JPH0586504A - ポリビニルアルコール系繊維の製造法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系繊維の製造法Info
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- JPH0586504A JPH0586504A JP27305591A JP27305591A JPH0586504A JP H0586504 A JPH0586504 A JP H0586504A JP 27305591 A JP27305591 A JP 27305591A JP 27305591 A JP27305591 A JP 27305591A JP H0586504 A JPH0586504 A JP H0586504A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 重合度5000未満のポリビニルアルコール(P
VA)系重合体から、高強度・高初期弾性率を有する繊
維を生産性よく製造する方法を提供する。 【構成】 PVAを溶媒に溶解して調製した紡糸原液を
凝固浴に乾・湿式紡糸して未延伸糸を形成し、この未延
伸糸を熱延伸してPVA系繊維を製造する。その際、重
合度3000以上、5000未満のPVAニルアルコール(A)
と、重合度 300以上、2000以下のPVA(B)を重量比
99:1〜80:20となるように混合した紡糸原液を用い
る。また、温度が25℃以上の凝固浴に乾・湿式紡糸す
る。
VA)系重合体から、高強度・高初期弾性率を有する繊
維を生産性よく製造する方法を提供する。 【構成】 PVAを溶媒に溶解して調製した紡糸原液を
凝固浴に乾・湿式紡糸して未延伸糸を形成し、この未延
伸糸を熱延伸してPVA系繊維を製造する。その際、重
合度3000以上、5000未満のPVAニルアルコール(A)
と、重合度 300以上、2000以下のPVA(B)を重量比
99:1〜80:20となるように混合した紡糸原液を用い
る。また、温度が25℃以上の凝固浴に乾・湿式紡糸す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
(以下、PVAと略記する。)系重合体からなる、高強
度・高初期弾性率を有する繊維の製造法に関するもので
ある。
(以下、PVAと略記する。)系重合体からなる、高強
度・高初期弾性率を有する繊維の製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】PVA繊維は、汎用繊維の中では最も高
強度、高初期弾性率を有し、ゴムホース、コンベアベル
ト、セメント強化用繊維、資材用縫糸、畳糸、漁網、陸
上網、重布、ロープ等の産業資材用繊維として広く用い
られている。
強度、高初期弾性率を有し、ゴムホース、コンベアベル
ト、セメント強化用繊維、資材用縫糸、畳糸、漁網、陸
上網、重布、ロープ等の産業資材用繊維として広く用い
られている。
【0003】近年、高度化する市場の要望に応じてPV
A系繊維の強度や初期弾性率をアラミド繊維なみに高め
る試みが種々なされており、例えば特開昭59−130314号
公報には、重量平均分子量50万以上のPVAのグリセリ
ン溶液を冷却浴中にゲル紡糸し、固化糸条中のグリセリ
ンを除去した後、熱延伸する方法が開示されている。ま
た、特開昭60−126312号公報には、重合度1800以上のP
VAのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液をメタノ
ール浴中に乾・湿式紡糸し、得られる未延伸糸を熱延伸
する方法が開示されている。
A系繊維の強度や初期弾性率をアラミド繊維なみに高め
る試みが種々なされており、例えば特開昭59−130314号
公報には、重量平均分子量50万以上のPVAのグリセリ
ン溶液を冷却浴中にゲル紡糸し、固化糸条中のグリセリ
ンを除去した後、熱延伸する方法が開示されている。ま
た、特開昭60−126312号公報には、重合度1800以上のP
VAのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液をメタノ
ール浴中に乾・湿式紡糸し、得られる未延伸糸を熱延伸
