JPH0572685B2 - - Google Patents

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JPH0572685B2
JPH0572685B2 JP60136371A JP13637185A JPH0572685B2 JP H0572685 B2 JPH0572685 B2 JP H0572685B2 JP 60136371 A JP60136371 A JP 60136371A JP 13637185 A JP13637185 A JP 13637185A JP H0572685 B2 JPH0572685 B2 JP H0572685B2
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JP
Japan
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cadmium
thin film
cto
compound
film
Prior art date
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JP60136371A
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JPS6290809A (ja
Inventor
Tsutomu Nanao
Tamyuki Eguchi
Shinobu Ochikoshi
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP13637185A priority Critical patent/JPS6290809A/ja
Publication of JPS6290809A publication Critical patent/JPS6290809A/ja
Publication of JPH0572685B2 publication Critical patent/JPH0572685B2/ja
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  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はCd−Sn(カドミウム−スズ)系酸化物
透明導電性薄膜の製法に関する。 〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕 透明導電性薄膜は液晶用デイスプレイ、エレク
トロルミネツセンス、エレクトロクロミツク素子
などの表示デバイス、太陽電池などの光電変換デ
バイスの電極材料、あるいは赤外線反射膜として
まずまず需要が増加してきている。 これら透明導電性薄膜の組成としては、酸化ス
ズにアンチモンまたはフツ素をドーピングした組
成(たとえばNESA膜)や酸化インジウムにスズ
をドーピングした組成(以下、ITOという)など
が知られており、それぞれつぎのごとき特徴を有
している。 すなわち、酸化スズ系透明導電性膜はスパツタ
リング法でも製造可能であるが、コストおよび性
能上の理由からスプレー法や常圧CVD法などの
方法により製造されており、安価にえられるが、
導電性が1〜6×10-3Ω-1・cm-1とITO膜よりも
やや劣ること、膜中のピンホールが多く表面平滑
性に劣ること、また耐酸性があるため逆に酸によ
るエツチングが困難で精密なパターン加工が困難
となるなどの欠点がある。 一方、ITO膜は導電性が2〜5×10-4Ω-1・cm
-1と良好で、酸によるパターンエツチングが容易
であるが、真空蒸着法あるいはスパツタリング法
などの真空系を用いたプロセスにより製造されて
いるため、製造装置が高価である、生産にはバツ
チ方式が適するため生産性がわるい、大面積の成
膜が困難である。原料であるターゲツトの歩留り
がわるく、インジウム資源の枯渇も予想され、原
料費が高くなるなどの欠点があり、製品が高価に
なる。 上記のように、ITO膜は高価ではあるが性能が
良好であるため、電子機器関連用の透明導電性導
膜の用途の大半にはITO膜が使用されているのが
現状である。それゆえ、安価で高性能を有する透
明導電性薄膜の開発が望まれている。 前記真空系プロセス以外のITO膜の製法とし
て、加熱されたガラス基板上に金属塩溶液を噴霧
して熱分解させるスプレー法、基板上に金属塩溶
液を塗布したのち加熱し、熱分解させる塗布法な
どが提案され、検討されてきている。しかしなが
ら、スプレー法には表面が平滑な薄膜を形成させ
