JPH061942A - 鉛筆芯及びその製造方法 - Google Patents

鉛筆芯及びその製造方法

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JPH061942A
JPH061942A JP18462092A JP18462092A JPH061942A JP H061942 A JPH061942 A JP H061942A JP 18462092 A JP18462092 A JP 18462092A JP 18462092 A JP18462092 A JP 18462092A JP H061942 A JPH061942 A JP H061942A
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JP
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graphite
pencil lead
fluorine
water
mixed gas
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JP18462092A
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English (en)
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Masashi Wakata
昌志 若田
Nobuatsu Watanabe
信淳 渡辺
Youhou Tei
容宝 鄭
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 黒鉛に粘土または水溶性樹脂を粘結材とし
て、成形、焼成してなる鉛筆芯において、黒鉛をフッ素
と酸素を含むガスで表面改質し、水に対する濡れ性を向
上させた黒鉛を使用する。 【効果】 従来の界面活性剤やカップリング剤を用いる
ことなく、黒鉛と粘土または水溶性樹脂の界面接着力を
向上できて、曲げ強度の向上ができる。また酸化処理後
に、フッ素化処理を施した場合よりも品質が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に粘土及び水溶性合
成樹脂等を粘結材として用いて製造される鉛筆芯の強度
向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来鉛筆芯は、黒鉛と粘土及び界面活性
剤や可塑剤としての水等を混合・混練し、成形した後高
温で焼成して焼結体を得た後油脂類を含浸して製造され
る粘土タイプのものと黒鉛と合成樹脂及び可塑剤、発泡
剤や潤滑剤等を混合・混練し、成形した後高温で焼成し
て樹脂を炭素化せしめ、炭素をバインダーとした焼成体
に油脂類を含浸してなる炭素タイプのものに大別され
る。また、炭素タイプの鉛筆芯においては使用する樹脂
が水溶性のものと非水溶性のものに分けられる。
【0003】これらのうち粘土タイプの鉛筆芯と水溶性
樹脂を使用する炭素タイプの鉛筆芯においては、粘土ま
たは水溶性樹脂の可塑剤として水を使用するが、黒鉛は
代表的な疎水性物質であるため黒鉛と粘土または水溶性
樹脂の接着性が悪く強度が低いものとなってしまう。そ
のため、接着性を向上せんと界面活性剤やカップリング
剤等を添加する方法で強度向上がなされてきた。しか
し、界面活性剤やカップリング剤は焼成の際に解重合ま
たは昇華してせっかく接着性を向上させた界面に剥離層
を形成するため強度の向上が十分ではなかった。
【0004】そこで、本発明者等は先に黒鉛をフッ素化
し、水に対する濡れ性を向上させた黒鉛を使用する方法
と酸化処理を施した黒鉛にフッ素化処理を施し更に濡れ
性を向上させた黒鉛を使用する方法を提案している。し
かし、酸化処理後にフッ素化した黒鉛は処理が二段であ
るため品質が安定しにくく、且つ高価であり、得られる
鉛筆芯も同様に品質が安定せず高価である、という欠点
を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本発
明者等が先に提案した、酸化処理した後にフッ素化した
黒鉛を使用する鉛筆芯とほぼ同じ品質の鉛筆芯を、品質
をより安定させて、しかも安価に提供することであり、
界面活性剤やカップリング剤を用いて黒鉛と粘結材の接
着性を改善する場合にも、焼成の際に形成される界面の
剥離層をなくし、更に強度の優れた鉛筆芯を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】黒鉛と粘土または水溶性