する方法が開示されている。
【0004】これらの方法は、高重合度PVAの低濃度
溶液をゲル紡糸、あるいは乾・湿式紡糸し、得られる未
延伸糸中の分子鎖の絡みあいを減少させることにより延
伸性を向上させ、熱延伸工程で高倍率に延伸して伸び切
り鎖構造を発現させて高強度繊維を得ようとするもので
ある。このため、これらの方法で17g/d 以上の高強度繊
維を得るためには、商業的な入手が困難であり、しかも
高価格の高重合度PVAを用いなければならず,このた
め、紡糸原液のPVA濃度を低くしなければならない
等、原料コスト、製造コストの面から不利であり、工業
的な実施は困難なものであった。
溶液をゲル紡糸、あるいは乾・湿式紡糸し、得られる未
延伸糸中の分子鎖の絡みあいを減少させることにより延
伸性を向上させ、熱延伸工程で高倍率に延伸して伸び切
り鎖構造を発現させて高強度繊維を得ようとするもので
ある。このため、これらの方法で17g/d 以上の高強度繊
維を得るためには、商業的な入手が困難であり、しかも
高価格の高重合度PVAを用いなければならず,このた
め、紡糸原液のPVA濃度を低くしなければならない
等、原料コスト、製造コストの面から不利であり、工業
的な実施は困難なものであった。
【0005】また、特開平1-221512号公報には、平均重
合度5000以上のPVA系ポリマーと、これより平均重合
度の低い平均重合度1500〜 10000のPVA系ポリマーと
から耐疲労性に優れたPVA系繊維を製造する方法が開
示されている。
合度5000以上のPVA系ポリマーと、これより平均重合
度の低い平均重合度1500〜 10000のPVA系ポリマーと
から耐疲労性に優れたPVA系繊維を製造する方法が開
示されている。
【0006】一般に、PVAは工業的には酢酸ビニルを
重合して得られるポリ酢酸ビニルをケン化することによ
り製造されているが、重合度5000以上のPVAを得るた
めには、酢酸ビニルの重合収率を下げたり、低温で重合
する等の方法をとらねばならないため、平均重合度5000
以上のPVA系ポリマーを使用する上記の方法はコスト
が高いものとなり、不利であった。
重合して得られるポリ酢酸ビニルをケン化することによ
り製造されているが、重合度5000以上のPVAを得るた
めには、酢酸ビニルの重合収率を下げたり、低温で重合
する等の方法をとらねばならないため、平均重合度5000
以上のPVA系ポリマーを使用する上記の方法はコスト
が高いものとなり、不利であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、PV
A系繊維の強度や初期弾性率を高めようとする試みは種
々なされているが、いずれもコスト的に不利であり、工
業的な実施は困難なものであった。本発明は上記の問題
を解決し、商業的に入手可能なPVAから、高強度、高
初期弾性率のPVA系繊維を生産性よく製造する方法を
提供することを技術的な課題とするものである。
A系繊維の強度や初期弾性率を高めようとする試みは種
々なされているが、いずれもコスト的に不利であり、工
業的な実施は困難なものであった。本発明は上記の問題
を解決し、商業的に入手可能なPVAから、高強度、高
初期弾性率のPVA系繊維を生産性よく製造する方法を
提供することを技術的な課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきこと
に、重合度の異なる二種のPVAを特定の比率で混合し
たPVAからなる紡糸原液を乾・湿式紡糸すると、低重
合度PVAが未延伸糸から脱落するので分子鎖の絡みあ
いが減少し、PVA濃度を低くすることなく延伸性の高
い未延伸糸が得られ、この未延伸糸を熱延伸することに
より、17g/d 以上の高強度・高初期弾性率PVA系繊維
を得られることを見出して本発明に到達した。
題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきこと
に、重合度の異なる二種のPVAを特定の比率で混合し
たPVAからなる紡糸原液を乾・湿式紡糸すると、低重
合度PVAが未延伸糸から脱落するので分子鎖の絡みあ
いが減少し、PVA濃度を低くすることなく延伸性の高
い未延伸糸が得られ、この未延伸糸を熱延伸することに
より、17g/d 以上の高強度・高初期弾性率PVA系繊維
