JPH0573386B2 - - Google Patents

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JPH0573386B2
JPH0573386B2 JP59101590A JP10159084A JPH0573386B2 JP H0573386 B2 JPH0573386 B2 JP H0573386B2 JP 59101590 A JP59101590 A JP 59101590A JP 10159084 A JP10159084 A JP 10159084A JP H0573386 B2 JPH0573386 B2 JP H0573386B2
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JP
Japan
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reaction
acid
solution
compound
complex
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JP59101590A
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Yasuo Nakayama
Tsuneo Sato
Kazunari Myazaki
Tadao Sato
Masanao Shinohara
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は新規なフイブリン吸着性蛋白−ウロキ
ナーゼ複合体に関する。 背景技術 血栓溶解酵素ウロキナーゼは、血栓症治療剤と
して広く臨床で使用されているが、血栓を構成し
ている蛋白成分であるフイブリンに対して吸着性
を有しておらず、また清注されたウロキナーゼは
速やかに代謝排泄されてしまう等のために、イン
ビトロ(in vitro)の活性から期待されるほどの
治療効果が得られていない。このため、欧米等に
おいては該ウロキナーゼの大量投与が行なわれて
いるが、この場合、全身的にプラスミノーゲンの
活性化を引き起こし、フイブリノーゲンの分解等
による出血傾向等の副作用も大きい。また流血中
にはα2−プラスミンインヒビター(α2−Plasmin
Inhibitor)やα2−マクログロブリン(α2
Macroglobulin)等のプラスミン阻害剤が多量に
含まれており、ウロキナーゼのプラスミン活性化
(生成)による血栓溶解作用を阻止している。 発明の目的 この様な観点から本発明者らはフイブリンに吸
着性のある蛋白をウロキナーゼに結合させて、ウ
ロキナーゼにフイブリン結合性を付与することが
できれば、該ウロキナーゼはその治療目的である
血栓によく吸着され、代謝排泄されにくくなり、
血中半減期の延長が期待され、又フイブリン上で
は上記したプラスミン阻害剤の作用を受けにくく
なり治療効果の増大が期待され、更に血栓存在部
位で局所的にプラスミノーゲンが活性化されるた
め出血傾向等の副作用の軽減が期待されるという
着想から、上記フイブリンに吸着性を有するウロ
キナーゼを得ることを目的として鋭意研究を重ね
た。その結果、特定の蛋白結合試薬の利用によ
り、各種のフイブリン吸着性蛋白とウロキナーゼ
とを結合させることに成功し、かくして得られる
ウロキナーゼ複合体が、上記目的に合致するフイ
ブリン吸着能を有すると共に所望のウロキナーゼ
活性を具備し、新規な血栓溶解剤として有効であ
ることを見い出した。本発明はこの新しい知見に
基づいて完成されたものである。 発明の構成 即ち、本発明はフイブリン吸着性蛋白とウロキ
ナーゼとが、一般式 【化】 〔式中Rはフエニレン基又はシクロアルキレン基
を、Aは低級アルキレン基を、Bは置換基として
低級アルキルチオ基又はフエニル低級アルキルチ
オ基を有することのある低級アルキレン基を、
l、m及びnは同時に0又は1を示す。但しl、
m及びnは同時に0であつてはならない。〕 で表わされる蛋白結合試薬を介して結合されてい
ることを特徴とするフイブリン吸着性蛋白−ウロ
キナーゼ複合体に係る。 本発明の複合体は、血栓溶解剤として、ウロキ
ナーゼ単独に比し、より少量の使用で血栓部に選
択的(局所的)に作用し、代謝排泄が遅延され、
しかもプラスミン阻害剤による影響が少なく、充
分な血栓溶解作用を持続発現し得ると共に、全身
性の出血傾向等の副作用も少なく、非常に有効で
ある。本発明はかかる血栓溶解剤として有用な新
しい複合体及びこれを容易に効果よく収得する新
しい方法を提供するものであり、医薬品業界、そ
の他の分野において大きく貢献するものである。 本発明で蛋白結合試薬として利用する上記一般
式(1)で表わされる化合物において、Rで示される
フエニレン基としては、ο−フエニレン、m−フ
エニレン及びp−フエニレン基を、シクロアルキ
レン基としては、シクロプロピレン、1,3−シ
クロブチレン、1,2−シクロペンチレン、1,
3−シクロペンチレン、1,2−シクロヘキシレ
ン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−シクロ
ヘプチレン、1,5−シクロオクチレン基等の炭
素数3〜8のシクロアルキレン基を夫々例示でき
る。 Aで示される低級アルキレン基としては、メチ
レン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、2−メチ
ル−トリメチレン基等の炭素数1〜6のアルキレ
ン基を、Bで示される置換基として低級アルキル
チオ基又はフエニル低級アルキルチオ基を有する
ことのある低級アルキレン基としては、上記と同
様の炭素数1〜6のアルキレン基及びメチルチオ
メチレン、エチルチオメチレン、ブチルチオメチ
レン、ヘキシルチオメチレン、エチルチオエチレ
ン、プロピルチオエチレン、2−メチルチオトリ
メチレン、2−エチルチオエチルメチレン、2−
プロピルチオテトラメチレン、3−エチルチオメ
チルペンタメチレン、3−エチルチオヘキサメチ
レン、ベンジルチオメチレン、ベンジルチオメチ
ルメチレン、ベンジルチオエチレン、2−ベンジ
ルチオトリメチレン、2−ベンジルチオエチルエ
チレン、2−{2−(2−フエニルエチルチオ)エ
チル}トリメチレン、3−フエニルプロピルチオ
メチレン、4−フエニルブチルチオエチレン、3
−フエニルペンチルチオメチレン、6−フエニル
ヘキシルチオエチレン、3−ベンジルチオプロピ
ルエチレン、2−ベンジルチオメチルペンタメチ
レン、3−ベンジルチオヘキサメチレン基等の炭
素数1〜6のアルキルチオ基又はアルキル部分の
炭素数が1〜6のフエニルアルキルチオ基を置換
基として有する炭素数1〜6のアルキレン基を例
示できる。 上記一般式(1)の化合物は、公知又は新規であ
り、これらは例えば文献〔T.Kitagawa他、J.
Biochem.(Tokyo)、79、233(1976)〕等に記載の
方法に準じて容易に合成できる。具体的には例え
ば以下の反応行程式−1に示す方法に従い製造さ
れる。 反応行程式−1 【化】 【化】 〔式中R、A、B、l、m及びnは前記に同じ、
R1は低級アルキル基を示す。〕 上記一般式(2)で表わされるアミノカルボン酸と
一般式(3)で表わされるマレイミド誘導体との反応
は、適当な溶媒中、塩基性化合物の存在下に行な
われる。塩基性化合物としては、酸化カリウム、
炭酸水素ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸水素カリウム等の無機塩基類を使用できる。
溶媒としては、反応に悪影響を与えない不活性の
ものをすべて用いることができる。代表的溶媒と
しては、水、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、エチレングリコール等のアル
コール類;ジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン(THF)、ジオキサン、モノグライム、ジグラ
イム等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等の
非プロトン性極性溶媒等を例示できる。アミノカ
ルボン酸(2)とマレイミド誘導体(3)との使用割合
は、とくに限定されず、広範囲から適宜に選択さ
れるが、通常前者に対して後者を1〜3倍モル、
好ましくは1〜1.3倍モル量程度用いるのがよい。
また反応温度もとくに限定されないが、通常0〜
50℃、好ましくは0〜30℃程度とするのがよく、
反応時間は通常1〜3時間程度とされる。かくし
て一般式(4)で表わされる化合物を収得できる。 上記において、マレイミド誘導体(3)のかわりに
無水マレイン酸を用い、これをアミノカルボン酸
(2)と反応させ、次いで得られるマレイン酸誘導体
を脱水反応に付すことによつても一般式(4)で表わ
される化合物を収得することができる。上記アミ
ノカルボン酸(2)と無水マレイン酸との反応は、前
者に対し後者を約1〜3倍モル、好ましくは約1
〜1.3倍モル用いて、上記アミノカルボン酸(2)と
マレイミド誘導体(3)との反応において用いられる
溶媒と同様の溶媒中で、通常20〜150℃、好まし
くは30〜100℃程度の温度条件下に、約1〜5時
間を要して行なわれる。得られるマレイン酸誘導
体は、これを特に反応混合物より単離精製するこ
となく、引き続き脱水反応に付すことができる。
該反応は、脱水縮合剤の存在下、無溶媒又は適当
な溶媒中にて行なわれる。使用される脱水縮合剤
としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、
無水酪酸、無水カプロン酸、無水安息香酸等の酸
無水物等が挙げられる。また使用される溶媒とし
ては、ジメチルエーテル、THF、ジオキサン、
モノグライム、ジグライム等のエーテル類;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;
塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素類等が挙げられる。脱水縮合剤の使用量とし
ては、特に限定されず、通常マレイン酸誘導体に
対して、触媒量以上、好ましくは10〜100倍モル
量程度用いるのがよく、溶媒を兼ねて更に大過剰
用いることもできる。上記脱水反応は通常約50〜
150℃、好ましくは約90〜100℃にて約1〜5時間
を要して行なわれる。 かくして得られる一般式(4)の化合物に、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド(5)を反応させることによ
り、一般式(1)で表わされる所望のマレイミド誘導
体が収得される。該反応は、適当な溶媒中、好ま
しくは脱水縮合剤の存在下に行なわれる。脱水縮
合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジ
イミド(DCC)、トリクロロアセトニトリル、ア
セチレンエチルエーテル、シアン酸エチルエステ
ル等が挙げられ、溶媒としては、例えばジエチル
エーテル、THF、ジメトキシエタン(DME)、
ジグライム等のエーテル類、DMF、ピリジン、
2−メチルピロリドン等が挙げられる。一般式(4)
の化合物に対するN−ヒドロキシスクシンイミド
(5)の使用量は特に限定されず、通常、等モル〜3
倍モル、好ましくは等モル〜1.3倍モル程度とさ
れ、反応は一般に約0〜50℃、好ましくは0〜30
℃程度にて1〜3時間程度で終了する。上記にお
いて脱水縮合剤を使用する場合は、通常これを、
一般式(4)の化合物に対して等モル〜3倍モル、好
ましくは等モル〜1.3倍モル程度用い、同様に反
応させればよい。 尚、上記反応においては、一般式(4)の化合物に
代えて、そのカルボキシ基が活性化された化合物
を用いることもできる。該化合物としては、例え
ば一般式(4)の化合物に、アルキルハロカルボン酸
を反応させて得られる混合酸無水物及び酸ハロゲ
ン化物が挙げられる。 混合酸無水物を利用する方法(混合酸無水物
法)は、通常まず一般式(4)の化合物にアルキルハ
ロカルボン酸、例えばクロロギ酸メチル、ブロモ
ギ酸メチル、クロロギ酸イソブチル等をシヨツテ
ン−バウマン反応に従い反応させ、次いで得られ
る混合酸無水物を、通常反応系より単離すること
なく、これにN−ヒドロキシコハク酸イミド(5)を
反応させることにより行なわれる。上記シヨツテ
ン−バウマン反応は、該反応に慣用される塩基性
化合物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、炭酸銀などの無機
塩基;ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラ
ートなどのアルコラート;トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N−メチルモルホリン、4−ジメチルア
ミノピリジン、1,5−ジアザビシクロ〔4,
3,0〕ノネン−5(DBN)、1,5−ジアザビ
シクロ〔5,4,0〕ウンデセン−5(DBU)、
1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン
(DABCO)などの有機塩基の存在下、−20〜100
℃程度、好ましくは0〜50℃において行なわれ、
反応時間は5分〜10時間程度である。得られた混
合酸無水物とN−ヒドロキシコハク酸イミド(5)と
の反応は一般に適当な溶媒中で−20〜150℃程度、
好ましくは10〜50℃にて5分〜10時間程度で行わ
れる。用いられる溶媒としては、この種混合酸無
水物法に慣用の溶媒、具体的には塩化メチレン、
クロロホルム、ジクロルエタンなどのハロゲン化
炭素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類;ジエチルエーテル、THF、
DMEなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチ
ルなどのエステル類、DMF、DMSO、HMPAな
どの非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。上記
混合酸無水物法における一般式(4)の化合物、アル
キルハロカルボン酸及びN−ヒドロキシスクシン
イミド(5)の使用割合は通常夫々等モル程度とされ
るが、一般式(4)の化合物に対して、アルキルハロ
カルボン酸及びN−ヒドロキシスクシンイミド(5)
を1〜1.5倍モル程度用いるのが好ましい。 酸ハロゲン化物を利用する方法(酸ハロゲン化
物法)は、通常一般式(4)の化合物にハロゲン化剤
を反応させて、カルボン酸ハライドとし、これを
単離することなく、N−ヒドロキシスクシンイミ
ド(5)との反応に供することにより行なわれる。一
般式(4)の化合物とハロゲン化剤との反応は、無溶
媒でもあるいは溶媒の存在下でも行なわれる。溶
媒としては、反応に悪影響を与えないもの、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類;クロロホルム、塩化メチレン、四塩化
炭素などのハロゲン化炭化水素類;ジオキサン、
THF、ジエチルエーテルなどのエーテル類;
DMF、DMSOなどを使用できる。ハロゲン化剤
としては、カルボキシ基の水酸基をハロゲンに変
える、通常のハロゲン化剤、例えば塩化チオニ
ル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、五塩化リ
ン、五臭化リンなどを使用できる。一般式(4)の化
合物とハロゲン化剤との使用割合はとくに限定さ
れず適宜選択されるが、無溶媒下で反応を行なう
場合には、通常前者に対して、後者を大過剰量、
また溶媒中で反応を行なう場合には、通常前者に
対して後者を少なくとも等モル量程度、好ましく
は2〜4倍モル程度とするのがよい。反応はとく
に限定されないが、通常室温〜100℃程度、好ま
しくは50〜80℃にて、30分間〜6時間程度で行な
われる。上記により得られたカルボン酸ハライド
と、N−ヒドロキシスクシンイミド(5)との反応
は、脱ハロゲン化水素剤の存在下に行なわれる。
脱ハロゲン化水素剤としては、通常塩基性化合物
が用いられる。その具体例としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸銀などの無機塩基;ナトリウムメチラー
