JPH0616080B2 - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JPH0616080B2
JPH0616080B2 JP63026582A JP2658288A JPH0616080B2 JP H0616080 B2 JPH0616080 B2 JP H0616080B2 JP 63026582 A JP63026582 A JP 63026582A JP 2658288 A JP2658288 A JP 2658288A JP H0616080 B2 JPH0616080 B2 JP H0616080B2
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章生 長棟
義行 金尾
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は地中、水中、積雪中、及びコンクリート内部
等の検知対象物までの距離を測定する距離測定装置、特
に2つの近接した周波数の擬似ランダム信号による電磁
波を用いて、実時間よりも拡大された時間計測により距
離を測定する距離測定装置に関するものである。
[従来の技術] 従来この種の電磁波を用いて地中又は水中の検知対象物
までの距離を測定する方法としては、例えば特公昭55-4
4916に示されるように数ns(10-9秒)程度のモノパルス
を用いる方法や、パルス信号の代りに、例えば文献「符
号化地中探査レーダ」(鈴木他、電子情報通信学会、技
術研究報告、SANE 87-1、1987年)の如く、擬似ランダ
ム信号を用いる方法が考えられている。
第2図は従来の擬似ランダム信号による地中又は水中探
査用レーダ装置のブロック図である。図において7は電
力増巾器、8は受信増巾器、9は送信用アンテナ、10は
受信用アンテナ、16は地中又は水中の対象物、17はM系
列信号発生器、18はサンプリング装置、19は相関器、20
-1,20-2,20-3は減衰器である。
第3図は相関器のブロック図であり、図において21はタ
ップ付遅延線、22は符号変換器、23は加算器である。
第2図及び第3図の動作について説明する。先ず一定の
繰り返し周波数でトリガ信号がM系列信号発生器17に入
力される。M系列信号発生器17は擬似ランダム信号発生
手段の1つとして用いられ、その符号は一定の周期性を
有する。M系列信号発生器17はトリガ信号が入力される
度に1周期分のM系列信号を出力する。このM系列信号
発生器17からの出力信号が、減衰器20-1、電力増巾器
7、減衰器20-2、を介して送信用アンテナ9から電磁波
として地中又は水中に放射される。この放射された電磁
波は地中又は水中の検知対象物16より反射され受信用ア
ンテナ10に検出される。受信用アンテナ10からの出力信
号は受信増巾器8、減衰器20-3を介してサンプリング装
置18に入力される。サンプリング装置18は高速信号を低
速信号に変換する機能を有する。いまN回のトリガ信号
によりN個の同一波形の受信信号が得られたとすると、
この受信信号を時間的にN分割しx,x,…x
信号とする。そして1回目の受信信号からはxの信号
のみをサンプリングし、2回目の受信信号からはx
信号のみをサンプリングする。このようなサンプリング
動作を繰り返しN回の受信信号によって1つの受信信号
,x,…xを再生する。このようにしてサンプ
リング装置18は高速受信信号を低速受信信号に変換し、
その出力を相関器19に供給する。相関器19はあらかじめ
記憶しているM系列信号との相関をとる機能を有し、第
3図に詳細なブロック図が示されている。入力信号はタ
ップ付遅延線21に導入され、それぞれのタップより遅延
時間に対応した信号を出力する。タップ付遅延線21のそ
れぞれのタップからの出力信号は符号変換器22に入力さ
れる。符号変換器22内部の“+”は符号変換は行わな
い、“−”は符号変換を行うことを示している。符号変
換器22の出力信号はそれぞれ並列に加算器23に入力さ
れ、並列入力信号の加算が行われる。その結果受信信号
は時間的に圧縮され、振幅は増大され、相関器19から出
力される。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような従来の距離測定装置では、装置内にサンプ
リング装置を必要とするため、構成素子が増大し装置が
大規模となり、コストの増大を招く問題が有る。さらに
構成要素としてタップ付遅延線を要するため、受信信号
を遅延線に通過させるときに生ずる波形歪により計測誤
差を生ずる問題が有る。
また受信信号をA−D変換してデジタル信号処理により
