JPH0559843B2 - - Google Patents

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JPH0559843B2
JPH0559843B2 JP19767185A JP19767185A JPH0559843B2 JP H0559843 B2 JPH0559843 B2 JP H0559843B2 JP 19767185 A JP19767185 A JP 19767185A JP 19767185 A JP19767185 A JP 19767185A JP H0559843 B2 JPH0559843 B2 JP H0559843B2
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slurry
acid
alkali
hectorite
water
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JP19767185A
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Tadahisa Nakazawa
Koichi Usui
Masahide Ogawa
Teiji Sato
Masanori Tanaka
Hitoshi Nakada
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、合成ヘクトライトの製法に関するも
ので、より詳細には、水性分散体としたときの透
明性に優れた合成ヘクトライトの製法に関する。 (従来の技術及び発明の技術的課題) 合成ヘクトライトは、大きな水膨潤性を有して
おり、増粘剤、ゲル化剤としての用途を有してい
る。従来その製造法についても多くの提案がなさ
れている。 例えば、米国特許第3586478号及び第3671190号
明細書には、水可溶性マグネシウム塩、ケイ酸ナ
トリウム、炭酸ナトリウム又は水酸化ナトリウム
及びフツ素イオンとリチウムイオンとの両者を放
出し得る化合物を、一定の比率で混合し、形成さ
れる水性スラリーを水熱処理することにより、合
成ヘクトライトを製造する方法が開示されてい
る。 また、特開昭52−130499号公報には、酸化マグ
ネシウム、水、フツ化水素酸及び水酸化リチウム
を混合し、これにシリカゾルを添加し、加熱混合
してゲルを形成させ、このゲルを水熱処理してヘ
クトライトを合成する方法が記載されている。 更に、特開昭59−21517号公報にはケイ酸ナト
リウムとマグネシウム塩との混合により、両者の
均等混合溶液を形成させた後、両成分をアルカリ
で沈澱させ、副生溶解質を水洗除去した後、一価
或いは二価の陽イオン及びフツ素イオンを添加
し、これを水熱反応に付すことによつて、ヘクト
ライト型鉱物を合成することが記載されている。 しかしながら、これらの合成方法は一般に多量
のアルカリ剤を必要とするか或いは反応操作を複
数段にわたつて行わなければならない等、製造コ
ストの点で未だ十分満足し得ないものであると共
に、得られる合成ヘクトライト自体、十分な増粘
効果が得られる迄に著しく長い時間を必要とし、
増粘剤、ゲル化剤としての特性においても未だ十
分満足し得るものではなかつた。 本発明者等は、先に、酸性白土等の天然の粘土
鉱物を一定の条件下で酸処理して得られる活性ア
ルミノケイ酸を、ヘクトライト合成用のシリカ原
料として使用すると、著しく温和な反応条件でし
かも簡単な操作で合成ヘクトライトが得られ、し
かも得られる合成ヘクトライトはシリカ分の一部
がアルミナ分に置換された化学組成を有すること
にも関連して、特異なX−線回折特性を示すと共
に、優れた水膨潤性と増粘速度とを示すという事
実を見出した。 しかしながら、この方法により得られた合成ヘ
クトライトは水性分散体としたとき幾分濁つた外
観を呈し、透明性が要求される用途には未だ十分
満足し得るものではなかつた。 (発明の骨子及び目的) 本発明者等は、上述しな粘土鉱物の酸処理に先
立つて粘土鉱物をアルカリ処理すると該粘土鉱物
中のクリストバライトを選択的にケイ酸アルカリ
に転化し得ること、及びこのアルカリ処理粘土を
酸処理し、このものを原料としてヘクトライトの
