JPH06137361A - 液体封入防振装置 - Google Patents

液体封入防振装置

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JPH06137361A
JPH06137361A JP9073992A JP9073992A JPH06137361A JP H06137361 A JPH06137361 A JP H06137361A JP 9073992 A JP9073992 A JP 9073992A JP 9073992 A JP9073992 A JP 9073992A JP H06137361 A JPH06137361 A JP H06137361A
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JP
Japan
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liquid
chamber
volume
liquid chamber
vibration
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Pending
Application number
JP9073992A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Takeuchi
啓祐 竹内
Minoru Serizawa
稔 芹沢
Atsushi Matsumura
篤 松村
Akira Ide
明良 井出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Tokai Rubber Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Tokai Rubber Industries Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は副液室内に配設された可動壁を選択的
に固定状態/非固定状態とすることにより防振特性を変
化させる構成の液体封入防振装置に関し、ドライバビィ
リティの向上を図ることを目的とする。 【構成】主液室5と、第1オリフィス6により画成され
た第1液体封入室11と減圧室12とを有する第1副液
室8と、第1オリフィス6を選択的に固定状態または非
固定状態に切り換えることにより防振特性を変化させる
制御ポート13とを備えた液体封入防振装置において、
第1オリフィス6が上記非固定状態でかつ振動非印加時
における第1副液室8内の液体容積と、第1オリフィス
6が上記固定状態における第1副液室8内の液体容積と
の差が、主液室5の容積に対して3%以下の容積を有す
るよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体封入防振装置に係
り、特に副液室内に配設された可動壁を選択的に固定状
態/非固定状態とすることにより防振特性を変化させる
構成の液体封入防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンにおいては、路面から
伝わる振動が直接エンジンに伝わらないよう、またエン
ジンで発生する振動がボディに伝達されないよう、エン
ジンとボディの間には防振装置を具備したエンジンマウ
ントが配設されている。この防振装置にも種々の構造の
ものが提供されているが、その一つとして液体封入防振
装置がある。
【0003】また、液体封入防振装置には、アイドル振
動,エンジンシェイク,ボディシェイク,加減速ショッ
ク等の様々な特性を有した振動を防止するために、液体
封入防振装置としての動バネ特性を変更できるよう構成
されたものがある。
【0004】この種の液体封入防振装置は、装置内にゴ
ム製の弾性部材と、液体が封入された主液室と、この主
液室と絞り通路(オリフィス)を介して連通された副液
室とを有した構造とされていた。また、副液室内には可
動可能な構成でダイヤフラムが配設されており、このダ
イヤフラムにより副液室は上記液体が封入された液体封
入室と液体の封入されていない空気室とに画成される構
成とされている。更に、上記空気室には負圧または大気
圧が選択的に導かれる構成とされている。上記構成の液
体封入防振装置において、副液室の空気室に大気圧が導
かれる状態ではダイヤフラムは可動可能な状態となって
おり、動バネ定数は比較的低い値に保たれる。
【0005】一方、副液室の空気室に負圧が導かれる状
態では、ダイヤフラムはこの負圧により液体封入室の容
量を最大容量とした状態で固定され可動不能の状態とな
る。従って、この固定状態では動バネ定数は弾性部材の
拡張弾性率にほぼ等しくなり比較的高い値となる。
【0006】このように従来の液体封入防振装置では、
副液室の空気室に負圧または大気圧を選択的に導くこと