ト、ナトリウムエチラートなどのアルコラート、
トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチルモルホリン、4−ジメチル
アミノピリジン、DBN、DBU、DABCOなどの
有機塩基が挙げられる。該反応は無溶媒でも溶媒
の存在下でも行なわれる。溶媒としては反応に悪
影響を与えない不活性のものがすべて用いられ、
例えばクロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素
などのハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテ
ル、THF、ジオキサンなどのエーテル類;ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;
DMF、DMSO、HMPAなどの非プロトン性極性
溶媒などが挙げられる。カルボン酸ハライドとN
−ヒドロキシスクシンイミド(5)との使用割合は、
とくに限定されないが、溶媒中で反応を行なう場
合には、前者に対して後者を通常少なくとも等モ
ル量程度、好ましくは等モル〜2倍モル量とする
のがよい。また反応はとくに限定されないが、通
常−30〜100℃程度、好ましくは0〜50℃にて、
0.5〜12時間程度で行なわれる。 上記反応行程式−1において、一般式(2)で表わ
されるアミノカルボン酸は、例えば以下の反応行
程式に示す方法に従い製造される。 反応行程式−2 【化】 【化】 〔式中R、A、B、l、m及びnは前記に同じ。
Xはハロゲン原子、アルカンスルホニルオキシ、
アリールスルホニルオキシ又はアラルキルスルホ
ニルオキシ基を示す。〕 上記一般式(6)においてXで示されるハロゲン原
子としては、塩素、臭素、沃素原子等を、アルカ
ンスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニ
ルオキシ、エタンスルホニルオキシ、イソプロパ
ンスルホニルオキシ、プロパンスルホニルオキ
シ、ブタンスルホニルオキシ、tert−ブタンスル
ホニルオキシ、ベンタンスルホニルオキシ、ヘキ
サンスルホニルオキシ基等を、アリールスルホニ
ルオキシ基としてはフエニルスルホニルオキシ、
4−メチルフエニルスルホニルオキシ、2−メチ
ルフエニルスルホニルオキシ、4−ニトロフエニ
ルスルホニルオキシ、4−メトキシフエニルスル
ホニルオキシ、3−クロルフエニルスルホニルオ
キシ、α−もしくはβ−ナフチルスルホニルオキ
シ基等の置換又は未置換のアリールスルホニルオ
キシ基を、またアラルキルスルホニルオキシ基と
しては具体的にはベンジルスルホニルオキシ、2
−フエニルエチルスルホニルオキシ、4−フエニ
ルブチルスルホニルオキシ、4−メチルベンジル
スルホニルオキシ、2−メチルベンジルスルホニ
ルオキシ、4−ニトロベンジルスルホニルオキ
シ、4−メトキシベンジルスルホニルオキシ、3
−クロルベンジルスルホニルオキシ、α−もしく
はβ−ナフチルメチルスルホニルオキシ基等の置
換又は未置換のアラルスルホニルオキシ基を夫々
例示できる。 一般式(2)で表わされるアミノカルボン酸は上記
反応行程式−2に従い、一般式(6)で表わされる公
知の化合物にフタルイミド(7)を反応させ、次いで
生成する化合物(8)を加水分解することにより収得
される。 上記一般式(6)の化合物とフタルイミド(7)との反
応に当つては、前述のカルボン酸ハライドと、N
−ヒドロキシスクシンイミド(5)との反応と同様の
反応条件を採用することができる。 上記により得られる一般式(8)で表わされる化合
物の加水分解は、無溶媒又は水、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール等のアルコール類、
酢酸等の適当な溶媒中、酸又はアルカリを作用さ
せることにより行なわれる。酸としては塩酸、硫
酸等の鉱酸を、アルカリとしては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム等を使用できる。酸又はアルカリは、一般式
(8)の化合物に対して、少なくとも等モル以上、通
常大過剰量使用するのがよい。反応温度は通常室
温〜150℃、好ましくは50〜100℃程度とするのが
よく、一般に0.5〜24時間程度で反応は終了する。
尚上記加水分解反応において、フタルイミド基の
アミノ基への変換は、好ましくは同様の溶媒中、
同様の反応条件下に、少なくとも等モル量のヒド
ラジンの存在下に実施できる。 また上記一般式(2)で表わされるアミノカルボン
酸及びその原料とする一般式(6)の化合物中、ある
種のものは、以下に示す反応行程式−3乃至−5
に従う方法によつても製造することができる。 反応行程式−3 【化】 【化】 【化】 〔式中R1及びXは前記に同じ。X1はハロゲン原
子を、R2は低級アルキル基、アリール基又はア
ラルキル基を、Mは金属原子を夫々示す。〕 上記各式において定義されるハロゲン原子とし
ては塩素、臭素、沃素原子等を、低級アルキル基
としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数1〜
6の直鎖状もしくは分枝状アルキル基を、アリー
ル基としてはフエニル、2−メチルフエニル、4
−メチルフエニル、4−ニトロフエニル、2−メ
トキシフエニル、3−クロロフエニル、α−もし
くはβ−ナフチル基等を、アラルキル基としては
ベンジル、2−フエニルエチル、4−フエニルブ
チル、4−メチルベンジル、4−ニトロベンジル
基等を、また金属原子としては、リチウム、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属原子の他、マ
グネシウム、亜鉛原子等を夫々例示できる。 以下、上記反応行程式−3に示す各行程につき
詳述する。 一般式(6)′で表わされる公知の化合物と、一般
式(9)で表わされる酢酸エステルの金属エノレート
との反応は、例えばTHF、ジメトキシメタン、
ジグライム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香属炭化水素系溶媒;
DMF、DMSO、HMPA等の非プロトン性極性溶
媒等の適当な溶媒中、前者に対して後者を約1〜
3倍モル、好ましくは約1〜1.5倍モル用いて、−
78℃〜50℃程度、好ましくは−78℃〜−30℃程度
の温度条件下に約1〜5時間を要して行なわれ
る。かくして一般式(10)で表わされる化合物を得
る。 得られる一般式(10)の化合物の還元反応は、該化
合物(10)のエステル部分をアルコールに変換する
が、ニトリル基の還元は行なわれない条件下に実
施される。具体的には例えば化合物(10)を加水分解
して対応するカルボン酸とした後、これにクロロ
ギ酸メチル、ブロモギ酸エチル、クロロギ酸イソ
ブチル等のアルキルハロカルボン酸を塩基性化合
物の存在下に反応させて混合酸無水物とし、次い
でこの混合酸無水物を還元する方法を採用でき
る。上記における加水分解反応は、塩基性触媒例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム等を用いても、また酸性触媒例えばギ
酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、塩化水
素、臭化水素、p−トリエンスルホン酸、カンフ
アースルホン酸等を用いても実施できる。塩基性
触媒を用いる場合、反応は水、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等のアルコー
ル系溶媒、ジオキサン、THF、ジグライム等の
エーテル系溶媒、DMF、DMSO、HMPA等の非
プロトン性極性溶媒中で行なわれる。酸性触媒を
用いる場合、反応は塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系
溶媒中で有利に進行する。いずれの触媒を用いる
場合も、触媒は通常化合物(10)に対し過剰量用いら
れ、反応は約20〜100℃の温度下に約1〜48時間
で完結する。かくして得られるカルボン酸とアル
キルハロカルボン酸との反応による混合酸無水物
の製造は、通常のシヨツテン−バウマン反応によ
り行なわれ、その条件等は前述した通りである。
また上記により得られる混合酸無水物は、通常反
応系内により単離することなく引き続く還元反応
に供される。該還元反応は、水、メタノール、エ
タノール、プロパノール等のアルコール系溶媒、
エーテル、THF、ジグライム等のエーテル系溶
媒等の適当な溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム、
水素化ホウ素リチウム等の還元剤の存在下で、約
0〜50℃、好ましくは約0〜20℃の温度下に、通
常約1〜12時間を要して行なわれる。還元剤は原
料混合酸無水物に対し約1〜10倍モル、好ましく
は約1〜3倍モルの範囲で用いられる。かくして
一般式(11)で表わされるアルコールを得る。 一般式(11)で表わされるアルコールと、一般式(12)
で表わされる化合物との反応は、塩基性化合物の
存在下、適当な溶媒中で行なわれる。塩基性化合
物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、炭酸銀などの無機
塩基;ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラ
ートなどのアルコラート;トリエチルアミン、ピ
リジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチル
モルホリン、4−ジメチルアミノピリジン、
DBN、DBU、DABCOなどの有機塩基が挙げら
れる。溶媒としてはTHF、ジオキサン、DME、
ジグライム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素;塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化エチレン等のハロゲン
化炭化水素等が例示される。アルコール(11)に対す
る化合物(12)の使用量は、通常約1〜3倍モル量、
好ましくは約1〜1.5倍モル量とされる。反応は
通常約0〜50℃、好まくは約0〜20℃の温度下に
行なわれ約1〜12時間で完結する。かくして一般
式(6)″で表わされる化合物を得る。 また一般式(6)″で表わされる化合物は、アルコ
ール(11)に適当なハロゲン化剤、例えば塩化チオニ
ール、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、五酸化
リン、五臭化リン等を反応させることによつても
収得される。該反応は、例えばジオキサン、
THF等のエーテル類、クロロホルム、塩化メチ
レン等のハロゲン化炭化水素類等の適当な溶媒
中、アルコール(11)に対しハロゲン化剤を少なくと
も2倍モル量、通常過剰量用い、室温付近〜約
100℃、好ましくは室温〜70℃程度の温度下に、
約1〜24時間を要して行なわれる。 反応行程式−4 【化】 【化】 【化】 〔式中X1、R1、R2、M及びXは前記に同じ。〕 反応行程式−4において、一般式(13)の化合物と
一般式(9)の化合物との反応は、前記反応行程式−
3における一般式(6)の化合物と一般式(9)の化合物
との反応と同様の条件下に実施できるが、一般式
(13)の化合物に対する一般式(9)の化合物の使用量
は、約2〜5倍モル量、好ましくは約2〜3倍モ
ル量とされるのがよい。 上記により得られる一般式(14)の化合物の還元反
応及びこれにより得られる一般式(15)の化合物と一
般式(12)の化合物又はハロゲン化剤との反応も亦、
夫々前記反応行程式−3に示す各行程と同様にし
て実施できる。更に一般式(16)の化合物からの一般
式(2)′の化合物の製造は、前記反応行程式−2に
おける一般式(6)の化合物からの一般式(2)の化合物
の製造と同様の方法により実施される。 尚上記反応行程式−3及び−4においては、出
力原料を適宜選択することにより、又は之等各行
程式に示す反応を繰返し行なうことによつて、ア
ルキレン鎖の延長された所望化合物を収得するこ
とができる。 反応行程式−5 【化】 【化】 【化】 〔式中R1は前記に同じ。〕 一般式(17)の化合物の酸化反応は、適当な酸化剤
を用いて通常溶媒中で行なわれる。酸化剤として
は例えばDMSO−無水酢酸、DMSO−トリフル
オロ酢酸、DMSO−オキザリルクロリド、
DMSO−N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、ピリジウムクロロクロメート、ピリジニウ
ムジクロメート等を使用できる。溶媒としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素系溶媒や塩化メチレン、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素系溶媒等を用いることができる。
酸化剤は通常一般式(17)の化合物に対して約1〜5
倍モル、好ましくは約1〜3倍モル用いられるの
がよい。反応温度は通常約0〜50℃、好ましくは
約0〜20℃とされ、反応は一般式に約5〜12時間
で終了する。かくして一般式(18)で表わされる化合
物が収得される。 得られる一般式(18)の化合物と、一般式(19)の化合
物との反応は、適当な溶媒中で行なわれ、該溶媒
としてはエーテル、THF、ジグライム、ジオキ
サン等のエーテル系、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素系、塩化メチレン、クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素系、DMF、
DMSO、HMPA等の非プロトン性極姓溶媒等を
例示できる。一般式(18)の化合物に対する一般式(19)
の化合物の使用量は、通常約1〜5倍モル量、好
ましくは約1〜3倍モル量とされ、反応は約20〜
100℃、好ましくは約20〜50℃の温度条件下に、
約5〜12時間で完結し、これにより一般式(20)で表
わされる化合物を得る。 該一般式(20)の化合物の還元反応は、一般に水素
雰囲気中、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール系溶媒中で、接触
還元触媒例えば5%パラジウム−炭素、10%パラ
ジウム−炭素等を用いて行なわれる。該触媒は通
常一般式(20)の化合物1g当り50mg〜1g、好まし
くは約50〜200mg用いられ、反応は約0〜50℃、
好ましくは0〜30℃下に、12〜72時間程度で完結
する。 上記により得られる一般式(21)の化合物の加
水分解反応は、前記反応行程式−3に示した一般
式(10)の加水分解反応と同様の条件下に実施するこ
とができ、これにより所望の一般式(2)″で表わさ
れる化合物を収得できる。 前記の各反応行程式において、各々の目的化合
物は、通常の分離手段により容易に単離精製され
る。かかる分離手段としては沈殿法、抽出法、再
結晶法、カラムクロマトグラフイー、プレパラテ
イブ薄層クロマトグラフイー等を例示できる。 本発明に用いるフイブリン吸着性蛋白とは、フ
イブリンに結合する性質を有する蛋白であり、そ
の代表例としてはプラスミン重鎖(plasmin
HC)、活性中心部位を不可逆的阻害剤で阻害し
たプラスミン、プラスミンノーゲンに蛋白成分酵
素を作用させて得られるクリングル(Kringle)
1〜3、同クリングル4、フイブロネクチンに蛋
白分解酵素を作用させて得られるフイブロネクチ
ンのN末端部ドメイン、同C末端部に隣接するド
メイン等を例示することができる。 現在、上記代表的フイブリン吸着性蛋白のひと
つであるプラスミン重鎖を与えるプラスミンにつ
いては詳細な研究が行なわれている〔B.Wiman
and P.Wall′en、Thrombosis Research、
213(1977)〕。即ち人プラスミンはフイブリン吸着
性に関与する重鎖(分子量約6万)と活性中心を
含む軽鎖(分子量約3万)が2個のS−Sで結合
した分子量約9万の蛋白であり、上記重鎖には5
つの相同性の高い単位構造(「クリングル」と呼
ばれている)のくり返しがあり、クリングル1〜
3に強いフイブリン吸着部位があり、クリングル
4にも吸着性がある事が知られている〔L.
