JPH0579108B2 - - Google Patents

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JPH0579108B2
JPH0579108B2 JP26732885A JP26732885A JPH0579108B2 JP H0579108 B2 JPH0579108 B2 JP H0579108B2 JP 26732885 A JP26732885 A JP 26732885A JP 26732885 A JP26732885 A JP 26732885A JP H0579108 B2 JPH0579108 B2 JP H0579108B2
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Hiroyuki Yanagi
Hikari Horimoto
Takayuki Ogata
Yukio Mizutani
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、フオトクロミズム、エレクトロクロ
ミズム、光反応性、電子伝達能等を有するビオロ
ゲン組成物に関する。 〔従来技術及び発明が解決しようとする問題点〕 ビオロゲン化合物は、その還元体であるビオロ
ゲンカチオンラジカルとの間で酸化還元反応によ
る可逆的な相互変換可能な化合物である。ビオロ
ゲンカチオンラジカルは着色することから、この
ようなビオロゲン化合物は、エレクトロクロミツ
ク表示素子に応用されている。また、ビオロゲン
化合物は、フオトクロミツク材料や水の光分解触
媒として有用であることも報告されている。 このようなビオロゲン化合物は、常態では固体
であるが、固体のままでは上記の用途に使用でき
ないために、一般には水溶液として用いられてい
る。しかし、水溶液とした場合には、ビオロゲン
化合物の相互変換の可逆性が低下し、実用に供す
るにはまだ十分ではない。そこで、ビオロゲン化
合物の相互変換の可逆性の低下を防止するため
に、該ビオロゲン化合物の高分子化合物で固定化
することが行なわれている。例えば、ビオロゲン
化合物をポリビニルピロリドン中に分散させた系
が報告されている〔ブルテイン・ケミカル・ソサ
イアテイー・オブ・ジヤパン(Bulltin
Chemical Society of Japan)、58、2443
(1985)〕。また、ビオロゲン化合物をフイルム状
のポリスチレンスルホン酸にイオン変換反応を利
用して吸着させる方法も報告されている〔マクロ
モレキユル・セミストリー(Macromolecule
Chemistry)、184、1061(1983)〕。 しかしながら、これらの方法により得られた組
成物は、ビオロゲン化合物の相互変換の可逆性低
下をある程度防止することはできるが、これは空
気中で使用する場合に限られる。水中でこれらの
組成物を用いた場合には、ビオロゲン化合物が水
中に溶出し、結局、ビオロゲン化合物の水溶液の
使用と同じ結果となる。 〔問題を解決するための手段〕 本発明者らは、ビオロゲン化合物の相互変換の
可逆性低下を防止し、しかも水中での使用によつ
てもビオロゲン化合物の溶出を極めて少なくする
ことを目的として鋭意研究を行なつた。その結
果、ビオロゲン化合物に特定の重合体及び特定の
有機化合物を加えることによつてビオロゲン化合
物の性質を示すうえ、耐水性、フイルム形成能、
均一性等が良好である組成物が得られることを見
出し本発明を完成するに至った。 即ち本発明は、 (A) イオン性基を有する重合体 (B) (イ)複数の直鎖疎水基、または剛直性部分を連
鎖中に含む少なくとも1つの直鎖疎水基 及び (ロ)イオン性基 を有する直鎖有機化合物 及び (C) ビオロゲン化合物 からなるビオロゲン組成物 である。 本発明はビオロゲン組成物の主成分の一つは、
イオン性基を有する重合体である。該重合体にイ
オン性基を有している必要性は、一般に、本発明
に用いるビオロゲン組成物の他の成分である直鎖
有機化合物及びビオロゲン化合物とイオン対を形
成し、安定性、例えば耐水性を向上させるためで