にくく、薄膜が白濁しやすい、熱分解したハロゲ
ンなどのガスの後処理が必要で、設備費用がかさ
むなどの問題がある。一方、塗布法では真空プロ
セスで作つたITO膜に比べて、導電性が同レベル
のITO膜が製造できないなどの問題がある。 一方、ITO膜と同レベルの導電性、可視光透過
性、エツチング加工性を有する透明導電性薄膜と
して、ノジツク(Nozik)はスパツタリング法に
よつてではあるが、組成がCd2SnO4であるカドミ
ウム−スズ酸化物膜(以下、CTO膜という)を
見出している(米国特許第3811953号明細書)。ま
た該Cd2SnO4膜よりも導電性はやや劣るが、
CdSnO3膜も透明導電性薄膜として用いうること
が知られ着目されつつある。 しかし、これらCTO膜の欠点として、 スパツタリング法により製造する必要がある
ため、成膜速度が遅く、生産性が低いこと、お
よびコストもITO膜に比べてさぼど安価になら
ないこと 可視光平均の透光性は良好であるが、短波長
域の吸収が大きいため黄色に着色しており美感
を損うことがあり、さらに太陽電池に用いるば
あいには、高エネルギー短波長光をセル中に通
しにくいので効率を低下させること などがあげられる。 本発明者らは、すでにの欠点については、カ
ドミウム化合物を含有する複合金属溶液を基板上
で熱分解させることにより、CTO膜を製造する
方法を確立し、 の欠点については、第3金属成分として、ア
ルカリ土類金属、硼素、亜鉛から選ばれた金属を
加えることにより、短波長透過性を改善しうるこ
とを見出している。 さらに本発明者らはこれらCTO膜の実用性の
評価検討を進めたところ、CTO膜は結晶水をと
りこみ、水和結晶をつくるため、長期間水中に浸
漬しておくと、著しく導電性が低下してしまうと
いう新たな欠点を見出し、この特性が実用上問題
を生じうるという結論に達している。 本発明はこの新たな欠点を解消するためになさ
れたものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、カドミウム、スズ、リンを含む複合
酸化物からなり、Cd/Snの原子比が0.8〜1.8で
P/Snの原子比が0.01〜1.0である酸化物透明導
電性薄膜を製造するに際し、水または有機溶媒中
に溶解した加水分解性または可燃性基を有する金
属化合物を基板上に塗布したのち、加熱処理を施
すことを特徴とする酸化物透明導電性薄膜の製法
に関する。 〔実施例〕 本発明によるCTO系薄膜は、Cd/Snが原子比
で0.8〜1.8の範囲で、これにリン成分が加わり形
成される。 Cd/Snが原子比で0.8未満になると、CTO系薄
膜の導電性が10Ω-1cm-1程度未満となり、酸化物
透明導電性薄膜として用いることができなくな
り、また酸によるエツチングが困難になる。一
方、Cd/Snが原子比で1.8をこえると、スズと未
反応のCdOの析出が生じて単一相の薄膜となら
ず、また膜が褐色に着色するようになり、透光性
が損なわれる。 本発明におけるリンは、スズに対して原子比で
0.01〜1.0、好ましくは0.03〜0.5である。前記原
子比が0.01未満になると、添加による耐水性の向
上効果がほとんど生じなくなる。 一方、前記原子比が1.0をこえると、長期耐水
性は改良されるが、導電性が低下し、実用的でな
くなる。 さらに導電性および短波長透過性改善のため、
さらに金属成分として、アルカリ土類金属、亜
鉛、チタン、インジウム、硼素、ニツケル、銅か
ら選ばれた金属成分(以下、第4の金属成分とい
う)を1種以上加えてもよく、たとえばアルカリ
土類金属であるMg、Ca、Sr、BaやB、Inなど
を添加すると、添加しないばあいと比較して形成
されるCTO系薄膜の密度が増加して硬度が増す
とともに、短波長可視光および近紫外線の透光性
が向上し、無添加系の黄色つぽい透明膜に対して
青色がかつた無色に近いCTO系薄膜がえられる。
なおえられるCTO系薄膜の導電性は、第4の金
属成分を用いないばあいと同程度から50%近い導
電性の向上が見られる。 第4の金属成分としてZnやTiを用いると、
CTO系薄膜の短波長可視光および近紫外線の透
光性が著しく改良され、4000Åにおける透光性が
未添加系に比べて30〜50%向上しており、かつ導
電性も向上する。 一方、第4の金属成分としてNiまたはCuを用
いると、えられるCTO系薄膜の透光性はほとん
ど改良されないが、導電性が向上する。 これら第4の金属成分の添加量はスズに対して
原子比で0.01〜0.5、好ましくは0.03〜0.5用いる
ことにより上記効果が達成されうる。 Cd−Sn酸化物にリンを加えることで透明導電
性導膜の耐水性が著しく向上する理由は充分に解
