JPH0556324B2 - - Google Patents
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- JPH0556324B2 JPH0556324B2 JP59185557A JP18555784A JPH0556324B2 JP H0556324 B2 JPH0556324 B2 JP H0556324B2 JP 59185557 A JP59185557 A JP 59185557A JP 18555784 A JP18555784 A JP 18555784A JP H0556324 B2 JPH0556324 B2 JP H0556324B2
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- acid
- chain
- amide
- group
- remaining
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Synthetic bilayered vehicles, e.g. liposomes or liposomes with cholesterol as the only non-phosphatidyl surfactant
- A61K9/1271—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes or liposomes coated or grafted with polymers
- A61K9/1272—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes or liposomes coated or grafted with polymers comprising non-phosphatidyl surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids or non-phosphatidyl liposomes coated or grafted with polymers
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- Biophysics (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、良好なリポソームを形成でき、生体
に関わる用途に好適な多鎖型界面活性剤に関する
ものである。 (従来の技術) Banghamにより、レシチンが水中で脂質二分
子膜より成る直径0.05〜10μmの閉鎖小胞(リポ
ソーム)を形成することが1965年に発見された。
それ以上リポソームについて薬剤や酵素を封入し
た一種の超マイクロカプセル材料、生体膜モデ
ル、生体類似の反応場としての利用及び遺伝子工
学への応用など多くの研究がなされた。また、ジ
ドデシルジメチルアンモニウムブロミドのような
合成界面活性剤も水中でリポソームを形成するこ
とが明らかにされた(T.Kunitake,Y,
Okahata,J.Am.Chem.Soc.,99,3860(1977))。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、レシチンなどのリン脂質からなるリポ
ソームは、熱や光に弱く分解されやすいので、リ
ポソームの製造、貯蔵及び使用に当つて、劣化分
解や性能不足をきたし、また、リポソームの寿命
が短いので適温での冷蔵など品質管理に手間がか
かるという欠点を有していた。また、合成界面活
性剤より形成されるリポソーム(合成二分子膜)
は、安全性や皮膚刺激性などに問題が多く生体に
関わる用途には使用できないこと及び必ずしも良
好なリポソーム構造を形成するわけではないこと
などの欠点を有していた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは微小かつ安定(寿命が長い)で良
好なリポソーム構造を形成し、しかも生体用途に
も使用可能なリポソーム材料を開発するため鋭意
研究を重ねた結果、生体に由来する多官能性構造
を有する界面活性剤を用いることにより、微小な
リポソーム粒子が得られ、良好なリポソーム構造
を形成するので安定であつて、しかも生体に馴染
み、生分解性で安全性の高い誘導体が得られるこ
とを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成
するに至つた。 すなわち、本発明は、下記一般式[]、[]
及び[]で表わされる化合物から選ばれた少な
くとも1種からなることを特徴とする多鎖型界面
活性剤を提供するものである。
に関わる用途に好適な多鎖型界面活性剤に関する
ものである。 (従来の技術) Banghamにより、レシチンが水中で脂質二分
