JPH0593167A - 水性樹脂分散体 - Google Patents

水性樹脂分散体

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JPH0593167A
JPH0593167A JP14545091A JP14545091A JPH0593167A JP H0593167 A JPH0593167 A JP H0593167A JP 14545091 A JP14545091 A JP 14545091A JP 14545091 A JP14545091 A JP 14545091A JP H0593167 A JPH0593167 A JP H0593167A
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克浩 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、金属基材に塗布した際に、硬化速
度が早く、金属基材に対する密着性が高く、可撓性、耐
薬品性等に優れ、かつ衛生性の極めて優れた塗膜を形成
し得る水性樹脂分散体を提供するにある。 【構成】 カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂
(A)、エポキシ系樹脂(B)およびフェノール系樹脂
(C)とをアミンの存在下に水性媒体中に分散させてな
る水性樹脂分散体において、成分(C)としてフェノー
ル性水酸基の20%以上80%未満がアリルエーテル化
されており、重量平均分子量が250〜800であり、
かつ分子量が250未満の低分子量成分の含有量が10
重量%以下のアリルエーテル型フェノール樹脂を使用
し、さらに成分(A)と成分(B)とは部分的に結合さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性樹脂分散体に関
し、更に詳しくは、本発明は、金属基材に塗布した際
に、硬化速度が早く、衛生性および可撓性に優れ、着色
変化の極めて小さい塗膜を形成し得る水性塗料などに用
いることのできる水性樹脂分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、缶塗料や防食塗料などでは、
省エネルギーあるいは環境・公害などの面より溶剤系よ
り水系への移行が望まれており、各種の検討がなされて
いる。その主なものとしては、エポキシ系樹脂をアクリ
ル系樹脂で変性して乳化力のある官能基をその分子内に
導入した自己乳化型樹脂をベースとし、これに硬化剤と
してフェノール系樹脂をコールドブレンドまたはホット
ブレンドしたタイプの塗料が知られている。
【0003】しかしながら、従来より硬化剤として用い
られているフェノール系樹脂は、焼付け硬化時に自己縮
合が起こりやすく、これが硬化塗膜の可撓性の低下を招
き、かつ硬化時の塗膜を着色変化させるという問題点を
有していた。
【0004】また、従来のフェノール系樹脂を缶塗料や
防食塗料の硬化剤として用いた場合には、塗料を加熱乾
燥硬化させた後にフェノール系樹脂に起因する低分子量
成分が溶出し、安全衛生上問題がある。特にブリキ板、
ニッケルメッキ鋼板などの鉄系基材に上記塗料を用いる
場合には、硬化塗膜の耐食性を向上させるため、一般に
硬化剤としてのフェノール系樹脂を多量に配合する必要
があり、従って上記衛生面における問題が顕著になる欠
点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の欠点を克服し、硬化速度が早く、金属基材に塗布
した際に、金属基材に対する密着性が高く、衛生性、可
撓性、耐薬品性等に優れ、かつ着色変化の極めて小さい
塗膜を形成し得る水性樹脂分散体を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によって、上記目
的を達成し得る水性樹脂分散体が提供される。
【0007】すなわち、本発明は、カルボキシル基を含
有するアクリル系樹脂(A)、エポキシ系樹脂(B)お
よびフェノール系樹脂(C)とをアミンの存在下に水性
媒体中に分散せしめてなる水性樹脂分散体において、フ
ェノール系樹脂(C)としてフェノール系樹脂のフェノ
ール性水酸基の20%以上80%未満がアリルエーテル
化されており、重量平均分子量が250〜800であ
