JPH06101455B2 - ウエハ研摩用保護シ−トおよびこのシ−トを用いたウエハ面の研摩方法 - Google Patents

ウエハ研摩用保護シ−トおよびこのシ−トを用いたウエハ面の研摩方法

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JPH06101455B2
JPH06101455B2 JP62130829A JP13082987A JPH06101455B2 JP H06101455 B2 JPH06101455 B2 JP H06101455B2 JP 62130829 A JP62130829 A JP 62130829A JP 13082987 A JP13082987 A JP 13082987A JP H06101455 B2 JPH06101455 B2 JP H06101455B2
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博昭 成田
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好孝 明田
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、半導体ウエハの研摩用保護シートおよびこれ
を用いたウエハの研摩方法に関し、さらに詳しくは、エ
ッチングなどにより表面にパターンが形成された半導体
ウエハの裏面を研摩する際に特に好ましく用いられるウ
エハ研摩用保護シートおよびこれを用いたウエハの研摩
方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウエハの表面に
は、エッチングあるいはリフトオフ法などによってパタ
ーンが形成される。次いで表面にパターンが形成された
ウエハは、通常、その表面に粘着シートが貼着された状
態で、その裏面にグラインダーなどにより研摩処理が加
えられる。パターンが形成されたウエハの裏面に研摩を
加える目的は、第1のエッチング工程時にウエハ裏面に
酸化物皮膜が形成されることがあるため、この酸化物皮
膜を除去することにあり、第2にパターンが形成された
ウエハの厚みを調節することにある。
ところで、表面にパターンが形成されたウエハの裏面に
研摩処理を加えるに際しては、生ずる研摩屑を除去する
ため、そして研摩時に発生する熱を除去するために、精
製水によりウエハ裏面を洗いながらウエハの裏面研摩処
理を行なっている。したがってウエハの裏面研摩処理を
行なうに際して、ウエハ表面に形成されたパターンを保
護するためにウエハ表面に貼着される保護シートは、耐
水性を有している必要がある。このような保護シートで
は、粘着剤として溶剤型アクリル系粘着剤が広く用いら
れてきた。
このようにしてウエハ裏面の研摩処理が終了した後、保
護シートはウエハ表面から剥離されるが、この際どうし
てもパターンが形成されたウエハ表面にアクリル系など
の粘着剤が付着してしまうことがあった。このため、ウ
エハ表面に付着した粘着剤を除去する必要があった。
ウエハ表面に付着したアクリル系などの粘着剤の除去
は、従来、ウエハ表面を、トリクレンなどの含塩素系有
機溶剤で洗浄した後精製水で洗浄することによって行な
われてきた。ところがウエハ表面の洗浄に用いられるト
リクレンなどの含塩素溶剤は、人体に対して悪影響を与
えたり、火災が発生したりするという危険性が指摘され
ているため、その使用を控えることが望まれている。ま
た上記のようにウエハ表面の洗浄工程は、トリクレンな
どの有機溶剤で洗浄した後精製水で洗浄するという2つ
の工程からなっているため、手間がかかかるという問題
点があった。
このような問題点を解決するため、たとえば特開昭60−
189938号公報には、ウエハ研摩用保護シートとして、光
透過性基材の表面に、光照射により硬化し三次元網状化
する性質を有する感圧性接着剤層を設けてなる接着フィ
ルムが開示されている。
ところがこのような接着フィルムを用いても、完全には
ウエハ面への粘着剤の付着を防止することはできないと
いう問題点があった。
また一方特開昭60−219750号公報には、パターンが形成
されたウエハ表面を水溶性樹脂膜で覆って、ウエハ裏面
を研摩する方法が開示されている。
しかしながらこのような方法では、水溶性樹脂膜は、通
常、ポリビニルアルコール水溶液をウエハ表面に塗布