ある。一般に該重合体はイオン性基を有するた
め、水溶性のものが多い。 本発明においてイオン性基とは酸性基または塩
基性基の総称として定義される。ここで酸性また
は塩基性とはブレンステツド酸またはブレンステ
ツド塩基を意味し、酸性基としては一般にスルホ
ン酸基、カルボキシル基、リン酸基、フエノール
性水酸基、およびこれらが塩となつたもの、塩基
性基としては一般にアミノ基、置換アミノ基、第
四アンモニウム基、およびこれらが塩となつたも
のが好適に使用される。 前記イオン性基を有する重合体は特に限定され
ず公知のものを用いうるが、ビオロゲン組成物の
安定性を勘案すれば一般には分子量が5000以上
10000000以下のものを用いることが望ましい。ま
た、該重合体に含まれるイオン性基の量はその種
類、後述する直鎖有機化合物によつて異なり一概
に限定出来ないが、一般には0.1〜20med/g、
好ましくは1.0〜12med/gのものが望ましい。 イオン性基を有する重合体を得るために使用さ
れるモノマーとしては、イオン性基を有するモノ
マーが何ら制限なく使用される。一般に好適に使
用されるモノマーを例示すれば次の通りである。
即ち、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸、、
グルタミン酸、アスパラギン酸等のカノボキシル
基を有するモノマー;スチレンスルホン酸、ビニ
ルスルホン酸、アルケンスルホン酸、t−ブチル
アクリルアミドスルホン酸等のスルホン酸基を有
するモノマー;ビニルホスホン酸、アクリロイル
オキシアルキルホスホン酸、メタクリロイルオキ
シアルキルホスホン酸等のリン酸基を有するモノ
マー;ビニルフエノール等のフエノール系モノマ
ー;リジン、エチレンイミン、ビニルピリジン、
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等のカ
チオン系モノマーあるいはこれらモノマーに置換
基を置換した置換誘導体等が好適に使用される。 また、前記イオン性基を有するモノマーと共重
合可能なビニルモノマーも特に限定されず公知の
ものが使用できる。一般に好適に使用される代表
的なものを具体的に示せば、例えば、エチレン、
プロピレン、ブテン等のオレフイン化合物;塩化
ビニル、ヘキサフルオロプロピレン等のオレフイ
ン化合物のハロゲン誘導体;ブタジエン、ペンタ
ジエン等のジオレフイン化合物およびそのハロゲ
ン誘導体;スチレン、ビニルナフタレン等の芳香
族ビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル
化合物;アクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アク
リルアミド、メタクリルアミド等のアクリル酸お
よびメタクリル酸誘導体;アクリロニトリル等の
不飽和ニトリル化合物;メチルビニルエーテル等
のビニルエーテル化合物等が挙げられる。 本発明に於いて一般に好適に使用されるイオン
性基を有する重合体を一般式で示せば次のとおり
である。 カルボキシル基を有する重合体
【式】 但し、Rは水素原子、アルキル基又はカルボキ
シメチル基であり、Wは−CH2−基、
【式】基 又は
【式】基(但し、R′はアルキル基又はア リール基)であり、Mは水素原子、金属原子又は
低級アンモニウムである。cは0〜2の整数であ
り、a,bは0又は1である。ここで、aが0の
ときはb=1,c=0、Rは水素原子であり、a
が1のときはb=0,c=0〜2、Rは水素原
子、アルキル基又はカルボキシメチル基である。 スルホン酸基を有する重合体
【式】 但し、R″は水素原子又はアルキル基であり、
Yは
【式】
【式】−0− 又は−(CH2−) (但し、eは正の整数)であり、
Mは水素原子、金属原子又は低級アンモニウムで
あり、dは0又は1である。 第4アンモニウム基を有する重合体
【式】 但し、Rは水素原子又はアルキル基であり、
Zは
【式】(但し、gは正の整数)であ り、Xはハロゲン原子又は安定な陰イオンを形成
