JPH0559922B2 - - Google Patents
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- JPH0559922B2 JPH0559922B2 JP11808984A JP11808984A JPH0559922B2 JP H0559922 B2 JPH0559922 B2 JP H0559922B2 JP 11808984 A JP11808984 A JP 11808984A JP 11808984 A JP11808984 A JP 11808984A JP H0559922 B2 JPH0559922 B2 JP H0559922B2
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Description
〔本発明の属する技術分野〕
本発明は、高い剛性、優れた耐クリーブ特性、
優れた耐衝撃性及び大きな結晶転移速度などの優
れた性質を兼備し、これら性質の優れた成形品と
くにはパイプ構造状の成形品として優れた改善性
質を示すポリ1−ブテン樹脂に関する。 〔従来技術及び解決すべき技術課題〕 従来より給水・給湯用配管材料としては亜鉛鍍
金鋼管、銅管あるいは鉛管などの金属管が使用さ
れているが、鋼管の場合は錆による赤水あるいは
黒水の発生、銅管の場合は電蝕によるピンホール
の発生あるいは青水の発生などの欠点があり、新
しい配管材料が求められている。すでに一部では
錆、電蝕によるピンホールが発生しないポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリー1−ブテン等の合
成樹脂管が使用されつつある。 このような合成樹脂製のパイプ構造の成形物の
中でも、ポリ1−ブテン樹脂を用いた成形物は、
耐圧強度、高温での内圧クリーブ耐久性、高・低
温特性、耐摩耗性等に優れ、可撓性にもすぐれる
ことから給水・給湯管用として最も好適な樹脂の
一つである。 しかしながら、ポリ1−ブテン樹脂の成形物と
くにはパイプ構造の成形物としての用途には、剛
性、クリープ特性、衝撃強度等の機械的強度の一
層の向上が望まれている。 更に、ポリ1−ブテン樹脂は、その溶融状態か
ら固化すると初めて準安定な型(正方晶系変
態)をとり、続いて数日間に渡つてゆつくりと安
定な型(六方晶系変態)に結晶転移をすること
がしられており、型の状態では成形品が柔らか
いのでその間に輸送等により変形を受けたまま
型に結晶転移をすると変形が残留し、製品として
価値がなくなるので、型の状態に結晶転移が終
了する迄の間は、成形品の取扱いにトラブルがあ
り、不都合な変形の残留が発生するのを回避する
のに苦慮しているのが実情である。 ポリ1−ブテン樹脂における上記結晶転移速度
が小さすぎるトラブルを克服しようとする提案も
なされており、成形方法に工夫を加えて結晶転移
に要する時間を短縮しようとする試み(たとえ
ば、特開昭47−42−92号)、或は添加剤の添加に
よつて上記トラブルを克服しようとする試み(た
とえば、特開昭57−36140号、特開昭57−92038
号)などが提案されたが、いづれも一長一短があ
り、工業的に満足し得る改善を達成することはで
きなかつた。 本発明者等は、上述のような付加的な手段や添
加剤による従来の試みとは異なつて、ポリ1−ブ
テン樹脂それ自体として、高い剛性、優れた耐ク
リーブ特性、優れた耐衝撃性などの諸性質を兼備
し、加えて結晶転移速度もより大きなポリ1−ブ
テン樹脂を提供すべく研究を行つてきた。 〔技術課題の解決手段及び本発明の目的〕 その結果、従来提供されたことのない下記の(i)
〜(iii)の要件 (i) デカリン中、135℃で測定した極限粘度〔η〕
が1.5〜4.0dl/g、 (ii) 重量平均分子量(w)と数平均分子量(
n)との比w/nで表わされる分子量分布
が6以下、そして (iii) アイソタクチツク値が95%以上、 を具備したポリ1−ブテン樹脂が提供できるこ
と、及び上記(i)〜(iii)の要件を有するポリ1−ブテ
ン樹脂は前述の技術的課題を克服して高い剛性、
優れた耐クリープ特性、優れた耐衝撃性及び改善
されたより大きな結晶転移速度を示し、成形品と
くにはパイプ形状の成形品として優れた改善性質
を有する物品を与えることを発見した。 従つて、本発明の目的は上述の如き優れた改善
性質を有するポリ1−ブテン樹脂を提供するにあ
る。 本発明の上記目的及び更に多くの他の目的なら
びに利点は、以下の記載から一層明らかとなるで
あろう。 〔本発明の構成〕 本発明によれば、1−ブテン以外の炭素数2〜
12のオレフインを0〜1モル%含有しかつ下記(i)
〜(iii)の条件を充足するポリ1−ブテン樹脂が提供
できる。 (i) デカリン中、135℃で測定した極限粘度〔η〕
が1.5〜4.0dl/g、 (ii) 重量平均分子量(w)と数平均分子量(
n)との比w/nで表わされる分子量分布
が6以下、そして (iii) アイソタクチツク値が95%以上、 該ポリ1−ブテン樹脂は、パイプ形状の成形品
としてとくに有用である。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は、1モル%まで
の1−ブテンを除く炭素数1〜12のオレフインを
含有することができる。このようなオレフインの
例としては、エチレン、プロピレン、1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
4−メチルペンテンなどを例示することができ
る。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は(i)極限粘度
〔η〕が1.5〜4.0dl/gである。好ましくは、2
〜3.5dl/gである。〔η〕が、(ii)及び(iii)との結合
パラメータとして、上記(i)に特定された範囲を逸
脱して小さすぎると耐クリープ特性、耐衝撃性が
悪化し、また大きすぎると成形性が劣り、更に結
晶転移速度が不満足に小さくなるので、上記(i)の
極限粘度条件を充足することが必要である。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は(ii)重量平均分子
量(w)と数平均分子量(n)との比w/
Mnで表わされる分子量分布が6以下である。好
ましくは2〜6、より好ましくは3.5〜5.5であ
る。分子量分布が、(i)及び(iii)との結晶パラメータ
として、上記(ii)に特定された上限をこえて大きす
ぎると、耐衝撃性が劣つたものとなるので上記分
子量分布が6以下であることが必要である。 更に、本発明のポリ1−ブテン樹脂は(iii)アイソ
タクチツク値が95%以上である。好ましくは95.5
〜99%である。アイソタクチツク値が(i)及び(ii)と
の結合パラメータとして、95%未満小さすぎる
と、剛性に劣り、結晶転移速度も不満足に小さく
なるので、上記(iii)のアイソタクチツク値条件を充
足することが必要である。 尚、本発明でw/nは次の方法で測定され
る。 (1) 分子量が知られている標準ポリスチレン(単
分散ポリスチレン、東洋曹達社製)を用いて、
ポリスチレンの分子量Mに対応するGPC(ゲル
パーミエーシヨンクロマトグラフイー)のカウ
ントを測定する。そして、分子量MとEV
(Elution Volume;溶出体積)の較正曲線を
作製する。 (2) GPCにより、測定試料のゲルパーミエーシ
ヨンクロマトグラムを測定し、上記(1)で作製し
た較正曲線を利用して数平均分子量(n=
ΣMi2Ni/ΣNi)及び重量平均分子量(w= ΣMi2Ni/ΣMiNi)を計算し、w/nを決定する。 試料の調製法及びGPC測定条件を下記する。 試料の調製法 (a) ポリマーを溶媒o−ジクロロベンゼンと共に
エーレンマイヤーフラスコに投入し、15mg−ポ
リマー/20ml−溶媒の濃度の溶液を調整する。 (b) ポリマー溶液に対して0.1重量%の2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾールを安定剤とし
て加える。 (c) 140℃に1時間放置した後、1時間撹拌を行
い、ポリマー及び安定剤を完全に溶解する。 (d) 次に135〜140℃の温度で、0.5μのフイルター
を用いて溶液を過する。 (e) 過液について、GPCにより測定する。 GPCの測定条件 (a) 装置:Model1 150C(ウオーターズ社製) (b) カラム:TSK GMH−6,6mmφ×600mm
(東洋曹達社製) (c) サンプル量:400μl (d) 温度:135℃ (e) 流量:1ml/min アイソタクチツク値は500MHx13C−NMRに
より1−ブテンのメチン基のカーボンのシグナル
を用いて定量したトライアドタクテイシテイ
(triadtacticity)であり、他のオレフインとの共
重合体においては他のオレフインに隣接する1−
ブテンのメチン基は除外した値である。 アイソタクチツク値の測定方法は下記の如くで