子膜より成る直径0.05〜10μmの閉鎖小胞(リポ
ソーム)を形成することが1965年に発見された。
それ以上リポソームについて薬剤や酵素を封入し
た一種の超マイクロカプセル材料、生体膜モデ
ル、生体類似の反応場としての利用及び遺伝子工
学への応用など多くの研究がなされた。また、ジ
ドデシルジメチルアンモニウムブロミドのような
合成界面活性剤も水中でリポソームを形成するこ
とが明らかにされた(T.Kunitake,Y,
Okahata,J.Am.Chem.Soc.,99,3860(1977))。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、レシチンなどのリン脂質からなるリポ
ソームは、熱や光に弱く分解されやすいので、リ
ポソームの製造、貯蔵及び使用に当つて、劣化分
解や性能不足をきたし、また、リポソームの寿命
が短いので適温での冷蔵など品質管理に手間がか
かるという欠点を有していた。また、合成界面活
性剤より形成されるリポソーム(合成二分子膜)
は、安全性や皮膚刺激性などに問題が多く生体に
関わる用途には使用できないこと及び必ずしも良
好なリポソーム構造を形成するわけではないこと
などの欠点を有していた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは微小かつ安定(寿命が長い)で良
好なリポソーム構造を形成し、しかも生体用途に
も使用可能なリポソーム材料を開発するため鋭意
研究を重ねた結果、生体に由来する多官能性構造
を有する界面活性剤を用いることにより、微小な
リポソーム粒子が得られ、良好なリポソーム構造
を形成するので安定であつて、しかも生体に馴染
み、生分解性で安全性の高い誘導体が得られるこ
とを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成
するに至つた。 すなわち、本発明は、下記一般式[]、[]
及び[]で表わされる化合物から選ばれた少な
くとも1種からなることを特徴とする多鎖型界面
活性剤を提供するものである。
【式】
【式】
(式中、X1及びX2のうちの1個はアミド結合
したアルキルアミノ基であり、残りの1個は−
OM(Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム又は有機塩基であり、Y1,Y2及びY3
のうちの1個又は2個はアミド結合したアルキル
アミノ基であり、残りの2個又は1個は−OM
(Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機塩基であり、Z1,Z2及びZ3のうち
の1個又は2個はアミド結合したアルキルアミノ
基であり、残りの2個又は1個は−OM(Mはア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又
は有機塩基である) 本発明において、前記[]〜[]の化合物
はスピクリスポール酸(4,5−ジカルボキシ−
4−ペンタデカノリド;[]の場合)(石上裕、
山崎信助、フレグランスジヤーナル)及びそのラ
クトン環の開環によるオープンリング酸(3−ヒ
ドロキシ−1,3,4−テトラデカントリカルボ
ン酸;[]の場合)及びアガリシン酸(2−ヒ
ドロキシ−1,2,3−ノナデカントリカルボン
酸;[]の場合)を出発物質とし、これらのカ
ルボキシル基をアルキルアミンにより、アミドを
導入して多鎖アルキル構造とし、また残余のカル
ボキシル基を各種塩基(アルカリ金属、アルカリ
土金属、アンモニウム及びモルホリンやアルキル
アミンなどの有機塩基)との中和塩として親水基
構造を導入して合成することができる。 なお、通常、培養法によればスピクリスポール
酸(S−酸)は[]の化学構造のものが100%
の選択率で得られ、C10のアルキル基、ラクトン
環及び二つのカルボキシル基をもつとともに、光
学活性を有し、水に不溶の結晶である。はじめ、
培養液中では[]に示した三塩基酸であるが、
加熱によりカルボキシル基の一個が内部エステル
を形成してγ−ラクトン環をもつ二塩基酸(S−
酸)の形で得られる。S−酸に過剰の水酸化ナト
リウム水溶液を加えて加熱した後、塩酸にて中和
し、エチルエーテル可溶物を抽出することにより
オープンリング酸(O−酸)が得られる。また、
担子菌Polyporus officinalisの果体に含まれるア
ガリシン酸(A−酸)も[]の構造が100%の
結晶でC18のアルキル基をもつ三塩基酸である。 本発明において、上記一般式[]〜[]で
表わされる化合物中のカルボキシル基から誘導さ
れる基は少なくとも1個のアルキル鎖を有し、リ
ポソーム形成性の上からアルキル鎖の炭素原子数
の総計が4〜22が好ましく、8〜18が好ましい。
このアルキル鎖は直鎖、あるいは枝分れ鎖のいず
れでもよい。 また上記一般式[]〜[]で表わされる化
合物はカルボキシル基から誘導される基の少なく