する原子団である。 上記一般式〔〕,〔〕及び〔〕中、R,
R′,R″及びRで示されるアルキル基としては、
その炭素数に限定されず、いかなるものでも使用
できるが、一般には炭素数が1〜4のものが好適
である。また、上記一般式〔〕及び〔〕中、
e及びgは正の整数であれば良いが、就中、原料
の入手の容易さから1〜4の整数であることが好
ましい。 以上に説明したイオン性基を有する重合体の製
造方法としては、前記したイオン性基を有するモ
ノマーを単独重合させるか又は二種以上を共重合
させる方法が採用される。また前記したイオン性
基を有するモノマーと共重合可能なビニルモノマ
ーとを共重合させることにより、イオン性基を有
する重合体を得ることもできる。また、イオン性
基を導入することのできる重合体に、化学反応さ
せることによつて、イオン性基を導入させる方法
もしばしば好適に採用される。例えば、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸等の無水カルボン酸の単
独或いは共重合体を加水分解することにより、カ
ルボキシル基を有する重合体を得る方法、又は、
ポリビニルアルコールを硫酸エステル化反応させ
ることにより、スルホン酸基を有する重合体を得
る方法等が挙げられる。 本発明に於けるイオン性基を有する重合体とし
ては前記したように合成することによつて得た合
成重合体の他に、イオン性基を有する天然高分子
も使用可能である。一般に本発明に於いて使用さ
れるイオン性基を有する天然高分子を例示する
と、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロース、ヘパリン、コンドロイチ
ン硫酸及びこれらの誘導体等が挙げられる。 本発明で得られるビオロゲン組成物の主成分の
他の1つは、複数の直鎖疎水基、または剛直性部
分を連鎖中に含む少なくとも1つの直鎖疎水基を
有し、かつイオン性基を有する直鎖有機化合物で
ある。 本発明において直鎖疎水基は得られるビオロゲ
ン組成物の安定性及び原料の入手の容易さから炭
素数4〜30の直鎖アルキル基またはそのハロゲン
置換体であることが好ましい。なお、本発明でい
う直鎖疎水基とは、完全に直鎖状のものの他に、
炭素数2個までの分枝を有する分枝状のものをも
含んだ意味で使用される。 本発明の直鎖有機化合物の一つは、複数の直鎖
疎水基を有するものである。該直鎖疎水基の数
は、得られるビオロゲン組成物の耐水性及び直鎖
有機化合物の製造上の原料入手の点から2又は3
であることが好ましい。 また、本発明の直鎖有機化合物の他の一つは、
剛直性部分を連鎖中に含む少なくとも1つの直鎖
疎水基を有するものである。 本発明において剛直性部分とは、次の,及
びに示す基をいう。 直結あるいは、炭素−炭素多重結合、炭素−
窒素多重結合、窒素−窒素多重結合、エステル
結合、アミド結合等を介して連結された少なく
とも2個の芳香環で構成される2価の基 このような基を具体的に示せば、例えば、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】等の2価の基が挙げられ る。 2個の芳香環の結合が複数であるが、複数原
子間の単結合であつて、その回転がエネルギー
的に束縛を受けている2価の基 このような基を具体的に示せば、例えば、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】等の2価の基が挙 げられる。 芳香環が縮合環を形成しているもので、この
縮合環が多分子間で積層した場合に、その回転
が互いに立体的に束縛を受けている2価の基 このような基を具体的に例示すると
【式】
【式】
【式】等の2価の基が挙げられる。 剛直性部分を連鎖中に含む直鎖疎水基を有する
直鎖有機化合物の直鎖疎水基の炭素数は、剛直性
部分及び、剛直性部分と該直鎖疎水基との結合部
分を除いた部分の炭素数を意味する。上記、剛直
性部分と直鎖疎水基との結合部分は、一般に炭素
−炭素単結合、エステル結合、エーテル結合が好
適である。 剛直性部分を連鎖中に含む直鎖疎水基は、イオ