し、次いで乾燥することにより形成されているが、この
ポリビニルアルコール水溶液は水分を多量に含むため、
被膜を形成する際に、加熱に長時間を要するという問題
点があった。また、研摩作業中、ウエハ面を冷却のため
水を用いると、水溶性樹脂は溶出してしまうので、水を
使用することができず、フレオン(四弗化炭素)などの
有機溶剤系の冷却剤を用いなければならないという問題
点があった。
このため、トリクレンなど含塩素系有機溶剤に代わっ
て、精製水によってウエハ表面を洗浄してウエハ表面に
付着した粘着剤を除去することができれば、人体に対す
る危険性あるいは火災の発生という危険性もなく、しか
も1つの工程でウエハ表面の洗浄工程が終了しうるとい
う大きな効果が得られる。ところが上述のように、ウエ
ハ裏面の研摩工程は、ウエハ裏面を精製水により洗いな
がら行なっているため、もし保護シートの粘着剤として
従来から水溶性粘着剤として広く用いられる水溶性の粘
着剤を用いたのでは、上記の研摩工程中に粘着剤が溶解
してしまい、ウエハ表面と保護シートとの間にウエハの
研摩屑が入り込んで、ウエハ表面に形成されたパターン
が破壊されてしまうという問題点が生じてしまう。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を一挙に
解決しようとするものであって、表面にパターンが形成
されたウエハの裏面を研摩処理する際に、ウエハ表面に
貼着される保護シートであって、研摩処理の終了後にウ
エハ表面に付着した粘着剤をトリクレンなどの有機溶剤
を用いずに水によって洗浄することによって除去するこ
とができ、したがって人体に悪影響を与える危険性がな
く、しかもウエハ表面に付着した粘着剤を1工程によっ
て除去することができるような粘着シートを提供するこ
とを目的としている。
発明の概要 本発明に係る第1のウエハ研摩用保護シートは、基材の
一面上に、(i)少なくともカルボキシル基の一部が部
分中和されたカルボキシル基含有親水性重合体の部分架
橋物と、(ii)アニオン性界面活性剤およびカチオン性
界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の
室温で液状の界面活性剤とを含む粘着剤層が設けられて
なることを特徴としている。
また本発明に係る第2のウエハ研摩用保護シートは、基
材の一面上に、(i)少なくともカルボキシル基の一部
が部分中和されたカルボキシル基含有親水性重合体の部
分架橋物と、(ii)アニオン性界面活性剤およびカチオ
ン性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1
種の室温で液状の界面活性剤と、(iii)非イオン性界
面活性剤とを含む粘着剤層が設けられてなることを特徴
としている。
さらに本発明に係る第1のウエハ面の研摩方法は、基材
の一面上に、(i)少なくともカルボキシル基の一部が
部分中和されたカルボキシル基含有親水性重合体の部分
架橋物と、(ii)アニオン性界面活性剤およびカチオン
性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種
の室温で液状の界面活性剤とを含む粘着剤層が設けられ
てなるウエハ研摩用保護シートを、パターンが形成され
たウエハ表面に貼着し、次いで水をウエハ裏面に供給し
ながらウエハ裏面を研摩した後、ウエハ裏面から保護シ
ートを剥離することを特徴としている。
さらにまた、本発明に係る第2のウエハ面の研摩方法
は、基材の一面上に、(i)少なくともカルボキシル基
の一部が部分中和されたカルボキシル基含有水性重合体
の部分架橋物と、(ii)アニオン性界面活性剤およびカ
チオン性界面活性剤からなる群から選択される少なくと
も1種の室温で液状の界面活性剤と(iii)非イオン性
界面活性剤とを含む粘着剤層が設けられてなるウエハ研
摩用保護シートを、パターンが形成されたウエハ表面に
貼着し、次いで水をウエハ裏面に供給しながらウエハ裏
面を研摩した後、ウエハ裏面から保護シートを剥離する
ことを特徴とている。
発明の具体的説明 以下本発明に係るウエハ研摩用保護シートおよびこのシ
ートを用いたウエハ面の研摩方法について、具体的に説
明する。
本発明に係るウエハ研摩用保護シート1は、その断面図
が第1図に示されるように、基材2とこの表面に塗着さ
