JPH0551701B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0551701B2 JPH0551701B2 JP18642584A JP18642584A JPH0551701B2 JP H0551701 B2 JPH0551701 B2 JP H0551701B2 JP 18642584 A JP18642584 A JP 18642584A JP 18642584 A JP18642584 A JP 18642584A JP H0551701 B2 JPH0551701 B2 JP H0551701B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluorination
- degree
- vinylidene fluoride
- fiber structure
- fiber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、フツ素樹脂繊維構造体の製造方法、
特に耐溶剤性に優れたフツ素樹脂繊維構造体の製
造方法に関するものである。
特に耐溶剤性に優れたフツ素樹脂繊維構造体の製
造方法に関するものである。
一般にフツ素樹脂は比較的優れた耐蝕性、耐溶
剤性を有するものが多く、特に四フツ化エチレン
樹脂は、有機溶剤、酸、アルカリに対する耐性が
極めて優れている。しかし四フツ化エチレン樹脂
は融点が327℃以上と高くかつ大きな分子量を有
しているので、繊維、フイルム等を製造するため
に、成型法として一般的な溶融成型法を利用する
ことが困難である。
剤性を有するものが多く、特に四フツ化エチレン
樹脂は、有機溶剤、酸、アルカリに対する耐性が
極めて優れている。しかし四フツ化エチレン樹脂
は融点が327℃以上と高くかつ大きな分子量を有
しているので、繊維、フイルム等を製造するため
に、成型法として一般的な溶融成型法を利用する
ことが困難である。
このため従来において四フツ化エチレン樹脂よ
り成る繊維等を得るためには、四フツ化エチレン
樹脂の微粉末に潤滑油を加えてペースト状にし、
これを繊維状に押出成型した後焼結する方法が採
用されているが、このような方法では製造過程に
帰因して、得られる繊維等が多孔質のものとなる
ことを回避できず、また樹脂の着色も大きい欠点
がある。
り成る繊維等を得るためには、四フツ化エチレン
樹脂の微粉末に潤滑油を加えてペースト状にし、
これを繊維状に押出成型した後焼結する方法が採
用されているが、このような方法では製造過程に
帰因して、得られる繊維等が多孔質のものとなる
ことを回避できず、また樹脂の着色も大きい欠点
がある。
然るに、フツ素樹脂のうちフツ化ビニリデン系
樹脂、具体的にはポリフツ化ビニリデンまたはフ
ツ化ビニリデン共重合体は極めて良好な成型性を
有していて溶融成型法により容易に繊維化するこ
とができる。このフツ化ビニリデン系樹脂は、一
般に耐蝕性には優れているけれども、極性の大き
い溶剤、例えばジメチルアセトアミド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘ
キサノン等には高温で容易に溶解し、従つて耐溶
剤性に乏しい問題点がある。
樹脂、具体的にはポリフツ化ビニリデンまたはフ
ツ化ビニリデン共重合体は極めて良好な成型性を
有していて溶融成型法により容易に繊維化するこ
とができる。このフツ化ビニリデン系樹脂は、一
般に耐蝕性には優れているけれども、極性の大き
い溶剤、例えばジメチルアセトアミド、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘ
キサノン等には高温で容易に溶解し、従つて耐溶
剤性に乏しい問題点がある。
このように従来の方法では耐溶剤性に優れしか
も非多孔質の繊維を得ることは困難であつた。
も非多孔質の繊維を得ることは困難であつた。
一方、ポリフツ化ビニリデンよりなるフイルム
をフツ素ガスによつてフツ素化処理することによ
り、当該重合体を四フツ化エチレン様の樹脂に変
換させることが報告されている(篠原、岩崎、岡
崎:「日本化学会第29秋季年会講演予稿集」
3H13、1973年10月)。しかしながら、この方法に
よつて得られるフイルムは、その全体の殆どが四
フツ化エチレン化したものとなるため、全く機械
的強度に欠け、手で持つことによつても容易に破
砕される程度に脆弱なものである。
をフツ素ガスによつてフツ素化処理することによ
り、当該重合体を四フツ化エチレン様の樹脂に変
