JPH06102024B2 - 新規プロモーター及び該プロモーターを用いた遺伝子発現方法 - Google Patents

新規プロモーター及び該プロモーターを用いた遺伝子発現方法

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JPH06102024B2
JPH06102024B2 JP61087600A JP8760086A JPH06102024B2 JP H06102024 B2 JPH06102024 B2 JP H06102024B2 JP 61087600 A JP61087600 A JP 61087600A JP 8760086 A JP8760086 A JP 8760086A JP H06102024 B2 JPH06102024 B2 JP H06102024B2
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dna
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    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
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    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトファ
ンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含むDN
A断片に関し、該コリネ型グルタミン酸生産菌のトリプ
トファンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を
含むDNA断片の下流に有用遺伝子を含むDNA断片を連結し
て得られたDNA断片を大腸菌又はコリネ型グルタミン酸
生産菌に導入し、得られた大腸菌又はコリネ型グルタミ
ン酸生産菌を培養することを特徴とする有用遺伝子の発
現方法に関する。
すなわち本願発明は、 (1)式: AGCTGCGGAA ACTACACAAG AACCCAAAAA TGATTAATAA TTGAGA
CAAG CTT で表現されるコリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトフ
ァンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含む
DNA断片、 (2)式: AGCTGCGGAA ACTACACAAG AACCCAAAAA TGATTAATAA TTGAGA
CAAG CTT で表現されるコリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトフ
ァンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含む
DNA断片の下流に有用遺伝子を含むDNA断片を連結して得
られたDNA断片を大腸菌に導入し、得られた大腸菌を培
養することを特徴とする有用遺伝子の発現方法、 (3)式: AGCTGCGGAA ACTACACAAG AACCCAAAAA TGATTAATAA TTGAGA
CAAG CTT で表現されるコリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトフ
ァンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含む
DNA断片の下流に有用遺伝子を含むDNA断片を連結して得
られたDNA断片をコリネ型グルタミン酸生産菌に導入
し、得られたコリネ型グルタミン酸生産菌を培養するこ
とを特徴とする有用遺伝子の発現方法、及び (4)コリネ型グルタミン酸生産菌を培養する培地がL
−トリプトファンを含有しないものである前記有用遺伝
子の発現方法であります。
本発明にいうコリネ型細菌(Coryneform bacteria)
は、バージース・マニュアル・オブ・デターミネイティ
ブ・バクテリオロジー(Bargey's Manual of Determina
tive Bacteriology)第8版599頁(1974)に定義されて
いる一群の微生物であり、好気性、グラム陽性、非抗酸
性、胞子形成能を有しない桿菌である。このようなコリ
ネ型細菌のうち特に以下に述べるようなコリネ型グルタ
ミン酸生産性細菌が本発明においては、最も好ましいも
のである。