ある。 試料の調製 (a) ポリマーを溶媒ヘキサクロロブタジエンと共
に直径10mmのNMR測定用試料管に投入する。
ポリマ及び溶媒の量は200mg−ポリマー/1.5ml
−溶媒の濃度の溶液が得られるように定める。 (b) 試料管を120℃で12時間放置後、更に約250℃
に2〜3分間保ち完全かつ均一にポリマーを溶
解する。 (c) 更に、溶液を120℃に1〜2時間放置する。 このように調製された試料について測定を行
う。 測定条件 (a) 装置 500MHzFT−NMR(日本電子社製) (b) 測定温度 120℃ 又、極限粘度〔η〕はデカリン溶媒中、135℃
の温度条件下に測定される。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は、上述の要件(i)
から(iii)の結合パラメータを充足する。本発明者等
の知り得たかぎり、これら結合パラメータを充足
するポリ1−ブテン樹脂の存在は従来知られてい
ない。従来、ポリ1−ブテン樹脂の成形品とくに
はパイプ構造の成形品の提供に使用されたポリ1
−ブテン樹脂は、極限粘度〔η〕がおよそ2.5な
いし4.8dl/g、w/nがおよそ6ないし12
でかつアイソタクチツク値が94以下である。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は、それ自体公知
の溶融成形法を利用して、所望の形状及びサイズ
のパイプ状の成形物に成形することができる。例
えば、本発明のポリ1−ブテン樹脂は、所望によ
り、該樹脂の有する優れた物性を実質的に悪化さ
せない量及び種類の添加剤を添加しもしくは添加
せずに、それ自体公知の溶融成形法、例えば溶融
押出し成形法で成形し、成形品を冷却して、所望
形状及びサイズのパイプ状の成形品とすることが
できる。パイプを成形する方法及び冷却する方法
については、適当に選択でき、種々公知の方法、
例えば押出機で溶融後、ストレートヘツドダイ、
クロスヘツドダイ、オフセツトダイなどにより管
を成形し、サイジングプレート法、アウトサイド
マンドレル法、サイジングボツクス法、インサイ
ドマンドレル法などにより外径を規制しながら、
冷風水等により冷却する方法を採り得る。 溶融成形条件及び冷却条件は適宜に選択でき、
例えば約180〜約250℃の如き溶融成形温度、約70
〜約130Kg/cm2の如き押出成形圧条件、約0〜約
30℃の如き冷却条件を例示することができる。 所望により、成形用ポリ1−ブテン樹脂に配合
してよい添加剤の例としては、通常ポリオレフイ
ンに添加して使用される各種配合剤、例えば耐候
安定剤、耐熱安定剤、スリツプ剤、核剤、顔料、
染料、滑剤等を例示できる。 その配合量は、本発明のポリ1−ブテン樹脂の
優れた物性を実質的に悪化させないかぎり、適宜
に選択できる。たとえばポリ1−ブテン樹脂重量
に基いて、約0.05〜約0.5重量%の耐候性安定化
剤、約0.05〜約0.5重量%の耐熱性安定化剤、約
0.05〜約2重量%のスリツプ剤、約0.05〜約1重
量%の核剤、約0.1〜約2重量%の着色剤、約
0.05〜約2重量%の滑剤の如き添加量を例示する
ことができる。 本発明の成形品とくにはパイプ形状の成形品に
適したポリ1−ブテン樹脂は、選択された触媒を
利用して製造することができる。 例えば、 (A) 固体状高活性チタン触媒成分 (B) トリアルキルアルミニウム化合物触媒成分 及び (C) トリエチルメトキシシラン、トリエチルエト
キシシラン、トリプロピルメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、n−プロ
ピルトリエトキシシラン、フエニルトリエトキ
シシラン及びテトラエトキシシランからなる群
から選択される少なくとも一種の有機ケイ素化
合物触媒成分 からなる触媒の存在下に、1−ブテンを重合又は
1−ブテンと1モル%までの1−ブテン以外の炭
素数2〜12のオレフインとを共重合させることに
よつて製造することができる。 本発明で用いることのできる(A)固体状高活性チ
タン触媒成分は、必須成分として、マグネシウ
ム、チタン、ハロゲン及びジカルボン酸のジエス
テルを含有する。 該(A)固体状高活性チタン触媒成分としては、マ
グネシウム/チタンの原子比が約2〜約100のも
のが好ましく、約4〜約70がより好ましい。該(A)
チタン触媒成分のハロゲン/チタンの原子比は約
4〜約100が好ましく、約6〜40がより好ましく、
該(A)チタン触媒成分のジエステル/チタンのモル
比は約0.2〜約10が好ましく、約0.4〜約6が一層
好ましい。更に、該(A)チタン触媒成分の比表面積
は、好ましくは約3m2/g以上、一層好ましくは
約40m2/g以上、さらに好ましくは約100m2/g
ないし約800m2/gである。 このようなチタン触媒成分(A)は、室温における
ヘキサンによる洗浄のような簡単な手段によつて
実質的にチタン化合物を脱離しないのが普通であ
る。 また、このような(A)チタン触媒成分は、そのX
線スペクトルが該触媒成分の調製に用いた原料マ
グネシウム化合物の如何にかかわらず、マグネシ
ウム化合物に関して非晶性を示すか、又はマグネ
シウムジハライドの通常の市販品のそれに比べ、
好ましくは非常に非晶化された状態にある。 チタン触媒成分(A)は、前記必須成分以外に、触
媒性能に悪影響を与えない限度において、他の元
素、金属、官能基、電子供与体などを含有してい
てもよい。さらに有機や無機の希釈剤で希釈され
ていてもよい。 チタン触媒成分(A)を製造するには、マグネシウ
ム化合物(又はマグネシウム金属)、チタン化合
物及びジエステル又はジエステル形成性化合物
(ジエステルを形成する化合物)を、他の反応試
剤を用い又は用いずして相互に接触させる方法を
採用するのがよい。その調製は、マグネシウム、
チタン、ハロゲン及び電子供与体を非須成分とす
る従来公知の高活性チタン触媒成分の調製法と同
様に行うことができる。例えば、特開昭50−
108385号、同50−126590号、同51−20297号、同
51−28189号、同51−64586号、同51−92885号、
同51−136625号、同52−87489号、同52−100596
号、同52−147688号、同52−104593号、同53−
2580号、同53−40093号、同53−43094号、同55−
135102号、同55−135103号、同56−811号、同56
−11908号、同56−18606号などに開示された方法
に準じて製造することができる。 これらチタン触媒成分(A)の製造方法の数例につ
いて、以下に要約する。 (1) マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化
合物と電子供与体の錯化合物を、電子供与体、
粉砕助剤等の存在下又は不存在下に、粉砕し又
は粉砕することなく、電子供与体及び/又は有
機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化
合物のような反応助剤で予備処理し、又は予備
処理せずに得た固体と、反応条件下に液相をな
すチタン化合物とを反応させる。但し、上記電
子供与体としてジカルボン酸のジエステル又は
該ジエステル形成性化合物を少なくとも一回は
使用する。 (2) 還元能を有しないマグネシウム化合物の液状
物と、液状チタン化合物を電子供与体としてジ
カルボン酸のジエステルは該ジエステル形成性
化合物の存在下で反応させて固体状のチタン複
合体を析出させる。 (3) (2)で得られるものに、チタン化合物を更に反
応させる。 (4) (1)で(2)で得られるものに電子供与体としてジ
カルボン酸のジエステル又は該ジエステル形成
性化合物及びチタン化合物を更に反応させる。 (5) マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化
合物と電子供与体の錯化合物を、電子供与体、
粉砕助剤等の存在下又は不存在下に、及びチタ
ン化合物の存在下に粉砕し、電子供与体及び/
又は有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケ
イ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又
は予備処理せずに得た固体を、ハロゲン又はハ
ロゲン化合物又は芳香族炭化水素で処理する。
但し、上記電子供与体としてジカルボン酸のジ
エステル又は該ジエステル形成性化合物を少な
くとも一回は使用する。 これらの調製法の中では、(A)成分調製におい
て、液状のハロゲン化チタンを使用したもの、あ
るいは<チタン化合物使用後、あるいは使用の際
に>ハロゲン化炭化水素を使用したものが好まし
い。 上記調製において用いられる電子供与体は、ジ
エステル又はジエステル形成性化合物のみである
必要はない。たとえば、アルコール、フエノー
ル、アルデヒド、ケトン、エーテル、カルボン
酸、カルボン酸無水物、炭酸エステル、モノエス
