型アルミノボロシリケートのBET比表面積およ
び蛍光X線法による分析結果を第4表に示す。ま
た、典型的な例として調製例2で得られたアルミ
ノボロシリケートの走査型電子顕微鏡写真を第2
図に示す。結晶の大きさは0.3μm程度と微結晶ゼ
オライトであることが理解される。さらに、調製
例5で得られたアルミノボロシリケートのNH3
昇温脱離曲線を第3図aに示す。また比較のため
調製例5において、ホウ素を用いず、同一仕込み
組成で合成したカルシウム含有アルミノシリケー
トのNH3昇温脱離曲線を第3図bに示す。 調製例 10,11 調製例1において、オートクレーブの代りに
500mlの石英製容器を用い、常圧下で攪拌しなが
ら原料の仕込み組成を第3表に示した量にしたこ
と以外は調製例1と同様にしてカルシウム含有ア
ルミノボロシリケートを得た。得られたNa型ゼ
オライトのX線回折パターンは第2表とほぼ同様
なものであつた。 なお、調製例11についての水素型変換は0.6規
定の塩酸水溶液を用いて行なつた。また、得られ
た水素型ゼオライトのBET比表面積および蛍光
X線法による分析結果を第4表に示す。 調製例 15 調製例7において、ホウ酸および酢酸カルシウ
ムを加えず、原料の仕込み組成を第3表に示した
量にしたこと以外は調製例7と同様にして水素型
のZSM−5を得た。得られたZSM−5のBET比
表面積および蛍光X線法による分析結果を第4表
に示す。 調製例 16 調製例7において、ホウ酸および酢酸カルシウ
ムを加えず、原料の仕込み組成を第3表に示した
量にしたこと以外は調製例7と同様にして水素型
のZSM−5を得た。 次に、常法によりカルシウムイオンでイオン交
換を行なつた。すなわち上記ZSM−5 5gに対
し1NのCaCl2溶液を初回に40ml加え、還流コンデ
ンサーを装着して80℃に調製したオイルバス中で
攪拌を行なつた。約3時間ごとにデカンテーシヨ
ンにより交換液を除き、新しい交換液を30ml加え
た。この操作を20回繰り返した後、Cl-イオンが
認められなくなるまでよく水洗、過し、乾燥後
500℃で3時間焼成を行なつてカルシウム交換
ZSM−5を得た。カルシウムのイオン交換率は
原子吸光法による分析結果より45%であつた。 調製例 17 調製例7において、ホウ酸および酢酸カルシウ
ムを加えず、原料の仕込み組成を第3表に示した
量にしたこと以外は調製例7と同様にして水素型
のZSM−5を得た。 次に、特開昭56−133223号のモービル社特許を
参考にしてカルシウム変性を行なつた。すなわち
酢酸カルシウム4.5gを水20mlに溶解した液に上記
ZSM−5 6gを加え、還流コンデンサーを装着
して80℃に調製したオイルバス中で4時間攪拌を
行なつた。水洗、乾燥後500℃で3時間焼成を行
なつてカルシウム変性ZSM−5を得た。得られ
たカルシウム変性ZSM−5のBET比表面積およ
び蛍光X線法による分析結果を第4表に示す。 実施例1〜14、比較例1〜3 調製例1〜17で得られたゼオライト粉末を圧力
400Kg/cm2で打錠し、これを粉砕して12〜14メツ
シユにそろえたもの2c.c.を内径10mm石英製の反応
管に充填した。次いで液状メタノールを4ml/hr
の速度で気化器に送り、40ml/minで送られてく
る内部標準ガスであるアルゴンガスと混合してほ
ぼ常圧で反応管に送り、320〜600℃で反応を行な
つた。反応は320℃で開始し、2時間ごとに段階
的に600℃まで昇温していく方法により行なつた。 また、生成物の分析はガスクロマトグラフを用
いて行なつた。結果を第5表に示す。更に、実施
例2,4,5,7,8,9,10,12,13,14およ
び比較例1,2で得られた結果の詳細を第6表〜
第17表にそれぞれ示す。 第5表〜第17表より、本発明の方法で得られた
アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケートが
比較例のゼオライト触媒に比べ、高いエチレン+
プロピレン収率を与えること及び高温領域でも劣
化せず高い触媒活性を維持し、CO,CO2及びメ
タンへの分解が少なく、また、カーボン生成の原
因と考えられる芳香族の副生が少なく、触媒上へ
のカーボン析出を抑制していることが理解され
る。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
* アルカリ土類金属の酸化物を示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明の調製例1で得られたNa型の
カルシウム含有アルミノボロシリケートのX線回
折パターンであり、第2図は本発明の調製例2で
得られたカルシウム含有アルミノボロシリケート
の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡写真であり、
第3図aは本発明の調製例5で得られたカルシウ
ム含有アルミノボロシリケートのNH3吸着量を
示すグラフであり、第3図bは本発明の調製例5
において、ホウ素を用いず、同一仕込み組成で合
成したカルシウム含有アルミノシリケートの
NH3吸着量を示すグラフである。
カルシウム含有アルミノボロシリケートのX線回
折パターンであり、第2図は本発明の調製例2で
得られたカルシウム含有アルミノボロシリケート
の結晶構造を示す走査型電子顕微鏡写真であり、
第3図aは本発明の調製例5で得られたカルシウ
ム含有アルミノボロシリケートのNH3吸着量を
示すグラフであり、第3図bは本発明の調製例5
において、ホウ素を用いず、同一仕込み組成で合
成したカルシウム含有アルミノシリケートの
NH3吸着量を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸化物のモル比で表わした組成が、aM1 2
O・bM2O・Al2O3・B2O3・cSiO2・nH2O (式中、M1はアルカリ金属および/または水
素原子、M2はアルカリ土類金属、aは0〜2,
bは0.1〜100,cは12〜3000,nは0〜30であ
り、b/cは0.007〜0.025である。) で表わされ、かつ下記のX線回折パターンを有す
ることを特徴とするアルカリ土類金属含有アルミ