コリネ型グルタミン酸生産性細菌の野性株の例としては
次のようなものがあげられる。
ブレビバクテリウム・ディバリカタム ATCC 14020 ブレビバクテリウム・サッカロリティクム ATCC 14066 ブレビバクテリウム・インマリオフィルム ATCC 14068 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムATCC 13869 ブレビバクテリウム・ロゼウム ATCC 13825 ブレビバクテリウム・フラバム ATCC 13826 ブレビバクテリウム・チオゲニタリス ATCC 19240 コリネバクテリウム・アセトアシドフィルムATCC 13870 コリネバクテリウム・アセトグルタミカム ATCC 15806 コリネバクテリウム・カルナエ ATCC 15991 コリネバクテリウム・グルタミカム ATCC 13032,13060 コリネバクテリウム・リリウム ATCC 15990 コリネバクテリウム・メラセコーラ ATCC 17965 ミクロバクテリウム・アンモニアフィラム ATCC 15354 本発明のコリネ型グルタミン酸生産性細菌には上記のよ
うなグルタミン酸生産性を有する野性株のほかにグルタ
ミン酸生産性を有するまたはグルタミン酸生産性を失っ
た変異株も含まれる。
ここでいうトリプトファンオペロンとは、プロモータ
ー、およびアテニュエーター、さらにリーダーペプチド
をコードする領域(trpL)、アンスラニル酸シンターゼ
遺伝子(trpE,trpG)、ホスホリボシルアンスラニル酸
トランスフェラーゼ遺伝子(trpD)、N−(5′−ホス
ホリボシル)アンスラニル酸イソメラーゼ−インドール
−3−グリセロールリン酸シンターゼ遺伝子(trpC)、
トリプトファンシンターゼ遺伝子(trpB,trpA)の各構
造遺伝子が隣接して配置され、一つの転写単位として機
能しているものをいう。
各構造遺伝子を単離する方法は、コリネ型細菌のトリプ
トファンオペロン、或いは、各構造遺伝子を有している
株より、まず染色体遺伝子を抽出し(例えばH.Saito an
d K.Miura Biochem.Biophys.Acta 72,619(1963)の方
法が使用できる。)、これを適当な制限酵素で切断す
る。ついで微生物細胞内で複製し得て、かつプロモータ
ー活性をもつベクターに接続し、得られた組換えDNAを
用いて、コリネ型細菌もしくはその他の微生物で、トリ
プトファン生合成系の構造遺伝子が変異を受け、酵素が
活性を失ない、そのためにトリプトファン要求性を示す
ようになっている変異株を形質転換し、該酵素活性が回
復、上昇し、トリプトファン要求性が消失する菌株を採
取し、これより該構造遺伝子をもつ複合プラスミドを分
離できる。
このような方法でも、幸運にしてオペロン全域を単離で
きる場合もあるが、もしもオペロン全域を単離(クロー
ン化)できなかった場合は、上述の方法により分離した
各構造遺伝子の一部もしくは全部をアイソトープ等でラ
ベルしそれらをプローブにして、プラスミドもしくはフ
ァージベクターを用いて作成したコリネ型細菌の染色体
遺伝子のジーンバンクからコロニーハイブリダイゼイシ
ョンにより、単離可能である。
染色体遺伝子を切断するには、切断反応時間等を調節し
て切断の程度を調節すれば、巾広い種類の制限酵素が使
用できる。
本発明のうちトリプトファンオペロンもしくはその1部
をトリプトファンの生産に使用する場合に用いるベクタ
ーは、コリネ型細菌細胞内において増殖し得るものであ
ればどのようなものでも良い。具体的に例示すれば、以
下のものがあげられる。
(1) pAM 330 特開昭58−67699参照 (2) pAM 1519 特開昭58−77895参照 (3) pAJ 655 特開昭58−192900参照 (4) pAJ 611 同 上 (5) pAJ 1844 同 上 (6) pCG 1 特開昭57−134500参照 (7) pCG 2 特開昭58−35197参照 (8) pCG 4 特開昭57−183799参照 (9) pCG 11 同 上 (10) pCG 1 特開昭59−143591(Mautin/Ajico) (11) pBL 100 特開昭60−120992号( 〃
) ベクターDNAの開裂は、当該DNAを一箇所で切断する制限
酵素を用いて切断するか、複数部位を切断する制限酵素
を用いて部分的に切断することにより行う。
ベクターDNAは、染色体遺伝子を切断した際に用いられ
た制限酵素により切断され、または染色体DNA切断フラ
グメント及び切断されたベクターDNAのそれぞれの両端