を得られることを見出して本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、PVAを溶媒に溶解
して調製した紡糸原液を凝固浴に乾・湿式紡糸して未延
伸糸を形成し、この未延伸糸を一旦捲取った後、又は連
続して熱延伸してPVA系繊維を製造するに際し、重合
度3000以上、5000未満のPVA(A)と、重合度 300以
上、2000以下のPVA(B)を重量比99:1〜80:20と
なるように混合した紡糸原液を用い、温度が25℃以上の
凝固浴に乾・湿式紡糸することを特徴とするPVA系繊
維の製造法を要旨とするものである。
して調製した紡糸原液を凝固浴に乾・湿式紡糸して未延
伸糸を形成し、この未延伸糸を一旦捲取った後、又は連
続して熱延伸してPVA系繊維を製造するに際し、重合
度3000以上、5000未満のPVA(A)と、重合度 300以
上、2000以下のPVA(B)を重量比99:1〜80:20と
なるように混合した紡糸原液を用い、温度が25℃以上の
凝固浴に乾・湿式紡糸することを特徴とするPVA系繊
維の製造法を要旨とするものである。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明で用いる高重合度のPVA(A)
は、重合度が3000以上である必要があり、好ましくは35
00以上である。重合度が3000より低いと、得られる繊維
の強度が17g/dよりも低くなり本発明の目的を達成でき
ない。PVA(A)の重合度の上限は、ポリマーコスト
の点から5000である。一方、低重合度のPVA(B)の
重合度は、 300以上、2000以下である必要がある。PV
A(B)の重合度が2000を超える場合又はPVA(B)
の重合度が 300よりも低い場合には、得られる未延伸糸
の延伸性が高くならないので高強度繊維が得られず不適
当である。これらのPVA(A)、(B)のケン化度は
99%以上であることが好ましい。
は、重合度が3000以上である必要があり、好ましくは35
00以上である。重合度が3000より低いと、得られる繊維
の強度が17g/dよりも低くなり本発明の目的を達成でき
ない。PVA(A)の重合度の上限は、ポリマーコスト
の点から5000である。一方、低重合度のPVA(B)の
重合度は、 300以上、2000以下である必要がある。PV
A(B)の重合度が2000を超える場合又はPVA(B)
の重合度が 300よりも低い場合には、得られる未延伸糸
の延伸性が高くならないので高強度繊維が得られず不適
当である。これらのPVA(A)、(B)のケン化度は
99%以上であることが好ましい。
【0012】なお、本発明でいう重合度は、JIS-K6726
に記載のPVA試験方法により測定したPVA水溶液の
極限粘度[η]から下式により算出するものである。 log PA =1.613 ×log ([η]×104 /8.19)
に記載のPVA試験方法により測定したPVA水溶液の
極限粘度[η]から下式により算出するものである。 log PA =1.613 ×log ([η]×104 /8.19)
【0013】本発明においては、高重合度のPVA
(A)と低重合度のPVA(B)とを混合するが、その
混合比率を99:1〜80:20(重量比)とすることが重要で
ある。すなわち、紡糸原液中のPVAは、高重合度のP
VA(A)と低重合度のPVA(B)とが渾然一体とな
って溶解し、これらのPVA分子鎖がある数(N0)の絡
みあいを形成している。この紡糸原液を乾・湿式紡糸す
ることにより、凝固浴中に押し出される紡糸原液は、凝
固浴の凝固作用と冷却作用とにより(N0)の絡みあいを
保持したまま、直ちに析出固化する。しかしながら、低
重合度のPVA(B)は固化糸条から容易に脱落し、凝
固浴中に析出するため、低重合度のPVA(B)の分子
鎖が形成していたある数(N1)の絡みあいが消滅し、最
終的に未延伸糸中に残存する絡みあいの数は(N0 −N
1)となり、絡みあいの少ない構造の未延伸糸となって高
い延伸性が得られるのである。
(A)と低重合度のPVA(B)とを混合するが、その
混合比率を99:1〜80:20(重量比)とすることが重要で
ある。すなわち、紡糸原液中のPVAは、高重合度のP