合成を行うと、水分散体の状態で透明性に優れた
合成ヘクトライトが得られることを見出した。 即ち、本発明の目的は、天然産粘土鉱物をシリ
カ原料として、水性分散体の状態での透明性に優
れた合成ヘクトライトの製造方法を提供するにあ
る。 本発明の他の目的は、透明性、水膨潤性及び増
粘速度に優れた合成ヘクトライトの製法を提供す
るにある。 本発明の更に他の目的は、ヘクトライトへの水
熱合成反応が、実質上化学量論的量で、しかも比
較的温和な反応条件と少ない工程数とで得られる
合成ヘクトライトの製法を提供するにある。 本発明の更に他の目的は、合成ヘクトライトの
製造が、均斉な粒度のものとして、しかも優れた
過性や水洗性等をもつて容易に行われる方法を
提供するにある。 (発明の構成) 本発明によれば、不純物としてクリストバライ
トを含むスメクタイト型粘土鉱物を、クリストバ
ライトの結晶構造が実質上消失する条件でアルカ
リ処理し、生成するケイ酸アルカリを分離した状
態で或いは生成ケイ酸アルカリを含んだ状態で、
アルカリ処理粘土を、面指数〔001〕のX−線回
折ピークが実質的に消失し且つ生成物のAl2O3
SiO2のモル比が1:11乃至1:330の範囲となる
条件下に酸処理して活性アルミノケイ酸を製造
し、 (a) 該活性アルミノケイ酸、 (b) マグネシウム成分、及び (c) アルカリ金属イオン及びフツ素イオンを放出
し得る少なくとも1種の化合物乃至は化合物の
組合せ をヘクトライト生成物組成比において水熱処理す
ることを特徴とする合成ヘクトライトの製法が提
供される。 (発明の特徴及び作用効果) 本発明者等は、天然産粘土鉱物をシリカ原料と
して合成したヘクトライトが水性分散体の状態で
濁つた外観を呈し、透明性に欠ける原因を追求し
た結果、この濁りの原因となるのは、スメクタイ
ト構造中に不純物として不可避的に含有されるク
リストバライトによるものであることが判つた。 天然産粘土鉱物中には、スメクタイトの他に、
石英、長石、クリストバライト等の不純物が含有
されており、これらの不純物の内、石英、長石等
の不純物はスメクタイトと比重が異なるため、水
簸等の手段で容易に分離されるが、クリストバラ
イトはスメクタイトの比重に近接した比重を有
し、更にスメクタイトと混晶の形で存在するもの
もあるため、通常の物理的手段によつては分離す
ることが困難である。また、クリストバライトは
鉱酸に対しても安定であり、ヘクトライト生成用
の他の成分との反応性にも乏しいため、これが合
成ヘクトライト中に残留するのが、濁り発生の原
因となるのである。 本発明は、クリストバライトはアルカリと比較
的容易に反応してケイ酸アルカリとなり、一方ス
メクタイトはこのアリカリ処理条件では比較的安
定であるという性質を利用し、粘土鉱物の酸処理
に先立つて、粘土鉱物をアリカリ処理し、クリス
トバライトをケイ酸アルカリに転化することによ
り、合成ヘクトライトの濁りの原因物質であるク
リストバライトを除去することに成功したもので
ある。 本発明による合成ヘクトライトは、透明性に優
れていると共に、粘土鉱物の酸処理物をシリカ原
料として合成されていることにも関連して、従来
の合成法の製品には認められない優れた水膨潤性
及び増粘速度を有している。 (発明の好適実施態様) 本発明において、粘土鉱物としては、スメクタ
イト族粘土鉱物、例えば酸性白土、ベントナイ
ト、サブベントナイト、フラースアース等の所謂
モンモリロナイト族粘土鉱物や、バイデライト、
サポナイト、ノントロナイト等の1種又は2種以
上の組合せが好適に使用される。これらの粘土鉱
物は、純粋な形で産出することは希であり、石
英、長石、クリストバライト等の不純物と共に産
出する。長石、石英等の不純物は、水酸、分級等
の物理的手段で分離除去できる。 粘土鉱物中に含有されるクリストバライトの量
は、粘土の種類、産出鉱床等によつてもかなり相
違するが、一般的に言つて2乃至40重量%の範囲
であり、本発明によれば、粘土鉱物をアルカリ処
理することにより、含有されるクリストバライト
をケイ酸アルカリに転化する。 用いるアルカリの量は、クリストバライトの結
晶構造が実質上完全に消失させ得るような量であ
り、具体的にはクリストバライトSiO2を基準に