り、かつ分子量が250未満の低分子量成分の含有量が
10重量%以下のアリルエーテル型フェノール樹脂を使
用し、カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂(A)
とエポキシ系樹脂(B)とは部分的に結合されてなるこ
とを特徴とする水性樹脂分散体に関する。
【0008】また、本発明は、カルボキシル基を含有す
るアクリル系樹脂(A)、エポキシ系樹脂(B)および
フェノール系樹脂(C)とをアミンの存在下に水性媒体
中に分散せしめてなる水性樹脂分散体において、フェノ
ール系樹脂(C)としてフェノール系樹脂のフェノール
性水酸基の20%以上80%未満がアリルエーテル化さ
れており、重量平均分子量が250〜800であり、か
つ分子量が250未満の低分子量成分の含有量が10重
量%以下のアリルエーテル型フェノール樹脂を使用し、
フェノール系樹脂(C)はカルボキシル基を含有するア
クリル系樹脂(A)および/またはエポキシ系樹脂
(B)と予備縮合されてなることを特徴とする水性樹脂
分散体に関する。
【0009】本発明において使用されるカルボキシル基
を含有するアクリル系樹脂(A)は、アクリル酸、メタ
クリル酸などの一塩基性カルボン酸モノマーと、その他
の共重合性モノマーからなるモノマー混合物をベンゾイ
ルパーオキサイドなどの通常のラジカル重合開始剤を用
いて、80〜150℃の温度で共重合せしめることによ
り得ることができる。その他の共重合性モノマーとして
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル
などのアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシルなどのメタ
クリル酸エステル類、スチレン、ビニルトルエン、2−
メチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系モノ
マー、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタク
リル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシ基含有モノ
マー、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメ
チルアクリルアミドなどのN−置換アクリル系モノマ
ー、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルな
どのエポキシ基含有モノマー、アクリロニトリルなどが
あげられ、これらその他の共重合性モノマーは、必要に
応じて2種以上を併用することもできる。
【0010】一塩基性カルボン酸モノマーとその他の共
重合性モノマーの共重合割合は、一塩基性エルボン酸モ
ノマー30〜90重量%とその他の共重合性モノマー7
0〜10重量%であることが好ましい。
【0011】その他の共重合性モノマーの共重合割合が
10重量%未満では、得られるカルボキシル基を含有す
るアクリル系樹脂(A)の水性媒体中への分散性が悪
い。また、その他の共重合性モノマーの共重合割合が7
0重量%より多い場合は、カルボキシル基を含有するア
クリル系樹脂(A)の粘度が高くなり過ぎて円滑に製造
できないばかりでなく、このアクリル系樹脂(A)を使
用して水性樹脂分散体を調整すると、水性樹脂分散体か
ら形成される塗膜の耐水性が悪くなる。
【0012】カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂
(A)の重量平均分子量は、1万〜5万の範囲のものが
望ましく、重量平均分子量が1万より小さいと塗膜の加
工性が低下する。また、重量平均分子量が5万より大き
い場合は、水性媒体中への分散性が悪くなる。
【0013】また本発明において使用されるエポキシ系
樹脂(B)は、ビスフェノールAとエピクロロヒドリン
とをアルカリ触媒の存在下で縮合させることにより得ら
れ、1分子中に平均1〜2個のエポキシ基を有し、数平
均分子量が900以上のものが好ましい。市販品として
は、シェル化学株式会社製のエピコート1009、東都
化成株式会社製のYD−017,YD−019などがあ
る。また、前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポ
キシ基に脱水ヒマシ油などの植物油脂肪酸もしくはビス
フェノールAなどの変性剤を反応させた変性エポキシ樹
脂を用いることもできる。
【0014】本発明において、フェノール系樹脂(C)
として使用されるアリルエーテル型フェノール樹脂は、
まず、フェノール類とフェノール類1モルに対して1〜
4モルのホルムアルデヒドを高濃度のアルカリ触媒の存
在下で、室温〜60℃程度の比較的低温で長時間の反応
を行い、更に、必要に応じ70〜90℃に温度を上げて
縮合を進めフェノール類にホルムアルデヒドを付加さ
せ、かつ生成物の重量平均分子量が所望の値になるま
で、および分子量が250未満の低分子量成分が10%
以下になるまで縮合反応を行ってフェノール系樹脂を合
成する。しかるのち、このフェノール系樹脂のフェノー
ル性水酸基1モルに対して0.2〜0.8モルのハロゲ
ン化アリルを反応させてフェノール性水酸基をアリルエ
ーテルに置換し、その後、常法により精製し、触媒など
の不純物を除去することにより得られる。
【0015】本発明において使用されるアリルエーテル
型フェノール樹脂は、フェノール系樹脂中のフェノール
性水酸基の20%以上80%未満がアリルエーテル化さ
れ、重量平均分子量が250〜800であり、かつ分子
量が250未満の低分子量成分の含有量が10重量%以
下のものである。
【0016】アリルエーテル化率が20%未満のアリル
エーテル型フェノール樹脂を使用した場合は、アリルエ
ーテル化による本発明の顕著な効果が得られない。ま
た、アリルエーテル化率が80%以上のアリルエーテル
型フェノール樹脂を使用した場合は、硬化速度が遅くな
る傾向がある。
【0017】また、アリルエーテル型フェノール樹脂の
重量平均分子量が250未満のものを使用した場合は、
加工性、衛生性が劣る傾向にあり、また、重量平均分子
量が800を超える場合は、分散性、相溶性が劣る。
【0018】さらに、分子量が250未満の低分子量成
分の含有量が10重量%を超えるアリルエーテル型フェ
ノール樹脂を使用した場合は、衛生性に劣る。
【0019】アリルエーテル型フェノール樹脂のアリル
エーテル化率の測定は、 1H−NMRによる9ppm 付近
のフェノール性水酸基と5.2ppm 付近のアリルエーテ
ル基の比より同定することができる。
【0020】また、アリルエーテル型フェノール樹脂の
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)により測定することができる。
【0021】フェノール系樹脂を合成するために使用さ
れるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、
エチルフェノール、ブチルフェノール、オクチルフェノ
ールなどのアルキルフェノール類、ビスフェノールA、
ビスフェノールFなどのビスフェノール類などがあげら
れ、これらは2種以上を併用することもできる。
【0022】アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属−水酸化物、水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土
類−水酸化物を用いることができる。
【0023】ハロゲン化アリルとしては、塩化アリル、
臭化アリル、ヨウ化アリルなどがあげられる。
【0024】本発明の水性樹脂分散体は、(I)カルボ
キシル基を含有するアクリル系樹脂(A)とエポキシ系
樹脂(B)とは部分的に結合して分散しているものであ
ってもよく、また(II)フェノール系樹脂(C)はカル
ボキシ基を含有するアクリル系樹脂(A)および/また
はエポキシ系樹脂(B)と予備縮合されて分散していて
もよい。
【0025】上記(I)のカルボキシル基を含有するア
クリル系樹脂(A)とエポキシ系樹脂(B)とが部分的
に結合した本発明の水性樹脂分散体を得る方法として
は、例えばカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂
(A)とエポキシ系樹脂(B)とを親水性溶媒中、アミ
ンの存在下または不存在下で50〜150℃の温度で3
0分間〜3時間反応させてカルボキシル基を含有するア
クリル系樹脂(A)とエポキシ系樹脂(B)とを部分的
に結合させたのち、フェノール系樹脂(C)を添加する
方法があげられる。
【0026】また、上記(II)のカルボキシル基を含有