テル、アミンなどジエステル以外の電子供与体も
使用することができる。但しジカルボン酸のジエ
ステル又は該ジエステル形成性化合物を少なくと
も一回は使用する。 (A)固体状高活性チタン触媒成分中の必須成分で
あるジエステルの好ましい例としては、炭化水素
骨格の1ケの炭素原子に2ケのカルボキシル基が
結合しているジカルボン酸又は炭化水素骨格の隣
接する2ケの炭素原子のそれぞれに1ケのカルボ
キシル基が結合しているジカルボン酸のジエステ
ル、及び少なくとも2ケの炭素原子を含むヘテロ
環化合物の骨格の隣接する2ケの炭素原子のそれ
ぞれに1ケのカルボキシル基が結合しているジカ
ルボン酸のジエステルを好ましく例示することが
できる。 このような好ましいジカルボン酸のジエステル
の例としては、C1〜C20の脂肪族炭化水素骨格の
1ケの炭素原子に2ケのカルボキシル基が結合し
ているジカルボン酸又はC2〜C20の脂肪族炭化水
素骨格の隣接する2ケの炭素原子のそれぞれに1
ケのカルボキシル基が結合しているジカルボン酸
のジエステル、好ましくはC1〜C20のアルキル基
のジアルキルエステル、ここで2ケのアルキル基
は同一でも異なつていてもよい;C3〜C20の脂環
族炭化水素骨格の1ケの炭素原子に2ケのカルボ
キシル基が結合しているジカルボン酸又は該脂環
族炭化水素骨格の隣接する2ケの炭素原子のそれ
ぞれに1ケのカルボキシル基が結合しているジカ
ルボン酸のジエステル、好ましくはC1〜C20のア
ルキル基のジアルキルエステル、ここで2ケのア
ルキル基は同一でも異なつていてもよい;C6〜
C20の芳香族炭化水素骨格の隣接する(オルト−
位)炭素原子のそれぞれに1ケのカルボキシル基
が結合しているジカルボン酸のジエステル、好ま
しくはC1〜C20のアルキル基のジアルキルエステ
ル、ここで2ケのアルキル基は同一でも異なつて
いてもよい;O,N及びSよりなる群からヘテロ
原子1〜10ケを有し且つ少なくとも2ケの炭素原
子を含むヘテロ環化合物骨格の隣接する2ケの炭
素原子のそれぞれに1ケのカルボキシル基が結合
しているジカルボン酸のジエステル、好ましくは
C1〜C20のアルキル基のジアルキルエステル;を
例示することができる。 上記ジカルボン酸の具体例としては、以下の如
きジカルボン酸を例示することができる。 マロン酸;メチルマロン酸、エチルマロン酸、
イソプロピルマロン酸、アリル(allyl)マロン
酸、フエニルマロン酸、などの置換マロン酸;コ
ハク酸;メチルコハク酸、ジメチルコハク酸、エ
チルコハク酸、メチルエチルコハク酸、イタコン
酸などの置換コハク酸;マレイン酸;シトラコン
酸、ジメチルマレイン酸などの置換マレイン酸;
フマル酸;メチルフマル酸、エチルフマル酸など
の置換フマル酸;シクロペンタン−1,1−ジカ
ルボン酸、シクロペンタン−1,2−ジカルボン
酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シ
クロヘキセン−1,6−ジカルボン酸、シクロヘ
キセン−3,4−ジカルボン酸、シクロヘキセン
−4,5−ジカルボン酸、ナジツク酸、メチルナ
ジツク酸、1−アリルシクロヘキサン−3,4−
ジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸;フタル
酸、ナフタリン−1,2−ジカルボン酸、ナフタ
リン−2,3−ジカルボン酸などの芳香族ジカル
ボン酸;フラン−3,4−ジカルボン酸、4,5
−ジヒドロフラン−2,3−ジカルボン酸、ベン
ゾピラン−3,4−ジカルボン酸、ピロール−
2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,3−ジカ
ルボン酸、チオフエン−3,4−ジカルボン酸、
インドール−2,3−ジカルボン酸などの複素環
ジカルボン酸。 上記例示のジカルボン酸のジエステルのアルコ
ール成分のうち少なくとも一方が炭素数2以上、
たとえばC2〜C20、とくには炭素数3以上のもの
が好ましく、とりわけ両アルコール成分ともに炭
素数2以上、とくには炭素数3以上のものが好ま
しい。例えば上記例示のジカルボン酸のジエチル
エステル、ジイソプロピルエステル、ジn−プロ
ピルエステル、ジn−ブチルエステル、ジイソブ
チルエステル、ジ−tert−ブチルエステル、ジイ
ソアミルエステル、ジn−ヘキシルエステル、ジ
−2−エチルヘキシルエステル、ジn−オクチル
エステル、ジイソデシルエステル、エチルn−ブ
チルエステルなどを例示することができる。 前記(A)高活性チタン触媒成分の調製には、還元
能を有しないマグネシウム化合物が利用できる。 マグネシウム化合物としては、塩化マグネシウ
ム、臭化マグネシウム、沃化マグネシウム、弗化
マグネシウムのようなハロゲン化マグネシウム;
メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネ
シウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブト
キシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシ
ウムのようなC1〜C20アルコキシマグネシウムハ
ライド;フエノキシ塩化マグネシウム、メチルフ
エノキシ塩化マグネシウムのようなC6〜C20のア
リーロキシマグネシウムハライド;エトキシマグ
ネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキ
シマグネシウム、n−オクトキシマグネシマグネ
シウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムのよ
うなC1〜C20のアルコキシマグネシウム;フエノ
キシマグネシウム、ジメチルフエノキシマグネシ
ウムのようなC6〜C20のアリーロキシマグネシウ
ム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグ
ネシウムのようなマグネシウムのカルボン酸塩な
どを例示することができる。また、これら還元能
を有しないマグネシウム化合物は、上述した還元
能を有するマグネシウム化合物から誘導したも
の、あるいは、触媒成分の調製時に誘導したもの
であつてもよい。また、該マグネシウム化合物は
他の金属との錯化合物、複化合物あるいは他の金
属化合物との混合物であつてもよい。さらにこれ
らの化合物の2種以上の混合物であつてもよい。 上記例示の如きマグネシウム化合物の中で好ま
しいマグネシウム化合物はハロゲン含有マグネシ
ウム化合物、とりわけ塩化マグネシウム、アルコ
キシ塩化マグネシウム、アリロキシ塩化マグネシ
ウムである。 本発明において、チタン触媒成分(A)の調製に用
いられるチタン化合物としては、例えばTi(OR)
gX4-g(Rは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦g≦
4)で示される4価のチタン化合物が好適であ
る。Rの例としてはアルキル基たとえばC1〜C6
のアルキル基を例示できる。Xの例としてはCl,
Br,Jなどを例示できる。 このようなチタン化合物の例としては、
TiCl4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チ
タン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC2H5)Cl3、Ti(On
−C4H9)Cl3、Ti(OC2H5)Br3、Ti(OisoC4H9)
Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti
(OCH3)2Cl2、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(On−
C4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)2Br2などのジハロゲン化
アルコキシチタン;Ti(OCH3)3Cl、Ti
(OC2H5)3Cl、Ti(On−C4H9)3Cl、Ti
(OC2H5)3Brなどのモノハロゲン化トリアルコキ
シチタン;Ti(OCH3)4、Ti(OC2H5)4、Ti(On−
C4H9)4などのテトラアルコキシチタンなどを例
示することができる。これらの中で好ましいもの
はハロゲン含有チタン化合物、とくにはテトラハ
ロゲン化チタンであり、とくに好ましいのは四塩
化チタンである。これらチタン化合物は単味で用
いてよいし、混合物の形で用いてもよい。あるい
は炭化水素やハロゲン炭化水素などに希釈して用
いてもよい。 チタン触媒成分(A)の調製において、チタン化合
物、マグネシウム化合物及び担持すべき電子供与
体、さらに必要に応じて使用されることのある他
の電子供与体、例えばアルコール、フエノール、
モノカルボン酸エステルなど、ケイ素化合物、ア
ルミニウム化合物などの使用量は、調製方法によ