VA(A)と低重合度のPVA(B)とが渾然一体とな
って溶解し、これらのPVA分子鎖がある数(N0)の絡
みあいを形成している。この紡糸原液を乾・湿式紡糸す
ることにより、凝固浴中に押し出される紡糸原液は、凝
固浴の凝固作用と冷却作用とにより(N0)の絡みあいを
保持したまま、直ちに析出固化する。しかしながら、低
重合度のPVA(B)は固化糸条から容易に脱落し、凝
固浴中に析出するため、低重合度のPVA(B)の分子
鎖が形成していたある数(N1)の絡みあいが消滅し、最
終的に未延伸糸中に残存する絡みあいの数は(N0 −N
1)となり、絡みあいの少ない構造の未延伸糸となって高
い延伸性が得られるのである。
【0014】本発明者らは、PVA(A)、(B)の混
合比について詳細な検討を加えた結果、高重合度のPV
A(A)と低重合度のPVA(B)との混合比率を重量
比で99:1〜80:20とすることが重要であることを見出
した。PVA(A)の混合比が上記範囲より大きくなる
と、混合の効果が小さくなりすぎて延伸性が上がらず、
また、小さくなると、延伸性は上がっても、強度や初期
弾性率等に反映されず、物性の劣った繊維となり、本発
明の目的を達成できない。
合比について詳細な検討を加えた結果、高重合度のPV
A(A)と低重合度のPVA(B)との混合比率を重量
比で99:1〜80:20とすることが重要であることを見出
した。PVA(A)の混合比が上記範囲より大きくなる
と、混合の効果が小さくなりすぎて延伸性が上がらず、
また、小さくなると、延伸性は上がっても、強度や初期
弾性率等に反映されず、物性の劣った繊維となり、本発
明の目的を達成できない。
【0015】本発明においては、これらのPVAを溶媒
に溶解して紡糸原液を調製するが、溶媒としては、DM
SO、グリセリン、エチレングリコール、1,3 −ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、水、あるいはこれらの混合
溶媒等を用いることができ、特にDMSOが好適に用い
られる。
に溶解して紡糸原液を調製するが、溶媒としては、DM
SO、グリセリン、エチレングリコール、1,3 −ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、水、あるいはこれらの混合
溶媒等を用いることができ、特にDMSOが好適に用い
られる。
【0016】二種類のPVAを混合する方法としては、
それぞれのPVAを溶媒に溶解する前に固体の状態で混
合する方法、それぞれのPVAを個々に溶媒に溶解して
から溶液の状態で混合する方法等があげられるが、固体
の状態で混合する方法が簡便で好ましい。
それぞれのPVAを溶媒に溶解する前に固体の状態で混
合する方法、それぞれのPVAを個々に溶媒に溶解して
から溶液の状態で混合する方法等があげられるが、固体
の状態で混合する方法が簡便で好ましい。
【0017】本発明において、紡糸原液のPVAの濃度
は特に限定されるものではないが、PVA(A)、
(B)両方で5〜35重量%とするのが好ましく、より好
ましくは10〜35重量%である。また、溶解する際には特
願平2-74632号に記載されているような傾斜型の溶解機
を用い、窒素雰囲気下で80〜 120℃で溶解するとポリマ
ーの分解、劣化等が防止され、均一に溶解することがで
きるので好ましい。さらに望むならば、未延伸糸の延伸
性を低下させない範囲で紡糸原液中に架橋剤や耐熱剤、
顔料等を混入してもよい。
は特に限定されるものではないが、PVA(A)、
(B)両方で5〜35重量%とするのが好ましく、より好
ましくは10〜35重量%である。また、溶解する際には特
願平2-74632号に記載されているような傾斜型の溶解機
を用い、窒素雰囲気下で80〜 120℃で溶解するとポリマ
ーの分解、劣化等が防止され、均一に溶解することがで
きるので好ましい。さらに望むならば、未延伸糸の延伸
性を低下させない範囲で紡糸原液中に架橋剤や耐熱剤、
顔料等を混入してもよい。
【0018】本発明においては、上記のようにして調製
された紡糸原液を凝固浴中に乾・湿式紡糸するが、その
際、凝固浴の温度を25℃以上とすることが本発明の目的
を達成するために重要である。
された紡糸原液を凝固浴中に乾・湿式紡糸するが、その
