JPH054950B2 - - Google Patents
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Description
[産業上の利用分野]
本発明はSiCを含むAlNから成る焼結体とその
製造方法に係り、特にSiやGaAs半導体素子を実
装するのに好適な熱伝導率が大きく、電気絶縁性
のAlN焼結体とその製造方法に関する。 [従来の技術] 近年、大規模集積回路等に使用される半導体基
板には半導体チツプ等の回路を構成する要素が極
めて高密度に搭載形成されるようになつてきてい
る。一方では大容量化、より小型化に対する要請
も増々大きくなつてきており、半導体装置の動作
時の単位面積当りからの発熱量は著しく大きくな
つてきている。このため、基板材料としては増々
熱放散性が優れ、電気絶縁性及び絶縁耐圧の大き
い材料が強く求められるようになつてきた。具体
的にはパワー半導体用基板、パワーモジユール用
ハイブリツド基板、半導体用パツケージ基板、半
導体レーザ用ヒートシンク等において熱放散性が
良く、しかも電気絶縁性の良好な材料が望まれて
いる。 従来技術においては絶縁基板材料として、これ
まで主としてアルミナ焼結体が使用されていた。
しかし、アルミナ焼結体を用いた基板はあまり熱
放散性が良くないために、より熱放散性の優れた
絶縁基板の開発が要請されるようになつてきた。 こうした絶縁基板材料としては (1) 電気抵抗率が大きいこと。 (2) 熱伝導率が大きいこと。 (3) 熱膨張係数がSiやGaAs単結晶の熱膨張係数
に近いこと。 (4) 誘電率や誘電体損失が小さいこと。 (5) 機械的強度が大きいこと。 などが要求されている。 このような状況から熱放散性の良い絶縁基板材
料としてSiCにBe化合物を添加した焼結体が特開
昭57−2591号公報に開示されている。この焼結体
は熱伝導率が大きく、電気絶縁性であること、熱
膨張係数がSi単結晶の熱膨張係数に近いことなど
放熱性の良い基板としての数々の特徴を具備して
いる。しかし、この材料の電流−電圧特性を見る
とバリスタ特性を示し、電界強度が大きくなると
抵抗率は小さくなる。また、誘電率は1MHzで約
40と大きな値を示す。このため、SiC−Be系化合
物より成る焼結体は電界強度が大きい場合には絶
縁基板材料として使えない。また高速で信号を伝
送するような回路用基板としては不利である。 一方、熱放散性の良い基板材料としてAlN焼
結体が開発されている。AlN焼結体は抵抗率、
絶縁耐圧が大きく、誘電率が小さいなど多くの特
徴を持つ材料であるが、熱伝導率は200W/m・
K以下である。 Journal of American Ceramic Society 66
(5)−40〜C−41(1983)においてはSiC−AlN
系焼結体の熱伝導率及び熱拡散率に及ぼすホツト
プレス温度の影響について論じられているが、熱
伝導率は100W/m・K以下の値しか得られてい
ない。特開昭58−91059号公報及び特開昭59−
69474号公報においてもSiC−AlN系材料に焼結
助剤を添加した焼結体またはその製造方法が開示
されている。これらはいずれも良好な電気絶縁性
を有するものの特開昭58−91059号公報に開示さ
れている焼結体の熱伝導率は最高でも138W/
m・K、特開昭59−6947号公報に開示されている
焼結体の熱伝導率は最高で105W/m・Kである。 [発明が解決しようとする課題] SiC焼結体、AlN焼結体及びSiC−AlN系焼結
体のいずれも幾つかの点で極めて優れた特性を持
つているものの、幾つかの点で未だ十分に満足で
きるものではない。SiC焼結体においては、絶縁
耐圧の向上、誘電率の低減が課題である。AlN
焼結体及びSiC−AlN系焼結体においては熱伝導
率の向上が課題である。 本発明の目的は電気絶縁性、及び絶縁耐圧が大
きく、熱伝導率が大きく、熱膨張係数がSiや
GaAsの単結晶の熱膨張係数に近く、誘電率及び
誘電体損失が小さく、機械的強度が大きいSiや
GaAsの半導体素子を実装するのに好適な高熱伝
導・電気絶縁性焼結体とその製造方法を提供する
ことにある。 [課題を解決するための手段] 本発明は、炭化ケイ素20〜40wt%及び残部が
実質的に窒化アルミニウムであり、理論密度の90
%以上の密度を有する焼結体であり、前記炭化ケ
イ素中のホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量
が0.1wt%以下、鉄、チタン、バナジウム、クロ
ム及びニツケルの合計量が0,2wt%以下、及び
窒化アルミニウム中の酸素量が1wt%以下、ケイ
素、鉄、マグネシウムの合計量が0.5wt%以下で、
抵抗率が1010Ωcm以上である高熱伝導・電気絶縁
性窒化アルミニウム焼結体を提供するものであ
る。 理論密度は炭化ケイ素と窒化アルミニウムとの
混合物の理論密度に対する密度をいう。 各々の理論密度は炭化ケイ素が3.12g/cm3、窒
化アルミニウムが3.05g/cm3である。前記焼結体
は20℃の熱伝導率が250W/m・°K以上、20°の
比抵抗が1010Ωcm以上及び20℃の絶縁耐圧が
10kV/cm以上となるように成分を調整される。 本発明による焼結体は、20℃の熱伝導率が
250W/m・°K以上、20℃の比抵抗が1010Ωcm
以上、20℃の絶縁耐圧が10kV/cm以上及び1MHz
における誘電率が10以下であり、或いは、該焼結
体は20℃の熱伝導率が250W/m・°K以上、20
℃の比抵抗が1010Ωcm以上、20℃の絶縁耐圧が
20kV/cm以上、1MHzにおける誘電率が10以下、
20℃での曲げ強さが400MPa及び20℃での破壊靱
性値が5MN/m3/2以上である。 本発明は、平均粒径が20μm以下のα型叉はβ
型SiC粉末20〜40重量%と、平均粒径が10μm以
下のAlN粉末80〜60重量%を混合し、該混合粉
末を生成形したのち、非酸化性雰囲気中において
無加圧で1750〜1900℃の温度で理論密度の90%以
上になるのに十分な時間焼結する高熱伝導・電気
絶縁性焼結体の製造方法を提供するものであり、
また、上記組成物を10MPa以上の加圧下で1600
〜1900℃で焼結する焼結体の製造方法を提供する
ものである。 本発明の焼結体は前述の生成形体を非酸化性雰
囲気中において1750〜1900℃の温度で無加圧焼結
すること、或いは非酸化性の雰囲気中において、
1600〜1900℃の温度、10MPa以上の荷重を加え
てホツトプレス焼結すること、非酸化性の雰囲気
中において、1600〜1900℃の温度、10MPa以上
の雰囲気圧力下においてホツトアイソスタテツク
プレス法によつて焼結することができる。 [作用] 上記目的は高純度なSiC粉末、特に熱的、電気
的特性に大きな影響を及ぼすSiC結晶中でアクセ
プタまたはドナーとなる不純物が少ない粉末と高
純度なAlN粉末を使用し、両者がほとんど固溶
し合わないような温度においてち密に焼結するこ
とによつて達成される。 SiCは共有結合性がきわめて強い材料であり、
ち密な焼結体を得ることが極めて難しい材料の一
つとして知られている。また、SiCはその結晶構
造がダイヤモンドに良く似ており、純粋で結晶性
が良い単結晶は極めて大きな熱伝導率を持つてい
る。しかし、SiCは元来が−族元素の化合物
半導体であり、電気的に活性なアクセプタやドナ
ーとなる不純物としてB,Al,Nがわずかに固
溶しても急激に抵抗率が小さくなり、通常は大き
な抵抗率は望めない。また、SiCの熱伝導率は
SiC結晶中の不純物、特にSiC結晶中において電
気的に活性なアクセプタやドナーとして作用する
不純物としてB,Al,Nの含有量が少ないほど
大きな熱伝導率を持つ。さらにSiCは熱膨張係数
がSi単結晶の熱膨張係数に極めて近いという特徴
も持つている。 一方、AlNもその結晶構造はダイヤモンドに
良く似ており、純粋で結晶性が良い単結晶は比較
的大きな熱伝導率を持つことが知られている。同
時にAlNは極めて大きな電気抵抗率を持つこと
が知られている。さらに、AlNは熱膨張係数が
GaAs単結晶の熱膨張係数に近いという特徴を持
つている。 本発明においてSiCはSiC結晶中において電気
的に活性なアクセプタまたはドナーとして作用す
る不純物の含有量が0.1wt%以下で平均粒径が
20μm以下の粉末を使用する。SiC結晶中におい
てアクセプタとして働く元素としては例えばB,
Al等が、ドナーとして働く元素としては例えば
Nが挙げられる。本発明において使用するSiC粉
末がSiC結晶中においてアクセプタまたはドナー
として作用する不純物の含有量が0.1wt%以下で
ある理由はこれらの不純物はSiCの熱伝導率及び
抵抗率に著しく大きな影響を及ぼし、これらの不
純物の量が増えれば増えるほど熱伝導率及び抵抗
