JPH06192706A - 焼結性粉末成形体の脱脂方法 - Google Patents

焼結性粉末成形体の脱脂方法

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JPH06192706A
JPH06192706A JP35846792A JP35846792A JPH06192706A JP H06192706 A JPH06192706 A JP H06192706A JP 35846792 A JP35846792 A JP 35846792A JP 35846792 A JP35846792 A JP 35846792A JP H06192706 A JPH06192706 A JP H06192706A
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temperature
binder
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Toru Minami
融 南
Jiro Nagarego
治朗 流郷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来高温、長時間を要していた脱脂操作を、
より低温、短時間で可能ならしめる処理方法を提供す
る。 【構成】 金属粉末および/またはセラミック粉末から
なる焼結性粉末と有機バインダーとの混合物からなる組
成物を成形して得た成形体を加熱し、該成形体から有機
バインダーを分解除去する脱脂方法に於て、有機バイン
ダーの分解除去を酸素富化空気下で行う事を特徴とする
焼結性粉末成形体の脱脂方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結性粉末成形体の脱
脂方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の成形用組成物および焼結体の製造
方法として金属粉末および/またはセラミック粉末と熱
可塑樹脂及びワックス等からなる有機バインダーの混合
物を射出成形し、成形体を加熱することにより有機バイ
ンダーを分解除去させた後、焼結する製造方法が知られ
ている(特開昭58−223662号、平2−5470
3号各号公報など)。上記の射出成形法は、三次元複雑
形状および高精度、大量生産、後加工の必要のないニア
ネットシェイプの成形が可能であるという特徴を持って
おり、近年実用化に至っている。従来、焼結性粉末成形
体を、加熱することにより有機バインダーを分解除去さ
せる脱脂方法としては、通常の大気雰囲気下で行う、
窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行う、減圧下で
行う、等の方法が一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では脱脂時間に通常24時間以上の長時間と、脱脂
温度に通常400℃以上の高温を必要とするため、生産
性、コストまた焼結部品の各種性能面に於て多大の支障
をきたしていたのが実状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の事情
に鑑み、上記問題点を解消できる脱脂方法を鋭意検討し
た結果、有機バインダーの分解除去を酸素富化空気下で
行う事により、低温短時間で脱脂可能となるばかりでな
く懸念された焼結性粉末の酸化等の問題を有しない事を
見いだし本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、金属粉末および/また
はセラミック粉末からなる焼結性粉末と有機バインダー
との混合物からなる組成物を成形して得た成形体を加熱
し、該成形体から有機バインダーを分解除去する脱脂方
法に於て、有機バインダーの分解除去を酸素富化空気下
で行う事を特徴とする焼結性粉末成形体の脱脂方法であ
る。
【0006】本発明の方法において使用する焼結性粉末
の内金属粉末としては、鉄(カーボニル鉄、アトマイズ
鉄、還元鉄など)、ニッケル(カーボニルニッケルな
ど)、コバルト、アルミニウム、銅、チタン、モリブデ
ン、ジルコニウム、クロム、鉛、マンガン、タングステ
ン、亜鉛、錫、ベリリウム、ゲルマニウム、マグネシウ
ムなどの金属粉およびこれらの金属を2種あるいはそれ
以上含む合金粉(例えば、ステンレス粉、鉄−ニッケル
合金、高速度鋼粉、超合金、磁性材料、青銅、モネルメ
タル、鉄−シリカ合金、鉄−ボロン合金、超硬合金な
ど)があり、これらのうち2種またはそれ以上を必要に
応じ適宜混合して使用することができる。これらの他