つて異なり一概に規定できないが、例えばマグネ
シウム化合物1モル当り、担持すべき電子供与体
約0.1ないし約10モル、チタン化合物約0.05ない
し約1000モル程度の割合とすることができる。 上述のようにして得ることのできる(A)チタン触
媒成分と(B)トリアルキルアルミニウム化合物触媒
成分及び前述の群からえらばれた(C)有機ケイ素化
合物触媒成分からなる触媒が利用できる。上記(B)
トリアルキルアルミニウム化合物触媒成分として
は、トリエチルアルミニウム及びトリイソブチル
アルミニウムを好ましく例示できる。 1−ブテンの重合又は共重合は液相で行うこと
ができる。この際、たとえばヘキサン、ヘプタ
ン、灯油のような不活性溶媒を反応媒体としても
よいが、1−ブテンそれ自身を反応媒体とするこ
ともできる。触媒の使用量は、反応容積1当
り、(A)成分をチタン原子に換算して約0.0001ない
し約1.0ミリモル、(B)成分を(A)成分中のチタン原
子1モルに対し、(B)成分中の金属原子が約1ない
し約2000モル、好ましくは約5ないし約500モル
となるように、また(C)成分を、(B)成分中の金属原
子1モル当り、(C)成分中のSi原子が約0.001ない
し約10モル、好ましくは約0.01ないし約2モル、
とくに好ましくは約0.05ないし約1モルとなるよ
うにするのが好ましい。 これらの各触媒成分(A)(B)(C)は重合時に三者を接
触させても良いし、また重合前に接触させても良
い。この重合前の接触に当つては、任意の二者の
みを自由に選択して接触させても良いし、また各
成分の一部を二者ないしは三者接触させてもよ
い。またさらに重合前の各成分の接触は、不活性
ガス雰囲気下であつても良いし、1−ブテン雰囲
気下であつても良い。 重合温度は、好ましくは約20ないし約200℃、
一層好ましくは約20ないし約180℃程度、圧力は
大気圧ないし約100Kg/cm2、好ましくは約2ない
し約50Kg/cm2程度の加圧条件下で行うのが好まし
い。 〔η〕の調節は、重合温度、触媒成分の使用割
合などの重合条件を変えることによつてある程度
調節できるが、重合系中に水素を添加するのが最
も効果的である。 本発明によるポリ1−ブテン樹脂製パイプは、
剛性、クリープ特性、衝撃強度が従来のものより
も一層改善され、かつ結晶転移速度が大きくなつ
たことにより成形直後の成形品の取扱いも非常に
有利になつた。 以下、実施例によつて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 <チタン触媒成分(A)の調製> 無水塩化マグネシウム4.76g(50ミリモル)、デ
カン25mlおよび2−エチヘキシルアルコール23.4
ml(150ミリモル)を130℃で2時間加熱反応を行
い均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸
1.11g(7.5ミリモル)を添加し、130℃にて更に1
時間撹拌混合を行い、無水フタル酸を該均一溶液
に溶解させる。このようにして得られた均一溶液
を室温に冷却した後、−20℃に保持された四塩化
チタン200ml(1.8モル)中に1時間に渡つて全量
滴下装入する。装入終了後、この混合液の温度を
4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したとこ
ろでジイソブチルフタレール2.68ml(12.5ミリモ
ル)を添加しこれより2時間同温度にて撹拌下保
持する。2時間の反応終了後熱過にて固体部を
採取し、この固体部を200mlのTiCl4にて再懸濁
させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行う。
反応終了後、再び熱過にて固体部を採取し、
110℃デカン及びヘキサンにて、洗液中に遊離の
チタン化合物が検出されなくなる迄充分洗浄す
る。以上の製造方法にて剛性されたチタン触媒成
分(A)はヘキサンスリラーとして保存するが、この
うち一部を触媒組成を調べる目的で乾燥する。こ
のようにして得られたチタン触媒成分(A)の組成は
チタン3.1重量%、塩素56.0重量%、マグネシウ
ム17.0wt%およびジイソブチルフタレート20.9重
量%であつた。 <重合> 2のオートクレーブを−50℃以下に冷却し、
1の液体の1−ブテン1ミリモルのトリエチル
アルミニウム、0.05ミリモルのビニルトリエトキ
シシラン、2の水素を添加し、60℃に昇温した
後、チタン原子に換算して0.01ミリモルのチタン
触媒成分(A)を添加した。60℃で1時間重合した
後、メタノールを添加して重合を停止させ未反応
の1−ブテンを除去した。重合結果は第1表に示
した。 次に、該重合体に酸化防止剤を添加して30mmφ
の一軸押出機により樹脂温度230℃で混練造粒し
た後、ポツトプレス温度200℃で1mm厚みのシー
トにプレス成形した。 次に該シートを以下の方法により評価した。 引張降伏点応力(Kg/cm2):ASTM D638に準拠
し、ASTM4号ダンベルを用いた。 Izod衝撃強度(Kg・cm/cm):ASTM D256に準
拠し、ノツチを入れ0℃で測定した。 耐クリープ性(時間):ASTM D2990に準拠し、
引張クリープ性を評価した。試験片はASTM4
号ダンベルをもちいた。試験温度100℃、荷重
20Kgとし、破断するか25%延伸されるまでの時
間を測定した。50%転移時間(時間):X線回
折により、I型結晶の(110)面反射ピーク強
度の型結晶の(200)面反射ピーク強度に対
する比を測定し、時間経過に伴う強度比の飽和
値の1/2に達する時間を求めた。 結果を第2表に示す。 実施例 2 1の水素を使用する以外は実施例1と同様に
重合と物性測定を行ない、結果を第1表と第2表
に示した。 実施例 3 0.1ミリモルのビニルトリエトキシシランと0.7
の水素を使用する以外は実施例1と同様に重合
と物性測定を行ない結果を第1表と第2表に示し
た。 比較例 1 0.1ミリモルのビニルトリエトキシシランと0.5
の水素を使用する以外は実施例1と同様に重合
と物性測定を行ない結果を第1表と第2表に示し
た。 比較例 2 2のオートクレーブを−50℃以下に冷却し、
1の液体の1−ブテン2ミリモルのジエチルア
ルミニウムクロリド、0.3の水素を添加し、50
℃に昇温した後1ミリモルの三塩化チタンを添加
した。50℃で1時間重合した後メタノールを添加
して重合を停止させ未反応の1−ブテンを除去し
た。結果を第1表と第2表に示した。 比較例 3 8の水素を使用する以外は実施例1と同様に
重合を行ない、結果を第1表と第2表に示した。 比較例 4 0.4の水素を使用し、60℃で重合する以外は
比較例2と同様に重合を行ない、結果を第1表と
第2表に示した。 実施例 4 実施例1に於いて、重合の際ビニルトリエトキ
シシランの使用量を1ミリモルとする以外は、実
施例1と同様に重合操作及び物性の測定を行つ
た。結果を第1表及び第2表に示した。
優れた耐衝撃性及び大きな結晶転移速度などの優
れた性質を兼備し、これら性質の優れた成形品と
くにはパイプ構造状の成形品として優れた改善性
質を示すポリ1−ブテン樹脂に関する。 〔従来技術及び解決すべき技術課題〕 従来より給水・給湯用配管材料としては亜鉛鍍
金鋼管、銅管あるいは鉛管などの金属管が使用さ
れているが、鋼管の場合は錆による赤水あるいは
黒水の発生、銅管の場合は電蝕によるピンホール
の発生あるいは青水の発生などの欠点があり、新
しい配管材料が求められている。すでに一部では
錆、電蝕によるピンホールが発生しないポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリー1−ブテン等の合
成樹脂管が使用されつつある。 このような合成樹脂製のパイプ構造の成形物の
中でも、ポリ1−ブテン樹脂を用いた成形物は、
耐圧強度、高温での内圧クリーブ耐久性、高・低
温特性、耐摩耗性等に優れ、可撓性にもすぐれる
ことから給水・給湯管用として最も好適な樹脂の
一つである。 しかしながら、ポリ1−ブテン樹脂の成形物と
くにはパイプ構造の成形物としての用途には、剛
性、クリープ特性、衝撃強度等の機械的強度の一
層の向上が望まれている。 更に、ポリ1−ブテン樹脂は、その溶融状態か
ら固化すると初めて準安定な型(正方晶系変
態)をとり、続いて数日間に渡つてゆつくりと安
定な型(六方晶系変態)に結晶転移をすること
がしられており、型の状態では成形品が柔らか
いのでその間に輸送等により変形を受けたまま
型に結晶転移をすると変形が残留し、製品として
価値がなくなるので、型の状態に結晶転移が終
了する迄の間は、成形品の取扱いにトラブルがあ
り、不都合な変形の残留が発生するのを回避する
のに苦慮しているのが実情である。 ポリ1−ブテン樹脂における上記結晶転移速度
が小さすぎるトラブルを克服しようとする提案も
なされており、成形方法に工夫を加えて結晶転移
に要する時間を短縮しようとする試み(たとえ
ば、特開昭47−42−92号)、或は添加剤の添加に