相関器を構成する方法は、回路素子の応答速度の限界の
ため、実時間処理が困難であるので、装置としては未だ
実用化されていない。
この発明はかかる問題を解決するためになされたもの
で、装置内に前記サンプリング装置やタップ付遅延線を
必要とせず、簡易な装置により地中又は水中の検知対象
物までの距離を測定できる距離測定装置を得ることを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の請求項1に係る距離測定装置は、クロック周波
数をfとする第1の擬似ランダム信号を発生する手段
と、前記発生した第1の擬似ランダム信号を電磁波とし
て対象物に向けて送信する手段と、前記対象物から反射
された電磁波を受信して受信信号を取得する手段と、前
記第1の擬似ランダム信号と同一パターンで、前記クロ
ック周波数fより、該fの1/10000 以下のわずかな
周波数だけ低いfをクロック周波数とする第2の擬似
ランダム信号を発生する手段と、前記第1の擬似ランダ
ム信号と前記第2の擬似ランダム信号とを乗算する第1
の乗算器と、前記取得した受信信号と前記第2の擬似ラ
ンダム信号とを乗算する第2の乗算器と、前記第1の乗
算器の出力信号を低域濾波処理する第1のローパスフィ
ルタと、前記第2の乗算器の出力信号を低域濾波処理す
る第2のローパスフィルタと、前記第1のローパスフィ
ルタの出力信号の最大振幅値を検出した時に第1のパル
スを発生する手段と、前記第2のローパスフィルタの出
力信号の最大振幅値を検出した時に第2のパルスを発生
する手段と、前記第1のパルスの発生時刻から前記第2
のパルスの発生時刻までの時間を測定する手段と、前記
測定した時間の1/2 と、前記電磁波の伝播速度とを乗算
してその積を第1の演算値とし、前記クロック周波数f
からクロック周波数fを減算した差の周波数を、前
記クロック周波数fで除算してその商を第2の演算値
とし、前記第1の演算値と前記第2の演算値とを乗算し
てその積である第3の演算値を、前記対象物までの距離
として得る手段とを備えたものである。
本発明の請求項2に係る距離測定装置は、前記請求項1
に係る距離測定装置において、前記クロック周波数f
を100MHz以上とする第1の擬似ランダム信号を発生する
手段を備えたものである。
本発明の請求項3に係る距離測定装置は、前記請求項1
又は請求項2に係る距離測定装置を用いて、地中、水
中、積雪中又はコンクリート中のいずれかの検知対象物
までの距離を測定する装置としたものである。
[作 用] 本発明の請求項1に係る距離測定装置においては、第1
の擬似ランダム信号発生手段はクロック周波数をf
する第1の擬似ランダム信号を発生し、送信手段は前記
発生した第1の擬似ランダム信号を電磁波として対象物
に向けて送信する。受信信号は前記対象物から反射され
た電磁波を受信して受信信号を取得し、第2の擬似ラン
ダム信号発生手段は、前記第1の擬似ランダム信号と同
一パターンで、前記クロック周波数fより、該f
1/10000 以下のわずかな周波数だけ低いfをクロック
周波数とする第2の擬似ランダム信号を発生する。第1
の乗算器は前記第1の擬似ランダム信号と前記第2の擬
似ランダム信号とを乗算し、第2の乗算器は前記取得し
た受信信号と前記第2の擬似ランダム信号とを乗算す
る。第1のローパスフィルタは前記第1の乗算器の出力
信号を低域濾波処理し、第2のローパスフィルタは前記
第2の乗算器の出力信号を低域濾波処理する。第1の最
大値検出手段は前記第1のローパスフィルタの出力信号
の最大振幅値を検出した時に第1のパルスを発生し、第
2の最大値検出手段は前記第2のローパスフィルタの出
力信号の最大振幅値を検出した時に第2のパルスを発生
し、時間測定手段は前記第1のパルスの発生時刻から前
記第2のパルスの発生時刻までの時間を測定する。距離
演算手段は、前記測定した時間の1/2 と、前記電磁波の
伝播速度とを乗算してその積を第1の演算値とし、前記
クロック周波数fからクロック周波数fを減算した
差の周波数を、前記クロック周波数fで除算してその
商を第2の演算値とし、前記第1の演算値と前記第2の
演算値とを乗算してその積である第3の演算値を、前記
対象物までの距離として得る。
また本発明の請求項2に係る距離測定装置においては、
前記請求項1に係る距離測定装置における第1の擬似ラ
ンダム信号発生手段はクロック周波数をfを100MHz以
上とする第1の擬似ランダム信号を発生する。
また本発明の請求項3に係る距離測定装置は、前記請求
項1又は請求項2に係る距離測定装置を用いて地中、水
中、積雪中又はコンクリート中のいずれかの検知対象物