に、シリコン粉、ボロン粉など非金属粉も含めることが
できる。
【0007】セラミック粉末としては、酸化物(酸化ア
ルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化ベリ
リウム、酸化マグネシウム、酸化チタンなど)、ケイ酸
塩(ムライト、コーデュライトなど)、チタン酸塩(チ
タン酸バリウムなど)、炭化物(炭化ケイ素、炭化ホウ
素、炭化アルミニウム、炭化タングステン、炭化チタ
ン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化クロム、
炭化バナジウム、炭素など)、窒化物(窒化ケイ素、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタンなど)、ケイ
化物(2ケイ化モリブデンなど)、硫化物(硫化カドミ
ウム、硫化亜鉛など)などおよびこれら2種以上の混合
物があげられる。
【0008】これらの粉末は、単独であるいは2種以上
の異なった種類または異なった粒径、異なった形の混合
物として使用される。金属粉末とセラミック粉末の混合
物としても使用される。例えば、炭化タングステン−コ
バルト、アルミナ−アルミニウムなどである。これらの
混合物は、金属粉末とセラミック粉末のブレンドそして
合金も含める。また、これらの粉末(金属粉末および/
またはセラミック粉末)は、通常、数パーセントの不純
物および/または添加剤を含んでいる。例えば、焼結助
材、成形助剤などである。これらの粉末の平均粒径は、
例えば、金属粉末やセラミック粉末の場合0.01〜1
00ミクロンである。好ましくは、0.1〜50ミクロ
ンである。特に、直径0.01ミクロン以下では取扱が
困難で成形性が不十分である。100ミクロンを越える
粒子は焼結性が不十分である。
【0009】本発明の方法において焼結性粉末の組成物
全体に占める量は、通常30〜70体積%、好ましく
は、40〜60体積%、さらに好ましくは、50〜60
体積%である。粉末量が、70体積%を越えると有機バ
インダーと粉末を均一に混練することが困難になりかつ
成形が困難になる。30体積%より少ないと脱脂中に成
形物が大きく変形してしまう。
【0010】本発明の方法において使用する有機バイン
ダーとしては、従来から当該分野で公知の熱可塑樹脂が
全て使用できる。該熱可塑樹脂は、アクリル系樹脂[ポ
リ(メタ)アクリル酸エステル(ポリメチルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート−メチルメタクリレート共
重合体など)]、オレフィン系樹脂[炭化水素モノマー
の共重合体(オレフィンとスチレンモノマーの共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、オレフィン
共重合体[エチレン共重合体(エチレン−酢酸ビニル共
重合体など)、スチレン共重合体(スチレン−メチルメ
タクリレート共重合体など)]、ビニルエステル系また
はビニルアルコール系樹脂[ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチ
ラールなど)]、ハロゲンを含む樹脂[ポリ塩化ビニル
など]、窒素を含む樹脂[ポリ(メタ)アクリロニトリ
ルなど]。ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタ
レート、ポリテトラメチレンテレフタレートなど)。ポ
リカーボネート(ポリエチレンカーボネート、ポリプロ
ピレンカーボネートなど)、ポリアミド(ナイロン6、
ナイロン66、ナイロン12など)、ポリイミド、アリ
ール酸樹脂(ポリアリールエーテル、ポリサルフォン、
ポリフェニレンサルファイドなど)。ポリアセタール
[トリオキサンからなるホモポリマー、トリオキサンと
一種あるいはそれ以上のコモノマー(エチレンオキサイ
ドなど)との共重合体など]。セルロース類(ニトロセ
ルロース、セルロースアセテート、エチルセルロースな
ど)およびこれら2種以上の熱可塑樹脂の組み合せがあ
げられる。これらのうち好ましいものは脱脂時に自重に
よる変形を起こしにくい理由から、熱変形温度が130
℃以上の樹脂である。例えば、ポリアセタール、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリサルフォン、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルそしてポリアミドがあげられる。特に
ポリアセタールは溶融粘度が低いため成形性が良く、熱
分解性が良好なため脱脂性も良い。又脱脂時に於ける自
重による変形もほとんど無い等の特長があり好ましく用