するアクリル系樹脂(A)および/またはエポキシ系樹
脂(B)とフェノール系樹脂(C)が予備縮合している
本発明の水性樹脂分散体を得る方法としては、例えば下
記(イ)〜(ハ)の方法があげられる。
【0027】(イ)カルボキシル基を含有するアクリル
系樹脂(A)および/またはエポキシ系樹脂(B)とフ
ェノール系樹脂(C)とをアミンの存在下または不存在
下、親水性溶媒中で70〜120℃の温度で30分間〜
2時間反応させる方法。
【0028】(ロ)カルボキシル基を含有するアクリル
系樹脂(A)とエポキシ系樹脂(B)とを親水性溶媒
中、アミンの存在下または不存在下で50〜150℃の
温度で30分間〜3時間予め反応させてカルボキシル基
を含有するアクリル系樹脂(A)とエポキシ系樹脂
(B)とを部分的に結合させたのち、フェノール系樹脂
(C)を加え、更に70〜120℃で30分間〜2時間
反応させる方法。
【0029】(ハ)エポキシ系樹脂(B)とフェノール
系樹脂(C)とを親水性溶媒に溶解したのち、70〜1
20℃で30分間〜2時間の予備縮合反応を行い、次い
でカルボキシル基を含有するアクリル系樹脂(A)をア
ミンの存在下または不存在下に反応させる方法。
【0030】本発明の水性樹脂分散体において、カルボ
キシル基を含有するアクリル系樹脂(A)、エポキシ系
樹脂(B)およびフェノール系樹脂(C)の使用割合
は、固形分重量比で(A)/(B)=100/200〜
500であり、かつ(A)+(B)/(C)=95/5
〜70/30であることが好ましい。
【0031】前記アミンとしては、例えばアンモニア水
溶液、モノエタノールアミン、ジメチルアミンエタノー
ル等のごときアルコールアミンがあげられる。アミン
は、水性樹脂分散体のpHが4〜11の範囲内になるよ
うな割合で使用すればよく、具体的にはカルボキシル基
を含有するアクリル系樹脂(A)、エポキシ系樹脂
(B)およびフェノール系樹脂(C)の総計重量に対し
て約1%程度である。
【0032】また、前記親水性溶媒としては、例えばn
−ブタノール、ブチルセロソルブ等があげられる。
【0033】本発明において水性媒体とは、水と親水性
溶媒との混合物を意味する。親水性溶媒の割合は、水性
樹脂分散体中の20重量%以下であることが好ましい。
【0034】本発明の水性樹脂分散体において、カルボ
キシル基を含有するアクリル系樹脂(A)とエポキシ系
樹脂(B)との部分結合物の確認は、GPCによる分子
量分布のチャートによって知ることができる。カルボキ
シル基を含有するアクリル系樹脂(A)および/または
エポキシ系樹脂(B)とフェノール系樹脂(C)との予
備縮合物の確認は、 1H−NMRによる2.5〜2.9
ppm に観測されるオキシラン量の測定、GPCによる分
子量分布のチャートによって知ることができる。
【0035】本発明の水性樹脂分散体には、必要に応じ
て塗工性を改良するための界面活性剤、消泡剤などを添
加することもできる。また、用途に応じて、適当な防錆
剤、顔料、充填剤などを配合して、防錆プライマー、印
刷インキ、防食性塗料などに使用することができる。
【0036】適用される基材としては、未処理鋼板、処
理鋼板、ブリキ板、アルミ板などの金属板が適してお
り、塗装方法としては、エアースプレー、エアーレスス
プレーなどのスプレー塗装、ロールコーター塗装などの
方法を用いることができる。
【0037】
【作用】従来のフェノール系樹脂を硬化剤として用いた
場合は、エポキシ系樹脂とフェノール系樹脂の反応の他
に、フェノール系樹脂の自己縮合も同時に進行するた
め、均一な硬化塗膜を得ることが難しく、従って硬化塗
膜は部分的に海島構造をとってしまい、このため硬化塗
膜は可撓性に劣るものと推定される。本発明において
は、従来のフェノール系樹脂のフェノール性水酸基を部
分的にアリルエーテル化させたアリルエーテル型フェノ
ール樹脂を用いるため、フェノール系樹脂の自己縮合速
度が抑制され、可撓性に優れた均一な硬化塗膜が得られ
るものと推定される。
【0038】また、従来のフェノール系樹脂では、分子
量が250未満の低分子量成分はある程度の水溶性を持
ち、これが硬化塗膜の衛生性を低下させるものと推定さ
れるが、この低分子量成分を極力少なくすることによ
り、衛生性が向上するものと想定される。
【0039】さらに、従来のフェノール系樹脂を硬化剤
として使用した場合の硬化塗膜の着色変化は、フェノー