により、液体封入防振装置としての動バネ特性を切り換
え、車両の様々な運転状態において変化する振動特性に
適応した動バネ特性により防振を行う構成とされていた
(例えば実開昭63−35838号公報に開示されてい
る)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにバネ定数
を変更し得る液体封入防振装置は、自動車内で発生する
異なる振動に夫々適応した防振効果が得られるため、ド
ライバビィリティの向上を図ることができる。
【0008】しかるに従来では、副液室内における空気
室の容積については特に考慮されておらず、ダイヤフラ
ムが可動するのに支障のないよう比較的大なる容積を持
つよう構成されていた。
【0009】このような構成において負圧を空気室に印
加すると、ダイヤフラムは大きく変位し、これに伴い副
液室の液体封入室の容積は大きく増加する。また、負圧
は大きな圧力であるため、上記液体封入室の容積増加は
負圧印加時に瞬間的に行われ、これにより主液室内の液
体はオリフィスを介して副液室の液体封入室に流入し、
主液室内の圧力が急激に低下する。
【0010】従って、主液室の容積が急激に減少し、こ
れに伴いマウントの高さが低下するため、液体封入防振
装置により支持されているエンジンの位置が瞬間的に下
動し大きな慣性力が発生する。この慣性力は車体に伝達
され、この慣性力は運転者にとっては大きなショック
(“ドン”と落ちるようなショック)として感じられ、
ドライバビィリティが悪化するという問題点があつた。
【0011】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、副液室の空気室容積を適正化し主液室の容積の急
増を抑制することにより、ドライバビィリティの向上を
図った液体封入防振装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、液体が封入された主液室と、変位可能
に設けられた可動壁により、その内部を、上記液体が封
入されると共に絞り通路により上記主液室に連通された
第1の部屋と、液体が封入されていない第2の部屋とに
画成してなる副液室と、この可動壁を選択的に固定状態
または非固定状態に切換えることにより防振特性を変化
させる制御装置とを備えた液体封入防振装置において、
上記可動壁が上記非固定状態でかつ振動非印加時におけ
る副液室内の液体容積と、可動壁が上記固定状態におけ
る副液室内の該液体容積との差が、上記主液室の容積に
対して3%以下の容積を有するよう構成したことを特徴
とするものである。
【0013】
【作用】液体封入防振装置を上記構成とすることによ
り、可動壁を非固定状態より固定状態に切り換えた際、
主液室から副液室に流入する液体の量は主液室容積に対
して3%以下の少ない量となる。このため、主液室の容
積変化は少なく、よってマウントの高さ低下も少ないた
めエンジンが急激に下動することはない。これにより、
エンジンの急激な下動により生ずる慣性力は小さくな
り、切り換え時に運転者が感じるショックを低減するこ
とができる。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。図1は本発明の一実施例である液体封入防振装置
1の縦断面図である。
【0015】図中、2はゴムにより形成された本体部を
示しており、その上部にはエンジンが取り付けられるエ
ンジン取付け部材3が配設されている。また、本体部2
の下部には仕切り部材4が配設されており、この仕切り
部材4の上面と本体部2の下面に形成された凹部2aと
により主液室5が形成される。
【0016】仕切り部材4は、その上部位置より第1オ
リフィス6,第2オリフィス7,第1副液室8,第2副
液室9が順次形成されている。第1オリフィス6(絞り
通路)は、前記の主液室5と第1副液室8とを連通する
通路であり、所定の断面積を有している。また、第1オ
リフィス6はその通路長を長くするため仕切り部材4内
部で螺旋状に形成されている。従って、第1オリフィス
6は、流路として所定の流路抵抗を有している。
【0017】第2オリフィス7は、第1オリフィス6を
介して主液室5と第2副液室9とを連通する通路であ
る。この、第2オリフィス7は、第1オリフィス6と同
様にその通路長を長くするため仕切り部材4内部で螺旋
状に形成されている。更に、第2オリフィス7は第1オ
リフィス6に比べてその断面積が小さく設定されてお
り、流路抵抗は第1オリフィス6よりも大となるよう構
成されている。
【0018】また、第1副液室8には第1ダイヤフラム
(可動壁)10が配設されており、この第1ダイヤフラ
ム10により第1副液室8は所定粘度を有する液体が封
入される第1液体封入室(第1の部屋)11と、液体が
封入されない減圧室(第2の部屋)12に画成される。
第1液体封入室11は第1オリフィス6より主液室5と
連通されており、内封された液体が第1オリフィス6を