いられる。
【0011】本発明の方法において使用する組成物は、
随意に他の成分を含有してもよい。例えば、可塑剤、滑
剤、界面活性剤、各種カップリング剤(シランカップリ
ング剤など)など当該分野で公知の物は全て使用可能で
ある。
【0012】滑剤としては、ポリエーテル[ポリエチレ
ングリコール(以下PEGと略す)、ポリエチレンオキ
サイド等]、脂肪族炭化水素(流動パラフィン、ステア
リン酸など)、ワックス類(モンタンワックスなど)な
どがあげられる。とくに熱可塑樹脂としてポリアセター
ルを使用する場合は、相溶性の観点から、分子量が1,
000〜10万のPEGを使用するのが望ましい。PE
Gは射出成形時の流動性をさらに増し、脱脂中の変形防
止効果を高め、脱脂速度を早める役目を果たしている。
【0013】可塑剤としては、フタル酸エステル(ジブ
チル、ジオクチル、ブチルベンジルフタレートなど)、
脂肪族二塩基酸エステルおよびポリオキシアルキレン安
息香酸などである。界面活性剤としては、アニオン系界
面活性剤(ドデシルベンゼン硫酸エステルなど)、ノニ
オン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエ−テルなど)、カチオン系界面活性剤(ラウリルト
リメチルアンモニウム塩化物など)、両性界面活性剤
(ステアリルジメチルカルボキシメチル−ベタインな
ど)などである。
【0014】有機バインダー中に占める熱可塑樹脂成分
の量は、通常5〜90重量%、好ましくは10〜80重
量%である。90重量%より多いと混練物の流動性が不
十分であり、成形が困難になる。5重量%よりも少ない
と、成形体の強度が不十分でハンドリングが困難にな
る。
【0015】本発明の方法に於て組成物は、成分の混合
および/または混練によって調製される。混合は、V型
ミキサー、ヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合
装置で行われる。混練は、バンバリーミキサー、プラス
トミル、ニーダー、加圧式ニーダー、ロールミル、スク
リュー式連続混練機などのよく知られた混練機を用いて
溶融させて行う。混練温度は、通常50〜400℃、好
ましくは、100〜250℃、温度コントロールは定
温、昇温、降温などで行う。混練時間は、通常10分〜
3時間で好ましくは20分〜2時間である。混練は、空
気中あるいは不活性ガス中で行われる。混練の方法とし
て、全部を一度に仕込混練する方法、一部を混練し、つ
いで残部を加えて混練する方法などがあげられるが特に
限定されるものではない。
【0016】本発明の方法に於て組成物は次いで射出成
形、押出成形、プレス成形などによりシート状または複
雑形状物を成形し、脱脂し、焼結し、必要により加工し
て成形品を得る。これらのうち射出成形が好ましい。射
出成形は、プランジャー式、スクリュー式などの通常の
射出成形機を用いることができる。成形条件は、金型形
状や組成物の組成により異なるが通常、成形圧力は10
〜20,000Kg/cm2、好ましくは100〜3,
000Kg/cm2である。成形温度は、通常20〜4
00℃、好ましくは50〜250℃である。加熱により
熱分解しやすい組成物においては、減圧下あるいは非酸
化雰囲気(窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気)で
成形する事も可能である。
【0017】成形が終了すれば、不要となった有機バイ
ンダーを除去する脱脂工程にはいる。脱脂の方法として
は、加熱脱脂、有機溶剤または水抽出脱脂、超臨界ガス
脱脂、光分解脱脂等が実用化されているが、生産性、コ
ストなどの点で加熱脱脂法が広く一般に利用されてい
る。加熱脱脂法での脱脂条件は、脱脂圧力として、大気
圧、減圧、及び加圧条件が、脱脂雰囲気として大気雰囲
気及び不活性ガス雰囲気(窒素など)が使用されるが、
圧力として減圧、加圧条件で脱脂を行うには特殊、高価
の脱脂炉が必要となり、不活性ガス雰囲気で脱脂を行う
場合には、高温、長時間を必要とするなどの問題があ
り、結局コスト、生産性の観点で大気圧力、大気雰囲気
下で脱脂を行うのが最も一般的である。しかしながら、
この方法においても上述したような問題が残されてい
た。
【0018】本発明者らは、大気圧力、大気雰囲気下脱
脂の特徴を残した上で、如何にして低温かつ短時間で脱
脂が行えるか種々検討の結果、酸素富化空気下で脱脂を
行えば上記の問題が解決できるばかりでなく、焼結部品
性能にも好結果を与えることを見いだした。通常、酸素
富化空気を使用すれば、焼結性粉末の不必要な酸化を引
き起こすことが懸念されたが、バインダ−の分解が低温
度かつ短時間で行えるため、予想に反し通常の大気雰囲
気下で行うよりも酸化が抑制されることが判明した。有
機バインダーの分解が低温度かつ短時間で行える理由と
しては、有機バインダーの酸化熱分解が酸素富化空気に
より促進されるためであり、これにより焼結性粉末が酸
化性雰囲気下に短時間しか曝されないため、結果的に焼
結性粉末の酸化が抑制されるという二次的な好結果につ
ながったものと考えられる。
【0019】本発明の方法に於て使用する酸素富化空気
としては通常の大気中酸素濃度21体積%を超えるもの
であれば特に制限はないが、好ましくは、酸素濃度25
〜50体積%である。酸素濃度が25体積%以下であれ
ば、脱脂時間の短縮化、脱脂最高温度の低温化にさほど
大きな効果は認められない。酸素濃度が50体積%以上
では、工業生産性、焼結部品性能の面で問題が生じる場
合がある。これらの脱脂操作は、通常使用される加熱脱
脂炉に、酸素ボンベ、酸素富化装置等を付設して、該脱
脂炉内にある一定濃度の酸素富化空気を送風、循環させ
ることにより容易に実施することが出来る。
【0020】脱脂条件は形状や組成物の組成脱脂時の雰
囲気等により大きく異なる為、一般的な定量化は困難で
あるが、本発明の酸素富化空気を使用すれば脱脂最高温
度を低下できるのみならず、脱脂時の昇温速度も速める
ことが出来るためトータルとしての脱脂サイクルが大幅
に低下できる。尚、本発明の酸素富化空気を使用する方
法によれば従来の方法に比べ脱脂体のクラックは生じに
くいが、より健全な脱脂体を得る為には各種セッターや
冶具等を用いて、成形体全面に酸素富化空気を十分通風
させる様、設置時に工夫することが必要である。
【0021】脱脂体を焼結することにより最終品が得ら
れる。焼結は、通常、酸化性、還元性または不活性ガス
雰囲気下で減圧、常圧または加圧下で、脱脂体を通常
0.1〜1,000℃/hr、好ましくは10〜800
℃/hrの昇温速度で、通常600〜2,500℃、好
ましくは600〜2,200℃、さらに好ましくは80
0〜2,000℃まで昇温し、その温度で通常10分〜
10時間、好ましくは30分〜3時間保持することによ
って行われる。真空中で焼結する場合は、真空度は10
-2Torr以上、好ましくは10-3Torr以上であ
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。実施例および比較例中の部は重量部である。
【0023】 成形体1の作製 ステンレス粉 (大平洋金属製 PF−20) 100.0部 ポリアセタール (三菱瓦斯化学製 F40−03) 5.0部 PEG1000 (三洋化成工業製 PEG1000) 5.0部 を、加圧ニーダーを用い、仕込み時200℃、混練開始
後170℃まで徐々に温度を下げ約60分間混練を行っ
た。ついで、混練した組成物を射出成形機を用いて成形
温度165℃、射出圧力900kg/cm2の条件で金
型内に射出成形し成形体(100mm×10mm×4m
m)を得た。 成形体2の作製 バインダーをEVA4.0部、ポリブチルメタクリレー
ト3.0部、パラフィンワックス4.0部、ジブチルフ
タレート1.5部に替えた以外は、成形体1の作製と同
様の方法で成形体2を得た。 成形体3の作製 WC/Co粉 (東邦金属製 ) 100.0部 ポリアセタール (三菱瓦斯化学製 F40−03) 5.0部 PEG1000 (三洋化成工業製 PEG1000) 3.0部 イオネットYB400(三洋化成工業製) 3.0部 を使用し、成形体1の作製と同様の方法で成形体3を得
た。
【0024】実施例1〜3、比較例1〜5 成形体1〜3をそれぞれ下記の条件で脱脂した。 成形体1 酸素濃度37%の酸素富化空気雰囲気下 (実施例1) 成形体1 通常の大気雰囲気下 (比較例1) 成形体1 窒素雰囲気下 (比較例2) 成形体2 酸素濃度40%の酸素富化空気雰囲気下 (実施例2) 成形体2 通常の大気雰囲気下 (比較例3) 成形体2 窒素雰囲気下 (比較例4) 成形体3 酸素濃度37%の酸素富化空気雰囲気下 (実施例3) 成形体3 通常の大気雰囲気下 (比較例5) (使用設備) 鵬製作所製循風加熱脱脂炉 (脱脂条件) 脱脂最高温度:脱脂率を95%到達とするのに必要な加
熱最高温度 脱脂率;(成形体重量−脱脂体重量)/成形体中のバイ
ンダー重量×100(%) 脱脂昇温速度:脱脂欠陥を生じさせない加熱昇温速度の
最高値 次いで、焼結炉中、真空雰囲気下(10-3Torr以
上)、実施例1〜2、比較例1〜4は1300℃×2h
rsの条件で、実施例3、比較例5は1700℃×2h
rsの条件で焼結実施した。焼結密度を表1にまとめて
示す。尚、表中に現れる語句の定義は以下の通りであ
る。 脱脂時間 :(脱脂最高温度−脱脂開始温度)/脱脂
昇温速度 焼結密度 :焼結体密度/原料粉末の真密度×100
(%)
【0025】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 脱脂最 脱脂昇 脱脂時間 焼結密度 高温度 温速度 (℃) (℃/hr) (hr) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 185 15 5 97.5 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例2 320 12 20 97.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例3 180 15 5 99.6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 250 10 15 94.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例2 450 7 50 94.4 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例3 400 10 32 93.2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例4 550 8 59 95.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例5 250 8 17 99.0 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0026】本発明の方法によれば、脱脂率が95%か
つ脱脂欠陥の全く無い脱脂体を得る為には、実施例1で
は脱脂最高温度 185℃、脱脂昇温速度 15℃/h
r、脱脂時間 5.7hrsの条件で可能であり、比較
例1(通常の大気雰囲気)の250℃、10℃/hr、
15hrs、比較例2(窒素雰囲気)の450℃、7℃
/hr、50hrsと比較して、低温度、短時間で脱脂
できることが判る。本実施例の場合、脱脂体の外部、内
部とも割れ、膨れ、ポア等は無く、自重による変形も全
く認められなかった。また、脱脂体表面も殆ど酸化され
てなかった。ついで、該脱脂体を焼結実施したところ、
本実施例でかなり高い相対密度を達成できた。この理由
としては、酸素による有機バインダーの加熱酸化分解
が促進された為脱脂速度が速くなり、脱脂時間の短縮
化、脱脂最高温度の低温化が可能となる。この結果、金
属粉末の酸化が抑制され焼結が進みやすくなる。有機
バインダーの分解が促進されバインダーはほぼ完全に分
解されるため、焼結時不必要なカーボンが残存しない。
等が原因と推定される。こうした結果から本発明の方法
によれば、脱脂時間の短縮化、脱脂最高温度の低温化が
可能となるばかりでなく、焼結密度がアップするなど各
種焼結部品性能の向上にも多大の効果があることが判明
した。また、実施例2と比較例3〜4との比較、実施例
3と比較例5との比較に於いても同様の効果が認められ
た。
【0027】
【発明の効果】本発明の酸素富化空気を使用する脱脂方
法によれば以下のような効果を奏する。 酸素富化空気により有機バインダーの加熱酸化分解が
促進されるため、脱脂時間及び脱脂最高温度の低減化が
可能となり、生産性の向上ひいてはコストの低減化につ
ながる。 大気圧下、低温短時間脱脂可能なため、簡便な仕様の
脱脂炉が使用可能となる。 金属粉末の不要な酸化を抑制することができる。 有機バインダーの分解が高効率で行われるため、残存
炭素量が大幅に低減できる。この結果、例えば密度、硬
度、強度、耐蝕性、磁性、組織等各種焼結部品特性に優
れた焼結部品が得られる。 この為、本発明の方法によれば焼結部品の生産性の向
上、コストの低減化を可能ならしめるのみならず、各種
性能面に於て優位性の高い焼結部品を提供可能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末および/またはセラミック粉末
    からなる焼結性粉末と有機バインダーとの混合物からな
    る組成物を成形して得た成形体を加熱し、該成形体から
    有機バインダーを分解除去する脱脂方法に於て、有機バ
    インダーの分解除去を酸素富化空気下で行う事を特徴と
    する焼結性粉末成形体の脱脂方法。
  2. 【請求項2】 酸素富化空気が、酸素濃度25〜50体
    積%である請求項1記載の脱脂方法。
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