よつて上記トラブルを克服しようとする試み(た
とえば、特開昭57−36140号、特開昭57−92038
号)などが提案されたが、いづれも一長一短があ
り、工業的に満足し得る改善を達成することはで
きなかつた。 本発明者等は、上述のような付加的な手段や添
加剤による従来の試みとは異なつて、ポリ1−ブ
テン樹脂それ自体として、高い剛性、優れた耐ク
リーブ特性、優れた耐衝撃性などの諸性質を兼備
し、加えて結晶転移速度もより大きなポリ1−ブ
テン樹脂を提供すべく研究を行つてきた。 〔技術課題の解決手段及び本発明の目的〕 その結果、従来提供されたことのない下記の(i)
〜(iii)の要件 (i) デカリン中、135℃で測定した極限粘度〔η〕
が1.5〜4.0dl/g、 (ii) 重量平均分子量(w)と数平均分子量(
n)との比w/nで表わされる分子量分布
が6以下、そして (iii) アイソタクチツク値が95%以上、 を具備したポリ1−ブテン樹脂が提供できるこ
と、及び上記(i)〜(iii)の要件を有するポリ1−ブテ
ン樹脂は前述の技術的課題を克服して高い剛性、
優れた耐クリープ特性、優れた耐衝撃性及び改善
されたより大きな結晶転移速度を示し、成形品と
くにはパイプ形状の成形品として優れた改善性質
を有する物品を与えることを発見した。 従つて、本発明の目的は上述の如き優れた改善
性質を有するポリ1−ブテン樹脂を提供するにあ
る。 本発明の上記目的及び更に多くの他の目的なら
びに利点は、以下の記載から一層明らかとなるで
あろう。 〔本発明の構成〕 本発明によれば、1−ブテン以外の炭素数2〜
12のオレフインを0〜1モル%含有しかつ下記(i)
〜(iii)の条件を充足するポリ1−ブテン樹脂が提供
できる。 (i) デカリン中、135℃で測定した極限粘度〔η〕
が1.5〜4.0dl/g、 (ii) 重量平均分子量(w)と数平均分子量(
n)との比w/nで表わされる分子量分布
が6以下、そして (iii) アイソタクチツク値が95%以上、 該ポリ1−ブテン樹脂は、パイプ形状の成形品
としてとくに有用である。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は、1モル%まで
の1−ブテンを除く炭素数1〜12のオレフインを
含有することができる。このようなオレフインの
例としては、エチレン、プロピレン、1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
4−メチルペンテンなどを例示することができ
る。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は(i)極限粘度
〔η〕が1.5〜4.0dl/gである。好ましくは、2
〜3.5dl/gである。〔η〕が、(ii)及び(iii)との結合
パラメータとして、上記(i)に特定された範囲を逸
脱して小さすぎると耐クリープ特性、耐衝撃性が
悪化し、また大きすぎると成形性が劣り、更に結
晶転移速度が不満足に小さくなるので、上記(i)の
極限粘度条件を充足することが必要である。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は(ii)重量平均分子
量(w)と数平均分子量(n)との比w/
Mnで表わされる分子量分布が6以下である。好
ましくは2〜6、より好ましくは3.5〜5.5であ
る。分子量分布が、(i)及び(iii)との結晶パラメータ
として、上記(ii)に特定された上限をこえて大きす
ぎると、耐衝撃性が劣つたものとなるので上記分
子量分布が6以下であることが必要である。 更に、本発明のポリ1−ブテン樹脂は(iii)アイソ
タクチツク値が95%以上である。好ましくは95.5
〜99%である。アイソタクチツク値が(i)及び(ii)と
の結合パラメータとして、95%未満小さすぎる
と、剛性に劣り、結晶転移速度も不満足に小さく
なるので、上記(iii)のアイソタクチツク値条件を充
足することが必要である。 尚、本発明でw/nは次の方法で測定され
る。 (1) 分子量が知られている標準ポリスチレン(単
分散ポリスチレン、東洋曹達社製)を用いて、
ポリスチレンの分子量Mに対応するGPC(ゲル
パーミエーシヨンクロマトグラフイー)のカウ
ントを測定する。そして、分子量MとEV
(Elution Volume;溶出体積)の較正曲線を
作製する。 (2) GPCにより、測定試料のゲルパーミエーシ
ヨンクロマトグラムを測定し、上記(1)で作製し
た較正曲線を利用して数平均分子量(n=
ΣMi2Ni/ΣNi)及び重量平均分子量(w= ΣMi2Ni/ΣMiNi)を計算し、w/nを決定する。 試料の調製法及びGPC測定条件を下記する。 試料の調製法 (a) ポリマーを溶媒o−ジクロロベンゼンと共に
エーレンマイヤーフラスコに投入し、15mg−ポ
リマー/20ml−溶媒の濃度の溶液を調整する。 (b) ポリマー溶液に対して0.1重量%の2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾールを安定剤とし
て加える。 (c) 140℃に1時間放置した後、1時間撹拌を行
い、ポリマー及び安定剤を完全に溶解する。 (d) 次に135〜140℃の温度で、0.5μのフイルター
を用いて溶液を過する。 (e) 過液について、GPCにより測定する。 GPCの測定条件 (a) 装置:Model1 150C(ウオーターズ社製) (b) カラム:TSK GMH−6,6mmφ×600mm
(東洋曹達社製) (c) サンプル量:400μl (d) 温度:135℃ (e) 流量:1ml/min アイソタクチツク値は500MHx13C−NMRに
より1−ブテンのメチン基のカーボンのシグナル
を用いて定量したトライアドタクテイシテイ
(triadtacticity)であり、他のオレフインとの共
重合体においては他のオレフインに隣接する1−
ブテンのメチン基は除外した値である。 アイソタクチツク値の測定方法は下記の如くで
ある。 試料の調製 (a) ポリマーを溶媒ヘキサクロロブタジエンと共
に直径10mmのNMR測定用試料管に投入する。
ポリマ及び溶媒の量は200mg−ポリマー/1.5ml
−溶媒の濃度の溶液が得られるように定める。 (b) 試料管を120℃で12時間放置後、更に約250℃
に2〜3分間保ち完全かつ均一にポリマーを溶
解する。 (c) 更に、溶液を120℃に1〜2時間放置する。 このように調製された試料について測定を行
う。 測定条件 (a) 装置 500MHzFT−NMR(日本電子社製) (b) 測定温度 120℃ 又、極限粘度〔η〕はデカリン溶媒中、135℃
の温度条件下に測定される。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は、上述の要件(i)
から(iii)の結合パラメータを充足する。本発明者等
の知り得たかぎり、これら結合パラメータを充足
するポリ1−ブテン樹脂の存在は従来知られてい
ない。従来、ポリ1−ブテン樹脂の成形品とくに
はパイプ構造の成形品の提供に使用されたポリ1
−ブテン樹脂は、極限粘度〔η〕がおよそ2.5な
いし4.8dl/g、w/nがおよそ6ないし12
でかつアイソタクチツク値が94以下である。 本発明のポリ1−ブテン樹脂は、それ自体公知
の溶融成形法を利用して、所望の形状及びサイズ
のパイプ状の成形物に成形することができる。例
えば、本発明のポリ1−ブテン樹脂は、所望によ
り、該樹脂の有する優れた物性を実質的に悪化さ
せない量及び種類の添加剤を添加しもしくは添加
せずに、それ自体公知の溶融成形法、例えば溶融
押出し成形法で成形し、成形品を冷却して、所望
形状及びサイズのパイプ状の成形品とすることが
できる。パイプを成形する方法及び冷却する方法
については、適当に選択でき、種々公知の方法、
例えば押出機で溶融後、ストレートヘツドダイ、
クロスヘツドダイ、オフセツトダイなどにより管
を成形し、サイジングプレート法、アウトサイド
マンドレル法、サイジングボツクス法、インサイ
ドマンドレル法などにより外径を規制しながら、
冷風水等により冷却する方法を採り得る。 溶融成形条件及び冷却条件は適宜に選択でき、
例えば約180〜約250℃の如き溶融成形温度、約70
〜約130Kg/cm2の如き押出成形圧条件、約0〜約
30℃の如き冷却条件を例示することができる。 所望により、成形用ポリ1−ブテン樹脂に配合
してよい添加剤の例としては、通常ポリオレフイ
ンに添加して使用される各種配合剤、例えば耐候
安定剤、耐熱安定剤、スリツプ剤、核剤、顔料、
染料、滑剤等を例示できる。 その配合量は、本発明のポリ1−ブテン樹脂の
優れた物性を実質的に悪化させないかぎり、適宜
に選択できる。たとえばポリ1−ブテン樹脂重量
に基いて、約0.05〜約0.5重量%の耐候性安定化
剤、約0.05〜約0.5重量%の耐熱性安定化剤、約
0.05〜約2重量%のスリツプ剤、約0.05〜約1重
量%の核剤、約0.1〜約2重量%の着色剤、約