率が小さくなるためである。 しかし、SiC粉末中のこれらの不純物量は
0.1wt%以下であれば大きな熱伝導率及び電気抵
抗率を持つ焼結体を得ることができる。なお、本
発明においてはSiC自身の電気抵抗率が大きいこ
とが望ましい。 SiC粉末は粒径が平均粒径で20μm以下のもの
を使用する。SiC粉末の粒径が大きすぎると焼結
した時、電気抵抗率の小さいSiC粒の連なりが起
り易く、焼結体中で局部的に電気抵抗率が小さい
場所が発生することがあるためである。また、
SiC粉末の平均粒径が大きすぎるとち密な焼結体
を得ることが難しくなる。その平均粒径が20μm
以下であれば粉末の混合を注意して十分に行うこ
とにより上記した問題がなく焼結体を得ることが
できる。SiC粉末は結晶形がα型でもβ型であつ
ても特に問題になることはない。α型SiC粉末は
通常アチソン法でSiCのインゴツトを作り、これ
を粉砕して得る。この場合、大気中の窒素がわず
かに混入固溶し、SiCはn型半導体になる。もち
ろん、BやAlを上述の上限以下で固溶させてp
型半導体とすることも可能である。この方法では
結晶欠陥の比較的少ない粉末が得られ易いという
特徴があり、熱伝導率のより大きい焼結体を得や
すい傾向がある。一方β型SiC粉末は通常気相法
で作られるが、極めて高純度な粉末、極めて粒径
の小さい粉末を得やすい等の特徴がある。 これに対して、本発明においてAlN粉末は粉
末中の不純物酸素量が1wt%以下、陽イオンの不
純物の含有量が0.5wt%以下で平均粒径が10μm以
下の粉末を使用する。本発明において使用する
AlN粉末中の不純物酸素量が1wt%以下、陽イオ
ンの不純物の含有量が0.5wt%以下である理由は
もしこれらの不純物の含有量が上記の量より多い
場合、著しく熱伝導率が小さくなるためである。 AlN粉末は平均粒径が10μm以下のものを使用
する。AlN粉末の粒径が大きすぎるとち密な焼
結体が得難くなるとともに、AlNの粒径が大き
い場合のもう一つの不具合な点は焼結体中におい
て、SiC結晶粒とAlN結晶粒の分散が平均一にな
り易く、SiC結晶粒同志が連結し、焼結体中で局
部的に電気抵抗率が小さい部分ができ易くなつて
しまうためである。 焼結体を製造するに当つては以下に記述する点
に留意する必要がある。先ずSiCとAlNの配合割
合であるが、SiCは少なくとも20wt%が必要であ
る。SiCの量が20wt%より少ないと熱伝導率が大
きい焼結体が得難いためである。 また、SiCは多くても無加圧焼結の場合は40wt
%以下にする必要がある。一方、ホツトプレスの
場合は50wt%まで配合できるが、SiC結晶粒子が
連なることの無いように40wt%までとする。 無加圧焼結の場合にSiCの量を40wt%以下にす
る理由はもしSiCの量が40wt%より多い場合には
SiCは共有結合体が強く自己焼結性がないために
ち密な焼結体が得られなくなり、熱伝導率が大き
い焼結体が得られないとともに抵抗率の大きい焼
結体が得られない。ホツトプレス法の場合には焼
結時に荷重を加えているので無加圧焼結法の場合
よりち密化し易く、SiCの量が50wt%までは十分
にち密で熱伝導率が大きく、しかも抵抗率の大き
い焼結体を得ることができる。しかし、SiCの量
が50wt%を超えると抵抗率の小さいSiCの量が多
いために、最早高抵抗な焼結体は得られなくなつ
てしまう。 また、ホツトアイソスタテツクプレス法によつ
て焼結体を製造する場合にも焼結時に成形体には
外圧を加えて焼結を促進しているため、SiCの量
が50wt%までは焼結体を得ることができるが、
抵抗率が小さくなる恐れがあるので40wt%まで
とする。 ち密で熱伝導率が大きく、しかも抵抗率の大き
い焼結体を得るためには出発原料であるSiC粉末
及びAlN粉末の粒径を適切に選ぶ必要がある。
一般的にはSiC粉末、AlN粉末とも微粉末である
ほど焼結が容易であり好ましく、微粉末を使用し
た場合には焼結温度を下げることができる。 また、焼結時に成形体に圧力を加えない無加圧
焼結する場合にはSiC粉末、AlN粉末とも平均粒
径が1.0μm以下でありことが好ましい。これに対
してホツトプレス法及びホツトアイソスタテツク
プレス法で焼結体を製造する場合には成形体に外
圧を加えながら焼結するためにSiC粉末は平均粒
径20μm以下、AlN粉末は平均粒径10μm以下であ
れば、ち密で熱伝導率が大きく、抵抗率の大きい
焼結体を製造することができる。 ホツトプレス法及びホツトアイソスタテツクプ
レス法によつて焼結体を製造する場合にも平均粒
径の小さいSiC粉末及びAlN粉末を用いる方がよ
り容易に低温でち密な熱伝導率が大きく、しかも
抵抗率の大きい焼結体を得ることができる。 焼結体を得るための前処理としてSiC,AlNの
混合物には成形を容易に行うためのバインダを添
加する。バインダには種々の有機物材料が知られ
ている。本発明による焼結体を製造するためのバ
インダとしては有機バインダを用いても十分に初
期の性能を持つ焼結体を得ることができる。 バインダを溶かす溶媒として水を使うことは好
ましくない。媒体として使用した水はAlNと反
応し、AlNが酸化されてしまうため焼結体の熱
伝導率が小さくなつてしまう。 SiC,AlN、及びバインダは十分に混合し、均
一な混合物とする必要がある。混合方法には従来
公知の種々の方法が知られており、本発明の焼結
体を得るための混合方法は従来公知である方法で
混合しても所期の性能を有する焼結体を得ること
ができる。しかし、混合は上記物質が十分に均一
な組成物になるように行うことが肝要である。特
にSiC粒子の分散混合が良くないとSiC結晶粒同
志が繋がり、局部的に著しく抵抗率の小さい部分
の存在する焼結体が得られる場合があるためであ
る。 混合した粉末は均一な成形体を得るため、適当
な方法によつて造粒を行うことが好ましい。造粒
の操作によつて所期の性能を持つ焼結体を製造す
ることができる。 混合、造粒した粉末混合物は次の工程として予
備成形を行う。予備成形は最終製品の形状によつ
て種々の方法が考えられるが、成形方法及び成形
後の加工方法は従来公知の方法によつて所期の性
能を持つ焼結体を得ることができる。 成形体を焼結して焼結体とする場合にも幾つか
の重要な条件が存在する。焼結時の雰囲気は非酸
化性の雰囲気とすることが必要である。具体的に
は真空中と水素、窒素、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、水素と窒素の混合ガス等の非酸化性ガス雰
囲気とが挙げられる。もし、酸化性の雰囲気中で
焼結を行うとSiC及びAlN、特にAlNがひどく酸
化してしまうために、高熱伝導性の焼結体を得る
ことができない。 もし、焼結温度を1900℃より高くすると、得ら
れる焼結体は十分にち密化しているものの、Al
及びNがSiCの結晶格子中に拡散して入つてゆく
量が無視できなくなる。Alは3価であることか
らSiC結晶中ではアクセプタとして働き、Nは5
価であることからドナーとして働く。また、1900
℃より低い温度でも長時間焼結しすぎると同様に
AlNの分解、拡散が起こり、焼結体の抵抗率を
低下する。 このため、SiC結晶中にAl及びNが拡散、固溶
して入つてゆくことによつて焼結体の抵抗率は著
しく小さくなるとともに、同時に熱伝導率の値も
著しく小さくなる。 焼結時間の最適値は種々の条件の組合せで決ま
る。特に、焼結温度が1850℃以上になるとあまり
長時間焼結するとAl及びNのSiC結晶中への拡散
量が多くなつてきて、熱伝導率及び抵抗率の低い
焼結体になつてしまう。 以上、焼結体を製造する時の条件について述べ
たが、これらの条件を満足するようにして製造し
た焼結体はち密で熱伝導率が大きく、電気絶縁性
でしかも絶縁耐圧が大きく、熱膨張係数がSiや
GaAs単結晶の熱膨張係数に近く、誘電率が小さ
いという特徴をもち、SiやGaAs等の半導体を実
装するのに極めて好適な基板材料である。 実施例 1 出発原料として使用したSiC粉末は以下の通り
である。 平均粒径 0.5μm 結晶形 α型 不純物量(wt%) 遊離ケイ素 0.86 遊離ケイ酸 2.10 遊離炭素 0.30 ホウ素 0.001 アルミニウム 0.008 鉄 0.006 チタン 0.12 バナジウム 0.003 クロム 0.005 ニツケル 0.003 窒素 0.008 ホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量は
0.017%、鉄、チタン、バナジウム、クロム、ニ
ツケルの合計量は0.137%である。チタンを除く
後者の合計量は0.017%である。 また、出発原料のAlN粉末は以下の通りであ