換させることが報告されている(篠原、岩崎、岡
崎:「日本化学会第29秋季年会講演予稿集」
3H13、1973年10月)。しかしながら、この方法に
よつて得られるフイルムは、その全体の殆どが四
フツ化エチレン化したものとなるため、全く機械
的強度に欠け、手で持つことによつても容易に破
砕される程度に脆弱なものである。
本発明は以上のような事情を背景になされたも
のであり、優れた耐溶剤性を有し、非多孔質であ
つてしかも実用的に十分大きい強度を有するフツ
素樹脂繊維構造体を極めて容易に製造することの
できる方法を提供することを目的としている。
のであり、優れた耐溶剤性を有し、非多孔質であ
つてしかも実用的に十分大きい強度を有するフツ
素樹脂繊維構造体を極めて容易に製造することの
できる方法を提供することを目的としている。
本発明の特徴とするところは、フツ化ビニリデ
ンを50モル%以上含有するフツ化ビニリデン共重
合体より成り、その繊維径が1μm〜5mmである繊
維体よりなる繊維構造体を、酸素濃度が1重量%
以下であるフツ素ガスに接触させてフツ素化処理
することにより、当該繊維構造体を形成している
フツ化ビニリデン共重合体のフツ素化度をその値
が75%を越えない範囲において2〜40%増加せし
め、繊維構造体を構成する繊維体の表面部分のフ
ツ素化度が内部のフツ素化度より高い状態とする
点にある。
ンを50モル%以上含有するフツ化ビニリデン共重
合体より成り、その繊維径が1μm〜5mmである繊
維体よりなる繊維構造体を、酸素濃度が1重量%
以下であるフツ素ガスに接触させてフツ素化処理
することにより、当該繊維構造体を形成している
フツ化ビニリデン共重合体のフツ素化度をその値
が75%を越えない範囲において2〜40%増加せし
め、繊維構造体を構成する繊維体の表面部分のフ
ツ素化度が内部のフツ素化度より高い状態とする
点にある。
以下本発明について具体的に説明する。
本発明においては、フツ化ビニリデンを50モル
%以上の割合で含有するフツ化ビニリデン共重合
体により、その繊維径が1μm〜5mmである繊維体
による繊維構造体を得、これに、酸素濃度が1重
量%以下であるフツ素ガスを接触せしめることに
よつてフツ素化処理を行ない、このフツ素化処理
によつて当該繊維構造体を形成しているフツ化ビ
ニリデン共重合体のフツ素化度を2〜40%増加せ
しめるがその値が75%を越えないようにし、もつ
て当該繊維構造体を構成する繊維体の表面部分の
フツ素化度が内部のフツ素化度より高い状態とす
ることによつてフツ素樹脂繊維構造体を製造す
る。
%以上の割合で含有するフツ化ビニリデン共重合
体により、その繊維径が1μm〜5mmである繊維体
による繊維構造体を得、これに、酸素濃度が1重
量%以下であるフツ素ガスを接触せしめることに
よつてフツ素化処理を行ない、このフツ素化処理
によつて当該繊維構造体を形成しているフツ化ビ
ニリデン共重合体のフツ素化度を2〜40%増加せ
しめるがその値が75%を越えないようにし、もつ
て当該繊維構造体を構成する繊維体の表面部分の
フツ素化度が内部のフツ素化度より高い状態とす
ることによつてフツ素樹脂繊維構造体を製造す
る。
以上において「繊維構造体」とは、繊維、及び
繊維の二次加工品である織布、編物、各種形状の
不織布等並びにこれらの織布、編物、各種形状の
不織布等を金属、プラスチツク等の基材に積層さ
せた積層体を含む概念を表わす語である。
繊維の二次加工品である織布、編物、各種形状の
不織布等並びにこれらの織布、編物、各種形状の
不織布等を金属、プラスチツク等の基材に積層さ
せた積層体を含む概念を表わす語である。
本発明において原料繊維構造体として用いるフ
ツ化ビニリデン共重合体は、具体的には、50モル
%以上のフツ化ビニリデンと、三フツ化エチレ
ン、四フツ化エチレン、三フツ化塩化エチレン等
のフツ化ビニリデンと共重合可能なエチレン系単
量体の一種以上とを共重合させて得られる共重合
体である。フツ化ビニリデン分子はフツ素ガスに
対し適度の反応性を保有しているので、原料繊維
構造体が、フツ化ビニリデンを50モル%以上含有
するフツ化ビニリデン共重合体よりなることによ
り、フツ素化度が75%を越えることを容易に確実
に防止することができ、過剰なフツ素化が抑止さ
れて機械的強度が大幅に低下することが防止され
る。
ツ化ビニリデン共重合体は、具体的には、50モル
%以上のフツ化ビニリデンと、三フツ化エチレ
ン、四フツ化エチレン、三フツ化塩化エチレン等
のフツ化ビニリデンと共重合可能なエチレン系単