明されていないが、X線回折の結果、リンを加え
ることでアモルフアス化が促進されており、ガラ
ス化していることが予想され、このため、水分結
晶をつくりにくくなり耐水性が向上しているもの
と考えられる。 前記のごとき本発明によるCTO系薄膜はつぎ
のような本発明の製法により製造される。 CTO系薄膜はスパツタリング法により製造し
てもよいが、本発明者らが開発した特願昭58−
248342号明細書記載の製法と同様の製法、すなわ
ち有機溶媒中にカドミウム化合物、スズ化合物、
リン化合物および必要により用いられる第4の金
属成分となる金属化合物を含有させた複合金属溶
液を基板上で熱分解させることにより製造しても
よく、この方法によると高い生産性および低い製
造コストで目的物をうることができる。 CTO系薄膜の形成に用いるカドミウム化合物
としては、一般に市販のカドミウム化合物が使用
可能であるが、炭素数1〜30程度の有機物とカド
ミウムとから製造されるカドミウム化合物が、製
造しやすく、かつ取扱いやすいため好適である。
このようなカドミウム化合物の典型的なものとし
ては、カドミウムカルボン酸塩類、カドミウムア
ルコキシド類、カドミウムβ−ジケトン錯体類、
カドミウムα−ケト酸錯体類、カドミウムβ−ケ
ト酸錯体類、カドミウムα−ケト酸エステル錯体
類、カドミウムβ−ケト酸エステル錯体類などが
あげられる。前記カドミウムカルボン酸塩類の具
体例としては、ギ酸カドミウム、酢酸カドミウ
ム、酪酸カドミウム、乳酸カドミウム、マレイン
酸カドミウム、シユウ酸カドミウム、オクチル酸
カドミウム、オレイン酸カドミウム、ステアリン
酸カドミウム、リノール酸カドミウム、ナフテン
酸カドミウムなどの炭素数1〜30の1価または多
価カルボン酸カドミウムとの塩が好ましい。カド
ミウムアルコキシド類の具体例としては、カドミ
ウムと炭素数1〜20の1価または多価のアルコー
ルとの反応によりえられたカドミウムアルコキシ
ドが用いられる。カドミウムβ−ジケトン錯体類
の具体例としては、アセチルアセトンカドミウ
ム、ベンゾイルアセトンカドミウムなど、カドミ
ウムα−またはβ−ケト酸錯体類の具体例として
は、アセチルギ酸、アセト酢酸、プロピオニル−
iso−酪酸、ベンゾイル酢酸などとカドミウムと
の錯体、カドミウムα−またはβ−ケト酸エステ
ル類の具体例としては、上記α−またはβ−ケト
酸とメチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコールなどとのエス
テルとカドミウムとの錯体などがあげられ、これ
ら以外にもグリコール酸、乳酸、α−オキシ酪
酸、ヒドロアクリル酸、サリチル酸などのα−ま
たはβ−オキシ酸とメチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ルなどとのエステルとカドミウムとの錯体などや
これらの縮合体、多量体、混合物なども使用しう
る。なかんづく、有機溶媒に可溶で、400℃以下
の加熱で、無機カドミウム化合物に分解するもの
がとくに好ましい。 CTO系薄膜の形成に用いるスズ化合物として
は、一般式(): Sn(OR12 () (式中、R1は炭素数1〜20の炭化水素基である)
で表わされる2価のスズのアルコキシド類、 一般式(): Sn(OR14 () (式中、R1は前記と同じ)で表わされる4価の
スズのアルコキシド類、一般式(): Sn(OR14-xYx () (式中、R1は前記と同じ、Yはキレート能を有
する官能基またはハロゲン原子、xは1〜3の整
数である)で表わされる4価のスズの部分アルコ
キシド類または一般式()、一般式()、一般
式()で表わされる化合物の縮合多量体などが
あげられる。また一般式(): Sn(OCOR22 () (式中、R2は水素または炭素数1〜30の炭化水
素基である)で表わされる2価のスズのカルボン
酸塩類、一般式(): Sn(OCOR24 () (式中、R2は前記と同じ)で表わされる4価の
スズのカルボン酸塩類があげられ、さらに2価ま
たは4価のスズとアセチルアセトン、ベンゾイル
アセトンなどとの反応物であるβ−ジケトン錯体
類、スズオキシβ−ジケトン錯体類、テトラメチ
ルスズ、テトラエチルスズなどのアルキルスズ
類、テトラフエニルスズなどの有機スズ類、さら
に一般式(): RxSnX4-x () (式中、Rは水素原子または炭素数1〜20の炭化
水素基、Xは塩素原子、フツ素原子などのハロゲ
ン原子、アルコキシ基、カルボン酸残基、xは前
記と同じ)で表わされる化合物などがあげられる
が、これらに限定されるものではない。 前記一般式()で示される化合物の具体例と