して、0.2乃至2モル倍、特に0.5乃至1モル倍の
アルカリ(アルカリ金属酸化物基準)を用いれば
よい。 アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムのような水酸化アルカリ、炭酸ナトリウ
ムのような炭酸アルカリ塩或いはこれらの混合物
が使用される。 アルカリ処理は、水の存在下に湿式乃至は乾式
で行うことができ、前者の場合には、アルカリ溶
液と粘土鉱物とを撹拌下に接触させる。また、後
者の場合には、粘土鉱物中に含有される水分を利
用して、粘土鉱物にアルカリ又はアルカリ溶液を
添加し、この組成物を混練することによりアルカ
リ処理を行う。処理温度は、室温でも進行する
が、反応を促進するために、60乃至160℃の温度
に加熱することが一般に望ましい。 クリストバライトとアルカリとの反応によりケ
イ酸アルカリが生成するが、このケイ酸アルカリ
は精製スメクタイトから分離してもよいし、また
分離することなくそのまま酸処理に供してもよ
い。というのは、生成したケイ酸ソーダは酸での
中和により、易反応性の無定形シリカとなり、こ
のものはヘクトライトの合成に有効に利用される
からである。 次いで、アルカリ処理粘土は、面指数〔001〕
のX−線回折ピークが実質的に消失し、且つ生成
物のAl2O3:SiO2のモル比が1:11乃至1:330
の範囲となる条件下に酸処理し、得られる活性ア
ルミノケイ酸をシリカ原料として使用する。この
活性アルミノケイ酸等は、ヘクトライトの合成に
当つて、他のケイ酸質原料には認められない幾つ
かの特徴を有している。先ず、この活性アルミノ
ケイ酸は、著しく比表面積の大きい、一般に
BET比表面積が50乃至300m2/gの範囲にある非
晶質アルミノケイ酸ゲルであり、反応性に際立つ
て優れているという利点を有している。しかも、
活性アルミノケイ酸は、通常のゲル状シリカとは
全く異なり、微細構造の層状ケイ酸塩の合成に適
した微細構造を有している。粘土鉱物は一般に、
SiO4の四面体層とAlO6等の八面体層とが層状に
結合した二層或いは三層構造を基体とし、これら
基本構造が更に積層された多層構造を成してい
る。これらの粘土鉱物を酸処理すると、AlO6
八面体層は酸との反応により可溶性塩として抽出
され、その結晶構造は実質上破壊されるが、
SiO2の四面体層は未だ微細な層上構造の形で残
存し、これが活性アルミノケイ酸の本体をなして
いる。更にSiO4の四面体層にはAlO4が一部置換
した形で、或いは四面体層にアルミナ八面体層が
結合した形で存在し、従つて、酸処理により生成
する微細層状構造物には前述した量比でアルミナ
分が含有されている。 一方、ヘクトライトは、既に述べた通り、
MgO6の八面体層を2つのSiO4の四面体層でサン
ドイツチされた三層構造を主体とするものである
が、これらはSiO4四面体層とMgO6或いはAlO6
の八面体層とが層状に結合しているという点では
共通であり、更にSiO4四面体層を有するという
点では、原料粘土とも構造を共通にしている。 本発明においては、活性アルミノケイ酸を原料
とすることにより、微細層状構造を保ちつつヘク
トライトへの組替えが容易に行われ、しかも所定
のアルミナ分の導入が行われるものと思われる。 粘土鉱物の面指数〔001〕のX−線回折ピーク
は層状結晶のC軸方向への積重ねの程度を示すも
のであり、この回折ピークが消失していること
は、基本単位層以下のレベル迄結晶の破壊が生じ
ていることを意味する。Al2O3:SiO2のモル比が
1:11乃至1:330の範囲内にあることも、合成
ヘクトライトに後述する化学組成及び積層不整構
造を与える上で重要である。 上述した制限を除けば、酸処理条件は、それ自
体公知の条件に準ずることができる。例えば、酸
としては、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類や、ベン
ゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、酢酸等の
有機酸が使用されるが、硫酸等の鉱酸の使用が一
般的である。粘土鉱物と酸との接触方式も任意の
ものであつてもよく、例えば粘土と酸とをスラリ
ー状態で接触させるスラリー活性法、粒状化した