量体の一種以上とを共重合させて得られる共重合
体である。フツ化ビニリデン分子はフツ素ガスに
対し適度の反応性を保有しているので、原料繊維
構造体が、フツ化ビニリデンを50モル%以上含有
するフツ化ビニリデン共重合体よりなることによ
り、フツ素化度が75%を越えることを容易に確実
に防止することができ、過剰なフツ素化が抑止さ
れて機械的強度が大幅に低下することが防止され
る。
フツ化ビニリデン共重合体よりなる繊維構造体
の作製方法は特に限定されるものではない。例え
ば溶融押出法により所望の口径のノズルから延伸
して、または延伸せずに繊維を作製してもよい
し、また溶媒を用いて湿式で作製してもよい。原
料繊維構造体を構成する繊維体としては、繊維径
が1μm〜5mmの範囲のものが用いられる。この繊
維体によつて各種の織物、編物、不織布等の二次
加工品が作製され、またこれらの織布、編物、不
織布等を金属、プラスチツク等の基材に融着また
は接着させることによつて積層体が作製される。
の作製方法は特に限定されるものではない。例え
ば溶融押出法により所望の口径のノズルから延伸
して、または延伸せずに繊維を作製してもよい
し、また溶媒を用いて湿式で作製してもよい。原
料繊維構造体を構成する繊維体としては、繊維径
が1μm〜5mmの範囲のものが用いられる。この繊
維体によつて各種の織物、編物、不織布等の二次
加工品が作製され、またこれらの織布、編物、不
織布等を金属、プラスチツク等の基材に融着また
は接着させることによつて積層体が作製される。
上述の如きフツ化ビニリデン共重合体の繊維構
造体はフツ素ガスによりフツ素化処理されるが、
このフツ素化処理に用いられるフツ素ガスは、酸
素含量が少ないものであり、具体的には酸素濃度
が1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下のフ
ツ素ガスが用いられる。
造体はフツ素ガスによりフツ素化処理されるが、
このフツ素化処理に用いられるフツ素ガスは、酸
素含量が少ないものであり、具体的には酸素濃度
が1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下のフ
ツ素ガスが用いられる。
フツ素化処理を行なうための処理ガスとして
は、純粋なフツ素ガスを用いてもよいが希釈され
たフツ素ガスを用いてもよい。特にフツ素化処理
において重合体分子の切断や架橋反応を併発する
おそれがあるときは、原料繊維構造体を形成して
いるフツ化ビニリデン共重合体の種類ないしその
フツ素ガスに対する耐性に応じ、適当な希釈ガス
によつて希釈された適宜の濃度のフツ素ガスを選
ぶべきである。一般に、処理ガスにおけるフツ素
ガスの濃度は1%以上のものが適当である。希釈
ガスとしては、フツ素ガスおよびフツ化ビニリデ
ン共重合体よりなる繊維構造体の何れに対しても
不活性なもの、例えば窒素ガス、アルゴンガス、
ヘリウムガス等が適当である。
は、純粋なフツ素ガスを用いてもよいが希釈され
たフツ素ガスを用いてもよい。特にフツ素化処理
において重合体分子の切断や架橋反応を併発する
おそれがあるときは、原料繊維構造体を形成して
いるフツ化ビニリデン共重合体の種類ないしその
フツ素ガスに対する耐性に応じ、適当な希釈ガス
によつて希釈された適宜の濃度のフツ素ガスを選
ぶべきである。一般に、処理ガスにおけるフツ素
ガスの濃度は1%以上のものが適当である。希釈
ガスとしては、フツ素ガスおよびフツ化ビニリデ
ン共重合体よりなる繊維構造体の何れに対しても
不活性なもの、例えば窒素ガス、アルゴンガス、
ヘリウムガス等が適当である。
フツ素化処理の温度は、用いるフツ化ビニリデ
ン共重合体の繊維構造体の種類、そのフツ素ガス
に対する耐性、フツ素ガスの濃度等により大きく
異なるが、通常は室温から200℃位までの範囲内
とされる。またフツ素化処理は、減圧下で行なつ
てもよいし加圧下で行なうこともできる。
ン共重合体の繊維構造体の種類、そのフツ素ガス
に対する耐性、フツ素ガスの濃度等により大きく
異なるが、通常は室温から200℃位までの範囲内
とされる。またフツ素化処理は、減圧下で行なつ
てもよいし加圧下で行なうこともできる。
フツ素化処理の手段は、バツチ方式でもフロー
方式でもよく、また所期のフツ素化度の増加を得
るために、フツ素化処理を一度に行なつてもよい
しあるいは数回に分けて順次フツ素化度を上げる
ようにして行なつてもよい。
方式でもよく、また所期のフツ素化度の増加を得
るために、フツ素化処理を一度に行なつてもよい