0.05〜約2重量%の滑剤の如き添加量を例示する
ことができる。 本発明の成形品とくにはパイプ形状の成形品に
適したポリ1−ブテン樹脂は、選択された触媒を
利用して製造することができる。 例えば、 (A) 固体状高活性チタン触媒成分 (B) トリアルキルアルミニウム化合物触媒成分 及び (C) トリエチルメトキシシラン、トリエチルエト
キシシラン、トリプロピルメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、n−プロ
ピルトリエトキシシラン、フエニルトリエトキ
シシラン及びテトラエトキシシランからなる群
から選択される少なくとも一種の有機ケイ素化
合物触媒成分 からなる触媒の存在下に、1−ブテンを重合又は
1−ブテンと1モル%までの1−ブテン以外の炭
素数2〜12のオレフインとを共重合させることに
よつて製造することができる。 本発明で用いることのできる(A)固体状高活性チ
タン触媒成分は、必須成分として、マグネシウ
ム、チタン、ハロゲン及びジカルボン酸のジエス
テルを含有する。 該(A)固体状高活性チタン触媒成分としては、マ
グネシウム/チタンの原子比が約2〜約100のも
のが好ましく、約4〜約70がより好ましい。該(A)
チタン触媒成分のハロゲン/チタンの原子比は約
4〜約100が好ましく、約6〜40がより好ましく、
該(A)チタン触媒成分のジエステル/チタンのモル
比は約0.2〜約10が好ましく、約0.4〜約6が一層
好ましい。更に、該(A)チタン触媒成分の比表面積
は、好ましくは約3m2/g以上、一層好ましくは
約40m2/g以上、さらに好ましくは約100m2/g
ないし約800m2/gである。 このようなチタン触媒成分(A)は、室温における
ヘキサンによる洗浄のような簡単な手段によつて
実質的にチタン化合物を脱離しないのが普通であ
る。 また、このような(A)チタン触媒成分は、そのX
線スペクトルが該触媒成分の調製に用いた原料マ
グネシウム化合物の如何にかかわらず、マグネシ
ウム化合物に関して非晶性を示すか、又はマグネ
シウムジハライドの通常の市販品のそれに比べ、
好ましくは非常に非晶化された状態にある。 チタン触媒成分(A)は、前記必須成分以外に、触
媒性能に悪影響を与えない限度において、他の元
素、金属、官能基、電子供与体などを含有してい
てもよい。さらに有機や無機の希釈剤で希釈され
ていてもよい。 チタン触媒成分(A)を製造するには、マグネシウ
ム化合物(又はマグネシウム金属)、チタン化合
物及びジエステル又はジエステル形成性化合物
(ジエステルを形成する化合物)を、他の反応試
剤を用い又は用いずして相互に接触させる方法を
採用するのがよい。その調製は、マグネシウム、
チタン、ハロゲン及び電子供与体を非須成分とす
る従来公知の高活性チタン触媒成分の調製法と同
様に行うことができる。例えば、特開昭50−
108385号、同50−126590号、同51−20297号、同
51−28189号、同51−64586号、同51−92885号、
同51−136625号、同52−87489号、同52−100596
号、同52−147688号、同52−104593号、同53−
2580号、同53−40093号、同53−43094号、同55−
135102号、同55−135103号、同56−811号、同56
−11908号、同56−18606号などに開示された方法
に準じて製造することができる。 これらチタン触媒成分(A)の製造方法の数例につ
いて、以下に要約する。 (1) マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化
合物と電子供与体の錯化合物を、電子供与体、
粉砕助剤等の存在下又は不存在下に、粉砕し又
は粉砕することなく、電子供与体及び/又は有
機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化
合物のような反応助剤で予備処理し、又は予備
処理せずに得た固体と、反応条件下に液相をな
すチタン化合物とを反応させる。但し、上記電
子供与体としてジカルボン酸のジエステル又は
該ジエステル形成性化合物を少なくとも一回は
使用する。 (2) 還元能を有しないマグネシウム化合物の液状
物と、液状チタン化合物を電子供与体としてジ
カルボン酸のジエステルは該ジエステル形成性
化合物の存在下で反応させて固体状のチタン複
合体を析出させる。 (3) (2)で得られるものに、チタン化合物を更に反
応させる。 (4) (1)で(2)で得られるものに電子供与体としてジ
カルボン酸のジエステル又は該ジエステル形成
性化合物及びチタン化合物を更に反応させる。 (5) マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化
合物と電子供与体の錯化合物を、電子供与体、
粉砕助剤等の存在下又は不存在下に、及びチタ
ン化合物の存在下に粉砕し、電子供与体及び/
又は有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケ
イ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又
は予備処理せずに得た固体を、ハロゲン又はハ
ロゲン化合物又は芳香族炭化水素で処理する。
但し、上記電子供与体としてジカルボン酸のジ
エステル又は該ジエステル形成性化合物を少な
くとも一回は使用する。 これらの調製法の中では、(A)成分調製におい
て、液状のハロゲン化チタンを使用したもの、あ
るいは<チタン化合物使用後、あるいは使用の際
に>ハロゲン化炭化水素を使用したものが好まし
い。 上記調製において用いられる電子供与体は、ジ
エステル又はジエステル形成性化合物のみである
必要はない。たとえば、アルコール、フエノー
ル、アルデヒド、ケトン、エーテル、カルボン
酸、カルボン酸無水物、炭酸エステル、モノエス
テル、アミンなどジエステル以外の電子供与体も
使用することができる。但しジカルボン酸のジエ
ステル又は該ジエステル形成性化合物を少なくと
も一回は使用する。 (A)固体状高活性チタン触媒成分中の必須成分で
あるジエステルの好ましい例としては、炭化水素
骨格の1ケの炭素原子に2ケのカルボキシル基が
結合しているジカルボン酸又は炭化水素骨格の隣
接する2ケの炭素原子のそれぞれに1ケのカルボ
キシル基が結合しているジカルボン酸のジエステ
ル、及び少なくとも2ケの炭素原子を含むヘテロ
環化合物の骨格の隣接する2ケの炭素原子のそれ
ぞれに1ケのカルボキシル基が結合しているジカ
ルボン酸のジエステルを好ましく例示することが
できる。 このような好ましいジカルボン酸のジエステル
の例としては、C1〜C20の脂肪族炭化水素骨格の
1ケの炭素原子に2ケのカルボキシル基が結合し
ているジカルボン酸又はC2〜C20の脂肪族炭化水
素骨格の隣接する2ケの炭素原子のそれぞれに1
ケのカルボキシル基が結合しているジカルボン酸
のジエステル、好ましくはC1〜C20のアルキル基
のジアルキルエステル、ここで2ケのアルキル基
は同一でも異なつていてもよい;C3〜C20の脂環
族炭化水素骨格の1ケの炭素原子に2ケのカルボ
キシル基が結合しているジカルボン酸又は該脂環
族炭化水素骨格の隣接する2ケの炭素原子のそれ
ぞれに1ケのカルボキシル基が結合しているジカ
ルボン酸のジエステル、好ましくはC1〜C20のア
ルキル基のジアルキルエステル、ここで2ケのア
ルキル基は同一でも異なつていてもよい;C6〜
C20の芳香族炭化水素骨格の隣接する(オルト−
位)炭素原子のそれぞれに1ケのカルボキシル基
が結合しているジカルボン酸のジエステル、好ま
しくはC1〜C20のアルキル基のジアルキルエステ
ル、ここで2ケのアルキル基は同一でも異なつて
いてもよい;O,N及びSよりなる群からヘテロ
原子1〜10ケを有し且つ少なくとも2ケの炭素原
子を含むヘテロ環化合物骨格の隣接する2ケの炭
素原子のそれぞれに1ケのカルボキシル基が結合
しているジカルボン酸のジエステル、好ましくは
C1〜C20のアルキル基のジアルキルエステル;を
例示することができる。 上記ジカルボン酸の具体例としては、以下の如
きジカルボン酸を例示することができる。 マロン酸;メチルマロン酸、エチルマロン酸、
イソプロピルマロン酸、アリル(allyl)マロン
酸、フエニルマロン酸、などの置換マロン酸;コ
ハク酸;メチルコハク酸、ジメチルコハク酸、エ
チルコハク酸、メチルエチルコハク酸、イタコン
酸などの置換コハク酸;マレイン酸;シトラコン
酸、ジメチルマレイン酸などの置換マレイン酸;
フマル酸;メチルフマル酸、エチルフマル酸など
の置換フマル酸;シクロペンタン−1,1−ジカ
ルボン酸、シクロペンタン−1,2−ジカルボン
酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シ
クロヘキセン−1,6−ジカルボン酸、シクロヘ
キセン−3,4−ジカルボン酸、シクロヘキセン