ル性水酸基の酸化による脱水素反応−メチレン結合部の
酸化による着色色素の生成が主因であり、本発明におけ
るフェノール性水酸基のアリルエーテル化は、この着色
メカニズムの第一歩であるフェノール性水酸基の酸化を
抑制することができるため、硬化時に不要の着色色素を
生成することなく、従って、着色変化の極めて小さい塗
膜を得ることができるものと想定される。
【0040】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
更に詳細に説明する。なお、実施例および比較例中、
「部」,「%」は特に断りのない限りそれぞれ「重量
部」,「重量%」を示す。
【0041】また、実施例および比較例中の各種の試験
法は、以下の通りである。
【0042】(1)密着性 塗装面にナイフを利用して1.5mm幅で縦横それぞれ1
1本の切り目をいれ、そこに24mm幅のセロハン粘着テ
ープを密着させ強く剥したときのゴバン目部の未剥離数
を表す。
【0043】(2)MEKラビング 硬化塗膜上でMEK(メチルエチルケトン)を充分にし
み込ませたガーゼを付した2ポンドハンマーを往復さ
せ、ブリキ面が露出したときの往復数を表す。
【0044】(3)加工性 特殊ハゼ折り型デュポン衝撃試験器を用い、下部に2つ
折りしたブリキ板に塗装した試料をおき、接触面が平ら
な重さ1kgの鉄の重りを高さ50cmから落下させたとき
に生じる折り曲げ部分の亀裂の長さを測定した。 0〜10mm…○ 10〜20mm…△ 20mm以上……×
【0045】(4)耐沸騰水性 ブリキに塗装した試験パネルを100℃−30分で水中
処理後、塗膜を視覚及び(1)の密着性と同一の評価で
判定する。
【0046】(5)耐酸性 30 vol%硫酸を塗膜に滴下し、50℃−3時間保存し
た後、硫酸分を拭き取り、痕跡の無いものを○、痕跡の
残るものを×として評価した。
【0047】(6)衛生性 耐圧びんに、塗膜と塗膜1cm2 当り純水1mlを入れ、1
30℃で30分間処理した後、食品衛生法記載の試験法
(溶出試験)に準じて測定した。 10ppm 以下…○ 10ppm 以上…×
【0048】実施例1 アクリル系樹脂溶液(A)の合成 スチレン 300部 アクリル酸エチル 210部 メタクリル酸 90部 ブチルセロソルブ 388部 過酸化ベンゾイル 12部
【0049】上記組成の混合物の1/3を窒素ガスで置
換した4つ口フラスコに仕込み、90℃に加熱し、残り
の全量をその温度のまま1時間30分かけて滴下した。
滴下終了後、更にその温度で2時間反応させた後冷却
し、酸価110、固形分60.2%のアクリル系樹脂溶
液(A)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量は2
1,000であった。
【0050】 エポキシ系樹脂溶液(B)の調整 エピコート1009(数平均分子量5,300) 300部 ブチルセロソルブ 200部
【0051】上記の成分を窒素ガスで置換した4つ口フ
ラスコに仕込み、120℃に加熱し完全に溶解したとこ
ろで冷却し、固形分60%のエポキシ系樹脂溶液(B)
を得た。
【0052】アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液
(C−I)の調整 フェノール94部、37%ホルマリン水243部、25
%水酸化ナトリウム水溶液160部を4つ口フラスコに
仕込み、40℃で6時間反応させ、更に70℃で1時間
反応させた。次いで、このフェノール系樹脂に塩化アリ
ル38.3部を仕込み、40℃で4時間反応させた後、
分離した水を除去した。続いて10%リン酸水溶液を添
加してpH3.2に調整し、水洗4回を繰り返した後、
減圧下にて水を除去しn−ブタノールを添加し、固形分
60%のアリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−
I)を得た。得られたアリルエーテル型フェノール系樹
脂溶液の重量平均分子量(GPCにより測定)は480
であり、分子量が250未満の低分子量成分の含有量は
4.3重量%であった。なお、 1H−NMRによってア
リルエーテル型フェノール系樹脂溶液のアリルエーテル
化率を測定したところ、アリルエーテル化率は48%で
あった。