る。 平均粒径 0.8μm 結晶形 6方晶 不純物量(wt%) 酸素 0.08 炭素 0.15 ケイ素 0.01 鉄 0.08 マグネシウム 0.05 その他の陽イオン 0.01 ケイ素、鉄、マグネシウムの合計量は0.14%で
ある。 焼結体は以下の手順により製造した。SiC粉末
15.0g、AlN粉末30.0gを秤取し、SiC製のポツ
トに入れ、SiC製ボールを使用してボールミル混
合を20h行つた。次いでポリブチルアルコールの
n−ブチルアルコール溶液(濃度5%)を上記粉
末混合物に20ml加え、引き続き1hボールミル混
合を行つたのち、n−ブチルアルコールを揮散さ
せた。該粉末混合物は次いで64メツシユのふるい
を通し、粗大な造粒粉末をなくした。該粉末混合
物は次いで直径60mmの内径を持つ金型中に入れ、
100MPaの荷重を加えて成形体とした。次いで該
成形体を黒鉛型の中に入れて炉内にセツトした。
炉を真空に引いたのち、黒鉛型中の成形体に
30MPaの荷重を加えながら昇温し、1800℃で1h
保持して焼結体を得た。更に真空に引いたのち昇
温し、1850℃で1h保持して焼結体を得た。 第2表は得られた焼結体の特性である。第2表
から明らかな通り、SiCとAlNの比率でSiCが30
〜40wt%の範囲であれば焼結体は密度3.1g/m3
以上にち密化するとともに20℃における熱伝導率
が250W/m・°K以上、20℃における抵抗率が
1010Ωcm以上、20℃における絶縁耐圧が10kV/
cm、20〜400℃における熱膨張係数が4.0〜4.4×
10-6/℃、1MHzにおける誘電率が15以下と半導
体素子を実装する基板材料として極めて好適な特
性を持つていることが判る。 さらに、上記したものと同一の手順により、第
1表に示す組成の焼結体を製造した。第1表に示
したNo.3は上記した焼結体と同一の組成である。 また、第1表には得られた焼結体の特性も併せ
て示した。第1表から明らかな通り、SiCとAlN
の比率でSiCが20〜50wt%の範囲であれば焼結体
は20℃における熱伝導率が250W/m・°K以上、
20℃における抵抗率が1010Ωcm以上、20℃におけ
る絶縁耐圧が10kV/cm以上、20〜400℃における
熱膨張係数が4.0〜4.4×10-6/℃、1MHzにおける
誘電率が10以下と半導体素子を実装する基板材料
として極めて好適な特性を持つていることが判
る。
製造方法に係り、特にSiやGaAs半導体素子を実
装するのに好適な熱伝導率が大きく、電気絶縁性
のAlN焼結体とその製造方法に関する。 [従来の技術] 近年、大規模集積回路等に使用される半導体基
板には半導体チツプ等の回路を構成する要素が極
めて高密度に搭載形成されるようになつてきてい
る。一方では大容量化、より小型化に対する要請
も増々大きくなつてきており、半導体装置の動作
時の単位面積当りからの発熱量は著しく大きくな
つてきている。このため、基板材料としては増々
熱放散性が優れ、電気絶縁性及び絶縁耐圧の大き
い材料が強く求められるようになつてきた。具体
的にはパワー半導体用基板、パワーモジユール用
ハイブリツド基板、半導体用パツケージ基板、半
導体レーザ用ヒートシンク等において熱放散性が
良く、しかも電気絶縁性の良好な材料が望まれて
いる。 従来技術においては絶縁基板材料として、これ
まで主としてアルミナ焼結体が使用されていた。
しかし、アルミナ焼結体を用いた基板はあまり熱
放散性が良くないために、より熱放散性の優れた
絶縁基板の開発が要請されるようになつてきた。 こうした絶縁基板材料としては (1) 電気抵抗率が大きいこと。 (2) 熱伝導率が大きいこと。 (3) 熱膨張係数がSiやGaAs単結晶の熱膨張係数
に近いこと。 (4) 誘電率や誘電体損失が小さいこと。 (5) 機械的強度が大きいこと。 などが要求されている。 このような状況から熱放散性の良い絶縁基板材
料としてSiCにBe化合物を添加した焼結体が特開
昭57−2591号公報に開示されている。この焼結体
は熱伝導率が大きく、電気絶縁性であること、熱
膨張係数がSi単結晶の熱膨張係数に近いことなど
放熱性の良い基板としての数々の特徴を具備して
いる。しかし、この材料の電流−電圧特性を見る
とバリスタ特性を示し、電界強度が大きくなると
抵抗率は小さくなる。また、誘電率は1MHzで約
40と大きな値を示す。このため、SiC−Be系化合
物より成る焼結体は電界強度が大きい場合には絶
縁基板材料として使えない。また高速で信号を伝
送するような回路用基板としては不利である。 一方、熱放散性の良い基板材料としてAlN焼
結体が開発されている。AlN焼結体は抵抗率、
絶縁耐圧が大きく、誘電率が小さいなど多くの特
徴を持つ材料であるが、熱伝導率は200W/m・
K以下である。 Journal of American Ceramic Society 66
(5)−40〜C−41(1983)においてはSiC−AlN
系焼結体の熱伝導率及び熱拡散率に及ぼすホツト
プレス温度の影響について論じられているが、熱
伝導率は100W/m・K以下の値しか得られてい
ない。特開昭58−91059号公報及び特開昭59−
69474号公報においてもSiC−AlN系材料に焼結
助剤を添加した焼結体またはその製造方法が開示
されている。これらはいずれも良好な電気絶縁性
を有するものの特開昭58−91059号公報に開示さ
れている焼結体の熱伝導率は最高でも138W/
m・K、特開昭59−6947号公報に開示されている
焼結体の熱伝導率は最高で105W/m・Kである。 [発明が解決しようとする課題] SiC焼結体、AlN焼結体及びSiC−AlN系焼結
体のいずれも幾つかの点で極めて優れた特性を持
つているものの、幾つかの点で未だ十分に満足で
きるものではない。SiC焼結体においては、絶縁
耐圧の向上、誘電率の低減が課題である。AlN
焼結体及びSiC−AlN系焼結体においては熱伝導
率の向上が課題である。 本発明の目的は電気絶縁性、及び絶縁耐圧が大
きく、熱伝導率が大きく、熱膨張係数がSiや
GaAsの単結晶の熱膨張係数に近く、誘電率及び
誘電体損失が小さく、機械的強度が大きいSiや
GaAsの半導体素子を実装するのに好適な高熱伝
導・電気絶縁性焼結体とその製造方法を提供する
ことにある。 [課題を解決するための手段] 本発明は、炭化ケイ素20〜40wt%及び残部が
実質的に窒化アルミニウムであり、理論密度の90
%以上の密度を有する焼結体であり、前記炭化ケ
イ素中のホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量
が0.1wt%以下、鉄、チタン、バナジウム、クロ
ム及びニツケルの合計量が0,2wt%以下、及び
窒化アルミニウム中の酸素量が1wt%以下、ケイ
素、鉄、マグネシウムの合計量が0.5wt%以下で、
抵抗率が1010Ωcm以上である高熱伝導・電気絶縁
性窒化アルミニウム焼結体を提供するものであ
る。 理論密度は炭化ケイ素と窒化アルミニウムとの
混合物の理論密度に対する密度をいう。 各々の理論密度は炭化ケイ素が3.12g/cm3、窒
化アルミニウムが3.05g/cm3である。前記焼結体
は20℃の熱伝導率が250W/m・°K以上、20°の
比抵抗が1010Ωcm以上及び20℃の絶縁耐圧が
10kV/cm以上となるように成分を調整される。 本発明による焼結体は、20℃の熱伝導率が
250W/m・°K以上、20℃の比抵抗が1010Ωcm
以上、20℃の絶縁耐圧が10kV/cm以上及び1MHz
における誘電率が10以下であり、或いは、該焼結
体は20℃の熱伝導率が250W/m・°K以上、20
℃の比抵抗が1010Ωcm以上、20℃の絶縁耐圧が
20kV/cm以上、1MHzにおける誘電率が10以下、
20℃での曲げ強さが400MPa及び20℃での破壊靱
性値が5MN/m3/2以上である。 本発明は、平均粒径が20μm以下のα型叉はβ
型SiC粉末20〜40重量%と、平均粒径が10μm以
下のAlN粉末80〜60重量%を混合し、該混合粉
末を生成形したのち、非酸化性雰囲気中において
無加圧で1750〜1900℃の温度で理論密度の90%以
上になるのに十分な時間焼結する高熱伝導・電気
絶縁性焼結体の製造方法を提供するものであり、
また、上記組成物を10MPa以上の加圧下で1600
〜1900℃で焼結する焼結体の製造方法を提供する
ものである。 本発明の焼結体は前述の生成形体を非酸化性雰
囲気中において1750〜1900℃の温度で無加圧焼結
すること、或いは非酸化性の雰囲気中において、
1600〜1900℃の温度、10MPa以上の荷重を加え
てホツトプレス焼結すること、非酸化性の雰囲気
中において、1600〜1900℃の温度、10MPa以上
の雰囲気圧力下においてホツトアイソスタテツク
プレス法によつて焼結することができる。 [作用] 上記目的は高純度なSiC粉末、特に熱的、電気
的特性に大きな影響を及ぼすSiC結晶中でアクセ