樹脂の接着性が悪いのは、基本的に黒鉛が水に対して濡
れないためである。そのため黒鉛に表面処理を施すこと
によって黒鉛粉末の水に対する濡れを改善することを目
的として界面活性剤やカップリング剤による処理がなさ
れているが、界面活性剤やカップリング剤は比較的大き
な分子であり、且つ焼成の際に解重合や昇華などによっ
て界面に剥離層や気孔を形成してしまう。
【0007】黒鉛を酸化処理した後に、フッ素化処理を
すると、フッ素処理だけをした場合より、濃度・摩耗の
点で軟質化させることが判明したが、処理が二段とな
り、品質が安定しにくいという難点があった。そこで処
理を一段に行えば品質を安定でき、処理コストも低減で
きるのではないかと考え、研究の結果酸化フッ素化を一
段に行うことによって、この課題を解決できることを見
いだし本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、 (1) 黒鉛の一部または全部が酸素を含むガスとフッ
素の混合ガスで酸化フッ素化された黒鉛と粘結材とを混
練・成形・焼成して得た焼結体と該焼結体に含浸した油
脂類とよりなる鉛筆芯であり、
【0009】(2) 黒鉛の一部または全部に酸素を含
むガスとフッ素の混合ガスで酸化フッ素化処理を施し、
該親水化した黒鉛を粘結材と混練・成形し、高温で焼成
して焼結体を得、該焼結体に適宜油脂類を含浸すること
を特徴とする鉛筆芯の製造方法であり、
【0010】(3) フッ素分圧が500mmHg以下の酸
素を含むガスとフッ素混合ガスで酸化フッ素化処理をす
る前項(2)記載の鉛筆芯の製造方法であり、
【0011】(4) 200℃以下の温度で酸化フッ素
処理をする前項(2)又は(3)記載の鉛筆芯の製造方
法である。
【0012】650℃以上の温度で黒鉛にフッ素を反応
させるとフッ化黒鉛(CF)n ができる。また450℃
程度で処理すると同様に(C2 F)n ができることが知
られている。(CF)n や(C2 F)n は撥水性であ
り、鉛筆芯に使用すると撥水性に起因すると考えられる
界面層の接着力不足のため強度の低いものとなってしま
う。また、焼成の際にフッ素が脱離し毒性の高いフッ素
ガスやフッ化水素を放出するため好ましくない。更に非
常に高価であり実用に適さなかった。
【0013】しかし、近年200℃以下の温度でフッ素
圧も非常に低い条件で黒鉛を処理すると水に対する濡れ
性が向上することが見いだされた。なぜ水に対する濡れ
性が向上するのかは未だ明らかにはされていないが、2
00℃以下及び/又は500mmHg以下のフッ素分圧でフ
ッ素化処理した黒鉛は水に対する濡れ性が良く、鉛筆芯
としては十分に使用可能なレベルであった。
【0014】本発明者等は更に研究を加え、黒鉛を酸化
処理した後にフッ素化することで、フッ素のみの処理の
時よりも水に対する濡れ性が向上し、品質の高い鉛筆芯
が得られることを明らかにした。しかし、黒鉛に対する
処理が酸化とフッ素化の二段階の処理となるため品質が
安定しないという欠点を有していた。
【0015】そこで、本発明者等は酸素を含むガスとフ
ッ素の混合ガスで処理することで酸化フッ素化の処理を
一段階としても酸化処理後にフッ素化した時と同等の品
質を有し、且つ品質の安定した鉛筆芯が得られることを
確認して本発明を完成した。また、処理が一段階となっ
たことと高価なフッ素ガスを小量しか使用しなくて済む
ため比較的安価であり、且つ焼成の際に脱離するフッ素
も少なくて済むため衛生性の点でも優れている。
【0016】焼成の際に脱離するフッ素成分は原子状ま
たは非常に小さい分子の形で脱離するため界面活性剤や
カップリング剤を使用した時に問題となる界面の剥離層
を極端に減少させることが出来る。更に、粘土タイプの
鉛筆芯の場合には、脱離したフッ素成分が粘土中のシリ
カやアルミナに溶解し、フラックス成分を形成するため
と考えられる焼結温度の低下が見られ、焼結助剤として
も作用すると考えられる。
【0017】200℃を越え及び/又は500mmHgを越
えるフッ素分圧で酸化フッ素化処理を施し、なおかつ水
に対する濡れ性を向上させるには短時間での処理が考え
られるが、処理に供する黒鉛が粉末であり該条件のよう
な処理では処理時間の制御が実際上困難である。また、
爆発の危険性が高く、実用的でない。
【0018】
【実施例】以下に実施例によって、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定さ