【0053】 水性樹脂分散体の調整 アクリル系樹脂溶液(A) 25部 エポキシ系樹脂溶液(B) 100部 n−ブタノール 10部 ブチルセロソルブ 10部 ジメチルアミノエタノール 1部 ジメチルアミノエタノール 5部 アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−I) 31部 脱イオン水 205部 窒素ガス置換した4つ口フラスコに〜を仕込み、1
00℃に昇温した後、を滴下し、100℃で2時間反
応させた。次いで、を添加し、更に、を添加し、1
00℃の温度で10分間保持したのちにを添加して固
形分25%の安定な水性樹脂分散体を得た。
【0054】実施例2アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−II)の調
実施例1において、アリルエーテル型フェノール系樹脂
溶液(C−I)の調整の際に塩化アリルの仕込み量を6
1.2部にした以外は、実施例1と同様に反応させ、固
形分60%のアリルエーテル型フェノール系樹脂溶液
(C−II)を得た。得られたアリルエーテル型フェノー
ル系樹脂溶液の重量平均分子量は550であり、分子量
が250未満の低分子量成分の含有量は3.1重量%で
あった。また、アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液
のアリルエーテル化率を測定したところ、アリルエーテ
ル化率は78%であった。
【0055】水性樹脂分散体の調整 実施例1において、水性樹脂分散体の調整の際にアリル
エーテル型フェノール系樹脂溶液(C−I)の代りに上
記アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−II)を
用いた以外は、実施例1の水性樹脂分散体の調整と同様
な配合、方法によって固形分25%の安定な水性樹脂分
散体を得た。
【0056】実施例3アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−III)の調
ビスフェノールA228部、37%ホルマリン水324
部、25%水酸化ナトリウム水溶液160部を4つ口フ
ラスコに仕込み、60℃で5時間反応させた。次いで、
塩化アリル38部を仕込み40℃で4時間反応させた。
水層を分離し、更に10%リン酸水溶液でpHを3.4
に調整し、水洗を4回を繰り返した後、減圧下にて水を
除去しn−ブタノールを添加して、固形分60%のアリ
ルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−III)を得た。
得られたアリルエーテル型フェノール系樹脂溶液の重量
平均分子量は420であり、分子量が250未満の低分
子量成分の含有量は0重量%であった。また、アリルエ
ーテル型フェノール系樹脂のアリルエーテル化率を測定
したところ、アリルエーテル化率は22%であった。
【0057】水性樹脂分散体の調整 実施例1において、水性樹脂分散体の調整の際にアリル
エーテル型フェノール系樹脂溶液(C−I)の代りに上
記アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−III)を
用いた以外は、実施例1の水性樹脂分散体の調整と同様
な配合方法により、固形分25%の安定な水性樹脂分散
体を得た。
【0058】比較例1アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−IV)の調
フェノール94部、37%ホルマリン水243部、25
%水酸化ナトリウム水溶液160部を4つ口フラスコに
仕込み、40℃で6時間反応させた後、70℃に昇温
し、その温度で1時間反応させた。次いで、このフェノ
ール系樹脂に塩化アリル7.7部を仕込み、40℃で4
時間反応させた後、10%リン酸水溶液を添加してpH
を3.2に調整した。水洗を4回繰り返した後、減圧下
にて水を除去しn−ブタノールを添加し、固形分60%
のアリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−IV)を
得た。得られたアリルエーテル型フェノール系樹脂溶液
の重量平均分子量は550であり、分子量が250未満
の低分子量成分の含有量は4.2重量%であった。ま
た、アリルエーテル型フェノール系樹脂のアリルエーテ
ル化率は、9.5%であった。
【0059】水性樹脂分散体の調整 実施例1において、水性樹脂分散体の調整の際にアリル