プタまたはドナーとなる不純物が少ない粉末と高
純度なAlN粉末を使用し、両者がほとんど固溶
し合わないような温度においてち密に焼結するこ
とによつて達成される。 SiCは共有結合性がきわめて強い材料であり、
ち密な焼結体を得ることが極めて難しい材料の一
つとして知られている。また、SiCはその結晶構
造がダイヤモンドに良く似ており、純粋で結晶性
が良い単結晶は極めて大きな熱伝導率を持つてい
る。しかし、SiCは元来が−族元素の化合物
半導体であり、電気的に活性なアクセプタやドナ
ーとなる不純物としてB,Al,Nがわずかに固
溶しても急激に抵抗率が小さくなり、通常は大き
な抵抗率は望めない。また、SiCの熱伝導率は
SiC結晶中の不純物、特にSiC結晶中において電
気的に活性なアクセプタやドナーとして作用する
不純物としてB,Al,Nの含有量が少ないほど
大きな熱伝導率を持つ。さらにSiCは熱膨張係数
がSi単結晶の熱膨張係数に極めて近いという特徴
も持つている。 一方、AlNもその結晶構造はダイヤモンドに
良く似ており、純粋で結晶性が良い単結晶は比較
的大きな熱伝導率を持つことが知られている。同
時にAlNは極めて大きな電気抵抗率を持つこと
が知られている。さらに、AlNは熱膨張係数が
GaAs単結晶の熱膨張係数に近いという特徴を持
つている。 本発明においてSiCはSiC結晶中において電気
的に活性なアクセプタまたはドナーとして作用す
る不純物の含有量が0.1wt%以下で平均粒径が
20μm以下の粉末を使用する。SiC結晶中におい
てアクセプタとして働く元素としては例えばB,
Al等が、ドナーとして働く元素としては例えば
Nが挙げられる。本発明において使用するSiC粉
末がSiC結晶中においてアクセプタまたはドナー
として作用する不純物の含有量が0.1wt%以下で
ある理由はこれらの不純物はSiCの熱伝導率及び
抵抗率に著しく大きな影響を及ぼし、これらの不
純物の量が増えれば増えるほど熱伝導率及び抵抗
率が小さくなるためである。 しかし、SiC粉末中のこれらの不純物量は
0.1wt%以下であれば大きな熱伝導率及び電気抵
抗率を持つ焼結体を得ることができる。なお、本
発明においてはSiC自身の電気抵抗率が大きいこ
とが望ましい。 SiC粉末は粒径が平均粒径で20μm以下のもの
を使用する。SiC粉末の粒径が大きすぎると焼結
した時、電気抵抗率の小さいSiC粒の連なりが起
り易く、焼結体中で局部的に電気抵抗率が小さい
場所が発生することがあるためである。また、
SiC粉末の平均粒径が大きすぎるとち密な焼結体
を得ることが難しくなる。その平均粒径が20μm
以下であれば粉末の混合を注意して十分に行うこ
とにより上記した問題がなく焼結体を得ることが
できる。SiC粉末は結晶形がα型でもβ型であつ
ても特に問題になることはない。α型SiC粉末は
通常アチソン法でSiCのインゴツトを作り、これ
を粉砕して得る。この場合、大気中の窒素がわず
かに混入固溶し、SiCはn型半導体になる。もち
ろん、BやAlを上述の上限以下で固溶させてp
型半導体とすることも可能である。この方法では
結晶欠陥の比較的少ない粉末が得られ易いという
特徴があり、熱伝導率のより大きい焼結体を得や
すい傾向がある。一方β型SiC粉末は通常気相法
で作られるが、極めて高純度な粉末、極めて粒径
の小さい粉末を得やすい等の特徴がある。 これに対して、本発明においてAlN粉末は粉
末中の不純物酸素量が1wt%以下、陽イオンの不
純物の含有量が0.5wt%以下で平均粒径が10μm以
下の粉末を使用する。本発明において使用する
AlN粉末中の不純物酸素量が1wt%以下、陽イオ
ンの不純物の含有量が0.5wt%以下である理由は
もしこれらの不純物の含有量が上記の量より多い
場合、著しく熱伝導率が小さくなるためである。 AlN粉末は平均粒径が10μm以下のものを使用
する。AlN粉末の粒径が大きすぎるとち密な焼
結体が得難くなるとともに、AlNの粒径が大き
い場合のもう一つの不具合な点は焼結体中におい
て、SiC結晶粒とAlN結晶粒の分散が平均一にな
り易く、SiC結晶粒同志が連結し、焼結体中で局
部的に電気抵抗率が小さい部分ができ易くなつて
しまうためである。 焼結体を製造するに当つては以下に記述する点
に留意する必要がある。先ずSiCとAlNの配合割
合であるが、SiCは少なくとも20wt%が必要であ
る。SiCの量が20wt%より少ないと熱伝導率が大
きい焼結体が得難いためである。 また、SiCは多くても無加圧焼結の場合は40wt
%以下にする必要がある。一方、ホツトプレスの
場合は50wt%まで配合できるが、SiC結晶粒子が
連なることの無いように40wt%までとする。 無加圧焼結の場合にSiCの量を40wt%以下にす
る理由はもしSiCの量が40wt%より多い場合には
SiCは共有結合体が強く自己焼結性がないために
ち密な焼結体が得られなくなり、熱伝導率が大き
い焼結体が得られないとともに抵抗率の大きい焼
結体が得られない。ホツトプレス法の場合には焼
結時に荷重を加えているので無加圧焼結法の場合
よりち密化し易く、SiCの量が50wt%までは十分
にち密で熱伝導率が大きく、しかも抵抗率の大き
い焼結体を得ることができる。しかし、SiCの量
が50wt%を超えると抵抗率の小さいSiCの量が多
いために、最早高抵抗な焼結体は得られなくなつ
てしまう。 また、ホツトアイソスタテツクプレス法によつ
て焼結体を製造する場合にも焼結時に成形体には
外圧を加えて焼結を促進しているため、SiCの量
が50wt%までは焼結体を得ることができるが、
抵抗率が小さくなる恐れがあるので40wt%まで
とする。 ち密で熱伝導率が大きく、しかも抵抗率の大き
い焼結体を得るためには出発原料であるSiC粉末
及びAlN粉末の粒径を適切に選ぶ必要がある。
一般的にはSiC粉末、AlN粉末とも微粉末である
ほど焼結が容易であり好ましく、微粉末を使用し
た場合には焼結温度を下げることができる。 また、焼結時に成形体に圧力を加えない無加圧
焼結する場合にはSiC粉末、AlN粉末とも平均粒
径が1.0μm以下でありことが好ましい。これに対
してホツトプレス法及びホツトアイソスタテツク
プレス法で焼結体を製造する場合には成形体に外
圧を加えながら焼結するためにSiC粉末は平均粒
径20μm以下、AlN粉末は平均粒径10μm以下であ
れば、ち密で熱伝導率が大きく、抵抗率の大きい
焼結体を製造することができる。 ホツトプレス法及びホツトアイソスタテツクプ
レス法によつて焼結体を製造する場合にも平均粒
径の小さいSiC粉末及びAlN粉末を用いる方がよ
り容易に低温でち密な熱伝導率が大きく、しかも
抵抗率の大きい焼結体を得ることができる。 焼結体を得るための前処理としてSiC,AlNの
混合物には成形を容易に行うためのバインダを添
加する。バインダには種々の有機物材料が知られ
ている。本発明による焼結体を製造するためのバ
インダとしては有機バインダを用いても十分に初
期の性能を持つ焼結体を得ることができる。 バインダを溶かす溶媒として水を使うことは好
ましくない。媒体として使用した水はAlNと反
応し、AlNが酸化されてしまうため焼結体の熱
伝導率が小さくなつてしまう。 SiC,AlN、及びバインダは十分に混合し、均
一な混合物とする必要がある。混合方法には従来
公知の種々の方法が知られており、本発明の焼結
体を得るための混合方法は従来公知である方法で
混合しても所期の性能を有する焼結体を得ること
ができる。しかし、混合は上記物質が十分に均一
な組成物になるように行うことが肝要である。特
にSiC粒子の分散混合が良くないとSiC結晶粒同
志が繋がり、局部的に著しく抵抗率の小さい部分
の存在する焼結体が得られる場合があるためであ
る。 混合した粉末は均一な成形体を得るため、適当
な方法によつて造粒を行うことが好ましい。造粒
の操作によつて所期の性能を持つ焼結体を製造す
ることができる。 混合、造粒した粉末混合物は次の工程として予
備成形を行う。予備成形は最終製品の形状によつ
て種々の方法が考えられるが、成形方法及び成形
後の加工方法は従来公知の方法によつて所期の性
能を持つ焼結体を得ることができる。 成形体を焼結して焼結体とする場合にも幾つか
の重要な条件が存在する。焼結時の雰囲気は非酸
化性の雰囲気とすることが必要である。具体的に
は真空中と水素、窒素、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、水素と窒素の混合ガス等の非酸化性ガス雰
囲気とが挙げられる。もし、酸化性の雰囲気中で
焼結を行うとSiC及びAlN、特にAlNがひどく酸
化してしまうために、高熱伝導性の焼結体を得る
ことができない。 もし、焼結温度を1900℃より高くすると、得ら
れる焼結体は十分にち密化しているものの、Al