とも1個を各種塩基との中和塩の形で有している
のが好ましい。 本発明の多鎖型界面活性剤は、バイオソープに
対してさらに一鎖又は二鎖のアルキル基を化学結
合させ、これによつて生じたバイオソープ誘導体
は大きい親油性を獲得するので、バイオソープ誘
導体の残余のカルボキシル基を各種の塩基で中和
することにより、生成した新規な多鎖型界面活性
剤分子の親油性と親水性のバランスを釣合せてリ
ポソーム形成能を付与することができる。 さらに本発明のより好ましい実施態様を以下に
説明する。 本発明の多鎖型界面活性剤は水中でリポソーム
を形成させるためには油溶性でなければならず、
水に対して乳化または分散液とするような状態、
すなわち当該界面活性剤のHLBとして9〜13の
ものではリポソーム構造を形成せず水中でミセル
を形成するようになつてしまう。しかし、ここで
リポソーム形成のために重要なことは油溶性では
あつても親水性または水に対する膨潤性も必要で
あることである。 このようなリポソーム形成のための化学構造と
するには、S−酸やO−酸の場合本来デシル基を
化学結合しているので、さらにもう一鎖を化学結
合させる時はドデシル基が好ましく、残余の二つ
のカルボキシル基の二つをn−ヘキシルアミンで
中和するのがよい。また、一鎖をデシル基とすれ
ば残余の二つのカルボキシル基はオクチルアミン
塩にしてもよい。これに対して、A−酸に一鎖の
ドデシル基を導入した場合、親水基のカルボキシ
ル基は二つともナトリウム塩とすればよい。つぎ
に、O−酸に対して二鎖のアルキル基を導入する
場合、n−ブチル基を用いる時残余の一つのカル
ボキシル基はブチルアミン塩とする。 なお、これらのバイオソープからリポソーム形
成性の誘導体を得るためにはカルボキシル基の中
和が望ましい。しかし、多鎖型界面活性剤が有機
溶剤や各種の有機化合物に対する溶解性や相溶性
を重視するような用途の場合、中和は必ずしも必
要ではない。この場合、バイオソープに対するア
ルキル基の鎖長は長くても短くてもよく、従つて
メチル基でもよい。 (発明の効果) 本発明の新規な多鎖型界面活性剤はすぐれたリ
ポソーム形成能を有し、生体に馴染み、生分解性
で安全性の高い物質であり、生体用途に好適であ
る。この界面活性剤によれば微小かつ安定(寿命
が長い)で、良好なリポソーム構造を形成するこ
とができる。また、本発明の多鎖型界面活性剤
は、各種の有機溶剤、動植物油、植物精油及び鉱
油など幅広い有機化合物に対して相溶性を示すこ
とから、医薬、農薬及び化粧品用の油剤や軟膏剤
として使用できる。 (実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明
する。 実施例 1 オープンリング酸6.0g(0.01731モル)を500
ml容スリ付ナス形フラスコに入れ、脱水したテト
ラヒドロフラン(THF)200mlを加え、マグネチ
ツクスターラーで撹拌して溶解させた。フラスコ
に(スリ付)滴下漏斗をつなぎ、等モルのオキザ
リルクロリド2.2gにTHF100mlを加えた溶液を
滴下漏斗から3時間かけて室温(約25℃)で滴下
した。滴下終了後、40℃に加熱して約1時間撹拌
を続けた。この後、一旦THFを蒸発させて除き、
残分をベンゼンとヘキサンの混液で洗い、再び
THFを加え、撹拌しながら滴下ロートよりドデ
シルアミン3.21g(0.01731モル)のTHF溶液を
室温で2時間かけてゆつくり滴下した。滴下終了
後、40℃に加温して約1時間撹拌を続けた。反応
生成物はエタノール2とエチルエーテル1の混合
溶媒から再結晶した。白色粉末4.6gを得た。赤
外吸収スペクトルでは、1615と1555cm-1にアミド
の吸収、1720と1755cm-1の二つに割れたカルボキ
シル基の吸収、2908,1460及び1373cm-1に炭化水
素鎖に基づく吸収が見られた。 元素分析の実測値はC(%)67.17(計算値
67.93)、H(%)11.17(10.81)、N(%)2.93(2.7
3)
であつた。旋光度は[α]28 D=−16.8(C=0.803
g/dl,EtOH)であつた。このものは、水に不
溶であり、メタノールとクロロホルムに易溶でベ
ンゼンとアセトンに難溶、ヘキサンに不溶であつ
た。 つぎに、分子内の残余のカルボキシル基のアル
カリによる中和塩を調製したところ、ナトリウム
塩は親水性が大きく、ブチルアミン塩も水溶性で
あるが、ヘキシルアミン塩は油溶性となつた。1
−(N−ドデシルカルバモイル)−3−ヒドロキシ
−3,4−テトラデカンジカルボン酸ジn−ヘキ
シルアミン塩は、油溶性であるが、また僅かに親
水性を示すため水中でリポソーム構造を形成する
ことが予測された。そこで、常法に従つてクロロ
ホルム溶液に水を加え、超音波照射後クロロホル
ムを蒸発させ、ボルテツクスミキサーにより十分
撹拌して半透明の水サスペシヨンを得た。そし
て、電子顕微鏡(酢酸ウラニルにて染色)により
リポソーム(合成二分子膜)が生成したことを認