エーテル型フェノール系樹脂溶液(C−I)の代りに上
記アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−IV)を
用いた以外は、実施例1の水性樹脂分散体の調整と同様
な配合方法によって固形分25%の安定な水性樹脂分散
体を得た。
【0060】比較例2アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−V)の調
フェノール94部、37%ホルマリン243部、25%
水酸化ナトリウム水溶液160部を4つ口フラスコに仕
込み、40℃で6時間反応させた。次いで、塩化アリル
76.5部を仕込み40℃で4時間反応させた後、分離
した水を除去した。続いて、10%リン酸水溶液を添加
してpHを3.2に調整した。水洗を4回繰り返した
後、減圧下にて水を除去しn−ブタノールを添加し、固
形分60%のアリルエーテル型フェノール系樹脂溶液
(C−V)を得た。得られたアリルエーテル型フェノー
ル系樹脂溶液の重量平均分子量は280、分子量が25
0未満の低分子量成分の含有量は42.6重量%、アリ
ルエーテル化率は、94%であった。
【0061】水性樹脂分散体の調整 実施例1において、水性樹脂分散体の調整の際にアリル
エーテル型フェノール系樹脂溶液(C−I)の代りに上
記アリルエーテル型フェノール系樹脂溶液(C−V)を
用いた以外は、実施例1の水性樹脂分散体の調整と同様
な配合方法で、固形分25%の安定な水性樹脂分散体を
得た。
【0062】実施例1〜3および比較例1〜2で得られ
た水性樹脂分散体をそれぞれブリキ板に8〜10ミクロ
ンになるように塗布し、210℃で5分間焼き付けて試
験パネルを作製した。試験結果を表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の水性樹脂分散体は、実施例の結
果から明らかなように、金属基材に塗布した際に極めて
可撓性に富み、かつ衛生性に優れた塗膜を形成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 163/00 PKE 8416−4J PKH 8416−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基を含有するアクリル系樹
    脂(A)、エポキシ系樹脂(B)およびフェノール系樹
    脂(C)とをアミンの存在下に水性媒体中に分散せしめ
    てなる水性樹脂分散体において、フェノール系樹脂
    (C)としてフェノール系樹脂のフェノール性水酸基の
    20%以上80%未満がアリルエーテル化されており、
    重量平均分子量が250〜800であり、かつ分子量が
    250未満の低分子量成分の含有量が10重量%以下の
    アリルエーテル型フェノール樹脂を使用し、カルボキシ
    ル基を含有するアクリル系樹脂(A)とエポキシ系樹脂
    (B)とは部分的に結合されてなることを特徴とする水
    性樹脂分散体。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基を含有するアクリル系樹
    脂(A)、エポキシ系樹脂(B)およびフェノール系樹
    脂(C)とをアミンの存在下に水性媒体中に分散せしめ
    てなる水性樹脂分散体において、フェノール系樹脂
    (C)としてフェノール系樹脂のフェノール性水酸基の
    20%以上80%未満がアリルエーテル化されており、
    重量平均分子量が250〜800であり、かつ分子量が
    250未満の低分子量成分の含有量が10重量%以下の
    アリルエーテル型フェノール樹脂を使用し、フェノール
    系樹脂(C)はカルボキシル基を含有するアクリル系樹
    脂(A)および/またはエポキシ系樹脂(B)と予備縮
    合されてなることを特徴とする水性樹脂分散体。
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JPH04180976A (ja) * 1990-11-15 1992-06-29 Nippon Paint Co Ltd 水性塗料組成物

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