れた粘着剤層3とからなっており、使用前にはこの粘着
剤層3を保護するため、第2図に示すように粘着剤3の
上面に剥離性シート4を仮接着しておくことが好まし
い。
本発明に係るウエハ研摩用保護シートは、テープ状、ラ
ベル状などあらゆる形状をとりうる。基材2としては、
耐水性および耐熱性に優れているものが適し、特に合成
樹脂フィルムが適する。
このような基材2としては、具体的に、ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィ
ルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチ
レンテレフタレートフィルム、ポリブテンフィルム、ポ
リブタジエンフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリメ
チルペンテンフィルム、エチレン酢ビフィルムなどが用
いられる。また基材2として、架橋ポリオレフィンある
いはエチレン−メタクリル酸共重合体フィルムを用いる
こともできる。さらにフィルム硬度を調整する目的で、
例えばポリエチレンテレフタレートフィルムとポリブタ
ジエンフィルムとをラミネートしたものを用いてもよ
く、前述のフィルムを発泡処理したものをもちいてもよ
い。
このような基材2の厚みは、10〜500μm程度であるこ
とが好ましい。
本発明では、上記のような基材の一面上に、粘着剤層3
として、以下のような成分を含有する粘着剤層3が塗布
されている。
すなわち、本発明で用いられる粘着剤層3は、(i)少
なくともカルボキシル基の一部が部分中和されたカルボ
キシル基含有親水性重合体の部分架橋物と、(ii)アニ
オン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤からなる
群から選択される少なくとも1種の室温で液状の界面活
性剤とを含んでいる。
(i)少なくともカルボキシル基の一部が部分中和され
たカルボキシル基含有親水性重合体の部分架橋物は、カ
ルボキシル基含有親水性重合体のカルボキシル基の少な
くとも一部を部分中和するとともに、カルボキシル基含
有親水性重合体を架橋剤により部分架橋することにより
得られるが、カルボキシル基含有親水性重合体として
は、カルボキシル基を含有する単量体(A)とビニル系
単量体(B)との共重合体が好ましく用いられる。
カルボキシル基を含有する単量体(A)としては、具体
的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、モノアルキルイタコン
酸、モノアルキルマレイン酸、モノアルキルフマル酸な
どが用いられる。
またビニル系単量体(B)としては、ビニルエステル、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル
酸アルコキシアルキルエステル、メタクリル酸アルコキ
シアルキルエステル、エチレン、スチレン、メチルビニ
ルエーテル、塩化ビニル、アクリロニトリル、アクリル
酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキ
シアルキルエステルなどの1種または2種以上が用いら
れる。
場合によっては、カルボキシル基含有親水性重合体とし
て、上記のようなカルボキシル基を含有する単量体
(A)と、ビニル系単量体(B)と、N−メチロールア
クリルアミド、アルコキシメチルアクリルアミド、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、ダイアセトンアクリ
ルアミド、N−ブチルアクリルアミド、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、含リン酸基含有単量体、グリシ
ジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体などの官
能性単量体、および(少量の)ジビニルベンゼン、ジア
リルフタレート、ジアリルマレート、トリアリルイソシ
アヌレートなどの多官能性単量体(C)との共重合体を
用いることもできる。
本発明に係るカルボキシル基含有親水性重合体は、塊状
重合、溶液重合、乳化重合などの公知の重合方法によっ
て製造することができる。
また場合によっては、本発明に係るカルボキシル基含有