Sottrup−Jensen et al.、Progress in Chemical
Fibrinolysis and Thrombolysis、、191
(1978)〕。またフイブロネクチンとは、分子量約
40万の粘着性のある高分子糖蛋白であり、細胞表
面、細胞外基質及び血液中に存在し、細胞−基質
間、細胞−細胞間の接着、あるいは正常な細胞形
態の維持、細胞の移動、創傷治癒、食作用、血液
凝固等に機能しているものと考えられており、そ
の生物活性はフイブロネクチンのコラーゲン、ヘ
パリン、グリコサミノグリカン、フイブリン、細
胞膜成分等への特異的結合に起因している。フイ
ブロネクチン分子は、少なくとも6〜7個のプロ
テアーゼに耐性なドメイシ構造から成つており、
該フイブロネクチンの示すこの様な多様なリガン
ドへの結合活性は各々のドメインが各々のリガン
ドへの特異的な結合活性を示す事によるとされて
いる〔R.O.Hynes and K.M.Yamada、J.Clll
Biol.、95、369(1982)〕。ドメイン構造の解析か
ら、人の血漿中のフイブロネクチンにはN末端側
及びC末端付近に分子量約3万のフイブリン結合
活性を有する2種類のドメインが存在する事が知
られており、本発明ではこれらのフイブリン結合
活性を有するフイブロネクチンフラグメントをフ
イブリン吸着性蛋白として利用する。 本発明複合体の製造にフイブリン吸着性蛋白と
して用いるプラスミン重鎖は、例えば文献〔Eur.
J.Biochem.、57、441(1975)〕等に記載の方法に
準じて構成され、これはプラスミンを部分還元し
て得られるメルカプト基を有する。該プラスミン
重鎖は、例えばプラスミンを2−メルカプトエタ
ノール等の存在下に部分還元して、その重鎖と軽
鎖との間のS−S結合を切断し、反応液を重鎖に
のみ親和性を有するリジン−セフアロース等に吸
着、溶出させることにより分離収得することがで
きる。 活性中心部位を不可逆的阻害剤で阻害したプラ
スミンは、例えば文献〔Methods in Ensymol.、
45、256(1976)〕等に記載の方法に準じて製造さ
れる。即ちウロキナーゼで活性化したプラスミン
をトシル−アルギニン−クロロメチルケトンと反
応させ、反応液をゲル過により精製することに
よつて得ることができる。 プラスミノーゲンに蛋白成分酵素を作用させて
得られるクリングル1〜3及び4は、例えば文献
〔Progress in Chemical Fibrinolysis and
Thrombolysis、、191(1978)〕又は文献
〔Thromb.Res、10、213(1977)〕等の方法に準じ
て製造される。即ちプラスミノーゲンを蛋白分解
酵素例えばエラスターゼやアルフアーキモトリプ
リシンで限定分解後、リジン−セフアロース等に
吸着、溶出させ次いでゲル過する事により分離
収得することができる。得られたクリングル1〜
3及びクリングル4の分子量は約30000〜36000及
び約10000である。尚プラスミノーゲンは血中に
存在する蛋白分解酵素の前駆体の1つでありリジ
ン−セフアロース等により容易に精製する事がで
きる〔Methods in Enzymol.、34、424(1974)〕。 また、フイブロネクチンに蛋白分解酵素を作用
させて得られるフイブロネクチンのN末端部ドメ
イン及びC末端部に隣接するドメインは、人血漿
から例えば文献〔J.Biol.Chem.、257、(9)、5263
(1982)〕に準じてゼラチン−セフアロース及びヘ
パリン−セフアロース等を用いて精製したフイブ
ロネクチンを、トリプシンやプラスミン等の蛋白
分解酵素で限定分解し、目的とするドメインを例
えば文献〔J.Biol.Chem.、258、(5)、3332(1983)〕
に準じて精製する事により分離収得する事ができ
る。得られたN末端部ドメイン及びC末端部に隣
接するドメインの分子量は各々約31000及び34000
である。 更に本発明においてウロキナーゼとしては、特
に限定なく公知の各種のもの、例えばローモレキ
ユラーウエイト−ウロキナーゼ及びハイモレキユ
ラーウエイト−ウロキナーゼ〔Low Molecular
Weight−Urokinase、LMW−UK、平均分子量
32000;High Molecular Weight−Urokinase、
HMW−UK、平均分子量54000、Biochemistry、
5、2160(1966)〕並びに上記ウロキナーゼの重鎖
等を使用することができる。ここでHMF−UK
の重鎖は、例えば上記HMW−UKを、2−メル
カプトエタノール、ジチオスレイトール、ジチオ
エリスリトール等のチオール類の存在下で部分還
元して、その重鎖と軽鎖との間のS−S結合を還
元的に切断し、次いで反応液をHWF−UK重鎖
の活性中心に対するアフイニテイーリガンドを有
する樹脂に吸着、溶出させることにより分離収得
することができる〔H.Sumi and K.C.Robbins、
J.Biol.Chem.、258(13)、8014(1983)〕。 上記フイブリン吸着性蛋白の中で分子内にフリ
ーのメルカプト基(SH)を有するプラスミン
HC以外は、分子内にメルカプト基又はメルカプ
ト保護基で保護されたメルカプト基を導入して
後、ウロキナーゼと結合反応される。該メルカプ
ト基又は保護メルカプト基の導入反応は、公知の
各種試薬、例えばアセチルメルカプトコハク酸無
水物、2−イミノチオラン(2−
iminothiolane)、N−スクシニミジル−3−(2
−ピリジルジチオ)プロピオネート等を用いて行
なわれる。之等試薬は通常フイブリン吸着性蛋白
1モル当り、約1〜50倍モル量程度、好ましくは
約3〜20倍モル量用いられ、フイブリン吸着性蛋
白1モル当り約1〜5モル、好ましくは約1〜2
モル量導入される。 上記のフイブリン吸着性蛋白とウロキナーゼと
の結合反応は、好ましくは予めウロキナーゼと一
般式(1)の蛋白係合試薬とを反応させた後、これに
フイブリン吸着性蛋白又はメルカプト基もしくは
保護メルカプト基を導入したフイブリン吸着性蛋
白と反応させることにより行なわれる。上記にお
いてウロキナーゼに対する一般式(1)の蛋白結合試
薬の使用割合は、通常約1〜50倍モル量、好まし
くは約3〜20倍モル量とされ、ウロキナーゼ1モ
ルに約1〜10モル、好ましくは約1〜2モルの蛋
白結合試薬が結合される。 また上記蛋白結合試薬を導入したウロキナーゼ
とフイブリン吸着性蛋白(又はメルカプト基もし
くは保護メルカプト基を導入したそれ)との結合
反応は、例えば水溶液、生理食塩水もしくはPH4
〜10の通常の緩衝液中、好ましくはPH6〜8の緩
衝液中で、0〜40℃好ましくは室温付近で、好ま
しくは窒素気流中で行なわれる。該反応は通常数
分〜24時間程度で完結する。上記において用いら
れる緩衝液としては、アンモニア及びアミノ基を
含有しない公知の各種のものをいずれも使用する
ことができる。上記結合反応において、両原料蛋
白の使用割合は、適宜に決定されるが、通常約
1:5〜5:1(モル比)、好ましくは約1:2〜
2:1(モル比)とするのがよい。 かくして製造される複合体は、主としてフイブ
リン吸着性蛋白1モルに対してウロキナーゼが1
〜5モル、好ましくはほぼ1モル結合したもので
あり、これは結合反応終了後、常法に従い、例え
ば透析法、ゲル過法、分別沈澱法及びアフイニ
テイークロマトグラフイー等により容易に単離精
製できる。またこれは通常の凍結乾燥法により保
存できる。 上記の如くして得られる複合体は、フイブリン
吸着能及びウロキナーゼ活性を有しており、血栓
症の治療に有効である。 本発明複合体は、これを血栓溶解剤として用い
るに当り、通常の製剤的担体と共に製剤粗製物の
形態とされる。該血栓溶解剤の投与単位形態とし
ては、各種の形態を治療目的に応じて適宜選択で
きるが、通常は注射剤として用いられる。該注射
剤は通常の方法で殺菌され、好ましくは血液と等
張される。注射剤の形態に成形するに際して用い
られる希釈剤としては、この分野で慣用される各
種のもの、例えば水、生理食塩水等を例示でき
る。なおこの場合等張性の溶液を調製するに充分
な量の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを血栓
溶解剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解
補助剤、緩衝剤、無痛化剤、保存剤等を、更に必
要に応じて着色剤、香料、風味剤、甘味剤等や他
の医薬品を該血栓溶解剤中に含有せしめてもよ
い。 血栓溶解剤中に含有させるべき本発明の複合体
の量は、特に限定されず広い範囲から適宜選択さ
れるが、通常全製剤組成物中に約0.01〜30重量%
含有される量とするのがよい。 又上記血栓溶解剤は、その使用に際し、各種形
態に応じた方法で投与されるが、通常は注射剤と
して単独であるいはブドウ糖、アミノ酸輸液等の
補液と混合して静脈内投与される。その投与量は
使用目的、症状等により適宜選択されるが、通常
有効成分であるフイブリン吸着性蛋白−ウロキナ
ーゼ複合体として1日当り約1000〜500000単位/
Kgとするのが好ましく、これは2〜4回に分けて
投与してもよい。 実施例 以下本発明複合体の製造に用いるフイブリン吸
着性蛋白、ウロキナーゼ及び蛋白結合試薬の製造
乃至調製例を参考例として挙げ、次いで本発明複
合体の製造例を実施例として挙げ、更に実施例で
得た複合体の薬理試験例を挙げる。尚各例におけ
る各種活性の測定法及びその他物性等の試験法は
以下の通りである。 Γプラスミノーゲンの活性測定 プラスミノーゲンサンプルを50%グリセロー
ル、2mM−塩酸及び5g/ポリエチレング
リコール(PEG6000、和光純薬社製)溶液で
希釈し、その100μをとりこれに0.05M−トリ
ス塩酸−0.1M−NaCl緩衝液(PH7.4)600μ
を加え、更にストレプトキナーゼ600単位(1.5
mgバリダーゼ(日本レダリー(株)社製)/ml同緩
衝液、100μ)を添加し、撹拌後、37℃で10
分間インキユベートし、次いで基質S−2251
(H−D−Val−Leu−Lys−p−ニトロアニリ
ン、第一化学薬品社製)200μ(0.7μmol)を
加えて37℃で2分間インキユベートする。50%
酢酸水溶液100μを加えて反応を停止させ、
405nmにて吸光度を測定し、標準プラスミノ
ーゲンの同吸光度よりサンプルの活性を算出す
る。 Γウロキナーゼ活性測定 合成基質法;ウロキナーゼサンプルを
0.15M−NaCl及び5g/ポリエチレング
リコール(PEG 6000)を含む水溶液で適当
濃度に希釈し、その100μに0.1M−NaClを
含有する0.05M−トリス塩酸緩衝液(PH=
8.4)800μを加え、37℃、1分加温後、こ
れに基質S−2444(PyroGlu−Gly−Arg−p
−Nitroanilide、第1化学薬品社製)の
0.3μMを上記緩衝液に加えた液100μを添加
し、37℃、2分インキユベートする。50%酢
酸水溶液100μを加えて反応を停止させ、
405nmにて吸光度を測定する。標準ウロキ
ナーゼを用い同様に操作して得られた吸光度
より、サンプルの活性を算定する。 フイブリン平板法; A法;0.3%牛血清フイブリノーゲン
(povite社製)の0.1M−NaCl加0.05Mベロナ
ール緩衝液(PH=8.0)6mlに、最終0.02M
のCaCl2、最終的3NIH単位/mlの牛トロン
ビン(持田製薬社製)を加え撹拌後、シヤー
レ(内径8.5cm)にまき、フイブリン平板を
調製する。0.1%ウサギ血清アルブミン(シ
グマ社製)の上記緩衝液に溶解したウロキナ
ーゼサンプルの10μを、上記フイブリン平
板にスポツトし、37℃、16時間インキユベー
ト後、溶解円の径を測定する。 B法;フイブリノーゲン(フラクシヨン
I;シグマ社)2gを0.1Mリン酸塩緩衝液
(PH=7.2)200mlに溶解する。牛トロンビン
(持田製薬社製)1バイアル(1000単位)を
同緩衝液200mlに溶解し、この21mlを上記フ
イブリノーゲン溶液21mlに加え撹拌後、フイ
ブリン平板を作成する。以後、ウサギ血清ア
ルブミンの代わりに牛血清アルブミン
(BSA)を使用する以外は、上記A法と同様
にして、サンプルのフイブリン溶解活性を、
溶解円の径として測定する。 Γ蛋白量の測定 ローリー法〔O.H.Lowry et al、J.Biol.