通って主液室5と第1液体封入室11との間を行き来で
きる構成となっている。また、前記のように第1オリフ
ィス6は所定の流路抵抗を有するため、液体が主液室5
と第1液体封入室11との間を流れる際、粘性減衰作用
が発生する。更に、減圧室12には制御ポート13が接
続されている。
【0019】ここで、液体封入防振装置1が適用される
防振システムの構成を図2に示す。同図に示されるよう
に、制御ポート13は電磁弁18を介してバキュームタ
ンク19に接続されている。また、バキュームタンク1
9は逆止弁20,配管21を介してインテークマニホル
ドに接続されている。従って、インテークマニホルドの
負圧がバキュームタンク19に印加されることによりバ
キュームタンク19も負圧となり、また逆止弁20を設
けることによりバキュームタンク19はその負圧を維持
しうる構成となっている。
【0020】電磁弁18は制御ユニット22に接続され
ており、この制御ユニット22によりその駆動制御が行
われる。この電磁弁18は、制御ポート13をバキュー
ムタンク19または大気開放配管23に選択的に接続さ
せるものである。従って、電磁弁18の作動により、制
御ポート13とバキュームタンク19が接続されると減
圧室12には負圧源として機能するバキュームタンク1
9の負圧が印加され、一方、電磁弁18の作動により、
制御ポート13と大気開放配管23が接続されると減圧
室12は大気圧となる。
【0021】制御ユニット22は、マイクロコンピュー
タにより構成されており、前記の電磁弁18の他に、例
えばスロットルバルブがアイドル位置にあることを検出
するアイドルスイッチ,エンジン回転数を検出する回転
数センサ,車速を検出する車速センセ,車両の操舵角
(旋回角)を検出する操舵角センサ等が接続されてい
る。これら各センサから供給されるデータに基づき制御
ユニット22は電磁弁18を作動させ、後述する液体封
入防振装置1の特性切り換え制御を行う構成とされてい
る。
【0022】再び図1に戻り、液体封入防振装置1の構
成についての説明を続ける。
【0023】第2副液室9には第2ダイヤフラム(可動
壁)14が配設されており、この第2ダイヤフラム14
により第2副液室9は液体が封入される第2液体封入室
15と、液体が封入されない空気室16に画成される。
第2液体封入室15は第1及び第2オリフィス6,7に
より主液室5と連通されており、内封された液体が第1
及び第2オリフィス6,7を通って主液室5と第2液体
封入室15との間を行き来できる構成となっている。ま
た、前記のように第2オリフィス7はその流路抵抗が非
常に大であるため、液体が主液室5と第2液体封入室1
5との間を流れる際、第1オリフィス6よりも更に大な
る粘性減衰作用が発生する。一方、空気室16には大気
開放孔17が形成されており、空気室16内は常に大気
圧とされているため、第2ダイヤフラム14は常時可動
しうる構成とされている。
【0024】続いて、上記構成とされた液体封入防振装
置1の動作について説明する。
【0025】車両がアイドル状態においては、制御ユニ
ット22はアイドルスイッチからの信号により車両がア
イドル状態であることを検知し、制御ポート13と大気
開放配管23とが接続されるよう電磁弁18を作動制御
する。これにより、減圧室12は制御ポート13,電磁
弁18,大気開放配管23を介して大気中に連通され
る。この状態(図1に示す状態)において、第1ダイヤ
フム10は第1副液室8内で自由に可動できる状態(非
固定状態)となっており、主液室5及び第1液体封入室
11内の液体は第1オリフィス6を介して各室5,11
間を行き来できる構成となっている。
【0026】上記非固定状態時には、ゴム製の本体部2
には液体封入防振装置1の担持加重による圧縮力のみが
作用し、また主液室5内の液体が粘性減衰作用を奏する
第1オリフィス6を介して第1液体封入室11内に流入
可能な状態となっているため、本体部2自身は比較的低
い動バネ定数状態となっている。従って、液体封入防振
装置1全体としては低い動バネ特性を示すようになり、
アイドル振動の低減が効果的に行われる。
【0027】一方、アイドル以外の状態(例えば走行状
態)においては、制御ユニット22は制御ポート13と
バキュームタンク19とが接続されるよう電磁弁18を
作動制御する。これにより、減圧室12は制御ポート1
3,電磁弁18を介してバキュームタンク19と連通さ
れ、バキュームタンク19内の負圧が減圧室12に印加
される。この状態下では、第1ダイヤフム10は上記負
圧により吸引されて第1副液室8の底壁8aに張り付い
た状態(固定状態)となる。この固定状態は、第1副液
室8の略全体が第1液体封入室11となっており液体で
満たされた構成となっているため、主液室5と第1液体
封入室11との間で液体の行き来ができなくなる。従っ
て、液体は第1及び第2オリフィス6,7を介して主液
室5と第2液体封入室との間で行き来を行う構成とな