めた。さらに0.1〜数μmの様々の大きさと形状
を持つ閉鎖小胞を確認した。光子相関法による粒
径測定からは平均1.5μmの大きさであつた。 また、示差走査熱量計(DSC)にてゲル−液
晶相転移温度(Tc)が存在すること及びTcが
52.1℃であることが分つた。 なお、前記の反応操作において、ドデシルアミ
ンの代りにドデシルアルコールを用いてエステル
化させることにより二鎖型誘導体を得、ヘキシル
アミンによる中和塩としてもリポソームを形成し
た。 実施例 2 実施例1と同様にしてオープンリング酸2.2g
(0.0063モル)のTHF溶液に、オキザリルクロリ
ド2.44g(0.019モル)のTHF溶液を4時間かけ
て滴下し、さらにドデシルアミン3.56g(0.019
モル)を滴下した。反応混合物にヘキサンを加え
て沈でんさせた後、エタノール〜ヘキサン系で精
製した。赤外吸収スペクトルでは、実施例1と同
じアミドの吸収の他1730と1750cm-1に二つに割れ
たカルボキシル基の小さい吸収が見られるので分
子中の3個のカルボキシル基のすべてがドデシル
アミンによりアミド化されたわけではないことが
わかる。元素分析による窒素含有量から3個のカ
ルボキシル基のうちの2.4個がアミド化されるこ
とが推定された。カルボキシル基を水酸化ナトリ
ウムで中和後エーテルより再結晶して一ナトリウ
ム塩を得た。実施例1と同様にしてリポソームを
形成することを電子顕微鏡により確認した。 なお、中和塩としないものは、水に不溶である
が、メタノール、エタノール、アセトン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ベンゼン、ヘキサン、ベン
ジルアルコールなど多くの有機溶剤に溶解する。
また、ベルガモツト油などの精油やラノリンなど
に対しても相溶性があることを確認した。従つ
て、化粧品の油剤などとして使用できるが、さら
にアミド基によると思われる皮膚の柔軟化及び加
脂効果が認められた。 実施例 3 アガリシン酸3.5g(0.0084モル)のベンゼン
溶液に、オキザリルクロリド1.07g(0.0084モ
ル)を含むベンゼン溶液を2時間かけてゆつくり
滴下した。45℃にて1時間加温後、ベンゼン不溶
分をろ過して除きドデシルアミン1.56g(0.0084
モル)のベンゼン溶液を1.5時間かけてゆつくり
滴下した。反応後、不溶物を濾液を濃縮し、メタ
ノールから再結晶して精製した。赤外吸収スペク
トルでは、1615と1555cm-1に第二アミド1720cm-1
にカルボキシル基の吸収を認めた。分子中に1個
のアミド基が導入されたことを赤外吸収スペクト
ルと元素分析により確認した。このものの残り二
個のカルボキシ基を水酸化ナトリウムで中和する
ことにより、水に難溶性の二鎖型界面活性剤を得
た。実施例1の末尾と同様の方法でリポソームが
生成したことを確認した。 実施例 4 スピクリスポール酸6.0g(0.0182モル)を500
ml容ナス型フラスコに取り、THF200mlを加えて
溶解させた。65℃に加熱した溶液に、ドデシルア
ミン6.76g(0.036モル)を含むTHF溶液を滴下
漏斗よりゆつくり滴下した。さらに、2時間加熱
した後ヘキサンを加えて反応生成物を単離し、エ
タノールから再結晶した。赤外吸収スペクトルで
は、ラクトン環の吸収が消失していることから、
スピクリスポール酸のラクトン環がアミド化した
ことがわかつた。元素分析により分子中に2個の
アミド基が導入されたことを認めた。また、この
もののエタノール溶液は旋光性を示さず、加熱に
よりラセミ化したことが明らかであつた。
したアルキルアミノ基であり、残りの1個は−
OM(Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム又は有機塩基であり、Y1,Y2及びY3
のうちの1個又は2個はアミド結合したアルキル
アミノ基であり、残りの2個又は1個は−OM
(Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機塩基であり、Z1,Z2及びZ3のうち
の1個又は2個はアミド結合したアルキルアミノ
基であり、残りの2個又は1個は−OM(Mはア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又
は有機塩基である) 本発明において、前記[]〜[]の化合物
はスピクリスポール酸(4,5−ジカルボキシ−
4−ペンタデカノリド;[]の場合)(石上裕、
山崎信助、フレグランスジヤーナル)及びそのラ
クトン環の開環によるオープンリング酸(3−ヒ
ドロキシ−1,3,4−テトラデカントリカルボ
ン酸;[]の場合)及びアガリシン酸(2−ヒ
ドロキシ−1,2,3−ノナデカントリカルボン
酸;[]の場合)を出発物質とし、これらのカ
ルボキシル基をアルキルアミンにより、アミドを