までの距離を測定することができる。
本発明の作用は次の様に定式化される。
第1の擬似ランダム信号の繰り返し周波数をf、第2
の擬似ランダム信号の繰り返し周波数をfとし、各々
の擬似ランダム信号のパターンは同一とする。ここでf
>fとする。
送信される第1の擬似ランダム信号と第2の擬似ランダ
ム信号との相関をとって得られる基準信号が最大値とな
る周期をTとすると、このT間に含まれる第1の擬
似ランダム信号と第2の擬似ランダム信号の波数の差が
ちょうど1周期の波数Nになる。
即ち T・f=T・f+N 上記を整理するとTは次の(1)式で与えられる。
=N/(f−f) …(1) 即ち2つのクロック周波数の差が小さいほど、基準信号
が最大値となる周期Tは大きくなる。
次に、第1の擬似ランダム信号が受信され対象物で反射
されて、伝播時間τ経過後に再び受信された信号と第2
の擬似ランダム信号との相関をとって得られる検出信号
が最大値となる時刻と上記基準信号が最大値となる時刻
との時間差をTとすると、T間に発生する第2の擬
似ランダム信号の波数は、T間に発生する第1の擬似
ランダム信号の波数より、τ時間に発生する第1の擬似
ランダム信号の波数だけ少ないので、次式が成立する。
・f=T・f−τ・f 上式を整理するとTは次の(2)式で与えられる。
=τ・f/(f−f)…(2)ここで伝播時間
τは、伝播速度をv、対象物までの距離をxとすると τ=2x/v であるから、(2)式により次の(3)式を得る。
(3)式により時間差Tを計測することにより、距離x
を計測することができる。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図であり、
1,2はクロック発生器、3,4はM系列信号発生器、
5,6は乗算器、7は電力増巾器、8は受信増巾器、9
は送信用アンテナ、10は受信用アンテナ、11,12はロー
パスフィルタ、13,14は最大値検出器、15は時間計測
器、16は対象物、33は距離演算手段であり、例えばマイ
クロプロセッサ等により構成される。
また第1の擬似ランダム発生手段は、クロック発生器1
及びM系列信号発生器3により構成される。
第2の擬似ランダム発生手段は、クロック発生器2及び
M系列信号発生器4により構成される。
第1の擬似ランダム信号発生手段の出力を対象物に送信
する手段は、電力増巾器7及び送信用アンテナ9により
構成される。
対象物からの反射信号を受信し、受信信号を得る受信手
段は、受信用アンテナ10及び受信増巾器8により構成さ
れる。
第1の相関演算手段は乗算器5及びローパス・フィルタ
11により構成され、第2の相関演算手段は乗算器6及び
ローパス・フィルタ12により構成される。
第4図は7ビットのM系列信号発生器の構成図であり、
24は7段構成のシフトレジスタ、25は排他的論理和回路
である。
第5図はM系列信号発生器の出力波形図である。
第6図は第1図の動作を説明するための波形図である。
第4図〜第6図の図面を参照しながら第1図の動作につ
いて説明する。クロック発生器1は周波数fのクロッ
ク信号を、またクロック発生器2は周波数fのクロッ
ク信号を発生する。この発生の特徴の1つは、この第1
のクロック信号の周波数fに対して第2のクロック信
号の周波数fは、前記クロック周波数fより、該f
の1/10000 以下のわずかな周波数だけ低いことであ
る。いまf=100.004MHz、f=99.996MHz として、
その差f−f=8kHz がfの約1/12500である場
合につき説明をする。クロック発生器1から出力される
周波数fのクロック信号はM系列信号発生器3に、ク
ロック発生器2から出力される周波数fのクロック信
号はM系列信号発生器4にそれぞれM系列信号発生用の
同期信号として供給される。M系列信号発生器3,4は
擬次ランダム信号発生手段の1つと採用されたものであ
り、M系列信号の代りに例えばバーカ符号(Baker Code)
発生器を用いてもよい。本例の場合7ビットのM系列符
号を使用し、第4図にその構成図を示した。即ちクロッ
ク信号に同期したフリップフロップ7段構成によるシフ
トレジスタ24を設け、その6段目と7段目のフリップフ
ロップの出力信号を排他的論理和回路25を介して1段目
のフリップフロップに入力し、図示されていないクロッ
ク信号をフリップフロップの各段に供給し、7段目のフ
リップフロップから出力信号を得るようにして、クロッ
ク信号に同期したM系列符号を発生させることができ
る。このようにして発生されたM系列符号は符号“1”
と“0”又は“+”と“−”の組み合せによる周期性循
環符号であり、本例においては第5図に示すように符号