際、凝固浴の温度を25℃以上とすることが本発明の目的
を達成するために重要である。
【0019】すなわち、本発明で重合度が異なるPVA
を混合した紡糸原液を用いるのは、前述したように低重
合度PVAを固化糸条から脱落させてPVA分子鎖の絡
みあいを減少させ、延伸性を向上させようとするもので
あるが、凝固浴温度が高い程、低重合度PVAが固化糸
条から脱落しやすいからである。凝固浴温度が25℃より
も低いと、低重合度のPVAが固化糸条に残存しすぎる
ため延伸性が向上しない。
を混合した紡糸原液を用いるのは、前述したように低重
合度PVAを固化糸条から脱落させてPVA分子鎖の絡
みあいを減少させ、延伸性を向上させようとするもので
あるが、凝固浴温度が高い程、低重合度PVAが固化糸
条から脱落しやすいからである。凝固浴温度が25℃より
も低いと、低重合度のPVAが固化糸条に残存しすぎる
ため延伸性が向上しない。
【0020】凝固浴としては、メタノールが好適に用い
られ、凝固浴温度を25℃以上とするためには、加熱、冷
却機能のある熱交換器に凝固液を流通させればよい。ま
た、脱落した低重合度PVAが凝固浴内に浮遊するの
で、上記の流通経路に濾過器を設置してもよい。
られ、凝固浴温度を25℃以上とするためには、加熱、冷
却機能のある熱交換器に凝固液を流通させればよい。ま
た、脱落した低重合度PVAが凝固浴内に浮遊するの
で、上記の流通経路に濾過器を設置してもよい。
【0021】本発明においては、乾・湿式紡糸して得ら
れる固化糸条中の溶媒(例えばDMSO)をメタノール
のような溶剤で除去した後、油剤を付与して乾燥する。
この際、リン酸やパラトルエンスルホン酸等の脱水反応
触媒を添加した油剤を用いてもよい。
れる固化糸条中の溶媒(例えばDMSO)をメタノール
のような溶剤で除去した後、油剤を付与して乾燥する。
この際、リン酸やパラトルエンスルホン酸等の脱水反応
触媒を添加した油剤を用いてもよい。
【0022】このようにして得られる未延伸糸は、一旦
捲取られた後、又は連続して延伸工程に供給され、熱延
伸される。熱延伸倍率は特に限定されるものではない
が、17倍以上とするのが好ましく、より好ましくは20倍
以上である。また、延伸速度は10m/分以上とするのが好
ましい。このような熱延伸は、種々の方法で行うことが
でき、例えば、ヒートプレート等の加熱体に未延伸糸を
接触させながら延伸する方法、熱媒中で延伸する方法、
熱風加熱浴中で延伸する方法、誘電加熱方式で延伸する
方法等があげられるが、熱風加熱浴が好適に用いられ
る。
捲取られた後、又は連続して延伸工程に供給され、熱延
伸される。熱延伸倍率は特に限定されるものではない
が、17倍以上とするのが好ましく、より好ましくは20倍
以上である。また、延伸速度は10m/分以上とするのが好
ましい。このような熱延伸は、種々の方法で行うことが
でき、例えば、ヒートプレート等の加熱体に未延伸糸を
接触させながら延伸する方法、熱媒中で延伸する方法、
熱風加熱浴中で延伸する方法、誘電加熱方式で延伸する
方法等があげられるが、熱風加熱浴が好適に用いられ
る。
【0023】また、熱延伸時の温度は特に限定されるも
のではないが、例えば、熱風加熱浴中で延伸する場合、
入口温度を 200℃以上とし、出口温度を 270℃以下とす
ることが好ましい。
のではないが、例えば、熱風加熱浴中で延伸する場合、
入口温度を 200℃以上とし、出口温度を 270℃以下とす
ることが好ましい。
【0024】本発明によれば、商業的に入手可能な重合
度のPVAを用いて、高強度・高初期弾性率を有するP
VA系繊維を低コストで生産性よく製造することが可能
である。
度のPVAを用いて、高強度・高初期弾性率を有するP
VA系繊維を低コストで生産性よく製造することが可能
である。
【0025】
【作用】本発明において、高強度・高初期弾性率を有す
るPVA系繊維が得られるのは、高重合度PVAと、低
重合度PVAを混合して紡糸原液を調製し、この紡糸原
液を25℃以上の凝固浴に乾・湿式紡糸すると、低重合度
PVAが未延伸糸から脱落し、残存する高重合度PVA
の分子鎖の絡みあい数が減少するので、高倍率に延伸が
可能になるためと認められる。
るPVA系繊維が得られるのは、高重合度PVAと、低
重合度PVAを混合して紡糸原液を調製し、この紡糸原