る。また、前記したように、第2オリフィス7はその断
面積が小さく流路抵抗は非常に大きく設定されている。
【0028】従って、ゴム性の本体部2が弾性変形して
も主液室5と第2液体封入室15間の液体の流れは少な
いため本体部2の動バネ定数は非常に高いものとなり、
これにより液体封入防振装置1全体としての動バネ特性
も高い値となる。更に、第2オリフィス7内の液体のマ
ス効果(液柱共振)により液体封入防振装置1全体とし
ての減衰力が高くなる。上記した液体封入防振装置1の
高バネ化,高減衰化により、加速ショックを有効に抑制
できると共に、エンジンシェイクも有効に抑制すること
ができる。
【0029】続いて、本発明の特徴となる減圧室12に
負圧を印加した直後(特性切り換えを行った直後)にお
ける液体封入防振装置1の動作について説明する。
【0030】上記特性切り換え時には、減圧室12に負
圧が印加され、第1ダイヤフラム10はこの負圧により
吸引されて図1に示す状態より変位し、第1副液室8の
底壁8aに張り付いた固定状態となる。
【0031】ここで説明の便宜上、前記した従来装置の
問題点を図1を利用して簡単に説明しておく。従来の液
体封入防振装置では、減圧室(12)の容積が大きくそ
の容積の適正化がされていなかったため、特性切り換え
時における第1ダイヤフラム(10)の変位量が大き
く、これにより主液室(2)内の液体が第1オリフィス
(6)を介して第1液体封入室(11)に多量に流入し
て主液室(2)の容積が急激に減少し、これによりエン
ジンのマウント位置が瞬間的に下動して大きな慣性力が
発生し、大きなショックが発生していた。
【0032】上記特性切り換え時に発生するショック
は、エンジンのマウント高さ減少に伴うエンジン移動時
の加速度による慣性力が主原因である。従って、このシ
ョックを低減するためには、このエンジン移動時の加速
度を低減させることが重要となる。
【0033】図3(A)は、減圧室12の容積を変化さ
せた場合におけるエンジンのマウント高さ位置の低下量
(以下、単に低下量xという)を示しており、また同図
(B)は同じく減圧室12の容積を変化させた場合にお
ける慣性力(F)の変化を夫々示している。また同図で
は、各特性を示す曲線に減圧室12の容積が小さい順に
夫々A1〜A5の矢印を付して区別を行っている。よっ
て、矢印A1で示すのは減圧室12の容積が最も小さい
場合における特性曲線であり、また矢印A5で示すのは
減圧室12の容積が最も大きい場合における特性曲線で
ある。尚、同図において横軸は時間を示してる。
【0034】同図を検討すると、同図(A)より、減圧
室12の容積が大きくなるにつれて低下量xも大きくな
ることが判る。また、その変化は時間の経過と共に先ず
漸次増大し、やがて最大低下量となった後、漸次減少す
る山型の変化特性となっており、また減圧室12の容積
に拘わらず増大時における特性は略同一の増加特性を示
している。ここで、同図(A)中、矢印A1’〜A5’
で示す点が最大低下量となった点である。
【0035】上記のように低下量xの特性が山型の変化
特性となるのは、第1ダイヤフラム10の変位により最
大低下量となった後は第2液体封入室15から主液室5
に第1及び第2オリフィス6,7を介して液体が流入す
るからであり、また増大時において略同一の増加特性を
示すのは減圧室12に印加される負圧は減圧室12の容
積に拘わらず一定であるからである。
【0036】ここで、車両に発生するショックの大きさ
について図4及び図5を用いて説明する。
【0037】ショックの大きさは最大低下量となる点A
1’〜A5’近傍におけるエンジンマウントの高さ位置
の低下速度x′(x′は低下量xの1回微分値)の変化
率、即ち低下加速度x″(x″は低下量xの2回微分
値)に大きく影響され、この変化率が大きいほど大きな
荷重(慣性力)が発生して大きなショックが生じる。即
ち、低下量xの山型の変化特性曲線において、その先端
部(最大低下部)が尖っているほど大きなショックが発
生する。これは、エンジンの質量をa(一定値)とした
場合、上記荷重(慣性力)Fは、F=a・x″で求めら
れ、荷重(慣性力)Fの大きさは低下加速度x″に比例
するからである。
【0038】上記の事項を図4を用いて更に詳述する。
図4はある容積を有した減圧室12に負圧が印加された
場合の低下量x,低下速度x′,及び低下加速度x″を
夫々時系列的に対応させて描いた図である。
【0039】そこで、同図(A)に示される低下量xの
変化を見ると、時刻t0 〜t2 までの間は、減圧室12
に負圧が印加されマウントの低下量xが増大を開始する
スタート領域である。また、時刻t2 〜t4 はマウント
の低下量xが一定の割合で増加する一定増加領域であ
る。また、時刻t4 〜t6 の間はマウントの低下量xが
最大値を取る最大領域(以下、マウントの最大低下量を
xmax という)である。また、時刻t6 〜t8 の間はマ