導入して多鎖アルキル構造とし、また残余のカル
ボキシル基を各種塩基(アルカリ金属、アルカリ
土金属、アンモニウム及びモルホリンやアルキル
アミンなどの有機塩基)との中和塩として親水基
構造を導入して合成することができる。 なお、通常、培養法によればスピクリスポール
酸(S−酸)は[]の化学構造のものが100%
の選択率で得られ、C10のアルキル基、ラクトン
環及び二つのカルボキシル基をもつとともに、光
学活性を有し、水に不溶の結晶である。はじめ、
培養液中では[]に示した三塩基酸であるが、
加熱によりカルボキシル基の一個が内部エステル
を形成してγ−ラクトン環をもつ二塩基酸(S−
酸)の形で得られる。S−酸に過剰の水酸化ナト
リウム水溶液を加えて加熱した後、塩酸にて中和
し、エチルエーテル可溶物を抽出することにより
オープンリング酸(O−酸)が得られる。また、
担子菌Polyporus officinalisの果体に含まれるア
ガリシン酸(A−酸)も[]の構造が100%の
結晶でC18のアルキル基をもつ三塩基酸である。 本発明において、上記一般式[]〜[]で
表わされる化合物中のカルボキシル基から誘導さ
れる基は少なくとも1個のアルキル鎖を有し、リ
ポソーム形成性の上からアルキル鎖の炭素原子数
の総計が4〜22が好ましく、8〜18が好ましい。
このアルキル鎖は直鎖、あるいは枝分れ鎖のいず
れでもよい。 また上記一般式[]〜[]で表わされる化
合物はカルボキシル基から誘導される基の少なく
とも1個を各種塩基との中和塩の形で有している
のが好ましい。 本発明の多鎖型界面活性剤は、バイオソープに
対してさらに一鎖又は二鎖のアルキル基を化学結
合させ、これによつて生じたバイオソープ誘導体
は大きい親油性を獲得するので、バイオソープ誘
導体の残余のカルボキシル基を各種の塩基で中和
することにより、生成した新規な多鎖型界面活性
剤分子の親油性と親水性のバランスを釣合せてリ
ポソーム形成能を付与することができる。 さらに本発明のより好ましい実施態様を以下に
説明する。 本発明の多鎖型界面活性剤は水中でリポソーム
を形成させるためには油溶性でなければならず、
水に対して乳化または分散液とするような状態、
すなわち当該界面活性剤のHLBとして9〜13の
ものではリポソーム構造を形成せず水中でミセル
を形成するようになつてしまう。しかし、ここで
リポソーム形成のために重要なことは油溶性では
あつても親水性または水に対する膨潤性も必要で
あることである。 このようなリポソーム形成のための化学構造と
するには、S−酸やO−酸の場合本来デシル基を
化学結合しているので、さらにもう一鎖を化学結
合させる時はドデシル基が好ましく、残余の二つ
のカルボキシル基の二つをn−ヘキシルアミンで
中和するのがよい。また、一鎖をデシル基とすれ
ば残余の二つのカルボキシル基はオクチルアミン
塩にしてもよい。これに対して、A−酸に一鎖の
ドデシル基を導入した場合、親水基のカルボキシ
ル基は二つともナトリウム塩とすればよい。つぎ
に、O−酸に対して二鎖のアルキル基を導入する
場合、n−ブチル基を用いる時残余の一つのカル
ボキシル基はブチルアミン塩とする。 なお、これらのバイオソープからリポソーム形
成性の誘導体を得るためにはカルボキシル基の中
和が望ましい。しかし、多鎖型界面活性剤が有機
溶剤や各種の有機化合物に対する溶解性や相溶性
を重視するような用途の場合、中和は必ずしも必
要ではない。この場合、バイオソープに対するア
ルキル基の鎖長は長くても短くてもよく、従つて
メチル基でもよい。 (発明の効果) 本発明の新規な多鎖型界面活性剤はすぐれたリ
ポソーム形成能を有し、生体に馴染み、生分解性
で安全性の高い物質であり、生体用途に好適であ
る。この界面活性剤によれば微小かつ安定(寿命
が長い)で、良好なリポソーム構造を形成するこ
とができる。また、本発明の多鎖型界面活性剤
は、各種の有機溶剤、動植物油、植物精油及び鉱
油など幅広い有機化合物に対して相溶性を示すこ
とから、医薬、農薬及び化粧品用の油剤や軟膏剤
として使用できる。 (実施例) 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明
する。 実施例 1 オープンリング酸6.0g(0.01731モル)を500
ml容スリ付ナス形フラスコに入れ、脱水したテト
ラヒドロフラン(THF)200mlを加え、マグネチ
ツクスターラーで撹拌して溶解させた。フラスコ
に(スリ付)滴下漏斗をつなぎ、等モルのオキザ
リルクロリド2.2gにTHF100mlを加えた溶液を
滴下漏斗から3時間かけて室温(約25℃)で滴下
した。滴下終了後、40℃に加熱して約1時間撹拌
を続けた。この後、一旦THFを蒸発させて除き、
残分をベンゼンとヘキサンの混液で洗い、再び
THFを加え、撹拌しながら滴下ロートよりドデ
シルアミン3.21g(0.01731モル)のTHF溶液を
室温で2時間かけてゆつくり滴下した。滴下終了