粘土と酸とを固−液接触させる粒状活性法、粘土
と酸との混合物を乾式(粒状物内)で反応させ、
次いで副生塩類を抽出する乾式活性法等を採用し
得る。酸の使用量は、酸処理条件によつても相違
するが、生成物中のAl2O3:SiO2のモル比が前述
した範囲となり、且つ粘土鉱物中のFe2O3
MgO或いはアルカリ金属分等の他の塩基性成分
が実質上除去されるものであればよい。例えば、
乾式活性法では、粘土鉱物中の塩基性成分に対し
て0.3乃至1.5当量、特に0.6乃至1.2当量の酸又は
酸水溶液を用いて、酸処理を行う。反応条件は、
60乃至300℃の温度及び10乃至600分間の時間か
ら、前述した要件が満されるように定める。反応
生成物からの可溶性塩基成分の抽出は、それらの
加水分解が防止されるように、PH1以下の水性媒
体中で行う。 粘土の酸処理物の粒度は可及的に微細であるこ
とが望ましく、5μ以下の粒度のものが全体の20
重量%以上、特に30重量%以上で、粒度20μより
も大きいものが全体の30重量%よりも小、特に10
重量%よりも小となるように粒度調整して反応に
用いるのがよい。 本発明によれば、(a)このようなして得られた活
性アルミノケイ酸、(b)マグネシアシウム成分、及
び(c)アルカリ金属イオン及びフツ素イオンを放出
し得る少なくとも1種の化合物乃至は化合物の組
合せを、ヘクトライト生成組成比において水熱処
理に付する。 マグネシア原料としては、マグネシウムの酸化
物、水酸化物または反応条件下に前記酸化物乃至
水酸化物を形成し得る化合物を使用し得る。この
ような化合物としては、マグネシウムの炭酸塩や
アルコキシド等を挙げることができる。種々のマ
グネシウム塩をその場でマグネシウム水酸化物に
分解させて反応に供することができるが、品質の
よいフイロケイ酸マグネシウム塩を製造するに
は、種々の水溶性塩類の反応系への混入は可及的
に避けるべきである。マグネシウムの酸化物、水
酸化物が好適な原料である。 アルカリ金属イオン及びフツ素をイオンを放出
し得る少なくとも1種の化合物乃至は化合物の組
合せとしては、フツ化リチウム、フツ化ナトリウ
ム、ヘキサフルオロケイ酸リチウム、ヘキサフル
オロケイ酸ナトリウムのように、単独で前記イオ
ンを放出し得る化合物と他に、フツ化水素酸、フ
ルオロケイ酸のようなフツ素含有酸と、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸
ナトリウム等との組合せが挙げられる。勿論、複
数種の組合せを任意に使用し得ることは当然であ
る。 上記(a)、(b)及び(c)成分の使用比率はヘクトライ
トの化学組成となるように定める。本発明によれ
ば、各原料を化学量論的量で用いて合成ヘクトラ
イトを容易に得られるのが顕著な特徴である。反
応混合物のPHは一般に8乃至11、特に8.5乃至10
の範囲内にあることが望ましい。PHの調節は、必
要に応じアルカリ金属の水酸化物或いは炭酸塩を
反応系に添加することにより行われる。 水熱反応は一般に水性スラリーの状態で行う
が、固形分濃度を1乃至30重量%、特に5乃至15
重量%と範囲とすることが操作性の点で有利であ
る。水熱処理は、上記原料をオートクレーブに仕
込み、加熱することにより行われる。反応条件
は、一般に110乃至200℃の温度で0.5乃至10時間
の処理で十分である。この際、反応系の応力は
0.5乃至15.5Kg/cm2ゲージに維持される。 本発明によれば、一段の反応(水熱処理)で目
的とするヘクトライトが容易に得られ、しかもそ
の合成条件は従来法に比し、比較的温和な条件で
よいことも一つの利点である。しかも得られるヘ
クトライトは、得られたスラリー乃至は過ケー
キの状態では勿論のこと、水洗した状態でも実質
上非膨潤状態であり、これを乾燥することによつ
て、膨潤性及び増粘速度に優れた合成ヘクトライ
トとなるという全く意外な事実が見出された。し
かも、この生成したばかりのヘクトライトは、
過性に優れ、水洗等の精製操作も至つて容易に行
われるという利点がある。 本発明による合成ヘクトライトは、理想的に、
下記式 (M′x+z)MxMg3-xSi4-zAlzO10(OH)2-yFy
……(1) 式中、M及びM′の各々は、リチウム及び/又