Chem.、193、265(1951)〕による。 ΓSH基の定量 サンプル100μを脱気後、これに脱気N2
換した0.2M−トリス塩酸緩衝液(PH=8.2)1
mlを加え、次いで脱気したメタノールに溶解し
た0.01M−5,5′−ジチオビス(2−ニトロ安
息香酸)100μを添加し、撹拌後、室温にて
約30分放置後、412nmの吸光度を測定する。
2−メルカプトエタノールを標準としてサンプ
ルのSH基量を換算する。 ΓS−アセチルメルカプト基の定量 サンプル100μを脱気後、脱気した0.5M−
ヒドロキシアミン液(5N−NaOHでPH7.3に調
整)10μを加え撹拌し、37℃で20分間インキ
ユベートした脱アセチル化後、生成するSH基
を、上記SH基の定量方法に従い測定する。 Γm−マレイミドベンゾイル基(MB基)の定量
サンプル100μを脱気後、2−メルカプトエ
タノールの水溶液25μ(35ナノモル)を添加
し、37℃、20分インキユベートする。以下上記
SH基の定量と同様にして、残存2−メルカプ
トエタノール量を測定して、サンプルのMB基
量を換算する。 ΓSDSポリアクリルアミドゲル(SDS−PAGE)
電気泳動 サンプルを40%グリセロール及び2%SDSを
含有する0.02Mトリス緩酸緩衝液(PH=8.0)
に等量混合し、100℃、2分加熱後、12.5%分
離用ゲル及び4%濃縮用ゲルを用いラエメリ
(U.K.Laemmli)らの方法〔Nature
(London)、227、680(1970)〕及びフアルマシ
ア社製グラジエントゲルPAA 4/30により泳
動させる。泳動後コマーシーブリンアントブル
ー(C.B.B.)染色し、標準蛋白(モレキユラー
ウエイトキツト、フアルマシア社製)より分子
量を換算する。 参考例 1 蛋白結合試薬の製造 (2S)−3−ベンジルチオ−2−マレインイ
ミドプロピオン酸スクシンイミドエステル(試
薬1)の製造 ケラーら(O.Keller and J.Rudinger)の方
法〔Helv.Chim.Acta、58、531(1975)〕に準じ
てS−ベンジル−L−システイン8.44g(40m
mol)の飽和炭素水素ナトリウム水溶液200ml
−THF100ml混液中に、0℃でN−メトキシカ
ルボニルマレンインイミド6.2g(400mmol)
を加えた。10分間撹拌後、水300mlとTHF150
mlとで希釈した。反応混合物を室温で30分間、
ひきつづいて40℃で30分間撹拌した。濃硫酸で
中和後、溶液量が約200mlになるまで減圧濃縮
した。酢酸エチルで抽出後、無水硫酸ナトリウ
ム(Na2SO4)で乾燥し、濃縮して白色の固体
を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フイー(90:10:5 クロロホルム−酢酸エチ
ル−酢酸から40:60:5 クロロホルム−酢酸
エチル−酢酸)に供して(2S)−3−ベンジル
チオ−2−マレインイミドプロピオン酸2.29g
を得た。mp86〜87℃ 次に該(2S)−3−ベンジルチオ−2−マレ
インイミドプロピオン酸2.29g(7.87mmol)
に、N−ヒドロキシスクシンイミド995mg
(8.67mmol)及びジメトキシエタン(DME)
40mlを混合し、混合物中に、アルゴン雰囲気
下、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)1.79g(8.67mmol)を加えた。反応混
合物を0℃で1時間、室温で3時間撹拌した。
0℃に冷却後、数滴の酢酸を加えて、さらに1
時間撹拌した。不溶物を除去後、液を減圧濃
縮し、ついでシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(95:5 塩化メチレン−酢酸エチルから
80:20 塩化メチレン−酢酸エチル)を行なつ
て標記化合物(試薬1)2.75g(収率90%)を
得た。 mp;133〜134℃(塩化メチレン−エーテル) IR(KBr);1832、1800、1755、1724cm-1 1 H−NMR(CDCl3、90MHs); δppm=2.70(s、4H)、3.14(m、2H)、 3.60(s、2H)、4.97(m、1H)、 6.63(s、2H)、7.17(s、5H) MS(m/s)=388(M+) 分析値(%);C55.90 H4.03 N7.39 計算値(%)(C18H16O6N2Sとして); C55.66 H4.15 N7.21 (±)−4−エチルチオ−2−マレインイミ
ド酪酸スクシンイミドエステル(試薬2)の製
造 上記と同様にして(±)−エチオニンから
(±)−4−エチルチオ−2−マレインイミド酪
酸を経て、標記化合物を得た。 mp;57−59℃(塩化メチレン−エーテル) IR(KBr);1838、1800、1752、1725cm-1 1 H−NMR(CDCl3、90MHs) δppm=1.20(t、J=6.6Hz、3H)、 2.26〜2.66(m、6H)、 2.74(s、4H)、5.21(m、1H)、 6.68(s、2H) MS(m/z)=340(M+) 分析値;z=340.0736 計算値(C14H16O6N2として); M=340.07290 (4−マレインイミドフエニル)酢酸スクシ
ンイミド(試薬3)の製造 カバら(M.P.Cava、A.A Deana、K.Mutt
and M.J.Mitchell)の方法〔Org.Synth.、
Coll.Vol.5、944(1973)〕に準じて無水マレイ
ン酸7.14g(72.8mmol)のDMF溶液15ml中
に、アルゴン雰囲気下、室温で4−アミノフエ
ニル酢酸10g(66.2mmol)のDMF溶液40mlを
加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌後、エ
ーテル−ベンゼン(1:1)250mlで希釈し、
析出沈澱を別した。得られた沈澱に酢酸ナト
リウム2.87g(35mmol)及び無水酢酸70mlを
混合し、混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で
1時間撹拌し、減圧濃縮後、残渣を酢酸エチル
300mlで希釈した。酢酸エチル層を飽和食塩水
で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(90:10:5
クロロホルム−酢酸エチル−酢酸から50:50:
5クロロホルム−酢酸エチル−酢酸)を行なつ
て、白色固体として(4−マレインイミドフエ
ニル)酢酸8.72g(収率57%)を得た。 上記で得た(4マレインイミドフエニル)酢
酸2.31g(10mmol)を、N−ヒドロキシスク
シンイミド1.15g(10mmol)及びDME30mlと
混合し、混合物中に、アルゴン雰囲気下、0℃
でDCC2.27g(11mmol)を加え、反応混合物
を0℃で4時間撹拌した後、不溶物を去し、
液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイー(80:20 クロロホルム−酢酸エチル)
を行なつて、標記化合物(試薬3)2.85g(収
率87%)を得た。 mp:153〜154℃(塩化メチレン−エーテル) (2−マレインイミドフエニル)酢酸スクシ
ンイミドエステル(試薬4)の製造 上記と同様にして標記化合物(試薬4)を
得た。 mp;158〜159℃(塩化メチレン−エーテル) (3−マレインイミドフエニル)酢酸スクシ
ンイミドエステル(試薬5)の製造 上記と同様にして標記化合物(試薬5)を
得た。 mp;150〜151℃(塩化メチレン−エーテル) 4−マレインイミドエチル安息香酸スクシン
イミドエステル(試薬6)の製造 フタルイミドカリウム37g(0.2mol)の
DMF200ml懸濁液中にアルゴン下、室温でα−
ブロモ−p−トルニトリル19.6g(0.1mol)の
DMF溶液50mlを加えた。反応混合物を90℃で
3時間撹拌した後、室温まで冷却した。混合物
を氷−水400ml中にそそぎ込んだ後、ベンゼン
−エーテル(1:1)で抽出した。有機層を飽
和食塩水で洗浄、乾燥(Na2SO4)、濃縮して、
4−フタルイミドメチルベンゾニトリル24.9g
(収率95%)を得た。 次いで上記と同様にして得た4−フタルイミ
ドメチルベンゾニトリル26.0g(99mmol)
を、ヒドラジン−水和物6.32ml(0.129mol)及
びメタノール300mlと混合し、混合物を1時間
還流した。室温まで冷却後、濃縮した。残渣を
1moldm-3NaOH300mlに溶解された後、エー
テルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗
浄後、乾燥(MgSO4)、濃縮して4−アミノメ
チルベンゾニトリル11.8g(収率90%)を得
た。 更に得られた4−アミノメチルベンゾニトリ
ル11.2g(86.2mmol)を、3moldm-3KOH水
溶液86.2ml及びTHF100mlと混合し、混合物を
アルゴン下24時間還流した。室温まで冷却後、
約100mlになるまで濃縮した。得られた溶液を
濃塩酸で中和した。析出した白色結晶を別し
た。4−アミノメチル安息香酸の11.2g(収率
86%)を得た。 得られた4−アミノメチル安息香酸3.02g
(20mmol)を飽和NaHCO3水溶液100mlと混合
し、混合物物中に0℃でメトキシカルボニルマ
レイミド3.1g(20mmol)を加えた。0℃で
10分間撹拌後、水200mlを加えた。30℃で1時
間撹拌後、濃硫酸でPH2にした。酢酸エチルで
抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄した。乾燥
(Na2SO4)、濃縮して粗4−マレインイミドメ
チル安息香酸3.18g(収率87%)を得た。 得られた粗4−マレインイミドメチル安息香
酸2.49g(10.8mmol)にN−ヒドロキシスク
シンイミド1.61g(14.0mmol)及びDME50ml
を加え、混合物に更に0℃でDCC2.88g(14.0
mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時
間、室温で3時間撹拌した。0℃に冷却後、酢
酸数滴を加えた。0℃で1時間撹拌後、不溶物
を除いた。液を濃縮後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイー(70:30 クロロホル
ム−酢酸エチル)に供し標記化合物(試薬6)
の3.19g(収率90%)を得た。 mp;191〜193℃(塩化メチレン−エーテル) 3−マレインイミドエチル安息香酸スクシン
イミドエステル(試薬7)の製造 上記と同様にして標記化合物(試薬7)を
得た。 mp;132〜134℃(塩化メチレン−エーテル) 4−(3−マレインイミドプロピル)安息香
酸スクシンイミドエステル(試薬8)の製造 ジイソプロピルアミン10.2ml(73mmol)と
THF35mlとの混合物中にアルゴン下、0℃で
ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.4moldm-3
溶液)27.5ml(66mmol)を加え、15分間撹拌
した。−78℃に冷却後、この中に酢酸t−ブチ
ル8.07ml(60mmol)のTHF溶液20mlを加え
た。30分間撹拌した後、α−ブロモ−p−トル
ニトリル9.8g(50mmol)のTHF溶液30mlを
加えた。−78℃で1時間撹拌後、飽和NH4Cl水
20mlを加えた。室温まで昇温後、水100mlで希
釈した。エーテルで抽出後、乾燥(MgSO4)、
濃縮してオイルを得た。このオイルをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(90:10 ヘキサ
ン−酢酸エチルから60:40 ヘキサン−酢酸エ
チル)に供し、4−(2−t−ブトキシカルボ
ニルエチル)ベンゾニトリルの9.8g(収率85
%)をオイルとして得た。 4−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)
ベンゾニトリル2.31gをトリフルオロ酢酸3ml
及び塩化メチレン30mlと混合し、混合物を室温
で13時間撹拌した。濃縮後、得られた残渣をト
ルエンで共沸した。粗な4−(2−t−ブトキ
シカルボニルエチル)ベンゾニトリルの1.75g
(収率100%)を得た。この化合物は、精製する
ことなくつぎの反応に用いた。 粗4−(2−t−ブトキシカルボニルエチル)
ベンゾニトリル3.27g(18.7mmol)をトリエ
チルアミン2.86ml(20.6mmol)及びTHF40ml
と混合し、混合物中に0℃塩化ギ酸エチル1.96
ml(20.5mmol)を加えた。反応混合物を室温
で3時間撹拌した後、不溶物を除いた。液を
濃縮して、黄色のオイルを得た。このオイルを
ベンゼン100mlで希釈した。ベンゼン層を飽和
NaHCO3水で洗浄、乾燥(Na2SO4)、濃縮し
て黄色のオイルを得た。このオイルをTHF−
H2O(8:2)40mlに溶解した。この中に0℃
でNaBH42.13g(56.1mmol)を加えた。反応
混合物を0℃で2時間撹拌後、3moldm-3HCl
の100ml中にそそぎ込んだ。酢酸エチルで抽出
後、乾燥(Na2SO4)、濃縮して4−(3−ヒド
ロキシプロピル)ベンゾニトリルの2.71g(収
率90%)をオイルとして得た。 4−(3−ヒドロキシプロピル)ベンゾニト
リル16.1g(0.1mol)を、トリエチルアミン
27.8ml(0.2mol)及び塩化メチレン300mlと混
合し、混合物中に0℃にメタンスルホニルクロ
リド15.5ml(0.2mol)を加えた。反応混合物を
室温で12時間撹拌後、濃縮した。残渣をベンゼ
ン500mlで希釈後、飽和食塩水で洗浄した。乾
燥(Na2SO4)、濃縮して粗4−(3−メシロキ
シプロピル)ベンゾニトリルの24.0g(収率
100%)をオイルとして得た。 フタルイミドカリウム21.1g(0.114mol)の
DMF懸濁液100ml中に、粗4−(3−メシロキ
シプロピル)ベンゾニトリル13.6g(57m
mol)のDMF溶液50mlを加えた。反応混合物
を90℃で3時間撹拌後、室温まで冷却した。氷
−水200ml中にそそぎ込んだ後、エーテル−ベ
ンゼン(1:1)で抽出した。有機層を乾燥
(Na2SO4)、濃縮して4−(3−フタルイミド
プロピル)ベンゾニトリルの14.0g(収率85
%)を得た。 mp;138〜140℃ 4−(3−フタルイミドプロピル)ベンゾニ
トリル10g(30mmol)にヒドラジン−水和物
1.89ml(39mmol)及びメタノール130mlを加
え、混合物を3時間還流した。室温まで冷却
後、濃縮した。残渣を1moldm-3NaOH200ml
に溶解した後、エーテルで抽出した。乾燥
(K2CO3)、濃縮して4−(3−アミノプロピ
ル)ベンゾニトリル4.32g(収率90%)を得
た。 mp;72〜74℃ 得られた4−(3−アミノプロピル)ベンゾ
ニトリルの5.34gを、3moldm-3KOH30ml及び
エタノール30mlと混合し、混合物を24時間還流
した。室温まで冷却後、濃縮して大部分のエタ
ノールを除いた。水層を濃塩酸で中和した。析
出した沈殿を別した。4−(3−アミノプロ
ピル)安息香酸4.36g(収率73%)が得られ
た。この化合物は精製することなくつぎの反応
に用いた。 4−(3−アミノプロピル)安息香酸900mg
(5mmol)を飽和NaHCO3水溶液にとかした
溶液25ml中に0℃でメトキシカルボニルマレイ
ンイミド750mg(5mmol)を加えた。0℃で
10分間撹拌後、水50mlで希釈した。30℃で1時
間撹拌後、常法に従つて後処理を行ない、粗4