しては、ジエトキシスズ、ジプロポキシスズ、ジ
−2−エチルヘキソキシスズ、ジステアロキシス
ズなど、一般式()で示される化合物の具体例
としては、テトラエトキシスズ、テトラプロポキ
シスズ、テトラブトキシスズ、テトラキス(2−
エチルヘキソキシ)スズ、テトラステアロキシス
ズなど、一般式()で示される化合物の具体例
としては、スズブトキシジクロライド、トリステ
アロキシスズモノクロライドなど、一般式()
で示される化合物の具体例としては、酢酸第1ス
ズ、シユウ酸第1スズ、酒石酸第1スズ、オクチ
ル酸第1スズ、オレイン酸第1スズ、リノール酸
第1スズ、ステアリン酸第1スズなど、一般式
()で示される化合物の具体例としては、酢酸
第2スズ、乳酸第2スズ、酪酸第2スズ、オクチ
ル酸第2スズ、リノール酸第2スズなど、一般式
()で示される化合物の具体例としては、ジオ
クチルスズジアセテート、ジエチルスズオキサイ
ド、ジブチルスズマレエート、ジフエニルスズジ
クロライド、ジベンジルスズジヒドロキシド、ト
リブチルスズラウレート、ジブチルスズシラウレ
ート、ジブチルスズプロポキシド、ジビニルスズ
ジクロライドなどがあげられる。これらの化合物
は単独で用いてもよく、2種以上混合して用いて
もよいが、有機溶媒に可溶で400℃以下の加熱で、
無機スズ化合物に分解するものがとくに好まし
い。 CTO系薄膜の形成に用いるリン化合物として
は、前述のカドミウム、スズを含む溶液中に相溶
し、熱分解膜中にリン成分が残存することが重要
であり、具体例としては、たとえばリン酸トリメ
チル、リン酸トリエチル、リン酸トリフエニル、
リン酸トリブチルなどのリン酸エステル、たとえ
ば亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリブチル、亜
リン酸トリフエニルなどの亜リン酸エステル、五
酸化リン、リン酸などがあげられ、とくに亜リン
酸エステル、リン酸エステルを使用するのが好ま
しい。 さらに導電性および短波長透過性向上のために
加えられる第4の金属成分となる金属化合物(以
下、第4の金属化合物という)としては、溶液中
に相溶し、熱分解後膜中に金属成分が残存するこ
とが重要であり、具体例としてCa、Mg、Ba、
Srなどのアルカリ土類金属、B、In、Zn、Ti、
Ni、Cuとギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酪
酸、ナフテン酸、オクチル酸、アクリル酸、メタ
クリル酸などのカルボン酸との塩類またはアセチ
ルアセトンなどのβ−ジケトン錯体、あるいはα
またはβ−オキシ酸、β−ケトン酸との錯体など
の有機金属化合物、炭素数1〜20のアルコキシ基
をもつ金属アルコキシドあるいは上記金属の塩化
物、硝酸化合物があげられ、好ましい。 CTO系薄膜の形成に用いる有機溶媒としては、
たとえばメチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ペ
ンタノールなどの1価アルコール類、エチレング
リコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール
などの多価アルコール類、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸イソアミル、蟻酸プロピルなどのカル
ボン酸エステル類、アセトン、アセチルアセト
ン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族溶媒類、ジオキサン、テトラヒドロフラン
などのエーテル類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブなどのグリコールエーテル類、N−メチ
ル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドなどのチツ素含有有機溶媒類
などがあげられるが、これらに限定されるもので
はない。これらの有機溶媒は単独で用いてもよ
く、2種以上混合して用いてもよい。また水を単
独であるいは前記有機溶媒と併用して用いてもよ
い。 前記有機溶媒が1価または多価の低級アルコー
ル類、カルボン酸エステル類、ジオキサン、テト
ラヒドロフランなどのエーテル類のばあいには、
カドミウム化合物、スズ化合物、リン化合物およ
び必要により用いられる第4の金属化合物の種々
の組合わせに広く用いることができるが、カドミ
ウム化合物、スズ化合物、リン化合物および第4
の金属化合物の組合わせに応じて適宜選択するこ