−4,5−ジカルボン酸、ナジツク酸、メチルナ
ジツク酸、1−アリルシクロヘキサン−3,4−
ジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸;フタル
酸、ナフタリン−1,2−ジカルボン酸、ナフタ
リン−2,3−ジカルボン酸などの芳香族ジカル
ボン酸;フラン−3,4−ジカルボン酸、4,5
−ジヒドロフラン−2,3−ジカルボン酸、ベン
ゾピラン−3,4−ジカルボン酸、ピロール−
2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,3−ジカ
ルボン酸、チオフエン−3,4−ジカルボン酸、
インドール−2,3−ジカルボン酸などの複素環
ジカルボン酸。 上記例示のジカルボン酸のジエステルのアルコ
ール成分のうち少なくとも一方が炭素数2以上、
たとえばC2〜C20、とくには炭素数3以上のもの
が好ましく、とりわけ両アルコール成分ともに炭
素数2以上、とくには炭素数3以上のものが好ま
しい。例えば上記例示のジカルボン酸のジエチル
エステル、ジイソプロピルエステル、ジn−プロ
ピルエステル、ジn−ブチルエステル、ジイソブ
チルエステル、ジ−tert−ブチルエステル、ジイ
ソアミルエステル、ジn−ヘキシルエステル、ジ
−2−エチルヘキシルエステル、ジn−オクチル
エステル、ジイソデシルエステル、エチルn−ブ
チルエステルなどを例示することができる。 前記(A)高活性チタン触媒成分の調製には、還元
能を有しないマグネシウム化合物が利用できる。 マグネシウム化合物としては、塩化マグネシウ
ム、臭化マグネシウム、沃化マグネシウム、弗化
マグネシウムのようなハロゲン化マグネシウム;
メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネ
シウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブト
キシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシ
ウムのようなC1〜C20アルコキシマグネシウムハ
ライド;フエノキシ塩化マグネシウム、メチルフ
エノキシ塩化マグネシウムのようなC6〜C20のア
リーロキシマグネシウムハライド;エトキシマグ
ネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキ
シマグネシウム、n−オクトキシマグネシマグネ
シウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムのよ
うなC1〜C20のアルコキシマグネシウム;フエノ
キシマグネシウム、ジメチルフエノキシマグネシ
ウムのようなC6〜C20のアリーロキシマグネシウ
ム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグ
ネシウムのようなマグネシウムのカルボン酸塩な
どを例示することができる。また、これら還元能
を有しないマグネシウム化合物は、上述した還元
能を有するマグネシウム化合物から誘導したも
の、あるいは、触媒成分の調製時に誘導したもの
であつてもよい。また、該マグネシウム化合物は
他の金属との錯化合物、複化合物あるいは他の金
属化合物との混合物であつてもよい。さらにこれ
らの化合物の2種以上の混合物であつてもよい。 上記例示の如きマグネシウム化合物の中で好ま
しいマグネシウム化合物はハロゲン含有マグネシ
ウム化合物、とりわけ塩化マグネシウム、アルコ
キシ塩化マグネシウム、アリロキシ塩化マグネシ
ウムである。 本発明において、チタン触媒成分(A)の調製に用
いられるチタン化合物としては、例えばTi(OR)
gX4-g(Rは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦g≦
4)で示される4価のチタン化合物が好適であ
る。Rの例としてはアルキル基たとえばC1〜C6
のアルキル基を例示できる。Xの例としてはCl,
Br,Jなどを例示できる。 このようなチタン化合物の例としては、
TiCl4、TiBr4、TiI4などのテトラハロゲン化チ
タン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC2H5)Cl3、Ti(On
−C4H9)Cl3、Ti(OC2H5)Br3、Ti(OisoC4H9)
Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti
(OCH3)2Cl2、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(On−
C4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)2Br2などのジハロゲン化
アルコキシチタン;Ti(OCH3)3Cl、Ti
(OC2H5)3Cl、Ti(On−C4H9)3Cl、Ti
(OC2H5)3Brなどのモノハロゲン化トリアルコキ
シチタン;Ti(OCH3)4、Ti(OC2H5)4、Ti(On−
C4H9)4などのテトラアルコキシチタンなどを例
示することができる。これらの中で好ましいもの
はハロゲン含有チタン化合物、とくにはテトラハ
ロゲン化チタンであり、とくに好ましいのは四塩
化チタンである。これらチタン化合物は単味で用
いてよいし、混合物の形で用いてもよい。あるい
は炭化水素やハロゲン炭化水素などに希釈して用
いてもよい。 チタン触媒成分(A)の調製において、チタン化合
物、マグネシウム化合物及び担持すべき電子供与
体、さらに必要に応じて使用されることのある他
の電子供与体、例えばアルコール、フエノール、
モノカルボン酸エステルなど、ケイ素化合物、ア
ルミニウム化合物などの使用量は、調製方法によ
つて異なり一概に規定できないが、例えばマグネ
シウム化合物1モル当り、担持すべき電子供与体
約0.1ないし約10モル、チタン化合物約0.05ない
し約1000モル程度の割合とすることができる。 上述のようにして得ることのできる(A)チタン触
媒成分と(B)トリアルキルアルミニウム化合物触媒
成分及び前述の群からえらばれた(C)有機ケイ素化
合物触媒成分からなる触媒が利用できる。上記(B)
トリアルキルアルミニウム化合物触媒成分として
は、トリエチルアルミニウム及びトリイソブチル
アルミニウムを好ましく例示できる。 1−ブテンの重合又は共重合は液相で行うこと
ができる。この際、たとえばヘキサン、ヘプタ
ン、灯油のような不活性溶媒を反応媒体としても
よいが、1−ブテンそれ自身を反応媒体とするこ
ともできる。触媒の使用量は、反応容積1当
り、(A)成分をチタン原子に換算して約0.0001ない
し約1.0ミリモル、(B)成分を(A)成分中のチタン原
子1モルに対し、(B)成分中の金属原子が約1ない
し約2000モル、好ましくは約5ないし約500モル
となるように、また(C)成分を、(B)成分中の金属原
子1モル当り、(C)成分中のSi原子が約0.001ない
し約10モル、好ましくは約0.01ないし約2モル、
とくに好ましくは約0.05ないし約1モルとなるよ
うにするのが好ましい。 これらの各触媒成分(A)(B)(C)は重合時に三者を接
触させても良いし、また重合前に接触させても良
い。この重合前の接触に当つては、任意の二者の
みを自由に選択して接触させても良いし、また各
成分の一部を二者ないしは三者接触させてもよ
い。またさらに重合前の各成分の接触は、不活性
ガス雰囲気下であつても良いし、1−ブテン雰囲
気下であつても良い。 重合温度は、好ましくは約20ないし約200℃、
一層好ましくは約20ないし約180℃程度、圧力は
大気圧ないし約100Kg/cm2、好ましくは約2ない
し約50Kg/cm2程度の加圧条件下で行うのが好まし
い。 〔η〕の調節は、重合温度、触媒成分の使用割
合などの重合条件を変えることによつてある程度
調節できるが、重合系中に水素を添加するのが最
も効果的である。 本発明によるポリ1−ブテン樹脂製パイプは、
剛性、クリープ特性、衝撃強度が従来のものより
も一層改善され、かつ結晶転移速度が大きくなつ
たことにより成形直後の成形品の取扱いも非常に
有利になつた。 以下、実施例によつて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例 1 <チタン触媒成分(A)の調製> 無水塩化マグネシウム4.76g(50ミリモル)、デ
カン25mlおよび2−エチヘキシルアルコール23.4
ml(150ミリモル)を130℃で2時間加熱反応を行
い均一溶液とした後、この溶液中に無水フタル酸
1.11g(7.5ミリモル)を添加し、130℃にて更に1
時間撹拌混合を行い、無水フタル酸を該均一溶液
に溶解させる。このようにして得られた均一溶液
を室温に冷却した後、−20℃に保持された四塩化
チタン200ml(1.8モル)中に1時間に渡つて全量
滴下装入する。装入終了後、この混合液の温度を