“1”は正電圧(+E),“0”は負電圧(−E)の信
号を発生している。このM系列信号を循環して発生させ
た場合の周期は、本例の場合7ビットなので2−1=
127 個の信号を発生すると1周期が完了する。そして次
の128 番目の信号から前の周期と同一信号を発生し、こ
の周期を繰り返し循環することになる。一般にこのM系
列信号は部分的にみるとランダムな信号であるが、自己
相関関数を利用する信号として用いられ、従来装置の説
明ではパルス圧縮レーダに応用されている。
M系列信号発生器3及び4は、入力されるクロック信号
の周波数fとfがわずかに異っているのみで、7ビ
ットの同一M系列信号を発生する全く同一の回路により
構成される。またクロック周波数が100MHz程度のシフト
レジスタは、例えばECL(エミッタ・カップル・ロジ
ック)素子により容易に実現が可能である。M系列信号
発生器3,4はそれぞれ1周期127 個の電圧+E及び−
EよりなるM系列信号M及びMを循環して出力す
る。しかし入力されるクロック信号の周波数がわずかに
異っているため、2つのM系列信号M及びMの1周
期はわずかに異っている。いま2つのM系列信号M
びMの周期を求ると、Mの周期=127 ×1/100.004M
Hz≒1269.9492ns Mの周期=127 ×1/99.996MHz ≒12
70.0508ns となる。即ち2つのM系列信号M及びM
は約1270ns(10-9秒)の周期を有すが、両者の周期には
約0.1ns の時間差がある。それ故この2つのM系列信号
及びMを循環して発生させ、ある時刻tで2つ
のM系列信号のパターンが一致したとすると、1周期の
時間経過毎に0.1ns のずれが両信号間に生じ、100 周期
後には10nsのずれが両信号間に生ずる。ここでM系列信
号は1周期1270nsに127 個の信号を発生するので、1信
号の発生時間は10nsである。従って2つのM系列信号M
及びM間に10nsのずれが生ずるということは、M系
列信号が1個分ずれたことに相当する。これらのタイミ
ング関係を第6図に示している。即ち第6図において
(a)は基準となるM系列信号発生器4の1周期分の出力
が127 個の信号を含み、その周期が1270nsであることを
示し、(b)はM系列信号発生器4からの出力Mが−100
番から300 番の周期まで循環して発生されている状態を
示し、(c)はM系列信号発生器3からの出力MがM
と比較して1周期に0.1ns 、100 周期で10ns短時間であ
ること、及び時刻tにおいて2つのM系列信号M
が同期して、両方の信号のパターンが一致したこと
を示している。またこの2つのM系列信号MとM
ある時刻において両信号のパターンが一致すると、以後
ずれが次第に増大し一定時間経過すると再び両信号のパ
ターンが一致する。本例の場合M系列信号M及びM
は共に7ビットの信号としたので、1周期の波数Nは2
−1=127 であり、M及びMの周波数はそれぞれ
=100.004MHZ、f=99.996MHZであるので、これ
らの数値を前記(1)式に代入すると、T=15.875msと
なる。即ち15.875ms毎にこの2つのM系列信号M及び
のパターン一致が繰り返して発生することになる。
M系列信号発生器3及び4からそれぞれ出力されるM系
列信号M及びMは2つに分岐され、その一方の信号
はそれぞれ乗算器5に入力される。
乗算器5及び6は、相関演算手段の前半の処理器であ
り、例えば広帯域のダブル・バランスド・ミキサ(DB
M)が使用され、2つのM系列信号の乗算が行われる。
M系列信号としては前述の如く正又は負の電圧信号であ
るので、同符号の乗算結果は正電圧、異符号の乗算結果
は負電圧となり、乗算器5及び6の出力には正又は負の
電圧信号が得られる。従っていま2つのM系列信号M
及びMのパターンが一致した時刻tの近傍では、第
1の相関演算手段の前半の処理器である乗算器5の出力
信号は直流正電圧又は正電圧のパルス列となる。しかし
この2つのM系列信号M及びMの周期がわずかに異
なり、1周期の時間経過毎に0.1ns のずれが両信号間に
生ずる。そして時刻tより100 周期後には2つのM系
列信号M及びMの間には10nsのずれ即ち信号1個分
のずれを生じる。この状態においては両信号間の相関は
無くなり乗算器5の出力には正及び負のパルス列信号が
ランダムに発生する。この乗算器5の出力波形が第6図
(e)に示されている。乗算器5の出力信号はローパス・
フィルタ11に供給され直流電圧に変換される。ローパス
・フィルタ11及び12は相関演算手段の後半の処理器であ
り、それぞれカットオフ周波数fを有し、カットオフ
周波数fよりも高周波の入力成分を減衰させ、入力信