しあるいは数回に分けて順次フツ素化度を上げる
ようにして行なつてもよい。
上述のフツ素化処理は、これによつて原料繊維
構造体を形成している重合体のフツ素化度を2〜
40%増加させるものであることが必要であり、フ
ツ素化度の増加は特に4〜25%であることが好ま
しい。ここに「フツ素化度」とは重合体のエチレ
ン単位における水素原子がフツ素原子によつて 今、原料繊維構造体の重合体におけるエチレン
単位の平均分子量をM、フツ素化処理前の重合体
の重量をW0、フツ素化処理後の重合体の重量を
Wとするとき、エチレン単位(―CH2−CH2)―にお
ける4個の水素原子のうちのx個がフツ素原子に
より置換されたとすると、エチレンを基礎とした
ときのエチレン単位の重量増加分について、次式
(1)が成立する。
構造体を形成している重合体のフツ素化度を2〜
40%増加させるものであることが必要であり、フ
ツ素化度の増加は特に4〜25%であることが好ま
しい。ここに「フツ素化度」とは重合体のエチレ
ン単位における水素原子がフツ素原子によつて 今、原料繊維構造体の重合体におけるエチレン
単位の平均分子量をM、フツ素化処理前の重合体
の重量をW0、フツ素化処理後の重合体の重量を
Wとするとき、エチレン単位(―CH2−CH2)―にお
ける4個の水素原子のうちのx個がフツ素原子に
より置換されたとすると、エチレンを基礎とした
ときのエチレン単位の重量増加分について、次式
(1)が成立する。
(19−1)x=(M′−28) ……(1)
この式(1)において、左辺の19はフツ素の原子
量、1は水素の原子量を表わし、右辺のM′はフ
ツ素化処理によつて増加したエチレン単位の平均
分子量、28はエチレンの分子量を表わす。而して
M′=MW/W0であるから、結局次式(2)が成立す
る。
量、1は水素の原子量を表わし、右辺のM′はフ
ツ素化処理によつて増加したエチレン単位の平均
分子量、28はエチレンの分子量を表わす。而して
M′=MW/W0であるから、結局次式(2)が成立す
る。
x=1/18(MW/W0−28) ……(2)
従つて、フツ素化処理後の重合体のフツ素化度
はx/4となる。
はx/4となる。
またフツ素化処理は、増加されたフツ素化度の
値が75%を越えるものであつてはならない。
値が75%を越えるものであつてはならない。
仮にフツ化ビニリデン共重合体の繊維構造体を
完全にフツ素化して最終フツ素化度を100%にし
たとすると、繊維構造体の物質は四フツ化エチレ
ン樹脂に変化してしまう。しかしこの物質は、ポ
リ四フツ化エチレン鎖の分子間力の欠除に帰因し
て実用上強度が全くなく、指でつまむだけでも破
砕する程度のもので到底実用に供することができ
ない。
完全にフツ素化して最終フツ素化度を100%にし
たとすると、繊維構造体の物質は四フツ化エチレ
ン樹脂に変化してしまう。しかしこの物質は、ポ
リ四フツ化エチレン鎖の分子間力の欠除に帰因し
て実用上強度が全くなく、指でつまむだけでも破
砕する程度のもので到底実用に供することができ
ない。
本発明は以上のような方法であるから、フツ素
化処理においてはフツ素ガスを接触させるため、
原料繊維構造体はその表面、特に結晶化していな
い無定形部分から優先的に選択的にフツ素化され
るようになるが、原料繊維構造体の繊維体の繊維
径が1μm〜5mmであり、かつ当該繊維構造体を形
成しているフツ化ビニリデン共重合体のフツ素化
度をその値が75%を越えない範囲において2〜40
%増加せしめられるため、得られるフツ素樹脂繊
維構造体を構成する繊維体においては、その表面
部分のフツ素化度がその内部のフツ素化度より高
い状態となり、従つて、後述する実施例の説明か
らも明かなように、全体として同一のフツ素化度
を有するフツ素樹脂の繊維構造体に比して、遥か
に大きな耐溶剤性を有するものとなる。しかも当
該繊維構造体は、表面部分はフツ素化度が高くて
も内部はフツ素化度が低い状態のものであるので
機械的強度が大幅に低下するようなことはなく、
実用上十分な強度を有することができる。本発明
におけるフツ素化処理において、フツ素化度の増
加が2%未満では以上のような効果を確実に得る
ことができず、またフツ素化度の増加が40%を越
えるようになると、仮に全体のフツ素化度が75%
以下であつても、表面における脆弱な高フツ素化
度部分の厚さが大きくなるために機械的強度が低
下し、実用上無用なものとなるおそれが大きい。
そして、フツ素化処理に用いられるフツ素ガスの
酸素濃度が1重量%を越える場合には、酸素がフ
ツ化ビニリデン共重合体の高分子体を酸化切断し