はナトリウム等のアルカリ金属であり、xは0.1
乃至1、特に0.2乃至0.8の数であり、yは0乃至
2、特に0.8乃至1.8の数であり、zは0.02乃至
0.6、特に0.04乃至0.2の数である、 で表わされる化学組成を有する。上記式から明ら
かな通り、本発明による合成ヘクトライトは、シ
リカ成分の一部がアルミナ成分で置換されている
ことが化学組成上の顕著な特徴である。即ち、こ
の合成ヘクトライトにおいては、SiO4四面体層
の骨格の一部がAlO4で置換されていることによ
る価数の不足を補うために、基本層単位間に従来
のヘクトライトよりも過剰のアルカリ金属成分
(M′z)が存在する。層間のこの過剰のアルカリ
金属成分の存在により、本発明の合成ヘクトライ
トは、顕著に優れた水膨潤性と著しく増大した増
粘速度とを示すものと解される。 本発明による合成ヘクトライトにおいて、
MgO6八面体層中に置換されるアルカリ金属分M
はリチウム分であることが望ましく、一方基本層
単位間に存在するアルカリ金属分M′は、水配位
性の点でナトリウム分であることが望ましい。ア
ルミナ成分はシリカ四面体層を置換する形で存在
することが重要であるが、その一部はマグネシア
八面体層を置換する形で存在していてもよい。 本発明による合成ヘクトライトは、前述した層
状構造に特有のX−線回折像を有する。添付図面
第1図は、本発明による合成ヘクトライトはCu
−Kα線によるX−線回折スペクトルを示す。こ
の第1図から、本発明による合成ヘクトライト
は、面間隔4.5〜4.6Å(〔020〕面、〔110〕面に対
応)、2.5〜2.6Å(〔200〕面に対応)、及び1.5〜
1.6Å(〔060〕面に対応)に夫々回折ピークを有
することが明らかであり、これは天然のトリオク
タヘドラル型層状粘土鉱物に共通のX−線回折ピ
ークである。 本発明による合成ヘクトライトにおいては、前
述した各層は平行には重なつているが、各層の相
対的位置には、一定の特有の不規則性が認められ
る。添付図面第2図は、第1図のX−線回折スペ
クトルにおけるd=4.5Å附近の回折ピークを拡
大した線図である。この第2図から、このピーク
は狭角側(2θの小さい側)では立上りが比較的急
で、広角側(2θの大きい側)では傾斜のゆるやか
な非対象のピークを示す。層の積み重ねが規則的
な構造では、このピークが対称的であり、上述し
た非対称ピークは各層の相対的位置には或る不規
則性が存在していることを示す。 本明細書において、合成ヘクトライトの積層不
整指数(Is)は、次のように定義される。即ち、
後述する実施例記載の方法で、第2図に示すよう
なX−線回折チヤートを得る。このd=4.5〜4.6
Åのピークについて、ピークの狭角側最大傾斜ピ
ーク接線aと広角側最大傾斜ピーク接線bを引
き、接線aと接線bの交点から垂線eを引く。次
いで接線aと垂線cとの角度θ1、接線bと垂線c
との角度θ2を求める。積層不整指数(Is)は Is=tanθ2/tanθ1 ……(2) の値として求める。この指数(Is)は、ピークが
完全対称な場合は1.0であり、非対称の程度が大
きくなる程大きな値となる。 本発明による合成層状フイロケイ酸マグネシウ
ムは、この積層不整指数(Is)が2.4以上であると
いう新規な積層不規則構造を有する。このような
積層不規則構造も、水膨潤性の増大及び増粘速度
の増大に顕著な作用効果を示すものと思われる。 この合成ヘクトライトは、天然産粘土鉱物をシ
リカ源として合成されていながら、水性分散体と
したときの透明性に顕著に優れているという特徴
を有する。粘土水性分散体の透明性は、1%の固
形分濃度の分散液についてポイツク積分球式濁度
計による濁度(標準カオリン濁度液の対応濁度)
で評価できる。未アルカリ処理粘土を原料とする
合成ヘクトライトは一般に100乃至1000ppmの濁
度を示すのに対し、本発明による合成ヘクトライ
トでは、この濁度が30ppm以下に抑制されてい
る。 本発明による合成ヘクトライトは、一般に、
JIS K0069化学品のフルイ残分試験方法(乾式方
法)で100メツシユ通過残10%以下、55メツシユ
通過残5%以下の粒子として得られる。また、こ
の粉末は、一般に0.4乃至0.8g/mlの嵩密度を有