及びNがSiCの結晶格子中に拡散して入つてゆく
量が無視できなくなる。Alは3価であることか
らSiC結晶中ではアクセプタとして働き、Nは5
価であることからドナーとして働く。また、1900
℃より低い温度でも長時間焼結しすぎると同様に
AlNの分解、拡散が起こり、焼結体の抵抗率を
低下する。 このため、SiC結晶中にAl及びNが拡散、固溶
して入つてゆくことによつて焼結体の抵抗率は著
しく小さくなるとともに、同時に熱伝導率の値も
著しく小さくなる。 焼結時間の最適値は種々の条件の組合せで決ま
る。特に、焼結温度が1850℃以上になるとあまり
長時間焼結するとAl及びNのSiC結晶中への拡散
量が多くなつてきて、熱伝導率及び抵抗率の低い
焼結体になつてしまう。 以上、焼結体を製造する時の条件について述べ
たが、これらの条件を満足するようにして製造し
た焼結体はち密で熱伝導率が大きく、電気絶縁性
でしかも絶縁耐圧が大きく、熱膨張係数がSiや
GaAs単結晶の熱膨張係数に近く、誘電率が小さ
いという特徴をもち、SiやGaAs等の半導体を実
装するのに極めて好適な基板材料である。 実施例 1 出発原料として使用したSiC粉末は以下の通り
である。 平均粒径 0.5μm 結晶形 α型 不純物量(wt%) 遊離ケイ素 0.86 遊離ケイ酸 2.10 遊離炭素 0.30 ホウ素 0.001 アルミニウム 0.008 鉄 0.006 チタン 0.12 バナジウム 0.003 クロム 0.005 ニツケル 0.003 窒素 0.008 ホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量は
0.017%、鉄、チタン、バナジウム、クロム、ニ
ツケルの合計量は0.137%である。チタンを除く
後者の合計量は0.017%である。 また、出発原料のAlN粉末は以下の通りであ
る。 平均粒径 0.8μm 結晶形 6方晶 不純物量(wt%) 酸素 0.08 炭素 0.15 ケイ素 0.01 鉄 0.08 マグネシウム 0.05 その他の陽イオン 0.01 ケイ素、鉄、マグネシウムの合計量は0.14%で
ある。 焼結体は以下の手順により製造した。SiC粉末
15.0g、AlN粉末30.0gを秤取し、SiC製のポツ
トに入れ、SiC製ボールを使用してボールミル混
合を20h行つた。次いでポリブチルアルコールの
n−ブチルアルコール溶液(濃度5%)を上記粉
末混合物に20ml加え、引き続き1hボールミル混
合を行つたのち、n−ブチルアルコールを揮散さ
せた。該粉末混合物は次いで64メツシユのふるい
を通し、粗大な造粒粉末をなくした。該粉末混合
物は次いで直径60mmの内径を持つ金型中に入れ、
100MPaの荷重を加えて成形体とした。次いで該
成形体を黒鉛型の中に入れて炉内にセツトした。
炉を真空に引いたのち、黒鉛型中の成形体に
30MPaの荷重を加えながら昇温し、1800℃で1h
保持して焼結体を得た。更に真空に引いたのち昇
温し、1850℃で1h保持して焼結体を得た。 第2表は得られた焼結体の特性である。第2表
から明らかな通り、SiCとAlNの比率でSiCが30
〜40wt%の範囲であれば焼結体は密度3.1g/m3
以上にち密化するとともに20℃における熱伝導率
が250W/m・°K以上、20℃における抵抗率が
1010Ωcm以上、20℃における絶縁耐圧が10kV/
cm、20〜400℃における熱膨張係数が4.0〜4.4×
10-6/℃、1MHzにおける誘電率が15以下と半導
体素子を実装する基板材料として極めて好適な特
性を持つていることが判る。 さらに、上記したものと同一の手順により、第
1表に示す組成の焼結体を製造した。第1表に示
したNo.3は上記した焼結体と同一の組成である。 また、第1表には得られた焼結体の特性も併せ
て示した。第1表から明らかな通り、SiCとAlN
の比率でSiCが20〜50wt%の範囲であれば焼結体
は20℃における熱伝導率が250W/m・°K以上、
20℃における抵抗率が1010Ωcm以上、20℃におけ
る絶縁耐圧が10kV/cm以上、20〜400℃における
熱膨張係数が4.0〜4.4×10-6/℃、1MHzにおける
誘電率が10以下と半導体素子を実装する基板材料
として極めて好適な特性を持つていることが判
る。
【表】
【表】
実施例 2
出発原料であるSiC粉末及びAlN粉末は実施例
1に記載したものと同一の粉末を用いた。該粉末
は実施例1に記載したものと同様の要領でSiCと
AlNの組成比が異なる粉末混合物を得、さらに
成形体を得た。次いで、該成形体を黒鉛製のルツ
ボの中に入れ、炉内にセツトした。炉は真空に引
いたのち昇温し、1850℃で1h保持して焼結体を
得た。 第2表は得られた焼結体の特性である。第2表
から明らかな通り、SiCとAlNの比率でSiCが20
〜40wt%の範囲であれば焼結体は密度3.1g/m3
以上にち密化するとともに20℃における熱伝導率
が250W/m・°K以上、20%における抵抗率が
1010Ωcm以上、20℃における絶縁耐圧が10kV/
cm、20〜400℃における熱膨張係数が4.0〜4.4×
10-6/℃、1MHzにおける誘電率が15以下と半導
体素子を実装する基板材料として極めて好適な特
性を持つていることが判る。 実施例 3 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用いた。 SiC粉末は15.0gとAlN粉末30.0gを秤取し、
以下は実施例1に記載したものと同様の要領にて
成形体を得た。次いで該成形体を黒鉛型の中に入
れて炉内にセツトした。炉を真空に引いたのち、
黒鉛型中の成形体に30MPaの荷重を加えながら
昇温し、ホツトプレスして焼結体を得た。本実施
例においてはホツトプレス焼結時の温度を種々変
えて焼結体を得た。焼結時間は1hであつた。 第3表は得られた焼結体の特性である。第3表
から明らかな通り、ホツトプレス温度が1600〜
1900℃の範囲であれば焼結体は3.1g/m3以上の
密度にち密化し、半導体素子を実装する基板材料
として好適な特性を持つていることが判る。
1に記載したものと同一の粉末を用いた。該粉末
は実施例1に記載したものと同様の要領でSiCと
AlNの組成比が異なる粉末混合物を得、さらに
成形体を得た。次いで、該成形体を黒鉛製のルツ
ボの中に入れ、炉内にセツトした。炉は真空に引
いたのち昇温し、1850℃で1h保持して焼結体を
得た。 第2表は得られた焼結体の特性である。第2表
から明らかな通り、SiCとAlNの比率でSiCが20
〜40wt%の範囲であれば焼結体は密度3.1g/m3
以上にち密化するとともに20℃における熱伝導率
が250W/m・°K以上、20%における抵抗率が
1010Ωcm以上、20℃における絶縁耐圧が10kV/
cm、20〜400℃における熱膨張係数が4.0〜4.4×
10-6/℃、1MHzにおける誘電率が15以下と半導
体素子を実装する基板材料として極めて好適な特
性を持つていることが判る。 実施例 3 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用いた。 SiC粉末は15.0gとAlN粉末30.0gを秤取し、
以下は実施例1に記載したものと同様の要領にて
成形体を得た。次いで該成形体を黒鉛型の中に入
れて炉内にセツトした。炉を真空に引いたのち、
黒鉛型中の成形体に30MPaの荷重を加えながら
昇温し、ホツトプレスして焼結体を得た。本実施
例においてはホツトプレス焼結時の温度を種々変
えて焼結体を得た。焼結時間は1hであつた。 第3表は得られた焼結体の特性である。第3表
から明らかな通り、ホツトプレス温度が1600〜
1900℃の範囲であれば焼結体は3.1g/m3以上の
密度にち密化し、半導体素子を実装する基板材料
として好適な特性を持つていることが判る。
【表】
囲外である。
第1図はホツトプレスの温度、時間で示される
パラメータPとして以下に示す式によつて得られ
る値と室温の熱伝導率との関係を示す線図であ
る。 P=T(20+10gt)×10-3 T:絶対温度(°K) t:時間(h) 図に示す如く、Pが37〜44のときに高い熱伝導
率が得られることがわかる。 実施例 4 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様の要領で成形体を得た。次いで該成
形体は黒鉛型の中に入れて炉内にセツトした。炉
は真空に引いたのち、黒鉛型中の成形体に種々の
荷重を加えて昇温し、1800℃で1hホツトプレス
して焼結体を得た。 第4表は得られた焼結体の特性である。第4表
から明らかな通り、ホツトプレス荷重が10MPa
以上であれば焼結体は密度3.1g/cm3以上にち密
化し、半導体素子を実装する基板材料として好適
な特性を持つていることが判る。