とが好ましい。 CTO系薄膜の形成に用いる複合金属溶液は、
カドミウム化合物、スズ化合物、リン化合物およ
び必要により用いられる第4の金属化合物を有機
溶媒に溶解することにより調製される。 前記複合金属溶液におけるカドミウム化合物、
スズ化合物、リン化合物および必要により用いら
れる第4の金属化合物(以下、金属成分という)
の濃度は、金属分として通常0.01〜40%(重量
%、以下同様)程度で使用されるが、作業性など
の点から3〜20%にするのが好ましい。 CTO系薄膜の形成に用いる複合金属溶液には
必要に応じて、たとえば有機金属化合物の加水分
解を防止するためのオルトギ酸エステル系の有機
系脱水剤などを加えてもよい。 本発明において、複合金属溶液が石英ガラス、
透明アルミナ、ソーダガラスあるいはアルカリ拡
散防止のためソーダガラス表面上に500〜2000Å
の膜厚でSiO2、TiO2、ZnO2などからなる膜を被
着したソーダガラス基板上で熱分解されることに
より、CTO系薄膜が形成される。 形成されるCTO系薄膜の性質は、前記カドミ
ウム化合物、スズ化合物、リン化合物そして必要
により用いられる第4の金属化合物の組合わせに
より大きく変わつてくる。 該CTO系薄膜には、単なる金属成分の混合組
成となつたばあいと、加えた金属化合物が共反応
をおこして配位化合物あるいは複合金属錯体にな
つたばあいとがあり、後者の方が優れた性能を示
しており目的のCTO系薄膜を作るのに好ましく、
この様な配位化合物あるいは複合金属錯体を作る
には加える金属化合物として反応性の強い金属ア
ルコキシドや金属β−ジケトン錯体などを用い、
溶液を共沸、環流させるのが目的のCTO系薄膜
を作るために好ましい。 また、これらの化合物同士の共反応を促進させ
るため、かかる複合金属溶液を基板上に浸漬塗布
などしたのち70〜150℃にて5〜60分間程度オー
ブンにて乾燥させ、ついで空気中または酸素分圧
を調整した酸化雰囲気にて400〜700℃程度で15分
間〜2時間程度熱処理することにより、一次焼成
が行なわれる。もちろん該温度を700℃をこえる
高温にしてもよいが、700℃をこえる高温にいて
も特別な利点がえられるわけではない。なお該一
次焼成を600℃程度以下で行なうと、一般に非結
晶質となることが薄膜のX線回折の結果から判明
しており、500℃程度以下で行なうと、薄膜全体
がほとんどアモルフアスとなり、600℃程度以上
では結晶化することが判明している。 とくに安価なガラス基板材料であるソーダガラ
スを用いるときには、ガラスの軟化温度の点から
550℃以下の温度で熱処理することが重要である。 かかるCTO系薄膜の膜厚は、塗布する複合金
属溶液の濃度や、たとえば浸漬塗布を行なうばあ
いには浸漬塗布時の引上げ速度などによつて制御
しうる。複合金属溶液の濃度についてはすでに記
載したとおりであるが、引上げ速度については任
意に調節可能であり、とくに限定されるものでは
ないが、たとえばガルボン酸金属化合物を使用す
る際には5〜30cm/分程度を目安にすればよい。
複合金属溶液の濃度や浸漬塗布時の引上げ速度な
どはカドミウム化合物、スズ化合物、リン酸化合
物、必要により用いられる第4の金属化合物、有
機溶媒の組合わせや熱分解法、所望する膜厚など
に応じて適宜決定すればよい。このようにして形
成される膜厚は、用途などに応じて適宜選択すれ
ばよいが、通常200〜20000Å程度であることが好
ましく、500〜10000Å程度であることがさらに好
ましい。 一次焼成工程によりえられたCTO系薄膜は、
通常導電率が10-1〜10-2Ω-1cm-1とかなり低い
が、該薄膜に紫外線を照射したり、つぎのごとき
アニーリングを施すことにより、導電率が約1〜
2桁向上する。 アニーリングとは複合金属溶液の分解を目的と
する一次焼成をおえた薄膜を還元雰囲気下、不活
性ガス雰囲気下または通常50mmHg以下程度の減
圧下で、再び熱処理を行なうことである。還元雰
囲気下での熱処理とは、たとえば水素や一酸化炭
素などの還元性ガス中にて50〜400℃程度の条件
で1〜90分間程度、不活性ガス雰囲気下での熱処
理とは、たとえばアルゴン、チツ素、ヘリウムな
どの不活性ガス中で200〜700℃程度で5〜180分
程度、また減圧下での熱処理とは、前記のような
減圧下、200〜700℃程度で5分間〜3時間程度行
なう方法である。またこれらアニーリングは一次
焼成工程と連続して実施してもかまわない。これ
らのアニーリングにより、CTO系薄膜の導電率
が向上する以外に、透光性の領域が紫外域側にシ
フトする。 一次焼成をおえた薄膜に紫外線を照射しても、