し、合成法で得られることに関連して、不純物の
含有量は少なく、ハンター白色度は一般に80%以
上、特に90%以上である。 本発明を次の例で説明する。 試験方法 本明細書における各項目の試験方法は下記によ
つた。 1 X線回折 本実施例においては、理学電機(株)製X線回折
装置(X線発生装置4036A1、ゴニオメーター
2125D1、計数装置5071)を用いた。 回折条件は下記のとおりである。 ターゲツト Cu フイルター Ni 検出器 SC 電 圧 35kVP 電 流 15mA カウント・フルスケール 8000c/s 時定数 1sec 走査速度 2°/min チヤート速度 2cm/min 放射角 1° スリツト巾 0.3mm 照 角 6° 2 積層不整指数(Is)測定方法 a X線回折の条件 ターゲツト Cu フイルター Ni 検出器 SC 電 圧 40kVP 電 流 20mA カウント・フルスケール 4000c/s 時定数 2sec 走査速度 0.5°/min チヤート速度 0.5cm/min 放射角 1° スリツト巾 0.15mm 照 角 6° 測定回折角範囲 17°〜22°(2θ) なお本実施例においては、上記条件に限定
されるものではなく、ベースラインよりのピ
ーク高さを2〜5cmの範囲になるように電
圧、電流等の条件を設定すればよい。 b 積層不整指数(Is)算出方法 上記X線回折によつて得られた回折角
(2θ)19.5°〜19.7°のピークの狭角側と広角側
でそれぞれ勾配の絶対値が最大になるように
ピーク接線(a、b)を引く。つぎに狭角側
ピーク接線aと広角側ピーク接線bの交点よ
り垂線cを下ろし、接線aと垂線cのなす角
θ1及び接線bと垂線cのなす角θ2を求める。 次式により積層不整指数(Is)を求める。 Is=tanθ2/tanθ1 3 透明性測定方法 試料1gを脱イオン水99gを入れた200mlガ
ラス製規格瓶にとり、数回激しく振り混ぜ、更
にペイントシエーカー(レツド デビル社製)
にて15分間振盪させた後、室温にて放置する。
その後時々振り混ぜ、室温にて24時間放置し、
次の条件で透明性(標準カオリン濁度液濃度
PPM)を測定する。 濁度計:日本精密光学工業製 ポイツタ積分球式濁度計SEP−PL型 測定条件:セル液層−30mm 標準液−蒸留水 反射板−白板 試料濁度濃度−0〜100ppm(100ppm以上の
ものについては100ppm以下に希釈し希釈倍
数を乗ずる) 透明性表示単位:標準カオリン濁度液濃度
(ppm)として表示 4 粘度測定方法 試料4gを脱イオン196gを入れた250mlガラ
ス製規格瓶にとり、数回激しく振り混ぜ、更に
ペイントシエーカー(レツド デビル社製)に
て15分間振盪させた後、室温にて放置する。そ
の後時々振りまぜ所定日数後の粘度を次の条件
で測定する。 粘度計:東京計器製B型粘度計(BHタイプ) 使用ローター:No.2 回転数:20回転 測定温度:20℃ 実施例 1 新潟県新発田市小戸産・酸性白土(水分約35
%、クリストバライト約20%を含む)4Kgに水4
を加えて、ワーリングブレンダーを用いて5分
間解砕した。解砕スラリーに水を加えてよくかき
まぜ10とし、透明な容器に入れ、石や異物等を
沈降させ、上部の均質なスラリーをサイフオンで
別の容器に移し異物を取り除いた。この操作を5
回くり返し、均質なスラリー5を得た。このス
ラリーをステンレス容器に移し49%水酸化ナトリ
ウム溶液1.07Kgを加え、95℃で5時間加熱し、ケ
イ酸ナトリウムと酸性白土を含むスラリーを得
た。このスラリーをガラスビーカーに移し、98%
濃硫酸2.7Kgを加え、95℃の温度でかきまぜなが
ら10時間酸処理を行なつた。過により酸可溶性
成分を分離し、さらに水洗しケーキを得た。得ら
れたケーキをガラスビーカーにとり水を加えて5
のスラリーとして再分散させた。このスラリー
に再び98%濃硫酸2Kgを加え、95℃の温度でかき
まぜながら10時間酸処理を行なつた。過により
酸可溶性成分を分離し、硫酸イオンが認められな
くなるまで水洗しケーキを得た。得られたケーキ
の一部を乾燥し、X線回折にて分析したところ、
非晶質シリカであり、クリストバライト、石英等
の不純物は認められなかつた。このケーキに脱イ
オン水を加えてワーリングブレンダーで10分間解