第1図はホツトプレスの温度、時間で示される
パラメータPとして以下に示す式によつて得られ
る値と室温の熱伝導率との関係を示す線図であ
る。 P=T(20+10gt)×10-3 T:絶対温度(°K) t:時間(h) 図に示す如く、Pが37〜44のときに高い熱伝導
率が得られることがわかる。 実施例 4 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様の要領で成形体を得た。次いで該成
形体は黒鉛型の中に入れて炉内にセツトした。炉
は真空に引いたのち、黒鉛型中の成形体に種々の
荷重を加えて昇温し、1800℃で1hホツトプレス
して焼結体を得た。 第4表は得られた焼結体の特性である。第4表
から明らかな通り、ホツトプレス荷重が10MPa
以上であれば焼結体は密度3.1g/cm3以上にち密
化し、半導体素子を実装する基板材料として好適
な特性を持つていることが判る。
【表】
ある。
実施例 5 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。次いで該成形
体を黒鉛製のルツボの中に入れ、炉内にセツトし
た。炉を真空に引いたのち昇温し、種々の温度で
1h無加圧焼結した。 第5表は得られた焼結体の特性である。第5表
から明らかな通り、焼結温度が1750〜1900℃であ
れば、密度3.1g/cm3以上の焼結体がえられ、半
導体素子を実装する基板材料として好適な特性を
持つことが判る。 第1図に示す如く、無加圧焼結においてはPが
約40〜44のときに高い熱伝導率が得られることが
わかる。
実施例 5 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。次いで該成形
体を黒鉛製のルツボの中に入れ、炉内にセツトし
た。炉を真空に引いたのち昇温し、種々の温度で
1h無加圧焼結した。 第5表は得られた焼結体の特性である。第5表
から明らかな通り、焼結温度が1750〜1900℃であ
れば、密度3.1g/cm3以上の焼結体がえられ、半
導体素子を実装する基板材料として好適な特性を
持つことが判る。 第1図に示す如く、無加圧焼結においてはPが
約40〜44のときに高い熱伝導率が得られることが
わかる。
【表】
囲外である。
実施例 6 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。次いで該成形
体は黒鉛型の中に入れ、炉内にセツトした。炉を
真空に引いたのち、黒鉛型中の成形体に30MPa
の荷重を加えて昇温し、ホツトプレスして焼結体
を得た。本実施例においてはホツトプレスの温度
と時間を種々変えて焼結体を得た。 第6表は得られた焼結体の特性である。第6表
から、ホツトプレス温度が1600℃以下の場合はホ
ツトプレス時間を長くしてもち密な焼結体が得ら
れず、ホツトプレス温度が1900℃と高い場合には
あまりホツトプレス時間を長くすると焼結体の熱
伝導率、抵抗率とも小さくなることがわかる。
実施例 6 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。次いで該成形
体は黒鉛型の中に入れ、炉内にセツトした。炉を
真空に引いたのち、黒鉛型中の成形体に30MPa
の荷重を加えて昇温し、ホツトプレスして焼結体
を得た。本実施例においてはホツトプレスの温度
と時間を種々変えて焼結体を得た。 第6表は得られた焼結体の特性である。第6表
から、ホツトプレス温度が1600℃以下の場合はホ
ツトプレス時間を長くしてもち密な焼結体が得ら
れず、ホツトプレス温度が1900℃と高い場合には
あまりホツトプレス時間を長くすると焼結体の熱
伝導率、抵抗率とも小さくなることがわかる。
【表】
明の範囲外である。
さらに、ホツトプレス温度が1900℃を超えると
ホツトプレス時間が短くても焼結体の熱伝導率及
び抵抗率は小さい。 上記と同様にして得た成形体を黒鉛製のルツボ
内に入れ、実施例2に記載した要領で焼結体を得
た。本実施例では焼結温度と時間を変えて焼結体
を得た。 第7表には上記した無加圧焼結法で得た焼結体
の特性を示してある。無加圧焼結法の場合、焼成
温度が1700℃以下の場合焼結時間を長くしてもち
密な焼結体が得られず、焼結温度が1900℃と高い
場合にはあまり焼結時間を長くすると焼結体は熱
伝導率、抵抗率とも小さくなつてしまう。また、
焼結温度が1900℃を超えると焼結時間を短くして
も焼結体を熱伝導率、抵抗率とも小さくなつてし
まう。
さらに、ホツトプレス温度が1900℃を超えると
ホツトプレス時間が短くても焼結体の熱伝導率及
び抵抗率は小さい。 上記と同様にして得た成形体を黒鉛製のルツボ
内に入れ、実施例2に記載した要領で焼結体を得
た。本実施例では焼結温度と時間を変えて焼結体
を得た。 第7表には上記した無加圧焼結法で得た焼結体
の特性を示してある。無加圧焼結法の場合、焼成
温度が1700℃以下の場合焼結時間を長くしてもち
密な焼結体が得られず、焼結温度が1900℃と高い
場合にはあまり焼結時間を長くすると焼結体は熱
伝導率、抵抗率とも小さくなつてしまう。また、
焼結温度が1900℃を超えると焼結時間を短くして
も焼結体を熱伝導率、抵抗率とも小さくなつてし
まう。
【表】
の範囲外である。
実施例 7 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。さらに成形体
は実施例1に記載した要領にてホツトプレス法
で、または実施例2に記載した要領にて無加圧焼
結法にて焼結体を製造した。ただし、本実施例に
おいては焼結時の雰囲気を変えた。その要領は炉
内を一旦真空引きしたのち、所定のガスを導入し
大気圧とし、引き続きガスは3/minの量を流
した。用いたガスは窒素、水素、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴンの単一ガス及び窒素80%と水素20%
の混合ガスとした。 得られた焼結体の特性は上記したいずれのガス
雰囲気中の場合にもホツトプレス法で焼結体を製
造した場合には第1表のNo.3と無加圧焼結法で焼
結体を製造した場合には第2表のNo.9と同様であ
つた。 実施例 8 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。該成形体をバ
イレツクスガラス製のカプセル内に入れ、真空に
引いたのち封じた。次いで該カプセルはホツトア
イソスタテイツクプレス法によつて加熱加圧し
た。雰囲気ガスにはアルゴンを使用し、ホツトア
イソスタテイツクプレス時の温度とガス圧を変え
て焼結体を得た。ホツトアイソスタテイツクプレ
スは所定の温度とガス圧下で1h行つた。 第8表は得られた焼結体の特性である。第8表
から明らかなように、焼結体は1600〜1900℃の温
度で10MPa以上のガス圧下でホツトアイソスタ
テイツクプレスすることにより半導体素子を実装
する基板材料として好適な特性を有することが判
る。
実施例 7 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。さらに成形体
は実施例1に記載した要領にてホツトプレス法
で、または実施例2に記載した要領にて無加圧焼
結法にて焼結体を製造した。ただし、本実施例に
おいては焼結時の雰囲気を変えた。その要領は炉
内を一旦真空引きしたのち、所定のガスを導入し
大気圧とし、引き続きガスは3/minの量を流
した。用いたガスは窒素、水素、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴンの単一ガス及び窒素80%と水素20%
の混合ガスとした。 得られた焼結体の特性は上記したいずれのガス
雰囲気中の場合にもホツトプレス法で焼結体を製
造した場合には第1表のNo.3と無加圧焼結法で焼
結体を製造した場合には第2表のNo.9と同様であ
つた。 実施例 8 出発原料のSiC粉末及びAlN粉末は実施例1に
記載したものと同一の粉末を用い、SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載し
たものと同様にして成形体を得た。該成形体をバ
イレツクスガラス製のカプセル内に入れ、真空に
引いたのち封じた。次いで該カプセルはホツトア
イソスタテイツクプレス法によつて加熱加圧し
た。雰囲気ガスにはアルゴンを使用し、ホツトア
イソスタテイツクプレス時の温度とガス圧を変え
て焼結体を得た。ホツトアイソスタテイツクプレ
スは所定の温度とガス圧下で1h行つた。 第8表は得られた焼結体の特性である。第8表
から明らかなように、焼結体は1600〜1900℃の温
度で10MPa以上のガス圧下でホツトアイソスタ
テイツクプレスすることにより半導体素子を実装