れるものではない。 [黒鉛の酸化フッ素化処理方法]黒鉛をニッケル製のボ
ートに約3mmの厚さで乗せ、SUS316製の反応器に
収納した後、120℃に加熱しながら10-3mmHg以下に
12時間保って吸着水分等の除去を行った。真空状態を
保ったまま処理温度まで放冷し酸素とフッ素の混合ガス
を任意の圧力まで導入し任意の時間接触させて処理し
た。
【0019】(実施例1) 室温で20mmHgの圧力で10分間、酸素とフッ素の混合ガス(1:1)で処理 した天然鱗片状黒鉛(平均粒子径5ミクロン、固定炭素分99.5%) 70重量部 カオリナイト系粘土 30重量部 水 20重量部 上記配合組成物をヘンシェルミキサーで混合・造粒し、
押し出し成形した後、180℃で12時間乾燥し、次い
で還元雰囲気中で1100℃まで加熱して直径2.00
mmの焼結体を得、ラードを含浸して鉛筆芯を得た。得ら
れた鉛筆芯について行った強度試験結果と筆記特性試験
の結果を表1に示す。
【0020】(実施例2)室温で100mmHgの圧力で3
0分間、酸素とフッ素の混合ガス(1:1)で処理した
黒鉛を使用した以外はすべて実施例1と同様にして、直
径2.0mmの鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯について行
った強度試験結果と筆記特性試験の結果を表1に示す。
【0021】(実施例3)100℃で100mmHgの圧力
で30分間、酸素とフッ素の混合ガス(1:1)で処理
した黒鉛を使用した以外はすべて実施例1と同様にし
て、直径2.0mmの鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯につ
いて行った強度試験結果と筆記特性試験の結果を表1に
示す。
【0022】(実施例4) 実施例1で使用した黒鉛 60重量部 ポリビニルアルコール 20重量部 トラガントガム 15重量部 バニリン 5重量部 水 80重量部 エチレングリコール 20重量部 上記配合組成物をヘンシェルミキサーで混合後三本ロー
ルにて十分に混練し、押し出し成形した後、250℃で
12時間乾燥し、次いで窒素雰囲気中で1000℃まで
加熱して直径0.57mmの焼結体を得、スピンドル油を
含浸して鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯について行った
強度試験結果と筆記特性試験の結果を表1に示す。
【0023】(実施例5)実施例2で使用した黒鉛を使
用した以外はすべて実施例4と同様にして、直径0.5
7mmの鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯について行った強
度試験結果と筆記特性試験の結果を表1に示す。
【0024】(実施例6)実施例3で使用した黒鉛を用
いた以外は実施例4と全て同じ条件で直径0.57mmの
鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯について行った強度試験
結果と筆記特性試験の結果を表1に示す。
【0025】(比較例1)実施例1〜6で使用した黒鉛
を未処理のまま使用した以外は全て実施例1と同様にし
て直径2.0mmの鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯の強度
と筆記試験の結果を表1に示す。
【0026】(比較例2)実施例1〜6で使用した黒鉛
を未処理のまま使用した以外は全て実施例4と同様にし
て直径0.57mmの鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯の強
度と筆記試験の結果を表1に示す。
【0027】(比較例3) 比較例2で使用した黒鉛 55重量部 ポリ塩化ビニル(重合度1000) 45重量部 ジオクチルフタレート 20重量部 ステアリン酸亜鉛 2重量部 上記配合組成物をヘンシェルミキサーで混合後三本ロー
ルにて十分に混練し、押し出し成形した後、200℃で
12時間乾燥し、次いで窒素雰囲気中で1000℃まで
加熱して直径0.57mmの焼結体を得、スピンドル油を
含浸して鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯について行った
強度試験結果と筆記特性試験の結果を表1に示す。
【0028】(比較例4)黒鉛を500℃で30分間空
気酸化した後、10mmHgのフッ素ガスで10分間処理し
た黒鉛を用いた以外は実施例4と同様にして、直径0.