液を25℃以上の凝固浴に乾・湿式紡糸すると、低重合度
PVAが未延伸糸から脱落し、残存する高重合度PVA
の分子鎖の絡みあい数が減少するので、高倍率に延伸が
可能になるためと認められる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例により、具体的に説明
する。
する。
【0027】実施例1〜2、比較例1〜2 表1に示すように、重合度3900のPVAと重合度1200の
PVAをそれぞれ重量混合比が 100:0(重合度3900の
PVAのみ)、98:2、90:10及び70:30となるように
混合したPVAを、濃度16重量%となるように90℃でD
MSOに溶解して紡糸原液を調製した。
PVAをそれぞれ重量混合比が 100:0(重合度3900の
PVAのみ)、98:2、90:10及び70:30となるように
混合したPVAを、濃度16重量%となるように90℃でD
MSOに溶解して紡糸原液を調製した。
【0028】この紡糸原液を、内径が0.45mmのステンレ
ス製円筒状細管 232本を紡糸原液出口側に3mm突出する
ように埋め込んだ紡糸口金を用いて、吐出線速度4.0m/
分で液温30℃のメタノール凝固浴に30mmのエアギャップ
を通して乾・湿式紡糸し、メタノールでDMSOを除去
した後、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート
を主成分とする油剤を1.1重量%付与し、さらに85℃で
乾燥して未延伸糸を得た。
ス製円筒状細管 232本を紡糸原液出口側に3mm突出する
ように埋め込んだ紡糸口金を用いて、吐出線速度4.0m/
分で液温30℃のメタノール凝固浴に30mmのエアギャップ
を通して乾・湿式紡糸し、メタノールでDMSOを除去
した後、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート
を主成分とする油剤を1.1重量%付与し、さらに85℃で
乾燥して未延伸糸を得た。
【0029】次いでこれらの未延伸糸を、入口温度が 2
10℃、出口温度が 255℃に設定された長さ5mの熱風加
熱浴を用いて、延伸速度30m/分で最高延伸倍率の90%の
延伸比で延伸した。
10℃、出口温度が 255℃に設定された長さ5mの熱風加
熱浴を用いて、延伸速度30m/分で最高延伸倍率の90%の
延伸比で延伸した。
【0030】製造条件及び得られた繊維の性能を表1に
示すが、実施例1〜2で得られた繊維は、引張り強度と
初期弾性率ともに高い優れた性能を有していた。
示すが、実施例1〜2で得られた繊維は、引張り強度と
初期弾性率ともに高い優れた性能を有していた。
【0031】一方、比較例1〜2は、低重合度PVAの
混合比率が本発明の範囲外の例であり、比較例1では延
伸倍率が高くならず強度が低い繊維しか得られず、ま
た、比較例2では延伸倍率は高かったものの、高強度の
繊維は得られなかった。
混合比率が本発明の範囲外の例であり、比較例1では延
伸倍率が高くならず強度が低い繊維しか得られず、ま
た、比較例2では延伸倍率は高かったものの、高強度の
繊維は得られなかった。
【0032】実施例3、比較例3 表1に示すように、重合度2300と3300のPVAに、重合
度 700のPVAを混合比が90:10となるようにそれぞれ
混合し、PVA濃度が21重量%及び17重量%となるよう
にDMSOに溶解して紡糸原液を調製した。
度 700のPVAを混合比が90:10となるようにそれぞれ
混合し、PVA濃度が21重量%及び17重量%となるよう
にDMSOに溶解して紡糸原液を調製した。
【0033】この紡糸原液を、内径がそれぞれ 0.8mmと
0.7mmのステンレス製円筒状細管を300本埋め込んだ紡
糸口金を用いて吐出線速度6.6m/分でメタノール凝固浴
中に20mmのエアギャップを通して乾・湿式紡糸し、メタ
ノールでDMSOを除去した後、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテルを主成分とする油剤中に、濃度が0.5規
定となるようにリン酸を混合した触媒溶液を 0.8重量%
付与し、さらに85℃で乾燥して未延伸糸を得た。
0.7mmのステンレス製円筒状細管を300本埋め込んだ紡