ノボロシリケート。 【表】 【表】 2 アルカリ土類金属がカルシウムまたはストロ
ンチウムである特許請求の範囲第1項記載のアル
カリ土類金属含有アルミノボロシリケート。 3 bが0.8〜10であり、かつcが40〜1000であ
る特許請求の範囲第1項または第2項記載のアル
カリ土類金属含有アルミノボロシリケート。 4 SiO2/Al2O3モル比が12〜3000,SiO2/B2
O3モル比が1〜1000,OH-/SiO2モル比が0.02
〜10,H2O/SiO2モル比が1〜2000、テトラプ
ロピルアンモニウム化合物/SiO2モル比が0.01〜
3、アルカリ土類金属/Al原子比が0.03〜300、
アルカリ土類金属/SiO2モル比が0.007〜0.025の
組成を満足する原料を80〜250℃の温度で水熱反
応させることを特徴とする、酸化物のモル比で表
わした組成が、 aM1 2O・bM2O・Al2O3・B2O3・cSiO2・
nH2O (式中、M1はアルカリ金属および/または水
素原子、M2はアルカリ土類金属、aは0〜2,
bは0.1〜100,cは12〜3000,nは0〜30であ
り、b/cは0.007〜0.025である。) で表わされ、かつ下記のX線回折パターンを有す
るアルカリ土類金属含有アルミノボロシリケート
の製造方法。 【表】 【表】 5 アルカリ土類金属がカルシウムまたはストロ
ンチウムである特許請求の範囲第4項記載の製造
方法。 6 bが0.8〜10であり、かつcが40〜1000であ
る特許請求の範囲第4項または第5項記載の製造
方法。 7 アルカリ土類金属/Al原子比が0.4〜8であ
る特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 8 SiO2/B2O3モル比が1〜100である特許請求
の範囲第1項記載の製造方法。 9 メタノールおよび/またはジメチルエーテル
を気相中で触媒と接触させて低級オレフインを製
造するにあたり、前記触媒として、酸化物のモル
比で表わした組成が、 aM1 2O・bM2O・Al2O3・B2O3・cSiO2・
nH2O (式中、M1はアルカリ金属および/または水
素原子、M2はアルカリ土類金属、aは0〜2,
bは0.1〜100,cは12〜3000,nは0〜30であ
り、b/cは0.007〜0.025である。) で表わされ、かつ下記のX線回折パターンを有す
るアルカリ土類金属含有アルミノボロシリケート
を用いることを特徴とする低級オレフインの製造
方法。 【表】 【表】 10 アルカリ土類金属がカルシウムまたはスト
ロンチウムである特許請求の範囲第9項記載の低
級オレフインの製造方法。 11 bが0.8〜10であり、かつcが40〜1000で
ある特許請求の範囲第9項または第10項記載の
低級オレフインの製造方法。 12 SiO2/B2O3モル比が50〜1000である特許
請求の範囲第9項記載の低級オレフインの製造方
法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60245435A JPS62105917A (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケ−ト,その製造方法およびそれを触媒とする低級オレフインの製造方法 |
| US07/221,109 US4926006A (en) | 1985-11-01 | 1988-07-19 | Aluminoborosilicate containing alkaline earth metal, a method for the preparation thereof and a method for the catalytic preparation of a lower olefin therewith |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60245435A JPS62105917A (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケ−ト,その製造方法およびそれを触媒とする低級オレフインの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62105917A JPS62105917A (ja) | 1987-05-16 |
| JPH054926B2 true JPH054926B2 (ja) | 1993-01-21 |
Family
ID=17133615
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60245435A Granted JPS62105917A (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | アルカリ土類金属含有アルミノボロシリケ−ト,その製造方法およびそれを触媒とする低級オレフインの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62105917A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5023639B2 (ja) * | 2006-04-06 | 2012-09-12 | 三菱化学株式会社 | プロピレンの製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59184723A (ja) * | 1983-04-06 | 1984-10-20 | Res Assoc Petroleum Alternat Dev<Rapad> | 結晶性メタロシリケ−トの製造法 |
-
1985
- 1985-11-01 JP JP60245435A patent/JPS62105917A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62105917A (ja) | 1987-05-16 |
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