−(3−マレインイミドプロピル)安息香酸907
g(収率70%)を得た。 粗4−(3−マレインイミドプロピル)安息
香酸3.86g(14.9mmol)をN−ヒドロキシス
クシンイミド2.23g(19.4mmol)、DCC3.97g
(19.4mmol)及びDME100mlと混合し、混合物
を0℃で1時間、次いで室温で3時間撹拌し
た。通常の後処理を行なつて白色の固体を得
た。シリカゲルカラムクロマトグラフイー
(90:10 クロロホルム−酢酸エチル)を行な
つて4−(3−マレインイミドプロピル)安息
香酸スクシンイミドエステル(試薬8)の4.77
g(収率90%)を得た。 mp;122〜124℃(塩化メチレン−エーテル) 3−(3−マレインイミドプロピル)安息香
酸スクシンイミドエステル(試薬9)の製造 上記と同様にして標記化合物(試薬9)を
得た。 mp;148〜149℃(塩化メチレン−エーテル) 3−〔4−マレインイミドプロピル)フエニ
ル〕プロピオン酸スクシンイミドエステル(試
薬10)の製造 ジイソプロピルアミン44ml(0.315mol)の
THF溶液200ml中にブチルリチウム
1.70moldm-3のヘキサン溶液168ml(286m
mol)を0℃で加えた。0℃で10分間撹拌後、
−78℃に冷却した。この中に酢酸t−ブチル35
ml(260mmol)を加え、1時間撹拌した。α,
α′−ジブロモ−p−キシレン26.4g(0.1mol)
のTHF溶液300mlを、リチウムエノラート中に
加えた。反応混合物を−78℃から室温で12時間
撹拌後、飽和シユウ酸水100mlを加えた。有機
層を分離後、エーテルで抽出した。有機層を乾
燥(MgSO4)、濃縮してオイルを得た。これを
シリカゲルカラムクロマトグラフイー(90:10
ヘキサン−エーテル)に供して3−〔4−(2
−t−ブトキシカルボニルエチル)フエニル〕
プロピオン酸t−ブチルの25.0g(収率75%)
をオイルとして得た。 3−〔4−(2−t−ブトキシカルボニルエチ
ル)フエニル〕プロピオ酸t−ブチル18.0g
(54mmol)をLiAlH42.05g(54mmol)及び
THF100mlと混合し、混合物を0℃で1時間撹
拌した。エーテル200mlで希釈後、1moldm-3
のNaOH10mlを加えた。不溶物を除いた後、
液を濃縮してオイルを得た。これをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(80:20 ヘキサ
ン−酢酸エチル)に供し3−〔4−(3−ヒドロ
キシプロピル)フエニル〕プロピオン酸t−ブ
チルの7.70g(収率54%)をオイルとして得
た。 得られた3−〔4−(3−ヒドロキシプロピ
ル)フエニル〕プロピオン酸t−ブチルの4.82
g(18.3mmol)にトリエチルアミン5.09ml
(36.6mmol)、メタンスルホニルクロリド2.84
ml(36.6mmol)及び塩化メチレン50mlを混合
し、これを室温で12時間撹拌した。濃縮後、ベ
ンゼンで希釈した。ベンゼン層を飽和NaCl水
で洗浄、乾燥(Na2SO4)、濃縮して3−〔4−
(3−メシロキシプロピル)フエニル〕プロピ
オン酸t−ブチルの6.29g(収率100%)をオ
イルとして得た。精製することなくつぎの反応
に用いた。 上記で得た3−〔4−(3−メシロキシプロピ
ル)フエニル〕プロピオン酸t−ブチルにフタ
ルイミドカリウム6.77g(36.6mmol)及び
DMF100mlを混合し、この混合物を90℃で3時
間撹拌した。反応混合物を氷水中に注ぎ込み、
次いでベンゼン−エーテル(1:1)で抽出
し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮して黄色のオイ
ルを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー(97:3 ベンゼン−酢酸エチル)に
供し3−〔4−(3−フタルイミドプロピル)フ
エニル〕プロピオン酸t−ブチルの5.75g(収
率80%)をオイルとして得た。 上記3−〔4−(3−フタルイミドプロピル)
フエニル〕プロピオン酸t−ブチルの6.88g
(17.5mmol)にヒドラジン水和物1.10ml(22.8
mmol)及びメタノール50mlを混合し、混合物
を1時間還流した。これを室温まで冷却後、濃
縮した。残渣を1moldm-3NaOHの200mlに溶
解した後、エーテルで抽出し、乾燥(K2CO3
し、濃縮して3−〔4−(3−アミノプロピル)
フエニル〕プロピオン酸t−ブチルの4.14g
(収率90%)をオイルとして得た。 上記3−〔4−(3−アミノプロピル)フエニ
ル〕プロピオン酸t−ブチルにトリフルオロ酢
酸6mlおよび塩化メチレン50mlを混合し、混合
物を室温で48時間撹拌した。濃縮後、残渣をト
ルエンで共沸した。ここで得られた残渣にエタ
ノール30mlおよび3moldm-3KOH18mlを加え、
混合物を24時間還流した。室温まで冷却後、濃
縮してエタノールを除いた。水層を濃塩酸で中
和後濃縮して粗3−〔4−(3−アミノプロピ
ル)フエニル〕プロピオン酸3.42gを得た。こ
の化合物は精製せずにつぎの反応に用いた。 上記粗3−〔4−(3−アミノプロピル)フエ
ニル〕プロピオン酸を飽和NaHCO3溶液とし、
この溶液90ml中に、0℃でメトキシカルボニル
マレインイミド2.64g(17.5mmol)を加えた。
0℃で10分間撹拌後、水180mlで希釈した。反
応混合物を30℃で1時間撹拌後、濃硫酸でPH2
にした。酢酸エチルで抽出し、飽和NaCl水溶
液で洗浄後、乾燥(Na2SO4)、濃縮して3−
〔4−(3−マレインイミドプロピル)フエニ
ル〕プロピオン酸の3.16g(収率70%)を得
た。 得られた3−〔4−(3−マレインイミドプロ
ピル)フエニル〕プロピオン酸2.48g(8.64m
mol)にN−ヒドロキシサクシンイミド1.29g
(11.2mmol)、DCC2.31g(11.2mmol)および
DME50mlを混合し、混合物を0℃で1時間、
ついで室温で3時間撹拌した。反応混合物を0
℃に冷却し、これに数滴の酢酸を加え、更に1
時間撹拌後、不溶物を去した。液を濃縮し
て白色の固体を得た。これをシリカゲルカラム
クロマトグラフイー(70:30 塩化メチレン−
酢酸エチレン)に供し3−〔4−(3−マレイン
イミドプロピル)フエニル〕プロピオン酸サク
シンイミドエステル(試薬10)3.0g(収率90
%)を得た。 mp;159〜160℃(塩化メチレン−エーテル) 3−〔2−(3−マレインイミドプロピル)フ
エニル〕プロピオン酸スクシンイミドエステル
(試薬11)の製造 上記と同様にして標記化合物(試薬11)を
得た。 IR(neat);1822、1792、1740、1710cm-1 1 H−NMR(CDCl3);δ=1.85(m、2H)、 2.69(s、4H)、2.69(m、6H)、 3.46(t、J=6.2Hz、2H)、 6.49(s、2H)、7.03(s、4H) MS(m/z)=384(M+) 分析値;m/z=384.1325 C20H20O6N2としての計算値;M=384.1321 3−〔3−3−マレインイミドプロピル)フ
エニル〕プロピオン酸スクシンイミドエステル
(試薬12)の製造 上記と同様にして標記化合物を得た。 mp;121〜122℃(塩化メチレン−エーテル) 4−(2−マレインイミドフエニル)酪酸ス
クシンイミドエステル(試薬13)の製造 2−(2−ニトロフエニル)エタノール5.51
g(33.3mmol)、DMSO50ml、ベンゼン50ml
及びDCC21g(0.1mol)の混合物中にトリフ
ルオロ酢酸1.31ml(17mmol)とピリジン2.7ml
(33.3mmol)とを加えた。反応混合物を室温
で4時間撹拌した後、この中にシユウ酸二水和
物8.82g(70mmol)の水溶液300mlを加えた。
室温で30分間撹拌した後、酢酸エチル500mlで
希釈した。有機層を分離後、飽和NaClで洗浄、
乾燥(Na2SO4)、濃縮して黄色のオイルを得
た。シリカゲルカラムクロマトグラフイー
(95:5 ベンゼン−酢酸エチル)を行なつて
2−ニトロフエニルアセトアルデヒドを不安定
なオイルとして得た。収量は4.50g(収率 81
%)であつた。 上記アルデヒド4.50g(27mmol)にメトキ
シカルボンニルメチレントリフエニルホスホラ
ン18.0g(53mmol)および塩化メチレン100
mlを混合し、これを12時間還流した。室温まで
冷却後、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラ
フイー(97:3 ベンゼン−酢酸エチル)に供
し4−(2−ニトロフエニル)−3−ブテニツク
酸メチルと4−(2−ニトロフエニル)クロト
ン酸メチルの60:40混合物をオイルとして2.58
g(収率43%)得た。 上記で得られたニトロエステルの混合物1.71
g(7.74mmol)に10%pd−C200mgおよびメタ
ノール30mlを混合し、混合物を室温で水素雰囲
気下3日間撹拌した。不溶物を除いた後、液
を濃縮して4−(2−アミノフエニル)酪酸メ
チル1.0g(収率67%)をオイルとして得た。 得られたオイル1.0g(5.18mmol)に
1moldm-3KOH10mlおよびエタノール20mlを
混合し、これを12時間還流した。室温まで、冷
却後、濃縮してエタノールを除いた。水層を
1moldm-3HClで中和した後、濃縮して粗4−
(2−アミノフエニル)酪酸1.02gを得た。こ
の化合物は精製することなくつぎの反応に用い
た。 上記で得た粗4−(2−アミノフエニル)酪
酸1.02gを飽和NaHCO3に溶し、NaHCO3
溶液26ml中に0℃でメトキシカルボニルマレイ
ミド782mg(5.18mmol)を加えた。0℃で10
分間撹拌後、水50mlで希釈した。30℃で1時間
撹拌後、0℃に冷却し、これに数滴の酢酸を加
え、0℃で更に1時間撹拌し、不溶物を去し
た。液を濃縮して黄色のオイルを得た。これ
を分散し、TLC(70:30:0.5 酢酸エチル−ク
ロロホルム−酢酸)に供し、4−(2−マレイ
ンイミドフエニル)酪酸の367mg(4−(2−ア
ミノフエニル)酪酸メチルを基準にして収率27
%)をオイルとして得た。 得られた4−(2−マレインイミドフエニル)
酪酸367mg(1.42mmol)にN−ヒドロシスク
シンイミド212mg(1.85mmol)、DCC381mg
(1.85mmol)およびDME20mlを混合し、混合
物を0℃で1時間、室温で3時間撹拌した。次
いで反応混合物を0℃に冷却し、これに数滴の
酢酸を加え、0℃で1時間撹拌し、不溶物を
去後、液を濃縮して黄色のオイルを得た。こ
れを分取TLC(70:30 クロロホルム−酢酸エ
チル)に供して、標記目的化合物379mg(収率
75%)をオイルとして得た。 IR(CHCl3);1808、1780、1745、1708cm-1 1 H−NMR(CDCl3);δ=2.94(m、2H)、 2.46(m、4H)、2.69(s、4H)、 6.69(s、2H)、7.23(m、4H) MS(m/z)=356(M+) 分析値;m/z=356.1006 C18H16O6N2としての計算値;M=356.1008 4−(3−マレイミドフエニル)酢酸スクシ
ンイミドエステル(試薬14)の製造 上記と同様して標記目的化合物(試薬14)
をオイルとして得た。 IR(CHCl3);1808、1780、1743、1718cm-1 1 H−NMR(CDCl3);δ=2.02(m、2H)、 2.63(m、4H)、2.73(s、4H)、 6.69(s、2H)、7.06(m、4H) MS(m/z)=356(M+) 分析値;m/z=356.1006 C18H16O6N2としての計算値;M=356.1008 12−マレインイミドドデカン酸スクシンイミ
ドエステル(試薬15)の製造 12−アミドノドデカン酸4.30g(20mmol)、
無水マレイン酸2.0g(20mmol)およびクロ
ロホルム200mlの混合物を室温で2時間、つい
で5時間還流した。反応混合物を室温まで冷却
後、約50mlになるまで濃縮した。0℃に冷却
し、析出した沈殿を別した。このものは、つ
ぎの反応にそのまま用いた。 上記得た固体に酢酸ナトリウム820mg(10m
mol)および無水酢酸20mlを混合し、混合物を
90℃で1時間撹拌した。濃縮後、残渣を酢酸エ
チルで希釈した。飽和食塩水で洗浄、乾燥
(Na2SO4)、濃縮して、黄色の半固体を得た。
これをTHF(30ml)−H2O(50ml)−CH3COOH
(10ml)に溶解後、混合物を室温で1時間撹拌
した。濃縮後、酢酸エチルで抽出、乾燥
(Na2SO4)、濃縮、トルエンで共沸して黄色の
固体を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(90:10:0.5 ベンゼン−酢酸エ
チル−酢酸から70:30:0.5 ベンゼン−酢酸
エチル−酢酸)に供して白色の固体を1.23g得
た。この固体1.23g(4.32mmol)をN−ヒド
ロキシサクシンイミド595mg(5.18mmol)、
DCC1.07g(5.18mmol)およびDME30mlと混
合し、混合物を0℃で1時間、次いで室温で3
時間撹拌した後、0℃に冷却し、これに数滴の
酢酸を加え、0℃で更に1時間撹拌後、不溶物
を去し、液を濃縮して、白色の固体を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(2:1酢酸エチル−ヘキサン)に供し、12
−マレインイミドドデカン酸スクシンイミドエ
ステル1.52g(収率90%)を得た。 mp;67〜68℃(塩化メチレン−エーテル−ヘ
キサン) 上記各例で得た試薬及びその他の蛋白結合試薬
の構造式を下記第1表に示す。尚表中の既知化合
物は備考の項に引用文献又は製造社名を併記す
る。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 製造例 2 フイブリン吸着性蛋白の製造 プラスミノーゲンのクリングル1〜3及び4
の製造 (1) プラスミノーゲン ヒト血漿(日本赤十字社)5にトラジロ
ール(バイエル社製)50000KIU
(Kallidinogenase Inactivator Unit)を添
加後、リジン−セフアロース(チバらの方法
〔B.A.Chibber、Method in Enzymology、
34、424(1974)〕により調整した)300ml
(packed volume)を加え、室温で3時間撹
拌する。次いで樹脂をガラスフイルターに回
収し、0.3Mリン酸ナトリウム緩衝液(PH
7.4、10KIU/mlトラジロール含有)4で
洗浄後、カラム(5cmφ)に充填し、同上緩
衝液5で1晩洗浄を続け、0.2Mリン酸ナ
トリウム緩衝液(PH7.4、0.05Mε−アミノカ
プロン酸(EACA)含有)で溶出し、280n
mで吸光度(O.D)を測定し、そのピーク部
を混合し、氷水中でPHを約7.4に保ちながら
40g/100mlの割合で硫酸アンモニウムを
徐々に添加し、更に15分間撹拌後、
10000rpmで10分間遠沈して沈殿を得る。こ
の沈殿を、少量の0.1M−NH4HCO3に溶解
し、同液で平衡化したセフアデツクスG−
150(フアルマシア社)又はセフアクリールS
−300スーパーフアイン(フアルマシア社)
を充填したカラム(5cmφ×95cm)にアプラ
イし、同液で展開する。ボイドボリウム付近
の蛋白はすて、次のO.D280nmの主ピーク画
分を混合し、凍結乾燥して、純粋なヒトプラ
スミノーゲン約600mgを得る。その比活性は
平均20カゼイン単位/mg蛋白であつた。 (2) グリングル1〜3 この製造は、ストラツプ−ジヤンセン(L.