する基板材料として好適な特性を有することが判
る。
【表】
範囲外である。
実施例 9 出発原料のSiC粉末は平均粒径及び遊離Si、遊
離C、遊離SiO2量が異なる他は実施例1に記載
したものと同一の特性を持つ粉末を使用し、さら
にAlN粉末は実施例1に記載したものと同一の
粉末を用いた。遊離Si、遊離C、遊離SiO2量は
SiCの平均粒径が小さいほど多くなる。これは微
粉末ほど比表面積が大きくなるためである。 その他の不純物量は同一のSiCインゴツトから
粉砕、分級したため分析誤差内で一致していた。
焼結体はSiC粉末15.0gとAlN粉末30.0gを秤取
し、実施例1に記載したものと同様にして成形体
を得、さらにホツトプレスして焼結体を得た。 第9表は得られた焼結体の特性である。SiC粉
末の平均粒径が20μm以下であれば焼結体は密度
3.1g/cm3以上にち密化し、半導体素子を実装す
る基板材料として好適な性能を有する。 一方、上記と同様にして得た成形体を実施例2
に記載したものと同様にして無加圧焼結すること
によつて焼結体を得た。
実施例 9 出発原料のSiC粉末は平均粒径及び遊離Si、遊
離C、遊離SiO2量が異なる他は実施例1に記載
したものと同一の特性を持つ粉末を使用し、さら
にAlN粉末は実施例1に記載したものと同一の
粉末を用いた。遊離Si、遊離C、遊離SiO2量は
SiCの平均粒径が小さいほど多くなる。これは微
粉末ほど比表面積が大きくなるためである。 その他の不純物量は同一のSiCインゴツトから
粉砕、分級したため分析誤差内で一致していた。
焼結体はSiC粉末15.0gとAlN粉末30.0gを秤取
し、実施例1に記載したものと同様にして成形体
を得、さらにホツトプレスして焼結体を得た。 第9表は得られた焼結体の特性である。SiC粉
末の平均粒径が20μm以下であれば焼結体は密度
3.1g/cm3以上にち密化し、半導体素子を実装す
る基板材料として好適な性能を有する。 一方、上記と同様にして得た成形体を実施例2
に記載したものと同様にして無加圧焼結すること
によつて焼結体を得た。
【表】
ある。
無加圧焼結法によつて得た焼結体の特性を第10
表に示す。焼結体はSiC粉末の平均粒径が1.0μm
以下であれば密度3.1g/cm3以上にち密化し、半
導体素子を実装する基板材料として好適な特性を
有することが判る。
無加圧焼結法によつて得た焼結体の特性を第10
表に示す。焼結体はSiC粉末の平均粒径が1.0μm
以下であれば密度3.1g/cm3以上にち密化し、半
導体素子を実装する基板材料として好適な特性を
有することが判る。
【表】
ある。
実施例 10 出発原料のSiC粉末は実施例1に記載したもの
と同一の粉末を用い、AlN粉末は平均粒径が異
なる他は実施例1に記載したものと同一の特性を
持つ粉末を使用し、SiC粉末15.0gとAlN粉末
30.0gを秤取し、実施例1に記載したものと同様
の要領で成形体を得た。次いで成形体は実施例1
に記載したものと同様にホツトプレスし、または
実施例2に記載したものと同様にして無加圧焼結
して焼結体を得た。 第11表は得られた焼結体の特性である。ホツト
プレス法で得た焼結体はNo.53〜56に無加圧焼結法
で得た焼結体はNo.57〜59に特性を示してある。焼
結体はホツトプレス法の場合には平均粒径10μm
以下、無加圧焼結法の湯合には平均粒径1.。0μm
以下であれば密度3.1g/cm3以上にち密化し、半
導体素子を実装する基板材料として好適な特性を
有することが判る。
実施例 10 出発原料のSiC粉末は実施例1に記載したもの
と同一の粉末を用い、AlN粉末は平均粒径が異
なる他は実施例1に記載したものと同一の特性を
持つ粉末を使用し、SiC粉末15.0gとAlN粉末
30.0gを秤取し、実施例1に記載したものと同様
の要領で成形体を得た。次いで成形体は実施例1
に記載したものと同様にホツトプレスし、または
実施例2に記載したものと同様にして無加圧焼結
して焼結体を得た。 第11表は得られた焼結体の特性である。ホツト
プレス法で得た焼結体はNo.53〜56に無加圧焼結法
で得た焼結体はNo.57〜59に特性を示してある。焼
結体はホツトプレス法の場合には平均粒径10μm
以下、無加圧焼結法の湯合には平均粒径1.。0μm
以下であれば密度3.1g/cm3以上にち密化し、半
導体素子を実装する基板材料として好適な特性を
有することが判る。
【表】
ある。
実施例 11
実施例 11
【表】
出発原料のSiC粉末は第12表に記載した粉末を
用い、該SiC粉末15.0gと実施例1に記載した
AlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載したも
のと同様にして成形体を得、さらに実施例1と同
様にしてホツトプレスして焼結体を得た。 第13表は得られた焼結体の特性である。焼結体
はいずれも密度3.1/gcm3以上にち密化している
が、Be,B,Al,Nの量が0.1wt%以下、その他
の陽イオン不純物量が0.2wt%以下であれば半導
体素子を実装する基板材料として好適な特性を有
する。
用い、該SiC粉末15.0gと実施例1に記載した
AlN粉末30.0gを秤取し、実施例1に記載したも
のと同様にして成形体を得、さらに実施例1と同
様にしてホツトプレスして焼結体を得た。 第13表は得られた焼結体の特性である。焼結体
はいずれも密度3.1/gcm3以上にち密化している
が、Be,B,Al,Nの量が0.1wt%以下、その他
の陽イオン不純物量が0.2wt%以下であれば半導
体素子を実装する基板材料として好適な特性を有
する。
【表】
【表】
実施例 12
出発原料のSiC粉末は実施例1に記載したもの
と同一の粉末を用い、AlN粉末は第14表に示し
た粉末を用いた。SiC粉末15.0gとAlN粉末30.0
gを秤取し、実施例1に記載したものと同様にし
て成形体を得、さらに実施例1と同様にしてホツ
トプレスして焼結体を得た。 第15表は得られた焼結体の特性である。焼結体
はいずれも密度3.1g/cm3以上にち密化しており
不純物酸素量が1wt%以下でかつ陽イオン不純物
の含有量が0.5wt%以下であれば半導体素子を実
装する基板材料として好適な特性を有する。
と同一の粉末を用い、AlN粉末は第14表に示し
た粉末を用いた。SiC粉末15.0gとAlN粉末30.0
gを秤取し、実施例1に記載したものと同様にし
て成形体を得、さらに実施例1と同様にしてホツ
トプレスして焼結体を得た。 第15表は得られた焼結体の特性である。焼結体
はいずれも密度3.1g/cm3以上にち密化しており
不純物酸素量が1wt%以下でかつ陽イオン不純物
の含有量が0.5wt%以下であれば半導体素子を実
装する基板材料として好適な特性を有する。
【表】
範囲外である。
実施例 13 出発原料のSiC粉末は以下の特性を持つ粉末を
使用した。 平均粒径 0.3μm 結晶形 β型 不純物量(wt%) 遊離ケイ素 0.30 遊離ケイ素 0.32 遊離炭素 0.38 アルミニウム 0.002 鉄 0.004 窒素 0.006
実施例 13 出発原料のSiC粉末は以下の特性を持つ粉末を
使用した。 平均粒径 0.3μm 結晶形 β型 不純物量(wt%) 遊離ケイ素 0.30 遊離ケイ素 0.32 遊離炭素 0.38 アルミニウム 0.002 鉄 0.004 窒素 0.006
【表】
本発明の範囲外である。
また、出発原料のAlN粉末は実施例1に記載
したものと同一の粉末を使用した。SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、以下は実施例1に
記載したものと同様にして形成体を得、さらにホ
ツトプレスして焼結体を得た。得られた焼結体の
特性は第1表のNo.3に示したものとほぼ同様であ
り、半導体素子を実装する基板材料として好適な
特性を有する。 応用例 本発明で得た焼結体のうち、第1表のNo.3の焼
結体を用いて、第2図に示した断面構造を持つ半
導体装置を製造した。また、比較のために第3図
に示す従来法になる半導体装置を製造し、それぞ
れを−55℃から150℃の間の熱サイクルテストを
行つた。第3図は従来例による半導体パワーモジ
ユールの組立断面図である。本発明になる焼結体
を基板に用いた場合、半導体素子1は基板2に半
田3を介して直接接合することが可能であり、装
置が著しく簡単化するとともに、熱抵抗も非常に
小さくなるという効果がある。これに対して従来
例による半導体パワーモジユールにおいては半導
体素子11はAl2O3基板14と半導体素子11と
の熱膨張差によるひずみを緩和するためモリブデ
ンスペーサ15を介して半田13を用いて接合
し、支持板16に固定接合するが、Al2O3の放熱
性が悪いため、ヒートシンク12を用いて放熱性
を良くするようにしてある。しかし、熱伝導率の