ン性基を有する重合体との混合およびその後の成
形加工の面から、またピオロゲン組成物の安定性
の面から該直鎖有機化合物中に1つ含まれている
場合が最も好ましい。 直鎖有機化合物における、イオン性基の説明と
しては重合体におけるイオン性基の説明がそのま
ま適用される。 イオン性基は第4級アンモニウム基又はその塩
であることが、得られるビオロゲン組成物の結晶
性及び安定性が優れているために好ましい。ここ
で本発明の直鎖有機化合物中に含まれるイオン性
基の数は得られるビオロゲン組成物の成形加工性
の点から、1つであることが好ましい。 本発明の直鎖有機化合物は、上記をみたすもの
であれば特に限定されず公知のものが用いられ
る。一般に好適に使用される代表的なものを以下
に具体的に示す。
【化】 但し、R1,R2は同種又は異種の炭素数6〜30
の直鎖アルキル基又はそのハロゲン置換体であ
り、R3,R4は同種又は異種の炭素数1〜4のア
ルキル基、又はそのハロゲン原子及び/又は水酸
基による置換体である。
【化】 但し、R1,R2は上記と同じであり、Aは、−(
B−)j−(CH2−)k(但し、Bは
【式】
【式】 【式】
【式】で あり、jは0又は1であり、kは正の整数であ
る。) であり、h,iは正の整数である。R3,R4,R5
は上記のR3及びR4の説明と同じである。
【化】 但し、R1,R2,R3,R4,R5及びAは上記と同
じであり、は1又は2、mは0又は1である。
【化】 但し、R1,R2,R3,R4及びR5は上記と同じで
あり、nは正の整数である。
【化】 但し、R3,R4及びR5は上記と同じであり、R6
は炭素数4〜30のアルキル基、アルキルオキシ
基、若しくはアルキルオキシカルボニル基又はこ
れらのハロゲン置換体であり、 Dは
【式】 【式】
【式】
【式】(但し、Fは−N=CH−,−N =N−,−CH=CH−,
【式】
【式】
【式】−0−,
【式】
【式】− NHCH2−,
【式】
【式】
【式】又は
【式】であり、pは0 又は1である。)Eは−(CH2−)q又は−0−(CH2
−)rである。(但し、q,rは正の整数である。)
【化】 但し、R1,R2は同種又は異種の炭素数6〜30
の直鎖アルキル基又はそのハロゲン置換体であ
る。 上記一般式〔B〕,〔D〕及び〔E〕中、k,
n,q及びrは正の整数であれば良いが、一般に
は原料の入手の容易さから1〜16であることが好
ましい。また、上記一般式〔B〕中、h及びi
は、正の整数を何ら制限なく取り得るが、一般に
は原料の入手の容易さから1〜4であることが好
ましい。さらに、上記一般式〔A〕,〔B〕,〔C〕,
〔D〕,〔E〕及び〔F〕中、R1,R2,R3,R4
R4,R5及びR6で示されるハロゲン置換アルキル
基のハロゲン原子としては、フツ素、塩素、臭
素、ヨウ素の各原子が挙げられる。 本発明のビオロゲン組成物のもう1つの成分は
ビオロゲン化合物である。ここでいうビオロゲン
化合物は、特に限定されず公知のものが使用され
る。本発明で好適に用いられるビオロゲン化合物
は、下記一般式
【式】 但し、R7及びR8は、同種又は異種の置換若し
くは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換の
アルケニル基、置換若しくは非置換のアルキニル
基、直鎖疎水基を複数個含む基又は、剛直性部分
を連鎖中に含む直鎖疎水基を少くとも1つ含む基
であり、Xはハロゲン原子又は陰イオンを形成す
る原子団である。 前記一般式中、R7及びR8の炭素数の和が10〜
40であると、得られる組成物の耐水性が向上する
ために好ましい。 また、前記一般式中、R7及びR8で示されるア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基の置換基
としては、フエニル基、ハロゲン原子が好適であ
る。このような置換アルキル基、置換アニケニル
基又は置換アルキニル基としては、
【式】
【式】又 は
【式】(但し、は1〜 20の整数であり、m及びnは夫々0〜20の整数で
あり、且つ1≦m+n≦20である。) 等及びアルキル基、アルケニル基、アルキニル基