号の積分処理を行なう機能を有する。第1の相関演算手
段の後半の処理器であるローパス・フィルタ11の出力信
号は、2つのM系列信号M及びMのパターンが一致
した時刻tにおいて最大値となり、時刻tよりM系
列信号Mが100 周期前後にずれた時刻、即ちt±12
7 μsの時刻に最小値となる。そしてこの最大値を頂点
として前後の最小値に直線的に減少する三角波の電圧信
号となる。第6図(f)にこのローパス・フィルタ11の出
力波形が示されている。またこの三角波の電圧信号は、
前述の如く2つのM系列の同期状態が発生する15.875ms
毎にローパス・フィルタ11から出力される。ローパス・
フィルタ11からの出力信号は最大値検出器13に入力され
る。最大値検出器13及び14はローパス・フィルタ11及び
12から入力される三角波の電圧信号の最大値、即ち三角
波の頂点の電圧を検出し、その最大電圧値を検出した時
刻にパルス信号を1個出力する機能を有するものであ
る。最大電圧の発生時刻を検出する方法としては例え
ば、A・D変換器とデジタル・データ比較器とを設け、
高速のサンプリング信号により入力される三角波のアナ
ログ信号を逐次デジタルデータに変換し、常に1つ前の
サンフプリング信号により得られたデジタルデータと、
現在のサンプリング信号により得られたデジタルデータ
とをデジタル・データ比較器により大小関係を比較し、
入力信号の時間に対する増加状態から減少状態に反転す
る時刻を検出すればよい。同様にサンプリングされたア
ナログ信号を逐次比較することにより同一の機能を実現
することもできる。なおノイズ等により小さなピークが
あらわれるおそれのある場合は、しきい値を定め、この
しきい値を越えた信号についてのみピーク値を検出する
ようにすればよい。最大値検出器13は入力信号の最大値
検出時刻にパルス出力を計測開始信号として時間計測器
15に供給する。時間計測器15は最大値検出器13より計測
開始信号が入力されると、時間の計測を開始する。この
状態が第6図(i)及び(k)に示される。M系列信号発生器
3から出力され2つに分岐された他方のM系列信号M
は、電力増巾器7に入力され出力電力が例えば20mW程度
に電力増巾される。電極増巾器7からのM系列出力信号
は送信アンテナ9に給電される。送信アンテナ9はM系
列信号の電磁波を伝播媒体に放射する。この放射された
電極波は導電率又は誘電率が伝播媒体の値と異なる値を
有する対象物16で反射され、受信アンテナ10により検出
される。受信アンテナ10により検出された反射信号は、
受信増巾器8に入力され、信号増巾及び波形整形が行わ
れる。この受信増巾器8の出力信号M′は、M系列信
号Mが送信用アンテナ9から電磁波として放射され、
対象物13までの距離を往復し、受信用アンテナ10に到達
する電磁波の伝播時間だけ遅延した信号と同一である。
厳密には電力増巾器7及び信号増巾器8等に固定の信号
遅延時間が存在するが、これらの固定遅延時間は計測処
理の段階で除去されたり、M系列信号発生器3からの出
力信号Mを乗算器5に供給するときに、同等の遅延時
間を有する遅延回路を介して信号を供給する等の方法に
より計測上除去することが可能である。このように送信
用及び受信用アンテナ9及び10から対象物までの距離に
比例した遅延時間を有するM系列信号M′が受信増巾
器8から出力され第2の相関演算手段の前半の処理器で
ある乗算器6の一方の入力に供給される。いま対象物16
が送信用及び受信用アンテナ9及び10から3メートルの
距離をへだてた大気中に存在するとする。電磁波が大気
中を伝播し3メートルを往復するには20nsを要するの
で、受信増巾器8から出力されるM系列信号M′はM
系列信号発生器3から出力されるM系列信号Mよりも
20ns遅延している。この状態が第6図(d)に示されてい
る。またM系列信号発生器4から出力され2つに分岐さ
れた他方のM系列信号Mは乗算器6の他方の入力に供
給される。乗算器6では乗算器5と同様に2つのM系列
信号M′及びMの乗算が行われる。乗算器6は2つ
のM系列信号M′及びMの乗算結果をローパス・フ
ィルタ12に供給する。第2の相関演算手段の後半の処理
器であるローパスフィルタ12は2つのM系列信号M
及びMのパターンが一致した時を頂点とる三角波の電
圧信号を発生し、この電圧信号を最大値検出回路14に供
給する。以上の動作は乗算器5及びローパス・フィルタ
11において説明した動作と全く同一である。相違する点
は2つのM系列信号M′及びMのパターンが一致す
る時刻のみである。M系列信号M′はMより20ns遅
延しており、基準とするM系列信号Mに対してM