後、40℃に加温して約1時間撹拌を続けた。反応
生成物はエタノール2とエチルエーテル1の混合
溶媒から再結晶した。白色粉末4.6gを得た。赤
外吸収スペクトルでは、1615と1555cm-1にアミド
の吸収、1720と1755cm-1の二つに割れたカルボキ
シル基の吸収、2908,1460及び1373cm-1に炭化水
素鎖に基づく吸収が見られた。 元素分析の実測値はC(%)67.17(計算値
67.93)、H(%)11.17(10.81)、N(%)2.93(2.7
3)
であつた。旋光度は[α]28 D=−16.8(C=0.803
g/dl,EtOH)であつた。このものは、水に不
溶であり、メタノールとクロロホルムに易溶でベ
ンゼンとアセトンに難溶、ヘキサンに不溶であつ
た。 つぎに、分子内の残余のカルボキシル基のアル
カリによる中和塩を調製したところ、ナトリウム
塩は親水性が大きく、ブチルアミン塩も水溶性で
あるが、ヘキシルアミン塩は油溶性となつた。1
−(N−ドデシルカルバモイル)−3−ヒドロキシ
−3,4−テトラデカンジカルボン酸ジn−ヘキ
シルアミン塩は、油溶性であるが、また僅かに親
水性を示すため水中でリポソーム構造を形成する
ことが予測された。そこで、常法に従つてクロロ
ホルム溶液に水を加え、超音波照射後クロロホル
ムを蒸発させ、ボルテツクスミキサーにより十分
撹拌して半透明の水サスペシヨンを得た。そし
て、電子顕微鏡(酢酸ウラニルにて染色)により
リポソーム(合成二分子膜)が生成したことを認
めた。さらに0.1〜数μmの様々の大きさと形状
を持つ閉鎖小胞を確認した。光子相関法による粒
径測定からは平均1.5μmの大きさであつた。 また、示差走査熱量計(DSC)にてゲル−液
晶相転移温度(Tc)が存在すること及びTcが
52.1℃であることが分つた。 なお、前記の反応操作において、ドデシルアミ
ンの代りにドデシルアルコールを用いてエステル
化させることにより二鎖型誘導体を得、ヘキシル
アミンによる中和塩としてもリポソームを形成し
た。 実施例 2 実施例1と同様にしてオープンリング酸2.2g
(0.0063モル)のTHF溶液に、オキザリルクロリ
ド2.44g(0.019モル)のTHF溶液を4時間かけ
て滴下し、さらにドデシルアミン3.56g(0.019
モル)を滴下した。反応混合物にヘキサンを加え
て沈でんさせた後、エタノール〜ヘキサン系で精
製した。赤外吸収スペクトルでは、実施例1と同
じアミドの吸収の他1730と1750cm-1に二つに割れ
たカルボキシル基の小さい吸収が見られるので分
子中の3個のカルボキシル基のすべてがドデシル
アミンによりアミド化されたわけではないことが
わかる。元素分析による窒素含有量から3個のカ
ルボキシル基のうちの2.4個がアミド化されるこ
とが推定された。カルボキシル基を水酸化ナトリ
ウムで中和後エーテルより再結晶して一ナトリウ
ム塩を得た。実施例1と同様にしてリポソームを
形成することを電子顕微鏡により確認した。 なお、中和塩としないものは、水に不溶である
が、メタノール、エタノール、アセトン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ベンゼン、ヘキサン、ベン
ジルアルコールなど多くの有機溶剤に溶解する。
また、ベルガモツト油などの精油やラノリンなど
に対しても相溶性があることを確認した。従つ
て、化粧品の油剤などとして使用できるが、さら
にアミド基によると思われる皮膚の柔軟化及び加
脂効果が認められた。 実施例 3 アガリシン酸3.5g(0.0084モル)のベンゼン
溶液に、オキザリルクロリド1.07g(0.0084モ
ル)を含むベンゼン溶液を2時間かけてゆつくり
滴下した。45℃にて1時間加温後、ベンゼン不溶
分をろ過して除きドデシルアミン1.56g(0.0084
モル)のベンゼン溶液を1.5時間かけてゆつくり
滴下した。反応後、不溶物を濾液を濃縮し、メタ
ノールから再結晶して精製した。赤外吸収スペク
トルでは、1615と1555cm-1に第二アミド1720cm-1
にカルボキシル基の吸収を認めた。分子中に1個
のアミド基が導入されたことを赤外吸収スペクト
ルと元素分析により確認した。このものの残り二
個のカルボキシ基を水酸化ナトリウムで中和する
ことにより、水に難溶性の二鎖型界面活性剤を得
た。実施例1の末尾と同様の方法でリポソームが
生成したことを確認した。 実施例 4 スピクリスポール酸6.0g(0.0182モル)を500
ml容ナス型フラスコに取り、THF200mlを加えて
溶解させた。65℃に加熱した溶液に、ドデシルア
ミン6.76g(0.036モル)を含むTHF溶液を滴下
漏斗よりゆつくり滴下した。さらに、2時間加熱
した後ヘキサンを加えて反応生成物を単離し、エ
タノールから再結晶した。赤外吸収スペクトルで
は、ラクトン環の吸収が消失していることから、
スピクリスポール酸のラクトン環がアミド化した