て−COFの形の末端を形成するようになるため、
所期の目的を十分に達成することができない。
化処理においてはフツ素ガスを接触させるため、
原料繊維構造体はその表面、特に結晶化していな
い無定形部分から優先的に選択的にフツ素化され
るようになるが、原料繊維構造体の繊維体の繊維
径が1μm〜5mmであり、かつ当該繊維構造体を形
成しているフツ化ビニリデン共重合体のフツ素化
度をその値が75%を越えない範囲において2〜40
%増加せしめられるため、得られるフツ素樹脂繊
維構造体を構成する繊維体においては、その表面
部分のフツ素化度がその内部のフツ素化度より高
い状態となり、従つて、後述する実施例の説明か
らも明かなように、全体として同一のフツ素化度
を有するフツ素樹脂の繊維構造体に比して、遥か
に大きな耐溶剤性を有するものとなる。しかも当
該繊維構造体は、表面部分はフツ素化度が高くて
も内部はフツ素化度が低い状態のものであるので
機械的強度が大幅に低下するようなことはなく、
実用上十分な強度を有することができる。本発明
におけるフツ素化処理において、フツ素化度の増
加が2%未満では以上のような効果を確実に得る
ことができず、またフツ素化度の増加が40%を越
えるようになると、仮に全体のフツ素化度が75%
以下であつても、表面における脆弱な高フツ素化
度部分の厚さが大きくなるために機械的強度が低
下し、実用上無用なものとなるおそれが大きい。
そして、フツ素化処理に用いられるフツ素ガスの
酸素濃度が1重量%を越える場合には、酸素がフ
ツ化ビニリデン共重合体の高分子体を酸化切断し
て−COFの形の末端を形成するようになるため、
所期の目的を十分に達成することができない。
更に本発明においては、原料繊維構造体として
は成型性の良好なフツ化ビニリデン共重合体のも
のを用いるため、有利な溶融押出成型法を利用し
て、所要の形態を有する透明で非多孔質の繊維構
造体を製造することができ、しかもフツ素化処理
は当該原料繊維構造体の形態については何ら悪影
響を与えずまた着色させるようなこともないの
で、結局所望の形態で着色もない非多孔質で既述
のように耐溶剤性の抜群に大きいフツ素樹脂繊維
構造体を得ることができる。また耐溶剤性の大き
い四フツ化エチレン樹脂は他の樹脂、金属等と融
着しにくいものであるが、フツ化ビニリデン共重
合体はそのような融着が比較的容易であるので、
本発明方法において、フツ化ビニリデン共重合体
より成る繊維から得られる織布、編物、不織布等
を金属、プラスチツク等の基材に一体的に融着し
て積層体としたものを原料繊維構造体として用
い、これをフツ素化処理することによつて耐溶剤
性の大きい積層体を容易に製造することができ
る。
は成型性の良好なフツ化ビニリデン共重合体のも
のを用いるため、有利な溶融押出成型法を利用し
て、所要の形態を有する透明で非多孔質の繊維構
造体を製造することができ、しかもフツ素化処理
は当該原料繊維構造体の形態については何ら悪影
響を与えずまた着色させるようなこともないの
で、結局所望の形態で着色もない非多孔質で既述
のように耐溶剤性の抜群に大きいフツ素樹脂繊維
構造体を得ることができる。また耐溶剤性の大き
い四フツ化エチレン樹脂は他の樹脂、金属等と融
着しにくいものであるが、フツ化ビニリデン共重
合体はそのような融着が比較的容易であるので、
本発明方法において、フツ化ビニリデン共重合体
より成る繊維から得られる織布、編物、不織布等
を金属、プラスチツク等の基材に一体的に融着し
て積層体としたものを原料繊維構造体として用
い、これをフツ素化処理することによつて耐溶剤
性の大きい積層体を容易に製造することができ
る。
本発明方法においては、以上のように原料繊維
構造体の形態がそのまま保存されるので、最終的
に織布等の繊維の二次加工品を得るときには、予
めフツ化ビニリデン共重合体より成る織布を作成
してこれをフツ素化処理するようにしてもよい
が、予めフツ化ビニリデン共重合体の繊維をフツ
素化処理し、その後加工して織布を作製するよう
にしてもよい。
構造体の形態がそのまま保存されるので、最終的
に織布等の繊維の二次加工品を得るときには、予
めフツ化ビニリデン共重合体より成る織布を作成
してこれをフツ素化処理するようにしてもよい
が、予めフツ化ビニリデン共重合体の繊維をフツ
素化処理し、その後加工して織布を作製するよう
にしてもよい。
このように本発明によつて得られる耐溶剤性の
優れたフツ素樹脂繊維構造体は、耐溶剤性の要求
される布、漁網、パツキン材料等として有用で
ある。
