JPH06188055A - ワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネスの製造方法

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JPH06188055A
JPH06188055A JP4337515A JP33751592A JPH06188055A JP H06188055 A JPH06188055 A JP H06188055A JP 4337515 A JP4337515 A JP 4337515A JP 33751592 A JP33751592 A JP 33751592A JP H06188055 A JPH06188055 A JP H06188055A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】まず仮結束回路を製造し、その仮結束回路を本
結束するという製造工程を含むワイヤーハーネスの製造
方法において、全体として効率良くワイヤーハーネスを
製造することができるようにすること。 【構成】仮結束回路を作るのに必要な複数の電線単位を
作る。作られた電線単位は単線構成である。仮結束回路
は、単線構成の電線単位がコネクタハウジングに挿入さ
れることにより形成される。次に形成された仮結束回路
を所定組集合させ本結束する。本結束時に、仮結束回路
のうちの電気的に接続が必要な電線同士を圧接ジョイン
トコネクタで短絡接続する。すなわち、ワイヤーハーネ
スの製造工程における最終工程時に、初めてジョイント
接続を行う。 【効果】製造工程の途中にジョイント処理工程を含まな
いので効率の良い製造ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワイヤーハーネスの
製造方法に関し、特に、圧接ジョイントコネクタ(「圧
接ジョイント端子」ともいう)を用いてワイヤーハーネ
スを製造する場合の製造工程の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車や複写機等に組み込まれるワイヤ
ーハーネスの中には、圧接ジョイントコネクタを用いて
電線を接続した構成のものが知られている。たとえば、
特公昭54−37672号公報には、圧接ジョイントコ
ネクタの一例が開示されている。また、このような圧接
ジョイントコネクタを用いたワイヤーハーネスが、実願
昭60−944号(実開昭61−117465号公報参
照)に教示されている。
【0003】先行技術にかかる圧接ジョイントコネクタ
を用いたワイヤーハーネスは、図12に示されるよう
に、電気機器間を結ぶ各電線の集合束部が各電線の長手
方向の途中に位置するようにされ、かつ、集合束部で各
電線を共通の圧接型ジョイント端子で相互に短絡接続し
た構成になっている。また、図13に示されるように、
各電気機器および接地端子ごとに電線を設け、各電線の
一端を各電気機器に接続するとともに他端を共通のジョ
イントコネクタに集合させてジョイントバスバーで相互
に短絡接続した構成のワイヤーハーネスも教示されてい
る。
【0004】これら先行技術にかかるワイヤーハーネス
は、いずれも比較的簡易な回路であり、回路を構成する
全電線を共通に短絡接続するために圧接型ジョイント端
子等が使用されている。一方、最近のたとえば自動車用
ワイヤーハーネスを例にとると、上記従来技術に教示さ
れているような簡易な回路構成のものは少なく、たとえ
ば400〜500回路が一体化された非常に複雑なかつ
大規模な回路構成のものが増加している。というのは、
近年の自動車には、ワイパー、ラジオ等の基本的な電装
品に加え、エアコン、パワーウィンド、電磁ドアロッ
ク、電動調整ミラー、電動シート等の種々の電装品が装
着されたものが多くなっているからである。
【0005】このような大規模な回路構成のワイヤーハ
ーネスは一気に製造することは不可能である。そこで、
従来より、たとえば5〜25回路程度の作業員が覚えや
すく、かつ製造しやすい回路数の仮結束回路をまず製造
し、仮結束回路を所定数まとめて本結束する、すなわち
ワイヤーハーネスの最終形態を製造するという手順が採
用されている。
【0006】より具体的に図14を参照して説明する。
なお、説明の便宜上および図示の都合上、図14の回路
は、実際の回路数と比べてはるかに少ない回路数が示さ
れており、実際の回路構成の一例を示すものではない。
図14は、現状のワイヤーハーネスの製造手順を図解的
に表わした図である。現状のワイヤーハーネス製造工程
では、まず、電線を所定の長さに切断する調尺切断工程
が行われ、調尺切断された電線の両端の被覆を剥いで電
線両端の芯線を露出させる皮剥工程が行われ、露出され
た電線両端の芯線に端子金具を圧着する端子圧着工程が
行われる(図14(a)参照)。
【0007】次いで、ジョイント処理が必要な電線に対
してジョイント工程が施される。ジョイント工程では、
調尺切断された電線の接続すべき箇所の被覆を剥ぐ中間
皮剥が行われ、そこに接続すべき電線の一端がジョイン
ト端子で圧着され、ジョイント部に絶縁テープが巻かれ
るという処理が施される(図14(b)参照)。次い
で、仮結束回路が形成される。仮結束回路は、電線端に
圧着された端子金具が予め定められたコネクタハウジン
グに挿入されることによって形成される。仮結束回路の
形成は、従来作業員が手作業で行っていることが多かっ
たため、人間が覚えられて作業がし易い回路単位にされ
ている。たとえば、5〜25回路で1つの仮結束回路が
形成されている。
【0008】このようにして形成された仮結束回路に
は、図14(c)に示すように、ジョイントを有する仮
結束回路Y1もあれば、ジョイントを有さない仮結束回
路X1もある。図示の例では、ジョイントを有する仮結
束回路Y1は、2本の電線の両端がそれぞれコネクタハ
ウジングAおよびBに挿入されており、そのうちの片方
の電線に2本の枝電線がジョイント接続されている。枝
電線の先端はいわゆるばら端子と称され、この時点では
コネクタハウジングに挿入されていない。
【0009】次に、図14(d)に示すように、仮結束
回路X1およびY1が集合されて最終的な製品形態に本
結束される。本結束のときに仮結束回路Y1のばら端子
は、それぞれ、仮結束回路X1のコネクタハウジングC
およびDに挿入される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のような現状のワ
イヤーハーネス製造工程においては、次のような問題点
がある。 ジョイント工程がロット単位の製造で行われ、かつ、
作業員による手作業であるため、ジョイント工程に要す
る作業時間が他の工程に比べて長く、全体としての製造
効率が悪いという欠点がある。
【0011】仮結束回路を形成する前に、ジョイント
処理が行われるので、仮結束回路を作るための電線にジ
ョイントを有する線が含まれ、仮結束回路形成時に、電
線のもつれや絡みが度々生じるという問題がある。特
に、ジョイント処理は上述のようにロット単位で行われ
るため、ジョイント処理されたひとかたまりの電線から
1組のジョイントを有する電線を引き抜く際、線が絡ま
ったりもつれたりすることが多かった。よって、仮結束
回路の形成がスムースに行えない等の欠点がある。
【0012】仮結束回路を集合させて本結束回路を形
成する際に、仮結束回路にジョイントを含む仮結束回路
が存在するため、所定数の仮結束回路を本結束する時に
も、電線のもつれや絡みが生じやすいという欠点があ
る。 上記問題点のうち、およびの問題点については、先
に説明した先行技術にかかる圧接ジョイントコネクタを
用いたワイヤーハーネスの構成を適用することにより解
消することができる場合があるかもしれない。たとえ
ば、或る仮結束回路において、その仮結束回路を構成す
る全ての電線を共通的に短絡接続させる場合には、仮結
束回路を形成した後に圧接ジョイントコネクタを用いて
ジョイント処理が行えるからである。
【0013】しかしながら、仮結束回路の全てが、先行
技術にかかる圧接ジョイントコネクタを用いたワイヤー
ハーネスのような構成になっているわけではない。ジョ
イントを含む仮結束回路の多くは、仮結束回路を構成す
る複数の電線全てをジョイント接続するのではなく、上
述の図4(b)の仮結束回路Y1のように、複数の電線
のうちの特定の電線に対してのみジョイントによって枝
電線等が接続されていることが多いからである。それゆ
え、先行技術にかかる圧接ジョイントコネクタを用いた
ワイヤーハーネスの構成を適用したとしても、全ての仮
結束回路に対して、上記およびの問題点が解消する
わけではない。
【0014】さらに、上記の問題点は、先行技術にか
かる圧接ジョイントコネクタを用いたワイヤーハーネス
の構成を適用しても解消することができない。なぜなら
ば、先行技術にかかるワイヤーハーネスは、たとえばア
ース回路のように、全電線を共通に短絡接続する必要の
ある回路を対象としており、複数のシステムを接続する
ための多数の回路からなる複合回路の接続を対象とした
ものではないからである。換言すれば、従来技術にかか
るワイヤーハーネスは、この明細書で述べているところ
の仮結束回路程度の比較的回路数の少ないものを対象に
した技術にすぎないのである。
【0015】この発明は、上述した従来技術を背景にし
て、現状の実施状況に沿った、先ず仮結束回路を製造
し、その仮結束回路を本結束するという製造工程を含む
ワイヤーハーネスの製造方法において、全体として効率
良くワイヤーハーネスを製造することができる方法を提
供することを主たる目的とする。また、この発明の他の
目的は、自動製造機械による製造の自動化に適したワイ
ヤーハーネスの効果的な製造方法を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ワイヤーハーネスの製造方法において、電線を所定の長
さに切断する調尺切断工程、調尺切断された電線の両端
の被覆を剥いで電線両端の芯線を露出させる皮剥工程、
および露出された電線両端の芯線に端子金具を圧着する
端子圧着工程、を行うことにより、予め定められた仮結
束回路を作るのに必要な複数の電線単位を製造し、上記
複数の電線単位の各端子金具を、それぞれ、予め定めら
れたコネクタハウジングに挿入することによって所定数
の仮結束回路を製造し、このようにして製造された所定
数の仮結束回路を完成時の製品形態に集合させ、その時
点で、各仮結束回路を構成する電線のうちの電気的な接
続が必要な電線同士を圧接ジョイントコネクタを用いて
短絡接続することを特徴とするものである。
【0017】請求項2記載の発明は、前記ワイヤーハー
ネスの製造方法において、上記圧接ジョイントコネクタ
は、圧接プレス機を使用して取り付けることを特徴とす
るものである。請求項3記載の発明は、前記請求項1ま
たは2記載のワイヤーハーネスの製造方法において、上
記仮結束回路は、機械化または共用化しやすい回路単位
にまとめられて製造されることを特徴とするものであ
る。
【0018】請求項4記載の発明は、前記請求項1ない
し3のいずれかに記載のワイヤーハーネスの製造方法に
おいて、上記調尺切断工程、皮剥工程および端子圧着工
程により作られる複数の電線単位の製造ならびに仮結束
回路の製造は、自動布線機を用いた機械化生産により行
われ、製品形態に集合後電気的に接続が必要な電線の接
続箇所は、ループ状に膨らまされて布線されることを特
徴とするものである。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明によれば、まず、仮結束回
路を作るのに必要な複数の電線単位が製造される。各電
線単位は、調尺切断工程、皮剥工程および端子圧着工程
により作られる。作られた電線単位は、基本的に単線構
成である。それゆえ、仮結束回路を製造する際に、単線
構成の電線単位をそれぞれコネクタハウジングに挿入す
れば良く、電線がもつれたり絡んだりすることがない。
【0020】こうして製造された仮結束回路は、所定組
集合されて本結束される。本結束される前の仮結束回路
は、いずれもジョイントを有しないため、本結束時に仮
結束回路がもつれたり絡んだりすることがない。本結束
時に、仮結束回路のうちの電気的に接続が必要な電線同
士が圧接ジョイントコネクタで短絡接続される。このよ
うに本結束時、すなわちワイヤーハーネスの製造工程に
おける最終工程時に、初めてジョイント接続を行う。し
かもジョイント接続は圧接ジョイントコネクタで行うた
め、簡易にかつ短時間で行える。
【0021】請求項2記載の発明によれば、圧接ジョイ
ントコネクタは圧接プレス機で取り付けるため、作業者
の負担が少なくてよい。さらに、請求項3記載の発明の
ように、圧接ジョイントコネクタを用いた電線のジョイ
ント接続は製造工程の最終段階で行うため、仮結束回路
にはジョイントがなく、仮結束回路は機械化または共用
化しやすい。
【0022】請求項4記載の発明によれば、仮結束回路
を機械化生産する際に、本結束時に圧接ジョイントコネ
クタで接続する電線をループ状に突出するように布線す
るため、本結束時の圧接ジョイントコネクタによる短絡
接続が容易に行える。
【0023】
【実施例】以下には、図面を参照して、この発明の一実
施例にかかるワイヤーハーネスの製造方法について、従
来の製造方法との比較を混じえながら、詳細に説明をす
る。図1は、この発明の一実施例にかかるワイヤーハー
ネスの製造方法を図解的に表わした図であり、先に図1
4を参照して説明した現状のワイヤーハーネスの製造方
法と比較した図である。
【0024】図1を参照して説明すると、まず、電線を
所定の長さに切断する調尺切断工程が行われ、調尺切断
された電線の両端の被覆を剥いで電線両端の芯線を露出
させる皮剥工程が行われ、露出された電線両端の芯線に
端子金具を圧着する端子圧着工程が行われる(図1
(a)参照)。このようにして作られた複数の電線単位
は、仮結束回路を作るのに必要なものであり、電線単位
は単線で構成されている。
【0025】この単線構成の複数の電線単位に対して
は、従来のようにジョイント処理は行われず、直ちに仮
結束回路の製造に入る(図1(b)参照)。仮結束回路
は、複数の電線単位の各端子金具がそれぞれ予め定めら
れたコネクタハウジングに挿入されることによって形成
される。たとえば或る2本の電線の両端がそれぞれコネ
クタハウジングAおよびBに挿入されて仮結束回路X2
が形成される。また、或る2本の電線単位の一端がそれ
ぞれコネクタハウジングCおよびDに挿入され、各他端
は共にコネクタハウジングEに挿入され、さらに、もう
1本の電線単位の両端がそれぞれコネクタハウジングC
およひDに挿入されることによって、仮結束回路Y2が
形成される、という具合である。
【0026】このようにして形成された仮結束回路X
2,Y2は、図1(b)に示すように、ジョイントを有
さない。次いで、所定数の仮結束回路を完成時の製品形
態に集合させて接続する本結束が行われる(図1(c)
参照)。本結束では、たとえば仮結束回路X2およびY
2が完成時の製品形態に集合され、電線のうちの電気的
な接続が必要な電線同士が圧接ジョイントコネクタJ/
Cで電気的に短絡接続される。このように、本結束とい
うワイヤーハーネスの製造最終段階において、仮結束回
路同士のジョイント接続が行われる点が、この実施例に
おける大きな特徴である。
【0027】この発明の一実施例にかかる上記のワイヤ
ーハーネスの製造方法を用いれば、調尺切断された電線
は本結束時まで基本的に単線であり、製造工程の途中に
ジョイント工程を設けなくてよいから、ジョイント処理
による作業性の悪化を防止することができる。また、後
に詳述するように、調尺切断工程、皮剥工程および端子
圧着工程を含む仮結束回路の製造を自動化機械を用いて
容易に行うことができる。
【0028】次に、図2〜図7を参照して、より具体的
な実際の製品に近い回路を例にとって説明する。なお、
図2〜図7においても、図示の便宜上、実際の回路に比
べて本結束する仮結束回路の数等が省略されたものにな
っていることを念のために申し添えておく。図2〜図7
のうち、図2,図3および図4は、比較のために示した
現状の仮結束回路X1,Y1およびそれを集合させた本
結束回路である。一方、図5,図6および図7は、図
2,図3および図4と対比して描いたこの発明の一実施
例にかかる製造方法により製造される仮結束回路X2,
Y2およびそれらを集合させた本結束回路を示してい
る。
【0029】まず図2を参照して、現状の仮結束回路X
1は、複数の電線単位W1と、電線単位W1の各端子金
具が挿入された5つのコネクタハウジング1〜5を有す
る構成である。5つのコネクタハウジング1〜5は、そ
れぞれ、ハザードスイッチ用コネクタハウジング1、他
のワイヤーハーネス群と結合するためのコネクタハウジ
ング2、ジャンクションボックス用コネクタハウジング
3、デフォッガースイッチ用コネクタハウジング4およ
びオーバヘッドライト点灯制御ユニット用コネクタハウ
ジング5である。この現状の仮結束回路X1には、ジョ
イント処理された電線は含まれていない。
【0030】一方、図3を参照して、現状の仮結束回路
Y1は、複数の電線単位W2と5つのコネクタハウジン
グ6〜10を有している。各コネクタハウジング6〜1
0は、それぞれ、空気清浄器用スイッチのためのコネク
タハウジング6、オーバドライブ切換スイッチ用コネク
タハウジング7、ショックアブソーバコントロールスイ
ッチ用コネクタハウジング8、オートマチックトランス
ミッションパワー切換スイッチ用コネクタハウジング9
および空気清浄器本体用コネクタハウジング10であ
る。この現状の仮結束回路Y1には、ジョイント処理さ
れた電線が含まれており、ジョイントは電線先の矢印と
Jで示されている。なお、図には現れていないが、各ジ
ョイントは、絶縁テープで覆われている。また、この現
状の仮結束回路Y1には、いわゆるばら端子STが含ま
れている。左端の2つのばら端子ST1は本結束時にハ
ザードスイッチ用コネクタハウジング1に挿入されるば
ら端子である。また、右側に示すばら端子ST2は、本
結束時に、デフォッガースイッチ用コネクタハウジング
4に挿入されるばら端子である。
【0031】図4は、図2および図3に示す現状の仮結
束回路X1およびY1を本結束したワイヤーハーネスを
示す図である。図には現れていないが、各ジョイント
は、上述のように、絶縁テープで覆われており、この絶
縁テープが本結束時に電線等にくっつくことがあり、本
結束の作業性低下の一因になっている。また、ばら端子
ST1およびST2を本結束時に所定のコネクタハウジ
ングに挿入しなければならず、いわゆる後入れ処理の必
要がある端子が存在するので、これも作業性を低下させ
る一因になっている。
【0032】図5は、この発明の一実施例にかかる製造
方法により製造される仮結束回路X2を示す。この仮結
束回路X2は、現状の仮結束回路X1と同様、複数の電
線単位W3と5つのコネクタハウジング1〜5とを備え
ている。5つのコネクタハウジング1〜5は、現状の仮
結束回路X1のものと同様であり、同一のコネクタハウ
ジングには同一の番号を付し、重複した説明はここでは
省略する。
【0033】この仮結束回路X2の構成上の特徴は、後
の本結束時に、圧接ジョイントコネクタにより接続され
る箇所がループ状に膨らまされたUターン部U1,U2
が作られていることである。このようなUターン部U
1,U2は、特に、自動布線機で電線を自動布線するよ
うにすれば、容易に形成できる。というのは、自動布線
機で布線を行う際に、Uターン部U1,U2に合わせて
布線ピンを植立させ、その布線ピンに電線を掛けるよう
に布線を行えばよいからである。
【0034】なお、仮結束回路を製造するために電線を
自動布線するための自動布線機は、たとえば本願出願人
の先願(特願平4−155349号、実願平4−436
09号、特願平4−163046号、特願平4−248
300号)に説明されているような自動布線機を用いれ
ばよい。またその他の自動布線機を用いてもよい。図6
は、この発明の一実施例にかかる製造方法により製造さ
れる仮結束回路Y2を示す。この仮結束回路Y2は、図
3に示す現状の仮結束回路Y1に対応するもので、複数
の電線単位W4と5つのコネクタハウジング6〜10を
備えている。各コネクタハウジング6〜10は、図3の
コネクタハウジング6〜10と同じものであり、同じも
のには同一の番号が付されている。
【0035】この図6に示す仮結束回路Y2の特徴は、
構成電線単位W4がすべて単線であり、ジョイントを含
んでいないということである。また、いわゆるばら端子
がないということである。さらに、後の本結束時に圧接
ジョイントコネクタによって接続される電線の接続箇所
がループ状に膨らまされたUターン部U3,U4,U5
とされていることである。
【0036】このUターン部U3,U4,U5は、仮結
束回路X2と同様に、自動布線機で布線するようにすれ
ば簡単に作ることができる。図7は、図5に示す仮結束
回路X2と図6に示す仮結束回路Y2とを本結束したこ
の発明の一実施例により製造されたワイヤーハーネスの
回路図である。この実施例にかかる製造方法では、仮結
束回路X2とY2とが完成時の製品形態に集合され、仮
結束回路X2のUターン部U1と仮結束回路Y2のUタ
ーン部U3とが圧接ジョイントコネクタJ/C1によっ
て短絡接続されている。また、仮結束回路Y2に形成さ
れたUターン部U4に含まれる2本の電線同士が圧接ジ
ョイントコネクタJ/C2によって短絡接続されてい
る。さらに、仮結束回路X2のUターン部U2と仮結束
回路Y2のUターン部U5とが組合わされ、圧接ジョイ
ントコネクタJ/C3によって電線同士が短絡接続され
ている。このように、本結束時まではジョイント処理は
行わず、本結束時に初めて、電気的な接続が必要な電線
同士を圧接ジョイントコネクタJ/Cを用いて短絡接続
する点が、この実施例にかかる製造方法の大きな特徴で
ある。圧接ジョイントコネクタJ/Cを用いて電線同士
を短絡接続する場合、Uターン部U1およびU3を短絡
接続する場合のように、複数の仮結束回路の所定の電線
同士を短絡接続させる場合もあれば、Uターン部U4を
短絡接続させるように、1つの仮結束回路を構成する複
数の電線同士を短絡接続させる場合もある。
【0037】このように本結束時に短絡接続させるよう
にすれば、前述したように、全体としてのワイヤーハー
ネスの製造の効率化を図ることができる。図8は、上記
一実施例にかかる製造方法によりワイヤーハーネスを製
造する場合の利点、特に製造期間の短縮という利点を説
明するための図であり、現状の製造方法との比較が示さ
れている。
【0038】図8(a)は現状の製造方法によりワイヤ
ーハーネスを製造する場合に要する製造日数の一例を示
している。調尺切断、皮剥および端子圧着工程は、ロッ
ト単位で行われ、たとえば2日を要するとする。その
後、ジョイント処理が必要な電線単位に対しては、ジョ
イント処理を行う。ジョイント処理もロット単位で行わ
れ、たとえば3日を要する。この間、ジョイント処理が
必要でない電線単位だけではワイヤーハーネスの組立て
に入れない。それゆえ、ジョイント処理が終わるまで、
組立て工程を待つ必要がある。
【0039】一方、図8(b)に示すように、この実施
例にかかる製造方法では、電線の調尺切断、皮剥および
端子圧着工程が2日で終了すると、その後直ちに組立て
工程(仮結束回路の製造工程)に移ることができる。よ
って、製造に要する日程を従来に比べてたとえば3日間
短縮することができる。なお、この図8は、仮結束まで
の工程を、各工程毎に機械を用いたり作業員による手作
業とした場合の比較である。もし、本実施例において、
仮結束までの工程を一貫した機械化生産を行う場合に
は、現状技術のジョイント処理は機械化ができないた
め、本実施例と現状技術とでは、製造日数にさらに差が
生じる。
【0040】図9は、この発明の一実施例にかかる製造
方法を採用した場合の他の利点を説明するための図であ
り、現状の製造方法との比較が示されている。図9
(a)は、現状の製造方法により製造したワイヤーハー
ネスの図解図であり、たとえばワイパー回路にヘッドラ
ンプおよびターン(方向指示器)が接続されたものが示
されている。現状の製造方法では、仮結束回路製造以前
にジョイント処理工程が含まれるため、仮結束回路をシ
ステム単位で分割した構成にすることが困難である。
【0041】一方、図9(b)に示すこの発明の一実施
例にかかる製造方法では、本結束のとき、初めて圧接ジ
ョイントコネクタによりジョイント処理が行われる。し
たがって、ワイパー回路、ヘッドランプ回路およびター
ン(方向指示器)回路をそれぞれ仮結束回路として分割
製造し、それらを本結束した段階で圧接ジョイントコネ
クタを用いたジョイント処理を行える。したがって、仮
結束回路のシステム分割設計が容易になる。
【0042】このように、仮結束回路をシステムごとに
分割設計し、製造することができるという利点は、たと
えば自動車のワイヤーハーネスのように回路が複雑にな
ればなるほど共用化設計を容易にする。というのは、自
動車のワイヤーハーネスでは、たとえば ワイパースイッチとワイパーモータとを接続する回路
に対してヘッドランプとターンのための回路をジョイン
ト接続する必要がある。
【0043】スピードメータとスピードセンサとを接
続する回路に対して所定速度になった場合に電磁ドアロ
ックを作動させるための回路をジョイント接続する必要
がある。 上記の回路において、さらにワイパースイッチにウ
ォッシャ液を噴射するための連動回路をジョイント接続
する必要がある。
【0044】上記の回路において、さらに電磁ドア
ロックのための回路に対して運転席のスイッチにつなが
る回路をジョイント接続して、運転席から4つの電磁ド
アロックを集中操作するための回路を設ける必要があ
る。 等の異なるシステムまたは異なる回路をジョイント接続
する場合に、本結束時にそれら仮結束回路のジョイント
処理が可能であり、仮結束回路をシステムごとに容易に
設計することができるのである。そして、システムごと
に設計された回路は共用化が可能であるという利点も備
えているから、仮結束回路の共用化設計を容易にすると
いう副次的な効果も産む。
【0045】図10は、この発明の一実施例にかかる製
造方法において、本結束を行う際に必要な作業用図板の
構成例を示す図である。この実施例に係る製造方法で
は、仮結束回路を完成時の製品形態に集合させて本結束
を行う作業は、人手によって行われる。本結束のために
所定数の仮結束回路を集合させるのに、図10に示す図
番21が用いられる。図板21には、予め完成時の製品
形態に合わせた複数の回路保持具22が配列されてい
る。作業者はこの保持具22に所定数の仮結束回路を保
持させることによって、所定数の仮結束回路を完成時の
製品形態に集合させる。
【0046】図板21には、また、圧接ジョイントコネ
クタを取り付けるためのプレス用スペース23とプレス
用スペース23に隣接されて配置された圧接ジョイント
コネクタ台24とが備えられている。プレス用スペース
23および圧接ジョイントコネクタ台24は、図10
(a)に示すように、左右方向に配置され、それが図板
21の長さ方向(左右方向)に複数組配置されていても
よいし、あるいは、図10(b)に示すように、プレス
用スペース23と圧接ジョイントコネクタ台24とが上
下方向に配置され、それが横方向に複数組配列されてい
てもよい。
【0047】図11は、プレス用スペース23に備えら
れた圧接プレス機30の一例と、圧接ジョイントコネク
タ台24の一例とを示す斜視図である。圧接ジョイント
コネクタを取り付けるための圧接プレス機30は、上下
に昇降可能なワイヤー31の先端に取り付けられたフッ
ク32に吊るされている。圧接プレス機30には縦長の
支持板33と、支持板33に取り付けられた油圧プレス
シリンダ34が備えられていて、油圧プレスシリンダ3
4の下方には油圧プレスシリンダ34によって上下動さ
れる押圧部材35が設けられている。この押圧部材35
の下面には窪み36が形成され、この窪み36に圧接ジ
ョイントコネクタの蓋部または歯部をセットできるよう
にされている。圧接プレス機30には、さらに、支持板
33の下方に、支持板33から水平方向に延びる位置決
め案内板37が固着されている。
【0048】一方、本結束用図板21の表面には複数本
たとえば2本の支柱41が植立され、2本の支柱41の
上端に圧接ジョイントコネクタ台24が取り付けられて
いる。このコネクタ台24にはその上面に圧接ジョイン
トコネクタの本体ハウジング42をセットするための位
置決め突起43が形成されている。また、コネクタ台2
4の下面には、圧接プレス機の位置決め案内板37と係
合する位置決めガイド44が突設されている。圧接ジョ
イントコネクタを取り付ける場合には、位置決め案内板
37を位置決めガイド44に係合させ、その状態で油圧
プレスシリンダ34を操作する。すると、油圧プレスシ
リンダ34によって押圧板35が降下され、押圧板35
にセットされた蓋部または歯部が圧接ジョイントコネク
タの本体ハウジング42に嵌合される。
【0049】本結束時、所定数の仮結束回路における電
気的に接続が必要な電線の箇所は、上述のようにUター
ン部となっている。それゆえ、図板21上に集合された
仮結束回路からこのUターン部が飛び出しており、Uタ
ーン部を圧接ジョイントコネクタ台24にセットされた
圧接ジョイントコネクタにセットすればよい。このよう
に、仮結束回路におけるジョイント処理が必要な電線部
はUターン部になっているから、このUターン部は容易
に圧接ジョイントコネクタにセットすることができ、圧
接プレス機を使用して必要な箇所に圧接ジョイントコネ
クタを簡単に取り付け、電線同士を短絡接続させること
ができる。
【0050】以上説明したワイヤーハーネスの製造方法
は、この発明の一実施例を示すのみで、説明した実施例
にこの発明が限定されるわけではない。実施例の説明で
は、説明および図示を容易にするため、本結束に用いる
仮結束回路は2つだけとしたが、実際のワイヤーハーネ
スを製造する際には、多数の仮結束回路を集合させて本
結束をする場合が多い。このような場合にももちろんこ
の発明にかかる製造方法を用いてワイヤーハーネスを製
造することができる。
【0051】また、この発明の製造方法における調尺切
断工程、皮剥工程および端子圧着工程を含む複数の電線
単位の製造およびその複数の電線単位を用いた仮結束回
路の製造は、自動機械装置により行われてもよいし、場
合によっては作業員による手作業で行われてもよい。そ
の他、この発明は、請求の範囲記載の範囲内で種々の変
更が可能である。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ワイヤー
ハーネスを製造する際に、その最終段階である本結束時
に、電線同士のうちの電気的な接続が必要な箇所を圧接
ジョイントコネクタを用いて短絡接続するようにしたの
で、本結束までにジョイント処理をする必要がなく、仮
結束回路を容易に製造することができ、全体としての製
造作業の効率化を図ることができる。特に、仮結束回路
は、単線構成の電線単位により形成されるので、機械化
に馴染みやすい製造方法とすることができる。
【0053】請求項2記載の発明によれば、本結束時に
電気的に接続が必要な電線同士を圧接ジョイントコネク
タで短絡接続する場合に、圧接プレス機を使用して行う
ので、作業員にとって容易にかつ負担なく圧接ジョイン
トコネクタを取り付けることができる。さらに請求項3
記載の発明では、仮結束回路を機械化または共用化しや
すい回路単位にまとめて製造できるから、多種類の回路
に共用可能な仮結束回路を容易に作ることができる。
【0054】さらに、請求項4記載の発明によれば、本
結束までの調尺切断、皮剥、端子圧着、仮結束回路形成
等を自動化装置を用いて行うことができ、最終的な本結
束のみ作業員による手作業でよいので、製造効率の良い
ワイヤーハーネスの製造方法とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかるワイヤーハーネス
の製造方法を図解的に表わした図である。
【図2】現状の仮結束回路X1の構成を示す図解図であ
る。
【図3】現状の仮結束回路Y1の構成を示す図解図であ
る。
【図4】現状の仮結束回路X1およびY1が本結束され
た構成の図解図である。
【図5】この発明の一実施例にかかる製造方法により製
造される仮結束回路X2の構成を示す図解図である。
【図6】この発明の一実施例にかかる製造方法により製
造される仮結束回路Y2の構成を示す図解図である。
【図7】この発明の一実施例にかかる製造方法により製
造される仮結束回路X2およびY2を本結束して作った
本結束回路の構成を示す図解図である。
【図8】この発明の一実施例にかかる製造方法によりワ
イヤーハーネスを製造する場合の利点を現状の製造方法
との比較で示す図である。
【図9】この発明の一実施例にかかる製造方法を採用し
た場合のワイヤーハーネスの構造上の利点を現状の製造
方法との比較で示す図である。
【図10】この発明の一実施例にかかる製造方法におい
て、本結束を行う際に必要な作業用図板の構成例を示す
図である。
【図11】プレス用スペース23に備えられて圧接プレ
ス機30の一例と、圧接ジョイントコネクタ台24の一
例とを示す斜視図である。
【図12】先行技術にかかる圧接ジョイントコネクタを
用いたワイヤーハーネスの一例を示す図である。
【図13】先行技術にかかる圧接ジョイントコネクタを
用いたワイヤーハーネスの他の例を示す図である。
【図14】現状のワイヤーハーネスの製造方法を図解的
に表わした図である。
【符号の説明】
1〜10 コネクタハウジング J/C 圧接ジョイントコネクタ X1,X2,Y1,Y2 仮結束回路 U1,U2,U3,U4,U5 Uターン部 30 圧接プレス機
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】しかしながら、仮結束回路の全てが、先行
技術にかかる圧接ジョイントコネクタを用いたワイヤー
ハーネスのような構成になっているわけではない。ジョ
イントを含む仮結束回路の多くは、仮結束回路を構成す
る複数の電線全てをジョイント接続するのではなく、上
述の図14(b)の仮結束回路Y1のように、複数の電
線のうちの特定の電線に対してのみジョイントによって
枝電線等が接続されていることが多いからである。それ
ゆえ、先行技術にかかる圧接ジョイントコネクタを用い
たワイヤーハーネスの構成を適用したとしても、全ての
仮結束回路に対して、上記およびの問題点が解消す
るわけではない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線を所定の長さに切断する調尺切断工
    程、 調尺切断された電線の両端の被覆を剥いで電線両端の芯
    線を露出させる皮剥工程、および露出された電線両端の
    芯線に端子金具を圧着する端子圧着工程、を行うことに
    より、予め定められた仮結束回路を作るのに必要な複数
    の電線単位を製造し、 上記複数の電線単位の各端子金具を、それぞれ、予め定
    められたコネクタハウジングに挿入することによって所
    定数の仮結束回路を製造し、 このようにして製造された所定数の仮結束回路を完成時
    の製品形態に集合させ、その時点で、各仮結束回路を構
    成する電線のうちの電気的な接続が必要な電線同士を圧
    接ジョイントコネクタを用いて短絡接続することを特徴
    とする、ワイヤーハーネスの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のワイヤーハーネスの製造方
    法において、 上記圧接ジョイントコネクタは、圧接プレス機を使用し
    て取り付けることを特徴とするものである。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のワイヤーハーネス
    の製造方法において、 上記仮結束回路は、機械化または共用化しやすい回路単
    位にまとめられて製造されることを特徴とするものであ
    る。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載のワイ
    ヤーハーネスの製造方法において、 上記調尺切断工程、皮剥工程および端子圧着工程により
    作られる複数の電線単位の製造ならびに仮結束回路の製
    造は、自動布線機を用いた機械化生産により行われ、製
    品形態に集合後電気的に接続が必要な電線の接続箇所
    は、ループ状に膨らまされて布線されることを特徴とす
    るものである。
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