親水性重合体は、不飽和カルボン酸エステルの単独重合
体、または不飽和カルボン酸エステルとカルボキシル基
を含まない単量体との共重合体を部分ケン化して、重合
体中にカルボキシル基を導入することによっても製造す
ることができる。
このようなカルボキシル基含有親水性重合体は、カルボ
キシル基を含有する単量体(A)を、1〜60モル%の量
を含むことが好ましい。またこのカルボキシル基含有親
水性重合体のガラス転移温度は室温以下であることが好
ましい。
前記カルボキシル基含有親水性重合体を部分架橋させる
ために用いられる架橋剤としては、分子内にグリシジル
基を含む化合物、たとえばネオペンチルグリコールジグ
リシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、
ビスフェノールFジグリシジルエーテル、フタル酸ジグ
リシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエーテル、
トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリセロールトリ
グリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエ
ーテルなどのエポキシ系架橋剤、分子内にイソシアネー
ト基を含む化合物、たとえばトリデンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシア
ネート系架橋剤、メラミン、フェノールなどのメチロー
ル系架橋剤、キレート系架橋剤あるいはアジリジン系架
橋剤などが用いられる。
本発明において、カルボキシル基含有親水性重合体を架
橋剤で部分架橋することにより、得られる親水性粘着剤
の剥離強度を適当な強さに調節することができる。した
がってその使用量が少な過ぎると、カルボキシル基含有
親水性重合体の架橋度が低いため、剥離強度が強すぎて
好ましくなく、多過ぎるとカルボキシル基がほとんど反
応し、親水性重合体の親水性が損なわれて好ましくな
い。
また本発明に係るカルボキシル基含有親水性重合体のカ
ルボキシル基の少なくとも一部を部分中和するには、カ
ルボキシル基含有水性性重合体と塩基とを反応させれば
よいが、この際用いられる塩基としては、アンモニア、
アルカリ性を示すアンモニウム塩およびモノエチルアミ
ン、モノエタノールアミンなどの1級アミン、ジエチル
アミン、ジエタノールアミンなどの2級アミン、トリエ
チルアミン、トリエタノールアミンなどの3級アミン、
ジアミン、ポリエチレンイミンなどの1分子中に複数の
Nを有するアミノ化合物、ピリジンなどの環式アミノ化
合物などのごときアルカリ性を示す有機アミノ化合物が
用いられる。
また少量ならば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ルカリ性を示すナトリウム塩、カリウム塩なども使用で
きる。
さらにまたカチオン性界面活性剤を使用する場合は、こ
のカチオン性界面活性剤が塩基として働き、カルボキシ
ル基含有親水性重合体がカチオン性界面活性剤により中
和されうる。従って界面活性剤として、カチオン性界面
活性剤を用いる場合には、カルボキシル基含有親水性重
合体を中和するための塩基は、所望により使用されるこ
とになる。
本発明に係る粘着剤層3中で用いられる室温で液状の界
面活性剤は、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界
面活性剤からなる群から選択されるが、具体的には、ア
ニオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルの硫酸エステルおよびその塩、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステルおよび
その塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのリン酸
エステルおよびその塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルのリン酸エステルおよびその塩などのう
ち室温で液状のものが用いられる。
またカチオン性界面活性剤としては、酸化エチレン付加
型アルキルアミン、酸化エチレン付加型アルキルジアミ