アニーリングと同様の効果がえられる。照射する
紫外線としては、波長が2000〜4000Å程度の紫外
線を、基板上の照度が50〜100万ルツクスになる
ような条件で1分間〜10時間照射することによ
り、導電性および可視光透過性が向上するという
効果がえられる。 本発明のCTO系薄膜の製法を浸漬塗布法にも
とづいて説明したが、浸漬塗布法以外の塗布法、
たとえばスピンコーテイング法、ロールコーター
法、ドクターブレード法なども採用することがで
きる。また加熱された基板に、CTO系薄膜の形
成に用いる複合金属溶液を吹きつけて熱分解させ
てCTO系薄膜を製造することもできる。 このようにして製造されたCTO系薄膜は、液
晶用デイスプレイ、エレクトロルミネツセンス、
太陽電池などの電極材料とて好適に使用されう
る。 つぎに本発明のCTO系薄膜の製法を実施例に
もとづき説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。 実施例1および比較例1 無水酢酸カドミウム10.0gとスズテトラブトキ
シド9.9gをエチルアルコール80gに溶かし、さ
らに悪リン酸トリエチルを0.8g加え、約4時間
還流処理を行ない、CTO系薄膜を形成する際の
塗布溶液を調製した(Cd/Sn=1.8、P/Sn=
0.2)。 同様にして亜リン酸トリエチルを含まない塗布
液を調製した。 これらの溶液をそれぞれ、アルカリ拡散防止処
理として約1500ÅのSiO2膜をコーテイングした
ソーダガラス基板(厚さ1.1mm)上に、引上げ速
度10cm/minの浸漬塗布法で塗布したのち、150
℃×30分間乾燥し、さらにマツフル炉中、大気雰
囲気下にて540℃×30分間焼成して、透明なCTO
系薄膜をえた。 えられた薄膜は両者とも膜厚1200Åで表面抵抗
値は、Pを添加したもので5.5KΩ/□、Pを添
加しないもので4.5KΩ/□であつた。 さらにえられた2種の基板をH2:N2=1:1
(モル比)の混合ガス中で300℃×30分間アニール
処理を施し、表面抵抗値を測定したところ、Pを
添加したものは76Ω/□、Pを添加しないものは
120Ω/□であり、双方とも良好な導電性を示し、
しかもX線回折の結果、いずれもアルモルフアス
であることが判明した。 前記2種の基板を、耐水性促進試験として70℃
に保つた蒸留水中に浸漬し、表面抵抗値の経時変
化を測定したところ、Pを添加しないものでは6
時間後には表面抵抗値が1.2倍になり導電性がわ
るくなり始めており、24時間後には完全に無限大
の表面抵抗となり、導電性が消失してしまうこと
が判明した。これに対してPを添加したものでは
120時間浸漬後でも表面抵抗値は殆んど変化せず、
耐水性が極めて優れていることが判明した。 また耐水性試験後の2種のCTO系薄膜の表面
を走査電子顕微鏡により観察したところ、リを添
加しないものでは水和結晶と考えられる0.5μm程
度のサイコロ状の粒子が無数に析出しており、均
一な膜になつておらず、一方、リンを添加したも
のでは試験前と変わらない平滑な均一な膜になつ
ており、耐水性の差が歴然としていることが判明
した。 実施例2および比較例2 実施例1と同様にして、酢酸カドミウム、スズ
テトラブトキシド、さらに亜リン酸トリエチルを
加えた溶液および亜リン酸トリエチルを加えない
溶液の2種の溶液を作り、これらにそれぞれ第1
表の金属成分を加え約4時間還流処理を施して塗
布溶液を調製した。これらの溶液を実施例1と同
様にシリカコートしたソーダカラス基板上に塗布
焼成およびアニール処理を施して導電性および耐
水性の評価および走査電子顕微鏡による表面観察
を実施したところ、リン成分の添加により耐水性
が向上していることが判明した。
【表】 △:表面抵抗値変化あり
○:表面抵抗値変化なし
[発明の効果] 本発明による薄膜は透明な導電性の膜で耐水性
のきわめて優れたものであり、このような特徴を
有する薄膜を本発明の製法によると高速かつ低コ
ストで成膜することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 カドミウム、スズ、リンを含む複合酸化物か
    らなり、Cd/Snの原子比が0.8〜1.8でP/Snの
    原子比が0.01〜1.0である酸化物透明導電性薄膜
    を製造するに際し、水または有機溶媒中に溶解し
    た加水分解性または可燃性基を有する金属化合物
    を基板上に塗布したのち、加熱処理を施すことを
    特徴とする酸化物透明導電性薄膜の製法。
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