ウントの低下量xが一定の割合で減少する一定減少領域
である。一方、同図(B)に示されるように、低下速度
x′の最大値は時刻t3 と時刻t7 にあり、また同図
(C)に示されるように低下加速度x″の最大値は時刻
t1 (この時刻t1 における低下加速度x″の最大値を
x″max1とする)と時刻t2 (この時刻t2 における低
下加速度x″の最大値をx″max2とする。尚、時刻t1
の時と加速度の方向は反対となる)にある。
【0040】ここで、低下加速度x″が最大値をx″
max1とるスタート領域における低下量xの特性を図5
(A)に、また低下加速度x″が最大値をx″max2をと
る最大領域における特性を図5(B)に示す。各図にお
いて、低下加速度x″は低下量xを示す曲線(以下、低
下量曲線という)の傾きの変化率(即ち、微分値)とし
て定義される。よって、低下加速度の最大値x″max1は
図5(A)に示すように時刻t1 における低下量曲線の
傾きの変化率(同図中矢印で示す)であり、また低下加
速度の最大値x″max2は図5(B)に示すように時刻t
2 における低下量曲線の傾きの変化率である(この傾き
を同図中矢印で示す)。
【0041】また前記したように、ショックの発生の原
因となる慣性力Fの大きさは低下加速度x″に比例す
る。よって、ショックの発生を抑制するには最大値を
x″max1及び最大値をx″max2の値を低く抑える構成と
すればよい。これは、第5図(A),(B)に夫々矢印
で示す角度を小さくなるよう構成すれば、慣性力Fの大
きさを低減できることを意味する。
【0042】一方、一定領増加領域における低下量曲線
の傾き(低下速度x′)は減圧室12の容積に依存しな
いため(図(A)参照)、一定増加領域に入った後に最
大低下量xmax をとる構成とすると、低下加速度の最大
値x″max1,x″max2は減圧室12の容積に関係なく大
なる一定値をとる。従って、一定領増加領域に到る前
に、即ちスタート領域において低下加速度が最大値をと
るよう構成することにより、慣性力Fを低減することが
できる。
【0043】ここで、図3(A)に円で囲む部分を図5
(C),(D)に拡大して示す。また、図5(C)はマ
ウントの低下スタート時における低下加速度の最大値
x″ma x1を説明するための図であり、図5(D)はマウ
ントの最大低下量となった時における低下加速度の最大
値をx″max2を説明するための図である。
【0044】図5(C)に示すように、マウントの低下
スタート時における低下加速度の最大値x″max1は、減
圧室の容積が大きい場合(矢印A2で示す)には大きく
なり、また減圧室の容積が小さい場合(矢印A1で示
す)には小さくなることが判る。同様に図5(D)よ
り、マウントの最大低下量となった時における低下加速
度の最大値をx″max2も、減圧室の容積が大きい場合に
は大きくなり、また減圧室の容積が小さい場合には小さ
くなることが判る。従って、上記事項より、ショックの
低減を図るには、減圧室12の容積を小さくすればよい
ことが判る。
【0045】一方、減圧室12の容積をV1 とすると、
減圧室12の容積V1 と最大低下量xmax との関係は下
式で示される。
【0046】 xmax ={KL ・KC /(KL +KC ) ・KS }×V1 但し上式において、KL :拡張バネ定数 KC :封入液圧縮性 KS :静バネ定数 上式において、拡張バネ定数KL ,封入液圧縮性KC ,
静バネ定数KS は共に液体封入防振装置固有の一定の値
であるため、最大低下量xmax は減圧室12の容積V1
に比例する。従って、特性切り換え時に発生するショッ
クを低減すべく最大低下量xmax を低減するためには、
減圧室12の容積V1 を非常に小さくすることが有効で
あることが判る。
【0047】しかるに、単に減圧室12の容積V1 を小
さくするとしても、どの程度容積を小さくすれば良いか
は、液体封入防振装置1の適用される車種により異な
る。即ち、エンジン重量の大なる多気筒エンジンをマウ
ントする液体封入防振装置1はその形状も大であり、ま
た軽自動車用エンジンをマウントする液体封入防振装置
1は小型形状であり、これらを一律に考えることはでき
ない。そこで、主液室5の容積Vと減圧室容積V1 との
比(V1 /V:以下、容積比という)を求め、これに基
づきショックが発生しないための減圧室12の容積減少
量を定量化した。また、前記のように減圧室容積V1 は
液体封入防振装置1に印加される担持加重等により変化
する値なので、この担持加重等が印加されていない状態
の減圧室容積V1 を基準とした。尚、この減圧室容積V
1 は、第1ダイヤフラム10が非固定状態でかつ振動非
印加時における第1副液室8内の液体容積と、第1ダイ
ヤフラム10が固定状態における第1副液室8内の液体
容積との差と等価である。
【0048】図3には、容積比(V1 /V)と、発生す
る慣性力(F)との関係が示されている。同図より、容