優れたフツ素樹脂繊維構造体は、耐溶剤性の要求
される布、漁網、パツキン材料等として有用で
ある。
実施例 1
フツ化ビニリデン―四フツ化エチレン共重合体
(モル比90:10、平均分子量67.6)を溶融成型法
により成型して繊維径約25μmの原料繊維を作製
し、その0.6452gをモネル社製のリアクター内に
入れ、リアクター内を1×10-2mmHgに脱気した
後常圧となるまで、酸素0.5重量%を含む純度99
重量%以上のフツ素ガスを導入した。このフツ素
ガスの量は処理される繊維の量に対して大過剰の
量である。そしてリアクターの温度を30分間かけ
て昇温して60℃とし、昇温後1時間の間フツ素化
処理を行ない、フツ素樹脂繊維を得た。
(モル比90:10、平均分子量67.6)を溶融成型法
により成型して繊維径約25μmの原料繊維を作製
し、その0.6452gをモネル社製のリアクター内に
入れ、リアクター内を1×10-2mmHgに脱気した
後常圧となるまで、酸素0.5重量%を含む純度99
重量%以上のフツ素ガスを導入した。このフツ素
ガスの量は処理される繊維の量に対して大過剰の
量である。そしてリアクターの温度を30分間かけ
て昇温して60℃とし、昇温後1時間の間フツ素化
処理を行ない、フツ素樹脂繊維を得た。
フツ素化処理終了後直ちにフツ素樹脂繊維の重
量を測定したところ、0.6944gであり、この重量
増加により当該フツ素樹脂繊維のフツ素化度は62
%と計算された。そして、原料繊維のフツ素化度
は55%であるので、フツ素化処理によるフツ素化
度の増加は7%となる。
量を測定したところ、0.6944gであり、この重量
増加により当該フツ素樹脂繊維のフツ素化度は62
%と計算された。そして、原料繊維のフツ素化度
は55%であるので、フツ素化処理によるフツ素化
度の増加は7%となる。
上記の原料繊維はジメチルホルムアミド及びジ
メチルアセトアミドの何れに対しても温度60℃で
完全に溶解するものであつたが、フツ素化処理さ
れたフツ素樹脂繊維は、同一の条件で何れの溶媒
にも全く溶解せず、耐溶剤性が顕著に大きいもの
であることが明らかとなつた。
メチルアセトアミドの何れに対しても温度60℃で
完全に溶解するものであつたが、フツ素化処理さ
れたフツ素樹脂繊維は、同一の条件で何れの溶媒
にも全く溶解せず、耐溶剤性が顕著に大きいもの
であることが明らかとなつた。
更に、得られたフツ素樹脂繊維の引張強度を引
張試験機「テンシロン」により、引張スピード10
mm/min(温度21℃)で測定したところ、16Kg/
mm2であつて実用上十分大きな強度を保有すること
が確認された。
張試験機「テンシロン」により、引張スピード10
mm/min(温度21℃)で測定したところ、16Kg/
mm2であつて実用上十分大きな強度を保有すること
が確認された。
Claims (1)
- 1 フツ化ビニリデンを50モル%以上含有するフ
ツ化ビニリデン共重合体より成り、その繊維径が
1μm〜5mmである繊維体よりなる繊維構造体を、
酸素濃度が1重量%以下であるフツ素ガスに接触
させてフツ素化処理することにより、当該繊維構
造体を形成しているフツ化ビニリデン共重合体の
フツ素化度をその値が75%を越えない範囲におい
て2〜40%増加せしめ、繊維構造体を構成する繊
維体の表面部分のフツ素化度が内部のフツ素化度
より高い状態とすることを特徴とするフツ素樹脂
繊維構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18642584A JPS6170072A (ja) | 1984-09-07 | 1984-09-07 | フツ素樹脂繊維構造体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18642584A JPS6170072A (ja) | 1984-09-07 | 1984-09-07 | フツ素樹脂繊維構造体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6170072A JPS6170072A (ja) | 1986-04-10 |
| JPH0551701B2 true JPH0551701B2 (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=16188197