の水素のうち少くとも1つがハロゲン原子で置換
された基を挙げることができる。 ビオロゲン化合物として、前記直鎖疎水基を複
数個又は、前記剛直性部分を連鎖中に含む直鎖疎
水基を少くとも1つ有する化合物が、前記直鎖有
機化合物との相溶性が良く、本発明のビオロゲン
組成物中へのビオロゲン化合物の含有量を上げる
ことができるため、好適に採用される。本発明に
於いて好適に採用されるビオロゲン化合物の代表
的なものを具体的に示せば以下の通りである。
【化】 但し、R1,R2は同種又は異種の炭素数6〜30
の直鎖アルキル基又はそのハロゲン置換体であ
り、R3は炭素数1〜4のアルキル基又はそのハ
ロゲン原子及び/又は水酸基による置換体であ
り、Xはハロゲン原子又は陰イオンを形成する原
子団である。 Aは、−(B−)j−(CH2−)k (但し、Bは
【式】
【式】
【式】又は
【式】であり、jは 0又は1であり、kは正の整数である。) であり、h,iは正の整数である。
【化】 但し、R1,R2,R3,X及びAは上記と同じで
あり、lは1又は2、mは0又は1である。
【化】 但し、R1,R2,R3及びXは上記と同じであり、
nは正の整数である。
【化】 但し、R3及びXは上記と同じであり、R6は炭
素数4〜30のアルキル基、アルキルオキシ基、若
しくはアルキルオキシカルボニル基又はこれらの
ハロゲン置換体であり、 Dは
【式】
【式】
【式】
【式】(但し、Fは− N=CH−,−N=N−,−CH=CH−,
【式】 【式】
【式】−O−,
【式】
【式】−NHCH2−,
【式】
【式】
【式】又は
〔効果〕
本発明のビオロゲン組成物は、ビオロゲン化合
物の相互変換の可逆性低下が防止されたものであ
る。しかも、耐水性に優れており、本発明のビオ
ロゲン組成物を水中で用いてもビオロゲン化合物
の溶出を抑制することができる。本発明のビオロ
ゲン組成物の各成分単独では、いずれも水に対す
る溶解度が大きいことを考えると、この現象は驚
くべきことである。 また、本発明のビオロゲン組成物は、ビオロゲ
ン化合物が有する性質をそのまま具備する。 例えば、本発明のビオロゲン組成物を成形して
得られた膜状物は、フオトクロミズムを示す。即
ち、真空中にて、15cmの距離より75W水銀ランプ
で紫外線を照射することにより直ちに青あるいは
紫色に着色する。この性質の応用としてサングラ
ス、画像形成材料等が挙げられる。 また、本発明のビオロゲン組成物を成形して得
られた膜状物は、エレクトロクロミズムを示す。
即ち、透明電極間に該膜状物をはさみ電圧を印加
すると紫色に着色する。この性質の応用例として
表示装置等が考えられる。 さらに、本発明のビオロゲン組成物を成形して
得られた膜状物は、ビオロゲン化合物単独に比べ
その還元電位が著しく低下している。従つて、本
発明のビオロゲン組成物は、より低電位でビオロ
ゲンカチオンラジカルに変換し得るため、フオト
クロミツクあるいはエレクトロクロミツク材料と
して非常に優れている。 以上述べてきたように、本発明は、ビオロゲン
化合物の性質を保持したまま耐水性、フイルム形
成能、均一性に優れたビオロゲン組成物を提供す
るものである。本発明のビオロゲン組成物は、エ
レクトロクロミツク材料、フオトクロミツク材料
として利用可能であり、その特性も良好である。 以下に、本発明をさらに具体的に説明するため
に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。 実施例 1 次式で示される直鎖有機化合物
【式】 50mmolを水500mlに超音波分散させ石けん状の
溶液を得た。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(粘度平均分子量600万)50mmol(モノマー単位)
を水500mlに溶解した。両者を混合して生成した
沈澱を濾過によつて集め、メタノール500ml中1
時間撹拌した。再び濾過によつて沈澱を集め、減
圧乾燥によつて白色の固形物30gを得た。元素分
析により、組成比(直鎖有機化合物/重合体 当