Sottrup−Jensen)らの方法〔Progress in
Chemical Fibrinolysis and Thrombolysis
3191(1978)〕を一部改変して行なつた。即
ちヒトプラミノーゲン500mgとトリプシン阻
害剤(牛膵臓由来、シグマ社製)3.6mgとを
0.1M−NH4HCO3−NH4OH緩衝液(PH8.3)
32.6mlに溶解し、次いで撹拌しながら
NH4HCO30.53gを加えて濃度0.3Mとする。
これに0.1M−NH4HCO3に2mg/mlとなる
ように溶解したエラスターゼ(シグマ社、タ
イプ)溶液を0.8ml滴下後、3.5時間室温で
撹拌し、更にエラスタチナール
(Elastatinal、蛋白研漿励会)8mgを添加
し、20分間撹拌し、NH4HCO30.67gを添加
して更に20分間撹拌する。次に16000rpmで
20分間遠沈して上清を採取し0.5M−
NH4HCO3で平衡化したセフアデツクスG−
75スーパーフアイン(フアイマシア社)又は
セフアクリールS−200スーパーフアイン
(2.6cmφ×98cm)カラムに4℃下にアプライ
する。ボイドボリウム付近の蛋白はすて、次
のO.D280nmの主ピークを集め凍結乾燥す
る。これを0.1M−NH4HCO3約40mlに溶解
し、8000rpmで10分間遠沈し、上清を集め、
予め同液で平衡化したリジン−セフアロース
カラム(1.6cmφ×30cm)にアプライし、
0.1M−NH4HCO3850mlで洗浄後、ε−アミ
ノカプロン酸(EACA)0〜10mmolを含む
0.1M−NH4HCO3溶液でグラジエント溶出
する(約25ml/時間)。通過洗浄液からネオ
プラスミノーゲン(クリングル5+軽鎖)の
約120mgを得る。溶出液のO.D280ピーク部を
混合し、セフアデツクスG−25カラム(5cm
φ×23cm)で脱塩後、凍結乾燥してクリング
ル1〜3(1+2+3)約150mgを得る。 (3) クリングル4 上記(2)におけるプラスミノーゲンのエラス
ターゼ分解物のゲル過主ピークにつづく第
2ピーク画分を凍結乾燥し、その約80mgの少
量の0.1M−NH4HCO3に溶解し、同液で平
衡化したリジン−セフアロースカラム(3cm
φ×6.7cm)にアプライし、同液約500mlで洗
浄後、0.1M−N4HCO3 -50mM−EACAで溶
出し、280nmO.Dのピークを集めて、セフア
デツクスG−25カラム(4cmφ×18cm)で脱
塩後、凍結乾燥してクリングル4約50mgを得
る。 (4) 上記(2)及び(3)において、エラスターゼに代
えアルフアー−キモトリプシン(シグマ社
製)を用いる以外は同様にして、プラスミノ
ーゲンのクリングル1〜3及び同4の夫々を
得た。 フイブロネクチンのN末端ドメインの製造 (1) フイブロネクチン ヒト血漿からのフイブロネクチンの精製
は、ハヤシら(M.Hayashi and K.M.
Yamada)の方法〔J.Biol.Chem、257(9)、
5263(1982)〕によつた。即ちヒト血漿2.5
に0.2M−EDTA62.5ml及び0.2M−フエニル
メタンスルホニルフルオライドのエタノール
溶液12.5mlを加え、8500×gで4℃下に20分
間遠心分離し、得られる上清を37℃で10分間
加温し、5分間脱気後、0.15MNaCl及び5
mM−EDTAを含有する10mM−トリス塩
酸緩衝液(PH7.4)で平衡化したセフアロー
スCL−4Bのプレカラム(25cmφ×20cm)に
かける。通過液をゼラチン−セフアロースカ
ラム(2.5cmφ×20cm、同上液で平衡化)に
吸着させ、次いで0.5M−NaClを含有する10
mM−トリス塩酸(PH7.4)で洗浄し、更に
0.15M−NaCl及び5mM−EDTAを含有す
る10mM−トリス塩酸緩衝液(PH7.4)で洗
浄し、4M−尿素を含有する10mM−トリス
塩酸緩衝液(PH7.4)で溶出する。得られる
蛋白ピーク画分を、ヘパリン−セフアロース
カラム(2.5cmφ×20cm、0.1M−NaCl及び
0.5mM−EDTAを含有する10mM−トリス
塩酸緩衝液(PH7.4)で平衡化)に吸着させ、
平衡化に用いた液と同じ液で洗浄後、0.5M
−NaClを含有する10mM−トリス塩酸緩衝
液(PH7.4)で溶出する。得られるフイブロ
ネクチン溶液に硫酸アンモニウムを40%飽和
となるように添加し濃縮して、フイブロネク
チン濃縮液約450mgを得る。 (2) フイブロネクチンN末端部ドメイン ハヤシら(M.Hayashi and K.M.
Yamada)の方法〔J.Biol.Chem、258、(5)、
3332(1983)〕を参考にして、上記(1)で得たフ
イブロネクチン濃縮液を1mM−CaCl2及び
30mM−NaClを含有する50mM−トリス塩
酸緩衝液(PH7.0)で透析し、この液115ml
(フイブロネクチン344mgを含む)を、30℃下
で加温後、トリプシン(シグマ社製)34.4μ
g(0.688ml水溶液)を添加し、30℃で5分
間消化する。次いで最終1mMとなるように
0.2M−フエニルメタンスルホニルフルオラ
イドのエタノール溶液0.56mlを加え、トリプ
シンを失活させた後、0.1mM−フエニルメ
タンスルホニルフルオライドを含有する10m
M−トリス塩酸緩衝液(PH7.0)4に対し
て室温下に4時間透析する。透析内液を
DEAE−セルロースカラム(ワツトマン社
製、DE−52、2.5cmφ×8cm、10mM−トリ
ス塩酸緩衝液(PH7.0)で平衡化)にアプラ
イし、平衡化液と同一液で洗浄後、0.5M−
NaClを含有する10mM−トリル塩酸緩衝液
(PH7.0)で溶出する。通過液及び洗浄画分の
蛋白ピーク部分を合わせ、アミコンPM−10
限外過膜(アミコン社製)を用いた限外
過で濃縮して、分子量約3万のフイブロネク
チンN末端部ドメイン約51mgを得る。 (3) 上記(2)においてトリプシンに代え、プラス
ミン(カビ社製)を用い同様にしてフイブロ
ネクチンのN末端部ドメインを得た。 フイブロネクチンのC末端部に隣接するドメ
インの製造 ハヤシら(M.Hayashi and K.M.Yamada)
の方法〔J.Biol.Chem、258、(5)、3332(1983)〕
を参考にして上記参考例2、−(2)で得られた
フイブロネクチンのトリプシン消化物のDEAE
−セルロース吸着、液出フラクシヨンから精製
する。即ち同フラクシヨンを1mM−MgCl2
含有する10mM−トリス塩酸緩衝液(PH7.0)
4で透析後、あらかじめ同緩衝液で平衡化し
たゼラチン−セフアロースカラム(1.5cmφ×
30cm)を通過させる。通過液のO.D280nmピー
ク画分を集め、EDTAを終濃度2mMとなる
ように添加後、あらかじめ1mM−EDTAを
含有する10mM−トリス塩酸緩衝液(PH7.0)
で平衡化したヘパリン−セフアロースカラム
(1.5cmφ×30cm)を通過させる。通過液のO.
D280nmピーク画分を集め、10mM−トリス塩
酸緩衝液(PH7.0)4で透析後、あらかじめ
同液で平衡化したDEAE−セルロース(1.5cm
φ×6cm)に吸着させる。同液で洗浄後、
0.06M、0.08M、0.1M、0.12M、0.14M、
0.16M及び0.3MのNaClを含有する10mM−ト
リス塩酸緩衝液(PH7.0)で順次段階的に溶出
する。0.1〜0.12M−NaClで溶出されてくる画
分を集め、アミコンPM−10限外過膜を用い
濃縮して、分子量約3.4万のフイブロネクチン
C末端部に隣接するドメインを得る。 プラスミン重鎖(HC)の製造 (1) リツクリ(E.E.Rickli)ら方法〔Eur.J.