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18642584A Granted JPS6170072A (ja) | 1984-09-07 | 1984-09-07 | フツ素樹脂繊維構造体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6170072A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR3011504B1 (fr) * | 2013-10-04 | 2015-10-23 | Arkema France | Article textile en pvdf |
| CN103642159A (zh) * | 2013-11-11 | 2014-03-19 | 青岛佰众化工技术有限公司 | 一种pvdf自增强复合材料 |
| JP6090683B1 (ja) * | 2016-11-09 | 2017-03-08 | 株式会社デュエル | ポリフッ化ビニリデン系モノフィラメント及びポリフッ化ビニリデン系モノフィラメントの製造方法 |
-
1984
- 1984-09-07 JP JP18642584A patent/JPS6170072A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6170072A (ja) | 1986-04-10 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| AU754499B2 (en) | Water based grafting | |
| US5840775A (en) | Porous polytetraflouroethylene and preparation | |
| JPH0315932B2 (ja) | ||
| US3940916A (en) | Knitted or woven ion exchange fabric containing low denier filaments | |
| JPH0448820B2 (ja) | ||
| EP0647250B1 (en) | Porous polytetrafluoroethylene and preparation | |
| JP6174697B2 (ja) | ハロゲン化溶媒中の三酸化硫黄を用いた炭素繊維調製プロセス | |
| JP3507092B2 (ja) | 多孔質フィルム、その製造法およびその用途 | |
| JP2012045812A (ja) | ポリテトラフルオロエチレン延伸フィルムの製造方法およびポリテトラフルオロエチレン延伸フィルム | |
| JPH0551701B2 (ja) | ||
| JPH0353103B2 (ja) | ||
| JPH0244706B2 (ja) | ||
| JP2004505130A (ja) | 弗化ビニリデンポリマー、その製造方法及びその使用 | |
| US5057218A (en) | Porous membrane and production process thereof | |
| JPS6337134A (ja) | 含フツ素系イオン交換膜 | |
| JPS58164611A (ja) | 新規な光学材料 | |
| JPH0334457B2 (ja) | ||
| EP3903914A1 (en) | Porous film, composite film, and method for producing porous film | |
| JPH0794567B2 (ja) | フッ素含有表面薄層を有する成形品の製造方法 | |
| JPS60206621A (ja) | 弗化ビニリデン系樹脂フイルム,その製法および金属化フイルム | |
| Tanigami et al. | Structural studies on ethylene‐tetrafluoroethylene copolymer: III. Deformation mechanism of row‐crystallized film | |
| EP2933012A1 (en) | Method for manufacturing porous fluoropolymer membrane | |
| WO1994028059A1 (en) | Porous polytetrafluoroethylene and preparation | |
| JPS63331A (ja) | 弗素樹脂系多孔質膜の製法 | |
| JP2014200752A (ja) | 高分子多孔質膜 |