は1周期で0.1 ns短周期なので、時刻tよりM系列信
号Mの200 周期遅れた時刻tにおいて2つのM系列
信号M′及びMのパターンは一致する。M系列信号
の1周期は1.27μsなので200 周期は1.27μs×20
0=254 μsとなり、時刻tはtより254 μs遅れ
た位置に存在する。最大値検出回路14は入力される三角
波電圧の最大値を検出した時刻にパルス出力を発生する
ので、当然この時刻tにおいてパルス出力を発生する
ことになる。最大値検出器14の動作は前述の最大値検出
器13と同様であり、発生したパルス出力を今回は計測停
止信号として時間計測器15に供給する。時間計測器15は
計測開始信号の入力された時刻tから計測停止信号の
入力される時刻tまでの時間を計測する。本例におい
ては前述の254 μsが計測結果として得られる。時間計
測法としては例えば計測開始時刻から停止時刻までの時
間ゲートを設けて、この時間ゲート内におけるクロック
信号を係数する等の方法でよい。この時間計測器15によ
り測定された時間Tは、距離演算手段33へ手段され
る。マイクロプロセッサ等により構成された距離演算手
段33は、前記(3) 式による演算を行ない、対象物までの
距離xを算出する。
即ち前記測定された時間Tの1/2 と前記電磁波の伝播
速度vとを乗算してその積T・v/2を第1の演算値
とし、クロック周波数fからクロック周波数fを減
算した差の周波数を前記クロック周波数fで除算して
その商(f−f)/fを第2の演算値とし、前記
第1の演算値と前記第2の演算値とを乗算してその積で
ある第3の演算値を前記対象物までの距離xとして得
る。
前記距離演算手段33により、例えば測定された時間T
が254 μsの場合には、距離xは3メートル、Tが25
40μsの場合には、距離xは30メートルを算出すること
ができる。さらに本発明が一般のレーダ装置と大きく相
違する点はこの距離に比例した時間が著しく拡大されて
いる点にある。即ち一般のレーダで3メートルの距離を
計測するのは20ns(20×10-9秒)の時間を計測すること
になる。しかるに本発明によれば3メートルの距離を計
測するのは254 μs(254 ×10-6秒)を計測することに
なる。この計測時間の拡大率は、上記(2)式に周波数f
=100.004MHZ、f=99.996MHZを代入して算出する
と、T=12,500τが得られる。即ち時間軸で12,500倍
に拡大され、きわめて低速化された信号を計測すればよ
いことになる。従って本発明のレーダ装置は従来の装置
に比較して、短距離の計測制度が向上すること並びに安
価な低速素子により装置が簡易に構成できることに大き
な特徴を有する。時間測定器15による時間測定は、前述
の16.1ms毎の計測開始信号が入力される度に行われる。
従って対象物が移動する場合に送受信アンテナから対象
物の距離の変化が15.875ms毎に検出できる。また本実施
例における時間計測においては、15.875msは距離として
約188 メートルに相当する。通常の地中探査等の用途で
は最大探知距離は188 メートルで十分であるが、クロッ
ク周波数f及びfの周波数を選択することにより、
時間軸上での拡大比率や最大探知距離を変更することが
可能である。
第7図はクロック発生器の一実施例を示すブロック図で
ある。図において26は周波数3MHz の水晶発振器、27-
1,27-2,27-3は2つの周波数f及びfの信号を混
合し、和の周波数f+fの信号と、差の周波数f
−fの信号を出力する混合器、28-1は周波数4KHz の
発振器、28-2は周波数97KHz の発振器、29-1,29-2,29
-3,29-4はバンドパス・フィルタであり通過周波数をそ
れぞれ3.004MHz、2.996MHz、100.004MHz、99.996MHz に
選択してある。
第7図の動作を説明すると、水晶発振器26から出力れる
3MHz の信号と、発振器28-1から出力される4KHz の信
号が、例えば平衡変調器等で構成される混合器27-1にお
いて混合され、3.004MHzと2.996MHzの2つの信号を出力
する。混合器27-1の出力信号のうち3.004MHzの信号はバ
ンドパス・フィルタ29-1を通過して混合器27-2に、2.99
6MHzの信号はバンドパス・フィルタ29-2を通過して混合
器27-3にそれぞれ供給される。混合器27-2は前記3.004M
Hzの信号と発振器28-2から供給される97MHz の信号を混
合し、その和及び差の信号を出力するが、そのうち和の
信号である100.004MHzの信号がバンドパス・フィルタ29
-3を通過して、クロック周波数fとして出力される。
同様に混合器27-3は前記2.996MHzの信号と発振器28-2か
ら供給される97MHz の信号を混合して出力するが、和の
信号である99.996MHz の信号がバンドパス・フィルタ29
-4を通過して、クロック周波数fとして出力される。
このような構成により2つのクロック周波数fとf
の周波数の差が正確に8KHz に保持される。本発明にお
いてはこの2つのクロック周波数f及びfにより2
つの擬似ランダム信号を発生させ、この2つの擬似ラン
ダム信号の周期差を利用して計測を行なうので、このク
ロック周波数の差を正確に保持することが計測精度を向
上させるために重要である。従って例えばPLL(フェ
イズ・ロック・ループ)等の技術を利用してこの周波数
差を一定に保持するようなクロック信号発生器を構成し
てもよい。
第8図はこの発明の検知信号を画像表示させるための画
像表示装置のブロック図である。図において、5,6,
11,12は第1図の機器と同一のものである。30は画像表
示装置で、内部に画像変換部31と表示器32とを含む。画
像変換部31はローパスフィルタ11からの出力信号を距離
を測定するための基準信号として、ローパスフィルタ12
からの出力信号を検知信号とする。検知信号は、基準信
号から検知信号までの時間を対応する距離の位置情報と
し、その受信強度に応じて明暗の映像信号として表示器
32に表示する。また送受信アンテナを移動させた場合
に、その移動距離に対応して走査開始位置をブラウン管
上で移動するようにする。ここで特徴とする点は検知信
号は十分に低速であり、従来のようにサンプリング装置
を介さずに、直接に画像変換部に供給できることであ
る。
第9図はこの発明の検知信号の画像表示図である。図
は、地中の埋設物、例えば深さ3メートルのプラスチッ
クパイプの検知信号の画像表示例を示す。同図の横軸は
送受信アンテナをパイプを横切る方向に走行させた走行
距離を示し、縦軸は検知距離を示している。また検知信
号の強弱を明暗で表示している。図において、下方に開
いた半円弧状の波形表示の上部がパイプ検知を示してい
る。この半円弧の形状は送受信アンテナの指向性が不十
分のため生ずる画像であり、パイプ検知の実用上は問題
とならない。また地表面からの反射波が強くて、対象物
からの反射波が微弱の場合には、送信アンテナと受信ア
ンテナを独立して走行させ地表面からの反射を低減させ
る方法も有効である。
本発明の実施例として地中又は水中の探査用レーダの場
合を上記に示したが、本発明はまたTDR(タイム・ド
メイン・リフラクトリー)による距離測定にも適用する
ことができる。TDRとは一般に電線の故障位置を検出
する目的等で使用される技術であり、電線の一端からモ
ノパルス又はステップパルスによる電気パルスを入力す
る。この電気パルスは線路を伝播して進行し、線路の断
線又は短絡等による特性インピーダンスの変化箇所より
反射されて信号入力端に戻る。この電気パルスの入力時
刻から反射波が検出されるまでの時間と、線路の伝播速
度から上記特性インピーダンスの変化箇所を検出するも
のである。TDRはまた光ファイバに対しても光パルス
を用いて同一の原理により光ファイバの異常点を検出す
るために使用できる。
このTDRに電気的パルス信号を入力する代りに、本発
明の擬似ランダム信号を入力し、基準信号検出時刻から
反射波との最大相関出力が検出され検出信号が得られる
までの時間と、その伝播速度から同様に伝播インピーダ
ンスの変化点を検出できる。この方法の特徴は反射波に
雑音が混入された場合でも、相関器は雑音では誤動作を
しないので安定に計測ができることである。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、検知対象物への送受信
に使用されるクロック周波数をfとする第1の擬似ラ
ンダム信号と、基準信号として使用される第2の擬似ラ
ンダム信号が同一パターンで、前記第1の擬似ランダム
信号のクロック周波数fに対して、前記第2の擬似ラ
ンダム信号のクロック周波数fは、fより、該f
の1/10000 以下のわずかな周波数だけ低くなるように設
定し、基準の第2の擬似ランダム信号と、送信される第
1の擬似ランダム信号との最大相関値を検出した時刻
と、第2の擬似ランダム信号と受信された第1の擬似ラ
ンダム信号との最大相関値を検出した時刻とを検出し、
この2つの最大相関値検出時刻間の時間を計測し、該計
測時間に基づき前記対象物までの距離を算出するように
した。また前記計測時間は、従来方式の電磁波の伝播に
要する実時間に比較し、著しく拡大された時間となって
いるので、直接低速信号により時間計測が可能となっ
た。従って従来の実時間における高速信号処理に必要と
されたサンプリング装置か不要となり、低速回路素子に
より装置が構成できるので、装置の小型化、低価格の効
果が得られる。
さらに測定距離に比例した時間計測において、実時間よ
りも著しく拡大された時間により計測を行ない、該計測
時間に基づき距離を算出するので、距離計測精度が向上
した。特に擬似ランダム信号の相関処理のため、短距離
の分解能が向上した効果がある。
さらにまた本発明によれば、電磁波として対象物に向け
て送信する第1の擬似ランダム信号のクロック周波数f
を100MHz 以上とするようにしたので、本発明の距離
測定装置を用いて、地中、水中、積雪中又はコンクリー
ト中のいずれかの検知対象物までの距離を高精度で測定
することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図、第2図
は従来の擬似ランダム信号による地中又は水中探査用レ
ーダ装置のブロック図、第3図は相関器のブロック器、
第4図は7ビットのM系列信号発生器の構成図、第5図
はM系列信号発生器の出力波形図、第6図は第1図の動
作を説明するための波形図、第7図はクロック発生器の
一実施例を示すブロック図、第8図はこの発明の画像表
示装置のブロック図、第9図はこの発明の検知信号の画
像表示図である。 図において、1,2はクロック発生器、3,4,17はM
系列信号発生器、5,6は乗算器、7は電力増巾器、8
は受信増巾器、9は送信用アンテナ、10は受信用アンテ
ナ、11,12はローパスフィルタ、13,14は最大値検出
器、15は時間計測器、16は対象物、18はサンプリング装
置、19は相関器、20-1,20-2,20-3は減衰器、21はタッ
プ付遅延線、22は符号変換器、23は加算器、24はシフト
レジスタ、25は排他的論理和回路、26は水晶発振器、27
-1,27-2,27-3は混合器、28-1,28-2は発振器、29-1,
29-2,29-3,29-4はバンドパス・フィルタ、30は画像表
示装置、31は画像変換部、32は表示器、33は距離演算手
段である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロック周波数をfとする第1の擬似ラ
    ンダム信号を発生する手段と、 前記発生した第1の擬似ランダム信号を電磁波として対
    象物に向けて送信する手段と、 前記対象物から反射された電磁波を受信して受信信号を
    取得する手段と、 前記第1の擬似ランダム信号と同一パターンで、前記ク
    ロック周波数fより、該fの1/10000 以下のわずか
    な周波数だけ低いfをクロック周波数とする第2の擬
    似ランダム信号を発生する手段と、 前記第1の擬似ランダム信号と前記第2の擬似ランダム
    信号とを乗算する第1の乗算器と、 前記取得した受信信号と前記第2の擬似ランダム信号と
    を乗算する第2の乗算器と、 前記第1の乗算器の出力信号を低域濾波処理する第1の
    ローパスフィルタと、 前記第2の乗算器の出力信号を低域濾波処理する第2の
    ローパスフィルタと、 前記第1のローパスフィルタの出力信号の最大振幅値を
    検出した時に第1のパルスを発生する手段と、 前記第2のローパスフィルタの出力信号の最大振幅値を
    検出した時に第2のパルスを発生する手段と、 前記第1のパルスの発生時刻から前記第2のパルスの発
    生時刻までの時間を測定する手段と、 前記測定した時間の1/2 と、前記電磁波の伝播速度とを
    乗算してその積を第1の演算値とし、前記クロック周波
    数fからクロック周波数fを減算した差の周波数
    を、前記クロック周波数fで除算してその商を第2の
    演算値とし、前記第1の演算値と前記第2の演算値とを
    乗算してその積である第3の演算値を、前記対象物まで
    の距離として得る手段とを備えたことを特徴とする距離
    測定装置。
  2. 【請求項2】前記クロック周波数fを100MHz以上とす
    る第1の擬似ランダム信号を発生する手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の距離測定装置。
  3. 【請求項3】前記請求項1又は請求項2の距離測定装置
    を用いて、地中、水中、積雪中又はコンクリート中のい
    ずれかの検知対象物までの距離を測定することを特徴と
    する距離測定装置。
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