糸口金を用いて吐出線速度6.6m/分でメタノール凝固浴
中に20mmのエアギャップを通して乾・湿式紡糸し、メタ
ノールでDMSOを除去した後、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテルを主成分とする油剤中に、濃度が0.5規
定となるようにリン酸を混合した触媒溶液を 0.8重量%
付与し、さらに85℃で乾燥して未延伸糸を得た。
【0034】次いで、これらの未延伸糸を実施例1と同
様にして熱延伸して延伸糸を得た。製造条件及び得られ
た繊維の性能を表1に示すが、重合度2300のPVAから
得られた繊維は引張り強度が低いものであった。
様にして熱延伸して延伸糸を得た。製造条件及び得られ
た繊維の性能を表1に示すが、重合度2300のPVAから
得られた繊維は引張り強度が低いものであった。
【0035】
【表1】
【0036】比較例4 凝固浴の温度を20℃とした以外は実施例1と同様にして
PVA繊維を製造したが、14.5倍の延伸しかできず、得
られた繊維の強度は13.7g/dにすぎなかった。
PVA繊維を製造したが、14.5倍の延伸しかできず、得
られた繊維の強度は13.7g/dにすぎなかった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、商業的に入手可能な重
合度のPVAから、高強度・高初期弾性率を有するPV
A系繊維を低コストで生産性よく製造することが可能と
なる。
合度のPVAから、高強度・高初期弾性率を有するPV
A系繊維を低コストで生産性よく製造することが可能と
なる。
フロントページの続き (72)発明者 高木 伸哉 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 望月 政嗣 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコールを溶媒に溶解して
調製した紡糸原液を凝固浴に乾・湿式紡糸して未延伸糸
を形成し、この未延伸糸を一旦捲取った後、又は連続し
て熱延伸してポリビニルアルコール系繊維を製造するに
際し、重合度3000以上、5000未満のポリビニルアルコー
ル(A)と、重合度 300以上、2000以下のポリビニルア
ルコール (B)を重量比99:1〜80:20となるように混
合した紡糸原液を用い、温度が25℃以上の凝固浴に乾・
湿式紡糸することを特徴とするポリビニルアルコール系
繊維の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27305591A JPH0586504A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | ポリビニルアルコール系繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27305591A JPH0586504A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | ポリビニルアルコール系繊維の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0586504A true JPH0586504A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17522526
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27305591A Pending JPH0586504A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | ポリビニルアルコール系繊維の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0586504A (ja) |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP27305591A patent/JPH0586504A/ja active Pending
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