砕し、SiO2分6.51%の活性アルミノケイ酸スラリ
ーを得た。(第一工程) つぎに得られた活性アルミノケイ酸スラリー
230g(SiO2分:15g)と水酸化マグネシウム
(試薬一級)15.2g、水酸化ナトリウム(試薬一
級)0.96g、水酸化リチウム(試薬一級)0.83
g、フツ化水素酸(試薬一級)4.1g、水400gを
ワーリングブレンダーにとり10分間混合し、均一
なスラリーを得た。このスラリーを1のオート
クレーブ容器にとり、500回転/分の撹拌条件下
で190℃で5時間水熱合成反応を行なつた。冷却
後反応物をとりだし、過により水を分離したの
ち、130℃で乾燥した。乾燥品をボールミルで粉
砕し、白色粉末を得た。(第2工程) 本品をX線回折にて分析したところ、目的のヘ
クトライト型結晶構造を有する合成ヘクトライト
であつた。また本品の1%スラリーは透明性を有
するスラリーであつた。 本品の積層不整指数、1%スラリーの透明性
(濁度)、2%スラリーの粘度を第1表に示した。 実施例 2 実施例1の第一工程にて得た活性アルミノケイ
酸スラリー230g(SiO2分:15g)、水酸化マグ
ネシウム(試薬一級)15.2g、水酸化リチウム
(試薬一級)1.65g、フツ化水素酸(試薬一級)
4.1g、水400gをワーリングブレンダーにとり、
10分間混合し、均一なスラリーを得た。このスラ
リーを1のオートクレーブ容器にとり、500回
転/分の撹拌条件下で175℃で5時間水熱合成反
応を行なつた。冷却後反応物をとりだし、過に
より水を分離したのち、130℃で乾燥した。乾燥
品をボールミルで粉砕し、白色粉末を得た(第2
工程)。 本品をX線回折にて分析したところ目的のヘク
トライト型結晶構造を有する合成ヘクトライトで
あつた。また本品の1%スラリーは透明性を有す
るスラリーであつた。 本品の積層不整指数、1%スラリーの透明性
(濁度)、2%スラリーの粘度を表1に示した。 実施例 3 新潟県三川村産・ペントナイト(水分約50%、
異物として石英、クリストバライトを含む)2Kg
に水4を加えて、ワーリングブレンダーを用い
て5分間粉砕した。解砕スラリーに水を加えてよ
くかきまぜ20とし、透明な容器に入れ、上部の
均質なスラリーをサイフオンで別の容器に移し異
物を取り除いた。この操作を5回くり返し均質な
スラリー10を得た。このスラリーをステンレス
容器に移し、49%水酸化ナトリウム溶液100gを
加え、95℃で5時間加熱し、アルカリ処理ベント
ナイトスラリーを得た。このスラリーのアルカリ
可溶性成分を過にて分離し、ケーキを得た。こ
のケーシを水に加えて5のスラリーとして再分
散させた。次にこのスラリーに98%濃硫酸2Kgを
加え、95℃の温度でかきまぜながら10時間酸処理
を行なつた。過により酸可溶性成分を分離し、
さらに水洗しケーキを得た。得られたケーキをガ
ラスビーカーにとり水を加えて5のスラリーと
して再分散させた。このスラリーに再び98%濃硫
酸1Kgを加え、95℃の温度でかきまぜながら10時
間酸処理を行なつた。過により酸可溶性成分を
分離し、硫酸イオンが認められなくなるまで水洗
しケーキを得た。得られたケーキの一部を乾燥
し、X線回折にて分析したところ、非晶質であ
り、クリストバライト、石英等の不純物は認めら
れなかつた。このケーキに脱イオン水を加えてワ
ーリングブレンダーで10分間解砕し、SiO2分4.36
%の活性アルミノケイ酸スラリーを得た。(第一
工程) つぎに得られたスラリー344g(SiO2分:15
g)、水酸化マグネシウム(試薬一級)15.2g、
水酸化ナトリウム(試薬一級)0.96g、水酸化リ
チウム(試薬一級)0.83g、フツ化水素酸(試薬
一級)4.1g、水300gをワーリングブレンダーに
とり10分間混合し、均一なスラリーを得た。この
スラリーを1のオートクレーブ容器にとり、
500回転/分の撹拌条件下で190℃で5時間水熱合
成反応を行なつた。冷却後反応物をとりだし、
過により水を分離したのち、130℃で乾燥した。
乾燥品をボールミルで粉砕し、白色粉末を得た
(第2工程) 本品をX線回折にて分析したところ目的のヘク
トライト型結晶構造を有する合成ヘクトライトで
あつた。また本品の1%スラリーは透明性を有す