57mmの鉛筆芯を得た。得られた鉛筆芯について行った
強度試験結果と筆記特性試験の結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 表1に示した強度試験結果及び筆記試験の濃度・摩耗の
値はJIS S6005試験方法に準拠して試験した結
果である。
【0030】表1から明らかなように、本発明の鉛筆芯
は従来の鉛筆芯を大幅に凌ぐ強度を有しながら、濃度・
摩耗を軟質化させることが分かる。すなわち、同一の濃
度・摩耗を与える様に配合等で調整すれば従来の鉛筆芯
を遥かに凌駕する強度を有していることを示している。
また、比較例4と実施例4は酸化の処理をフッ素化処理
前に行ったものとフッ素化処理と同時に行ったものであ
るが、鉛筆芯の品質上はほぼ同じである。しかしなが
ら、実施例4の強度のばらつきは比較例4のばらつきの
2分の1程度であった。したがって、本発明によれば酸
化処理後にフッ素化処理を施した場合よりも品質が安定
していると言える。
【0031】比較例3に非水溶性合成樹脂を用いた炭素
タイプの鉛筆芯の結果を示したが、本発明の鉛筆芯はこ
れをも凌ぐ強度を発現したことから、従来の水溶性樹脂
を用いた鉛筆芯において課題となっていた界面剥離の問
題点を解決し、非水溶性樹脂を用いた場合よりも接着性
に優れた界面を形成すると考えられる。これは、酸化フ
ッ素化処理によって水に対する濡れ性が向上した原因が
黒鉛表面エネルギーへの極性成分の付与によるものであ
り、その結果黒鉛と粘土または水溶性樹脂の界面接着に
静電的引力が作用し、ファンデアワールス力のみの黒鉛
−非水溶性樹脂界面の接着力を凌いだためと考えられ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明の鉛筆芯は、従来の鉛筆芯を大幅
に凌ぐ強度を有しながら、濃度、摩耗を軟質化させるの
で、同一の濃度、摩耗を与えるように配合調整すれば、
従来の鉛筆芯を遥かに凌ぐ強度を有していることにな
る。酸化とフッ素化を2段に行ったものと品質は同等で
あるが、強度のバラツキは半分で、品質が安定する。水
溶性樹脂を粘結材とする場合にも、強度が大幅に向上し
たことから界面剥離の問題も解決できた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛の一部または全部が酸素を含むガス
    とフッ素の混合ガスで酸化フッ素化された黒鉛と粘結材
    とを混練・成形・焼成して得た焼結体と該焼結体に含浸
    した油脂類とよりなる鉛筆芯。
  2. 【請求項2】 黒鉛の一部または全部に酸素を含むガス
    とフッ素の混合ガスで酸化フッ素化処理を施し、該親水
    化した黒鉛を粘結材と混練・成形し、高温で焼成して焼
    結体を得、該焼結体に適宜油脂類を含浸することを特徴
    とする鉛筆芯の製造方法。
  3. 【請求項3】 フッ素分圧が500mmHg以下の酸素を含
    むガスとフッ素混合ガスで酸化フッ素化処理をする請求
    項2記載の鉛筆芯の製造方法。
  4. 【請求項4】 200℃以下の温度で酸化フッ素処理を
    する請求項2又は3記載の鉛筆芯の製造方法。
JP18462092A 1992-06-19 1992-06-19 鉛筆芯及びその製造方法 Withdrawn JPH061942A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015050257A1 (ja) * 2013-10-03 2015-04-09 東洋炭素株式会社 無機顔料粒子及びその製造方法

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Effective date: 19990831