ン、たとえば酸化エチレン付加型アルキルトリメチレン
ジアミン、酸化エチレン付加型アルキル第4級アンモニ
ウム塩などのカチオン性界面活性剤のうち室温で液状の
ものが用いられる。また上記のようなアニオン性界面活
性剤またはカチオン性界面活性剤は単独であるいは2種
以上混合して用いることができる。
また本発明に係る粘着剤層3中には、上記のようなアニ
オン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤に加え
て、常温で液状の非イオン性界面活性剤を併用すること
もできる。
この非イオン性界面活性剤は、使用する量によって、粘
着剤層3からブリードしてきてウエハ面を汚染すること
があり、ウエハ面が汚染されると水洗に多量の水を必要
とするので、ブリードしない量の使用が好ましい。その
使用量は、非イオン性界面活性剤の種類によって異なる
が、例えばカルボキシル基含有親水性重合体100重量部
に対して、30重量部以下の量が適当である。
非イオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンのブロ
ック共重合体などを用いることができる。
上記のような界面活性剤は、粘着剤層3中でカルボキシ
ル基含有親水性重合体に吸着されて錯合化して、粘着剤
層3に粘着性を付与する働きをしているのであろうと推
測され、界面活性剤の量が少なすぎると粘着性がえられ
ず、一方、多すぎると研摩中に水と接触して流出してし
まうため好ましくない。
したがって、界面活性剤は、通常、カルボキシル基含有
親水性重合体100重量部に対して、10〜500重量部好まし
くは20〜150重量部の量で用いられる。
なお、本発明に係る粘着剤層3中には、必要に応じて、
水溶性多価アルコールなどの親水性可塑剤、粘着付与性
樹脂、水溶性高分子、顔料、染料、消泡剤、防腐剤など
を添加することもできる。
上記のような成分を含有する粘着剤層3を基材2の表面
上に設けるには、カルボキシル基含有親水性重合体と、
界面活性剤と、溶媒と、架橋剤と、必要に応じて塩基と
を含む粘着剤層形成用塗布液を調製し、この塗布液を基
材2に塗布した後加熱して乾燥すると、カルボキシル基
含有親水性重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が
部分中和されるとともに、該重合体が部分架橋されて、
粘着剤層3が形成される。
粘着剤層3を基材2上に形成する際に用いられる溶媒と
しては、水、あるいはメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、エチルエ
ーテルなどの親水性溶媒の1種以上が好ましく用いられ
る。また、酢酸エチル、トルエンなどの疎水性溶媒も、
所望により、上記のような親水性溶媒に加えて混合溶媒
として使用することができる。
上記のような各成分を含む粘着剤は、水と接触した場合
に膨潤して優れた水封性を示し、粘着剤層とウエハ表面
との間にウエハ研摩屑が入り込むことがなく、ウエハ表
面に形成されたパターンを充分に保護することができ
る。しかも研摩終了後には、ウエハ粘着剤層から容易に
剥離することができ、このため剥離時にウエハが破損す
ることもなく、その上ウエハ表面に粘着剤がたとえ付着
したとしても容易に水で洗い落すことができる。
次に本発明に係るウエハ研摩用保護シート1を用いたウ
エハ裏面の研摩方法について説明する。
本発明に係るウエハ研摩用保護シート1の上面に剥離性
シート4が設けられている場合には、該シート4を除去
し、次いでこの粘着剤層3に、裏面に研摩処理をすべき
ウエハAを貼着する。この際粘着剤層3上に、第3図に
示すようにパターン5が形成されたウエハ表面が接する
ようにして貼着する。
このような状態で、ウエハ裏面6をグラインダー7など
によって研摩して、ウエハ裏面6に形成された酸化物被
膜などを除去するととともに、ウエハAの厚みを所望の
厚さに調節する。この際精製水をウエハAに吹き付ける
などしてウエハ研摩屑を洗い去るとともに、研摩時に発
生する熱を除去する。
次に研摩が終了した後に、ウエハAから保護シート1を
剥離する。この際ウエハAのパターン5が形成された表
面に、粘着剤などが付着することもある。この付着した
粘着剤Bは、精製水Cで簡単に洗い去ることができる。
このように本発明に係るウエハ研摩用保護シート1で