Biochem.、59、411(1975)〕に準じて行つ
た。すなわち参考例2のの(1)で精製したプ
ラスミノーゲン150mgを、0.1M−NaCl及び
25%グリセロールを含有する0.05Mトリス塩
酸緩衝液(PH=7.8)30mlに溶液し、ウロキ
ナーゼ(日本ケミカルリサーチ社製)約3000
単位を添加し、室温で8時間インキユベート
する。更に1500単位の同ウロキナーゼを添加
して、室温下に16時間インキユベートする。
この溶液を窒素置換し、2−メルカプトエタ
ノールを最終0.1M濃度となるように添加し、
20℃、20分間放置する。その後氷冷し、あら
かじめ窒素置換した0.15M−NaCl、0.01M−
EDTA及び0.001M−2−メルカプトエタノ
ールを含有する0.01M−リン酸ナトリウム塩
緩衝液(PH=7.2)で充分に平衡化したリジ
ン−セフアロースカラム(第一化学薬品株式
会社製、5cmφ×10cm)に対し、同緩衝液約
1で洗浄後、0.05M−6−アミノヘキサン
酸の同緩衝液で溶出し、280nmでの吸光度
のピーク画分を集め、アミコンPM−10限外
過膜にて、窒素加圧下に濃縮する。これに
2−メルカプトエタノールを除いた上記緩衝
液を加え再度濃縮する。この操作を数回繰り
返して約60mgのプラスミンHCを得る。これ
は窒素置換して−80℃に保存した。このもの
は1モル当り約3モルのSH基が検出された。 (2) ヒト血液より精製したプラスミノーゲン
300mgを0.1M−NaCl及び25%グリセロール
を含有する0.05M−トリス塩酸緩衝液(PH=
7.8)60mlに溶解し、ウロキナーゼ18000単位
を添加し、25℃で8時間インキユベートす
る。更に9000単位のウロキナーゼを添加して
25℃で16時間インキユベートする。この溶液
にp−ニトロフエニル−p−グアニジノベン
ゾエート塩酸塩34mgを0.4mlのDMFに溶かし
た溶液を加え、37℃で10分間撹拌した後、窒
素置換し、2−メルカプトエタノールを最終
0.1M濃度となるように添加し、20℃で20分
間撹拌する。その後氷冷し、あらかじめ窒素
置換した0.2M−NaCl、0.01M−EDTA及び
0.001M−2−メルカプトエタノールを含有
する0.01M−リン酸ナトリウム緩衝液(PH=
7.2)で充分に平衡化したリゼンセフアロー
スカラム(5cmφ×15cm)に付し、同緩衝液
で洗浄し、続いて0.001M−6−アミノヘキ
サン酸、0.15M−NaCl、0.01M−EDTA及
び0.001M−2−メルカプトエタノールを含
む0.01M−リン酸ナトリウム緩衝液(PH=
7.2)で洗浄した後、0.003M−6−アミノヘ
キサン酸を含む同緩衝液で溶出し、280nm
での吸光度のピーク画分を集め、アミコン
PM−10限外過膜(アミコン社製)にて、
窒素加圧下に50mlまで濃縮する。濃縮液をあ
らかじめ窒素置換した0.15M−CaCl及び
0.01M−EDTAを含む0.01M−リン酸ナトリ
ウム緩衝液(PH=7.2)で平衡化したセフア
デツクスG−25カラム(5cmφ×20cm)に付
し、同緩衝液で溶出する。280nmでの吸光
度のピーク画分を集め、アミコンPM−10限
外過膜にて窒素加圧下に濃縮し、約100mg
のプラスミンHCを得る。このものは1モル
当り約5モルのSH基が検出された。 不可逆的に活性中心を阻害したプラスミン
(TLCK処理プラスミン)の製造 (1) ヒトプラスミノーゲン200mgを0.02Mリジ
ン及び0.1M−NaClを含有する0.05M−トリ
ス塩酸緩衝液(PH9.0)10mlに溶解し、グリ
セロール3.3mlを加えて撹拌する。この溶液
にウロキナーゼ溶液約4500単位を加え、25℃
で20時間インキユベートする。次いで1N−
HClでPHを約7.4とし、トシルリジン−クロ
ロメチルケトン(TLCK)の0.5M−DMF溶
液0.18mlを添加(最終6.6mMとなる)し、
25℃で2.5時間インキユベート後、1N−HCl
でPH3とし、10-3N−HClにて1晩透析(2
×2)し、内液を凍結乾燥して、目的の
TLCK処理プラスミン約150mgを得た。 (2) 上記(1)においてTLCKに代え、ジイソプロ
ピルフルオロホスフエート及びフエニルメチ
ルスルホニルフルオライド等の低分子のセリ
ン−プロテアーゼ阻害剤を用いて同様にして
不可逆的に活性中心を阻害したプラスミンを
得る。 参考例 3 ウロキナーゼの調製 LMW−UK LMW−UK(分子量32000、日本ケミカルリ
サーチ社製)をアミコンPM−10限外過膜に
て約10mg/mlまで濃縮後、0.01M−リン酸ナト
リウム緩衝液(PH=7.0)にて4℃下、1晩透
析する。内液を遠心分離(8000rpm×10分)し
て得られる上清をLMW−UK濃縮液とする。 HMW−UK HMW−UK(分子量54000、日本ケミカルリ
サーチ社製)を用い、上記と同様にして
HMW−UK濃縮液を得る。 HMW−UK重鎖 HMW−UK130万単位(合成基質法による、
以下同じ)を含む溶液(0.05Mトリス塩酸緩衝
液、PH8.0、0.15MNaCl及び0.02MEDTAを含
有する)2mlに、窒素置換後、最終濃度が
0.01Mとなるように2−メルカプトエタノール
を加え、窒素気流下、室温で約10時間撹拌す
る。冷却後、0.05M−ヨード酢酸ナトリウム水
溶液2mlを加え、暗所で20分間撹拌する。次い
で反応液を0.4M−NaClを含有する0.1M−リン
酸ナトリウム緩衝液(PH7.5)で透析後、同液
で予め平衡化したベンズアミジン−CH−セフ
アロース(ホルムベルグ(L.Holmberg)らの
方法〔Biochemica et Biophysica Acta、
455、215(1976)〕に準じて作製した)のカラム
(1.5cmφ×4cm)に吸着させる。同カラムを、
同液で洗浄後、0.4M−NaClを含む0.1M−酢酸
で溶出する。溶出後の蛋白ピーク画分を、ダイ
アフロー限外過膜PM−10(アミコン社製)
で濃縮後、窒素置換した0.01M−リン酸ナトリ
ウム緩衝液(PH7.0)で4℃下に透析する。以
上の操作により、分子量約32000のウロキナー
ゼ(活性重鎖)約100万単位を得る。 実施例 1 参考例3ので調製したLMW−UK濃縮液
(LMW−UK量約1ミリモル)に6.7ミリモル
のm−マレイミドベンゾイル N−ヒドロキシ
サクシンイミドエステル(化合物コード番号
NS2002、Pierce社、以下「MBS」という)の
DMF溶液を撹拌しながら滴下し、室温で30分
撹拌する。これを脱気した0.1Mリン酸ナトリ
ウム塩緩衝液(PH=6.0)にて平衡化したセフ
アデツクスG−25フアインカラム(1.5cmφ×
20cm)に付し、同緩衝液にて展開する。280n
mでの吸光度のピーク画分を分取して、MB基
が結合したLMW−UK0.9ミリモルを得る。こ
のものはLMW−UK1モルに対してMB基が平
均2.7モル結合していた。 参考例2のの(1)と同一操作により得たプラ
スミンHC123mg及び上記で得たMB基含有
LMW−UK29.5mgを混合し、充分窒素置換し、
室温下3時間撹拌する。これに2−メルカプト
エタノールを最終1mM濃度となるように加
え、10分撹拌後、N−エチルマレイミドを最終
2mM濃度となるように加え室温下に20分撹拌
する。これを0.4M−NaClを含有する0.1M−リ
ン酸ナトリウム塩緩衝液にて平衡化したセフア
デツクスG−25フアインカラム(2.6cmφ×30
cm)にてゲル過し280nmの吸光度のピーク
画分を分散し、これを上記緩衝液で平衡化した
ベンズアミジン−CH−セフアロース(ホルム
ベルグ(L.Holmberg)らの方法
〔Biochemica et Biophysica Acta、445、215
(1976)〕に準じて作製した)のカラム(2.5cm
φ×5.8cm)に付し、同緩衝液900mlで洗浄後、
0.1M−NaClを含有する0.1M酢酸水溶液及び
6M−尿素水溶液で溶出し、その280nmの吸光
度ピーク画分を合わせ、これを0.1M炭酸水素
アンモニウム水溶液で平衡化したセフアデツク
スG−25カラム(5cmφ×25cm)にてゲル過
後、得られた吸光度ピークの画分を0.1M−炭
酸水素アンモニウム水溶液で平衡化したリジン
−セフアロースカラム(1.6cmφ×14cm)に付
し、同液400ml、次いで0.2−M−6−アミノヘ
キサン酸水溶液100mlで洗浄後、2M−KSCN水
溶液にて溶出する。溶出液の吸光度ピークの画
分を脱塩酸、アミコンPM−10にて濃縮して、
本発明のプラスミンHC−LMW−UK複合体
(以下「複合体A」とする)22.3mgを得る。 得られた複合体Aは、SDS−PAGEにて分子
量8〜9万のバンドとして確認され、LMW−
UK1モルに対してプラスミンHCが約1モル結
合したものである。 実施例 2〜4 前記実施例1において蛋白結合試薬として
MBSの代りに、前記第1表に示す以下の各化合
物を使用し、同様にして下記第2表のプラスミン
HC−LMW−UK複合体の夫々を得る。 【表】 得られた各複合体(複合体B〜D)は、SDS−
PAGEにて、いずれも8〜9万のバンドとして確
認され、LMW−UK及びプラスミンHCのモル比
は約1:1である。 実施例 5 参考例3ので得たLMW−UK濃縮液
(LMW−UK量50万単位/ml)1mlに4ミリモ
ルのMBSのDMF溶液を撹拌しながら滴下し、
室温で30分撹拌する。これを脱気した0.1Mリ
ン酸ナトリウム塩緩衝液(PH=7.0)にて平衡
化したセフアデツクスG−25フアインカラム
(1.5cmφ×20cm)に付し、同緩衝液にて展開す
る。280nmでの吸光度のピーク画分を分取し
て、MB基が結合したLMW−UK40万単位を
得る。このものはLMW−UK1モルに対して
MB基が平均2モル結合していた。 参考例2のの(2)と同一操作により得たプラ
スミンHC8mg及び上記で得たMB基含有
LMW−UK40万単位(2.05mg)を混合し、充
分窒素置換し、室温下3時間撹拌する。これに
2−メルカプトエタノールを最終1mM濃度と
なるように加え、10分撹拌後、N−エチルマレ
イミドを最終2mM濃度となるように加え室温
下に20分撹拌する。これを0.4M−NaClを含有
する0.1M−リン酸ナトリウム塩緩衝液にて平
衡化したセフアデツクスG−25フアインカラム
(2.6cmφ×30cm)にてゲル過し280nmの吸光
度のピーク画分を分取し、これを上記緩衝液で
平衡化したベンズアミジン−CH−セフアロー
スに付し、同緩衝液900mlで洗浄後、0.1M−
NaClを含有する0.1M酢酸水溶液及び6M−尿
素水溶液で溶出し、その280nmの吸光度ピー
ク画分を合わせ、これを0.1M炭酸水素アンモ
ニウム水溶液で平衡化したセフアデツクスG−
25カラム(5cmφ×25cm)にてゲル過後、得
られた吸光度ピークの画分を0.1M−炭酸水素
アンモニウム水溶液で平衡化したリジン−セフ
アロースカラム(1.6cmφ×14cm)に付し、同
液400ml、次いで0.2M6−アミノヘキサン酸に
て溶出する。溶出液の吸光度ピークの画分を脱
塩酸、アミコンPM−10にて濃縮して、本発明
のプラスミンHC−LMW−UK複合体(以下
「複合体E」とする)20万単位(4.5mg)を得
る。得られた複合体Eは、SDS−PAGEにて分
子量約9万のバンドとして確認され、LWM−
UK1モルに対してプラスミンHCが約1モル結
合したものである。 実施例 6〜27 前記実施例5において、蛋白結合試薬として
MBSの代わりに前記第表に示す以下の各化合物
を使用し、同様にして、下記第3表の各プラスミ
ンHC−LMW−UK複合体を得る。 【表】 之等各複合体は、SDS−PAGEにて、いずれも
約9万のバンドとして確認され、LMW−UK及
びプラスミンHCのモル比は約1:1である。 実施例 28 (1) アセチルメルカプト−クリングル1〜3の調
製 参考例2のの(2)で得たクリングル1〜
329.07mg(855ナノモル)を、0.125M−リン酸
ナトリウム緩衝液(PH7.2)3mlに溶解し、撹
拌下これにS−アセチルメルカプトコハク酸無
水物の20mg/mlDMF溶液78μ(クリングル1
〜3の約10倍モル量)を滴下し、室温下に30分
間撹拌を続け、予め0.01M−リン酸ナトリウム
緩衝液(PH7.2、0.15M−NaCl及び0.01M−
EDTA含有)で平衡化したセフアデツクスG
−25フアインカラム(1.5cmφ×20cm)にアプ
ライし、同緩衝液で展開し、280nmO.Dのピー
ク部分約8mlを分取する。かくしてクリングル
1〜3の1モル当りアセチルメルカプト基1.75
モルが結合された目的物を得る。回収率は約93
%であつた。 (2) マレイミドベンゾイル−LMW−UKの調製 参考例3ので得たLMW−UK濃縮液3.05
ml(930ナノモル、約600万単位)に、MBSの
24.8mg/mlDMF溶解112μを撹拌しながら滴
下し、室温で30分撹拌する。これを脱気した
0.1M−リン酸ナトリウム緩衝液(PH=6.0)に
て平衡化したセフアデツクスG−25フアイトカ
ラム(1.5cmφ×20cm)に付し、同緩衝液にて
展開する。280nmでの吸光度のピーク画分
(8ml)を分取して、MB基が結合したLMW−
UKを得る。このものはLMW−UK1モル当り
MB基3.5モルが結合したものであり、蛋白回
収率90%及び活性回収率約75%であつた。 (3) 複合体の製造 上記(1)で得たアセチルメルカプト−クリング
ル1〜3の7.8ml及び(2)で得たマレイミドベン
ゾイル−LMW−UK7.8mlを混合し、充分に窒
素置換後、予め窒素置換した0.5M−ヒドロキ
シルアミン水溶液(PH7.3)1.6mlを添加し、室
温下3時間撹拌する。これに2−メルカプトエ
タノールを最終1mM濃度となるように加え、
5〜10分撹拌後、N−エチルマレイミドを最終
2mM濃度となるように加え、室温下に20分間
撹拌する。この反応液を0.4M−NaClを含有す
る0.1M−リン酸ナトリウム緩衝液(PH7.4)に
て平衡化したセフアデツクスG−25フアインカ
ラム(2.6cmφ×30cm)にてゲル過し、280n