量比)として0.98の値を得た。 得られた固型物1gと次式で示されるビオロゲ
ン化合物
【式】 0.2gを25mlのクロロホルム−メタノール混合
溶媒(9:1重量比)に溶解した後、風乾し、淡
黄色の固体1.2gを得た。元素分析により、組成
比(ビオロゲン化合物/直鎖有機化合物 当量
比)として0.2の値を得た。得られた固体を石英
製の容器に入れ、容器内を5mmHgまで下圧にし
た後、15cmの距離より75W水銀ランプで光照射す
ると、速やかに固体全体が青色に着色した。これ
を空気中に放置すると着色は消失した。この現象
は10回以上繰り返すことができた。また、得られ
た固体を60℃の水に10時間浸漬した後重量変化を
測定したところ重量減は0.05%であつた。 実施例 2 実施例1で得た固体0.4gをクロロホルム25ml
に溶解し、テフロン製シヤーレに流延した。クロ
ロホルムを20℃、大気圧の条件下で蒸発させ厚さ
40μmの均一で透明な膜状物を得た。 得られた膜状物を石英製の容器に入れ、容器を
アルゴンで置換した後、15cmの距離より75W水銀
ランプで光照射すると膜状物全体が直ちに青色に
着色した。これを空気中に放置すると消色した。
この着色−消色は20回以上繰り返すことが可能で
あつた。 実施例 3 実施例1で得た固体0.4gをクロロホルム25ml
に溶解した。このうち0.3c.c.を二酸化スズ製透明
電極上に流延し、溶媒を20℃、大気圧の条件下で
蒸発させ電極表面に厚さ10μmの膜状物を得た。
この電極に、0.2M硫酸ナトリウム水溶液中で−
1Vの電圧を印加すると膜状物全体が紫色に着色
した。 実施例 4 表1に示した直鎖有機化合物50mmolと、表1に
示した重合体50mmol(モノマー単位)より、実施
例1と同様にして白色の固型物を得た。得られた
固型物1gと、次式のビオロゲン化合物
【式】 を表1に示した量用いて実施例1と同様にして淡
黄色あるいは黄色の固体を得た。結果を表1に示
した。尚、得られた固体2gを25℃の水に24時間
浸漬した後に重量変化を測定したところ、重量減
はいずれも1.5%以下であつた。 得られた固体を実施例2と同様にして膜状物に
成形して光照射したところ、いずれも全体が速や
かに青色に着色した。 また、得られた固体について実施例3と同様な
操作を行なつたところ、いずれも紫色に着色し
た。
【表】 実施例 5 次式で示される直鎖有機化合物
【式】 50mmolとポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(粘度平均分子量600万)50mmol(モノマー単位)
を用い実施例1と同様にして白色の固型物29gを
得た。元素分析により組成比(直鎖有機化合物/
重合体 当量比)として0.99の値を得た。 得られた固型物1gと、表2に示したビオロゲ
ン化合物とを用い実施例1と同様にして淡黄色の
固体を得た。結果を表2に示した。尚、得られた
固体2gを25℃の水に24時間浸漬した後に重量変
化を測定したところ、重量減はいずれも1.0%以
下であつた。 得られた固体を実施例2と同様にして膜状物に
成形して光照射したところ、いずれの場合も全体
が速やかに青色に着色した。 また得られた固体について実施例3と同様な操
作を行なつたところ、いずれの場合も紫色に着色
した。
【表】
【表】 実施例 6 次式の直鎖有機化合物
【式】 50mmolと次式のビオロゲン化合物
【式】 10mmolを水500mlに超音波分散させ石けん状の
溶液を得た。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(粘度平均分子量600万)60mmol(モノマー単位)
を水500mlに溶解した。両者を混合して生成した
沈澱を濾過によつて集め、メタノール500ml中で
1時間撹拌した。再び濾過によつて沈澱を集め減
圧乾燥によつて淡黄色の固体を得た。元素分析に
より組成比(直鎖有機化合物/重合体 当量比)
として0.83の値を、また組成比(ビオロゲン化合
物/直鎖有機化合物 当量比)として0.2の値を
得た。得られた固体を石英製の容器に入れ、容器