に相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを接続
せしめて、ついでプラスミドベクターと染色体DNAフラ
グメントとのライゲーション反応に付される。
このようにして得られた、染色体DNAとベクターとの組
換えDNAをコリネ型細菌に属する受容菌へ導入するに
は、エシェリヒア・コリK−12について報告されている
様な(Mandel,M.and Higa,A.,J.Mol.,Biol.,53,159(19
70)受容菌細胞を塩化カルシウムで処理してDNAの透過
性を増す方法、またはバチルス・ズブチリスについて報
告されている様に(Duncan,C.H.,Wilson,G.A.and Youn
g,F.E.,Gene,,153(1977))細胞がDNAを取り込み得
る様になる増殖段階(いわゆるコンビテントセル)に導
入する方法により可能である。あるいは、バチルス・ズ
ブチリス、放射菌類および酵母について知られている様
に(Chang,S.and Choen,S.N.,Molec.Gen.,Genet.,168.1
11(1979);Bibb,M.J.,Ward,J.M.and Hopwood,O.A.,Nat
ure,274,398(1978);Hinnen,A.,Hicks,J.B.and Frink,
G.R.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,751929(1978))、DNA
受容菌を、プラスミドDNAを容易に取り込むプロトプラ
ストまたはスフェロプラストにして組換えDNAを受容菌
に導入することも可能である。
プロトプラスト法では上記のバチルス・ズブチリスにお
いて使用されている方法でも充分高い頻度を得るとがで
きるし、特開昭57−183799に記載されたコリネバクテリ
ウム属またはブレビバクテリウム属のプロトプラストに
ポリエチレングリコールまたはポリビニルアルコールと
二価金属イオンとの存在下にDNAをとり込ませる方法も
当然利用できる。ポリエチレングリコールまたはポリビ
ニルアルコールの代りに、カルボキシメチルセルロー
ス、デキストラン、フィコール、ブルロニックF68(セ
ルバ社)などの添加によってDNAのとり込みを促進させ
る方法でも同等の結果が得られる。
フローニングしたドリプトファンオペロン、或いは各構
造遺伝子を用いてトリプトファン生産菌の分子育種を行
うには、遺伝子のクローニングの際に用いたトリプトフ
ァン要求性の変異株を宿主として形質転換した株を用い
ることができるが、以下に示すような宿主を用いればよ
りトリプトファンの生産性が高い菌株が得られることが
ある。
ブレビバクテリウム属のフェニルアラニン、チロシンを
要求し、5−メチルトリプトファンに耐性を有する変異
株(I.Shiio,H.Sato,M.Nakagawa.,Agric.Biol.Chem.,3
6,2315(1972))、ブレビバクテリウム属のフェニルア
ラニンを要求し、m−フルオロフェニルアラニン、5−
フルオロトリプトファンに耐性を有する変異株(I.Shii
o,S.Sugimoto,M.Nakagawa.,Agric.Biol.Chemi.,39,627
(1975))、ブレビバクテリウム属のチロシンを要求
し、5−フルオロトリプトファン、アザセリンに耐性を
有する変異株、コリネバクテリウム属のフェニルアラニ
ン、チロシンを要求し、5−メチルトリプトファン、4
−メチルトリプトファン、6−フルオロトリプトファ
ン、トリプトファンヒドロキサメート、p−フルオロフ
ェニルアラニン、チロシンヒドロキサメート、フェニル
アラニンヒドロキコメートに耐性を有する変異株(H.Ha
gino,K.Nakagawa.,Agric.Biol.Chem.,39,345(1975))
等がある。
このようにして得られたトリプトファン生産能を有する
コリネ型細菌を培養してトリプトファンを生成蓄積せし
める方法は、従来コリネ型細菌によるトリプトファンの
製造のために使用されていた方法と特に大きく違う点は
ない。即ち、培地としては、炭素源、窒素源、無機イオ
ン、更に必要に応じアミノ酸、ビタミン等の有機微量栄
養素を含有する通常のものである。炭素源としては、グ
ルコース、シュクロース、ラクトース等及びこれらを含
有する澱粉加水分解液、ホエイ、糖蜜等が用いられる。
窒素源としては、アンモニアガス、アンモニア水、アン
モニウム塩その他が使用できる。
培養は好気的条件下で培地のpH及び温度を適宜調節しつ
つ、実質的にトリプトファンの生産蓄積が停止するまで