積比(V1 /V)が所定値以上となると慣性力(F)は
大きな値F1(この値は大きなショックが発生する慣性力
値である)となり、また容積比(V1 /V)が所定値以
下になると発生する慣性力(F)は小さな値となる。い
ま、ショックの発生を感じることのない慣性力の閾値を
F0 とすると、慣性力がこのF0 以下となるのは、容積
比(V1 /V)が3%以下の場合である。よって、容積
比(V1 /V)を3%以下となるよう第1副液室8を構
成することにより、ショックの発生を抑制できドライバ
ビィリティを向上させることができる。
【0049】また、容積比(V1 /V)を3%以下とし
減圧室12の容積を小さくすることにより、特性切り換
え時において第1ダイヤフラム10に対し負圧吸引を開
始してから第1ダイヤフラム10が完全に固定されるま
での時間を短縮することができ、特性切り換えの応答性
を向上させることができる。これにより、応答遅れ時間
に発生する不整な振動がなくなり、これによってもドラ
イバビィリティを向上させることができる。
【0050】更に、減圧室12の容積を小さくすること
により、第1ダイヤフラム10を変位させるために要す
る制御装置の構成を簡単化することができ、コスト低減
及び計量化を図ることができる。
【0051】尚、上記した実施例では特性切り換え時に
第1ダイヤフラム10を変位させる手段としてバキュー
ムタンク19を用いた構成を示したが、他の構成により
第1ダイヤフラム10を変位する構成としてもよい。
【0052】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、可動壁を非
固定状態より固定状態に切り換えた際に主液室から副液
室に流入する液体の量を主液室容積に対して3%以下の
少ない量としたことにより、主液室の容積変化は少な
く、よってマウントの高さ低下も少ないためエンジンが
急激に下動することはなくなり、エンジンの急激な下動
により生ずる慣性力は小さくなり特性切り換え時に運転
者が感じるショックを低減することができる等の特長を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である液体封入防振装置の断
面図である。
【図2】本発明の一実施例である液体封入防振装置を適
用した防振システムを示す構成図である。
【図3】(A)は減圧室の容積を変化させた場合におけ
る低下量xの変化の様子を示しており、(B)は減圧室
の容積を変化させた場合における慣性力Fの変化を示し
ており、(C)は容積比(V1 /V)と、発生する慣性
力Fとの関係を示す図である。
【図4】低下量,低下速度,及び低下加速度を関係付け
て示す図である。
【図5】(A)は低下加速度x″が最大値をx″max1と
るスタート領域における低下量xの特性を示しており、
(B)は低下加速度x″が最大値をx″max2をとる最大
領域における特性を示しており、(C)はマウントの低
下スタート時における低下加速度の最大値x″max1を説
明するための図であり、(D)はマウントの最大低下量
となった時における低下加速度の最大値をx″max2を説
明するための図である。
【符号の説明】
1 液体封入防振装置 2 本体部 4 仕切り部材 5 主液室 6 第1オリフィス 7 第2オリフィス 8 第1副液室 8a 底壁 9 第2副液室 10 第1ダイヤフラム 11 第1液体封入室 12 減圧室 13 制御ポート 14 第2ダイヤフラム 15 第2液体封入室 16 空気室 18 電磁弁 19 バキュームメータ 22 制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 篤 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 井出 明良 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が封入された主液室と、 変位可能に設けられた可動壁により、その内部を、該液
    体が封入されると共に絞り通路により該主液室と連通さ
    れた第1の部屋と、該液体が封入されていない第2の部
    屋とに画成してなる副液室と、 該可動壁を選択的に固定状態または非固定状態に切り換
    えることにより防振特性を変化させる制御装置とを備え
    た液体封入防振装置において、 該可動壁が上記非固定状態でかつ振動非印加時における
    該副液室内の液体容積と、該可動壁が上記固定状態にお
    ける該副液室内の液体容積との差が、該主液室の容積に
    対して3%以下の容積を有するよう構成したことを特徴
    とする液体封入防振装置。
JP9073992A 1992-04-10 1992-04-10 液体封入防振装置 Pending JPH06137361A (ja)

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