内を1mmHgまで減圧にした後、15cmの距離より
75W水銀ランプで光照射すると速かに固体全体が
青色に着色した。これを空気中に放置すると着色
は消失した。この現象は10回以上繰り返すことが
可能であつた。また得られた固型物を60℃の水に
10時間浸漬した後重量変化を測定したところ重量
減は0.01%であつた。 実施例 7 実施例6で得られた固体を用い、実施例2と同
様にして光照射を行なつたところ、膜状物全体が
直ちに青色に着色した。これを空気中に放置する
と消色した。この着色−消色は10回以上繰り返す
ことが可能であつた。 実施例 8 実施例6で得られた固体を用い、実施例3と同
様にして電圧を印加したところ、膜状物全体が紫
色に着色した。 実施例 9 表3に示した直鎖有機化合物50mmolと次式のビ
オロゲン化合物
【化】 10mmol及び表3に示した重合体60mmolを用い、
実施例6と同様にして淡黄色あるいは黄色の固体
を得た。結果を表3に示した。得られた固体2g
を25℃の水に24時間浸漬した後に重量変化を測定
したところ、重量減はいずれも1%以下であつ
た。得られた固体について実施例2と同様にして
光を照射したところ、いずれの場合も膜状物全体
が青色に着色した。また得られた固体について実
施例3と同様にして電圧を印加したところ、膜状
物全体が紫色に着色した。
【表】 実施例 10 次式で示される直鎖有機化合物
【式】 を50mmol、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(粘度平均分子量600万)を表4に示した量及び表
4に示したビオロゲン化合物を表4に示した量を
用いて実施例6と同様にして淡黄色あるいは黄色
の固体を得た。結果を表4に示した。尚、得られ
た固体2gを30℃の水に24時間浸漬したところ、
重量減はいずれも1.5%以下であつた。 得られた固体について実施例2と同様にして光
を照射したところ、いずれの場合も青色に着色し
た。また得られた固体について実施例3と同様に
して電圧を印加したところ、膜状物全体が紫色に
着色した。
【表】
【表】 実施例 11 実施例6で得られた固体0.4gをクロロホルム
25mlに溶解し、白金板上に流延した。大気圧、20
℃の条件でクロロホルムを蒸発させ、白金板上に
膜状物を得た。この白金板を作用電極として、電
流−電位曲線を測定した。〔藤島昭、相沢益男、
井上徹 著「電気化学測定法上」技報堂出版、
P53(1984)に記載された装置と同様な装置を用
いた。〕得られた電流−電位曲線より、得られた
膜状物の還元反応のピーク電位を求めたところ、
−0.45V(飽和カロメル電極に対して)であつた。 実施例 12 本発明の実施例で得られた各種のビオロゲン組
成物を用いて、実施例11と同様にして還元反応の
ピーク電位を求めた。結果を表5に示した。また
比較例として、次式のビオロゲン化合物
【式】 の5mM水溶液について測定した結果を合わせて
表5中に示した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) イオン性基を有する重合体 (B) (イ)複数の直鎖疎水基、または剛直性部分を連
    鎖中に含む少なくとも1つの直鎖疎水基 及び (ロ)イオン性基 を有する直鎖有機化合物 及び (C) ビオロゲン化合物 からなるビオロゲン組成物 2 (A) イオン性基を有する重合体 (B) (イ)複数の直鎖疎水基、または剛直性部分を連
    鎖中に含む少なくとも1つの直鎖疎水基 及び (ロ)イオン性基 を有する直鎖有機化合物 及び (C) ビオロゲン化合物 からなるビオロゲン組成物を製造するにあたり、
    (A)を含む溶液と(B)及び(C)を含む溶液とを混合する
    ことを特徴とするビオロゲン組成物の製造方法。
JP26732885A 1985-11-29 1985-11-29 ビオロゲン組成物 Granted JPS62129354A (ja)

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