行なわれる。
トリプトファン生産菌の分子育種に加え、さらに、本発
明によって得られるもう一つの大きな利点は、ブレビバ
クテリウムのトリプトファンオペロンのプロモーターが
E.coliのトリプトファンオペロンのプロモーターと同等
或いはそれ以上の強い活性を有し、かつその末尾の構造
から予測される様に強いターミネーターを有しており、
またコリネホルム型細菌内においてトリプトファンによ
り発現調節を受けるオペレーターを有していることであ
る。E.coliでの異種遺伝子例えば、インターフェロン、
成長ホルモン、インターロイキン、神経成長因子、或い
はその他生理活性ポリペプチド又は酵素等の発現又は異
種蛋白の過剰生産においては、E.coliトリプトファンプ
ロモーター、オペレーター、及びターミネーターが繁用
されている。即ち、本発明によって得られたトリプトフ
ァンオペロンは、コリネホルム型細菌におけるL−トリ
プトファン生産菌の分子育種を勿論促進するが、さらに
E.coli系、或いは他のコリネホルム型細菌における遺伝
子の強力な発現、及びその調節を行い得るプロモータ
ー、オペレーター、及び、ターミネーターを有するもの
であり、このDNA配列を用いて上記の異種遺伝子を強力
に発現し、過剰生産することが可能である。
また、本発明のDNA配列のうち、遺伝子の発現に関与す
る部分であるプロモーター領域、オペレーター領域、ア
テニュエーター領域ならびにリボソーム結合領域の塩基
配列、及びターミネーター領域の塩基配列を各々単独
で、或いはいずれかを組合わせた形で(取り出して)使
用する場合、あるいは、各酵素の構造遺伝子の塩基配列
について、コードされたアミノ酸配列が異ならないよう
に置換して得たDNA配列も、更にいえば、本発明のDNA配
列の任意の部分の塩基を他のものと置換したり、新たに
塩基を挿入したり、又は削除した場合、或いは、塩基配
列の一部を転位させた場合に得られる誘導体およびそれ
にコードされるアミノ酸配列の蛋白も、いずれも遺伝子
の発現及びL−トリプトファン生産菌の分子育種に良好
な結果を与えるものと想定され、主要部分を本発明に依
存する技術として本発明の範囲に入るものである。
参考例1. アンスラニル酸シンターゼ遺伝子、ホスホリボシルアン
スラニル酸トランスフェラーゼ遺伝子、トリプトファン
シンターゼβサブユニット遺伝子のクローニング 1−1ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのト
リプトファンオペロンを含む染色体DNAの調製 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムAJ11225(F
ERM BP−1219)を1のCMG培地(ペプトン1g/dl、酵母
エキス1g/dl、グルコース0.5g/dl、及びNaCl0.5g/dlを
含み、pH7.2に調製したもの)に植菌し、30℃で約3時
間振盪培養を行ない、対数増殖期の菌体を集めた。
この菌体をリゾチーム・SDSで溶菌させたのち、通常の
フェノール処理法により、染色体DNAを抽出精製し、最
終的に3.5mgのDNAを得た。
1−2ベクターDNAの調製 ベクターとしてpAJ1844(分子量5.4ソガダルトン)を用
い、そのDNAを次の様にして調製した。
まずpAJ1844をプラスミドとして保有するブレビバクテ
リウム・ラクトフェルメンタムAJ12037を100mlのCMG培
地に接種し、30℃で対数増殖期後期まで培養したのち、
リゾチームSDS処理により溶菌させ、30,000×g,30分の
超遠心により上清を得た。フェノール処理ののち、2容
のエタノールを加えてDNAを沈澱回収した。これを少量
のTEN緩衝液(20mMトリフ塩酸塩、20mM MaCl,1mM EDTA
(pH8.0))に溶解後、塩化セシウム−エチジウムブロ
ミド密度勾配平衡遠心によりプラスミド画分を分離し、
最終的にpAJ1844プラスミドDNA約200μgを得た。
1−3染色体DNA断片のベクターへの挿入 1−1で得た染色体DNA10μgと1−2で得たプラスミ
ドDNA5μgとを制限エンドヌクレアーゼPst Iでそれぞ
れを37℃に1時間保持し、切断した。65℃に10分間加熱
した後、両反応液を混合し、ATP及びジチオスレイトー
ル存在下、T4ファージ由来のDNAリガーゼによって10℃
に24時間保持しDNA鎖を連結せしめた。ついで反応液
を、65℃にて5分間加熱し、反応液に2倍容のエタノー
ルを加えて連結されたDNAの沈澱を採取した。
1−4アンスラニル酸シンターゼ遺伝子、ホスホリボシ
ルアンスラニル酸トランスフェラーゼ遺伝子、及びトリ
プトファンシンターゼβサブユニット遺伝子のクローニ
ング ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのアンスラ
ニル酸シンターゼ欠損株AS60、ホスホリボシルアンスラ
ニル酸トランスフェラーゼ欠損株No.38、トリプトファ
ンシンターゼβサブユニット欠損株No.30(いずれもAJ1
1225を親株とし、N−メチル−N−ニトロ−N−ニトロ
ソグアニジンにより変異処理することにより分離した)
をDNA受容菌として用いた。
形質転換の方法としては、プロトプラストトランスフォ
ーメーション法を用いた。まず、菌株を5mlのCMG液体培
地で対数増殖期の初期まで培養し、ペニシリンGを0.6
ユニット/ml添加後、さらに1.5時間振盪培養し、遠心分
離により菌体を集め、菌体を0.5Mシュークロース、20mM
マレイン酸、20mM塩化マグネシウム、3.5%ペナッセイ
ブロス(Difco)からなるSMMP培地(pH6.5)0.5mlで洗
浄した。次いで10mg/mlのリゾチームを含むSMMP培地に
懸濁し30℃で20時間プロトプラスト化を図った。6000×
g、10分間遠心分離後、プロトプラストをSMMPで洗浄し
0.5mlのSMMPに再度懸濁した。この様にして得られたプ
ロトプラストと1−3で調製したDNA10μgを5mM EDTA
存在下で混合し、ポリエチレングリコールを最終濃度が
30%になる様に添加した後、DNAをプロトプラストに取
り込ませるために室温に2分間放置した。このプロトプ
ラストをSMMP培地1mlで洗浄後、SMMP培地1mlに再懸濁
し、形質発現のため、30℃で2時間培養した。この培養
液をpH7.0のプロトプラスト再生培地上に塗布した。プ
ロトプラスト再生培地は蒸留水1あたりトリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン12g、KCl0.5g、グルコース
10g、Mgcl2・6H2O8.1g、CaCl2・2H2O2.2g、ペプトン4
g、粉末酵母エキス4g、カザミノ酸(Difco社)1g、K2HP
O40.2g、コハク酸ナトリウム135g、寒天8g及びクロラム
フェニコール3μg/mlを含む。
30℃で2週間培養後、各受容菌について各々約25000個
のクロラムフェニコール耐性コロニーが出現してきたの
でこれを最小培地(2%グルコース、1%硫酸アンモニ
ウム、0.3%尿素、0.1%りん酸二水素カリウム、0.04%
硫酸マグネシウム7水塩、2ppm鉄イオン、2ppmマンガン
イオン、200μg/lサイアミン塩酸塩、50μg/lビオチ
ン、カザミノ酸(Difco)3g/l、クロラムフェニコール1
0μg/ml、pH7.0、寒天1.8%)にレプリカし、クロラム
フェニコール耐性でかつトリプトファン要求性の消失し
た株をAS60を用いた区分から2株、No.38を用いた区分
から1株、No.30を用いた区分から1株得た。
上記4株からプラスミドを抽出したところ、いずれのプ
ラスミドもベクタープラスミドpAJ1844よりも明らかに
大きく、AS60を用いた区分から得た組換えプラスミドを
ptrpE36、ptrpE4、No.38を用いた区分から得た組換えプ
ラスミドをptrpD3851,No.30を用いた区分から得た組換
えプラスミドをptrpB301と名付けた。
1−5再形質転換 1−4で得た組換えプラスミドptrpE36、ptrpE4、ptrpD
3851、ptrpB301上に各々アンスラニル酸シンターゼ遺伝
子、ホスホリボシルアンスラニル酸トランスフェラーゼ
遺伝子、トリプトファンシンターゼβサブユニット遺伝
子が存在することを確認するため、ptrpE36、ptrpE4をA
S60に、ptrpD3851をNo.38に、ptrpB301をNo.30に再度形
質転換した。
生じたクロラムフェニルコール耐性コロニーのうちそれ
ぞれ10個を釣り上げ、トリプトファン要求性を調べた。
その結果、いずれもが要求性を消失しており、ptrpE3
6、ptrpE4、にはアンスラニル酸シンターゼ遺伝子が、p
trpD3851には、ホスホリボシルアンスラニル酸トランス
フェラーゼ遺伝子が、ptrpB301にはトリプトファンシン
ターゼβサブユニット遺伝子が存在することが明らかに
なった。ただしptrpE4の形質転換株では栄養要求性の消
失の程度、及び最少培地上でのアンスラニル酸の蓄積が
ptrpE36の形質転換株に比較して悪く、ptrpE4にはアン
スラニル酸シンターゼの遺伝子の一部が欠けているので
はないかと示唆された。
1−6組換えプラスミドの挿入DNA断片の制限酵素地図
の作製 実施例1−2で用いた方法により組換えプラスミドptrp
E36、ptrpE4、ptrpD3851、ptrpB301を調製し、常法に従
い各種制限酵素で切断し挿入DNA断片の制限酵素地図を
作製した(第1図)。
参考例2. ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのトリプト
ファンオペロン全域のクローニング ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタム AJ11225から自然突然変異により分離した5−フルオロ
トリプトファン抵抗性のNo.1041(トリプトファンによ
るアンスラニル酸シンターゼのフィードバック阻害が解
除した株)から実施例1で示した方法により染色体DNA
を調製し、制限酵素BamHI或いはSalI、又はXhoIで完全
に切断し、E.coliのベクターpUC18(Messing,J.,et a
l.,Gene,33,103−119(1985))の各制限酵素切断部位
に連結し、E.coli JM109(Messing,J.,et al.,Gene,33,
103−119(1985))を形質転換し、X−Gal(5−bromo
−4chloro−3−indolyl−β−galactoside),1PTG(is
opropyl−β−D−thio−galactopyranoside)、アンピ
シリンを含むL寒天培地にプレーティングした。37℃で
24時間培養後出現した白色コロニー合計約1500コロニー
をニトロセルロースフィルター上に釣り上げた。実施例
1で得たアンスラニル酸シンターゼ遺伝子(trpE)を有
するptrpE36の1.2kb.のPstI挿入断片をプローブにし
て、コロニーハイブリダイゼイション(Grunstein,M.,W
alls,J.:Methods in Enzymology,68,379,Academic Pres
s Inc.,New York(1979))を行ない制限酵素BamHIを用
した区分から1つ、制限酵素SalIを使用した区分から1
つのポジティブクローンを得た。BamHI区分から得た組
換えプラスミドをptrpE97、SalI区分から得たプラスミ
ドをptrpE42と名付け、実施例1で示した方法に挿入DNA
断片の制限酵素切断地図を作成した(第1図)。
その結果、ptrpE97はptrpE36、ptrpD3851、ptrpB301の
挿入PstI断片と同じ制限酵素地図を有するPstI断片を有
しており、ptrpE42はptrpE36のPstI断片及びptrpD3851
のPstI断片の一部と同じ制限酵素地図を有していること
が明らかとなった。又、ptrpE97とptrpE42は共通のBamH
I−SalI断片を有していた。
参考例3. N−(5−ホスホリボシル)アンスラニル酸イソメラー
ゼ−インドール−3−グリセロールリン酸シンターゼ遺
伝子(trpC)のサブクローニング及びトリプトファンシ
ンターゼのサブユニット遺伝子(trpA)のサブクローニ
ング 第1図の組換えプラスミドの挿入DNA断片の制限酵素地
図の比較からtrpD遺伝子とtrpB遺伝子の間にtrpC遺伝子
が、trpB遺伝子の下流にtrpA遺伝子が存在するのではな
いかと考えられていた。そこで各遺伝子の存在を確認す
るため以下の実験を行った。
3−1 trpC遺伝子のサブクローニング 組換えプラスミドptrpE97から第1図に示した約2kb.のS
stI−EcoRI断片を分画し、SstI,EcoRIで切断したpUC19
(Messing,J.,et al.,Gene,33,103−119,1985)に連結
し、lacプロモーターからの転写が可能になるように配
置した。或いは第1図の約2.6kb.のSstI−Hind III断片
を分画しSstI,HindIIIで切断したpUC18(Messing,J.,et
al.,Gene,33,103−119、1985))に連結し、lacプロモ
ーターからの転写が可能になるように配置し、E.coli C
GSCNo.5889(trpC60,pyrF287,hisGl,lacZ53,rpsL8,
λ)を形質転換した。その結果、SstI−EcoRI断片、
或いはSstI−Hind III断片を有する組換えプラスミド
は、E.coliの要求性を消失させた。
3−2 trpA遺伝子の存在の確認 組換えプラスミドptrpE97から第1図に示した約2.4kb.
のNruI−BamHI断片を分画し、SmaI,BamHIで切断したpUC
18に連結し、lacプロモーターからの転写が可能になる
ように配置し、E.coli CGSC No.5644(trpA33,rha−7,
λ)を形質転換した。その結果、NruI−BamHI断片を
有する組換えプラスミドを保持する形質転換株では、ト
リプトファン要求性の消失が認められた。
参考例4. トリプトファンオペロンの塩基配列の決定 実施例1で得られたptrpE36、ptrpD3851、ptrpB301及び
実施例2で得られたptrpE97を有する形質転換株から各
々プラスミドの調製を行った。各々のプラスミドの挿入
DNA断片についてpUC18或いはpUC19又はM13mp10(Messin
g,J.and Vieira,J.,Gene19,269(1982))を用いるdide
oxy chain termination法(Sanger.F.et al.,Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA74,5463(1977))により第2図に示し
た塩基配列決定のための戦略図によって、トリプトファ
ンオペロン全塩基配列を決定した。その結果、第1式に
示すDNA塩基配列が得られ、この塩基配列はブレビバク
テリウム・ラクトフェルメンタムのトリプトファンオペ
ロンの発現に必要なRNAポリメラーゼの結合部位(trpプ
ロモーター)、リボゾーム結合部位、アンスラニル酸シ
ンターゼ遺伝子(trpE,trpG)、ホスホリボシルアンス
ラニル酸トランスフェラーゼ遺伝子(trpD)、N−(5
−ホスホリボシル)アンスラニル酸イソメラーゼ−イン
ドール−3−グリセロールリン酸シンターゼ遺伝子(tr
pC)、トリプトファンシンターゼ遺伝子(trpB,trpA)
に対応するDNA配列、及び停止配列(ターミネーターを
含むことが判明した。
又、プロモーターとtrpE構造遺伝子との間は、転写レベ
ルでの発現調節機構であるリプレッションに関与するオ
ペレーター領域及び翻訳レベルでの発現調節機構アテニ
ュエーションに関与するリーダーペプチド(trpL)をコ
ードする領域とアテニュエーター様構造が存在する領域
が存在すると推定された(第3図)。ターミネーターの
構造は第6図に示した。
実施例1. プロモーターの単離と活性確認 塩基配列の決定の結果、推定されたトリプトファンオペ
ロンのプロモーターを単離し、その機能を確認するた
め、第4図に示したように、ptrpE97、或いはptrpE36の
EcoRI−HindIII断片(約550bp.)をE.coliのプロモータ
ープローブベクターpkk175−6(アンピシリン耐性(A
p)、テトラサイクリン(Tc)感受性)(Brosius,J.,Ge
ne27,151(1984))にサブクローンした。得られた組換
えプラスミドptrpP01はE.coli中でTc耐性を発現した。
さらに、pAM330由来のトリメトプリム耐性のベクター、
pAJ226のPstI切断部位にPstIで切断した上記組換えプラ
スミドptrpP01を連結し、ブレビバクテリウム・ラクト
フェルメンタムAJ11225を形質転換したところTc耐性の
発現が認められた。この組換えプラスミドptrpP02を有
する形質転換株のTc耐性度は第1表に示したように、Tr
p.存在下ではTcに対する感受性が増した。従ってこの領
域には、プロモーターとオペレーターが存在すると考え
られる。
次にプロモーター領域をさらに限定するため、EcoRI−H
indIII断片をAluI或いは、HaeIIIで切断し、各断片をpK
K175−6上にサブクローン化した(第5図)。
HaeIII−HindIII断片をpkk175−6にサブクローン化し
たものをptrpP03、AluI−HindIII断片をpkk175−6にサ
ブクローン化したものをptrpP04と名付けた。
第1表に示すとおりAluI: Hind III断片(51bp.)及び
HaeIII−HindIII(135bp)上にプロモーターが存在する
ことが明らかとなった。同様の結果(第1表)をE.coli
のプロモータープローブベクターpKK232−8(Ap耐性、
クロラムフェニコール感受性)を用いて得ており、AluI
−HindIII断片(51bp.)上にプロモーターが存在するこ
とを確認した。
HaeIII−HindIII断片をpkk232−8にサブクローン化し
たものをptrpP05、AluI−HindIII断片をpkk232−8にサ
ブクローン化したものをptrpP06と名付けた。
参考例5. ホスホリボシルアンスラニル酸トランスフェラーゼ遺伝
子(trpD)、N−(5−ホスホリボシル)アンスラニル
酸イソメラーゼ−インドール−3−グリセロールリン酸
シンターゼ遺伝子(trpC)、トリプトファンシンターゼ
遺伝子(trpB,trpA)の増幅によるトリプトファン生産
菌の育種。
クローニングしたブレビバクテリウム・ラクトフェルメ
ンタムのトリプトファンオペロンのうちtrpD,trpC,trp
B,trpAの4遺伝子を有する組換えプラスミドpAJ234を用
いて、L−トリプトファン生産について検討した。
pAJ234を用い、m−フルオロフェニルアラニン及び5−
フルオロトリプトファン耐性株ブレビバクテリウム・ラ
クトフェルメンタムM247を1−4で述べた方法により形
質転換し、クロラムフェニコール耐性を指標として形質
転換株を選択した。かくして得られたAJ12195(FERM−P
8014)を培養し、トリプトファン生産能を調べたところ
第2表に示す結果を得た。
培養はトリプトファン生産培地(グルコース130g、(N