は、粘着剤として特定の成分を含有する粘着剤が用いら
れているため、たとえばウエハ表面に粘着剤が付着して
も、該粘着剤をトリクレンなどの有機溶剤を用いずに精
製水によって洗浄することによって除去することがで
き、したがって、人体に悪影響を与えたり、火災が発生
したりするという危険性が全くない。しかも従来では、
粘着剤が付着したウエハ表面をトリクレンなどの有機溶
剤で洗浄した後精製水で洗浄するという2工程が必要で
あったが、本発明では、粘着剤が付着したウエハ表面を
精製水でたとえば超音波洗浄装置などを用いて洗浄すれ
ばよいため、洗浄を1工程で行なうことができる。
また本発明に係るウエハ研摩用保護シート1は、ウエハ
A裏面の研摩時にはウエハAと充分な接着力を有して貼
着されているため、ウエハ表面と粘着シートとの間にウ
エハ研摩屑が入り込んでウエハ表面に形成されたパター
ンが破壊されることがない。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例1 a)乳化重合法により得たアクリル酸ブチル/メタクリ
ル酸メチル/メタクリル酸(50/30/20重量%)のカルボ
キシル基含有親水性重合体水性乳化液(ポリマー濃度42
重量%)28重量部、室温で液体のポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテルフォスフェート系アニオン界面
活性剤4重量部、イソプロピルアルコール80重量部、お
よびトリエタノールアミン6重量部を混合し、4時間攪
拌して粘度的4,000cpの混合液を調整した。
b)次にソルビトールポリグリシジルエーテル(エポキ
シ当量170)0.9重量部を加え、攪拌した後、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムに乾燥塗布厚が約30μmにな
るように塗工しした。続いて80℃で4分間、熱風循環乾
燥して粘着剤層を形成した後、フィルム型セパレーター
を粘着面に貼着し、1週間養生して本発明に使用する保
護シートを作成した。
c)この保護シートを直径5インチの大きさで厚みが0.
5mmの半導体ウエハ表面に、荷重1kgの加圧ロールを用い
て貼着した。この試料をウエハ裏面が上となるようにグ
ラインド装置に正確に固定し、水圧30kg/cm2の水噴霧下
で5分間研摩したところ研摩時に保護シートが剥離する
ことなく、またウエハが割れたりすることなく、ウエハ
の表面も傷付くこともなかった。(研摩性)d)次に強
粘着フィルムを保護シートに貼り付け保護シートをウエ
ハから剥離したところ、剥離は極めて容易に行なえ、ウ
エハを破損することもなかった。(剥離性) e)ウエハ表面には感圧接着剤組成物による汚染がわず
かに認められたが、純水による超音波洗浄を行ったとこ
ろ容易に除去され、ウエハ表面への残留物は全く認めら
れなかった。(水洗性) 実施例2 a)実施例1で使用したカルボキシル基含有親水性重合
体の水性乳化液28重量部、室温で液状の酸化エチレン付
加ヤシ型アミンのカチオン界面活性剤8重量部、イソプ
ロピルアルコール80重量部を混合し、44時間攪拌して混
合液を調整した。
次に実施例1、b)と同様な方法で保護シートを作成
し、c)、d)、e)と同様に研摩性、剥離性、水洗性
を調べたところ、研摩性、剥離性、水洗性は実施例1と
同様に良好であった。
実施例3〜8 実施例1に準じ、表1の組成で混合液を作製した後、保
護シートを作成し、実施例1と同様に研摩性、剥離性、
水洗性を調べた。その結果、いずれも研摩性、剥離性、
水洗性は実施例1と同様良好であった。
比較例1 実施例1において、使用した架橋剤ソルビトールポリグ
リシジルエーテルの全量が親水性重合体のカルボキシル
基と反応したとして、残ったカルボキシル基とほぼ同量
になるように、表1の組成でカルボキシル基含有親水性
重合体(ポリマー濃度42重量%)を乳化重合し、実施例
1のa)と同様な方法で混合液を調整した。
次に架橋剤を使用しない実施例1と同様に保護シートを
作成し、研摩性、剥離性、水洗性を調べたところ、問題
なく研摩は行えたが、次に、ウエハ表面から剥離しよう
と試みたが、接着力が強過ぎるため、剥離させることが
できなかったので、むりに剥離しようとしたところ、ウ
エハが破損してしまった。
比較例2 実施例3のアニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤を