ことがわかつた。元素分析により分子中に2個の
アミド基が導入されたことを認めた。また、この
もののエタノール溶液は旋光性を示さず、加熱に
よりラセミ化したことが明らかであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記一般式[]、[]及び[]で表わさ
れる化合物から選ばれた少なくとも1種からなる
ことを特徴とする多鎖型界面活性剤。 【式】【式】 【式】 (式中、X1及びX2のうちの1個はアミド結合
したアルキルアミノ基であり、残りの1個は−
OM(Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム又は有機塩基であり、Y1,Y2及びY3
のうちの1個又は2個はアミド結合したアルキル
アミノ基であり、残りの2個又は1個は−OM
(Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム又は有機塩基であり、Z1,Z2及びZ3のうち
の1個又は2個はアミド結合したアルキルアミノ
基であり、残りの2個又は1個は−OM(Mはア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又
は有機塩基である)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18555784A JPS6163626A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | 多鎖型界面活性剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18555784A JPS6163626A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | 多鎖型界面活性剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6163626A JPS6163626A (ja) | 1986-04-01 |
| JPH0556324B2 true JPH0556324B2 (ja) | 1993-08-19 |
Family
ID=16172888
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18555784A Granted JPS6163626A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | 多鎖型界面活性剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6163626A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007181789A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 乳化剤又は可溶化剤 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63104644A (ja) * | 1986-10-21 | 1988-05-10 | Agency Of Ind Science & Technol | リポソ−ム |
| JPS63182029A (ja) * | 1987-01-22 | 1988-07-27 | Agency Of Ind Science & Technol | リポソ−ム |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5829130B2 (ja) * | 1976-04-19 | 1983-06-21 | 株式会社井上ジャパックス研究所 | 粒子を媒体に分散させる方法 |
| JPS58140852A (ja) * | 1982-02-17 | 1983-08-20 | Nec Corp | マイクロプログラム制御装置 |
-
1984
- 1984-09-05 JP JP18555784A patent/JPS6163626A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007181789A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 乳化剤又は可溶化剤 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6163626A (ja) | 1986-04-01 |
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|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |