JPH0611274Y2 - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

液圧ブレーキ装置

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JPH0611274Y2
JPH0611274Y2 JP1988113921U JP11392188U JPH0611274Y2 JP H0611274 Y2 JPH0611274 Y2 JP H0611274Y2 JP 1988113921 U JP1988113921 U JP 1988113921U JP 11392188 U JP11392188 U JP 11392188U JP H0611274 Y2 JPH0611274 Y2 JP H0611274Y2
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power pressure
power
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chamber
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健次 白井
順一 田上
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Aisin Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は液圧ブレーキ装置に関するものであり、特に、
液圧ブースタのパワー圧を利用して制動を行う液圧ブレ
ーキ装置に関するものである。
従来の技術 このような液圧ブレーキ装置は既に知られている。特開
昭62−155167号公報に記載の液圧ブレーキ装置
はその一例であり、この装置は、 (a)2個の加圧室を有し、ブレーキ操作部材の操作に基
づいてそれら加圧室に独立に液圧を発生させるマスタシ
リンダと、(b)パワー圧室とそのパワー圧室のパワー圧
を前記ブレーキ操作部材の操作力に対応する高さに制御
する制御弁とを有し、前記パワー圧で作動して前記マス
タシリンダの加圧室における液圧の発生を助勢する液圧
ブースタと、(c)前記マスタシリンダの2個の加圧室に
おいてそれぞれ発生させられた液圧を車輪の回転を抑制
する各ブレーキのホイールシリンダに供給する第一配管
系統および第二配管系統と、(d)第一配管系統のホイー
ルシリンダを、その第一配管系統の加圧室を経てまたは
経ないで前記パワー圧室に連通させるパワー圧室連通状
態と、そのホイールシリンダに液圧を供給する加圧室に
連通させ、前記パワー圧室には連通させないパワー圧室
遮断状態とに切換可能な切換弁と、(e)その切換弁を、
パワー圧がブレーキ操作部材の操作力に応じて上昇する
状態ではパワー圧連通状態とし、操作力に応じて上昇し
ない状態ではパワー圧室遮断状態に切り換える切換装置
とを含むように構成される。なお、上記第一配管系統の
ホイールシリンダにはパワー圧室を加圧室を経ないで連
通させてもよい。本出願人による特願昭62−2635
46号の明細書に記載の液圧ブレーキ装置はその一例で
ある。
このような液圧ブレーキ装置において通常の制動時に
は、第一配管系統の車輪の回転はパワー圧によって抑制
され、他方の配管系統の車輪の回転はマスタシリンダの
加圧室に発生させられた液圧(以下、マスタシリンダ液
圧と称する)により抑制される。液圧ブースタの液圧源
の故障等によりパワー圧が得られなくなった場合には、
切換弁がホイールシリンダを加圧室に連通させるがパワ
ー圧室には連通させない状態に切り換えられ、ホイール
シリンダにはマスタシリンダ液圧が供給されて制動力が
確保される。また、第一配管系統において液漏れ等の異
常が生じた場合にもホイールシリンダへのパワー圧の供
給が断たれ、パワー圧の低下が防止されるようになって
いる。
考案が解決しようとする課題 しかし、配管系統に液漏れが生ずるなど、パワー圧が正
常に得られるにもかかわらず2つの配管系統の車輪の回
転がいずれもマスタシリンダ液圧に基づいて抑制される
場合には、1つの配管系統の車輪の回転のみがマスタシ
リンダ液圧に基づいて抑制される場合に比較してブレー
キ操作部材の操作量が多くなり、操作性が低下する問題
があった。パワー圧がホイールシリンダに供給される場
合には、そのホイールシリンダに液圧を供給する加圧室
には液圧は発生するが容積は殆ど変化せず、ブレーキ操
作部材の操作量は1つの加圧室の容積を減少させてブレ
ーキ液を供給する分でよく、少なくて済むのに対し、液
漏れが生じた場合には、正常な系統の加圧室からブレー
キ液を供給するための操作量に加えて、液漏れが生じた
系統の加圧室の容積が減少する分だけ操作量が増大する
のである。液漏れ以外の異常によりホイールシリンダが
パワー圧室との連通を遮断された場合には、液漏れ時の
ように加圧室の容積が最小になるまで減少することはな
くても、その加圧室からホイールシリンダへブレーキ液
を供給するための容積変化が必要であって操作量が増大
する。
本考案は、前記パワー圧室からブレーキ液が供給される
第一配管系統が液漏れ等によって失陥した場合に、ブレ
ーキ操作部材の操作量の増大を抑制し得る2系統式の液
圧ブレーキ装置を提供することを課題として為されたも
のである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために、本考案に係る液圧ブレー
キ装置は、前記(a)マスタシリンダ,(b)液圧ブースタ,
(c)第一および第二配管系統,(d)切換弁(この切換弁を
第一切換弁とする)および(e)切換装置を備えた液圧ブ
レーキ装置において、第二配管系統のホイールシリンダ
と、そのホイールシリンダに液圧を供給する加圧室と、
液圧ブースタのパワー圧室との間に、そのホイールシリ
ンダをその加圧室に連通させる加圧室連通状態とパワー
圧室に連通させるパワー圧室連通状態とに切換可能な第
二切換弁を設けるとともに、切換装置に、第一配管系統
が失陥したことを検出して失陥検出信号を発する失陥検
出手段と、常には第二切換弁を加圧室連通状態に保ち、
失陥検出信号に応じて第二切換弁をパワー圧室連通状態
に切り換えるとともに第一切換弁をパワー圧室遮断状態
に切り換える失陥時切換手段とを設けたことを特徴とす
る。
作用および効果 以上のように構成された液圧ブレーキ装置においては、
第一配管系統が液漏れ等により失陥した場合には、その
第一配管系統からパワー圧室が遮断される代わりに第二
配管系統に連通させられる。したがって、第一配管系統
の失陥時にパワー圧室が単に第一配管系統から遮断され
る場合に比較して、第二配管系統のホイールシリンダに
液圧を供給する加圧室の容積を減少させるための操作量
が不要となり、ブレーキ操作部材の操作量が少なくて済
み、操作性が向上する効果が得られる。
また、パワー圧室が失陥した第一配管系統から遮断され
るため、パワー圧室のブレーキ液が失陥した第一配管系
統から流出し続け、ブレーキ液の不足を招来することが
防止される。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
添付図において10はマスタシリンダであり、12は液
圧ブースタである。これらマスタシリンダ10と液圧ブ
ースタ12とは1個のハウジング14を共有するものと
して図示されているが、ハウジング14は実際には複数
の部材が一体的に固定されて成るものである。このハウ
ジング14に形成されたシリンダボア16には、第一加
圧ピストン18および第二加圧ピストン20が液密かつ
摺動可能に嵌合されており、各ピストン18,20の前
側にそれぞれ第一加圧室22,第二加圧室24が形成さ
れている。第一加圧室22に発生させられた液圧はポー
ト26,液通路28により左前輪30,右前輪32のブ
レーキのフロントホイールシリンダ34,36に供給さ
れ、第二加圧室24に発生させられた液圧はポート3
8,液通路40により左後輪42,右後輪44のブレー
キのリヤホイールシリンダ46,48に供給される。本
液圧ブレーキ装置は前後2系統式なのである。また、左
右前輪30,32と左右後輪42,44とはそれぞれ、
アンチスキッドアクチュエータ50,52によってアン
チスキッド制御されるようになっている。これらアクチ
ュエータ50,52は図示は省略するが、三位置に切り
換えられる電磁制御弁を備え、ホイールシリンダの液圧
が増圧,保持,減圧されることにより車輪のスリップ率
が適正範囲に保たれるようになっている。この切換えは
車輪のスリップ率を検出しつつ制御装置56により行わ
れるが、よく知られた制御であるため詳細な説明は省略
する。なお、制御装置56にはイグニッションスイッチ
58が接続され、エンジンの始動に伴って作動を開始す
るようになっている。
第一加圧ピストン18の外周面には環状溝64が形成さ
れ、この環状溝64はポート66および液通路68を経
てリザーバ70に常時連通させられている。リザーバ7
0には、その液量の減少を検出して信号を発生するレベ
ルウォーニングスイッチ71が設けられ、この検出信号
は制御装置56に供給されるようになっている。第一加
圧ピストン18にはカップシール72が取り付けられ、
環状溝64から第一加圧室22へのブレーキ液の流れは
許容するが、逆向きの流れは阻止するようになってい
る。第一加圧ピストン18には更に、環状溝64と第一
加圧室22とを連通させる連通路74が形成されてお
り、この連通路74の途中に弁子76,弁座78および
スプリング80から成る逆止弁82が設けられている。
弁子76からはロッド84が前方へ延び出させられ、有
底円筒状の開弁部材86の底部を貫通し、その底部に頭
部88において係合している。開弁部材86と第一加圧
ピストン18との間にはリターンスプリング88が設け
られ、開弁部材86をシリンダボア16の底部に押し付
けるとともに、第一加圧ピストン18を図示しないスト
ッパボルトに当接する後退端位置に保っており、この状
態では弁子76がロッド84を介して開弁部材86によ
り弁座78から僅かに引き離され、逆止弁82が強制的
に開かれるようになっている。
第二加圧ピストン20の外周面にも作用に環状溝94が
形成され、ポート96,液通路98によってリザーバ7
0に常時連通させられている。また、カップシール10
0が取り付けられるとともに、連通路102および弁子
104,弁座106,ばね108から成る逆止弁110
が設けられており、弁子104から延び出させられたロ
ッド112が第一加圧ピストン18に係合させられてい
る。第二加圧ピストン20は第一加圧ピストン18との
間に設けられたリターンスプリング114によって後退
端位置に付勢され、逆止弁110が開かれるようになっ
ている。
ハウジング14にはまた、シリンダボア16に開口する
空間が形成されるとともに、パワーピストン124が第
二加圧ピストン20と同心であって液密かつ摺動可能に
嵌合されており、それにより上記空間がパワーピストン
124の前側において前記環状溝94に連通する低圧室
126と、パワー圧室128とに区切られている。パワ
ーピストン124の後面の中央部から小径部130が延
び出させられており、ハウジング14の端壁を液密かつ
摺動可能に貫通して大気に臨まされている。この小径部
130内にはそれの後端面から有底穴132が形成され
ており、これにリアクションピストン134が液密かつ
摺動可能に嵌合されている。その結果、リアクションピ
ストン134と有底穴132の底面との間には空間が形
成されているが、この空間は連通路136によってパワ
ー圧室128に連通させられており、パワー圧室128
の液圧に比例した大きさの反力が入力ロッド138に与
えられるようになっている。
入力ロッド138は、その先端にリアクションピストン
134がかしめ付けられる一方、後端部はブレーキ操作
部材たるブレーキペダル140に連結されるとともに、
図示しないリターンスプリングによって後退方向に付勢
されている。リアクションピストン134はパワーピス
トン124に対する相対的な移動限度を規定されるよう
になっており、上記リターンスプリングはパワーピスト
ン124のリターンスプリングとしても機能する。パワ
ーピストン124の後退端位置はストッパ突起142に
よって規定され、その作動力は中継ロッド144によっ
て第二加圧ピストン20に伝達される。
液圧ブースタ12は制御弁150を備えている。この制
御弁150は、ハウジング14に液密かつ摺動可能に嵌
合されたバルブスプール154を備えている。ハウジン
グ14には低圧ポート156が形成され、液通路158
によって前記リザーバ70に接続されるとともに、低圧
ポート156より後ろ側(図において右側)に高圧ポー
ト160が形成され、液通路162によってアキュムレ
ータ164に接続されている。アキュムレータ164に
はリザーバ70のブレーキ液がポンプ165によって供
給され、アキュムレータ164の液圧は、圧力センサ1
66の出力信号に基づいてモータ168の発停が制御装
置56によって制御されることにより一定範囲に保たれ
るようになっている。
バルブスプール154はスプリング170によって後退
方向に付勢され、図示のノーマル位置にある状態では連
通孔172によって低圧ポート156をパワー圧室12
8に連通させ、高圧ポート160を遮断している。バル
ブスプール154はこの位置から一定距離前進(図にお
いて左方へ移動)することにより、低圧ポート156お
よび高圧ポート160の両方を遮断する状態となり、さ
らに前進することにより低圧ポート156を遮断すると
ともに高圧ポート160をパワー圧室128に連通させ
る。
このバルブスプール154の移動はリアクションピスト
ン134のパワーピストン124に対する相対的な前進
によって引き起こされる。リアクションピストン134
には、一端部がハウジング14に回転可能に支持された
第一リンク174の他端部が係合させられる一方、パワ
ーピストン124には第一リンク174の中間部に回動
可能に連結された第二リンク176の一端部が係合させ
られている。第二リンク176の他端部はバルブスプー
ル154の端面に係合させられており、リアクションピ
ストン134がパワーピストン124に対して対して相
対的に前進すれば、第一リンク174が図において時計
方向に回動させられるのに対し第二リンク176が反時
計方向に回動させられ、それによりバルブスプール15
4が前進させられて制御弁150が切り換えられるので
ある。
マスタシリンダ10の前記環状溝64は、液通路18
0,ポート182によってパワー圧室128に接続され
ており、液通路180,環状溝64,連通路74,第一
加圧室22,液通路28を経てパワー圧がフロントホイ
ールシリンダ34,36に供給されるようになってい
る。液通路180には電磁開閉弁184が設けられてい
る。電磁開閉弁184は、ソレノイドの消磁時には閉じ
てフロントホイールシリンダ34,36を第一加圧室2
2に連通させるが、パワー圧室128には連通させず、
励磁時に開いてフロントホイールシリンダ34,36を
第一加圧室22を経てパワー圧室128に連通させる。
電磁開閉弁184が第一切換弁を構成しているのであ
り、この開閉弁184の開閉は前記制御装置56によっ
て行われる。制御装置56が切換装置を構成しているの
である。
また、第一加圧室22,第二加圧室24と左右前輪3
0,32,左右後輪42,44とを接続する液通路2
8,40にはそれぞれ、電磁方向切換弁188,190
が設けられている。これら切換弁188,190は前記
液通路180,ポート182を経てパワー圧室128に
接続されており、ホイールシリンダ34,36,46,
48を加圧室22,24に連通させる第一状態と、パワ
ー圧室128に連通させる第二状態とに切り換えられ
る。この切換えは制御装置56によって行われ、ソレノ
イドの消磁により第一状態とされ、励磁により第二状態
とされる。これら電磁方向切換弁188,190は通常
の制動時とアンチスキッド制御時とにおいて液圧源を切
り換えるために設けられたものであるが、電磁方向切換
弁190は後述するように第二切換弁としても機能す
る。
以上のように構成された液圧ブレーキ装置においては、
エンジンの始動と共に制御装置56の主体を成すコンピ
ュータが初期化されることにより電磁開閉弁184が開
かれ、フロントホイールシリンダ34,36がパワー圧
室128に連通させられる。電磁方向切換弁188,1
90はソレノイドが消磁されたままであり、ホイールシ
リンダ34,36,46,48を加圧室22,24に連
通させる状態にある。したがって、ブレーキペダル14
0が踏み込まれれば、入力ロッド138が前進させられ
るとともにバルブスプール154が前進させられ、パワ
ー圧室128は低圧ポート156との連通を遮断される
一方、高圧ポート160に連通させられてブレーキ液が
流入するのであるが、その一部がフロントホイールシリ
ンダ34,36に供給されてフロントホイールシリンダ
34,36が作動させられるとともに、パワーピストン
124が前進して第二加圧ピストン20を前進させ、第
二加圧室24内のブレーキ液がリヤホイールシリンダ4
6,48に供給されてそれを作動させる。なお、このと
き第一加圧室22にはブレーキペダル140の踏込み力
に応じた高さの液圧が発生させられるが、フロントホイ
ールシリンダ34,36にはパワー圧が供給されるため
第一加圧ピストン18は殆ど前進せず、その分、ブレー
キペダル140のストロークが短くて済む。
車輪のスリツプ率が高くなり、アンチスキッド制御が行
われる場合には、電磁方向切換弁188,190がホイ
ールシリンダ34,36,46,48をパワー圧室12
8に連通させる状態に切り換えられる。アキュムレータ
164を液圧源としてアンチスキッド制御が行われるの
であり、ホイールシリンダ液圧が増大,減少させられて
もブレーキペダル140が反動を受けずに済む。なお、
アンチスキッド制御中にパワー圧が得られなくなった
り、フロント系統に液漏れ等の異常が生じた場合には、
電磁方向切換弁188,190はホイールシリンダ3
4,36,46,48を加圧室22,24に連通させる
状態に切り換えられる。
通常の制動時にアキュムレータ164,ポンプ165等
の故障によりパワー圧が得られなくなった場合には、圧
力センサ166の検出に基づいて制御装置56が電磁開
閉弁184を閉じ、フロントホイールシリンダ34,3
6を第一加圧室22のみに連通させ、パワー圧室128
には連通させない状態とする。それにより第一加圧室2
2に発生させられた液圧がフロントホイールシリンダ3
4,36に供給され、制動力が確保される。なお、この
とき電磁開閉弁184も故障してフロントホイールシリ
ンダ34,36とパワー圧室128との連通を遮断する
ことができなくなっても(電磁開閉弁184は常閉弁で
あるので、このような事態が生ずることは殆どないので
あるが)、パワー圧室128は第一加圧室22を介して
フロントホイールシリンダ34,36に接続されてお
り、また、第一加圧ピストン18には逆止弁として機能
するカップシール72と逆止弁82とが設けられている
ため、フロントホイールシリンダ34,36のブレーキ
液がパワー圧室128側に漏れることはなく、フロント
ホイールシリンダ34,36には第一加圧室22に発生
させられた液圧が供給されて車輪の回転が抑制される。
カップシール72または逆止弁82,電磁開閉弁18
4,液圧ブースタ12のいずれもが故障した場合にのみ
制動力が得られなくなるのであり、極めて安全性の高い
ブレーキ装置と言える。
また、フロント系統に液漏れが生じて失陥した場合に
は、リザーバ70の液量が減少し、レベルウォーニング
スイッチ71の検出信号に基づいて制御装置56が電磁
開閉弁184を閉じるとともに電磁方向切換弁190を
ホイールシリンダ46,48をパワー圧室128に連通
させる状態に切り換える。それによりパワー圧の流出が
防止され、液圧ブースタ12のマスタシリンダ助勢機能
が保全されるとともに、後輪42,44の回転がパワー
圧に基づいて抑制される状態となる。したがって、ブレ
ーキペダル140の踏込みに伴って第一加圧ピストン1
8が移動させられるが、第二加圧室24の容積を減少さ
せるためのペダルストロークが不要となり、その分、ブ
レーキペダル140の踏込み量が少なくて済む。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては第
一加圧室22とフロントホイールシリンダ34,36と
を接続する配管系統が実用新案登録請求の範囲に言う第
一配管系統を構成し、第二加圧室24とリヤホイールシ
リンダ46,48とを接続する配管系統が第二配管系統
を構成している。また、電磁開閉弁184が第一切換
弁、電磁方向切換弁190が第二切換弁をそれぞれ構成
し、制御装置56およびレベルウォーニングスイッチ7
1がそれら両切換弁の切換装置を構成している。そし
て、レベルウォーニングスイッチ71が失陥検出手段を
構成し、制御装置56の一部、すなわちレベルウォーニ
ングスイッチ71からの液量減少検出信号(これが失陥
検出信号である)に応じて電磁開閉弁184を閉状態と
してパワー圧室128をフロントホイールシリンダ3
4,36から遮断する一方、電磁方向切換弁190をリ
ヤホイールシリダ46,48とパワー圧室128とを連
通させる状態に切り換える部分が失陥時切換手段を構成
している。
このように、本液圧ブレーキ装置においては、アンチス
キッド制御を行うために設けられた電磁方向切換弁19
0が第二切換弁として機能させられており、電磁開閉弁
184の付加と制御装置56の制御の僅かな変更のみに
よりブレーキペダル140のストロークの短い液圧ブレ
ーキ装置を得ることができ、装置コストの増大を抑える
ことができる。しかし、アンチスキッド装置を備えない
液圧ブレーキ装置に本考案を適用することも可能であ
る。
さらに、上記実施例においては液漏れによってパワー圧
の供給がフロント系統からリヤ系統に切り換えられるよ
うになっていたが、フロント系統に液漏れ以外にパワー
圧の供給を断つことが必要な異常が生じた場合に、その
異常の検出に基づいて電磁開閉弁184,電磁方向切換
弁190の切換えが行われるようにしてもよい。
さらにまた、上記実施例においてフロントホイールシリ
ンダ34,36には第一加圧室24を経てパワー圧が供
給されるようになっていたが、第一加圧室24を経ない
でパワー圧が供給される液圧ブレーキ装置にも本考案を
適用することができる。
また、上記実施例においては、前後2系統式の液圧ブレ
ーキ装置において通常の制動時には、フロント系統の車
輪の回転がパワー圧に基づいて抑制され、リヤ系統の車
輪の回転はマスタシリンダ液圧に基づいて抑制されるよ
うになっていたが、逆でもよく、さらに、前後2系統式
に限らず、クロス配管式の液圧ブレーキ装置にも本考案
を適用することができる。
その他、いちいち例示することはしないが、当業者の知
識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本考案を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
添付図は本考案の一実施例である液圧ブレーキ装置の系
統図である。 10:マスタシリンダ、12:液圧ブースタ 22:第一加圧室、24:第二加圧室 28:液通路、30:左前輪 32:右前輪 34,36:フロントホイールシリンダ 42:左後輪、44:右後輪 46,48:リヤホイールシリンダ 56:制御装置、64:環状溝 74:連通路、128:パワー圧室 140:ブレーキペダル、180:液通路 184:電磁開閉弁、190:電磁方向切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 西井 理治 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−90249(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個の加圧室を有し、ブレーキ操作部材の
    操作に基づいてそれら加圧室に独立に液圧を発生させる
    マスタシリンダと、 パワー圧室とそのパワー圧室のパワー圧を前記ブレーキ
    操作部材の操作力に対応する高さに制御する制御弁とを
    有し、前記パワー圧で作動して前記マスタシリンダの加
    圧室における液圧の発生を助勢する液圧ブースタと、 前記マスタシリンダの2個の加圧室においてそれぞれ発
    生させられた液圧を複数の車輪の回転を抑制するブレー
    キのそれぞれのホイールシリンダに供給する第一配管系
    統および第二配管系統と、 第一配管系統のホイールシリンダを、その第一配管系統
    の加圧室を経てまたは経ないで前記パワー圧室に連通さ
    せるパワー圧室連通状態と、そのホイールシリンダに液
    圧を供給する加圧室に連通させ、前記パワー圧室には連
    通させないパワー圧室遮断状態とに切換可能な第一切換
    弁と、 その第一切換弁を、前記パワー圧が前記ブレーキ操作部
    材の操作力に応じて上昇する状態では前記パワー圧連通
    状態とし、操作力に応じて上昇しない状態では前記パワ
    ー圧室遮断状態に切り換える切換装置と を備えた液圧ブレーキ装置において、 前記第二配管系統のホイールシリンダと、そのホイール
    シリンダに液圧を供給する加圧室と、前記パワー圧室と
    の間に、そのホイールシリンダをその加圧室に連通させ
    る加圧室連通状態とパワー圧室に連通させるパワー圧室
    連通状態とに切換可能な第二切換弁を設けるとともに、
    前記切換装置に、前記第一配管系統が失陥したことを検
    出して失陥検出信号を発する失陥検出手段と、常には前
    記第二切換弁を前記加圧室連通状態に保ち、前記失陥検
    出信号に応じて第二切換弁を前記パワー圧室連通状態に
    切り換えるとともに前記第一切換弁を前記パワー圧室遮
    断状態に切り換える失陥時切換手段とを設けたことを特
    徴とする液圧ブレーキ装置。
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