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル系ノニオン
界面活性剤(HLB13.7)に変えた以外、実施例3に同じ
組成の混合液を調製し、同様な方法で保護シートを作成
した。
この保護シートの研摩性、剥離性、水洗性を実施例3と
同様にして調べたところ、問題なく研摩と剥離は行えた
が、界面活性剤のブリードによるウエハ表面への汚染が
著しく、純水による超音波洗浄により残留物は完全に除
去できたが、洗浄に長時間必要とした。
比較例3 トルエン/酢酸エチルが主溶媒であるアクリル酸ブチル
/酢酸ビニル/アクリル酸共重合体(ポリマー濃度30重
量%)100重量部に、イソシアネート系硬化剤10重量部
を加え、実施例1と同様にして保護シートを作成した。
この保護シートの研摩性、剥離性、水洗性を実施例1と
同様調べたところ、問題なく研摩と剥離は行えたが、ウ
エハ表面に感圧接着剤組成物による汚染がわずかに認め
られたので、純水による超音波洗浄を行ったが、残留物
をなかなか除去できなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明に係る研摩用保護シート
の断面図であり、第3図および第4図は本発明に係る研
摩用保護シートを用いてウエハ裏面を研摩する際の説明
図である。 1……研摩用保護シート、2……基材 3……粘着剤層、A……ウエハ B……残留粘着剤、C……水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成田 博昭 埼玉県北葛飾郡吉川町吉川団地1丁目1番 502号 (72)発明者 田口 克久 埼玉県蕨市中央2丁目14番18号 (72)発明者 明田 好孝 埼玉県浦和市辻7丁目7番3号 (72)発明者 斉藤 隆則 埼玉県大宮市上小町318−310 (56)参考文献 特開 昭62−101678(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の一面上に、(i)少なくともカルボ
    キシル基の一部が部分中和されたカルボキシル基含有親
    水性重合体の部分架橋物と、(ii)アニオン性界面活性
    剤およびカチオン性界面活性剤からなる群から選択され
    る少なくとも1種の室温で液状の界面活性剤とを含む粘
    着剤層が設けられてなるウエハ研摩用保護シート。
  2. 【請求項2】基材の一面上に、(i)少なくともカルボ
    キシル基の一部が部分中和されたカルボキシル基含有親
    水性重合体の部分架橋物と、(ii)アニオン性界面活性
    剤およびカチオン性界面活性剤からなる群から選択され
    る少なくとも1種の室温で液状の界面活性剤と(iii)
    非イオン界面活性剤とを含む粘着剤層が設けられてなる
    ウエハ研摩用保護シート。
  3. 【請求項3】基材の一面上に、(i)少なくともカルボ
    キシル基の一部が部分中和されたカルボキシル基含有親
    水性重合体の部分架橋物と、(ii)アニオン性界面活性
    剤およびカチオン性界面活性剤からなる群から選択され
    る少なくとも1種の室温で液状の界面活性剤とを含む粘
    着剤層が設けられてなるウエハ研摩用保護シートを、パ
    ターンが形成されたウエハ表面に貼着し、次いで水をウ
    エハ裏面に供給しながらウエハ裏面を研摩した後、ウエ
    ハ裏面から保護シートを剥離することを特徴とするウエ
    ハ面の研摩方法。
  4. 【請求項4】基材の一面上に、(i)少なくともカルボ
    キシル基の一部が部分中和されたカルボキシル基含有親
    水性重合体の部分架橋物と、(ii)アニオン性界面活性
    剤およびカチオン性界面活性剤からなる群から選択され
    る少なくとも1種の室温で液状の界面活性剤と、(ii
    i)非イオン性界面活性剤とを含む粘着剤層が設けられ
    てなるウエハ研摩用保護シートを、パターンが形成され
    たウエハ表面に貼着し、次いで水をウエハ裏面に供給し
    ながらウエハ裏面を研摩した後、ウエハ裏面から保護シ
    ートを剥離することを特徴とするウエハ面の研摩方法。
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