るスラリーであつた。 本品の積層不整指数、1%スラリーの透明性
(濁度)、2%スラリーの粘度を第1表に示した。 比較例 1 新潟県新発田市小戸産・酸性白土を粗砕したも
の(水分32.4%)740gに25%硫酸3Kgを加え、
95℃で10時間加熱し、一度過することにより処
理液を除去したのち、再び25%硫酸3Kgを加え、
95℃で10時間加熱し、酸処理を行なつた。過に
より水洗し、ケーキを得た。該ケーキの少量を
110℃で乾燥し、粉砕し、定量分析するとSiO2
は91.5%(110℃乾燥物基準)であつた。得られ
たケーキをポツトミルに入れ、水を加えて朝鮮ボ
ールとともに湿式粉砕し、SiO2分を15%含むス
ラリーを得た。(第1工程) つぎに得られたスラリー200g(SiO2分:30
g)と水酸化マグネシウム(試薬一級)20.3g、
水酸化リチウム(試薬一級)1.65g、フツ化水素
酸(試薬一級)8.2g、水400gをワーリングブレ
ンダーにとり10分間混合し、均一なスラリーを得
た。このスラリーを1のオートクレーブ容器に
とり、500回転/分の撹拌条件下で190℃で5時間
水熱合成反応を行なつた。冷却後反応物をとりだ
し、過により水を分離したのち、130℃で乾燥
した。乾燥品をボールミルで粉砕し、白色粉末を
得た。(第2工程) 本品をX線回折にて分析したところ、目的のヘ
クトライト型結晶構造を有する合成ヘクトライト
であつが、本品の1%スラリーは乳白色の半透明
なスラリーであつた。 本品の積層不整指数、1%スラリーの透明性
(濁度)、2%スラリーの粘度を表1に示した。 比較例 2 1のビーカーに水300mlを入れ、3号ケイ酸
ナトリウム(SiO2分:25%、Na2O分:7%)
139gを溶解し、塩酸(試薬一級:35%)35gを
加えて酸性シリカ溶液を得た。これに塩化マグネ
シウム(試薬一級:MgCl2・6H2O)68gを水200
mlに溶解した溶液を加えて混合液とした。この混
合液をアンモニア水(試薬一級:28%)250ml中
へかきまぜながら注加し、白色のスラリーを得
た。このスラリーを過により水洗し、過ケー
キを得た。 このケーキを1のオートクレーブ容器に移
し、水100g、水酸化リチウム(試薬一級:
LiOH・H2O)2.5g、水酸化ナトリウム(試薬一
級)2.5g、フツ化水素酸(試薬一級:46%)5.4
gを加えて、500回転/分の撹拌条件下で200℃で
5時間水熱合成反応を行なつた。冷却後過によ
り水を分離したのち、130℃で乾燥した。乾燥品
をボールミルで粉砕し、白色粉末を得た。 本品をX線回折にて分析したところ、ヘクトラ
イト型結晶構造を有する合成ヘクトライトを得
た。 本品の積層不整指数、1%スラリーの透明性
(濁度)、2%スラリーの粘度を表1に示した。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例1による合成ヘクトライ
トのCu−Kα線によるX−線回折スペクトルであ
る。第2図は第1図のX−線回折スペクトルにお
けるd=4.5Å附近の回折ピークを拡大した線図
であり、積層不整指数(Is)算出のためのθ1,θ2
の求め方を図示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 不純物としてクリストバライトを含むスメク
    タイト型粘土鉱物を、クリストバライトの結晶構
    造が実質上消失する条件でアルカリ処理し、生成
    するケイ酸アルカリを分離した状態で或いは生成
    ケイ酸アルカリを含んだ状態で、アルカリ処理粘
    土を、面指数〔001〕のX−線回折ピークが実質
    的に消失し且つ生成物のAl2O3:SiO2のモル比が
    1:11乃至1:330の範囲となる条件下に酸処理
    して活性アルミノケイ酸を製造し、 (a) 該活性アルミノケイ酸、 (b) マグネシア成分、及び (c) アルカリ金属イオン及びフツ素イオンを放出
    し得る少なくとも1種の化合物乃至は化合物の
    組合せ をヘクトライト生成組成比において水熱処理する
    ことを特徴とする合成ヘクトライトの製法。
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