mの吸光度のピーク画分を分取し、これを上記
緩衝液で平衡化したベンズアミジン−CH−セ
フアロースカラム(2.5cmφ×5.8cm)に付し、
同緩衝液900mlで洗浄後、0.1M−NaClを含有
する0.1M酢酸水溶液及び6M−尿素水溶液約
100mlで溶出し、その280nmの吸光度ピーク画
分を合わせ、これを0.1M−NH4HCO3で平衡
化したセフアデツクスG−25カラム(5cmφ×
25cm)にてゲル過後、同液で平衡化したリジ
ン−セフアロースカラム(1.6cmφ×14cm)に
アプライし、同液400mlで洗浄後、2M−KSCN
水溶液にて溶出する。溶出液を脱塩後、凍結乾
燥して、LMW−UKとクリングル1〜3とが
結合した本発明複合体を得る。活性回収率は約
34%であつた。以下これを「複合体AB」とす
る。これはSDS−PAGEにて約6万のバンドと
して確認され、両原料の結合比は1:1(モル
比)である。 実施例 29 参考例3ので調整したLMW−UK濃縮液、
4.53ml(882ナノモル、600万単位)及び参考例2
のの(2)で得たクリングル1〜3の31.44mg(925
ナノモル)を用い、実施例28と同様にして本発明
複合体を得た。活性回収率は約24%であつた。こ
れを「複合体AC」とする。 実施例 30 (1) アセチルメルカプトークリングル4の調製 参考例2のの(3)で得たクリンゲル4の18.1
mg(1.87マイクロモル)に、その10倍モル量の
S−アセチルメルカプトコハク酸無水物(18.7
マイクロモル)を実施例28の(1)と同様にして作
用させて、クリンゲル4の1モル当りアセチル
メルトカプト基2.0モルが結合した目的物を得
る。 (2) マレインミドベンゾイル−LMW−UKの調
製 参考例3ので得たLMW−UK濃縮液2.7ml
(823ナノモル、400万単位)を用い、実施例28
の(2)と同様にしてLMW−UK1モル当りMB基
3.34モルが結合したマレイミドベンゾイル−
LMW−UKを得る。 (3) 複合体の製造 上記(1)で得たアセチルメルカプト−クリンゲ
ル4及び(2)で得たマレイミドベンゾイル−
LMW−UKを用い、実施例28の(3)と同様にし
て本発明複合体を得る。これを「複合体AD」
とする。 実施例 31 (1) 参考例2のの(1)で得たTLCK処理プラスミ
ンを、その5倍モル量のS−アセチルメルカプ
トコハク酸無水物(10mg/mlDMF溶液)と、
実施例28の(1)と同様にして反応させて、上記プ
ラスミン1モル当り、アセチルメルカプト基
1.86モルが結合した化合物を得る。回収率88
%。 (2) 参考例3ので得たLMW−UK濃縮液(約
300ナノモル、150万単位)を実施例28の(2)と同
様にしてマレイミドベンゾイル化して、LMW
−UK1モル当りMB基3.86モルが結合したマレ
イミドベンゾイル−LMW−UKを得る。 (3) 上記(1)で得た化合物と(2)で得た化合物とを用
い、実施例28の(3)と同様にして本発明複合体を
得る。但し反応後の2−メルカプトエタノール
の添加は行なわず、また複合体精製時のウロキ
ナーゼのアフイニテイクロマトグラフイ操作を
省略し、反応液のゲル過液を直接リジン−セ
フアロースカラム(1.6cmφ×5cm)にかけ、
以後同様に洗浄、溶出脱塩、凍結乾燥する。得
られた複合体を「複合体AE」とする。 実施例 32 (1) 参考例2のの(2)で得たフイブロネクチンN
末端部ドメイン25mg(予め0.125M−リン酸ナ
トリウム緩衝液(PH7.2)で透析した溶液約3
ml)を、その20部モル量のS−アセチルメルカ
プトコハク酸無水物(20mg/mlDMF溶液)と、
実施例28の(1)と同様にして反応させて、上記フ
イブロネクチンN末端部ドメイン1モル当り、
アセチルメルカプト基2.5モルが結合した化合
物を得る。回収率は95%であつた。 (2) 参考例3ので得たLMW−UK濃縮液3ml
(780ナノモル、約500万単位)を用い、実施例
28の(2)と同様にして、LMW−UK1モル当り、
マレイミドベンゾイル基2.3モルが結合したマ
レイミドベンゾイル−LMW−UKを得る。 (3) 上記(1)で得たフラグメント溶液8mlと(2)で得
たマレイミドベンゾイル−LMW−UK溶液8
mlとを混合し、脱気窒素置換後、0.5M−ヒド
ロキシルアミン溶液(5N−NaClを加えてPH
7.3とする)1.6mlを加え室温下に2.5時間窒素気
流下に撹拌して反応させる。次いで2−メルカ
プトエタノールを最終1mMとなるように加
え、10分間撹拌し、更にN−エチルマレイミド
を最終2mMとなるように加え、約10分間撹拌
する。反応液をセフアデツクスG−25フアイン
カラム(3cmφ×30cm、0.05M−NaCl及び
100KIU/mlトラジロール(バイエル社製)を
含有するから10mM−トリス塩酸緩衝液(PH
7.5)で平衡化した)に付し、同緩衝液で展開
する。得られた蛋白ピーク画分を、フイブリン
−モノマー−セフアロース6Bカラム(D.L.
Heene and F.R.Matthasの方法〔Thromb.
Reseach、、137(1973)参照〕により調整、
2.5cmφ×10cm、0.05M−NaCl及び100KIU/ml
トラジオールを含有する10mM−トリス塩酸緩
衝液(PH7.5)で平衡化した)に吸着させ、同
緩衝液で洗浄後、8M−尿素含有10mM−トリ
ス塩酸緩衝液(PH7.5)で溶出する。 得られた蛋白ピーク画分を硫酸アンモニウム
濃縮し、次いで濃縮液を、セフアクリールS−
200スーパーフアインカラム(2.5cmφ×97cm、
0.3M−NaCl含有10mM−トリス塩酸緩衝液
(PH7.5)で平衡化した)でゲル過し、分子量
約6万付近のウロキナーゼ活性を示す画分を集
め硫酸アンモニウム濃縮後、リン酸塩緩衝化生
理食塩水に対して透析して、本発明複合体約20
mgを含む溶液を得る。得られた複合体を「複合
体AF」とする。 <薬理試験> (1) フイブリン溶解活性試験 (イ) 実施例1で得た複合体Aにつき、フイブリ
ン平板法(A法)により、その溶解活性を測
定した。結果を第1図に示す。 第1図中、ヨコ軸は合成基質法により測定
したウロキナーゼ活性(単位/ml)を、タテ
軸は本法による溶解円の直径(mm)を示す。
また第1図において線1は本発明実施例1で
得た複合体Aを、また線2はLMW−UK(コ
ントロール)をそれぞれ示す。 該図より本発明の複合体Aは、10単位/ml
では、コントロールのLMW−UKと同程度
のフイブリン溶解活性を保持しており、更に
低濃度ではコントロールよりも高い溶解活性
を示すことが明らかである。 (ロ) 実施例5〜27で得た複合体の数種につき、ブ
イブリン平板法(B法)により、その溶解活性
を測定した。尚、プラスミンインヒビターの存
在下に同様な溶解活性試験を行つた。 結果を第2図に示す。第2図中、ヨコ軸は合
成基質法により測定したウロキナーゼ活性(単
位/ml)を、タテ軸は、本法による溶解円の直
径(mm)を示す。また第2図において線3〜8
は夫々以下のことを示す。 3;LMW−UK(コントロール) 4;複合体E 5;複合体G 6;複合体N 7;LMW−UK+プラスミンインヒビター 8;複合体E+プラスミンインヒビター 尚、プラスミンインヒビター添加群は、ヒト
血漿により、M.Moroi等の方法〔J.Biol.Chem.
251、5956(1976)〕に従つて得たプラスミンイ
ンヒビターを、サンプル0.5mlに対して0.5ml加
え、同様に測定した。 第2図より、本発明の複合体E、G及びN
は、ウロキナーゼ溶解活性を保持しており、1
〜100単位/mlではコントロールのLMW−UK
よりも高い溶解活性を示しており、さらに複合
体Eはプラスミンインヒビターの存在下でも4
〜20単位/mlではLMW−UKよりも高い溶解
活性を示していることが明らかである。 尚、前記各実施例で得た他の本発明の複合体
につき同一試験を行なつた結果、いずれの複合
体も略々同様のウロキナーゼ活性を有している
ことが確認された。また実施例28〜32で得た複
合体につき、前記フイブリン平板法(A法)に
より、その溶解活性を測定した結果を第3図〜
第5図に示す。各図におけるタテ軸及びヨコ軸
は第1図に同じであり、図中線9〜17は夫々
以下のことを示す。 9;複合体AB 10;複合体AC 11;LMW−UK(コントロール) 12;HMW−UK(コントロール) 13;複合体AD 14;複合体AE 15;LMW−UK(コントロール) 16;複合体AF 17;LMW−UK(コントロール) 第3図〜第5図より、いずれの複合体もコン
トロールのLWM−UKよりも、フイブリン溶
解活性が強く、その差は横軸に示すサンプル濃
度が低下するにしたがつて顕著となることが判
る。 (2) フイブリン吸着能試験 (イ) 実施例1で得た複合体Aのフイブリン結合
能を下記方法により試験した。即ちフイブリ
ン−モノマー−セフアロース6B(ハーネ(D.
L.Heene)らの方法〔Thrombosis
Research、、137(1973)〕に準じて作成し
た)の3mlを充填したカラムを0.135MNaCl
を含有する0.005Mリン酸ナトリウム塩緩衝
液(PH=7.4)で平衡化後、上記緩衝液に溶
解した複合体A、HMW−UK、プラスミノ
ーゲン又はプラスミンHC(各2〜3mg)を
アプライし、上記緩衝液30mlにて洗浄する。
10mM−6−アミノヘキサン酸を含有する上
記緩衝液にて溶出し、プラスミノーゲン及び
プラスミンHCは、溶出画分の280nmにおけ
る吸収より、又複合体A及びHMW−UK
は、溶出画分のウロキナーゼ活性を合成基質
法により測定した活性より、夫々の溶出画分
への回収率を求め、これをフイブリン吸着能
とする。 上記試験の結果、本発明の複合体Aは、プ
ラスミノーゲン(24%)の約1/2及びプラス
ミンHC(39%)の約1/4のフイブリン吸着能
を保持し、ウロキナーゼ(約1%)に比較し
て約10倍の強いフイブリン吸着能(10%)を
示した。また複合体AEは約15%更に複合体
AFは約80%の強いフイブリン吸着能を示し
た。 (ロ) 本発明複合体のフイブリン結合能をまた、
下記方法により試験した。即ちフイブリン−
モノマー−セフアロース6B(上記に同じ)の
20mlを充填したカラムを0.135MNaClを含有
する0.005Mリン酸ナトリウム塩緩衝液(PH
=7.4)で平衡化後、上記緩衝液に溶解した
本発明の各複合体、HMW−UK又はプラス
ミンHC(各0.5mg)をアプライし、上記緩衝
液200mlにて洗浄する。10mM−6−アミノ
ヘキサン酸を含有する上記緩衝液及び2M−
KSCNを含有する同緩衝液にて溶出し、プラ
スミンHCは、280nmにおける吸収より、又
各複合体及びHMW−UKは、ウロキナーゼ
活性を合成基質法により測定した活性より、
フイブリン吸着分及び非吸着分を合せた総回
収率に対する吸着分(溶出画分)の百分率を
求め、これをフイブリン吸着能とする。 結果を下記第4表に示す。 【表】 また上記と同一試験を、第4表の複合体以
外の前記各実施例で得た複合体につき繰返し
たところ、いずれの複合体も略々同様の吸着
能(%)を示した。これらのことより本発明
の複合体は、フイブリン吸着性蛋白に由来す
る強いフイブリン吸着能を保持していること
が確認される。 (3) ウサギ実験肺塞栓症に対する治療効果 この試験は、マツオ(O.Matsuo)らの方法
〔Thrombosis Research、24、347(1981)〕に
準じて行なつた。即ち125I−フイブリノーゲン
を混合した新鮮ヒト血液から人工血栓を調製
し、これを麻酔下にウサギ頚静脈より注入し、
肺塞栓症モデルを作成する。実施例1で得た複
合体A又はコントロールとしてのHMW−UK
又は生理食塩水を、耳静脈より投与し、経時的
に採血してその放射線活性を測定し、投与した
血栓の全放射活性より、その百分率を算定す
る。また、6時間後、肺を取出し、残存血栓を
回収し、その放射活性より、投与血栓の溶解率
を求める。更に肺及び尿中への放射活性の回収
率を算定する。 結果を下記第5表及び第6図に示す。図中線
1〜4は夫々以下の物質を投与した群を示す。 1;生理食塩水(コントロール) 2;HMW−UK(3万単位/Kg体重、コン
トロール) 3;複合体A(1万単位/Kg体重) 4;複合体A(3万単位/Kg体重) 【表】 上記第5表から明らかなように、HMW−
UK3万単位/Kg体重投与では、生理食塩水の
みの場合と全く変らないが、複合体Aの3万単
位/Kg体重及び1万単位/Kg体重投与群では、
血中の放射活性は用量依存的に全期間を通じて
有意に高く、更に回収した血栓の放射活性から
換算した血栓溶解率も用量依存的に上昇してお
り、有意に高い血栓溶解作用が認められること
が分る。なお複合体A投与群においては出血傾
向は全く見られなかつた。 また上記試験結果は、複合体Aに代え複合体
B〜AFのいずれも用いる場合も、略々同様と
なることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は、本発明複合体のフイブリ
ン溶解活性を示す図面である。第6図は、ウサギ
実験肺塞栓症に対する複合体の治療効果をアイソ
トープでラベルした血栓の分解で調べたものであ
り、縦軸は溶解して出現した血中のアイソトープ
量を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フイブリン吸着性蛋白とウロキナーゼとが、
    一般式 【化】 〔式中Rはフエニル基又はシクロアルキレン基
    を、Aは低級アルキレン基を、Bは置換基として
    低級アルキルチオ基又はフエニル低級アルキルチ
    オ基を有することのある低級アルキレン基を、
    l、m及びnは各々0又は1を示す。但し1、m
    及びnは同時に0であつてはならない。〕 で表わされる蛋白吸着試薬を介して結合されてい
    ることを特徴とするフイブリン吸着性蛋白−ウロ
    キナーゼ複合体。
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