H4)2SO4、フマル酸12g、酢酸3ml、KH2PO41g、MnSO4・7
H2O10mg、MgSO4・7H2O1g、d−ビオチン50μg、サイ
アミン塩酸塩2000μg、メチオニン400mg、チロシン650
mg、大豆蛋白酸加水分解液「味液」50ml、CaCO350gを水
1に含む、pH6.5。)20mlを500mlの坂口フラスコに入
れたものに被検菌株を植えつけ、30℃にて72時間、振盪
下に行なった。培養後、遠心上清中のL−トリプトファ
ンをロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconosto
c mesenteroides)ATCC 8042を定量菌株として用いるバ
イオアッセイ法によって求めた。
尚、M247を得るためには寄託されたAj 12195より宿主細
胞を損うことなく宿主細胞中の複合プラスミドを除去す
ることが可能である。即ち、プラスミドは宿主より自然
に失われることもあるし、「除去」操作によって除くこ
ともできる。(Bact.Rev.,36,p361−405(1972))。他
の除去操作の例は以下の通りである。AJ 12195をCMG液
体培地に接種し、37℃で一晩培養(高温処理)後、培養
液を適当に希釈し、クロラムフェニコールを含有し又は
含有しないCMG寒天培地に塗布し、30℃で1〜3日間培
養する。かくしてクロラムフェニコール感受性株として
分離される株がM247である。
【図面の簡単な説明】
第1図 組換えプラスミドの挿入DNA断片の制限酵素地図 第2図 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのトリプト
ファンオペロンの塩基配列決定のための戦略図 種々の制限酵素で切断したDNA断片をpUC18,pUC19或いは
M13mp10にクローン化し、矢印で示した方向へ、dideoxy
法により塩基配列を決定した。 第3図 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのトリプト
ファンオペロンの制限領域 −ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのtrpE構
造遺伝子の5′上流域の塩基配列並びに推定されるリー
ダーペプチド(trpL)のアミノ酸配列、 第4図 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのトリプト
ファンオペロンの構造とプロモーター、オペレーター領
域の単離、同定のための戦略 第5図 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのトリプト
ファンオペロンのプロモーター、オペレーター領域の塩
基配列 −35及び−10はE.coliのプロモーター、コンセンサス配
列の−35、及び−10領域に相当する領域を示す 第6図 ブレビバクテリウム・ラクトフェルメンタムのトリプト
ファンオペロンのターミネーターの構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:13) (C12N 15/77 C12R 1:13) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:13) (C12N 1/21 C12R 1:15) (56)参考文献 特開 昭61−40797(JP,A) 特開 昭59−156292(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: AGCTGCGGAA ACTACACAAG AACCCAAAAA TGATTAATAA TTGAGA
    CAAG CTT で表現されるコリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトフ
    ァンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含む
    DNA断片。
  2. 【請求項2】式: AGCTGCGGAA ACTACACAAG AACCCAAAAA TGATTAATAA TTGAGA
    CAAG CTT で表現されるコリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトフ
    ァンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含む
    DNA断片の下流に有用遺伝子を含むDNA断片を連結して得
    られたDNA断片を大腸菌に導入し、得られた大腸菌を培
    養することを特徴とする有用遺伝子の発現方法。
  3. 【請求項3】式: AGCTGCGGAA ACTACACAAG AACCCAAAAA TGATTAATAA TTGAGA
    CAAG CTT で表現されるコリネ型グルタミン酸生産菌のトリプトフ
    ァンオペロンのプロモーター、オペレーター領域を含む
    DNA断片の下流に有用遺伝子を含むDNA断片を連結して得
    られたDNA断片をコリネ型グルタミン酸生産菌に導入
    し、得られたコリネ型グルタミン酸生産菌を培養するこ
    とを特徴とする有用遺伝子の発現方法。
  4. 【請求項4】コリネ型グルタミン酸生産菌を培養する培
    地がL−トリプトファンを含有しないものである特許請
    求の範囲第3項記載の方法。
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