低いAl1O3を用いているため、放熱性は本発明の
焼結体を基体として使用した第2図のものに比べ
劣る。また、組立構造は複雑であり、熱膨張係数
の大きく異なる材料を用いているため、熱的な繰
返し応力が加つた場合の寿命が劣る。 第4図及び第5図は、本発明の焼結体を半導体
素子搭載用セラミツクス基板に用いた半導体パツ
ケージの組立断面図である。 実施例1で得られた焼結体を研摩したものを基
板2に用い、その中心に半導体素子1を金ペース
ト23により接合した、金ペースト23は基板上
にスクリンーン印刷によつて形成後、半導体素子
1を載置し、所定の温度で若干加圧して接合し
た。 引き続きリードフレーム20を予め基板2にグ
レージングして所望部分に形成したシールガラス
上にリードフレーム20を載置し、加熱して基板
2に接合した。リードフレーム20はCu,Fe−
Ni合金等が用いられる。その後、金属細線5に
よつて半導体素子1とリードフレーム20とを
各々電気的に接続される。半導体素子1に対して
は金属細線5の先端に放電等の手段で加熱溶融し
てボールを形成し、このボールをキヤピラリー等
で超音波振動により加圧して摩擦熱によつて固相
接合され、リードフレーム20に対してはボール
を作らずに線5の側面を同様に超音波振動によつ
て固相接合される。キヤツプ21が同様にシール
ガラス22によつて接合される。キヤツプ21に
よつて封止するときはHeガス等若干大気より高
い圧力が加えられる。 第5図は第4図に対し更に放熱用フイン25が
設けられたものである。放熱フイン25にはAl、
熱伝導性の高いセラミツクス等が用いられ、セラ
ミツクスとしては本発明の焼結体を用いることが
できる。放熱フイン25は基板に樹脂22等で接
合される。放熱フイン25は空気を送風して冷却
することができる。 [発明の効果] 本発明によれば、半導体素子を搭載するのに適
した高熱伝導性を有し、電気絶縁性を有するSiC
−AlN焼結体が得られる。
また、出発原料のAlN粉末は実施例1に記載
したものと同一の粉末を使用した。SiC粉末15.0
gとAlN粉末30.0gを秤取し、以下は実施例1に
記載したものと同様にして形成体を得、さらにホ
ツトプレスして焼結体を得た。得られた焼結体の
特性は第1表のNo.3に示したものとほぼ同様であ
り、半導体素子を実装する基板材料として好適な
特性を有する。 応用例 本発明で得た焼結体のうち、第1表のNo.3の焼
結体を用いて、第2図に示した断面構造を持つ半
導体装置を製造した。また、比較のために第3図
に示す従来法になる半導体装置を製造し、それぞ
れを−55℃から150℃の間の熱サイクルテストを
行つた。第3図は従来例による半導体パワーモジ
ユールの組立断面図である。本発明になる焼結体
を基板に用いた場合、半導体素子1は基板2に半
田3を介して直接接合することが可能であり、装
置が著しく簡単化するとともに、熱抵抗も非常に
小さくなるという効果がある。これに対して従来
例による半導体パワーモジユールにおいては半導
体素子11はAl2O3基板14と半導体素子11と
の熱膨張差によるひずみを緩和するためモリブデ
ンスペーサ15を介して半田13を用いて接合
し、支持板16に固定接合するが、Al2O3の放熱
性が悪いため、ヒートシンク12を用いて放熱性
を良くするようにしてある。しかし、熱伝導率の
低いAl1O3を用いているため、放熱性は本発明の
焼結体を基体として使用した第2図のものに比べ
劣る。また、組立構造は複雑であり、熱膨張係数
の大きく異なる材料を用いているため、熱的な繰
返し応力が加つた場合の寿命が劣る。 第4図及び第5図は、本発明の焼結体を半導体
素子搭載用セラミツクス基板に用いた半導体パツ
ケージの組立断面図である。 実施例1で得られた焼結体を研摩したものを基
板2に用い、その中心に半導体素子1を金ペース
ト23により接合した、金ペースト23は基板上
にスクリンーン印刷によつて形成後、半導体素子
1を載置し、所定の温度で若干加圧して接合し
た。 引き続きリードフレーム20を予め基板2にグ
レージングして所望部分に形成したシールガラス
上にリードフレーム20を載置し、加熱して基板
2に接合した。リードフレーム20はCu,Fe−
Ni合金等が用いられる。その後、金属細線5に
よつて半導体素子1とリードフレーム20とを
各々電気的に接続される。半導体素子1に対して
は金属細線5の先端に放電等の手段で加熱溶融し
てボールを形成し、このボールをキヤピラリー等
で超音波振動により加圧して摩擦熱によつて固相
接合され、リードフレーム20に対してはボール
を作らずに線5の側面を同様に超音波振動によつ
て固相接合される。キヤツプ21が同様にシール
ガラス22によつて接合される。キヤツプ21に
よつて封止するときはHeガス等若干大気より高
い圧力が加えられる。 第5図は第4図に対し更に放熱用フイン25が
設けられたものである。放熱フイン25にはAl、
熱伝導性の高いセラミツクス等が用いられ、セラ
ミツクスとしては本発明の焼結体を用いることが
できる。放熱フイン25は基板に樹脂22等で接
合される。放熱フイン25は空気を送風して冷却
することができる。 [発明の効果] 本発明によれば、半導体素子を搭載するのに適
した高熱伝導性を有し、電気絶縁性を有するSiC
−AlN焼結体が得られる。
第1図はパラメータPと熱伝導率との関係を示
す線図、第2図は本発明のセラミツクスを基板と
して用いて製造した半導体パワーモジユールの組
立断面図、第3図は従来法になるアルミナ基板を
用いて製造した半導体パワーモジユールの組立断
面図、第4図及び第5図は本発明のセラミツクス
を基板として用いた半導体パツケージの組立断面
図である。 1,11……半導体素子、2……セラミツクス
基板、3……半田、4……リード線、5……導体
(ワイヤ)、20……リードフレーム、21……セ
ラミツクスキヤツプ、22……シールガラス、2
3……金ペースト、24……レジン接着剤、25
……放熱フイン。
す線図、第2図は本発明のセラミツクスを基板と
して用いて製造した半導体パワーモジユールの組
立断面図、第3図は従来法になるアルミナ基板を
用いて製造した半導体パワーモジユールの組立断
面図、第4図及び第5図は本発明のセラミツクス
を基板として用いた半導体パツケージの組立断面
図である。 1,11……半導体素子、2……セラミツクス
基板、3……半田、4……リード線、5……導体
(ワイヤ)、20……リードフレーム、21……セ
ラミツクスキヤツプ、22……シールガラス、2
3……金ペースト、24……レジン接着剤、25
……放熱フイン。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量が
0.1wt%以下で、鉄、チタン、バナジウム、クロ
ム及びニツケルの合計量が0.2wt%以下で、平均
粒径が20μm以下のα型またはβ型SiC粉末20〜
40wt%と、酸素量が1wt%以下で、ケイ素、鉄、
マグネシウムの合計量が0.5wt%以下で、平均粒
径が10μm以下のAlN粉末80〜60wt%との混合粉
末の成形体を焼結してなる、理論密度の90%以上
で抵抗率1010Ωcm以上の半導体素子搭載用電気絶
縁性窒化アルミニウム基板。 2 ホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量が
0.1wt%以下であり、鉄、チタン、バナジウム、
クロム及びニツケルの合計量が0.2wt%以下であ
り、平均粒径が20μm以下のα型またはβ型SiC
粉末20〜40wt%と、酸素量が1wt%以下であり、
ケイ素、鉄、マグネシウムの合計量が0.5wt%以
下であり、平均粒径ガ10μm以下のAlN粉末80〜
60wt%とを混合する工程、 該混合粉末を成形する工程、 非酸化性雰囲気中で、10MPa以上の加圧下で
1600〜1900℃の温度で理論密度の90%以上になる
ように充分な時間で焼結する工程、 とを有する半導体素子搭載用電気絶縁性窒化アル
ミニウム基板の製造方法。 3 ホウ素、アルミニウム及び窒素の合計量が
0.1wt%以下であり、鉄、チタン、バナジウム、
クロム及びニツケルの合計量が0.2wt%以下であ
り、平均粒径が20μm以下のα型またはβ型SiC
粉末20〜40wt%と、酸素量が1wt%以下であり、
ケイ素、鉄、マグネシウムの合計量が0.5wt%以
下であり、平均粒径が10μm以下のAlN粉末80〜
60wt%とを混合する工程、 該混合粉末にて成形する工程、 非酸化性雰囲気中で、無加圧で1750〜1900℃の
温度で理論密度の90%以上になるように充分な時
間で焼結する工程、 とを有する半導体素子搭載用電気絶縁性窒化アル
ミニウム基板の製造方法。
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