4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したとこ
ろでジイソブチルフタレール2.68ml(12.5ミリモ
ル)を添加しこれより2時間同温度にて撹拌下保
持する。2時間の反応終了後熱過にて固体部を
採取し、この固体部を200mlのTiCl4にて再懸濁
させた後、再び110℃で2時間、加熱反応を行う。
反応終了後、再び熱過にて固体部を採取し、
110℃デカン及びヘキサンにて、洗液中に遊離の
チタン化合物が検出されなくなる迄充分洗浄す
る。以上の製造方法にて剛性されたチタン触媒成
分(A)はヘキサンスリラーとして保存するが、この
うち一部を触媒組成を調べる目的で乾燥する。こ
のようにして得られたチタン触媒成分(A)の組成は
チタン3.1重量%、塩素56.0重量%、マグネシウ
ム17.0wt%およびジイソブチルフタレート20.9重
量%であつた。 <重合> 2のオートクレーブを−50℃以下に冷却し、
1の液体の1−ブテン1ミリモルのトリエチル
アルミニウム、0.05ミリモルのビニルトリエトキ
シシラン、2の水素を添加し、60℃に昇温した
後、チタン原子に換算して0.01ミリモルのチタン
触媒成分(A)を添加した。60℃で1時間重合した
後、メタノールを添加して重合を停止させ未反応
の1−ブテンを除去した。重合結果は第1表に示
した。 次に、該重合体に酸化防止剤を添加して30mmφ
の一軸押出機により樹脂温度230℃で混練造粒し
た後、ポツトプレス温度200℃で1mm厚みのシー
トにプレス成形した。 次に該シートを以下の方法により評価した。 引張降伏点応力(Kg/cm2):ASTM D638に準拠
し、ASTM4号ダンベルを用いた。 Izod衝撃強度(Kg・cm/cm):ASTM D256に準
拠し、ノツチを入れ0℃で測定した。 耐クリープ性(時間):ASTM D2990に準拠し、
引張クリープ性を評価した。試験片はASTM4
号ダンベルをもちいた。試験温度100℃、荷重
20Kgとし、破断するか25%延伸されるまでの時
間を測定した。50%転移時間(時間):X線回
折により、I型結晶の(110)面反射ピーク強
度の型結晶の(200)面反射ピーク強度に対
する比を測定し、時間経過に伴う強度比の飽和
値の1/2に達する時間を求めた。 結果を第2表に示す。 実施例 2 1の水素を使用する以外は実施例1と同様に
重合と物性測定を行ない、結果を第1表と第2表
に示した。 実施例 3 0.1ミリモルのビニルトリエトキシシランと0.7
の水素を使用する以外は実施例1と同様に重合
と物性測定を行ない結果を第1表と第2表に示し
た。 比較例 1 0.1ミリモルのビニルトリエトキシシランと0.5
の水素を使用する以外は実施例1と同様に重合
と物性測定を行ない結果を第1表と第2表に示し
た。 比較例 2 2のオートクレーブを−50℃以下に冷却し、
1の液体の1−ブテン2ミリモルのジエチルア
ルミニウムクロリド、0.3の水素を添加し、50
℃に昇温した後1ミリモルの三塩化チタンを添加
した。50℃で1時間重合した後メタノールを添加
して重合を停止させ未反応の1−ブテンを除去し
た。結果を第1表と第2表に示した。 比較例 3 8の水素を使用する以外は実施例1と同様に
重合を行ない、結果を第1表と第2表に示した。 比較例 4 0.4の水素を使用し、60℃で重合する以外は
比較例2と同様に重合を行ない、結果を第1表と
第2表に示した。 実施例 4 実施例1に於いて、重合の際ビニルトリエトキ
シシランの使用量を1ミリモルとする以外は、実
施例1と同様に重合操作及び物性の測定を行つ
た。結果を第1表及び第2表に示した。
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1−ブテン以外の炭素数2〜12のオレフイン
の0〜1モル%を含有し且つ下記要件(i)〜(iii) (i) デカリン中、135℃で測定した極限粘度[η]
が1.5〜4.0dl/g、 (ii) 重量平均分子量(w)と数平均分子量(
n)との比w/nで表わされる分子量分布
が6以下、そして (iii) アイソタクチツク値が95%以上 を充足することを特徴とするポリ1−ブテン樹
脂。 2 該(ii)分子量分布が2〜5.5である特許請求の
範囲第1項記載のポリ1−ブテン樹脂。 3 該(iii)アイソタクチツク値が95.5以上である特
許請求の範囲第1項記載のポリ1−ブテン樹脂。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11808984A JPS60262804A (ja) | 1984-06-11 | 1984-06-11 | ポリ1−ブテン樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11808984A JPS60262804A (ja) | 1984-06-11 | 1984-06-11 | ポリ1−ブテン樹脂 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60262804A JPS60262804A (ja) | 1985-12-26 |
| JPH0559922B2 true JPH0559922B2 (ja) | 1993-09-01 |
Family
ID=14727719
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11808984A Granted JPS60262804A (ja) | 1984-06-11 | 1984-06-11 | ポリ1−ブテン樹脂 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60262804A (ja) |
Families Citing this family (13)
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|---|---|---|---|---|
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| JPH0781051B2 (ja) * | 1987-03-18 | 1995-08-30 | 出光石油化学株式会社 | ブテン−1重合体組成物 |
| JPH03126704A (ja) * | 1989-10-11 | 1991-05-29 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | パイプ用ポリブテン‐1および樹脂パイプ |
| JPH03126706A (ja) * | 1989-10-11 | 1991-05-29 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | パイプ用ブテン‐1‐プロピレンランダム共重合体および樹脂パイプ |
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| DE60218059T2 (de) | 2001-11-12 | 2007-08-30 | Basell Polyolefine Gmbh | Verfahren zur polymerisation von 1-buten und 1-buten polymeren |
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| AU2003296585A1 (en) * | 2002-12-04 | 2004-06-23 | Basell Polyolefine Gmbh | 1-buten copolymers and process for preparing them |
| DE60329523D1 (de) | 2002-12-04 | 2009-11-12 | Basell Polyolefine Gmbh | 1-Buten-Copolymere und Herstellungsverfahren dafür |
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| US7981993B2 (en) * | 2007-06-25 | 2011-07-19 | Basell Polyolefine Gmbh | 1-butene ethylene copolymers |
-
1984
- 1984-06-11 JP JP11808984A patent/JPS60262804A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60262804A (ja) | 1985-12-26 |
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| EXPY | Cancellation because of completion of term |